JP3871105B2 - 水性塗料用硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規にして有用なる水性塗料用硬化性樹脂組成物に関する。詳細には、3級アミノ基および/または酸基含有ビニル系単量体を必須構成成分としたビニル系重合体を基本として、これを水性化する際に分散粒子内部で架橋反応させたものと、エポキシ基・加水分解性シリル基併有化合物とを、必須の成分として成る、とりわけ、乾燥性、硬化性に優れ、しかも、耐候性、耐汚染性、耐溶剤性、耐薬品性ならびに耐水性などにも優れた硬化物を与えることの出来る、特に、塗料用として有用な水性の常温硬化性を有する樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の地球的規模の環境保護や作業環境の改善などの要求に基づいて、従来型の有機溶剤を含有する塗料から、大気中への有機溶剤の揮散量の少ない塗料への置換ないしは変換が必要となって来ている。加えて、省エネルギーの観点から、常温で以て架橋するタイプの塗料用樹脂が望まれている。
【0003】
これまでにも、1級アミノ基または2級アミノ基を有するアミノアルキル(メタ)アクリレートと、エチレン系不飽和単量体とから構成される共重合体と、エポキシ基含有シラン・カップリング剤とから成る水性エマルション組成物が提案されてはいるが(特開昭61−28543号公報)、このような組成物から得られる硬化塗膜は、とりわけ、耐候性などに劣るという問題があった。
【0004】
また、カルボキシル基または3級アミノ基を有するビニル系単量体をエマルジョン重合せしめて得られる、水性重合体に、エポキシ基含有シラン・カップリング剤を配合せしめた形の水性接着剤組成物(米国特許第4,077,932号明細書)、あるいは紙ないしは繊維用の水性被覆用組成物(特開平1−96270号公報)も提案されてはいるが、これらの組成物から得られる硬化物は、いずれも、耐水性、耐溶剤性、皮膜外観が劣るといった問題があった。
【0005】
さらには、カルボキシル基を有するビニル系単量体を単独重合せしめることにより、あるいは2種以上のカルボキシル基を有するビニル系単量体を共重合せしめることによって調製される、いわゆるカルボキシル基含有ビニル系重合体の水溶液に、界面活性剤と、エポキシ基含有シラン・カップリング剤とを配合せしめた形の、アルカリ可溶型粘着剤組成物(特願平6−41504号公報)も提案されてはいるが、このような組成物から得られる硬化物は、とりわけ、耐水性や耐アルカリ性などに劣るという問題があった。
【0006】
このように、上述した形のビニル系重合体であって、乳化剤ないしは界面活性剤などを含有する形の水性樹脂を使用するという限りにおいては、それらから得られる硬化物は、とりわけ耐水性などに劣るという、致命的なる問題点があり、用途には、自ずと限界があった。
【0007】
乳化剤ないしは界面活性剤などを含有しない形のものとして、特開平8−104846の水性塗料用硬化性樹脂組成物が提案されており、優れた耐水性、耐候性、耐溶剤性等を得ることができる。しかしその一方で、この型のものは塗装後の乾燥性が不十分であるという問題があった。詳細には、塗装後、常温雰囲気で乾燥させる用途では初期の乾燥性の速いことが要求されることが多く、またライン塗装等で、塗装後加熱雰囲気で被塗物を強制的に乾燥させる場合においても、熱時の塗膜表面での粘着性が残らないこと、あるいは極めて少ないことが塗装作業性上要求されることが多いため、乾燥性が重用視される用途では使いづらいという望ましからざる点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らは、上述した如き従来型技術における種々の問題点を、悉く解決し、併せて、上述した如き塗料業界の諸要求にも応えるべく、鋭意、研究を開始した。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、常温で架橋するタイプにおいて、速乾燥性、速硬化性という塗装作業性上極めて重要な性能を満足させ、かつ、耐候性をはじめ、耐溶剤性、耐薬品性ならびに耐水性などにも優れた硬化物を与えるということであり、また、従来の有機溶剤型の塗料に比して、有機溶剤の含有量が少ないか、あるいは全く含まない、極めて実用性の高い、斬新な水性塗料用硬化性樹脂組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述したような発明が解決しようとする課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ねた結果、
【0011】
3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系重合体を、水性化する際に内部架橋させた水性分散液と、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物とから成る組成物は、
【0012】
塗装作業性上極めて重要である乾燥性、硬化性を満足させ、しかも得られた硬化塗膜は、耐候性、耐汚染性、耐溶剤性、耐薬品性ならびに耐水性などにおいて、従来型技術のものより飛躍的に優れた性能を発現すること、さらに本組成物は、有機溶剤含有量を少なくしても、あるいは全く含まなくても、合成面およびアプリケーション面で十分成立し得ることを見出すに及んで、ここに本発明を完成させるに到った。
【0013】
乾燥性、具体的には、常温乾燥における常温雰囲気での乾燥性、あるいは強制乾燥した場合における高温時の塗面粘着性の大小は、一般に樹脂の分子量に大きく影響される。本発明のように、樹脂種がビニル重合体である場合の分子量に言及すると、乳化剤ないしは界面活性剤を用いて乳化重合して得られるする所謂アクリルエマルジョン樹脂は高分子量であるのに対して、先述した特開平8−104846の合成技術によるビニル系重合体は、その製造法の特性から比較的低分子量である。しかるに、本発明の水分散液は、加水分解性シリル基を有しており、これが基本的に内部で架橋し、実質的にゲル化している。このことが速乾性に予想外な程大きく寄与することが見出された。
【0014】
一方で、本発明は次の様な利点も有する。つまり、本発明の如き、水分散液(主剤)と硬化剤で構成される二液の硬化システムでは、主剤と硬化剤の親和性あるいは混和性が、均一な架橋度を得るために重要であり、ひいては優れた性能を発現する硬化塗膜を得る上で重要となる。水性の二液の硬化システムでしばしば問題となるのは、主剤樹脂が分散粒子形態であるために、硬化剤が粒子内に浸潤せず、従って架橋度が均一な硬化塗膜が得られず、満足し得る塗膜物性が得られないことである。しかるに本発明の架橋システムでは、硬化剤が主剤樹脂の水分散粒子の中に浸潤しなくても、分散粒子自体が内部架橋しているので、全体として均一な架橋度をもつ硬化塗膜が得られ、その結果、予想外に優れた耐候性、耐汚染性、耐溶剤性、耐薬品性ならびに耐水性などを与え得るというものである。
【0015】
すなわち、本発明は、
1.3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系重合体(A)中の3級アミノ基の一部乃至全部を中和、または酸基の一部乃至全部を中和した後、水性媒体中に分散させ、分散粒子内部で架橋させて得られる水性分散液(I)と、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)とを含有することを特徴とする、水性塗料用硬化性樹脂組成物、
【0016】
