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JP4088128B2 - 溶液製膜方法 - Google Patents

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶液製膜方法に関し、更に詳しくは冷却流延法を用いた溶液製膜方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
溶液製膜方法により製造されるセルロースアシレートフイルム(以下、TACフイルムと称する)は、液晶ディスプレーや感光材料に用いられている。特に液晶ディスプレーに用いられるTACフイルムは液晶ディスプレー市場の需要増に伴い、大幅な流延速度の向上、フイルムの薄手化といったことが求められている。ところで、TACフイルムは、TACをジクロロメタンを主溶媒とした混合溶媒(以下、ジクロロメタン系溶媒と称する)に溶解し、そのポリマー溶液(以下、ドープと称する)を支持体上に流延してゲル膜を形成させる。その後に、ゲル膜が自己支持性を有するまで支持体上で乾燥した後に、剥ぎ取ることでフイルムが製膜される溶液製膜方法により通常製造されている。
【0003】
また、近年、環境保護の点から、含塩素系溶媒であるジクロロメタンの使用量の抑制が強く言われている。そこで、環境に影響を比較的及ぼし難い酢酸メチルを主溶媒とする混合溶媒を用いられてきている。しかしながら、実験により検討した結果、酢酸メチルを主溶媒とする混合溶媒(以下、酢酸メチル系溶媒と称する)で調製したドープは、ジクロロメタン系溶媒で調製したドープと比較して冷却によるゲル強度が発現しにくいことが分かった。このため、ドープを支持体に流延しても十分な自己支持性を有するゲル膜が得られない問題が生じていた。そこで、支持体を冷却することで支持体上に流延されたゲル膜のゲル化を進行させて、ゲル膜の剥ぎ取りを容易にする冷却流延法を用いた溶液製膜方法が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−045917号公報
【特許文献2】
特開2001−294667号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、冷却流延法を用いても、冷却支持体上に流延して冷却ゲル化によりゲル膜が自己支持性を有した後に剥ぎ取る工程において、流延速度の向上、フイルムの薄手化に伴い、剥ぎ取りに必要なフイルム強度が低下する問題が生じていた。剥取時にフイルムの強度が不足すると、支持体表面にゲル膜の剥ぎ残りや剥取点の上昇といった搬送上の不安定が生じ、流延速度を速くすることに限界が生じていた。また、この場合に支持体を冷却するため支持体上に結露(なお、本発明においては、大気中の水蒸気が液化されて水滴が生じるときと、大気中の気化溶媒が再度液化されて付着するときの両方を併せて結露と称する)が生じる場合があり、連続運転に困難を伴う場合があった。
【0006】
本発明の目的は、酢酸メチル系溶媒を用いて調製されたドープから形成されたゲル膜を支持体から安定かつ連続的に剥ぎ取り、流延速度の向上、薄手のフイルムを得る溶液製膜方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、支持体表面を−10℃以下の温度まで冷却することで支持体上にてドープのゲル化を促進し、剥ぎ取り時に必要なフイルム強度を増加させることが可能であることを見出した。さらに、支持体温度の低下によりポリマーの支持体に対する接着力を低下させ、フイルムを支持体から剥ぎ取りやすくする。また、支持体を低温に冷却することにより結露が生じる問題に関しては、支持体の表面温度を雰囲気の溶媒ガス露点(本発明において、露点とは、大気中の水蒸気が水滴として液化する温度と、大気中の溶媒ガスが液化する温度とを併せて露点と称する)より高くし制御することにより防止することも見出した。
【0008】
本発明の第1の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、前記支持体の表面温度を−10℃以下にし、前記ビード背面に第1ガスを送風し、前記ビードが前記支持体に着地する近傍の溶媒ガス濃度を低下させ、露点を前記支持体温度より1℃以上低くし、前記支持体の走行方向であって、前記ゲル膜の剥ぎ取り位置を示す剥取線と前記ビードの着地位置を示す着地線との間の無ゲル膜面に第2ガスを吹き付けて、前記ゲル膜面の温度を前記ビード近傍の露点よりも1℃以上高くすることを特徴とする。また、前記支持体が回転ドラムであって、前記回転ドラム内部に流路を設けて、前記流路内に不凍性熱媒体を流すことが好ましい。さらに、前記不凍性熱媒体にグリコール系冷媒,フッ素系冷媒,アルコール系冷媒のうち少なくとも1つを用いることがより好ましい。前記支持体の材質に低温脆性材料を用いることが好ましい。また、前記低温脆性材料に、SUS材,SLA材,STPL材のうち少なくとも1つを用いることがより好ましい。
【0009】
