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JP3704875B2 - 画像記録方法及び装置 - Google Patents

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JP3704875B2 JP07861197A JP7861197A JP3704875B2 JP 3704875 B2 JP3704875 B2 JP 3704875B2 JP 07861197 A JP07861197 A JP 07861197A JP 7861197 A JP7861197 A JP 7861197A JP 3704875 B2 JP3704875 B2 JP 3704875B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体的な画像をホログラフィックステレオグラムに記録する画像記録方法及び画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホログラフィックステレオグラムは、被写体を異なる観察点から順次撮影することにより得られた多数の画像を原画として、これらを1枚のホログラム用記録媒体に短冊状又はドット状の要素ホログラムとして順次記録することにより作製される。
【0003】
例えば、横方向のみに視差情報を持つホログラフィックステレオグラムでは、図22に示すように、被写体300を横方向の異なる観察点から順次撮影することにより得られた複数の原画301a〜301eが、短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体302に順次露光され記録される。
【0004】
このホログラフィックステレオグラムでは、横方向の異なる観察点から順次撮影することにより得られた画像情報が、短冊状の要素ホログラムとして横方向に順次記録されているので、このホログラフィックステレオグラムを観察者が両目で見たとき、その左右の目にそれぞれ写る2次元画像は若干異なるものとなる。これにより、観察者は視差を感じ、三次元画像が再生される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のホログラフィックステレオグラムでは、良好な再生像を得ることができなかった。具体的には、従来のホログラフィックステレオグラムでは、再生像が不鮮明である、再生像が暗くコントラストが悪い、再生像の視野角が狭い等の問題があった。
【0006】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、より良好な再生像を得ることができるようにホログラフィックステレオグラムに画像を記録する画像記録方法及び画像記録装置を提供するとを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
ホログラフィックステレオグラムから良好な再生像を得られるようにするためには、記録画像の露光中にホログラム用記録媒体を完全に固定し、光の波長オーダーほどの微小な振動も起こさないようにすることが必要である。また、ホログラフィックステレオグラムの作製時には、ホログラム用記録媒体を少しずつ移送して非常に多数の要素ホログラムを順次記録することとなるので、ホログラフィックステレオグラムを作製する画像記録装置を実用的なものとするためには、ホログラフィックステレオグラムの作製時にホログラム用記録媒体を速やかに移送できるようになされている必要がある。したがって、ホログラム用記録媒体の保持及び移送手段として、ホログラム用記録媒体の移送が速やかに行えるとともに、ホログラム用記録媒体の移送が完了し停止した後に、振動を残さないようなものが要求される。
【0008】
例えば、通常の電動ステージを用いてホログラム用記録媒体を移送するようにすると、ホログラム用記録媒体の移送後、要素ホログラムの形成が可能となる程度にまでホログラム用記録媒体の振動が減衰するまでに、2秒程度の時間を要する。このため、電動ステージを用いて要素ホログラムを形成する毎に移送を行うと、1つのホログラフィックステレオグラムを作製するまでに非常に長い時間を要することとなる。
【0009】
そこで、本発明者は、ホログラム用記録媒体の振動をより速やかに抑えることができる保持及び移送手段について検討した。その結果、電動ステージの代わりに、長尺状のホログラム用記録媒体を2本の平行ローラの間にローディングさせ、トーションコイルばね等により所定の引っ張り力テンションが与えられるようにして保持し、2本の平行ローラの間に掛け渡されたところに物体光を入射させるようにすることにより、ホログラム用記録媒体の振動をより速やかに抑えることが可能であることを見出した。このような構成とすることにより、ホログラム用記録媒体の移送後に振動が減衰するまでの時間が、電導ステージを用いた場合に比べて、4分の1以下に低減できた。
【0010】
しかしながら、このような方法を適用しても、完全に振動を抑制するには至らなかった。そこで、本発明者は、ホログラム用記録媒体の振動を更に抑制できるような画像記録方法及び画像記録装置についての更なる研究を進め、下記の発明を成すに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、ホログラム用記録媒体の一方の面に物体光を集光して入射するとともに、前記ホログラム用記録媒体の他方の面に参照光を入射し、前記物体光と前記参照光を干渉させて前記ホログラム用記録媒体上に視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次短冊状又はドット状の要素ホログラムとして記録する画像記録方法において、
前記ホログラム用記録媒体の少なくともいずれかの面に、要素ホログラムの記録領域よりも大きく、かつ、前記ホログラム用記録媒体の両端部に亘る領域よりも小さい接触面積で光学部品を接触させるとともに、間欠送りされる前記ホログラム記録媒体の上流側に配置された液体を含ませた部材から、前記ホログラム記録媒体が送り操作されるとき、前記ホログラム記録媒体と接触することにより、前記ホログラム用記録媒体と前記光学部品との間の接触領域に表面張力により保持されるに足る量の液体を供給しその後、前記ホログラム記録媒体の送り操作を停止した状態で前記ホログラム記録媒体に前記要素ホログラムの記録を行い、前記要素ホログラムの記録後、要素ホログラム毎、前記ホログラム用記録媒体を上記光学部品に対し移動させるようにしたものである。
【0012】
ホログラム用記録媒体と光学部品との間に液体を介在させると、該光学部品と該ホログラム用記録媒体とを、間に空隙を生じさせることなく密着させることができるため、画像記録時におけるホログラム用記録媒体の振動を十分に抑制できるようになる。
【0013】
なお、ホログラム用記録媒体と光学部品との間に液体を介在させるためには、ホログラム用記録媒体及び光学部品を液体中に配置することも考えられるが、ここでは、ホログラム用記録媒体及び光学部品を空気中に配置し、ホログラム用記録媒体と光学部品との間に表面張力によって液体を保持させる。
【0014】
また、この液体をホログラム用記録媒体と光学部品との間に常に充填させた状態に保つため、該液体はホログラム用記録媒体と光学部品との間に連続的に供給されるようになされていることが好ましい。
【0015】
ここで、ホログラム用記録媒体と液体を介して接触する光学部品としては、物体光入射側に配された一次元拡散板及びルーバーフィルムが好適である。すなわち、例えば、ホログラム用記録媒体に対する記録時に、所定の引っ張り力テンションが与えられたホログラム用記録媒体に、これら一次元拡散板及びルーバーフィルムよりなる光学部品を押し当てるようにする。ここで、一次元拡散板は、ホログラフィックステレオグラムを再生する際に上下方向の視野角を広く確保するために、記録時に物体光を面内一次元方向に若干拡散させ、光学系等に起因するノイズ成分を分散させるものである。また、ルーバーフィルムは、参照光がホログラム用記録媒体を通過した後、上述の一次元拡散板等に反射して再度ホログラム用記録媒体に入射するのを防ぐものである。
【0016】
ところで、通常のホログラムにおいて、三次元画像を再生するための照明光源と、ホログラムとは空間的に離れている。このため、通常のホログラムでは、再生のために広い空間を必要とし、また、最適な条件で再生するにはホログラムと照明光源との位置関係を決められた条件にセットしなければならない。これは、複数の要素ホログラムからなるホログラフィックステレオグラムにおいても同様である。
【0017】
これに対して、照明光源とホログラムが一体化していれば、照明のための空間が不要になって小型化を図ることができ、しかも、ホログラムと照明光源の位置関係が常に一定となるので、常に最適な条件で再生を行うことができる。そして、これを実現するものとして、透明な光導入ブロックに記録媒体を貼り付けて記録再生を行うエッジリット方式のホログラムがある。
