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JP4006421B2 - ホルムアルデヒド吸着剤及びその製造方法 - Google Patents

ホルムアルデヒド吸着剤及びその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、一般住宅、自動車内など気密性の高い空間においてその発生が問題となっている揮発性有機化合物(以下、単にVOC;Volatile Organic Compoundとも称する。)、特にホルムアルデヒドを効率的に除去するための吸着剤及びその製造方法に関する。
近年の住宅の高断熱化、高機密化、さらにはビニールクロスや接着剤などの化学物質の住宅建材への適用により、ホルムアルデヒドやトルエン等のいわゆるVOCが、人体に悪影響を及ぼす濃度で、室内空間へ放散される傾向が高まっている。
結果として、人体がVOCに過敏に反応することにより、様々な症状を発症するシックハウス症候群が大きな社会問題となっている。
このような問題を解決するために、厚生労働省では「揮発性有機化合物の室内濃度指針値」を制定し、ホルムアルデヒドの室内濃度については、100μg/m3以下とする指針を示している。
これを受けて、ハウスメーカや塗料会社などでは、この指針の遵守および自社製品の差別化の目的から低VOC製品や各種VOC吸着剤の開発などの対策を行っている。しかしながら、現状では、上述した問題が、根本的に解決されるには至っていない。
これまでに報告されているVOC吸着剤としては、特に植物由来のものとして、茶葉由来のポリフェノールであるカテキン類を用いて建築用建材、家具用材料などへ適用する技術が開示されている(特許文献1参照。)。
また、本発明者らは、カラマツ由来のポリフェノールを塩基性物質を用いて重合させることでホルムアルデヒド吸着活性を奏するアルカリ処理生成物及びその製造方法を開示している(特許文献2参照。)。
特開平11−226100号公報 特開2003−245543号公報
天然物質を原料としてVOC吸着剤を製造する場合には、製造コストの低減が、極めて重要な課題となっている。従来の製造方法では、天然物質から抽出された物質、例えば、カテキン、タキシホリンなどのフラボノイド類を原料天然物から単離し、これを塩基物質で重合させる手法をとっている。このような製造方法によれば、フラボノイド類の抽出、単離、精製およびフラボノイド類の重合工程、さらにはその間の秤量、乾燥工程など非常に多くの製造工程を経る必要がある。このため、製造プロセスは極めて複雑となってしまう。従って、製造コストが高騰してしまい、化学合成品などと比較して性能的には同等であったとしても価格面で競合することが困難となっていた。
この発明の目的は、極めて簡易なプロセスにより、目的とする活性成分を多量に抽出でき、また、製造コストの顕著な低減を可能とするVOC吸着剤、すなわちホルムアルデヒド吸着剤及びその製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決するに当たり、この発明のホルムアルデヒド吸着剤の製造方法は、下記のような工程を含んでいる。
すなわち、まず、カラマツ、トドマツ、エゾマツ及びミズナラを含む群から選択される1又は2以上の樹木の木質部分を、0℃から50℃の雰囲気下で、0.025mol/l以上0.25mol/l以下の濃度のアンモニア水溶液または水酸化ナトリウム水溶液で処理する。このようにしてプルラン換算で1000〜30000の範囲である分子量の水溶性リグニンを抽出することにより、水溶性リグニンを活性成分として含有する当該水溶性リグニンの水溶液を得る。
次いで、得られた水溶性リグニンの水溶液を、凍結乾燥することにより、固形状のホルムアルデヒド吸着剤を得る。
さらに、樹木の木質部分を、アンモニア水溶液または水酸化ナトリウム水溶液により処理する前に、水溶性リグニン以外の水溶性の不純物を除去し、さらに水溶性リグニン以外の脂溶性の不純物を除去してもよい。
上述したような製造工程及び条件とすれば、水溶性リグニンを効率的に抽出して、簡易な工程で、大量の活性成分を含有するホルムアルデヒド吸着剤を製造することができる。さらに、予め不純物の除去を行っておけば、より高純度で、優れた活性を奏するホルムアルデヒド吸着剤を製造することができる。
また、天然に豊富に存在し、かつ有効利用が図られていない樹木である特に針葉樹、例えばトドマツ、カラマツ等を原料として使用すれば、資源の有効利用を図ることができる。
