以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本実施形態1の冷凍システムは、コンビニエンスストアなどに設置されて、店内の空気調和とショーケース内の冷却とを行うものである。この冷凍システムは、本発明に係る過冷却装置としての過冷却ユニット(200)と、この過冷却ユニット(200)が取り付けられた冷凍装置(10)とによって構成されている。
図1に示すように、上記冷凍システムには、室外ユニット(11)と、空調ユニット(12)と、冷蔵ショーケース(13)と、冷凍ショーケース(14)と、ブースタユニット(15)と、過冷却ユニット(200)とが設けられている。そして、室外ユニット(11)と、空調ユニット(12)と、冷蔵ショーケース(13)と、冷凍ショーケース(14)と、ブースタユニット(15)とが冷凍装置(10)を構成している。この冷凍システムでは、室外ユニット(11)と過冷却ユニット(200)とが屋外に設置され、残りの空調ユニット(12)などがコンビニエンスストアなどの店内に設置される。
室外ユニット(11)には室外回路(40)が、空調ユニット(12)には空調回路(100)が、冷蔵ショーケース(13)には冷蔵回路(110)が、冷凍ショーケース(14)には冷凍回路(130)が、ブースタユニット(15)にはブースタ回路(140)がそれぞれ設けられている。また、過冷却ユニット(200)には、冷媒通路(205)が設けられている。冷凍システムでは、これらの回路(40,100,…)や過冷却ユニット(200)の冷媒通路(205)を配管で接続することによって冷凍装置(10)の冷媒回路(20)が構成されている。
また、冷媒回路(20)には、第1液側連絡配管(21)と、第2液側連絡配管(22)と、第1ガス側連絡配管(23)と、第2ガス側連絡配管(24)とが設けられている。
第1液側連絡配管(21)は、過冷却ユニット(200)の冷媒通路(205)の一端を室外回路(40)に接続している。第2液側連絡配管(22)の一端は、冷媒通路(205)の他端に接続している。第2液側連絡配管(22)の他端は、3つに分岐して空調回路(100)と冷蔵回路(110)と冷凍回路(130)とに接続している。第2液側連絡配管(22)のうち冷凍回路(130)に接続する分岐管には、液側閉鎖弁(25)が設けられている。
第1ガス側連絡配管(23)の一端は、2つに分岐して冷蔵回路(110)とブースタ回路(140)とに接続している。第1ガス側連絡配管(23)のうちブースタ回路(140)に接続する分岐管には、ガス側閉鎖弁(26)が設けられている。第1ガス側連絡配管(23)の他端は、室外回路(40)に接続している。第2ガス側連絡配管(24)は、空調回路(100)を室外回路(40)に接続している。
〈室外ユニット〉
室外ユニット(11)は、冷凍装置(10)の熱源側機器を構成している。この室外ユニット(11)は、室外回路(40)を備えている。
室外回路(40)には、可変容量圧縮機(41)と、第1固定容量圧縮機(42)と、第2固定容量圧縮機(43)と、室外熱交換器(44)と、レシーバ(45)と、室外膨張弁(46)とが設けられている。また、室外回路(40)には、3つの吸入管(61,62,63)と、2つの吐出管(64,65)と、4つの液管(81,82,83,84)と、1つの高圧ガス管(66)とが設けられている。更に、室外回路(40)には、3つの四路切換弁(51,52,53)と、1つの液側閉鎖弁(54)と、2つのガス側閉鎖弁(55,56)とが設けられている。
この室外回路(40)において、液側閉鎖弁(54)には第1液側連絡配管(21)が、第1ガス側閉鎖弁(55)には第1ガス側連絡配管(23)が、第2ガス側閉鎖弁(56)には第2ガス側連絡配管(24)がそれぞれ接続されている。
可変容量圧縮機(41)、第1固定容量圧縮機(42)、及び第2固定容量圧縮機(43)は、何れも全密閉型で高圧ドーム型のスクロール圧縮機である。可変容量圧縮機(41)には、インバータを介して電力が供給される。この可変容量圧縮機(41)は、インバータの出力周波数を変化させて圧縮機モータの回転速度を変更することによって、その容量が変更可能となっている。一方、第1,第2固定容量圧縮機(42,43)は、圧縮機モータが常に一定の回転速度で運転されるものであって、その容量が変更不能となっている。
第1吸入管(61)は、その一端が第1ガス側閉鎖弁(55)に接続されている。この第1吸入管(61)は、他端側で第1分岐管(61a)と第2分岐管(61b)とに分岐されており、第1分岐管(61a)が可変容量圧縮機(41)の吸入側に、第2分岐管(61b)が第3四路切換弁(53)にそれぞれ接続されている。第1吸入管(61)の第2分岐管(61b)には、第1ガス側閉鎖弁(55)から第3四路切換弁(53)へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-1)が設けられている。
第2吸入管(62)は、その一端が第3四路切換弁(53)に、他端が第1固定容量圧縮機(42)の吸入側にそれぞれ接続されている。
第3吸入管(63)は、その一端が第2四路切換弁(52)に接続されている。この第3吸入管(63)は、他端側で第1分岐管(63a)と第2分岐管(63b)とに分岐されており、第1分岐管(63a)が第2固定容量圧縮機(43)の吸入側に、第2分岐管(63b)が第3四路切換弁(53)にそれぞれ接続されている。第3吸入管(63)の第2分岐管(63b)には、第2四路切換弁(52)から第3四路切換弁(53)へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-2)が設けられている。
