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JP3876495B2 - 撥水撥油剤およびその製造法 - Google Patents

撥水撥油剤およびその製造法 Download PDF

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撥水撥油剤およびその製造法に関する。更に詳しくは、凍結-融解安定性にすぐれた撥水撥油剤およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術にみられるアセトン、酢酸エチル等の水溶性有機溶媒を含む撥水撥油剤は、凍結-融解安定性にはすぐれているものの、有機溶媒を用いているため作業環境を汚したり、あるいは排水中に有機溶媒が混入してBOD、CODを増加させるなどの問題がみられる。
【0003】
ここで、凍結-融解安定性というのは、撥水撥油剤エマルジョンを一旦凍結させた後室温迄戻したとき、元のエマルジョンに戻るか否かをみる試験項目であり、凍結-安定性が悪いと、例えば寒冷地での輸送中に沈殿が生じたり、粘度が上昇したりする現象であり、場合によっては固化するに至る現象である。こうした現象に基くエマルジョンの変質が起ると、撥水撥油剤としての商品価値が全く失われてしまうことになる。
【0004】
前述の水溶性有機溶媒を含む撥水撥油剤としては、次のようなものが提案されている。
【0005】
特開平7-173772号公報:ポリフルオロアルキル基含有重合体100重量部に対しグリコールを1〜20重量部添加した水分散型フッ素系撥水撥油剤。ここでは、従来水分散型の撥水撥油性重合体を乳化重合させる際、ポリフルオロアルキル基含有単量体の水媒体への相溶性や他の共単量体への相溶性を改善する目的で、アセトン、酢酸エチル等の低沸点有機溶媒が単量体混合物100重量部当り50重量部以上の割合で添加して用いられていたため、残留有機溶媒が染色堅牢度を低下せしめていたが、グリコールをより少量用いることによりそのような欠点を改善せしめている。しかしながら、なお有機溶媒であるグリコールが撥水撥油剤水性エマルジョン中に含まれている点に変りはない。
【0006】
同5-263070号公報:フルオロアルキル基含有単量体の乳化重合が特定のグリコールエーテルまたはグリコールエステルを含む水溶液中で行われている。これらのグリコール類の使用割合は、単量体混合物100重量部当り、通常の有機溶媒の使用量約60〜100重量部が、約10〜30重量部に低減できると述べられているが、この場合にも有機溶媒であるグリコール類が撥水撥油剤水性エマルジョン中に含まれている点に変りはない。
【0007】
同6-17034号公報:ポリフルオロアルキル基含有重合体がグリコールエーテル系溶媒を含む水系媒体中に乳化分散された撥水撥油剤水性ラテックス。グリコールエーテル系溶媒の使用割合は、水との合計量中約50〜5重量%とされており、かなり多量の有機溶媒が用いられている。
【0008】
同5-279541号公報:フッ素含有コポリマーを製造するための乳化重合に際して、アセトン等の各種有機溶媒を共存させている。形成された水分散液中には、溶媒のかなりの部分を残すことも可能であるとされているが、好ましくは安全性および産業上の衛生という理由から、真空下40〜90℃で溶媒を除去するという、煩雑にしてコストを上昇させる方法がとられている。
【0009】
同5-17538号公報:パーフルオロアルキルアクリレート、カルボキシル基含有α,β-エチレン性不飽和単量体およびヒドロキシル基含有α,β-エチレン性不飽和単量体を水中に乳化分散させ、粒径を0.3μm以下の粒子としてから重合し、水性エマルジョンを製造している。この方法では、有機溶媒が用いられていないものの、粒径を0.3μm以下にするために、平均粒径1μm程度のプレエマルジョンを窒素ガスバブリングしながら60分間超音波照射するという煩雑な手段がとられているばかりではなく、生成した共重合体中には部分的にカルボキシル基が存在するため、浸漬等の撥水撥油加工時にカチオン成分がわずかでも混入すると、沈殿を生ずるおそれがみられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、有機溶媒を全く含有せず、しかも凍結−融解安定性にすぐれた水分散型の撥水撥油剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、フルオロアルキル基含有単量体と塩化ビニリデンまたはベンジル(メタ)アクリレートとの共重合体カルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールの共存下にノニオン系界面活性剤で水中に分散させた水性エマルジョンよりなる撥水撥油剤によって達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る撥水撥油剤は、フルオロアルキル基含有単量体と塩化ビニリデンまたはベンジル(メタ)アクリレートとを