2.3級アミノ基および/または酸基と加水分解性シリル基とを有するビニル系重合体(A−1)中の3級アミノ基の一部乃至全部を中和、または酸基の一部乃至全部を中和した後、水性媒体中に分散させ、分散粒子内部で架橋させて得られる水性分散液(III)と、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)とを含有することを特徴とする、水性塗料用硬化性樹脂組成物、
【0017】
3.3級アミノ基および/または酸基と加水分解性シリル基以外の架橋性官能基とを有するビニル系重合体(A−2)と、ビニル系重合体(A−2)中の該架橋性官能基と反応する官能基と加水分解性シリル基とを併有する分子量500以下なる化合物(B)とを含み、ビニル系重合体(A−2)中の3級アミノ基の一部乃至全部を中和、または酸基の一部乃至全部を中和した後、水性媒体中に分散させ、分散粒子内部で架橋させて得られる水性分散液(IV)と、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)とを含有することを特徴とする、水性塗料用硬化性樹脂組成物、
【0018】
4.ビニル系重合体(A−1)が、3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系単量体と、全単量体に占める割合が0.5〜10重量%の加水分解性シリル基を有するビニル系単量体と、これらと共重合可能な他のビニル系単量体とを重合して得られる重合体である、上記2に記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物、
【0019】
5.ビニル系重合体(A−2)が、3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系単量体と、全単量体に占める割合が0.5〜10重量%の加水分解性シリル基以外の架橋性官能基を有するビニル系単量体と、これらと共重合可能な他のビニル系単量体とを重合して得られる重合体である、上記3に記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物、
【0020】
6.ビニル系重合体(A−1)が3級アミノ基と酸基と加水分解性シリル基とを有するビニル系重合体で、該ビニル系重合体中の酸基の一部乃至全部を塩基性化合物で中和する、上記2又は4に記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物、
【0021】
7.ビニル系重合体(A−2)が3級アミノ基と酸基と架橋性官能基とを有するビニル系重合体であり、該ビニル系重合体中の酸基の一部乃至全部を塩基性化合物で中和する、上記3又は5に記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物、
【0022】
8.分散粒子内部で架橋させて得られる水性分散液がテトラハイドロフラン溶解性をもたないことを特徴とする、上記1〜7のいずれかに記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物、
【0023】
9.加水分解性シリル基および/またはシラノール基を含有し、かつエポキシ基を含有しない化合物(V)を含有する、上記1〜8のいずれかに記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物、
【0024】
10.硬化触媒(VI)を含有する、上記1〜9のいずれかに記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物、を提供するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、詳細に説明する。
まず、本発明の水性塗料用硬化性樹脂組成物を構成する、必須の主剤樹脂成分として、つまり必須の皮膜形成成分として、ビニル系重合体が使用されるが、このようなビニル系重合体として特に代表的なものを例示すると、アクリル系、芳香族ビニル系、ビニルエステル系またはフルオロオレフィン系などのような、種々な重合体などである。
【0026】
そして、これらの各種のビニル系重合体のうちで、特に好ましいものとして、アクリル系重合体およびフルオロオレフィン系重合体が挙げられる。
【0027】
こうしたビニル系重合体のうち、まず、ビニル系重合体(A−1)およびビニル系重合体(A−2)を重合体の組成上、その範囲中に包含した、3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系重合体(A)について説明する。
【0028】
上記の3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系重合体(A)は、公知慣用の方法で以て、容易に調製することが出来るが、たとえば、▲1▼ 3級アミノ基および/または酸基を有する含有ビニル系単量体、及び必要に応じてこれらと共重合可能なる其の他のビニル系単量体とを共重合させる方法、
【0029】
▲2▼ 特開昭59−56243号公報に記述されているような、酸無水基含有ビニル系重合体に、3級アミノ基・1級アミノ基併有化合物を付加反応させた後に、脱水イミド化処理させる方法、
【0030】
等の種々の方法を適用することが出来る。しかし、これらのなかで、▲1▼による方法が最も簡便であることから、特にこの方法を推奨するものである。
【0031】
上記▲1▼の方法によって、3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系重合体(A)を調製するに当たって、まずは3級アミノ基含有ビニル系単量体〔以下、これを(a−1)と略記する。〕として特に代表的なものを例示すれば、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ−ト、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートもしくは3−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、
【0032】
N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピペリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピロリジンもしくはN−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕モルホリンのような各種の(メタ)アクリル酸エステル系単量体類;4−(N,N−ジメチルアミノ)スチレン、4−(N,N−ジエチルアミノ)スチレンもしくは4−ビニルピリジンのような各種の芳香族系単量体類;
【0033】
N−〔2−ジメチルアミノエチル〕(メタ)アクリルアミド、N−〔3−ジメチルアミノプロピル〕(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系単量体類;または2−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、2−ジエチルアミノエチルビニルエーテル、3−ジメチルアミノプロピルビニルエーテル、3−ジエチルアミノプロピルビニルエーテル、4−ジメチルアミノブチルビニルエーテル、6−ジメチルアミノヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテル系単量体類がある。
【0034】
次に、酸基含有ビニル系単量体〔以下、これを(a−2)と略記する。〕として特に代表的なものを挙げれば、(メタ)アクリル酸もしくはクロトン酸またはマレイン酸もしくはイタコン酸などをはじめ、
【0035】
