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JP3966077B2 - 薄く可撓性を有する情報表示媒体およびその製造方法 - Google Patents

薄く可撓性を有する情報表示媒体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電車やバス等の中吊りや壁面、あるいは店舗、駅等掲示板に情報を表示せしめるための薄く可撓性を有する情報表示媒体およびその製造方法に関するものであり、特に連続するウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体に多面付けして個別の製品とする薄く可撓性を有する情報表示媒体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電車やバス等の中吊りや駅構内の壁面に広告や展示会の催し等の各種の情報を印刷した紙媒体を吊り下げたり貼り付けたり、或いは液晶ディスプレイを用いて電子的に表示させたりしている。
【0003】
しかしながら、上記の情報を印刷した紙媒体を用いた場合、この情報の切り換えには、これらを吊り下げたり剥がして新しい紙媒体に取り替える作業が人的に行われていて、人的な作業のため時間や労力が必要であり、これに要する費用とともに、更には、移動車両の場合、乗客がいない深夜や早朝の時間帯に作業をしなければならなかったり、また、期限が切れていてもそのまま放置されていたりするという問題がある。
【0004】
また、上記液晶ディスプレイを用いて表示内容を電子的に行う方法では、例えばこれを設置するには、曲面の場所や吊り下げて設置することは出来なく、設置場所が限定されてしまったり、あるいは設置のための持ち運びに嵩張って困難という問題がある。
【0005】
近年上記問題点を解消するものとして、例えば、特表平11−502950号公報に提示されているように、基材フィルム上に、電極層と、色素材料と溶解物質が包含されているマイクロカプセルの画像表示層と、透明電極層が形成されている薄く可撓性を有する情報表示媒体を用いた複数のページディスプレイを有する電子ブックがある。
【0006】
上記薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造は、例えば図12(b)の側断面図に示すように、紙、プラスチックでなるウエブ状の基材(5)の上に、電極層(11a)が形成され、その上にマイクロカプセルでなる画像表示層(14)、透明電極層(12a)、最表面に保護層(17)が順に形成されているウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体(2)とする。
【0007】
上記の様にして作製されたウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体(2)を用い、例えば上記と別ラインで図12(a)の正面図に示すような電極部(7)を含めた形状に、全周にわたって図12(b)に示す保護層(17)側からレーザーで連続して切断し、続いて別工程で電極部(7)の上にある不要部(保護層、透明電極層、画像表示層)をレーザーで除去し、露出された電極部(7)を連続的に形成して、個別の製品としていた。
【0008】
しかしながら、上記レーザーによる全周の切断と電極部(7)の露出方法では、全周の切断と不要部を除去して電極部(7)の露出させるための加工に要する時間が多くなり、特に全周に除去部分(周囲シール部等)が必要な場合は生産性の劣りが顕著になり、かつこの前工程である各層(電極層、画像表示層、透明電極層等)の形成との加工時間差が大きいので、別ラインで切断加工等を行なわざるを得なかった。さらにまた、上記不要部の除去に際し、エネルギー(レーザー)の制御、及び前工程である各層の形成での各層のバラツキの管理が困難で、電極層(11a)を破損したりして不良品となるという問題があった。
【0009】
また、全周の切断と電極部(7)を露出させる方法として、上記の様にして作製されたウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体(2)を用い、例えば上記と別ラインで図12(a)の正面図に示すような電極部(7)を含めた形状に、全周にわたって保護層(17)側からバイブレーションカット刃で連続して切断し、続いて別工程で電極部(7)の上にある不要部(保護層、透明電極層、画像表示層)をミーリングカット刃で除去し、露出された電極部(7)を連続的に形成して、個別の製品としていた。
【0010】
しかしながら、上記バイブレーションカット刃による全周の切断とミーリングカット刃による電極部(7)の露出方法では、全周の切断と不要部を除去して電極部(7)の露出させるための加工に要する時間は、上記レーザーによる方法に比べると若干減少させることができるが、特に全周に除去部分(周囲シール部等)が必要な場合は生産性が劣り、かつこの前工程である各層(電極層、画像表示層、透明電極層等)の形成との加工時間差が大きいので、別ラインで切断加工等を行なわざるを得ず、よって生産性に問題があり、さらにまた、上記不要部の除去に際し、電極部(7)の検知あるいは表面からの厚さをコントロールして電極部(7)面を破損させずに不要部を除去したとしても、前工程である各層の形成での各層のバラツキの管理が困難で、より電極層(11a)を破損したりして不良品となるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、曲面の場所や吊り下げて設置することが可能で、かつ設置場所が限定されず