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JP4000584B2 - 透析液調製装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粉末(顆粒を含む)を溶解液で溶解して透析液を調製する透析液調製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、透析液の調製はタンク方式で行われている。タンク方式は、所定量の溶解液と粉末を溶解タンクに導入し、これらを攪拌ポンプや攪拌羽根で攪拌して混合し、透析液にしている。調製された透析液は送液ポンプによりユースポイントまで移送されるが、その際、溶解タンク内の液面の高さが低くなるので、溶解タンク内に一時的に陰圧が生じ、外気が溶解タンク内に侵入する。これは、タンク方式では、内部に生ずる陰圧により溶解タンク自身が潰れてしまわないように、通常、溶解タンクを大気開放にしているために起こることであり、そのため、外部空気に含まれる細菌等が侵入しないように、大気開放部にはエアーフィルターが設けられることが多く、そのエアーフィルターを定期交換するための手間と費用が問題である。勿論、手間と費用を考慮して、ゴミが入らない程度のフィルターを使用したり、全くフィルターを使用しない場合もあるが、好ましい対応とはいえない。また、タンク方式では、一度に大量の透析液を調製しようとした場合、大きな溶解タンクが必要となり、装置全体が大きくなってしまうという欠点を有している。更には、攪拌ポンプや送液ポンプが数多く必要なので、動作音もその分大きくなるという欠点を有している。また、従来のタンク方式では、調製後に濃度異常が見出された場合、透析液の濃度調整ができないため、透析液を破棄しなければならず,不経済であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は如上の事情に鑑みてなされたもので、溶解タンク内への細菌等の侵入を防ぐためのエアーフィルターの交換を殆ど必要とせず、装置全体の小型化と動作音の低減を可能とする、コスト的に有利な透析液調製装置を提供することを目的とする。また、透析液濃度を微調整することの可能な透析液調製装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討の結果、内部が可動隔壁により3室に区切られたチャンバーを利用し、このチャンバーの第1の室と第3の室を含む回路の中で実質的に外気の侵入が起こらないようにして透析液を調製できるようにし、第2の室の容量を変えることにより第1、第3の室の容量を変えることができるようにすればよいことに想到し、本発明を完成した。すなわち本発明は、内部が可動隔壁により3室に区切られたチャンバーと、該チャンバーの第1の室に溶解液を供給する溶解液供給ライン、前記チャンバーの第1の室と第3の室を接続する透析液調製ライン、該透析液調製ラインに設けられた上流側の溶解タンクおよび下流側の移送ポンプ、前記溶解タンクの上部に設けられた粉末供給手段、調製され第3の室に充填された透析液をユースポイントまで移送する透析液移送ライン、前記溶解タンクと移送ポンプの間の透析液調製ラインと透析液移送ラインを接続する循環ライン、前記溶解タンクをバイパスして前記第1の室と第3の室を接続するバイパスライン、とを含んでなり、前記チャンバーの第2の室に充填された液体を出し入れすることにより、第1の室に供給される溶解液の量および第3の室に充填される透析液の量を調整できるようにした透析液調製装置に関する。
ここで、溶解タンクには液面検知センサーを設けてもよい。また、チャンバーの第3の室と透析液移送ライン、循環ライン、透析液調製ラインからなる回路には濃度計を設けるのが好ましい。溶解液供給ラインには、第2の溶解液供給ラインを設けてもよい。本発明の透析液調製装置は、溶解液供給ラインおよび透析液調製ライン、透析液移送ラインに、内部が可動隔壁により3室に区切られた第2のチャンバーを更に接続して、透析液の調製を連続的に行えるようにするのが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例を示す回路図であり、図2は本発明の他の実施例を示す回路図である。