(1)ノニオン系界面活性剤の存在下で乳化重合させ、得られた水性エマルジョンにカルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールを添加する方法
または
(2)カルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールの一方の成分の存在下にノニオン系界面活性剤を用いて乳化重合させ、得られた水性エマルジョンにカルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールの他方の成分を添加する方法
によって製造される。
【0013】
フルオロアルキル基含有単量体としては、一般式
CH2=CRCOOR1Rf
R:水素原子またはメチル基
R1:2価の有機基
Rf:炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基
で表わされるものが用いられ、例えば次のような単量体化合物が示される。
CH2=CHCOOC2H4CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC2H4CnF2n+1
CH2=CHCOOC4H8CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC4H8CnF2n+1
CH2=CHCOOC2H4N(CH3)SO2CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC2H4N(CH3)SO2CnF2n+1
CH2=CHCOOC2H4N(C2H5)SO2CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC2H4N(C2H5)SO2CnF2n+1
CH2=CHCOOC2H4N(C3H7)SO2CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC2H4N(C3H7)SO2CnF2n+1
CH2=CHCOOC2H4CnF2nCF(CF3)2
CH2=C(CH3)COOC2H4CnF2nCF(CF3)2
【0014】
これらの例示された単量体化合物の中で、好ましくはR1=C2H4のものが用いられ、またそのパーフルオロアルキル基は直鎖状のものであって、nが種々の値をとるものの混合物が、性能およびコストの面からみて一般に用いられる。
【0015】
これらのパーフルオロアルキル基含有単量体と共重合される共単量体としては、撥水撥油性能と凍結−融解安定性の両方の観点から、塩化ビニリデンまたはベンジル(メタ)アクリレートが選択される。パーフルオロアルキル基含有単量体と塩化ビニリデンまたはベンジル(メタ)アクリレートとは、上記各性質を満足させるために、前者が約30〜90重量%、好ましくは約45〜85重量%に対し、後者が約70〜10重量%、好ましくは約55〜15重量%の割合で共重合されて用いられる。
【0016】
これらを必須成分とするフルオロアルキル基含有共重合体中には、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセリンモノメタクリレート、アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体を、共重合体中約10重量%以下、好ましくは約0.5〜7重量%を占めるような割合で、更に共重合させることができる。これらの単量体は、撥水撥油剤の密着性を向上させたり、あるいは水酸基と反応する架橋剤を用いることにより撥水撥油剤の耐久性を向上せしめることができる。
【0017】
共重合体中には更に、共重合体中約10重量%以下、好ましくは約0.5〜7重量%を占めるような割合で、架橋性基含有単量体、例えばN-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-ブトキシメチルアクリルアミド、アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート等を共重合させることができる。これらの架橋性基含有単量体は、繊維表面の水酸基と架橋したりあるいは自己架橋して、撥水撥油剤の耐久性を高めることができる。
【0018】
共重合反応は、ノニオン系界面活性剤の存在下に、ラジカル開始剤を用いる乳化重合法によって行われる。ノニオン系界面活性剤としては、好ましくはポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンエーテル誘導体が、単量体合計量に対して約1〜10重量%、好ましくは約2〜6重量%の割合で用いられる。この使用量がこれより少ないと重合時に沈殿を生じ、一方これよりも多い割合で用いられると、カルボキシル基含有水溶性重合体がエマルジョン粒子に吸着されなくなる。従って、その使用割合は、できるだけ少量であることが望ましい。
【0019】
