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JP3986301B2 - 金属ガスケットによる密封構造および密封方法 - Google Patents

金属ガスケットによる密封構造および密封方法 Download PDF

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JP3986301B2 JP2001370512A JP2001370512A JP3986301B2 JP 3986301 B2 JP3986301 B2 JP 3986301B2 JP 2001370512 A JP2001370512 A JP 2001370512A JP 2001370512 A JP2001370512 A JP 2001370512A JP 3986301 B2 JP3986301 B2 JP 3986301B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属ガスケットによる密封構造および密封方法に関し、詳しくは、配管接続部における気密封止などに利用され、特に気密性に優れているとされる金属ガスケットを用いた密封構造と、そのような密封構造を用いた密封方法とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】
各種の密封構造で使用されている一般的なガスケットには、金属ガスケット、セミ金属ガスケットおよび非金属ガスケットがある。
金属ガスケットは、気密性、耐熱性に優れるため、原子力分野、半導体分野などにおける各種配管、機械設備など、高温、低温、高圧、高真空などの過酷な条件下において、広範に用いられている。
ガスケット、特に金属ガスケットは、継ぎ手などの密封構造に使用したあと、密封構造を分解してしまうと、金属ガスケットの再使用はできないとされている。
【0003】
ガスケットは、密封使用時に強い締め付け力を受けて変形するので、変形復元量の小さな金属ガスケットは、一旦、密封構造を開放した後、再使用のために、既に変形してしまった金属ガスケットを再度締め付けても、新たな「なじみ」を得るための十分な締め付けができず、所定のシール性が得られないのである。
したがって、従来は、密封構造の開閉を行なうたびに、使用済みの金属ガスケットを廃棄し、新たな金属ガスケットに交換していた。そのため、フランジ開閉頻度が高いフランジ継ぎ手などに、金属ガスケットを使用すると、フランジの開閉作業のたびに、ガスケットの交換が必要になり、高コストとなっていた。
【0004】
そこで、金属ガスケットを再使用できるようにする技術が、いくつか提案されている。
例えば、特開平5−248542号公報に開示された技術は、一対のフランジの両方に、内側側壁部が傾斜しているシール溝を設け、断面矩形で比較的硬質の金属ガスケットと組み合わせている。金属ガスケットの断面矩形の角部がシール溝の傾斜面に当接することで密封性が向上し、金属ガスケットの繰り返し使用も可能であるとされている。
特開昭59−200869号公報に開示された技術は、金属ガスケットの材料に形状記憶合金を使用し、再使用する前に金属ガスケットを加熱して原形に復元させることで、金属ガスケットの繰り返し使用を可能できるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の繰り返し使用を意図した金属ガスケットの技術は何れも、実用性に乏しいものであった。
前記特開平5−248542号公報の技術は、金属ガスケットの復元性が向上するわけではないので、フランジ面が接触するまで金属ガスケットを圧締めする使用方法では、再使用時に、締め付け量を増やすことができないので、密封性が十分に発揮できなくなる。そこで、この技術では、締め付けトルクを制御しながらボルト締めを行うトルク管理を行ない、フランジ面が接触するまでは締め付けないようにし、再使用のたびに、金属ガスケットの矩形角部の変形を徐々に増やしていくような使い方がされる。しかし、厳密なトルク管理は非常に手間がかかり、ボルト締め作業が煩雑で難しくなる。フランジ面を締めきらない上記方法では、ボルトの応力緩和やガスケットクリープによってシール性が低下する問題がある。ガスケットの変形は再使用のたびに増えるため、繰り返し使用は数回が限界である。
【0006】
前記特開昭59−200869号公報の技術は、形状記憶合金のコストが非常に高くつく。再使用の前に加熱して十分に復元させるための作業工程が増え、過熱設備も必要になる。しかも、密封使用時の環境温度が、形状記憶合金の変態温度以下としなければならないという制限があり、使用場面が限定されてしまう。
本発明の課題は、金属ガスケットを繰り返し使用しても、密封性能の低下が少なく、実用的に何度も繰り返して使用することが可能な密封構造および密封方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる金属ガスケットによる密封構造は、一対の密封面の間に環状中実の金属ガスケットを挟み込んで金属ガスケットの内外周空間を遮断する密封構造であって、前記一方の密封面は、前記金属ガスケットの当接個所に配置された平坦部を有し、前記他方の密封面は、前記金属ガスケットが収容されるガスケット収容溝を有し、前記ガスケット収容溝は、前記金属ガスケットが当接する側壁に配置され底側から開口側へと開く拡開部と、前記金属ガスケットよりも底側に配置される空隙部とを有し、前記金属ガスケットは、前記一方の密封面に有する平坦部と、前記他方の密封面のガスケット収容溝に有する左右の側壁の拡開部との3個所に当接し、ガスケット収容溝に収容されたときに、金属ガスケットの一部がガスケット収容溝の外に突出する構造となっていることにより、一旦使用したガスケットを裏返して再使用可能であることを特徴とする
