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JP3983337B2 - ポリアルキルエーテル単位を含むスルホンおよびケトンの医療用材料への適用 - Google Patents

ポリアルキルエーテル単位を含むスルホンおよびケトンの医療用材料への適用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリアルキルエーテル単位を含むスルホンおよびケトンを医療用材料へ適用することに関する。さらに詳しくは、これらの化合物の優れた血液適合性に基づいてこれらの化合物を医療用材料へ適用することに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、合成高分子材料は、人工臓器、カテーテルをはじめとする医療用材料に広く用いられている。その代表的なものは、医療用高分子材料としてはポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、シリコーン樹脂、ポリメタクリル酸エステル及び含フッ素樹脂などの疎水性高分子や、ポリビニルアルコール、ポリエーテルウレタン(セグメント化ポリウレタン、SPU)、ポリ(メタクリル酸2―ヒドロキシエチル)及びポリアクリルアミドなどの親水性高分子である。これら従来の材料の大部分が、主に物理的、機械的特性に着目して使用されてきた中において、SPUに関しては、比較的抗血栓性に優れることが知られている。中でもBiomerR、CardiothaneR などは人工心臓への応用が試みられているが、なお十分な効果を得るには至らなかった(B.Nylas,R.C.Reinbach,J.B.Caulfield,N.H.Buckley,W.G.Austen; J.Biomed,Mater.Res.Symp.,3,129(1972) 、L.P.Joyce,M.C.Devries,W.S.Hastings,D.B.Olsen,R.K.Jarvik,W.J.Kolff; Trans.ASAIO, 29,81(1983) )。
【0003】
オキシエチレン単位が鎖状に共有結合したポリエーテルであるポリエチレングリコールは、高い親水性と低い抗原性を有し、従来より非イオン性界面活性剤、可塑剤、医薬品基材などとして用いられてきた。また、ポリマー鎖の両末端に水酸基を有するため、ポリメタクリル酸へグラフト重合することで、表面が親水化したヒドロゲルを調製することができる(Y.Mori et.al.,Trans.Am.Soc.Artif.Intern.Organs,28,459(1982) )。更に二官能性コポリマーとしてポリエーテルウレタンの親水性相へ適用したセグメント化ポリウレタンも調製された。これらのポリマーでは、表面への血小板粘着が抑制されることも報告されている(E.W.Merril,V.Sa Da Costa,E.W.Salzman,D.Brier-Russell,L.Kirchner,D.F.Wangh,G.Trudel,S.Stopper,V.Vitale; Adv.Chem.Ser.,199,95(1982) )。
【0004】
一方、医療技術の進歩に伴って、生体組織や血液と材料が接触する機会はますます増加しており、材料の生体親和性が大きな問題となってきている。中でも蛋白質や血球などの生体成分が材料表面に吸着し、変性することは、血栓形成、炎症反応などの、通常では認められない悪影響を生体側に引き起こすばかりでなく、材料の劣化にもつながり、医療用材料の根本的かつ緊急に解決せねばならない重要な課題である。材料表面での血液凝固の防止に関しては、従来ヘパリンに代表される血液抗凝固剤の連続投与が行われてきたが、最近長期にわたるヘパリン投与の影響(脂質代謝異常などの肝臓障害、出血時間の延長あるいはアレルギー反応等の副作用)が問題となってきており、特に血液透析、血液濾過などの血液浄化をうける慢性腎不全患者の血液透析療法に関して、抗凝固剤を必要としない血液接触材料の開発が強く望まれるようになってきた。
【0005】
現在、日本における血液浄化法適用患者は10万人を超える。血液浄化の原理は、血液と透析液とを膜を介して接触させ、血液中の老廃物や代謝産物を透析液中に拡散除去し、更に余剰の水分を圧力差を利用して取り除くことによる。血液浄化を行う場合には血液浄化器が用いられている。これは中空糸を束ねた血液回路がハウジングに納められているもので、中空糸の内部を血液が、外側を透析液が流れる構造となっている。血液浄化器用の透析膜素材としては、従来より再生セルロース膜、とりわけ銅アンモニウム法再生セルロース膜が広く用いられており、透析装置や透析技術の進歩と共に腎不全患者の延命、社会復帰に大きな役割を果たしている。これは、再生セルロース膜が優れた透析性能や機械的強度を有すると共に、長年の実績に裏付けられた高い安全性を有しているからに他ならない。しかしその一方で、血液透析療法の進展にも拘らず、透析に伴う種々の問題が今なお未解決であるのも事実である。その主たるものは、一つにセルロースポリマーによる血液中の補体活性化に伴なう一過性白血球減少があり、そして二つ目に、抗凝固剤の長期大量投与のために生じると考えられる種々の副作用がある。先述のように、血液透析を行う場合には、血液浄化器内での血液凝固反応を抑制するためにヘパリンに代表される血液抗凝固剤の連続投与が行われてきた。しかしながら、血液浄化器の溶質除去性能が改良され、20年に及ぼうとする長期延命が可能となってきた現在、ヘパリンを使用することによる問題が次々と指摘されてきている。特に長期にわたるヘパリン投与により、脂質代謝異常などの肝臓障害、出血時間の延長あるいはアレルギー反応等の副作用を併発することが認められている。このような観点から、血液浄化療法の際に抗凝固剤の使用量を低減させるか、あるいは全く使用しなくても血液凝固を引き起こさない、すなわち、抗血栓性を備えた血液浄化器の開発が強く望まれるようになってきた。更に、抗血栓性の血液浄化器は、装置全体のポータブル化も可能にし、一週間に2〜3日間、5時間程度病院に拘束されている患者の社会復帰を促し、そのクオリティオブライフの向上にもつながることになる。
【0006】
再生セルロース膜の他の優れた性能を損なわず、補体活性化の抑制又は抗血栓性を改善する方法も幾つか提案されている。例えば補体活性化抑制に関しては、第三級アミノ基を有する高分子の表面固定、ポリエチレンオキシド鎖のような親水性高分子を表面に共有結合によりグラフトする方法等も報告され、ある程度の補体活性化抑制の効果は確認されているが、血液凝固の抑制(抗血栓性)までは不十分であった。抗血栓性の改善に関しては、膜表面のヘパリン化(特開昭51―194号公報)、あるいはプロスタグランジンE1―セルロース誘導体吸着層による表面修飾(特開昭54―77497号公報)による抗血栓性付与が、また抗血栓性に優れたポリマーである2―メタクリロイルオキシエチルホスホコリン(MPC)をセルロース表面にグラフト重合、固定化する方法(BIO INDUSTRY,8(6),412420(1991))あるいは化学修飾したMPCグラフトセルロース誘導体の中空糸への固定(特開平5―220218号公報及び5―345802号公報)等が報告されているが、生理活性物質の低安定性の問題等、効果が十分でなかったり、又は固定化方法の煩雑さによる高コスト化、均質な固定化表層の獲得の困難さといった面で問題も多く、実用化されていない。
【0007】
前記のポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸エステルといった疎水性高分子材料や、ポリビニルアルコール、ポリ(メタクリル酸2―ヒドロキシエチル)などの親水性高分子材料は、いずれも機械的強度、生体親和性等において満足できるものではない。一方、ポリエチレングリコールは、それ自体では水溶性であり、医療用材料として加工することはできない。また自由末端鎖としてポリエチレングリコール鎖をグラフトしたメタクリル酸コポリマーは、血小板粘着を比較的抑制するものの、ポリエチレングリコールの高い運動性や、生体内の極性基と強く相互作用する遊離水酸基により、有意な細胞膜損傷性と細胞機能低下を惹起することがin vitro試験により示されており(宮本正樹、笹川滋、寺田良蔵、長岡昭二、森有一、Polym.Prepr.,Jpn.,33,2143(1984) )、安全性が重視される医療用材料への利用は適切ではない。
【0008】
更にBiomerR、Cardiothane Rなどセグメント化ポリウレタンは、剛直な芳香族ウレタン結合部位と柔軟なポリエーテル結合部位の間のミクロ相分離構造により血小板粘着が抑制されるが、その効果は必ずしも十分ではない。特にウレタン結合やウレア結合のように水素結合性の部分構造は、分子鎖の剛直性向上に寄与するものの、主鎖の極性基間の相互作用が強いため、疎水性相互作用を軽減しうる水分子の水和が阻害される。従って血中タンパクが吸着した際にタンパクの変性を誘起、血小板粘着を促進することが報告されている。そもそも一般には水酸基、アミノ基といった極性部位は、血液接触時に補体活性化(第二経路)を誘発し、フィブリン形成促進による血栓形成の要因ともなる。
