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JP3728225B2 - 分注器具 - Google Patents

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JP3728225B2
JP3728225B2 JP2001269237A JP2001269237A JP3728225B2 JP 3728225 B2 JP3728225 B2 JP 3728225B2 JP 2001269237 A JP2001269237 A JP 2001269237A JP 2001269237 A JP2001269237 A JP 2001269237A JP 3728225 B2 JP3728225 B2 JP 3728225B2
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幸司 小林
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ある試験管に収納されている液状の試料の一部を他の試験管に分注するための分注器具に関し、例えば真空採血により採取された血液を分注するのに好適に用いられる、分注器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液状の試料を例えば試験管などに採取した後、該液状の試料を分注するためにピペットなどの実験器具や様々な分注装置が用いられている。
【0003】
しかしながら、液状の試料によっては、ピペットや通常の分注装置を用いることができないことがある。すなわち、人体もしくは環境などに悪影響を及ぼす液状の試料では、ピペットや通常の分注装置を用いることができない。例えば、血液試料では、ウィルスなどの微生物感染の可能性があるため、通常のピペットや分注装置を用いた場合、取扱者が感染する恐れがある。
【0004】
また、例えば特願平10−509586号公報に記載の細胞機能測定の場合のように、採取した血液を一定量のLPSで刺激することを特徴とする方法では、LPSを遮断した状態で血液試料を分注する必要がある。すなわち、通常のピペットや分注装置を用いた場合には、外気中のLPSが混入し、正確な診断を行うことができなくなる。
【0005】
従って、上記のように、人体もしくは環境などに悪影響を及ぼす恐れがある液状試料や、外気との接触により化学的もしくは物理的な変化を生じる恐れがある液状の試料などを取り扱う際には、液状の試料を外部と接触させることなく分注する必要がある。従来、この種の液状の試料を分注する場合、液状の試料が収納された閉鎖系容器から他の容器に注射器を用いて移しかえる方法が用いられていた。
【0006】
しかしながら、注射器を用いる方法では、液状の試料の一部を他の容器に移動させる操作が煩雑であり、かつ注射器の針先から試料がたれたりし、感染などのおそれがあった。また、液状の試料の一部を正確な量だけ他の容器に移動させることが困難であった。
【0007】
他方、特開2000−300544号公報には、このような問題を解決する分注器具が開示されている。図5は、この先行技術に記載の分注器具を示す。ここでは、液状の試料26が、内部が第1の圧力とされている第1の試験管27から、第1の圧力よりも低い第2の圧力とされている第2の試験管29に、第1,第2の圧力の圧力差を利用して移動される。この分注器具は、両端に針先23a,23bを有する針管23と、針管23の長さ方向途中に固定された保持部材24と、筒状ホルダー21とを有する。筒状ホルダー21の長さ方向中央に隔壁21aが形成されており、隔壁21aに、上記針管23が固定される。
【0008】
また、上記と同様の構造を備えた分注器具が、特開平2000−262497号公報にも開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平2000−300544号公報に記載の分注器具では、針管23をホルダー21に装着する際に、針管23の針先に手指が触れ、ユーザーが怪我をしたり、感染症に感染する恐れがあった。また、合成樹脂などからなるホルダー21と、金属からなる針管23とを有するため、廃棄に際しては、これらを分別して廃棄しなければならなかった。従って、多数の分注器具を用いる臨床現場等において、廃棄に際して煩雑な作業が強いられていた。また、分別廃棄に際し、針23をホルダー21から外さなければならず、この際に手指が受傷したり、感染症に感染する恐れもあった。
【0010】