【0008】
〔密封面〕
互いに開閉あるいは分離結合できるようになった一対の部材間で、互いに対面して配置され、密着して閉じ合わせることができ、中間に配置される金属ガスケットによる密封を行なう面である。通常の密封構造あるいは密封装置における密封面であれば、その材料や構造は特に限定されない。
例えば、配管のフランジ継手における、一対のフランジの対向面、真空容器と蓋の開閉面などが挙げられる。
密封面は、基本的には平坦面であるが、湾曲面の場合もある。
【0009】
密封面の材質は、特に限定されないが、通常は、鋼やステンレスその他の金属からなるものである。セラミックやガラス質の場合もある。金属の表面にセラミックなどのコーティングが施される場合もある。
〔金属ガスケット〕
基本的には、通常の密封構造で使用されているガスケットと同様の材料および形状構造を有するものでよい。
金属ガスケットの材料として、変形および復元性の観点から、比較的硬度が小さい材料が好ましい。具体的には、アルミニウム、銅、ニッケル、銀、金などが挙げられる。硬度として、ビッカース硬度200Hv以下の材料が好ましい。耐腐食性および耐熱性の面からSUSなども好ましい。ガスケットの硬度は、ガスケットが当接する密封面の硬度よりも小さいことが望ましい。
【0010】
金属ガスケットの断面形状として、一般的な円形や楕円形、多角形などが採用される。中空円形やC形なども採用できる。材質の異なる部材で二重構造にしたものや、部分的に別の材料からなる部材を組み合わせたものもある。金属部分とセラミックなどの非金属部分とを組み合わせることもできる。本発明では、一部に非金属材料が使用されていても、基本的に金属で構成されているものを、金属ガスケットと称する。
金属ガスケットは、密封面において密封遮断すべき領域を囲む環状に構成される。例えば、配管フランジであれば、配管あるいは流体通路を囲むことのできる形状寸法に設定される。環状とは、円環状のほか、楕円や長円さらには矩形や多角形状のものも含まれる。
【0011】
金属ガスケットの断面形状として、ガスケット収容溝あるいは密封面に対する当接が良好に行なえたり、使用時の変形による密封機能の発現および再使用時の変形復元が良好に行なわれたりするものが好ましい。
例えば、ガスケット収容溝の側壁との当接個所が、側壁と同じ形状になっているものが好ましい。ガスケット収容溝の側壁が傾斜面の場合、傾斜面と同じ傾斜角度を有するものが好ましい。
金属ガスケットの断面形状が、環状の金属ガスケットの中心線に対して表裏で対称形状を有するものが好ましい。この条件を満足する形状として、円形や楕円形、六角形、八角形などがある。
【0012】
金属ガスケットとして、中空OリングやCリングなども使用できる。これらの金属ガスケットは、比較的に低い締め付け荷重で使用することができる。
〔密封面の平坦部〕
一対の密封面のうち、一方の密封面は、金属ガスケットの当接個所に配置された平坦部を有する。
金属ガスケットの配置形状によって、平坦部の配置も変える。密封面の全面が平坦であってもよいし、金属ガスケットの環形状に沿う領域のみに平坦部が設けられていて、それ以外の領域には段差や凹凸を有するものであってもよい。
【0013】
〔ガスケット収容溝〕
一対の密封面のうち、他方の密封面は、全体は前記一方の密封面と密着して当接できる形状を有するとともに、金属ガスケットが収容されるガスケット収容溝を有する。
ガスケット収容溝は、基本的には、通常の密封構造におけるガスケット収容溝あるいはシール溝と呼ばれる構造と同様のものである。
ガスケット収容溝は、金属ガスケットの環形状に合わせて環状に配置されている。前記一方の密封面の平坦部に対応する位置に配置される。
【0014】
ガスケット収容溝には、金属ガスケットが当接する側壁を有する。側壁は、金属ガスケットの左右両側に存在する。この側壁の少なくとも一部に、底側から開口側へと開く拡開部を有する。
拡開部は、直線状の傾斜面であってもよいし、円弧状などの曲線状をなすものであってもよい。拡開部が、傾斜や曲率の異なる複数の部分に分割されてあってもよい。直線と曲線とを組み合わせた形状であってもよい。
拡開部は、左右の側壁で対称形に配置されていてもよいし、非対称形であってもよい。例えば、左右の拡開部で傾斜角度が異なる傾斜面を配置することもできる。
【0015】
ガスケット収容溝のうち、拡開部以外の側壁および底壁の形状については、金属ガスケットの収容ができれば、特に限定されない。例えば、拡開部よりも開口側になる側壁が垂直であってもよい。拡開部よりも底側に、垂直な側壁や平坦な底面、U字形の底部などを配置することもできる。
ガスケット収容溝に金属ガスケットが収容された状態で、金属ガスケットよりも底側に空隙部が配置されるようにする。金属ガスケットの底部は、ガスケット収容溝の内面には当接しないようにする。空隙部が大きいほど、金属ガスケットに締め付け圧力を加えたときの底部側への変形が行い易く、再使用時の締め代も大きくできる。
【0016】
