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JP3809095B2 - 露光装置用光源システムおよび露光装置 - Google Patents

露光装置用光源システムおよび露光装置 Download PDF

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JP3809095B2
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臣友 石橋
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、マスクに描かれた回路パターンを基板に露光するために用いられる露光装置、特に該基板に光を照射する光源システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、露光装置は、超高圧水銀灯を光源として使用していた。そして、該超高圧水銀灯から照射された光によって露光台に固定された基板に回路パターンを露光していた。
【0003】
しかし超高圧水銀灯は、一般に寿命が短い。そのためユーザは、交換作業、および交換に伴う光量調整作業を頻繁に行わなければならず、手間がかかるという問題があった。また超高圧水銀灯は、電源を入れた後、安定した光量の光が照射されるようになるまで時間がかかるため、装置の起動後すぐに露光動作を開始することができない。さらに超高圧水銀灯は、安定した光量の光が照射されつづけるように常時点灯しておく必要があるため、消費電力がどうしても大きくなってしまうという問題もあった。
【0004】
また、基板露光面に高精細な回路パターンを露光するために、露光装置は、露光台全域を隙間なく略均一な積算露光量で露光できることが望ましい。そのため、従来の露光装置では、定期点検時などに、光源から照射される光量を検出して、該光量が所定の許容範囲内にあるように光量調整を行っていた。しかし、定期点検中は、必然的に基板生産ライン全体を停止しなければならず、効率の悪さが指摘されていた。さらに、該調整では、点検時に検出された光量変化に対する調整は可能ではあるが、実際の露光工程中における光量の変化、例えば、光源の経時的劣化に伴う光量損失等を検出して適切な補償を行うことができないといった問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記の従来の問題点に鑑み、ユーザの負担を軽減し、消費電力を抑え、いつでもすぐに安定した光量の光を用いて基板の露光をすることができ、かつ該基板の露光工程時における光量の変化をリアルタイムで検出することができる露光装置用光源システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる露光装置用光源システムは、マスクに描かれた回路パターンを基板の露光面に露光する露光装置用の光源システムであって、離散的に二次元配列された複数の発光素子を有し、第一の方向に走査することにより、露光台全域を隙間なく略均一な積算露光量で露光する光束を照射する発光手段と、受光手段と、発光手段とマスクの保持位置との間に配設され、発光手段から照射される各光束の一部を受光手段に導く導光手段と、受光手段によって受光された光の光量を検出する検出手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
光源として、超高圧水銀灯よりも寿命が長い発光素子を使用することにより、光源の交換等に関するユーザの作業負担を軽減することができる。また該発光素子には、オンした直後の安定性が高いという特徴も兼ね備えることから、露光時のみ発光させる(オンさせる)ことが可能になる。つまり光源での消費電力を抑えることもできる。なお、発光素子単体で照射(露光)できる領域は狭いが、複数個を所定の配列で配置し、走査手段によって発光手段および露光面(マスク)を相対移動させることにより、露光面全域をくまなく露光することができる。また、各発光素子から照射される光束の光路中に設けられた導光手段によって該光束の一部を受光手段に導く構成にしたことにより、露光中の光量の変化をリアルタイムで検出することが可能になった。
【0008】
ここで、導光手段は、各光束の露光面と平行な面での断面における一部領域の光を前記受光手段に導くことが好ましい。さらには、該一部領域は、各光束の断面において、略同一位置にあることがより好ましい。これにより、検出手段による光量検出処理が容易に行われる。
【0009】