【0018】
このようなエッジリット方式のホログラムでは、再生用照明光の光源と光導入ブロックを一体化することにより、再生用の光学系を小型化することができ、しかも、常に最適な条件で再生を行うことができる。また、エッジリット方式のホログラムは、再生用照明光の入射角度が大きくなるため、光導入ブロックの外部から入射した光によって像が再生されるようなことがないという特徴を有している。このため、エッジリット方式のホログラムは、ヘッドアップディスプレイ装置のように、太陽等からの光によって像が再生されると好ましくないような分野において利用が進んでいる。
【0019】
以上のように、エッジリット方式のホログラムは、数々の利点を有している。そこで、このようなエッジリット方式を、本発明に係る画像記録方法に適用するようにしてもよい。このときは、視差画像列の各画像データに基づく各画像を要素ホログラムとして、エッジリット方式によって順次記録するようにする。
【0020】
上述のように、エッジリット方式では、透明な光導入ブロックにホログラム用記録媒体を貼り付け、この光導入ブロックを介して参照光あるいは照明光をホログラム用記録媒体の面に対して鋭角に入射させて記録あるいは再生を行う。このエッジリット方式を、ホログラフィックステレオグラムに適用したときも、照明光源とホログラフィックステレオグラムを一体化することができるため、照明のための空間が不要となり、また、ホログラフィックステレオグラムと照明光源の位置関係が常に一定となるので、常に最適な条件での再生を行うことができる。
【0021】
エッジリット方式によって記録を行う場合、光導入ブロックは、ホログラム用記録媒体に物体光入射側から接触させてもよいし、参照光入射側から接触させてもよい。但し、エッジリット方式によって記録を行う場合においても、上述したように、物体光入射側のホログラム用記録媒体との接触部には、一次元拡散板及びルーバーフィルムを配することが好ましい。このときには、ホログラム用記録媒体の物体光入射側に一次元拡散板及びルーバーフィルムを配し、ホログラム用記録媒体の参照光入射側に光導入ブロックを配する。そして、光導入ブロックとホログラム用記録媒体とを液体を介して接触するようにする。なお、以下の説明において、光導入ブロックが参照光入射側に配されていることを明示する必要があるときには、当該光導入ブロックのことを参照光導入ブロックと称する。そして、参照光導入ブロックをホログラム用記録媒体に接触させる場合、この間に介在させる液体としては、ホログラム用記録媒体と参照光導入ブロックとのインデックスマッチングを行うインデックスマッチング液が好適である。
【0022】
エッジリット方式によって記録を行うに際して、ホログラム用記録媒体と光導入ブロックとの間で屈折率が大きく変化するようだと、ホログラム用記録媒体の面に対して鋭角に入射された参照光が参照光導入ブロックとホログラム用記録媒体との界面で全反射してしまったり、ホログラム用記録媒体において実際に記録がなされる画像記録層表面の凹凸が画像に木目調のムラとなって現れたりする問題が生じる。これを解決するためには、例えば、ホログラム用記録媒体と参照光導入ブロックとのインデックスマッチングを行える液体中で露光を行うようにすればよい。しかし、液体中で露光を行おうとすると、画像記録装置の構成が複雑化及び大型化してしまい、しかも頻繁なメンテナンスも必要となるため、ホログラフィックステレオグラムの作製を自動化するのが難しくなる。
【0023】
これに比べて、上述のように、ホログラム用記録媒体と参照光導入ブロックとの間のみにインデックスマッチング液を介在させるようにすると、参照光導入ブロックとホログラム用記録媒体とを完全に密着させることができ、しかも、画像記録装置の複雑化及び大型化を招くこともない。さらに、ホログラム用記録媒体の移送毎に、参照光導入ブロックをホログラム用記録媒体に近接又は離反する方向に移動させる必要もなくなるため、かえって画像記録装置の構成を簡略化することも可能となる。
【0024】
なお、インデックスマッチング液によってホログラム用記録媒体と参照光導入ブロックとのインデックスマッチングを行えるようにするには、参照光導入ブロックとインデックスマッチング液との界面、及びインデックスマッチング液とホログラム用記録媒体との界面で全反射を起こさない条件とすること、さらには、各界面での強度反射率(s成分)が小さくなるような条件とすることが必要である。
【0025】
参照光導入ブロックとホログラム用記録媒体との間に介在させる液体が上述の条件を満たすと、参照光導入ブロックを通過した参照光がホログラム用記録媒体に入射される際に、この参照光が全反射されるのを防止できる。また、画像に木目調のムラが現れるのを防止できる。したがって、作製されたホログラフィックステレオグラムの画質を向上させることができる。
【0026】
上述した画像記録方法を実現するためには、例えば、以下に示すような画像記録装置を用いる。
【0027】
本発明に係る画像記録装置は、ホログラム用記録媒体の一方の面に物体光を集光して入射するとともに、前記ホログラム用記録媒体の他方の面に参照光を入射し、前記物体光と前記参照光を干渉させて前記ホログラム用記録媒体上に視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次短冊状又はドット状の要素ホログラムとして記録する画像記録装置において、前記記録媒体の少なくともいずれかの面に、要素ホログラムの記録領域よりも大きく、かつ、前記ホログラム用記録媒体の両端部に亘る領域よりも小さい接触面積で接触する光学部品と、液体を含んで、間欠送りされる前記ホログラム記録媒体の上流側に配置され、送り操作される前記ホログラム記録媒体と接触することにより、前記ホログラム用記録媒体と前記光学部品との間の接触領域に表面張力により保持されるに足る量の液体を供給する液体供給手段と、前記要素ホログラムの記録後、前記ホログラム用記録媒体を前記光学部品に対し前記要素ホログラム毎に間欠的に移動させる記録媒体移動手段と
を備える。
【0028】
上記画像記録装置は、液体供給手段を備えるため、ホログラム用記録媒体と光学部品との間に液体を介在させることができ、これにより、該光学部品と該ホログラム用記録媒体とを、間に空隙を生じさせることなく密着させることができるようになり、ホログラム用記録媒体の振動を十分に抑制できるものとなる。
【0029】
上記液体供給手段としては、ホログラム用記録媒体と光学部品との間に、連続的に液体を供給できるものが好ましい。このような液体供給手段としては、部材と部材との間に液体を供給するような従来公知の手段がいずれも使用可能であるが、例えば、液体を含ませたスポンジのごとき発泡体が好適である。すなわち、液体を含ませたスポンジのごとき発泡体を、ホログラム用記録媒体と光学部品の界面近傍に配することにより、液体を連続的にホログラム用記録媒体と光学部品との間に供給することが可能となる。
【0030】
上記画像記録装置において、ホログラム用記録媒体と液体を介して接触する光学部品は、上述したとおり、物体光入射側に設けられた一次元拡散板及びルーバーフィルムであってもよいし、エッジリット方式による記録がなされる場合には参照光入射側に配された参照光導入ブロックであってもよい。エッジリット方式による記録がなされる場合には、ホログラム用記録媒体と参照光導入ブロックの間に介在させる液体としてインデックスマッチング液を用いればよいことも上述したとおりである。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0032】
1.第1の画像記録方法及び画像記録装置
本発明に係る第1の画像記録方法及び画像記録装置の実施の形態について説明する。
【0033】
1−1 画像記録装置の概要本発明に係る第1の画像記録装置の一実施形態であるホログラフィックステレオグラムプリンタシステムの概略について説明する。
【0034】
図1に、このホログラフィックステレオグラムプリンタシステム10の構成を示す。このホログラフィックステレオグラムプリンタシステム10は、データ処理部11と、制御用コンピュータ12と、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13とから構成される。
【0035】
データ処理部11は、視差画像列撮影装置14から出力される、実物体を横方向の異なる複数の観察点から撮影(例えば多眼式カメラによる同時撮影又は移動式カメラによる連続撮影)することにより得られた複数画像分の画像データD1、又はコンピュータ15から出力される、横方向に順次視差を与えて作成された複数のレンダリング画像の各画像データD2に基づいて視差画像列を生成し、当該視差画像列の各画像データD3に対して所定のホログラム用の画像処理を施してホログラム用画像データD4とした後、これらをメモリ又はハードデイスク等の記録媒体16に仮記録する。
【0036】