ラジカル開始剤としては、有機過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩等のいずれをも用いることができるが、好ましくは過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、2,2′-アゾビス(2-アミジノプロパン)・2塩酸塩等が用いられる。
【0020】
反応は、水媒体中約40〜80℃で約1〜10時間程度行われ、そこに固形分濃度約15〜35重量%の水性エマルジョンを形成させる。形成された水性エマルジョンには、カルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコール添加される。
【0021】
一般に、水性エマルジョンの温度を下げて行くと、水が凍結し始め、氷の結晶の成長が始まる。氷の結晶が成長し始まると、エマルジョン粒子同志が接近して固着が始まる。このとき、粒子の表面に保護層があれば、粒子が氷の結晶から圧力を受けても、強固な保護層のおかげで固着が起らない。しかるに、効果的な保護層が存在しない場合には粒子の固着が起り、水性エマルジョンを室温に戻したとき粒子同志の固着が解消されず、粘度の増加、沈殿物の生成、全体の固化等に至ってしまう。重合反応時に使用される乳化剤も保護層を形成し得るが、氷の結晶の圧力に耐え得るような強固な保護層を形成するには至らないが、カルボキシル基含有水溶性重合体はエマルジョン粒子に効果的に吸着され、氷の結晶の圧力に耐え得るような有効な保護層を形成させる。
【0022】
カルボキシル基含有水溶性重合体の添加割合は、単量体混合物合計量またはフルオロアルキル基含有共重合体に対し約0.1〜2重量%、好ましくは約0.2〜1重量%と著しく少量で済む。カルボキシル基含有水溶性重合体としては、ポリアクリル酸、ポリイタコン酸、メチルアクリレート-アクリル酸共重合体、アクリル酸-メタクリル酸共重合体等のナトリウム塩、アクリル酸-マレイン酸共重合体ナトリウム、アクリル酸-スチレンスルホン酸共重合体ナトリウム等であって、以下の如き低い平均分子量範囲のものが用いられる。これより分子量の大きいものを用いると、撥水撥油剤の粘度が上がりすぎてかえって不安定になる場合がある。
【0023】
実際には、市販品、例えばポリアクリル酸ナトリウムまたはポリアクリル酸(Na塩形成用)として、東亜合成製品水溶性ポリマーアロンAシリーズのA-200U(平均分子量2000)、A-20U(平均分子量6000)、A-20UK(平均分子量6000)、A-20UN(平均分子量8000)、AT-40HA(平均分子量12000)等、日本触媒製品アクアリックシリーズのDL-324(平均分子量2000)、DL-40S(平均分子量5000)、DL-100(平均分子量5000)、DL-384(平均分子量8000)、HL-415(平均分子量10000)等、日本純薬製品ジュリマーシリーズのAC-103(平均分子量6000)、AC-107(平均分子量3000)等がそれぞれ用いられ、メチルアクリレート-アクリル酸ナトリウム共重合体としては、ジュリマーAC-103A(平均分子量6000)等が、アクリル酸ナトリウム-メタクリル酸ナトリウム共重合体としては、ジュリマーAC-203(平均分子量6000)等が、ポリイタコン酸ナトリウムとしては、ジュリマーAC-70N(平均分子量10000)等が、またアクリル酸-マレイン酸共重合体ナトリウムとしては、アクアリックTL-37等がそれぞれ用いられる。
【0024】
これらのカルボキシル基含有水溶性重合体の場合には、エマルジョン粒子を保護している重合時の活性剤の一部がこれによって置き換えられ、それがより強固に結合するため、活性剤によって保護されている粒子よりも凍結に対して安定化され易くなるものと考えられる。更に、糖アルコールと併用された場合には、強固にエマルジョン粒子に結合されたカルボキシル基含有水溶性重合体の周囲を重合時の活性剤と糖アルコールが更に保護しているものと考えられる。
【0025】
カルボキシル基含有水溶性重合体糖アルコールとは、このように乳化重合させて得られた水性エマルジョンに添加することもできるが、乳化重合時にカルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールの一方の成分の存在下にノニオン系界面活性剤を用いて乳化重合させ、得られた水性エマルジョンにカルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールの他方の成分を添加することもできる。
【0026】
糖アルコール(糖のカルボニル基を還元して得られる多価アルコール)としては、エリスリトール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ガラクチトール、ソルビトール、イジトール、マンニトール、パラチニット、マルチトール、ラクチトール、マルトトリイトール、イソマルトトリイトール、マルトテトライトール、イソマルトテトライトール、還元水飴等が例示され、好ましくは入手し易さの点から、マルチトール、パラチニット、ラクチトール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、ソルビトール等が用いられる。これらの糖アルコールは、単量体混合物合計量またはフルオロアルキル基含有共重合体に対して約2〜20重量%、好ましくは約2〜10重量%の割合で、カルボキシル基含有水溶性重合体と共に併用される。
