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JP3847371B2 - 吸水性樹脂組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた衛生用品 - Google Patents

吸水性樹脂組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた衛生用品 Download PDF

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸水性樹脂組成物の製造法に関する。本発明で得られた吸水性樹脂組成物は、生理用品、おむつ、使い捨て雑巾等の衛生用品や保水剤等の農園芸用品、汚泥の凝固剤、建材の結露防止剤、油類の脱水剤等に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吸水性樹脂としては各種のものが知られているが、吸水性能が不十分なもの、保存時に吸水性樹脂粉末が吸湿し凝集して流動性に問題があるもの、加工時に樹脂粉末が発塵して取り扱い性に劣るもの等それぞれに欠点が指摘されている。また、吸水性樹脂が用いられた衛生用品の使用時に粘着感がある等の欠点が指摘されているものもある。
【0003】
このような欠点を改良するため吸水性樹脂には、種々の改良が施されている。たとえば、吸水性樹脂に表面近傍を架橋剤により架橋する方法や、吸水性樹脂粉末の表面近傍を界面活性剤でコーティング処理する方法等の方法によれば、吸水性能や使用時の粘着感を改良しうる。しかし、かかる方法によって得られる吸水性樹脂も流動性や発塵性の点で十分でない。
【0004】
また、特開昭60−163956号公報には、吸水性樹脂粉末に、無機質粉末の存在下で水と架橋剤を添加し、架橋反応と水の留去を同時に行う方法が開示されている。しかし、この方法では得られる吸水性樹脂組成物の流動性を改良できるが、発塵性を満足できない。また、特開平2−153903号公報には、吸水性樹脂粉末を架橋剤により架橋させる際に、水およびエーテル化合物を存在させる方法が開示されている。しかし、この方法では得られる吸水性樹脂組成物の流動性を十分満足できない。また、特開平4−11470号公報には、吸水性樹脂粉末に、無機質粉末の存在下で水、架橋剤および分散剤を添加する技術が開示されている。しかし、この方法では、発塵性を満足するものの、使用時の粘着感が残る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、各種吸水性能を有し、かつ使用時の粘着感を満足するとともに、発塵性、流動性も良好な吸水性樹脂組成物を製造する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記の如き課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、吸水性樹脂粉末に、不活性な無機質粉末の存在下で水と架橋剤を添加して、架橋反応と水の留去を行なうに際し、水と架橋剤とともにポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩を添加することにより、前記目的を達成しうる吸水性樹脂組成物が得られることを見出した。本発明はかかる新たな知見に基づいて完成されたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
吸水性樹脂としては、架橋剤と反応する官能基を有する各種公知のものを使用できる。たとえば、カルボキシル基、水酸基、スルホン基、アミノ基等を有する単量体単位を重合体または共重合体の構成成分として含有する各種公知の吸水性樹脂があげられるが、これらの吸水性樹脂中でも、カルボキシル基を有するものが好ましい。
【0008】
吸水性樹脂の具体例としては、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリオキシエチレン架橋物、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩重合体の架橋物、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩−(メタ)アクリルアミド−スルホン化アクリルアミド3元共重合体の架橋物、多糖類(たとえば澱粉等)−(メタ)アクリル酸グラフト共重合体の架橋物、多糖類−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物の架橋物、多糖類−(メタ)アクリル酸アルキルエステルグラフト共重合体のケン化物の架橋物、多糖類−アクリルアミド共重合体のケン化物の架橋物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル−酢酸ビニル共重合体のケン化物の架橋物等を例示できる。これら吸水性樹脂のなかでも、本発明では(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩重合体の架橋物が好ましい。これら吸水性樹脂は単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0009】
吸水性樹脂粉末の粒径に、特に限定はなく、粉末状または粒子状である限り、その形状、大きさ等も制限はない。通常は10〜600メッシュ程度の粒径を有するものが好ましい。
【0010】
