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JP3872911B2 - シクロヘキセニルフェノール類とその製造方法 - Google Patents

シクロヘキセニルフェノール類とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なシクロヘキセニルフェノール類に関し、詳しくは、フェノール骨格にアルキル基、シクロヘキシル基若しくはフェニル基を有するか、及び/又はシクロヘキセニル基に2つ以上のアルキル基を有するか、若しくは炭素数2以上のアルキル基を有する新規なシクロヘキセニルフェノール類に関する。
【0002】
このようなシクロヘキセニルフェノール類は、これと種々のフェノール類や多価フェノール類との付加反応によって、選択的な反応性を有し、或いは種々の溶剤やアルカリに対して選択的な溶解性を有する非対称のシクロヘキシリデンビスフェノール類や非対称のシクロヘキシリデン多価フェノール類を製造するための原料として有用である。
【0003】
更に、本発明は、上述した新規なシクロヘキセニルフェノール類を含むシクロヘキセニルフェノール類の製造方法に関する。
【0004】
【従来の技術】
従来、ジヒドロキシジアリールアルカン類を塩基性触媒の存在下に熱分解することによって、分子が非対称的に開裂して、対応するアルケニルフェノール類とフェノール類とが生成することは既に知られており、このような反応を利用して、従来、種々のアルケニルフェノール類が製造されている。
【0005】
例えば、ドイツ特許公報第1235894号には、ジヒドロキシジフェニルアルカン類をアルカリ金属水酸化物を触媒として、減圧下に熱分解し、得られた反応生成物をシクロヘキサンから再結晶して、アルケニルフェノール類の精製品を得ることが記載されている。即ち、この文献には、この方法によって、2,2−(4,4'−ジヒドロキシジフェニル)プロパン(ビスフェノールA)からp−イソプロペニルフェノールを、2,2−(4,4'−ジヒドロキシジフェニル)ブタンから2−(p−ヒドロキシフェニル)−2−ブテンを、2,2−(4,4'−ジヒドロキシジフェニル)ペンタンから2−(p−ヒドロキシフェニル)−2−ペンテンを、1,1−(4,4'−ジヒドロキシジフェニル)エタンからα−ヒドロキシフェニル)スチレンを、1,1−(4,4'−ジヒドロキシジフェニル)−2−メチルプロパンから1−(p−ヒドロキシフェニル)−1−イソブテン等がそれぞれ得られることが記載されている。
【0006】
このように、上記文献には、種々のアルケニルフェノール類が記載されているものの、シクロアルケニルフェノール類については、1,1−(4,4'−ジヒドロキシジフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)からp−シクロヘキセニルフェノールが得られることが記載されているにすぎず、フェノール骨格やシクロヘキセニル骨格に(シクロ)アルキル基やフェニル基等のような置換基を有するものは何も記載されていない。
【0007】
チェコスロバキアの科学アカデミーの報文である Collection Czechoslov. Chem. Commun., Vol. 36(5), 1986-1994 (1971))には、ジヒドロキシジフェニルプロパン類の熱分解によって、p−イソプロペニルフェノールのほか、種々の2−アルキル−又は2,6−ジアルキル−4−アルケニルフェノール類が得られることが記載されている。また、反応によって得られた反応生成物をヘキサン、ヘキサン−ベンゼン混合溶剤、メタノール等を溶剤として、再結晶精製することも記載されている。しかし、シクロヘキセニルフェノール類については記載がない。
【0008】
更に、ドイツ特許公開公報第2060573号公報には、4−ブロモアニソールと4−メチルシクロヘキサノンを原料とするグリニヤール反応によって1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルシクロヘキセンを合成する方法が記載されている。
【0009】
上記のほか、ビスフェノールAの熱分解によるp−イソプロペニルフェノールの製造方法を改善することを目的として、特開平4−9347号公報には、反応器に塩基性触媒を仕込む際に微量の蒸気を吹き込むことが記載されており、特開昭62−148441号公報には、予め、フェノールを準備し、これと塩基性触媒を混合して、反応器に仕込むことが記載されている。更に、特開昭50−37736号公報には、p−イソプロペニルフェノールと共に、そのダイマーやオリゴマー等を含む反応混合物を加熱、蒸留する際に、アルコール等の極性溶剤と接触させることによって、高純度のp−イソプロペニルフェノールのアルコール溶液を得ることができることが記載されている。
【0010】
