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JP4066543B2 - 発酵法によるl−セリンの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬品・化学品・化粧品分野で使用されるアミノ酸混合物を製造するために用いられるL−セリンの製造法、同製造法を構成するコリネ型細菌に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の発酵法によるL−セリンの製造法としては、グリシン及び糖からL−セリンに変換できる菌株を使用して、30g/Lのグリシンを有する培地で最高14g/LのL−セリンを製造したという報告がある。この方法におけるグリシンからL−セリンへの変換収率は46%に相当する(Kubota K. Agricultural Biological Chemistry,49,7〜12,1985)。また、グリシンとメタノールからL−セリンに変換できる菌株を使用して、100g/Lのグリシンから53g/LのL−セリンが生産できる(T.Yoshida et al. Journal of Fermentation and Bioengineering,Vol.79,No.2,181−183.1995)。また、ノカルディア属細菌を使用する方法では、セリンハイドロキサメイトやアザセリン等の耐性菌を育種することによりL−セリン生産能が改善されることが知られている(特公昭57−1235号)。しかし、これらの方法はL−セリンの前駆体であるグリシンを使用しなければならず、操作が煩雑でコスト的にも不利であった。
【0003】
L−セリンを糖より直接発酵でき、かつ培地にL−セリンの前駆体を添加する必要のない菌株として、D−セリン、α−メチル−セリン、o−メチルセリン、イソセリン、セリンハイドロキサメイト、3−クロロアラニンに耐性なコリネバクテリウム グルタミカムが知られているが、そのL−セリン蓄積は0.8g/Lと極めて低いものであり(農芸化学会誌、第48巻、第3号、p201−208,1974)、工業的にL−セリンの直接発酵を行うには更なる菌株改良が望まれた。
【0004】
一方、コリネ型細菌において、菌体内で自律増殖可能でかつ、薬剤耐性マーカー遺伝子を有するベクタープラスミド(米国特許第4514502号参照)、遺伝子の菌体への導入方法(特開平2−207791号等)が開示されており、これらの技術を用いたL−スレオニンまたはL−イソロイシン生産菌育成の可能性が開示されている(米国特許第4452890号、及び米国特許第4442208号参照)。また、L−リジン生産菌育成に関しても、ベクタープラスミドにL−リジン生合成に関与する遺伝子を組み込み、菌体内で増幅させる技術(特開昭56−160997号などがある)が知られている。
【0005】
エシェリヒア コリではL−セリン生合成に関与する酵素のうち、野生型ではフィードバック阻害を受ける酵素について、フィードバック阻害が解除された変異を有する酵素遺伝子を導入してL−セリン生産性を向上させた例も知られている(特許2584409号)。このような遺伝子として具体的には、3−PGDH遺伝子(以下、3−PGDHタンパクをコードする遺伝子を「serA」ともいう。)が知られている。
【0006】
また、コリネ型細菌においては3−PGDH遺伝子の増幅がL−トリプトファン生産性に影響を与える例が知られている(特開平3−7591号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、糖をL−セリンに変換する微生物を提供し、同微生物が有するL−セリンへの変換能を利用して培養液中にL−セリンを蓄積させる方法を提供することであり、すなわち、工業的に実施するのに有利なL−セリンの製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述の課題を解決すべくL−セリンの製造法について鋭意研究を重ねた結果、L−セリン生産能を有するコリネ型細菌、好ましくはL−セリン分解能を欠失した同細菌またはL−セリンアナログに耐性を示す変異株において、ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性の一方又は両方が増強された株を採取し、同株を用いてL−セリン発酵を行い培養液中のL−セリン蓄積が飛躍的に向上することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、L−セリン生産能を有し、かつ、ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性の少なくとも一方が増強されたコリネ型細菌である。
【0010】
さらに本発明は、ホスホセリンホスファターゼ活性及びホスホセリントランスアミナーゼ活性の両方が増強された同コリネ型細菌;L−セリン分解能を欠失したことによりL−セリン生産能を有する同コリネ型細菌;L−セリンアナログに耐性を有することによりL−セリン生産能を有する同コリネ型細菌;前記ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性の増強が、前記コリネ型細菌細胞内のホスホセリンホスファターゼをコードする遺伝子又はホスホセリントランスアミナーゼをコードする遺伝子のコピー数を高めることによるものである同コリネ型細菌;および、L−セリンによるフィードバック阻害が解除されたD−3−ホスホグリセレートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子が導入された同コリネ型細菌である。
さらに本発明は、前記コリネ型細菌を培地に培養し、培地中にL−セリンを蓄積させ、培地中から当該L−セリンを回収することを特徴とするL−セリンの製造法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明においてコリネ型細菌とは、バージーズ・マニュアル・オブ・デターミネイティブ・バクテリオロジー(Bergey’s Manual of Determinative Bacteriology)第8版599頁(1974)に定義されている一群の微生物であり、好気性、グラム陽性、非抗酸性、胞子形成能を有しない桿菌であり、コリネバクテリウム属細菌、および従来ブレビバクテリウム属に分類されていたが現在コリネバクテリウム属細菌として統合されたブレビバクテリウム属細菌、さらにコリネバクテリウム属細菌と非常に近縁なブレビバクテリウム属及びミクロバクテリウム属細菌を含む。
【0012】