また、データ処理部11は、この後の露光動作時、記録媒体16に記録された視差画像列の各画像データD4を順番に読み出し、読み出された各画像データD5を順次制御用コンピュータ12に送出する。
【0037】
制御用コンピュータ12は、露光動作時、データ処理部11から供給される視差画像列の各画像データD5に基づいて、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13のシャッタ17、液晶ディスプレイ(LCD)18、後述するプリンタヘッド部をそれぞれ駆動制御する。
【0038】
ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13は、図1との対応部分に同一符号を付した図2に示されるような構成を有し、上述した制御用コンピュータ12から供給される画像データD5に基づいてLCD18を駆動して、これら各画像データD5に基づく各画像をそれぞれ短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体19に順次記録し、ホログラフィックステレオグラムを作製する。
【0039】
具体的には、制御用コンピュータ12から供給される画像データD5のうちの1つの画像データに基づいてLCD18を駆動させることにより、LCD18に当該画像データD5に基づく画像を表示させると共に、制御用コンピュータ12からシャッタ17に制御信号S1を送出してこれを開くように駆動させることにより、レーザ光源20から出射されたレーザ光L1をシャッタ17、ハーフミラー21及びミラー22を順次介してスペーシャルフイルタ23に入射させるようになされている。
【0040】
このレーザ光L1は、スペーシャルフイルタ23及びコリメータレンズ24よって拡大され、LCD18を透過することにより当該LCD18に表示された画像に応じた投影光に変換された後、集光レンズ25を介してコリメータレンズ26に入射し、当該コリメータレンズ26により横方向に集光された後、プリンタヘッド部27に保持されたホログラム用記録媒体19に入射する。
【0041】
このとき、このホログラム用記録媒体19におけるレーザ光L1の入射位置には、ハーフミラー21において反射したレーザ光L1がシリンドリカルレンズ28、コリメータレンズ29及びミラー30を順次介して参照光としてホログラム用記録媒体19の裏面側から所定の角度をもって入射される。この場合、参照光の光路長は、ハーフミラー21を透過した後ミラー22を介してホログラム用記録媒体19に入射するレーザ光L1(以下、これを物体光と呼ぶ)の光路長とほぼ同じ長さに選定されている。
【0042】
かくしてこのホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13では、この物体光(投影光)と参照光とをホログラム用記録媒体19の記録面上において干渉させることができ、これによりLCD18に表示された画像をホログラム用記録媒体19に短冊状に干渉縞として記録し得るようになされている。
【0043】
さらにこのホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13では、この後この画像の記録が終了すると、制御用コンピュータ12によりシャッタ17が駆動されてレーザ光源20から出射されたレーザ光L1が遮光されると共に、LCD18の駆動が停止され、かつ、制御用コンピュータ12の制御のもとプリンタヘッド部27が駆動され、ホログラム用記録媒体19が要素ホログラムの横幅1本分だけ送られる。
【0044】
さらにこの後、制御用コンピュータ12の制御によりLCD18が駆動して続く画像データD5に基づく画像を表示した後、制御用コンピュータ12の制御によりシャッタ17が開かれてLCD18に表示された画像がホログラム用記録媒体19に記録されると共に、この後同様の動作が順次繰り返される。
【0045】
このようにして、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13においては、供給された視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次ホログラム用記録媒体19に短冊状に記録し得ることができ、これにより所望のホログラフィックステレオグラムを得ることができる。
【0046】
ここで、このホログラフィックステレオグラムプリンタシステムにて使用されるホログラム用記録媒体19について説明する。
【0047】
このホログラム用記録媒体19は、図3に示すように、テープ状に形成されたフィルムベース材19a上に光重合型フォトポリマからなるフォトポリマ層19bが形成されるとともに、当該フォトポリマ層19b上にカバーシート19cが被着されることにより形成された、いわゆるフィルム塗布タイプの記録媒体である。なお、本実施の形態において、感光部となるフォトポリマ層19bには、デュポン株式会社製、商品名:OMNI−DEX(未露光時の屈折率は1.487である。)を使用し、その膜厚は約20μmとした。
【0048】
光重合型フォトポリマは、初期状態では、図4(A)に示すように、モノマMがマトリクスポリマに均一に分散している。これに対して、図4(B)に示すように、10〜400mJ/cm程度のパワーの光L2を照射すると、露光部においてモノマMが重合する。そして、ポリマ化するにつれて周囲からモノマMが移動してモノマMの濃度が場所によって変化し、これにより、屈折率変調が生じる。この後、図4(C)に示すように、1000mJ/cm程度のパワーの紫外線又は可視光L3を全面に照射することにより、モノマMの重合が完了する。このように、光重合型フォトポリマは、入射された光に応じて屈折率が変化するので、参照光と物体光との干渉によって生じる干渉縞を、屈折率の変化として記録することができる。
【0049】
このような光重合型フォトポリマを用いたホログラム用記録媒体19は、露光後に特別な現像処理を施す必要が無い。したがって、光重合型フォトポリマを感光部に用いたホログラム用記録媒体19を使用する上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13は、構成を簡略化することができる。
【0050】
ところで、本発明に係る画像記録装置は、ホログラム用記録媒体の一方の面に物体光を入射するとともにホログラム用記録媒体の他方の面に参照光を入射することにより視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次短冊状又はドット状の要素ホログラムとして記録するものであって、ホログラム用記録媒体の少なくともいずれかの面に接触する光学部品と、ホログラム用記録媒体と光学部品との間に液体を供給する液体供給手段とが配されているものである。
【0051】
このため、上記ホログラフィックステレオグラムプリンタシステム10において、本発明のポイントとなる部分は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13の部分、特にプリンタヘッド部27近傍の部分の構成となる。そこで、以下に、プリンタヘッド部27近傍の構成例について詳細に説明することにより、本発明に係る第1の画像記録装置の実施の形態を説明する。なお、本発明に係る画像記録方法は、ホログラム用記録媒体に対する記録時に、ホログラム用記録媒体の少なくともいずれかの面に光学部品を接触させ、該ホログラム用記録媒体と該光学部品との間に液体を介在させることを特徴とするものであるため、プリンタヘッド部27近傍の動作を説明する中で、その実施の形態が示される。
【0052】
1−2 第1の実施の形態
本実施の形態に係る画像記録装置は、ホログラム用記録媒体19における物体光入射側に、液体を介して、一次元拡散板及びルーバーフィルムよりなる光学部品が接触するような構成となされている。また、本実施の形態に係る画像記録方法は、上述の構成の画像記録装置を用いてホログラフィックステレオグラムを作製するものである。
【0053】
以下、本実施の形態に係る画像記録装置について説明するため、前述したホログラフィックステレオグラムプリンタシステム10におけるホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13のプリンタヘッド部27近傍の構成を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、プリンタヘッド部27は、図5に示されるようなプリンタヘッド部27−1として構成される。
【0054】
プリンタヘッド部27−1は、ホログラム用記録媒体19を保持し、移送する機構を有するものである。
【0055】
即ち、所定位置に装填されたフィルムカートリッジ40内のローラ41を所定のトルクをもって回転自在に軸支すると共に、当該フィルムカートリッジ40から引き出されたホログラム用記録媒体19を間欠送り用ローラ42とローラ43とで挟み込むようにして保持し得るようになされ、これにより当該ホログラム用記録媒体19をローラ41及び間欠送り用ローラ42間において物体光(レーザ光L1)と垂直に位置させ得るようになされている。