、情報提供の切り換えに人的労力を要しない薄く可撓性を有する情報表示媒体で、ウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体から多面付けで個別の製品とする製造に際し、全周の切断と周辺端部の電極部および周囲シール部等の露出のための不要部除去に長時間を要することがなく、前工程である基材フィルム上に電極層や画像表示層等の形成とインラインでこれら切断等加工が可能で、かつ不要部の除去に際し、電極部が破損したりして不良品とならない薄く可撓性を有する情報表示媒体およびその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、基材フィルム上に、少なくとも電極層と、画像表示層とが設けられ、周辺端部に電極部を有する薄く可撓性を有する情報表示媒体であって、ウエブ状の基材フィルム上に、電極層が形成され、該電極層の周辺端部の電極部と周囲シール部に相当する部分に易剥離層が形成され、該易剥離層を含めた全面に画像表示層が形成され、該画像表示層上に接着剤層を介してカバーフィルムが積層されていて、該カバーフィルム側から、個別の製品となる画像表示層の全周にわたってハーフカットが画像表示層まで刻設され、前記基材フィルム側からは、前記周辺端部の電極部と周囲シール部を含め、個別製品に分離すべき形状にハーフカットが易剥離層まで刻設されていることを特徴とする薄く可撓性を有する情報表示媒体としたものである。
【0013】
上記請求項1の発明によれば、カバーフィルム側から全周にわたってハーフカットが刻設され、その周辺端部の電極部と周囲シール部上に易剥離層が施されているので、電極部の露出(不要部の除去)が、カバーフィルムを剥離することで容易に短時間でなされ、従来のようにレーザーやミーリングカット刃による不要部の除去と異なり、画像表示層等の厚さのバラツキに左右されないので、電極部の破損等による不良品がない薄く可撓性を有する情報表示媒体とすることができる。従って不要部の除去は、切断(分離)時に行う必要がないので、そのためのハーフカット加工は、前工程である電極層、画像表示層等の形成とインラインで行うことができ、生産性に優れた薄く可撓性を有する情報表示媒体とすることができる。
【0014】
また、請求項2の発明では、前記易剥離層は、導電性を有する剥離剤で形成されていることを特徴とする請求項1記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体としたものである。
【0015】
上記請求項2の発明によれば、電極部上に設けられた易剥離層を、導電性を有するものとしてあるので、電極部が完全に露出されていなくとも電極部としての特性を持たせることができ、かつ電極部を保護する役目も持たせている薄く可撓性を有する情報表示媒体とすることができる。
【0016】
また、請求項3の発明では、前記カバーフィルムは、易剥離層に対峙する部分で連結されていることを特徴とする請求項1または2記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体としたものである。
【0017】
上記請求項3の発明によれば、カバーフィルムが、易剥離層と対峙する部分で連結しているので、電極部と周囲シール部の露出(不要部の除去)が、連結しているカバーフィルムを巻き取りながら容易に行うことができる薄く可撓性を有する情報表示媒体を提供できる。
【0018】
また、請求項4の発明では、基材フィルム上に、少なくとも電極層と、画像表示層とを設け、周辺端部に電極部を付設してなる薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法であって、走行するウエブ状の基材フィルム上に、電極層を形成し、該電極層の周辺端部の電極部と周囲シール部に相当する部分に易剥離層を形成し、さらに該易剥離層を含めた全面に画像表示層を形成し、さらに該画像表示層上に接着剤層を介してカバーフィルムを積層せしめ、前記カバーフィルム側から、個別の製品となる画像表示層の全周にわたってハーフカットを画像表示層まで刻設し、前記基材フィルム側からは、前記周辺端部の電極部と周囲シール部を含め、個別の製品に分離すべき形状にハーフカットを易剥離層まで刻設することを特徴とする薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法としたものである。
【0019】
上記請求項4の発明によれば、カバーフィルム側から全周にわたってハーフカットを施こし、その周辺端部の電極部と周囲シール部上に易剥離層を施こしているので、電極部の露出(不要部の除去)に、カバーフィルムを剥離することによって容易に短時間で行うことができ、従来のようにレーザーやミーリングカット刃によって不要部を除去すること異なり、画像表示層等の厚さのバラツキに左右されないので、電極部の破損等による不良品とならない薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法とすることができる。従ってこの不要部の除去を、切断(分離)時に行う必要がないので、そのためのハーフカット加工は、前工程である電極層、画像表示層等の形成とインラインで行うことができ、よって生産性に優れた薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法とすることができる。
【0020】
また、請求項5の発明では、前記易剥離層は、導電性を有する剥離剤で形成されてなることを特徴とする請求項4記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法としたものである。
