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JP4058665B2 - 2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法 - Google Patents

2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法 Download PDF

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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2−デオキシリボース5−リン酸を、微生物の菌体又は微生物由来の酵素により高収率で安定的に製造する方法及び該製造に利用しうる酵素を産生する微生物に関する。2−デオキシリボース5−リン酸はデオキシヌクレオシド類の生化学的合成における出発原料である。また、該化合物を脱リン酸することによって2−デオキシリボースを得ることができるが、2−デオキシリボースはヌクレオシド類の化学合成の出発原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】
2−デオキシリボース5−リン酸は、DNAの酵素による加水分解又は2-デオキシリボースの化学的リン酸化により調製されてきた。しかし、前者の方法は原料となるDNAが高価でかつ分離・精製の工程が多く、後者はデオキシリボースを位置選択的にリン酸化することが困難で、安価に2−デオキシリボース5−リン酸を調製することはできなかった。
【0003】
生体内では、2−デオキシリボース5−リン酸は、グリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドから2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼ(Deoxyribose−phosphate aldolase、EC4.1.2.4)の触媒作用により生成することが知られている。しかし、この反応による2−デオキシリボース5−リン酸の調製は、基質となるグリセルアルデヒド3−リン酸の化学的合成が容易でなく、合成原料となるグリセルアルデヒドが不安定で、より安定な異性体であるジヒドロキシアセトンへ異性化しやすいという問題を有する。
【0004】
一方、グリセルアルデヒド3−リン酸は、生体内で、ジヒドロキシアセトンリン酸のトリオースリン酸イソメラーゼ(Triosephosphate isomerase、EC5.3.1.1)による異性化反応により生成することが知られている。この反応の基質となるジヒドロキシアセトンリン酸は化学的及び生化学的に合成することが可能である(例えば、Itoh,N.,Tujibata,Y.,Liu,J.Q.;Appl.Microbiol.Biotechnol.,51巻,193−200頁,1999年)。
【0005】
しかしながら、上記報告は学術的にペントースの生体内代謝を明らかにしたり、アルドラーゼの立体特異的作用を解明しようとしたものであって、グリセルアルデヒド3−リン酸や2−デオキシリボース5−リン酸の工業的生産を目的にしたものではない。また、従来、2−デオキシリボース5−リン酸の工業的製法は全く報告されていない。
【0006】
更に下記のとおり、学術文献において、酵素又は酵素試薬による2−デオキシリボース5−リン酸の生成が数例報告されている。
【0007】
その一つとして、グリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドを基質として、2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼにより2−デオキシリボース5−リン酸を生成させたとの報告(Barbas,III,C.F.,Wang,Y.,Wong,C.; J.Am.Chem.Soc.,112巻,2013−2014頁,1990年)が存在する。しかしながら、本報告には生成物の量が示されていないために、原料基質に対する2−デオキシリボース5−リン酸の生成収率を知ることができない。
【0008】
また、別の報告として、ジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒドを基質として、市販の生化学試薬のトリオースリン酸イソメラーゼと、2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼ遺伝子(deo C gene)を保持するプラスミドにより形質転換した大腸菌から調製した2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼ粗酵素を用いて、ホスファターゼ阻害剤であるEDTAと窒素ガスの存在下で2−デオキシリボース5−リン酸を得たとの報告(Chen,L,Dumas,D.P.,Wong,C.; J.Am.Chem.Soc.,114巻,741−748頁,1992年)がある。しかしながら、これら学術文献記載の内容は、起源を異にする試薬レベルの精製された酵素を用い、また、ホスファターゼによる脱リン酸を阻害するために著量のEDTAを用いるが完全にその影響を除去できないなど、工業的生産には適さないものであった。
