JP4053325B2 - ホスホニウム塩、その製造方法およびその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホスホニウム塩、その製造方法および該ホスホニウム塩の用途に関する。本発明により提供されるホスホニウム塩は、ブタジエンと水とのテロメリゼーション反応を促進する触媒の構成成分として有用である。また、本発明により得られる2,7−オクタジエン−1−オールは、種々の高分子化合物、医薬、農薬などの原料などとして用いられる。
【0002】
【従来の技術】
特公昭54−6270号公報には、水溶性ホスフィンとパラジウム化合物からなる触媒の存在下に行うジエンのテロメリゼーション方法が報告されている。上記の水溶性ホスフィンとして、(スルホフェニル)ジフェニルホスフィン、ジ(スルホフェニル)フェニルホスフィンまたはトリ(スルホフェニル)ホスフィンの4級アンモニウム塩が知られており、これらのうち実際にはリン(3価)を60%含有するトリ(3−スルホフェニル)ホスフィンのテトラエチルアンモニウム塩がブタジエンのテロメリゼーション反応に使用されている。かかるトリ(3−スルホフェニル)ホスフィンのテトラエチルアンモニウム塩は、不純物としてリン(5価)を含有している。本発明者らの知見によれば、不純物としてリン(5価)を多く含有するホスフィンをテロメリゼーション触媒の構成成分とする場合、反応系中で不純物が蓄積し、反応基質の溶解度が変化するなど、反応に悪影響を及ぼすことが判明している。
【0003】
アプライド キャタリシス A:ジェネラル(Applied Catalysis A:General)、131巻、167〜178頁(1995年)では、ジフェニルホスフィノベンゼン−3−モノスルホン酸のジメチルドデシルアミン塩(水不溶性)が、その界面活性作用を利用して、ブタジエンのテロメリゼーション反応に使用されている。しかしながら、その反応速度は低い。
【0004】
特開昭63−88150号公報には、ヒドロホルミル化触媒のリガンドとして、ジフェニルホスフィノベンゼン−3−スルホン酸のトリオクチルアンモニウム塩、ジメチルオクチルアンモニウム塩、ジメチルドデシルアンモニウム塩などの高級アミン塩が記載されている。また、特開平8−176168号公報には、ヒドロホルミル化反応などのC−C結合形成反応の水溶性触媒系の構成要素としてスルホン化ホスフィンが記載されており、具体的には、ホスフィンを発煙硫酸、ホウ酸、濃硫酸の混合液中でスルホン化し、トリイソオクチルアミンのトルエン溶液で処理してスルホン化ホスフィンのトリイソオクチルアミン塩を有機相中に導入し、次いで該有機相を水酸化ナトリウム溶液を用いて抽出し、スルホン化ホスフィンのナトリウム塩を得ている。これらのヒドロホルミル化触媒のリガンドまたは合成中間体である高級アミン塩は水に不溶であり、これらより工業的に有利なテロメリゼーション触媒は得られない。
【0005】
一般にホスフィンと遷移金属からなる触媒においては、ホスフィン量が多ければ、触媒の安定性はよいが、触媒活性は十分に発現できず、またホスフィン量が少なければ、触媒の安定性が十分ではなく、触媒活性を持続して発現することはできない。このように触媒の活性と安定性とは相反しており、ホスフィンを構成成分とする触媒を使用する場合には、工業的に有利にアルカジエニル化合物を製造することはできない。
【0006】
上記の改良技術として、特開昭64−85988号公報(特許第2635519号公報)には、ホスホニウム塩とパラジウム化合物からなる触媒を用いてテロメリゼーション反応を行う方法が報告されている。例えば、共役アルカジエンと水とのテロメリゼーション反応が、式−SO3Mまたは−COOM(式中、Mはリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属原子を表す。)で示される基を含む水溶性のホスホニウム塩とパラジウム化合物からなる触媒を使用し、スルホランと水の混合溶媒の存在下に二酸化炭素の加圧下で行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、ジフェニルホスフィノベンゼン−3−モノスルホン酸のアルカリ金属塩から誘導されるホスホニウム塩とパラジウム化合物からなるテロメリゼーション触媒を用いて、ブタジエンと水との二量化反応を長期間連続して行ったところ、反応系中に沈澱物が析出する場合があることを見出し、かかる沈澱物の析出が配管の詰まりや反応器の伝熱効率の低下を引き起こすことを認めた。
【0008】
本発明者らは沈澱物発生の原因究明に努めた結果、ブタジエンと水との二量化反応を長期間連続して行う際には、反応液中においてホスホニウム塩の成分として含まれるアルカリ金属イオンの濃度が予想外に上がること、かかるアルカリ金属イオンが反応促進剤である重炭酸イオンまたは炭酸イオンと反応して重炭酸アルカリ金属塩および/または炭酸アルカリ金属塩となること、これらのアルカリ金属塩が沈殿物として析出することを解明した。本来、ブタジエンと水との二量化反応の条件下では、重炭酸アルカリ金属塩および炭酸アルカリ金属塩は溶解状態を保つことから、上記の現象は極めて意外であった。
【0009】