【0021】
上記請求項5の発明によれば、電極部上に設ける易剥離層を、導電性を有するものするので、電極部を完全に露出せずとも電極部としての特性を持たせることができ、かつハーフカット時および露出後に電極部を保護する役目も持たせる薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法とすることができる。
【0022】
また、請求項6の発明では、前記カバーフィルムは、易剥離層に対峙する部分で連結していることを特徴とする請求項4または5記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法としたものである。
【0023】
上記請求項6の発明によれば、カバーフィルムを、易剥離層と対峙する部分で連結させているので、電極部と周囲シール部の露出(不要部の除去)を、連結しているカバーフィルムを巻き取りながら容易に行うことができる薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法を提供できる。
【0024】
さらにまた、請求項7の発明では、前記個別の製品となる薄く可撓性を有する情報表示媒体は、ウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体の走行方向に、単列もしくは複数列に多面付けで形成することを特徴とする請求項4、5または6記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法としたものである。
【0025】
上記請求項7の発明によれば、ウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体の走行方向に、単列もしくは複数列に多面付けで形成するので、高効率に個別の製品を生産できる薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法とすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の個別製品の一事例を示す説明図であり、図2から図8までは、本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法に係る工程の一事例を示す説明図である。また図9〜図11までは、本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体を構成する画像表示層の表示形態の一事例の説明図である。
【0027】
本発明は、情報を表示せしめるための薄く可撓性を有する情報表示媒体およびその製造方法に関するものであり、例えば図1(a)の正面図およびそのB−B面としての図1(b)の側断面図に示すように、基材フィルム(10)上に透明電極層(12a)が施され、この上に画像表示層(14)が周囲シール部(12b)と周辺端部の電極部(7)および余白部(図示せず)を除いた部分に施され、この画像表示層(14)の上に透明電極層(12a)が施されている薄く可撓性を有する情報表示媒体(1)であり、特に連続するウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体に多面付けして個別の製品とするその製造方法に関するものである。
【0028】
上記本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造は、まず、図2(a)の平面図およびこのB−B面断面として図2(b)の側断面図に示すように、例えば走行する広幅でウエブ状の基材フィルム(10)の全面に透明電極層(12a)を形成し、この透明電極層(12a)の上で周辺端部の電極部と周囲シール部および余白部に相当する部分に導電性を有する易剥離層(13)を部分塗布で、長手方向(P)に2列でなる多面付けで形成する。
【0029】
上記剥離層(13)には、図2(a)に示すように、例えばレジスターマーク(RM)を白抜きで施し、レーザー等によるハーフカットの刻設のための見当マークとすることもできる。
【0030】
続いて図3の側断面図に示すように、上記で得られた易剥離層(13)を含め全面に画像表示層(14)を形成し、図4の側断面図に示すように、この画像表示層(14)上の全面に電極層(11a)を施す。即ちこの事例の場合は、上記の透明電極層(12a)に対する対向電極となる。
【0031】
続いて図5の側断面図に示すように、上記で得られた電極層(11a)上に接着剤層(15)を介してカバーフィルム(16)を貼り合わせて、ウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体(2)を作製する。
【0032】
上記で得られた広幅でウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体(2)を、例えば図6の平面図に示すように、多面付けされた長手方向(P)に、2列でなるものを単列とするため、中央と幅方向の端縁をスリット線(L)でスリットする。
【0033】
上記で単列にスリットされたウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体(2)を、図7(a)の平面図およびそのB−B面を表す図7(b)の側断面図に示すように、例えば、カバーフィルム(16)側から周囲シール部と電極部および余白部以外即ち易剥離層(13)以外に相当する部分の全周にわたってカバーフィルム側からのハーフカット(SL)を易剥離層(13)面まで刻設し、同時に基材フィルム(10)側から、例えば図8(a)の平面図およびそのB−B面を表す図8(b)の側断面図に示すように、周囲シール部(12b)と電極部(7)およびこの電極部(7)に近接する余白部(12c)に相当する形状に、即ち多面付けされている個別製品の分離すべき形状に、基材フィルム側からのハーフカット(BL)を易剥離層(13)まで刻設し、個別製品が多面付けされた単列の薄く可撓性を有する情報表示媒体(2)とする。