以上のように、従来、アルケニルフェノール類については、多くのものが知られているが、フェノール骨格にアルキル基やシクロヘキシル基やフェニル基を有するか、及び/又はシクロヘキセニル基に炭素数2以上のアルキル基か、若しくは2つ以上のアルキル基を有するシクロヘキセニルフェノール類は、従来、知られていない。しかし、このようなシクロヘキセニルフェノール類は、これに種々のフェノール類や多価フェノール類を付加反応させることによって、フェノール骨格やシクロヘキセニル骨格の有する上記置換基に基づいて、前記選択的反応性や、溶剤やアルカリに対する選択的溶解性が一層顕著である非対称のシクロヘキシリデンビスフェノール類や非対称のシクロヘキシリデン多価フェノール類を得るための原料として有用である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のシクロヘキセニルフェノール類における上述したような事情に鑑みてなされたものであって、非対称のシクロヘキシリデンビスフェノール類や非対称のシクロヘキシリデン多価フェノール類の製造原料として有用であり、また、置換ジシクロヘキサノール類の製造原料としても有用である、フェノール骨格にアルキル基、シクロヘキシル基若しくはフェニル基を有するか、及び/又はシクロヘキセニル基に炭素数2以上のアルキル基か、若しくは2つ以上のアルキル基を有する新規なシクロヘキセニルフェノール類を提供することを目的とする。
【0012】
更に、本発明は、このような新規なシクロヘキセニルフェノール類を含め、一般に、シクロヘキセニルフェノール類を簡単に高収率で得ることができる製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、一般式(Ia)
【0014】
【化7】
Figure 0003872911
【0015】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。但し、R1 及びR2 が共に水素原子であり、R3 が水素原子又はメチル基であり、nが1である場合を除く。)
で表わされる新規なシクロヘキセニルフェノール類が提供される。
【0016】
また、本発明によれば、一般式(IIb)
【0017】
【化8】
Figure 0003872911
【0018】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
で表わされるシクロヘキシリデンビスフェノール類を塩基性触媒の存在下、不活性雰囲気中、減圧下に熱分解し、生成するフェノール類とシクロヘキセニルフェノール類を留出させ、シクロヘキセニルフェノール類を回収することを特徴とする一般式(Ib)
【0019】
【化9】
Figure 0003872911
【0020】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
で表わされるシクロヘキセニルフェノール類の製造方法が提供される。
更に、本発明によれば、酸触媒の存在下に一般式(IIIb)
【0021】
【化10】
Figure 0003872911
【0022】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示す。)
で表わされるフェノール類と一般式(IVb)
【0023】
【化11】
Figure 0003872911
【0024】
(式中、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
で表わされるシクロヘキサノン類とを脱水縮合させ、得られた反応混合物をアルカリで中和した後、水層を分液にて除去し、得られた油分を塩基性触媒の存在下、不活性雰囲気中、減圧下に熱分解し、生成するフェノール類を分留にて留出させ、次いで、シクロヘキセニルフェノール類を留出させて、これを回収することを特徴とする一般式(Ib)
【0025】
【化12】
Figure 0003872911
【0026】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
で表わされるシクロヘキセニルフェノール類の製造方法が提供される。
【0027】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明によれば、一般式(IIb)
【0028】
【化13】
Figure 0003872911
【0029】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
で表わされるシクロヘキシリデンビスフェノール類を塩基性触媒の存在下、不活性雰囲気中、減圧下に熱分解し、生成するフェノール類とシクロヘキセニルフェノール類を留出させ、シクロヘキセニルフェノール類を回収することによって、一般式(Ib)
【0030】
【化14】
Figure 0003872911
【0031】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
