JP3860961B2 - 輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法及び装置 - Google Patents
輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法及び装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、輪転印刷機の印刷ユニット出口におけるウェブ(印刷紙)の張力を調節するウェブ張力制御方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
輪転印刷機における印刷ユニット出口におけるウェブ(印刷紙)張力(以下出口張力と称する)は、最終色の見当精度(色の重ね合わせ精度)に大きく影響する。すなわちこの出口張力があまり強すぎるとウェブが延び、弱すぎるとこれまた印刷位置が変動し、最終色の重ね合わせ精度が悪くなって印刷不良が発生して損紙が増加する。そのためこの出口張力は、適度な張力で、かつ、安定している必要がある。
【0003】
しかしながら輪転印刷機には、複数の給紙部、印刷ユニット、折り機などが設置され、さらに新聞などの印刷条件によっては複数のウェブが使用されることもあって、これらウェブ(印刷紙)の走行路には、走行するウェブ(印刷紙)により連れ廻りするガイドローラが多数設けられ、このガイドローラの回転慣性のため、運転時の加速、減速にはかなりのエネルギーを要し、かつ、張力の変動に対する応答を鈍くしている。またウェブ(印刷紙)の張力は、絵柄の量に基づく湿し水の与え方、ウェブ(印刷紙)の材質、銘柄などによって一色印刷する毎に低下し、上記張力変動に対する応答の鈍さと相まって、出口張力を最適な値に保つにはかなりの熟練を要していた。
【0004】
こういったウェブ張力の調節方法としては、従来からダンサーローラを用いた装置が使われていた。これは、ウェブ(印刷紙)を給紙部からダンサーローラを有したインフィード部を介して印刷ユニットに送り、ダンサーローラの自重、及びエア加圧器によりダンサーローラに加えたエア圧とによりウェブの張力とバランスさせ、張力変動を吸収できるようにすると共に、エア圧を変化させることでウェブ(印刷紙)の張力を調節できるようにしたものであるが、
1) ダンサーローラから印刷点まで複数のガイドローラがあり、ダンサーローラから印刷点までの張力変動の修正ができない。
2) エア圧でダンサーローラの位置を移動させてそれを検出して張力を制御する間接制御のため、高精度の張力設定や連続した目標値変更に対応できない。
3) 張力の調節は、出口張力表示装置の表示を見てオペレータが行う必要があった。
4) インフィード張力の適正な設定初期値を決める際、印刷色数(すなわち印刷ユニット数)を判別するインキクラッチ入り信号などの印刷機個々のデータ、ウェブ(印刷紙)の紙幅と紙質のデータなどの印刷機の準備状態のデータも、オペレータがパラメータとして加味して設定する必要がある。
などの問題があった。
【0005】
こういった問題点を解決するため本件出願人は、特願2000−249833号において、図5に示したようなダンサーローラレスのウェブ張力制御システムを提案した。
この図5に示したシステムにおいては、従来インフィード部15に設けられていたダンサーローラを廃し、その代わり印刷ユニット14のできるだけ直前にウェブ(印刷紙)17の張力を測定するインフィード張力センサ3を設けると共に、駆動モータ2で駆動するインフィードテンションローラ1でインフィード張力を調節し、かつ、この駆動モータ2の回転を制御してインフィード張力を直接制御できるようにしてある。
【0006】
また、印刷ユニット14のウェブ(印刷紙)の出口側に、出口張力を測定する出口張力センサ6を設け、この出口張力センサ6の測定した出口張力現在値21と、図示していない給紙部に装着された巻き取り紙の巻幅の信号22、インキクラッチ入り信号(印刷ユニット数)23、紙質などの入力信号24などを元に、ウェブ張力を制御するPLC回路16で目標インフィード張力19を作成し、さらにこの目標インフィード張力19とインフィード張力センサ3からのインフィード張力現在値20を元に、ウェブ張力が最適な値となるようインフィードテンションローラ1を駆動するモータ2の回転を制御するPI回路4、ドライバ5を設け、ウェブ張力が自動的に最適な値となるように構成した。
【0007】
このようにウェブ張力制御システムを構成することにより、紙引き用のドラグローラ9、11をモータ10、12で一定回転数で回転させておけば、インフィードテンションローラ1を制御してインフィード張力を上げることで出口張力が上がり、逆に下げれば出口張力が下がるため、出口張力センサ6の出力をフィードバックすることで出口張力を間接的に制御することができる。そのため、PLC回路16で巻き取り紙の巻幅の信号22、インキクラッチ入り信号(印刷ユニット数)23、紙質などの入力信号24などを元に目標インフィード張力19を作成して運転を開始し、一定時間経過して出口張力がある程度安定してきたら出口張力現在値21をPLC回路16で参照し、目標インフィード張力19をこの出口張力現在値21に見合った値に変更することを繰り返して最終的に最適出口張力を得ることができる。なおこの図5において、13はウェブ張力センサ、18は紙折り部である。
【0008】