【0009】
更に、グリセルアルデヒド3−リン酸は、解糖系、ペントースリン酸回路などの糖代謝の重要な中間体である(例えば、東京化学同人、生化学辞典、第3版、411頁、1998年)。したがって、グリセルアルデヒド3−リン酸は細胞内で各種の酵素によって多方向に代謝される。また、ホスファターゼによって、容易にリン酸部位が切断されるという問題を有する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記事情に鑑み、本発明の目的は、2−デオキシリボース5−リン酸を高収率で安定して生産する方法を提供することである。本発明において、グリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドを基質として、又はジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒドを基質として高収率で2−デオキシリボース5−リン酸を得るために、本物質の合成に関与する酵素を著量含有し、かつホスファターゼなどの不必要な解糖系酵素を極微量しか含まない微生物を見い出すことを第一の目的とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため、多種の膨大な量の菌株について、三次に亘り上述の条件を満たす微生物の探索を行った。その結果、グリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドとを基質として、又はジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒドとを基質として、高収率で2−デオキシリボース5−リン酸を生成する微生物を見い出し本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
【0016】
)グリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドとを、2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼを含有するクレブシエラ属の微生物の菌体又は該微生物に由来の酵素により反応させて、2−デオキシリボース5−リン酸を生成させることを特徴とする2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法。
【0017】
)ジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒドとを、2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼとトリオースリン酸イソメラーゼとを含有するクレブシエラ属の微生物の菌体又は該微生物に由来の酵素により反応させて、2−デオキシリボース5−リン酸を生成させることを特徴とする2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法。
【0018】
)前記微生物がクレブシエラ・ニュモニエ B−44(IFO 16579)である上記(1)記載の2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法。
)前記微生物がクレブシエラ・ニュモニエ B−44(IFO 16579)である上記(2)記載の2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法。
【0019】
)2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼとトリオースリン酸イソメラーゼを産生し、かつホスファターゼを実質的に産生しない微生物であるクレブシエラ・ニュモニエ B−44(IFO 16579)。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】
<酵素反応による2−デオキシリボース5−リン酸の合成>
本発明の方法では、下記(1)式に示すように、グリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドを原料として、2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼ(以下、DERAと略す)を含有する微生物の菌体又は該微生物由来の酵素の触媒作用により、2−デオキシリボース5−リン酸を製造する。(1)式の反応は平衡反応であるが、平衡は2−デオキシリボース5−リン酸の生成側に片寄っている。
【0022】
【化1】
Figure 0004058665
【0023】
また、下記(2)式に示すように、ジヒドロキシアセトンリン酸をトリオースリン酸イソメラーゼ(以下、TPIと略す)を含有する微生物の菌体又は該微生物由来の酵素の触媒作用により異性化させ、グリセルアルデヒド3−リン酸を製造する。
【0024】
【化2】
Figure 0004058665
【0025】