前記第1の溶液製膜方法を行うときに、前記ローラを用いて前記ゲル膜を前記支持体から剥ぎ取る際のフイルム応力が450000Pa以上であることが好ましい。また、前記第1の溶液製膜方法を行うときに、前記ゲル膜を前記支持体から剥ぎ取る際に、前記支持体の周速度V0と、前記ローラの周速度V1との比を(V1/V0)を、1.001≦(V1/V0)≦1.5の範囲とすることが好ましい。本発明の第2の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、前記ゲル膜を前記支持体から剥ぎ取る際に、前記支持体の周速度V0と、前記ローラの周速度V1との比(V1/V0)を、1.001≦(V1/V0)≦1.5の範囲とする。また、前記第1又は前記第2の溶液製膜方法の少なくともいずれかの方法を行うときに、前記支持体から前記ゲル膜が剥ぎ取られる位置と前記ローラと、のクリアランスC1を、1mm≦C1≦100mmの範囲にしたものを用いることが好ましい。
【0010】
本発明の第3の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、前記支持体から前記ゲル膜が剥ぎ取られる位置と前記ローラと、のクリアランスC1を1mm≦C1≦100mmの範囲にしたものを用いる。また、前記第1ないし前記第3の溶液製膜方法のうち少なくともいずれか1方法を行うときに、前記支持体と前記ドープとの表面エネルギー差を3×10-2(N/m)以上とすることが好ましい。
【0011】
本発明の第4の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、前記支持体と前記ドープとの表面エネルギー差を3×10-2(N/m)以上とする。また、前記第1ないし前記第3の溶液製膜方法のうち少なくともいずれか1方法を行うときに、前記ビード背面に第1ガスを送風し、前記ビードが前記支持体に着地する近傍の溶媒ガス濃度を低下させ、露点を前記支持体温度より1℃以上低くすることが好ましい。
【0012】
本発明の第5の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、前記ビード背面に第1ガスを送風し、前記ビードが前記支持体に着地する近傍の溶媒ガス濃度を低下させ、露点を前記支持体温度より1℃以上低くする。前記第1ガスに、窒素,ヘリウムのうち少なくともいずれかを用いることがより好ましい。また、前記第1ないし前記第4の溶液製膜方法のうち少なくともいずれか1方法を行うときに、前記ビード背面に第1ガスを送風し、前記ビードが前記支持体に着地する近傍の溶媒ガス濃度を低下させ、露点を前記支持体温度より1℃以上低くすることが好ましい。さらに、前記第1ガスの風速を0.5m/s〜2m/sの範囲とすることがより好ましい。
【0013】
本発明の第6のポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、前記支持体の走行方向であって、前記ゲル膜を剥ぎ取った線と前記ビードが着地した線との間の無ゲル膜面に第2ガスを吹き付けて、前記無ゲル膜面の温度を上昇させる。また、前記第1ないし前記第5の溶液製膜方法のうち少なくともいずれか1方法を行うときに、前記支持体の走行方向であって、前記ゲル膜を剥ぎ取った線と前記ビードが着地した線との間の無ゲル膜面に第2ガスを吹き付けて、前記無ゲル膜面の温度を上昇させることが好ましい。さらに、前記第2ガスが、50℃〜100℃の範囲のガスであることがより好ましい。
【0014】
本発明の第7の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、溶媒ガスを凝縮回収する工程を含み、前記工程で前記溶媒ガスを凝縮回収する際の温度を、フイルム表面温度より1℃以上低くする。また、前記第1ないし前記第6の溶液製膜方法のうち少なくともいずれか1方法を行うときに、溶媒ガスを凝縮回収する工程を含み、前記工程で前記溶媒ガスを凝縮回収する際の温度を、フイルム表面温度より1℃以上低くすることが好ましい。
【0015】
本発明の第8の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、前記支持体に冷媒を支持体回転軸から送る際に、前記支持体回転軸近傍の温度が露点以下とならないように、第3ガスを前記支持体回転軸に吹き付ける。また、前記第1ないし前記第7の溶液製膜方法のうち少なくともいずれか1方法を行うときに、前記支持体に冷媒を支持体回転軸から送る際に、前記支持体回転軸近傍の温度が露点以下とならないように、第3ガスを前記支持体回転軸に吹き付けることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
[溶媒]