第1吐出管(64)は、一端側で第1分岐管(64a)と第2分岐管(64b)とに分岐されており、第1分岐管(64a)が可変容量圧縮機(41)の吐出側に、第2分岐管(64b)が第1固定容量圧縮機(42)の吐出側にそれぞれ接続されている。第1吐出管(64)の他端は、第1四路切換弁(51)に接続されている。第1吐出管(64)の第2分岐管(64b)には、第1固定容量圧縮機(42)から第1四路切換弁(51)へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-3)が設けられている。
第2吐出管(65)は、その一端が第2固定容量圧縮機(43)の吸入側に、他端が第1吐出管(64)における第1四路切換弁(51)の直前にそれぞれ接続されている。第2吐出管(65)には、第2固定容量圧縮機(43)から第1四路切換弁(51)へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-4)が設けられている。
室外熱交換器(44)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。この室外熱交換器(44)では、冷媒と室外空気の間で熱交換が行われる。室外熱交換器(44)の一端は、閉鎖弁(57)を介して第1四路切換弁(51)に接続されている。一方、室外熱交換器(44)の他端は、第1液管(81)を介してレシーバ(45)の頂部に接続されている。この第1液管(81)には、室外熱交換器(44)からレシーバ(45)へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-5)が設けられている。
レシーバ(45)の底部には、閉鎖弁(58)を介して第2液管(82)の一端が接続されている。第2液管(82)の他端は、液側閉鎖弁(54)に接続されている。この第2液管(82)には、レシーバ(45)から液側閉鎖弁(54)へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-6)が設けられている。
第2液管(82)における逆止弁(CV-6)と液側閉鎖弁(54)の間には、第3液管(83)の一端が接続されている。第3液管(83)の他端は、第1液管(81)を介してレシーバ(45)の頂部に接続されている。また、第3液管(83)には、その一端から他端へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-7)が設けられている。
第2液管(82)における閉鎖弁(58)と逆止弁(CV-6)の間には、第4液管(84)の一端が接続されている。第4液管(84)の他端は、第1液管(81)における室外熱交換器(44)と逆止弁(CV-5)の間に接続されている。また、第4液管(84)には、その一端から他端へ向かって順に、逆止弁(CV-8)と室外膨張弁(46)とが設けられている。この逆止弁(CV-8)は、第4液管(84)の一端から他端へ向かう冷媒の流通だけを許容する。また、室外膨張弁(46)は、電子膨張弁により構成されている。
高圧ガス管(66)は、その一端が第1吐出管(64)における第1四路切換弁(51)の直前に接続されている。高圧ガス管(66)は、他端側で第1分岐管(66a)と第2分岐管(66b)とに分岐されており、第1分岐管(66a)が第1液管(81)における逆止弁(CV-5)の下流側に、第2分岐管(66b)が第3四路切換弁(53)にそれぞれ接続されている。高圧ガス管(66)の第1分岐管(66a)には、電磁弁(SV-7)と逆止弁(CV-9)とが設けられている。この逆止弁(CV-9)は、電磁弁(SV-7)の下流側に配置され、電磁弁(SV-7)から第1液管(81)へ向かう冷媒の流通だけを許容する。
第1四路切換弁(51)は、第1のポートが第1吐出管(64)の終端に、第2のポートが第2四路切換弁(52)に、第3のポートが室外熱交換器(44)に、第4のポートが第2ガス側閉鎖弁(56)にそれぞれ接続されている。この第1四路切換弁(51)は、第1のポートと第3のポートが互いに連通して第2のポートと第4のポートが互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが互いに連通して第2のポートと第3ポートが互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能となっている。
第2四路切換弁(52)は、第1のポートが第2吐出管(65)における逆止弁(CV-4)の下流側に、第2のポートが第2吸入管(62)の始端に、第4のポートが第1四路切換弁(51)の第2のポートにそれぞれ接続されている。また、第2四路切換弁(52)は、その第3のポートが封止されている。この第2四路切換弁(52)は、第1のポートと第3のポートが互いに連通して第2のポートと第4のポートが互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが互いに連通して第2のポートと第3ポートが互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能となっている。
第3四路切換弁(53)は、第1のポートが高圧ガス管(66)の第2分岐管(66b)の終端に、第2のポートが第2吸入管(62)の始端に、第3のポートが第1吸入管(61)の第2分岐管(61b)の終端に、第4のポートが第3吸入管(63)の第2分岐管(63b)の終端にそれぞれ接続されている。この第3四路切換弁(53)は、第1のポートと第3のポートが互いに連通して第2のポートと第4のポートが互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが互いに連通して第2のポートと第3ポートが互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能となっている。