本発明において、トリオースリン酸イソメラーゼと2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼが同時に存在する場合には、ジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒドを原料として、該微生物の菌体又は該微生物由来の酵素の触媒作用により、(2)式の異性化とそれに続く(1)式のアルドラーゼ反応が連続的に起こり、2−デオキシリボース5−リン酸を生成することができる。
【0026】
本発明のように、(1)式及び(2)式の反応において微生物がホスファターゼを実質的に含有しておらず、ホスファターゼによるリン酸基の除去など不必要な代謝が生じない場合はその分だけ、2−デオキシリボース5−リン酸の生成は理論値に近づくことになる。
【0027】
<原料>
本発明で原料として使用する、アセトアルデヒド、グリセルアルデヒド3−リン酸、ジヒドロキシアセトンリン酸は全て市販されている(例えば、シグマ・アルドリッチ・ジャパン社、1999年総合カタログ参照)。本発明の原料として用いられる化合物は、通常工業原料として用いられる程度の純度以上であれば十分である。
【0028】
グリセルアルデヒド3−リン酸は、DL−グリセルアルデヒド3−リン酸を使用することができるが、D−グリセルアルデヒド3−リン酸がより好ましい。
【0029】
あるいは、ジヒドロキシアセトンリン酸は合成により入手可能であり、例えば、工業原料として用いられるジヒドロキシアセトンとオキシ塩化燐から合成することができる。また、ジヒドロキシアセトンとアセチルリン酸を原料とし、ジヒドロキシアセトン・キナーゼ(EC2.7.1.29)を触媒として生化学的に合成することができる(例えば、Itoh,N.,Tujibata,Y.,Liu,J.Q.; Appl.Microbiol.Biotechnol.,51巻,193−200頁,1999年)。
【0030】
<微生物及び酵素>
本発明に用いられるデオキシリボースリン酸アルドラーゼ(DERA;EC4.1.2.4)及びトリオースリン酸イソメラーゼ(TPI;EC5.3.1.1)は原理的にはいかなる微生物の起源のものでもかまわない。本発明で使用する微生物は、基質としてグリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドを使用する場合には、DERAを含有する微生物であれば限定されない(微生物がTPIを含有していても差し支えない)。また、基質としてジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒドを使用する場合には、DERAとTPIを含有する微生物であれば特に限定されない。何れの基質を使用する場合にも、微生物は、ホスファターゼを実質的に含有しないものが好ましい。なお、本発明においてホスファターゼを実質的に含有しないとは、当該酵素を含有しないか、又は含有していても当該酵素が本発明の製造方法に影響を及ばさない微弱な活性しか示さないことを意味する。
この条件を満たす微生物として何れも、好ましくは腸内細菌科に属する微生物が挙げられる。具体的にはクレブシエラ属、エンテロバクター属又はエシェリヒア属に属する微生物が挙げられる。更に具体的菌株として何れも、好ましくはクレブシエラ・ニュモニエ B−44(IFO 16579)である。
本菌株は財団法人発酵研究所(Institute for Fermentation, Osaka;2-17-85, juso-honmachi, yodogawa-ku, Osaka, 532-8686, Japan)に寄託されている(平成13年3月1日)。なお、本菌株は、国立感染症研究所が作成した微生物のバイオセーフティーレベルによれば、レベル2に属するものであるため、ブダペスト条約上の国際寄託当局である産業技術総合研究所(旧工業技術院)生命工学工業技術研究所により受託を拒否され、平成13年2月27日付けでその旨証明されている。
【0031】
本発明において、微生物の菌体又は該微生物に由来の酵素によりとは、微生物を含有する懸濁液(菌体懸濁液)、又は該微生物から産生される酵素を用いて反応を行うことを意味する。すなわち、本発明は、菌体懸濁液そのものを用いて反応を行ってもよく、また微生物から産生される酵素を取り出して該反応を行ってもよい。
【0032】
<反応条件及び生成物の分離精製と定量>
次に、2−デオシキリボース5−リン酸の生成反応における反応条件について記す。なお、特段の記載がない限り、以下の反応条件は、グリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドを反応基質として使用した反応、およびジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒドを反応基質として使用した反応についての両条件をいう。
【0033】
本発明において、原料のリン酸化合物としてグリセルアルデヒド3−リン酸を使用する場合、ジヒドロキシアセトンリン酸を使用する場合の何れも、その初期濃度は5〜500mMであり、好ましくは25〜150mMである。アセトアルデヒドの初期濃度は15〜1000mMであり、好ましくは150〜400mMである。また、基質となるリン酸化合物に対するアセトアルデヒドの濃度が高い方が、2−デオキシリボース5−リン酸のリン酸化合物に対する収率は増大する。