【0009】
更に、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等の合成高分子からなる膜では、再生セルロース膜に比べ補体活性化抑制等の血液適合性に優れるといった報告が近年なされているが、抗血栓性は不十分であり、抗凝固剤の使用を低減するには至っていない。
【0010】
半合成高分子であるセルローストリアセテート膜は、これらセルロースと合成高分子の長所を合せ持ち、再生セルロースに比べ補体活性抑制能が高く、同時に透水性と物質透過性のバランスに優れる。また十分な機械的強度を有するため、ピンホールの発生も少なく、現在再生セルロースに代わる透析膜素材として研究開発が進められており、治験臨床でも十分な性能が確認されている。ただしこのセルローストリアセテート膜に関しても、抗血栓性に関しては不十分であり、抗凝固剤の使用を低減しうる新規な抗血栓性膜の開発が望まれている。
【0011】
ところで、特定のポリエステル系ポリマーが抗血栓性を有することが知られている。例えば特開平5―36065号公報には、テレフタル酸80〜50モル%とそれ以外の酸20〜50モル%並びに分子量250以下のグリコールと数平均分子量約3,000〜60,000のポリアルキレングリコールとからなり、該ポリアルキレングリコールを5〜40重量%含有するポリエステル系共重合体からなる抗血栓性医療材料が開示されている。
【0012】
特公昭58―47182号公報には、数平均分子量が800〜6,000であり、炭素原子対酸素原子の比が2.5〜4.3であるポリ(アルキレンオキシド)グリコール単位を5〜85重量%で含有するポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体からなる血液輸送管または血液容器が開示されている。
【0013】
特開昭58―183171号公報には、ポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体とポリ塩化ビニル樹脂とが相互にミクロ相分散状態で均一に分散して存在する血液輸送管または血液取扱い用具が開示されている。
【0014】
しかしながら、このようなポリエステル系ポリマーは抗血栓性等が十分とはいえず、また、ポリ塩化ビニル樹脂を混合しても、かかる樹脂との相溶性が小さすぎるため、ポリ塩化ビニル樹脂の抗血栓性は十分改善されているとはいえず、またポリ塩化ビニル樹脂本来の機械物性が損われるという問題がある。
【0015】
特公平4―75052号公報には、吸水率1.0%以下の縮合糸、疎水性ポリマー成分とポリオキシアルキレンとからなるブロック共重合体を溶融紡糸しドラフト又は延伸により糸の長さ方向に配向を与えてなる血液透過用選択透過性の中空糸が開示されている。上記縮合糸疎水性ポリマー成分の1つとしてポリスルホン類が開示されているが、具体的には何も開示されていない。
【0016】
特公平6―11789号公報には、分子末端にパラ位に存するスルホニル基で活性化されて求核置換反応により脱離するハロゲン基を持つベンゼン環を有しそして下記式
【0017】
【化3】
―(―M―Ra―Mb―O―)c―M―SO2―M―O―
または
【0018】
【化4】
―M―SO2―M―SO2―M―O―
[ここでMは同一もしくは異なり芳香族基を示し、Rは二価の有機基を示し、a、bおよびcはそれぞれ0または1である。]
で表わされる繰返し単位からなる芳香族ポリスルホンとポリオールとをアルカリ性条件下で反応させ、それによって芳香族ポリスルホンの分子末端にポリオールをエーテル結合で結合せしめる芳香族ポリスルホンの親水化法が開示されている。
【0019】
特開平8―302018号公報には、下記式(I)
【0020】
【化5】
−(−O−E−O−Ar1−SO2−Ar2−)−W− ・・・・(I)
[ここで、Eは2価のジフェノレート基であり、Ar1およびAr2は炭素数6〜50の、同一もしくは異なる2価の芳香族基であり、そしてWは少なくとも2つのヒドロキシル基を有しかつ平均分子量(Mn)400〜30,000を有するポリエーテル、ポリチオエーテルまたはポリアセタールを表わす、但し全ブロック共重合体中の基Wの割合が5〜99重量%に相当する,]
の如き反復構造単位を有するポリスルホン/ポリエーテルブロック共重縮合物が開示されている。上記式(I)で表される反復構造単位は基Eと基Wの合計2モルに対し−Ar1−SO2−Ar2−が1モルの割合でこれらの単位を含有する点で、本願発明で対象とするポリアリールエーテル/ポリアリールスルホン共重合体と相違する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、新規なポリアリールエーテル/ポリアリールスルホン共重合体もしくはポリアリールエーテル/ポリアリールケトン共重合体を提供することにある。
【0022】
本発明の他の目的は、本発明の上記新規な共重合体の医療用材料の素材としてのあるいはその被覆材としての使用を提供することにある。
【0023】
本発明の更に他の目的は本発明の上記新規な共重合体を素材の一部として含有する組成物からなる医療用材料を提供することにある。
【0024】
本発明のさらに他の目的は本発明の上記医療用材料を構成する新規な上記組成物を提供することにある。
【0025】
本発明のさらに他の目的は本発明の医療用材料を製造する工業的に有利な方法を提供することにある。
【0026】
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記目的は第1に、下記式(1)
【0028】
【化6】
―[―O―Ar1―Z―Ar2―O―Ar3―]― …(1)
[ここで、Ar およびAr 、互いに同一もしくは異なり、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基であり、Ar は2価の芳香族炭化水素基または4,4′―オキシレンジフェニレンであり、そしてZは>C=0または>SO2である。]
で表わされる繰返し単位および下記式(2)
【0029】
【化7】
―[―(―OR―)n―O―Ar―]― …(2)
[ここでRは炭素数2または3のアルキレン基であるか、炭素数2または3のアルキレン基と炭素数4のアルキレン基との組み合わせであり、Ar は2価の芳香族炭化水素基または4,4′―オキシレンジフェニレンであり、そしてnは―(―OR―)n―で示される単位の分子量が400〜20,000の範囲にある数である。]
で表わされる繰返し単位からなり、上記式(2)で表わされる繰返し単位が平均して一分子中に少なくとも2個存在し、上記式(1)および(2)の繰返し単位の合計重量に基づき、上記式(2)中の―(―OR―)n―で示される単位が10〜90重量%を占め、そしてフェノール/1,1,2,2―テトラクロロエタンの重量比が6/4の混合溶媒中で35℃で測定した還元粘度が少なくとも0.5dl/gであるポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体によって達成される。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明のポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体およびポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルケトン共重合体は、上記式(1)および(2)で表わされる繰返し単位から実質的に構成される。
【0031】
式(1)におけるAr、ArおよびArは、同一もしくは異なり、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基である。これらの芳香族炭化水素としては、ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体の場合には、例えばp―フェニレン、m―フェニレン、2,6―ナフチレン、2,7―ナフチレン、1,4―ナフチレン、1,5―ナフチレン、4,4′―ビフェニレン、2,2′―ビフェニレン、4,4′―オキシレンジフェニレン、4,4′―イソプロピリデンジフェニレン、4,4′―イソプロピリデン―2,2′,6,6′―テトラメチルジフェニレン等を例示することができる。これらのうち、Ar、Arとしてはp―フェニレンが、Arとしては4,4′―イソプロピリデンジフェニレン、4,4′―オキシレンジフェニレン、4,4′―イソプロピリデン―2,2′,6,6′―テトラメチルジフェニレン等が好ましい。
【0033】
また、ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルケトン共重合体の場合には、例えばp―フェニレン、m―フェニレン、2,6―ナフチレン、2,7―ナフチレン、1,4―ナフチレン、1,5―ナフチレン、4,4′―ビフェニレン、2,2′―ビフェニレン、4,4′―オキシレンジフェニレン、4,4′―ケトジフェニレン、4,4′―メチレンジフェニレン、等を例示することができる。Ar1、Ar2としてはこれらのうちp―フェニレン、4,4′―オキシレンジフェニレン、4,4′―ケトジフェニレンが、Ar3としてはp―フェニレン、4,4′―メチレンジフェニレン等が好ましい。