室外回路(40)には、インジェクション管(85)、連通管(87)、油分離器(75)、及び油戻し管(76)が更に設けられている。また、室外回路(40)には、4つの均油管(71,72,73,74)も設けられている。
インジェクション管(85)は、いわゆる液インジェクションを行うためのものである。インジェクション管(85)は、その一端が第4液管(84)における逆止弁(CV-8)と室外膨張弁(46)の間に、他端が第1吸入管(61)にそれぞれ接続されている。このインジェクション管(85)には、その一端から他端へ向かって順に、閉鎖弁(59)と流量調節弁(86)とが設けられている。流量調節弁(86)は、電子膨張弁により構成されている。
連通管(87)は、その一端がインジェクション管(85)における閉鎖弁(59)と流量調節弁(86)の間に、他端が高圧ガス管(66)の第1分岐管(66a)における電磁弁(SV-7)の上流側にそれぞれ接続されている。この連通管(87)には、その一端から他端へ向かう冷媒の流通だけを許容する逆止弁(CV-10)が設けられている。
油分離器(75)は、第1吐出管(64)のうち第2吐出管(65)及び高圧ガス管(66)の接続位置よりも上流側に設けられている。この油分離器(75)は、圧縮機(41,42)の吐出ガスから冷凍機油を分離するためのものである。
油戻し管(76)は、その一端が油分離器(75)に接続されている。油戻し管(76)は、他端側で第1分岐管(76a)と第2分岐管(76b)とに分岐されており、第1分岐管(76a)がインジェクション管(85)における流量調節弁(86)の下流側に、第2分岐管(76b)が第2吸入管(62)にそれぞれ接続されている。また、油戻し管(76)の第1分岐管(76a)と第2分岐管(76b)とには、電磁弁(SV-5,SV-6)が1つずつ設けられている。第1分岐管(76a)の電磁弁(SV-5)を開くと、油分離器(75)で分離された冷凍機油がインジェクション管(85)を通じて第1吸入管(61)へ送り返される。一方、第2分岐管(76b)の電磁弁(SV-6)を開くと、油分離器(75)で分離された冷凍機油が第2吸入管(62)へ送り返される。
第1均油管(71)は、その一端が可変容量圧縮機(41)に接続され、他端が第2吸入管(62)に接続されている。この第1均油管(71)には、電磁弁(SV-1)が設けられている。第2均油管(72)は、その一端が第1固定容量圧縮機(42)に接続され、他端が第3吸入管(63)の第1分岐管(63a)に接続されている。この第2均油管(72)には、電磁弁(SV-2)が設けられている。第3均油管(73)は、その一端が第2固定容量圧縮機(43)に接続され、他端が第1吸入管(61)の第1分岐管(61a)に接続されている。この第3均油管(73)には、電磁弁(SV-3)が設けられている。第4均油管(74)は、その一端が第2均油管(72)における電磁弁(SV-2)の上流側に接続され、他端が第1吸入管(61)の第1分岐管(61a)に接続されている。この第4均油管(74)には、電磁弁(SV-4)が設けられている。各均油管(71〜74)の電磁弁(SV-1〜SV-4)を適宜開閉することにより、各圧縮機(41,42,43)における冷凍機油の貯留量が平均化される。
室外回路(40)には、図示しないが、各種のセンサや圧力スイッチも設けられている。
また、室外ユニット(11)には、室外ファン(48)が設けられている。室外熱交換器(44)へは、この室外ファン(48)によって室外空気が送られる。
〈空調ユニット〉
空調ユニット(12)は、利用側機器を構成している。空調ユニット(12)は、空調回路(100)を備えている。この空調回路(100)は、その液側端が第2液側連絡配管(22)、ガス側端が第2ガス側連絡配管(24)にそれぞれ接続されている。
空調回路(100)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、空調膨張弁(102)と空調熱交換器(101)とが設けられている。空調熱交換器(101)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。この空調熱交換器(101)では、冷媒と室内空気の間で熱交換が行われる。一方、空調膨張弁(102)は、電子膨張弁によって構成されている。
空調ユニット(12)には、空調ファン(105)が設けられている。空調熱交換器(101)へは、この空調ファン(105)によって店内の室内空気が送られる。
〈冷蔵ショーケース〉
冷蔵ショーケース(13)は、利用側機器を構成している。冷蔵ショーケース(13)は、冷蔵回路(110)を備えている。この冷蔵回路(110)は、その液側端が第2液側連絡配管(22)に、ガス側端が第1ガス側連絡配管(23)にそれぞれ接続されている。
冷蔵回路(110)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、冷蔵電磁弁(114)と冷蔵膨張弁(112)と冷蔵熱交換器(111)とが設けられている。冷蔵熱交換器(111)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。この冷蔵熱交換器(111)では、冷媒と庫内空気の間で熱交換が行われる。冷蔵膨張弁(112)は、温度自動膨張弁によって構成されている。冷蔵膨張弁(112)の感温筒(113)は、冷蔵熱交換器(111)の出口側の配管に取り付けられている。
冷蔵ショーケース(13)には、冷蔵庫内ファン(115)が設けられている。冷蔵熱交換器(111)へは、この冷蔵庫内ファン(115)によって冷蔵ショーケース(13)の庫内空気が送られる。
〈冷凍ショーケース〉
冷凍ショーケース(14)は、利用側機器を構成している。冷凍ショーケース(14)は、冷凍回路(130)を備えている。この冷凍回路(130)は、その液側端が第2液側連絡配管(22)に接続されている。また、冷凍回路(130)のガス側端は、配管を介してブースタユニット(15)に接続されている。
