JP3997296B2 - 光記録媒体の製造方法、品質管理方法、膜厚測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的短波長のレーザ光により記録/再生が可能な光記録媒体に関し、特に記録層に有機色素を用いた光記録媒体の製造方法、およびその品質管理方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ用情報のみならず音声や静止画像、動画像等の情報がディジタル化され、取り扱う情報量が極めて大きくなってきている。それに伴って、これらの情報を保存するための光記録媒体もより大容量化する必要が生じてきている。それに応え、従来のCD−RやCD−RWに比べて7倍以上の容量を持つDVD−RAMやDVD−RW等の光記録媒体が製品化されている。高密度化を実現するための手段として、レーザ波長を小さくしたり、レンズの開口数を大きくする等の技術を用いることにより、記録再生用レーザスポット径を縮小し、これによってDVD−RAMやDVD−RWの製品化が実現された。
従来より製品化されているこれらの記録媒体は、基板上に、記録層、反射層、カバー層が順に積層された構成となっており、基板側からレーザ光を入射させることで、記録層に対する記録/再生を行うものとなっている(以下、このような記録媒体を、基板入射方式の光記録媒体と適宜称する)。
【0003】
しかしながら、今後も情報量はさらに増大する傾向にあり、例えば高画質の映像情報を2時間以上記録するために、12cmのCDサイズで25GB以上の容量を持つ媒体が切望されている。
この要望に対応すべく、レーザ波長が405nmの青色レーザを使用し、対物レンズNAを0.85と大きくすることによりレーザスポット径を小さくし、より高密度の情報を記録する光記録媒体が提案されている(Jpn.J.Appl.Phys.Vol.39(2000)pp.756-761、Part1,No.2B,Feb.2000)。
この光記録媒体は、通常、記録層に合金製の相変化材料を用いた書換え型の光記録媒体で、基板上に、反射層、記録層、カバー層を順に設けた構造になっている。これは、レンズ開口数を従来より大きくしたために焦点距離が短くなり、従来のように基板側から記録層にレーザ光を照射し記録再生することは不可能となったため、カバー層側、つまり従来とは逆の面からレーザ光を照射し、記録再生を行う膜面入射方式としたものである。
最近では、このような膜面入射方式の光記録媒体として、記録層に色素材料を用いたものが開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光記録媒体の製造工程では、特に記録層に色素材料を用いた場合、記録層の膜厚の管理が重要となる。一般に、色素材料を用いた記録層の膜厚が50〜200nmの場合、その誤差を数nmの範囲内で管理する必要がある。
従来の、基板入射方式の光記録媒体では、基板上に記録層を形成し、その上に反射層を形成する前の段階で、膜厚測定装置の測定光を記録層に当て、その透過光における光の吸収の強さを測定することで、記録層の膜厚を測定している。
【0005】
これに対し、高密度化に対応する膜面入射方式の光記録媒体の場合、基板上に反射層が形成され、その上に記録層が形成される層構成となっている。このため、製造工程で記録層の膜厚を測定する時点では、反射層が既に基板上に形成されており、反射層が光を透過しないため、これでは従来の基板入射方式の光記録媒体と同様の、透過光を用いた膜厚の測定が行えないという問題がある。
【0006】
本発明は、このような、膜面入射方式の光記録媒体において、記録層の膜厚を測定することを可能とする光記録媒体の製造方法、およびその品質管理方法、膜厚測定方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記したような問題を解決するには、反射層上の記録層に対して測定光を照射し、その反射光強度を測定することも考えられる。
しかしながら、レーザ波長が405nmの青色レーザを記録/再生に用いるような場合、記録層に用いられる色素材料における光の吸収ピークは400nm以下となり、現状で存在する膜厚測定装置の測定光(波長が400nmよりも大幅に長波長である)に対しては吸収を示さない。このため、当然のことながら、記録層の膜厚の測定を行えない。
【0008】
そこで、記録/再生用の光、すなわち上記の例であればレーザ波長が405nmもしくはこれに近い波長の光を用いて記録層の膜厚を測定することも考えられる。しかし、記録層は、元々、記録/再生用の光が照射されたときに、その反射が最大となるよう、膜厚等の仕様が設計されるため、正確な記録層の膜厚測定が困難となっている。
これについて詳しく説明すると、図7に示すように、基板1上に反射層2および記録層3を形成した状態で測定光B1を当てると、この測定光B1は、反射層2と記録層3の界面だけでなく、記録層3と空気(膜厚測定環境雰囲気)との界面でも反射し、それぞれの反射光B2、B3は互いに干渉する。
図8に示すものは、記録層3に、記録/再生用の例えば波長405nmの光に対して大きな吸収を有する色素材料を用い、この記録層3に記録/再生用の光を当てたときに、測定光B1の反射光B2、B3の反射率(吸収率)と、記録層3の膜厚との関係を示す曲線L1である。この図8に示すように、記録層3の膜厚が大きくになるにしたがい、反射率は全体的に低くなる傾向にあるものの、上記した干渉の影響により、曲線L1は波打つことになる。このような関係において、図8の例では、膜厚80nmおよび170nmの近傍で反射率が極大値をとっており、記録特性上、記録層3の膜厚をこの極大値の近傍を示す膜厚に設計するのが通常である。
