JP3948844B2 - 湿式摩擦材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車、産業機械、鉄道車両などの動力伝達系のクラッチフェーシングなどに用いられ、油中で用いられる湿式摩擦材に関する。
【0002】
【従来の技術】
湿式クラッチのフェーシングに用いられている摩擦材としては、有機繊維を基材とし、それに各種摩擦調整剤を配合するとともに、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂よりなるバインダを含浸固化させてなる紙質の摩擦材が多く用いられている。
【0003】
ところが上記した摩擦材は、耐熱性が低く摩擦係数も低いという問題があり、この問題を解決するために種々の対策がとられている。
この対策として、例えばクラッチフェーシングでは、摩擦板の数を多くしたりして相手材との接触面積を大きくすることが行われている。しかしこのような対策を講じることにより、湿式クラッチ構造が複雑かつ大規模となってエネルギー損失が大きく、コストも高いものとなっている。
【0004】
また、例えば銅系の焼結摩擦材を湿式クラッチに適用する試みも行われている。このような焼結摩擦材を利用できれば、摩擦板の数が少なく面積が小さくとも耐熱性や耐圧強度を満足させることができ、上記問題を解決することができる。しかし多くの焼結金属系の摩擦材は、摩擦係数が有機質の摩擦材より低い場合が多く、近年の高性能化した自動車の湿式クラッチ用としては摩擦特性が不十分であった。
【0005】
なお特公平7-021298号公報には、繊維成分、無機質充填材及び摩擦調整剤を湿式抄造した紙質基材に熱硬化性樹脂を含浸した摩擦面側と、繊維成分を湿式抄造した紙質基材に熱硬化性樹脂を含浸した固定面側の二層構造の湿式摩擦材が開示されている。しかしこの摩擦材における固定面側は冷却性と機械的強度を向上させるだけのものであって摩擦特性には影響がなく、摩擦特性は摩擦面側そのものに係っている。そして摩擦面側の摩擦係数も一般的な湿式摩擦材とほとんど同等である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、紙状の基材を用いた摩擦材において、より高い摩擦係数と高い耐熱性を確保することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に記載の湿式摩擦材の特徴は、摩擦面側の摩擦面層と固定面側のベース層との少なくとも二層が積層された複層構造をなし繊維質材料からなる紙質基材と該紙質基材に含まれた結合材及び充填材とを含み油中で用いられる湿式の摩擦材であって、摩擦面層及びベース層にはそれぞれ、金属アルコキシド及び有機基置換金属アルコキシドの少なくとも一方を加水分解して調製されたゾル溶液を乾燥・焼成してなる有機無機質の複合結合材が含まれ、摩擦材全体のヤング率Etとベース層のヤング率EbとがEb/Et<0.7の関係を満たし、滑り速度0.05m/sにおける摩擦係数に対する滑り速度0.5m/sにおける摩擦係数の比である「μ−V傾き」が1以上であることにある。
【0008】
また請求項2に記載の湿式摩擦材の特徴は、請求項1に記載の摩擦材において、摩擦面層及びベース層にはそれぞれ、金属アルコキシド及び有機基置換金属アルコキシドの少なくとも一方を加水分解して調製されたゾル溶液を乾燥・焼成してなる有機無機質の複合結合材が含まれていることにある。
請求項3に記載の湿式摩擦材の特徴は、請求項1に記載の摩擦材において、摩擦面層には充填材粉末に繊維質材料が絡められてなる複合充填材が含まれていることにある。
【0009】
請求項4に記載の湿式摩擦材の特徴は、請求項1に記載の摩擦材において、摩擦面層には多孔質無機化合物からなる多孔質充填材が含まれていることにある。そして請求項5に記載の湿式摩擦材の特徴は、請求項1に記載の摩擦材において、摩擦面層には多孔質無機化合物からなる多孔質充填材の粉末に繊維質材料が絡められてなる複合充填材が含まれていることにある。
【0010】
また請求項6に記載の湿式摩擦材の特徴は、請求項2に記載の摩擦材において、摩擦面層には珪藻土が含まれていることにある。
さらに請求項7に記載の湿式摩擦材の特徴は、請求項2に記載の摩擦材において、摩擦面層にはグラファイトが含まれていることにある。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の摩擦材では、摩擦材全体のヤング率Etとベース層のヤング率EbとがEb/Et<0.7の関係にあり、ベース層のヤング率Ebが摩擦材全体のヤング率Etより低くなっている。したがって相手材との摩擦摺動時には、ヤング率の低いベース層により相手材への追従性に優れるため、相手材との大きな接触面積が確保される。
【0012】
そしてヤング率の高い摩擦面層により高い摩擦係数が確保され、本発明の湿式摩擦材によれば、ベース層の作用と摩擦面層の作用との相乗効果によりきわめて高い摩擦係数が確保される。Eb/Etが0.7以上となると、ベース層が硬くなり過ぎて相手材への追従性が低くなり、接触面積が小さくなるため摩擦係数が低下する。
【0013】
Eb/Etの下限は特に制限されないが、0.01<Eb/Etの範囲が好ましく、0.1<Eb/Etの範囲が特に好ましい。Eb/Etが0.01より小さくなると、摩擦面層が硬くなり過ぎて相手材への追従性が低くなり、接触面積が小さくなるため摩擦係数が低下する。
ところで摩擦材の特性としては、広い摺動速度範囲で高い摩擦係数を維持することが望ましい。したがって例えば滑り速度0.5m/sにおける摩擦係数と滑り速度0.05m/sにおける摩擦係数との比が1に近いほど優れた摩擦材であるといえる。またその比(滑り速度0.5m/sにおける摩擦係数)/(滑り速度0.05m/sにおける摩擦係数)(以下「μ−V傾き」という)が1であればフラットな摩擦特性を示し、1より大きければ正勾配の摩擦特性を示し、1未満であれば負勾配の摩擦特性を示す。動的摩擦係数は静的摩擦係数より高いことが望ましく、滑り速度が大きいほど摩擦係数が高いことが望ましいので、本発明の湿式摩擦材でもμ−V傾きは1以上であることが望ましい。
【0014】
そして本発明者らの実験によれば、Eb/Etが0.7を超えるとμ−V傾きが1.0未満となるため、Eb/Et<0.7とする。
摩擦面層の厚さは、摩擦材全体に対して、摩擦面層/摩擦材全体≦1/10とするのが好ましい。摩擦面層の厚さがこれより厚くなると、ベース層の低いヤング率による上記作用が損なわれ、相手材への追従性が低くなって接触面積が小さくなるため摩擦係数が低下する。
【0015】
摩擦面層及びベース層はそれぞれ基材と、充填材と、結合材とから構成することができる。基材を構成する繊維質材料としては、ガラス繊維、ロックウール、チタン酸カリウム繊維、セラミック繊維、シリカ繊維、シリカ−アルミナ繊維、カオリン繊維、ボーキサイト繊維、ノボロイド繊維、カヤノイド繊維、ホウ素繊維、マグネシア繊維、金属繊維などの無機繊維、リンターパルプ、木材パルプ、合成パルプ、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリイミド系繊維、ポリビニルアルコール変性繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、アクリル繊維、炭素繊維、フェノール繊維、ナイロン繊維、セルロース繊維などの有機繊維の一種又は複数種を用いることができる。
【0017】