本発明のコリネ型細菌は、L−セリン生産能を有し、かつ、ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性が増強されたコリネ型細菌である。このようなコリネ型細菌は、例えばL−セリン生産能を有するコリネ型細菌細胞内のホスホセリンホスファターゼをコードする遺伝子(以下、「serB」ともいう)又はホスホセリントランスアミナーゼをコードする遺伝子(以下、「serC」ともいう)のコピー数を高めることによって得られる。
また、本発明のコリネ型細菌は、ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性が増強されたコリネ型細菌に、L−セリン生産能を付与することによっても取得することができる。
【0013】
L−セリン生産能を有するコリネ型細菌としては、L−セリン解能を欠失したコリネ型細菌、L−セリンアナログに耐性なコリネ型細菌、またはL−セリン解能を欠失しかつ、L−セリンアナログに耐性なコリネ型細菌が挙げられる。
本発明においてL−セリンアナログとしては、アザセリンまたはβ−(2−チエニル)−DL−アラニンが挙げられる。
【0014】
L−セリンアナログに耐性を有しL−セリン生産能を有するコリネ型細菌、さらに好ましくは同細菌のうちL−セリン分解能を欠失しているコリネ型細菌は、野生型あるいはL−セリン生産能を有するコリネ型細菌を親株として人工的に変異、誘導される。
【0015】
L−セリンアナログに耐性を有しL−セリン分解能を欠失しL−セリン生産能を有するコリネ型細菌の採取は、例えば次のようにして行うことができる。すなわち親株としてブレビバクテリウム フラバム ATCC14067を通常の方法で変異処理(N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジンへの接触等)に付して、L−セリン分解能を欠失した変異株を得、さらにこの変異株を親株としてL−セリンアナログ、例えばアザセリンまたはβ−(2−チエニル)−DL−アラニン耐性菌を採取する。また、親株からL−セリンアナログに対する耐性菌を取得した後に、L−セリン分解能を欠失した変異株を得てもよい。このような方法により得られた変異株の中にL−セリンを高濃度で蓄積する菌株が得られる。
L−セリンアナログに対する耐性菌は、後述する変異型serAを親株またはL−セリン分解能を欠失した変異株に導入することによっても、得られうる。
【0016】
L−セリンアナログに耐性とは、L−セリンアナログを含有する培地において野生株よりも速い生育を示す性質をいう。
具体的には例えば、アザセリン耐性とは、アザセリンを含有する培地において野生株よりも速い生育を示す性質をいうが、例えば、0.25g/Lのアザセリンを含有する固体培地上で、30℃、4〜5日でコロニーを形成できる株はアザセリン耐性を有する。
【0017】
同様にβ−(2−チエニル)−DL−アラニン耐性とは、β−(2−チエニル)−DL−アラニンを含有する培地において野生株よりも速い生育を示す性質をいうが、例えば、0.25g/Lのβ−(2−チエニル)−DL−アラニンを含有する固体培地上で、30℃、4〜5日でコロニーを形成できる株はβ−(2−チエニル)−DL−アラニン耐性を有する。
【0018】
次に、ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性の増強について説明する。
ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性の増強は、serB又はserCを、それぞれ発現可能な形態でコリネ型細菌に導入することによって行うことができる。これは、各々の酵素をコードする各々の遺伝子を別々のプロモーターにより強制発現させる手法でも、あるいは、一つのプロモーターの制御下で両遺伝子を強制発現させることでも可能である。また、これらの遺伝子がプラスミド上にある場合でも、あるいは、染色体上に存在する場合であっても、これらの遺伝子のプロモーター等の発現調節配列を強化することによって、又は翻訳効率を改善することによって、発現を強化してもよい。あるいは、染色体上の遺伝子数を増幅することによっても酵素活性を増強することができる。更に、比活性を上昇させた改変酵素をコードするように変化させたホスホセリンホスファターゼ又はホスホセリントランスアミナーゼをコードする遺伝子を用いることによって、これらの酵素活性の増強は達成される。
【0019】
コリネ型細菌にserB又はserCを導入するには、serB又はserCを含むDNA断片を、コリネ型細菌で機能するベクターと連結して組み換えDNAを作製し、これをL−セリン生産能を有するコリネ型細菌宿主に導入して形質転換すればよい。形質転換株の細胞内のserB又はserCのコピー数が上昇する結果、ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性が増幅される。また、コリネ型細菌に、serB及びserCの両方を含む組み換えDNAを導入すれば、又はserBを含む組み換えDNA及びserCを含む組み換えDNAの両DNAを導入すれば、ホスホセリンホスファターゼ活性及びホスホセリントランスアミナーゼ活性がともに増幅される。
【0020】
serB、serCともに塩基配列は公知であり(serB:GenBank;X03046 M30784、serC:GenBank;D90728)、それらの塩基配列に基づいてプライマーを合成し、エシェリヒア・コリ又はブレビバクテリウム フラバム等の微生物の染色体DNAを鋳型にしてPCR法により、これらの微生物のserB遺伝子又はserC遺伝子を取得することが可能である。このようなプライマーとして、配列表配列番号15〜18に示す塩基配列を有するプライマーが挙げられる。
【0021】
serB遺伝子又はserC遺伝子を、エシェリヒア コリ及び/又はコリネ型細菌の細胞内において自律複製可能なベクターDNAに接続して組み換えDNAを調製し、これをエシェリヒア コリ細胞に導入しておくと、後の操作がしやすくなる。エシェリヒア コリ細胞内において自律複製可能なベクターとしては、プラスミドベクターが好ましく、宿主の細胞内で自律複製可能なものが好ましく、例えば pUC19、pUC18、pBR322、pHSG299、pHSG399、pHSG398、RSF1010等が挙げられる。
serB遺伝子及びserC遺伝子を、それぞれ別個のベクターに搭載してコリネ型細菌に導入する場合は、異なるマーカー遺伝子を有する2つのベクターを用いることが好ましい。
【0022】
