JP3847552B2 - コンデンサ用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンデンサ用ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンデンサにおいては最近の電気・電子機器の小型化に伴い、小型化かつ大容量化が要求されてきている他、使用電圧帯の高電圧化に伴う絶縁特性向上が要求されている。このような要求に対して、フィルムコンデンサにおいては誘電体としてのフィルムの薄膜化(誘電体(フィルム)の単位体積当りの静電容量はフィルム厚みの2乗に反比例し、かつ誘電体の誘電率に比例する)やフィルムに存在するピンホールの低減等が検討されてきている。
【0003】
このようにフィルムコンデンサでは誘電体であるフィルムの薄膜化の必要性があるものの、フィルムの薄膜化に伴うコンデンサの加工工程での作業性(フィルムヘの電極としての金属蒸着、スリット、素子巻等)の悪化を回避するために、特開平10−294237号公報ではポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルム中に滑剤として特定の不活性微粒子を添加することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フィルムの薄膜化とコンデンサの加工工程での優れた作業性の両立が実現できたものの、フィルム中に含まれる添加物(特に滑剤)に起因した絶縁特性不良が起こる場合があり、コンデンサ用フィルムとしてはなお不十分であった。また、コンデンサ素子巻回後の熱プレスの温度や圧力を高くする傾向があり、素子としての絶縁抵抗や耐電圧がフィルム単体よりも低下する場合がある。
【0005】
本発明は上述の従来技術の課題を解決し、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる成分としてなる絶縁特性、加工性に優れた二軸延伸フィルム、特にフィルムコンデンサの誘電体に好適なフィルムを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のコンデンサ用ポリエステルフィルムは、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする二軸配向フィルムであり、該フィルムが同時二軸延伸法によって製造され、かつ縦弛緩処理が施されており、かつ平均粒径の異なる二種類の球状シリカ粒子を含有し、温度t℃におけるフィルムの縦方向(MD)の長さLMD(t)に基づいて、温度T℃におけるフィルムの縦方向の熱歪み率RMD(T)を、 RMD(T)={[LMD(T)−LMD(35)]/LMD(35)}×100(%) によって定義した場合に、温度150℃におけるフィルムの縦方向の熱歪み率RMD(150)が、−0.6%≦RMD(150)≦0.0%であり、フィルム厚みが0.3〜10μm、平均径が30μmを超えるフライスペックの個数が10個/m2以下であることを特徴とする。
【0007】
[ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート]
従来のコンデンサ用ポリエステルフィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルムであった。このポリエチレンテレフタレートフィルムは、80℃以上の温度域で誘電正接が増加し、誘電損失により自己発熱して熱暴走になる可能性がある。このためコンデンサとしての使用温度の上限は80℃程度に抑えられている。
【0008】
一方本発明においてコンデンサ用ポリエステルフィルムは、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主成分としている。ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートでは、誘電正接の増加は120℃近辺からである。このため使用温度の上限は約120℃となる。従って、高温下ではポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムのコンデンサが使われる。また、誘電率はポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートがやや小さく(2.9:3.1)、一見小型化に不利のようであるが、厚みを薄くする潜在力は高く、この点でもポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが有利である。本発明はこのような用途のコンデンサを主対象にする。
【0009】
このポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、主たるジカルボン酸成分は、ナフタレンジカルボン酸であり、主たるグリコール成分は、エチレングリコールである。ここで、ナフタレンジカルボン酸としては、たとえば−2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸等を挙げることができ、これらの中で−2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0010】
なお本発明において「ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主成分とする」とは、フィルムの成分であるポリマーの構成成分において全繰返し単位の少なくとも90mol%がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート単位であることを意味する。更に好ましくは95mol%である。
【0011】
こうした本発明のフィルムの成分であるポリマーの構成成分は、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主成分とするコポリマー又は混合体でもよく、エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが全繰り返し単位の90mol%以上であり、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルム本来の特性を極端に失うことがなく、絶縁特性、機械特性および熱寸法安定性を確保できればよい。
【0012】