この発明のホルムアルデヒド吸着剤の製造方法において、プルラン換算で、好ましくは、500〜50000の範囲、より好ましくは10000〜30000の範囲の分子量の水溶性リグニンを、本質的な活性成分として含有するものとすれば、極めて顕著なホルムアルデヒド吸着活性を示す吸着剤を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態につき説明する。以下の説明において、特定の材料、条件及び数値条件等を用いることがあるが、これらは好適例の1つに過ぎず、従って、この発明は、何らこれら好適例に限定されるものではない。
この発明のホルムアルデヒド吸着剤において、本質的なホルムアルデヒド吸着活性を担う活性成分は水溶性リグニンである。
リグニンとは、木材の主要成分の1つで、セルロースと強固に結合している。すなわち、リグニンは、木材骨格の主要部分を成す物質である。リグニンを木材骨格から除去するためには、例えば、パルプを製造する工程で用いられているように、非常に強い塩基性の水溶液に浸漬させる必要がある。
しかしながら、分子量が500〜50000程度と、比較的小さいリグニンは、例えば、0.25mol/l以下の低濃度の水酸化ナトリウム溶液等で容易に抽出することができる。このように抽出されるリグニンを水溶性リグニンまたは低分子リグニンと称する。
また、水溶性リグニンは、リグニン単体として存在している他に、大抵の場合には木材骨格内にリグニン配糖体として存在している。しかしながら、この発明のホルムアルデヒド吸着剤の本質的な活性成分である水溶性リグニンは単体である必要はなく、配糖体であってもよい。
この発明のホルムアルデヒド吸着剤の本質的な活性成分である水溶性リグニンやその配糖体の精製に関しては、高純度の水溶性リグニンを得るまでもなく、後述する抽出生成物の状態でも必要十分なホルムアルデヒド吸着活性を得られることから、特別な精製工程は、必ずしも実施しなくともよい。このようにすれば、この発明のホルムアルデヒド吸着剤の製造方法は、より簡便に、かつ、より低コストで実施することができる。
抽出処理に際しては、樹木の幹部分を使用する。原料に適用可能な樹種としては、広葉樹、針葉樹を問わずあらゆる樹木が適用可能である。好ましくは、リグニンを多く含み、かつ資源量も豊富なカラマツ、トドマツ、エゾマツ等の針葉樹の幹部分を使用するのがよい。原料としては、これらの樹木を粉砕した粉砕物を用いるのがよい。また、原料として、製材等の木材加工によって生じるおがくず等を利用することもできる。これらの樹木は、単一の樹種の木質部分の粉砕物を用いてもよいし、複数種類の樹木の木質部分の粉砕物の混合物を用いてもよい。
粉砕された原料、すなわち粉砕物の大きさは抽出効率、ハンドリングなどの面から考慮すると1cmφ(粒径)以下の大きさが好ましい。続いて、容器に粉砕物を入れる。後述するが、抽出に使用される塩基性水溶液は、比較的低濃度である。従って、容器の材質は特に問わない。容器の容量は、所望の実施規模に応じた任意好適な容量のものを適宜選択すればよい。アンモニア水、又は水酸化ナトリウム水溶液により常温(0℃〜50℃)の雰囲気下、好ましくは10℃〜30℃の雰囲気下で浸漬する。このとき、塩基性物質の水溶液としては、水酸化カリウム(KOH)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)等の水溶液を適用してもよい。
また、抽出効率や塩基性水溶液の量などを考慮したコスト、取り扱いなどの面から考えると、この発明のホルムアルデヒド吸着剤の製造方法における抽出工程においては、0.025〜0.25mol/l、好ましくは0.05〜0.2mol/lの濃度での塩基性物質の水溶液、特に好ましくは水酸化ナトリウム水溶液を抽出用の塩基性物質の水溶液として用いるのが好適である。
この抽出工程における浸漬に必要な塩基性物質の水溶液の液量は、粉砕物の重量に対して100〜1500重量%の間で適当な量とすればよい。このとき、粉砕物の全てが塩基性の水溶液に浸るようにすればよい。
この浸漬、すなわち抽出工程に際しては、例えば、スクリュープレス機などのような装置を利用して、粉砕物の体積を圧縮するのがよい。このようにすれば、抽出に必要な塩基性物質の水溶液の量を極力低減できる。すなわち、塩基性物質の水溶液の使用量を減らすことができる。このようにすれば、後の工程における乾燥工程のコストを低減することできる。
この発明のホルムアルデヒド吸着剤の製造方法によれば、得られる活性成分、すなわち水溶性リグニンの抽出量は、原料に使用する樹種にもよるが概ね原料比で5〜10%にものぼり、例えば、フラボノイド類を原料としている従来技術と比較すると格段に多い量を安価に抽出することができる。
