JP3931351B2 - 高純度、高耐熱性シリカガラスの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、高純度かつ高耐熱性シリカガラスの製造方法に関するものであり、特に、半導体工業用に用いられるシリカガラス製炉芯管、坩堝等の治具類や、液晶パネル基板等に有用な高純度かつ高耐熱性シリカガラスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、シリカガラスの耐熱性、即ち、高温下での粘性は、シリカガラス中に含有するOH基の濃度に大きく影響され、OH基の濃度が高いと耐熱性は低下し、逆にOH基の濃度が低いと耐熱性は高くなることが広く知られている。
【0003】
従来、このような用途に使用されているシリカガラスの製造方法としては、I型と呼ばれる天然水晶を電気炉中で溶融してシリカガラスを得る電気溶融法、II型と呼ばれる天然水晶を酸水素炎中で溶融してシリカガラスを得る火炎溶融法、III 型と呼ばれる四塩化珪素等の珪素化合物を酸水素炎中で加水分解後溶融してシリカガラスを得る合成溶融法などが挙げられる。
【0004】
また、最近では、四塩化珪素等の珪素化合物を酸水素炎中で加水分解させスートと呼ばれるシリカ多孔質体を形成させ、これを加熱溶融してシリカガラスを得るスート法、更には、アルキルシリケートの加水分解により得られるシリカ粉を成形した後、焼結してシリカガラスを得るゾル−ゲル法も試みられている。
【0005】
しかしながら、電気溶融法(I型)の場合、その他の製法と比較して耐熱性はあるものの、原料として天然水晶を使用しているために、金属不純物の混入は避けられないという欠点を有している。また、合成溶融法(III 型)の場合、高純度のものが得られるが、酸水素炎により溶融しているために、得られるガラス中にOH基が500〜1000ppm程度含まれており、高温下での耐熱性が低く、変形、たわみ等が生じるために、使用温度の上限が1000℃程度とされている。更に、火炎溶融法(II型)の場合では、I型の場合と同様に金属不純物の混入という欠点をも有している。
【0006】
また、スート法の場合、高純度の原料を使用することにより容易に高純度のシリカガラスが得られるが、OH基が100〜200ppm程度含まれているために、合成溶融法よりも耐熱性があるが、電気溶融法よりも低く、満足できるものではない。そこで、OH基を減らすために、シリカ多孔質体をCl2等のハロゲンガスで処理する方法が公知であるが、この場合、得られたガラス中に塩素を500〜3000ppmも含んでしまい、高純度を要求される用途には使用されることができなくなる。さらに、塩素含有量が増加するにつれて、耐熱性も低下してしまう。
【0007】
ゾル−ゲル法の場合は、比較的高純度のシリカガラスが得られるものの、液相で反応が生じるために、OH基は200〜300ppm程度含まれてしまうため耐熱性は低くなる。また、前記スート法と同様にハロゲンガスによりOH基を低減させることも可能であるが、この場合についても前記スート法と同じ欠点を有している。
【0008】
近年、含水量が20ppm以下のシリカガラスの製造方法が提案された(特開平3−109,223)。その中で、ガラス形成原料を加熱加水分解させて形成される多孔質シリカガラス体を還元性雰囲気中で加熱処理する方法が開示されている。しかしながら、この特許においては、含水量のみの評価しかしておらず、耐熱性の評価、例えば、高温での粘性値の評価等は全く実施されていない。
【0009】
