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JP3912999B2 - 表示装置 - Google Patents

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JP3912999B2
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哲也 牧野
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Fujitsu Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各発光色の発光タイミングと各発光色に応じた画素データの供給とを同期させてカラー表示を行うフィールド・シーケンシャル方式の表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のいわゆる情報化社会の進展に伴って、パーソナルコンピュータ,PDA(Personal Digital Assistants)等に代表される電子機器が広く使用されるようになっている。更にこのような電子機器の普及によって、オフィスでも屋外でも使用可能な携帯型の需要が発生しており、それらの小型・軽量化が要望されるようになっている。そのような目的を達成するための手段の一つとして液晶表示装置が広く使用されるようになっている。液晶表示装置は、単に小型・軽量化のみならず、バッテリ駆動される携帯型の電子機器の低消費電力化のためには必要不可欠な技術である。
【0003】
ところで、液晶表示装置は大別すると反射型と透過型とに分類される。反射型液晶表示装置は液晶パネルの前面から入射した光線を液晶パネルの背面で反射させてその反射光で画像を視認させる構成であり、透過型は液晶パネルの背面に備えられた光源(バックライト)からの透過光で画像を視認させる構成である。反射型は環境条件によって反射光量が一定しなくて視認性に劣るため、特に、マルチカラーまたはフルカラー表示を行うパーソナルコンピュータ等の表示装置としては一般的に透過型の液晶表示装置が使用されている。
【0004】
一方、現在のカラー液晶表示装置は、使用される液晶物質の面からSTN(Super Twisted Nematic)タイプとTFT−TN(Thin Film Transistor-Twisted Nematic)タイプとに一般的に分類される。STNタイプは製造コストは比較的安価であるが、クロストークが発生し易く、また応答速度が比較的遅いため、動画の表示には適さないという問題がある。一方、TFT−TNタイプは、STNタイプに比して表示品質は高いが、液晶パネルの光透過率が現状では4%程度しかないため高輝度のバックライトが必要になる。このため、TFT−TNタイプではバックライトによる消費電力が大きくなってバッテリ電源を携帯する場合の使用には問題がある。
【0005】
また、従来の液晶表示装置は、白色光のバックライトを使用し、3原色のカラーフィルタで白色光を選択的に透過させることによりマルチカラーまたはフルカラー表示を行うように構成されたカラーフィルタ型が一般的であった。しかしこのようなカラーフィルタ型では、隣合う3色のカラーフィルタの範囲を1単位として1画素を3つの副画素で構成するため、実質的には解像度が1/3に低下することになる。さらに、カラーフィルタを用いることによって、液晶パネルの透過率が低下するため、カラーフィルタを用いない場合に比して輝度も低下する。
【0006】
このような問題を解決すべく、本発明者等は、液晶素子として印加電界に対する応答速度が高速な強誘電性液晶素子または反強誘電性液晶素子を使用し、同一画素を3原色で時分割発光させることによってカラー表示を行うフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置を開発している。
【0007】
このような液晶表示装置は、数百〜数μ秒オーダの高速応答が可能な強誘電性液晶素子または反強誘電性液晶素子を用いた液晶パネルと、赤,緑,青色光が時分割で発光可能なバックライトとを組み合わせ、液晶素子のスイッチングとバックライトの発光とを同期させることによって、カラー表示を実現する。強誘電性液晶素子または反強誘電性液晶素子を用いた場合、印加電圧の有無に拘らず液晶分子が基板(ガラス基板)に対して常時平行であるので、視野角が極めて広くなり、実用上問題とならない。さらに、赤,緑,青の発光ダイオード(LED)によるバックライトを用いた場合、各LEDに流す電流を制御することにより、カラーバランスを調整することが可能になる。
【0008】