組み換えDNAの調製はトランスポゾン(WO02/02627国際公開パンフレット、WO93/18151国際公開パンフレット、欧州特許公開0445385号、特開平6−46867号、Vertes, A. A. et al., Mol. Microbiol., 11, 739−746 (1994)、Bonamy, C., et al., Mol. Microbiol., 14, 571−581 (1994)、Vertes, A. A.et al., Mol. Gen. Genet., 245, 397−405 (1994)、Jagar, W. et al., FEMS Microbiology Letters, 126, 1−6 (1995)、特開平7−107976号、特開平7−327680号等)やファージベクター、染色体組み換え(Experiments in Molecular Genetics,Cold Spring Harbor Laboratorypress(1972);Matsuyama,S. and Mizushima,S.,J.Bacteriol.,162,1196(1985))等を利用することによっても行うことができる。
【0023】
また、これらのベクターにコリネ型細菌中でプラスミドを自律複製可能にする能力をもつDNA断片を挿入すると、エシェリヒア コリ及びコリネ型細菌の両方で自律複製可能ないわゆるシャトルベクターとして使用することができる。
このようなシャトルベクターとしては、以下のものが挙げられる。なお、それぞれのベクターを保持する微生物及び国際寄託機関の寄託番号をかっこ内に示した。
【0024】
pHC4 エシェリヒア コリAJ12617(FERM BP−3532)
pAJ655 エシェリヒア コリAJ11882(FERM BP−136)
コリネバクテリウム グルタミカムSR8201(ATCC39135)
pAJ1844 エシェリヒア コリAJ11883(FERM BP−137)
コリネバクテリウム グルタミカムSR8202(ATCC39136)
pAJ611 エシェリヒア コリAJ11884(FERM BP−138)
pAJ3148 コリネバクテリウム グルタミカムSR8203(ATCC39137)
pAJ440 バチルス ズブチリスAJ11901(FERM BP−140)
【0025】
これらのベクターは、寄託微生物から次のようにして得られる。対数増殖期に集められた細胞をリゾチーム及びSDSを用いて溶菌し、30000×gで遠心分離して溶解物から得た上澄液にポリエチレングリコールを添加し、セシウムクロライド−エチジウムブロマイド平衡密度勾配遠心分離により分別精製する。
【0026】
エシェリヒア コリにプラスミドを導入して形質転換するには D.M.Morrisonの方法(Methods in Enzymology, 68,326, 1979)あるいは受容菌細胞を塩化カルシウムで処理してDNAの透過性を増す方法(Mandel,M. and Higa,A.,J.Mol.,Biol.,53,159(1970))等により行うことができる。
【0027】
コリネ型細菌にプラスミドを導入して形質転換するには、電気パルス法(杉本ら、特開平2−207791号 公報)によって行うことができる。
【0028】
上記DNAを導入するコリネ型細菌の例としては、例えば次のような野生株が挙げられる。
コリネバクテリウム アセトアシドフィルム ATCC13870
コリネバクテリウム アセトグルタミカム ATCC15806
コリネバクテリウム カルナエ ATCC15991
コリネバクテリウム グルタミカム ATCC13032
(ブレビバクテリウム ディバリカタム) ATCC14020
(ブレビバクテリウム ラクトファーメンタム)ATCC13869
(コリネバクテリウム リリウム) ATCC15990
(ブレビバクテリウム フラバム) ATCC14067
コリネバクテリウム メラセコーラ ATCC17965
ブレビバクテリウム サッカロリティクム ATCC14066
ブレビバクテリウム インマリオフィルム ATCC14068
ブレビバクテリウム ロゼウム ATCC13825
ブレビバクテリウム チオゲニタリス ATCC19240
ミクロバクテリウム アンモニアフィラム ATCC15354
コリネバクテリウム サーモアミノゲネス AJ12340
(FERM BP−1539)
【0029】
ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性の増幅は、serB遺伝子又はserC遺伝子を上記宿主の染色体DNA上に多コピー存在させることによっても達成できる。コリネ型細菌の染色体DNA上にserB遺伝子又はserC遺伝子を多コピーで導入するには、染色体DNA上に多コピー存在する配列を標的に利用して相同組換えにより行う。染色体DNA上に多コピー存在する配列としては、レペッティブDNA、転移因子の端部に存在するインバーティッド・リピートが利用できる。あるいは、特開平2−109985号公報に開示されているように、serB遺伝子又はserB遺伝子をトランスポゾンに搭載してこれを転移させて染色体DNA上に多コピー導入することも可能である。いずれの方法によっても形質転換株内のserB遺伝子又はserC遺伝子のコピー数が上昇する結果、ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性が増幅される。
【0030】
ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性の増幅は、上記の遺伝子増幅による以外に、serB遺伝子又はserC遺伝子のプロモーター等の発現調節配列を強力なものに置換することによっても達成される。たとえば、lacプロモーター、trpプロモーター、trcプロモーター、tacプロモーター、ラムダファージのPRプロモーター、PLプロモーター等が強力なプロモーターとして知られている。これらのプロモーターへの置換により、serB遺伝子又はserC遺伝子の発現が強化されることによってホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性が増幅される。
【0031】
本発明のコリネ型細菌の好ましい態様は、L−セリン生産能を有し、かつ、ホスホセリンホスファターゼ活性又はホスホセリントランスアミナーゼ活性が増強されたコリネ型細菌において、さらにL−セリンによるフィードバック阻害が解除されたD−3−ホスホグリセレートデヒドロゲナーゼ(以下、「3−PGDH」ともいう)をコードする遺伝子が導入された菌株である。
【0032】
3−PGDHは、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)を補酵素として、3−ホスホグリセレートが3−ホスホヒドロキシピルビン酸に酸化される反応を触媒する。
【0033】
野生型のコリネ型細菌由来の3−PGDHはL−セリンによるフィードバック阻害を受け、10mMのL−セリン存在下ではその活性がほぼ完全に阻害される。L−セリンによるフィードバック阻害が解除された3−PGDHとは、10mMのL−セリン存在下でもL−セリン非存在下における活性の20%以上、好ましくは40%以上、さらに好ましくは90%以上の活性を有する3−PGDHをいう。後述の実施例に示されるブレビバクテリウム フラバムAJ13327由来の3−PGDHは80mMのL−セリン存在下で活性をほぼ100%維持しており、最も好ましい3−PGDHの一つである。