このようにすることで、巻き取り紙の巻幅の信号22、インキクラッチ入り信号(印刷ユニット数)23、紙質などの入力信号24などで定まる最適出口張力を、オペレータが全く介在することなく自動的に得ることができ、またインフィードテンションローラ1を直接モータで制御するから、高精度の張力設定や連続した目標値変更などが可能となる。また、インフィード張力センサ3は、前記したように印刷ユニット14の直前に設けられており、印刷点の張力変動を容易に修正できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら輪転機は、前記したように複数の給紙部、印刷ユニット、折り機などが設置され、さらに新聞などの印刷条件によっては複数のウェブ(印刷紙)が使用されることもあって、これらウェブ(印刷紙)の走行路には、走行するウェブ(印刷紙)により連れ廻りするガイドローラが多数設けられ、このガイドローラの回転慣性のため、運転時の加速、減速にはかなりのエネルギーを要し、かつ、張力の変動に対する応答を鈍くしている。また、印刷ユニットが複数用いられている場合は、一色刷る毎に絵柄の量に基づく湿し水の与え方、及びウェブ17の材質、銘柄などでウェブ張力が下がる。
【0010】
そのため図5に示した構成では、インフィード部15における張力を制御することで出口張力の平均レベルを制御することはできても、その制御値が印刷ユニット14の出口に達するまではかなりの時間がかかり、印刷開始の立ち上がりに時間を要したり、短い周期での出口張力変動に対応することができず、印刷ユニット最終色の見当ズレの大きな要因となっている。また印刷の開始時は、中速で運転しながら色合わせや見当合わせを行い、それらがOKになると高速で本印刷を行うのが一般的であるが、このように運転速度を変更するたびに出口張力を理想出口張力にする必要があり、この調整に時間がとられると生産計画に影響が出てくる。
【0011】
そのため本発明の第1の課題は、高精度な出口張力設定を可能とし、かつ、短い周期の出口張力変動があってもこれを修正して出口張力を一定に保ち、その結果印刷ユニット最終色の見当ズレを防いで損紙を最小限に押さえるである。本発明の第2の課題は、運手開始時や張力変更時、連続的な目標出口張力変更を可能とし、短時間で目的とする理想出口張力に達することのできる輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法及び装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記第1の課題を解決するため本発明においては、印刷ユニット出口側に出口張力を直接制御する手段を設け、出口張力現在値と目標出口張力とを比較して両者が略同一となるよう前記出口張力直接制御手段により制御し、短い周期の出口張力変動にも対応して出口張力を一定に保てるようにした。
【0013】
しかしながらこの出口張力直接制御手段は、ウェブ張力の現在値と出口張力直接制御手段の機械的特性などで定まる張力制御可能範囲があり、そのため、この出口張力直接制御手段のみで全ての場合にウェブ張力を理想出口張力に設定できるわけではない。そこで第2の課題を解決するため、運手開始時や張力変更時、前記出口側張力直接制御手段の下流側に設けた張力測定手段でウェブ張力現在値を測定し、その測定結果が前記出口張力直接制御手段で理想出口張力へ移行可能な場合は目標出口張力を理想出口張力として出口張力直接制御手段に指示し、一方、理想出口張力へ移行できない場合は、出口張力直接制御手段が可能な理想出口張力に最も近い張力を目標出口張力として出口張力直接制御手段に指示し、それでも出口張力直接制御手段で理想出口張力へ移行できる状態にならない場合は給紙側張力制御手段で給紙側張力を変更し、変更後のウェブ張力現在値が前記出口張力直接制御手段で理想出口張力へ移行可能な範囲になるまでこれを繰り返して短時間で理想出口張力に達するようにした。
【0014】
そして、本発明は、給紙部から印刷ユニットを介してドラグローラに送られるウェブに張力が与えられ、前記印刷ユニット下流側の出口張力現在値を検出すると共に、前記ドラグローラ下流側のウェブ張力現在値を検出し、
前記ウェブ張力現在値と前記出口張力現在値とに基づいて前記ドラグローラの周速を調整し、前記出口張力を一定に保持するよう制御することを特徴とする輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法において、
前記ドラグローラの周速調整によりウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能な張力制御可能範囲を設定し、
前記理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にある場合、前記ドラグローラの周速調整により、前記ウェブの前記出口張力現在値を所定の理想出口張力へと調整し、
前記理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にない場合、前記理想出口張力の代わりに前記張力制御可能範囲内に目標出口張力を設定し、前記ドラグローラの周速調整により、前記ウェブの前記出口張力現在値を該目標出口張力へと調整するとともに、ウェブ張力の変化に伴い、前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲内で目標出口張力を前記理想出口張力に近づけるよう変更していくことを特徴とする。
この場合に、前記理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にない場合、前記給紙部下流側に設けられたインフィード部におけるインフィードウェブ張力を変更した後、
前記ドラグローラにより、前記出口張力現在値を前記目標出口張力へと調整するのがよい。
【0015】
そして、この方法発明を実施するための装置発明として、ウェブを送り出す複数の給紙部と、該ウェブに対応して設けられた複数の印刷ユニットと、該印刷ユニットの下流側に設けられたドラグローラと、該ドラグローラの下流側に設けられたウェブ張力センサと、前記印刷ユニットと前記ドラグローラとの間に設けられるとともに、該印刷ユニットの出口張力を検出する出口張力センサと、前記ウェブの張力を制御するウェブ張力制御手段とを備え、前記出口張力センサで検出された出口張力現在値と、前記ウェブ張力センサで検出されたウェブ張力現在値とに基づいて前記ドラグローラの周速を調整し、前記出口張力を一定に保持する輪転印刷機であって、