例えば、発光手段から照射される各光束が平行光束である場合、一部領域は、少なくとも前記断面の中心近傍を含む領域であることが望ましい。また、発光手段から照射される各光束は発散光束であってもよい。ただし、発散光束の場合、該発散光束中露光面に向かって略垂直に進む光、すなわち光束断面の中心近傍の光を導光手段に入射させるように導光手段を配置構成する。これにより、導光手段は、常に入射光を受光部が配設されている方向に確実に導くことができる、つまり発散光束の光量をリアルタイムに検出することが可能になる。
【0010】
上記導光手段は、発光素子の配列に対応して配設された、発光素子と同数の光路偏向部材であってもよいし、発光素子の配列方向に延出し、発光手段から照射される複数の光束の光路にまたがって配設され、該複数の光束の光路を偏向する光路偏向部材であってもよい。光路偏向部材としては、全反射ミラー、ハーフミラーいずれであってもよい。同様に受光手段も、発光素子の配列に対応して配設された、発光素子と同数の受光素子で構成してもよいし、発光素子の配列方向に対応する所定の方向に延出する複数のCCDラインセンサであってもよい。
【0011】
上記光路偏向部材は、他の光路偏向部材により偏向された光を遮らないように、露光面と直交する方向において互いに所定量ずれて配置されている必要がある。これにより、全ての発光素子から照射された光束の光量を確実に検出することができる。
【0012】
なお、発光素子は、第一の方向に直交する第二の方向に所定の間隔をおいて複数個配列され、第一および第二の方向によって規定される面内において第一の方向に対して所定角度傾斜した第三の方向に所定の間隔をおいて複数個配列されていることが望ましい。この配列であれば、光路偏向部材やCCDラインセンサを使用する場合、それらは、第二または第三の方向に沿って配設されることになる。
【0013】
なお、発光素子として、所定域の光を発光するLEDを用いることができる。例えば、紫外光に最も高い感度を示す感光剤を基板に塗布した場合には、紫外LEDを使用することが望ましい。
【0014】
なお、請求項19に記載の露光装置は、請求項1から請求項15のいずれかによって定義された様々な露光装置用光源システムと、該光源システムの検出手段によって検出された光量と所定の基準値とを比較する比較手段と、比較手段の比較結果に基づいて、光量が所定の基準値と一致するように発光手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。これにより、光量の変化をリアルタイムで検出できるだけでなく、検出された光量に基づいてフィードバック制御をかけて所定の光量で露光が行われるように、発光制御を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光源システムを備える露光装置の実施形態について説明する。図1は、実施形態の露光装置100の光源部1、露光台2近傍を拡大した斜視図である。図2は露光台2近傍の上面図、図3は露光台2近傍の側面図である。実施形態の露光装置100は、マスクMに描かれた回路パターンを基板Sに露光するための装置であり、この露光装置100では、マスクMと基板Sをわずか(10μm〜20μm)に離して露光するプロキシミティー法を用いている。なお各図中、X方向(およびX方向の逆方向)は、光源部1および露光台2が相対的に移動する方向(第一の方向)、つまり露光装置100における走査方向である。Y方向は、基板の露光される面(露光面)において、X方向と直交する方向(第二の方向)である。Z方向は、露光面と直交する方向、つまり光源部1から照射される光の直進方向である。
【0016】
図1から図3に示すように、露光装置100は、光源部1(図1中二点鎖線で示す)、露光台2、光源部駆動モータ3、第一レール4、ドライバ5、一対のレール(第二レール)6、第一ボールねじ7a、テーブル駆動モータ7b、ベース8、マスクホルダ部9を備えている。
【0017】
光源部1は、光源部駆動モータ3の駆動によって、第一レール4に沿ってX方向に移動する。光源部駆動モータ3は、ドライバ5を介して制御部10によって制御されている。ここで光源部1から発光される光によって露光されるY方向の最大幅は、露光装置100で露光可能な基板Sが有するY方向における最大長さよりも十分に長く構成される。つまり光源部1がX方向に平行移動することにより、どのようなサイズの基板Sの露光面も全域を露光されることになる。
【0018】
基板Sが載置される露光台2は、ベース8上に設けられている。露光台2は、その下面がX方向に延びる第二レール6に沿ってガイドされた状態で、第一ボールねじ7aをテーブル駆動モータ7bにより回転させることによって、X方向に駆動自在な状態にある。
【0019】