このように、従来のいずれの方法においても、半導体工業用や液晶パネル基板用に有用な高純度で、かつ高耐熱性シリカガラス、例えば金属不純物に対して各々50ppb以下の高純度で、OH基濃度が10ppm以下であり、かつ1200℃での粘度が1013.0ポイズ以上の耐熱性を有するシリカガラスが得られておらず、新規な製造法が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたもので、その目的は、半導体工業用や液晶パネル基板用に悪影響を及ぼす全ての金属不純物が各々50ppb以下である高純度で、OH基濃度が10ppm以下であり、かつ1200℃での粘度が1013.0ポイズ以上耐熱性を向上させたシリカガラスを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、半導体工業用や液晶パネル基板用に有用な高純度でかつ高耐熱性のシリカガラスを製造する方法について鋭意検討した結果、精製された四塩化珪素やアルキルシリケートなどの珪素化合物を原料として、気化した該原料を酸水素火炎中で加水分解させ、得られたシリカ粉をターゲットに堆積、軸方向に成長させることにより得られる高純度のシリカ多孔質体を加熱処理することによりシリカガラスを製造する方法に於いて、該シリカ多孔質体を一酸化炭素ガス含有雰囲気中で特定の条件を満たすように加熱処理することにより得られたシリカガラスが、金属不純物に対して高純度でかつガラス中のOH基濃度を充分低減することができ、その結果、耐熱性が向上されることを見出し、本発明に至ったものである。
【0012】
即ち、本発明は、前記シリカ多孔質体を一酸化炭素ガス含有雰囲気中、1300℃以上の温度下で加熱処理することにより、該処理後のシリカ多孔質体の嵩密度を1.5g/cm3以上にすることことを特徴とする全ての金属不純物に対して各々50ppb以下の高純度で、OH基濃度が10ppm以下であり、かつ1200℃での粘度が1013.0ポイズ以上である高純度、高耐熱性シリカガラスの製造方法を提供するものである。
【0013】
また、本発明は、前記シリカ多孔質体を透明ガラス化処理する際に、一酸化炭素ガス含有ヘリウムガス雰囲気中、1300℃以上での昇温速度を60℃/時間以下で行なうことを特徴とする全ての金属不純物に対して各々50ppb以下の高純度で、OH基濃度が10ppm以下であり、かつ1200℃での粘度が1013.0ポイズ以上である高純度、高耐熱性シリカガラスの製造方法を提供するものである。
【0014】
【作用】
以下本発明を詳細に説明する。
【0015】
本発明に使用されるシリカ多孔質体は、精製された四塩化珪素やアルキルシリケートなどの珪素化合物を原料として、気化した該原料を酸水素火炎中で加水分解させ、得られたシリカ粉をターゲットに堆積、軸方向に成長させることにより得られるシリカ多孔質体(いわゆる、VAD法により合成されたシリカ多孔質体)を形成させることにより得られるが、この際、原料(シリカ源)として使用される四塩化珪素やアルキルシリケートなどの珪素化合物に含有される金属元素、例えば、Na,Li,Kなどのアルカリ金属、Ca,Mgなどのアルカリ土類金属、Fe,Al,Cu,Zn,Co,Cr,Ni,Tiなどの遷移金属が、それぞれ、50ppb以下、好ましくは20ppb以下のものを使用することが重要なことである。このような純度の四塩化珪素やアルキルシリケートなどの珪素化合物は、例えば蒸留精製することにより容易に得ることができる。このような高純度の原料を使用することにより、金属不純物が50ppb以下の高純度シリカ多孔質体を得ることができ、その結果、高純度なシリカガラスを得ることができる。例えば、前記濃度の原料を使用して前記したVAD法によりシリカ多孔質母材を作成した場合、該原料を気化させる際にさらに精製され、各金属不純物濃度が50ppb以下、さらには10ppb以下の高純度なシリカ多孔質体を得ることができる。
【0016】
本発明では、この様にして得られたシリカ多孔質体を一酸化炭素ガス含有雰囲気中で加熱処理する際、処理温度及び処理後のシリカ多孔質体の嵩密度の各条件を制御して加熱処理した後、引続き透明ガラス化処理することにより、前記シリカ多孔質体の純度を維持しつつ、シリカガラス中のOH基濃度を10ppm以下まで低減させることができ、また、前記ハロゲンガスで処理した場合と比較しても、ハロゲン元素による汚染もなく、高純度でOH基含有量の少ないシリカガラスを得ることができるものである。
【0017】