結合材としては、フェノール樹脂など従来用いられている熱硬化性樹脂を用いることができるが、請求項2に記載したように、金属アルコキシド及び有機基置換金属アルコキシドの少なくとも一方を加水分解して調製されたゾル溶液を乾燥・焼成してなる有機無機質の複合結合材を用いることが望ましい。これにより一層高い摩擦係数をもつ湿式摩擦材となる。
【0018】
この複合結合材は、以下の工程を行うことによって紙状の基材に含浸することができる。先ず第1工程にて、金属アルコキシド及び有機基置換金属アルコキシドの少なくとも一方が加水分解されてゾル溶液が調製される。金属アルコキシドとしては、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウムなどのアルコキシドを用いることができる。また有機基置換金属アルコキシドとしては、これらの金属アルコキシドのアルコキシル基の一部がアルキル基に置換されたものを用いることができる。
【0019】
金属アルコキシドと有機基置換金属アルコキシドとは併用することが好ましく、その重量比は、金属アルコキシド:有機基置換金属アルコキシド=3:7〜0:10の範囲とすることが好ましい。金属アルコキシドの量がこの範囲より多くなると、摩擦材の柔軟性が低下し、接触面積の低下により摩擦係数も低くなってしまう。
【0020】
この第1工程においては、ゾル溶液にさらにシロキサン骨格に有機基を含むシリコーン樹脂を含むことが望ましい。このようにすれば、得られる摩擦材のバインダの一部を軟質のシリコーン樹脂が構成することとなるため、柔軟性が向上し摩擦係数を一層高くすることができる。
この第1工程は、金属アルコキシド及び有機基置換金属アルコキシドの少なくとも一方のアルコール溶液に水を添加することで行うことができ、これにより水酸化物のゾル溶液が生成する。なお第1工程では、酸又はアルカリを加えたり加熱することによって反応性の向上を図ることが望ましい。
【0021】
第2工程では、第1工程で調製されたゾル溶液が繊維質材料よりなる紙状の基材に含浸され、金属水酸化物のゾルが繊維間に含浸した含浸基材が調製される。なお各種充填材を含ませる場合は、第1工程で調製されたゾル溶液中に混合してもよいし、繊維質材料と混合して紙状の基材を形成することで基材中に含有させてもよい。また場合によっては、ゾル溶液を基材に含浸後に基材表面に振りかけて付着させることもできる。
【0022】
そして第3工程で含浸基材を乾燥・焼成することにより、水酸化物のゾルが酸化物ゲルとなり、基材の繊維を強固に結合する。第1工程で有機基置換金属アルコキシドを多く用いていれば、第2工程でその有機基が基材の有機繊維に近接するように配向し、第3工程で有機繊維と一層強固に結合するため強度が一層向上する。また有機基により柔軟性が向上し摩擦係数が高くなるという効果もある。
【0023】
第3工程における焼成は、150〜300℃にて0.5〜1.0時間行うことが望ましい。焼成温度がこれより低かったり焼成時間がこれより短いと酸化物ゲルの生成が困難となり十分な強度が得られない。また焼成温度がこれより高かったり焼成時間がこれより長くなると、有機物の分解が生じて摩擦特性が低下するようになる。
【0024】
第3工程はアンモニアを含む雰囲気中で行うことも好ましい。これによりゾル中の金属元素が部分的に窒化されると考えられ、摩擦係数が一層高くなる。アンモニアは少しでも含まれていればその効果が得られるが、第3工程における雰囲気空気中に10体積%程度含まれていれば最大の効果が得られる。
第3工程は超臨界条件で行うことが望ましい。超臨界条件とは、基材及びゾルに含まれる有機物が気化する直前の状態となる条件をいい、きわめて分子運動が活発な状態である。加圧により超臨界状態となる温度が高くなり、分子運動が一層活発になるので、高温・高圧の条件とすることが望ましい。つまり高温・高圧の超臨界条件とすることにより、有機物の分解を防ぎつつ反応性を向上させることができ、未反応部の残留が抑制され高い摩擦係数をもつ摩擦材を安定して製造することが可能となる。
【0025】
充填材としては、例えば硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭化珪素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化珪素、窒化ホウ素、アルミナ、シリカ、ジルコニア、カシューダスト、ラバーダスト、珪藻土、グラファイト、タルク、カオリン、酸化マグネシウム、二硫化モリブデン、ニトリルゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムなどの一種又は複数種を適量用いることができる。
【0026】
この充填材の粒径は、50μmを超えると摩擦材表面の凹凸が大きくなり相手材との総接触面積が相対的に小さくなるため、50μm以下とすることが望ましい。
なお、充填材を含むとヤング率が高くなるため、Eb/Et<0.7とするには、ベース層には充填材を含まず、摩擦面層にのみ充填材が含まれている構成とすることが望ましい。
【0027】
また請求項3に記載されたように、摩擦面層には充填材粉末に繊維質材料が絡められてなる複合充填材が含まれていることが望ましい。これにより境界摩擦係数が一層高くなるとともに、摩擦摺動時に充填材が飛散するのが抑制されるため耐久性が向上する。
この複合充填材は、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭化珪素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化珪素、窒化ホウ素、アルミナ、シリカ、ジルコニアなどの無機質充填材、カシューダスト、ラバーダスト、珪藻土、グラファイト、タルク、カオリン、酸化マグネシウム、二硫化モリブデン、ニトリルゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムなどの摩擦調整材粉末に、例えばアクリル繊維、セルロース繊維、芳香族ポリアミド繊維などの繊維質材料の短繊維を絡めることで形成することができる。
【0028】
複合充填材中の充填材及び摩擦調整材の粉末としては、繊維質材料が絡められない充填材と同様に、粒径が50μm以下のものを用いることが好ましい。
この複合充填材は、摩擦面層に30〜90重量%含有されることが好ましい。複合充填材がこの範囲より少ないと含有した効果が得られず、この範囲より多くなると早期に充填材が摩耗してしまう。
【0029】
この複合充填材は、繊維質材料が0.5〜50重量%と充填材粉末が99.5〜50重量%の割合で構成することが好ましい。繊維質材料がこれより多いと高い摩擦係数が得られにくくなり、繊維質材料がこれより少ないと摩擦摺動時に充填材が飛散する場合がある。
またこの複合充填材においては、充填材粉末と繊維質材料との結合力を高めるために、湿式抄造時にフィブリル化するフィブリッド繊維を用いることが望ましい。
【0030】
さらに請求項4に記載されたように、摩擦面層には多孔質無機化合物からなる多孔質充填材が含まれていることが望ましい。摩擦材の使用中に油及び油中に含まれる高分子成分がこの多孔質充填材に吸着するため、その粘着性により摩擦材と相手材との剪断抵抗が大きくなる。また多孔質無機化合物によるアブレシブ作用も奏され、これらの作用によりEb/Etがより小さくなるため、相手材への追従性と大きな接触面積の確保が一層容易となり、摩擦係数が一層高くなる。
【0031】