本発明の溶液製膜方法に用いられるドープを調製するための溶媒は、公知のいずれの溶媒をも用いることができる。特には、メチレンクロライド(ジクロロメタン)などのハロゲン化炭化水素類、酢酸メチルなどのエステル類、エーテル類、アルコール類(例えば、メタノール,エタノール,n−ブタノールなど)、ケトン類(例えば、アセトンなど)などが好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。また、これら溶媒を複数混合させた溶媒からドープを調製し、そのドープからフイルムを製膜することもできる。特に、本発明においては酢酸メチルを主溶媒とした混合溶媒(酢酸メチル系溶媒)を用いることが好ましい。
【0017】
[ポリマー]
本発明に用いられるポリマーは特に限定されるものではない。しかしながら、セルロースアシレートを用いることが好ましく、特に酢化度59.0%〜62.5%のセルローストリアセテート(TAC)を用いることがより好ましい。TACから製膜されたTACフイルムを用いて構成された光学用フイルム、偏光板、液晶表示板は、光学特性の機能、寸法の安定性に特に優れている。
【0018】
[添加剤]
ドープには、公知の添加剤のいずれをも添加させること可能である。添加剤としては、可塑剤(例えば、トリフェニルフォスフェート(以下、TPPと称する),ビフェニルジフェニルフォスフェート(以下、BDPと称する)など)、紫外線吸収剤(例えば、オキシベンゾフェノン系化合物,ベンゾトリアゾール系化合物など)、二酸化ケイ素などのマット剤、増粘剤、オイルゲル化剤などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらの添加剤は、ドープを調製する際にポリマーと共に混合することも可能である。また、ドープを調製した後、移送する際に静止型混合器などを用いてインライン混合することも可能である。なお、本発明において前記ポリマーと添加剤とを併せて固形分と称する。
【0019】
[ドープの調製]
前述した固形分(ポリマー及び添加剤)を前述した酢酸メチル系溶媒に仕込んだ後に、公知のいずれかの溶解方法により溶解させドープを調製する。このドープは濾過により異物を除去することが一般的である。濾過には濾紙、濾布、不織布、金属メッシュ、焼結金属、多孔板などの公知の各種濾材を用いることが可能である。濾過することにより、ドープ中の異物,未溶解物を除去することができ、製品フイルム中の異物による欠陥を軽減することができる。
【0020】
また、一度調製したドープを加熱して、さらに溶解度の向上を図ることもできる。加熱には静置したタンク内で撹拌しながら加熱する方法、多管式、静止型混合器付きジャケット配管等の各種熱交換器を用いてドープを移送しながら加熱する方法などがある。また、加熱工程の後に冷却工程を実施することもできる。また、装置の内部を加圧することにより、ドープの沸点以上の温度に加熱することも可能である。これらの処理を行うことにより、微小な未溶解物を完全に溶解することができ、フイルムの異物の減少、濾過の負荷軽減をはかることができる。
【0021】
本発明において、ドープの固形分の重量百分率(ドープ固形分濃度)は、15重量%〜30重量%が好ましく、より好ましくは20重量%〜25重量%である。15重量%未満であると、ドープの固形分濃度が低すぎるため、ドープから形成されるゲル膜が好ましいフイルム応力を有するまでに長時間必要になりコスト高になる場合がある。また、固形分濃度が低すぎるとドープを流延した際に、ゲル膜が形成されない場合もある。また、30重量%を超えると、ドープの粘度が高くなりすぎてビードのレベリング効果(平滑化)が発現しにくくなり、均一なフイルムの形成が困難になる場合がある。
【0022】
[溶液製膜方法]
図1は本発明に係る溶液製膜方法を実施するために用いられるフイルム製膜ライン10の概略図を示している。また、図2及び図3にフイルム製膜ライン10の要部概略図を示した。ミキンシングタンク11内には、前述した方法で調製されたドープ12が仕込まれて、撹拌翼13で撹拌されて均一になっている。ドープ12は、ポンプ14により濾過装置15に送られて不純物が除去される。その後に、一定の流量で流延室20内に設置されている流延ダイ21に送られる。流延ダイ21は、回転ドラム22上に配置している。回転ドラム22は、図示しない駆動装置により回転駆動する。回転ドラム22上に流延ダイ21からドープ12を流延して流延ビード23を形成する。なお、本発明において流延ビード23が回転ドラム22上に着地した位置を着地線(図2参照、なお図は、フイルムの走行方向に対して直交方向から示しているので点で記されている)22aと称する。流延ビード23は、支持体である回転ドラム22上でゲル化が進行してゲル膜24となる。ゲル膜24が回転ドラム22の走行に伴って移動すると、冷却されることによりさらにゲル化が進行する。ゲル膜24が剥取線(図2参照)22bに達すると、剥取ローラ25により回転ドラム22から剥ぎ取られ、フイルム26となる。なお、回転ドラム22の回転方向と逆向きに乾燥風19を送風機(図示しない)から送風することがより好ましい。
【0023】