冷凍回路(130)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、冷凍電磁弁(134)と冷凍膨張弁(132)と冷凍熱交換器(131)とが設けられている。冷凍熱交換器(131)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。この冷凍熱交換器(131)では、冷媒と庫内空気の間で熱交換が行われる。冷凍膨張弁(132)は、温度自動膨張弁によって構成されている。冷凍膨張弁(132)の感温筒(133)は、冷凍熱交換器(131)の出口側の配管に取り付けられている。
冷凍ショーケース(14)には、冷凍庫内ファン(135)が設けられている。冷凍熱交換器(131)へは、この冷凍庫内ファン(135)によって冷凍ショーケース(14)の庫内空気が送られる。
〈ブースタユニット〉
ブースタユニット(15)は、ブースタ回路(140)を備えている。このブースタ回路(140)には、ブースタ圧縮機(141)と、吸入管(143)と、吐出管(144)と、バイパス管(150)とが設けられている。
ブースタ圧縮機(141)は、全密閉型で高圧ドーム型のスクロール圧縮機である。ブースタ圧縮機(141)には、インバータを介して電力が供給される。このブースタ圧縮機(141)は、インバータの出力周波数を変化させて圧縮機モータの回転速度を変更することによって、その容量が変更可能となっている。
吸入管(143)は、その終端がブースタ圧縮機(141)の吸入側に接続されている。吸入管(143)の始端は、配管を介して冷凍回路(130)のガス側端に接続されている。
吐出管(144)は、その始端がブースタ圧縮機(141)の吐出側に、終端が第1ガス側連絡配管(23)にそれぞれ接続されている。この吐出管(144)には、その始端から終端へ向かって順に、高圧圧力スイッチ(148)と、油分離器(145)と、吐出側逆止弁(149)とが設けられている。吐出側逆止弁(149)は、吐出管(144)の始端から終端へ向かう冷媒の流通だけを許容する。
油分離器(145)は、ブースタ圧縮機(141)の吐出ガスから冷凍機油を分離するためのものである。油分離器(145)には、油戻し管(146)の一端が接続されている。油戻し管(146)の他端は、吸入管(143)に接続されている。油戻し管(146)には、キャピラリチューブ(147)が設けられている。油分離器(145)で分離された冷凍機油は、油戻し管(146)を通じてブースタ圧縮機(141)の吸入側へ送り返される。
バイパス管(150)は、その始端が吸入管(143)に、終端が吐出管(64)における油分離器(145)と吐出側逆止弁(149)の間にそれぞれ接続されている。このバイパス管(150)には、その始端から終端へ向かう冷媒の流通だけを許容するバイパス逆止弁(151)が設けられている。
〈過冷却ユニット〉
過冷却ユニット(200)は、冷媒通路(205)と過冷却用冷媒回路(220)と過冷却用熱交換器(210)と制御手段としてのコントローラ(240)とを備えている。
冷媒通路(205)は、その一端が第1液側連絡配管(21)に、他端が第2液側連絡配管(22)にそれぞれ接続されている。
過冷却用冷媒回路(220)は、過冷却用圧縮機(221)と、過冷却用室外熱交換器(222)と、過冷却用膨張弁(223)と、過冷却用熱交換器(210)とを順に配管で接続して構成された閉回路である。この過冷却用冷媒回路(220)では、充填された過冷却用冷媒を循環させることによって蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。すなわち、この過冷却用冷媒回路(220)は、上記冷凍装置(10)の冷媒回路(20)に流れる冷媒とは別の過冷却用冷媒が冷却用流体として循環する冷却用流体回路を構成している。
過冷却用圧縮機(221)は、全密閉型で高圧ドーム型のスクロール圧縮機であり、過冷却用冷媒回路(220)において過冷却用冷媒を過冷却用熱交換器(210)へ搬送するポンプ機構を構成している。過冷却用圧縮機(221)には、インバータを介して電力が供給される。この過冷却用圧縮機(221)は、インバータの出力周波数を変化させて圧縮機モータの回転速度を変更することによって、その容量が変更可能となっている。過冷却用室外熱交換器(222)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、熱源側熱交換器を構成している。この過冷却用室外熱交換器(222)では、過冷却用冷媒と室外空気の間で熱交換が行われる。過冷却用膨張弁(223)は、電子膨張弁によって構成されている。
過冷却用熱交換器(210)は、いわゆるプレート式熱交換器によって構成されている。過冷却用熱交換器(210)には、第1流路(211)と第2流路(212)とが複数ずつ形成されている。第1流路(211)には過冷却用冷媒回路(220)が、第2流路(212)には冷媒通路(205)がそれぞれ接続されている。そして、この過冷却用熱交換器(210)は、第1流路(211)を流れる過冷却用冷媒と、第2流路(212)を流れる冷凍装置(10)の冷媒とを熱交換させ、第2流路(212)の冷媒を過冷却する。
過冷却ユニット(200)には、各種のセンサや圧力スイッチが設けられている。具体的に、冷媒通路(205)における過冷却用熱交換器(210)の両側に温度検出手段としての温度センサ(237,238)を設けられている。冷媒通路(205)では、過冷却用熱交換器(210)よりも他端寄りの部分、即ち第2液側連絡配管(22)に接続する端部寄りの部分に第1冷媒温度センサ(237)が設けられている。また、この冷媒通路(205)では、過冷却用熱交換器(210)よりも一端寄りの部分、即ち第1液側連絡配管(21)に接続する端部寄りの部分に第2冷媒温度センサ(238)が設けられている。