この際、処理温度が1300℃未満の場合、脱OH基の効果が充分得られず、得られたシリカガラスも充分な耐熱性を持たないため、処理温度として1300℃以上が必要である。また、一酸化炭素ガス濃度は、低過ぎると脱OH基の効果が充分得られず、また、一酸化炭素ガスは一般的に非常に高価であるため、1〜30vol%にすることが好ましい。このようなガス組成にするためには、一酸化炭素ガスをHe、N2、Arなどの不活性ガスと混合すればよい。
【0018】
さらに、本発明では該処理後のシリカ多孔質体の嵩密度を1.5g/cm3 以上にすることが特に重要である。処理後のシリカ多孔質体の嵩密度が1.5g/cm3 未満の場合、脱OH基の効果が充分得られず、得られたシリカガラスも充分な耐熱性を持たないためである。このような処理後のシリカ多孔質体の嵩密度の調整は、処理時間を制御することにより達することができる。この処理時間は、処理温度によっても異なってくるが、その生産性及び効率的に脱OH基させるためには、処理時間は30分〜30時間程度にすることが望ましい。
【0019】
一酸化炭素ガス含有雰囲気中で加熱処理する際に脱OH基をその径方向および軸方向において均一に行なうため、電気炉の均熱長(例えば、温度差が10℃以内となる温度域)が、被処理物の長さよりも長い、均熱加熱方式の電気炉で行なうことが好ましい。この際、一酸化炭素ガス含有雰囲気中高温下で処理するため、電気炉からの金属不純物、特にNa,K等のアルカリ金属や一酸化炭素ガスにより還元される恐れのあるFe、Cr等の汚染を防止するため、シリカガラス製炉芯管中で行なうことが好ましい。その後、該処理後シリカ多孔質体は、シリカガラス中への溶解度の高いヘリウムガス雰囲気中、もしくは真空雰囲気中、1450〜1600℃で加熱処理することにより、容易に透明なシリカガラスを得ることができる。
【0020】
また、本発明の別の実施形態としては、前記シリカ多孔質体を透明ガラス化処理する際に、一酸化炭素ガス含有ヘリウムガス雰囲気中、1300℃以上での昇温速度を60℃/時間以下で行なう方法が挙げられる。
【0021】
この場合に使用されるシリカ多孔質体は、前記のVAD法により得られた高純度シリカ多孔質体、もしくは該シリカ多孔質体を窒素ガス、ヘリウムガス等の不活性ガス雰囲気中、1000〜1350℃の温度で予め仮焼処理を施すことにより、ある程度焼結させたシリカ多孔質体をも指す。このような仮焼処理を施すことにより、シリカ多孔質体中の嵩密度分布を調整することができ、得られたガラス中の残存気泡も極めて少なくなる。また、この嵩密度分布はシリカ多孔質体が大型化するにつれ顕著となる。この仮焼処理の際、処理後のシリカ多孔質体中には、この後一酸化炭素ガスによる脱OH処理させるために、ガス置換が可能な細孔を有する必要があり、例えば処理後のシリカ多孔質体の嵩密度は1.5g/cm3 以下に調整することが望ましい。
【0022】
このシリカ多孔質体は、引続き1450〜1600℃に加熱処理することにより、透明なシリカガラスとなるが、この際、一酸化炭素ガス含有ヘリウムガス雰囲気中で行なうことによっても、目的のシリカガラスを得ることができる。この際、一酸化炭素ガス濃度は低過ぎた場合では脱OH基の効果が充分得られず、また、高過ぎた場合にはシリカガラス中に一酸化炭素ガスが取り込まれてしまい、透明なガラスが得られなくなる。このため、1〜30vol%に調整することが好ましい。
【0023】
本発明においては、この一酸化炭素ガス含有ヘリウムガス雰囲気中で透明ガラス化処理する際、1300℃以上での昇温速度を60℃/時間以下にすることが重要である。この昇温速度は、例えば前記均熱方式の電気炉を使用し、透明ガラス化させた場合では、1300℃から透明ガラス化温度までの昇温速度に一致する。しかし、透明ガラス化処理の場合、気泡の少ないガラスが得られることから、一般的には電気炉の均熱長(例えば、温度差が10℃以内となる温度域)が被処理物の長さよりも短い、ゾーン加熱方式の電気炉が使用されている。