ところが、膜厚測定用に記録/再生用の光を用いると、膜厚の設計値は極大値の近傍であるために曲線L1の傾きが非常に小さく、膜厚の変化に対する反射率の変化が微小となる。このため、反射光B2、B3の反射率の測定によって、記録層3の膜厚を誤差が捉えられる程度に高精度で測定するのは困難なのである。
【0009】
かかる目的のもと、本発明の光記録媒体の製造方法は、表面にトラッキング案内溝を有した基板上に、反射層を形成する反射層形成工程と、反射層上に記録層を積層して形成する記録層形成工程と、記録層に対し、記録層の膜厚を測定するための測定光を当て、その反射光の反射率を測定する反射率測定工程と、測定された反射率に基づき、記録層の膜厚を特定する膜厚特定工程と、を有することを特徴とする。
このとき、記録層形成工程では、所定の波長領域に対して吸収スペクトルを有する第一の色素と、この第一の色素とは異なる最大吸収波長を有する第二の色素を含有させて記録層を形成し、反射率測定工程では、第二の色素が吸収スペクトルを有する波長領域の光を測定光として記録層に当てることができる。さらに言えば、測定光は、記録層に対する記録/再生用の光とは異なる波長であるのが好ましい。
加えて、このような方法においては、得られた記録層の膜厚に基づき、後に製造する光記録媒体の記録層を形成する材料の反射層上への供給量を調整することができ、これによって光記録媒体の製造工程における品質管理を行うことができる。
さらに、反射率測定工程、膜厚特定工程を、反射層上に記録層が形成され、かつ記録層上に他の層が形成される前に実行する構成とすれば、膜厚測定結果を迅速にフィードバックすることができる。
【0010】
このような製造方法で製造された光記録媒体は、表面にトラッキング案内溝を有した基板と、基板上に形成された反射層と、反射層上に形成された記録層とを備え、記録層は、記録/再生用の光の波長に対応した波長領域と記録/再生用に対応しない波長領域とに吸収極大を有するものになる。
このとき、記録層は、記録/再生用の光の波長に対応した波長領域に最大吸収波長を有する第一の物質と、記録/再生用の光に対応しない波長領域に対して最大吸収波長を有する第二の物質と、を含むことができる。
このような光記録媒体では、記録/再生用の光に対応しない吸収スペクトルの波長領域の光を記録層に当てれば、その反射光の反射率に基づいて記録層の膜厚を特定することができる。つまり、第二の物質は、この第二の物質が吸収スペクトルを有する波長領域の膜厚測定光を記録層に当てることによって記録層の膜厚を測定するためのものであると言える。
このような第二の物質は、第一の物質の最大吸収波長よりも長波長側に最大級波長を有するものであるのが好ましい。長波長側であれば、既存の光源を膜厚測定用の光として用いることが可能となるからである。
また、記録/再生用の光の波長における第一の物質の屈折率よりも、膜厚測定光の波長における第二の物質の屈折率が、例えば空気等、膜厚測定環境雰囲気の屈折率に近いことを特徴とする、と言う捉え方をすることもできる。このような構成であれば、記録層と膜厚測定環境雰囲気との界面における反射による干渉の影響を減ずることができるのである。
さらに、第二の物質は、記録/再生用の光に反応を示さない、と言う捉え方をすることもできる。
このような第二の物質は、記録層を形成する物質のうち、その含有量が0.1〜30重量%であるのが望ましい。これは、第一の物質による記録/再生特性に悪影響を及ぼさないためである。
【0011】
ところで、記録/再生用の光の波長に対応した波長領域は1つであるとは限らない。複数種の波長の光を記録/再生用として用いることができる場合、記録/再生用の光の波長に対応した波長領域は複数となる。つまり、記録層中に、吸収波長領域が異なる複数種の物質が第一の物質として存在しても良いのである。
【0012】
本発明の品質管理方法は、表面にトラッキング案内溝を有した基板上に反射層および記録層を順次積層してなる光記録媒体の製造工程において、反射層上に形成された記録層に対し膜厚を測定するための測定光を当て、その反射光の反射率を測定する反射率測定ステップと、測定された反射率に基づき記録層の膜厚を特定する膜厚特定ステップと、を有することを特徴とする。
このとき、記録層は、最大吸収波長の異なる少なくとも2つの色素を含み、測定光は、記録層に含まれる1つの色素が有する吸収波長領域に対応し、かつ記録/再生用の光とは異なる波長であることが好ましい。
また、反射率測定ステップでは、測定光として、P偏光(垂直偏光)をブリュースター角で記録層に入射させ、その反射光の反射率を測定することもできる。
この他、測定光として、P偏光を記録層に対し複数の角度で入射させてその反射光の反射率を測定し、測定された反射率のうち最も低いものに基づいて記録層の膜厚を特定することも可能である。
【0013】
本発明は、所定の波長領域に対して最大吸収波長を有する第一の色素が含有された層の膜厚測定方法として捉えることもできる。この膜厚測定方法では、層を形成するに際し、第一の色素とは異なる最大吸収波長を有する第二の色素を添加しておき、第二の色素が吸収スペクトルを有する波長領域に対応した波長の光を層に当て、その反射光の反射率に基づいて層の膜厚を測定する。
また、層に当てる光として、P偏光をブリュースター角で層に入射させることもできる。