【0034】
また、式(2)においてRは炭素数2または3のアルキレン基であるか、炭素数2または3のアルキレン基と炭素数4のアルキレン基との組合せである。かかる炭素数2または3のアルキレン基としては、例えばエチレン、プロピレン、トリメチレンを例示することができる。Rとしてはこれらのうち特にエチレンが好ましい。炭素数4のアルキレン基としてはテトラメチレン基を例示することができる。Rは単独の構造でもよいし、二種以上の組み合わせの構造であってもよい。炭素数2または3のアルキレン基と炭素数4のアルキレン基との組み合わせの場合、炭素数4のアルキレン基の割合は80モル%以下、好ましくは60モル%以下である。また、nは−(−RO−)n−で示されるポリオキシアルキレン構造単位の分子量が400〜20,000となるような数を示す。ポリオキシアルキレン構造の分子量は、好ましくは600〜15,000、より好ましくは800〜10,000、特に好ましくは1,000〜6,000である。
【0035】
また、本発明の共重合体は上記式(2)で表わされる繰返し単位が平均して一分子中に少なくとも2個存在する。繰返し単位の数が最も小さい本発明の共重合体は、式(1)の繰返し単位1つと式(2)の繰返し単位2つよりなる。この場合、Ar3の単位と−(―OR―)n−の単位合計5モルに対して―Ar1―Z―Ar2―の単位が1モルの割合で、これらの単位を含有する。
【0036】
さらに、本発明の共重合体は、式(2)中の構造単位は−(―OR―)n−を式(1)および式(2)の繰返し単位の合計重量に基づき10〜90重量%で含有する。10重量%未満では得られる共重合体の疎水性が高過ぎ、乾燥フィルムとした場合水との濡れが十分でなく、また90重量%を超えるときには、得られる共重合体の親水性が高すぎ、水中へ溶出したり、著しく膨潤したりあるいは機械的強度も十分でなくなる。構造単位―(―OR―)n―は同じ基準に対し30〜80重量%が好ましく、40〜70重量%がより好ましい。
【0037】
さらに、本発明の共重合体はフェノール/1,1,2,2―テトラクロロエタンの重量比が6/4の混合溶媒中1.2g/dlの濃度で、35℃で測定した還元粘度が少なくとも0.5dl/gである。0.5dl/g未満の場合には、得られる共重合体の機械的強度が不充分となる。好ましい還元粘度は少なくとも1.0dl/gであり、より好ましくは1.0〜3.0dl/gである。
【0038】
本発明のポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体およびポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルケトン共重合体は、その性質が本質的に変化しない範囲(例えばポリマーの20重量%以下、好ましくは10重量%以下)で他の成分を共重合成分として含有していてもよい。共重合させる他の成分としては、例えば、エチレンテレフタレート単位、ブチレンテレフタレート単位、エチレンナフタレート単位等を主たる繰り返し単位とするポリエステル、ジフェニルスルホンを主たる繰り返し単位とするポリエーテルスルホン、ジフェニルスルホンとビスフェノールAの縮合物を主たる繰り返し単位とするポリスルホン、ビスフェノールAの炭酸エステルを主たる繰り返し単位とするポリカーボネート等、これらを構成するモノマー成分等を挙げることができる。
【0039】
本発明の共重合体は、例えば下記のようにして製造することができる。
【0040】
下記式(3)
【0041】
【化8】
X―Ar1―Z―Ar2―X …(3)
[ここで、Ar1、Ar2およびZの定義は上記に同じでありそしてXはハロゲン原子である。]
で表わされるビス(ハロアリール)スルホンもしくはケトン、下記式(4)
【0042】
【化9】
X―R―(―OR―)n-1―X …(4)
[ここで、R、nおよびXの定義は上記に同じである。]
で表わされるα,ω―ビス(ハロアルコキシ)ポリオキシアルキレンおよび下記式(5)
【0043】
【化10】
HO―Ar3―OH …(5)
[ここでAr3の定義は上記に同じである。]
で表わされるジヒドロキシアリール化合物とを、アルカリの存在下、加熱反応せしめる方法が挙げられる。
【0044】
式(3)において、Xとしては例えばフッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。Xは好ましくは塩素である。
【0045】
式(3)で表わされるビス(ハロアリール)スルホンとしては、例えばビス(4―フルオロフェニル)スルホン、ビス(4―クロロフェニル)スルホン、ビス(3―フルオロフェニル)スルホン、ビス(3―クロロフェニル)スルホン、3―フルオロフェニル―4′―フルオロフェニルスルホン、3―クロロフェニル―4′―クロロフェニルスルホン等を挙げることができる。また、式(3)で表わされるビス(ハロアリール)ケトンとしては、例えばビス(4―フルオロ)ベンゾフェノン、ビス(4―クロロ)ベンゾフェノン、3,3′―ジフルオロベンゾフェノン、3,3′―ジクロロベンゾフェノン、3,4′―ジフルオロベンゾフェノン、3,4′―ジクロベンゾフェノン等を挙げることができる。
【0046】
式(4)で表わされる化合物より前に、上記式(5)で表わされるジヒドロキシアリール化合物としては、例えばビス(4―ヒドロキシフェニル)メタン、ハイドロキノン、ビス(4―ヒドロキシフェニル)エーテル、4,4′―ジヒドロキシビフェニル、1,5―ジヒドロキシナフタレン、2,3―ジヒドロキシナフタレン、2,7―ジヒドロキシナフタレン等を挙げることができる。
【0047】
式(4)において、Xとしては式(3)におけるものと同様のものを例示できる。
【0048】
式(4)で表わされるα,ω―ビス(ハロアルコキシ)ポリオキシアルキレンとしては、例えば、α,ω―ビス(2―ブロモエトキシ)ポリオキシエチレン、α,ω―ビス(2―クロロエトキシ)ポリオキシエチレン、α,ω―ビス(2―ブロモ―1―メチルエトキシ)ポリオキシイソプロピレン、α,ω―ビス(2―クロロ―1―メチルエトキシ)ポリオキシイソプロピレン、ならびにポリオキシエチレンとポリオキシイソプロピレンのブロック共重合体およびポリオキシエチレンとポリオキシブチレンのブロック共重合体のα,ω―ビスブロモ体及び/またはクロロ体を好ましいものとして挙げることができる。
【0049】
本発明で使用するα,ω―ビス(2―ハロアルコキシ)ポリオキシアルキレンは種々の方法で合成することができるが、具体的には以下の方法が代表的である。
【0050】
(i)ポリオキシアルキレングリコールとハロゲン化リンとを塩基存在下で反応させる方法。
【0051】
(ii)ポリオキシアルキレングリコールとハロゲン化チオニルとを塩基存在下で反応させる方法。
【0052】
上記(i)の方法においては、相当するポリオキシアルキレングリコールと塩基とを任意の溶媒の存在下、ハロゲン化リンを滴下混合し、その後加熱攪拌することによって合成することができる。ここでポリオキシアルキレングリコールのモル数(A)、ハロゲン化リンのモル数を(B)とするとき、下記式(6)
【0053】
【数1】
0.75≦(B)/(A)≦2 …(6)
を満たすようにする。ここで(B)/(A)の値が大きすぎるとハロゲン化リンの量が多すぎて無駄になり、小さい場合は収率よく所定の物質が得られない。また、この方法で用いるハロゲン化リンは、反応性の点から三臭化リンであることが好ましい。
【0054】
溶媒としては、これらの反応成分が溶解混合し、かつハロゲン化リンと反応する官能基、例えばヒドロキシル基、一級、二級アミノ基等を含有しないものであればよく、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2―ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、二硫化炭素等を例示できる。溶解性、反応操作の簡便性の点から、塩化メチレン又はクロロホルムを用いることが好ましい。
【0055】
かかる溶媒の量としては、反応基質の総重量に対する重量比で1.0〜10.0倍、さらには2.0〜5.0倍であることが好ましい。これより溶媒の量が少ないと、反応基質が析出してしまい、これより溶媒量が多いと生成物の精製操作が煩雑になったり、反応効率が低下する恐れがある。
【0056】
塩基としては、公知の有機塩基を用いることができ、例えばピリジン、トリエチルアミン、N,N′―テトラメチルエチレンジアミン、HMPA(ヘキサメチルリン酸トリアミド)、DBU(1,8―ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン―7)などを例示できるが、ピリジンを使用することが好ましい。
【0057】