〔密封構造の使用〕
基本的には、通常の金属ガスケットを用いた密封構造と同じように使用する。
一方の密封面に有するガスケット収容溝に金属ガスケットを収容する。ガスケット収容溝の左右の側壁に設けた拡開部に、金属ガスケットが当接して支持される。拡開部と金属ガスケットとの当接は、線接触であっても、面接触であってもよい。面接触のほうが密封性は高まる。金属ガスケットの底部は、ガスケット収容溝の底には当接せず、空隙部が存在する状態である。
金属ガスケットは、ガスケット収容溝の開口よりも上に一部が突出した状態になる。このときの、密封面から金属ガスケットの上端までの距離が、締め代になる。
【0017】
他方の密封面に有する平坦部を、金属ガスケットの上端に当接させて、密封面同士を閉じる方向に締め付ける。例えば、配管フランジの場合、一対のフランジをボルトなどで締め付ければよい。
密封面同士の締め付けによって、金属ガスケットが変形する。密封面同士が当接して完全に閉じられる状態になるまで締め付ける。金属ガスケットは、全体がガスケット収容溝の内部に収まるような形状に変形する。この変形に伴なう反発力で、金属ガスケットと両側の密封面とが、隙間なく圧接され、密封機能が発現する。
【0018】
環状の金属ガスケットに対して、内周側の空間と外周側の空間とが確実に遮断される。内外空間に大きな圧力差が生じても、密封性が損なわれることがない。
〔再使用〕
金属ガスケットによる密封構造は、必要に応じて密封を解除し、再び密封することがある。
例えば、配管フランジの場合、配管レイアウトの変更、配管内の清掃や配管部品の洗浄などの作業を行う際には、フランジの密封を解除し分解することになる。
【0019】
密封構造の密封を解除すると、金属ガスケットに加わっていた締め付け力は取り除かれる。金属ガスケットは、ある程度までは元の形状に戻る方向に復元する。しかし、完全に復元することはない。通常は、ガスケット収容溝の形状に沿って変形した形が、わずかに戻る程度である。
変形した金属ガスケットは、ガスケット収容溝から取り出す。
その後、密封構造を再び閉じて密封状態にする際に、新たな金属ガスケットを使用するのではなく、前記取り出した変形済みの金属ガスケットを使用する。
変形した金属ガスケットを裏返して、ガスケット収容溝に取り付ける。すなわち、前の使用状態では、ガスケット収容溝の底側に存在していた側を、ガスケット収容溝の開口側になるように上下を入れかえる。
【0020】
金属ガスケットのうち、前の使用状態で、一方の密封面の平坦部に当接して平坦に変形させられた部分が、ガスケット収容溝の拡開部に当接する。金属ガスケットのうち、前の使用状態で、ガスケット収容溝の拡開部に当接して拡開形状に変形させられた部分は、ガスケット収容溝の上方に突出して配置される。この突出量が、締め代になる。
金属ガスケットの上端に、相手側の密封面が当接し、前記同様の締め付けを行なって、密封面同士を密着して当接させる。この状態で、金属ガスケットによる密封機能が発現する。
【0021】
金属ガスケットは、前回の使用状態と同様に、一方の密封面の平坦部とガスケット収容溝の内部形状とにしたがって変形させられる。
〔繰り返し使用〕
前記した最初の使用状態および再使用状態の何れでも、金属ガスケットは、ガスケット収容溝の内部形状に沿って変形させられる。
したがって、再使用状態から、さらに密封状態の解除あるいは密封構造の分解を行ない、変形した金属ガスケットを取り出して裏返し、ガスケット収容溝に収容すれば、まったく同じようにして密封機能を発現させることができる。
【0022】
金属ガスケットの、ガスケット収容溝と前記平坦部とによる変形が繰り返される限り、同じ金属ガスケットを用いて、密封状態と解除状態とを繰り返すことが可能になる。
但し、金属ガスケットの変形は、全く同じ形状で繰り返されるわけではない。通常は、金属ガスケットが締め付け方向に厚みが薄くなるように徐々に形が変化することになる。
その結果、金属ガスケットをガスケット収容溝に収容したときに、ガスケット収容溝の上に突出する部分の高さ、すなわち、締め代が少なくなる。必要とされる密封機能が発揮できなくなるまで、締め代が少なくなれば、その金属ガスケットについては使用できなくなる。
【0023】
金属ガスケットが使用できなくなるまでの使用回数は、使用条件や要求性能によっても異なるが、従来の金属ガスケットと同等の締め代に設定するなど、通常の使用条件では、2回以上、15回程度までである。好ましくは、5〜10回まで使用することができる。
〔保持部材〕
互いの対向面にそれぞれ密封面を有する一対の密封部材と、前記一対の密封部材の中間に配置され、両面に密封面を有するガスケット保持部材とを組み合わせて使用することができる。
【0024】
密封部材とは、前記した配管フランジのフランジ板や気密蓋と開口枠など、密封面を備えた部材である。
保持部材は、密封部材とは別の部材である。保持部材の材料は、密封部材と同様でよい。鋼やステンレスなどの金属が使用できる。
保持部材の両面には、密封部材と同様の密封面を設けておく。
一対の密封部材の中間に保持部材を配置した状態で、一方の密封部材の密封面と、この密封面と対向する保持部材の片側の密封面との間に、前記同様の密封構造からなる第1の密封構造が構成できる。他方の密封部材の密封面と、この密封面と対向する保持部材の他側の密封面との間にも、もうひとつの密封構造すなわち第2の密封構造が構成できる。それぞれの密封構造には、金属ガスケットが使用されることになる。