L−セリンによるフィードバック阻害が解除された3−PGDHをコードする遺伝子は、L−セリンアナログに耐性なコリネ型細菌、例えば後述の実施例で得られたブレビバクテリウム フラバムのアザセリン耐性株AJ13327の染色体DNAから調製することができる。
【0034】
野生型のコリネ型細菌由来の3−PGDH(以下、これをコードするDNAを「野生型serA」ともいう)は配列表の配列番号12記載のアミノ酸配列を有する。L−セリンによるフィードバック阻害が解除された3−PGDH(以下、これをコードするDNAを「変異型serA」ともいう)として具体的には、配列表配列番号12に記載されるアミノ酸配列、または同配列に1または複数のアミノ酸置換、付加または欠失が生じたアミノ酸配列を有するD−3−ホスホグリセレートデヒドロゲナーゼにおいて、配列番号12に記載されるアミノ酸配列の325番目のグルタミン酸残基に相当するアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換したことを特徴とするD−3−ホスホグリセレートデヒドロゲナーゼが挙げられる。同他のアミノ酸残基として最も好ましいものはリジン残基である。
【0035】
コリネ型細菌からserA遺伝子を含むDNA断片を単離するには、例えば、斎藤、三浦の方法(H.Saito and K.Miura Biochem.Biophys.Acta, 72,619,(1963))等により染色体DNAを調製し、ポリメラーゼチェインリアクション法(PCR:polymerase chain reaction; White,T.J. et al ;Trends Genet. 5,185(1989)参照)により、serA遺伝子を増幅することによって行うことができる。例えば、配列表配列番号11のORF(172〜1705)を含むDNA断片を増幅できるよう、配列表の1番目の塩基からATG直前の塩基の範囲から任意に20〜30塩基を選択してプライマーの一つとする。また、終始コドン直下流の塩基から配列表の最後の塩基に至る範囲から任意に20〜30塩基を選択してプライマーのもう一つとする。
【0036】
上記のようにして3−PGDH野生株からserAを単離すれば野生型serAが得られ、L−セリンによるフィードバック阻害が解除された3−PGDHを保持する変異株(3−PGDH変異株)からserAを単離すれば変異型serAが得られる。具体的には、野生型serAは配列表の配列番号11に記載される配列を有し、変異型serAは配列番号13に記載される配列を有する。
変異型serAをコリネ型細菌に導入するには、前記serB又はserCの導入と同様にして、変異型serAを含む組み換えベクターでコリネ型細菌を形質転換すればよい。変異型serAは、多コピーで導入することが好ましい。変異型serAとserB又はserCは、単一のベクターにそれぞれ搭載してもよいし、別個の2種類又は3種類のベクターにそれぞれ搭載してもよい。
【0037】
本発明の菌株を用いてL−セリンを生産するには次のような方法が用いられる。使用する培地としては、炭素源、窒素源、無機塩類、及び必要に応じてアミノ酸、ビタミン等の有機微量栄養素を適宜含有する通常の液体培地が使用される。炭素源としては、グルコース、シュークロース、フラクトース、ガラクトース等の糖類、これら糖類を含有する澱粉糖化液、甘藷糖蜜、甜菜糖蜜、ハイテストモラセス、さらには酢酸等の有機酸、エタノール等のアルコール類、グリセリン等も使用される。窒素源としてはアンモニアガス、アンモニア水、アンモニウム塩類、尿素、硝酸塩類、その他補助的に使用される有機窒素源、例えば油粕類、大豆加水分解液、カゼイン分解物、その他のアミノ酸、コーンスティープリカー、酵母または酵母エキス、ペプトン等のペプチド類等が使用される。無機イオンとしてはリン酸イオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、鉄イオン、マンガンイオン等が適宜添加される。また本発明の微生物にアミノ酸等の要求性物質がある場合には、その要求物質を添加しなければならない。
【0038】
微生物の培養は通常pH5〜8、温度25〜40℃の範囲で好気的条件下で行われる。培養液のpHは、無機あるいは有機の酸、アルカリ性物質、さらには尿素、炭酸カルシウム、アンモニアガスなどによって上記範囲内のあらかじめ定められた値に調節する。
【0039】
発酵液からL−セリンを採取するには、例えば菌体を分離除去し、イオン交換樹脂処理あるいは濃縮冷却晶析法、膜分離法、その他公知の方法を組み合わせることにより行われる。不純物を除くためには常法の活性炭吸着法及び再結晶法を用いて精製してもよい。
【0040】
【実施例】
【0041】
(実施例1)L−セリン生産菌ブレビバクテリウム フラバムAJ13324およびAJ13327の構築
ブレビバクテリウム フラバムAJ13324およびAJ13327は野生型株ブレビバクテリウム フラバム ATCC 14067から得られたL−セリンの分解能が欠失したブレビバクテリウム フラバム AJ13377から構築された。
【0042】
変異株を得るためには、ブイヨン培地(魚肉エキス1g、ポリペプトン1g、酵母エキス0.5g、食塩0.5gを水1Lに含みpH7.0に調整した培地)で一昼夜増殖させた菌体を、100mMリン酸緩衝液(pH7.0)に懸濁し(1ml当たり109−1010個の菌体を含む)、これに200μg/ml濃度となるようにNG(N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン)を加えて30℃で30分間保持した。このようにしてNG処理した菌体を同緩衝液で十分洗浄した。
【0043】
NG処理した菌体からL−セリン分解能のない菌株を選択するためには、洗浄したブレビバクテリウム フラバム ATCC 14067のNG菌体をブイヨン寒天培地に塗布し、30℃、24時間培養してコロニーを形成させた。次にブイヨン寒天培地のコロニーを原版にして、最少培地と選択用最少培地にレプリカを行い、最少培地で生育し選択用最少培地で生育しない菌株を探した。最少培地は純水1L当たりグルコース20g、硫酸アンモニウム1g、リン酸2水素カリウム1g、尿素2.5g、硫酸マグネシウム・7水和物0.4g、硫酸鉄(II)・7水和物0.01g、硫酸マンガン・4〜5水和物0.01g、ビオチン50μg、塩酸チアミン200μg、ニコチン酸アミド200μg、寒天2.0gを含有する培地で、選択用最少培地は、純粋1L当たり硫酸アンモニウム1g、リン酸2水素カリウム1g、尿素2.5g、硫酸マグネシウム・7水和物0.4g、硫酸鉄(II)・7水和物0.01g、硫酸マンガン・4〜5水和物0.01g、ビオチン50μg、塩酸チアミン200μg、ニコチン酸アミド200μg、L−セリン0.5g、寒天2.0gを含有する培地であった。このような方法で得られた変異株の中には、L−セリンの分解能がない菌株が多く見いだされ、その1株としてブレビバクテリウム フラバム AJ13377を取得した。
