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JP4059941B2 - Rho標的タンパク質p140mDia - Google Patents

Rho標的タンパク質p140mDia Download PDF

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Description

【0001】
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、Rhoタンパク質の標的タンパク質に関し、更に詳細には、アクチン細胞骨格の再構成に関与するタンパク質に関する。
【0002】
背景技術
生体内には、サブユニット構造を有さない分子量2〜3万の一群の低分子量GTP結合タンパク質(Gタンパク質)が存在している。現在、低分子量Gタンパク質のスーパーファミリーには酵母から哺乳動物に至るまですでに50種類以上のメンバーが見出されている。低分子量Gタンパク質は、アミノ酸配列の類似性からRas、Rho、Rab、その他の4つのファミリーに大別することができる。この低分子量Gタンパク質は種々の細胞機能を制御していることが明らかになってきており、例えば、Rasタンパク質は細胞の増殖や分化等を、Rhoタンパク質は細胞の形態変化や細胞接着、細胞運動等をそれぞれ制御していると考えられている。
【0003】
このうちRhoタンパク質は、GDP/GTP結合能および内在性GTPase活性を示し、リゾホスファチジン酸(LPA)およびある種の成長因子等のような細胞外シグナルに対する細胞骨格応答に関係しているとされている。不活性型であるGDP結合Rhoタンパク質にある刺激が与えられると、Smg GDS、DblやOstのようなGDP/GTP変換タンパク質の働きによって活性型であるGTP結合Rhoタンパク質(以下、「活性型Rhoタンパク質」という)に変換される。そして、この活性型Rhoタンパク質が標的タンパク質に作用することによってストレス繊維および接着斑が形成され、細胞接着および細胞運動等が誘導されると考えられている(実験医学 vol.12,No.8,97-102(1994) 、Takai, Y. et al. Trends Biochem. Sci., 20, 227-231 (1995) )。一方、Rhoタンパク質内在性GTPaseにより活性型Rhoタンパク質はGDP結合Rhoタンパク質に変換される。この内在性GTPaseの活性を亢進するタンパク質はGTPase活性化タンパク質(GAP)(Lamarche, N. & Hall,A. et al.,TIG, 10, 436-440 (1994) )と呼ばれている。
【0004】
RhoAタンパク質、RhoBタンパク質、RhoCタンパク質、Rac1タンパク質、Rac2タンパク質、Cdc42タンパク質のようなRhoファミリーのタンパク質のアミノ酸配列は、お互いに50%以上の類似性がある。このRhoファミリーのタンパク質は、リゾフォスファチジル酸(LPA)や増殖因子のような細胞外シグナルに応答して、ストレス繊維(stress fiber)やフォーカルコンタクト(focal contact )の形成を引き起こす反応に関与していると考えられている(A. J. Ridley & A. Hall、Cell,70,389-399 (1992) ,A. J. Ridley & A. Hall, EMBO J.,1353,2600-2610(1994))。また、サブファミリーであるRhoタンパク質は、細胞の形態変化(H.F.Parterson et al., J.Cell Biol.,111,1001-1007 (1990) )、細胞接着(Morii,N. et al.,J. Biol.Chem. 267, 20921-20926 (1992) 、T. Tominaga et al.,J.Cell Biol., 120, 1529-1537(1993) 、Nusrat, A. et al.,Proc, Natl. Acad. Sci. USA, 92, 10629-10633 (1995)、Landanna, C. et al., Science 271, 981-983 (1996))、細胞運動(K. Takaishi et al.,Oncogene,9,273-279 (1994))、細胞質分裂(cytokinesis )(K. Kishi et al.,J. Cell Biol.,120,1187-1195(1993) 、I. Mabuchi et al.,Zygote,1,325-331(1993))のような細胞骨格の再編成をともなった生理機能にも関連があると考えられている。更に、Rhoタンパク質は、平滑筋収縮(K. Hirata et al.,J. Biol. Chem.,267,8719-8722(1992) 、M. Noda et al., FEBS Lett., 367, 246-250 (1995) 、M. Gong et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 93,1340〜1345 (1996) *)、フォスファチジルイノシトール 3−キナーゼ(PI3−キナーゼ)(J. Zhang et al.,J. Biol. Chem.,268,22251-22254 (1993) )、フォスファチジルイノシトール 4−リン酸 5−キナーゼ(PI 4,5−キナーゼ)(L. D. Chong et al.,Cell,79,507-513(1994))やc−fosの発現(C. S. Hill et al.,Cell,81,1159-1170(1995) )の制御にも関与していることが示唆されている。
【0005】
また、最近では、アミノ酸配列を一部置換したRhoタンパク質が細胞内に導入されるとRas依存的な腫瘍形成が抑制されること等が見出され、Rhoタンパク質がRasによる細胞の形質転換、すなわち腫瘍形成、において重要な役割を果たしていることが明らかにされている(G.C.Prendergast et al.,Oncogene,10,2289-2296(1995)、Khosravi-Far,R.,et al.,Mol.Cell.Biol.,15,6443-6453(1995)、R.Qiu et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,92,11781-11785(1995) 、およびLebowitz,P.et al.,Mol.Cell.Biol.,15,6613-6622(1995) )。また、Rhoタンパク質のGDP/GTP変換タンパク質が変異すると、細胞が形質転換することが明らかにされている(Collard,J.,Int.J.Oncol.,8,131 〜138(1996) )、Hart,M. et al.,J.Biol Chem.,269,62-65 (1994)、Horii,Y. et al., EMBO J., 13,4776-4786 (1994) )。更に、Rhoタンパク質はガン細胞の浸潤、すなわちガン転移に関与していることが明らかにされている(Yoshioka,K.et al.,FEBS Lett.,372,25 〜28 (1995) )。ガン細胞の浸潤には、ガン細胞の細胞接着能の変化が密接に関連しているが、Rhoタンパク質は細胞接着に関与することが明らかにされている(前掲 Morii,N.et al.(1992)、Tominaga,T. et al.(1993)、Nusrat,A.et al.(1995) 、Landanna,C.et al.(1996) )。
【0006】
また、Rhoシグナル伝達におけるホスホイノシチドキナーゼの関与が報告されている。Rho(Chong, L.D. et al., Cell, 79, 507-513 (1994))およびRhoファミリー低分子量Gタンパク質の他のメンバーであるRac(Hartwig, J.H. et al., Cell, 82, 643-653 (1995)) は、異なる細胞系においてホスファチジルイノシトールビスホスフェート(PIP2)の合成を刺激することが証明された。PIP2の結合は多数のアクチン関連タンパク質の機能を調節すると考えられる(Janmey, P.A., Ann. Rev. Physiol., 56, 169-191 (1994))ので、細胞内局在的なその生合成によってフォーカルアクチン再構成が促進されると考えられる。PIP2により調節されるタンパク質の1つはプロフィリンであり、これはアクチンモノマーと複合体を作り、そしてPIP2との結合の際アクチンを解離する。プロフィリンは、また、チモシンβ4の存在下においてアクチンフィラメントの界合を促進する(Pantaloni, D., & Crlier, M-F, Cell, 75, 1007-1014 (1993))。従って、プロフィリンの接着部位への蓄積がアクチン再構成において重要であると考えられる(Theriot, J. A. & Mitchison, T. J., Cell, 75, 835-838 (1993) )。
【0007】