本発明の透析液調製装置は、図1に示すように、内部が可動隔壁24、25により3室21、22、23に区切られたチャンバー2と、このチャンバー2の第1の室21に溶解液を供給する溶解液供給ライン1、溶解タンク5、この溶解タンク5とチャンバー2の第1の室21を接続する透析液調製ライン31、溶解タンク5とチャンバー2の第3の室23を接続する透析液調製ライン32、この透析液調製ライン32に設けられた移送ポンプ4、溶解タンク5の上部に設けられた粉末供給手段7、調製され第3の室23に充填された透析液をユースポイントまで移送する透析液移送ライン6、バイパスライン81、循環ライン91とを含んでなり、チャンバー2の第2の室22に充填された液体を出し入れすることにより、第1の室21に供給される溶解液の量および第3の室23に充填される透析液の量を調整できるようにしたことを特徴とする。
【0006】
溶解液供給ライン1、透析液調製ライン31、32、透析液移送ライン6、バイパスライン81、および循環ライン91には、それぞれ開閉弁11、311、321、61、811および911が設けられている。また、溶解タンク5には、好ましくは液面検知センサー51が設けられており、チャンバー2の第3の室23と透析液移送ライン6、循環ライン91、透析液調製ライン32からなる回路には、好ましくは、濃度異常を検知するための濃度計Nが設けられている。粉末供給手段7には、外気の侵入による汚染を防ぐために、エアーフィルター(図示していない)を設けてもよい。チャンバー2の第2の室22には例えばシリコーンオイルなどの液体が充填されており、ポンプ26により出し入れできるようになっている。循環ライン91は、溶解タンク5と移送ポンプ4の間の透析液調製ライン32と透析液移送ライン6を接続して、第3の室23の溶液が移送ライン6から循環ライン91、透析液調製ライン32、第3の室23と循環する様にしたものである。また、バイパスライン81は、溶解タンク5をバイパスして第1の室21と第3の室23を接続し、第1の室21の溶解液を第3の室23に移送するようにしたものであり、移送ポンプ4を利用して溶解液を移送するようにした場合、バイパスライン81は、図1に示すように、開閉弁911より下流側かつ移送ポンプ4より上流側のライン(開閉弁911より下流の循環ライン91または移送ポンプ4より上流の透析液調製ライン32)に接続される。
【0007】
透析液調製操作に際しては、先ず、開閉弁11、311、61が開き、溶解液供給源(図示していない)から溶解液供給ライン1を通してチャンバー2の第1の室21に溶解液が供給される。すると、供給される溶解液に押されて可動隔壁24、25が第3の室23方向に移動し、第3の室23に含まれる空気が透析液移送ライン6を通して排出される。この可動隔壁24、25の移動は、第3の室23の容量がゼロになるまで続く。すなわち第1の室21にチャンバー2の容量と第2の室22の容量の差に等しい容量の溶解液が充填されるまで続く。そのまま溶解液を供給し続けると、溶解液は溶解液調整ライン31を通って溶解タンク5に供給される。溶解タンク5に供給された溶解液の液面が所定のレベル(任意に決められる)に達すると、液面検知センサー51が作動して開閉弁11、61が閉じ、開閉弁321が開いて、移送ポンプ4が駆動する。粉末供給手段7から溶解タンク5への所定量の粉末の供給は、例えば、移送ポンプ4の駆動開始から駆動が停止するまでの間で継続的に行われる。
【0008】
移送ポンプ4が駆動すると、溶解タンク5内の溶液(粉末と溶解液の混合液)が透析液調製ライン32を通って第3の室23に移送されると同時に、第3の室23に移送される透析液と等量の第1の室21の溶解液が透析液調製ライン31を通って溶解タンク5に供給される。このとき、可動隔壁24、25は第1の室21方向に移動し、可動隔壁24、25の移動は、第1の室21の容量がゼロになるまで、すなわち第3の室23にチャンバー2の容量と第2の室22の容量の差に等しい容量の溶液が充填されるまで続く。このプロセスの間、溶解タンク5の液面レベルは一定に保たれるので、溶解タンク5内への外気の侵入は殆ど起こらない。第3の室23と開閉弁61の間の透析液移送ライン6には圧力ゲージ62が設けられており、この圧力ゲージ62により第3の室23の内圧の上昇が検知されると(第1の室21の容量がゼロになると第3の室23の内圧が上昇する)、開閉弁311、321が閉じ、開閉弁911が開く。このとき第3の室23に移送された溶液は、移送ポンプ4により、透析液移送ライン6、循環ライン91、透析液調製ライン32を結ぶ回路を循環する(以下、溶液の回路循環という)。