回転ドラム22には、図3に示すように支持体回転軸(以下、回転軸と称する)40,41が取り付けられ、それら回転軸40,41には軸受け42,43が取り付けられており、図示しない流延装置本体に設置されて回転駆動する。回転軸40と回転ドラム22と回転軸41とは、それら内部に媒体の流路(図示しない)が設けられている。その流路に不凍性熱媒体である冷却用媒体(以下、冷媒と称する)44が冷媒供給装置45から供給されることにより、回転ドラム22が冷却される。なお、本発明において回転ドラム22の表面温度が−10℃以下とすることが好ましく、より好ましくは−30℃以下、最も好ましくは−50℃以下まで冷却することである。しかしながら、本発明はそれらの温度範囲に限定されるものではない。
【0024】
冷媒44には、グリコール系冷媒,フッ素系冷媒,アルコール系冷媒などが用いられ、最も好ましくはフロリナート(登録商標)FC−77,HFE7100,コールドブライン(登録商標)FP60を用いることであるが、それら冷媒に限定されるものではない。また、本発明に用いられる回転ドラムの冷却方法は、必ずしも図3に示したように冷媒を通液させる方法に限定されるものではない。
【0025】
さらに、本発明に用いられる回転ドラム22は、低温脆性材料を用いて作製されたものを用いると低温冷却した際に、設備の衝撃、繰り返し荷重に対する体力が低下することを防止できるためより好ましい。具体的には、SUS材,SLA材,STPL材などを用いて作製されたものが好ましいがこれらに限定されるものではない。
【0026】
図2に示すように流延ダイ21には、ビード背面23b側にガス供給装置27に接続されたガス管路27aが取り付けられていることが好ましい。ビード背面23bにガス管路27aを通してガス(以下、第1ガスとも称する)28を送風することで、ビード背面23bのガス濃度を低下させ、露点を下げることができる。これにより、回転ドラム22の表面の結露を防止することができ、フイルム26の面状品質を損なうことが抑制される。さらに、結露した回転ドラム22表面に結露が生じている場合、ゲル膜24を形成すると着地線22aから剥取線22bの間でゲル膜24が回転ドラム22から脱落し、連続運転に支障をきたす。本発明によれば、回転ドラム22表面の結露を防止できるので、ゲル膜24の脱落も防止できる。なお、ガス28は、窒素ガス,ヘリウムガスなど(通常、不活性ガスと呼ばれるもの)フイルムの特性に影響を及ぼさないものを用いることが好ましい。
【0027】
また、露点が回転ドラム22の表面温度より1℃以上低くなるようにガス28をガス供給装置27で温度調整した後に送風することが好ましい。なお、回転ドラム22表面の温度の測定は公知のいずれの装置を用いても良い(温度計の図示は省略している)。この温度差が1℃未満であると工程条件のわずかな変動によって、結露が発生してしまう。さらに、ガス28の風速を0.5m/s以上2m/s以下の範囲とすることが好ましい。風速が0.5m/s未満では流延ビード23近傍のガス濃度を低下させる効果が少ない。また、風速が2m/sより大きいと流延ビード23に風ムラが発生する場合があり、フイルムの面状品質が低下することがある。また、第1ガス28の温度は、30℃〜50℃の範囲であることが好ましい。しかしながら、本発明においてガス(第1ガス)の風速,温度は、他の実験条件を変更することにより、前述した範囲に限定されるものではない。
【0028】
回転ドラム22表面に流延されたドープ12は冷却ゲル化によりゲル膜24の強度(フイルム強度)が増加して、さらに剥ぎ取りまでの間で乾燥が促進されることによってもゲル膜24の強度(フイルム強度)が増加する。剥取時におけるゲル膜24の延伸による応力(フイルム応力)が45万Pa未満では、フイルムとしての強度が不足し、剥ぎ取りに必要な自己支持性が得られない。本発明において、延伸による応力値としては45万Pa以上が好ましく、より好ましくは60万Pa以上でありく、最も好ましくは75万Pa以上である。なお本発明において、フイルムの延伸による応力値は、ロードセルを用いた延伸により測定した値を用いる。
【0029】
また、ゲル膜24をフイルム26として剥ぎ取る際、回転ドラム22の周速度(V0)と剥取ローラ25の周速度(V1)との速度比V1/V0を1.001≦(V1/V0)≦1.5の範囲とすることが好ましく、より好ましくは、1.002≦(V1/V0)≦1.3であり、最も好ましくは、1.005≦(V1/V0)≦1.2の範囲にすることである。
(V1/V0)の比を前述した範囲にすることで、フイルム26に加わる延伸力が増加し、剥ぎ取りが安定になる。速度比が1.001未満ではフイルムの延伸力が不足して、剥取線22bが上昇し、フイルムを均一に剥ぎ取ることが困難になる。また、速度比が1.5より大きいと揮発分の高い剥取直後のフイルム(軟膜フイルム)は急激な延伸により耳端部からの「ちぎれ」や「ツレシワ」といった問題が発生する場合がある。なお、本発明において速度比(V1/V0)は前述した範囲に限定されるものではない。
【0030】