マレイン酸と、炭素数が1〜10なるアルキル・アルコールとのハーフ・エステル類、イタコン酸と、炭素数が1〜10なるアルキル・アルコールとのハーフ・エステル類、フマル酸もしくはフマル酸と、炭素数が1〜10なるアルキル・アルコールとのハーフ・エステル類、
【0036】
シトラコン酸、4−ビニル安息香酸、桂皮酸、コハク酸モノ2−(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、フタル酸2−(メタ)アクリロイルオキシエチルエステエル;マロン酸、コハク酸、アジピン酸もしくはセバシン酸のような各種の多価カルボン酸モノビニルエステル類;
【0037】
モノ{2−(メタ)アクリロイルオキシエチル}アシッドホスフェートのような各種の燐酸基含有ビニル系単量体類;またはp−ビニルベンゼンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸もしくは2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のような各種のスルホン酸基含有ビニル系単量体類などである。
【0038】
これらのなかでも、カルボキシル基を有する単量体類の使用が望ましいし、とりわけ(メタ)アクリル酸の使用が望ましい。
【0039】
次に、加水分解性シリル基含有ビニル系単量体〔以下、これを(a−3)と略記する。〕を例示する。ここで、加水分解性シリル基とは、たとえば、アルコキシ基、置換アルコキシ基、フェノキシ基、ハロゲン原子、イソプロペニルオキシ基、アシロキシ基またはイミノオキシなどが結合した珪素原子を含む原子団であって、容易に加水分解されて、シラノール基を生成するものを指称するが、それらのうちで特に代表的なものを例示すれば、アルコキシシリル基、フェノキシシリル基、ハロシリル基、イソプロペニルオキシシリル基、アシロキシシリル基またはイミノオキシシリル基などである。
【0040】
特に代表的なものを例示すれば、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロペニルオキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイミノオキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル(トリス−β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロルシランなどである。
【0041】
さらに、3級アミノ基含有ビニル系単量体(a−1)および/または酸基含有ビニル系単量体(a−2)と共重合可能である、その他のビニル系単量体〔以下、これを(a−4)と略記する。〕として特に代表的なものを挙げれば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートもしくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートのような各種の(メタ)アクリル酸エステル類;
【0042】
ジメチルマレート、ジメチルフマレート、ジブチルフマレートもしくはジメチルイタコネートのような各種の不飽和二塩基酸ジアルキルエステル類;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミドもしくはN−メチロール(メタ)アクリルアミドのような各種のカルボン酸アミド基含有ビニル系単量体;クロトン酸メチル、クロトン酸エチルもしくはクロトン酸n−ブチルのような各種のクロトン酸エステル類;
【0043】
酢酸ビニル、安息香酸ビニルもしくは「ベオバ」(オランダ国シエル社製の、分枝状モノカルボン酸のビニルエステル)のような各種ビニルエステル類;アクリロニトリルのような各種のニトリル基含有ビニル系単量体;フルオロアルキル(メタ)アクリレート、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジ−パーフルオロシクロヘキシルフマレートもしくはN−isoプロピルパーフルオロオクタンスルホンアミドエチル(メタ)アクリレートのような各種の(パー)フルオロアルキル基含有ビニル系単量体;
【0044】
CH2=CHCOO(CH2)3[Si(CH3)2O]nSi(CH3)3 、CH2=C(CH3)COOC6H4[Si(CH3)2O]nSi(CH3)3 、CH2=C(CH3)COO(CH2)3[Si(CH3)2O]nSi(CH3)3 、CH2=C(CH3)COO(CH2)3[Si(CH3)(C6H5)O]nSi(CH3)3 またはCH2=C(CH3)COO(CH2)3[Si(C6H5)2O]nSi(CH3)3(ただし、各式中のnは、0あるいは1〜130なる整数である。)のような各種のポリシロキサン基含有ビニル系単量体;
【0045】
塩化ビニル、塩化ビニリデン、ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンもしくはクロロトリフルオロエチレンのような各種のハロゲン化オレフィン類;あるいはスチレン、α−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンもしくはビニルトルエンのような各種の芳香族ビニル系単量体;エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、iso−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロペンチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテルのような各種のビニルエーテル類などである。
【0046】
また、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノアルコキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、もしくはモノアルコキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートのようなポリエーテルセグメントを有する単量体類なども、耐水性ならびに耐候性などに悪影響を及ぼさないような範囲内で使用することが出来る。
【0047】
以上に掲げられたような種々の単量体類から、当該ビニル系重合体(A)を調製するには、公知慣用の重合方法のうちのいずれをも適用出来るが、とりわけ溶液ラジカル重合法が最も簡便であることから、推奨されるものである。
【0048】
その際に用いられる溶剤類として特に代表的なものを例示すれば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサンもしくはオクタンのような、各種の炭化水素系;メタノール、エタノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルもしくはエチレングリコールモノブチルエーテルのような各種のアルコール系;
【0049】
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチルもしくは酢酸アミルのような各種のエステル系;またはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのような各種のケトン系などがあり、これらは単独使用でも、あるいは2種以上の併用でもよく、さらに場合によっては水を併用してもよい。
【0050】
上記した溶剤類と、さらに、アゾ系または過酸化物系の公知慣用の各種のラジカル重合開始剤とを用いて、常法により重合を行なえばよく、その際に、さらに必要に応じて、分子量調節剤として、ラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸またはα−メチルスチレン・ダイマーのような各種の連鎖移動剤をも用いることが出来る。