抽出工程後に、好ましくは、例えば濾紙(5C)又は中空子膜(0.45μm)を用いて残滓からろ別された抽出液は、精製又は濃縮を行った後に、凍結乾燥、スプレードライなどの方法で乾燥する。この乾燥工程により、常法に従って、例えばペレット状に成形された固形物であるホルムアルデヒド吸着剤を得ることができる。
水溶性リグニンは、後述するように、例えば既存の吸着剤と比較して、顕著に高いホルムアルデヒド吸着活性を示す。このため、活性成分である水溶性リグニンの純度を敢えて高めなくとも、必要十分なホルムアルデヒド吸着活性を発揮する。
しかしながら、より高性能(高活性)なホルムアルデヒド吸着剤が必要であれば、抽出工程後に、常法に従って、上述した製造工程によっては不可避的にホルムアルデヒド吸着剤に混入するヘミセルロース、フラボノイド類を除去する工程を行うか、または、抽出工程前に、ヘミセルロース、フラボノイド類を除去した原料を用いて、上述した抽出工程を行えばよい(詳細は後述する。)。
得られた固形物であるホルムアルデヒド吸着剤は、水(H2O)に対して極めて易溶性であるため、種々の態様で、種々の用途につき適用することができる。
例えば、得られた吸着剤を密閉空間(室内)用のホルムアルデヒド吸着剤として使用する例を説明する。
市販されている芳香剤等と同様に、上述した水溶性リグニンの水溶液を、常法に従って、ゲル状の基材に含有させる。
このような態様とすると、室内雰囲気中に存在するホルムアルデヒドは、まず、基材中の水分に吸着して捕捉される。捕捉されたホルムアルデヒドは、基材中の有効成分である水溶性のリグニンと結合して基材中に固定される。結果として、所定の期間にわたって、基材中の水分及び水溶性リグニンは、ホルムアルデヒドを効率的に吸着及び固定して、室内雰囲気から除去する。
具体的には、この発明のホルムアルデヒド吸着剤を、所定の期間の放散を維持するのに所要の量で、水に溶解させる。この水溶液をアガロースやカラギーナンといった天然高分子、例えば紙おむつ等に利用されている保水性合成高分子に混合して、ゲル状の製剤とすればよい。例えば、製品寿命、すなわち、アルデヒド吸収能を発揮可能な期間を1〜2ヶ月と仮定すると、一般的な8〜10畳間に対して、ゲル状の製剤は、200〜500ml程度の容量を必要とする。この程度のゲル容量に対して、この発明のホルムアルデヒド吸着剤(固形物の粉末)を、好ましくは0.5〜2.0重量部添加して、ゲル状の製剤とするのがよい。
以下に、この発明のホルムアルデヒド吸着剤にかかる具体的な実施例、比較例、及び実証実験につき説明する。
(実施例1)
北海道産カラマツ(学名Larix leprolepis Gordon)の粉砕物10g(粒径1cm以下)を、0.025、0.05、0.1、0.25mol/lの水酸化ナトリウム溶液またはアンモニア水90mlを用いて、常温、1時間の条件で処理した。得られた抽出溶液を凍結乾燥して固形物とした。この固形物の重量を測定した。結果を表1に示す。
(実施例2)
北海道産トドマツ(Abies Sachalinemsis Fr Schm)、エゾマツ(Picea jezoensis Carr.)の混合粉砕物10g(粒径0.1cm以下)を0.025、0.05、0.1、0.25mol/lの水酸化ナトリウム溶液90mlを用いて、常温、1時間の条件で処理した。得られた抽出溶液を凍結乾燥して固形物とした。この固形物の重量を測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
ロシア産カラマツ(学名Larix gmelinii Gordon)の粉砕物10g(粒径1cm以下)を0.025、0.05、0.1、0.25mol/lの水酸化ナトリウム溶液90mlを用いて常温、1時間の条件で処理した。得られた抽出溶液を凍結乾燥して固形物とした。この固形物の重量を測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
北海道産ミズナラ(学名Quercus mongolica v.grosseserrats) の粉砕物10g(粒径1cm以下)を0.1mol/lの水酸化ナトリウム溶液90mlを用いて常温、1時間の条件で処理した。得られた抽出溶液を凍結乾燥して固形物とした。この固形物の重量を測定した。結果を表1に示す。
(実施例5)
カラマツおがくず100gを70℃の脱イオン水900mlで2時間処理した後、濾紙(5C)を用いて濾過し、カラマツおがくずを回収した。この工程を合計3回繰り返して行い、不要な成分であるアラビノガラクタンを、カラマツおがくずから除去した。
このアラビノガラクタン除去済みカラマツおがくずに、エタノールを900ml加えて、常温で、24時間静置した。