溶液の回路循環は所定時間(例えば2〜3分)経過した時点で終了する。溶液の回路循環終了時に濃度計Nで正常値が検出された場合に透析液の調製が終了する。この溶液の回路循環終了時に濃度計Nで低い濃度が検出された場合には、溶解タンク5に粉末を供給して溶解タンク5内の溶液の濃度を高め、ポンプ26を駆動させて第2の室22からシリコーンオイルを排出させながら開閉弁321を開き、排出されるシリコーンオイルと等量の溶解タンク5の濃度の高い溶液を第3の室23に供給する必要がある。但し、この場合、濃度調整が難しく、また濃度が高くなった場合に再度濃度調整が必要なので、実際には濃度調整が一回で済むように、あらかじめ回路循環する溶液の濃度は少し高めになるように設定される。この場合、溶液の回路循環終了時に濃度計Nで高い濃度が検出されると、溶液の回路循環が再開するとともに、開閉弁11が開き、ポンプ26が駆動して第2の室22からシリコーンオイル(濃度計Nで検出された濃度に応じて決められた溶解液と等量)が排出される。この時、排出されるシリコーンオイルと等量の溶解液が、溶解液供給源から第1の室21に供給される。次に、開閉弁811が開き、開閉弁11、911が閉じて、第1の室21の溶解液がバイパスライン81、循環ライン91、透析液調製ライン32を通って第3の室23に移送される。圧力ゲージ62により第3の室23の内圧の上昇が検知されると、開閉弁811が閉じ、開閉弁911が開いて、再び溶液の回路循環が行われ、透析液の調製が終了する。
【0009】
透析液の調製が終了すると、移送ポンプ4が止まり、開閉弁911が閉じ、開閉弁11、61が開いて、溶解液供給源から溶解液供給ライン1を通してチャンバー2の第1の室21に溶解液が供給される。この時、供給された溶解液に押されて可動隔壁24,25が第3の室23方向に移動し、第3の室23の透析液が透析液移送ライン6を通ってユースポイントに移送される。この可動隔壁24、25の移動および第3の室23の透析液のユースポイントへの移送は、第3の室23の容量がゼロになるまで、すなわち第1の室21にチャンバー2の容量と第2の室22の容量の差に等しい容量の溶解液が充填されるまで続く。第3の室23の容量がゼロになると、透析液移送ライン6の内圧が急に小さくなる。圧力ゲージ62により透析液移送ライン6の内圧の減少が検知されると、開閉弁11、61が閉じ、開閉弁311、321が開き、移送ポンプ4が駆動して、溶解液は、透析液調製ライン31を通って溶解タンク5に供給され、溶解タンク5に継続的に供給される粉末と混合して、透析液調製ライン32を通って第3の室23に移送される。以下、同様の繰り返しにより透析液の調製が行われる。
【0010】
本発明の透析液調製装置は、図2に示すように、溶解液供給ライン1に第2の溶解液供給ライン10を設けた構成にしてもよい。第2の溶解液供給ライン10は通常、第2の溶解液供給源101と開閉弁102を含んでなる。また、本発明の透析液調製装置は、図2に示すように、溶解液供給ライン1および透析液調製ライン31、32、透析液移送ライン6に、内部が可動隔壁204、205により3室201、202、203に区切られた第2のチャンバー20を接続して、透析液の調製を連続的に行えるようにしてもよい。図中、12、312、322、323、63、821、921、は開閉弁であり、206は第2の室202に充填された液体を出し入れするためのポンプ、64は圧力ゲージ、82はバイパスライン、92は循環ラインである。
【0011】
図2に示す透析液調製装置の場合、透析液の調製は、チャンバー2と第2のチャンバー20の間で連続的に行われる。先ず、チャンバー2側の開閉弁11、311、61が開いて、図1に示す透析液調製装置の場合と同様に、チャンバー2側の溶解液の供給が行われ、次いで、開閉弁11、61が閉じ、開閉弁321、323が開き、移送ポンプ4が駆動して、溶解液は、透析液調製ライン31を通って溶解タンク5に供給され、溶解タンク5に継続的に供給される粉末と混合して、透析液調製ライン32を通って第3の室23に移送される。次いで、開閉弁311、321が閉じ、開閉弁911が開いて溶液の回路循環が行われ、必要ならば図1の場合と同様に濃度調整が行われ、透析液が調製される。第2のチャンバー20の第1の室201への溶解液の供給は、開閉弁11、61が閉じ移送ポンプ4が駆動している間に、開閉弁12、63が開いて行われる。圧力ゲージ64により透析液移送ライン6の内圧の減少が検知されると、第2のチャンバー20の第1の室201への溶解液の供給が終了し、開閉弁12、63が閉じる。