【0051】
このようにして調製される、当該3級アミノ基および/または酸基を含有するビニル系重合体(A)の固形分の1,000グラム(g)当たりに導入されるべき3級アミノ基の量としては、0.03〜2.5モルなる範囲内が適切であるし、好ましくは、0.05〜1.5モルなる範囲内が適切であるし、最も好ましくは、0.05〜0.5モルなる範囲が適切である。
【0052】
ただし、3級アミノ基が内部架橋により消費されるような場合には、(A)中の残存3級アミノ基量が、前記した適切なる範囲の3級アミノ基量になるようにするのが適当である。
【0053】
また、該ビニル系重合体(A)の固形分の1,000グラム(g)当たりに導入されるべき酸基の量としては、0.1〜1.0 モルなる範囲内が適切であるし、最も好ましくは、0.3〜0.7モルなる範囲が適切である。
【0054】
ただし、酸基が内部架橋により消費されるような場合には、(A)中の残存酸基量が、前記した適切なる範囲の酸基量になるようにするのが適当である。
【0055】
次に、特に、3級アミノ基および/または酸基と加水分解性シリル基とを有するビニル系重合体(A−1)に含まれる加水分解性シリル基を有するビニル系単量体の全単量体に占める割合については、0.3〜15重量%なる範囲内が適切であるし、最も好ましくは、0.5〜10重量%なる範囲が適切である。0.3%を下回ると、乾燥性が十分ではなく、一方15重量%を越えると、硬化塗膜の耐アルカリ性および耐水性が十分ではなくなる。
【0056】
さらに、3級アミノ基および/または酸基と加水分解性シリル基以外の架橋性官能基とを有するビニル系重合体(A−2)に含まれる加水分解性シリル基以外の架橋性官能基としては、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、3級アミノ基などが挙げられる。
【0057】
水酸基を有するビニル系単量体として、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、
【0058】
カルボキシル基を有するビニル系単量体としては、前掲した酸基含有ビニル系単量体(a−2)のうち、カルボキシル基を有したものが例として挙げられる。
【0059】
エポキシ基を有するビニル系単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、(β−メチル)グリシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、
【0060】
3級アミノ基を有するビニル系単量体としては、前掲した3級アミノ基を有するビニル系単量体(a−1)と同様のものが例として挙げられる。
【0061】
該ビニル系重合体(A−2)に含まれる加水分解性シリル基以外の架橋性官能基を有するビニル系単量体の全単量体に占める割合については、0.3〜15重量%なる範囲内が適切であるが、好ましくは、0.5〜10重量%なる範囲が適切である。0.3%を下回ると、乾燥性が十分ではなく、一方15重量%を越えると、硬化塗膜の耐アルカリ性および耐水性が十分ではなくなる。
【0062】
次に、ビニル系重合体(A−2)中の架橋性官能基と反応する官能基と加水分解性シリル基とを併有する化合物(B)の代表的な例としては、加水分解性シリル基と架橋性官能基とを1分子中に有するいわゆるシランカップリング剤があげられ、例えばエポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)の説明で具体的に掲げた各種エポキシシラン化合物、各種イソシアネートシラン化合物、各種アミノシラン化合物などである。
【0063】
ビニル系重合体(A−2)中の架橋性官能基の種類によって、それぞれ適当な(B)が選択される。たとえば、(A−2)中の架橋性官能基が水酸基である場合には、イソシアネートシラン化合物が適当である。同様に、3級アミノ基やカルボキシル基である場合には、エポキシシラン化合物が適当であるし、エポキシ基である場合には、アミノシラン化合物が適当である。
【0064】
化合物(B)のビニル系重合体(A−2)に対する添加量としては、(A−2)中の加水分解性シリル基以外の架橋性官能基数に対する化合物(B)中の架橋性官能基数の比がおよそ1になるよう、化合物(B)を配合するのが適切である。1より大きく下回ると所望の内部架橋密度が得られにくくなるし、逆に1より大きく上回ると、(A−2)中の架橋性官能基と反応しないで遊離してしまう化合物(B)が多くなり、肝心の速乾性が得られ難くなってしまう。
【0065】
次に、化合物(B)をビニル系重合体(A−2)に混合させるが、混合している途中にゲル状化が起こらない条件下で、できるだけ均一に化合物(B)を(A−2)に混合させることも必要である。
【0066】
次に、かくして調製される、ビニル系重合体(A)を中和する。3級アミノ基および/または酸基のうち、3級アミノ基のみの場合は、酸性化合物を加えて、3級アミノ基を部分的に、あるいは完全に中和せしめることによって、水分散性をもった重合体が調製される。一方、酸基のみの場合は、塩基性化合物を加えて、酸基を部分的に、あるいは完全に中和せしめることによって、水分散性をもった重合体が調製される。
【0067】
また、ビニル系重合体(A)が3級アミノ基および酸基を併せ有する場合は、酸性化合物か塩基性化合物のいずれか一方を加えて中和するが、この場合において、3級アミノ基を中和する場合には、当該3級アミノ基を酸性化合物を用いて、部分的に、あるいは完全に中和せしめることによって、水分散性をもった重合体が調製されるし、酸基を中和する場合には、酸基を塩基性化合物を用いて、部分的に、あるいは完全に中和せしめることによって、水分散性をもった重合体が調製される。
【0068】
上記酸性化合物として特に代表的なものを例示すれば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、2−メチル酪酸、イソ吉草酸、トリメチル酢酸、グリコール酸または乳酸などで代表されるような、炭素数が1〜10なる、各種のカルボン酸類;
【0069】
燐酸モノメチルエステル、燐酸ジメチルエステル、燐酸モノ−iso−プロピルエステル、燐酸ジ−iso−プロピルエステル、燐酸モノ−2−エチルヘキシルエステルもしくは燐酸ジ−2−エチルヘキシルエステルのような、燐酸の各種のモノ−ないしはジアルキルエステル類;
【0070】
メタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸もしくはドデシルベンゼンスルホン酸のような、有機スルホン酸類;または塩酸、硫酸、硝酸もしくは燐酸などで代表されるような、種々の無機酸などであるが、これらのうちでも、カルボン酸類の使用が特に望ましい。
【0071】
一方、上記塩基性化合物として特に代表的なものを例示すれば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル、2−アミノエタノ−ルもしくは2−ジメチルアミノエタノ−ルなどによって代表されるような、各種の有機アミン化合物;
【0072】
アンモニアをはじめ、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムなどによって代表されるような、各種の無機塩基性物質;またはテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイドもしくはトリメチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイドなどによって代表される、各種の第四級アンモニウムアイドロオキサイド類である。