ところで、アクチンの細胞骨格は、細胞の運動性、形態、食作用および細胞質分裂において重要な役割を果たす。それは空間的および動的に再構成され、大部分の真核細胞の形態変化および細胞表面運動のための力を提供する。アクチンの再構成(rearrangement )は細胞外の刺激により急速に引き起こされ、一連のアクチン結合タンパク質はアクチンフィラメントの重合、架橋および固定に共調的に作用すると考えられる。低分子量Gタンパク質Rhoは多数のアクチン依存性細胞プロセス、例えば、血小板凝集(Morii, N. et al., J. Biol. Chem., 267, 20921-20926 (1992) )、リンパ球接着(Tominaga, T. et al., J. Cell. Biol., 120, 1529-1537 (1993 ))、細胞運動性の亢進(Takaishi, K. et al., Oncogene, 11, 39-48 (1995) )、および収縮環の形成および細胞質分裂(Kishi, K. et al., J. Cell Biol., 120, 1187-1195 (1993)、およびMabuchi, I. et al., Zygote, 1, 325-331 (1993) )に必要とされることが示されている。培養した線維芽細胞において、Rhoタンパク質をマイクロインジェクションすると、アクチン・ストレスファイバーやフォーカル接着(focal adhesion)の形成を急速に誘導する。逆に、ボツリヌス菌(botulinum )のC3菌体外酵素(ADP−リボシルトランスフェラーゼ)によるRhoの不活性化はこのプロセスを阻害する(Ridley, A. J. & Hall, A., Cell, 70, 389-399 (1992))。C3菌体外酵素の処理は、また、フォーカル接着キナーゼ(focal adhesion kinase: FAK)およびパキシリン(paxillin)のリゾホスファチジン酸(LPA)−、エンドセリン−またはGTPγS−誘導性チロシンリン酸化を阻害する(Kumagai, N. et al., J. Biol. Chem., 268, 24535-24538 (1993) 、Rankin, S. et al., FEBS Lett., 354, 315-319 (1994)、Ridley, A. J. & Hall, A., Cell, 70, 389-399 (1992)、およびSeckl, M. J. et al., J. Biol. Chem. 270, 6984-6990 (1995) )。これらの結果より、Rhoタンパク質が細胞外刺激とアクチン細胞骨格の再構成とを連結するシグナル伝達経路を調節することが示されている。
【0008】
Rhoタンパク質には多数の標的分子があり、上記の多数のシグナル伝達経路を調節していると考えられている。ごく最近、哺乳類において、いくつかの候補タンパク質が報告された。これらのタンパク質は、プロテインキナーゼN(PKN)(Watanabe, G. et al., Science 271, 645-648 (1996); Amano, M. et al., Sceince 271, 648-650 (1996) )、ローフィリン(Watanabe, G. et al., Science 271, 645-648 (1996))、シトロン(Madaule, P. et al., FEBS Lett. 377, 243-248 (1995))、ROKα(Leung, T. et al., J. Biol. Chem. 270, 29051-29054 (1995))、Rho結合キナーゼ(Matsui,T.et al.,EMBO J.15,1885-1893(1996))、ローテキン(Reid,T.et al.,J.Biol.Chem.,271,9816-9822(1996) )、ミオシン軽鎖ホスファターゼ(Kimura, K. et al., Science, 273, 245-248(1996))である。これらのタンパク質はいずれもGTP結合RhoAタンパク質に結合する(ただし、シトロンだけはGTP結合Rac1タンパク質にも結合する)。
【0009】
しかしながら、Rhoタンパク質およびアクチン細胞骨格の再構成を調節するプロフィリンに結合するRho標的タンパク質に関する報告は本発明者が知る限りなされていない。
【0010】
【発明の概要】
本発明者は、今般、酵母ツー・ハイブリッド・システムを使用して、Rhoタンパク質の標的タンパク質(p140mDia)を同定した。これは細胞質分裂に必要なショウジョウバエ(Drosophila)のディアファノス(diaphanous)の哺乳類ホモローグであり、繰り返し状ポリ−プロリンのストレッチおよびフォルミンホモロジー(FH2)ドメインを含有する。p140mDiaはGTP結合型Rhoのそのアミノ末端領域を介して選択的に結合し、アクチン結合タンパク質であるプロフィリンに結合する。p140mDia、プロフィリンおよびRhoタンパク質は、広がった線維芽細胞の膜の波打ち構造(ruffle)、および分裂細胞の分裂溝(cleavage furrow)に局在化し、フィブロネクチンでコーティングされたラテックスビーズによりビーズ下の原形質膜にリクルート(recruit )された。これらの結果から、Rhoタンパク質によるアクチン再構成の誘導のメカニズムの1つが、p140mDiaを介した細胞の特異的部位におけるプロフィラクチン複合体のリクルートメント(recruitment )であることが示唆された。本発明は、かかる知見に基づくものである。
【0011】
従って、本発明は、活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロフィリンに結合するRho標的タンパク質の提供をその目的とする。
【0012】
また、本発明によれば、前記タンパク質をコードする塩基配列、前記塩基配列を含むベクター、前記ベクターによって形質転換された宿主細胞、前記タンパク質の製造法、前記タンパク質に対する抗体、および活性型Rhoタンパク質とその標的タンパク質との結合を阻害するスクリーニング法等の提供をその目的とする。
【0013】
そして、本発明によるタンパク質は、活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロフィリン結合能を有するもの、である。
【0014】
【発明の具体的説明】
定義
本発明において、「アミノ酸」とは、光学異性体、すなわちL体およびD体、のいずれをも含む意味で用いられるものとする。従って、本発明において「ペプチド」とは、L体のアミノ酸のみによって構成されているペプチドだけでなく、D体のアミノ酸を一部または全部含むペプチドをも意味するものとする。
【0015】
また、本発明において、「アミノ酸」とは、天然のタンパク質を構成する20種のα−アミノ酸のみならず、それら以外のα−アミノ酸、並びにβ−、γ−、δ−アミノ酸および非天然のアミノ酸等を含む意味で用いられるものとする。従って、下記のようにペプチドにおいて置換されるかまたはペプチド中に挿入されるアミノ酸としては、天然のタンパク質を構成する20種のα−アミノ酸だけに限定されることはなく、それら以外のα−アミノ酸並びにβ−、γ−、δ−アミノ酸および非天然のアミノ酸等であってもよい。このようなβ−、γ−またはδ−アミノ酸としては、β−アラニン、γ−アミノ酪酸あるいはオルニチンが挙げられ、また天然タンパク質を構成するもの以外のアミノ酸あるいは非天然のアミノ酸としては、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン、フェニルグリシン、シクロヘキシルグリシン、1,2,3,4−テトラハイドロイソキノリン−3−カルボン酸あるいは二ペコチン酸等が挙げられる。
【0016】
また、本明細書において「本発明によるタンパク質」というときは、その誘導体を含む意味で用いられるものとする。
【0017】
更にまた、本明細書において「塩基配列」とは、DNA配列およびRNA配列のいずれをも意味するものとする。
【0018】
タンパク質
本発明によるタンパク質は、活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロフィリン結合能を有するタンパク質またはその誘導体である。ここで、Rhoタンパク質としては、RhoAタンパク質、RhoBタンパク質、RhoCタンパク質、またはRhoGタンパク質が挙げられる。
【0019】
本発明において、「活性型Rhoタンパク質結合能を有するタンパク質」とは、当業者により活性型Rhoタンパク質との結合が認められたと評価されるタンパク質をいい、例えば、実施例1および5と同様の条件において実験した場合に活性型Rhoタンパク質との結合が認められたと評価されるタンパク質を意味するものとする。
【0020】
本発明によるタンパク質は、Rhoタンパク質結合領域に加えて、ポリ−プロリン領域、およびFH2領域を有する(実施例2)。また、本発明によるタンパク質はマウスの肺、睾丸、胸腺、肝臓、および胃において強く発現するという特徴を有する。
【0021】
活性型Rho結合能を有し、かつプロフィリン結合能を有するタンパク質には、p140mDiaのアイソフォームおよびホモローグも含まれる(実施例3参照)。
【0022】
本発明において、「プロフィリン結合能を有するタンパク質」とは、当業者によりプロフィリンとの結合が認められたと評価されるタンパク質をいい、例えば、実施例6と同様の条件において実験した場合にプロフィリンとの結合が認められたと評価されるタンパク質を意味するものとする。
【0023】
本明細書においてRhoタンパク質は、Rhoタンパク質と本発明によるタンパク質との結合が実質的に損われないように改変されたRhoタンパク質をも含むものとする。このような改変Rhoタンパク質としては、14番目のアミノ酸をバリンで置換したRhoA変異体(RhoAVal14 )が挙げられる。
【0024】
本発明によるタンパク質の起源は特に限定されず、マウスを含むホ乳類由来のものであっても、それ以外を由来とするものであってもよい。
【0025】
本発明によるタンパク質の分子量は、マウス由来である場合、SDS−PAGEによる測定で約160kDである。
【0026】
本発明によるタンパク質は、例えば、配列番号2のcDNA配列を宿主において発現させることによって得ることができる(実施例4および9)。配列番号2の配列の取得および宿主における発現は、後述する。
【0027】
本明細書において、「タンパク質の誘導体」とは、タンパク質のアミノ末端(N末端)のアミノ基または各アミノ酸の側鎖のアミノ基の一部もしくは全部、および/またはペプチドのカルボキシル末端(C末端)のカルボキシル基または各アミノ酸の側鎖のカルボキシル基の一部もしくは全部、および/または、ペプチドの各アミノ酸の側鎖のアミノ基およびカルボキシル基以外の官能基(例えば、水素基、チオール基、アミド基等)の一部もしくは全部が、適当な他の置換基によって修飾を受けたものをいう。適当な他の置換基による修飾は、例えば、ペプチド中に存在する官能基の保護、安全性ならびに組織移行性の向上、あるいは活性の増強等を目的として行われる。