【0044】
ブレビバクテリウム フラバム AJ13377を親株にして、NG処理した菌株からアザセリン耐性株を選択するため、洗浄したブレビバクテリウム フラバム AJ13377のNG処理菌体を選択用最少培地に接種した。選択用最少培地は純水1L当たりグルコース20g、硫酸アンモニウム1g、リン酸2水素カリウム1g、尿素2.5g、硫酸マグネシウム・7水和物0.4g、硫酸鉄(II)・7水和物0.01g、硫酸マンガン・4〜5水和物0.01g、ビオチン50μg、塩酸チアミン200μg、ニコチン酸アミド200μg、アザセリン250mgを含有する培地である。NG処理変異株を同培地上で30℃で5〜10日間培養した。このようにして得られた菌液をブイヨン寒天培地に塗布し、30℃、24時間培養しコロニーを形成させた。コロニーを形成する株の中からアザセリンに耐性な菌株を取得した。得られた変異株の中には、高収率で著量のL−セリンを蓄積する菌株が多く見いだされ、それらよりブレビバクテリウム フラバム AJ13324およびAJ13327の2株を取得した。本菌株らは0.25g/Lのアザセリン存在下で生育可能であることを確認した。
【0045】
(実施例2)新規L−セリン生産菌ブレビバクテリウム フラバムAJ13325の構築
ブレビバクテリウム フラバムAJ13325は野生型株ブレビバクテリウム
フラバム ATCC 14067から得られたL−セリンの分解能が欠失したブレビバクテリウム フラバム AJ13377から構築された。
【0046】
ブレビバクテリウム フラバム AJ13377を親株にして、NG処理した菌株からβ−(2−チエニル)−DL−アラニン耐性株を選択するため、洗浄したブレビバクテリウム フラバム AJ13377のNG処理菌体を選択用最少培地に接種した。選択用最少培地は純水1L当たりグルコース20g、硫酸アンモニウム1g、リン酸2水素カリウム1g、尿素2.5g、硫酸マグネシウム・7水和物0.4g、硫酸鉄(II)・7水和物0.01g、硫酸マンガン・4〜5水和物0.01g、ビオチン50μg、塩酸チアミン200μg、ニコチン酸アミド200μg、β−(2−チエニル)−DL−アラニン250mgを含有する培地である。NG処理変異株を同培地上で30℃で5〜10日間培養した。このようにして得られた菌液をブイヨン寒天培地に塗布し、30℃、24時間培養しコロニーを形成させた。コロニーを形成する株の中からβ−(2−チエニル)−DL−アラニンに耐性な菌株を取得した。得られた変異株の中には、高収率で著量のL−セリンを蓄積する菌株が多く見いだされ、その1株としてブレビバクテリウム フラバム AJ13325を取得した。本菌株は0.25g/Lのβ−(2−チエニル)−DL−アラニン存在下で生育可能であることを確認した。
【0047】
(実施例3)L−セリン生産菌ブレビバクテリウム フラバムAJ13324、AJ13325およびAJ13327によるL−セリンの生産
ブレビバクテリウム フラバムAJ13324、AJ13325およびAJ13327をブイヨン寒天培地で30℃、24時間培養し、次いで表1の組成の発酵培地20mlを含有する500ml振とうフラスコに白金耳で接種した。対照として親株であるブレビバクテリウム フラバム ATCC14067およびAJ13377を同様に接種した。培地は水酸化カリウムでpH7.0に調整後115℃、15分間オートクレーブ殺菌した。殺菌冷却後、180℃、3時間乾熱殺菌した炭酸カルシウム5g/L添加した。
【0048】
【表1】
Figure 0004066543
【0049】
生産物であるL−セリンの測定は、高速液体クロマトグラフィー(日立L−8500アミノ酸分析装置)によって行った。その結果、ブレビバクテリウム フラバム AJ13324、AJ13325およびAJ13327はL−セリンをそれぞれ15.2g/L、14.3g/L、15.4g/L 培地中に蓄積した。一方、対照として培養したブレビバクテリウム フラバム ATCC14067およびAJ13377のL−セリン蓄積量はそれぞれ0g/L、5.0g/Lであった。
【0050】
ブレビバクテリウム フラバム AJ13324の培養液は遠心分離後、定法によりカチオン交換樹脂による脱塩処理を行い、その後カチオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂によるクロマト分離を用いて副生物を除き、晶析処理による精製を行い、99%以上の純度のL−セリン結晶をブロスからの収率55%で得た。
【0051】
(実施例4)3−PGDH活性の測定
ブレビバクテリウム フラバム AJ13324、AJ13325およびAJ13327をブイヨン寒天培地で30℃、24時間培養し、次いで表2の組成の接種用培地50mlを含有する500ml振とうフラスコの中に白金耳で接種した。対照として親株であるブレビバクテリウム フラバム ATCC14067、AJ13377を同様に接種した。接種用培地は水酸化ナトリウムでpH5.5に調整し、115℃、15分間オートクレーブ殺菌した後使用した。
【0052】
【表2】
Figure 0004066543
【0053】
各菌株を培養した培養液から菌体を回収した後、生理食塩水で2度洗浄し、2mMのジチオスレイトールを含む50mMリン酸ナトリウムバッファー pH7.0で懸濁した。氷冷後、超音波破砕機で菌体を破砕し、破砕液を超遠心分離機にかけた。超遠心は45,000rpmで1時間行い、粗酵素液を得た。
【0054】
3−PGDHの酵素活性測定はSalach H.J.らの方法(Method in enzymology v9,216−220,1966)に従った。
【0055】
あらかじめ25℃に暖めておいた0.015M NAD 0.4ml、0.25M EDTA(pH9 NaOH)0.12ml、0.05M Glutathione(pH6 KOH)0.1ml、1M Hydradine(pH9Acetate)0.5ml、1M Tris(pH9 HCl)0.6ml、適当な濃度のL−セリン(0〜40mM)を加え、水を加えて2.3mlに調整し、その後粗酵素液を0.2ml加え、5分間保温し、0.1M 3−PGA(3−ホスホグリセリン酸二ナトリウム塩、pH7 NaOH)を0.5ml加え、撹拌後340nmの吸光度を30秒間測定した。反応は25℃で行った。
【0056】
活性の測定には日立U−2000A Spectrophotometerを使用した。
【0057】