【0025】
上記構造では、一対の密封部材の間を、2個所の密封構造で強力に密封することができる。保持部材および金属ガスケットの形状や材料などを変更することで、密封部材のほうには変更を加えることなく、密封構造の機能や性能などを変えることができる。
2個所の密封構造の何れでも、ガスケット収容溝を保持部材側に設けておけば、密封部材側には平坦部を設けておくだけでよい。密封部材側には、高コストになる、ガスケット収容溝の加工が不要になる。ガスケット収容溝の形状変更を行なうときには、保持部材だけを取りかえればよい。設備装置などに連結された状態の密封部材のほうは、取り外しなどの作業を行うことなく、そのまま使用しつづけることができる。
【0026】
保持部材の両面に有するガスケット収容溝に金属ガスケットを収容した状態で、全体をまとめて、一対の密封部材の中間に装着する作業や取り出す作業を行うことができる。特に、既に密封使用したあとで、ガスケット収容溝内で変形して固着した状態の金属ガスケットでも、保持部材に収容したままであれば、まとめて容易に取り扱うことができる。金属ガスケットのガスケット収容溝からの取り出し、裏返し、再装着する作業が、密封部材から離れたところで、作業性良く行なえる。
保持部材の両面に配置されるガスケット収容溝の位置を、内側と外側とにずらせておくことができる。これによって、深いガスケット収容溝であっても配置できることになる。
【0027】
保持部材は、全体が一体構造であってもよいし、複数の部材に分割構成されていて使用時に組み合わせるものであってもよい。このような組み立て構造の保持部材は、製造を容易にしたり、ガスケット収容溝への金属ガスケットの収容および取り出しを容易にしたりするのに有効である。
保持部材を、ガスケット収容溝の位置を境界にして、内外周に2分割しておくことができる。この構造では、ガスケット収容溝の左右の側壁が、内外の分割部材の内周または外周の端面で構成されることになる。内外の分割部材は、互いの位置決めを正確にするために位置決め用の凹凸や当接面を備えておくことができる。
【0028】
保持部材の厚みは、密封時に加わる締め付け圧力などの外力に耐えて金属ガスケットを保持し密封機能を発揮させることができるように設定しておく。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1−図6に示す実施形態は、配管のフランジ継手個所における密封構造に適用した場合である。
〔全体構造〕
図1に示すように、一対の円盤状をなすフランジ10、20にはそれぞれ、配管12、22が接続されている。配管12、22には、各種のガスが流通する。
一対のフランジ10、20は、鋼材で構成され、互いに閉じ合わされる平坦な密封面16、26を有している。両フランジ10、20の外周には、周方向の複数個所に、互いに連通するボルト孔14、24が貫通している。図2に示すように、互いのボルト孔14、24に、ボルト50を挿通してナットで締め付けることで、フランジ10、20が固定され、密封面16、26が閉じ合わされる。
【0030】
図1の上側に配置された密封面16は、全体が平坦である。下側の密封面26は、配管22とボルト孔24との間に、環状のガスケット収容溝30を有する。
ガスケット収容溝30は、断面が2等辺三角形をなし、左右の側壁が底側から開口側へと開く傾斜面32になっている。
ガスケット収容溝30には、金属ガスケット40が収容される。金属ガスケット40は、アルミニウムからなり、断面円形状をなし、ガスケット収容溝30の周長さに対応する環状をなしている。
金属ガスケット40は、ガスケット収容溝30に収容された状態で、ガスケット収容溝30の左右に存在する傾斜面の途中にそれぞれ当接して支持される。ガスケット収容溝30のうち、金属ガスケット40よりも底側には、下方に尖った三角形状の空隙34があいている。金属ガスケット40の上部は、ガスケット収容溝30の開口面すなわち密封面26よりも上方に突出している。金属ガスケット40の上端と密封面26との高さ位置の差が、いわゆる締め代になる。
【0031】
〔密封構造〕
図1に示すように、ガスケット収容溝30に金属ガスケット40を装着したあと、図2に示すように、上下のフランジ10、20を閉じて、ボルト50で締め付ける。
このとき、上側のフランジ10の密封面16を、金属ガスケット40の上端に当接させて、ボルト50による締め付け圧力を加える。金属ガスケット40が変形し、密封面16が下側の密封面26と密着する。変形した金属ガスケット40が、上下の密封面16、26に圧接されることで、金属ガスケット40の内周側になる配管12、22の空間を、金属ガスケット40よりも外周側の空間に対して、確実に遮断して密封することができる。
【0032】
金属ガスケット40の変形は、上側の密封面16の平坦面と、下側のガスケット収容溝30とで囲まれた三角形状の空間に規制されて起こる。変形したあとの金属ガスケット40は、断面が概略三角形で各頂点が丸くなった「三角おむすび形」になる。
〔再使用〕
上記した配管のフランジ継手では、配管のレイアウト変更があったり、配管内の清掃、洗浄などの作業を行なったりする際に、フランジ10、20を開くことがある。必要な作業が終わった後、配管の再接続が行なわれる。
【0033】