【0034】
反応液のpHは4.0〜12.5であり、好ましくは8.5〜9.5である。反応温度は20〜60℃であり、好ましくは25〜40℃である。反応時間は反応条件によって左右されるが、通常2〜6時間で終了する。
【0035】
反応液として使用する緩衝液は、上記pHに調整することが可能な任意の緩衝液および水が使用可能である。基質としてグリセルアルデヒド3−リン酸を使用した場合は、100〜400mMの緩衝液(pH8.5〜9.5)が好ましく、200mMのトリス−塩酸緩衝液(pH9.0)がより好ましく、ジヒドロキシアセトンリン酸を使用した場合は、水が好ましい。
【0036】
反応に使用する微生物は、好ましくは、保存微生物を予めDR培地等の栄養培地で、3〜25時間培養したものが使用され、より好ましくは8〜20時間培養したものが使用される。
【0037】
また、反応に使用する菌体濃度は、好ましくは、1.0〜20重量%であるが、菌体濃度が高いほど2−デオキシリボース5−リン酸の生成の上で好ましい。
【0038】
なお、反応液からの生成物の採取は、限外ろ過、イオン交換分離、吸着クロマトグラフィーなどにより行うことができる。
【0039】
反応生成物の定量は2つの方法により行った。第1の方法はバートン(Burton)法である(例えば、東京化学同人、生化学辞典・第3版、664頁、1998年)。本法は、ジフェニルアミン・酢酸・硫酸反応により、鋭敏に2−デオキシリボースを検出する特異性の高い定量法で、2−デオキシリボース5−リン酸の吸光係数は2−デオキシリボースのそれと等しい。
【0040】
第2の方法は、DNAの比色定量法であるシステイン・硫酸(cystein−sulfate)法の応用である(例えば、Stumpf,P.K.; J.Biol.Chem.,169巻,367−371頁,1947年)。本法により2−デオキシリボース5−リン酸を定量した。
【0041】
<培養条件と酵素の調製>
本微生物は通常の細菌用培地によく生育し、該酵素を生産するが、培地に2−デオキシリボース、フルクトース、フルクトース−1,6−二リン酸、ジヒドロキシアセトンリン酸などを0.1〜2.0重量%添加することは、酵素活性を高めるうえで有効である。
【0042】
炭素源および窒素源としては、酵母エキス、肉エキス、ペプトンなどを、無機塩としては、塩化アンモニウム、硝酸カリウムなどを用いることができる。
【0043】
培養した菌体はそのまま本酵素反応に利用することが可能であるが、通常の方法に(超音波又はミルによる破砕、遠心分離、硫安分離、膜分離など)より微生物由来の酵素を得てこれを用いることもできる。
【0044】
<菌学的性質>
寄託菌株の菌学的性質を、バージェイス・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロジー第1巻(1984年)及びバージェイス・マニュアル・オブ・デターミナティブ・バクテリオロジー第9版(1994年)に準じて検討した結果は、次のようである。なお、実験は主として長谷川武治編著、改訂版「微生物の分類と同定」(学会出版センター、1985年)記載の方法により行った。
【0045】
クレブシエラ・ニュモニエ(Klebsiella pneumoniae)
B−44(IFO 16579)[以下、B−44株と略す]。
1.形態的性質
(1)細胞の形及び大きさ:桿菌、0.8×0.8〜3.2μm
(2)グラム染色性: 陰性
(3)細胞の多形性の有無: なし
(4)運動性: なし
(5)鞭毛の着生状態: なし
(6)胞子の有無: なし
(7)抗酸性: なし
2.培養的性質
(1)肉汁寒天平板培養: 円形、全縁滑らか、低凸状、表層滑らか、乳黄色
(2)肉汁寒天斜面培養: 乳黄色、不透明で培地全体に拡がり生育は良好である。
(3)肉汁液体培養: 濁りは中程度で均一、色なし
(4)肉汁ゼラチン穿刺培養: 変化なし
(5)リトマスミルク: やや酸性、凝固、ガス発生
3.生理学的性質
(1)硝酸塩の還元: 陽性
(2)脱窒反応: 陰性
(3)MRテスト: 陽性
(4)VPテスト: 陰性
(5)インドールの生成: 陰性
(6)硫化水素の生成: 陰性
(7)デンプンの加水分解: 陰性
(8)クエン酸の利用
・コーザー(Koser)培地: 陽性
・クリステンセン(Christensen)培地: 陽性
(9)無機窒素源の利用:
・硝酸塩: 陽性(弱い)
・アンモニウム塩: 陽性(弱い)
(10)色素の産生: 陰性
(11)ウレアーゼ: 陰性
(12)オキシダーゼ: 陰性
(13)カタラーゼ: 陽性
(14)生育の範囲
・pH: 3.5〜10.2(至適5.0〜8.0)
・温度域: 10〜40℃(至適22〜30℃)
(15)酸素に対する態度: 均一に生育、ガス発生
(16)O−Fテスト
・グルコース: F
4.その他種の特徴を示すに必要なもの
(1)各種炭素源の利用
・ラクトース: +
・マルトース: +
・D−キシロース: +
・D−マンニトール: +
・ラフィノース: +
・D−ソルビトール: +
・シュークロース: +
・イノシトール: +
・アドニトール: +
・L−ラムノース: +