この場合、処理されるシリカ多孔質体は電気炉上部(シリカ多孔質体の下端位置で1300℃以下となる位置)にセットされた後、シリカ多孔質体を徐々に引下げることにより下端から高温域に挿入させ透明なガラスを得ることができる。このような手法の場合、昇温速度は電気炉の上部での温度分布と引下げ速度に関係する。電気炉の上部での温度分布は、予め被処理物を挿入しない状態で容易に測定することができる。例えば、電気炉上部での温度分布が1.0℃/mmで引下げ速度100mm/時間で透明ガラス化処理した場合の昇温速度は100℃/時間となる。この昇温速度が高過ぎた場合、脱OH基の効果が充分得られず、得られたシリカガラスも充分な耐熱性を持たない。
【0024】
以上詳細に説明してきたように、本発明は、前記シリカ多孔質体を一酸化炭素ガス含有雰囲気中で加熱処理する際に、処理温度及び処理後のシリカ多孔質体の嵩密度の各条件を制御し、あるいは、透明ガラス化させる際に一酸化炭素ガス含有雰囲気中、昇温速度を制御することにより、ガラス中のOH基濃度を10ppm以下まで低減させることができ、また、前記ハロゲンガスで処理した場合と比較しても、ハロゲン元素による汚染もなく、高純度でOH基含有量の少ないシリカガラスを得ることができるが、これらを組合わせて処理することにより、さらに効果的であることはいうまでもない。このような一酸化炭素ガスによりOH基が低減する機構については不明であるが、一酸化炭素ガスのもつ還元力がOH基の脱離を促進させているものと推定され、さらにシリカ多孔質体の焼結状態がOH基の脱離に大きく影響しているためと推定される。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これら実施例により、本願発明は何等限定されるものでない。
【0026】
実施例1
蒸留精製することにより得られた四塩化珪素(Fe,Ca:20ppb、その他の金属元素は<10ppb)を気化させ、酸水素火炎を形成しているバーナーの中心層に導入することにより、加水分解させ、シリカ粉をターゲット上に付着させ、軸方向に引上げ成長させることにより、350mmφ、嵩密度0.30g/cm3のシリカ多孔質体を得た。このシリカ多孔質体をフッ酸に溶解させ、ICP−質量分析装置にて金属不純物の濃度を測定したところ、全ての金属について10ppb以下であった。
【0027】
同様の方法により作成された別のシリカ多孔質体を50mm×50mm×100mmの寸法に切り出し、サンプルを作成した。引き続きこのサンプルをシリカガラス製炉芯管を装着した横型管状炉内にセットし、5vol%一酸化炭素ガス−95vol%ヘリウムガスを流通させた。
【0028】
次に、管状炉を1150℃まで昇温させた後、60℃/時間の昇温速度で1450℃まで昇温させ、その温度で2時間保持し、冷却した。
【0029】
得られたシリカガラスを切断し、赤外吸収スペクトルにより、OH基濃度を測定したところ、<1ppmであった。
【0030】
また、切り出されたシリカガラス片を用いて、ビームベンディング法により、1200℃に於ける粘度を測定したところ、logη(ポイズ)=13.3であった。
【0031】
実施例2
前記した方法により作成された別のシリカ多孔質体を、シリカガラス製炉芯管を装着した均熱加熱方式の縦型管状炉内に挿入し、下部ノズルより、20vol%一酸化炭素ガス−80vol%窒素ガスの混合ガスを流通させ、この電気炉を1300℃まで昇温、20時間加熱処理した後、冷却した。
【0032】
このシリカ多孔質体を取り出し、嵩密度を測定したところ1.6g/cm3であった。次に、ゾーン加熱方式の縦型管状炉内の上部に挿入した。100vol%Heガスを流通し、温度を1550℃まで昇温させ、上部より高温域に引下げることにより透明ガラス化し、160mmφの透明なシリカガラスインゴットを得た。このシリカガラスインゴット中の一部を切断し、中心部でのサンプルについて、赤外吸収スペクトルによりOH基濃度を測定したところ、10ppmであった。また、シリカガラスサンプルをHF水溶液中に溶解させ、ICP−質量分析装置にて、含有金属元素を分析したところ、前記した全ての金属元素について10ppb以下であった。更に、切出されたシリカガラス片を用いてビームベンディング法により、1200℃に於けるシリカガラスの粘度を測定したところ、logη(ポイズ)=13.1であった。