【0034】
上記でハーフカット等加工されて得られたウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体(2)を個別製品とするには、例えば図8(b)に示すカバーフィルム(16)を引っ張りあげると、周囲シール部(12b)と電極部(7)および余白部(12c)上にある易剥離層(13)上で、カバーフイルムで連結されているので、その易剥離層(13)面で接着剤層(15)を介して画像表示層(14)とともに不要部分として剥離され、連続して容易に導電性を有する易剥離層(13)で被覆された電極部(7)が露出され、この剥離されたカバーフィルムは、巻き取られて廃棄される。続いて基材フィルム側からのハーフカット(BL)で分割すると、図1に示すような周囲端部に電極部(7)が露出した薄く可撓性を有する情報表示媒体(1)とすることができる。
【0035】
上記で得られた薄く可撓性を有する情報表示媒体(1)を壁や他の機器等に実装する時は、例えば図1に示すカバーフィルム(16)を接着剤層(15)面から剥離して、この接着剤層(15)を壁や他の機器等に貼りつける等で成すことができる。この時の上記カバーフィルム(16)の接着剤層(15)側は、シリコン処理等で接着(あるいは粘着)強度を調整して、必要時(実装時等)に剥離できるようにしておく必要があるが、少なくとも上記易剥離層(13)の接着強度(剥離強度ともいう)よりは大きくなるようにしなければならない。
【0036】
以下に本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体(1)に係る材料等について事例を挙げて説明する。
本発明に係る上記カバーフィルム(16)としては、例えば厚さ20μm程度の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)、延伸ポリエチレン(OPE)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、延伸ナイロン(ONy)、アイオノマー(IO)等フィルムが挙げられるが、各種強度や扱い易さなどから二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適に用いられる。
【0037】
また、上記接着剤層(15)としては、実装時等を考慮して、例えば感圧接着剤(粘着剤)や感熱接着剤が挙げられ、前者の感圧接着剤としては、例えばウレタン樹脂粘着剤が挙げられ、ポリオールとポリイソシアネートとをヘキサヒドロジメチルアニリン等の触媒の存在下に反応させてなるウレタンプレポリマーと、劣化防止剤とで構成されていて、このポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が用いられ、また、上記ポリイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートが挙げられ、その芳香族ポリポリイソシアネートとしては、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、トリジンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等が用いられる。さらにまた、上記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が用いられる。
【0038】
また、上記接着剤層(15)とする後者の感熱接着剤としては、例えばヒートシール性に優れる樹脂としての直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)等でなる厚さ50μm程度のポリオレフィン系のフィルムが好適に用いられるが、これらポリオレフィン系の樹脂のみでは接着強度と剥離強度のバランスがとれないことがあるので、例えばこれらポリオレフィン系樹脂にさらにポリスチレンやポリブデン等からなるもので、このポリオレフィン系樹脂に対し不相溶性成分を混合したものとすることもでき、これら樹脂を溶融樹脂を押出して易剥離性の接着剤層(15)とすることもできる。また、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂等からなるホットメルト接着剤を塗布してもよい。
【0039】
また、上記導電性を有する易剥離層(13)としては、導電性フィラーが剥離ニスに分散しているインキがあり、この剥離ニスとしては、例えば、ポリウレタン/アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂に添加剤としてシリコンやワックス(ポリエチレンワックス等)を5%以下添加したものが挙げられ、また導電性フィラーとしては、カーボンブラック、グラファイトあるいはAg、Cu、Ni等金属粉末が挙げられ、このインキによりスクリーン印刷法あるいはグラビア印刷法等で部分塗布して導電性を有する易剥離層(13)とすることができる。さらにまた、例えば、バインダーである可撓性に優れたポリエステル樹脂に添加剤としてシリコンやワックス(ポリエチレンワックス等)を10%以下添加したものに有機溶剤の存在下で上記導電性フィラーを分散した導電性ペーストがあり、この導電性ペーストを用いてスクリーン印刷法等で部分塗布して導電性を有する易剥離層(13)とすることができる。