このような膜厚測定方法は、特に、記録層に色素(第一の色素)を含む膜面入射方式の光記録媒体に用いて好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における光記録媒体の構成を説明するための断面図である。なお、本発明の光記録媒体は、基本構成である基板、反射層および記録層を有する限り、他にいかなる任意の層を有していても、また有していなくても良いため、以下に説明する図1の層構成に限定されるものではない。
光記録媒体は、基本的に円板状で、基板11の一面側に、反射層12、記録層(層)13、カバー層14が形成され、さらに、記録層13とカバー層14との間にはセパレート層15が形成された構成となっている。つまり、基板11の一面側には、反射層12、記録層13、セパレート層15、カバー層14の順に各層が積層されている。
【0015】
基板11は、例えば直径120mm、厚さ1.1mmで、その一面側に、トラッキング案内溝16が形成されている。このトラッキング案内溝16は、例えば基板11の中心側から外周側まで連続するスパイラル状に形成されている。なお、この基板11には、ディスク認識情報やアドレス情報等が、トラッキング案内溝16のウォブルやプリピットによって予め記録されている。このトラッキング案内溝16やプリピットは、基板11の成形時に付与することが好ましいが、基板11の上に紫外線硬化性樹脂層を用いて形成することもできる。トラッキング案内溝16がスパイラル状の場合、通常、この溝ピッチが0.3〜0.8μm程度に形成される。
基板11の材料としては、必要な強度、耐久性を有していれば特に限定されるものではない。従来から基板材料として用いられている、例えばアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂(特に非晶質ポリオレフィン)、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、エコノール、メチルペンテンポリマー、アイオノマー樹脂等の樹脂からなるもの、ガラスからなるもの、ガラス上に光硬化性樹脂等の放射線硬化性樹脂からなる樹脂層を設けたもの等はいずれも使用することができる。なお、高生産性、コスト、耐吸湿性等の点からは、射出成型ポリカーボネートが好ましい。耐薬品性、耐吸湿性等の点からは、非晶質ポリオレフィンが好ましい。また、高速回転時における機械的安定性の点からは、ガラス基板が好ましい。
この基板11は、記録光および再生光の波長で透明である必要はないため、高速回転時の振動防止のため、ポリカーボネート等の樹脂に、カーボンファイバー等のフィラーを入れて剛性を高めても良い。あるいは、長寿命化を図るために、紫外線吸収剤やカーボンブラック等を添加しても良い。
【0016】
基板11には、トラッキング案内溝16により、その径方向において、ランド部17とグルーブ部18とが基板11に交互に形成されている。なお、ランド部17およびグルーブ部18の断面形状は、図1では略台形状としたが、必ずしもこれに限るものではなく、矩形状、V字状等、他の断面形状とすることが可能である。
【0017】
反射層12は、例えば金属または合金をスパッタに法等より基板11の表面に成膜させたものである。
この反射層12は、金属または合金、特に耐食性が良好で安価な合金よりなることが好ましい。具体的には、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta、CrおよびPdの金属を単独あるいは合金にして用いることが可能である。この中でもAu、Al、Agは反射率が高く反射層12の材料として適している。これらを主成分の他とする以外に下記のものを含んでいても良い。例えば、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Cu、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi、Ta、Ti、Pt、Pd、Nd等の金属および半金属を挙げることができる。なかでもAgを主成分としているものはコストが安い点、高反射率が出やすい点等から好ましく、AgZn合金が特に好ましい。ここで主成分とは含有率が50%以上のものをいう。
金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射層12として用いることも可能である。
【0018】
また、記録層13は、少なくとも第一の物質と第二の物質を含有する色素材料にて形成されており、例えば吸光度(空気をリファレンスとして波長360nmで測定した吸光度)0.2を示す厚みで形成される。
本実施の形態において、記録層13は、図2に示すように、記録/再生に用いられる波長、例えば405nmのレーザ光に対して大きな吸収(吸収スペクトル)を有する第一の色素(第一の物質)に加え、記録/再生に用いられるレーザ光とは異なる、膜厚測定用の波長、例えば680nmの光(膜厚測定光、測定光)に対して大きな吸収、例えば少なくとも減衰係数k=0.05以上、を有する第二の色素(第二の物質)が添加されている。さらに言えば、この第二の色素は、記録/再生用の光に対し、反応を示さない。
ここで、第二の色素は、記録/再生に用いられるレーザ光と異なる波長に対して所定異常の吸収を示すものであれば良いが、その波長は、記録/再生に用いられるレーザ光の波長よりも長波長であることが好ましい。これは、長波長側であれば、既存の光源から発せられる光を用いることができるからである。
なお、このような第二の色素の添加量としては、記録層13を構成する物質中の0.1〜30重量%とするのが好ましい。
【0019】