で表わされるシクロヘキセニルフェノール類を得ることができる。
【0032】
本発明によれば、このような方法の態様の一つとして、例えば、シクロヘキシリデンビスフェノール類を熱分解して、生成するフェノール類を分留にて留出させ、次いで、目的とするシクロヘキセニルフェノール類を留出させ、これを回収し、必要に応じて、精製する。しかし、別の態様として、シクロヘキシリデンビスフェノール類を熱分解して、生成するフェノール類とシクロヘキセニルフェノール類とを含む混合物を蒸留物として得、これを更に分留して、シクロヘキセニルフェノール類を留分として得、必要に応じて、精製してもよい。
【0033】
上記一般式(IIb)で表わされるシクロヘキシリデンビスフェノール類において、R1 又はR2 が炭素数1〜4のアルキル基であるとき、それらの具体例として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を挙げることができる。プロピル基及びブチル基は、直鎖状でも、分岐鎖状状でもよい。
従って、このようなシクロヘキシリデンビスフェノール類の具体例として、例えば、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキサン、
1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、
1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
等を挙げることができる。
【0034】
シクロヘキシリデンビスフェノール類の熱分解に用いる上記塩基性触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩等を挙げることができる。これらのなかでは、特に、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が好ましく用いられる。
【0035】
上記塩基性触媒は、特に、限定されるものではないが、通常、シクロヘキシリデンビスフェノール類に対して、0.5〜20モル%の範囲で用いられる。シクロヘキシリデンビスフェノール類に対して、用いる塩基性触媒の量が0.5モル%よりも少ないときは、熱分解の速度が遅く、実用的でない。他方、20モル%よりも多いときは、蒸留残渣の量が多くなって、目的物の収率が低くなる。即ち、本発明の方法においては、シクロヘキシリデンビスフェノール類を熱分解し、生成するフェノール類を分留留出させ、その後に目的とするシクロヘキセニルフェノール類を留出させるが、用いる塩基性触媒の量が多すぎるときは、このような方法において、蒸留残渣の量が多くなって、目的物の収率が低くなるのである。
【0036】
本発明によれば、シクロヘキシリデンビスフェノール類の熱分解に際して、反応器にシクロヘキシリデンビスフェノール類を仕込み、反応器内を不活性ガス、例えば、窒素ガスで置換した後に上記塩基性触媒を反応器に仕込むようにすれば、望ましくない副反応によるキノン類の生成を抑えて、目的物の収率を高くすることができる。
【0037】
本発明によれば、シクロヘキシリデンビスフェノール類の熱分解は、好ましくは、減圧下、例えば、30〜5mmHgの減圧下、不活性ガス、例えば、窒素ガス雰囲気下に、160〜270℃の範囲の温度にシクロヘキシリデンビスフェノール類を加熱することによって行なわれ、この熱分解によって、生成するフェノール類を先に分留にて留出させ、その後、目的とするシクロヘキセニルフェノール類を留出させ、これを回収するか、又はフェノール類とシクロヘキセニルフェノール類を含む蒸留物を得、これを分留して、シクロヘキセニルフェノール類を回収してもよい。
【0038】
上記熱分解温度が低すぎるときは、上記熱分解に際して、未反応のシクロヘキシリデンビスフェノール類が留出しやすく、他方、熱分解温度が高すぎるときは、シクロヘキシリデンビスフェノール類の熱分解によって生成したシクロヘキセニルフェノール類が自己重合するので、目的とするシクロヘキセニルフェノール類の収率が低下する。
【0039】
しかしながら、本発明に従って、最初に、生成するフェノール類を分留にて留出させ、その後に目的とするシクロヘキセニルフェノール類を留出させることによって、シクロヘキセニルフェノール類にフェノール類が付加して、出発物質であるシクロヘキシリデンビスフェノール類を再生するのを防止することができるので、高収率にて目的とするシクロヘキセニルフェノール類を得ることができる。
【0040】
このようにして得たシクロヘキセニルフェノール類は、常温付近で結晶性であれば、これを適宜の溶剤から再結晶することによって精製品を得ることができる。好ましい再結晶のための溶剤として、例えば、メタノール水溶液を挙げることができる。用いるメタノール水溶液は、通常、メタノール/水重量比が90〜10〜10/90程度である。他方、得られたシクロヘキセニルフェノール類が常温付近で液体であれば、好ましくは減圧下に、蒸留することによって精製品を得ることができる。