回転ドラム22と剥取ローラ25とのクリアランスC1を狭くすると、延伸速度が大きくなるため、延伸力が増加して、剥ぎ取りが安定する。しかしながら、クリアランスC1が1mm未満であると、フイルムカスといった異物が挟まることでフイルムが切断してしまう場合がある。また、クリアランスC1が100mmより大きいとフイルムの延伸力を増加する効果が低減し、剥ぎ取り位置が上昇し、剥取が不安定になる場合がある。そこで、本発明において、クリアランスC1は、1mm≦C1≦100mmの範囲であることが好ましいが、この範囲に限定されるものではない。なお、本発明においてクリアランスC1とは、回転ドラム22と剥取ローラ25とを同一面に配置したとき、それぞれの中心を結ぶ線aが、それぞの外周と交わる交点の間隔を意味している。また、剥取ローラ25は、回転ドラム22の基準線(基準線とは、図示したように回転ドラムの中心から鉛直上方の線を意味している)bと中心線aとの角度Dが45°〜180°が好ましく、より好ましくは60°〜120°の位置に配置されていることである。
【0031】
回転ドラム22からゲル膜24の剥ぎ取りを容易にするために、回転ドラム22の表面張力とドープ12の表面張力との差が、3×10-2(N/m)以上であると回転ドラム22が溶媒で濡れにくくなり、ゲル膜24と回転ドラム22との接触面積が少なくなる。これにより、剥ぎ取り時の剥離抵抗を低下できるため、剥ぎ取りが安定する。本発明において表面張力の測定方法は、公知のいずれの方法も用いることが可能である。また、本発明において、表面張力の差は前述したものに限定されるものではない。
【0032】
図2に示した剥取線22bとビード着地線22aとの間の回転ドラム22上にはゲル膜24が存在していない。本発明では、この面を無ゲル膜面22cと称する。前述したように回転ドラム22は、その内に冷媒を供給して冷却している。そのため、この無ゲル膜面22cの表面温度が露点に達していると、この面に結露が生じる場合がある。また、回転ドラム22は無端で走行しているため水滴や凝縮溶媒が付着している面にドープ12が流延されると、製膜されるフイルムの面状の悪化を招くおそれが生じる。そこで、前記無ゲル膜面22cに送風機29を用いてガス(以下、第2ガスとも称する)30を吹き付け、無ゲル膜面22cの温度を流延ビード23近傍の露点より1℃以上高くすることで水滴、液化溶媒の付着を防止することができる。なお、前記ガス(第2ガス)30の温度は50℃〜100℃、風速は2m/s〜10m/sの範囲であることが好ましいが、本発明はそれらの範囲に限定されるものではない。
【0033】
図3に示したように回転軸40,41の内部にも冷媒44が通液されている。そのため、回転軸40,41及び軸受け42,43近傍の大気が冷却されて露点に達すると、その大気中に含まれている水蒸気が凝縮して水滴が生じる。また、流延室20内には、ドープ12から揮発した気化溶媒も含まれており、それら気化溶媒も液化して回転軸40,41及び軸受け42,43に付着する場合もある。付着が激しくなると、回転不良が生じ、連続フイルム製膜に支障をきたすおそれもある。そこで、本発明では、回転軸40,41及び軸受け42,43近傍に送風機46,47を設けてガス(以下、第3ガスとも称する)48,49をそれぞれ回転軸40,41及び軸受け42,43に送風することで、回転軸40,41及び軸受け42,43に結露が生じることを防止することが可能となる。なお、送風するガス48,49は、回転軸40,41近傍の温度が露点以下とならない温度であれば特に限定されないが、具体的には20℃〜30℃の範囲が好ましい。また、風速は2m/s〜10m/sの範囲であることが好ましいがこの範囲に限定されるものではない。また、本発明において送風機の実施形態は図3に示したものに限定されない。例えば図3では、回転軸40,41それぞれに送風機46,47を設置しているが、1台の送風機を用いて回転軸40,41の両軸にガスを送風しても良い。
【0034】
本発明に係る溶液製膜方法を行う際に、流延室20内に流延ダイ21及び回転ドラム22等が備えられていると、流延ビード23にランダムな風があたる事が抑制され、面状が均一なフイルム26が得られるために好ましい。しかし、流延室内で結露が生じると、ゲル膜24表面に水滴などが付着してフイルムの表面にスジなどの欠陥が生じるおそれもある。液体が回転軸40, 41、軸受け42,43(図3参照)などに付着して凝結すると、回転ドラム24の回転数の制御が困難になる場合もある。また、全く動かなくなる場合さえある。そこで、流延室20内に気化溶媒を凝縮して回収する回収装置31を備えていることが好ましい。
【0035】
回収装置31は、流延室20内の大気に含まれている水蒸気やゲル膜24中の溶媒が気化した気化溶媒を凝縮させる凝縮面31aを備えている。凝縮面31aの温度は、ドープ12を構成している溶媒の種類などにより規定され特に限定されるものではない。しかしながら、本発明においては、フイルム26の表面温度より1℃以上低くすることが好ましく、より好ましくはフイルム26の表面温度より1℃〜20℃低くすることが好ましい。温度差が1℃未満であると流延している工程の条件がわずかに変動した際に、フイルム26表面に水滴などの液体が付着するおそれがある。また、20℃より低くするとコストの点で不利である。なお、本発明において、フイルム表面温度とは、図2に示した測定点26aの近傍に非接触式の温度計32を用いて測定することが好ましいが、温度測定方法はそれに限定されるものではない。また、温度計32で測定された温度に基づいて回収装置31がその凝縮面31aの温度を調整することがより好ましい。