また、過冷却ユニット(200)には、外気温度を検出する外気温センサ(231)と室外ファン(230)とが設けられている。過冷却用室外熱交換器(222)へは、この室外ファン(230)によって室外空気が送られる。
コントローラ(240)には、第1冷媒温度センサ(237)の検出値、第2冷媒温度センサ(238)の検出値、外気温センサ(231)の検出値などが入力されている。そして、このコントローラ(240)は、入力されたセンサの検出値に基づき、過冷却用圧縮機(221)の起動と停止とを制御するように構成されている。このコントローラ(240)には、室外ユニット(11)や空調ユニット(12)などで構成された冷凍装置(10)からの信号は一切入力されていない。つまり、コントローラ(240)は、過冷却ユニット(200)に設けられたセンサの検出値など、過冷却ユニット(200)の内部で得られた情報だけに基づいて過冷却用圧縮機(221)の運転容量制御を行う。
−冷凍システムの運転動作−
上記冷凍システムが行う運転動作のうち、主要なものについて説明する。
〈冷房運転〉
冷房運転は、冷蔵ショーケース(13)及び冷凍ショーケース(14)において庫内空気の冷却を行い、空調ユニット(12)で室内空気の冷却を行って店内を冷房する運転である。
図2に示すように、冷房運転中は、第1四路切換弁(51)、第2四路切換弁(52)、及び第3四路切換弁(53)がそれぞれ第1状態に設定される。また、室外膨張弁(46)が全閉される一方、空調膨張弁(102)、冷蔵膨張弁(112)、及び冷凍膨張弁(132)の開度がそれぞれ適宜調節される。この状態において、可変容量圧縮機(41)、第1固定容量圧縮機(42)、第2固定容量圧縮機(43)、及びブースタ圧縮機(141)が運転される。この冷房運転中には、過冷却ユニット(200)が運転状態となる。過冷却ユニット(200)の運転動作については後述する。
可変容量圧縮機(41)、第1固定容量圧縮機(42)、及び第2固定容量圧縮機(43)から吐出された冷媒は、第1四路切換弁(51)を通過して室外熱交換器(44)へ送られる。室外熱交換器(44)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(44)で凝縮した冷媒は、第1液管(81)とレシーバ(45)と第2液管(82)とを順に通過して第1液側連絡配管(21)へ流入する。
第1液側連絡配管(21)へ流入した冷媒は、過冷却ユニット(200)の冷媒通路(205)へ流入する。冷媒通路(205)へ流入した冷媒は、過冷却用熱交換器(210)の第2流路(212)を通過する間に更に冷却される。過冷却用熱交換器(210)で冷却された過冷却状態の液冷媒は、第2液側連絡配管(22)を通って空調回路(100)と冷蔵回路(110)と冷凍回路(130)とに分配される。
空調回路(100)へ流入した冷媒は、空調膨張弁(102)を通過する際に減圧されてから空調熱交換器(101)へ導入される。空調熱交換器(101)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その際、空調熱交換器(101)では、冷媒の蒸発温度が例えば5℃程度に設定される。空調ユニット(12)では、空調熱交換器(101)で冷却された室内空気が店内へ供給される。
空調熱交換器(101)で蒸発した冷媒は、第2ガス側連絡配管(24)を通って室外回路(40)へ流入し、その後、第1四路切換弁(51)と第2四路切換弁(52)を順に通過して第3吸入管(63)へ流入する。第3吸入管(63)へ流入した冷媒は、その一部が第1分岐管(63a)を通って第2固定容量圧縮機(43)に吸入され、残りが第2分岐管(63b)と第3四路切換弁(53)と第2吸入管(62)とを順に通過して第1固定容量圧縮機(42)に吸入される。
冷蔵回路(110)へ流入した冷媒は、冷蔵膨張弁(112)を通過する際に減圧されてから冷蔵熱交換器(111)へ導入される。冷蔵熱交換器(111)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その際、冷蔵熱交換器(111)では、冷媒の蒸発温度が例えば−5℃程度に設定される。冷蔵熱交換器(111)で蒸発した冷媒は、第1ガス側連絡配管(23)へ流入する。冷蔵ショーケース(13)では、冷蔵熱交換器(111)で冷却された庫内空気が庫内へ供給され、庫内温度が例えば5℃程度に保たれる。
冷凍回路(130)へ流入した冷媒は、冷凍膨張弁(132)を通過する際に減圧されてから冷凍熱交換器(131)へ導入される。冷凍熱交換器(131)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その際、冷凍熱交換器(131)では、冷媒の蒸発温度が例えば−30℃程度に設定される。冷凍ショーケース(14)では、冷凍熱交換器(131)で冷却された庫内空気が庫内へ供給され、庫内温度が例えば−20℃程度に保たれる。
冷凍熱交換器(131)で蒸発した冷媒は、ブースタ回路(140)へ流入してブースタ圧縮機(141)へ吸入される。ブースタ圧縮機(141)で圧縮された冷媒は、吐出管(144)を通って第1ガス側連絡配管(23)へ流入する。
第1ガス側連絡配管(23)では、冷蔵回路(110)から送り込まれた冷媒と、ブースタ回路(140)から送り込まれた冷媒とが合流する。そして、これらの冷媒は、第1ガス側連絡配管(23)を通過して室外回路(40)の第1吸入管(61)へ流入する。第1吸入管(61)へ流入した冷媒は、その第1分岐管(61a)を通って可変容量圧縮機(41)に吸入される。
〈暖房運転〉
暖房運転は、冷蔵ショーケース(13)及び冷凍ショーケース(14)において庫内空気の冷却を行い、空調ユニット(12)で室内空気の加熱を行って店内を暖房する運転である。