かかる塩基はハロゲン化リンに対して1.5〜3.0等量程度用いるが、最適量は塩基の種類、および前記(6)式の(B)/(A)の値などの反応条件によっても異なる。例えば塩基としてピリジンを用い、溶媒として塩化メチレンを使用し、(B)/(A)=0.75となるようにして反応する場合には、ピリジンはハロゲン化リンに対して3.0等量程度用いるのが好ましい。
【0058】
反応温度は、溶媒から原料成分が晶析しなければ室温以下でもかまわず、また100℃以下の沸点を有する溶媒を用いる場合、溶媒環留温度で反応させてもかまわない。ただし反応初期にハロゲン化リンを塩基とポリオキシアルキレングリコールの混合溶液に滴下する際は、急激に発熱し、操作上突沸等の危険を伴う可能性があるので、滴下時は氷冷下0〜5℃に保つのが好ましい。また反応温度が100℃を超える場合、副反応を起こし目的物質の収量が減少し、温度が低すぎると反応速度が低下する。ハロゲン化リンとして三臭化リンを用いる場合、反応温度は30〜50℃が好適である。
【0059】
上記(ii)の方法においては、相当するポリオキシアルキレングリコールと塩基とを任意の溶媒の存在下、まず第一段階のハロゲン化チオニルを滴下混合して反応させ、その後さらに第二段階として等量のハロゲン化チオニルを加え加熱攪拌することによって合成することができる。第一、第二段階の反応はそれぞれ下記式(7)、(8)で表される。
【0060】
【数2】
mHO-(-RO-)n-OH + mSOX2 → -[O-(RO-)n-OS(O)]m- +2mHX …(7)
-[O-(RO-)n-OS(O)]m- +mSOX2 → mX-(-RO-)n-X + 2SO2 …(8)
従って、ポリオキシアルキレングリコールのモル数を(A)、ハロゲン化チオニルのモル数をB1(第一段階でのモル数)、B2(第二段階でのモル数)とするとき、下記式(9)、(10)
【0061】
【数3】
(B1)/(A)=1 …(9)
(B2)/(A)=1 …(10)
を満たすように反応条件を設定する。すなわち全体として塩化チオニルはポリオキシアルキレングリコールの二倍モル等量用いればよい。ここで(B1又はB2)/(A)の値が大きすぎるとハロゲン化チオニルの量が多すぎて無駄になり、小さい場合は収率よく所定の物質が得られない。また、この方法で用いるハロゲン化チオニルは、反応性の点から塩化チオニルであることが好ましい。
【0062】
溶媒としては、前記(i)の方法同様、これらの反応成分が溶解混合し、かつハロゲン化チオニルと反応する官能基、例えばヒドロキシ基、一級、二級アミノ基等を含有しないものであればよく、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2―ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、二硫化炭素等を例示できるが、溶解性、反応操作の簡便性の点から、塩化メチレンを用いることが好ましい。溶媒の量、反応温度についても、前記(i)の方法に準ずる。
【0063】
用いる塩基の種類も前記(i)の方法に準ずるが、ピリジンを使用することが好ましい。塩基は第一段階の反応で加えたハロゲン化チオニルに対して、2.0等量程度か若干過剰量(例えば2.1等量)用いるが、第二段階の反応においては塩基を追加する必要はない。第一段階の反応における塩基添加量の最適量は塩基の種類によるが、原理的に副生する塩酸を中和できる理論量であればよい。例えば塩基としてピリジンを用い、塩化チオニルでポリオキシアルキレングリコールを塩素化する場合には、ピリジンは第一段階で加えたハロゲン化チオニルに対して2.0等量程度用いるのが好ましい。
【0064】
反応は、上記式(3)と(4)で表されるビス(ハロアリール)スルホンもしくはケトンとα,ω―ビス(ハロアルコキシ)ポリオキシアルキレンのモル数の和が、上記式(5)で表されるジヒドロキシアリール化合物のモル数とほぼ等量となるように仕込んで混合し、適当な溶媒の存在下、アルカリと共に反応せしめる。ビス(ハロアリール)スルホンもしくはケトンとα,ω―ビス(ハロアルコキシ)ポリオキシアルキレンの仕込み量を変えることで、ポリオキシアルキレン構造の含有量が得られる共重合体に対し、10〜90重量%の範囲内で、種々の組成の共重合体が得られる。加熱反応温度は120〜400℃が好ましく、より好ましくは160〜350℃である。反応温度が400℃より高いと副反応が起こったり、原料の分解が起こりやすく、また120℃より低いと反応が遅くなる。
【0065】
反応に用いるアルカリとしては、アルカリ金属炭酸塩または水酸化物が好ましく、例えば炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどをあげることができる。なかでも炭酸塩、特に炭酸カリウムが好ましい。アルカリの量は、反応中に発生するハロゲン化水素を実質的に中和する量であることが必要であるが、実際は理論量よりも5%程度多くても、少なくても、反応させることができる。反応には適当な可塑剤、溶媒を用いることもできる。適当な溶媒を例示すれば、ジフェニルスルフォン、N―メチルピロリドン、N,N―ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等を用いることができるが、中でもN,N―ジメチルアセトアミド、ジフェニルスルフォンが好ましい。
【0066】
反応に際してその促進のために添加剤を加えることができる。かかる添加剤の例として金属またはその塩、包接化合物、キレート剤、有機金属化合物などをあげることができる。
【0067】
かくして得られる本発明の共重合体は、ヒト血漿に37℃で一時間接触した時のMicroBCA法により測定した蛋白吸着量が非常に少なく、0.7μg/cm2以下であり、血漿溶液に接したときの血液中の蛋白および血小板の粘着等に対して優れた吸着抑制効果を有する。この理由については、以下のように考えられる。上記共重合体は、剛直部位であるポリアリールスルホンもしくはケトンユニット(ハード成分)及びポリマー主鎖中に固定された親水性ポリオキシアルキレンユニット(ソフト成分)を有しており、これら親水性セグメントと疎水性ポリアリールスルホンもしくはケトンセグメント双方は熱力学的にのみならず、巨視的に相分離した表面構造を特徴とする。かかるポリマーには主鎖中に水素結合供与基が存在しないため、主鎖間の相互作用が小さく、該親水性ポリオキシアルキレンユニットのドメインには、疎水性相互作用を逓減しうる水分子の接触が容易に起こる。従ってドメインのパターンに基づく生体蛋白の表面への選択的吸着が起こり、吸着蛋白は表面で変性することがない。この結果、ポリマー表面は正常蛋白が単分子層で表面吸着した状態となり、それ以上の生体成分(赤血球、白血球および血小板)の粘着が抑制される。また補体活性化、血栓形成、細胞膜損傷等の有害な生体反応を回避できる。かかる蛋白吸着量は少ないほど望ましいが、0.3〜0.7μg/cm2の範囲であれば実質的に十分効果がある。
【0068】
本発明の上記共重合体は、蛋白濾過膜、浸透膜の支持膜、医療用血液透析膜、医療用高分子の高血栓性付与剤などとして好適に使用しうるだけでなく、限外濾過膜、精密濾過膜等としても有用である。
【0069】
それ故、本発明によれば、本発明の上記ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体およびポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルケトン共重合体のいずれも、血液と接触して使用するための医療用材料を製造するために好適に使用されることが明らかにされた。
【0070】
本発明によれば、本発明の上記共重合体を血液と接触して使用するための医療用材料を製造するために使用することが提供される。
【0071】
この使用には、本発明の共重合体を医療用材料の素材として用いることはもちろん、他の素材で調製した医療用材料を被覆するための被覆材として用いることも包含される。医療用材料を調製するための他の素材としては、例えばポリスルホン、ポリアリールエーテルスルホン、セルロース、セルローストリアセテート、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートの如き芳香族ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、シリコーン樹脂、ポリメタクリル酸メチルの如きポリメタクリル酸エステル、フッ素樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ(メタクリル酸2―ヒドロキシエチル)、ポリアクリルアミド等を挙げることができる。
【0072】
これらのうち、本発明においては、ポリスルホン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリプロピレン、セルローストリアセテート、ポリウレタンおよびポリカーボネートが好適な対象となる。
【0073】