次いで、濾紙(5C)を用いた濾過を行って、カラマツおがくずを回収した。さらにカラマツおがくずにアセトンを900ml加えて、常温で24時間静置した。次いで、濾過して不純物除去済みカラマツおがくずを回収することにより、タキシホリン等の脂溶性物質を除去した。回収された不純物除去済みカラマツおがくずを、乾燥器を用いて、50℃で1時間、乾燥した。
この不純物除去済みカラマツおがくず10gを、0.1mol/lの水酸化ナトリウム溶液90mlを用いて、常温、1時間の条件で処理した。
次いで、濾紙(5C)を用いて濾過した抽出溶液を凍結乾燥して固形物とした。固形物の重量を測定した。結果を表1に示す。
(ホルムアルデヒド吸収能測定実験)
実施例1〜5において得られた固形物10mgを10リットルのテドラーバッグに入れた。40〜50ppmのホルムアルデヒドを含有する空気10リットルを導入して、24時間後のホルムアルデヒド除去率を測定した。結果を表1に示す。ホルムアルデヒドの濃度測定にはADVANTEC製ホルムアルデヒド用検知管91および91Lを使用した。
(比較例1)
市販されているリグニン(関東化学株式会社製、カタログ番号;24104−32(以下、単に試薬リグニンとも称する。))100mgを10リットルのテドラーバッグに入れた。40〜50ppmのホルムアルデヒドを含有する空気10リットルを導入し、24時間後のホルムアルデヒド除去率を測定した。結果を表1に示す。ホルムアルデヒドの濃度測定には、ADVANTEC製ホルムアルデヒド用検知管91および91Lを使用した。
(比較例2)
市販されている活性炭(味の素ファインテクノ製CL−H)10mgを10リットルのテドラーバッグに入れた。40〜50ppmのホルムアルデヒドを含有する空気10リットルを導入し、24時間後のホルムアルデヒド除去率を測定した。結果を表1に示す。ホルムアルデヒドの濃度測定にはADVANTEC製ホルムアルデヒド用検知管91および91Lを使用した。
Figure 0004006421
表中、抽出量は、原料の粉砕物10gあたりの抽出量を示している。
得られた固形物(ホルムアルデヒド吸着剤)は、原料に用いる樹木の種類、部位等の条件にもよるが、表1に示した抽出量あたり、およそ40〜99重量%もの水溶性リグニンを含有していた。また、固形物は、その他にヘミセルロースを0.1〜60重量%、フラボノイドおよびその重合物などを0.1〜20重量%含んでいた。この結果は、常法に従って、HPLCにより、測定された結果である。
従来のVOC吸着剤の製造方法によれば、活性成分であるフラボノイド類の含有量は、原料の量を同一とした場合の抽出された固形物の重量あたり、せいぜい0.1重量%〜1重量%に過ぎなかった。
このように、この発明の製造方法により得られるホルムアルデヒド吸着剤が含有する水溶性リグニンの単位原料あたりの量(含有量)は、これまで一般的にホルムアルデヒド吸収能を有する物質として知られていたフラボノイド類のそれと比較して、著しく多いことがわかった。
また、水溶性リグニンのVOC吸着能は、同重量で比較すると、従来のフラボノイド類のVOC吸着能を、上回ることがわかっている。
従って、この発明のホルムアルデヒド吸着剤の製造方法によれば、優れたホルムアルデヒド吸着能を有する水溶性リグニンを多量に含有するホルムアルデヒド吸着剤を、簡易な工程で提供することができる。
表1から明らかなように、上述の実施例で用いた全ての樹種、すなわち、カラマツ(北海道産及びロシア産)、トドマツ、エゾマツ、及びミズナラについて、試薬リグニン及び活性炭よりも優れたホルムアルデヒド吸収能を示すホルムアルデヒド吸着剤を得ることができた。
塩基の濃度については、少なくとも0.025(mol/l)〜0.25(mol/l)の範囲で試薬リグニン及び活性炭よりも優れたホルムアルデヒド吸収能を示すホルムアルデヒド吸着剤を得ることができた。
また、実施例5の、不純物を予め除去する構成によっても優れたホルムアルデヒド吸収能を有するホルムアルデヒド吸着剤を得ることができた。なお、実施例5の工程により得られた固形物は、活性成分として、分子量20000程度の水溶性リグニンを主として含んでいることが明らかとなっている(データは示さない。)。
この製造方法により抽出された水溶性リグニン、すなわち実施例2−3及び試薬リグニンの分子量を、高速液体クロマトグラフ(HPLC)により測定した。
(分子量測定実験)
カラムは、昭和電工株式会社製GPCカラム;ShodexKS802及びKS804を直列にして使用した。カラム温度は40℃とし、溶離液として超純水(流量0.6ml/min)を使用した。検出器は(RI)を使用した。また、分子量180、1810、5900、12200、22800、47300のプルランで検量線を作成した。結果を図1に示す。