各図中斜線部で示すマスクMは、マスクホルダ部9によって保持されている。詳しくは、マスクホルダ部9は、図3に示すように凹字状の断面形状を有しており、凹部にマスクMが載置される。該凹部に載置されるマスクMは、X方向の位置決めを行うX調整機構9aおよびY方向の位置決めを行う一対のY調整機構9bによって所定位置に固定される。具体的には、各調整機構9a、9bはL字状のマスク支持部材Lを備えており、それぞれのマスク支持部材がX、またはY方向に駆動することにより、マスクMの位置決めが行われる。なお、位置決めの際に、一対のY調整機構9bの駆動量をそれぞれ異ならせれば、マスクMをX−Y平面内において回転させることもできる。マスクホルダ部9は、Z軸ベース9cによって露光台2に取り付けられているため、露光台2とともにX方向に移動自在な状態にある。また、マスクホルダ部9は、昇降機構9dによってZ方向に昇降自在な状態にある。
【0020】
前工程において、感光材が表面に塗布された基板Sは、図示しない搬送路を介して露光装置100に搬送されて、露光台2に載置、固定される。基板Sが露光台2に固定されるまでは、マスクホルダ部9は、基板Sの移動の妨げにならぬような高さまで、昇降機構9dによってZ方向の逆方向(つまり光源部1方向)に上昇している。そして基板Sが、位置決めされて露光台2に固定されると、マスクホルダ部9は、マスクMと基板Sの間隔が、10μm〜20μm程度になるまで昇降機構9dによってZ方向(つまり露光台2方向)に下降する。マスクMは、前述のX、Y調整機構9a、9bにより、露光台2に固定された基板Sに対する相対的な位置決めをされる。
【0021】
露光時は、まず、感光材が塗布された基板Sが前工程から露光装置100に搬送される。搬送された基板Sは、マスクMとの相対的位置決めが行われつつ露光台2上に載置、固定される。この状態で、光源1と露光台2(つまり基板SとマスクM)とを相対的にX方向へ移動させることにより、基板Sの露光面全域を隙間なく、かつ均一な光量で露光することができる。
【0022】
図4は、本発明の光源システムの主要構成部である光源部1の内部構造の概略を示す図である。図4に示すように、光源部1は、プリント基板11に所定の配列で取り付けられた複数の発光素子12と、複数の凸レンズ13aが形成されたレンズパネル13と、複数の開口14aが形成された開口パネル14と、全反射ミラー15と、受光部16と、を有する。本実施形態では、基板Sに塗布される感光材にとって最も感度の高い紫外域の光を発光する紫外LEDを発光素子12として使用している。なお、本明細書では、LED12から照射される光束の、露光面と平行な面における光強度分布は、ガウス分布に略近似されるものとする

【0023】
なお本明細書では、露光面の任意の場所に入射する光の強度を露光時間で積算することにより算出される値を、該任意の場所における積算露光量という。
【0024】
図5は、光源部1の紫外LED12から照射された各光束が露光面上で形成するスポットの配列を示した図である。ここで、露光期間中、回路パターンを正確に基板に焼き付けるために、基板Sの露光面の全域は、隙間なく略均一な積算露光量で露光される必要がある。そこで、紫外LED12は、図5に示すようなスポット配列を形成できるようにプリント基板11上に配設される。つまり、紫外LED12は、X方向に注目すると、X−Y面内でX方向に対して所定角度傾いた第三の方向に延びる線分上に沿って複数個配置される。ここで、第三の方向に延びる線分上に沿って配置された紫外LED12は、隣接する他の紫外LED12とのY方向におけるずれ量が互いに等しい。また、紫外LED12は、Y方向に注目すると、Y方向に平行な線分上に等間隔で複数個配置されている。つまり、紫外LED12は、Y方向と第三の方向とによって規定される面(略平行四辺形状)に二次元配列されている。
【0025】
ここで、露光面上のどの場所における積算露光量も略均一にするため、紫外LED12は、下記の条件(1)と、条件(2)とをともに満たすように配設される。
(a×K)/b≧2・・・(1)
K=b/d・・・(2)
但し、aは、各発光素子から発光されて前記露光台上に入射する光が形成するスポットの径を、
bは、第二の方向における前記スポット径の配列ピッチを、
Kは、第三の方向における前記発光素子の配列数を、
dは、第三の方向に沿って配置された紫外LED12の、隣接する他の紫外LED12との第二の方向におけるずれ量を、それぞれ表す。
【0026】
上記条件(1)を満たすように紫外LED12を配列すれば、露光台2に載置された基板Sの露光面上を通過するスポットの数が等しくなる。つまり、該任意の点における露光量が等しくなる。なお、左辺(a×K)/bが2であるとき、各スポットの軌跡のY方向における重複は、該スポットの略半径分になっている。
【0027】
また、条件(2)は、第三の方向における紫外LED12の配列数Kに関する条件である。条件(2)を満たさないと、露光面上における走査軌跡が略一致する紫外LED12の数が場所によって異なってしまい、積算露光量の均一化が図れない。