本発明の目的は、ブタジエンと水とのテロメリゼーション反応を長期間連続して工業的規模で行う際にも、反応系中に沈殿物が全く析出しないテロメリゼーション触媒の構成成分であるホスホニウム塩およびその製造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、ブタジエンと水とを、パラジウム化合物、トリエチルアミンおよびホスホニウム塩の存在下に反応させることにより2,7−オクタジエン−1−オールを製造する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の目的は、
(1) 式(IV)
【0011】
【化3】
【0012】
で示されるホスホニウム塩[以下、これをホスホニウム塩(IV)と略称する]、
(2) 2,7−オクタジエン−1−オールと式(III)
【0013】
【化4】
【0014】
で示されるホスフィン化合物[以下、これをホスフィン化合物(III)と略称する]とを、パラジウム化合物、水および二酸化炭素の存在下に反応させることを特徴とするホスホニウム塩(IV)の製造方法、および
(3) ブタジエンと水とを、パラジウム化合物、トリエチルアミン並びにホスホニウム塩(IV)および下記式(I)
【0015】
【化5】
【0016】
で示されるホスホニウム塩[以下、ホスホニウム塩(I)と略称する]の存在下に反応させることを特徴とする、2,7−オクタジエン−1−オールの製造方法を提供することによって達成される。
【0017】
【発明の実施の態様】
ホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)は、テロメリゼーション反応系への溶解度が極めて高く、テロメリゼーション触媒の構成成分として優れた反応成績を与え、しかもアルカリ金属を含有しておらず、反応系中でアルカリ金属塩が析出してくることはない。
【0018】
ホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)を製造する際に用いられるパラジウム化合物としては、例えばパラジウムアセチルアセトナート、π−アリルパラジウムアセテート、酢酸パラジウム、炭酸パラジウム、塩化パラジウム、ビスベンゾニトリルパラジウムクロライドなどのパラジウム(2価)化合物;およびビス(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムなどのパラジウム(0価)化合物などが挙げられる。パラジウム(2価)化合物を使用する場合には、パラジウム(2価)をパラジウム(0価)に還元するための還元剤を併用することができる。還元剤としては、例えば水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、ギ酸、ナトリウムフェノラート、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン、亜鉛末、マグネシウムなどを挙げることができる。還元剤の使用量は還元に必要な化学量論量からその10倍以内の量が好ましい。パラジウム化合物の使用量は、反応混合液1リットル当たりパラジウム原子として0.1〜10ミリグラム原子の濃度となるような量が好ましく、0.5〜5ミリグラム原子の濃度となるような量がより好ましい。
【0019】
ホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)を調製する際には、反応を促進させる目的で、反応系に炭酸イオンおよび/または重炭酸イオンを含有する水を存在させる。炭酸イオンおよび/または重炭酸イオンは、反応系内でこれらを与える二酸化炭素から誘導する。二酸化炭素の分圧は、通常0〜4.9MPa(常圧〜50気圧)(ゲージ圧)であり、実用上、0〜0.98MPa(常圧〜10気圧)(ゲージ圧)であるのが好ましい。
【0020】
反応系内に第三級アミンまたは第四級アンモニウムイオンが存在する場合には、ホスホニウム塩(IV)とホスホニウム塩(I)は平衡関係にあると推定される。
【0021】
ホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)の調製は、反応に対して不活性で、かつ2,7−オクタジエン−1−オールおよびホスフィン化合物(III)を溶解し得る有機溶媒の存在下に行うことができる。有機溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;t−ブチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの第二級または第三級アルコール類;アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;スルホランなどのスルホン類;酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸類;酢酸エチル、安息香酸メチルなどのエステル類;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、シクロヘキサンなどの環式または非環式の脂肪族炭化水素などが挙げられる。有機溶媒は通常単独で使用されるが、混合して使用しても何ら差し支えない。