・L−アラビノース: +
・D−マンノース: +
(2)β−ガラクトシダーゼ: +
(3)アルギニン脱炭酸: −
(4)リジン脱炭酸: +
(5)オルニチン脱炭酸: −
(6)エスクリン加水分解: +
(7)有機酸の利用
・マロン酸: +
・クエン酸: +
・グルコン酸: +
・n−カプリン酸: −
・アジピン酸: −
・DL−リンゴ酸: +
(8)アセトアミド利用: −
(9)インドール・ピルビン酸産生: −
(10)アルギニンデヒドロラーゼ: −
(11)ゼラチン加水分解: −
(12)酢酸フェニル資化能: −
5.化学分類学的性質
(1)GC含量: 50〜52mol%(HPLC法)
以上の菌学的性質に基づき、本菌株はクレブシエラ・ニュモニエ(Klebsiella pneumoniae)と判明した。
【0046】
【実施例】
以下、実験例及び実施例により本発明を更に具体的に説明する。
【0047】
なお、実験例及び実施例において、2−デオキシリボースおよび2−デオキシリボース5−リン酸の分析はともに、下記のTLC、バートン(Burton)法及びシステイン・硫酸法により行った。実際に、後述の実験例3に示すDR培地に標品化合物を添加し、バートン法及びシステイン・硫酸法により同定、定量を行った結果、秤込み量と定量値はよく一致した。
【0048】
(1)薄層クロマトグラフィー(TLC)による糖類の検出・同定
薄層クロマトグラフィー用プレート(Kieselgel 60F254、メルク社製)に、標品の2−デオキシリボース5−リン酸、2−デオキシリボース、アセトアルデヒド、グリセルアルデヒド3−リン酸、ジヒドロキシアセトンリン酸と試料をスポットし、n−ブタノール:酢酸:水=3:1:1(v/v/v)で展開後、p−アニスアルデヒド・硫酸(p−アニスアルデヒド0.5mLを酢酸50mLに溶かし、濃硫酸1mLを加える)を噴霧して加熱し、そのRf値と呈色状態から生成物の検出同定を行った。
【0049】
(2)バートン法による2−デオキシリボース5−リン酸の定量
ジフェニルアミン1.5gを1.5mLの濃硫酸を含む再蒸留氷酢酸100mLに溶解しておく。使用前に、この溶液20mLに対して0.1mLのアセトアルデヒド水溶液(16mg/mL)を加えた試薬2mLを、2−デオキシリボース5〜100μgを含む試料1mLに加え、30℃で16〜20時間放置し、600nmの吸光度を測定した。スケールは適宜縮小できた。TLCによって、2-デオキシリボースが検出されなければ、定量値はすべて2−デオキシリボース5−リン酸の生成量である。
【0050】
(3)システイン・硫酸法による2−デオキシリボース5−リン酸の定量
2−デオキシリボース5−リン酸5〜100μgを含む標準試料液を作成調製しておく。17.5μLの試料液に、17.5μLの5%(w/v)システイン−塩酸溶液を加え、更に175μLの70%硫酸を加える。素早く撹拌し、10分間25℃室温に放置し、490nmで吸光度を測定する。
【0051】
実験例1:2−デオキシリボース分解能を指標とした1次スクリーニング
細菌約700株、放線菌100株、黴100株、担子菌100株、及び2−デオキシリボース資化性土壌細菌約500株を常法により振盪又は静置培養し、湿菌体を得た。各菌体を2−デオキシリボース(20mM)を含むリン酸緩衝液(100mM、pH7.0)に加え、28℃で1〜2日間振盪した。ろ過液の所定量をTLCプレートにスポットし、2−デオキシリボースの分解状態を分析した。その結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004058665
【0053】
実験例2:細胞抽出液による2−デオキシリボースからのアセトアルデヒドの生成を指標とした2次スクリーニング
実験例1で2−デオキシリボース分解能の認められた菌株を、常法により培養し、超音波で菌体を破砕し、遠心分離により上清を得た。上清20μLを、100mMのトリス−塩酸緩衝液(pH8.8)20μL、0.5mMのNADH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)10μL、30Uのアルコールデヒドロゲナーゼ(シグマ・アルドリッチ・ジャパン社製、1.0μmolのエタノールをpH8.8、25℃で1分間にアルデヒドへ変換する活性を1Uとする)、2−デオキシリボース5−リン酸又は2−デオキシリボース10μLを加え、30℃で放置し、経時的に340nmでの吸光度の変化を測定した。
【0054】
【化3】
Figure 0004058665
【0055】
これは、アセトアルデヒドのエタノールへの還元に伴って起こるNADHの減少を340nmでの吸光度を測定することによって、2−デオキシリボース5−リン酸又は2−デオキシリボースが2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼにより分解されて生じたアセトアルデヒドを定量したことを意味する。
【0056】
アセトアルデヒド生成量から得られた、各菌株の2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼの活性の強さは表2のようであった。表2において、「−」は酵素活性が検出されなかったことを、「+」は活性が検出され、+数が多いほど活性が強いことを意味する。