【0056】
この場合ローラ41及び間欠送り用ローラ42は、図示しないトーションコイルばねにより互いに離反する方向に付勢されており、これによりローラ41及び間欠送り用ローラ42間に掛け渡されるようにローデイングされたホログラム用記録媒体19に対して所定の引っ張り力テンションを与え得るようになされている。
【0057】
また、これらローラ41及び間欠送り用ローラ42間には、一次元拡散板44及びルーバフィルム45を湾曲させた状態で一体に貼合わせた剛体よりなる光学部材46が物体光の入射位置に対応させて配置される。なお、当該光学部材46は、図示しない光学部品駆動機構により、矢印bで示すようなホログラム用記録媒体19と近接又は離反する方向に移動自在に保持されている。
【0058】
この場合、光学部品駆動機構は、露光動作開始前に制御用コンピュータ12から供給される制御信号S2に基づいて駆動し、光学部材46をホログラム用記録媒体19に近接する方向に移動させることにより当該光学部材46の湾曲した先端部をローラ41及び間欠送り用ローラ42間にローデイングされたホログラム用記録媒体19の物体光の入射位置に押しつけるようになされている。
【0059】
これにより、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13においては、この光学部材46によってローラ41及び間欠送り用ローラ42間におけるホログラム用記録媒体19の微小振動を抑え得るようになされ、これにより明るい(回折効率の高い)ホログラフィックステレオグラムが得られるようになる。
【0060】
このため、光学部材46のホログラム用記録媒体19と接触する先端部には両端部及び中央部が突出するようにクラウン状の曲率がつけられており、これにより当該光学部材46の先端部をホログラム用記録媒体19の幅方向の両端部及び中央部に平均的に接触させてローラ41及び間欠送り用ローラ42間におけるホログラム用記録媒体19の徴小振動をその幅方向に偏りなく確実に抑え得るようになされている。
【0061】
また、本実施の形態においては、上述した光学部材46の前段部に、液体供給手段として、液体を含ませたスポンジ51が、光学部材46とホログラム用記録媒体19との両者に接触するように配されている。なお、スポンジ51から供給される液体は、フォトポリマ層19bを被覆するカバーシート19c上に供給されることとなるため、フォトポリマ層19bには直接接触しない。
【0062】
なお、スポンジ51の幅は、ホログラム用記録媒体19の裏側にまで液体が廻り込むのを防止するため、ホログラム用記録媒体19の幅よりも狭くされる。また、ここでは、このスポンジ51に含ませる液体として、o−キシレンを用いた。
【0063】
このように、スポンジ51が配されることにより、ホログラム用記録媒体19と光学部材46との間に液体を連続的に供給し、ホログラム用記録媒体19と光学部材46との間に常に液体を介在させておくことができるようになる。そして、これにより、光学部材46とホログラム用記録媒体19とを、間に空隙を生じさせることなく、密着させることができるようになるため、ホログラム用記録媒体19の振動を十分に抑制できるようになる。
【0064】
また、上述のようにして、ホログラム用記録媒体19と光学部材46との間に液体を介在させておくと、光学部材46を離反する方向に移動させなくても、ホログラム用記録媒体19の間欠送りを行うことができるようになる。このため、前述した光学部品駆動機構を省略することも可能となり、画像記録装置の構成を簡略化することができる。
【0065】
なお、ホログラム用記録媒体19と光学部材46との間に液体を介在させる方法としては、ホログラム用記録媒体19、光学部材46等を液体中に配することも考えられるが、ここでは、ホログラム用記録媒体19及び光学部材46を空気中に配置し、表面張力によって液体を保持させているため、画像記録装置の構成を簡略化でき、また、メンテナンスも容易である。
【0066】
一方、間欠送り用ローラ42においては、図示しないステッピングモータから出力される回転力に基づいて矢印cで示す方向に自在に回転し得るようになされている。この場合このステッピングモータは、制御コンピュータ12から供給される制御信号S2に基づいて、1画像分の露光終了毎に間欠送り用ローラ42を順次所定角度だけ回転させるようになされ、これによりホログラム用記録媒体19を1要素ホログラム分だけ送ることができる。
【0067】
また、ホログラム用記録媒体19の進路のうち間欠送り用ローラ42よりも後段には、当該進路に沿つて紫外線ランプ47が配設されており、これにより間欠送り用コーラ42によって送られてくるホログラム用記録媒体19の露光部分に対してモノマMの拡散を終了させるための紫外線L3を所定パワーで照射し得るようになされている。
【0068】
さらにホログラム用記録媒体19の進路のうち紫外線ランプ47の後段には、回転自在に軸支されたヒートローラ48と、一対の送り排出用送りローラ49A、49Bと、カッタ50とが順次配設されている。ここで、排出用送りローラ49A、49Bは、ホログラム用記録媒体19がヒートローラ48の周面に半周に亘って密着した状態に巻きつくように保持する。
【0069】
この場合ヒートローラ48においては、内部にヒータ等の図示しない発熱手段が設けられており、これによりその周面が約120℃程度の温度を保ち得るようになされている。
【0070】
この設定は、露光後の光重合フォトポリマ(OMNl−DEX)を120〔℃〕の一定温度を保つように温度制御された加熱プレートと、上側からばね力で押さえつけられたガラス板との間に挟み込んで5分間加熱することによって、120℃で2時間雰囲気加熱した場合と同じ程度の屈折率変調度が得られることが実験により確認できたことによる。
【0071】
このためヒートローラ48は、その周面にホログラム用記録媒体19が当接し始めてから離れるまでに記録画像が定着し得る程度の時間がかかるようにその外径が選定されており、これによりヒートローラ48を通過したホログラム用記録媒体19に記録された画像を確実に定着させ得るようになされている。
【0072】
また、排出用送りローラ49A、49Bの図示しない駆動機構(以下、これを排出用送りローラ駆動機構と呼ぶ)は、ホログラム用記録媒体19の間欠送り時、制御用コンピュータ12から出力される制御信号S2に基づいて、排出用送りローラ49A、49Bを間欠送り用ローラ42と同期させて回転させるようになされている。これにより、ホログラム用記録媒体19を、間欠送り用ローラ42及び排出用送りローラ49A、49B間において弛ませることなく、確実にヒートローラ48の周面に密着した状態に保持させることができる。
【0073】
さらにカッタ50の図示しない駆動機構(以下、これをカッタ駆動機構と呼ぶ)は、制御用コンピュータ12から供給される制御信号S2に基づいてホログラム用記録媒体19に所望の画像が記録された後、当該ホログラム用記録媒体19の画像が記録された全ての領域部分がカッタ50よりも外部に排出された段階でカッタ50を駆動させ、この部分を他の部分から切り離すようにするものである。これにより、ホログラム用記録媒体19における画像が記録された部分を1枚のホログラフィックステレオグラムとして外部に排出することができる。
【0074】
ここで、本実施の形態に係る画像記録方法について説明するため、上述したプリンタヘッド部27−1を含むホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13の動作について詳細に説明する。
【0075】
前述したホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13を用いてホログラフィックステレオグラムを作製するには、先ず、図3に示されたような構成を有するホログラム用記録媒体19をローラ41に巻き付けた状態でフィルムカートリッジ40に収納しておく。
【0076】
そして、このホログラム用記録媒体19をローラ41及び間欠送り用ローラ42間にローディングさせ、光学部材46を、その湾曲した先端部がホログラム用記録媒体19に所定圧力で押し付けられるようにセットする。ここで、液体供給手段であるスポンジ51には、十分に液体を含ませておく。
【0077】
なお、実際にこのホログラム用記録媒体19に対する記録を行う前に、制御用コンピュータ12からプリンタヘッド部27−1のステッピングモータ及び排出用送りローラ駆動機構に制御信号S2を送出してこれらを駆動させ、ホログラム用記録媒体19を、該ホログラム用記録媒体19と光学部材46とが接触する長さ分以上送っておく。
【0078】
これにより、ホログラム用記録媒体19には、光学部材46に接触し始める位置にてスポンジ51から液体が供給され、当該液体が保持された状態で光学部材46に接触することとなるため、ホログラム用記録媒体19と光学部材46との間に液体を介在させることができる。