図10は、このような液晶表示装置における従来の表示制御を示すタイムチャートであり、図10(a)はバックライト(LED)の赤,緑,青各色の発光タイミング、図10(b)は液晶パネルの各ラインの走査タイミング、図10(c)は液晶パネルの発色状態を夫々示す。1フレームを3つのサブフレームに分割し、図10(a)に示すように第1番目のサブフレームにおいて赤のLEDを、第2番目のサブフレームにおいて緑のLEDを、第3番目のサブフレームにおいて青のLEDを夫々発光させる。
【0009】
一方、図10(b)に示すとおり、液晶パネルに対しては赤,緑,青の各色のサブフレーム中にデータ走査を2度行う。但し、1回目の走査(データ書込み走査)の開始タイミング(第1ラインへのタイミング)が各サブフレームの開始タイミングと一致するように、また2回目の走査(データ消去走査)の終了タイミング(最終ラインへのタイミング)が各サブフレームの終了タイミングと一致するようにタイミングを調整する。データ書込み走査にあっては、液晶パネルの各画素には画素データに応じた電圧が供給され、透過率の調整が行われる。これによって、フルカラー表示が可能となる。またデータ消去走査にあっては、データ書込み走査時と同電圧で逆極性の電圧が液晶パネルの各画素に供給され、液晶パネルの各画素の表示が消去され、液晶への直流成分の印加が防止される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなフィールド・シーケンシャル方式の表示装置は、カラーフィルタ方式の表示装置に比べて、副画素を必要としないので、より精細度が高い表示を容易に行うことができると共に、カラーフィルタを使用せずに光源の発光をそのまま表示に利用するため、高い輝度が得られる、表示色純度に優れる、光利用効率が高くて低消費電力であるなどの利点を有する。
【0011】
しかしながら、フィールド・シーケンシャル方式の表示装置では、赤,緑,青の光源による発光色を切り替えて表示を行うため、視線移動の際に、時間差がある3色の画像が人間の網膜上で同じ点に重ならないため、本来の画像とは異なる表示色が、一瞬とはいえ認識されるカラーブレークアップ(色割れまたは色分離)と呼ばれる現象が生じるという問題がある。また、このようなカラーブレークアップの抑制を図る際には、フリッカの発生に注意を払う必要がある。
【0012】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、カラーブレークアップの抑制を図れるフィールド・シーケンシャル方式の表示装置を提供することを目的とする。
【0013】
本発明の他の目的は、カラーブレークアップの抑制を図れるだけでなく、フリッカの発生も抑止できるフィールド・シーケンシャル方式の表示装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以下の説明は、表示階調数が小さいときに暗い表示を、表示階調数が大きいときに明るい表示を行う場合であり、逆の場合には、本発明の概念に基づいて適宜対応すれば良い。 第1発明に係る表示装置は、1フレーム内で光源の複数の発光色を経時的に切り換え、各発光色の発光タイミングとその各発光色の画素データの入力とを同期させてカラー表示を行うフィールド・シーケンシャル方式の表示装置において、1フレームを前記複数の発光色の数よりも多い数のサブフレームに分割し、該サブフレームの中の一部のサブフレームにおいて前記複数の発光色を混合させた混合色を発光させる手段と、各発光色に対応する画素データにおける表示階調数を比較する比較手段と、該比較手段での比較結果に基づいて各発光色の画素データを変更する画素データ変更手段と、前記比較手段での比較結果に基づいて前記混合色の画素データを生成する画素データ生成手段とを備えており、各フレーム内にて前記各発光色及び前記混合色の発光タイミングと各発光色の変更した画素データ及び前記混合色の生成した画素データの入力とを同期させてカラー表示を行うようにしており、前記比較手段は、各発光色に対応する画素データにおける表示階調数の最低表示階調数を検出することとし、検出した最低表示階調数より更に低い所定の表示階調数を設定する設定手段を備えており、前記画素データ変更手段は、各発光色の画素データを元の表示階調数から前記所定の表示階調数を差し引いた表示階調数を有する画素データに変更し、前記画素データ生成手段は、前記所定の表示階調数を有する前記混合色の画素データを生成するようにしたことを特徴とする。
【0015】
第1発明にあっては、経時的に光源の発光色を変化させ、その発光切替えと各発光色の画素データの供給とを同期させてカラー表示を行うフィールド・シーケンシャル方式の表示装置において、1フレームを発光色の数よりも多い数のサブフレームに分割し、その少なくとも1つのサブフレームにおいて複数の発光色の混合色を発光させることとし、また、各発光色に対応する画素データにおける表示階調数を比較し、その比較結果に基づいて、各発光色の画素データを変更すると共に混合色の画素データを生成し、変更した画素データ及び生成した画素データの供給を各発光色及び混合色の発光に同期させてカラー表示を行う。よって、最もカラーブレークアップを認識しやすい時間差表示による複数の発光色の混合成分を時間差無しに表示するため、カラーブレークアップは抑制される。また、所定の表示階調数を設定し、各発光色の画素データを元の表示階調数からその所定の表示階調数を差し引いた表示階調数を有する各発光色の画素データに変更すると共に、その所定の表示階調数を有する混合色の画素データを生成し、それらを用いてカラー表示を行う。よって、最低階調数である発光色にあっても、その変更画素データが0になることはなく、フリッカが発生することなくカラーブレークアップを抑制できる。