【0057】
【表2】
Figure 0004058665
【0058】
実験例3:菌体培養培地の選定
下記の各培地に、実験例2において強い活性を示した土壌分離菌8株を28℃で1夜振盪培養し、湿菌体を得た。実験例2と同様にして、2−デオキシリボース5−リン酸分解活性を測定した結果、一般にDR培地に培養した場合、他の2種の培地に比べて活性が2〜数倍上昇することが分かった。DR培地の2−デオキシリボースの代わりに、フルクトース、フルクトース−1,6−二リン酸、ジヒドロキシアセトンリン酸などをそれぞれ加えた場合も、2−デオキシリボースに比べ若干効果は低いが活性の上昇が認められた。
【0059】
<培地>
(1)NB培地:0.1%酵母エキス添加ニュートリエント・ブロス(DIFCO社製)
(2)TGY培地:0.5%Tryptone(DIFCO製)、0.5%酵母エキス、0.1%グルコース、0.1%リン酸二カリ(pH7.0)
(3)DR培地:0.5%2−デオキシリボース、0.2%塩化アンモニウム、0.1%リン酸一カリ、0.1%リン酸二カリ、0.03%硫酸マグネシウム・七水塩、0.01%酵母エキス(pH7.0)
【0060】
実験例4:アセトアルデヒドとグリセルアルデヒド3−リン酸からの2−デオキシリボース5−リン酸の合成能を指標とした3次スクリーニング
実験例2において、強いデオキシリボースリン酸アルドラーゼ活性を示した土壌分離菌8株の活性比較を下記条件により行った。2−デオキシリボース5−リン酸は検出されたが、2−デオキシリボースは検出されなかった。定量値から、B−44株が、最も優れた菌株であることが分かった。また、pH7.0よりもpH8.5においてより多くの2−デオキシリボース5−リン酸が生成することが分かった。
【0061】
<湿菌体(wet−cells)の調製>
5mLのDR培地を試験管(16×165mm)に入れ、土壌分離菌株を1白金耳植菌し、28℃で2日間、300rpmで振盪培養した。この培養液を、500mLのDR培地を含む2L容三角フラスコに接種し、28℃で2日間、120rpmで振盪培養した。8000rpmで遠心分離し、0.85%(w/v)の食塩水で2度洗浄して、湿菌体を得た。
【0062】
<反応条件>
166mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)又は166mMリン酸緩衝液(pH7.0)、333mMアセトアルデヒド、100mMのDL−グリセルアルデヒド3−リン酸になるように調合した60μLの水溶液に、20%(w/v)の湿菌体を加え、30℃で3時間撹拌した。遠心分離により上清を得て、生成した2−デオキシリボース5−リン酸を定量した。
【0063】
実施例1:B−44株の酵素系が2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼの生成に利用可能な基質
150mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)、150mMリン酸緩衝液(pH7.0)又は166mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)に、アセトアルデヒドが333mM、表3記載の基質を加えた各溶液に、20%(w/v)のB−44株湿菌体(実験例3に示したDR培地に28℃で1夜振盪培養した)を加え、それぞれ30℃で3時間撹拌した。遠心分離により上清を得て、生成した2−デオキシリボース5−リン酸を分析した。
【0064】
結果を表3に示す。2−デオキシリボース5−リン酸の生成はアルカリ側で有利であり、DL−グリセルアルデヒド3−リン酸とジヒドロキシアセトンリン酸が良好な基質であることが示された。なお、表3において、「−」は2−デオキシリボース5−リン酸の生成はゼロか痕跡程度であったことを、「+」は2−デオキシリボース5−リン酸が生成され、+数の多いほど生成量は大きかったことを意味する。
【0065】
【表3】
Figure 0004058665
【0066】
実施例2:至適菌体培養時間
下記条件によりB−44株を培養し、経時的に湿菌体を得て、2−デオキシリボース5−リン酸の生成能を測定した。
【0067】
結果を図1に示す。グリセルアルデヒド3−リン酸又はジヒドロキシアセトンリン酸のいずれを基質とした場合にも、培養時間10〜12時間後の菌体が、最も高い活性を示した。そこで、これ以降の実施例は、全て培養10〜12時間後の湿菌体を用いることにした。なお、図1において、「−○−」はグリセルアルデヒド3−リン酸を基質とした場合の2−デオキシリボース5−リン酸の生成量(mM)を、「−△−」はジヒドロキシアセトンリン酸を基質とした場合の2−デオキシリボース5−リン酸の生成量(mM)を、「−□−」はB−44株の生育度(濁度)を意味する[図2以降の図中の記号「−○−」、「−△−」も同様の意味を有する]。
【0068】
<培養条件と湿菌体(wet−cells)の調製>