コポリマーである場合は、主たる成分のエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート以外のコポリマーを構成する共重合成分としては、分子内に2つのエステル形成性官能基を有する化合物を用いることができ、かかる化合物として例えば、蓚酸、アジピン酸、フタル酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸等の如きジカルボン酸;p−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸等の如きオキシカルボン酸;或いはプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールスルホンのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ジエチレングリコール、ポリエチレンオキシドグリコール等の如き2価アルコール類等を好ましく用いることができる。これらの化合物は1種のみでなく2種以上を同時に用いることができる。またこれらの中で好ましくは酸成分としてはイソフタル酸、テレフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、p―オキシ安息香酸、グリコール成分としてはトリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールスルホンのエチレンオキサイド付加物である。
【0013】
また、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは例えば安息香酸、メトキシポリアルキレングリコールなどの一官能性化合物によって末端の水酸基および/またはカルボキシル基の一部または全部を封鎖したものであってもよく、或いは例えば極少量のグリセリン、ペンタエリスリトール等の如き三官能以上のエステル形成性化合物で実質的に線状のポリマーが得られる範囲内で共重合したものであってもよい。
【0014】
さらに本発明のコンデンサ用ポリエステルフィルムは、主たる成分のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのほかに、有機高分子を混合した混合体からなっていても良い。ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは90mol%以上含有することが好ましい。
【0015】
かかる有機高分子としてポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレン4,4’−テトラメチレンジフェニルジカルボキシレート、ポリエチレン−2,7−ナフタレンジカルボキシレート、ポリトリメチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリネオペンチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリ(ビス(4−エチレンオキシフェニル)スルホン)−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等を挙げることができ、これらの中でポリエチレンイソフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリ(ビス(4−エチレンオキシフェニル)スルホン)−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましい。
【0016】
これらの有機高分子は1種のみならず2種以上を、本発明のコンデンサ用ポリエステルフィルムにおいて、高分子の繰返し単位で10mol%相当、好ましくは5mol%相当まで、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートと共に混合した混合体となるように使用できる。
【0017】
かかる混合体の製造は一般に知られたポリエステル組成物の製造方法によって実施できる。本発明におけるポリエステルは従来公知の方法で、例えばジカルボン酸とグリコールの反応で直接低重合度ポリエステルを得る方法や、ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとを従来公知のエステル交換触媒である、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、コバルトを含む化合物の一種または二種以上を用いて反応させた後、重合触媒の存在下で重合が行なわれる。重合触媒としては三酸化アンチモン、五酸化アンチモンのようなアンチモン化合物、二酸化ゲルマニウムで代表されるようなゲルマニウム化合物、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラフェニルチタネートまたはこれらの部分加水分解物、蓚酸チタニルアンモニウム、蓚酸チタニルカリウム、チタントリスアセチルアセトネートのようなチタン化合物が挙げられる。
【0018】
エステル交換反応を経由して重合を行う場合は、重合反応前にエステル交換触媒を失活させる目的でトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ−n−ブチルホスフェート、正リン酸等のリン化合物が添加されるが、リン元素としてのポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート中の含有量は20〜100ppmであることがポリエステルの熱安定性の点から好ましい。
【0019】
なお、ポリエステルは溶融重合後これをチップ化し、加熱減圧下または窒素などの不活性気流中において固相重合することもできる。
【0020】
ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる成分としてなるポリエステルの固有粘度は、0.40dl/g以上0.90dl/g以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.43〜0.85dl/g、特に好ましくは0.45〜0.80dl/gである。固有粘度が0.40dl/g未満であるとフィルムが脆くなり、フィルムの製膜時の破断が発生し易くなる。また、コンデンサの加工工程の搬送でフィルムの破断が発生し易くなるため好ましくない。また、フィルムの固有粘度が0.90dl/gを超えると、ポリマーの固有粘度をかなり高くする必要があり、通常の合成手法では重合に長時間を要し生産性が悪くなるため好ましくない。