【0020】
発明に係る表示装置は、1フレーム内で光源の複数の発光色を経時的に切り換え、各発光色の発光タイミングとその各発光色の画素データの入力とを同期させてカラー表示を行うフィールド・シーケンシャル方式の表示装置において、1フレームを赤,緑,青,白夫々を発光させる4つのサブフレームに分割し、赤,緑,青夫々に対応する画素データにおける表示階調数を比較する比較手段と、該比較手段での比較結果に基づいて赤,緑,青夫々の画素データを変更する画素データ変更手段と、前記比較手段での比較結果に基づいて白に対応する画素データを生成する画素データ生成手段とを備えており、各フレーム内にて赤,緑,青,白の発光タイミングと赤,緑,青の変更した画素データ及び白の生成した画素データの入力とを同期させてカラー表示を行うようにしており、前記比較手段は、赤,緑,青夫々に対応する画素データにおける表示階調数の最低表示階調数を検出することとし、検出した最低表示階調数より更に低い所定の表示階調数を設定する設定手段を備えており、前記画素データ変更手段は、赤,緑,青夫々の画素データを元の表示階調数から前記所定の表示階調数を差し引いた表示階調数を有する画素データに変更し、前記画素データ生成手段は、前記所定の表示階調数を有する白の画素データを生成するようにしたことを特徴とする。
【0021】
発明は、第1発明にあって各発光色を赤,緑,青として混合色を白とした例である。即ち、第発明では、1フレームを赤,緑,青,白夫々を発光させる4つのサブフレームに分割し、赤,緑,青夫々に対応する画素データにおける表示階調数を比較し、その比較結果に基づいて、赤,緑,青夫々の画素データを変更すると共に白の画素データを生成し、変更した画素データ及び生成した画素データの供給を赤,緑,青,白の発光に同期させてカラー表示を行う。よって、最もカラーブレークアップを認識しやすい時間差表示による赤,緑,青の混合色である白の画素データを時間差無しに表示するため、カラーブレークアップは抑制される。また、所定の表示階調数を設定し、赤,緑,青夫々の画素データを元の表示階調数からその所定の表示階調数を差し引いた表示階調数を有する赤,緑,青夫々の画素データに変更すると共に、その所定の表示階調数を有する白の画素データを生成し、それらを用いてカラー表示を行う。よって、最低階調数を有する赤,緑,青の何れかにあっても、その変更画素データが0になることはなく、フリッカが発生することなくカラーブレークアップを抑制できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0033】
まず、本発明の原理について液晶表示装置を例にして説明する。本発明者等がカラーブレークアップについて詳細に検討した結果、時間差がある複数の色の混合によってユーザに所望の色を視認させるフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置にあっては、例えば複数の色が赤,緑,青である場合、視線移動の際に、赤,緑,青の全てが混合される白表示において、最も強くカラーブレークアップが生じることが分かった。また、輝度が高くなるにしたがって、カラーブレークアップが認識されやすくなることも分かった。
【0034】
そこで本発明では、複数の色の画素データの階調数を比較し、その比較結果に基づいて、赤,緑,青の画素データを変更すると共に、白の画素データを生成し、それらの画素データを用いてカラー表示を行う。
【0035】
図1は、本発明の液晶表示装置における表示制御を示すタイムチャートであり、図1(a)はバックライトの赤,緑,青,白の発光タイミング、図1(b)は液晶パネルの各ラインの走査タイミング、図1(c)は液晶パネルの発色状態を夫々示す。1フレームを4つのサブフレームに分割し、図1(a)に示すように第1番目のサブフレームにおいて赤を、第2番目のサブフレームにおいて緑を、第3番目のサブフレームにおいて青を、第4番目のサブフレームにおいて白を夫々発光させる。
【0036】