記録層13の第一の色素、第二の色素に用いる有機色素としては、例えばベンゾフェノン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、シアニン系色素、アゾ系色素、スクアリリウム系色素、含金属アゾ系色素、含金属インドアニリン系色素、トリアリールメタン系色素、メロシアニン系色素、アズレニウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、キサンテン系色素、オキサジン系色素、ピリリウム系色素等を用いることができる。中でも特に第一の物質としてベンゾフェノン系色素あるいは含金属アゾ系色素を記録層13に用いるのが好ましい。
なお、記録層13は、層の安定性や耐光性向上のために、一重項酸素クエンチャーとして遷移金属キレート化合物(例えば、アセチルアセトナートキレート、ビスフェニルジチオール、サリチルアルデヒドオキシム、ビスジチオ−α−ジケトン等)等や、記録感度向上のために金属系化合物等の記録感度向上剤を含有していても良い。ここで金属系化合物とは、遷移金属等の金属が原子、イオン、クラスター等の形で化合物に含まれるものを言い、例えばエチレンジアミン系錯体、アゾメチン系錯体、フェニルヒドロキシアミン系錯体、フェナントロリン系錯体、ジヒドロキシアゾベンゼン系錯体、ジオキシム系錯体、ニトロソアミノフェノール系錯体、ピリジルトリアジン系錯体、アセチルアセトナート系錯体、メタロセン系錯体、ポルフィリン系錯体のような有機金属化合物が挙げられる。金属原子としては特に限定されないが、遷移金属であることが好ましい。
また必要に応じて、バインダー、レベリング剤、消泡剤等を併用することもできる。好ましいバインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ケトン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリオレフィン等が挙げられる。
なお、記録層13の形成材料である第一の物質、第二の物質およびこれら各種の添加剤、バインダ樹脂等を総称して「色素材料」と称することがある。
記録層13の膜厚は、記録方法等により適した値が異なるため、特に限定するものではないが、通常5nm〜1μm、好ましくは10nm〜100nmである。
【0020】
カバー層14は、反射層12を外力から保護するとともに記録/再生を行うために必要であり、その膜厚は、使用されるレンズの使用によって厳密に規定される。例えば波長405nm、NA0.85、100μm厚のカバー層14に合わせて設計されたレンズでは、100μm±2μm以内にカバー層14の膜厚が管理されることが好ましい。
カバー層14の材料としては、反射層12を外力から保護し、記録/再生に用いるレーザ光を透過させるものであれば特に限定されない。有機物質の材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等を挙げることができる。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等のアクリレート系樹脂を用いることができる。これらの材料は単独であるいは混合して用いても良いし、1層だけではなく多層膜にして用いても良い。
また、このカバー層14は、上記の樹脂よりなる薄いフィルムまたはシート状の被膜を接着剤で接着して設けることもできる。接着剤としては、常温硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、電子線硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等各種のものを用いることができる。
【0021】
セパレート層15は、カバー層14の成膜時における記録層13からカバー層14への色素の拡散や、カバー層形成用塗布液の記録層13への浸透、あるいはカバー層14の接着時における接着剤成分の記録層13への拡散、浸透等の混和現象を防止するためのものである。
例えば有機色素を含有する記録層13の場合、この光記録媒体の製造工程においてフィルムないしシート状のカバー層14を記録層13に貼り合わせる際に接着剤が記録層13を侵してしまい、記録/再生特性が悪化することがある。また、記録層13の上に塗液を用いてカバー層14を設ける場合でも、この塗液が接着剤と同様に記録層13を侵してしまうため、記録/再生特性が悪化することがある。
これに対し、セパレート層15を記録層13とカバー層14との間に設けることによって、これらの問題を防止するのである。これにより、形成されるカバー層14が記録層13に影響を与えることがなく、光記録媒体の記録/再生特性が良好なものとなる。
なお、セパレート層15におけるカバー層14側(記録/再生光入射側)界面の算術表面粗さRaを50nm以下とすることにより、レーザ光の散乱が防止され、記録/再生特性が向上する。
【0022】
セパレート層15を構成する材料は、上記機能を有するものであれば良く、特に制限はないが、例えば酸化珪素とくに二酸化珪素や、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化イットリウム等の酸化物;硫化亜鉛、硫化イットリウム等の硫化物;窒化珪素等の窒化物;炭化珪素;酸化物とイオウとの混合物;および後述の合金等が挙げられる。中でも酸化珪素、硫化亜鉛、酸化亜鉛、窒化珪素、炭化珪素、酸化セリウム、酸化イットリウム、および酸化物とイオウとの混合物から選ばれた少なくとも1種よりなるものが好適である。また、酸化珪素と硫化亜鉛との30:70〜90:10程度(重量比)の混合物も好適である。また、イオウと二酸化イットリウムの混合物を酸化亜鉛との混合物(Y2O2S−ZnO)も好適である。