この多孔質無機化合物としては、多孔質であれば用いることができ、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、シリカ−アルミナ、ゼオライトなどを用いることができる。中でも、均一な細孔をもつゼオライトが特に好適である。
また多孔質無機化合物としてゼオライトを用いると、摩擦係合時の滑り速度が変化しても摩擦係数はほとんど変化せず安定することも明らかとなった。このように摩擦係数が安定することにより、自動車の自動変速機のクラッチフェーシングとして用いれば変速時のショックが小さくなり乗り心地が向上するという効果が得られる。
【0032】
多孔質充填材の粒径は、他の充填材の粒径と同様に、50μm以下とすることが好ましい。またゼオライトを用いる場合には、細孔径が3〜13Åのものが好ましく、5〜13Åのものが特に好ましい。細孔径がこの範囲のゼオライトを用いることにより、油中の高分子成分などの吸着性が特に高くなり、摩擦係数が一層高くなる。さらにゼオライトは、SiO2/Al2O3 モル比が1〜2000のものが好ましく、SiO2/Al2O3 =30〜500のものが特に好適である。SiO2/Al2O3 モル比がこの範囲のゼオライトを用いることにより、アブレシブ作用が最適となり、相手材の摩耗を防止しつつ摩擦係数を一層高くすることができる。
【0033】
この多孔質充填材は、摩擦面層に30〜90重量%含有されることが好ましい。多孔質充填材がこの範囲より少ないと含有した効果が得られず、この範囲より多くなると早期に多孔質充填材が摩耗してしまう。
この多孔質充填材は、請求項5に記載のように、繊維質材料を絡めてなる複合充填材として摩擦面層に含むことも好ましい。これにより高い摩擦係数を一層長期間安定して維持でき耐久性に一層優れた摩擦材とすることができる。この複合充填材としては、上記した多孔質充填材の粉末にアクリル繊維、セルロース繊維、芳香族ポリアミド繊維などの繊維質材料の短繊維を絡めることで形成することができる。また複合充填材とされる多孔質充填材の粉末には、繊維質材料が絡められない多孔質充填材と同様に、粒径が50μm以下のものを用いることが好ましい。
【0034】
この複合充填材は、摩擦面層に30〜90重量%含有されることが好ましい。複合充填材がこの範囲より少ないと含有した効果が得られず、この範囲より多くなると早期に複合充填材が摩耗してしまう。
この複合充填材は、繊維質材料が0.5〜50重量%と多孔質充填材の粉末が99.5〜50重量%の割合で構成することが好ましい。繊維質材料がこれより多いと高い摩擦係数が得られにくくなり、繊維質材料がこれより少ないと摩擦摺動時に多孔質充填材が飛散する場合がある。
【0035】
またこの複合充填材において、多孔質充填材の粉末と繊維質材料との結合力を高めるために、湿式抄造時にフィブリル化するフィブリッド繊維を用いることが望ましい。
上記した有機無機質の複合結合材を含む摩擦材においては、摩擦面層の充填材として珪藻土を含むことも好ましい。珪藻土は珪藻の殻が堆積して形成された土壌であり、シリカを約94%含んでいる。そして空隙率が70〜90%の多孔質体であり、熱伝導率が低く、酸に侵されにくく耐熱性が高いという特徴を有している。この珪藻土が複合結合材と結合することにより摩擦面層に硬質の複合材料が形成されると考えられ、そのアブレシブ作用により摩擦係数が高くなる。
【0036】
珪藻土は摩擦面層に30〜90重量%含有されることが好ましい。珪藻土がこの範囲より少ないと含有した効果が得られず、この範囲より多くなると早期に珪藻土が摩耗してしまう。
珪藻土は、ゼオライトなどの多孔質充填材と同様に、繊維質材料を絡めてなる複合充填材として摩擦面層に含むことも好ましい。これにより高い摩擦係数を一層長期間安定して維持でき耐久性に一層優れた摩擦材とすることができる。この複合充填材としては、珪藻土粉末にアクリル繊維、セルロース繊維、アラミド繊維などの繊維質材料の短繊維を絡めることで形成することができる。
【0037】
この複合充填材は、摩擦面層に30〜90重量%含有されることが好ましい。複合充填材がこの範囲より少ないと含有した効果が得られず、この範囲より多くなると早期に複合充填材が摩耗してしまう。
この複合充填材は、繊維質材料が0.5〜50重量%と珪藻土粉末が99.5〜50重量%の割合で構成することが好ましい。繊維質材料がこれより多いと高い摩擦係数が得られにくくなり、繊維質材料がこれより少ないと摩擦摺動時に珪藻土が飛散する場合がある。
【0038】
またこの複合充填材において、珪藻土粉末と繊維質材料との結合力を高めるために、湿式抄造時にフィブリル化するフィブリッド繊維を用いることが望ましい。
また、上記した有機無機質の複合結合材を含む摩擦材においては、摩擦面層の充填材としてグラファイトを含むことが望ましい。
【0039】
グラファイトは炭素結晶からなり、柔軟で滑性が高く、化学的に安定であり、熱伝導率が高く耐熱性が高いという特徴を有している。このグラファイトが複合結合材と結合することにより摩擦面層に硬質の複合材料が形成されると考えられ、そのアブレシブ作用により摩擦係数が一層高くなる。
グラファイトは摩擦面層に30〜90重量%含有されることが好ましい。グラファイトがこの範囲より少ないと含有した効果が得られず、この範囲より多くなると早期にグラファイトが摩耗してしまう。
【0040】
グラファイトは、ゼオライトなどの多孔質充填材と同様に、繊維質材料を絡めてなる複合充填材として摩擦面層に含むことも好ましい。これにより大きな摩擦係数を一層長期間安定して維持でき耐久性に一層優れた摩擦材とすることができる。この複合充填材としては、グラファイト粉末にアクリル繊維、セルロース繊維、アラミド繊維などの繊維質材料の短繊維を絡めることで形成することができる。
【0041】
この複合充填材は、摩擦面層に30〜90重量%含有されることが好ましい。複合充填材がこの範囲より少ないと含有した効果が得られず、この範囲より多くなると早期に複合充填材が摩耗してしまう。
この複合充填材は、繊維質材料が0.5〜50重量%とグラファイト粉末が99.5〜50重量%の割合で構成することが好ましい。繊維質材料がこれより多いと高い摩擦係数が得られにくくなり、繊維質材料がこれより少ないと摩擦摺動時にグラファイトが飛散する場合がある。
【0042】
またこの複合充填材において、グラファイト粉末と繊維質材料との結合力を高めるために、湿式抄造時にフィブリル化するフィブリッド繊維を用いることが望ましい。
本発明の湿式摩擦材を製造するには、ベース層及び摩擦面層を構成する原料の水分散液をそれぞれ調製し、長網式抄造機などにその一方を流出させ原料を堆積させる。そして除水の途中でその堆積物上に他方の水分散液を流出させる。そして除水後に圧搾・乾燥して抄紙体とし、この抄紙体にフェノール樹脂などの結合材を含浸させ加熱硬化させることで本発明の湿式摩擦材を製造することができる。
【0043】
また有機無機質の複合結合材を用いる場合には、金属アルコキシド及び有機基置換金属アルコキシドの少なくとも一方を加水分解して形成されたゾル溶液を上記抄紙体に含浸させ、乾燥・焼成することで本発明の湿式摩擦材を製造することができる。
また、摩擦面層に複合充填材を用いる場合には、予め調製された複合充填材を用いてもよいが、摩擦面層を構成する原料として例えば繊維成分とフィブリッド繊維と充填材粉末又は多孔質充填材の粉末を用いればよい。これにより抄造時にフィブリッド繊維がフィブリル化し、それが充填材粉末又は多孔質充填材の粉末に絡むことで複合充填材が形成される。