【0041】
このようにして、本発明によれば、出発物質である前記一般式(IIb)で表わされるシクロヘキシリデンビスフェノール類に対応して、前記一般式(Ib)で表わされるシクロヘキセニルフェノール類を得ることができる。ここに、前述したように、R1 又はR2 が炭素数1〜4のアルキル基であるとき、具体例として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を挙げることができ、プロピル基及びブチル基は、直鎖状でも、分岐鎖状状でもよく、R3 が炭素数1〜3のアルキル基であるとき、その具体例として、例えば、メチル基、エチル基又はプロピル基を挙げることができ、プロピル基は、直鎖状でも、分岐鎖状状でもよい。
【0042】
本発明によれば、このような方法を利用して、前記一般式(Ia)
【0043】
【化15】
Figure 0003872911
【0044】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。但し、R1 及びR2 が共に水素原子であり、R3 が水素原子又はメチル基であり、nが1である場合を除く。)
で表わされる新規なシクロヘキセニルフェノール類を得ることができる。
【0045】
上記一般式(Ia)で表わされるシクロヘキセニルフェノール類において、R1 又はR2 が炭素数1〜4のアルキル基であるとき、それらの具体例として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を挙げることができる。プロピル基及びブチル基は、直鎖状でも、分岐鎖状状でもよい。また、R3 が炭素数1〜3のアルキル基であるとき、その具体例として、例えば、メチル基、エチル基又はプロピル基を挙げることができる。プロピル基は、直鎖状でも、分岐鎖状状でもよい。
【0046】
このようなシクロヘキセニルフェノール類を得るためには、前述した方法において、出発物質として、これらシクロヘキセニルフェノール類に対応するシクロヘキシリデンビスフェノール類を用いればよい。
【0047】
即ち、上記一般式(Ia)で表わされるシクロヘキセニルフェノール類は、一般式(IIa)
【0048】
【化16】
Figure 0003872911
【0049】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。但し、R1 及びR2 が共に水素原子であり、R3 が水素原子又はメチル基であり、nが1である場合を除く。)
で表わされるシクロヘキシリデンビスフェノール類を出発物質として用いて、前述したように、これを熱分解することによって得ることができる。R1 、R2 又はR3 がアルキル基であるとき、その具体例は前述したとおりである。
【0050】
従って、本発明による新規なシクロヘキセニルフェノール類の好ましい具体例として、例えば、
1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキセン、
1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキセン、
1−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキセン、
1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキセン、
1−(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキセン、
1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキセン、
1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキセン、
1−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキセン、
1−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキセン
等を挙げることができる。
【0051】
次に、前記一般式(Ib)で表わされるシクロヘキセニルフェノール類の製造において、出発物質として用いる前記一般式(IIb)で表わされるシクロヘキシリデンビスフェノール類は、酸触媒の存在下に一般式(IIIb )
【0052】
【化17】
Figure 0003872911
【0053】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示す。)
で表わされるフェノール類と一般式(IVb)
【0054】
【化18】
Figure 0003872911
【0055】