本発明によれば、第1の好ましい態様として、本発明の上記ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体(A)を、ポリスルホン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリプロピレン、セルローストリアセテート、ポリウレタンおよびポリカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマー(B)から形成された血液と接触して使用されるための医療用材料の血液と接触する表面を被覆するために使用すること、並びに本発明の第2の好ましい態様として、本発明の上記ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体(A)1〜99重量部と上記ポリマー(B)1〜99重量部とからなるポリマー組成物を血液と接触して使用するための医療用材料を製造するための素材として使用すること、但し、共重合体(A)とポリマー(B)の合計重量は100重量部とする、
が提供される。
【0074】
上記共重合体(A)1〜99重量部と上記ポリマー(B)1〜99重量部とからなるポリマー組成物はそれ自体新規であり、本発明の請求の対象となる。
【0075】
以下先ず第1の好ましい態様について説明する。
【0076】
医療用材料を構成する素材であるポリマー(B)は、上記の如くポリスルホン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリプロピレン、セルローストリアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンおよびポリカーボネートが好ましい。これらは1種又は2種以上一緒に用いることもできる。
【0077】
ポリスルホンおよびポリアリールエーテルスルホンとしては、下記式(11)
【0078】
【化11】
Figure 0003983337
【0079】
[ここで、Ar4、Ar5およびAr6は、同一もしくは異なり核置換されていてもよい2価の芳香族炭化水素基である]
で表される繰返し単位からなる、芳香族ポリスルホンのホモポリマー又はコポリマーが好ましく用いられる。このポリマーは、フェノール/1,1,2,2―テトラクロルエタン混合溶媒(重量比6/4)中、濃度1.2g/dl、温度35℃で測定した還元粘度が0.5〜3.0であることが好ましい。
【0080】
上記式(11)中、Ar4、Ar5およびAr6が表わす芳香族炭化水素基の例としては、式(1)においてAr1、Ar2およびAr3について前記したものと同じものを例示できる。
【0081】
中でも医療用グレードの芳香族ポリスルホン、例えば(a)2,2′―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパンと4,4′―ジクロロジフェニルスルホンとを加熱縮合することで得られる数平均分子量20,000〜30,000の芳香族ポリスルホン(比重1.24、ガラス転移点190℃)、(b)4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホンと4,4′―ジクロロジフェニルスルホンとを加熱縮合することで得られる数平均分子量20,000〜30,000のポリアリールエーテルスルホン(比重1.37〜1.60、ガラス転移点220℃)等が好ましい。
【0082】
セルローストリアセテートとしては、例えば数平均分子量30,000〜150,000および酢化度2.8以上のものが好ましく用いられる。
【0083】
ポリプロピレンとしては、医療用グレードとして低分子オリゴマー、不純物の溶出のない分子量10万以上のものであれば、ホモポリマーのみならず、成型性、柔軟性付与の目的でエチレンなど他のオレフィンを共重合したランダム、ブロックコポリマーの何れでもよい。
【0084】
ポリウレタンとしては、例えばメチレンジフェニル―4,4′―ジイソシアナートとエチレングリコールの重付加により得られる数平均分子量20,000〜30,000のポリウレタンが好ましく用いられる。
【0085】
またポリカーボネートとしては、例えば4,4′―イソプロピリデンジフェノールの如きビスフェノール誘導体と、ホスゲンあるいはジフェニルカーボネートとを重縮合して得られるポリカーボネート、特に好ましくは数平均分子量20,000〜50,000のものが有利に用いられる。
【0086】
医療用材料の血液と接触する面を被覆するには、本発明の上記共重合体(A)を溶解し得うる有機溶媒に溶解し、得られた重合体溶液中に例えば上記素材からなる医療用材料を浸漬し、次いで乾燥により有機溶媒を除去することにより実施することができる。
【0087】
また、重合体溶液を医療用材料にハケ塗り等をすることを、浸漬に代えて実施することもできる。
【0088】
重合体溶液は、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜2重量%の重合体濃度を持つのが好ましい。重合体濃度が0.1重量%より低いと、被覆が完全に行われ難く、被膜に部分的なムラが生じる恐れがあり、また10重量%より高いと溶液粘度が高すぎて被覆を円滑に行い難く被膜の厚みが不均一となり易い。
【0089】
有機溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,3―ジオキソラン、1,4―ジオキソランの如き環状エーテル系溶媒;N,N′―ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N′―ジメチルアセトアミド(DMAc)、N―メチル―2―ピロリドン(NMP)等のアミド系有機溶媒;およびクロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系有機溶媒があげられる。
【0090】
医療用材料に施された重合体溶液中の有機溶媒は常温、常圧又は40〜50℃で減圧で乾燥、またはエタノール等の、上記両ポリマーに対する貧溶媒中で溶媒抽出することにより除去され、該医療用材料上に、上記共重合体の被覆薄膜層が形成される。
【0091】
医療用材料としては、例えば人工腎臓用中空糸、人工肺用中空糸、カテーテル、人工血管、採血管、血液回路用のチューブ、血液容器、血液透析膜、血漿分離膜および医療用縫合糸を挙げることができる。
【0092】
医療用材料は、該材料の少なくとも血液と接触する部分が、本発明の上記共重合体からなる薄膜により被覆されている。ここで血液と接触する部分とは、血液が接触する材料の表面およびその近傍をさす。例えば、人工腎臓用透析膜として使用する場合には、少なくとも血液が流れるその内面が上記共重合体で構成されていればよい。
【0093】
医療用材料上に形成される被膜は好ましくは10nm〜10μmの厚み、より好ましくは100nm〜1μmの厚みを有している。
【0094】
次に、本発明の第2の好ましい態様について記載する。ポリマー組成物は、本発明の上記共重合体(A)1〜99重量部とポリマー(B)1〜99重量部とからなる。但し、共重合体(A)とポリマー(B)の合計重量は100重量部である。ポリマー(B)は好ましい第1の態様に関して記載したものと同じものである。
【0095】
共重合体(A)が1重量部より少ないと、医療用材料の表面における共重合体(A)の存在量が少なすぎるため十分な抗血栓化効果が得られず、また99重量部を越えるとポリマー(B)の種類により本来の物理的特定および使用条件が大きく変化するようになり好ましくない。
【0096】
ポリマー組成物は、好ましくは上記共重合体(A)1〜50重量部とポリマー(B)50〜99重量部(両者の合計100重量部)からなり、より好ましくは上記共重合体(A)5〜30重量部とポリマー(B)70〜95重量部(同)からなり、さらに好ましくは上記共重合体(A)10〜30重量部とポリマー(B)70〜90重量部(同)からなる。
【0097】
このポリマー組成物は、例えば共重合体(A)とポリマー(B)とを上記所定の割合で有機溶媒に溶解し、しかる後有機溶媒を除去して調製したり、あるいは共重合体(A)とポリマー(B)とを上記所定の割合で溶融混合することにより調製することができる。
【0098】
有機溶媒としては、第1の好ましい態様において記述したと同じ有機溶媒が用いられる。
【0099】
上記ポリマー組成物において、共重合体(A)とポリマー(B)とは、分子レベルで均一に混合することはなく、別個の相を形成し、相分離して存在する。
【0100】
本発明によれば、ポリマー組成物のこのような性質を利用して、血液と接触して使用されるための医療用材料であって、少なくとも血液と接触して使用される表面を持つ部分はポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体(A)とポリマー(B)とからなるポリマー組成物を素材として形成され、そして該部分の表面近傍における上記共重合体(A)の濃度が該部分を形成する該ポリマー組成物全体中の上記共重合体(A)の濃度よりも高い、ことを特徴とする医療用材料が提供される。
【0101】