図2の状態で、ボルト50を緩めて取り外し、フランジ10、20を開いたときには、金属ガスケット40は、ガスケット収容溝30の形状にしたがって埋め込まれた状態であり、下向きに尖った三角形状をなしている。ガスケット収容溝30から金属ガスケット40を取り出しても、前記三角形状のままである。
図3に示すように、配管の再接続を行なうまえに、ガスケット収容溝30に再び金属ガスケット40を装着する。このとき、金属ガスケット40を、先の使用状態とは上下が逆になるように裏返して、ガスケット収容溝30に装着する。金属ガスケット40の三角形の頂点が上を向く姿勢になる。
【0034】
下向き三角形のガスケット収容溝30に、上向き三角形の金属ガスケット40が配置されるので、金属ガスケット40は、その一部のみしかガスケット収容溝30に収められない。金属ガスケット40の底辺が、ガスケット収容溝30の左右に存在する傾斜面32の途中に当接する。金属ガスケット40の上部は、ガスケット収容溝30の開口面すなわち密封面26よりも、かなり上に突出した状態になる。この状態で、金属ガスケット40の上端と密封面26との距離が、次に密封使用する際の締め代になる。
図5は、金属ガスケット40とガスケット収容溝30との関係を詳しく示している。2点鎖線で示す金属ガスケット40が、前記図2の状態を表す。金属ガスケット40は、三角形の底辺44が上側の密封面16に当接し、残りの2辺がガスケット収容溝30の左右の傾斜面32に当接している。ガスケット収容溝30の底側では、金属ガスケット40の三角形の頂点42よりも下側には空隙34があく。
【0035】
図5に実線で示す金属ガスケット40は、図3の状態を表す。金属ガスケット40の三角形状のうち、頂点42が平坦な上側の密封面16に当接し、三角形の底辺44が、ガスケット収容溝30の左右に存在する傾斜面32の途中に当接している。
図4に示すように、前回の使用時と同様に、ボルト50を取り付けてフランジ10、20を締め付け、密封面16、26を圧接して密封する。
金属ガスケット40は、平坦な密封面16と三角形状のガスケット収容溝30との間に収まるように変形する。この状態は、前回の密封状態である図2とほぼ同じ状態であり、金属ガスケット40による密封機能は十分に果たされる。
【0036】
金属ガスケット40の変形を詳しくみると、前記図3あるいは図5に示す、金属ガスケット40の三角形の頂点42が、平坦な密封面16で押し潰されて、平坦な底辺42になる。この変形に伴ない、ガスケット収容溝30の内部では、左右の傾斜面32に沿って、金属ガスケット40が底側に膨れるように変形する。金属ガスケット40の底側には空隙34があいているので、金属ガスケット40は比較的に容易に変形できる。その結果、金属ガスケット40の下部中央が膨出して、三角形の頂点を形作ることになる。
なお、図4に示す今回使用時における金属ガスケット40の形状と、図2の前回使用時における金属ガスケット40の形状とは、厳密に一致するものではない。今回使用時のほうが、前回使用時よりも、高さ方向に押し潰された形状になるものと推定できる。
【0037】
〔繰り返し使用〕
図4に示す再使用状態から、前回の使用時と同様に、フランジ10、20を開いて、金属ガスケット40を取り出せば、さらに次回の使用も可能である。
すなわち、再使用状態から取り出した金属ガスケット40も、断面形状は前回と同様に三角形状をなしているのであるから、もう一度、図5における頂点42と底辺44とが逆になるように裏返して使用すればよいのである。
フランジ10,20を開くたびに、金属ガスケット40を取り出して、上下を逆に裏返して装着し直すという作業を行なうことで、同じ金属ガスケット40を何度も繰り返し使用することが可能になる。
【0038】
金属ガスケット40が、前記した三角形状を維持していて、上下を逆にしてガスケット収容溝30に収容したときに、ガスケット収容溝30の上方に突出する部分の高さ、すなわち締め代が十分に確保されている限り、金属ガスケット40による密封機能は発揮できる。
但し、金属ガスケット40の使用を繰り返しているうちに、前記した三角形状が徐々に変化する。密封使用時に締め付け圧力が加わる上下方向に、三角形が扁平になるように変形する傾向がある。ガスケット収容溝30に収容したときに、密封面26よりも上方に突出する高さ、すなわち締め代が少なくなる。
【0039】
その結果、金属ガスケット40の密封機能は徐々に弱くなる。したがって、必要とされる密封機能が達成できなる限界回数を予測しておき、限界回数に達した金属ガスケット40は廃棄するようにすればよい。新たな使用の前に、ガスケット収容溝30に収容したときの金属ガスケット40の突出量すなわち締め代を測定して、金属ガスケット40の寿命あるいは性能低下を推測することもできる。
〔寸法条件〕
上記したような金属ガスケット40の繰り返し使用を可能にするために、好ましい寸法条件がある。
【0040】
金属ガスケット40の変形は、金属ガスケット40の材料特性、金属ガスケット40およびガスケット収容溝30の形状などの条件が決まれば、有限要素法などを適用して数値解析することで求められる。
図6に示すように、密封面26のガスケット収容溝30に金属ガスケット40を収容し、金属ガスケット40の上端に上側の密封面16を配置した状態で、各部の寸法を規定する。
断面円形をなす金属ガスケット40の直径がD、V字形をなすガスケット収容溝30の開口幅がW、鉛直線に対する傾斜角度がθ、密封面16、26の間隔すなわち締め代がGである。
【0041】