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、使用及び廃棄に際しての安全性がさらに高められており、かつ容易に廃棄することができる分注器具を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液状の試料が収納されており、内部が第1の圧力とされて栓体により閉成されている第1の試験管から、第1の圧力よりも低い第2の圧力とされて栓体により閉成されている第2の試験管に、液状の試料の一部を第1の圧力と第2の圧力との圧力差を利用して移動させる分注方法に用いられる分注器具であって、後端に開口を有し、該開口から第1の試験管が栓体側から挿入される第1のホルダーと、後端に開口を有し、該開口から第2の試験管が栓体側から挿入される第2のホルダーとを備え、前記第1,第2のホルダーの前端から、各ホルダー内において後方に延ばされた第1,第2の針管がそれぞれ形成されており、第1のホルダーの第1の針管が第1の試験管の栓体を貫通するように構成されており、第2のホルダーの第2の針管が、第2の試験管の栓体を貫通するように構成されており、第1の針管と第2の針管とが液密的に連通されるように、第1,第2のホルダーが互いの前端側において結合されており、前記第1,第2のホルダー及び第1,第2の針管が合成樹脂により構成されている、分注器具である。
【0012】
本発明に係る分注器具の特定の局面では、第1のホルダーの前端に凹部が形成されており、該凹部に第1の針管の流路が開口しており、第2の針管に連なり、かつその先端に至る流路を有する突出部が第2のホルダーの前端に形成されており、前記突出部が前記凹部に挿入されている。
【0013】
本発明のさらに別の特定の局面では、前記突出部が前記凹部に圧入されている。
本発明のさらに他の特定の局面では、前記突出部の外周面に雄ねじが形成されており、前記凹部の内周面に前記雄ねじと噛み合う雌ねじが形成されており、前記突出部が前記凹部にねじ止めされている。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る分注装置を示す縦断面図であり、図2はその外観を示す斜視図である。
【0015】
分注器具1は、第1,第2のホルダー2,3を有する。第1,第2のホルダー2,3は、筒状の形状を有し、それぞれ、後端に開口2a,3aを有する。開口2a,3aの周囲にはフランジ部2b,3bが形成されている。
【0016】
開口2a,3aは、後述する第1,第2の試験管が挿入される部分に相当する。なお、開口2a,3aが開いている側を後端とし、反対側の端部2c,3cを前端側とする。
【0017】
ホルダー2,3の端部2c,3cから後方に延びるように、ホルダー2,3内には、第1,第2の針管4,5が形成されている。針管4,5は、中空針のような形状を有し、内部に流路4a,5aが形成されている。流路4a,5aは、針管4,5の針先4b,5b側において開口している。針先4b,5bは、第1,第2の試験管の栓体を貫通し得るように尖らされている。
【0018】
第1のホルダー2においては、端部2cの端面から後方に凹んだ凹部2dが形成されている。凹部2dは、略円筒状の形状を有し、略円筒状の後述の突出部3dが圧入され得る寸法とされている。凹部2dの底面には、前述した針管4の流路4aが開いている。
【0019】
第2のホルダー3においては、端部3cから前端側に突出している突出部3dが形成されており、該突出部3d内には、突出方向に延ばされた流路3eが形成されている。この流路3eは、針管5内の流路5aに連通しており、かつ突出部3dの先端において開口している。
【0020】
本実施形態では、上記針管4,5は、それぞれ、第1,第2のホルダー2,3と合成樹脂により一体的に形成されている。
第1,第2のホルダー2,3は、上記突出部3dを凹部2dに圧入することにより各前端側において結合されている。針管5の内部の流路5aは、突出部3dの流路3eを介して針管4の流路4aに連通されている。
【0021】
なお、ホルダー2,3は、上記のように、合成樹脂成形品により構成されているが、このような合成樹脂としては、ポリプロピレンなどの適宜の合成樹脂を用いることができる。好ましくは、第1,第2のホルダー2,3は透明な合成樹脂により構成され、それによって後述する試験管内の状況を外部から視認することができる。
【0022】
次に、上記分注器具1を用いて、第1の試験管から第2の試験管に、外気との接触を遮断した状態で液状の試料を分注する方法を、図3を参照して説明する。まず、図3に示すように、液状の試料6が収納された第1の試験管7を用意する。第1の試験管7は、栓体8により閉成されている。栓体8で閉成された第1の試験管7内は、第1の圧力とされている。この第1の圧力については、後述する第2の圧力よりも高ければ特に限定されないが、通常、大気圧とされる。
【0023】