【0028】
上述した配列状態にある紫外LED12から照射された光束を露光面に導くような配列状態で、各凸レンズ13aおよび各開口14aはそれぞれのパネル13、14に設けられる。つまり、各凸レンズ13a、各開口14aは、それぞれのパネル13、14において、図5に示すのと略同一の配列状態にある。
【0029】
またレンズパネル13は、各凸レンズ13aの前側焦点と紫外LED12の配置位置とが略一致するように配置される。このように配置することにより、各凸レンズ13aは、コリメータレンズとしての機能を有することになるため、複数の紫外LED12から照射された各光束は、平行光束となって各凸レンズ13aから射出される。ここで、レンズパネル13のように一枚の板状体に複数の凸レンズ13aを配置することにより、各紫外LED12と、対応する凸レンズ13aとの位置調整を簡略化することができる。
【0030】
開口パネル14に設けられた各開口14aは、各凸レンズ13aを透過した平行光束の断面形状を該開口の形状に対応した所定形状に成形する。各開口14aによって光束を成形することにより、各光束の露光面におけるスポット形状を整えている。また、開口パネル14を配設することにより、いわゆる迷光を遮る効果もある。開口14aも一枚の平面板である開口パネル14に設けることにより、光源部1内における位置調整が容易になっている。
【0031】
開口14aを透過した各光束は、後述するように一部の光が全反射ミラー15を介して受光部16に導かれ、残りの多くの光がマスクMに入射する。マスクMに入射する光によって基板Sへの露光が行われる。
【0032】
図6は、紫外LED12から照射された各光束の断面と全反射ミラー15との位置関係を表す図である。全反射ミラー15は、細い矩形状のガラス平面板の表面に鏡面を施したものを用いている。全反射ミラー15は、その長手方向をY方向に沿ってかつY方向一列に並ぶ全ての光路をまたがるように配置される。また、全反射ミラー15は、全反射ミラー15のY方向に延出する仮想の中心線が、各光束の露光面と平行な面での断面と平行な位置関係にあるように配置される。これにより全反射ミラー15は、Y方向に配列された一列の各紫外LED12から照射された光束の、露光面と平行な面での断面における所定領域の光を反射させて、受光部16へと導く。本実施形態では、全反射ミラー15は、入射光と反射光とによって規定される角度が略90度になるように傾けて配置されている。また本実施形態では、図5や図6に示すように、Y方向の紫外LED12の配列は、4列(K=4)に設定されているため、全反射ミラー15も4枚使用されている。
【0033】
なお図6中斜線領域で示すように、全反射ミラー15は、後述する光量検出処理の簡易化を図るため、どの光束における所定領域も、上記光束断面の中央部を含む領域であるような位置に配置している。つまり、全反射ミラー15で反射する光は、紫外LED12から照射された光束のうち、光強度の最も高い領域を含んでいる。
【0034】
さらに、図4に示すように各全反射ミラー15は他の全反射ミラー15からの反射光を遮ることがないように、Z方向において所定量ずつずれた位置に配設される。このように配設された全反射ミラー15で反射した光は、それぞれ受光部16に入射する。
【0035】
受光部16は、各全反射ミラー15で反射した光が入射する位置に、Y方向に延出するCCDラインセンサ16aを4つ備えている。上述のとおり、全反射ミラー15は、各々Z方向に所定量ずらして配設されているため、CCDラインセンサ16aも、各々Z方向に該所定量だけずらした位置に配置されている。
【0036】
CCDラインセンサ16aによって受光された光は、受光部16内において光電変換された後、各紫外LED12の光量データとして制御部10に出力される。
【0037】
図7は、光量制御に関するブロック図である。受光部16から出力された紫外LED12ごとの光量データに基づいて、制御部10は、各紫外LED12の光量を算出する。上記のとおり、全反射ミラー15は、光束断面の略中央部を含む光を受光部16に導くように配置されている。つまり、受光部16から出力される紫外LED12ごとの光量データは、各光束の該強度分布中におけるピーク値近傍に関するデータである。ここで、光強度分布はガウス分布に略近似されることにより、各光束全体の光量は、各光量データに基づいて容易に算出することができる。
【0038】