【0040】
また、本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体(1)を構成する基材フィルム(10)としては、上記カバーフィルム(16)と略同様の材料で透明なフィルムが用いられ、各種強度や扱い易さなどから二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適に用いられる。但し図1(b)に示すような基材フィルム(10)側から観察する薄く可撓性を有する情報表示媒体(1)の場合であって、例えば図示しないが透明電極がカバーフィルム側にあり、接着剤層を透明ガラス等に貼り合わせて使用する接着剤層側から観察する薄く可撓性を有する情報表示媒体の場合は、透明である必要がなく、逆に不透明で白色フィルムの方が好適で、あるいは白色の紙等であってもよい。
【0041】
さらにまた、上記電極層(11a)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド等の寸法安定性の優れたプラスチックフィルムに導電性層が形成されている電極フィルムが用いられ、透明電極層(12a)としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド等の寸法安定性の優れ透明なプラスチックフィルムにアクティブマトリックス電極、セグメント電極、単純マトリックス電極が形成されている透明電極フィルムが用いられる。
【0042】
また、画像表示層(14)としては、例えばエレクトロルミネセンス材料、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、マイクロカプセル型電気泳動方式を用いた表示体等を組み合わせて実現することができる。
【0043】
上記事例のマイクロカプセル型電気泳動方式を用いた表示体としては、図9の模式図に示すように、このマイクロカプセル(110)の一例として、例えばメタクリル酸樹脂、ユリア樹脂、アラビアゴム等をカプセル殻(111)とし、内部には酸化チタンからなる白の粒子(113)とカーボンブラックからなる黒の粒子(114)が、シリコーンオイル等の粘性の高い分散媒(112)に分散され封入されている。この白の粒子である酸化チタンは正電荷を帯びており、一方黒の粒子であるカーボンブラックは負電荷を帯びている。
【0044】
このため、図10の模式図に示すように、透明電極層(12a)と電極層(11a)に電界を印加し、透明電極層(12a)が負極、電極層(11a)が正極になった場合、正に帯電した白の粒子(113)が透明電極層(12a)側に引かれ、黒の粒子(114)は電極層(11a)側に引かれるので、透明電極層(12a)側の上方から観察するとその部分が白く見える。
【0045】
逆に透明電極層(12a)が正極で、電極層(11a)が負極になった場合、正に帯電した白の粒子(113)が電極層(11a)側に引かれ、黒の粒子(114)は透明電極層(12a)側に引かれるので、透明電極層(12a)側の上方から観察するとその部分が黒く見えることになる。
【0046】
上記画像表示層(14)は、図11の側断面模式図に示すように、このようなマイクロカプセル(110)を多数有しており、透明電極層(12a)の各アドレス電極の電界を制御することで、所望の文字や図形を白と黒の画素として表示させることができる。
【0047】
また、図7(a)および(b)に示す上記カバーフィルム側からのハーフカット(SL)および図8(a)および(b)に示す上記基材フィルム側からのハーフカット(BL)の連続的刻設は、レーザー光照射あるいはロータリーダイカッターが好適で、例えば前者のレーザー光照射手段としては、図7(b)に示すように、カバーフィルム(16)に、あるいは図8(b)に示すように、基材フィルム(10)にレーザー光照射によってハーフカットが刻設できるものであれば、いずれの種類のレーザー光でも使用可能であり、上記カバーフィルム(16)や基材フィルム(10)としての樹脂フィルムに対しては、例えば炭酸ガスレーザーが通常使用される。またフィルムの材質によっては、YAGレーザー、エキシマレーザー、波長可変のダイレーザー等を用いることもできる。
【0048】
また、後者のロータリーダイカッター手段としては、図7(b)に示すカバーフィルム(16)側あるいは図8(b)に示す基材フィルム(10)側に、所定の形状にハーフカット(SL、BL)を刻設するための刃を備えた雄胴と、その雄胴に対峙し同期して動く雌胴を備えているロータリーダイカッターを用いて、ウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体(2)に連続的にハーフカットを施すことができる。上記表裏面からのハーフカット(SL、BL)は両者ともレーザー光照射あるいはロータリーダイカッター手段とすることもでき、一方をレーザー光照射、他方をロータリーダイカッター手段とすることもできる。
【0049】
【発明の効果】