【0044】
なお本発明の摩擦材では、少なくともベース層と摩擦面層との二層を有すればよく、両者の間に他の層が介在してもよい。また固定面側から摩擦面層側に向かうにつれてヤング率が徐々に高くなるようにした傾斜構造のベース層又は摩擦面層とすることもできる。
【0045】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に本実施例の湿式摩擦材の概略断面図を示す。この摩擦材は、ベース層1と、ベース層1表面に積層された摩擦面層2とから構成され、ベース層1の背面にコアプレート3が接合されて用いられる。
【0046】
ベース層1は、セルロース繊維が80重量部と、芳香族ポリアミド繊維(以下、アラミド繊維という)が10重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が80重量部と、アラミド繊維が10重量部と、カシューダストが100重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、フェノール樹脂が30重量部含浸されている。
【0047】
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは50MPaであり、摩擦材全体のヤング率は75MPaであって、Eb/Et=0.667となっている。
以下、この摩擦材の製造方法を説明し、構成の詳細な説明に代える。
セルロース繊維80重量部と、アラミド繊維10重量部とが混合されたベース層用水分散液を調製した。また、セルロース繊維80重量部と、アラミド繊維10重量部と、カシューダスト100重量部とが混合された摩擦面層用水分散液を調製した。
【0048】
次に長網式抄造機を用い、その無終端長網上にベース層用水分散液を流出させ除水させてベース元層を形成した。そして除水の途中に、ベース元層の上に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。これによりベース元層と摩擦面元層とよりなる二層の紙質元基材が抄造される。
ベース元層と摩擦面元層の厚さは、それぞれの水分散液中の原料の濃度を調製することで調整している。
【0049】
次に、抄造された紙質元基材を二本のロールで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成した。そして所定形状に裁断し、フェノール樹脂30重量部を含浸させ、乾燥後加熱硬化させることで本実施例の摩擦材が得られた。
得られた摩擦材について、SAE#2摩擦試験機を用い表1に示す条件にて摩擦係数を測定した。またSAE#2摩擦試験機を用い表2に示す条件にて、摩擦係数が初期安定状態より10%低下するまでのサイクル数又は剥離が発生するまでのサイクル数(耐久性)を測定した。さらに、SAE#2摩擦試験機を用い表3に示す条件にて、滑り速度0.05m/sにおける摩擦係数と滑り速度0.5m/sにおける摩擦係数を測定し、μ−V傾きを求めた。それぞれの結果を表4及び図2に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
(実施例2)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例1と同様にして製造された。
【0053】
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、カシューダストが100重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、フェノール樹脂が30重量部含浸されている。
【0054】
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは45MPaであり、摩擦材全体のヤング率は73MPaであって、Eb/Et=0.616となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
【0055】
(実施例3)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例1と同様にして製造された。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、カシューダストが200重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、フェノール樹脂が30重量部含浸されている。
【0056】
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは45MPaであり、摩擦材全体のヤング率は85MPaであって、Eb/Et=0.529となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
【0057】
(実施例4)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例1と同様にして製造された。
すなわちベース層1は、珪酸ガラス繊維が80重量部からなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、珪酸ガラス繊維が80重量部と、カシューダストが100重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、フェノール樹脂が30重量部含浸されている。
【0058】
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは40MPaであり、摩擦材全体のヤング率は83MPaであって、Eb/Et=0.482となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
【0059】
(実施例5)
本実施例の摩擦材は、原料及び製造方法が異なること以外は実施例1と同様である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が80重量部とアラミド繊維が10重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が80重量部と、アラミド繊維が10重量部と、カシューダストが100重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が30重量部含浸されている。
【0060】
この摩擦材は、以下のようにして製造された。
ガラス容器にエタノール27.6重量部とテトラエトキシシラン(Si(OC2H5)4)20.8重量部を秤量し、10分間攪拌した。その後、この溶液を攪拌しながら0.05Nの塩酸水溶液を20重量部滴下し、さらに24時間攪拌してゾル溶液を調製した。
【0061】
次に実施例1と同様の方法で形成された紙質基材を用意し、所定形状に裁断した後、上記ゾル溶液を所定量含浸させて含浸基材を得た。
そして得られた含浸基材を乾燥し、加熱硬化させることで実施例5の湿式摩擦材を調製した。
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは60MPaであり、摩擦材全体のヤング率は160MPaであって、Eb/Et=0.375となっている。
【0062】
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