【0027】
これに対し、ぶどう糖やしょ糖にも糖アルコールと同様なエマルジョン粒子に対する弱い保護効果はみられるものの、撥水撥油剤として用い熱処理を行ったとき、例えばナイロン布に適用した場合熱安定性が不十分で着色してしまうという欠点がみられる。
【0028】
【発明の効果】
フルオロアルキル基含有単量体と塩化ビニリデンまたはベンジル(メタ)アクリレートとの共重合体をノニオン系界面活性剤で水中に分散させた水性エマルジョンよりなる撥水撥油剤中に、糖アルコールまたはカルボキシル基含有水溶性重合体、好ましくはこれら両者を存在させることにより、有機溶媒を用いることなく、凍結-融解安定性にすぐれた撥水撥油剤が得られる。このような撥水撥油剤は、もはや冬季の貯蔵時や輸送時に特段の注意を必要とはしない。
【0029】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0030】
重合例1
容量2000mlの撹拌機付きガラス製セパラブルフラスコ中に、
CH2=CHCOOC2H4CnF2n+1
n=6〜14の混合物で、平均9.0
250g、ベンジルメタクリレート150g、2ーヒドロキシエチルアクリレート25gおよび脱イオン水1368mlを、ノニオン系界面活性剤エマルゲン930(花王製品ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル;HLB=15.1)10gおよびエマルゲン950(同社製品ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル;HLB=18.2)10gと共に仕込み、高圧ホモジナイザ(日本精機製)を用い、圧力600Kg/cm2の条件下で乳化処理した後、窒素ガスを吹き込みながら、撹拌を30分間行った。
【0031】
反応容器の内温を40℃迄徐々に上げた後、塩化ビニリデン50gおよび50mlの脱イオン水に溶解させたN-メチロールアクリルアミド25gを加え、更に50mlの脱イオン水に溶解させた2,2′-アゾビス(2-アミジノプロパン)・2塩酸塩12gを加え、重合反応を開始させた。
【0032】
内温を徐々に上げ、70℃で4時間反応させた後冷却し、固形分濃度25.8重量%の水性エマルジョン1950gを得た。回収量から計算した重合率は、94.6%であった。
【0033】
重合例2
重合例1において、ベンジルメタクリレート量を50gに、また塩化ビニリデン量を150gにそれぞれ変更した。
【0034】
重合例3
重合例1において、モノマー仕込時にソルビトール53.2gを同時に仕込み、ソルビトール共存下に重合反応を行ない、固形分濃度27.6重量%の水性エマルジョン2002.3gを得た。添加されたソルビトール量は、撥水撥油剤固形分に対して10重量%に相当する。
【0035】
重合例4
重合例3において、撥水撥油剤固形分に対して20重量%に相当する量のソルビトールを添加して、重合反応を行った。
【0036】
重合例5
重合例3において、ソルビトールの代りに、撥水撥油剤固形分に対して0.5重量%に相当するポリアクリル酸ナトリウム(A-20U)を添加して、重合反応を行った。
【0037】
重合例6
重合例3において、いずれも撥水撥油剤固形分に対して、ソルビトール量を5重量%相当量に変更し、またポリアクリル酸ナトリウム(A-20U)を0.5重量%相当量添加して、重合反応を行った。
【0038】
重合例7
重合例1において、ベンジルメタクリレート量を200gに変更し、塩化ビニリデンを用いずに、重合反応を行った。
【0039】
重合例8
重合例1において、塩化ビニリデン量を200gに変更し、ベンジルメタクリレートを用いずに、重合反応を行った。
【0040】
重合例9
重合例1において、ベンジルメタクリレートおよび塩化ビニリデンを用いず、メチルメタクリレート150gおよびエチルメタクリレート50gを添加して、重合反応を行った。
【0041】
比較例1〜4、実施例1〜 11
重合例1の水性エマルジョンに、ソルビトールおよび/または各種の市販カルボキシル基含有水溶性重合体(市販樹脂と略称)が、水性エマルジョン中の固形分(フルオロアルキル基含有共重合体)に対して所定量添加され(添加割合と略称)、調製された撥水撥油剤エマルジョンが綿ブロード、ナイロンタフタおよびポリエステルアムンゼンの3種類の布帛に対して適用され、撥水撥油処理してその性能を評価すると共に、凍結-融解安定性の測定を行った。
(処理方法)
処理浴に各種布帛を浸漬し、マングルで所定のピックアック迄絞った。その後、乾燥を行ない、キュアを行った。用いられた条件は、下記の如くである。
綿 ナイロン ポリエステル