5mLのDR培地を試験管(16×165mm)に入れ、B−44株を1白金耳植菌し、28℃で2日間、300rpmで振盪培養した。この培養液を、500mLのDR培地を含む2L容三角フラスコに接種し、28℃、120rpmで振盪培養した。経時的に培養液を採取して8000rpmで遠心分離し、0.85%(w/v)の食塩水で2度洗浄して、湿菌体を得た。別に、B−44株湿菌体と濁度との関係を求め、換算式を作成した。
【0069】
<反応条件>
(1)グリセルアルデヒド3−リン酸を基質にした場合
グリセルアルデヒド3−リン酸:87.5mM
アセトアルデヒド:200mM
トリス−塩酸緩衝液:200mM、pH9.0
湿菌体:12.5%(w/v)
反応:30℃、3時間振盪
(2)ジヒドロキシアセトンリン酸を基質にした場合
ジヒドロキシアセトンリン酸:116.6mM
アセトアルデヒド:200mM
トリス−塩酸緩衝液:200mM、pH9.0
湿菌体:16.6%(w/v)
反応:30℃、3時間振盪
【0070】
<定量方法>
反応終了後、直ちに遠心分離により上清を得て、生成した2−デオキシリボース5−リン酸を定量した。
【0071】
実施例3:至適反応pH
培養時間10〜12時間後の湿菌体を用いて、反応液の至適pHを求めた。反応条件はpH及び緩衝液をpH6.0〜8.5(150mMリン酸緩衝液)、pH7.5〜10.0(150mMトリス−塩酸緩衝液)のように変化させた以外は、実施例2と同様の条件に従った。結果を図2に示す。グリセルアルデヒド3−リン酸又はジヒドロキシアセトンリン酸のいずれを基質とした場合にも、至適pHは9.0であった。
【0072】
実施例4:反応用緩衝液の至適濃度
培養時間10〜12時間後の湿菌体を用いて、反応用緩衝液の至適濃度を求めた。反応条件はpH9.0のトリス−塩酸緩衝液の濃度を0〜900mMまで変化させた以外は、実施例2と同様の条件に従った。結果を図3に示す。グリセルアルデヒド3−リン酸を基質にした場合は緩衝液濃度が200mMのときに最大活性を示した。一方、ジヒドロキシアセトンリン酸を基質にした場合は、緩衝液濃度が低いほど活性は上昇し、緩衝液なし(水だけ)の場合に活性は最大になった。
【0073】
実施例5:反応液中の至適菌体濃度
培養時間10〜12時間後の湿菌体を用いて、反応液中の至適菌体濃度を求めた。反応条件はジヒドロキシアセトンリン酸を基質とした場合に、反応液に水を用いた以外は、実施例2と同様の条件に従った。結果を図4に示す。グリセルアルデヒド3−リン酸又はジヒドロキシアセトンリン酸のいずれを基質とした場合にも、調査した菌体濃度、0.75〜16.6%(w/v)、の範囲で菌体濃度が高いほど多くの2−デオキシリボース5−リン酸が生成した。調査した範囲で菌体濃度と生成する2−デオキシリボース5−リン酸量の間にはほぼ直線的比例関係が認められた。
【0074】
実施例6:反応液中の至適アセトアルデヒド濃度
培養時間10〜12時間後の湿菌体を用いて、反応液中のアセトアルデヒドの至適濃度を求めた。反応条件はアセトアルデヒドの濃度を0〜1000mMまで変化させ、基質がジヒドロキシアセトンリン酸の場合は緩衝液の代わりに水を用いた以外は、実施例2と同様の条件に従った。結果を図5に示す。87.5mMのグリセルアルデヒド3−リン酸、116.6mMのジヒドロキシアセトンリン酸のいずれを基質とした場合も、アセトアルデヒドの至適濃度は200mMであった。
【0075】
実施例7:至適基質濃度
培養時間10〜12時間後の湿菌体を用いて、反応液中の基質の至適濃度を求めた。反応条件は基質であるグリセルアルデヒド3−リン酸とジヒドロキシアセトンリン酸の濃度を0〜125mMまで変化させ、基質がジヒドロキシアセトンリン酸の場合は緩衝液の代わりに水を用いた以外は、実施例2と同様の条件に従った。
【0076】
結果を図6に示す。200mMアセトアルデヒド存在下において、両者とも濃度が高いほど2−デオキシリボース5−リン酸の生成量は多くなった。しかし、調べた範囲でジヒドロキシアセトンリン酸の場合は濃度の増大につれてほぼ比例して直線的に2−デオキシリボースの生成量が増したのに反し、グリセルアルデヒド3−リン酸の場合は25mM付近から生成量に頭打ちの傾向が認められた。
【0077】
実施例8:至適反応温度
培養時間10〜12時間後の湿菌体を用いて、反応液の至適温度を求めた。反応条件は温度を変化させ、ジヒドロキシアセトンリン酸を基質とする場合は緩衝液の代わりに水を用いた以外は、実施例2と同様の条件に従った。結果を図7に示す。グリセルアルデヒド3−リン酸、ジヒドロキシアセトンリン酸のいずれを基質とした場合も、至適温度は30℃であった。
【0078】
実施例9:至適条件下でのグリセルアルデヒド3−リン酸からの2−デオキシリボース5−リン酸生産の経時変化
実施例8までに得られた結果を基に、下記の至適条件下でのグリセルアルデヒド3−リン酸からの2−デオキシリボース5−リン酸の生産の経時変化を追跡した。結果を図8に示す。反応開始5時間後に最も高い収率が得られ、200mMのアセトアルデヒドと87.5mMのグリセルアルデヒド3−リン酸から70.8mMの2−デオキシリボース5−リン酸が得られた。グリセルアルデヒド3−リン酸に対する収率は80.9%であった。
【0079】
<培養条件と湿菌体(wet−cells)の調製>