【0028】
タンパク質の誘導体としては、具体的には、
(1)タンパク質のアミノ末端(N末端)のアミノ基または各アミノ酸の側鎖のアミノ基の一部もしくは全部の水素原子が、置換または非置換のアルキル基(直鎖、分岐鎖または環状であってもよい)(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、ベンジル基)、置換または非置換のアシル基(例えば、ホルミル基、アセチル基、カプロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、フタロイル基、トシル基、ニコチノイル基、ピペリジンカルボニル基)、ウレタン型保護基(例えば、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基、p−ビフェニルイソプロピルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基)またはウレア型置換基(例えば、メチルアミノカルボニル基、フェニルカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基)等によって置換されたもの、並びに
(2)タンパク質のカルボキシル末端(C末端)のカルボキシル基または各アミノ酸の側鎖のカルボキシル基の一部もしくは全部が、エステル型の修飾を受けているもの(例えば、その水素原子がメチル、エチル、イソプロピル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、t−ブチル、4−ピコリルにより置換されたもの)、アミド型の修飾を受けているもの(例えば、非置換アミド、C1−C6アルキルアミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、イソプロピルアミド)を形成しているもの、並びに
(3)タンパク質の各アミノ酸の側鎖のアミノ基およびカルボキシル基以外の官能基(例えば、水素基、チオール基、アミノ基等)の一部もしくは全部が、上述のアミノ基と同様の置換基あるいはトリチル基などで修飾されたもの等が挙げられる。
【0029】
本発明によるタンパク質の例としては、配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質(本明細書において「p140mDia」という)およびその誘導体が挙げられる。配列番号1のアミノ酸配列は、マウス脳および胚由来のcDNAライブラリーから得られたDNA配列(cDNA配列)から決定されたものである。このcDNAライブラリーは、市販のものまたは Kakizuka, A. et al. (1993), cDNA Libraty Construction (Stein, C. およびHolland, P. 編集) Essential Developmental Biology : A Practical Approach, pp223-232, IRL Press, Oxford に記載されたものを使用できる。また、cDNA配列は、図3の太い下線(クローン50)に対応するオリゴヌクレオチドをプローブとして用いることによって得ることができる。
【0030】
また、本発明によるタンパク質の例としては、配列番号1のアミノ酸配列からなり、前記配列番号1のアミノ酸配列に1以上のアミノ酸配列が付加および/または挿入され、および/または前記配列番号1のアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が置換および/または欠失されたタンパク質であって、活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロフィリン結合能を有するものが挙げられる。すなわち、ここにいう付加(addition)、挿入(insertion) 、置換(substitution)、および欠失(deletion)とは、配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質の活性型Rhoタンパク質結合能およびプロフィリン結合能を損なわない(not damage)ようなものをいう。
【0031】
本発明の別の面によれば、配列番号1の63〜260番のアミノ酸配列(Rhoタンパク質結合領域)と571〜737番のアミノ酸配列(プロフィリン結合領域)とを有するタンパク質が提供される。
【0032】
本発明によるタンパク質は、活性型Rhoタンパク質結合能とプロフィリン結合能とを有するものである。また、Rhoタンパク質は腫瘍の形成、転移をはじめとして細胞形態、細胞運動、細胞接着、細胞質分裂等の細胞の機能発現に密接にかかわっている(前掲Takai, Y., et al. 、G.C.Prendergast.et al.、Khosravi-Far, R., et al .、R. Qiu et al. 、 Lebowitz 、P., et al., およびYoshioka,K.et al. )。従って、本発明によるタンパク質は、腫瘍の形成および転移の機構解明に有用であると考えられる。
【0033】
また、後記実施例によれば、本発明によるタンパク質は、細胞接着に関与することが示された。従って、本発明によるタンパク質は、ガンの細胞の浸潤および転移、白血球(Tリンパ球、Bリンパ球、好中球、好酸球、好塩基球、マクロファージ等)の凝集および活性化、並びに血小板の凝集および活性化等の機能解明に有用である。
【0034】
更に、後記実施例によれば、本発明によるタンパク質は、細胞分裂(特に、細胞の増殖)に関与することが示された。従って、本発明によるタンパク質は、ガンの増殖等の機能解明に有用である。
【0035】
塩基配列
本発明によれば、本発明によるタンパク質をコードする塩基配列が提供される。この塩基配列の典型的配列は、配列番号2のDNA配列の一部または全部を有するものである。
【0036】
配列番号2のDNA配列は、前記のように、マウス脳由来のcDNAライブラリーから得られたものである。配列番号2の94〜3861番の配列が、p140mDiaのオープンリーディングフレームに相当する。
【0037】
本発明によるタンパク質のアミノ酸配列が与えられれば、それをコードする塩基配列は容易に定まり、配列番号1に記載されるアミノ酸配列をコードする種々の塩基配列を選択することができる。従って、本発明によるタンパク質をコードする塩基配列とは、配列番号2に記載のDNA配列の一部または全部に加え、同一のアミノ酸をコードするDNA配列であって縮重関係にあるコドンをDNA配列として有する配列をも意味するものとし、更にこれらに対応するRNA配列も含まれる。
【0038】
本発明による塩基配列は、天然由来のものであっても、全合成したものであってもよい。また、天然物由来のものの一部を利用して合成を行ったものであってもよい。塩基配列は、染色体ライブラリーまたはcDNAライブラリーから遺伝子工学の分野で慣用されている方法、例えば部分アミノ酸配列の情報を基にして作成した適当なDNAプローブを用いてスクリーニングを行う方法、等によって得ることができる。本発明による塩基配列は、マウス由来のcDNAライブラリーをスクリーニングすることによって得ることができる。このcDNAライブラリーは、市販のものを使用できる。また、スクリーニングは、図3の太い下線(クローン50)に対応するオリゴヌクレオチドをプローブとして用いることによって実施することができる。
【0039】
塩基配列が天然由来のものである場合、その起源は特に限定されず、マウスを含むホ乳類由来のものであっても、それ以外を由来とするものであってもよい。
【0040】
本発明によるタンパク質をコードする塩基配列の例は、配列番号2の塩基配列および配列番号2のDNA配列の一部(例えば、配列番号2の94〜3861番(オープンリーディングフレームに相当)、280〜873番(Rhoタンパク質結合領域に相当)、および1804〜2304番(プロフィリン結合領域に相当)のDNA配列)である。
【0041】
ベクターおよび宿主細胞
本発明によれば、前記の本発明による塩基配列を、宿主細胞内で複製可能でかつその塩基配列がコードするタンパク質を発現可能な状態で含んでなるベクターが提供される。更に、本発明によれば、このベクターによって形質転換された宿主細胞が提供される。この宿主−ベクター系は特に限定されず、また、他のタンパク質との融合タンパク質発現系などを用いることができる。融合タンパク質発現系としては、MBP(マルトース結合タンパク質)、GST(グルタチオンSトランスフェラーゼ)、HA(ヘマグルチニン)、ポリヒスチジン、myc、Fas等を用いたものが挙げられる。
【0042】
ベクターとしては、プラスミドベクター(例えば、原核細胞、酵母、昆虫細胞動物細胞等での発現ベクター)、ウイルスベクター(例えば、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ関連ウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター、センダイウイルスベクター、HIVベクター、バキュロウイルスベクター)、リポソームベクター(例えば、カチオニックリポソームベクター)等が挙げられる。
【0043】
本発明によるベクターは、これを実際に宿主細胞に導入して所望のタンパク質を発現させるためには、前記の本発明による塩基配列の他に、その発現を制御する配列や宿主細胞を選択するための遺伝子マーカー等を含んでいてもよい。また、このベクターは、本発明による塩基配列を反復した形で(例えば、タンデムで)含んでいてもよい。これらは常法に従いベクターに存在させてよく、このベクターによる宿主細胞の形質転換の方法も、この分野で慣用されているものを用いることができる。
【0044】