【0021】
[熱歪み率]
温度t℃におけるフィルムの縦方向(MD)の長さLMD(t)に基づいて、温度T℃におけるフィルムの縦方向の熱歪み率RMD(T)を、 RMD(T)={[LMD(T)−LMD(35)]/LMD(35)}×100(%) によって定義する。ここでLMD(35)は、温度35℃におけるフィルムの縦方向(MD)の長さである。すなわち本発明では、温度35℃におけるフィルム長さを基準として、温度によって変化するフィルム長さの変化度合いにより、その熱歪み率を定義する。そして本発明のフィルムは、温度150℃におけるフィルムの縦方向の熱歪み率RMD(150)が、−1.5%≦RMD(150)≦0.0を特徴とする。
【0022】
ここで、150℃での熱歪み率RMD(150)が−1.5%未満であると、フィルムの表面に金属層を設ける過程でフィルムが収縮し、平面性が低下するのでコンデンサの誘電損失が悪化する。一方この値が、0.0%を超えると熱プレスに際して形状不良を生じることがあり、絶縁抵抗が低下する。
【0023】
そして本発明では、温度t℃におけるフィルムの横方向(TD)の長さLTD(t)に基づいて、温度T℃におけるフィルムの横方向の熱歪み率RTD(T)を、 RTD(T)={[LTD(T)−LTD(35)]/LTD(35)}×100(%) によって定義した場合に、温度150℃におけるフィルムの横方向の熱歪み率RTD(150)が、−1.0%≦RTD(150)≦0.0%であることが好ましい。
【0024】
この値が−1.0%未満であるとフィルムの表面に金属層を設ける過程でフィルムが収縮し、静電容量が不足することがある。一方、0.0%を超えると表面に金属層を設けた後に、金属蒸着フィルムがカールを起こし、コンデンサの加工において歩留りを低下させることがある。
【0025】
また本発明では、温度210℃での熱歪み率RMD(210)とRTD(210)が、−3.5%≦RMD(210)≦0.0%、かつ−3.5%≦RTD(210)≦0.0%であることがより好ましい。210℃での熱歪み率RMD(210)またはRTD(210)が、−3.5%未満または0.0%を超えると、メタリコン(素子の両端面に電極金属を溶射)に際してフィルムの変形により接触不良になり、容量不足になることがある。
【0026】
[5%歪み強度の縦横比]
本発明では、フィルムの横方向の5%歪み強度に対するフィルムの縦方向の5%歪み強度の比率、すなわち縦方向の5%歪み強度を横方向の5%歪み強度で割った値が、0.90以上1.40以下であることが好ましい。この比が0.90未満であると加工時に縦方向に伸びやすく、1.40を超える場合、縦方向(MD)の150℃での熱歪み率RMD(150)が−1.5%未満になることがあり、好ましくない。
【0027】
[フライスペック]
本発明のフィルムは、平均径が30μmを超えるフライスペックの個数が10個/m2以下であることを必要とする。より好ましくは8個/m2以下、特に好ましくは5個/m2以下である。ここで、フライスペックとは樹脂中に含まれる添加剤(滑剤等)や異物を核にして発生し、核とその周辺にできるフィルムを構成する樹脂の膜厚みが薄くなった部分(ボイド)から構成されるものである。そしてその平均径とは、フライスペックの長径と短径の平均である。
【0028】
このフライスペックが大きいと樹脂の膜厚みの薄い範囲が広がるため、製膜時や適当な幅へのスリット時、コンデンサの加工工程等で急激な張力変動や急激な加熱があった場合に応力集中により膜の破れが発生し、絶縁性能が低下する。また、膜の破れが起こらなかった場合でも、樹脂の膜厚みが薄いため、絶縁性能が低下する傾向にある。そしてコンデンサの誘電体としてより高い絶縁性能を確保するには、平均径が30μmを超えるフライスペックの存在頻度を10個/m2以下にすることが必要となる。
【0029】
サイズの大きいフライスペック数を上記範囲にするには、製膜時のフィルターとして線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜35μm、好ましくは15〜30μmの不織布型フィルターでろ過することが好ましい。フィルターの目開きが35μmを超えると溶融ポリマー中の粗大粒子を減少させる効果がなく、一方目開きが10μm未満ではフィルターの目詰まりが発生しやすく工業上実用化が困難である。フィルターとしては他に網状構造物や焼結金属等を用いたものもあるが、不織布型のフィルターと比べると寿命が短く、ろ過効率がやや劣る等の問題がある。さらに、より効果的にサイズの大きいフライスペック数を上記範囲にするには、滑剤自体を予め所定の目開きのフィルターでろ過した後にポリマー内に添加することが好ましい。
【0030】
[表面粗さ(Ra)、(Rz)]
本発明のコンデンサ用ポリエステルフィルムは、中心線平均粗さ(Ra)が35〜75nmであることが好ましい。より好ましくは40〜70nm、特に好ましくは45〜67nmである。また10点平均粗さ(Rz)は、900〜1500nmであることが好ましく、より好ましくは1000〜1450nm、特に好ましくは1100〜1400nmである。
【0031】
中心線平均粗さ(Ra)が35nm未満または10点平均粗さ(Rz)が900nm未満であるとフィルムの滑り性やエア抜け性が悪く、フィルムをロールに巻き取ることが非常に困難となる上に、熱プレス時に素子のつぶれ性が悪く、形状不良や絶縁抵抗の低下を生じることがある。形状不良は滑り性不良が原因であり、素子の中心のつぶれ跡が直線状にならず歪みを生じ、或いは亜鈴状の空洞がつぶれ跡の両端に残る現象である。また、中心線平均粗さ(Ra)が75nmまたは10点平均粗さ(Rz)が1500nmを超えるようにするには粒径の大きな滑剤の添加あるいは滑剤の添加量を増やす必要があるが、本発明のコンデンサ用ポリエステルフィルムの厚みが薄いためにフィルムの製膜における破断頻度が増加するため、生産性が著しく低下する。また、コンデンサの絶縁破壊電圧が低下する。
【0032】
[厚み]
本発明のコンデンサ用ポリエステルフィルムの厚みは0.3〜10.0μmであることが好ましく、より好ましくは0.4〜7.0μm、特に好ましくは0.5〜5.0μmである。フィルムの厚みが0.3μm未満ではフィルムが非常に薄いため、製膜での破断が多発し製膜が困難である。また、フィルムの厚みが10μmを超えるとフライスペックが存在しても十分な樹脂厚みを保つことができるため、絶縁特性の低下現象が発生せず、プレスによる絶縁耐力低下問題もなく、本発明の対象とはならない。