【0079】
次いで、制御用コンピュータ12から視差画像列の各画像に基づく画像データD5をLCD18に供給して、該LCD18を駆動させ、この画像データD5に基づく画像を表示させる。
【0080】
また、制御用コンピュータ12からシャッタ17に制御信号S1を送出して、該シャッタ17を開かせることにより、レーザ光源20から射出されたレーザ光L1をLCD18を通して、上述したホログラム用記録媒体19に入射させる。このとき、レーザ光L1は、レーザ光源20から出射された後、シャッタ17、ハーフミラー21、ミラー22、スペーシャルフィルタ23、コリメータレンズ24を順次介することは前述したとおりであり、これによって、ホログラム用記録媒体19に物体光(投影光)として入射される。また、レーザ光源20から出射されシャッタ17を介してハーフミラー21に入射されたレーザ光L1の半分は、反射して、シリンドリカルレンズ28、コリメータレンズ29、ミラー30を順次介して、ホログラム用記録媒体19に参照光として裏面側から入射される。
【0081】
このようにして、物体光と参照光とをホログラム用記録媒体19上で干渉させて露光させることにより、LCD18に表示させた画像をホログラム用記録媒体19に短冊状に干渉縞として記録させる。
【0082】
そして、この画像の記録が終了すると、制御用コンピュータ12の制御によりシャッタ17を閉じてレーザ光源20から出射されたレーザ光L1を遮断し、LCD18の駆動を停止する。また、制御用コンピュータ12からプリンタヘッド部27−1のステッピングモータ及び排出用送りローラ駆動機構に制御信号S2を送出してこれらを駆動させることにより、ホログラム用記録媒体19を1要素ホログラム分だけ送らせる。なお、ホログラム用記録媒体19を間欠送りするに際しては、光学部材46をホログラム用記録媒体19から離間させる必要はない。
【0083】
その後は、LCD18に画像データD5に基づく画像を表示させる操作、シャッタ17を開いて物体光と参照光とをホログラム用記録媒体19上で干渉させて露光させる操作、ステッピングモータ及び排出用送りローラ駆動機構によってホログラム用記録媒体19を1要素ホログラム分だけ送らせる操作等を繰り返すことにより、データ処理部11から供給された視差画像列の各画像に基づく各画像データD5をホログラム用記録媒体19に順次短冊状に記録させていく。
【0084】
このとき、プリンタヘッド部27−1において、物体光と参照光とによるホログラム用記録媒体19の露光を行う部分よりも後段側では、紫外線ランプ47により、順次間欠送りされるホログラム用記録媒体19の全面に亘って紫外線L3が照射される。これにより、ホログラム用記録媒体19において、図4に示されたように、フォトポリマ層19bの露光部分におけるモノマMの重合が完了する。
【0085】
また、この紫外線ランプ47よりも後段側では、ヒートローラ48により、ホログラム用記録媒体19が加熱される。これによって、フォトポリマ層19bの屈折率変調度が増加し、記録画像が定着する。
【0086】
さらに、このヒートローラ48よりも後段側では、制御用コンピュータ12から供給される制御信号S2に基づいてカッタ駆動機構が駆動され、カッタ50により、完成したホログラフィックステレオグラムが所望のサイズに裁断されて、外部に排出される。
【0087】
以上のように、ホログラム用記録媒体19に対して所望の画像を記録するに際し、ホログラム用記録媒体19と光学部材46との間に連続的に液体を供給し、この間に常に液体を介在させるようにすると、光学部材46とホログラム用記録媒体19とが、間に空隙を生じることなく密着するようになり、ホログラム用記録媒体19の振動が十分に抑制されるようになる。
【0088】
また、上述のようにして、ホログラム用記録媒体19と光学部材46との間に液体を介在させておくと、光学部材46を離反する方向に移動させなくても、ホログラム用記録媒体19の間欠送りを行うことができるようになる。
【0089】
さらに、ここでは、ホログラム用記録媒体19及び光学部材46を空気中に配置し、表面張力によって液体を保持させているため、メンテナンスも容易である。
【0090】
1−3 第2の実施の形態
本実施の形態に係る画像記録装置は、エッジリット方式にて記録を行うものであり、ホログラム用記録媒体19における参照光入射側に、液体を介して、参照光導入ブロックよりなる光学部品が接触するような構成となされている。また、本実施の形態に係る画像記録方法は、上述のような構成の画像記録装置を用いてホログラフィックステレオグラムを作製する。
【0091】
なお、エッジリット方式にて記録を行う場合においても、ホログラフィックステレオグラムプリンタシステムの構成は図1を用いて説明したとおりであり、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置の構成も参照光の入射角度等が一部変更される以外は図2を用いて説明したとおりである。
【0092】
以下、本実施の形態に係る画像記録装置について説明するため、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13におけるプリンタヘッド部27近傍の構成を詳細に説明する。本実施の形態では、プリンタヘッド部27は、図6に示されるようなプリンタヘッド部27−2として構成される。
【0093】
プリンタヘッド部27−2においては、図5に示したプリンタヘッド部27−1と同様にしてホログラム用記録媒体19をローディングさせるようになされている。なお、図5に示したプリンタヘッド部27−1と共通する部材には共通符号を付して重複説明を省略する。
【0094】
プリンタヘッド部27−2においては、一次元拡散板44よりなる光学部材46がホログラム用記録媒体19から離間した位置に配される。即ち、この一次元拡散板44は、光学的な機能については図5に示したプリンタヘッド部27−1と同様であるが、ホログラム用記録媒体19を押さえ込む機能を有さない。
【0095】
なお、プリンタヘッド部27−2において、後述する参照光導入ブロック52を介してホログラム用記録媒体19に入射した参照光は、空気との界面において全反射し、一次元拡散板44には到達しない。したがって、このプリンタヘッド部27−2では、ホログラム用記録媒体19と一次元拡散板44との間に、ルーバーフィルムを配する必要はない。
【0096】
また、このプリンタヘッド部27−2においては、参照光の入射位置に対応する位置に、透明なガラスからなる参照光導入ブロック52が、ホログラム用記録媒体19に接触するように配される。この参照光導入ブロック52は、エッジリット方式による記録を行うに際して、端部から参照光を入射させ、当該参照光をホログラム用記録媒体19の面に対して鋭角に入射させるものである。ここでは、屈折率が1.51のガラスBK7を用いた。
【0097】
このプリンタヘッド部27−2において、ホログラム用記録媒体19には、該ホログラム用記録媒体19の面に対して略垂直に入射する物体光と、ホログラム用記録媒体19の面に対して鋭角に入射する参照光とによって干渉縞が形成されることとなる。
【0098】
また、ここでは、参照光導入ブロック52は、ホログラム用記録媒体19に接触するように設けられているため、ローラ41及び間欠送り用ローラ42間におけるホログラム用記録媒体19の微小振動を抑えることができ、明るい(回折効率の高い)ホログラフィックステレオグラムを形成できるようになる。
【0099】
また、本実施の形態においては、上述した参照光導入ブロック52の前段部に、液体供給手段として、液体を含ませたスポンジ53が、参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19との両者に接触するように配されている。ここで、スポンジ53の幅は、ホログラム用記録媒体19の裏側にまで液体が廻り込むのを防止するため、ホログラム用記録媒体19の幅よりも狭くされる。
【0100】
また、ここでは、このスポンジ53に含ませる液体として、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52とのインデックスマッチングを可能とする屈折率を有するo−キシレンを用いた。なお、インデックスマッチングを可能とする屈折率の条件については後述する。
【0101】
このスポンジ53が配されることにより、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52との間に液体を連続的に供給し、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52との間に常に液体を介在させておくことができるようになる。そして、これにより、参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19とを、間に空隙を生じさせることなく、密着させることができるようになるため、ホログラム用記録媒体19の振動を十分に抑制できるようになる。