図1に測定結果を示す。野生株であるATCC14067に比べAJ13377はL−セリンに対する感受性が緩和されていた。AJ13324では更に感受性が緩和されており、AJ13325もほぼ同等であった。AJ13327では感受性が大幅に緩和され80mMのL−セリン存在下でも阻害は完全に解除されていた。
【0058】
L−セリンによる3−PGDHの阻害の解除についてはエシェリヒア コリの例(トサ(Tosa)及びピッツア(Pizer)、J. Bacteriol.106:972〜982(1971)、又は特表平6−510911)があるが、これほど高濃度のL−セリンの存在下で阻害が完全解除されている例はない。
【0059】
(実施例5)コリネ型細菌由来の野生型及び変異型serAのクローニング
実施例4で示されたように、AJ13327ではL−セリンによるフィードバック阻害が完全に解除されていた。そこで、ATCC14067由来の野生型、及びAJ13327由来の変異型3−PGDHをコードするserA遺伝子をクローニングして、変異点を明らかにし、また3−PGDHの増幅効果を確認することとした。
【0060】
ブレビバクテリウム フラバムの染色体よりPCR法を用いてserAを増幅するためには対応するプライマーを作製しなければならない。ブレビバクテリウムのserA遺伝子のクローニング及び塩基配列については報告されていないため、コリネバクテリウム由来のserAの配列を利用することとした。コリネバクテリウム由来のserA断片がクローニングされている菌株コリネバクテリウム グルタミカム K82(FERM BP−2444、特開平3−7591号公報参照)からWizard Minipreps DNA Purification System(Promega社製)を使用してプラスミド pDTS9901を抽出し、制限酵素BamHI(宝酒造(株)製)でserAを含む約1.4kbのDNA断片を切り出した。
【0061】
遺伝子断片のクローン化用ベクターとしては、新規に構築したコリネ型細菌用クローニングベクターpVK7を用いた。pVK7は、以下のようにして、エシェリヒア コリ用ベクターであるpHSG299(Kmr;Takeshita, S. et al., Gene, 61, 63−74, (1987)、特開平10−215883号参照)にブレビバクテリウム ラクトファーメンタムのクリプティックプラスミドであるpAM330を結合することによって構築した。pHSG299を一箇所切断酵素であるAvaII(宝酒造(株)製)にて切断し、T4DNAポリメラーゼにて平滑末端化したのち、HindIII(宝酒造(株)製)にて切断し、T4DNAポリメラーゼにて平滑末端化したpAM330と接続した。pHSG299に対するpAM330の挿入方向により、生成した2種類のプラスミドをpVK6、pVK7と命名し、pVK7を以下の実験に用いた。pVK7は、エシェリヒア コリ及びブレビバクテリウム ラクトファーメンタムの細胞中で自律複製可能であり、かつ、pHSG299由来のマルチプルクローニングサイトとlacZ’を保持している。pVK6及びpVK7の構築の過程を図2に示す。
【0062】
構築したシャトルベクターpVK7にserAを含む約1.4kbのDNA断片を接続した。pDTS9901を制限酵素BamHI(宝酒造(株)製)にて切断し、同じく制限酵素BamHIにて切断したpVK7と接続した。DNAの接続はDNAライゲーションキット(宝酒造(株)製)を用い、指定された方法にて行った。
【0063】
シークエンス反応にはPCR サーマルサイクラー MP型(宝酒造(株)製)を用い、Dye Terminator Cycle SequencingFS Ready Reaction Kit(PERKIN ELMER社製)を使用した。DNAプライマーとしてはM13(−21)、RVプライマー(宝酒造(株)製)を使用した。得られた配列を配列表の配列番号1に示す。この配列によってコードされ得るアミノ酸配列を配列番号2に示す。
【0064】
決定した塩基配列に基づいてプライマーを合成し、ブレビバクテリウム フラバム変異株AJ13327の染色体DNAを鋳型にしてPCR法によりserAを増幅した。ここで遺伝子増幅に用いるために合成したN末側のDNAプライマーの配列を配列表の配列番号3に、C末側を配列番号4に示す。
【0065】
ブレビバクテリウム フラバムの染色体DNAの調製にはGenomic DNA Purification Kit(Bacterial)(Advanced Genetic Technologies Corp.製)を使用し、調製方法は添付のプロトコールに従った。
【0066】
PCR反応にはPCR サーマルサイクラー MP型(宝酒造(株)製)を用い、TaKaRa Taq(宝酒造(株)製)を使用した。
【0067】
PCR産物はOriginal TA Cloning Kit(Invitrogen社製)を使用して直接プラスミドpCR2.1ベクターにライゲーションして、INVαF’のCompetent Cellを用いて形質転換を行い、X−Gal(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトシド)40μg/mlおよびカナマイシン25μg/mlを含むL培地(バクトトリプトン10g/L、バクトイーストエキストラクト5g/L、NaCl15g/L、寒天15g/L)に塗布し、一晩培養後、出現した白色のコロニーをつり上げ、単コロニー分離して、形質転換株を得た。
【0068】
形質転換株からプラスミドを抽出し、PCR法によりserA断片の挿入が確認できたものについては制限酵素EcoRI処理を行いシャトルベクター pVK7につなぎかえた。これの塩基配列を決定したところC末端側には完全長の配列が含まれていないと考えられた。得られた配列は配列表の配列番号13の、5’側はさらに277塩基上流、3’側は1134番目の塩基までにあたる。
【0069】
serA遺伝子全長を含む断片を取得するため、TaKaRa LA PCRin vitro Cloning Kit(宝酒造(株)製)を使用し、添付のプロトコールに従ってブレビバクテリウム フラバムAJ13327の染色体DNAから欠損部分のクローニングを行った。
【0070】
まず、調製した染色体DNAを各種制限酵素で完全消化し、ライゲーション反応によりこれらにそれぞれ対応する制限酵素サイトを持つカセットを連結した。カセットプライマー(C1)(配列表配列番号5)と、DNA上の既知領域に相補的なプライマー(S1)(配列表配列番号6)を用いて1回目のPCRを行った。反応液の一部を用いて、内側のプライマーC2(配列表配列番号7)とS2(配列表配列番号8)で2回目のPCRを行い、目的のDNAのみを増幅させた。
【0071】