有限要素解析の前提条件として、以下の条件を想定した。
金属ガスケットの材質:純アルミニウム相当の強塑性体。
密封面の材質:SUS304相当の剛体、表面粗さRmax=2S。
摩擦係数:0.3、相対滑り速度:0.1。
ガスケット収容溝の溝中心径Dm:40mm。
<解析結果>
有限要素解析によって求められた各部の好ましい寸法とその理由は、以下のとおりである。
【0042】
ガスケット収容溝30の開口幅W=3〜10mm。
開口溝Wが大きくなると、ガスケット収容溝30に収容する金属ガスケット40の直径Dが大きくなり、密封面16、26を閉じるための締め付け荷重が大きくなる。金属ガスケット40の直径Dが小さ過ぎると、取り扱い難いという問題がある。適切な直径Dの金属ガスケット40を使用して、適度な締め付け荷重で使用するには、前記開口幅Wの範囲が好ましい。
傾斜角度θ=20〜45°、好ましくは25〜40°。
傾斜角度θによって、繰り返し使用したときの締め代量の減少度が変わる。締め代減少度を比較的小さい適度な範囲に設定するために、前記した傾斜角度範囲が好ましい。
【0043】
第1回目使用時の締め代G/金属ガスケット直径D=10〜40%、好ましくは20〜30%。
締め代Gが大きいほど締め付け荷重は大きくなる。第1回目使用時の締め代Gが変わっても、繰り返し使用による締め代の減少傾向の変化は少ない。第1回目使用時の締め代Gが大きいほど、その後の使用回でも締め代Gが大きくなり、繰り返し使用に有利である。金属ガスケット40の断面積が、ガスケット収容溝30の断面積よりも大きくなってしまうと、密封面16、26の締め切りができない。このような条件を考慮して、前記締め代Gの範囲が設定できる。
【0044】
なお、有限要素解析の設定条件が変わると、前記各部寸法の好ましい条件も変わる可能性はあるが、実用的使用の範囲では、前記寸法条件の範囲に設定しておけばよい。
後述する断面八角形の金属ガスケット40など、金属ガスケット40の形状や寸法を変更した場合には、前記同様の有限要素解析を適用することで、それぞれの条件において、より適切な寸法範囲を求めることができる。
〔ガスケット収容溝の変更例〕
図7に示す実施形態は、ガスケット収容溝30の形状を変更している。
【0045】
図7(a)に示すガスケット収容溝30は、概略ラッパ状をなす。ガスケット収容溝30の左右の側壁が、底側から開口側へと曲線状に拡がる傾斜面32になっている。
図7(b)に示すガスケット収容溝30は、2段V字形をなす。ガスケット収容溝30の左右の側壁が、2段の傾斜面32になっている傾斜面32の鉛直方向に対する傾斜角度が、底側では小さく、開口側では大きい。この場合、金属ガスケット40を収容したときには、傾斜面32の上段側あるいは下段側の何れが当接してもよい。要求される密封機能に合わせて金属ガスケット40の寸法形状を変えることで、金属ガスケット40の当接個所の傾斜角度を選択的に変更し、密封性能を調整することが可能である。
【0046】
〔多角形状の金属ガスケット〕
図8に示す実施形態は、多角形状の金属ガスケット40を使用する。
図8(a)に示す金属ガスケット40は、正四角形の対向する2辺を端から一定の距離まで斜めに切り落として、概略八角形にした形状を有する。金属ガスケット40の四方の傾斜辺の傾斜角度θaが、ガスケット収容溝30の傾斜面32の傾斜角度θに合わせてある。
ガスケット収容溝30に収容された金属ガスケット40は、左右下部の傾斜辺が、ガスケット収容溝30の傾斜面に当接して配置される。金属ガスケット40の下辺より底側には空隙34が構成される。金属ガスケット40の上辺が上側の密封面16に当接する。
【0047】
この実施形態では、第1回目の使用時から、平坦な密封面16およびガスケット収容溝30の傾斜面32に対して、金属ガスケット40が、広い範囲で確実に当接することができる。前記した図6の実施形態における断面円形の金属ガスケット40は、第1回目の密封使用時には、密封面16およびガスケット収容溝30傾斜面32に対して、線接触している。図5に示す2回目の使用時にも、やはり、線接触になる。これに対し、図8に示すように、この実施形態では、第1回目の使用時でも、金属ガスケット40が密封面16および傾斜面32の何れに対しても、面接触をしている。その結果、接触個所におけるなじみが良くなり、高い密封性能を発揮することができる。
【0048】
金属ガスケット40を裏返して再使用するときにも、八角形の傾斜辺がガスケット収容溝30の傾斜面32に確実に当接できる。使用を繰り返しても、常に、金属ガスケット40と密封面16および傾斜面32との接触は十分な面積での面接触になる。
なお、この実施形態では、繰り返し使用しているうちに、金属ガスケット40の八角形のうち、前記した傾斜辺が徐々に広くなり、高さ方向には短くなり、横方向に拡がるように変形するものと推測できる。
上記した実施形態は、八角形状の金属ガスケット40を使用しているが、八角形以外の多角形でも同様の機能を果たすことができる。
【0049】
例えば、図8(b)に示す六角形の金属ガスケット40が使用でき、12角形なども採用できる。
〔保持部材の使用〕
図9に示す実施形態は、一対のフランジ10、20の中間に保持部材60を配置する。
保持部材60は、フランジ10、20と同様の材料からなり、概略円板状をなし、中心に貫通孔62を有している。貫通孔62は、上下の配管12、22を連通させてガスなどの流通を図る。