【0022】
ホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)の調製は、通常10〜80℃の範囲内の温度で行われる。また、反応系の雰囲気としては、二酸化炭素および窒素などの反応に対して悪影響を及ぼさないガス雰囲気下が好ましく、かかるガスは単独または二種以上の混合物で使用される。
【0023】
ホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)の反応混合物からの分離・精製は、例えば次の方法により行うことができる。反応混合物から反応溶媒、未反応の2,7−オクタジエン−1−オールなどを減圧下に留去した後、得られた残渣をホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)が溶解しない溶媒で洗浄し、パラジウム化合物を除去することによりホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)を取得することができる。
【0024】
2,7−オクタジエン−1−オールとホスフィン化合物(III)とを、パラジウム化合物、水および二酸化炭素の存在下に反応させて得られる混合物には、ホスホニウム塩(IV)および/またはホスホニウム塩(I)並びにパラジウム化合物が含まれており、該混合物をそのままテロメリゼーション触媒として使用することができる。また、かかる混合物から反応溶媒および未反応の2,7−オクタジエン−1−オールなどを減圧下に留去し、得られる混合物をテロメリゼーション触媒として使用することもできる。
【0025】
該テロメリゼーション触媒におけるホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)の濃度は広範囲に変え得るが、通常パラジウム化合物中のパラジウム1グラム原子当たり2モル以上であるのが好ましく、4〜50モルであるのがより好ましい。
【0026】
次に、ブタジエンと水とを、パラジウム化合物、トリエチルアミン並びにホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)の存在下で反応させて2,7−オクタジエン−1−オールを製造する方法について説明する。
【0027】
ブタジエンおよび水の使用量は、ブタジエン1モルに対して水が0.3〜20モルの割合であるのが好ましい。
【0028】
本発明のテロメリゼーション反応は、水に溶媒の役割を兼ねさせて行うことができるが、反応に対して悪影響を及ぼさない有機溶媒の存在下に行うことが望ましい。かかる有機溶媒として、スルホラン、ジメチルスルホキシドなどを使用するのが好ましく、反応速度の点からスルホランを使用するのがより好ましい。
【0029】
テロメリゼーション反応は、40〜100℃の温度で行うのが好ましく、60〜80℃の温度で行うのがより好ましい。また、二酸化炭素の存在下に行う。二酸化炭素は、反応系で二酸化炭素として存在するものであればよく、例えば分子状二酸化炭素、炭酸、炭酸塩、重炭酸塩として供給すればよい。分子状二酸化炭素を用いる場合には、反応系への分子状二酸化炭素の溶解度を増やすために二酸化炭素加圧下で反応を行なうことも可能である。反応圧力としては、反応温度下での共役ジエン化合物、反応生成物および溶媒の蒸気圧も併せて、0〜9.8MPa(常圧〜100kg/cm2)(ゲージ圧)程度の範囲から選択される。この際、窒素やアルゴンなどの反応に不活性な気体を共存させることも可能である。反応はバッチ法でも連続法でも実施できるが、工業的には連続法で実施するのが好ましい。
【0030】
ホスホニウム塩(IV)およびホスホニウム塩(I)並びにパラジウム化合物からなるテロメリゼーション触媒は、テロメリゼーション反応終了後、反応混合液から蒸留法や抽出法などにより分離・回収できるが、触媒成分の活性の劣化のおそれがより少なく、触媒成分をより長期にわたって循環使用し得る抽出法により回収するのが望ましい。かかる抽出法は、例えば、テロメリゼーション反応を行った後、反応混合液を反応溶媒と混合しない溶媒を抽剤として用いた抽出操作に付することにより行われる。分離した触媒成分は、そのまま反応系に戻すことにより、触媒成分の損失を抑えて循環使用し得る。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0032】
実施例1
ホスホニウム塩の合成攪拌装置を備えた100ml容ステンレス製オートクレーブに酢酸パラジウム0.048g(0.214ミリモル)、トリエチルアンモニウム 3−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホナート20g(45ミリモル)、水15g、2,7−オクタジエン−1−オール14gおよび1,4−ジオキサン55mlを仕込み、二酸化炭素で系内を置換した後、0.69MPa(7kg/cm2)(ゲージ圧)の圧力をかけ、80℃に昇温した。そのまま13時間、加熱攪拌を続けた後、冷却して反応混合液を取り出し、エバポレーターにより溶媒を留去した。析出した固体をジエチルエーテルで洗浄、乾燥して11gの白色粉末を得た。この白色粉末を高速液体クロマトグラフィー[溶離液:0.01モル/リットルのリン酸水溶液/メタノール=35/65(容量)、カラム:L−column ODS(4.6×150mm、財団法人化学物質評価研究機構製)]で分析したところ、原料のホスフィン化合物の位置にピークは認められなかった。また1H−NMRスペクトル分析の結果から、得られた白色粉末は構造式(I)で示されるホスホニウム塩であると決定した。