制限酵素としてEcoRI(宝酒造(株)製)を使用した際に目的DNAの増幅が確認され、このPCR産物の塩基配列を直接決定した。得られた塩基配列に基づきC末側をコードするプライマーを作製し、野生型としてブレビバクテリウム フラバム ATCC14067、変異型としてAJ13327からserA全長を含む断片の取得を行った。ここで使用したN末側のDNAプライマーの配列を配列表の配列番号9に、作製したC末側のDNAプライマーの配列を配列表の配列番号10に示す。
【0072】
得られた野生型serA及び変異型serA全長を含む遺伝子断片をOriginalTA Cloning Kit(Invitrogen社製)を用いて、EcoRI切断したシャトルベクターpVK7に接続した。各遺伝子断片を搭載したプラスミドを各々作製し、塩基配列の決定を行った。野生型の配列を配列表の配列番号11に、変異型の配列を配列表の配列番号13に示す。これらの配列によってコードされ得るアミノ酸配列を配列番号12及び14にそれぞれ示す。決定したこれらの塩基配列を比較したところ変異型serAでは1087番目のGがAに変異しており、この結果アミノ酸配列では325番目のグルタミン酸がリジンに変化していることが確認された。
【0073】
(実施例6)3−PGDH遺伝子を含むプラスミドのブレビバクテリウム フラバムへの導入
野生型serA又は変異型serAを搭載したプラスミドをブレビバクテリウム フラバム AJ13377にそれぞれ導入した。プラスミドの導入の方法は、電気パルス法(杉本ら、特開平2−207791号公報)によった。形質転換体の選択は25μg/mlのカナマイシンを含む完全培地にて行った。
【0074】
(実施例7)形質転換体によるL−セリンの生産
野生型serA又は変異型serA全長を含む遺伝子断片を搭載したプラスミドが導入された形質転換体をそれぞれ実施例3に従い500ml振とうフラスコを用いて培養し、生産物であるL−セリンの測定を行った。対照として宿主であるAJ13377株についても同様に培養を行った。
野生型serAを導入した形質転換体ではL−セリン生産能に影響は認められなかったが、変異型serAを導入した形質転換体ではL−セリン生産能の向上が確認された(表3)。
【0075】
ブレビバクテリウム フラバムAJ13377は、平成9年10月15日に、通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目1番3号)に寄託され、受託番号FERM P−16471が付与され、平成10年11月20日にブダペスト条約に基づく国際寄託に移管され、受託番号FERM BP−6576が付与されている。
また、変異型serAを含むプラスミドをブレビバクテリウム フラバムATCC14067に保持させた。同プラスミド保持株は、ブレビバクテリウム フラバムAJ13378と命名されて、平成9年10月15日に、通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目1番3号)に寄託されており、受託番号FERM P−16472が付与され、平成10年11月20日にブダペスト条約に基づく国際寄託に移管され、受託番号FERM BP−6577が付与されている。
【0076】
(実施例8)ブレビバクテリウム フラバムL−セリン生産菌におけるserB及び/又はserCの増幅
(1)serB又はserCを発現するプラスミドの構築
serBを発現するプラスミドpSB及びserCを発現するプラスミドpSCを、図3及び図4に示すようにして構築した。
【0077】
serB遺伝子については、既知である塩基配列(GenBank;X03046,M30784)を基にプライマーを作製(N末側配列表の配列番号15、C末側を配列番号16に示す)し、また、serC遺伝子の取得については、既知である塩基配列(GenBank;D90728)を基にプライマーを作製(N末側配列表の配列番号17、C末側を配列番号18に示す)して、エシェリヒア・コリJM109の染色体DNAを鋳型としてPCRを行い、serBをコードするORFを含む遺伝子断片(1197bp)、及びserCをコードするORFを含む遺伝子断片(1380bp)を取得した。
配列番号15及び16に示す塩基配列は、GenBank;X03046,M30784の配列中の塩基番号1197〜1175、1〜23にそれぞれ対応し、配列番号17及び18に示す塩基配列は、GenBank;D90728の配列中の塩基番号13205〜13227、14584〜14562にそれぞれ対応する。
【0078】
serB断片は平滑末端化した後、高コピー型ベクターであるpHSG399のSmaI部位に挿入し、p399Bを得た。このプラスミドをコリネバクテリウム属細菌中で自律複製可能にするために、pHM1519由来の複製開始起点を保持するpBK4から複製開始起点(以下、「Brev.−ori」と記す)を切り出し、p399Bに挿入し、pSBを得た(図3)。pBK4は、以下のようにして作製した。Brev.−oriを含むプラスミドpHCを、同プラスミドを保持するエシェリヒア・コリAJ12617(FERM BP−3532)より調製し、KpnI(宝酒造(株)製)及びBamHI(宝酒造(株)製)で切断し、Brev.−ori断片を抽出した後、末端を平滑化した。末端の平滑化は、DNA Blunting Kit(宝酒造(株)製)を用い、指定された方法にて行った。その後、リン酸化済みBamHIリンカー(宝酒造(株)製)を接続し、BamHIにて再切断後に、同じくBamHIにて切断したpHSG298に接続し、pBK4を得た。pBK4は、BamHIによりBrev.−ori断片を切り出すことができる。
【0079】
また、serC断片をpPCR−Script SK(+)のSrfI部位に挿入し、pScript−serCを得た。得られたプラスミドのSacI部位にPstIリンカーを挿入した後、serC断片をPstIで切り出し、pHSG399のPstI部位に挿入し、p399Cを得た。pHM1519由来の複製開始起点を保持するpBK4から複製開始起点を切り出し、p399Cに挿入し、pSCを得た(図4)。
【0080】
(2)serB及びserCを発現するプラスミドの構築
次に、serB及びserCを発現するプラスミドpBC8及びpBC14を作製した(図5)。前記pScript−serCのserC断片の外側に存在するSacI部位にPstIリンカーを挿入してPstI部位を導入した。このプラスミドをPstI処理してserC断片を切り出し、serB搭載プラスミドpSBのPstI部位に挿入した。塩基配列の確認を行い、serC断片がlacZに対して逆方向に挿入されたプラスミドをpBC8、順方向に挿入されたプラスミドをpBC14とした。
【0081】
(3)serB及びserC増幅株によるL−セリンの生産