EEPROM17には、高精細な露光を実現するために、各紫外LED12から出力されるべき基準となる光量に関するデータ(基準データ)が予め記憶されている。制御部10は、算出した各紫外LED12の光量と基準データとを常時比較する。そして各紫外LED12の光量が基準データと一致するように、各紫外LED12一つずつに対して発光制御を行う。つまり、本実施形態によれば、紫外LED12から照射される光量は、露光工程中にリアルタイムで検出されフィードバック制御される。従って光源システムを搭載する露光装置100は、常に均一な積算露光量での露光が可能になる。
【0039】
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に述べる様々な変形が可能である。
【0040】
上記実施形態では、全反射ミラー15は、光束断面における光強度が最も高い領域の光を受光部16に導くと説明した。しかし、上記のとおり、紫外LED12から照射される光束の露光面と平行な面での光強度はガウス分布に近似される。従って、各紫外LED12の強度分布に関するデータをEEPROM17に入力しておけば、全反射ミラー15を、光強度が最も高い領域以外の光を受光部16に導くように配置しても、制御部1が光量を算出することは可能である。あるいは、制御部10は、受光部16から送信される信号レベル、つまり電圧値自体をEEPROM17内に記憶されている基準電圧値と比較することも可能である。この変形例によれば、上記実施形態のように光量データから各光束の光量を算出する処理が不要となる分、制御部10の比較処理にかかる負担を軽減することができる。
【0041】
上記実施形態では、紫外LED12から照射された光束の一部を受光部16に導く導光手段として、全反射ミラーを使用しているが、これに限定されるものではない。例えば、光ファイバによって受光部16に導く構成であってもよい。また、ハーフミラーを使用すれば、光量検出用の光を抑え、極力露光に使用する光の光量を多くすることも可能である。但し、導光手段にハーフミラーを使用した場合、光量を算出する制御部10は、該ハーフミラーの反射率を加味して光量を演算する必要がある。
【0042】
また、上記実施形態では、位置調整の容易性やコストダウンを図るため、細長い矩形状の全反射ミラー15を、Y方向に配列された紫外LED12からの光束間にまたがるように配置している。ここで、全反射ミラー15は、Y方向でなくとも、紫外LED12の配列方向に延出する方向に配置すれば、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、上記実施形態において、全反射ミラー15は、第三の方向に配列された紫外LED12から照射される光束の光路間にまたがるように配置してもよい。
【0043】
さらには、紫外LED12からの光束一つに対して全反射ミラー等の光路偏向部材を一個、すなわち紫外LED12の個数と同数の光路偏向部材を配置することも可能である。図8は、光束一つに対して一つの光路偏向部材を配置する場合に使用可能な光路偏向部材の一例を示す図である。図8Aに示す光路偏向部材は、一枚のガラス平面板15Aの光束(図中破線で示す)が入射する面の一部に矩形状のミラー部15aを設けている。ガラス平面板15Aであれば、制御部10は、上記実施形態と同様の処理によって各光束の光量を検出することができる。また、図8Bに示す光路偏向部材は、一枚のガラス平面板15Bの光束入射面の一部に円形状のミラー部15bを設けている。ガラス平面板15Bを使用する場合、ミラー部15bに該光束の中央部が入射するように配設すれば、光強度の最も高い領域を含む光を受光部16に導くことができる。図8Aに示すガラス平面板15Aを各光束の光路中に配置したり、図8Bに示すガラス平面板15Bを各光束の光路中に配置したりすることにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
ここで、光源部1から照射される光束が発散光束であっても、図8Bに示すガラス平面板15Bを各光束の光路中に配置すれば、ミラー部15bには発散光束の中央部、つまり発散光束のうち略垂直に進む光が入射する。従って、入射光を確実に受光部16に導くことができ、上記実施形態と同様に光量を検出することができる。
【0045】
また、上記実施形態の受光部16は、全反射ミラー15の配置に対応して、Y方向に延出するCCDラインセンサ16aを4つ備えていると説明した。しかし、受光手段としては、上述した光路偏向手段の変形例と同様に、全反射ミラー15で反射した光一つに対して一つの発光素子、すなわち紫外LED12の個数と同数の受光素子を配設する構成にすることも可能である。
【0046】
さらに上記実施形態では、光量データに基づいて算出された各紫外LED12の光量は、光量調整を行うフィードバック制御に用いられると説明したが、他の用途に用いることも可能である。例えば、制御部10は該光量が露光に最適な所定の許容範囲内にあるかどうかを判断する。そして、図7に示す警告部18を介して、該許容範囲内にない光量の紫外LED12をユーザに報知する構成にすることも可能である。この場合、上記所定の許容範囲は、EEPROM17に予め入力されている必要がある。