前記ウェブ張力制御手段は、前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲に目標出口張力の設定を可能とし、
理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にある場合、前記ウェブ張力制御手段による前記ドラグローラの周速調整により、前記ウェブの前記出口張力現在値を所定の理想出口張力へと調整し、
該理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にない場合、前記ウェブ張力制御手段により前記制御可能範囲内に目標出口張力を設定し、前記ウェブ張力制御手段による前記ドラグローラの周速調整により、ウェブの前記出口張力現在値を当該目標出口張力へと調整するとともに、ウェブ張力の変化に伴い、ウェブ張力で定まる出口張力の制御可能範囲内で前記目標出口張力を前記理想出口張力に近づけるよう変更していくことを特徴とする。
そして本発明は、前記給紙部の下流側に設けられたインフィード部と、該インフィード部のインフィード張力現在値を検出するインフィード張力センサと、該インフィード部のウェブ張力を調整するインフィードテンションローラとを備え、
前記ウェブ張力制御手段は、前記ウェブ張力現在値から目標インフィード張力を設定し、
前記理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にない場合、前記インフィードテンションローラにより、前記インフィード張力現在値を前記目標インフィード張力へと調整することを特徴とする。
【0016】
このようにウェブ張力制御方法及び装置を構成することで、印刷ユニット出口側のウェブ張力を直接制御することが可能となり、短い周期の出口張力変動があってもこれを修正して出口張力を一定に保つことができると共に高精度な出口張力設定を可能とし、その結果印刷ユニット最終色の見当ズレを防いで損紙の低減を図ることができる。
【0017】 削除
【0018】
すなわち前記したように、出口張力直接制御手段は、ウェブ張力の現在値と出口張力直接制御手段の機械的特性などで定まる張力制御可能範囲があり、そのため目標出口張力をこの範囲内で定めることにより、無理なく出口張力を直接制御することが可能となる。
【0019】
そして、この出口張力直接制御可能な範囲は、前記出口張力変更手段を構成する紙引き用ドラグローラの紙滑り特性、及びドラグローラ駆動用モータの最大トルクにより定めることで、上記したように無理なく出口張力を直接制御することが可能となる。
【0020】
そして理想出口張力が、ウェブ張力で定まる出口張力の制御可能範囲内にない場合、ウェブ張力の変化に伴い、ウェブ張力で定まる出口張力の制御可能範囲内で目標出口張力を前記理想出口張力に近づけるよう変更していく。
または、理想出口張力がウェブ張力で定まる出口張力の制御可能範囲内にない場合、給紙部側ウェブ張力を変更し、該ウェブ張力の変化に伴い、ウェブ張力で定まる出口張力の制御可能範囲内で目標出口張力を前記理想出口張力に近づけるよう変更していく。
【0021】
すなわち、印刷開始の立ち上がり時のように、給紙部側ウェブ張力制御手段で制御した張力が印刷ユニット出口側に伝わるのが遅れていると、時間の経過によってウェブ張力が変化するが、このような場合、当初ウェブ張力が出口張力を理想出口張力に制御可能な範囲外の値を示しても、時間の経過と共に理想出口張力に制御可能な範囲内になることがあり、この場合は請求項3に記載したように変化してゆくウェブ張力で定まる出口張力の制御可能範囲内で目標出口張力を前記理想出口張力に近づけるよう変更することで、出口張力を理想出口張力にすることが可能となる。また時間の経過によってもウェブ張力が変化しない場合は、給紙部側ウェブ張力を変更することで、上記と同様な効果を得ることができる。
【0022】 削除
【0023】 削除
【0024】 削除
【0025】 削除
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0026】
図1は本発明になる輪転印刷機におけるウェブ張力制御装置のブロック図であり、図2は印刷ユニット出口側張力を直接制御する手段の制御可能範囲を示した図、図3は本発明になる輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法のフロー図、図4は本発明になる他のウェブ張力制御方法のフロー図である。図中前記図5に示した従来装置と同一構成要素には同一番号を付した。
【0027】
図中1は印刷ユニットの給紙部側の張力を制御するインフィードテンションローラ、2はその駆動モータ、3は給紙部側張力を測定するインフィード張力センサ、4は目標インフィード張力19とインフィード張力センサ3が測定したインフィード張力現在値20とを比較して両者が略同一となるよう駆動モータ2のドライバ5を制御するPI回路、6は印刷ユニット出口側の張力を測定する出口張力センサ、7は出口張力センサ6が測定した出口張力現在値21と目標出口張力とを比較して両者が略同一となるようドラグローラ9の駆動用モータ10のドライバ8を制御するドラグモータ用PI回路、9、11は紙引き用のドラグローラ、10、12はその駆動用モータで、このうちドラグモータ用PI回路7、ドライバ8、紙引き用のドラグローラ9、その駆動モータ10が印刷ユニット出口側の張力を直接制御する出口張力直接制御手段を構成する。
【0028】
13はドラグローラ9の下流側に設けたウェブ張力を測定するウェブ張力センサ、14は印刷ユニットで、この図1では一つだけ示したが、複数の色で印刷する場合は色数分の印刷ユニットが設けられる。15はインフィード部、16はウェブ(印刷紙)の巻幅信号22、インキクラッチ入り信号(印刷ユニット数)23、紙質などの入力信号24に対応した理想出口張力を記憶し、ウェブ張力センサ13からのウェブ張力現在値26をもとに目標インフィード張力19、目標出口張力25を生成するウェブ張力制御手段としてのPLC回路、17はウェブ(印刷紙)、18は紙折り部である。