(実施例6)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例5と同様である。
【0063】
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、カシューダストが100重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が30重量部含浸されている。
【0064】
この摩擦材は、実施例5と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは55MPaであり、摩擦材全体のヤング率は155MPaであって、Eb/Et=0.355となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
【0065】
(実施例7)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例5と同様である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、カシューダストが200重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が30重量部含浸されている。
【0066】
この摩擦材は、実施例5と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは55MPaであり、摩擦材全体のヤング率は175MPaであって、Eb/Et=0.314となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
【0067】
(比較例1)
本比較例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例5と同様である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が80重量部と、アラミド繊維が10重量部と、カシューダストが10重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が80重量部と、アラミド繊維が10重量部とカシューダストが100量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が30重量部含浸されている。
【0068】
この摩擦材は、実施例5と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは120MPaであり、摩擦材全体のヤング率は150MPaであって、Eb/Et=0.800となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
【0069】
(実施例8)
本実施例の摩擦材は、原料が異なること以外は実施例1と同様の構成である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が80重量部とアラミド繊維が10重量部とからなる紙質基材から構成されている。
一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が80重量部と、アラミド繊維が10重量部と、複合充填材が110重量部(アラミド繊維10重量部とカシューダスト100重量部)とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が27重量部含浸されている。
【0070】
この摩擦材は、以下のようにして製造された。
セルロース繊維80重量部と、アラミド繊維10重量部とが混合されたベース層用水分散液を調製した。また、アラミド繊維10重量部と、カシューダスト100重量部とが混合された摩擦面層用水分散液を調製した。
次に長網式抄造機を用い、その無終端長網上にベース層用水分散液を流出させ除水させてベース元層を形成した。そして除水の途中に、ベース元層の上に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。これによりベース元層と摩擦面元層とよりなる二層の紙質元基材が抄造される。
【0071】
ベース元層と摩擦面元層の厚さは、それぞれの水分散液中の原料の濃度を調製することで調整している。なお、摩擦面元層では、抄造中にアラミド繊維がカシューダストに絡みついて複合充填材が形成されている。
次に、抄造された紙質元基材を二本のロールで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成した。そして実施例5と同様にして有機無機質の複合結合材を含浸させ、乾燥・焼成した後、所定形状に裁断することで本実施例の摩擦材が得られた。
【0072】
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは60MPaであり、摩擦材全体のヤング率は155MPaであって、Eb/Et=0.387となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
【0073】
(実施例9)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例8と同様である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。
【0074】
一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、複合充填材が110重量部(アラミド繊維10重量部とカシューダスト100重量部)と、からなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が27重量部含浸されている。
【0075】
この摩擦材は、実施例8と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは55MPaであり、摩擦材全体のヤング率は150MPaであって、Eb/Et=0.367となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
【0076】
(実施例10)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例8と同様である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、複合充填材が210重量部(アラミド繊維10重量部とカシューダスト200重量部)と、からなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が27重量部含浸されている。
【0077】
この摩擦材は、実施例8と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは55MPaであり、摩擦材全体のヤング率は170MPaであって、Eb/Et=0.324となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4及び図2に示す。
【0078】
(実施例11)