合金としては、銀を主成分とし、さらにチタン、亜鉛、銅、パラジウム、および金よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を0.1〜15原子%含有するものが好適である。また、銀を主成分とし、少なくとも1種の希土類元素を0.1〜15原子%含有するものも好適である。この希土類としては、ネオジウム、プラセオジウム、セリウム等が好適である。
また、上記の無機化合物以外に、セパレート層15としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリジメチルシロキサン、水分散型高分子量共重合ポリエステルなどの樹脂、さらにはショ糖、酒石酸、パラフィンなどのような有機物質を使用しても良い。これらの中では、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどの親水性樹脂を用いるのが好ましい。
セパレート層15の厚さは、カバー層14とセパレート層15の厚さが光ピックアップにおける対物レンズの設計値となるよう調整すれば良い。具体的には、スパッタ等のドライプロセスで形成する場合、カバー層14とセパレート層15の合計膜厚を10〜100μm、スピンコート等のウェットプロセスで形成する場合は0.1〜10μm程度とするのが好ましい。
【0023】
以上は、基板11の片面に反射層12および記録層13を有する、片面記録タイプの光記録媒体について説明したが、これに限るものではなく、基板11の両面にトラッキング案内溝16を有し、各面に反射層12および記録層13を有していても良い。さらに、片面に反射層12および記録層13を有する光記録媒体を、各層を外側に向けて2枚貼り合わせることにより、両面記録可能な光記録媒体を構成することも可能である。
【0024】
上記したような光記録媒体は、例えばグルーブ部18の部分の反射層12にレーザ光を照射することによってトラッキングを行いつつ、記録層13に対してデータの記録/再生を行う。
上記のようにして得られた本発明の光記録媒体への記録は、基板の両面または片面に設けた記録層13に1μm以下に集束したレーザ光を照射することにより行う。レーザ光の照射された部分には、レーザ光エネルギーの吸収による、分解、発熱、溶解等の記録層13の熱的変形が起こり、光学特性が変化する。
記録された情報の再生は、レーザ光により、光学特性の変化が起きている部分と起きていない部分の反射率の差を読み取ることにより行う。
【0025】
さて、上記光記録媒体は、以下に示すような製造工程において製造することができる。
まず、基板11を作製する。通常、基板11は材料となる樹脂の射出成形によって形成し、その表面には、所定のピッチと溝深さを有したトラッキング案内溝16を形成する。また、基板11にはディスク認識情報やアドレス情報等を、溝のウォブルによって予め記録する。これらの情報はプリピットによっても形成可能である。基板11にガラス基板を用いる場合は、ガラス基板上に樹脂を用いてトラッキング案内溝16を形成したり、ガラス基板表面をエッチング等により切削することによってトラッキング案内溝16を設けても良い。
次いで、この基板11の表面に前述した各種合金等をスパッタ法にて成膜し、反射層12を形成する。また、基板11の上や反射層12の下に反射率の向上、記録特性の改善、密着性の向上等のために公知の無機系または有機系の中間層、接着層等を設けることもできる。このとき、反射層12の厚さは50〜200nm程度とするのが好適である。
【0026】
続いて、反射層12上に、本発明に係る膜厚測定方法を適用し、所定の吸光度(空気をリファレンスとして波長360nmで測定した吸光度)を示す厚みで、記録層13を形成する。記録層13の形成方法としては、真空蒸着法、スピンコート法等が挙げられるが、量産性、コスト面からはスピンコート法が好ましい。また記録層13の材料によっては、塗布法より真空蒸着法の方が好ましい場合もある。
また、スピンコート法等の塗布法により記録層13を形成する場合の塗布溶媒としては、反射層12を侵さない溶媒であればよく、特に限定されない。例えば、ジアセトンアルコール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等のケトンアルコール系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;n−ヘキサン、n−オクタン等の鎖状炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、tert−ブチルシクロヘキサン、シクロオクタン等の環状炭化水素系溶媒;テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール、ヘキサフルオロブタノール等のフルオロアルキルアルコール系溶媒;乳酸メチル、乳酸エチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル等のヒドロキシカルボン酸エステル系溶媒等が挙げられる。
真空蒸着法の場合は、抵抗加熱や電子線ビームによる加熱によって記録層13を形成する材料の成分を蒸発させ、反射層12上に蒸着させることにより、記録層13を形成する。
【0027】