図3に示すように、室外回路(40)では、第1四路切換弁(51)が第2状態に、第2四路切換弁(52)が第1状態に、第3四路切換弁(53)が第1状態にそれぞれ設定される。また、室外膨張弁(46)が全閉される一方、空調膨張弁(102)、冷蔵膨張弁(112)、及び冷凍膨張弁(132)の開度が適宜調節される。この状態において、可変容量圧縮機(41)及びブースタ圧縮機(141)が運転され、第1固定容量圧縮機(42)及び第2固定容量圧縮機(43)が休止する。また、室外熱交換器(44)は、冷媒が送り込まれずに休止状態となる。この第1暖房運転中には、過冷却ユニット(200)が停止状態となる。
可変容量圧縮機(41)から吐出された冷媒は、第1四路切換弁(51)と第2ガス側連絡配管(24)と順に通って空調回路(100)の空調熱交換器(101)へ導入され、室内空気へ放熱して凝縮する。空調ユニット(12)では、空調熱交換器(101)で加熱された室内空気が店内へ供給される。空調熱交換器(101)で凝縮した冷媒は、第2液側連絡配管(22)を通って冷蔵回路(110)と冷凍回路(130)とに分配される。
冷蔵ショーケース(13)及び冷凍ショーケース(14)では、上記冷房運転時と同様に、庫内空気の冷却が行われる。冷蔵回路(110)へ流入した冷媒は、冷蔵熱交換器(111)で蒸発した後に第1ガス側連絡配管(23)へ流入する。一方、冷凍回路(130)へ流入した冷媒は、冷凍熱交換器(131)で蒸発した後にブースタ圧縮機(141)で圧縮され、その後に第1ガス側連絡配管(23)へ流入する。第1ガス側連絡配管(23)へ流入した冷媒は、第1吸入管(61)を通過後に可変容量圧縮機(41)に吸入されて圧縮される。
このように、第1暖房運転では、冷蔵熱交換器(111)及び冷凍熱交換器(131)において冷媒が吸熱し、空調熱交換器(101)において冷媒が放熱する。そして、冷蔵熱交換器(111)及び冷凍熱交換器(131)で冷媒が庫内空気から吸熱した熱を利用して、店内の暖房が行われる。
なお、暖房運転中には、第1固定容量圧縮機(42)を運転してもよい。第1固定容量圧縮機(42)を運転するか否かは、冷蔵ショーケース(13)及び冷凍ショーケース(14)における冷却負荷に応じて決定される。
このように、暖房運転中においては、外気温度が低く、冷凍装置(10)のみで所定の能力を十分に発揮できることから、冷房運転時のように過冷却用圧縮機(221)が使用されることはない。
−過冷却ユニットの運転動作−
過冷却ユニット(200)の運転動作について説明する。過冷却ユニット(200)の運転状態では、過冷却用圧縮機(221)が運転されると共に、過冷却用膨張弁(223)の開度が適宜調節される。
図1に示すように、過冷却用圧縮機(221)から吐出された過冷却用冷媒は、過冷却用室外熱交換器(222)で室外空気へ放熱して凝縮する。過冷却用室外熱交換器(222)で凝縮した過冷却用冷媒は、過冷却用膨張弁(223)を通過する際に減圧されてから過冷却用熱交換器(210)の第1流路(211)へ流入する。過冷却用熱交換器(210)の第1流路(211)では、過冷却用冷媒が第2流路(212)の冷媒から吸熱して蒸発する。過冷却用熱交換器(210)で蒸発した過冷却用冷媒は、過冷却用圧縮機(221)へ吸入されて圧縮される。
上記コントローラ(240)には、外気温センサ(231)の検出値と、第1冷媒温度センサ(237)の検出値と、第2冷媒温度センサ(238)の検出値とが入力される。コントローラ(240)は、過冷却用圧縮機(221)の運転中における2つの冷媒温度センサ(237,238)の検出値を対比し、その比較結果から過冷却用熱交換器(210)を流れる冷凍装置(10)の冷媒状態である過冷却度を推定する。この過冷却度と外気温センサ(231)の検出した外気温度とに基づいて過冷却用圧縮機(221)の運転を継続させるか停止させるかを決定するように構成されている。
このコントローラ(240)の制御動作について説明する。
先ず、上記温度検出手段(237,238)によって検出された冷凍装置(10)の冷媒の過冷却度から、過冷却用熱交換器(210)を流れる冷凍装置(10)の冷媒状態を推定する。過冷却度が大きいときには、過冷却用熱交換器(210)によって冷凍装置(10)の冷媒が十分に冷やされていることから、冷凍装置(10)から過冷却用熱交換器(210)に流れ込む冷凍装置(10)の冷媒は少ないと判断することができる。このことから、制御手段(240)は、冷凍装置(10)での消費電力は小さいと推定することができる。
一方、過冷却度が小さいときには、過冷却用熱交換器(210)によって冷凍装置(10)の冷媒が十分に冷やされていないことから、冷凍装置(10)から過冷却用熱交換器(210)に流れ込む冷凍装置(10)の冷媒は多いと判断することができる。このことから、冷凍装置(10)での消費電力は大きいと推定することができる。
具体的には、図4に示すように、予め用意された推定曲線を用いて、コントローラ(240)は、過冷却度と、外気温度とから室外ユニット(11)の電力量を推定する。そして、室外ユニット(11)の電力量と過冷却用圧縮機(221)の電力量との合計を計算し、その合計が制限値内にあるかを判断する。この制限値は、他の電力消費機器との総計が契約電力量を超えないものとすればよい。
コントローラ(240)は、室外ユニット(11)の電力量と過冷却用圧縮機(221)の電力量との合計が制限値を超えたと判断したときには、過冷却用圧縮機(221)の運転を停止させる。一方、室外ユニット(11)の電力量と過冷却用圧縮機(221)の電力量との合計が制限値を超えないと判断したときには、過冷却用圧縮機(221)の運転を継続させる。