【0050】
保持部材60の上下の平坦な表面51、53のそれぞれに、ガスケット収容溝30が設けられ、金属ガスケット40が装着される。ガスケット収容溝30は、前記した図1の実施形態と同様に左右対称の傾斜面32を有しているとともに、平坦な底面を有しており、全体が逆台形状をなしている。
上下のフランジ10、20には何れも、平坦な密封面16、26が設けられる。
保持部材60の上面61と、上側のフランジ10の密封面16との間に、一つの密封構造が構成され、保持部材60の下面63と、下側のフランジ20の密封面26との間に、別のもう一つの密封構造が構成される。
【0051】
上記の実施形態では、既存設備の一部品であるフランジ10、20の密封面16、26には、ガスケット収容溝30を設けなくても良いので、製造や加工の手間が省ける。ガスケット収容溝30がない一般的なフランジ継手に、本発明の密封構造を追加することも可能になる。
フランジ10、20の開け閉めおよび金属ガスケット40の裏返し作業などを行う際には、フランジ10、20の間から、保持部材60とともに金属ガスケット40を出し入れすることができる。フランジ10、20の外で、保持部材60から金属ガスケット40を取り出したり、裏返して再装着したりする作業を行えば、作業が容易である。フランジ10、20の設置個所に作業スペースが取れなかったり、作業環境が良くなかったりする場合でも、保持部材60を作業に適した場所に移動して必要な作業を行うことができる。
【0052】
〔保持部材の変更例〕
図10に示す実施形態は、前記実施形態と構造が異なる保持部材60を使用する。
図10(a)では、ガスケット収容溝30の位置を、上下で内周側と外周側とに少しずらせて配置している。
これによって、保持部材60の厚みを薄くすることができ、フランジ10、20による継手構造全体も短くなる。上下の金属ガスケット40は環径が違うので、繰り返し使用しても、上下のガスケット収容溝30に入れ間違うことがない。繰り返し使用の際に、保持部材60を上下に裏返して使用すると、フランジ10、20の密封面16、26に対して金属ガスケット40が当接する位置が変わることになり、密封面16、26の同じ位置ばかりに負荷が加わるのを軽減することができる。
【0053】
図10(b)では、保持部材60を、内外周に2分割している。内周部材60bの傾斜した外周端面と、外周部材60aの傾斜した内周端面との間に、V字形のガスケット収容溝30が構成される。
この実施形態では、密封使用後に、ガスケット収容溝30から変形した金属ガスケット40を取り出すのが容易になる。
すなわち、変形した金属ガスケット40が、ガスケット収容溝30の内部に密着して埋め込まれた状態になってしまった場合には、金属ガスケット40を傷付けないように、ガスケット収容溝30から引き出すのは、かなり技術あるいは力を要する。
【0054】
しかし、内周部材60bと外周部材60aとを、軸方向〔図10(b)の上下方向)にずらすように動かして、内周部材60bと外周部材60aとを引き離せば、金属ガスケット40はガスケット収容溝30から容易に取り出せる。内周部材60bと外周部材60aとに操作力を加えるので、金属ガスケット40に直接に大きな力を加えて損傷させる心配もない。
図10(c)の構造は、前記図10(a)の構造と図10(b)の構造を組み合わせている。
内周部材60bと外周部材60aとに分割構成され、両者の間に構成されるV字形のガスケット収容溝30は、内外周にずらせて配置されている。
【0055】
特に、内周部材60bと外周部材60aとは、上下のガスケット収容溝30を結ぶ線64で分割されている。分割線64で示される位置合わせ面を有することで、内周部材60bと外周部材60aとの位置決めが正確になり、内周部材60bと外周部材60aとの密封面61、63が上下にずれたり姿勢が傾いたりするようなことが防げる。
【0056】
【実施例】
本発明の実施例となる密封構造の性能を評価した結果を示す。比較例として、従来のバネ入りC形リングによる密封構造についても性能を評価する。
〔実施例1〕
金属ガスケット:断面円形(図6参照)、直径D=2mm、純アルミニウム製(硬度Hv=27)、環中心径40mm。
フランジ:SUS304製(表面粗さRmax=2S)、直径60mm、厚み20mm。
【0057】
ガスケット収容溝:V字溝(図6参照、傾斜角度θ=30°、溝開口幅W=3mm)。
したがって、金属ガスケットをガスケット収容溝に配置した図6の状態における初期締め代G=0.4mmになる。
〔実施例2〕
金属ガスケット:断面8角形〔図8(a)参照〕、幅2mm、高さ2mm、傾斜角度θa=30°、環中心径40mm、材質は実施例1と同じ。締め代G=0.4mm。
【0058】
フランジおよびガスケット収容溝は、実施例1と同じ。
〔比較例1〕
ガスケット:バネ入りCリング、外被材質アルミニウム、外被厚さ0.4mm、コイルバネ材質インコネル、バネ巻径2.6mm、バネ線径0.4mm、内径37mm、断面径3.8mm。
フランジ:実施例1と同じ。
ガスケット収容溝:矩形溝、溝幅5.0mm、溝深さ3.0mm。
〔密封性試験〕
アムスラー圧縮試験機を用い、一対のフランジの間にガスケットを装着した状態で、厚み方向に圧縮負荷を加え、フランジの密封面同士が完全に密着する締めきり状態にした。ガスケットの内側になるフランジの中央空間にヘリウムリークディテクターを接続した。ガスケットの外側になるフランジの外部空間にヘリウムガスを供給した。ヘリウムリークディテクターで検出されたヘリウム量を、ガスケットの漏洩量として測定した。