また、液状の試料6を収納した第1の試験管7を用意する方法については特に限定されない。すなわち、第1の試験管として真空採血管などを用意し、第1の試験管7に栓体8が取り付けられた状態で、血液などの液状の試料6を栓体8を貫通する採血針を用いて吸引し、液状の試料6を試験管7内に収納してもよい。あるいは、第1の試験管7内に、液状の試料6を収納した後、栓体8により閉成してもよい。
【0024】
もっとも、好ましくは、真空採血管のように、真空吸引により液状の試料6を収納する方法が用いられる。すなわち、第1の試験管7に栓体8が取り付けられた構造に、真空吸引により液状の試料6を注入する方法では、最初の液状の試料6の収納操作を外気と遮断した状態で行うことができる。
【0025】
他方、図3に示されている第2の試験管9を用意する。第2の試験管9内の圧力は、第1の試験管7内の圧力、すなわち第1の圧力よりも低い第2の圧力とされている。そして、第2の試験管9は栓体10により閉成されている。第2の圧力の大きさは、第1の圧力との圧力差を利用して液状の試料6の一部を移動させる量に応じて定められる。
【0026】
次に、図1に示した分注器具1の第1のホルダー2内に、第1の試験管7を挿入し、針管4により栓体8を貫通させる。同時に、あるいは直後に、第2のホルダー3に、第2の試験管9を挿入し、栓体10を針管5により貫通する。その結果、第1の試験管7と、第2の試験管9とが分注器具1の針管4,5により連通される。そのため、第1の試験管7内の第1の圧力と、第2の試験管9内の圧力差により、液状の試料6が第2の試験管9側に流れ込む。
【0027】
液状の試料6の移動量は、第1,第2の圧力の圧力差に依存する。従って、第2の圧力の大きさを、液状の試料6を移動させる量に応じて設定しておくことにより、所望量の液状の試料6を第1の試験管7から第2の試験管9に移動させることができる。
【0028】
上記分注操作に際しては、閉鎖系容器である第1,第2の試験管7,9と、第1,第2の試験管7,9内を液密的に連通させる分注器具1とが用いられるため、液状の試料6が外気と接触することはない。
【0029】
よって、外気と遮断した状態で液状の試料6の分注を行い得るので、液状の試料6として、感染の恐れがある血液試料を用いた場合や、人体もしくは環境などに悪影響を及ぼす毒物などを用いた場合であっても、操作者に感染や汚染の恐れを引き起こすことなく分注作業を安全に行うことができる。
【0030】
しかも、上記のように、針管4,5が、ホルダー2,3と合成樹脂により一体的に構成されているため、針管をホルダーに固定する作業を必要とせず、直ちにホルダー2,3を用いることができる。加えて、廃棄に際しても、すべてが合成樹脂材料から構成されているので、プラスチック廃棄物として直ちに廃棄することができる。また、廃棄に際し、分解作業を必要としないため、廃棄に際して針先4b,5bにより手指が損傷したり、血液感染が生じたりする恐れもない。
【0031】
なお、上記第1,第2の試験管7,9を構成する材料については特に限定されず、ガラス、合成樹脂などの通常の採血管や試験管に用いられる適宜の材料を用いることができる。また、栓体8,10を構成する材料についても、エラストマーなどからなる適宜の弾性材料を用いることができる。
【0032】
なお、針管4の長さについては、図1に示した分注操作において針先4bが液状の試料6の液面から最終的に露出することがないように選択することが必要である。すなわち、液状の試料6を第1の試験管7から第2の試験管9に移動させた後においても、針管4の先端4bが液状の試料6の液面よりも下方に位置するように針管4の長さを選択することが必要である。
【0033】
上記実施形態では、突出部3dを凹部2dに圧入することにより、針管4,5が液密的に連通されると共に、ホルダー2,3が連結されていたが、他の構造を用いてもよい。例えば、図4に示すように、突出部3dの外周面に雄ねじ3fを形成し、凹部2dの内周面に雄ねじ3fと噛み合う雌ねじ2fを形成してもよい。この場合には、突出部3dと、凹部2dとが、ねじ止めされて、ホルダー2,3が連結される。すなわち、第2のホルダー3の突出部3dを第1のホルダー2の凹部2dにねじ込むことにより、両ホルダー2,3が連結されると共に、針管4,5の流路4a,5aが液密的に連通される。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る分注器具では、第1のホルダーの第1の針管と、第2のホルダーの第2の針管とが液密的に連通されるように第1,第2ホルダーが互いの前端側において結合されているので、第1のホルダー内に内部が第1の圧力とされて栓体により閉栓されている第1の試験管を挿入し、第1の針管により該栓体を貫通し、内部が第1圧力よりも低い第2の圧力とされて栓体により閉栓されている第2の試験管を第2のホルダーに挿入し、第2の針管により栓体を貫通することにより、液状の試料が第1,第2の圧力の圧力差により第1の試験管から第2の試験管に移動される。この場合、液状の試料の移動量は、第1,第2の圧力の圧力差により調整される。