【0073】
このような各種の塩基性化合物の中では、乾燥後の塗膜に残留する量が比較的少なく、特に耐水性に与える悪影響が抑えられるという点から、アンモニアおよび各種の有機アミン類の使用が特に好ましい。
【0074】
3級アミノ基を中和する場合の酸性化合物の添加量としては、前記ビニル系重合体(A)が3級アミノ基および/または酸基の内、3級アミノ基のみを有する場合においても、また、3級アミノ基および酸基を併せ有する場合においても、少なくとも、前記ビニル系重合体(A)に対して水分散性を付与することができる量であり、前記ビニル系重合体(A)中の残存3級アミノ基の等量数に対する、当該酸性化合物の等量数の比率、つまり、当該酸性化合物中の酸基/前記ビニル系重合体(A)中の残存3級アミノ基なる当量比が0.1〜2なる範囲内が適切であるし、好ましくは、0.5〜1.5なる範囲内が適切である。
【0075】
一方、酸基を中和する場合の塩基性化合物の添加量としては、前記ビニル系重合体(A)が3級アミノ基および/または酸基の内、酸基のみを有する場合においても、また、3級アミノ基および酸基を併せ有する場合においても、少なくとも、前記ビニル系重合体(A)に対して水分散性を付与することができる量であり、当該塩基性化合物中の塩基性基/前記ビニル系重合体(A)中の残存酸基なる当量比が0.1〜2なる範囲内が適切であるし、好ましくは、0.5〜1.5なる範囲内が適切である。
【0076】
ビニル系重合体(A−1)およびビニル系重合体(A−2)と化合物(B)の混合物についても、勿論、ビニル系重合体(A)の場合として説明した方法と全く同様の仕方で中和出来る。
【0077】
次に、分散粒子を内部架橋させる方法について説明する。架橋反応は、主としてビニル系重合体(A)が水性媒体中で分散状態になった後に進行する。架橋反応が一部、ビニル系重合体(A)を調製する際に起こることがあるが、流動性が全く失せてしまういわゆるゲル状化に至らない範囲では、その後の水分散工程に差し支えない。
【0078】
具体的な方法として、▲1▼3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系重合体が、さらに3級アミノ基と酸基以外の架橋性官能基(例えばエポキシ基など)を含有し、中和後、水性媒体中に分散状態にした後、該架橋性官能基と3級アミノ基あるいは酸基とを架橋反応させることによって水性分散液を得る方法や、
【0079】
▲2▼3級アミノ基および/または酸基と加水分解性シリル基とを有するビニル系重合体を中和後、水性媒体中で分散状態にした後に加水分解性シリル基の縮合反応により架橋させることによって水性分散液を得る方法、
【0080】
さらには、▲3▼3級アミノ基および/または酸基と加水分解性シリル基以外の架橋性官能基(例えば水酸基など)とを有するビニル系重合体と、ビニル系重合体中の該架橋性官能基と反応する官能基(例えばイソシアネート基など)と加水分解性シリル基とを併有する化合物とを含んだ状態で、中和後、水性媒体中で分散状態にした後に架橋反応させることによって水性分散液を得る方法などがあるが、内部架橋した水性分散液を得る方法はこれらに限定されるものではない。
【0081】
これらの中でも特に、加水分解性シリル基を利用した方法、上記の例では▲2▼、▲3▼が架橋反応のコントロールが極めて容易であるという点から、特に推奨されるものである。
【0082】
次に、ビニル系重合体(A)の中和物から水性分散液(I)を調製するが、水分散方法として公知慣用の種々の方法を適用することが出来る。たとえば、該中和物に対して、単に、水を連続的あるいは間欠的に添加せしめるか、あるいは逆に、該中和物を水に対して連続的あるいは間欠的に加えることによって、水中に分散化させ、分散粒子内部で架橋した水性分散液(I)を製造することが出来るし、
【0083】
さらに、ビニル系重合体(A)の中和物と水とを、予め何らの混合をさせない状態で、あるいは予備的に混合させた状態で、高剪断力を有する分散装置を用いて機械的に分散化させることも出来るし、ビニル系重合体(A)、ビニル系重合体(A)を中和するための酸性化合物あるいは塩基性化合物、および水を、予め何らの混合をさせない状態で、あるいは予備的に混合させた状態で、高剪断力を有する分散装置を用いて機械的に分散化させ、分散粒子内部で架橋した水性分散液(I)を調製することも出来る。
【0084】
また、必要に応じて、当該ビニル系重合体(A)を調製する際に使用した有機溶剤を、水分散後に加熱および/または減圧によって、部分的に、あるいは完全に除去することによっても、分散粒子内部で架橋した水性分散液(I)を調製することが出来る。
【0085】
ビニル系重合体(A−1)の中和物およびビニル系重合体(A−2)と化合物(B)の混合物の中和物から、それぞれ分散粒子内部で架橋した水性分散液(III)、水性分散液(IV)を得る際にも、勿論、ビニル系重合体(A)の中和物から分散粒子内部で架橋した水性分散液(I)を得る方法と全く同様の方法を用いることが出来る。
【0086】
内部架橋が起こっているかどうかは、水性分散液をテトラハイドロフラン、アセトン、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのような親水性の有機溶剤に混合させてみることで確認できる。これらの有機溶剤の中では、テトラハイドロフランが樹脂に対して最も大きな溶解能をもつ有機溶剤の一つであることから、樹脂の組成による影響を少なく出来、また濁りの度合いも小さく出来るので、架橋性を判断するための有機溶剤として最も適切である。
【0087】
内部架橋されていない場合は、全くの透明溶液になり、架橋されている場合には濁りを帯びた溶液になる。混合させる割合としては、水性分散体中の樹脂固形分が2重量%〜10重量%となるような配合が適当で、この濃度領域では目視で容易に確認できる。特に、テトラハイドロフランを用いた場合には、この濃度範囲において、濁りの度合いは試料濃度の影響をほとんど受けない。
【0088】
濁りの度合いの測定法としては、前記した濃度範囲で調製した試料を分光光度計を用いて試料の光線透過率を測定する方法が、定量性をもち、かつ簡便な方法として推奨できる。測定機器の例として、株式会社島津製作所の「島津分光光度計UV−1200」が挙げられる。
【0089】
「テトラハイドロフラン溶解性」について、「テトラハイドロフラン溶解性をもつ」とは、水性分散液中の樹脂固形分が5重量%となるように調製した試料が、目視で均一な透明溶液になることであり、前記の分光光度計を用いて640ナノメートルの波長の光源で、光路長10ミリメートルのガラス製の角形セルを用いて試料の光線透過率(%)を測定した場合に、95%以上の測定値になることである。
【0090】
一方、「テトラハイドロフラン溶解性をもたない」とは、前記の条件で作製した試料が、目視で濁りをもつことであり、前記の分光光度計を用いて前記の測定条件でもって測定した場合に、試料の光線透過率(%)が95%未満の測定値になることである。
【0091】
尚、光線透過率(%)は、以下の式で求められるものである。
(光線透過率(%))=(試料の光線透過率測定値(%))/(テトラハイドロフランの光線透過率測定値(%))×100
【0092】
前記した各測定条件での光線透過率(%)としては95%未満であることが
常温での乾燥性という観点から好ましく、さらに強制乾燥した場合における高温時の塗面粘着性を顕著に少なくするという観点からは、80%未満にすることが特に好ましい。
【0093】