本発明によるベクター構築の手順および方法は、遺伝子工学の分野で慣用されているものを用いることができる。
【0045】
また、宿主細胞としては、例えば、大腸菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞(例えば、COS細胞、リンパ球、繊維芽細胞、CHO細胞、血液系細胞、腫瘍細胞等)が挙げられる。
【0046】
上記形質転換された宿主細胞を適当な培地で培養し、その培養物から上記した本発明によるタンパク質を得ることができる。従って、本発明の別の態様によれば、本発明によるタンパク質の製造法が提供される。形質転換された宿主細胞の培養およびその条件は、使用する細胞についてのそれと本質的に同様であってよい。また、培養液からの本発明によるタンパク質の回収、精製も常法に従って行うことができる。
【0047】
スクリーニング法
本発明によれば、
(1)スクリーニングの対象となる物質を、活性型Rhoタンパク質と、本発明によるタンパク質とを含むスクリーニング系に存在させ、そして
(2)活性型Rhoタンパク質と、本発明によるタンパク質との結合の阻害の程度を測定すること
を含む、活性型Rhoタンパク質と、本発明によるタンパク質との結合を阻害する物質のスクリーニング法が提供される。
【0048】
本発明によれば、また、
(1)スクリーニングの対象となる物質を、プロフィリンと、本発明によるタンパク質とを含むスクリーニング系に存在させ、そして
(2)プロフィリンと、本発明によるタンパク質との結合の阻害の程度を測定すること
を含む、プロフィリンと、本発明によるタンパク質との結合を阻害する物質のスクリーニング法が提供される。
【0049】
ここで、「結合の阻害の程度を測定する」方法としては、本発明によるタンパク質に対する抗体によるイムノブロットを用いて測定する方法、ツー・ハイブリッド・システム(two hybrid system )(M.Kawabata 実験医学13,2111-2120(1995)、 A.B.Vojetk et al.Cell 74,205-214(1993) )による方法、オーバーレイ・アッセイを用いて測定する方法(Ishizaki, T. et al., EMBO J., 15, 1885-1893 (1996))、インビトロ翻訳させたタンパク質を用いて測定する方法(Shibata, H. et al., FEBS Lett. 385, 221-224 (1996))、Amano, M., et al., Science 271, 648-650 (1996)に記載された無細胞系での結合測定法等が挙げられ、例えば、実施例1、5、および6に記載される方法に準じて結合の阻害の程度を測定することができる。
【0050】
本明細書において「結合の阻害の程度を測定する」とは結合の有無の測定を含む意味で用いられるものとする。また、「スクリーニング」とは、アッセイを含む意味で用いられる。
【0051】
スクリーニング系は細胞系または無細胞系のいずれであってもよく、細胞系としては、例えば、酵母細胞、COS細胞、大腸菌、昆虫細胞、線虫細胞、リンパ細胞、繊維芽細胞、CHO細胞、血液系細胞、および腫瘍細胞が挙げられる。
【0052】
スクリーニングの対象となるものは、特に限定されないが、例えばペプチド、ペプチドのアナログ、微生物培養液、有機化合物等が挙げられる。
【0053】
抗体
本発明による抗体は、当業界において通常用いられる方法によって製造することができる。例えば、図3の太線で示されるペプチドを、任意の担体(例えば、ウシ血清アルブミン)とともに動物体内(例えば、ウサギ、ヤギ、ラット、マウス、ヒツジ)に注射し、一定期間の後に、その動物の血清を精製することによって得ることができる。
【0054】
図3の太線で示されるペプチドは、p140mDiaの一部である。従って、このポリクローナル抗体の反応(すなわち、免疫反応)は、p140mDiaの存在の1つの指標となる。従って、本発明のもう一つの面によれば、上記抗体によって認識されるタンパク質、および本発明によるタンパク質であって上記抗体によって認識されるものが提供される。
【0055】
また、本発明の更にもう一つの面によれば、
(1)検出の対象となる物質を本発明による抗体を含む検出系に存在させ、そして
(2)検出の対象となる物質と本発明による抗体との反応の程度を測定することを含む、本発明による抗体によって認識される物質の検出法が提供される。
【0056】
本発明による抗体との反応の程度を測定する方法としては、ELISA法、ラジオイムノアッセイ法、ウェスタンブロッティング法、免疫沈降法、および蛍光抗体法(例えば、単クローン抗体実験マニュアル、講談社、(1987年))等が挙げられ、例えば、実施例4〜6に記載される方法に準じて反応の程度を測定することができる。また、本発明において「反応の程度を測定する」とは、反応の有無を測定することをも含む。
【0057】
本発明による検出法における検出系は、本発明によるポリクローナル抗体に加えて、例えば、ラテックス粒子等を含んでいてもよい。
更に、本発明によれば、本発明による抗体を含んでなる、前記抗体と特異的に反応する物質の検出キットが提供される。ここで「検出キット」には、本発明によるタンパク質が関与する疾患等の検出試薬並びに診断試薬や診断キットも含まれるものとする。
【0058】
本発明による検出法の具体例としては、
(1)検出の対象となる物質を本発明による抗体を担持してなるラテックス粒子を含む検出系に存在させ、そして
(2)前記ラテックス粒子の凝集反応の程度を測定すること
を含む、前記抗体と特異的に反応する物質の検出法が挙げられる。
ラテックス粒子の凝集反応の程度は、例えば、比濁法、比ろう法のような光学的測定法によって測定することができる。
【0059】
本発明による検出キットは、上記検出系と同様に、ラテックス粒子を含んでいてもよい。この場合、ラテックス粒子は抗体をその表面上に担持していてもよい。
また、更にラテックス粒子を含む本発明による検出キットは、前記した検出法の具体例に示されるような態様で用いることができる。
検出の対象となる物質としては、ヒトを含む動物由来の体液(例えば、血清、血液等)、尿、便、組織切片、細胞(例えば腫瘍細胞等)等が挙げられる。
【0060】
本発明によるポリクローナル抗体と反応する物質としては、本発明によるタンパク質(配列番号1の配列)が挙げられる。
【0061】
【実施例】
実施例1 酵母ツー・ハイブリッド・システムを用いたRhoA結合ペプチド断片のスクリーニング
LexA DNA結合タンパク質に融合したN19−RhoA△C(C−末端のAla181 においてトランケートしたRhoAAsn19 )をバイトとして使用して、酵母のツー・ハイブリッド・システムにより、新規なRho結合タンパク質をスクリーニングした。酵母のツー・ハイブリッド・システムは、既に記載の方法(Vojtek, A. et al., Cell 74, 205-214 (1993); Modaule, P. et al., FEBS Lett., 377, 243-248 (1995); Watanabe, G. et al., Science 271, 645-648 (1996); Reid, T. et al., J. Biol. Chem., 271, 13556-13560 (1996))に準じて実施した。
【0062】
ツー・ハイブリッド・システムに使用したプラスミドpBTM116およびpVP16(Vojtek, A. et al., Cell 74, 205-214 (1993))は、Stan Hollenberg 、Rolf Sternglanz 、Stan Fields およびPaul Bartel より入手した。pBTM−RhoA(RhoAをコードするcDNAを含むpBTM116)は、過去に記載された方法(Watanabe, G. et al., Science, 271, 645-648 (1996) )に従って調製した。RhoA上にVal14またはAsn19変異を生じさせるために、RhoAのN末端をコードするpGEX−RhoAのBamHI−EcoRV断片をpBluescipt(ストラタジーン社)中に挿入し、Kunkelの方法(Kunkel, T., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 488-492 (1985))に従って変異誘発させた。次いでpGEX−RhoA(Morii, N. et al., J. Biol. Chem., 268, 27160-27163 (1993) )の対応する野生型断片を各変異誘発断片と置換し、pGEX−V14RhoAおよびpGEX−N19RhoAを作製した。
【0063】
pGEX−V14RhoAおよびpGEX−N19RhoAより変異体RhoAの全長のコーディング領域をコードするBamHI−EcoRI断片を切り出した後、pBTM116の中に挿入して、pBTM−V14RhoAおよびpBTM−N19RhoAを得た。これらの変異体のAla181におけるC−末端の欠失変異体を挿入したpBTM116(pBTM−V14RhoA△CおよびpBTM−N19RhoA△C)は、過去に記載された方法(Reid, T. et al., J. Biol. Chem., (1996) )に従って調製した。
【0064】