【0036】
フイルム26を更に乾燥させるため、流延室20の下流側にテンタ室60と乾燥室61とが設置されている(図1参照)。テンタ室60のテンタ乾燥機62によりフイルムの幅方向を延伸しながら乾燥すると、フイルム26の面状を均一にするために好ましい。さらに、多数のローラ63が配置されている乾燥室61にフイルム26が送り込まれる。フイルム26は、それらローラ63に巻きかかりながら搬送されながら乾燥される。さらに、冷却室64でフイルム26は室温程度まで冷却することが好ましい。その後に巻取機65で巻き取ることが好ましい。なお、本発明において巻き取られる前に、耳切りが行われたり、ナーリングが付与されたりしても良い。また、本発明にかかる溶液製膜方法に用いられるフイルム製膜ライン10は、図1ないし図3に示したものに限定されるものではない。
【0037】
本発明の溶液製膜方法は、剥ぎ取る際のフイルム応力が大きいため20μm〜120μmの範囲の厚さに製膜されたフイルム(薄手のフイルム)の製膜方法に最も適している。なお、フイルムの厚さは20μm〜65μmがより好ましく、最も好ましくは20μm〜45μmのフイルムの製膜に、本発明の溶液製膜方法を適用することである。
【0038】
前述したフイルム26は、偏光板保護膜などの光学用フイルムとして用いることができる。この偏光板保護膜をポリビニルアルコールなどから形成された偏光膜の両面に貼付することで偏光板を形成することができる。さらに、上記フイルム上に光学補償シートを貼付した光学補償フイルム、防眩層をフイルム上に形成した反射防止膜などの光機能性膜として用いることもできる。これら製品からは、液晶表示装置の一部である液晶表示板を構成することも可能である。
【0039】
図1では、1種類のドープを単層で流延した形態を示したが、本発明は図示した形態に限定されるものではない。例えば、流延ダイの上流側にフィードブロックを取り付け、多数のドープをそのフィードブロックに送り込み、フィードブロック内で、それらのドープを合流させて流延する共流延法などにも適用することが可能である。また、図では回転ドラム22を支持体とした図示した。しかしながら、本発明は図示した形態に限定されずに、例えば回転ローラによって無端走行する流延ベルト上にドープを流延する溶液製膜方法にも適用することが可能である。
【0040】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。始めに、実験に用いるドープの調製方法を説明する。実験1では、ゲル膜の回転ドラムからの剥取安定性について行った。実施例1について実験条件を詳細に説明して、その他の実施例2ないし実施例5及び比較例1の各実験条件で実施例1と同じ箇所は説明を省略した。各実験条件及び結果については後に表1にまとめて示す。次に、フイルム及び回転ドラムへの結露の発生の有無について、実験2を行った。実験2で実験1と同じ条件については説明を省略する。また、実験2の実験条件の説明は実施例6で詳細に説明する。実施例7及び比較例5ないし比較例7について、実施例6と同じ箇所は説明を省略し、後に各実験条件及び結果について表2にまとめて示す。
【0041】
[ドープの調製]
ドープは、酢酸メチル(85重量%),アセトン(5重量%),エタノール(5重量%),n−ブタノール(3重量%)の組成比の混合溶媒に、溶質としてセルローストリアセテート(酢化度59.6%)26.8重量部、トリフェニルフォスフェート(TPP)2.1重量部、ビフェニルジフェニルフォスフェート(BDP)1.1重量部を用いて公知の方法により調製した。このドープの30℃粘度は、100Pa・sであり、−5℃貯蔵弾性は、12000Paであり、固形分濃度は23重量%であった。なお、本発明において溶質の重量部とは、混合溶媒を100重量部とした場合の重量比を意味している。
【0042】
<実験1>
[実施例1]
フイルム製膜ライン10を用いてフイルムの製膜を行った。流延ダイ23にはコートハンガー型ダイを用いた。また、支持体である回転ドラム22の表面粗さが0.04Sになるように鏡面仕上げをした。回転ドラム22に冷媒供給装置45から冷媒を供給することで、その表面温度を−20℃に保持した。また、周速度の比(V1/V0)を1.1とするために、回転ドラムの周速度V0(流延速度)を100m/minとし、剥取ローラ25の周速度V1を110m/minとした。回転ドラム22と剥取ローラ25とのクリアランスC1は、5mmとした。また、第1ガス28は風速1m/s,温度35℃、第2ガス30は風速5m/s,温度80℃、第3ガス48,49は風速5m/s,温度25℃としたものを吹き付けた。