【0029】
このように構成した輪転印刷機におけるウェブ張力制御装置において、ウェブ張力がある程度安定して印刷が開始されると、ドラグローラ11の周速は一定となる。そのため、出口張力直接制御手段を構成するドラグローラ9の回転数を上げ、このドラグローラ9より上流側のウェブ17を引っ張る方向に駆動用モータ10を駆動すると印刷ユニット14の出口側張力は増大し、逆に駆動用モータ10の回転速度を下げてドラグローラ9より上流側のウェブ17をゆるませると印刷ユニット14の出口側張力は減少する。
【0030】
なおこの場合、出口張力を変化させてもドラグローラ11の回転速度が変わらなければ、ウェブ張力は基本的には変わらない。これはインフィードテンションローラ1の速度と、ドラグローラ11との速度関係が変化しないなら、ドラグローラ11を通過するウェブ17の単位時間あたりの質量は変化しないから、ドラグローラ11に入る以前のウェブ17の張力、すなわちウェブ張力センサ13の位置のウェブ張力に変化はないからである。
【0031】
そのため、印刷ユニット出口側の張力を直接制御する出口張力直接制御手段を構成するPI回路7に、印刷ユニット14の出口に設けた出口張力センサ6が測定した出口張力現在値21と、ウェブ張力制御手段PLC回路16から送られてくる目標出口張力25とを入力し、両者が略同一となるようドラグローラ9用駆動モータ10のドライバ8を制御すると、この印刷ユニット14の出口側張力は常に目標出口張力25に保たれる。従って、目標出口張力25が印刷ユニット出口の理想出口張力に設定された場合、出口張力現在値21がこの理想出口張力から変動すると、PI回路7は即座にそれを理想出口張力に戻すよう制御し、印刷ユニット14の出口側張力は常時理想出口張力に保たれる。
【0032】
しかしながら、この出口張力直接制御手段を構成するドラグローラ9は、機械的特性により、ウェブ(印刷紙)に一定以上の張力差が加わると滑り始めるという性質があり、一方、ドラグローラ9の駆動用モータ10のパワー(トルク)にも制限があって、このドラグローラ9による印刷ユニット14の出口側張力の直接制御は、図2のハッチングで示したような制御可能範囲がある。そのためこの出口張力直接制御手段のみで、全ての場合にウェブ張力を最適な値に設定できるわけではない。
【0033】
この図2において、X軸は図1のウェブ張力センサ13の位置におけるウェブ17の張力で、Y軸は同じく出口張力センサ6の位置におけるウェブ17の張力であり、Y=Xで示した直線は両者が同一値の場合を示している。そしてこのY=Xで示した直線の図上上側の領域は、ウェブ張力より出口張力が大きい、すなわち、出口張力直接制御手段を構成するドラグローラ9が正トルク駆動を行っている場合であり、図のハッチング領域の境界にある座標0を起点とした直線aは、出口張力直接制御手段を構成するドラグローラ9の駆動用モータ10による張力増大により、ウェブ17とドラグローラ9間でスリップを起こし始める摩擦限界を示している。また、Y=Xで示した直線に平行な直線bは、駆動用モータ10の駆動トルクの限界によるものである。
【0034】
一方逆に、Y=Xで示した直線の図上下側の領域は、ウェブ張力より出口張力の方が小さい、すなわち出口張力直接制御手段を構成するドラグローラ9が負トルク駆動(ブレーキ駆動)を行っている場合であり、図のハッチング領域の境界にある座標0を起点とした直線dは、出口張力直接制御手段を構成するドラグローラ9の駆動用モータ10による張力減少が限界に来て、ウェブ17とドラグローラ9間でスリップを起こし始める摩擦限界を示している。また、Y=Xで示した直線に平行な直線cは、駆動用モータ10のブレーキトルクの限界によるものである。
【0035】
従って、図2におけるハッチングの範囲は、ウェブ17と出口張力直接制御手段を構成するドラグローラ9がスリップを起こさず、駆動用モータ10の駆動トルク能力の範囲内であること、すなわち制御可能範囲内であることを示す。なお、実際には駆動用モータ10やドラグローラ9にメカニカルロスがあるため、直線cの方が直線bより直線Y=Xからの距離が大きくなっている。
【0036】
このように出口張力直接制御手段には制御可能範囲があるため、前記したように、この出口張力直接制御手段のみで全ての場合にウェブ張力を最適な値に設定できるわけではなく、図1のウェブ張力センサ13の位置におけるウェブ17の張力によって制御できる張力が限定される。従って、印刷開始時における張力の調整時や張力を大きく変更する時は、出口張力直接制御手段のみでは理想出口張力に制御できない場合が生じ、この場合は給紙部側におけるインフィード部のインフィード張力を制御し、ウェブ張力を出口張力直接制御手段の制御可能範囲まで調整する必要がある。
【0037】
この場合のウェブ張力制御方法を示したのが図3のフロー図であり、以下一例として、印刷開始の場合のウェブ張力制御方法をこの図3のフロー図に従って詳細に説明するが、これは前記した印刷中に出口張力を変更する場合も全く同様に制御することが可能である。
【0038】
今、図示していない給紙部にウェブ(印刷紙)17がセットされ、ウェブ張力制御手段であるPLC回路16にこのウェブの巻幅信号22、紙質などの入力信号24、インキクラッチ入り信号(印刷ユニット数)23などが入力されると、図3のステップS1で、セットされた紙質、巻幅毎に管理している理想出口張力が読み出され、それが目標インフィード張力19としてPI回路4に送られる。そしてウェブ(印刷紙)17が、インフィード部15のインフィードテンションローラ1、インフィード張力センサ3を介して印刷ユニット14に送られ、印刷ユニット14から紙引き用ドラグローラ9、11を通って紙折り部18にセットされると、ウェブ(印刷紙)17の給送が開始される。
【0039】