【0047】
上記実施形態では、感光剤の感度が最も高い紫外光を発光する紫外LED12を光源として使用しているが、半導体素子のように高速のオンオフ制御が可能なランプ素子やプラズマ(放電による発光)等を光源として使用することも可能である。
【0048】
なお、上記実施形態では、便宜上、基板Sの片面のみを露光する露光装置を想定して説明したが、本発明は両面露光装置にも適用することができる。また、本発明は上記実施形態のようなプロキシミティー法以外の手法、例えば密着法や投影法などで露光を行う装置にも適用することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の露光装置は、超高圧水銀灯の代わりに所定の並びで配列された複数個の発光素子を使用することにより、光源の長寿命化が実現される。つまり、光源の交換作業等に関するユーザの負担をはるかに軽減することができる。
【0050】
光源に使用される該発光素子は、電源を入れた後、すぐに安定した光量の光が照射されるようになる特徴を有することにより、装置の起動後すぐに露光動作を開始することができる。また上記特徴より、発光素子を使用すると、露光動作時のみ発光させれば足りるため、余分な電力の消費を抑えることができる。
【0051】
さらに、上記各光源から照射された光束の一部を抽出して、その抽出結果に基づいて得られた各光源の現在の光量を検出することにより、露光工程中における光量をリアルタイムに検出することができる。従って、本発明に係る光源システムを搭載する露光装置は、露光工程中に経時的に変化する光量をフィードバック制御することにより、常に最適な光量で高精細な露光が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の露光装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態の露光装置の露光台近傍を示す上面図である。
【図3】本発明の実施形態の露光装置の露光台近傍を示す側面図である。
【図4】本発明の光源システムの主要構成部である光源部の内部構造の概略を示す図である。
【図5】紫外LEDから照射された各光束が露光面上で形成するスポットの配列を示した図である。
【図6】紫外LEDから照射された各光束の断面と全反射ミラーとの位置関係を表す図である。
【図7】光量制御に関するブロック図である。
【図8】光束一つに対して一つの光路偏向部材を配置する場合に使用可能な光路偏向部材の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 光源
2 露光台
10 制御部
12 紫外LED
13 レンズパネル
15 全反射ミラー
16 受光部
16a CCDラインセンサ
100 露光装置

Claims (19)

  1. マスクに描かれた回路パターンを基板の露光面に露光する露光装置用の光源システムであって、
    離散的に二次元配列された複数の発光素子を有し、第一の方向に走査することにより、露光台全域を隙間なく略均一な積算露光量で露光する光束を照射する発光手段と、
    前記発光手段から照射された前記光束による露光の妨げにならない所定位置に配置される受光手段と、
    前記発光手段と前記マスクの保持位置との間に配設され、前記発光手段から照射される各光束の一部を前記受光手段に導く導光手段と、
    前記受光手段によって受光された各光の光量をそれぞれ検出する検出手段と、を有することを特徴とする露光装置用光源システム。
  2. 請求項1に記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記導光手段は、各光束の露光面と平行な面での断面における一部領域の光を前記受光手段に導くことを特徴とする露光装置用光源システム。
  3. 請求項2に記載の露光装置用光源システムにおいて、
    各光束の前記一部領域は、各々の前記断面において、略同一位置にあることを特徴とする露光装置用光源システム。
  4. 請求項3に記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記発光手段から照射される各光束は、平行光束であることを特徴とする露光装置用光源システム。
  5. 請求項4に記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記一部領域は、少なくとも前記断面の中心近傍を含むことを特徴とする露光装置用光源システム。