【0059】
上記測定を繰り返した。実施例1、2では、各測定回毎に、ガスケット収容溝から取り出したガスケットを上下に裏返してから、再装着を行なった。
〔試験結果〕
【0060】
【表1】
Figure 0003986301
【0061】
Figure 0003986301
<評価>
(1) 比較例1(従来のバネ入りCリング)は、1回目の使用では、必要とされる密封性能が発揮できるが、繰り返し使用するごとに、急激に性能が低下して、第4回以後は、十分な密封性能は発揮できなくなる。
【0062】
(2) 本発明の実施形態のうち、実施例1(断面円形)の場合、1回目の使用では、実用上は十分であるが、比較例1に比べると少し密封性能が劣る。しかし、使用回数が第2回から第3回と増えるにつれ、密封性能が向上している。その後は、第16回まで繰り返しても、優れた密封性能を継続して発揮することができる。
実施例1の場合、数回の試験運用あるいは慣らし使用のあとで、実用に供すれば、最初の実用的使用回から高い密封性能を発揮させることができる。
(3) 実施例2(断面8角形)では、第1回から高い密封性能を発揮できており、第16回まで安定した性能が発揮できている。
【0063】
【発明の効果】
本発明にかかる金属ガスケットによる密封構造では、前記平坦部を有する密封面と、前記拡開部と空隙部とを有するガスケット収容溝を備えた密封面との間に金属ガスケットを装着して使用する。一旦使用し変形した金属ガスケットを裏返してガスケット収容溝に装着することで、再び、良好な密封性能を発揮することができる。その結果、金属ガスケットを裏返すという操作を行なうだけで、同じ金属ガスケットを何度も繰り返し使用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す密封構造の密封前における断面図
【図2】 密封状態における断面図
【図3】 再密封前における断面図
【図4】 再密封状態における断面図
【図5】 金属ガスケットの収容状態を示す拡大断面図
【図6】 金属ガスケットの寸法関係を説明する断面図
【図7】 ガスケット収容溝の別の実施形態を示す断面図
【図8】 金属ガスケットの別の形態を示す断面図
【図9】 保持部材を使用する実施形態を示す断面図
【図10】 保持部材の別の実施形態を示す断面図
【符号の説明】
10、20 フランジ
16、26、61、63 密封面
30 ガスケット収容溝
32 傾斜面
34 空隙
40 金属ガスケット
50 ボルト
60 保持部材

Claims (4)

  1. 一対の密封面の間に環状中実の金属ガスケットを挟み込んで金属ガスケットの内外周空間を遮断する密封構造であって、
    前記一方の密封面は、前記金属ガスケットの当接個所に配置された平坦部を有し、
    前記他方の密封面は、前記金属ガスケットが収容されるガスケット収容溝を有し、
    前記ガスケット収容溝は、前記金属ガスケットが当接する側壁に配置され底側から開口側へと開く拡開部と、前記金属ガスケットよりも底側に配置される空隙部とを有し、
    前記金属ガスケットは、前記一方の密封面に有する平坦部と、前記他方の密封面のガスケット収容溝に有する左右の側壁の拡開部との3個所に当接し、ガスケット収容溝に収容されたときに、金属ガスケットの一部がガスケット収容溝の外に突出する構造となっていることにより、一旦使用したガスケットを裏返して再使用可能であることを特徴とする、
    密封構造。
  2. 前記ガスケット収容溝が、直線状の傾斜面からなる拡開部を左右の側壁に対称形状で備える
    請求項1に記載の密封構造。
  3. 互いの対向面にそれぞれ密封面を有する一対の密封部材と、前記一対の密封部材の中間に配置され、両面に密封面を有するガスケット保持部材とを備え、
    前記一方の密封部材の密封面と、この密封面と対向する前記ガスケット保持部材の片側の密封面との間に、前記請求項1または2に記載の密封構造からなる第1の密封構造を備え、
    前記他方の密封部材の密封面と、この密封面と対向する前記ガスケット保持部材の他側の密封面との間に、前記請求項1または2に記載の密封構造からなる第2の密封構造を備える
    密封構造。
  4. 一対の密封面の間に環状の金属ガスケットを挟み込んで金属ガスケットの内外周空間を遮断する密封方法であって、
    請求項1から3に記載の密封構造において、一方の密封面に有するガスケット収容溝に金属ガスケットを収容し、ガスケット収容溝から突出する金属ガスケットに他方の密封面の平坦部を当接させ、一対の密封面が密着するまで締め付けて、金属ガスケットの内外周空間を遮断する第1の使用段階と、
    先の使用段階の後で、前記一対の密封面を互いに開き、一方の密封面のガスケット収容溝に収容された金属ガスケットを取り出し、金属ガスケットを裏返す工程と、
    裏返した金属ガスケットを、前記一方の密封面に有するガスケット収容溝に収容し、ガスケット収容溝から突出する金属ガスケットに他方の密封面の平坦部を当接させ、一対の密封面が密着するまで締め付けて、金属ガスケットの内外周空間を遮断する第2の使用段階と
    を含む密封方法。
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