【0035】
従って、外気と液状の試料を遮断した状態で、第1の試験管から第2の試験管に、液状の試料の一部を容易にかつ高精度に移動させることができる。従って、液状の試料の分注を安全にかつ高精度に行うことが可能となる。
【0036】
加えて、本発明の分注器具では、第1,第2のホルダーと一体に、第1,第2針管が構成されており、かつ全体が合成樹脂により構成されているので、使用に際して針をホルダーに取り付けるような煩雑な作業を省略することができ、従って、針先により操作者が受傷したり、感染症に感染したりする恐れがない。また、使用後には、分注器具全体をプラスチック廃棄物として容易に廃棄することができる。また、廃棄に際して分解作業を必要としないため、針管による手指の受傷や感染症への感染の恐れも生じない。
【0037】
よって、本発明に係る分注器具を用いることにより、液状の試料を安全にかつ高精度に分注し得るだけでなく、使用から廃棄までの操作を簡略化することができると共に、使用時及び廃棄時の安全性を高めることができる。
【0038】
第1のホルダーの先端に、凹部が形成されており、第2のホルダーに突出部が形成されている場合には、該突出部を凹部に挿入することにより、第1,第2のホルダーの第1,第2の針管の流路が連通される。
【0039】
また、第1のホルダーの針管と第2のホルダーの針管とを液密的に連通する構造については特に限定されないが、突出部が凹部に圧入される構造では、複雑な構造を必要とすることなく、第1,第2の針管を液密的に連通させることができる。
【0040】
また、突出部の外周面に雄ねじが形成されており、凹部の内周面に該雄ねじと噛み合う雌ねじが形成されている場合には、第2のホルダーの突出部を第1のホルダーの凹部にねじ込むだけて、第1の針管と、第2の針管とを液密的に連通させることができると共に、第1,第2のホルダーを確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施実施形態に係る分注器具の縦断面図。
【図2】図1に示した実施形態の分注器具の外観を示す斜視図。
【図3】図1に示した実施形態の分注器具を用いた分注方法を説明するための縦断面図。
【図4】第1のホルダーの突出部と第2のホルダーの凹部との連結構造の他の例を説明するための部分切欠断面図。
【図5】従来の分注器具を説明するための縦断面図。
【符号の説明】
1…分注器具
2,3…第1,第2のホルダー
2a,3a…開口
2c,3c…先端
2d…凹部
2f…雌ねじ
3d…突出部
3e…流路
3f…雄ねじ
4,5…第1,第2の針管
4a,5a…流路
4b,5b…針先
6…液状の試料
7…第1の試験管
8…栓体
9…第2の試験管
10…栓体

Claims (3)

  1. 液状の試料が収納されており、内部が第1の圧力とされて栓体により閉成されている第1の試験管から、第1の圧力よりも低い第2の圧力とされて栓体により閉成されている第2の試験管に、液状の試料の一部を第1の圧力と第2の圧力との圧力差を利用して移動させる分注方法に用いられる分注器具であって、
    後端に開口を有し、該開口から第1の試験管が栓体側から挿入される第1のホルダーと、
    後端に開口を有し、該開口から第2の試験管が栓体側から挿入される第2のホルダーとを備え、
    前記第1,第2のホルダーの前端から、各ホルダー内において後方に延ばされた第1,第2の針管がそれぞれ形成されており、第1のホルダーの第1の針管が第1の試験管の栓体を貫通するように構成されており、第2のホルダーの第2の針管が、第2の試験管の栓体を貫通するように構成されており、
    第1の針管と第2の針管とが液密的に連通されるように、第1,第2のホルダーが互いの前端側において結合されており、前記第1,第2のホルダー及び第1,第2の針管が合成樹脂により構成されており、
    第1のホルダーの前端に凹部が形成されており、該凹部に第1の針管の流路が開口しており、第2の針管に連なり、かつその先端に至る流路を有する突出部が前記第2のホルダーの前端に形成されており、前記突出部が前記凹部に挿入されている、分注器具。
  2. 前記突出部が前記凹部に圧入されている、請求項1に記載の分注器具。
  3. 前記突出部の外周面に雄ねじが形成されており、前記凹部の内周面に前記雄ねじと噛み合う雌ねじが形成されており、前記突出部が前記凹部にねじ止めされている、請求項1に記載の分注器具。
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