一方、図1(b)に示すとおり、液晶パネルに対しては赤,緑,青,白の各色のサブフレーム中にデータ走査を2度行う。但し、1回目の走査(データ書込み走査)の開始タイミング(第1ラインへのタイミング)が各サブフレームの開始タイミングと一致するように、また2回目の走査(データ消去走査)の終了タイミング(最終ラインへのタイミング)が各サブフレームの終了タイミングと一致するようにタイミングを調整する。データ書込み走査にあっては、液晶パネルの各画素には画素データに応じた電圧が供給され、透過率の調整が行われる。これによって、フルカラー表示が可能となる。またデータ消去走査にあっては、データ書込み走査時と同じ大きさの電圧で逆極性の電圧が液晶パネルの各画素に供給され、液晶パネルの各画素の表示が消去され、液晶への直流成分の印加が防止される。
【0037】
ここで、各画素における元の赤,緑,青の3色の画素データを、各色の画素データの表示階調数に基づいて、赤,緑,青,白の4色の画素データに変換し、その変換画素データに応じた電圧を供給する。このような3色の画素データを表示階調数に基づいて4色の画素データに変換する手法として、次のような2つの手法(第1の手法,第2の手法)が可能である。
【0038】
図2は、赤,緑,青の3色の画素データを赤,緑,青,白の4色の画素データに変換する第1の手法を説明するための一例を示す図であり、図2(a)は各フレームにおける元の赤(R),緑(G),青(G)の画素データの表示階調数を示しており、図2(b)は各フレームにおける変換後の赤(R),緑(G),青(G),白(W)の画素データの表示階調数を示している。各フレームにおいて赤,緑,青の画素データの表示階調数を比較して最低表示階調数を検出する。例えば、図2(a)に示す最初のフレームにおいては、緑表示のデータの表示階調数が最も低い。この場合、赤表示,青表示のサブフレームにおいては、比較前の赤表示,青表示の表示階調数から緑表示の表示階調数を差し引いた表示階調数に応じた赤表示,青表示を夫々行う。また、赤,緑,青の混合色である白表示のサブフレームにおいては、緑表示の表示階調数に応じた白表示を行う。なお、緑表示のサブフレームにおいても、比較前の緑表示の表示階調数から緑表示の表示階調数を差し引いた表示階調数に応じた緑表示を行うことになるが、その差し引いた表示階調数は0となるので、これは一般的に黒表示となる。以下、各フレームにおいて同様の処理を行う。
【0039】
このような第1の手法では、複数の色(赤,緑,青)の表示階調数を比較し、その最低表示階調数を混合色(白)が表示されるサブフレームに振り分け、単色光(赤,緑,青)のサブフレームにあっては差分を表示することにより、カラーブレークアップを抑制する。
【0040】
図3は、赤,緑,青の3色の画素データを赤,緑,青,白の4色の画素データに変換する第2の手法を説明するための一例を示す図であり、図3(a)は各フレームにおける元の赤(R),緑(G),青(G)の画素データの表示階調数を示しており、図3(b)は各フレームにおける変換後の赤(R),緑(G),青(G),白(W)の画素データの表示階調数を示している。各フレームにおいて赤,緑,青の画素データの表示階調数を比較して最低表示階調数を検出し、その最低表示階調数より更に低い所定の表示階調数(図3(a)の破線で示す)を設定する。例えば、図3(a)に示す最初のフレームでは、緑表示のデータの表示階調数が最も低いが、これよりも少し低い所定の表示階調数を設定する。そして、赤表示,緑表示,青表示のサブフレームにおいては、比較前の赤表示,緑表示,青表示の表示階調数からその設定した所定の表示階調数を差し引いた表示階調数に応じた赤表示,緑表示,青表示を夫々行う。また、赤,緑,青の混合色である白表示のサブフレームにおいては、その設定した所定の表示階調数に応じた白表示を行う。以下、各フレームにおいて同様の処理を行う。
【0041】
このような第2の手法では、複数の色(赤,緑,青)の表示階調数の比較結果に応じて所定の表示階調数を設定し、その設定した所定の表示階調数を混合色(白)が表示されるサブフレームに振り分け、単色光(赤,緑,青)のサブフレームにあっては差分を表示することにより、カラーブレークアップを抑制する。上述した第1の手法では、何れかの発光色(赤,緑,青の何れか)についての画素データは0となって、フリッカが起こり易くなるが、この第2の手法では、何れの発光色(赤,緑,青,白)も画素データが0になることはなく、フリッカの発生も抑制される。
【0042】
以上のように、本発明の表示装置では、各発光色(赤,緑,青)の画素データにおいて共通する表示階調数に応じた表示を、各発光色(赤,緑,青)の混合色(白)表示のサブフレームに振り分け、各発光色(赤,緑,青)のサブフレームにおいては、差分に応じた表示を行うことにより、最もカラーブレークアップを認識しやすい時間差表示による各発光色(赤,緑,青)の混合色(白)を時間差無しにて表示することができ、カラーブレークアップの抑制が可能となる。また、比較前の画素データとの差分を各発光色(赤,緑,青)のサブフレームにて表示することにより、前述した従来のフィールド・シーケンシャル方式の表示装置に比べて、各発光色(赤,緑,青)の瞬間的な輝度も小さくなり、この点でもカラーブレークアップを抑制できる。