【0043】
前述した条件に設定した後に、30℃のドープ12を乾燥後のフイルム26の膜厚が80μmとなるように回転ドラム22上に流延した。ゲル膜24を剥取ローラ25で剥ぎ取る際のフイルム応力を前述した測定方法により測定したところ、50万Paであった。また、剥ぎ取り時にゲル膜24を目視で観察したところ、剥ぎ残り、剥取位置の上昇は全く見られなかった(◎)。さらに、このフイルム26をテンタ乾燥機62で135℃,3分間乾燥した後に、135℃の乾燥ゾーン61で10分間乾燥した後、80℃の冷却室64で1分間冷却した。最後に、巻取機65で巻き取った。さらに、目視でフイルム26の表面を観察したところ、極めて平滑性が良いことが分かった。
【0044】
[実施例2ないし実施例5]
表1に示した実験条件以外は、実施例1と同じ条件で製膜したところ、実施例2の実験は剥ぎ取り性は極めて良好(◎)であり、実施例3ないし実施例5では、剥ぎ残り、剥取位置の上昇が若干見られたが、フイルムの連続製膜には影響を及ぼさない程度であった(○)。
【0045】
[比較例1]
表1に示した実験条件以外は、実施例1と同じ条件で製膜した。比較例1の剥取性は、支持体である回転ドラム22上に剥ぎ残りが生じ、剥取位置も高く不安定になった(×)。
【0046】
【表1】
Figure 0004088128
【0047】
<実験2>
[実施例6]
フイルム製膜には実施例1と同じ回転ドラム22を用いた。また、回転ドラム22に冷媒供給装置45から冷媒を供給することで、その表面温度を−30℃に保持した。回転ドラムの周速度V0(流延速度)を80m/minとし、剥取ローラ25の周速度V1を86.4m/minとして、周速度の比(V1/V0)を1.08とした。回転ドラム22と剥取ローラ25とのクリアランスC1は、80mmとした。
【0048】
実施例6では、35℃の第1ガス28を風速0.8m/sで吹き付け、また、フイルムの乾燥風19の露点が−32℃となるように溶媒凝縮回収装置31を設定した。さらに、回転軸40,41及び軸受け部42,43に乾燥風露点が−32℃の第3ガス48,49を風速10m/sで吹き付けた。
【0049】
フイルムの製膜は、30℃のドープ12を用い、流延速度V0を80m/minとし、乾燥後のフイルムの膜厚が80μmとなるように行った。なお、流延ビード背面23bのガス濃度をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、0.7体積%であった。また、無ゲル膜面22cの温度を非接触型温度センサにより測定したところ−30℃であった。ゲル膜24を回転ドラム22から剥ぎ取る際のフイルム応力は、60万Paであった。回転ドラム22の表面に結露は見られず(○)、また、製膜されたフイルム表面に水滴や液化溶媒の付着も見られなかった(○)。
【0050】
[実施例7]
表2に示した実験条件以外は、実施例6と同じ条件で製膜したところ、回転ドラム22の表面に結露は見られず(○)、また、製膜されたフイルム表面に結露のが生じていなかった(○)。さらに、フイルムの表面平滑性も良好であった。
【0051】
[比較例5ないし比較例7]
表2に示した実験条件以外は、実施例6と同じ条件で製膜した。比較例5では、回転ドラム22表面には結露が生じ(×)、フイルム表面には結露が生じなかった(○)。比較例6も回転ドラム22表面には結露が生じ(×)、フイルム表面には結露が生じなかった(○)。比較例7では、回転ドラム22表面には結露が生じなかった(○)が、フイルム表面に結露が生じた(×)。いずれの実験でも、回転ドラム表面またはフイルムの少なくともいずれかに結露が生じ(×)、連続運転に支障をきたした。また、製膜したフイルムを目視により確認したところ、結露による表面平滑性がに劣るフイルムしか得られなかった。
【0052】
【表2】
Figure 0004088128
【0053】
【発明の効果】
以上のように本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、前記支持体の表面温度を−10℃以下にし、前記ビード背面に第1ガスを送風し、前記ビードが前記支持体に着地する近傍の溶媒ガス濃度を低下させ、露点を前記支持体温度より1℃以上低くし、前記支持体の走行方向であって、前記ゲル膜の剥ぎ取り位置を示す剥取線と前記ビードの着地位置を示す着地線との間の無ゲル膜面に第2ガスを吹き付けて、前記ゲル膜面の温度を前記ビード近傍の露点よりも1℃以上高くするので、ゲル膜のフイルム強度が高まり面状に優れたゲル膜を得ることが可能となり、前記ゲル膜から形成されたフイルムは表面平滑性に優れたものであった。
【0054】
以上のように本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、
(1)前記ビード背面に第1ガスを送風し、前記ビードが前記支持体に着地する近傍の溶媒ガス濃度を低下させ、露点を前記支持体温度より1℃以上低くする。