【0033】
[密度]
本発明のコンデンサ用ポリエステルフィルムは、密度が1.340〜1.361g/cm3であることが好ましい。さらに好ましくは1.345〜1.357g/cm3である。密度が1.340g/cm3未満であるとコンデンサ性能のバラツキの原因となり、加工歩留りの低下を引き起こす原因となるため好ましくない。また、1.361g/cm3を超えると結晶性が高くなり過ぎてフィルムの靭性が失われるためフィルム搬送時やスリット加工時の破断頻度が増加するようになる。
【0034】
[添加物]
本発明のコンデンサ用ポリエステルフィルムは、不活性微粒子として、平均粒径の異なる2種類の球状シリカを含有する。これにより、フィルムに滑り性が付与されて、フィルムの製造時、加工時、使用時の走行性やハンドリング性を向上させることができる。さらにそうした目的では、以下に挙げる無機粒子、有機粒子、架橋高分子粒子などの不活性微粒子を少割合含有させることもできる。
【0035】
無機粒子としては、炭酸カルシウム、多孔質シリカ、カオリン、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、フッ化リチウムを挙げることができる。有機塩粒子としては、蓚酸カルシウムやカルシウム、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム等のテレフタル酸塩などが挙げられる。また架橋高分子粒子としては、ジビニルベンゼン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸もしくはメタクリル酸のビニル系モノマの単独または共重合体等を挙げらる。この他に、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、熱硬化エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂などの有機微粒子も用いられる。
【0036】
これら不活性微粒子の粒子径は、平均粒径が0.1μm以上5μm以下であることが好ましい。平均粒子径としてさらに好ましくは0.15μm以上4μm以下であり、0.2μm以上3μm以下が特に好ましい。0.1μm未満では滑り性改善効果が小さいため添加濃度を非常に高くする必要があり、フィルムの製造工程で破断が多くなるため好ましくない。なお、平均粒径0.1μm以上の粒子がフィルム中に存在している場合には、平均粒径0.1μm未満の粒子を別途混在させることは可能である。また平均粒径が5μmを超えると、フィルムの製造工程で破断が多くなるばかりでなく、粒子の脱落によるピンホールが増加するので好ましくない。
【0037】
なお本発明において不活性微粒子の「平均粒径」とは、測定した全粒子の50重量%の点にある粒子の「等価球形直径」を意味する。「等価球形直径」とは粒子と同じ容積を有する想像上の球(理想球)の直径を意味し、粒子の電子顕微鏡または、通常の沈降法による測定から計算して求めることができる。
【0038】
そしてこうした不活性微粒子の全添加量は、0.05重量%以上3重量%以下が好ましく、より好ましくは0.08重量%以上2.5重量%以下であり、0.1量%以上2.0重量%以下が特に好ましい。0.03重量%未満では滑り性の改善が不十分であり、3重量%を超えるとフィルムの製造工程で破断が多くなるため好ましくない。
【0039】
フィルムに添加する不活性微粒子は上記に例示した中から選ばれた単一成分でもよく、二成分あるいは三成分以上を含む多成分でもよい。
【0040】
本発明のポリエステルフィルムは、その用途に応じて結晶核剤、酸化防止剤、熱安定化剤、易滑剤、難燃剤、帯電防止剤、ポリシロキサン等を配合することができる。
【0041】
不活性微粒子やその他の添加剤の添加時期はポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを製膜するまでの段階であれば特に制限はなく、例えば重合段階で添加してもよく、また製膜の際に添加してもよい。均一分散の見地からは、エチレングリコール中に添加して重合時に高濃度添加し、マスターチップとし、無添加チップで希釈するのが好ましい。
【0042】
[球状シリカ粒子(A)(B)]
本発明のフィルムは、不活性微粒子として、平均粒径が0.5〜3.0μmである球状シリカ粒子(A)を0.03〜1.5重量%、および平均粒径が0.01〜1.5μmである球状シリカ粒子(B)を0.05〜2重量%含有し、球状シリカ粒子(A)と球状シリカ粒子(B)はいずれも粒径比が1.0〜1.2であることが好ましい。また、球状シリカ粒子(A)の平均粒径は、球状シリカ粒子(B)の平均粒径より大きいことが好ましい。さらに、球状シリカ粒子(A)は平均粒径が0.8〜2.5μmであることがより好ましく、また球状シリカ粒子(B)は平均粒径が0.01〜1.2μmであることがより好ましい。
【0043】
これら2種類の球状シリカ粒子は、粒径比がともに1.0〜1.2であることにより、個々の微粒子の形状が極めて球に近い形状であって、10nm程度の超微細塊状粒子かまたはこれらが凝集して0.5μm程度の凝集物(塊集粒子)を形成している従来から滑剤として知られているシリカ微粒子とは著しく異なる点に特徴がある。粒径比が1.2を超えると表面粗さへの寄与が減少し、粒子とポリマーの界面にボイドが発生し易くなる。
【0044】
ここで粒径比は、 粒径比=球状シリカ微粒子の平均長径/球状シリカ微粒子の平均短径 によって求める。なお平均長径と平均短径は、任意に選択したサンプル粒子の長径と短径の数値平均によって求める。
【0045】
球状シリカ粒子(A)の平均粒径が0.5μm未満では、フィルムの滑り性や作業性の改善効果が不十分であり、他方3.0μmを超えるとフィルムの破断強度が低下し、破れやすくなり、絶縁欠陥となることがあるため好ましくない。また、球状シリカ粒子(B)の平均粒径が0.01μm未満では、フィルムの滑り性や作業性の改善効果が不十分であり、他方1.5μmを超えるとフィルムの表面が粗化しすぎて、大突起の間の地肌を適度に粗くすることができず、プレス時のつぶれ荷重を小さくすることができなくなる。
【0046】