【0043】
図4は本発明の液晶表示装置の回路構成を示すブロック図、図5はその液晶パネル及びバックライトの模式的断面図、図6は液晶表示装置の全体の構成例を示す模式図、並びに、図7はバックライトの光源であるLEDアレイの構成例を示す図である。
【0044】
図4において、21,22は図5に断面構造が示されている液晶パネル及びバックライトを夫々示している。バックライト22は図5に示されているように、赤,緑,青の各色を発光するLEDアレイ7と、導光及び光拡散板6とで構成されている。
【0045】
図5及び図6で示されているように、液晶パネル21は上層(表面)側から下層(背面)側に、偏光フィルム1,ガラス基板2,共通電極3,ガラス基板4,偏光フィルム5をこの順に積層して構成されており、ガラス基板4の共通電極3側の面にはマトリクス状に配列された画素電極(ピクセル電極)40,40…が形成されている。
【0046】
これら共通電極3及び画素電極40,40…間には後述するデータドライバ32及びスキャンドライバ33等よりなる駆動部50が接続されている。データドライバ32は、信号線42を介してTFT(Thin Film Transistor)41と接続されており、スキャンドライバ33は、走査線43を介してTFT41と接続されている。TFT41はデータドライバ32及びスキャンドライバ33によりオン/オフ制御される。また個々の画素電極40,40…は、TFT41によりオン/オフ制御される。そのため、信号線42及びTFT41を介して与えられるデータドライバ32からの信号により、個々の画素の透過光強度が制御される。
【0047】
ガラス基板4上の画素電極40,40…の上面には配向膜12が、共通電極3の下面には配向膜11が夫々配置され、これらの配向膜11,12に液晶物質が充填されて液晶層13が形成される。なお、14は液晶層13の層厚を保持するためのスペーサである。
【0048】
バックライト22は、液晶パネル21の下層(背面)側に位置し、発光領域を構成する導光及び光拡散板6の端面に臨ませた状態でLEDアレイ7が備えられている。このLEDアレイ7は図7に示されているように、導光及び光拡散板6と対向する面に3原色、即ち赤(R),緑(G),青(B)の各色を発光するLEDが順次的且つ反復して配列されている。そして、赤,緑,青の各サブフレームにおいては赤,緑,青のLEDを夫々発光させ、白のサブフレームにおいては赤,緑,青の全てのLEDを発光させる。導光及び光拡散板6はこのLEDアレイ7の各LEDから発光される光を自身の表面全体に導光すると共に上面へ拡散することにより、発光領域として機能する。
【0049】
ここで、液晶パネル21の具体例について説明する。まず、図5及び図6に示されている液晶パネル21を以下のようにして作製した。画素電極40,40…(画素数640×480のマトリクス状の対角3.2インチ)を有するTFT基板と共通電極3を有するガラス基板2とを洗浄した後、ポリイミドを塗布して200℃で1時間焼成することにより、約200Åのポリイミド膜を配向膜11,12として成膜した。
【0050】
更に、これらの配向膜11,12をレーヨン製の布でラビングし、両者間に平均粒径1.6μmのシリカ製のスペーサ14でギャップを保持した状態で重ね合わせて空パネルを作製した。この空パネルの配向膜11,12間にナフタレン系液晶を主成分とする自発分極を有する強誘電性液晶物質を封入して液晶層13とした。封入した強誘電性液晶物質の自発分極の大きさは6nC/cm2 であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルム1,5で、液晶層13の強誘電性液晶分子が一方に傾いた場合に暗状態になるようにして挟んで液晶パネル21とした。
【0051】
この液晶パネル21と、赤,緑,青,白の時分割発光が可能であるバックライト22とを重ね合わせた。このバックライト22の発光タイミング及び発光色は、液晶パネル21のデータ書込み/消去走査に同期して制御される。
【0052】
図4において、37は外部の例えばパーソナルコンピュータから表示用の画像データDDが入力されて、各画素の赤,緑,青の表示階調数を比較する階調数比較回路であり、その比較結果を画素データ変換回路38へ出力する。画素データ変換回路38は、入力された表示階調数の比較結果に基づき、前述した第1の手法または第2の手法に従って、入力された各画素における赤,緑,青の画像データを赤,緑,青,白夫々の画素データに変換し、変換した画素データPDを画像メモリ部30へ出力する。
【0053】
31は、パーソナルコンピュータから同期信号SYNが入力され、制御信号CS及びデータ反転制御信号DCSを生成する制御信号発生回路である。画像メモリ部30からは画素データPDが、制御信号発生回路31からはデータ反転制御信号DCSが、夫々データ反転回路36へ出力される。データ反転回路36は、データ反転制御信号DCSに従って、入力された画素データPDを反転させた逆画素データ#PDを生成する。