pBTM−N19RhoA△Cを有する酵母L40株(MATa trp1 leu2 his3 LYS::lexA-HIS3 URA3::lexA-lacZ)(Vojtek, A. et al., Cell 74, 205-214 (1993))を、マウス胚cDNAライブラリー(Kakizuka, A. et al. (1993), cDNA Libraty Construction (Stein, C.およびHolland, P. 編集)Essential Developmental Biology : A Practical Approach, pp223-232, IRL Press, Oxford)と融合したpVP16(Vojtek, A. et al., Cell 74, 205-214 (1993))で形質転換した。初期の形質転換効率は2.2×107 であり、これはHIS(−)プレート上に播く前に6時間培養する間に7回分裂したことを意味する。1.5×108 の形質転換体の内、978クローンをHis+およびlacZ陽性として単離し、そして220クローンを分離してバイトプラスミドを排除した。種々の被験バイトを有する酵母株AMR70との交配により、他のタンパク質との相互作用を評価した。220クローンの中で、55クローンはN19−RhoA△Cで陽性のlacZ活性を示し、陰性の対照として使用したラミンでは陰性を示した。この手法により単離した55クローンは、同一のサイズのcDNAインサートを有し、それらのいくつかを配列決定した結果、同一のヌクレオチド配列を有することが見出された。
【0065】
これらのクローンを種々のRhoA変異体に融合したLexAを有するAMR70に交配した。それらのすべてはRhoAVal14 と強く、RhoAAsn19 と弱く、そして野生型RhoAとはほとんど無視できるほどに弱く結合したが、それらはN19−RhoA△Cまたは野生型RhoA△Cと強く結合した。同様の結果が、下記の実験によっても確認された。
【0066】
ツー・ハイブリッド・システムにおける相互作用の特異性を試験するために、酵母のクローン50から回収されたpVP16プラスミド(pVP−cl.50)を種々のタンパク質のcDNAを有するpBTM116プラスミドとともにL40株の中に共形質転換し、相互作用をlacZアッセイにより試験した。実験に用いたpBTM−RhoA△およびpBTM−ラミン(Watanabe, G. et al., Science 271, 645-648 (1996))、pBTM−RacおよびpBTM−Cdc42H(Reid, T. et al., J. Biol. Chem., 271, 13556-13560 (1996))の調製については、過去に記載されている。
【0067】
その結果、結合の特異性は、代表的なクローン(クローン50)から回収されたプラスミド、および種々のLexA−変異体RhoA融合構築物とでL40株を共形質転換させることによって確認された(図1)。すなわち、クローン50)から回収されたプラスミドとLexAーRac融合構築物またはLexAーCdc42H融合構築物とでL40株を共形質転換させたところ、このクローンによりコードされるペプチドはRacおよびCdc42Hいずれにも特異的に結合しないことがわかった。これらの結果は、このクローンによりコードされるペプチドがRhoAに特異的に結合することを示している。
【0068】
実施例2 p140mDiaの全長のcDNAのクローニング
全長のコーディング配列を得るために、本発明者はプローブとしてクローン50より得られた0.6KbpのcDNAインサート(pVP−cl.50の32P標識化0.6kbpのcDNAインサート)を使用して、2つのマウス脳ライブラリー(λZAP II中に作製した936309ライブラリー(ストラタジーン社)およびλgt−10中に作製したML3000aライブラリー(クロンテック社))をスクリーニングし、次いでこのスクリーニングから得られた2つのcDNA断片をプローブとして使用してマウス胚ライブラリー(Kakizuka, A. et al. (1993), cDNA Libraty Construction (Stein, C.およびHolland, P. 編集)Essential Developmental Biology : A Practical Approach, pp223-232, IRL Press, Oxford)をスクリーニングした。
【0069】
この手法により、6つのオーバーラップするクローンが単離された(図2)。1つの陽性のクローン(クローン502)、および2つの陽性のクローン(クローン503および504)が、それぞれ、前者および後者のライブラリーから得られた。504の5’部分および503の3’部分をプローブとして、クローンE51、E52、およびE73がマウス胚ライブラリーから単離された。
【0070】
これらのクローンのヌクレオチド配列をジデオキシ・チェーン・ターミネーション法により決定したところ、計算上139,336Daの分子量をもつ1,255アミノ酸のタンパク質をコードする3,765bpのオープンリーディングフレームを含むこれらのクローンから、完全なcDNA配列が決定された(図3)。クローン50から得られた初期のcDNAは、N末端部分のRho結合ドメインを含む198アミノ酸配列(アミノ酸63−260)をコードする。分子中央のアミノ酸571−737の間には、IPPPPPLPG(G/S/A/V)の14回繰り返し構造、即ち相同配列により特徴づけられるプロリンに富んだ領域が存在する。推定アミノ酸配列とデータベース上の他の配列とを比較すると、いくつかの相同タンパク質が同定され、それらのすべてはプロリンに富んだ領域を共有する(図4)。これらのタンパク質は、2つの相同領域、すなわち、プロリンに富んだFH−1領域およびFH−2領域を有するフォルミン様分子のファミリーに属する。FH−2領域は、また、推定配列中のアミノ酸945−1010の間にも見出された。この配列に対して最も相同性が高いタンパク質はショウジョウバエ(Drosophila)のディアファノス(diaphanous: 細胞質分裂に必要とされることで特徴づけられたタンパク質)であり、これは同定されたタンパク質に対してN−末端のプロリンに富む領域において約30%の同一性およびその領域のC−末端の領域において約39%の同一性を示した。それは、また、それぞれの推定Rho結合ドメインおよびFH−2領域において、同定されたタンパク質に対して約32%および57%のホモロジーを示した。これらの結果に基づいて、本発明者が同定したタンパク質はショウジョウバエのディアファノスタンパク質の哺乳類のホモローグであると結論し、このタンパク質をp140mDia(哺乳類のディアファノス(ammalian Diaphanous))と命名した(以降「p140mDia」と呼ぶ)。
【0071】
p140mDiaは、また、酵母(Saccharomyces cerevisiae)細胞の出芽に関与するBni1pの全体領域に対して有意なホモロジーを示した。他方、p140mDiaはフォルミンおよびショウジョウバエのカプシノ( capuccino)に対してC末端側の半分の領域においてホモロジーを示した。p140mDiaのRho結合ドメインはN末端側の部分にマップされた(前述)が、Rho結合ドメインに類似する配列はフォルミンやカプシノには見い出されなかった。このことより、これらのタンパク質(Rho結合ドメインを含まないフォルミンおよびカプシノ)は細胞内で同定されたタンパク質と同様な機能を発揮するが、p140mDia、ディアファノスおよびBnilpのみがRho依存的な様式で機能を発揮することが示唆された。
【0072】
実施例3 p140mDiaを発現する組織の検索
p140mDiaを発現する組織を検索するため、ノザンブロット解析を実施した。成熟マウスのいくつかの組織からオリゴ−dTラテックスビーズ(ファルマシア・バイオテック社)を使用して標準的手法(Sambrook, J. et al. (1989) Molecular Cloning : A Laboratory Manual, 2nd Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor)に従い、ポリ(A)+ RNAを調製した。6μgの各ポリ(A)+ RNAを2.1%ホルムアルデヒドを含有する1.0%アガロースゲル上で分離し、そしてBiodyne A フィルター(Pall BioSuport社)に移した。次いでフィルターを32P標識化cl.50の0.6KbpのcDNA断片とハイブリダイゼーションさせた。最後に、フィルターを0.4×SSCおよび0.1%SDSで65℃において洗浄し、オートラジオグラフィーにかけた。
【0073】
その結果、主要な6.3kbの転写物が、試験したすべての組織において普遍的に(ubiquitously)検出されたが、肺、睾丸、胸腺、肝臓および胃においては特に強い発現が検出された。また、睾丸および肺において、5kbのもうひとつの別の転写物が見出された(図5)。
【0074】
実施例4 抗p140Dia抗体の調製
細胞におけるp140mDiaの局在化および他のタンパク質との結合を検討するために、クローン50のcDNAによりコードされるペプチド(配列番号1の63〜260番のアミノ酸配列を含む)をHis標識化タンパク質として発現させ、このペプチドに対する抗体を調製することにより、p140mDiaに対する特異的な抗体を得た。具体的には下記の方法に従って、実験を実施した。
【0075】
pVP−cl.50のcDNAインサートに近接するBamHIおよびEcoRI部位を使用して、cl.50cDNAをpQE11(QIAGEN社)およびpGEX−3X(ファルマシア社)ベクターの中に結合した。His6標識化cl.50を大腸菌(E.coli)JM109株において発現させ、そしてこれをNi−NTA樹脂(QIAGEN社)で製造業者のプロトコールに従い精製した。精製されたタンパク質をフロインドアジュバントと混合し、ウサギに注射した。Reid, T. et al., J. Biol. Chem., 271, 13556-13560 (1992)に記載されている方法に従って、ニトロセルロース膜上に固定化されたGST−cl.50融合タンパク質を用いて抗体をアフィニティー精製した。具体的には、GST−cl.50を含有する封入体(inclusion body)を大腸菌(E.coli)から単離し、レムリ(Laemmli)バッファー中で可溶化し、SDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロース膜に移した。GST−cl.50のバンドをストリップとして切り出し、このストリップに吸収された抗体を4℃において100mM グリシン−HClバッファー(pH2.3)、100mM モノエタノールアミンバッファー(pH11.5)、および10%の1,4−ジオキサンを含有する100mM グリシン−HCl(pH2.5)で連続的に溶出した。溶出液を直ちに0.25倍容量の250mM リン酸ナトリウムバッファーで中和した(第1および第3の溶出液についてpH8.8、そして第2溶出液についてpH7.0)。これらの溶出液を一緒にし、アフィニティー精製した抗体AP50として使用した。対照の免疫蛍光試験のために、AP50のアリコートを連続的に5片のGST−cl.50ブロット膜とインキュベートすることによって、抗体を除去したAP50溶液を調製した。