【0033】
【化6】
【0034】
1H−NMR(270MHz、CD3OD、TMS基準、ppm)δ:1.27〜1.36(m,2H)、1.80〜1.90(m,2H)、1.95〜2.08(m,2H)、4.30(dd,J=6.9 and 15Hz,2H)、4.88〜4.98(m,2H)、5.31〜5.48(m,1H)、5.64〜5.90(m,2H)、7.20〜7.90(m,12H)8.10〜8.30(m,2H)
【0035】
実施例2
ブタジエンと水とのテロメリゼーション反応を次の方法により行った。1リットル容ガラスオートクレーブに、水123.8g、スルホラン121.7g、トリエチルアミン41.2g、酢酸パラジウム0.128gおよび実施例1で得られたホスホニウム塩6.4gを加え、二酸化炭素で系内を置換した後、二酸化炭素で加圧して圧力を0.39MPa(4kg/cm2)(ゲージ圧)とした。70℃に昇温してから、ガラスオートクレーブに1,3−ブタジエンを75ml導入し、二酸化炭素で内圧を1.37MPa(14kg/cm2)(ゲージ圧)に調節して、反応を開始した。30分後に1,3−ブタジエン45mlを追加して、反応開始後1時間で反応を止めた。反応液を450mlのヘキサンにて抽出し、上層のヘキサン層を取り出して分析を行い、下層の触媒液層は再び反応器に戻して4回反応を繰り返した。上層の分析結果を表1に示す。表1から明らかなように、触媒の失活はなくテロメリゼーション反応が進行していることが確認された。
【0036】
【表1】
【0037】
実施例3
触媒液の調製
攪拌装置を備えた100ml容ステンレス製オートクレーブに酢酸パラジウム0.068g(0.304ミリモル)、トリエチルアンモニウム 3−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホナート2.7g(6.08ミリモル)、水16g、2,7−オクタジエン−1−オール4.28g(34ミリモル)、トリエチルアミン5.51g(54.6ミリモル)およびスルホラン17.1gを仕込み、二酸化炭素で系内を置換した後、0.69MPa(7kg/cm2)(ゲージ圧)の圧力をかけ、80℃に昇温した。そのまま13時間、加熱攪拌を続けた後、冷却して触媒液とした。この触媒液を高速液体クロマトグラフィーで分析し、トリエチルアンモニウム 3−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホナートは系中で全てホスホニウム塩へ変換されていることを確認した。
【0038】
実施例4
ブタジエンと水とのテロメリゼーション反応を次の方法により連続的に行った。すなわち、系内に1,3−ブタジエン、水、スルホラン、トリエチルアミンおよび実施例3で得られた触媒液を下記の組成になるように連続的に供給し、二酸化炭素で加圧して反応圧力1.37MPa(14kg/cm2)(ゲージ圧)、反応温度72℃、滞留時間1時間で反応を行った。
【0039】
1,3−ブタジエン: 6重量%
水 : 24重量%
スルホラン : 40重量%
トリエチルアミン : 7重量%
パラジウム :200ppm
ホスホニウム塩 :パラジウムに対して20モル倍
【0040】
上記の反応を3ヶ月間連続して行ったが、無機塩等の固体の析出は認められなかった。
【0041】
比較例1
実施例3において、トリエチルアンモニウム 3−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホナートの代わりにリチウム 3−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホナートを用いて触媒液を同様に調製した。この触媒液を高速液体クロマトグラフィーで分析し、リチウム 3−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホナートは系中で全てホスホニウム塩へ変換されていることを確認した。実施例4において、実施例3で得られた触媒液の代わりに上記の触媒液を連続的に供給することにより同様の反応を3ヶ月間連続して行ったところ、(重)炭酸リチウムが析出することが認められた。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、ブタジエンと水とのテロメリゼーション反応を長期間連続して工業的規模で行う際にも、反応系中に無機塩などの沈澱物を全く析出させずに、2,7−オクタジエン−1−オールを高い反応速度且つ高い選択率で得ることができる。
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