本実施例の摩擦材では、ベース層1は、セルロース繊維が80重量部とアラミド繊維が10重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が80重量部とアラミド繊維が10重量部と、ゼオライト(「 HSZ690HOA」東ソー社製、平均粒径15μm、細孔径7Å、モル比SiO2/Al2O3 =222)が100重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が30重量部含浸されている。
【0079】
この摩擦材は、以下のようにして製造された。
ガラス容器にエタノール27.6重量部とテトラエトキシシラン(Si(OC2H5)4)20.8重量部を秤量し、10分間攪拌した。その後、この溶液を攪拌しながら0.05Nの塩酸水溶液を20重量部滴下し、さらに24時間攪拌してゾル溶液を調製した。
【0080】
次に実施例1と同様の方法で形成された紙質基材を用意し、所定形状に裁断した後、上記ゾル溶液を所定量含浸させて含浸基材を得た。
そして得られた含浸基材を乾燥し、加熱硬化させることで実施例11の湿式摩擦材を調製した。
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは60MPaであり、摩擦材全体のヤング率は140MPaであって、Eb/Et=0.429となっている。
【0081】
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表5に示す。
(実施例12)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例11と同様である。
【0082】
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、ゼオライトが100重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が30重量部含浸されている。
【0083】
この摩擦材は、実施例11と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは55MPaであり、摩擦材全体のヤング率は130MPaであって、Eb/Et=0.423となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表5に示す。
【0084】
(実施例13)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例11と同様である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、ゼオライトが200重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が30重量部含浸されている。
【0085】
この摩擦材は、実施例11と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは55MPaであり、摩擦材全体のヤング率は135MPaであって、Eb/Et=0.407となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表5に示す。
【0086】
(実施例14)
本実施例の摩擦材では、ベース層1は、セルロース繊維が80重量部とアラミド繊維が10重量部とからなる紙質基材から構成されている。
一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が80重量部と、アラミド繊維が10重量部と、複合充填材が110重量部(アラミド繊維10重量部とゼオライト100重量部)とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が27重量部含浸されている。
【0087】
この摩擦材は、以下のようにして製造された。
セルロース繊維80重量部と、アラミド繊維10重量部とが混合されたベース層用水分散液を調製した。また、アラミド繊維10重量部と、実施例12と同様のゼオライト100重量部とが混合された摩擦面層用水分散液を調製した。
次に長網式抄造機を用い、その無終端長網上にベース層用水分散液を流出させ除水させてベース元層を形成した。そして除水の途中に、ベース元層の上に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。これによりベース元層と摩擦面元層とよりなる二層の紙質元基材が抄造される。
【0088】
ベース元層と摩擦面元層の厚さは、それぞれの水分散液中の原料の濃度を調製することで調整している。なお、摩擦面元層では、抄造中にアラミド繊維がゼオライトに絡みついて複合充填材が形成されている。
次に、抄造された紙質元基材を二本のロールで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成した。そして実施例5と同様にして有機無機質の複合結合材を含浸させ、乾燥・焼成した後、所定形状に裁断することで本実施例の摩擦材が得られた。
【0089】
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは60MPaであり、摩擦材全体のヤング率は140MPaであって、Eb/Et=0.429となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表5に示す。
【0090】
(実施例15)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例14と同様である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。
【0091】
一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、複合充填材が110重量部(アラミド繊維10重量部とゼオライト100重量部)と、からなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が27重量部含浸されている。
【0092】
この摩擦材は、実施例14と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは55MPaであり、摩擦材全体のヤング率は130MPaであって、Eb/Et=0.423となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表5に示す。
【0093】
(実施例16)
本実施例の摩擦材は、原料の組成比が異なること以外は実施例14と同様である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。
【0094】
一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、複合充填材が110重量部(アラミド繊維10重量部とゼオライト200重量部)と、からなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が27重量部含浸されている。
【0095】
この摩擦材は、実施例14と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは55MPaであり、摩擦材全体のヤング率は135MPaであって、Eb/Et=0.407となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表5に示す。