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、上記請求項1に係る発明において、基材フィルム上に、少なくとも電極層と、画像表示層とが設けられ、周辺端部に電極部を有する薄く可撓性を有する情報表示媒体であって、ウエブ状の基材フィルム上に、電極層が形成され、該電極層の周辺端部の電極部と周囲シール部に相当する部分に易剥離層が形成され、該易剥離層を含めた全面に画像表示層が形成され、該画像表示層上に接着剤層を介してカバーフィルムが積層されているウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体において、前記カバーフィルム側から、個別の製品となる画像表示層の全周にわたてハーフカットが該画像表示層まで施され、前記基材フィルム側からは、前記周辺端部の電極部と周囲シール部を含め、個別製品に分離すべき形状にハーフカットが易剥離層まで施されているので、電極部の露出(不要部の除去)が、カバーフィルムを剥離することで容易に短時間でなされ、従来のようにレーザーやミーリングカット刃による不要部の除去と異なり、画像表示層等の厚さのバラツキに左右されないので、電極部の破損等による不良品がない薄く可撓性を有する情報表示媒体とすることができる。従って不要部の除去は、切断(分離)時に行う必要がないので、そのためのハーフカット加工は、前工程である電極層、画像表示層等の形成とインラインで行うことができ、生産性に優れた薄く可撓性を有する情報表示媒体とすることができる。
【0050】
また、上記請求項2に係る発明においては、電極部上に設けられた易剥離層を、導電性を有するものとしてあるので、電極部が完全に露出されていなくとも電極部としての特性を持たせることができ、かつハーフカット時および露出後に電極部を保護する役目も持たせている薄く可撓性を有する情報表示媒体とすることができる。
【0051】
また、上記請求項3に係る発明においては、カバーフィルムが、易剥離層と対峙する部分で連結しているので、電極部と周囲シール部の露出(不要部の除去)が、連結しているカバーフィルムを巻き取りながら容易に行うことができる薄く可撓性を有する情報表示媒体を提供できる。
【0052】
また、上記請求項4に係る発明においては、基材フィルム上に、少なくとも電極層と、画像表示層とを設け、周辺端部に電極部を付設してなる薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法であって、ウエブ状の基材フィルムのカバーフィルム側から全周にわたってハーフカットを施こし、その周辺端部の電極部と周囲シール部上に易剥離層を施こし、電極部の露出(不要部の除去)を、カバーフィルムを剥離することによって容易に短時間で行うことができ、従来のようにレーザーやミーリングカット刃によって不要部を除去することと異なり、画像表示層等の厚さのバラツキに左右されないので、電極部の破損等による不良品とならない薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法とすることができる。従ってこの不要部の除去を、切断(分離)時に行う必要がないので、そのためのハーフカット加工は、前工程である電極層、画像表示層等の形成とインラインで行うことができ、よって生産性に優れた薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法とすることができる。
【0053】
また、上記請求項5に係る発明においては、上記電極部上に設ける易剥離層を、導電性を有するものとするので、電極部を完全に露出せずとも電極部としての特性を持たせることができ、かつ電極部を保護する役目も持たせる薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法とすることができる。
【0054】
また、上記請求項6に係る発明においては、カバーフィルムを、易剥離層と対峙する部分で連結させているので、電極部と周囲シール部の露出(不要部の除去)を、連結しているカバーフィルムを巻き取りながら容易に行うことができる薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法を提供できる。
【0055】
さらにまた、上記請求項7に係る発明においては、ウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体の走行方向に、単列もしくは複数列に形成するので、高効率に個別の製品を生産できる薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法とすることができる。
【0056】
従って本発明は、電車やバス等の中吊りや壁面、あるいは店舗、駅等掲示板に情報を表示せしめるための薄く可撓性を有する情報表示媒体およびその製造方法において、優れた実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の一実施の形態を示すもので、
(a)は、その平面図であり、
(b)は、(a)のB−B面側断面図である。
【図2】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の一事例の製造工程の中の電極層と易剥離層の形成を説明するもので、
(a)は、その平面図であり、
(b)は、(a)のB−B面側断面図である。
【図3】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の一事例の製造工程の中の画像表示層の形成を側断面で表した説明図である。
【図4】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の一事例の製造工程の中の透明電極層の形成を側断面で表した説明図である。
【図5】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の一事例の製造工程の中の接着剤層とカバーフィルムの形成を側断面で表した説明図である。