  6. 請求項3に記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記発光手段から照射される各光束は、発散光束であることを特徴とする露光装置用光源システム。
  7. 請求項6に記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記一部領域は、前記断面の中心近傍の所定領域であることを特徴とする露光装置用光源システム。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記導光手段は、前記発光素子の配列に対応して配設された、前記発光素子と同数の光路偏向部材を有することを特徴とする露光装置用光源システム。
  9. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記導光手段は、前記発光素子の配列方向に延出し、前記発光手段から照射される複数の光束の光路にまたがって配設され、該複数の光束の光路を偏向する光路偏向部材を有することを特徴とする露光装置用光源システム。
  10. 請求項8または請求項9に記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記光路偏向部材は、他の光路偏向部材により偏向された光を遮らないように、前記露光面と直交する方向において互いに所定量ずれて配置されていることを特徴とする露光装置用光源システム。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記受光手段は、前記発光素子の配列に対応して配設された、前記発光素子と同数の受光素子を有することを特徴とする露光装置用光源システム。
  12. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記受光手段は、前記発光素子の配列方向に対応する所定の方向に延出する複数のCCDラインセンサを備えることを特徴とする露光装置用光源システム。
  13. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記発光素子は、前記第一の方向に直交する第二の方向に所定の間隔をおいて複数個配列され、前記第一および第二の方向によって規定される面内において前記第一の方向に対して所定角度傾斜した第三の方向に所定の間隔をおいて複数個配列されていることを特徴とする露光装置用光源システム。
  14. 請求項1から請求項13のいずれかに記載の露光装置用光源システムは、
    前記検出手段によって検出された光量に基づいて各発光素子から照射された各光束の基板における光量を算出する演算手段をさらに有することを特徴とする露光装置用光源システム。
  15. 請求項1から請求項14のいずれかに記載の露光装置用光源システムにおいて、前記発光素子は、紫外域の光を発光する紫外LEDであることを特徴とする露光装置用光源システム。
  16. マスクに描かれた回路パターンを基板の露光面に露光する露光装置用の光源システムであって、
    離散的に二次元配列された複数の光源を有し、第一の方向に走査することにより、露光台全域を隙間なく略均一な積算露光量で露光する光束を照射する発光手段と、
    前記発光手段と前記マスクの保持位置との間に配設され、前記発光手段から照射される各光束の断面における所定領域の光を少なくとも一部抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された各光の光量を検出する検出手段と、を有することを特徴とする露光装置用光源システム。
  17. 請求項16に記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記光束の断面とは、前記露光面と平行な面であることを特徴とする露光装置用光源システム。
  18. 請求項17に記載の露光装置用光源システムにおいて、
    前記所定領域は、前記断面での光強度分布における最大強度を含むような領域であることを特徴とする露光装置用光源システム。
  19. 請求項1から請求項15のいずれかに記載の露光装置用光源システムと、
    前記露光装置用光源システムの検出手段によって検出された光量と所定の基準値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記光量が所定の基準値と一致するように前記発光手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする露光装置。
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