このようにして記録層13を形成した後、この記録層13上に、セパレート層15を形成する。前述の無機材料を使用してセパレート層15を形成する場合には、スパッタ法等の各種ドライプロセス等、公知の無機材料薄膜形成方法を用いることができる。また親水性樹脂を使用する場合には、水または先に形成した記録層13の材料を溶解しない溶剤を使用して、スピンコート法等の公知の塗布法(ウェットプロセス)を用いて成膜し、これを乾燥させることにより、セパレート層15を形成することができる。
【0028】
しかる後、形成したセパレート層15上に、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等を塗布することによって、カバー層14を、例えば厚さ0.1mmに形成する。ここで、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等は、適当な溶剤に溶解して塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。紫外線硬化性樹脂は、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製した後にこの塗布液を塗布し、紫外線光を照射して硬化させることによって形成することができる。このカバー層14の塗布による形成方法としては、記録層13と同様にスピンコート法やキャスト法等の塗布法が用いられるが、この中でもスピンコート法が好ましい。
【0029】
さて、本実施の形態において、上記したような製造工程では、記録層13を形成し、セパレート層15を形成する前の段階で、記録層13の膜厚を測定する。そして、その測定結果を記録層13の形成工程にフィードバックする。例えば、記録層13の形成にスピンコート法を用いているのであれば、記録層13の膜厚を測定後、それ以降に記録層13を形成するために塗布する色素材料の量を変更するのである。より具体的には、膜厚の測定の結果、記録層13が予め決められた範囲(設計許容誤差範囲)に対して外れるとき、その範囲内に入るように、塗布する色素材料の量を変更するのである。
【0030】
このように、記録層13の膜厚を測定するには、反射層12上に形成された記録層13に対し、記録層13に略直交する方向から、記録層13を形成する材料に添加された第二の色素が大きな吸収を有する、例えば波長680nmの膜厚測定用のレーザ光を当て、その反射光の反射率(吸収率)を測定する。
図3は、膜厚測定用に、例えば波長680nmの光を記録層13に当てたときの反射光の反射率(吸収率)と、減衰係数k=0.2としたときの記録層13の膜厚の変化(0〜100nm)との関係を示す曲線L2である。この図3に示すように、記録層13の膜厚が大きくになるにしたがい、反射率はほぼリニアに低くなる。
例えば、記録層13の膜厚の設計値を75nmとしたとすると、その近傍で、曲線L2の傾きは図8に示したような曲線L1に比較して十分に大きい。したがって、測定された反射率から記録層13の実際の膜厚を1対1の関係で得ることができ、数nmオーダでの誤差を含んだ記録層13の膜厚を正確に測定することができる。
ちなみに、図3中に示した曲線L3は、第二の色素を減衰係数k=0としたとき、つまり記録層13に第二の色素を添加せず、波長405nmのレーザ光に対して大きな吸収を有する第一の色素のみを含んで形成した場合に、膜厚測定用として、波長680nmの光を当てた場合の例である。この場合、曲線L3の傾きが全体に小さく、記録層13の膜厚を正確に測定するのは困難であり、第二の色素の添加による効果は明らかである。
【0031】
ところで、図4に示すように、膜厚測定用として、波長680nmの光を当てた状態において、これに対して吸収を有する第二の色素を含む記録層13の屈折率nは、例えば1.6となる。これに対し、図7に示したような従来の方式の場合、膜厚測定用に波長405nmの光を当てる状態において、記録層3の屈折率nは、例えば2.2となる。
双方のケースを比較すると、本実施の形態における構成と、図7に示した従来方式の構成とでは、膜厚の測定状態において、記録層13、3の表面に接する膜厚測定環境雰囲気(一般には空気)の屈折率(空気の場合、屈折率n=1.0)との差が大きく異なる。本実施の形態の記録層13(屈折率n=1.6)の方が、従来方式の記録層3(屈折率n=2.2)よりも、膜厚測定環境雰囲気(空気:屈折率n=1.0)に近いのである。一般に、界面の両側の物質の屈折率の差が小さい方が干渉が生じ難いため、つまり第二の色素を含む本実施の形態の記録層13は、従来の方式の構成に比較し、干渉の影響がより少ない状態で膜厚の測定を行うことができるのである。
【0032】
上述したように、記録層13に、記録/再生用のレーザ光の波長に対して大きな吸収を有する第一の色素に加え、大きな吸収を呈する波長領域が第一の色素とは異なる第二の色素を添加する構成とした。そして、記録層13の膜厚を測定するために、第二の色素が大きな吸収を呈する波長領域に対応した波長の光を当てる構成とした。これにより、膜面入射方式の光記録媒体であっても、記録層13の膜厚を反射によって測定することが可能となる。しかも、第二の色素が大きな吸収を呈する波長領域を、第一の色素よりも長波長側に設定することにより、例えばCD−Rの記録/再生に用いられるレーザ光源やスペクトルメータ等、既存のものを用いて記録層13の膜厚測定を行うことが可能となり、また、第二の色素としても、CD−R用の色素材料を用いることが可能となり、経済的である。また、第一の色素よりも長波長側で大きな吸収を有する第二の色素を含む記録層13の屈折率は、第二の色素を含まない場合、つまり従来の記録層3(図7参照)に比べ、空気との屈折率の差が小さいために、干渉の影響が小さく、吸収の影響が支配的な状態で膜厚の測定を行うことができる。これにより、膜厚の変化に対する反射率の変化が大きい、つまり図3において曲線L2の傾きが大きい部分で膜厚の測定を行うことが可能となり、反射率に対して膜厚が1対1で対応し、精度の高い測定が可能となる。