【0012】
チャンバー2側の透析液の調製が終了すると、移送ポンプ4が止まり、開閉弁311、321、911が閉じ、開閉弁11、61が開いて第1の室21への溶解液の供給が行われ、この時、同時に透析液のユースポイントへの移行が行われる。圧力ゲージ62により透析液移送ライン6の内圧の減少が検知されると、第1の室21への溶解液の供給と透析液のユースポイントへの移行が終了し、開閉弁11、323、61が閉じる。同時に開閉弁312、321、322が開き、移送ポンプ4が駆動して第2のチャンバー20側の透析液の調製が始まる。
移送ポンプ4が駆動すると、溶解液は透析液調製ライン31を通って溶解タンク5に供給され、溶解タンク5に継続的に供給される粉末と混合して、透析液調製ライン32を通って第3の室203に移送される。次いで、開閉弁312、321が閉じ、開閉弁921が開いて溶液の回路循環が行われ、必要ならばチャンバー2の場合と同様に濃度調整が行われ、透析液が調製される。第2のチャンバー20側の透析液の調製が終了すると、移送ポンプ4が止まり、開閉弁322が閉じ、開閉弁12、63が開いて、第1の室201への溶解液の供給が行われ、この時、同時に透析液のユースポイントへの移送が行われる。圧力ゲージ64により透析液移送ライン6の内圧の減少が検知されると、第1の室201への溶解液の供給と透析液のユースポイントへの移送が終了し、開閉弁12、63が閉じる。同時に開閉弁311、321、323が開き、移送ポンプ4が駆動してチャンバー2側の透析液の調製が始まる。以下、同様にしてチャンバー2側と第2のチャンバー20側の溶解液の供給、透析液の調製、ユースポイントへの移送が交互に繰り返される。尚、第2の溶解液の供給は、開閉弁102を開いて適宜行うことができる。
【0013】
【発明の効果】
以上説明してきたことから明らかなように、本発明の透析液調製装置を採用すれば、エアーフィルターや攪拌ポンプを必要とせず、また送液ポンプも減らすことができるので、コスト的に有利である。また、大きな溶解タンクを必要としないので装置全体の小型化が可能である。さらに送液ポンプを1つしか使用していないので、動作音を大幅に低減することができる。また、調製後に濃度異常が見出された場合であっても、透析液の濃度調整が容易にできるので、透析液を無駄に破棄しないで済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す概略系統図ある。
【図2】 本発明の他の実施例を示す概略系統図である。
【符号の説明】
1 溶解液供給ライン
11、12 開閉弁
2 チャンバー
21 第1の室
22 第2の室
23 第3の室
24、25 可動隔壁
26 ポンプ
31、32 透析液調製ライン
311、312、321、322、323 開閉弁
4 移送ポンプ
5 溶解タンク
51 液面検知センサー
6 透析液移送ライン
61、63 開閉弁
62、64 圧力ゲージ
7 粉末供給手段
81、82 バイパスライン
811、821 開閉弁
91、92 循環ライン
911、921 開閉弁
10 第2の溶解液供給ライン
101 溶解液供給源
102 開閉弁
20 第2のチャンバー
201 第1の室
202 第2の室
203 第3の室
204、205 可動隔壁
206 ポンプ
N 濃度計

Claims (2)

  1. 内部が可動隔壁により3室に区切られたチャンバーと、該チャンバーの第1の室に溶解液を供給する溶解液供給ライン、前記チャンバーの第1の室と第3の室を接続する透析液調製ライン、該透析液調製ラインに設けられた上流側の溶解タンクおよび下流側の移送ポンプ、前記溶解タンクの上部に設けられた粉末供給手段、調製され第3の室に充填された透析液をユースポイントまで移送する透析液移送ライン、前記溶解タンクと移送ポンプの間の透析液調製ラインと透析液移送ラインを接続する循環ライン、前記溶解タンクをバイパスして前記第1の室と第3の室を接続するバイパスライン、とを含んでなり、前記チャンバーの第2の室に充填された液体を出し入れすることにより、第1の室に供給される溶解液の量および第3の室に移送される透析液の量を調整できるようにした透析液調製装置。
  2. 溶解タンクに液面検知センサーを設けた請求項1に記載の透析液調製装置。
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