このように2種類の球状シリカ微粒子を添加することにより、表面の平均粗さが35〜75nmの「つぶれ性」の良い二軸配向ポリエステルフィルムを得ることができる。フィルムの平均表面粗さが35nmより小さいと、十分な滑り性が得られず、巻き取ることが困難になる。またプレス荷重が大きく、コンデンサの形状不良が発生しやすい。また、平均表面粗さが75nmより大きいと、粒径の大きい粒子が多く存在することを意味し、絶縁破壊電圧が低下する。
【0047】
フィルムを安定して製造するために、フィルム厚みよりも平均粒径を小さくすることが好ましい。さらに、平均粒径がフィルム厚みの90%以下であることがより好ましい。
【0048】
球状シリカ粒子は、上述の条件を満たせば、その製法に何ら限定されるものではないが例えば、オルトケイ酸エチル[Si(OC2H5)4]の加水分解から含水シリカ[Si(OH)4]単分散球を作り、さらにこの含水シリカ単分散球を脱水処理して下記シリカ結合を三次元的に成長させることで製造できる(日本化学会誌、’81,No.9,P.1503参照)。
【0049】
本発明において球状シリカ粒子(A)および(B)の添加量は、ポリエステルに対してそれぞれ0.03〜1.5重量%、0.05〜2重量%とすることが好ましい。球状シリカ微粒子(A)の添加量が0.03重量%未満ではフィルムの滑り性や作業性が不十分となり、一方1.5重量%を超えると、フィルムの表面粗度やスペースファクターが増大し、フィルムの破断強度と絶縁破壊電圧が低下して好ましくない。また、球状シリカ微粒子(B)の添加量が0.05重量%未満では、フィルムの滑り性や作業性が不十分となり、一方2重量%を超えると、スリット時に破断が増加する。そしてまた、球状シリカ粒子(A)と球状シリカ粒子(B)の合計含有量は、前述した理由により3重量%以下であることが好ましい。
【0050】
2種類の球状シリカ微粒子を分散含有するポリエステルは、ポリマー重合反応時、例えばエステル交換法による場合のエステル交換反応中あるいは重縮合反応中の任意の時期に、球状シリカ微粒子(好ましくはグリコール中のスラリーとして)を反応系中に添加することにより製造することができる。好ましくは、重合反応の初期、例えば固有粘度が約0.3にいたるまでの間に球状シリカ微粒子を反応系中に添加するのが好ましい。また、これら2種のシリカ微粒子以外にさらに第3成分として、上記2種の微粒子の粒径より小さい滑剤を添加してもよい。
【0051】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムには前述のシリカ微粒子の他、添加剤、例えば安定剤、染料、紫外線吸収剤、および難燃剤などを所望により含有させることができる。
【0052】
[厚みのバラツキ]
本発明のコンデンサ用ポリエステルフィルムにおいて任意の場所での厚みのバラツキはフィルム厚みに対して25%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以下、特に好ましくは15%以下である。フィルムの厚みに対する厚みのバラツキが25%を超えるとコンデンサの誘電体用薄膜として幾重にも積層して使用した場合、厚みのバラツキによりコンデンサとしての性能にバラツキを生じる原因となるため好ましくない。
【0053】
[製造条件]
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主成分とする二軸延伸フィルムである。この二軸延伸フィルムは通常の方法、例えば、該ポリマーを融点以上で溶融させダイスリットから60℃近辺に調温されたキャスティングドラム上に押出して密着冷却固化させ、未延伸フィルムを得る。この未延伸フィルムを縦および横方向に二軸延伸した後、熱固定し、必要に応じて縦方向および/または横方向に弛緩処理することで製造することができる。フィルムの延伸は公知のロール式縦延伸機、赤外線加熱縦延伸機、テンタークリッブ式横延伸機、これらの延伸を複数段階にわけて行う多段式延伸機、チューブラ延伸機、オーブン式縦延伸機、同時二軸延伸機などを用いて行うことができるが特に限定されるものではない。本発明においては、フィルムの縦方向の150℃における熱歪み率を小さい値に制御する必要があり、同時二軸延伸が好ましい。
【0054】
以下に、本発明のポリエステルフィルムの製造方法について述べるが必ずしもこれに限定されるものではない。先ず、同時二軸延伸法による製造につき説明する。同時二軸延伸機の縦方向の延伸機構には従来の方式であるスクリューの溝にクリップを乗せてクリップ間隔を拡げていくスクリュー方式、パンタグラフを用いてクリップ間隔を拡げていくパンタグラフ方式がある。これ等には、製膜速度が遅いこと、延伸倍率等の条件変更が容易でない等の問題があったが既にこのような設備を所有する場合、本発明に用いることができる。一方、近年、リニアモーター方式の同時二軸テンターが開発され、その製膜速度の高さ等から注目を集めている。リニアモーター方式の同時二軸延伸では、これらの問題を一挙に解決できる。従って新規に同時二軸延伸機を導入する場合にはこの方式の設備を使用するのが好ましい。また、同時二軸延伸では、逐次二軸延伸のように縦延伸ローラーを使用しないため、フィルム表面の傷が少なくなるという長所がある。その他、逐次二軸延伸ではポリエステルのベンゼン環又はナフタレン環の面がフィルム面と平行になりやすく、厚み方向の屈折率nzが小さくなり、引裂き伝播抵抗が小さく、層状剥離し易い。同時二軸延伸ではこれが改善される。また、熱固定領域で縦弛緩できる構造のものがあり、150〜210℃の縦方向の熱歪み率を小さくできる。これらの特徴が本発明のコンデンサ用フィルムへの要求特性と合致するので、本発明においては同時二軸延伸を採用するのが好ましい。
【0055】
本発明でいう同時二軸延伸とは、フィルムの縦方向、横方向に同時に配向を与えるための延伸であり、同時二軸延伸機を用い、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、縦方向および横方向に延伸する操作をいう。尚、ここで、フィルムの縦方向とはフィルムの長手方向であり、横方向とはフィルムの幅方向である。もちろん、縦方向と横方向の延伸が時間的に同時に延伸されている部分があればよいのであって、従って、横方向または縦方向に単独に先に延伸した後に、縦方向と横方向とを同時に延伸する方法や、さらに同時二軸延伸後に横方向または縦方向に単独に更に延伸する方法なども本発明の範囲に含まれる。
【0056】