そしてPI回路4は、インフィード張力センサ3で測定されるインフィード張力現在値20が、上記PLC回路16からPI回路4に送られてきた目標インフィード張力19と略同一になるよう、インフィードテンションローラ1の駆動モータ2のドライバ5を制御する。この制御は、特願2000−249833に詳細に述べているように、最初から目標とするインフィード張力19(すなわち理想出口張力)となるよう制御する方法と、インフィード張力と印刷ユニット14の出口張力の時間遅れを考慮して徐々に理想出口張力になるよう制御するもの、理想出口張力に到達するまで目標値を複数回に分けて段階的に与える方法などがある。
【0040】
こうしてインフィード部15の給紙側インフィード張力が制御されてゆくが、前記したように、輪転機は複数の給紙部、印刷ユニット、折り機などが設置され、さらに新聞などの印刷条件によっては複数のウェブ(印刷紙)が使用されることもあって、これらウェブ(印刷紙)の走行路には、走行するウェブ(印刷紙)により連れ廻りするガイドローラが多数設けられ、このガイドローラの回転慣性のため、運転時の加速、減速にはかなりのエネルギーを要し、かつ、張力の変動に対する応答を鈍くしている。また、印刷ユニットが複数用いられている場合は、一色刷る毎に絵柄の量に基づく湿し水の与え方、及びウェブ17の材質、銘柄などでウェブ張力が下がる。
【0041】
そのため図3のステップS2でPLC回路16は、一定の時間をおいてウェブ張力センサ13の測定結果であるウェブ張力現在値26を参照し、この値と先に読み出した理想出口張力が、出口張力直接制御手段の制御可能範囲にあるかどうかを判断する。そして、このウェブ張力現在値26が出口張力直接制御手段の制御可能範囲にある場合はステップS3に進み、出口張力直接制御手段を構成するPI回路7への目標出口張力25をこの理想出口張力とする。
【0042】
すると今例えば、印刷ユニット14の出口張力センサ6が測定した出口張力現在値21が図2におけるP0であり、理想出口張力が図2に理想値として記した値P1であったとすると、出口張力直接制御手段を構成するPI回路7は、この出口張力現在値21(P0)とPLC回路16から送られてくる目標出口張力25としての理想出口張力(図2の理想値)P1を比較し、出口張力現在値21をこの理想出口張力P1となるようドライバ8に信号を送り、ドラグローラ9の駆動用モータ10の回転数が多くなるよう駆動する。
【0043】
そのため、ドラグローラ9に引かれたウェブ17の張力は上昇するから、ステップS10によって一定時間経過した後再度ステップS2にもどり、PLC回路16によるウェブ張力現在値26の参照と理想出口張力が出口張力直接制御手段の制御可能範囲にあるかどうかの判断、及びこのウェブ張力現在値26が出口張力直接制御手段の制御可能範囲にある場合はステップS3による理想出口張力への制御をおこない、出口張力現在値21が理想出口張力P1になるようにする。
【0044】
こうして、ウェブ張力現在値26が理想出口張力へ制御可能な場合は出口張力直接制御手段で出口張力が制御され、出口張力の変動に対しては以上説明した制御ループで常に一定の出口張力が保たれるわけであるが、今例えば出口張力現在値21が図2における初期値と記したP2点のように、対応する理想出口張力が出口張力直接制御手段では制御できないP4の位置となる場合、それがステップS2でウェブ張力現在値26を参照したPLC回路16で判断され、制御が図3におけるステップS4に移る。
【0045】
そしてこのステップS4で、PLC回路16が出口張力直接制御手段を構成するPI回路7へ送る目標出口張力25を、図2における出口張力直接制御手段の制御可能範囲内で理想出口張力に最も近い点である修正値1と記したP3とし、同時に図示しないカウンタのカウンタ値に1をプラスする。そのためPI回路7は、出口張力センサ6が測定した出口張力現在値21(すなわちP2)とこの目標出口張力25(すなわちP3)を比較し、両者が略同一となるような制御信号をドライバ8に送り、ドラグローラ9の回転数を上昇させる。
【0046】
そして次のステップS5で、図示しないカウンタの値がNかどうかがチェックされる。これは前記したように印刷の立ち上がり時においては、目標インフィード張力19を与えて給紙部側のインフィード部15でインフィード張力を制御しても、それが印刷ユニット14の出口側に伝わるまでに時間がかかるためで、このカウンタ値がNになっていない場合は、ステップS9に移ってタイマにより所定の時間経過した後再度ステップS4に戻る。
【0047】
そしてこのステップS4で、再度ウェブ張力現在値26が参照され、このウェブ張力現在値26がさっきより大きな値、すなわち図2において右側に移動していた場合、出口張力センサ6の出口張力現在値21は、Y=Xの直線上のP5に対応した位置となり、出口張力直接制御手段による出口張力の制御可能範囲は修正値2と記したP6の位置まで拡大される。
【0048】
そのためPLC回路16は、出口張力直接制御手段を構成するPI回路7へ送る目標出口張力25を図2におけるP6とし、同時に図示しないカウンタのカウンタ値に1をプラスする。そのためPI回路7は、出口張力センサ6が測定した出口張力現在値21(すなわちP5)とこの目標出口張力25(すなわちP6)を比較し、両者が略同一となるような制御信号をドライバ8に送り、ドラグローラ9の回転数を上昇させる。そして、前記したように次のステップS5で図示しないカウンタの値がNかどうかがチェックされ、Nでない場合はステップS9のタイマで一定時間が経過すると再度処理がステップS4に戻る。
【0049】
そしてこのステップS4で再度ウェブ張力現在値26が参照され、このウェブ張力現在値26が増加して図2においてさっきよりさらに右側に移動していた場合、出口張力センサ6の出口張力現在値21はP7の位置となり、出口張力直接制御手段による出口張力の制御可能範囲は理想値と記したP8の位置まで拡大される。そのためPLC回路16は、出口張力直接制御手段を構成するPI回路7へ送る目標出口張力25を、図2におけるP8、すなわち理想出口張力とし、同時に図示しないカウンタのカウンタ値に1をプラスする。