この医療用材料において、ポリマー組成物は、好ましくは、共重合体(A)5〜30重量部とポリマー(B)70〜95重量部からなり(但し両者の合計は100重量部)、より好ましくは、共重合体(A)5〜20重量部とポリマー(B)80〜95重量部からなり、そして該表面近傍における共重合体(A)の割合は同じ基準に対し50〜90重量部を占める。
【0102】
表面近傍における共重合体(A)の割合は、ポリマー組成物の有機溶媒溶液から医療用材料を製造する際に、ポリマー組成物全体中の共重合体(A)の割合(濃度)よりも高くなる。すなわち、溶液から有機溶媒が飛散するにつれて相分離が起り、最終的に表面近傍において共重合体(A)の濃度の高い医療用材料が得られる。表面近傍とは厳密ではないが表面から深さ100Å程度までの領域である。
【0103】
本発明によれば、血液と接触して使用される部分が薄い厚みを持つ医療用材料は特に下記方法によって有利に製造される。
【0104】
すなわち、本発明によれば、さらに、ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体(A)、ポリマー(B)およびこれらを溶解し得る非プロトン性極性有機溶媒(C)とからなり、そして上記(A)成分および(B)成分の合計濃度が1〜30重量%であるドープを準備し、このドープを薄膜に形成し、この薄膜を湿式もしくは乾式成形法に付して厚さが1mm以下の、血液や接触して使用される部分を持つ医療用材料を生成せしめる、ことを特徴とする医療用材料の製造法が提供される。
【0105】
非プロトン性極性有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,3―ジオキソラン、1,4―ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N―メチル―2―ピロリドン、ジメチルスルホキサイド、塩化メチレン、およびクロロホルムが好適に用いられる。
【0106】
ドープを薄膜に形成するには、例えばドープを基板上にキャストしてフィルム状にしたりあるいは紡糸して中空糸状にしたりすることにより行うことができる。ドープ中の(A)成分と(B)成分の合計濃度は、キャストの際には好ましくは5〜20重量%、より好ましくは10〜15重量%であり、中空糸状に紡糸する際には好ましくは5〜30重量%、より好ましくは10〜20重量%、特に好ましくは13〜14重量%である。
【0107】
ドープは薄膜に形成されたのち、湿式もしくは乾式法により非プロトン性極性有機溶媒を除去され、自立性のある成形品としての医療用材料を与える。
【0108】
湿式法はドープの薄膜を水/非プロトン性有機溶媒および次いで水中で処理することにより、ドープ中の非プロトン性有機溶媒を除去する方法であり、乾式法はドープの薄膜を常温、常圧下あるいは40〜50℃で1〜30mmHg程度の減圧下で処理することにより、ドープ中の非プロトン性有機溶媒を同様に除去する方法である。
【0109】
得られる医療用材料の血液と接触して使用される部分である薄膜は好ましくは1μm〜1mmの厚みを有し、とりわけ中空糸では10〜50μmの膜厚を持つのが有利である。
【0110】
上記した本発明のいずれの医療用材料も、濃度5重量%であるヒト貧血小板血漿(PPP)のリン酸緩衝液に37℃、一時間接触させた時、その表面への蛋白吸着量が0.8μg/cm2以下(MicroBCA法によるアルブミン換算)であることが好ましく、0.6μg/cm2以下であることがより好ましい。血漿接触時の蛋白吸着量が0.8μg/cm2より大きいと、それに続く血小板粘着、活性化を十分に抑制できないため、血栓形成が進行し易くなる。かかる蛋白吸着量は少ないほど望ましいが、0.3〜0.7μg/cm2、好ましくは0.3〜0.5μg/cm2の範囲にあれば実際的に十分効果がある。
【0111】
本発明における医療用材料としては、例えば人工腎臓用中空糸、人工肺用中空糸、カテーテル、人工血管、採血管、血液回路用のチューブ、血液容器、血液透析膜、血漿分離膜および医療用縫合糸を挙げることができる。
【0112】
本発明の医療用材料は、該材料の少なくとも血液と接触する部分が、上記ポリマー組成物からなり、例えば該ポリマー組成物からなる薄膜により被覆されている。ここで血液と接触する部分とは、血液が接触する材料の表面およびその近傍をさす。例えば、人工腎臓用透析膜として使用する場合には、少なくとも血液が流れるその内面が上記ポリマー組成物で構成されていればよい。
【0113】
本発明におけるポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体(A)およびポリマー(B)からなるポリマー組成物が優れた血液適合性を示す理由としては、次のように推定される。
【0114】
上記で述べたように、本発明の共重合体は優れた抗血栓性を示し、これを含む本発明のポリマー組成物は、もう一つのポリマー組成物成分であり医療用高分子素材である他のポリマー(B)と巨視的に相分離した状態にある。更にポリマー組成物調製の際、例えば湿式ブレンドにおける溶媒除去の際に、上記ポリエーテルエステル共重合体のポリオキシアルキレンユニットは、ポリマー組成物内の界面自由エネルギーを安定化させるべく、ポリマー組成物内部より、むしろポリマー組成物とバルクとの界面(空気/ポリマー組成物界面、水/ポリマー組成物界面など)に配向する。従って水(血液)の存在下、水接触界面の大部分にわたって上記共重合体(A)が配向し、水和したこの共重合体のハイドロゲル層が形成される。このため、蛋白質や血球などの生体成分の吸着が少なく、また吸着した蛋白質の変性や接触した血小板の粘着、活性化を抑制することができる。更にポリオキシアルキレン自由末端鎖、遊離水酸基末端数等が大幅に減少するため、補体活性化、細胞膜損傷を回避できると推定される。
【0115】
【発明の効果】
本発明のポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンおよびケトン共重合体はそれ自体で抗血栓性に優れており、蛋白質や血球などの生体成分の吸着が少なく、また吸着した蛋白質の変性や接触した血小板の粘着、活性化を抑制することができる。更に他の医療用ポリマーと配合することにより該医療用ポリマーに坑血栓性を付与することができる。これらは、上記共重合体中のオキシエチレン自由末端鎖、遊離水酸基末端数等が少ないため、補体活性化、細胞膜損傷を回避できることによると推定される。それ故、本発明の共重合体およびポリマー組成物は直接血液成分と接触して用いることが主たる目的となる医療用材料として有用であり、例えば、人工腎臓、人工血管、人工心肺、血液透析膜、血液バッグ、カテーテル、血漿分離膜等に用いることができる。そして、このような材料として用いる場合、該共重合体、ポリマー組成物自体を材料として用い中空糸、シート、フィルム、チューブとして成形するのみならず、これらを溶剤に溶解し、この溶液をこれら各種材料表面に塗布し、血液接触表面のみを改質することも可能である。
【0116】
【実施例】
以下、参考例および実施例によって本発明を更に詳しく説明する。ただし、以下の実施例は本発明を限定するものではない。また、例中の「部」は特にこだわらない限り「重量部」を表す。
【0117】
ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体(A)の還元粘度(ηsp/c)は、フェノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン混合溶媒(重量比6/4)10mlに120mgを溶解させて35℃で測定した。
【0118】
ポリマーBは、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと4,4’−ジクロロジフェニルスルホンを加熱反応して得られるポリスルホン(PS)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4,4’−ジクロロジフェニルスルホンを加熱反応して得られるポリアリールエーテルスルホン(PES)および酢化度2.8のセルローストリアセテート(TAC)をそれぞれ用いた。ポリカーボネート(PC)は、ビスフェノールAとジフェニルカーボネートとの反応縮合物(帝人化成製、CK−4000、数平均分子量20000)を用いた。
【0119】
数平均分子量は、GPC測定(展開溶媒クロロホルム、ポリスチレン換算)によって求めた。
【0120】
1H−NMRスペクトルの測定においては、日本電子株式会社(JEOL)製JNM−A600を用い、混合溶媒(CF3COOD/CHCl3=1/1)で測定した。
【0121】
吸着した蛋白の定量評価は、MicroBCA法により行った。これは銅イオンおよび下記構造で示される BCA蛋白検出試薬を用いたMicroBCAキット(Micro BCA Assay Reagent Kit;Pierce Co.Ltd.製)による蛋白定量法である。試料中に存在する蛋白により一価に還元された銅イオンのみが、この試薬とキレート反応を行い発色(570nm)するため、サンプルの吸光度測定より蛋白濃度(アルブミン換算)を定量することができる。