【0096】
(比較例2)
本比較例の摩擦材は、原料の種類及び組成比が異なること以外は実施例1と同様である。
すなわちベース層1は、セルロース繊維が80重量部と、アラミド繊維が10重量部と、カシューダストが10重量部とからなる紙質基材から構成されている。一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が80重量部と、アラミド繊維が10重量部とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、フェノール樹脂が30重量部含浸されている。
【0097】
この摩擦材は、実施例1と同様にして製造された。ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは65MPaであり、摩擦材全体のヤング率は60MPaであって、Eb/Et=1.083となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4、表5及び図2に示す。
【0098】
(比較例3)
本比較例の摩擦材は、セルロース繊維が80重量%と、アラミド繊維が10重量%と、カシューダストが10重量%とよりなる紙質基材100重量部に対してフェノール樹脂が30重量部含浸されて構成され、全体が均一な組成となっている。またその厚さは1mmであり、ヤング率は120MPaとなっている。
【0099】
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4、表5及び図2に示す。
(比較例4)
本比較例の摩擦材は、セルロース繊維が55重量%と、アラミド繊維が5重量%と、カシューダストが40重量%とよりなる紙質基材100重量部に対してフェノール樹脂が30重量部含浸されて構成され、全体が均一な組成となっている。またその厚さは1mmであり、ヤング率は120MPaとなっている。
【0100】
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表4、表5及び図2に示す。
<評価>
【0101】
【表4】
【0102】
【表5】
【0103】
図2より、Eb/Etが0.7を超えるとμ−V傾きが1.0以下となることがわかり、Eb/Etは0.7以下とするのが望ましいことがわかる。比較例2〜4の摩擦材では、μ−V傾きが1.0以下であり、負勾配の摩擦特性となるため好ましくない。
そして、比較例2では充填材がベース層のみに含まれているためにEb/Et>1となり、その結果、摩擦係数が低くμ−V傾きも小さくなって、耐久性も低下している。また比較例3及び比較例4では、全体が均一組成であるために、μ−V傾きが小さく摩擦係数も低い。
【0104】
しかし実施例1及び実施例11では、摩擦係数が大きくμ−V傾きも1以上であって、耐久性にも優れている。これは、カシューダスト又はゼオライトを摩擦面層にのみ含めることでEb/Et<0.7としたことによる効果であることが明らかである。
また実施例1と実施例5の比較から、結合材を有機無機質の複合結合材とすることによりEb/Etがさらに小さくなり、摩擦係数が一層高くなっていることがわかる。さらに実施例5と実施例8の比較、及び実施例11と実施例14の比較より、充填材粉末に繊維質材料が絡められてなる複合充填材を用いることにより、耐久性が一層向上していることが明らかである。
【0105】
そして実施例2と実施例6及び実施例9の比較、実施例3と実施例7及び実施例10の比較、実施例12と実施例15の比較及び実施例13と実施例16の比較からも上記と同様の評価結果が得られる。
なお比較例1では、ベース層にカシューダストが含まれ、摩擦面層のカシューダストは複合充填材となっていないことが実施例8と異なるが、実施例8に比べて耐久性が低下している。これは充填材濃度が高いために、繊維質材料が絡められていないカシューダストが飛散したためと考えられる。因みにカシューダストを高濃度で含む比較例4の摩擦材では、同じ理由により耐久性が大きく低下している。
【0106】
なお、実施例3と実施例13の摩擦材について、SAE#2摩擦試験機を用い油温を120℃としたこと以外は表1に示す条件にて、滑り速度を変化させた場合の摩擦係数の変化を測定し、結果を図3に示す。
図3より、実施例3の摩擦材では滑り速度が大きくなると摩擦係数が低下しているが、実施例13の摩擦材では摩擦係数がきわめて安定していることがわかる。すなわち、充填材としてはカシューダストよりゼオライトの方が摩擦係数が安定化することが明らかである。これは、潤滑油がゼオライトに特有の細孔内に吸着し、その粘着性により高滑り速度時においても摩擦材と相手材との間の剪断抵抗が高くなるために起こるものと考えられる。
【0107】
(実施例17)
本実施例の摩擦材では、ベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。
一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、複合充填材が210重量部(アラミド繊維10重量部と珪藻土200重量部)とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が27重量部含浸されている。
【0108】
この摩擦材は、以下のようにして製造された。
セルロース繊維10重量部と、アラミド繊維80重量部とが混合されたベース層用水分散液を調製した。また、アラミド繊維10重量部と、珪藻土粉末200重量部とが混合された摩擦面層用水分散液を調製した。
次に長網式抄造機を用い、その無終端長網上にベース層用水分散液を流出させ除水させてベース元層を形成した。そして除水の途中に、ベース元層の上に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。これによりベース元層と摩擦面元層とよりなる二層の紙質元基材が抄造される。
【0109】
ベース元層と摩擦面元層の厚さは、それぞれの水分散液中の原料の濃度を調製することで調整している。なお、摩擦面元層では、抄造中にアラミド繊維が珪藻土粉末に絡みついて複合充填材が形成されている。
次に、抄造された紙質元基材を二本のロールで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成した。そして実施例5と同様にして有機無機質の複合結合材を含浸させ、乾燥・焼成した後、所定形状に裁断することで本実施例の摩擦材が得られた。
【0110】
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは60MPaであり、摩擦材全体のヤング率は145MPaであって、Eb/Et=0.414となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表6に示す。
【0111】
(比較例5)
複合結合材の代わりにフェノール樹脂を用いたこと以外は実施例17と同様にして、比較例5の摩擦材を調製した。
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは60MPaであり、摩擦材全体のヤング率は140MPaであって、Eb/Et=0.429となっている。
【0112】
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表6に示す。
<評価>
【0113】
【表6】
【0114】