次いで、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)としては、これらの両種の反応性基を併有するビニル系重合体や、エポキシ基を有するシランカップリング剤、あるいは該両種の反応性基を併有するシリコーン樹脂などが、特に代表的なものである。
【0094】
これらの、上記した如き、特定の両反応性基を併有するビニル系重合体を調製するには、公知慣用の各種の方法がいずれも適用できるが、とりわけ推奨し得る方法としては、
【0095】
(i) γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロペニルオキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイミノオキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル(トリス−β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシランまたはビニルトリクロルシランのような、各種の加水分解性シリル基含有ビニル系単量体類と、
【0096】
グリシジル(メタ)アクリレート、(β−メチル)グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、ジ(β−メチル)グリシジルマレートまたはジ(β−メチル)グリシジルフマレートのような、各種のエポキシ基含有ビニル系単量体類とを、溶液ラジカル共重合させるか、
【0097】
さらには、必要に応じて、共重合可能なる其の他のビニル系単量体として、前掲のような、各種のビニル系単量体(a−4)をも用いて、溶液ラジカル共重合させるか、
【0098】
あるいは、(ii) γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロペニルオキシシランまたはγ−メルカプトプロピルトリイミノオキシシランのような、加水分解性シリル基を含有する各種の連鎖移動剤の存在下に、前掲したような、各種のエポキシ基含有ビニル系単量体類を必須の単量体成分とする単量体混合物を、溶液ラジカル(共)重合させるか、あるいは上記(i)と(ii)の方法を組み合わせた方法、といった種々の方法が挙げられる。
【0099】
また、前記したエポキシ基含有シランカップリング剤として特に代表的なもののみを例示すれば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロぺニルオキシシランもしくはγ−グリシドキシプロピルトリイミノオキシシランのような、各種のエポキシシラン化合物;
【0100】
γ−イソシアネ−トプロピルトリイソプロぺニルオキシシランもしくはγ−イソシアネ−トプロピルトリメトキシシランのような、各種のイソシアネートシラン化合物と、グリシド−ルとの付加物;またはγ−アミノプロピルトリメトキシシランのような、各種のアミノシラン化合物と、ジエポキシ化合物との付加物;
【0101】
あるいは前掲したような各種のエポキシシラン化合物を部分加水分解縮合せしめて得られる、一分子中に2個以上のエポキシ基と加水分解性シリル基とを併有する化合物などである。
【0102】
さらに、エポキシ基と加水分解性シリル基とを併有するシリコーン樹脂の特に代表的なものとしては、環状のテトラシロキサンであって、下記の式[I]で表されるような化合物などが挙げられる。
【0103】
【化1】
【0104】
〔ただし、式中におけるGlyは、3−グリシドキシプロピル基を表わすものとする。〕
【0105】
ここにおいて、前記した加水分解性シリル基を介して内部架橋させた水性分散液(I)と、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)とを、必須のベース樹脂成分として含有する形の、本発明の水性塗料用硬化性樹脂組成物を調製するには、たとえば、水性分散液(I)中に含まれる残存3級アミノ基と残存酸基の合計モル数に対する、化合物(II)中に含まれるエポキシ基のモル数で示されるモル比
【0106】
〔以下、化合物(II)中のエポキシ基/水性分散液(I)中の残存3級アミノ基+残存酸基のモル比ともいう。〕が0.1〜3.0なる範囲内となるような比率で、好ましくは、0.3〜2.0なる範囲内となるような比率で、最も好ましくは、0.5〜1.5なる範囲内となるような比率で、これらの(I)および(II)を混合せしめるようにすればよい。
【0107】
水性分散液(III)と化合物(II)の混合割合および水性分散液(IV)と化合物(II)の混合割合についても、勿論、前記した水性分散液(I)と化合物(II)
の混合割合と全く同様の範囲で混合させることができ、また、該範囲が適切な範囲である。
【0108】
これらのほかにも、本発明においては、此のエポキシ基及び加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)を除く、加水分解性シリル基および/またはシラノール基を含有し、かつエポキシ基を含有しない化合物(V)を添加することによって、さらに硬化塗膜の耐候性などが向上するし、しかも硬度が高くなる。
【0109】
このような加水分解性シリル基および/またはシラノール基を含有し、かつエポキシ基を含有しない化合物(V)として特に代表的なものを挙げれば、メチルシリケート、エチルシリケート、イソプロピルシリケートもしくはn−ブチルシリケートのような、各種のシリケート化合物;
【0110】
メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシランもしくはイソブチルトリメトキシシランのような、各種の3官能性シラン化合物;
【0111】
またはジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシランもしくはジフェニルジメトキシシランのような、各種の2官能性シラン化合物;
【0112】
さらには、メチルトリクロルシラン、フェニルトリクロルシラン、エチルトリクロルシラン、ジメチルジクロルシランもしくはジフェニルジクロルシランのような各種のハロシラン類、あるいは前記した各種の2官能性ないしは3官能性のシラン化合物を、ほぼ完全に、加水分解させて得られるような、低分子量のシラノール化合物;
【0113】
これら上記のシラノール化合物を、さらに、脱水縮合させて得られる、シラノール基を有する、線状もしくは環状のポリシロキサン類;前掲した如き、各種の2官能性シラン化合物、3官能性のシラン化合物およびシリケート化合物からなる群より選ばれる、少なくとも1種の化合物を部分加水分解縮合させて得られる、アルコキシシリル基を有する、線状もしくは環状のポリシロキサン化合物などである。
【0114】
前掲した、水性分散液(I)と、エポキシ基及び加水分解性シリル基を併せ有化合物(II)とを必須のベース樹脂成分として含有する樹脂組成物に、さらに、加水分解性シリル基および/またはシラノール基を含有し、かつエポキシ基を含有しない化合物(V)を添加するという本発明の水性塗料用硬化性樹脂組成物を調製するに際しての、当該化合物(V)の添加量としては、水性分散液(I)の樹脂固形分の100重量部に対して、0.5〜200重量部なる程度であるし、好ましくは、1〜100重量部なる程度である。
【0115】
水性分散液(III)の樹脂固形分に対する化合物(V)の添加量および水性分散液(IV)の樹脂固形分に対する化合物(V)の添加量についても、勿論、前記した水性分散液(I)の樹脂固形分に対する化合物(V)の添加量と全く同範囲で配合でき、また、該範囲が適切な範囲である。
【0116】
さらに、本発明の水性塗料用硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、硬化触媒(VI)を添加することが出来る。当該硬化触媒(VI)を添加することによって、より一層硬化性などを向上させることが出来る。