【0054】
また制御信号発生回路31からは制御信号CSが、基準電圧発生回路34,データドライバ32,スキャンドライバ33及びバックライト制御回路35へ夫々出力される。基準電圧発生回路34は、基準電圧VR1及びVR2を生成し、生成した基準電圧VR1をデータドライバ32へ、基準電圧VR2をスキャンドライバ33へ夫々出力する。データドライバ32は、データ反転回路36を介して画像メモリ部30から受けた画素データPDまたは逆画素データ#PDに基づいて、画素電極40の信号線42に対して信号を出力する。この信号の出力に同期して、スキャンドライバ33は、画素電極40の走査線43をライン毎に順次的に走査する。またバックライト制御回路35は、駆動電圧をバックライト22に与えバックライト22のLEDアレイ7が有している赤,緑,青の各色のLEDを時分割して夫々発光させる。
【0055】
次に、本発明に係る液晶表示装置の動作について説明する。階調数比較回路37及び画素データ変換回路38へ、パーソナルコンピュータから表示用の画像データDDが入力される。階調数比較回路37にて、各画素の赤,緑,青の表示階調数が比較され、その比較結果が画素データ変換回路38へ出力される。画素データ変換回路38では、表示階調数の比較結果に基づき、第1の手法または第2の手法に従って、赤,緑,青の画素データが赤,緑,青,白の画素データPDに変換されて画像メモリ部30へ出力される。
【0056】
第1の手法では、図2に示すように、各フレームにおいて赤,緑,青の画素データの表示階調数を比較して最低表示階調数を検出し、元の表示階調数からその最低表示階調数を差し引いた赤,緑,青夫々の画素データを生成すると共に、その最低表示階調数を有する白の画素データを生成する。
【0057】
また、第2の手法では、図3に示すように、各フレームにおいて検出した赤,緑,青の画素データの最低表示階調数より低い所定の表示階調数を設定し、元の表示階調数からその所定の表示階調数を差し引いた赤,緑,青夫々の画素データを生成すると共に、その所定の表示階調数を有する白の画素データを生成する。
【0058】
このようにして生成された赤,緑,青,白の画素データPDは、画像メモリ部30に送られる。画像メモリ部30は、この画素データPDを一旦記憶した後、制御信号発生回路31から出力される制御信号CSを受け付けた際に、この画素データPDを出力する。画素データPDが画像メモリ部30に与えられる際、制御信号発生回路31に同期信号SYNが与えられ、制御信号発生回路31は同期信号SYNが入力された場合に制御信号CS及びデータ反転制御信号DCSを生成し出力する。画像メモリ部30から出力された画素データPDは、データ反転回路36に与えられる。
【0059】
データ反転回路36は、制御信号発生回路31から出力されるデータ反転制御信号DCSがLレベルの場合は画素データPDをそのまま通過させ、一方データ反転制御信号DCSがHレベルの場合は逆画素データ#PDを生成し出力する。したがって、制御信号発生回路31では、データ書込み走査時はデータ反転制御信号DCSをLレベルとし、データ消去走査時はデータ反転制御信号DCSをHレベルに設定する。
【0060】
制御信号発生回路31で発生された制御信号CSは、データドライバ32と、スキャンドライバ33と、基準電圧発生回路34と、バックライト制御回路35とに与えられる。基準電圧発生回路34は、制御信号CSを受けた場合に基準電圧VR1及びVR2を生成し、生成した基準電圧VR1をデータドライバ32へ、基準電圧VR2をスキャンドライバ33へ夫々出力する。
【0061】
データドライバ32は、制御信号CSを受けた場合に、データ反転回路36を介して画像メモリ部30から出力された画素データPDまたは逆画素データ#PDに基づいて、画素電極40の信号線42に対して信号を出力する。スキャンドライバ33は、制御信号CSを受けた場合に、画素電極40の走査線43をライン毎に順次的に走査する。データドライバ32からの信号の出力及びスキャンドライバ33の走査に従ってTFT41が駆動し、画素電極40が印加され、画素の透過光強度が制御される。
【0062】
バックライト制御回路35は、制御信号CSを受けた場合に駆動電圧をバックライト22に与えてバックライト22のLEDアレイ7が有している赤,緑,青の各色のLEDを時分割して発光させて、経時的に赤色光,緑色光,青色光,白色光を順次発光させる。この際、赤,緑,青の各色のLEDの同時発光によって、白色光を実現している。
【0063】
本発明の液晶表示装置における表示制御は、図1に示すタイムチャートに従って行う。なお、この例では、フレーム周波数を60Hzとして、1秒間に60フレームの表示を行う。従って、1フレームの期間は1/60秒になり、この1フレームを4分割した赤,緑,青,白の各サブフレームは何れも1/240秒となる。