【0033】
実施例3、比較例1〜3
実施例1と同様にして、シリカ多孔質体を作成し、このシリカ多孔質体を、シリカガラス製炉芯管を装着した均熱加熱方式の縦型管状炉内に挿入した後、表1に示すように処理条件(処理温度、処理時間、処理雰囲気)を変えて、テストを行なった。加熱処理後、このシリカ多孔質体を取り出し、嵩密度を測定し、実施例1と同様にして透明ガラス化処理を行なった。得られたシリカガラスインゴットは、実施例1と同様な手法でOH基濃度、耐熱性(1200℃に於けるシリカガラスの粘度)を測定した。得られた結果を、表1に示した。尚、得られたシリカガラスインゴットについてICP−質量分析装置にて、含有金属元素を分析したところ、全てのシリカガラスインゴットで前記した全ての金属元素について10ppb以下であった。
【0034】
実施例2〜3及び比較例1〜3の測定結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
実施例4
実施例2と同様にして、シリカ多孔質体を作成し、このシリカ多孔質体を、シリカガラス製炉芯管を装着した均熱加熱方式の縦型管状炉内に挿入した後、下部ノズルより100vol%窒素ガスをを流通させ、この電気炉を1300℃まで昇温、12時間仮焼処理した後、冷却した。
【0037】
このシリカ多孔質体を取り出し、嵩密度を測定したところ1.2g/cm3であった。次に、ゾーン加熱方式の縦型管状炉内の上部に挿入した。この際、予め1550℃で測定した温度分布(被処理物を挿入しない状態)に従って、1100℃の位置にシリカ多孔質体の下端がくるようにセットした。引続き、10vol%一酸化炭素ガス−90vol%Heガスを下部ノズルより流通し、温度を1550℃まで昇温させ、予め測定した温度分布に従って引下げ速度を調整することにより昇温速度を60℃/時間になるように電気炉上部より高温域に引下げることにより透明ガラス化した。その結果、160mmφの透明なシリカガラスインゴットを得た。このシリカガラスインゴット中の一部を切断し、中心部でのサンプルについて、赤外吸収スペクトルによりOH基濃度を測定したところ、10ppmであった。また、シリカガラスサンプルをHF水溶液中に溶解させ、ICP−質量分析装置にて、含有金属元素を分析したところ、前記した全ての金属元素について10ppb以下であった。更に、切出されたシリカガラス片を用いてビームベンディング法により、1200℃に於けるシリカガラスの粘度を測定したところ、logη(ポイズ)=13.1であった。
【0038】
実施例5〜7、比較例4〜6
実施例4と同様に仮焼処理し、冷却したシリカ多孔質体を、ゾーン加熱方式の縦型管状炉内の上部に挿入した、表2に示すように処理条件(処理雰囲気、昇温速度)を変えて、テストを行なった。得られたシリカガラスインゴットは、実施例1と同様な手法でOH基濃度、耐熱性(1200℃に於けるシリカガラスの粘度)を測定した。得られた結果を、表2に示した。尚、得られたシリカガラスインゴットについてICP−質量分析装置にて、含有金属元素を分析したところ、全てのシリカガラスインゴットで前記した全ての金属元素について10ppb以下であった。
【0039】
実施例4〜7及び比較例4〜6の測定結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
比較例7
天然水晶を電気炉中で溶融して得られたシリカガラスインゴット(I型)についても同様に測定したところ、OH基濃度は8ppmであったが、金属元素については、Na 0.5ppm、K、Li 0.5ppm、Fe、Ca 0.6ppm、Al 17ppm、Mg 0.2ppm、Cu 0.05ppmであった。1200℃に於けるシリカガラスの粘度を測定したところ、logη(ポイズ)=13.3であった。