(2)前記支持体の走行方向であって、前記ゲル膜を剥ぎ取った線と前記ビードが着地した線との間の無ゲル膜面に第2ガスを吹き付けて、前記無ゲル膜面の温度を上昇させる。
(3)溶媒ガスを凝縮回収する工程を含み、前記工程で前記溶媒ガスを凝縮回収する際の温度を、フイルム表面温度より1℃以上低くする。
前記(1)ないし(3)の少なくともいずれか1つを行うことで、前記溶媒に酢酸メチル系溶媒を用いたドープを冷却流延法により流延しても、前記支持体表面,フイルムに結露が生じることが抑制され、前記フイルムの面状を損なうことがない。また、工程条件に若干の変動が生じても、結露が発生することが抑制され前記フイルムの面状を損なうことがない。
【0055】
以上のように本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、前記支持体に冷媒を支持体回転軸から送る際に、前記支持体回転軸近傍の温度が露点以下とならないように、第3ガスを前記支持体回転軸に吹き付けるから、前記溶媒に酢酸メチル系溶媒を用いたドープを冷却流延法により流延しても、前記支持体の軸受け部における凍結を防止して回転不良の発生を抑制できる。さらに、前記(1)ないし(3)の少なくとも1つの方法を組み合わせることにより、フイルムの面状が良好なものが得られる。さらに好ましくは前記(1)ないし(3)の全てと組み合わせた溶液製膜方法を行うことで、より面状に優れたフイルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶液製膜方法に用いられるフイルム製膜ラインの概略図である。
【図2】図1に示したフイルム製膜ラインの要部拡大概略図である。
【図3】図1に示したフイルム製膜ラインの要部拡大概略図である。
【符号の説明】
10 フイルム製膜ライン
21 流延ダイ
22 回転ドラム
22a 着地線
22b 剥取線
22c 無ゲル膜面
23 流延ビード
23b 流延ビード背面
24 ゲル膜
25 剥取ローラ
26 フイルム
28,30,48,49 ガス
31 回収装置
40,41 支持体回転軸
42,43 軸受け
44 冷媒

Claims (10)

  1. ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延ダイを用いてビードを形成させて流延し、自己支持性を有するゲル膜とした後にローラにより前記支持体から剥ぎ取り、フイルムを製膜する溶液製膜方法において、
    前記支持体の表面温度を−10℃以下にし、
    前記ビード背面に第1ガスを送風し、前記ビードが前記支持体に着地する近傍の溶媒ガス濃度を低下させ、露点を前記支持体温度より1℃以上低くし、
    前記支持体の走行方向であって、
    前記ゲル膜の剥ぎ取り位置を示す剥取線と前記ビードの着地位置を示す着地線との間の無ゲル膜面に第2ガスを吹き付けて、
    前記ゲル膜面の温度を前記ビード近傍の露点よりも1℃以上高くすることを特徴とする溶液製膜方法。
  2. 前記第2ガスが、50℃〜100℃の範囲のガスであることを特徴とする請求項記載の溶液製膜方法。
  3. 前記支持体が回転ドラムであって、
    前記回転ドラム内部に流路を設けて、
    前記流路内に不凍性熱媒体を流すことを特徴とする請求項1または2記載の溶液製膜方法。
  4. 前記不凍性熱媒体にグリコール系冷媒,フッ素系冷媒,アルコール系冷媒のうち少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  5. 前記支持体の材質に低温脆性材料を用いることを特徴とする請求項1ないしいずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  6. 前記低温脆性材料に、SUS材,SLA材,STPL材のうち少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項記載の溶液製膜方法。
  7. 前記第1ガスに、窒素,ヘリウムのうち少なくともいずれかを用いることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  8. 前記第1ガスの風速を0.5m/s〜2m/sの範囲とすることを特徴とする請求項1ないし7いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  9. 溶媒ガスを凝縮回収する工程を含み、
    前記工程で前記溶媒ガスを凝縮回収する際の温度を、フイルム表面温度より1℃以上低くすることを特徴とする請求項1ないしいずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  10. 前記支持体に冷媒を支持体回転軸から送る際に、前記支持体回転軸及び軸受けの温度が露点以下とならないように、
    第3ガスを前記支持体回転軸に吹き付けることを特徴とする請求項1ないしいずれか1つ記載の溶液製膜方法。
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