【0117】
このような硬化触媒(VI)として特に代表的なものを例示すれば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸カリウムもしくはナトリウム・メチラートのような、各種の塩基性化合物類;
【0118】
テトライソプロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、オクチル酸錫、オクチル酸鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ジn−ブチル錫ジアセテート、ジn−ブチル錫ジオクトエート、ジn−ブチル錫ジラウレートもしくはジn−ブチル錫マレエートのような、各種の含金属化合物類、およびこれらの各種含金属化合物を乳化剤あるいは界面活性剤を用いて水に強制的に分散させた形態のもの、
【0119】
またはp−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、燐酸、モノアルキル燐酸、ジアルキル燐酸、モノアルキル亜燐酸もしくはジアルキル亜燐酸のような、各種の酸性化合物などである。
【0120】
さらに、必要に応じて、本発明の水性塗料用硬化性樹脂組成物には、各種の添加剤として、たとえば、イソプロピルアルコール、sec−ブタノール、n−ブタノール、2−エチルヘキサノール、2−プロポキシエタノール、2−n−ブトキシエタノール、2−n−プロポキシプロパノール、3−n−プロポキシプロパノール、2−n−ブトキシプロパノール、3−n−ブトキシプロパノール、
【0121】
2−n−ブトキシエチルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、N−メチルピロリドン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノブチレート、フタル酸ジブチルエステルまたはフタル酸ブチルベンジルエスエルなどのような、種々の造膜助剤をはじめ、
【0122】
消泡剤、有機顔料、無機顔料、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、レベリング剤、ハジキ防止剤、皮張り防止剤(皮バリ防止剤)、分散剤または増粘剤などをも添加することが出来る。
【0123】
以上のようにして得られる、本発明の水性塗料用硬化性樹脂組成物は、使用直前に、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)を、他の成分に対して混合させるという、いわゆる二液型で使用される。そして、こうした混合から、1日以内に(一昼夜で以て)、好ましくは、12時間以内に塗布することが望ましい。1日以上経過すると、室温での硬化性が低下する傾向にあるので、特に注意を要しなければならない。
【0124】
本発明の水性塗料用硬化性組成物は、常法により各種の基材に塗布され、常温で1〜10日間程度乾燥させたり、40〜100℃の温度範囲で、1〜60分間程度の強制乾燥を行ったり、あるいは100〜180℃の温度範囲で、1〜60分間程度の焼付け乾燥を行うことによって、有機溶剤の大気中への排出量が少なく、とりわけ、耐候性、硬化性、耐溶剤性、耐薬品性ならびに耐水性などに優れた硬化物を与え得る。そして同時に、速乾性、速硬化性という塗装作業性上重要な性能を満足させ、幅広い用途での使用を可能にするものである。
【0125】
また、本発明の水性塗料用硬化性樹脂組成物は、建築用、瓦用、磁性タイル用、ガラス用、木工用または各種プラスチック製品用の塗料として、またアルミニウム、ステンレス・スチール、クロ−ム・メッキ、トタン板またはブリキ板などのような、種々の金属素材用の塗料として、広範に利用することが出来る。
【0126】
【実施例】
次に本発明を実施例および比較例により、一層具体的に説明する。以下において、部および%は特に断りのない限りすべて重量基準である。
【0127】
参考例1〜5
攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素ガス導入口を備えた反応容器に、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルの200部と、3−メトキシブタノールの133部を仕込んで、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。
【0128】
次いで、表1に示したビニル系単量体とラジカル重合開始剤の混合物を6時間にわたって連続滴下した。滴下終了後も6時間のあいだ80℃を保持した。
【0129】
さらにこのようにして調製した樹脂溶液に、60℃の下、表1に示した酸性化合物あるいは塩基性化合物の中和剤を添加し、30分攪拌混合させた。引き続いて、表1に示した量のイオン交換水を1時間にわたって間欠的に添加し、添加終了後も60℃の温度を3時間保持することによって、それぞれ表1に示した不揮発分と数平均分子量をもった水性分散液III−1〜3および水性分散液1〜2を得た。
【0130】
【表1】
【0131】
≪表1の脚注≫
(*) ;分子量がゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)では測定不能であることを示す。
光線透過率 ;テトラハイドロフラン溶媒を用いて、本文中の測定条件で測定した。
【0132】
参考例6
参考例4における、中和剤を添加する前の樹脂溶液の840部にγ−イソシアネートプロピルトリエトキシシランの70部を添加し、30℃の下、30分攪拌混合させた。次に、温度を30℃に保ちながら、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールの18部を添加し、30分攪拌混合させた。引き続いて、温度を30℃に保ちながら、イオン交換水の715部を1時間にわたって間欠的に添加した。添加終了後は60℃に昇温し、この温度を3時間保持することによって、不揮発分が35.8%、分子量が測定不能で、光線透過率が62%の水性分散液IV−1を得た。
【0133】
参考例7
参考例4における、中和剤を添加する前の樹脂溶液840部にγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランの68部を添加し、60℃の下、30分攪拌混合させた。次に、温度を60℃に保ちながら、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールの18部を添加し、30分攪拌混合させた。引き続いて、イオン交換水の760部を1時間にわたって間欠的に添加し、添加終了後も60℃の温度を3時間保持することによって、不揮発分が34.7%、分子量が測定不能で、光線透過率が72%の水性分散液IV−2を得た。
【0134】
実施例1〜8ならびに比較例1および2
表2−1および表2−2のような配合比率で、各種の水性塗料用樹脂組成物たる白色塗料を調製した。
【0135】
次に、それぞれの塗料を、クロメート処理アルミ板、ガラス板、ポリプロピレン板上に6ミルのアプリケータで塗装し、その後常温で7日乾乾燥させることにより各種の硬化塗膜を得た。評価結果を表3−1および表3−2に示した。
【0136】
【表2】
【0137】
【表3】
【0138】
《表2−1および表2−2の脚注》
「R−930」・・・・・・・「タイペーク R−930」[石原産業(株)製の酸化チタンの商品名]の略記
【0139】
γ−GPTMS・・・・・・・γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの略記
【0140】