【0042】
比較例8
精製した四塩化珪素を酸水素火炎を形成しているバーナー中に導入して、加水分解後、溶融してシリカガラスインゴット(III 型)を得た。このシリカガラスインゴットについても測定したところ、OH基濃度は850ppmであり、Na、K、Li;0.5ppm、Fe、Ca;0.6ppm、Al;17ppm、Mg;0.2ppm、Cu;0.05ppmであった。1200℃に於けるシリカガラスの粘度を測定したところ、logη(ポイズ)=11.6であった。
【0043】
比較例9
実施例1と同様にして、シリカ多孔質体を作成し、このシリカ多孔質体を、炉芯管を装着した均熱加熱方式の縦型管状炉内に挿入した。下部ノズルより1vol%Cl2含有N2ガスを流通させ、この電気炉を1300℃まで昇温、8時間加熱処理し、冷却した。以下実施例1と同様にしてガラス化し、透明なシリカガラスインゴットを得た。
【0044】
このシリカガラスインゴットのOH基濃度を測定したところ1ppm以下であり、蛍光X線分析装置にて塩素濃度を測定したところ1300ppmであった。また、含有金属元素を分析したところ、全ての金属元素について10ppb以下であった。1200℃に於けるシリカガラスの粘度を測定したところ、logη(ポイズ)=12.2であった。
【0045】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の方法によれば、金属元素について各々50ppb以下と極めて高純度で、また、スート法、ゾル−ゲル法では得られなかった高耐熱性のシリカガラスを得ることができる。さらに、条件の最適化によりI型の天然シリカガラスと同等もしくはそれ以上の高耐熱性を有するシリカガラスが比較的容易な方法で製造することができる。このような高純度かつ高耐熱性のシリカガラスは、従来のいずれの方法でも得られなかったものである。このため、このシリカガラスは、半導体工業用や液晶パネル基板用に適したシリカガラスである。
Claims (2)
- 精製された珪素化合物を原料として、気化した該原料を酸水素火炎中で加水分解させ、得られたシリカ粉をターゲットに堆積、軸方向に成長させることにより得られる高純度のシリカ多孔質体を加熱処理することにより透明なシリカガラスを製造する方法に於いて、該シリカ多孔質体を一酸化炭素ガス含有雰囲気中、かつ1300℃以上の温度下で加熱処理することにより、該処理後のシリカ多孔質体の嵩密度を1.5g/cm3以上とした後、ヘリウムガス雰囲気中または真空雰囲気中、1450〜1600℃で加熱処理を行うことによって透明化することを特徴とする全ての金属不純物に対して各々50ppb以下の高純度で、OH基濃度が10ppm以下であり、かつ1200℃での粘度が1013.0ポイズ以上である高純度、高耐熱性シリカガラスの製造方法。
- 精製された珪素化合物を原料として、気化した該原料を酸水素火炎中で加水分解させ、得られたシリカ粉をターゲットに堆積、軸方向に成長させることにより得られる高純度のシリカ多孔質体を加熱処理することにより透明なシリカガラスを製造する方法に於いて、該シリカ多孔質体を透明ガラス化処理する際に、一酸化炭素ガス含有ヘリウムガス雰囲気中、1300℃以上の昇温速度が60℃/時間以下で行なうことを特徴とする全ての金属不純物に対して各々50ppb以下の高純度で、OH基濃度が10ppm以下であり、かつ1200℃での粘度が1013.0ポイズ以上である高純度、高耐熱性シリカガラスの製造方法。
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|---|---|---|---|
| JP32501694A JP3931351B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 高純度、高耐熱性シリカガラスの製造方法 |
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