(式中、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
で表わされるシクロヘキサノン類とを縮合させることによって得ることができる。
【0056】
そこで、前記一般式(Ib)で表わされるシクロヘキセニルフェノール類の製造においては、上記フェノール類とシクロヘキサノン類とを縮合させて、シクロヘキシリデンビスフェノール類を生成させ、これを単離することなく、得られた反応生成物をそのままか、又は好ましくは、未反応フェノール類や、場合によっては、未反応シクロヘキサノン類を蒸留にて除いた後、これを塩基性触媒の存在下に減圧下に熱分解することによって、上記フェノール類とシクロヘキサノン類とから、直ちに、目的とするシクロヘキセニルフェノール類を得ることができる。
【0057】
上記一般式(IIIb) で表わされるフェノール類において、R1 又はR2 が炭素数1〜4のアルキル基であるとき、前述したように、具体例として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を挙げることができる。プロピル基及びブチル基は、直鎖状でも、分岐鎖状状でもよい。
【0058】
従って、上記フェノール類の具体例として、例えば、フェノール、o−クレゾール、2,6−キシレノール、o−tert.−ブチルフェノール、o−シクロヘキシルフェノール、o−フェニルフェノール等を挙げることができる。
【0059】
他方、上記一般式(IVb)で表わされるシクロヘキサノン類において、R3 が炭素数1〜3のアルキル基であるとき、その具体例として、例えば、メチル基、エチル基又はプロピル基を挙げることができる。プロピル基は、直鎖状でも、分岐鎖状状でもよい。
【0060】
従って、上記シクロヘキサノン類の具体例として、シクロヘキサノン、4−イソプロピルシクロヘキサノン、4−n−プロピルシクロヘキサノン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン等を挙げることができる。
【0061】
上記フェノール類と上記シクロヘキサノン類との縮合によるシクロヘキシリデンビスフェノール類の製造において、特に、限定されるものではないが、フェノール類は、通常、シクロヘキサノン類1モル部に対して、理論値(2モル部)以上が用いられ、特に、シクロヘキサノン類1モル部に対して、4〜10モル部の範囲で用いられる。シクロヘキサノン類1モル部に対して、フェノール類が2モル部よりも少ないときは、望ましくない副生物の生成割合が多くなって、目的とするシクロヘキシリデンビスフェノール類の収率が低下する。しかし、シクロヘキサノン類1モル部に対して、フェノール類を10モル部よりも多く用いると、未反応のフェノール類が多く残存するので、反応経済の点からみて経済的に不利であり、しかも、生産効率が低下する。
【0062】
上記フェノール類と上記シクロヘキサノン類との縮合に用いる酸触媒には、限定されるものではないが、例えば、濃塩酸、塩化水素ガス、60〜98%硫酸、85%リン酸、メタンスルホン酸等が用いられる。
【0063】
上記フェノール類と上記シクロヘキサノン類とは、このような酸触媒のみの存在下においても、縮合するが、しかし、用いるシクロヘキサノンによっては、アルキルメルカプタンを酸触媒と共に併用するのが好ましい場合がある。特に、炭素数1〜12のアルキルメルカプタンが好ましい。このようなアルキルメルカプタンは、通常、シクロヘキサノン類に対して、0.1〜10重量%の範囲で用いられる。
【0064】
用いるフェノール類が常温で固体であるときは、シクロヘキサノン類との縮合反応に際しては、好ましくは、例えば、脂肪族アルコール類や芳香族炭化水素類等が反応溶剤として用いられる。
【0065】
上記フェノール類と上記シクロヘキサノン類との縮合反応は、特に、限定されるものではないが、反応温度が低すぎるときは、反応速度が実用上、遅すぎ、他方、高すぎるときは、望ましくない副反応が起こって、目的とするシクロヘキシリデンビスフェノール類の収率が低下する。従って、上記フェノール類と上記シクロヘキサノン類との縮合反応は、好ましくは、20〜80℃の範囲の温度で行なわれる。
【0066】
上記フェノール類と上記シクロヘキサノン類との縮合反応は、液体クロマトグラフィー分析又はガスクロマトグラフィー分析によって追跡することができ、未反応シクロヘキサノン類が消失し、目的とするシクロヘキシリデンビスフェノール類の増加が認められなくなった時点を反応の終点とすればよい。
【0067】
そこで、反応の終了後、得られた反応混合物をアルカリ水溶液で中和した後、水層を分液除去し、得られた油分をいわば出発物質として、前述したと同様にして、これを熱分解することによって、目的とするシクロヘキセニルフェノール類を得ることができる。
【0068】