【0076】
得られたポリクローナル抗体AP50の特異性は、期待される分子量である50kDaのタンパク質、およびIPTG誘導後の大腸菌(E.coli)ライゼート中に見出されるその分解産物との反応性により確認された(図6、レーン1および2)。AP50抗体はSwiss 3T3細胞ライゼートにおいて約160kDaの単一のタンパク質を検出し、このタンパク質は明らかに内在性のp140mDiaを示している(レーン3および4)。
【0077】
実施例5 インビトロにおけるRhoタンパク質とp140mDiaの結合の 検出
AP50抗体を使用して、野生型Rhoファミリー低分子量Gタンパク質と天然p140mDiaの結合についてin vitroにおいて検討した。具体的には下記に記載の方法に従って実験を実施した。
【0078】
GDPまたはGTP結合型のGST−低分子量Gタンパク質(GST−Rho、RacおよびCdc42H)の調製は、過去に記載の方法(Reid, T. et al., J. Biol. Chem., 271, 13556-13560 (1992))に従って実施した。ほぼ1×107 細胞のコンフルエントSwiss 3T3細胞を集め、3.2mlのバッファーA[10mM Mes(pH6.5)、150mM NaCl、2mM MgCl2 、0.5mM EDTA、0.5% トリトンX−100、5mM DTT、1mM PMSF、5μg/ml ロイペプチン]中で超音波処理(5秒、4回)することにより破壊した。超音波処理したホモジネートを10,000gにおいて20分間遠心し、上清を取り置いた。過去に記載された方法(Ishizaki, T. et al., EMBO J., 15, 1885-1893 (1996))に従って、10μM GST−低分子量Gタンパク質を1mM ヌクレオチドとインキュベートすることによって、各ヌクレオチドのロードを実施した。次いで上清の1/10量を400pmolのGTPγSまたはGDPをロードした各GST−低分子量Gタンパク質とインキュベートした。30℃において30分インキュベートした後、5μlのグルタチオン−セファロースを溶液に添加し、この混合液を4℃において1時間インキュベートした。遠心により回収された免疫複合体を1mlのバッファーAで2回洗浄し、レムリ試料バッファー中で煮沸した。可溶化抽出物をSDS−PAGEに付し、分離されたタンパク質をPVDF膜に移した。過去に記載された操作(Kumagai, N. et al., J. Biol. Chem., 268, 4535-24538 (1993))に従い、抗cl.50抗血清AP50を使用してイムノブロッティングを実施した。
【0079】
結果は、図7に示したとおりであった。p140mDiaはGTPγS結合型Rhoによってのみ沈降したが、そのGDP結合型Rho、またはGTPγS結合型RacまたはCdc42によっては沈降しなかった。これらの結果はツー・ハイブリッド・システムにおける結果を支持し、p140mDiaが活性型Rhoと選択的に結合することを示している。
【0080】
実施例6 インビトロにおけるプロフィリンとp140mDiaの結合の検出p140mDiaはポリ−プロリンのストレッチの繰り返し構造を有し、かつプロフィリンはポリ−L−プロリン配列に結合することが示されている。そこで、本発明者はプロフィリンがp140mDiaに結合するかどうか、この結合がRhoに依存するかどうかを検討した。具体的には下記に記載の方法に従って、実験を実施した。
【0081】
まず、過去に記載された方法(Janmey, P.A., Ann. Rev. Physiol., 56, 169-191 (1994))に従って、ヒト血小板プロフィリンをポリ−L−プロリンアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。具体的には、250mgのポリ−L−プロリン(PLP、分子量12,000、シグマ社)をCNBr活性化セファローズ4B(ファルマシア社)に結合させた。過去に記載されている方法(Ishizaki, T. et al., EMBO J., 15, 1885-1893 (1996))に従って、100単位の血液のバッフィーコート画分から、洗浄したヒト血小板を調製した。血小板を200mlの抽出バッファー[20mM Tris(pH7.4)、150mM KCl、0.2mM ATP、1mM DTT、1mM PMSF]+50mM ベンズアミジンおよび1mg/ml アプロチニン中で超音波処理により破壊した。100,0000×gで時間遠心した後、上清をPLP−セファロースカラムに適用した。これを4M尿素で洗浄後7M尿素で溶出することによりプロフィリンの均質調製物が得られた。次いで、0.96mgのプロフィリンを製造業者のプロトコールに従い1mlのNHS活性化セファロース(ファルマシア社)と複合化させ、固定化プロフィリン・ビーズを得た。対照として、ウシ血清アルブミンを同様にNHS活性化セファロースに結合させた。
【0082】
12枚の6cmの培養皿から得られたコンフルエントSwiss 3T3細胞を2.4mlのバッファーC中で可溶化し、ライゼートを10,000×gにおいて10分間遠心し、上清を回収した。次いで、得られた上清の1/10量のアリコートを、GST−低分子量Gタンパク質または遊離GTPγSまたはGDPの存在下または非存在下においてインキュベートした。また、20μlの固定化されたプロフィリンを添加した。混合液を25℃において30分間インキュベートした後、ビーズを1,000×gで2分間遠心した。上清を取り置き、ビーズを100mM NaClの代わりに300mM NaClを含有するバッファーC(100μl)で1回洗浄した。50μlのレムリ試料バッファーをビーズに添加し、上清の1/10量をこれの1/5倍容量の5×レムリバッファーと混合した。試料を煮沸し、SDS−PAGEにかけ、ニトロセルロース膜に移した。イムノブロッティングを前述したように実施し、検出はECLシステム(アマシャム社)により実施した。
【0083】
結果は図8に示したとおりであった。Swiss 3T3細胞ライゼートにおけるp140mDiaはプロフィリン−アガロースの添加によりほとんど定量的に沈降したが、BSA−アガロースでは沈降しなかった。一方、この結合は外からのRhoAの添加またはGTPγSの添加により影響を受けなかった。
【0084】
実施例7 広がって移動する細胞の膜の波打ち構造および分裂する細胞の分裂溝におけるRhoA、p140mDiaおよびプロフィリンの共局在化
HT1080培養ヒト線維芽肉腫細胞、Swiss 3T3細胞、myc標識化RhoAを安定的に発現するsMDCK2細胞(K. Takaishi, K. et al., Oncogene, 11, 39-48 (1995))またはHeLa細胞において、p140mDia、プロフィリンおよび内在性Rhoの分布およびそれらのインビボでの共局在化の可能性を、各タンパク質に対して特異的な抗体を使用した蛍光顕微鏡観察により検討した。
【0085】
細胞を、10%のウシ胎児血清(FCS)を補充したダルベッコ改良イーグル培地(DMEM)中で増殖させた。HT1080細胞は5×104 細胞/35mm皿の密度で播種し、一晩培養し、分析にかけた。sMDCK2細胞の分析のために、カバーガラス上に10%のFCSを含有するDMEM中の1×104 細胞/35mm培養皿の密度で細胞を播種し、16時間インキュベートした。次いで培地をFCSを含まないDMEMに変え、24時間インキュベートした。血清飢餓細胞を1×10-7Mのホルボールエステル(phorbol myristate acetate : PMA )の存在下または非存在下において15分間37℃において刺激し、固定した。
【0086】
間接的免疫蛍光のために、3.7% パラホルムアルデヒドを含有するリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)中で室温において20分間細胞を固定し、次いで0.2% トリトンX−100を含むPBSで10分間で処理し透過性とした。PBSで数回洗浄した後、細胞を5% BSAを含有するバッファーB[20mMTris pH7.4、50mM NaCl]中で室温において30分以上インキュベートした。p140mDiaの染色のために、細胞をブロッキング溶液中のAP50の1:10希釈物と室温において1時間インキュベートし、0.1%のトリトンX−100を含有するバッファーBで3回洗浄した。次いで細胞をCy2標識化ヤギ抗ウサギIgG抗体(Amersham Life Science 社)で染色した。アクチンの染色のために、ローダミンファロイジン(Molecular Probe 社)を第2抗体とともに1:200希釈において添加した。Myc−エピトープの染色のために、9E10モノクローナル抗Myc抗体を10μg/mlの濃度でAP50とともに1次インキュベーションのために添加した。次いでローダミン抗マウスIgG抗体を1:50希釈で検出のために使用した。
【0087】
結果は下記に記載したとおりであった。抗p140mDia抗体により得られた蛍光の大部分は、HT1080細胞のより厚い部分、すなわち、核周辺の細胞質領域において局在化していた。しかしながら、顕著な蛍光は、また、高度に運動性であることが知られている周囲領域、例えば、広がって運動する細胞のリーディングラメラ(leading lamella )および膜の波打ち構造(membrane ruffles)、においても観察された(図9A)。核周囲の細胞質領域とリーディング・エッジ(leading edge)との間には、p140mDiaの染色が顕著に欠如していた。p140mDiaとフォーカル接着およびストレスファイバーとの結合は観察されなかった。上記と同様な分布のパターンは培養Swiss 3T3細胞においても観察された(図9E)。