【0033】
加えて、光記録媒体の製造工程では、上記のように、反射層12上に記録層13を形成した状態で膜厚の測定を行い、その測定結果を記録層13の形成工程にフィードバックすることによって、記録層13の膜厚管理をリアルタイムに近い形で効率良く行うことが可能となる。
【0034】
[他の実施の形態]
さて、上記の実施の形態では、上記したような記録層13の膜厚の測定に際し、記録層13に略直交する方向から膜厚測定用の光を当てる構成としたが、これに代えて、以下に示すような構成を採用することもできる。
【0035】
すなわち、図5に示すように、第一の色素および第二の色素を含む記録層13の膜厚を測るに際し、記録層13に対して略直交する方向から膜厚測定用の光を当てるのではなく、ブリュースター角θ0で入射させ、その反射光を検出するのである。
ブリュースター角θ0とは、物質に固有の値であり、
tanθ0=nd/n0
で表される。ここで、ndは物質(本実施の形態では第二の色素)の屈折率、n0は空気の屈折率である。
より詳しく説明すると、記録層13の膜厚を測定するため、光源30から、記録層13に含まれる第二の色素が大きな吸収を示す波長領域に対応した波長の光(例えば波長680nmのレーザ光)のP偏光を、記録層13に対してブリュースター角θ0で照射し、その反射光の反射強度を光検出器31で検出するのである。
【0036】
このように、P偏光をブリュースター角θ0で記録層13に照射すると、記録層13表面での反射を排除することができ、記録層13の吸収と膜厚に相対した反射強度を得ることができ、より高精度な膜厚測定を行うことが可能となる。
なお、P偏光の入射角は、ブリュースター角θ0にほぼ等しければよく、本発明の効果を損なわない限り、多少のずれは許容される。
【0037】
ところで、種々の条件によって、記録層13の第二の色素に対応したブリュースター角がわからないときや、ブリュースター角が変動しやすい場合には、記録層13に対して照射する光の入射角を固定せず、光源30あるいは基板11を保持した保持部(図示無し)のいずれかを動かすことによって入射角を変化させ、そのときに光検出器31で検出される反射光の反射強度の最小値を測定し、この、反射強度の最小値に基づいて記録層13の膜厚を求めることもできる。
図6は、このように、膜厚測定用の光の入射角度を、例えば40度から70度に変化させたときの反射強度の変化を示すものであり、55度〜60度の範囲で反射強度が最小値を示している。
このような反射強度の最小値を示す入射角度は、ブリュースター角にほぼ等しく、この値を用いて測定を行うことによって、高精度な膜厚測定を行うことができるのである。
【0038】
なお、上記実施の形態において、膜厚測定用の光として、波長680nmのレーザ光を用いる例を挙げたが、これに限るものではなく、可視光や赤外光を用いることもできる。その場合、当然のことながら、記録層13に添加される第二の色素には、膜厚測定用の光の波長領域に対し、大きな吸収を有するものを用いる。
加えて、上記実施の形態では、記録/再生用に波長405nmの青色レーザを用い、記録層13にこの青色レーザに対して大きな吸収を有する第一の色素を用いる構成としたが、これ以外の波長領域の光を記録/再生用として用いることもできる。その場合も、記録層13の第一の色素には、記録/再生用の光の波長領域に対し、大きな吸収を有するものを用いる。
また、必要に応じて通常CD−Rに用いられるような波長770〜830nm程度の近赤外レーザや、DVD−Rに用いられるような波長620〜690nm程度の赤色レーザ等、複数の波長の記録/再生用の光に対し、各々を用いての記録に適する色素を第一の色素として併用し、複数の波長域でのレーザ光による記録に対応する記録層13を形成することもできる。この場合、膜厚測定用としては、上記したような記録/再生用の複数の波長領域以外の波長を有した光を膜厚測定用に用い、記録層13に添加される第二の色素には、膜厚測定用の光の波長領域に対し、大きな吸収を有するものを用いる。
【0039】
さらに、上記実施の形態では、製造工程において、記録層13を形成した直後、つまりカバー層14を形成しない状態で記録層13の膜厚を測定する構成としたが、これに限るものではなく、カバー層14を形成した後に記録層13の膜厚測定を行う構成とすることも可能である。この場合、上記実施の形態のように、測定結果のフィードバックを迅速に行い、記録層13を形成するための色素材料のスピンコート量をリアルタイムに近い形で調整することは難しくなるが、その反面、一般に、カバー層14を形成する材料の方が、記録層13よりも屈折率が空気に近いため、より良い測定条件を確保することが可能となるという利点がある。
【0040】
これ以外に、他の実施の形態として、ブリュースター角を用いて記録層13の膜厚を測定する例を挙げたが、この場合、必ずしも記録層13に第二の色素を添加することは必須ではない。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、膜面入射方式の光記録媒体において、記録層の膜厚を高精度で測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態における光記録媒体の層構成を示す断面図である。