【0064】
そして、第1番目から第3番目までの夫々のサブフレームにおいて、赤,緑,青のLEDを夫々発光させ、第4番目のサブフレームにおいては、赤,緑,青の全てのLEDを発光させることにより、図1(a)に示すように第1番目のサブフレームにおいて赤を、第2番目のサブフレームにおいて緑を、第3番目のサブフレームにおいて青を、第4番目のサブフレームにおいて白を夫々発光させる。このような各色の順次発光に同期して液晶パネル21の各画素をライン単位でスイッチングすることによりカラー表示を行う。
【0065】
なおこの例では、第1番目のサブフレームにおいて赤を、第2番目のサブフレームにおいて緑を、第3番目のサブフレームにおいて青を、第4番目のサブフレームにおいて白を夫々発光させるようにしているが、この各色の順序はこの赤,緑,青,白の順に限らず、他の順序であっても良い。
【0066】
一方、図1(b)に示すとおり、液晶パネル21に対しては赤,緑,青,白の各色のサブフレーム中にデータ走査を2度行う。但し、1回目の走査(データ書込み走査)の開始タイミング(第1ラインへのタイミング)が各サブフレームの開始タイミングと一致するように、また2回目の走査(データ消去走査)の終了タイミング(最終ラインへのタイミング)が各サブフレームの終了タイミングと一致するようにタイミングを調整する。
【0067】
データ書込み走査にあっては、液晶パネル21の各画素には画素データPDに応じた電圧が供給され、透過率の調整が行われる。これによって、フルカラー表示が可能となる。またデータ消去走査にあっては、データ書込み走査時と同電圧で逆極性の電圧が液晶パネル21の各画素に供給され、液晶パネル21の各画素の表示が消去され、液晶への直流成分の印加が防止される。
【0068】
以上のようにしてフィールド・シーケンシャル方式のカラー表示を行って、その表示画像を評価した結果、第1の手法及び第2の手法の何れの方法に従って画素データを変換した場合においても、カラーブレイクアップは認識されず、白表示が多い画像においてもカラーブレイクアップは全く認められなかった。但し、第1の手法に従って画素データを変換した場合では、フリッカが発生していることが確認された。これに対して、第2の手法に従って画素データを変換した場合では、このようなフリッカは発生せず、極めて良好な表示を実現できた。
【0069】
一方、比較例として、上述した本発明例と同様な液晶パネルを作製し、作製した液晶パネルと赤,緑,青の時分割発光が可能な本発明例と同様のバックライトとを組み合わせた液晶表示装置に対して、図10に示す従来のシーケンス(フレーム周波数は60Hzで、赤,緑,青の各サブフレームは何れも1/180秒)に従ってフィールド・シーケンシャル方式のカラー表示を行った。その表示画像を評価した結果、カラーブレイクアップが認識され、特に白表示が多い画像においてカラーブレイクアップが顕著であった。
【0070】
本発明の他の構成例について説明する。図8は本発明の液晶表示装置の他の回路構成を示すブロック図、及び、図9はバックライトの光源の他の構成例を示す図である。上述した例では赤,緑,青の光源の同時点灯によって白色発光を実現したが、この例では、白色光源の点灯によって白色発光を実現する。
【0071】
この例のバックライト22に使用する光源70は、図9に示されているように、導光及び光拡散板6と対向する面に赤色光源70a,緑色光源70b,青色光源70c,白色光源70dがこの順に配列されている。そして、赤,緑,青,白の各サブフレームにおいては、これらの赤色光源70a,緑色光源70b,青色光源70c,白色光源70dを夫々発光させる。
【0072】
なお、上述した例では、赤,緑,青の3色の各画素データの表示階調数を比較し、その比較結果に基づいて、赤,緑,青,白の画素データに変換するようにしたが、比較する表示階調数は複数の発光色の中の2色以上であれば良い。例えば、発光色が赤,緑,青の3色である場合、赤と緑とで画素データの表示階調数を比較し、赤,緑,青,黄の画素データに変換し、赤,緑,青,黄のサブフレームに対応したカラー表示を行うようにしても良い。
【0073】
また、液晶材料として、強誘電性液晶物質を用いたが、同じく自発分極を有する反強誘電性液晶物質、またはネマチック液晶を用いた液晶表示装置においても、フィールド・シーケンシャル方式にてカラー表示を行う場合にあっては、本発明を同様に適用できることは勿論である。
【0074】
また、液晶表示装置を例として説明したが、フィールド・シーケンシャル方式にてカラー表示を行うようにした表示装置であれば、ディジタルマイクロミラーデバイス(DMD)などの他の表示装置であっても、本発明を同様に適用できることは勿論である。