【0122】
【化12】
Figure 0003983337
【0123】
ESCAによる表面組成の測定には、フィルムを直径1cmの円盤上に切り出し、測定試料とした。装置はVG社ESCALAB−200を用い、MgKα線を光電子取り出し角45゜となるよう照射し、スキャンした。測定はキャスト時、空気界面と接触した表面(表側)について行った。
【0124】
SEM写真は、金蒸着したサンプルを5×5mmに切り出し、銅製サンプルプレート上に固定して観察試料とした。この試料を用いて、SEM(日立製作所製、S−510)により表面観察を行った。
【0125】
[合成例1(α,ω−ビス(2−クロロエトキシ)ポリオキシエチレンの合成)]
ポリオキシエチレングリコール(#2000)30部、ピリジン3.2部、脱水クロロホルム150部をスリ付き三角フラスコ中に仕込み、撹拌して均一溶液とした。これに塩化チオニル2.4部、脱水クロロホルム15部の混合溶液を氷冷下30分かけて滴下、その後氷冷をはずして液温が室温に上昇した後、更にもう8時間撹拌を続けた。クロロホルムを減圧留去後、更にもう15部の新鮮な塩化チオニルを加え、24時間、加熱乾留した。その後減圧下で余剰の塩化チオニルを留去し、残査を新鮮なクロロホルム300部に溶解し、飽和食塩水200部で三回洗浄、ついで純水200部で一回洗浄し、クロロホルム層を分取、無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥した。クロロホルムを留去し得られた油状物は室温で直ちに固化した。これをアセトン40部に加熱溶解し、ジエチルエーテル200部より再沈殿を行うことで白色粉状晶28.8部を得た。生成物の融点は、50.5℃〜53.5℃であり、IR(赤外分光)のチャートより、この化合物はα,ω−ビス(2−クロロエトキシ)ポリオキシエチレン(数平均分子量2000)であることが確認された。
【0126】
[実施例1〜6(ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体の製造)]
(実施例1)
4,4’−イソプロピリデンビスフェノール12.64部、ビス(4−クロロフェニル)スルホン12.74部、α,ω−ビス(2−クロロエトキシ)ポリオキシエチレン(数平均分子量2000)22.11部、トルエン20部、炭酸カリウム8.63部を、窒素導入口と排出口を持った3つ口フラスコに入れ、これをディーン・スタークス・トラップに誘導し窒素置換を行い、110℃で6時間加熱環流を行い反応させた。反応は、この反応に伴う水の流出が終了後、トルエンを留去し、新たにN,N−ジメチルアセトアミド20部を加え、フラスコ内を窒素置換し、さらに160℃で15時間加熱撹拌して反応せしめた。こうして得られたポリマーはクロロホルムで抽出され、メタノールより再沈殿後、水により煮沸洗浄し、乾燥された。最終的に得られたポリマーについて、還元粘度、数平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0127】
【表1】
Figure 0003983337
【0128】
1)略号はそれぞれ下記構造式に対応する。
【0129】
【化13】
Figure 0003983337
【0130】
さらに、上記と同様の操作により、種々のポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体を製造し、還元粘度、数平均分子量を測定した(実施例2〜6)。これらの結果を表1にまとめた。
【0131】
なお、得られたポリマーはNMR、IR等により構造を確認した。実施例2で得られたポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体(PEO2000(30)−co−PS(70))のNMRチャートを図1に示す。
【0132】
[実施例7〜9(ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルケトン共重合体の製造)]
(実施例7)
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン10.00部、ビス(4−フルオロ)ベンゾフェノン8.12部、α,ω−ビス(2−クロロエトキシ)ポリオキシエチレン(数平均分子量約2000)38.75部、トルエン20部、ジフェニルスルホン20部、炭酸カリウム7部を、窒素導入口と排出口を持った3つ口フラスコに入れ、これをディーン・スタークス・トラップに誘導し窒素置換を行い、110℃で6時間加熱環流を行い反応させた。この反応に伴う水の流出が終了後、トルエンを留去し、新たにジフェニルスルホン10部を加え、フラスコ内を窒素置換し、さらに200℃で15時間加熱撹拌して反応せしめた。こうして得られたポリマーはクロロホルムで抽出され、メタノールより再沈殿後、水で煮沸洗浄し、乾燥された。最終的に得られたポリマーについて、還元粘度、数平均分子量を測定した。結果を上記表1に併記した。
【0133】
(実施例8、9)
さらに、上記と同様の操作により、種々のポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルケトン共重合体を製造した。これらの結果を表1に併記した。
【0134】
なお、得られたポリマーはNMR、IR等により構造を確認した。実施例7で得られたポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルケトン共重合体(PEO2000(70)−co−PMEK(30))のNMRチャートを図2に示す。
【0135】
[実施例10〜15(ポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン及びケトン共重合体の抗血栓性の評価)]
(1)評価用サンプルの作成
上記実施例で製造したポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン及びケトン共重合体をクロロホルムにそれぞれ溶解させ、濃度1.0重量%ドープ溶液を調製した。このドープ溶液10mlに、滅菌処理したポリエチレンテレフタレート(PET)円板(直径15mm、厚さ0.5mm)を浸漬させた。1分後PET円板を取り出し、溶媒雰囲気下で一晩放置することにより溶媒を揮散させ、該共重合体をPETに被覆したサンプルを作成した。
【0136】
(2)蛋白吸着量の評価
上記(1)で作成したサンプルをヒト貧血小板血漿(PPP)溶液に接触したときに、上記共重合体に吸着する蛋白の吸着量を分光的に定量した。評価に際しては、PPPをリン酸緩衝液で所定濃度(5重量%リン酸緩衝液溶液)に調製したものを37℃、1時間上記サンプルへ接触させ、吸着した蛋白を1重量%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液で抽出する。ついでMicroBCA法により、蛋白吸着量を見積った。サンプル数は実施例1つにつき4個である。
【0137】
(3)SEM観察による血小板粘着量の評価
一般に、重篤な血栓形成の前段階である血小板の粘着、凝集には、材料表面へ吸着するタンパク質の種類及びその表面における配向が大きく関与することが知られている。そして粘着した血小板の活性化(変形、顆粒放出)がその後の凝集、血小板血栓形成、凝固因子系の反応促進に影響する。従って血液(全血又は成分血)と接触した後の材料表面における血小板の粘着状態を観察することで、その材料の血液適合性の程度を大まかに見積もることができる。ここではヒト多血小板血漿(PRP)を用い、ポリマー表面をPRPに接触させた後のポリマー表面への血小板の粘着状態をSEMにより観察した。PRPはヒト上腕部静脈より採取した新鮮血に3.5重量%クエン酸三ナトリウム水溶液を1/9容加え、1000r.p.m.で10分遠心分離した上澄み液を用いた。
【0138】
上記共重合体が被覆されたサンプルは、培養シャーレ(Falcon,24well)中、0.7mlのPRPと37℃、3時間接触された。ついでこのサンプルを蒸留水でよく洗浄し、2.5重量%グルタルアルデヒド水溶液中にて室温下2時間かけて固定し、凍結乾燥後、金蒸着して観察試料とした。(室温下二時間放置後さらに凍結乾燥させる。これを金蒸着して観察試料とした。)この試料を用いて、SEMにより表面に吸着した血小板の粘着数を数えた。サンプル数は実施例1つにつき2個である。
【0139】
表2に、蛋白吸着量及び血小板粘着数を示す。
【0140】
【表2】
Figure 0003983337
【0141】
以上の結果より、本発明のポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン及びケトン共重合体は、タンパク吸着量が少なく、血小板の粘着数もわずかであり、抗血栓性に優れることが明らかとなった。
【0142】
[実施例16〜22、比較例1〜3(ポリマー組成物の抗血栓性の評価1)]
(1)ESCAによる表面解析