【0088】
モノクローナル抗プロフィリン抗体(2H11)を使用した二重免疫蛍光顕微鏡観察では、HT1080細胞の核周囲の細胞質領域および拡大しているラメラやベール(lamella an veils)におけるプロフィリンの蓄積が検出され、これはp140mDiaの分布と重複した(図9B)。このプロフィリンの分布はラット線維芽細胞において過去にされた結果(Buβ, F. et al., Cell Mot. Cytoskeleton, 22, 51-61 (1992) )と一致した。興味あることには、プロフィリン抗体およびポリクローナル抗RhoA抗体を使用した二重免疫蛍光観察において、内在性RhoAの一部分は、また、運動性細胞の膜ベールにおいてプロフィリンとともに蓄積することが明らかにされた(図9CおよびD)。このことから、p140mDia、プロフィリンおよびRhoAが、細胞の高度な運動性構造に共局在化していることが示唆された。また、p140mDiaの分布をSwiss 3T3細胞で調べ、これをF−アクチンの分布と比較した。p140mDiaはこの細胞でも、アクチン骨格(actin rib )がよく発達した広がったラメラに局在していた(図9E、F)。
【0089】
p140mDia、プロフィリンおよびRhoAの共局在化は、また、myc標識化RhoAを安定に発現し、ホルボールエステルに応答して膜を拡張するsMDCK細胞(Takaishi, K. et al., Oncogene, 11, 39-48 (1995) )においても証明された。図10に示すように、Myc−RhoAおよびp140mDiaの双方は、休止細胞のより厚い部分における細胞質中にむしろ均質に存在した。PMAによる2分間の刺激の後、Myc−RhoAの一部はp140mDiaが共局在化された膜の波打ち構造の周囲に移動した。プロフィリンの一部も膜の波打ち構造に移動し、RhoAと共局在することが明らかになった。これらの細胞のホルボールエステルによる膜拡張の誘導はRho依存的な様式で起こることが知られている(Takaishi, K. et al., Oncogene, 11, 39-48 (1995) )ので、これらの結果はp140mDiaおよびプロフィリンのリクルートメント(recruitment )もまた、Rho依存的であることを示唆している。
【0090】
中間期(interphase)の細胞においては、p140mDiaの大部分は細胞質中に存在し、あるものはスプレッディング・エッジの原形質膜へ移行している。他方、有糸分裂細胞においては、p140mDiaの細胞内局在は、それらが細胞質分裂を行うまで、観察されなかった。この際、p140mDiaの一部分は分裂溝部分の原形質膜に濃縮され、リング様構造物として見えた(図11AおよびC)。この濃縮は細胞質分裂の終わりにおいて消失し、染色は原形質膜の取り囲む領域に移動した。娘細胞を接続している細胞間架橋部分には、染色は観察されなかった。プロフィリンはこれらのプロセスの間で、p140mDiaとほとんど重複する染色パターンを示した(図11D)。
【0091】
実施例8 RhoAおよびp140mDiaはフィブロネクチン(FN)コーティングされたビーズの周りにクラスター状に存在する
最近の研究において、Rho活性化および細胞外マトリックスタンパク質のインテグリンのライゲーション(ligation)の双方が細胞のスプレッディングおよび基質への接着のために必要であり(Hotchin, N.A. & Hall, A., J. Cell Biol., 131, 1857-1865 (1995))、そしてフィブロネクチンまたは抗インテグリン抗体のいずれかでコーティングされたビーズによるインテグリンのライゲーションは、ビーズ直下の原形質膜にRhoをリクルートすることが示されている(Burbelo, P. et al., J. Biol. Chem. 270, 30919-30926 (1995))。そこで、p140mDiaも、これらのビーズにより原形質膜にRhoがリクルートされるかどうか、およびこのリクルートがRho活性化に依存的かどうか、について検討した。
【0092】
ポリスチレンラテックスのビーズ(11.9μmの平均直径、シグマ社)を50μg/ml ヒトフィブロネクチン(Collabrative Research 社)または100μg/mlのポリ−L−リジン(シグマ社)に記載されているようにコーティングした(Grinnel & Geiger、Exp. Cell Res., 162, 449-461 (1986) )。トリプシン処理したSwiss 3T3細胞をポリ−リジンでコーティングしたガラススリップ上にプレートし、10%のFCSを含有するDMEM中で37℃で2時間かけてスリップに結合させた。次いで、各々異なる型のビーズを細胞上に置いた。37℃において15分間のインキュベーション後、細胞を固定した。p140mDiaの染色は前述したように実施した。内在性RhoAの免疫染色のために、ウサギ抗RhoA抗体(Santa Cruz社)を1:40希釈において使用した。抗体を前述したようにCy2標識化ヤギ抗ウサギIgG抗体を使用して可視化した。
【0093】
結果は下記に記載したとおりであった。まず、内在性Rhoが、ポリ−リジンでコーティングされたビーズ直下ではなく(図12d)、フィブロネクチン(FN)でコーティングされたビーズ直下に蓄積されることを確認した(図12b)。この条件では、p140mDiaもFNコーティングされたビーズ直下にリクルートされ、リング様の蓄積がビーズの周囲に観察された(図12a)。上記結果(Rhoとp140mDia両方の蓄積)に加えて、細胞を予めC3菌体外酵素で処理した場合にはこれらの蓄積が阻害されたことから、これらのリクルートメントがRho活性化依存的であることが判明した(データ省略)。
【0094】
実施例9 p140mDiaの過剰発現によるアクチン重合の誘導
p140mDiaの機能を調べるため、過去に記載の方法(Ishizaki, T. et al., EMBO J., 15, 1885-1893 (1996))に準じて、p140mDiaのcDNA(配列番号1の1〜1255番のアミノ酸配列)および/または他のタンパク質のcDNAをCOS7細胞で一過的に発現させた後、細胞を固定し、抗p140mDia抗体で染色した。
【0095】
トランスフェクト後40時間目の細胞を抗p140mDia抗体で染色したところ、よく染色され、p140mDiaの発現が確認された。トランスフェクトしない細胞では核周辺に染色が観察された。これと比較すると、トランスフェクトした細胞では細胞の輪郭が明瞭にしかも均等に染色されたことから、p140mDiaを過剰発現した場合にはこの分子が原形質膜全体に局在化することが示された(図13A)。ファロイジンで染色すると、ストレスファイバーが消失し、細胞の原形質膜に一致してアクチン染色が亢進されたことが観察された(図13B)ことから、p140mDiaは膜に移行し、そこでアクチンの重合を誘導することが示唆された。p140mDiaをC3菌体外酵素とともに発現した場合にはより顕著な結果が得られた。即ち、C3菌体外酵素を単独でトランスフェクトすると、細胞からほとんど全てのアクチンファイバーが消失し細胞が球形化した(図13C及びD)。p140mDiaをC3菌体外酵素とともにトランスフェクトした時には、細胞は形態を維持し、p140mDiaのみをトランスフェクトした細胞で観察されるのものと同様の繊維状アクチンの染色が観察された(データ省略)。
【0096】
更に、p140mDiaをRhoVal14 又は野生型Rhoと共発現させた。RhoVal14 又は野生型Rhoを単独で発現させた場合には、ストレスファイバーや収縮の誘導が観察された。しかし、p140mDiaをRhoVal14 又は野生型Rhoと共発現させた場合には、上記に記載したp140mDia形質(ストレスファイバーの消失と細胞の原形質膜に一致したアクチン染色)がRho単独によって誘導される形質(ストレスファイバーや収縮の誘導)よりも優勢に発現し、ストレスファイバーや収縮の誘導はほとんど観察されなかった(データ省略)。これらの結果から、p140mDiaが過剰発現されると、原形質膜に自動的に移行する、すなわち、Rhoタンパク質によるアクチン重合とは独立して移行することを示唆している。
【0097】
【配列表】
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【0098】
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【図面の簡単な説明】
【図1】クローン50とRhoタンパク質とのツー・ハイブリッド・システムでの結合を示した写真である。Val、Asn、WTおよびCdc42は、それぞれ、RhoAVal14 、RhoAAsn19 、野生型RhoAおよびCdc42Hsを示している。ΔAsnおよびΔWTは、Ala181でトランケートしたRhoAsn19 および野生型RhoAを示している。ラミン(Lamin )および他のタンパク質と融合していないLex結合ドメインを、ネガティブコントロールとして用いた。Ala181でトランケートしたRhoAVal14 は、他のタンパク質と融合していないVP16活性化ドメインとも結合して高LacZ活性を示したので、この実験では使わなかった。
【図2】単離されたp140mDiaを模式的に示した図である。
ORFは点のボックスで示した。ヌクレオチド87番目のTからCへの変換および2229番目のCからTへのヌクレオチドの変換が、それぞれ503およびE73cDNA中に見出された。ライブラリーa、bおよびCは、それぞれマウス脳ライブラリー936309(ストラタジーン社)、ML3000a(クロンテック社)およびマウス胚ライブラリーを示している。E73 cDNAには9アミノ酸の挿入が認められた。