【0075】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、各発光色の画素データの表示階調数を比較し、その比較結果に基づいて、各発光色の画素データを変更すると共に混合色の画素データを生成し、これらの画素データの入力を各発光色及び混合色の発光に同期させてカラー表示を行うようにしたので、フィールド・シーケンシャル方式の表示装置において、カラーブレークアップを抑制することができる。
【0076】
また、所定の表示階調数を設定し、各発光色の画素データを元の表示階調数からその所定の表示階調数を差し引いた表示階調数を有する画素データに変更すると共にその所定の表示階調数を有する混合色の画素データを生成し、これらの画素データの入力を各発光色及び混合色の発光に同期させてカラー表示を行うようにしたので、最低階調数である発光色にあっても、その変更画素データが0になることはなく、フリッカが発生することなくカラーブレークアップを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置における表示制御を示すタイムチャートである。
【図2】赤,緑,青の3色の画素データを赤,緑,青,白の4色の画素データに変換する第1の手法を説明するための一例を示す図である。
【図3】赤,緑,青の3色の画素データを赤,緑,青,白の4色の画素データに変換する第2の手法を説明するための一例を示す図である。
【図4】本発明の液晶表示装置の回路構成を示すブロック図である。
【図5】液晶パネル及びバックライトの模式的断面図である。
【図6】液晶表示装置の全体の構成例を示す模式図である。
【図7】LEDアレイの構成例を示す図である。
【図8】本発明の液晶表示装置の他の回路構成を示すブロック図である。
【図9】バックライトの光源の他の構成例を示す図である。
【図10】従来の液晶表示装置における表示制御を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
3 共通電極
7 LEDアレイ
21 液晶パネル
22 バックライト
31 制御信号発生回路
35 バックライト制御回路
37 階調数比較回路
38 画素データ変換回路
70 光源
70d 白色光源

Claims (2)

  1. 1フレーム内で光源の複数の発光色を経時的に切り換え、各発光色の発光タイミングとその各発光色の画素データの入力とを同期させてカラー表示を行うフィールド・シーケンシャル方式の表示装置において、1フレームを前記複数の発光色の数よりも多い数のサブフレームに分割し、該サブフレームの中の一部のサブフレームにおいて前記複数の発光色を混合させた混合色を発光させる手段と、各発光色に対応する画素データにおける表示階調数を比較する比較手段と、該比較手段での比較結果に基づいて各発光色の画素データを変更する画素データ変更手段と、前記比較手段での比較結果に基づいて前記混合色の画素データを生成する画素データ生成手段とを備えており、各フレーム内にて前記各発光色及び前記混合色の発光タイミングと各発光色の変更した画素データ及び前記混合色の生成した画素データの入力とを同期させてカラー表示を行うようにしており、前記比較手段は、各発光色に対応する画素データにおける表示階調数の最低表示階調数を検出することとし、検出した最低表示階調数より更に低い所定の表示階調数を設定する設定手段を備えており、前記画素データ変更手段は、各発光色の画素データを元の表示階調数から前記所定の表示階調数を差し引いた表示階調数を有する画素データに変更し、前記画素データ生成手段は、前記所定の表示階調数を有する前記混合色の画素データを生成するようにしたことを特徴とする表示装置。
  2. 1フレーム内で光源の複数の発光色を経時的に切り換え、各発光色の発光タイミングとその各発光色の画素データの入力とを同期させてカラー表示を行うフィールド・シーケンシャル方式の表示装置において、1フレームを赤,緑,青,白夫々を発光させる4つのサブフレームに分割し、赤,緑,青夫々に対応する画素データにおける表示階調数を比較する比較手段と、該比較手段での比較結果に基づいて赤,緑,青夫々の画素データを変更する画素データ変更手段と、前記比較手段での比較結果に基づいて白に対応する画素データを生成する画素データ生成手段とを備えており、各フレーム内にて赤,緑,青,白の発光タイミングと赤,緑,青の変更した画素データ及び白の生成した画素データの入力とを同期させてカラー表示を行うようにしており、前記比較手段は、赤,緑,青夫々に対応する画素データにおける表示階調数の最低表示階調数を検出することとし、検出した最低表示階調数より更に低い所定の表示階調数を設定する設定手段を備えており、前記画素データ変更手段は、赤,緑,青夫々の画素データを元の表示階調数から前記所定の表示階調数を差し引いた表示階調数を有する画素データに変更し、前記画素データ生成手段は、前記所定の表示階調数を有する白の画素データを生成するようにしたことを特徴とする表示装置。
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