【0050】
そのためPI回路7は、出口張力センサ6が測定した出口張力現在値21(すなわちP7)とこの目標出口張力25(すなわちP8)である理想出口張力を比較し、両者が略同一となるような制御信号をドライバ8に送り、ドラグローラ9の回転数を上昇させる。そして、前記したように次のステップS5で図示しないカウンタの値がNかどうかがチェックされ、Nでない場合はステップS9のタイマで一定時間が経過すると再度処理がステップS4に戻る。
【0051】
こうして処理がN回繰り返されてカウンタ値がNに達すると、今度は処理がステップS6に移り、カウンタ値がリセットされる。そして、次のステップS7に記したようにウェブ張力現在値26が理想出口張力より小さい場合、PLC回路16はインフィード部15のインフィード張力現在値20を上げるように目標インフィード張力19を設定し、逆に、ウェブ張力現在値26が理想出口張力より大きい場合、PLC回路16はインフィード部15のインフィード張力現在値20を下げるように目標インフィード張力19を設定し、次のステップS8におけるタイマの時間経過後にステップS2に戻り、以上説明してきたサイクルを印刷運転中繰り返す。
【0052】
なお以上の説明は、ウェブ張力センサ13のウェブ張力現在値26が時間と共に変化し、出口張力を出口張力直接制御手段によって理想出口張力に制御可能になった場合の説明であるが、図3のステップS5においてカウンタ値がNになっても出口張力直接制御手段によって理想出口張力に制御可能にならない場合、次のステップS7でPLC回路16は、ウェブ張力現在値26が理想出口張力より小さい場合はインフィード部15のインフィード張力現在値20を上げるように目標インフィード張力19を設定し、逆に、ウェブ張力現在値26が理想出口張力より大きい場合はインフィード張力現在値20を下げるように目標インフィード張力19を設定し、次のステップS8におけるタイマの時間経過後にステップS2に戻る。そのため、ウェブ張力現在値26が変化するから、以上説明してきたサイクルを印刷運転中繰り返すことで、出口張力を理想出口張力に制御することができる。
【0053】
なお、この図3に示したフロー図では、ステップS8、S9、S10にタイマを用いているが、こうするとこのタイマが動作している間は出口張力の変動に対応できない場合がある。そのため、タイマを用いずに制御するようにした場合のフローを示したのが図4である。以下、図4のフローに基づいた制御について簡単に説明する。
【0054】
図3のフローの場合と同様、図示していない給紙部にウェブ(印刷紙)17がセットされると、ステップS41でウェブ張力制御手段であるPLC回路16に、前記図3におけるステップS1と同じようにしてセットされた紙質、巻幅毎に管理している理想出口張力が読み出され、それが目標インフィード張力19としてPI回路4に送られる。
【0055】
するとPI回路4は、インフィード張力センサ3で測定されるインフィード張力現在値20が、上記PLC回路16からPI回路4に送られてきた目標インフィード張力19と略同一になるよう、インフィードテンションローラ1の駆動モータ2のドライバ5を制御する。そして、図4のステップS42でPLC回路16はウェブ張力センサ13によりウェブ張力現在値26を測定し、ステップS43でこの値と先に読み出した理想出口張力が、出口張力直接制御手段の制御可能範囲にあるかどうかを判断する。そして、このウェブ張力現在値26が出口張力直接制御手段の制御可能範囲にある場合はステップS44に進み、カウンタをリセットした後、ステップS45で出口張力直接制御手段を構成するPI回路7への目標出口張力25をこの理想出口張力として設定する。なおこのステップS44におけるカウンタリセットは、理想出口張力が出口張力直接制御手段の制御可能範囲にない場合のサイクルに備えるためである。
【0056】
そしてステップS46で印刷ユニット14の出口張力センサ6で出口張力現在値21を測定する。今この値が図2におけるP0であり、理想出口張力が図2に理想値として記した値P1であったとすると、出口張力直接制御手段を構成するPI回路7は、ステップS47でこの出口張力現在値21(P0)とPLC回路16から送られてくる目標出口張力25としての理想出口張力(図2の理想値)P1を比較し、出口張力現在値21をこの理想出口張力P1となるようドライバ8に信号を送り、ドラグローラ9の駆動用モータ10の回転数が多くなるよう駆動する。
【0057】
そのため、ドラグローラ9に引かれたウェブ17の張力は上昇を開始するから、ステップS42にもどり、PLC回路16によるウェブ張力現在値26の測定とステップS43における理想出口張力が出口張力直接制御手段の制御可能範囲にあるかどうかの判断、及びこのウェブ張力現在値26が出口張力直接制御手段の制御可能範囲にある場合はステップS44以降の理想出口張力への制御をおこない、出口張力現在値21が理想出口張力P1になるようにする。
【0058】
こうして、ウェブ張力現在値26が理想出口張力へ制御可能な場合は出口張力直接制御手段で出口張力が制御され、出口張力の変動に対しては以上説明した制御ループで常に一定の出口張力が保たれるわけであるが、出口張力現在値21が図2における初期値と記したP2点のように、対応する理想出口張力が出口張力直接制御手段では制御できないP4の位置となる場合、それがステップS43でウェブ張力現在値26を参照したPLC回路16で判断され、制御が図4におけるステップS48に移る。
【0059】