処理液固形分濃度(%) 0.5 0.5 0.25
ピックアップ (%) 100 40 60
乾燥条件 80℃、10分 80℃、10分 80℃、10分
キュア条件 150℃、3分 170℃、1.5分 150℃、3分
(撥水性能)
JIS L-1092のスプレー試験によるNo.で示す
No.は0から100迄あり、No.の大きいもの程撥水性が良い
(撥油性能)
AATCC TM-118によるNo.で示す
No.は0から8迄あり、No.の大きいもの程撥油性が良い
(凍結-融解安定性)
撥水撥油剤エマルジョンを-25℃の冷凍庫に16時間入れた後、室温に8時間保持する。その時点で試料の様子を目視で観察し、沈殿、固化等の変化が認められる迄、凍結および融解をくり返し、試料中にこれらの変化が認められない最後の回数をもって、安定性の評価とする
【0042】
得られた結果は、次の表1に示される。
表1
ソルビトール 市販樹脂 撥水性 / 撥油性 凍結-融解
添加割合 (%) 商品名 割合 (%) 綿 ナイロン ポリエステル 安定性 ( )
比較例 1 - A-20U 0.3 100/5 100/5 100/5 1
2 - A-20U 0.5 100/5 100/5 100/5 4
3 - A-20U 1.0 70/5 100/5 100/5 4
4 - A-20U 2.0 70/5 100/5 100/5 4
実施例 1 5 A-20U 0.3 100/5 100/5 100/5 5
2 10 A-20U 0.3 100/5 100/5 100/5 7
3 5 A-20U 0.5 100/5 100/5 100/5 5
4 10 A-20U 0.5 100/5 100/5 100/5 7
5 10 A-200U 0.5 100/5 100/5 100/5 6
6 10 AC-70N 0.5 100/5 100/5 100/5 7
7 10 AC-103 0.5 100/5 100/5 100/5 7
8 10 DL-40S 0.5 100/5 100/5 100/5 5
9 10 AC-203 0.5 100/5 100/5 100/5 7
10 10 TL-37 0.5 100/5 100/5 100/5 5
11 10 AC-103A 0.5 100/5 100/5 100/5 7
【0043】
実施例12 21
重合例1の水性エマルジョンに、種々の糖アルコールの所定量および市販樹脂(A-20U)0.5%を添加し、調製された撥水撥油剤エマルジョンについて、同様の撥水撥油性能および凍結-融解安定性の測定が行われた。
【0044】
得られた結果は、次の表2に示される。
表2
糖アルコール 撥水性 / 撥油性 凍結-融解
実施例 名称 割合 (%) 綿 ナイロン ポリエステル 安定性 ( )
12 キシリトール 5 100/5 100/5 100/5 5
13 キシリトール 10 100/5 100/5 100/5 7
14 ラクチトール 5 100/5 100/5 100/5 5
15 ラクチトール 10 100/5 100/5 100/5 6
16 パラチニット 5 100/5 100/5 100/5 5
17 パラチニット 10 100/5 100/5 100/5 6
18 エリスリトール 5 100/5 100/5 100/5 5
19 エリスリトール 10 100/5 100/5 100/5 7
20 マンニトール 5 100/5 100/5 100/5 5
21 マンニトール 10 100/5 100/5 100/5 6
【0045】
実施例22 27
重合例2の水性エマルジョンに、種々の糖アルコール10%および市販樹脂(A-20U)0.5%を添加し、調製された撥水撥油剤エマルジョンについて、同様の撥水撥油性能および凍結-融解安定性の測定が行われた。
【0046】
得られた結果は、次の表3に示される。
表3
撥水性 / 撥油性 凍結-融解
実施例 糖アルコール 綿 ナイロン ポリエステル 安定性 ( )
22 ソルビトール 100/5 100/5 100/5 6
23 キシリトール 100/5 100/5 100/5 7
24 ラクチトール 100/5 100/5 100/5 7
25 パラチニット 100/5 100/5 100/5 6
26 エリスリトール 100/5 100/5 100/5 5
27 マンニトール 100/5 100/5 100/5 6
【0047】
実施例28
既に10重量%相当量のソルビトールを含有する重合例3の水性エマルジョンに、0.5重量%のポリアクリル酸ナトリウム(A-20U)を添加して調製された撥水撥油剤エマルジョンについて、撥水撥油性ならびに凍結-融解安定性の測定が行われた。
【0048】
実施例29
既に0.5重量%相当量のポリアクリル酸ナトリウム(A-20U)を含有する重合例5の水性エマルジョンに、5重量%のソルビトールを添加して調製された撥水撥油剤エマルジョンについて、撥水撥油性ならびに凍結-融解安定性の測定が行われた。
【0049】
実施例30
重合例6の水性エマルジョンについて、撥水撥油性ならびに凍結-融解安定性の測定が行われた。