【0102】
また、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52との間に供給される液体がインデックスマッチングを行うため、参照光導入ブロック52を通過した参照光がホログラム用記録媒体19に入射されるに際し、参照光導入ブロック52の内部で参照光が全反射してしまうようなことはない。したがって、優れた画質のホログラフィックステレオグラムを作製できるようになる。
【0103】
また、上述のようにして、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52との間に液体を介在させておくと、参照光導入ブロック52を離反する方向に移動させなくても、ホログラム用記録媒体19の間欠送りを行うことができるようになる。このため、参照光導入ブロック52をホログラム用記録媒体19に近接/離間させるための駆動機構が省略でき、画像記録装置の構成を簡略化することができる。
【0104】
なお、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52との間に液体を介在させる方法としては、ホログラム用記録媒体19、参照光導入ブロック52等を液体中に配することも考えられるが、ここでは、ホログラム用記録媒体19及び参照光導入ブロック52を空気中に配置し、表面張力によって液体を保持させているため、画像記録装置の構成を簡略化でき、また、メンテナンスも容易である。
【0105】
なお、このプリンタヘッド部27−2において、間欠送り用ローラ42より後段側の構成は、図5に示したプリンタヘッド部27−1と同様であるため、説明を省略する。
【0106】
ここで、本実施の形態に係る画像記録方法について説明するため、上述したプリンタヘッド部27−2を含むホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13の動作について詳細に説明する。
【0107】
前述したホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13を用いてホログラフィックステレオグラムを作製するには、先ず、図3に示されたような構成を有するホログラム用記録媒体19をローラ41に巻き付けた状態でフィルムカートリッジ40に収納しておく。
【0108】
そして、このホログラム用記録媒体19をローラ41及び間欠送り用ローラ42間にローディングさせ、参照光導入ブロック52がホログラム用記録媒体19に接触するようにセットする。また、液体供給手段であるスポンジ53には十分に液体を含ませておく。
【0109】
なお、実際にこのホログラム用記録媒体19に対する記録を行う前に、制御用コンピュータ12からプリンタヘッド部27−2のステッピングモータ及び排出用送りローラ駆動機構に制御信号S2を送出してこれらを駆動させ、ホログラム用記録媒体19を、該ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52とが接触する長さ分以上送っておく。
【0110】
これにより、ホログラム用記録媒体19には、参照光導入ブロック52に接触し始める位置にてスポンジ53から液体が供給され、液体が保持された状態で参照光導入ブロック52に接触することとなるため、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52との間に液体を介在させることができる。
【0111】
次いで、制御用コンピュータ12から視差画像列の各画像に基づく画像データD5をLCD18に供給して、該LCD18を駆動させ、この画像データD5に基づく画像を表示させる。
【0112】
また、制御用コンピュータ12からシャッタ17に制御信号S1を送出して、該シャッタ17を開かせることにより、レーザ光源20から出射されたレーザ光L1をLCD18を通して、上述したホログラム用記録媒体19に入射させる。このとき、レーザ光L1は、レーザ光源20から出射された後、シャッタ17、ハーフミラー21、ミラー22、スペーシャルフィルタ23、コリメータレンズ24を順次介することは前述したとおりであり、これによって、ホログラム用記録媒体19に物体光(投影光)として入射される。また、レーザ光源20から出射されシャッタ17を介してハーフミラー21に入射されたレーザ光L1の半分は、反射して、シリンドリカルレンズ28、コリメータレンズ29、ミラー30を順次介した後、参照光導入ブロック52を介して、ホログラム用記録媒体19に参照光として裏面側から入射される。
【0113】
このようにして、物体光と参照光とをホログラム用記録媒体19上で干渉させて露光させることにより、LCD18に表示させた画像をホログラム用記録媒体19に短冊状に干渉縞として記録させる。
【0114】
そして、この画像の記録が終了すると、制御用コンピュータ12の制御によりシャッタ17を閉じてレーザ光源20から出射されたレーザ光L1を遮断し、LCD18の駆動を停止する。また、制御用コンピュータ12からプリンタヘッド部27−2のステッピングモータ及び排出用送りローラ駆動機構に制御信号S2を送出してこれらを駆動させることにより、ホログラム用記録媒体19を1要素ホログラム分だけ送らせる。なお、ホログラム用記録媒体19を間欠送りするに際しては、参照光導入ブロック52をホログラム用記録媒体19から離間させる必要はない。
【0115】
その後は、LCD18に画像データD5に基づく画像を表示させる操作、シャッタ17を開いて物体光と参照光とをホログラム用記録媒体19上で干渉させて露光させる操作、ステッピングモータ及び排出用送りローラ駆動機構によってホログラム用記録媒体19を1要素ホログラム分だけ送らせる操作等を繰り返すことにより、データ処理部11から供給された視差画像列の各画像に基づく各画像データD5をホログラム用記録媒体19に順次短冊状に記録させていく。
【0116】
このとき、プリンタヘッド部27−2において、物体光と参照光とによるホログラム用記録媒体19の露光を行う部分よりも後段側では、紫外線ランプ47により、順次間欠送りされるホログラム用記録媒体19の全面に亘って紫外線L3が照射される。これにより、ホログラム用記録媒体19において、図4に示されたように、フォトポリマ層19bの露光部分におけるモノマMの重合が完了する。
【0117】
また、この紫外線ランプ47よりも後段側では、ヒートローラ48により、ホログラム用記録媒体19が加熱される。これによって、フォトポリマ層19bの屈折率変調度が増加し、記録画像が定着する。
【0118】
さらに、このヒートローラ48よりも後段側では、制御用コンピュータ12から供給される制御信号S2に基づいてカッタ駆動機構が駆動され、カッタ50により、完成したホログラフィックステレオグラムが所望のサイズに裁断されて、外部に排出される。
【0119】
以上のように、ホログラム用記録媒体19に対して所望の画像を記録するに際し、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52との間に連続的に液体を供給し、この間に常に液体を介在させると、参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19とが、間に空隙を生じることなく密着するようになるため、ホログラム用記録媒体19の振動が十分に抑制されるようになる。
【0120】
また、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52との間に供給される液体がインデックスマッチングを行うため、参照光導入ブロック52を通過した参照光がホログラム用記録媒体19に入射されるに際し、参照光導入ブロック52内において全反射されることがない。したがって、優れた画質のホログラフィックステレオグラムを作製できるようになる。
【0121】
また、上述のようにして、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52との間に液体を介在させておくと、参照光導入ブロック52を離反する方向に移動させなくても、ホログラム用記録媒体19の間欠送りを行うことができるようになる。
【0122】
さらに、ここでは、ホログラム用記録媒体19及び参照光導入ブロック52を空気中に配置し、表面張力によって液体を保持させているため、メンテナンスも容易である。
【0123】
ところで、エッジリット方式による再生を行うに際しては、参照光導入ブロック52と同様の光学特性を有する照明光導入ブロックをホログラフィックステレオグラムに接触させ、この照明光導入ブロックに、ホログラム用記録媒体19の面に対する参照光の入射角度と同じ角度で照明光を入射させれば、ホログラム用記録媒体19に形成された干渉縞によって照明光が回折し、物体光と同様の回折光を生じて、再生像が得られるようになる。
【0124】