このように、上記フェノール類と上記シクロヘキサノン類との縮合反応によって得られた油分を出発物質とする場合にも、この油分を反応器に仕込み、反応器内を不活性ガスにて置換した後、塩基性触媒を加えるのが好ましい。また、塩基性触媒は、前記シクロヘキサノン類、即ち、シクロヘキシリデンビスフェノール類の理論生成量に対して、前述したと同様に、0.5〜20モル%の範囲で用いられる。
【0069】
本発明によれば、このような方法を利用することによっても、前記一般式(Ia)で表わされる本発明による新規なシクロヘキセニルフェノール類を得ることができる。
【0070】
この場合には、出発物質として、前記一般式(IIb)に対応して、フェノール類とシクロヘキサノン類とを選び、これらを前述したようにして縮合させ、得られた反応混合物をアルカリで中和した後、水層を分液にて除去し、得られた油分を塩基性触媒の存在下、不活性雰囲気中、減圧下に熱分解し、生成するフェノール類を分留にて留出させ、次いで、シクロヘキセニルフェノール類を留出させて、これを回収すればよい。
【0071】
【発明の効果】
本発明による新規なシクロヘキセニルフェノール類は、フェノール骨格にアルキル基、シクロヘキシル基若しくはフェニル基を有するか、及び/又はシクロヘキセニル基に炭素数2以上のアルキル基若しくは2つ以上のアルキル基を有し、非対称のシクロヘキシリデンビスフェノール類や非対称のシクロヘキシリデン多価フェノール類の製造原料として有用であり、また、置換ジシクロヘキサノール類の製造原料として用いる有用である。そして、そのような非対称のシクロヘキシリデンビスフェノール類や非対称のシクロヘキシリデン多価フェノール類は、このような置換基や非対称構造によって、従来にない高い耐熱性や耐薬品性を有する新規な重合体を与えることを可能とし、また、新しい機能や特性を備えたフォトレジスト関連材料等の提供を可能とする。
【0072】
また、本発明によれば、シクロヘキシリデンビスフェノール類を熱分解することによって、容易にシクロヘキセニルフェノール類を得ることができる。
【0073】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0074】
実施例1
(1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキセンの合成)
攪拌機、温度計、窒素ガス吹き込み管及び蒸留留出管(ヘリパック10cm充填)を備えた500mL容量の四つ口フラスコ(蒸留装置)に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン200g(0.645モル)を仕込み、反応器内を窒素ガス置換した後、48%水酸化ナトリウム水溶液1.0g(0.012モル)を加え、昇温した。
【0075】
15〜10mmHgの減圧条件下、上記出発物質を内温190〜230℃で2.5時間、加熱し、熱分解して、フェノール留分60.2g、主留分(留出温度188℃/10mmHg)106.5g及び蒸留残渣27.3gを得た。
上記主留分(主成分94.3%)にメタノール150gと水50gを加え、反応生成物を再結晶させた後、30℃で濾過し、50%メタノール水溶液で洗浄し、減圧乾燥して、1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキセン99.3g(ガスクロマトグラフィーによる純度98.6%)を白色結晶として得た。
融点:154.0℃(DSC法)
質量分析:216 (M+), 201 (M+−CH3), 146 (M+−C5H10
赤外線吸収スペクトル(cm-1):
3226.7-3028.0 (フェノール性水酸基), 2956.7, 2868.0, 2835.2, 2726.2,
1596.0, 1512.1, 1454.2, 1365.5, 1234.4, 1181.3, 809.1, 735.8, 623.9
プロトンNMR分析(DMSO溶媒、60MHz):
【0076】
【化19】
Figure 0003872911
【0077】
【表1】
Figure 0003872911
【0078】
実施例2
(1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキセンの合成)
実施例1と同様の蒸留装置に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキサン160g(0.516モル)を仕込み、反応器内を窒素ガス置換した後、48%水酸化ナトリウム水溶液0.8g(9.6ミリモル)を加え、内温が約180℃に達するまで昇温し、その後、反応器内を徐々に減圧し、内温188℃/33mmHg〜220℃/8mmHgの減圧条件下、上記出発物質を7時間、加熱し、熱分解して、フェノール留分46.6g、主留分97.0g及び蒸留残渣9.6gを得た。
【0079】
上記主留分は1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキセン(ガスクロマトグラフィー純度98.8%)であった。