本発明のポリエステルフィルムを製造するには、所定の不活性微粒子を含有させた後、例えば通常の押出温度、すなわち融点温度(以下Tmと表わす)以上かつ(Tm+70)℃以下の温度で、溶融押出されたフィルム状溶融物を回転冷却ドラムの表面で急冷し、固有粘度が0.40〜0.90dl/gの未延伸フィルムを得る。ポリエチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレートを例にすれば、乾燥は170℃で6時間程度、押出し温度は300℃近辺、冷却ドラムの表面温度は60℃程度である。未延伸フィルムの端部と中央部の厚みの比率(端部の厚み/中央部の厚み)は、望ましくは、1以上、10以下であり、好ましくは1以上、5未満、さらに好ましくは1以上、3未満である。前記厚みの比率が1未満であるか、10を越えるとフィルム破れまたはクリップ外れが多発するので好ましくない。
【0057】
次いで、この未延伸フィルムを、同時二軸延伸機に該フィルムの両端部をクリップで把持して導き、予熱ゾーンで、(ポリエステルのガラス転移点温度Tg−40)〜(Tg+50)℃に加熱した後、一段階もしくは二段階以上の多段階で、(Tg−10)〜(Tg+70)℃で、面積倍率10〜40倍(縦倍2〜6倍)の同時二軸延伸を施す。また必要に応じて、その後さらに、(ポリエステルの融点Tm−120)〜(Tm−10)℃の温度範囲で、一段階もしくは二段階以上の多段階で、面積倍率2〜5倍に同時二軸延伸しても良い。続いて、(Tm−70)〜(Tm)℃の温度範囲で熱固定を施し、必要であれば熱固定を施しながら、または熱固定からの冷却過程で、好ましくは100〜245℃の温度範囲で縦および横方向に、好ましくは各方向に対して1〜10%の範囲で弛緩処理を行う。ポリエチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレートの場合、予熱温度は140℃程度、延伸温度は145℃程度、熱固定温度は240℃程度が好ましい。必要ならば熱固定を行いながら縦および横方向に弛緩処理を施し、その後フィルムを室温まで冷やして巻き取り、目的とする同時二軸ポリエステルフィルムを得る。尚、本発明では、フィルムの表面特性を付与するため、例えば易接着性、易滑性、離型性、制電性を付与するために、同時二軸延伸の前または後の工程で、ポリエステルフィルムの表面に塗剤をコーテングすることも好ましく行うことができる。
【0058】
本発明のフィルムは通常の逐次二軸延伸でも製造できる。前述したように公知の方法で得られたポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの未延伸フィルムを120〜180℃、より好ましくは125〜170℃、特に好ましくは130〜160℃で縦方向にロール式縦延伸機で3.0〜5.0倍、より好ましくは3.3〜4.6倍延伸する。赤外線加熱式縦延伸機を用いてもよいが、特に薄いフィルムを延伸する場合にはフィルム全体を均一に加熱するのに有利であるためロール式縦延伸機の方が好ましい。縦延伸で無理なく延伸するためには延伸を複数回に分けて多段延伸することが好ましい。縦延伸後さらにステンター内で120〜180℃、より好ましくは125〜170℃、特に好ましくは130〜160℃で横方向に3.0〜4.5倍、より好ましくは3.5〜4.3倍延伸し、195〜250℃、より好ましくは205〜245℃で0.3〜50秒間熱処理を行い、その後、縦方向および/または横方向に弛緩率0.5〜15%の範囲で熱弛緩処理を行うことで所望のポリエステルフィルムを得ることができる。なお、横方向の延伸を複数段階に分割する多段延伸を用いてもよい。
【0059】
本発明のポリエステルフィルムは、フィルムコンデンサの誘電体として用いられるが、従来のポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)フィルムコンデンサに比べて、誘電体フィルムのガラス転移温度が高いために、より使用環境温度が高い場所で使用されるフィルムコンデンサに好ましく適用される。特に電気・電子機器の小型化により従来よりも熱源に接近した整流回路、自動車の電装部品としてエンジン周辺や車内に設置される電装部品の回路等では使用環境温度が高温になるため好ましく用いられる。また、ハイブリッドカーや電気自動車、電子交換機等の変圧回路、電流変換回路等などの高電圧下での耐電圧特性や高周波下での容量安定化が要求されるコンデンサ用のフィルムとして好ましく適用される。
【0060】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はその要旨を変えない限り、以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、本発明における種々の物性値及び特性の測定方法、定義は以下の通りである。
【0061】
(1)ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの成分量(主成分モル比、共重合成分モル比)の算出
フィルムサンプルを測定溶媒(CDCl3:CF3COOD=1:1)に溶解後1H−NMR測定を行い、得られた各シグナルの積分比をもって算出する。
【0062】
(2)熱歪み率
セイコー電子工業(株)製測定モジュールTMA/SS120C型およびデータ解析装置として同社製熱分析システムSSC/5200H型を用いて、フィルムサンプルを幅4mmのフィルム縦方向(MD)に長い短冊状にサンプリングし、縦方向に一定荷重2.0MPaを負荷させた状態で室温から昇温速度5℃/分で昇温する。そして35℃、150℃、および210℃において、フィルムの長さを測り、前述の計算式により縦方向の熱歪み率RMDを算出する。また横方向(TD)の熱歪み率RTDは、横方向(TD)に長いサンプルを切り出す以外は上記に準じる。
【0063】
(3)フライスペック
フィルム面を万能投影機を用いて偏光透過照明にて50倍に拡大して測定面積1m2に存在するフライスペックを観察、マーキングする。さらに光学顕微鏡で各々のフライスペックを観察し、フライスペックの核およびその周辺に発生したボイドを含めて平均径、すなわち(長径十短径)/2を求め、その値が30μmを超えるものの数を数える。
【0064】
(4)表面粗さ(中心線平均粗さ:Ra、10点平均粗さ:Rz)
中心線平均粗さ(Ra)はJISB0601で定義される値である。本発明では非接触式三次元粗さ計(小坂研究所製ET−30HK)を用いて、波長780nmの半導体レーザー、ビーム径1.6μmの光触針で測定長(Lx)1mm、サンプリングピッチ2μm、カットオフ0.25mm、厚み方向拡大倍率1万倍、面方向拡大倍率200倍、走査線数100本(Ly=0.2mm)の条件にてフィルム表面の突起プロファイルを測定し、表面粗さ(Ra、Rz)を算出する。