5mLのDR培地を試験管(16×165mm)に入れ、B−44株を1白金耳植菌し、28℃で2日間、300rpmで振盪培養した。この培養液を、500mLのDR培地を含む2L容三角フラスコに接種し、28℃、120rpmで10〜12時間振盪培養した。0.85%(w/v)の食塩水で2度洗浄して、湿菌体を得た。
【0080】
<反応条件>
グリセルアルデヒド3−リン酸:87.5mM
アセトアルデヒド:200mM
トリス/塩酸緩衝液:200mM、pH9.0
湿菌体:12.5%(w/v)
反応:30℃、3時間振盪
【0081】
実施例10:至適条件下でのジヒドロキシアセトンリン酸からの2−デオキシリボース5−リン酸生産の経時変化
実施例8までに得られた結果を基に、下記の至適条件下でのジヒドロキシアセトンリン酸からの2−デオキシリボース5−リン酸の生産の経時変化を追跡した。結果を図9に示す。反応開始5時間後に最も高い収率が得られ、200mMのアセトアルデヒドと116.6mMのジヒドロキシアセトンリン酸から98.7mMの2−デオキシリボース5−リン酸が得られた。ジヒドロキシアセトンリン酸に対する収率は84.6%であった。
【0082】
<培養条件と湿菌体(wet−cells)の調製>
5mLのDR培地を試験管(16×165mm)に入れ、B−44株を1白金耳植菌し、28℃で2日間、300rpmで振盪培養した。この培養液を、500mLのDR培地を含む2L容三角フラスコに接種し、28℃、120rpmで10〜12時間振盪培養した。0.85%(w/v)の食塩水で2度洗浄して、湿菌体を得た。
【0083】
<反応条件>
ジヒドロキシアセトンリン酸:116.6mM
アセトアルデヒド:200mM
水溶液:緩衝液は用いず、蒸留水を用いた。
湿菌体:16.6%(w/v)
反応:30℃、3時間振盪
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、グリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドとから、又はジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒドとから、微生物の酵素反応により、2−デオキシリボース5−リン酸を高収率で安定的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2−デオキシリボース5−リン酸の生成に対する培養時間の効果を示すグラフ。
【図2】 2−デオキシリボース5−リン酸の生成に対する反応液pHの効果を示すグラフ。
【図3】 2−デオキシリボース5−リン酸の生成に対するトリス−塩酸緩衝液(pH9.0)の濃度効果を示すグラフ。
【図4】 2−デオキシリボース5−リン酸の生成に対する反応液中の菌体濃度の効果を示すグラフ。
【図5】 2−デオキシリボース5−リン酸の生成に対する反応液中のアセトアルデヒド濃度の効果を示すグラフ。
【図6】 2−デオキシリボース5−リン酸の生成に対する反応液中の基質であるグリセルアルデヒド3−リン酸とジヒドロキシアセトンリン酸濃度の効果を示すグラフ。
【図7】 2−デオキシリボース5−リン酸の生成に対する反応液温度の効果を示すグラフ。
【図8】 至適条件下でのグリセルアルデヒド3−リン酸からの2−デオキシリボース5−リン酸生産の経時変化を示すグラフ。
【図9】 至適条件下でのジヒドロキシアセトンリン酸からの2−デオキシリボース5−リン酸生産の経時変化を示すグラフ。

Claims (5)

  1. グリセルアルデヒド3−リン酸とアセトアルデヒドとを、2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼを含有するクレブシエラ属の微生物の菌体又は該微生物に由来の酵素により反応させて、2−デオキシリボース5−リン酸を生成させることを特徴とする2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法。
  2. ジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒドとを、2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼとトリオースリン酸イソメラーゼとを含有するクレブシエラ属の微生物の菌体又は該微生物に由来の酵素により反応させて、2−デオキシリボース5−リン酸を生成させることを特徴とする2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法。
  3. 前記微生物がクレブシエラ・ニュモニエ B−44(IFO 16579)である請求項1記載の2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法。
  4. 前記微生物がクレブシエラ・ニュモニエ B−44(IFO 16579)である請求項2記載の2−デオキシリボース5−リン酸の製造方法。
  5. 2−デオキシリボース5−リン酸アルドラーゼとトリオースリン酸イソメラーゼを産生し、かつホスファターゼを実質的に産生しない微生物であるクレブシエラ・ニュモニエ B−44(IFO 16579)。
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