【0050】
実施例31
実施例3において、重合例1の水性エマルジョンの代りに、重合例7の水性エマルジョンが用いられた。
【0051】
実施例32
実施例3において、重合例1の水性エマルジョンの代りに、重合例8の水性エマルジョンが用いられた。
【0052】
以上の実施例28 32における測定結果は、次の表4に示される。
表4
撥水性 / 撥油性 凍結-融解
実施例 綿 ナイロン ポリエステル 安定性 ( )
28 100/5 100/5 100/5 7
29 100/5 100/5 100/5 5
30 100/5 100/5 100/5 6
31 100/5 100/5 100/5 5
32 100/5 100/5 100/5 5
【0053】
比較例5〜 10
重合例1〜4および重合例7〜8でそれぞれ得られた水性エマルジョン自体(重合例3、4はソルビトール10重量%または20重量%相当量を含有する)について、撥水撥油性ならびに凍結-融解安定性の測定を行ったところ、
撥水性/撥油性
綿 100/4
ナイロン 100/5
ポリエステル 100/5
凍結-融解安定性 0回(重合例4のみ1回)
という結果しか得られなかった。
【0054】
比較例11 15
重合例9の水性エマルジョンに、ソルビトールおよび/またはポリアクリル酸ナトリウム(A-20U)が、水性エマルジョン中の固形分に対して所定量添加され(添加割合)、調製された撥水撥油性エマルジョンに対し、撥水撥油性ならびに凍結-融解安定性の測定が行われた。
【0055】
得られた結果は、次の表5に示される。
表5
ソルビトール A-20U 撥水性 / 撥油性 凍結-融解
比較例 添加割合 (%) 添加割合 (%) 綿 ナイロン ポリエステル 安定性 ( )
11 - - 90/3 100/4 100/4 0
12 20 - 90/3 100/4 100/4 0
13 30 - 90/3 100/4 100/4 0
14 5 0.5 90/3 100/4 100/4 1
15 10 0.3 90/3 100/4 100/4 1
【0056】
比較例16 26
重合例1の水性エマルジョンに、ソルビトールおよび/またはポリビニルアルコール(電気化学製品デンカポバール)が、水性エマルジョン中の固形分に対して所定量添加され(添加割合)、調製された撥水撥油性エマルジョンに対し、撥水撥油性ならびに凍結-融解安定性の測定が行われた。
【0057】
得られた結果は、次の表6に示される。
表6
ソルビトール PVA 撥水性 / 撥油性 凍結-融解
比較例 添加割合 (%) 商品名 割合 (%) 綿 ナイロン ポリエステル 安定性 ( )
16 10 - - 100/4 100/5 100/5 0
17 20 - - 100/4 100/5 100/5 1
18 30 - - 100/4 100/5 100/5 3
19 - K-17c 2.0 100/4 100/5 100/5 0
20 - B-17 2.0 100/4 100/5 100/5 0
21 - K-05 2.0 100/4 100/5 100/5 0
22 - B-05 2.0 100/4 100/5 100/5 0
23 10 K-17c 0.5 100/4 100/5 100/5 0
24 10 B-17 0.5 100/4 100/5 100/5 0
25 10 K-05 0.5 100/4 100/5 100/5 0
26 10 B-05 0.5 100/4 100/5 100/5 0
注) K-17c:けん化度99%、重合度1700
B-17 :けん化度88%、重合度1700
K-05 :けん化度98.5%、重合度600
B-05 :けん化度88%、重合度600

Claims (3)

  1. フルオロアルキル基含有単量体と塩化ビニリデンまたはベンジル(メタ)アクリレートとの共重合体カルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールの共存下にノニオン系界面活性剤で水中に分散させた水性エマルジョンよりなる撥水撥油剤。
  2. フルオロアルキル基含有単量体と塩化ビニリデンまたはベンジル ( メタ ) アクリレートとをノニオン系界面活性剤の存在下で乳化重合させ、得られた水性エマルジョンにカルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールを添加することを特徴とする撥水撥油剤の製造法。
  3. フルオロアルキル基含有単量体と塩化ビニリデンまたはベンジル ( メタ ) アクリレートとをカルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールの一方の成分の存在下にノニオン系界面活性剤を用いて乳化重合させ、得られた水性エマルジョンにカルボキシル基含有水溶性重合体および糖アルコールの他方の成分を添加することを特徴とする撥水撥油剤の製造法。
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