上記実施例で製造したポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体と下記表3に示す各種ポリマーとを所定の混合割合でN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に加熱溶解することにより数種のドープ溶液を製造した(濃度10重量%)。この溶液をテフロン支持基板上にキャストし、ついで溶媒を水により抽出することにより厚さ約0.5mmのポリマー組成物からなる膜が得られた。この膜の表面近傍における上記共重合体の濃度を、ESCAにより解析した。
【0143】
(2)抗血栓性の評価
上記実施例10〜15と同様の方法により蛋白吸着量及び血小板粘着数を求めた。
【0144】
表3に、(1)及び(2)の結果を示した。
【0145】
【表3】
Figure 0003983337
【0146】
[実施例23〜25(ポリマー組成物の抗血栓性の評価2)]
上記実施例16〜22と同様の方法により、各ポリマー組成物((PEO3000(70)−co−PPES(30))/ポリウレタン(PU)=10/90(組成比)、(PEO3000(50)−co−PES(50))/PU=10/90、(PEO3000(50)−co−PES(50))/PMMA=10/90)からなる膜をそれぞれ作成し、蛋白吸着量及び血小板粘着数を測定したところ、いずれも少なかった。用いたポリウレタン(PU)の構造式を下記に示す。
【0147】
【化14】
Figure 0003983337
【0148】
以上の結果より、本発明のポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体を含有するポリマー組成物は、該共重合体が表面に高濃度の存在しており、タンパク吸着抑制能に優れ、血小板の粘着をも有意に抑制することが明らかとなった。
【0149】
[実施例26〜29、比較例4(表面が被覆されたポリプロピレンの抗血栓性の評価)]
(1)評価用サンプルの作成
上記実施例で製造した共重合体の1.0重量%クロロホルム溶液を調製し、これにポリプロピレン(PP)からなる膜(直径15mm、厚さ0.1mm)を浸漬した。1分後、この膜を取り出し、溶媒雰囲気下で一晩放置することにより溶媒を揮散させ、該ポリプロピレンに上記共重合体が膜厚500μmで被覆された各サンプルを作成した。
【0150】
(2)抗血栓性の評価
上記実施例10〜15と同様の方法により蛋白吸着量及び血小板粘着数を求めた。
【0151】
表4に(1)及び(2)の結果を示す。
【0152】
【表4】
Figure 0003983337
【0153】
[実施例30〜33(表面を被覆したポリマー素材の抗血栓性の評価)]
上記ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)、ポリエステル(PET)及び下記に示すシリコン樹脂の各ポリマーに上記共重合体(PEO3000(70)−co−PMEK(30))を上記実施例26〜29と同様の方法により被覆したサンプルを作成し、蛋白吸着量及び血小板粘着数を測定したところ、いずれも少なかった。
【0154】
【化15】
Figure 0003983337
【0155】
以上の結果より、本発明のポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体によって被覆したポリマーは、タンパク吸着量及び血小板の粘着数が少なく、優れた抗血栓性を有することが明らかとなった。
【0156】
[実施例34〜36、比較例5](ポリエーテル/ポリスルホン共重合体とセルロース・トリアセテートとからなるポリマー組成物のドープ溶液からの湿式紡糸による中空糸膜の作成および評価)
(1)中空糸膜の作成
上記セルロース・トリアセテート組成物を用い、湿式紡糸による中空糸膜の作成を行った。各参考例で製造したポリエーテル/ポリスルホン共重合体をセルロース・トリアセテート(ダイセル化学製)と共にN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に加熱溶解することでセルロース・トリアセテート組成物のドープ溶液を3種得た(濃度13重量%)。これをノズルより温水中へ吐出することで湿式紡糸を行い、均質な多孔膜を得た。
【0157】
この多孔膜について透水率(UFR)、デキストラン1万透析性能(DA10000)及びデキストラン7万篩い係数(Sc70000)を測定した。評価には有効膜面積1.5m2の透析器を用いた。具体的な測定条件は以下の通りである。
【0158】
(a)透水率(UFR):差圧300mmHgで35℃の純水20mlが圧ろ過されるに要する時間を測定することにより求めた。
【0159】
(b)デキストラン1万透析性能(DA10000):デキストラン1万の0.02重量%水溶液を透析液として用い、尿素透析の場合と同様にして算出した。
【0160】
(c)デキストラン7万篩い係数(Sc70000):デキストラン7万の0.01重量%水溶液を原液として用い、10mmHgの加圧下で膜を透過したデキストラン7万濃度を測定することにより、算出した。
【0161】
結果を表5に示す。
【0162】
【表5】
Figure 0003983337
【0163】
何れのポリエーテル/ポリスルホン共重合体/セルロース・トリアセテートのブレンド物から成るセルロース・トリアセテート組成物より作製した中空糸膜も、セルロース・トリアセテートのそれと変わらない優れた透析特性を示した。これにより、本発明のセルロース・トリアセテート組成物を湿式紡糸することで、セルロース・トリアセテートが本来有する優れた膜特性を維持し、なおかつ血液適合性に優れた医療用材料を提供できることが明らかになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で得られたポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体(PEO2000(30)−co−PS(70))のNMRチャートである。
【図2】実施例7で得られたポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルケトン共重合体(PEO2000(70)−co−PMEK(30))のNMRチャートである。

Claims (5)

  1. 下記式(1)
    Figure 0003983337
    [ここで、ArおよびArは、互いに同一もしくは異なり、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基であり、Arは2価の芳香族炭化水素基または4,4′―オキシレンジフェニレンであり、そしてZは>C=0または>SO2である。]
    で表わされる繰返し単位および下記式(2)
    Figure 0003983337
    [ここでRは炭素数2または3のアルキレン基であるか、炭素数2または3のアルキレン基と炭素数4のアルキレン基との組み合わせであり、Arは2価の芳香族炭化水素基または4,4′―オキシレンジフェニレンであり、そしてnは―(―OR―)n―で示される単位の分子量が400〜20,000の範囲にある数である。]
    で表わされる繰返し単位からなり、上記式(2)で表わされる繰返し単位が平均して一分子中に少なくとも2個存在し、上記式(1)および(2)の繰返し単位の合計重量に基づき、上記式(2)中の―(―OR―)n―で示される単位が10〜90重量%を占め、そしてフェノール/1,1,2,2―テトラクロロエタンの重量比が6/4の混合溶媒中で35℃で測定した還元粘度が少なくとも0.5dl/gであるポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体。
  2. 上記式(2)中の―(―OR―)n―で示される単位が30〜80重量%を占める請求項1記載の共重合体。
  3. 還元粘度が少なくとも1.0dl/gである請求項1または2記載の共重合体。
  4. 上記式(1)においてAr3は置換されていてもよく、―Ar1―SO2―Ar2―とは異なる2価の芳香族炭化水素である請求項1〜3のいずれかに記載の共重合体。
  5. 請求項1記載のポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホンもしくはケトン共重合体(A)1〜99重量部とポリスルホン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリプロピレン、セルローストリアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンおよびポリカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマー(B)1〜99重量部とからなるポリマー組成物。但し、共重合体(A)とポリマー(B)の合計重量は100重量部である。
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