したがって、エッジリット方式で透過型のホログラフィックステレオグラムを作製する際には、参照光を、物体光を入射する側から参照光導入ブロックを介してホログラム用記録媒体に入射させなければならず、物体光集光用のシリンドリカルレンズとホログラム用記録媒体との間に参照光導入ブロックを配置することとなる。しかしながら、空間的な制約のため、シリンドリカルレンズとホログラム用記録媒体との間に参照光導入ブロックを配置することは、非常に困難である。
【0125】
これに対して、図6で示されたプリンタヘッド部27−2を有するホログラフィックステレオグラムプリンタ装置13においては、エッジリット方式のホログラフィックステレオグラムを反射型で作製しているため、ホログラム用記録媒体19の一方の面に物体光が入射するようにするとともに、ホログラム用記録媒体19の他方の面に参照光を入射するようにすればよい。したがって、ホログラム用記録媒体19を介して、一方の側に物体光を集束するためのシリンドリカルレンズ20を配し、他方の側に参照光導入ブロック52を配すれば良く、空間的な制約を受けることなく、光学系を非常に容易に構成することができる。
【0126】
なお、このように反射型で作製されたホログラフィックステレオグラムは、例えば、反射型で三次元画像の再生を行う。反射型で三次元画像の再生を行うときには、図7に示すように、液体60を介して照明光導入ブロック61にホログラフィックステレオグラム62を貼り付けた上で、再生用照明光63を照明光導入ブロック61の端部61aからホログラフィックステレオグラム62に向けて入射する。ここで、ホログラフィックステレオグラム62は、照明光導入ブロック61の面のうち、観察者64から遠い方の面61bに貼り付ける。
【0127】
このとき、ホログラフィックステレオグラム62から反射モードで回折してきた回折光65によって生じる再生像66が、観察者64によって観察されることとなる。このように三次元画像を再生したとき、再生像66は、観察者64から見て照明光導入ブロック61よりも奥に物体があるように再生される。
【0128】
また、上述のように反射型で作製されたホログラフィックステレオグラムは、透過型で三次元画像の再生を行うことも可能である。
【0129】
即ち、図8に示すように、液体70を介して照明光導入ブロック71にホログラフィックステレオグラム72を貼り付けた上で、再生用照明光73を照明光導入ブロック71の端部71aからホログラフィックステレオグラム72に向けて入射する。ここで、ホログラフィックステレオグラム72は、照明光導入ブロック71の面のうち、観察者74に近い方の面71cに貼り付ける。
【0130】
このとき、ホログラフィックステレオグラム72から透過モードで回折してきた回折光75によって生じる再生像76が、観察者74によって観察されることとなる。このように三次元画像を再生したとき、再生像76は、図7に示したような再生方法に比べて、物体が手前にあるように再生される。したがって、図8に示したように三次元画像を再生することにより、立体感を強調することができ、ディスプレイ効果が高まることとなる。
【0131】
なお、照明光導入ブロック71の形状は必ずしも直方体である必要はなく、ホログラフィックステレオグラム72に対する再生用照明光73の入射角度が、記録時にホログラム用記録媒体19に入射した参照光の入射角度と一致するようになされていれば、どのような形状であっても良い。
【0132】
なお、本実施の形態において、ホログラフィックステレオグラムを作製する際に使用したレーザ光の波長は約532nmとし、参照光と物体光のなす角度は約75°とした。また、ホログラム用記録媒体19の感光部の膜厚は約20μmであり、その屈折率は1.5前後である。したがって、このホログラフィックステレオグラムの波長選択幅は約50nmである。このため、このホログラフィックステレオグラムを再生するに際しては、再生用照明光73の光源として、例えば、中心波長が約525nm、波長幅が約50nmの光を発する発光ダイオードが好適である。発光ダイオードは、発光効率が非常に高いため、電池等でも充分に実用的な時間使用することができる。したがって、画像再生装置の駆動電源を電池等から取るようにすることが可能であり、これにより、小型化や低価格化を図ることができる。
【0133】
ところで、反射型でホログラフィックステレオグラムを再生する場合には、比較的に波長選択性が高いので、通常は、白色光を再生用照明としても再生像を得ることができる。これに対して、透過型でホログラフィックステレオグラムを再生する場合は、反射型でホログラフィックステレオグラムを再生する場合に比べて波長選択性が弱まるので、白色光による再生は難しい。したがって、透過型でホログラフィックステレオグラムを再生する場合は、再生用照明の光源に、色純度の高いものを使用することが好ましい。具体的には、再生用照明光の光源として、色純度の高い光を発する発光ダイオードを用いれば、波長選択性の弱さが補われ、鮮明な再生像を得ることができる。また、発光ダイオードは、点光源に近いために光源の広がりによる再生像のボケを防ぐことができるという利点や、発光効率が非常に高く、殆ど熱を発しないという利点等もある。
【0134】
ただし、再生用照明光の光源は、発光ダイオードに限られるものではなく、半導体レーザー等のように色純度の高い光を発するものであれば、同様に再生像を得ることが出来る。また、波長選択フィルターや狭帯域反射ミラー等を用いて色純度を高めた光を再生用照明光として用いるようにしてもよい。
【0135】
1−4 ホログラム用記録媒体と光学部品との間に介在させる液体の条件
第1の実施の形態では、一次元拡散板44及びルーバーフィルム45よりなる光学部材46をホログラム用記録媒体19に液体を介して接触させ、第2の実施の形態では、参照光導入ブロック52をホログラム用記録媒体19に液体を介して接触させる例について説明した。ここで、ホログラム用記録媒体19とこれら光学部品との間に介在させる液体の条件について説明する。
【0136】
まず、第2の実施の形態のように、エッジリット方式により記録を行う場合に、参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19との間に介在させる液体の条件について説明する。
【0137】
エッジリット方式によって記録を行うに際しては、参照光がホログラム用記録媒体19の面に対して鋭角に入射されるため、この参照光が参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19との界面で全反射してしまったり、ホログラム用記録媒体19において実際に記録がなされるフォトポリマ層19b表面の凹凸が画像に木目調のムラとなって現れたりしやすい。このため、参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19との間に介在させる液体には、ホログラム用記録媒体19と参照光導入ブロック52とのインデックスマッチングを可能とすることが要求される。即ち、参照光導入ブロック52と液体との界面、液体とホログラム用記録媒体19との界面で全反射を起こさない条件とすること、さらには、各界面での強度反射率(s成分)が小さくなるような条件とすることが要求される。
【0138】
図9に示されるように、屈折率nの参照光導入ブロック52の端部52aから参照光55が入射し、屈折率nの液体56を通過して、屈折率nのホログラム用記録体19に達するとき、各界面での光線角度をそれぞれ、θ、θ、θとすると、下記の式(1)
sinθ=nsinθ=nsinθ・・・(1)
が成り立ち、各界面で全反射を起こさない条件は、下記の式(2)、(3)
>nsinθ・・・(2)
>nsinθ(=nsinθ) ・・・(3)
のようになる。
【0139】
なお、ホログラム用記録媒体19のフォトポリマ層19bとして、前述したように、屈折率が1.487であるものを用いるならば、nは、上記の式(3)に、n=1.487を代入して、下記の式(4)
<1.487/sinθ・・・(4)
にて示される。
【0140】
ここで、θ=75°あるいはθ=78°とすると、nは、下記の式(5)、(6)
θ=75°のとき、 n<1.539 ・・・(5)
θ=78°のとき、 n<1.520 ・・・(6)
となる。
【0141】
なお、上記の式(5)、(6)を満たす材料として、屈折率が1.51のガラスBK7がある。このため、参照光導入ブロック52としてこのガラスBK7を用いると、nm は、上記の式(2)に、ng=1.51を代入することにより求めることができる。
【0142】
したがって、θ=75°あるいはθ=78°とすると、nmは、下記の式(7)、(8)
θ=75°のとき、n>1.458 ・・・(7)
θ=78°のとき、n>1.477 ・・・(8)
となる。
【0143】