【図2】 光記録媒体の記録層に含まれる色素における、照射する光の波長と反射率との関係を示す図である。
【図3】 記録層の膜厚と反射率との関係を示す図である。
【図4】 記録層における反射の様子を示す図である。
【図5】 ブリュースター角で光を当てて記録層の膜厚を測定するときの概略構成を示す図である。
【図6】 記録層に当てる光の角度を変えたときの、角度と反射率との関係を示す図である。
【図7】 従来の光記録媒体に光を反射させたときの反射の様子を示す図である。
【図8】 従来の光記録媒体における記録層の膜厚と反射率との関係を示す図である。
【符号の説明】
11…基板、12…反射層、13…記録層(層)、16…トラッキング案内溝、30…光源、31…光検出器
Claims (13)
- 表面にトラッキング案内溝を有した基板上に、反射層を形成する反射層形成工程と、
前記反射層上に記録層を積層して形成する記録層形成工程と、
前記反射層上に形成された前記記録層に対し、当該記録層の膜厚を測定するための測定光を当て、その反射光の反射率を測定する反射率測定工程と、
前記測定された反射率に基づき、前記記録層の膜厚を特定する膜厚特定工程と、を有し、
前記記録層形成工程では、記録/再生用の光の波長領域に対して吸収スペクトルを有する第一の色素と当該第一の色素とは異なり記録/再生用の光に反応を示さない最大吸収波長を有する第二の色素を含有させて前記記録層を形成し、
前記反射率測定工程では、前記第二の色素が吸収スペクトルを有する波長領域の光を前記測定光として前記記録層に当てることを特徴とする光記録媒体の製造方法。 - 前記測定光は、前記記録層に対する記録/再生用の光とは異なる波長であることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
- 前記膜厚特定工程にて得られた前記記録層の膜厚に基づき、後に製造する光記録媒体に対して実行される前記記録層形成工程にて、記録層を形成する材料の前記反射層上への供給量を調整することを特徴とする請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
- 前記反射率測定工程、前記膜厚特定工程は、前記反射層上に前記記録層が形成され、かつ当該記録層上に他の層が形成される前に実行されることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
- 前記反射率測定工程では、前記測定光として、P偏光を、前記記録層の屈折率に基づいて決まるブリュースター角で当該記録層に入射させ、その反射光の反射率を測定することを特徴とする請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
- 前記反射率測定工程では、前記測定光として、P偏光を、前記記録層に対し複数の角度で入射させてその反射光の反射率を測定し、
前記膜厚特定工程では、前記測定された反射率のうち最も低いものに基づいて前記記録層の膜厚を特定することを特徴とする請求項1記載の光記録媒体の製造方法。 - 表面にトラッキング案内溝を有した基板上に反射層および記録層を順次積層してなる光記録媒体の製造工程における品質管理方法であって、
前記反射層上に形成された前記記録層に対し、当該記録層の膜厚を測定するための測定光を当て、その反射光の反射率を測定する反射率測定ステップと、
前記測定された反射率に基づき、前記記録層の膜厚を特定する膜厚特定ステップと、を有し、
前記記録層は、記録/再生用の光の波長領域に対して吸収スペクトルを有する第一の色素と当該第一の色素とは異なり記録/再生用の光に反応を示さない最大吸収波長を有する第二の色素を含み、
前記測定光は、前記記録層に含まれる第二の色素が有する吸収波長領域に対応し、かつ記録/再生用の光とは異なる波長であることを特徴とする品質管理方法。 - 前記反射率測定ステップでは、前記測定光として、P偏光を、前記記録層の屈折率に基づいて決まるブリュースター角で当該記録層に入射させ、その反射光の反射率を測定することを特徴とする請求項7記載の品質管理方法。
- 前記反射率測定ステップでは、前記測定光として、P偏光を、前記記録層に対し複数の角度で入射させてその反射光の反射率を測定し、
前記膜厚特定ステップでは、前記測定された反射率のうち最も低いものに基づいて前記記録層の膜厚を特定することを特徴とする請求項7記載の品質管理方法。 - 前記膜厚特定ステップにて得られた前記記録層の膜厚に基づき、後に製造する光記録媒体の記録層を形成する材料の前記反射層上への供給量を調整することを特徴とする請求項7記載の品質管理方法。
- 前記反射率測定ステップ、前記膜厚特定ステップは、前記反射層上に前記記録層が形成され、かつ当該記録層上に他の層が形成される前に実行されることを特徴とする請求項7記載の品質管理方法。
- 所定の波長領域に対して吸収スペクトルを有する第一の色素が含有された層の膜厚測定方法であって、
前記層を形成するに際し、前記第一の色素とは異なる最大吸収波長を有する第二の色素を含有させておき、
前記第二の色素が吸収スペクトルを有する波長領域の光を前記層に当て、その反射光の反射率に基づいて前記層の膜厚を測定することを特徴とする膜厚測定方法。 - 前記層に当てる光として、P偏光を、前記第二の色素の屈折率に基づいて決まるブリュースター角で当該層に入射させることを特徴とする請求項12記載の膜厚測定方法。
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