【0065】
(5)密度
硝酸カルシウム水溶液を用いた密度勾配管で、25℃での浮沈法により測定する。
【0066】
(6)5%歪み強度(F5値)
フィルムを試料巾10mm、長さ150mmに切り、チャック間100mmにして引張速度100mm/分、チャート速度500mm/分でインストロンタイプの万能引張試験装置で引張る。MD、TD両方向の測定を行い、得られた荷重−伸び曲線から5%伸長時の強度を読み取り、原断面積で除して5%歪み強度(N/mm2)とする。MD方向のF5値をTD方向のF5値で除して、縦横比を算出する。
【0067】
(7)フィルム厚み、厚みのバラツキ
製膜したフィルムの任意の場所から縦10cm×横10cmのサンプルを縦、横ともに10cm以上の間隔をおいて50枚採取する。各々のサンプルについての厚み(μm)T1、T2…T50を、幅(cm)、長さ(cm)、重量(g)、密度(g/cm3)から下式で算出し、さらに50サンプルの平均厚みTavを求めてフィルム厚みとする。また、上述の50サンプルの中の最大厚みTmaxと最小厚みTminの差を求め、平均厚みTavに対する割合を下式で算出して厚みのバラツキとする。
厚みT(μm)=[重量/(幅×長さ×密度)]×10000
平均厚みTav(μm)=(T1+T2+…+T50)/50
厚みのバラツキ(%)=[(Tmax−Tmin)/平均厚みTav]×100
【0068】
(8)不活性微粒子の平均粒径
島津制作所製CP−50型セントリフューグルパーティクルサイズアナライザー(Centrifugal Particle Size Annalyzer)を用いて測定する。得られる遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲線から、50重量%に相当する粒径を読み取り、この値を平均粒径とする(「粒度測定技術」日刊工業新聞発行、1975年頁242〜247参照)。
【0069】
(9)不活性微粒子の粒径比
a)フィルム中の粒子の場合
試料フィルム小片を走査型電子顕微鏡用試料台に固定し、日本電子製スパッタリング装置(JFC−1100型イオンスパッタリング装置)を用いてフィルム表面に下記条件にてイオンエッチング処理を施す。条件はベルジャー内に試料を設置し、約10-3Torrの真空状態で電圧0.25kV、電流12.5mAにて約10分間イオンエッチングを実施する。さらに同装置にてフィルム表面に金スパッタを施し、走査型電子顕微鏡にて倍率1〜3万倍で観察し、日本レギュレーター製ルーゼックス500にて少なくとも200個の粒子の長径と短径を測定する。長径と短径のそれぞれにおいて、測定した値の合計を測定数で割ることにより、平均長径と平均短径を求める。そしてこの平均長径と平均短径から、粒径比を求める。
【0070】
b)粉体からの場合
電子顕微鏡の試料台上に粒子粉体を個々の粒子ができるだけ重ならないように散在させ、金スパッタ装置によりこの表面に金薄膜蒸着層を厚み200〜300オングストロームで形成し、走査型電子顕微鏡にて倍率1〜3万倍で観察し、日本レギュレーター製ルーゼックス500にて少なくとも200個の粒子の長径と短径を測定する。そして上記a)と同様にそれぞれの平均値を算出して、粒径比を求める。
【0071】
(10)フィルムの製膜性
二軸延伸フィルムを24時間連続で製膜したときのフィルムの製膜状態を観察し、下記の基準で評価した。
◎:破断回数は0回/24時間であり、極めて安定な製膜が可能。
○:破断回数は1〜3回/24時間であり、安定な製膜が可能。
×:破断回数は4回以上/24時間であり、製膜が不安定。
【0072】
(11)フィルムロールの巻姿
フィルムを幅550mm、長さ10000mでロールに巻き取った後の巻姿を製膜・スリット時およびコンデンサ加工における蒸着後について各々観察し、下記の基準で評価した。
◎:製膜・スリット時および蒸着後ともに肉眼の観察で表面のシワ、巻ズレ等がなく、巻姿が良好。
×:製膜・スリット時および/または蒸着後の肉眼の観察で表面のシワ、巻ズレ等が確認され、巻姿が不良。
【0073】
(12)絶縁抵抗
0.1μFのコンデンササンプル200個を23℃、65%RHの雰囲気下において、YHP社製の超絶縁抵抗計4329Aにて印加電圧500Vでの1分値として測定し、絶縁抵抗が5000MΩ未満のコンデンササンプルを不良品として以下の基準で判定した。なお、本発明においては○と△を合格とした。
○:不良品が4個未満。
△:不良品が4個以上10個未満。
×:不良品が10個以上。
【0074】
(13)絶縁破壊電圧(BDV)
JIS C 2318に示す方法に従って測定し、n=200の最小値を絶縁破壊電圧(BDV)とした。本発明において、絶縁破壊電圧は220V/μm以上であることが好ましく240V/μm以上であることが特に好ましい。
【0075】
[実施例1]
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100部、エチレングリコール60部をエステル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03部を使用し、不活性微粒子からなる滑剤として、粒径比1.1、平均粒径1.0μmの球状シリカ粒子(A)を0.40重量%および粒径比1.1、平均粒径0.5μmの球状シリカ粒子(B)を0.30重量%含有するように添加して、常法に従ってエステル交換反応をさせた後、トリメチルフォスフェート0.023部を添加し実質的にエステル交換反応を終了させた。なお以下の実施例と比較例のいずれにおいても、用いた球状シリカ粒子の粒径比は、いずれも1.1である。
【0076】
ついで、三酸化アンチモン0.024部を添加し、引き続き高温、高真空化で常法にて重合反応を行い、固有粘度0.62dl/gのポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN Tg=121℃)を得た。このPENポリマーを170℃で5時間乾燥させた後、押出し機に供給し、溶融温度295℃で溶融し、線径14μmのステンレス鋼細線からなる平均目開き30μの不織布型フィルターでろ過し、ダイスリットより押出し後、キャスティングドラム上で冷却固化させて未延伸フィルムを作成した。
【0077】