【図6】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の一事例の製造工程の中の広幅のウエブ状薄く可撓性を有する情報表示媒体にスリットする平面図である。
【図7】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の一事例の製造工程中のウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体に個別の製品とする表面からの加工を説明するもので、
(a)は、その平面図であり、
(b)は、(a)のB−B面断面図である。
【図8】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体の一事例の製造工程中のウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体に個別の製品とする裏面からの加工を説明するもので、
(a)は、その平面図であり、
(b)は、(a)のB−B面断面図である。
【図9】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体を構成する画像表示層の一事例を模式的に表した説明図である。
【図10】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体を構成する画像表示層の表示形態の一事例を模式的に表した斜視図である。
【図11】本発明の薄く可撓性を有する情報表示媒体を構成する画像表示層の表示形態の一事例を模式的に表した側断面図である。
【図12】従来の薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造の一事例を説明するもので、
(a)は、その平面図であり、
(b)は、側断面図である。
【符号の説明】
1‥‥薄く可撓性を有する情報表示媒体
2‥‥面付けされたウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体
5‥‥基材
7‥‥電極部
10‥‥基材フィルム
11a‥‥電極層
12a‥‥透明電極層
12b‥‥周囲シール部
12c‥‥余白部
13‥‥易剥離層
14‥‥画像表示層
15‥‥接着剤層
16‥‥カバーフィルム
17‥‥保護層
110‥‥マイクロカプセル
111‥‥カプセル殻
112‥‥分散媒
113‥‥白の粒子
114‥‥黒の粒子
L‥‥スリット線
AL‥‥全周にわたる切断線
BL‥‥基材フィルム側からのハーフカット
SL‥‥カバーフィルム側からのハーフカット
RM‥‥レジスターマーク
P‥‥長手方向

Claims (7)

  1. 基材フィルム上に、少なくとも電極層と、画像表示層とが設けられ、周辺端部に電極部を有する薄く可撓性を有する情報表示媒体であって、ウエブ状の基材フィルム上に、電極層が形成され、該電極層の周辺端部の電極部と周囲シール部に相当する部分に易剥離層が形成され、該易剥離層を含めた全面に画像表示層が形成され、さらに該画像表示層上に接着剤層を介してカバーフィルムが積層されていて、該カバーフィルム側から、個別の製品となる画像表示層の全周にわたってハーフカットが該画像表示層まで刻設され、前記基材フィルム側からは、前記周辺端部の電極部と周囲シール部を含め、個別製品に分離すべき形状にハーフカットが易剥離層まで刻設されていることを特徴とする薄く可撓性を有する情報表示媒体。
  2. 前記易剥離層は、導電性を有する剥離剤で形成されていることを特徴とする請求項1記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体。
  3. 前記カバーフィルムは、易剥離層に対峙する部分で連結されていることを特徴とする請求項1または2記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体。
  4. 基材フィルム上に、少なくとも電極層と、画像表示層とを設け、周辺端部に電極部を付設してなる薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法であって、走行するウエブ状の基材フィルム上に、電極層を形成し、該電極層の周辺端部の電極部と周囲シール部に相当する部分に易剥離層を形成し、さらに該易剥離層を含めた全面に画像表示層を形成し、該画像表示層上に接着剤層を介してカバーフィルムを積層せしめ、前記カバーフィルム側から、個別の製品となる画像表示層の全周にわたってハーフカットを画像表示層まで刻設し、前記基材フィルム側からは、前記周辺端部の電極部と周囲シール部を含め、個別の製品に分離すべき形状にハーフカットを易剥離層まで刻設することを特徴とする薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法。
  5. 前記易剥離層は、導電性を有する剥離剤で形成されてなることを特徴とする請求項4記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法。
  6. 前記カバーフィルムは、易剥離層に対峙する部分で連結していることを特徴とする請求項4または5記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法。
  7. 前記個別の製品となる薄く可撓性を有する情報表示媒体は、ウエブ状の薄く可撓性を有する情報表示媒体の走行方向に、単列もしくは複数列に多面付けで形成することを特徴とする請求項4、5または6記載の薄く可撓性を有する情報表示媒体の製造方法。
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