そして、このステップS48でカウンタ値がNかどうかが判断されるが、現在は最初のためカウンタ値は0であり、処理はステップS49に進んでカウンタ値に1がプラスされる。そしてステップS50で、PLC回路16が出口張力直接制御手段を構成するPI回路7へ送る目標出口張力25を、図2における出口張力直接制御手段の制御可能範囲内で理想出口張力に最も近い点である修正値1と記したP3とする。そしてステップS46に進むが、ステップS46と47の動作は前記したとおりであり、出口張力がこの目標出口張力25(P3)になるよう制御がおこなわれる。
【0060】
そしてまたステップS42に戻り、ステップS42で測定したウェブ張力現在値26の値がステップS43で出口張力を理想出口張力に制御可能な範囲と判断される値になるか、もしくはステップS48でカウンタ値がNになるまで同じことが繰り返されるわけであるが、これは前記したように、印刷の立ち上がり時においては、目標インフィード張力19を与えて給紙部側のインフィード部15でインフィード張力を制御しても、それが印刷ユニット14の出口側に伝わるまでに時間がかかるためで、カウンタ値Nはこの時間遅れを考慮して定めてある。
【0061】
そしてこの間は、ステップS42でウェブ張力現在値26を測定したとき、このウェブ張力現在値26がさっきより大きな値、すなわち図2において右側に移動していた場合、出口張力センサ6の出口張力現在値21は、Y=Xの直線上のP5に対応した位置となるが、この値も出口張力直接制御手段が理想出口張力に制御できる値ではなく、ステップS43で制御可能範囲外と判断されてステップS48、49、を経てステップS50に進み、目標出口張力がP6に設定される。そしてこのサイクルが繰り返されて、最終的にウェブ張力現在値26が目標出口張力を理想出口張力であるP8に設定できるP7になると、以降は前記したステップS44からステップS47の処理が繰り返される。
【0062】
しかし、カウンタ値がNになっても出口張力を理想出口張力に制御可能な範囲に至らない場合、ステップS48でカウンタ値がNになったことが検出されると処理がステップS51に進み、カウンタがリセットされて続いてステップS52でPLC回路16が、インフィード部15のインフィード張力現在値20を変化させるように目標インフィード張力19を設定し、処理をステップS42に戻す。そのため、以上の動作が目標出口張力を理想出口張力に設定できるようになるまで続けられる。
【0063】
このようにすることにより、ウェブ張力が目標出口張力近くで安定しているときに何らかの理由で出口張力が変動しても、即座に理想出口張力に戻すことができ、また、印刷機の立ち上がり時や出口張力を変更させたいときも速やかに理想出口張力に制御することが可能となる。
【0064】
このように輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法及び装置を構成することにより、短い周期での出口張力変動には出口張力直接制御手段により対応して印刷ユニット最終色の見当ズレを防止し、運手開始時や張力変更時には、この出口張力直接制御手段と給紙部側のインフィード部のインフィード張力制御手段とを組み合わせ、ウェブ張力を出口張力直接制御手段の制御可能範囲にした後理想出口張力に制御するようにしたから、印刷開始の立ち上がりや張力変更時も時間を要することなく理想出口張力に制御することが可能となる。
【0065】
なお以上の説明は、印刷機の立ち上がりの時を例として説明してきたが、印刷途中にウェブ張力を変更する場合も全く同様に制御可能である。また出口張力についても、初期値が理想出口張力より小さい場合を例に説明してきたが、理想出口張力より初期値が大きい場合も全く同様であり、この場合は目標出口張力を下げ、さらにインフィード部の目標インフィード張力を下げることによって、最終的な出口張力の目標値を理想出口張力に到達させることができる。
【0066】
また以上の説明では、インフィード部に設けたインフィードテンションローラで印刷ユニット給紙側の張力を制御するよう説明してきたが、前記したダンサーローラを用いる方式の場合でも、給紙側張力をウェブ張力制御手段などで自動制御できる場合は本発明と全く同様に構成することが可能である。
【0067】
【発明の効果】
以上記載の如く本発明によれば、印刷ユニット出口側に、出口張力現在値と目標出口張力とが略同一となるよう出口張力を直接制御する手段を設けたから、印刷ユニット出口側のウェブ張力を直接制御することが可能となり、短い周期の出口張力変動があってもこれを修正して出口張力を一定に保つことができると共に高精度な出口張力設定を可能とし、その結果印刷ユニット最終色の見当ズレを防いで損紙を最小限に押さえることができる。
【0068】
また、本発明によれば、出口張力を制御するための目標出口張力を、ウェブ張力の現在値と出口張力直接制御手段の機械的特性などで定まる張力制御可能範囲内で定めるから、出口張力直接制御手段は無理なく出口張力を直接制御することが可能となる。
【0069】
そして、当初のウェブ張力が出口張力を理想出口張力に制御できない範囲の値を示しても、時間の経過と共に理想出口張力に制御可能な範囲内になることがあり、そのため本発明によれば、ウェブ張力で定まる出口張力の制御可能範囲内で目標出口張力を前記理想出口張力に近づけるよう変更することで、出口張力を理想出口張力にすることが可能となる。また時間の経過によってもウェブ張力が変化しない場合は、給紙部側ウェブ張力を変更することで、上記と同様な効果を得ることができる。
【0070】
更に本発明によれば、運手開始時や張力変更時、出口張力直接制御手段が出口張力を理想出口張力に制御可能であるか否かを判断しながら連続的に出口張力を変更することが可能となる。そのため運転開始時や張力変更時、短時間で目的とする理想出口張力に達することができ、生産計画への影響を最小限に止めることができる。
【0071】