この未延伸フィルムを、同時二軸延伸機に導入し、140℃で予熱した後、145℃で縦方向に4.2倍、横方向に4.0倍クリップで把持しながら同時に延伸した。その後、第1、2、3熱固定ゾーンにおいてそれぞれ210、230、237℃で2秒間ずつ熱固定しつつ3%縦弛緩を与え、厚みが4.0μmの二軸配向フィルムを得た。二軸配向フィルムの物性および評価結果を表1に示す。
【0078】
次に、得られたポリエステルフィルムは製膜後1週間後に70℃24時間処理した後、片面に表面抵抗値が2Ω/□となるようにアルミニウムを真空蒸着した。その際、長手方向に走るマージン部を有するストライプ状に蒸着した(蒸着部の幅58mm、マージン部の幅2mmの繰り返し)。次に蒸着フィルムに直流800Vをフィルム全幅に印加する電圧処理を行い、各蒸着部の中央と各マージン部の中央に刃を入れてスリットし、左もしくは右に1mmのマージンを有する全幅30mmのテープ状の巻取リールとした。
【0079】
得られたリールの左マージンおよび右マージンのもの各1枚づつを重ね合わせて巻回し、静電容量0.1μFのコンデンサ素子を得た。このコンデンサ素子を温度150℃、圧力196MPaで5分間プレスした。これに両端面にメタリコンを溶射して外部電極とし、メタリコンにリード線を溶接して外装としてエポキシ樹脂で硬化させ巻回型コンデンサとした。コンデンサとしての評価結果を表1に示す。絶縁破壊電圧が290V/μmと高く、また絶縁抵抗特性にも優れている。またフィルムの製膜性にも特に優れている。
【0080】
[比較例1]
滑材として添加する不活性微粒子は、平均粒径とその添加濃度を表1に示すものに変えて、未延伸フィルムを実施例1と同様にして作成した。このフィルムを135℃で縦方向(長手方向)に1.9倍延伸し、引き続き145℃で縦方向に2倍延伸(縦延伸倍率3.8倍)して、145℃で横方向(幅方向)に3.6倍逐次二軸延伸し、その後234℃で3秒間熱固定し、厚みが4.0μmの二軸配向フィルムを得てロールに巻き取った。フィルム単体を評価し、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作成し評価した。この結果を表1に示す。絶縁破壊電圧が290V/μmと高く、また絶縁抵抗特性にも優れている。
【0081】
[比較例2]
滑材として添加する不活性微粒子は、平均粒径とその添加濃度を表1に示すものに変え、かつ溶融物濾過フィルターとして平均目開き50μmのものを用いた以外は、実施例1と同様にしてフィルムを製膜して、コンデンサ素子を作成し評価した。この結果を表1に示す。この場合、本発明で要件とするフライスペック数を満たすものが得られず、そして絶縁破壊電圧が190V/μmと低いものしか得られなかった。
【0082】
[比較例3]
表1に示す滑剤組成とし、熱固定温度を各ゾーン195℃として、縦弛緩は与えなかった。それ以外は実施例1と同様にしてフィルムを製膜して、コンデンサ素子を作成し評価した。この結果を表1に示す。150℃の縦方向の熱歪み率がマイナス側に大きく、フィルムロールの巻姿も不良であり、コンデンサの形状不良が多発した。
【0083】
[比較例4]
延伸条件に変更することでフィルムの熱歪み率を変えた以外は、比較例1と同様にしてフィルムを製膜して、コンデンサ素子を作成し評価した。この結果を表1に示す。150℃の縦方向の熱歪み率がプラス側に大きく、フィルムロールの巻姿も不良であり、絶縁抵抗特性が劣っていた。
【0084】
【表1】
【0085】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる成分としてなる絶縁特性に優れ、加工性特に熱プレス時の特性低下のないコンデンサ用誘電体に好適なフィルムを提供することができる。
Claims (5)
- ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする二軸配向フィルムであり、該フィルムが同時二軸延伸法によって製造され、かつ縦弛緩処理が施されており、かつ平均粒径の異なる二種類の球状シリカ粒子を含有し、温度t℃におけるフィルムの縦方向(MD)の長さLMD(t)に基づいて、温度T℃におけるフィルムの縦方向の熱歪み率RMD(T)を、 RMD(T)={[LMD(T)−LMD(35)]/LMD(35)}×100(%) によって定義した場合に、温度150℃におけるフィルムの縦方向の熱歪み率RMD(150)が、−0.6%≦RMD(150)≦0.0%であり、フィルム厚みが0.3〜10μm、平均径が30μmを超えるフライスペックの個数が10個/m2以下であることを特徴とするコンデンサ用ポリエステルフィルム。
- 温度t℃におけるフィルムの横方向(TD)の長さLTD(t)に基づいて、温度T℃におけるフィルムの横方向の熱歪み率RTD(T)を、 RTD(T)={[LTD(T)−LTD(35)]/LTD(35)}×100(%) によって定義した場合に、温度150℃におけるフィルムの横方向の熱歪み率RTD(150)が、−1.0%≦RTD(150)≦0.0%であることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ用ポリエステルフィルム。
- 温度210℃での熱歪み率RMD(210)とRTD(210)が、−1.9%≦RMD(210)≦0.0%、かつ−3.5%≦RTD(210)≦0.0%であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンデンサ用ポリエステルフィルム。
- フィルムの横方向の5%歪み強度に対するフィルムの縦方向の5%歪み強度の比率が、0.90以上1.40以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンデンサ用ポリエステルフィルム。
- 平均粒径の異なる二種類の球状シリカは、平均粒径が0.5〜3.0μmである球状シリカ粒子(A)と平均粒径が0.01〜1.5μmである球状シリカ粒子(B)であり、球状シリカ粒子(A)と球状シリカ粒子(B)はいずれも粒径比が1.0〜1.2であって、含有量は球状シリカ粒子(A)が0.03〜1.5重量%で球状シリカ粒子(B)が0.05〜2重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンデンサ用ポリエステルフィルム。
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