上記で作製したプラスミドpSB、pSC及びpBC8を用いて、それぞれブレビバクテリウム フラバムの野生株ATCC14067を形質転換し、得られた形質転換体からプラスミドを抽出してL−セリン生産能を有するブレビバクテリウム フラバムAJ13377及びAJ13327を形質転換した。また、pBC8を保持するAJ13377及びAJ13327を、ブレビバクテリウム フラバムAJ13378(FERM P−16472)が保持する変異型serAを搭載したプラスミドで形質転換した。
【0082】
上記の各形質転換株を10mg/Lのクロラムフェニコールを含む寒天培地で培養し、形成したコロニーについて実施例3と同様に培養して、培地中に蓄積されたL−セリンの量を測定した。尚、変異型serAを搭載したプラスミドを保持する形質転換株は、培地に25mg/Lのカナマイシンを添加して培養した。結果を表3に示す。
【0083】
【表3】
Figure 0004066543
【0084】
上記のように、serBまたはserCの増幅によって、L−セリン蓄積量が増加した。また、serB及びserCの両遺伝子を増幅することによって、L−セリン蓄積量はさらに増加した。さらに、変異型serA遺伝子を併せて増幅すると、一層L−セリン蓄積量が増加した。尚、pBC8の代わりにpBC14を用いても、同様の結果が得られた。
【0085】
本実施例では、各遺伝子を増幅するL−セリン生産能を有するコリネ型細菌宿主として、ブレビバクテリウム フラバムのL−セリン分解能欠失株(AJ13377)、またはL−セリン分解能を欠失したアザセリン耐性株(AJ13327)を用いたが、他のアザセリン耐性株(AJ13324)またはL−セリン分解能を欠失したβ−(2−チエニル)−DL−アラニン耐性株(AJ13325)を用いてもよい。
【0086】
【発明の効果】
本発明により、糖からL−セリンを生成するコリネ型細菌が提供される。同コリネ型細菌は、工業的に有利なL−セリンの製造法に利用することができる。
【0087】
【配列表】
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【0088】
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【0090】
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【0091】
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【0092】
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【0093】
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【0094】
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【0095】
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【0096】
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【0097】
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【0098】
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【0099】
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【0100】
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【0101】
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【0102】
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【0103】
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【0104】
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【0105】
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【図面の簡単な説明】
【図1】各種株由来の3−PGDHのL−セリンによるフィードバック阻害の様子を示す。横軸は、酵素液中に存在するL−セリンの濃度を示す。縦軸は、L−セリンが存在しない時の3−PGDH活性に対する、L−セリンが存在するときの3−PGDH活性を百分率で示す。◆はATCC14067株由来の3−PGDHがL−セリンによって受けるフィードバック阻害の様子を示す。■はAJ13377株由来の3−PGDHがL−セリンによって受けるフィードバック阻害の様子を示す。▲はAJ13324株由来の3−PGDHがL−セリンによって受けるフィードバック阻害の様子を示す。×はAJ13325株由来の3−PGDHがL−セリンによって受けるフィードバック阻害の様子を示す。*はAJ13327株由来の3−PGDHのがL−セリンによって受けるフィードバック阻害の様子を示す。
【図2】プラスミドpVK7およびpVK6の構築図。
【図3】serBが搭載されたプラスミドpSBの構築図。
【図4】serCが搭載されたプラスミドpSCの構築図。
【図5】serB及びserCが搭載されたプラスミドpBC8及びpBC14の構築図。

Claims (3)

  1. L−セリン分解能を欠失し、かつL−セリンアナログに耐性を有することによりL−セリン生産能を有し、かつ、ホスホセリンホスファターゼをコードする遺伝子及びホスホセリントランスアミナーゼをコードする遺伝子のコピー数を高めることによってホスホセリンホスファターゼ活性及びホスホセリントランスアミナーゼ活性の両方が増強されたコリネ型細菌を培地に培養し、培地中にL−セリンを蓄積させ、培地中から当該L−セリンを回収することを特徴とする、発酵法によるL−セリンの製造法。
  2. 前記コリネ型細菌が、配列番号12に記載されるアミノ酸配列または同配列に1または複数のアミノ酸置換、付加または欠失が生じたアミノ酸配列を有するD−3−ホスホグリセレートデヒドロゲナーゼにおいて、配列番号12に記載されるアミノ酸配列の325番目のグルタミン酸残基に相当するアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換したものをコードする遺伝子が導入されたコリネ型細菌である、請求項1に記載のL−セリンの製造法。
  3. 他のアミノ酸残基がリジン残基である請求項に記載のL−セリンの製造法。
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