不活性な無機質粉末としては、例えば含水二酸化ケイ素粉末、含水酸化アルミニウム粉末、含水酸化チタン粉末もしくはこれらの無水物、またはこれらを主成分として含有するものの粉末等があげられる。これら不活性な無機質粉末は単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。前記無機質粉末の結晶系には制限はなく、例えば酸化アルミニウム粉末ではα型、β型、γ型のいずれも同様に有効に利用でき、酸化チタン粉末ではTiO、Ti23 、 TiO2 のいずれであってもよい。また、これらの含水物粉末の含水量についても特に限定はなく、例えば水酸化アルミニウム粉末ではAl23 ・ H2 O粉末、Al23 ・ 2H2 O粉末、Al23 ・ 3H2 O粉末を、酸化チタン粉末ではTiO2 ・ H2 O粉末、TiO2 ・ 2H2 O粉末等を同様に用いられる。前記含水または無水の無機質を主成分として含有するものの粉末としては、例えばコロイダルシリカ、ホワイトカーボン、超微粒子状シリカ等の含水二酸化ケイ素および(または)無水二酸化ケイ素(以下、微粒子シリカという)を主成分とするものの粉末、板状水和アルミナ、繊維状水和アルミナのように含水および無水の酸化アルミニウムを主成分とするものの粉末、ルチル型またはアナタース型の含水または無水酸化チタンを主成分として含有するものの粉末等を例示することができる。これら不活性な無機質粉末のうちでは、微粒子状シリカ、二酸化チタン粉末またはアルミナ粉末等が好ましい。なお、当該無機質粉末の粒径としては、平均粒径が0.001〜10μmのものが好ましく、0.005〜1μmのものがさらに好ましい。
【0011】
これら不活性な無機質粉末は、吸水性樹脂粉末を架橋剤により架橋反応させるに際して、吸水性樹脂粉末が凝集することを防止して吸水性樹脂粉末の表面近傍を均一に架橋するために用いられる。すなわち、不活性な無機質粉末の使用により、吸水膨潤状態における吸水性樹脂粒子の相互間の分散性を向上させ、流動性を改善することができる。かかる観点から、不活性な無機質粉末の使用量は、吸水性樹脂粉末100部(重量部、以下同様)に対し、0.1〜30部程度、好ましくは1〜20部とされる。
【0012】
架橋剤とは、前記吸水性樹脂中に存在するカルボキシレート、水酸基、スルホン基、アミノ基等の官能基と反応しうる2個以上の官能基を有する化合物をいい、このようなものであれば特に限定することなく使用することができる。このような架橋剤としては、例えばジグリシジルエーテル系化合物、多価金属塩、ハロエポキシ系化合物、アルデヒド系化合物またはポリイソシアネート系化合物等があげられる。これら架橋剤のなかでも、本発明ではジグリシジルエーテル系化合物が好ましい。
【0013】
前記ジグリシジルエーテル系化合物の具体例としては、たとえば(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル等があげられ、特にエチレングリコールシジルエーテルが好ましい。
【0014】
前記多価金属塩の具体例としては、たとえばマグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛等の2価金属またはアルミニウム、鉄等の3価金属のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩等があげられ、より具体的には硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化第2鉄、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミウム、ポリ塩化アルミウム、硝酸鉄、硝酸カルシウム、硝酸アルミウム等があげられる。
【0015】
前記ハロエポキシ系化合物の具体例としては、たとえばエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、α−メチルエピクロルヒドリン等があげられ、アルデヒド系化合物の具体例としては、たとえばグルタルアルデヒド、グリオキザール等があげられ、イソシアネート系化合物の具体例としては、たとえば、2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等があげられる。
【0016】
前記架橋剤は、吸水性樹脂の種類に応じて適宜選定してそれぞれを単独で用いてもよく、また2種以上を混合し用いてもよい。本発明では、架橋剤を使用して吸水性樹脂の表面近傍に再度架橋構造を付与することにより、得られる吸水性樹脂粉末の吸水能、吸水速度等の吸水性能や、発塵等の取り扱い性、製品使用時の粘着感等を向上させる。また、かかる観点から前記架橋剤の使用量は、吸水性樹脂粉末100部に対し0.005〜5部程度、好ましくは0.01〜1部とされる。
【0017】
ポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩としては、各種のものを使用できるが重合度が2000〜10000程度のものが好ましい。なお、アルカリ金属塩としてはナトリウム塩またはカリウム塩等を例示できる。ポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩は、吸水性樹脂粉末および無機質粉末の相互の固着を高め、これら粉末による発塵を著しく低下させると同時に流動性を向上させるために使用される。かかる観点からその使用量は、吸水性樹脂粉末100部に対し0.01〜10部程度、好ましくは0.1〜5部とされる。
【0018】
本発明の吸水性樹脂組成物の製造は、まず前記所定量の吸水性樹脂の粉末と不活性な無機質粉末を混合しておき、この混合物に、所定量の水、架橋剤およびポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩を加えて、架橋反応を行うとともに、水の留去を行なう。ここで水は、架橋した吸水性樹脂組成物が吸水時に高いゲル強度を示し、かつ衛生用品としての使用時に粘着感がない等の諸性能を満足させるために用いられる。かかる観点から水の使用量は吸水性樹脂粉末100部に対し5〜50部程度、好ましくは10〜40部とされる。
【0019】