【0080】
上記主留分にメタノール145.5gと水77.6gを加え、再結晶させた後、得られた結晶を25℃で濾過し、65%メタノールで洗浄し、減圧下に乾燥して、1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキセン93.2g(ガスクロマトグラフィー純度99.0%)を黄色結晶として得た。
融点:115.2℃
質量分析:216 (M+), 201 (M+−CH3), 187 (M+−C2H5), 173 (M+−C3H7), 159 ( M+−C4H9), 146 (M+−C5H10)
赤外線吸収スペクトル(cm-1):
3287.2-3027.1 (フェノール性水酸基), 2954.7, 2912.3, 2840.0, 2622.0,
1646.1, 1594.1, 1514.0, 1453.3, 1379.0, 1239.2, 1179.4, 1134.1,
1110.9, 1077.2, 1011.6, 915.2, 838.0, 809.1, 715.5, 631.6, 519.8
プロトンNMR分析(CDCl3 溶媒、60MHz):
【0081】
【化20】
Figure 0003872911
【0082】
【表2】
Figure 0003872911
【0083】
実施例3
(1−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキセンの合成)
攪拌機、温度計、窒素ガス吹き込み管及び蒸留留出管(ヘリパック10cm充填)を備えた500mL容量の四つ口フラスコ(蒸留装置)に1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン250g(0.58モル)を仕込み、反応器内を窒素ガス置換した後、48%水酸化ナトリウム水溶液1.25g(0.015モル)を加え、昇温した。
【0084】
10〜5mmHgの減圧条件下、上記出発物質を内温196〜250℃で7時間、加熱し、熱分解して、o−シクロヘキシルフェノール留分101.4g、主留分(留出温度180℃/5mmHg)98.5g及び蒸留残渣31.0gを得た。
【0085】
上記主留分は、少量(8.2%)の2,4−ジシクロヘキシルフェノールを含む1−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキセンの赤褐色の粘稠な液体であった(ガスクロマトグラフィーによる純度90.7%)。これは、室温では凝固しなかった。
沸点:180℃/5mmHg
質量分析:256 (M+), 173 (M+−C6H11
赤外線吸収スペクトル(cm-1):
3429.2-2851.6 (フェノール性水酸基), 2925.8, 2851.6, 1604.7, 1504.4,
1447.5, 1435.9, 1418.5, 1343.3, 1300.9, 1272.0, 1250.8, 1177.5,
1137.0, 1098.4, 881.4, 847.7, 812.0, 620.1, 418.5
プロトンNMR分析(DMSO溶媒、60MHz):
【0086】
【化21】
Figure 0003872911
【0087】
【表3】
Figure 0003872911
【0088】
実施例4
(1−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキセンの合成)
攪拌機、温度計、窒素ガス吹き込み管及び単蒸留装置を備えた1000mL容量の四つ口フラスコに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン887.6g(2.86モル)を仕込み、反応器内を窒素ガス置換した後、48%水酸化ナトリウム水溶液17.8g(0.21モル)を加え、200℃まで昇温し、内温が180℃/30mmHg〜200℃/5mmHgの減圧条件下、上記出発物質を加熱し、熱分解して、留出物809.2g及び蒸留残渣77.6gを得た。
【0089】
次に、上記留出物を温度計、窒素ガス吹き込み管及び蒸留塔(ヘリパック10cm充填)を備えた1000mL容量の蒸留装置に仕込み、内温が130℃/100mmHg〜200℃/10mmHgの減圧条件下で分留し、フェノール留分237.4g、中間留分53.8g、主留分491.5g及び蒸留残渣5.8gを得た。
【0090】
上記主留分は1−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキセン(ガスクロマトグラフィー純度92.7%)であった。
沸点:171〜173℃/10mmHg
質量分析:216 (M+), 201 (M+−CH3
赤外線吸収スペクトル(cm-1):
3286.5(フェノール性水酸基), 3023.2, 2950.9, 2902.7, 2840.0, 2716.6-