図1は、分子量の測定結果を示す図である。
上述した実施例2に従って北海道産トドマツ、エゾマツ混合粉砕物から抽出された水溶性リグニン(プロット1:実線)及び試薬リグニンの水溶液(プロット2:点線)をプルラン換算により算出した分子量をプロットしてある。なお、横軸は、保持時間(分:min)を示している。また、縦軸はピーク強度(a.u.;abitrary unit)である。
結果として、実施例2により得られた水溶性リグニン、すなわちこの発明のホルムアルデヒド吸着剤は、主として、3つの分子量の画分から構成されており、プルラン換算で、分子量が約250000、20000及び1000におよそのピークを有する画分が存在していることがわかった(プロット1)。また、試薬リグニンの分子量はプルラン換算で250000程度であることがわかった(プロット2)。
試薬リグニンのホルムアルデヒド吸着活性は、この発明の水溶性リグニンと比較して極めて低いことがわかった。これに対し、上述した3つの分子量を示す画分のうち、250000の分子量のピークを有する画分は、試薬リグニンとほぼ同じ分子量であることから、ホルムアルデヒド吸着活性に寄与する主要な成分ではないといえる。
また、分子量1000及び20000におよそのピークを示す画分、すなわち、プルラン換算の分子量が、1000〜5000の範囲及び10000〜30000の範囲は、試薬リグニンには見られない分子量画分である。従って、これらの範囲の分子量の画分が、この発明のホルムアルデヒド吸着剤の主要な活性成分であるといえる。
図1から明らかなように、試薬リグニンについてはプルラン換算で分子量250000にピークを持つスペクトルだけが検出された。一方、実施例2−3で得られたサンプルでは、分子量250000にピークを有するスペクトルのほかに分子量20000および1000にピークを有するスペクトルが観測された。それぞれの面積比は、250000:20000:1000がおよそ1:4:1であった。
上述したように、この発明のホルムアルデヒド吸着剤の製造方法によれば、建材等に適用して好適なホルムアルデヒド吸着剤を、極めて簡易なプロセスにより、目的とする活性成分を多量に抽出できる。また、ホルムアルデヒド吸着剤の製造コストの顕著な低減を可能とする。
分子量の測定結果を示す図である。

Claims (5)

  1. カラマツ、トドマツ、エゾマツ及びミズナラを含む群から選択される1又は2以上の樹木の木質部分を、0℃から50℃の雰囲気下で、0.025mol/l以上0.25mol/l以下の濃度のアンモニア水溶液または水酸化ナトリウム水溶液で処理して抽出することにより、プルラン換算で1000〜30000の範囲である分子量の水溶性リグニンを活性成分として含有する当該水溶性リグニンの水溶液を得る工程と、
    前記水溶性リグニンの水溶液を、凍結乾燥することにより、固形状のホルムアルデヒド吸着剤を得る工程と
    を含むことを特徴とするホルムアルデヒド吸着剤の製造方法。
  2. 前記アンモニア水溶液または前記水酸化ナトリウム水溶液による処理の前に、
    前記水溶性リグニン以外の水溶性の不純物を除去する工程と、
    前記水溶性リグニン以外の脂溶性の不純物を除去する工程と
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のホルムアルデヒド吸着剤の製造方法。
  3. 前記樹木の木質部分として、トドマツ及びエゾマツの混合粉砕物を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のホルムアルデヒド吸着剤の製造方法。
  4. カラマツ、トドマツ、エゾマツ及びミズナラを含む群から選択される1又は2以上の樹木の木質部分を、0℃から50℃の雰囲気下で、0.025mol/l以上0.25mol/l以下の濃度のアンモニア水溶液または水酸化ナトリウム水溶液で処理して抽出することにより、プルラン換算で1000〜30000の範囲である分子量の水溶性リグニンを活性成分として含有する当該水溶性リグニンの水溶液を得る工程と、
    前記水溶性リグニンの水溶液を、凍結乾燥することにより、固形状のホルムアルデヒド吸着剤を得る工程とにより、得ることができるホルムアルデヒド吸着剤
  5. 前記樹木の木質部分が、トドマツ及びエゾマツの混合粉砕物であることを特徴とする請求項4に記載のホルムアルデヒド吸着剤。
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