また、吸水性樹脂粉末および不活性な無機質粉末からなる混合物に、水、架橋剤およびポリアクリル酸ナトリウムを添加する方法は特に限定されず、各種方法が採用できるが、工業的見地からは、シャワリング方式やスプレー方式が好ましい。なお、水、架橋剤およびポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩を添加する際または添加した後には、通常、撹拌操作が行われるが、当該撹拌方法は、前記成分が実質的に均一混合される限りいずれの方法も採用でき、例えば各種形状の撹拌羽根をもつ撹拌機、ニーダー、パイプラインミキサー等をそのまま用いることができる。
【0020】
また、本発明の製造法では、前記工程と同時にまたはその後に、反応系内を加熱することにより、吸水性樹脂粉末を架橋させるとともに水を留去させる。加熱条件は、使用する架橋剤の種類、不活性な無機質粉末の種類や使用量、得られる吸水性樹脂組成物の用途等により異なるため一概には決められないが、通常40〜150℃程度が好ましい。また、反応系内を適宜に減圧して水の留去を促進することもできる。なお、吸水性樹脂粉末および不活性な無機質粉末からなる混合物を予め加熱しておき、ついで水、架橋剤およびポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩を添加することもできる。
【0021】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により、更に具体的に説明するのが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0022】
実施例1
吸水性樹脂の粉末(荒川化学工業(株)製、商品名アラソーブ、ポリアクリル酸カリウム塩架橋物)100gおよび不活性な無機質粉末(日本アエロジル(株)製、商品名アエロジル200、平均粒子径約0.012μmの微粒子シリカ)3gをセパラブルフラスコに入れ、撹拌機で充分撹拌しながら、次いで架橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル0.2g、水25gおよびポリアクリル酸ナトリウム0.2g(和光純薬工業(株)製、重合度2700〜7500)の混合物を徐々に加え、均一な分散状態にした。その後、加熱し、約120℃で水を留去させながら約1時間架橋させることにより、本発明の吸水性樹脂組成物を得た。得られた吸水性樹脂組成物を用いて下記方法により、吸水能、吸水速度、ゲル強度、粘着感、発塵性および流動性を測定した。それらの結果を表2に示す。
【0023】
(吸水能)
200mlのビーカーに0.9%食塩水150gと吸水性樹脂組成物0.12gとを加え、30分間放置したのち、200メッシュの金網で濾過し、遊離してくる水の重量を測定し、下式により算出した。
吸水能=(添加水の重量−遊離水の重量)/吸水性樹脂組成物の重量
【0024】
(吸水速度)
100mlのビーカーに0.9%食塩水50gと撹拌子とを入れ、マグネチックスターラーにて600rpmの速度で撹拌しながら、この中に吸水性樹脂組成物2gを投入すると、吸水膨潤作用により内容物の流動性が急速に低下し、含水ゲル状となり、撹拌中心の水流渦が消えるという現象が観測される。ここで吸水性樹脂組成物の投入時から水流渦が消えるまでの所要時間を吸水速度とした。
【0025】
(ゲル強度)
0.9%食塩水50gと吸水性樹脂組成物2gを混合してゲル(以下、25倍ゲルという)を調製し、飯尾電機(株)製のネオカードメーターによりゲルの硬さを測定した。ここでゲルの硬さとはゲルの破断に至るまでの弾性率をいう。
【0026】
(ゲルの粘着感)
ネオカードメーターにより前記25倍ゲルの破断力を求め、これらの測定値をもってゲルの粘着感を評価した。ここで破断力とは弾性力の限界に対し、弾性体を破壊させる力をいう。
【0027】
(流動性)
嵩密度測定装置(JIS K−6721)を用い、ダンパーを差し込んだ漏斗に吸水性樹脂組成物を約120mlを入れ、所定位置に100mlのカップをセットした後、速やかにダンパーを開け、吸水性樹脂組成物をカップ内に落下させ、該カップから盛り上がった部分の角度(安息角)を測定した。
【0028】
(発塵性)
デジタル粉塵計(柴田化学機器(株)製、P5L2型)をガラス管で直結した吸引瓶にロートを通して、吸水性樹脂組成物20gを一度に落下させ、生じた粉塵量(cpm)を1分間カウントした。
【0029】
実施例2、比較例1〜3
実施例1において、各成分の使用量を表1に示すように変更した他は、実施例1と同様にして本発明の吸水性樹脂組成物を得た。得られた吸水性樹脂組成物の諸性能を実施例1と同様にして測定した。結果を表2に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003847371
【0031】
【表2】
Figure 0003847371

Claims (4)

  1. 架橋物である吸水性樹脂の粉末に、不活性な無機質粉末の存在下で水、架橋剤およびポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩の混合物を添加し、当該添加と同時または添加後に反応系を加熱することにより、吸水性樹脂粉末を架橋するとともに水の留去を行なって表面近傍に再度架橋構造を付与することを特徴とする吸水性樹脂組成物の製造方法。
  2. ポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩の重合度が2000〜10000である請求項1に記載の製造方法。
  3. シャワリングまたはスプレーによって上記混合物の添加を行い、当該添加と同時または添加後に撹拌を行うことを特徴とする請求項1または2記載の製造方法
  4. 無機質粉末の平均粒径が0.001〜10μmであることを特徴とする請求項1、2または3記載の製造方法
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