2322.1, 1704.0, 1646.1, 1609.5, 1591.2, 1514.0, 1454.2, 1361.7,
1235.3, 1175.5, 1108.0, 1054.0, 1014.5, 983.6, 907.4, 824.5
プロトンNMR分析(CDCl3 溶媒、60MHz):
【0091】
【化22】
Figure 0003872911
【0092】
【表4】
Figure 0003872911
【0093】
実施例5
(1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキセンの合成)
攪拌機、温度計、滴下漏斗及び還流コンデンサを備えた500mL容量四つ口フラスコにフェノール400g(4.255モル)と濃塩酸38.0gを仕込み、内温を50℃に維持しつつ、これに4−n−プロピルシクロヘキサノン70g(0.50モル)とフェノール70g(0.745モル)の混合液を4時間で滴下して反応させ、滴下終了後、50℃で更に19時間反応させた。
【0094】
反応終了後、得られた反応混合物に16%水酸化ナトリウム水溶液90g(0.36モル)と水45gを加え、pH5〜6まで中和した後、水層を分液除去し、油分614.0gを得た。
【0095】
この油分中に残存する4−n−プロピルシクロヘキサノンは0.1%以下であり、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキサンの選択率は97.7モル%であった。
【0096】
この油分を減圧下、単蒸留して、未反応フェノールを回収した後、蒸留残留液163.2gに48%水酸化ナトリウム水溶液0.8g(9.6ミリモル)を加え、精留塔(ヘリパック10cm充填)を備えた四つ口フラスコに仕込み、80〜7mmHgの減圧条件下に内温188〜235℃でアルカリ熱分解しつつ、分留して、フェノール留分42.3g、主留分96.5g及び蒸留残渣14.6gを得た。
【0097】
上記主留分にメタノール145gと水77.0gを加え、再結晶させた後、25℃まで冷却して、遠心濾過し、エバポレータで減圧乾燥して、1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキセン88.6g(液体クロマトグラフィー純度99.0%)を黄色結晶として得た。

Claims (4)

  1. 一般式(Ia)
    Figure 0003872911
    (式中、 1 はシクロヘキシル基を示し、R 2 は水素原子を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
    で表わされるシクロヘキセニルフェノール類。
  2. 1−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキセン。
  3. 酸触媒の存在下に一般式(IIIb)
    Figure 0003872911
    (式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示す。)
    で表わされるフェノール類と一般式(IVb)
    Figure 0003872911
    (式中、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
    で表わされるシクロヘキサノン類とを脱水縮合させ、得られた一般式( IIb)
    Figure 0003872911
    (式中、R 1 及びR 2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R 3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
    で表されるシクロヘキシリデンビスフェノール類を含む反応混合物をアルカリで中和した後、水層を分液にて除去し、得られた油分中の上記シクロヘキシリデンビスフェノール類を塩基性触媒の存在下、不活性雰囲気中、減圧下に熱分解し、生成するフェノール類を分留にて留出させ、次いで、シクロヘキセニルフェノール類を留出させて、これを回収することを特徴とする一般式(Ib)
    Figure 0003872911
    (式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R3 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
    で表わされるシクロヘキセニルフェノール類の製造方法。
  4. シクロヘキサノン類1モル部に対して、フェノール類を4〜10モル部の範囲で反応させる請求項3に記載のシクロヘキセニルフェノール類の製造方法。
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