なお、本実施形態では、過冷却用圧縮機(221)の運転を停止させることにより、冷凍システム全体の電力量を制限値内に低減するようにしたが、過冷却用圧縮機(221)の運転周波数を低下させて冷凍システム全体の電力量を低減するようにしてもよい。つまり、本発明は、直接、過冷却用圧縮機(221)の運転周波数を低減することによって該過冷却用圧縮機(221)の消費電力を低減するようにしたものである。
−実施形態1の効果−
上記過冷却ユニット(200)において、コントローラ(240)は、過冷却ユニット(200)に設けられたセンサの検出値など、過冷却ユニット(200)内で得られる情報だけに基づいて過冷却用圧縮機(221)の運転を制御している。つまり、この過冷却ユニット(200)では、冷凍装置(10)との間で信号の授受などを行わなくても、冷凍装置(10)の運転状態に応じて過冷却用圧縮機(221)の運転を制御することが可能となる。このため、上記過冷却ユニット(200)を冷凍装置(10)に取り付ける際には、冷凍装置(10)の第1,第2液側連絡配管(21,22)に過冷却ユニット(200)の冷媒通路(205)を接続するだけでよく、冷凍装置(10)と過冷却ユニット(200)との間で信号を授受するための通信用配線を敷設する必要が無くなる。
したがって、本発明によれば、過冷却装置(200)を冷凍装置(10)に取り付ける際の作業工数を削減することができ、更に誤配線などの設置作業時の人的ミスに起因するトラブルを未然に防止しながら、契約電力内で過冷却装置を運転して冷凍装置(10)を補助し、その冷却能力を増大させることができる。
−実施形態1の各変形例−
各変形例(変形例1〜5)は、冷凍装置(10)の冷媒の過冷却度以外の各種パラメータに基いて室外ユニット(11)の電力量を推定するようにしたものである。
−変形例1−
本変形例1の過冷却ユニット(200)では、図示しないが、冷媒通路(205)に流量検出手段としての流量センサを設け、この流量センサが検出した冷媒通路(205)の流量に基づいて過冷却用圧縮機(221)を運転制御するようにしてもよい。つまり、流量センサの検出流量は、過冷却用熱交換器(210)を流れる冷凍装置(10)の冷媒状態を示す。
具体的には、この過冷却ユニット(200)では、流量センサの検出値と外気温センサ(231)の検出値とがコントローラ(240)に入力される。図5に示すように、予め用意された推定曲線を用いて、コントローラ(240)は、流量センサの検出値と外気温センサ(231)の検出値とから室外ユニット(11)の電力量を推定する。そして、この推定された室外ユニット(11)の電力量と過冷却用圧縮機(221)の電力量との合計を計算し、その合計が制限値内にあるかを判断する。この制限値は、他の電力消費機器との総計が契約電力量を超えないものとすればよい。
コントローラ(240)は、室外ユニット(11)の電力量と過冷却用圧縮機(221)の電力量との合計が制限値を超えたと判断したときには、過冷却用圧縮機(221)の運転を停止させる。一方、室外ユニット(11)の電力量と過冷却用圧縮機(221)の電力量との合計が制限値を超えないと判断したときには、過冷却用圧縮機(221)の運転を継続させる。
−変形例2−
本変形例2の過冷却ユニット(200)では、図示しないが、過冷却用冷媒回路(220)における過冷却用熱交換器(210)の両側、つまり第1流路(211)の上下流側に過冷却用冷媒の温度検出手段として温度センサを設け、これら2つの温度センサが検出した検出温度の差に基づいて過冷却用圧縮機(221)を運転制御するようにしてもよい。すなわち、上記検出した過冷却用冷媒の温度差は、冷凍装置(10)の冷媒を過冷却する前と過冷却した後の過冷却用冷媒の温度差であり、過冷却用冷媒回路(220)における過冷却用冷媒の状態を示す。
この過冷却ユニット(200)では、各温度センサの検出値と外気温センサ(231)の検出値とがコントローラ(240)に入力される。コントローラ(240)は、図示しないが、予め用意された推定曲線を用いて、各温度センサの検出値の差と外気温センサ(231)の検出値とから室外ユニット(11)の電力量を推定する。例えば、各温度センサの検出値の差が大きい場合、過冷却用熱交換器(210)で冷凍装置(10)の冷媒が十分に冷却されていることから、過冷却用熱交換器(210)における冷凍装置(10)の冷媒流量が少ないと判断され、冷凍装置(10)の消費電力が小さいと推定される。また、各温度センサの検出値の差が小さい場合、過冷却用熱交換器(210)で冷凍装置(10)の冷媒が十分に冷却されていないことから、過冷却用熱交換器(210)における冷凍装置(10)の冷媒流量が多いと判断され、冷凍装置(10)での消費電力が大きいと推定される。
−変形例3−
本変形例3の過冷却ユニット(200)では、図示しないが、過冷却用冷媒回路(220)における過冷却用熱交換器(210)の入口側または出口側に流量検出手段としての流量センサを設け、この検出流量に基づいて過冷却用圧縮機(221)を運転制御するようにしてもよい。すなわち、検出流量は過冷却用冷媒の状態である過冷却用熱交換器(210)を流れる過冷却用冷媒の流量を示す。
この過冷却ユニット(200)では、流量センサの検出値と外気温センサ(231)の検出値とがコントローラ(240)に入力される。コントローラ(240)は、図示しないが、予め用意された推定曲線を用いて、流量センサの検出値と外気温センサ(231)の検出値とから室外ユニット(11)の電力量を推定する。例えば、流量センサの検出値が小さい場合、過冷却用熱交換器(210)における冷凍装置(10)の冷媒流量も少ないと判断され、冷凍装置(10)の消費電力が小さいと推定される。また、流量センサの検出値が大きい場合、過冷却用熱交換器(210)における冷凍装置(10)の冷媒流量も多いと判断され、冷凍装置(10)での消費電力が大きいと推定される。
−変形例4−