表6より、比較例5の摩擦材はμ−V傾きが1未満であり、摩擦係数と耐久性が低い。しかし実施例17の摩擦材はμ−V傾きが1以上であり、摩擦係数が高く耐久性にも優れている。つまり珪藻土は、フェノール樹脂結合材を用いた場合にはその添加効果が発現せず、複合結合材を用いることで初めて添加効果が発現していることがわかる。
【0115】
(実施例18)
本実施例の摩擦材では、ベース層1は、セルロース繊維が10重量部とアラミド繊維が80重量部とからなる紙質基材から構成されている。
一方、摩擦面層2は、セルロース繊維が10重量部と、アラミド繊維が80重量部と、複合充填材が210重量部(アラミド繊維10重量部とグラファイト200重量部)とからなる紙質基材から構成されている。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体の紙質基材100重量部に対して、有機無機質の複合結合材が27重量部含浸されている。
【0116】
この摩擦材は、以下のようにして製造された。
セルロース繊維10重量部と、アラミド繊維80重量部とが混合されたベース層用水分散液を調製した。また、アラミド繊維10重量部と、グラファイト粉末200重量部とが混合された摩擦面層用水分散液を調製した。
次に長網式抄造機を用い、その無終端長網上にベース層用水分散液を流出させ除水させてベース元層を形成した。そして除水の途中に、ベース元層の上に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。これによりベース元層と摩擦面元層とよりなる二層の紙質元基材が抄造される。
【0117】
ベース元層と摩擦面元層の厚さは、それぞれの水分散液中の原料の濃度を調製することで調整している。なお、摩擦面元層では、抄造中にアラミド繊維がグラファイト粉末に絡みついて複合充填材が形成されている。
次に、抄造された紙質元基材を二本のロールで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成した。そして実施例5と同様にして有機無機質の複合結合材を含浸させ、乾燥・焼成した後、所定形状に裁断することで本実施例の摩擦材が得られた。
【0118】
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは55MPaであり、摩擦材全体のヤング率は130MPaであって、Eb/Et=0.423となっている。
この摩擦材についても実施例1と同様の測定が行われた。その結果を表7に示す。なお耐久性については、SAE#2摩擦試験機(表2参照)の回転数を7,000rpmとしたものも測定した。
【0119】
また比較のために、実施例10の摩擦材についても実施例18と同様の測定が行われた。その結果を表7に示す。
(比較例6)
複合結合材の代わりにフェノール樹脂を用いたこと以外は実施例18と同様にして、比較例6の摩擦材を調製した。
【0120】
ベース層1の厚さは0.9mmであり、摩擦面層2の厚さは0.1mmである。そしてベース層1のヤング率Ebは60MPaであり、摩擦材全体のヤング率は65MPaであって、Eb/Et=0.923となっている。
この摩擦材についても実施例18と同様の測定が行われた。その結果を表7に示す。
【0121】
<評価>
【0122】
【表7】
【0123】
表7より、比較例6の摩擦材はμ−V傾きが1未満であり、摩擦係数と耐久性が低い。しかし実施例18の摩擦材はμ−V傾きが1以上であり、摩擦係数が高く耐久性にも優れている。また実施例18の摩擦材は、実施例10の摩擦材より耐久性に優れていることもわかる。
つまりグラファイトは、フェノール樹脂結合材を用いた場合にはその添加効果が発現せず、複合結合材を用いることで初めて添加効果が発現することがわかる。そしてグラファイトと複合結合材を用いた実施例18の摩擦材は、カシューダストと複合結合材を用いた実施例10の摩擦材よりも耐久性が向上している。
【0124】
したがってグラファイトと複合結合材を併用することで耐久性が向上するのであるから、本発明のような2層構造の摩擦材だけでなく単層構造の摩擦材にグラファイトと有機無機質の複合結合材とを併用しても、高い摩擦係数を示し耐熱性に優れた摩擦材となることは自明である。
【0125】
【発明の効果】
すなわち請求項1に記載の湿式摩擦材によれば、ヤング率の小さいベース層により相手材への追従性が向上して接触面積が増大するとともに、ヤング率の高い摩擦面層が相手材に当接するため、摩擦係数が格段に高くなる。またEb/Et<0.7であるので、μ−V傾きが1以上となり良好な摩擦特性を示す。
【0126】
また請求項2に記載の湿式摩擦材によれば摩擦係数が一層高くなり、請求項3に記載の湿式摩擦材によれば、耐久性が一層向上する。
そして請求項4及び請求項5に記載の湿式摩擦材によれば、高滑り速度で摩擦係合する場合にも高い摩擦係数が得られ、滑り速度の変動に関わらず安定した摩擦係数が得られる。
【0127】
さらに請求項6及び請求項7に記載の摩擦材によれば、有機無機質の複合結合材を用いた場合に摩擦面層に最適な充填材を含むため、摩擦係数が高く耐久性も一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の湿式摩擦材をコアプレートに接合した状態で示す断面図である。
【図2】Eb/Etとμ−V傾きとの関係を示すグラフである。
【図3】滑り速度と摩擦係数の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:ベース層 2:摩擦面層 3:コアプレート
Claims (6)
- 摩擦面側の摩擦面層と固定面側のベース層との少なくとも二層が積層された複層構造をなし繊維質材料からなる紙質基材と該紙質基材に含まれた結合材及び充填材とを含み油中で用いられる湿式の摩擦材であって、該摩擦面層及び該ベース層にはそれぞれ、金属アルコキシド及び有機基置換金属アルコキシドの少なくとも一方を加水分解して調製されたゾル溶液を乾燥・焼成してなる有機無機質の複合結合材が含まれ、摩擦材全体のヤング率Etと該ベース層のヤング率EbとがEb/Et<0.7の関係を満たし、滑り速度0.05m/sにおける摩擦係数に対する滑り速度0.5m/sにおける摩擦係数の比である「μ−V傾き」が1以上であることを特徴とする湿式摩擦材。
- 前記摩擦面層には充填材粉末に繊維質材料が絡められてなる複合充填材が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の湿式摩擦材。
- 前記摩擦面層には多孔質無機化合物からなる多孔質充填材が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の湿式摩擦材。
- 前記摩擦面層には多孔質無機化合物からなる多孔質充填材の粉末に繊維質材料が絡められてなる複合充填材が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の湿式摩擦材。
- 前記摩擦面層には珪藻土が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の湿式摩擦材。
- 前記摩擦面層にはグラファイトが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の湿式摩擦材。
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