以上種々述べてきたように、本発明のウェブ張力制御方法及び装置によれば、印刷初期の段階から出口張力が高い応答性で制御されるため、安定して、かつ、高い精度で理想出口張力に向かって自動修正でき、見当制御精度の向上が実現できるので印刷品質が向上し、損紙の減少につながる。さらに、出口張力とウェブ張力の差は一定範囲内に押さえることができるから、複数のリールを有する輪転機の場合、全リールのウェブ張力の差も一定の範囲内に収まるので、その後の複数ウェブが合流後の張力の安定性にも寄与し、特定ウェブのたるみの発生、それに起因する蛇行による断紙などのトラブルもなくるなど、大きな効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る要部構成を示すブロック図である
【図2】 本発明になる印刷ユニット出口側張力直接制御手段の制御可能範囲を示した図である。
【図3】 本発明になる輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法のフロー図である。
【図4】 本発明になる輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法の他の方法を示したフロー図である。
【図5】 従来のウェブ張力制御装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 インフィードテンションローラ
2 駆動モータ
3 インフィード張力センサ
4 目標張力と張力現在値とを比較してドライバ5を制御するPI回路
5 ドライバ
6 出口張力センサ
7 ドラグモータ用PI回路
8 ドラグモータ用ドライバ
9、11 ドラグローラ
10、12 ドラグローラ駆動用モータ
13 ウェブ張力センサ
14 印刷ユニット
15 インフィード部
16 PLC回路
17 ウェブ(印刷紙)
18 紙折り部
Claims (4)
- ウェブを送り出す複数の給紙部と、該ウェブに対応して設けられた複数の印刷ユニットと、該印刷ユニットの下流側に設けられたドラグローラと、該ドラグローラの下流側に設けられたウェブ張力センサと、前記印刷ユニットと前記ドラグローラとの間に設けられるとともに、該印刷ユニットの出口張力を検出する出口張力センサと、前記ウェブの張力を制御するウェブ張力制御手段とを備え、前記出口張力センサで検出された出口張力現在値と、前記ウェブ張力センサで検出されたウェブ張力現在値とに基づいて前記ドラグローラの周速を調整し、前記出口張力を一定に保持する輪転印刷機であって、
前記ウェブ張力制御手段は、前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲に目標出口張力の設定を可能とし、
理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にある場合、前記ウェブ張力制御手段による前記ドラグローラの周速調整により、前記ウェブの前記出口張力現在値を所定の理想出口張力へと調整し、
該理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にない場合、前記ウェブ張力制御手段により前記制御可能範囲内に目標出口張力を設定し、前記ウェブ張力制御手段による前記ドラグローラの周速調整により、ウェブの前記出口張力現在値を当該目標出口張力へと調整するとともに、ウェブ張力の変化に伴い、ウェブ張力で定まる出口張力の制御可能範囲内で前記目標出口張力を前記理想出口張力に近づけるよう変更していくことを特徴とする輪転印刷機。 - 前記給紙部の下流側に設けられたインフィード部と、該インフィード部のインフィード張力現在値を検出するインフィード張力センサと、該インフィード部のウェブ張力を調整するインフィードテンションローラとを備え、
前記ウェブ張力制御手段は、前記ウェブ張力現在値から目標インフィード張力を設定し、
前記理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にない場合、前記インフィードテンションローラにより、前記インフィード張力現在値を前記目標インフィード張力へと調整することを特徴とする請求項1記載の輪転印刷機。 - 給紙部から印刷ユニットを介してドラグローラに送られるウェブに張力が与えられ、前記印刷ユニット下流側の出口張力現在値を検出すると共に、前記ドラグローラ下流側のウェブ張力現在値を検出し、
前記ウェブ張力現在値と前記出口張力現在値とに基づいて前記ドラグローラの周速を調整し、前記出口張力を一定に保持するよう制御することを特徴とする輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法において、
前記ドラグローラの周速調整によりウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能な張力制御可能範囲を設定し、
前記理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にある場合、前記ドラグローラの周速調整により、前記ウェブの前記出口張力現在値を所定の理想出口張力へと調整し、
前記理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にない場合、前記理想出口張力の代わりに前記張力制御可能範囲内に目標出口張力を設定し、前記ドラグローラの周速調整により、前記ウェブの前記出口張力現在値を該目標出口張力へと調整するとともに、ウェブ張力の変化に伴い、前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲内で目標出口張力を前記理想出口張力に近づけるよう変更していくことを特徴とする輪転印刷機におけるウェブ張力制御方法。 - 前記理想出口張力が前記ウェブ張力現在値で定まる出口張力の制御可能範囲にない場合、前記給紙部下流側に設けられたインフィード部におけるインフィードウェブ張力を変更した後、
前記ドラグローラにより、前記出口張力現在値を前記目標出口張力へと調整することを特徴とする請求項3記載の輪転機におけるウェブ張力制御方法。
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