本変形例4の過冷却ユニット(200)では、図示しないが、過冷却用冷媒回路(220)における過冷却用冷媒の高圧圧力を検出する圧力検出手段としての圧力センサを設け、この検出圧力に基づいて過冷却用圧縮機(221)を運転制御するようにしてもよい。すなわち、検出圧力は、過冷却用冷媒の状態を示す。
この過冷却ユニット(200)では、圧力センサの検出値と外気温センサ(231)の検出値とがコントローラ(240)に入力される。コントローラ(240)は、図示しないが、予め用意された推定曲線を用いて、圧力センサの検出値と外気温センサ(231)の検出値とから室外ユニット(11)の電力量を推定する。例えば、圧力センサの検出値が小さい場合、過冷却用室外熱交換器(222)および過冷却用熱交換器(210)における過冷却用冷媒の流量が少なく、過冷却用熱交換器(210)における冷凍装置(10)の冷媒流量も少ないと判断される。したがって、冷凍装置(10)の消費電力が小さいと推定される。また、圧力センサの検出値が大きい場合、過冷却用室外熱交換器(222)および過冷却用熱交換器(210)における過冷却用冷媒の流量が多く、過冷却用熱交換器(210)における冷凍装置(10)の冷媒流量も多いと判断される。したがって、冷凍装置(10)での消費電力が大きいと推定される。
−変形例5−
本変形例5の過冷却ユニット(200)では、図示しないが、過冷却用冷媒回路(220)における過冷却用冷媒の高圧圧力および低圧圧力を検出する圧力検出手段としての2つの圧力センサを設け、これら2つの検出圧力の差に基づいて過冷却用圧縮機(221)を運転制御するようにしてもよい。すなわち、この検出圧力の差は、過冷却用冷媒の状態を示す。
この過冷却ユニット(200)では、各圧力センサの検出値と外気温センサ(231)の検出値とがコントローラ(240)に入力される。コントローラ(240)は、図示しないが、予め用意された推定曲線を用いて、各圧力センサの検出値の差と外気温センサ(231)の検出値とから室外ユニット(11)の電力量を推定する。例えば、各圧力センサの検出値の差が小さい場合、低圧圧力は過冷却用膨張弁(223)の開度制御によってほぼ一定に維持されているので、高圧圧力も通常より低いと判断され、上述したように過冷却用熱交換器(210)における冷凍装置(10)の冷媒流量も少ないと判断される。したがって、冷凍装置(10)の消費電力が小さいと推定される。また、各圧力センサの検出値の差が大きい場合、高圧圧力が通常より高いと判断され、上述したように過冷却用熱交換器(210)における冷凍装置(10)の冷媒流量も多いと判断される。したがって、冷凍装置(10)での消費電力が大きいと推定される。
《発明の実施形態2》
本実施形態2の過冷却ユニット(200)は、上記実施形態1が直接過冷却用圧縮機(221)の運転を停止させて該過冷却用圧縮機(221)の消費電力を低減するようにしたのに代えて、過冷却用室外熱交換器(222)の室外ファン(230)の運転周波数を増大させることによって過冷却用圧縮機(221)の消費電力を低減するようにしたものである。つまり、本実施形態では、過冷却用圧縮機(221)の運転周波数は一定である。
具体的に、コントローラ(240)は、冷凍装置(10)の冷媒の過冷却度が大きい場合、冷凍装置(10)の消費電力が小さいと推定され、室外ファン(230)の運転周波数を変化させない。一方、コントローラ(240)は、過冷却度が小さい場合、冷凍装置(10)の消費電力が大きいと推定され、室外ファン(230)の運転周波数を増大させて大風量にする。これにより、過冷却用冷媒回路(220)における過冷却用冷媒の高圧圧力が低下する。つまり、過冷却用圧縮機(221)の吐出圧力が低下する。したがって、過冷却用圧縮機(221)において、圧縮仕事量が減少するため、消費電力が低減される。この結果、冷凍装置(10)との間で信号の授受などを行わなくても、冷凍装置(10)の運転状態に応じて過冷却用圧縮機(221)の運転を制御することができ、室外ユニット(11)の電力量と過冷却用圧縮機(221)の電力量との合計が制限値内とすることができる。
なお、本実施形態では、室外ファン(230)の運転周波数を増大させると、室外ファン(230)の消費電力は増大するが、その増大量よりも過冷却用圧縮機(221)における消費電力の低減量が極めて大きいため、過冷却ユニット(200)の消費電力を確実に低減させることができる。また、上記実施形態1の各変形例において、冷凍装置(10)の消費電力が大きいと推定されると、室外ファン(230)を同様に制御する。
《参考形態》
この参考形態の冷凍システムは、図示しないが、上記実施形態1では冷却用流体回路を過冷却用冷媒が循環する冷媒回路により構成したが、これに代えて冷却水が流れる冷却水回路により構成するようにしたものである。具体的に、この冷却水回路は、過冷却用熱交換器(210)およびポンプを備え、該ポンプによってクーリングタワーの冷却水が過冷却用熱交換器(210)へ搬送される。そして、上記過冷却用熱交換器(210)において、冷却水が冷媒通路(205)の冷媒と熱交換して該冷媒を冷却する。つまり、この参考形態の冷却用流体回路では、冷却水が冷却用流体として流れる。
この場合、コントローラ(240)は、冷凍装置(10)の冷媒の過冷却度と外気温度とに基づいてポンプの運転容量を調節する。具体的に、コントローラ(240)は、過冷却度が大きい場合、ポンプの運転周波数は変化させない。また、過冷却度が小さい場合、ポンプの運転周波数を低下させてポンプの運転容量を低減する。これにより、ポンプの消費電力を低減させることができる。この結果、冷凍装置(10)との間で信号の授受などを行わなくても、冷凍装置(10)の運転状態に応じてポンプの運転を制御することができ、システム全体の電力量を制限値内にすることができる。
なお、以上の実施形態およびその変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。