【図3】p140mDiaの推定アミノ酸配列を示した図である。ツー・ハイブリッド・システムで得られたクローンの配列は太い下線で、プロリンリッチ領域の繰り返し構造は点下線で、FH−2領域は細い下線で、それぞれ示した。矢じり印は9アミノ酸の挿入箇所を示している。
【図4】p140mDiaおよびFH領域を含む他の蛋白質との模式的な構造比較を示す。p140mDiaの配列をDrosophilaの diaphanous 、S.cerevisiaeのBni1p、ラットformin、およびDrosophilaのcappucino と比較した。比較は推定Rho結合領域(Rho-binding)、Nー末端からプロリンリッチ領域(poly-proline)、FH−2領域、プロリンリッチ領域からC末端領域で行った。アミノ酸の同一性は%で示した。フォルミンとカプチーノのNー末端領域(*で示した)はホモロジーが認められなかった。示した全ての配列は、中間部分にポリープロリンストレッチを持ち、C末端側の半分にホモロジーを持っている。
【図5】ノザンブロッティングによるマウスの種々の組織におけるp140mDiaの組織分布を示したRNAブロット(電気泳動写真)である。
heart:心臓、lung:肺、brain:脳、kidney:腎臓、testis:睾丸、skeletal muscle:骨格筋、thymus:胸腺、spleen:脾臓、liver:肝臓、stomach:胃、small intestine:小腸、colon:結腸。
【図6】抗p140mDia抗体の特異性を示した電気泳動写真である。
抗血清(AP50)はツー・ハイブリッド・システムで得られたクローン50がコードするペプチドに対するもので、その特異性を、IPTGで誘導前(レーン1)および誘導後(レーン2)の組換えタンパク質を発現している大腸菌(E.coli)の全ライゼート、あるいはSwiss 3T3細胞(3T3 cells)の全ライゼート(レーン3)に対するウエスタンブロッティングにより検討した。レーン4は細胞の全ライゼートをCBB染色したものを示している。
【図7】GTPγS結合型Rhoタンパク質によるp140mDiaの沈降を示した電気泳動写真である。Swiss 3T3細胞の全ライゼートを、GTPγS結合型あるいはGDP結合型のGST−Rho、GST−Rac、GST−Cdc42あるいはGSTとともにインキュベートした。結合したタンパク質をグルタチオンアガロースビーズで沈降させ、抗p140mDia抗体を用いたイムノブロッティングにより解析した。レーン9(cell lysates)では、細胞の全ライゼート中のp140mDiaを抗体で検出した。
【図8】p140mDiaとプロフィリンのインビトロでの結合を示した電気泳動写真である。Swiss 3T3細胞ライゼートを、GTPγS−またはGDP結合型のGST−Rhoタンパク質の存在下または非存在下(none)で、プロフィリンあるいはBSAをコンジュゲート(immobilized )したアガロースビーズとインキュベートし、結合タンパク質を沈降させた。沈降物(Pellet)および上清(Supernatant )は、抗p140mDia抗体を用いてイムノブロッティングにより解析した。
【図9】広がった線維芽細胞の膜ラッフルでのRhoAとp140mDiaおよびプロフィリンの共局在を示した写真(生物の形態の写真)である。(A−D)HT1080ヒト線維肉腫細胞。(EとF)Swiss 3T3マウス線維芽細胞。細胞を培養し、固定し、抗p140mDia抗体(AとE)、抗RhoAポリクローナル抗体(C)あるいはマウス抗プロフィリンモノクローナル抗体(BとD)又はローダミン−ファロイジン(F)いずれかで同時に細胞を染色し、標準的な蛍光顕微鏡写真を撮影した。
【図10】PMAで刺激した広がったsMDCK細胞の膜ラッフルにおけるmyc標識化RhoA、p140mDiaおよびプロフィリンの共局在化を示した写真(生物の形態の写真)である。休止期(Resting )(A−C)またはphorbol myristate acetate (D−H)で刺激した(PMA stimulation )sMDCK細胞を固定し、抗p140mDia抗体(B、EおよびH)またはモノクローナル抗myc抗体(C、F)で染色した。Hには、過剰量の組換えペプチドで予め吸収させた(preabsorbed )抗p140抗血清を用いた染色が示されている。A、D、Gには、位相差顕微鏡(phase contrast)を用いてそれぞれの細胞を撮影した顕微鏡写真が示されている。写真上段左から、A、B、Cであり、写真中段左からD、E、Fであり、写真下段左からG、Hである。
【図11】分裂期細胞の分裂溝におけるp140mDiaの濃縮を示した写真(生物の形態の写真)である。AおよびB:Swiss 3T3細胞、CおよびD:HeLa細胞。抗p140mDia抗体(anti-p140 )で染色(staining)された対数増殖期の細胞(AおよびC)およびDAPI(B)または2H11モノクローナル抗プロフィリン抗体(D)(anti-profilin )で同時に染色したものを標準的な蛍光顕微鏡で撮影した。
【図12】フィブロネクチンでコートされたビーズの回りにRho依存的な様式で出現したRhoAおよびp140mDiaのクラスターを示した写真である。48時間培養したSwiss 3T3細胞を用いた。細胞を播き、フィブロネクチン(FN−coated)(a、b)またはポリ−L−リジン(PLL−coated)(cおよびd)でコートしたラテックス・ビーズとともに15分間インキュベートした。細胞は固定後、抗p140mDia抗体(anti-p140 )(a、c)または抗Rho抗体(anti-Rho)(b、d)で染色(staining)した。
【図13】COS−7細胞におけるp140mDiaの一過性の発現を示した写真である。COS細胞はp140mDiaの発現ベクター単独(AおよびB)またはC3菌体外酵素の発現ベクター単独(CおよびD)でトランスフェクトした。C3菌体外酵素のトランスフェクションは、FLAGエピトープを有したC3菌体外酵素発現様ベクターで実施した。細胞を固定し、抗p140mDia抗体(anti-p140 )単独(AおよびC)あるいは同時にアクチンをローダミン−ファロイジン(phalloidin)染色(staining)した(B、D)。

Claims (17)

  1. 以下の(a)または(b)であるタンパク質:
    (a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質;または
    (b)配列番号1のアミノ酸配列に1若しくは数個のアミノ酸配列が付加および/または挿入され、および/または前記配列番号1のアミノ酸配列の1若しくは数個のアミノ酸が置換および/または欠失されたアミノ酸配列からなり、かつ活性型Rhoタンパク質結合能およびプロフィリン結合能を有する、タンパク質。
  2. 配列番号1の63〜260番のアミノ酸配列と配列番号1の571〜737番のアミノ酸配列とを有する、請求項に記載のタンパク質。
  3. 請求項1または2に記載のタンパク質をコードする核酸分子。
  4. 配列番号2のDNA配列の一部または全部からなり、かつ活性型Rhoタンパク質結合能およびプロフィリン結合能を有するタンパク質をコードする、請求項に記載の核酸分子。
  5. 塩基配列の一部が、配列番号2の94〜3861番、280〜873番、1804〜2304番のDNA配列である、請求項に記載の核酸分子。
  6. 請求項3〜5のいずれか一項に記載の核酸分子を含んでなる、ベクター。
  7. プラスミドベクター、ウイルスベクター、およびリポソームベクターからなる群から選択される、請求項に記載のベクター。
  8. 請求項6または7に記載のベクターによって形質転換された、宿主細胞 (ただし、ヒト細胞にあってはヒトから単離された細胞に限る)。
  9. 大腸菌、酵母、昆虫細胞、COS細胞、リンパ細胞、繊維芽細胞、CHO細胞、血液系細胞、および腫瘍細胞からなる群から選択されるものである、請求項に記載の宿主細胞。
  10. 請求項8または9に記載の宿主細胞を培養し、そしてその培養物から請求項1または2に記載のタンパク質を単離することを含んでなる、請求項1または2に記載のタンパク質の製造法。
  11. (1)スクリーニングの対象となる物質を、活性型Rhoタンパク質と、請求項1または2に記載のタンパク質とを含むスクリーニング系に存在させ、そして
    (2)活性型Rhoタンパク質と、請求項1または2に記載のタンパク質との結合の阻害の程度を測定すること
    を含む、活性型Rhoタンパク質と、請求項1または2に記載のタンパク質との結合を阻害する物質のスクリーニング法。
  12. (1)スクリーニングの対象となる物質を、プロフィリンと、請求項1または2に記載のタンパク質とを含むスクリーニング系に存在させ、そして
    (2)プロフィリンと、請求項1または2に記載のタンパク質との結合の阻害の程度を測定すること
    を含む、プロフィリンと、請求項1または2に記載のタンパク質との結合を阻害する物質のスクリーニング法。
  13. スクリーニングの系が細胞系または無細胞系である、請求項11または12に記載のスクリーニング法。
  14. 配列番号1の63〜260番のアミノ酸配列に対する、抗体。
  15. ポリクローナル抗体である、請求項14に記載の抗体。
  16. (1)検出の対象となる物質を請求項14または15に記載の抗体を含む検出系に存在させ、そして
    (2)検出の対象となる物質と請求項14または15に記載の抗体との反応の程度を測定すること
    を含む、前記抗体と反応する物質の検出法。
  17. 請求項14または15に記載の抗体を含む、前記抗体によって認識される物質の検出キット。
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