γ−GPTES・・・・・・・γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランの略記
【0141】
DBTDL・・・・・・・・・・・ジブチル錫ジラウレートの略記
【0142】
「TSL」・・・・・・・・・・・「TSL8178」と、「TSL8122」[東芝シリコーン(株)製のシリケート化合物の商品名]との、モル比が2/1なるブレンド物の略記
【0143】
「SH−6018」・・・「トーレシリコーン SH−6018」[トーレシリコーン(株)製のシリコン化合物の商品名]の略記
【0144】
【表4】
【0145】
【表5】
【0146】
《表3−1および表3−2の脚注》
ゲル分率(%)・・・・・・・・・・・・24時間常温乾燥した後、ポリプロピレン基材より単離した塗膜を、アセトン中に24時間浸漬し、乾燥重量を浸漬前の塗膜の重量で除して、100倍した数値で表示した。
【0147】
乾燥性(指触)・・・・・・・・・・・・指でもって、塗膜の粘着性が失せるまでの時間を測定した。
【0148】
光沢保持率(%)・・・・・・・・・・次の式から求められるものであるが、この値が大きいものほど、耐候性が良好であるということを意味している。
【0149】
光沢保持率(%)=(G1/G0) ×100
【0150】
〔ただし、式中のG1 は、2年間に及ぶ曝露後の60゜光沢値(60度鏡面反射率:%)を、他方のG0 は、初期の60゜光沢値(60度鏡面反射率:%)を表わす。〕
【0151】
耐汚染性 ΔL・・・・・・・・・・・・塗膜を大阪府高石市の屋外で1年間放置後、塗膜表面を水洗し、塗膜表面の色彩を色差測定器を用いて測定して、得られた明度L値とその初期値から、色差ΔLを求めた。
【0152】
耐溶剤性・・・・・・・・・・・・・・・・・・メチルエチルケトンをしみ込ませたフェルトに、500gの荷重をかけて、100往復フィルムを擦ったのちの塗膜の外観を、目視により評価判定した。
【0153】
その評価判定基準は、次の通りである。
○・・・・・・変化なし
△・・・・・・僅かに傷跡が見られる
×・・・・・・光沢低下が著しい
【0154】
耐アルカリ性・・・・・・・・・・・・・・フィルム上に、5%水酸化ナトリウム水溶液滴を、24時間載せてから、その水酸化ナトリウムを水洗したのちにおけるフィルムの外観を、目視により評価判定した。
【0155】
その評価判定基準は、次の通りである。
【0156】
◎・・・・・・変化なし
○・・・・・・僅かな光沢低下あるいは変色が見られる
△・・・・・・顕著な光沢低下あるいは変色が見られる
×・・・・・・素材より剥離
【0157】
耐水性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40℃の温水中に、一週間のあいだ浸漬したのちにおけるフィルムの外観を、目視により評価判定した。
【0158】
その評価判定基準は、次の通りである。
【0159】
◎・・・・・・変化なし
○・・・・・・僅かな光沢低下あるいは膨れが見られる
△・・・・・・顕著な光沢低下あるいは膨れが見られる
×・・・・・・素材より剥離
【発明の効果】
本発明の水性塗料用硬化性組成物は、有機溶剤の大気中への排出量が少なく、とりわけ、耐候性、硬化性、耐溶剤性、耐薬品性ならびに耐水性などに優れた硬化物を与え得る。そして同時に、速乾性、速硬化性という塗装作業性上重要な性能を満足させ、幅広い用途での使用を可能にするものである。本発明の水性塗料用硬化性樹脂組成物は、建築用、窯業建材用、瓦用、磁性タイル用、ガラス用、木工用または各種プラスチック製品用の塗料として、またアルミニウム、ステンレス・スチール、クロ−ム・メッキ、トタン板またはブリキ板などのような、種々の金属素材用の塗料として、広範に利用することが出来る。
Claims (10)
- 3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系重合体(A)中の3級アミノ基の一部乃至全部を中和、または酸基の一部乃至全部を中和した後、水性媒体中に分散させ、分散粒子内部で架橋させて得られる水性分散液(I)と、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)とを含有することを特徴とする、水性塗料用硬化性樹脂組成物。
- 3級アミノ基および/または酸基と加水分解性シリル基とを有するビニル系重合体(A−1)中の3級アミノ基の一部乃至全部を中和、または酸基の一部乃至全部を中和した後、水性媒体中に分散させ、分散粒子内部で架橋させて得られる水性分散液(III)と、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)とを含有することを特徴とする、水性塗料用硬化性樹脂組成物。
- 3級アミノ基および/または酸基と加水分解性シリル基以外の架橋性官能基とを有するビニル系重合体(A−2)と、ビニル系重合体(A−2)中の該架橋性官能基と反応する官能基と加水分解性シリル基とを併有する分子量500以下なる化合物(B)とを含み、ビニル系重合体(A−2)中の3級アミノ基の一部乃至全部を中和、または酸基の一部乃至全部を中和した後、水性媒体中に分散させ、分散粒子内部で架橋させて得られる水性分散液(IV)と、エポキシ基および加水分解性シリル基を併せ有する化合物(II)とを含有することを特徴とする、水性塗料用硬化性樹脂組成物。
- ビニル系重合体(A−1)が、3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系単量体と、全単量体に占める割合が0.5〜10重量%の加水分解性シリル基を有するビニル系単量体と、これらと共重合可能な他のビニル系単量体とを重合して得られる重合体である請求項2に記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物。
- ビニル系重合体(A−2)が、3級アミノ基および/または酸基を有するビニル系単量体と、全単量体に占める割合が0.5〜10重量%の加水分解性シリル基以外の架橋性官能基を有するビニル系単量体と、これらと共重合可能な他のビニル系単量体とを重合して得られる重合体である請求項3に記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物。
- ビニル系重合体(A−1)が3級アミノ基と酸基と加水分解性シリル基とを有するビニル系重合体で、該ビニル系重合体中の酸基の一部乃至全部を塩基性化合物で中和する、請求項2又は4記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物。
- ビニル系重合体(A−2)が3級アミノ基と酸基と架橋性官能基とを有するビニル系重合体であり、該ビニル系重合体中の酸基の一部乃至全部を塩基性化合物で中和する、請求項3又は5記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物。
- 分散粒子内部で架橋させて得られる水性分散液がテトラハイドロフラン溶解性をもたないことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物。
- 加水分解性シリル基および/またはシラノール基を含有し、かつエポキシ基を含有しない化合物(V)を含有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物。
- 硬化触媒(VI)を含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の水性塗料用硬化性樹脂組成物。
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