即ち、参照光55が参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19との界面で全反射するのを防止するためには、参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19との間に介在させる液体56として、屈折率nが上記の式(7)、(8)を満たすものを用いればよい。
【0144】
しかしながら、ホログラフィックステレオグラムを作製する際には、上述の条件を満たすのみでは未だ不十分であり、各界面での強度反射率(s成分)を小さくすることも必要である。界面での反射が強くなると、光のロスが大きくなるばかりでなく、反射した光が余計なホログラムを形成し、回折効率を低下させることになるからである。また、上述した全反射を防止する条件は、各界面が平面である場合について適用されるものであるのに対し、実際のホログラム用記録媒体19においてはフォトポリマ層19bの表面に多少のうねりがあることから、上述した条件を満たしても、全反射が起こる部分が生じ、画像に木目調のムラが現れやすい。
【0145】
参照光導入ブロック52と液体56の界面での強度反射率(s成分)Rs(g−m)、液体56とホログラム用記録媒体19の界面での強度反射率(s成分)Rs(m−p)は、下記の式(9)、(10)
Rs(g−m)=sin(θ−θ)/sin(θ+θ) ・・・(9)
Rs(m−p)=sin(θ−θ)/sin(θ+θ) ・・・(10)
で示される。
【0146】
そして、Rs(g−m)、Rs(m−p) がそれぞれ0に近いほど好ましいことから、下記の式(11)
(1−Rs(g−m) )×(1−Rs(m−p) ) ・・・(11)
にて求められる値が1に近いほどよい。
【0147】
ここで、n=1.487、n=1.51、θ=75°あるいはθ=78°とし、nを種々に変化させたときのRs(g−m) 、Rs(m−p) 、(1−Rs(g−m) )×(1−Rs(m−p) )の値をシュミレーションによって求めた。この結果を図10、図11に示す。
【0148】
そして、(1−Rs(g−m) )×(1−Rs(m−p) )の値が0.9以上となるnの範囲を求めると、下記の式(12)、(13)
θ=75°のとき、 1.475<n<1.549 ・・・(12)
θ=78°のとき、 1.486<n<1.514 ・・・(13)
となった。
【0149】
なお、上記の式(12)、(13)は、全反射を防止できる条件である前述した式(7)、(8)を満たすため、各界面での全反射を防止し、且つ、強度反射率を十分に小さくするには、参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19との間に介在させる液体56として、屈折率nm が上記の式(12)、(13)を満たすものを用いればよい。
【0150】
この条件を満たす液体56としては、エチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、テトラクロロエチレン、トルエン、ピリジン、ピロール、メシチレン等が挙げられる。
【0151】
次に、参照光55をホログラム用記録媒体19の面に対して鋭角に入射する必要がない場合について説明する。
【0152】
この場合、参照光導入ブロック52と液体56との界面、液体56とホログラム用記録媒体19との界面で全反射を起こさないようにするためには、n=1.487、θ=45°とすると、前述した式(4)より、nが下記の式(14)
<2.103 ・・・(14)
となる。
【0153】
ここでも、n=1.51とし、前述した式(2)にn=1.51、θ=45°を代入すると、nは下記の式(15)
>1.068 ・・・(15)
となる。
【0154】
また、強度反射率を小さく抑えるための条件を求めるため、n=1.487、n=1.51、θ=45°とし、nを種々に変化させたときのRs(g−m) 、Rs(m−p) の値をシュミレーションによって求め、(1−Rs(g−m) )×(1−Rs(m−p) )の値を求めた。この結果を図12に示す。
【0155】
そして、(1−Rs(g−m) )×(1−Rs(m−p) )の値が0.9以上となるnの範囲を求めると、下記の式(16)
1.26<n <1.97 ・・・(16)
のように非常に広い幅を有するものとなった。
【0156】
なお、(1−Rs(g−m) )×(1−Rs(m−p) )の値を0.98以上としても、nの範囲は、下記の式(17)
1.38<n <1.67 ・・・(17)
のような幅を有するものである。
【0157】
上記の式(17)は、全反射を防止できる条件である前述した式(15)を満たすため、参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19との間に介在させる液体56として屈折率nが上記の式(17)を満たすものを用いれば、各界面での全反射を防止し、且つ、強度反射率を十分に小さくすることができるようになる。
【0158】
このように、参照光55をホログラム用記録媒体19の面に対して鋭角に入射させない場合、もともと全反射が起こりにくく、強度反射率も小さいため、参照光導入ブロック52とホログラム用記録媒体19との間に介在させる液体56に求められる条件が非常に緩くなる。このため、この屈折率の条件を満たす液体56としては、従来公知の有機溶剤の多くが使用可能である。
【0159】
ところで、ここでは、参照光55をホログラム用記録媒体19の面に対して鋭角に入射する必要がない場合についても、図9に示されたように、ホログラム用記録媒体19に液体56を介して参照光導入ブロック52を接触させる場合についての考察を示した。しかし、第1の実施の形態では、ホログラム用記録媒体19に液体56を介して接触するのは、参照光導入ブロック52ではなく、一次元拡散板44及びルーバーフィルム45よりなる光学部材46であることから、参照光導入ブロック52と光学部材46との屈折率の違いにより、上述したnの範囲に多少のズレは生じることとなる。
【0160】
また、ここでは、ホログラム用記録媒体19の屈折率nとして、フォトポリマ層19bの屈折率を採用している。しかし、実際に用いているホログラム用記録媒体19は、図3に示したように、フォトポリマ層19bがフィルムベース材19aとカバーシート19cとの間に挟み込まれた構造となされており、フォトポリマ層19bと液体56とが接触しているわけではない。このため、フォトポリマ層19bと液体56との間に存在するフィルムベース材19aやカバーシート19cの屈折率が、フォトポリマ層19bと液体56のいずれかと等しいものでない場合には、上述したnの範囲に多少のズレが生じることとなる。
【0161】
1−5 変形例
以上、本発明に係る画像記録方法及び画像記録装置の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではないことは言うまでもない。例えば、液体供給手段としてスポンジ51、53を用いたが、ホログラム用記録媒体19と光学部材46あるいは参照光導入ブロック52との間に液体を供給できるものならば、液体供給手段はどのような構成を有するものであってもよく、ダイコータやロールを用いた塗布装置によって、ホログラム用記録媒体19上に液体を塗布するようにしてもよい。
【0162】
また、第2の実施の形態においては、ホログラム用記録媒体19に参照光導入ブロック52を接触させたため、一次元拡散板44及びルーバーフィルム45よりなる光学部材46をホログラム用記録媒体19から離間させた状態で配置したが、参照光導入ブロック52と光学部材46との両方を液体を介してホログラム用記録媒体19と接触させてもよい。
【0163】
また、上述の実施の形態においては、本発明を横方向のみに視差情報をもつホログラフィックステレオグラムの作製に適用する場合について述べたが、これに限らず、縦方向のみの視差情報をもつホログラフィックステレオグラムや、横方向及び縦方向の両方向に視差情報をもつホログラフィックステレオグラムの作製に適用することもできる。
【0164】
さらに、上述の実施の形態においては、単色のホログラフィックステレオグラムを作製する場合について説明したが、カラーのホログラフィックステレオグラムの作製に対しても本発明は全く同様に適用することが可能である。カラーのホログラフィックステレオグラムを作製するときは、例えば、記録用の光として、光の3原色となる3つの光を使用するようにすればよい。そして、光の3原色となる3つの光を用いて記録されたカラーのホログラフィックステレオグラムを再生するときには、光の3原色を発するように3つの光源を画像再生装置に設け、各光源からの光を同時にホログラフィックステレオグラムに再生用照明光として照射するようにすればよい。ただし、このように複数の光源を使用するときには、各光源からの光が平行となるように光学系を組む必要がある。なお、カラーのホログラフィックステレオグラムを再生するときも、透過型での再生では波長選択性が弱いので、各光源には色純度の高い光源を用いることが好ましく、これにより、透過型でもカラーのホログラフィックステレオグラムを鮮明に再生することが可能となる。
【0165】
その他、ホログラフィックステレオプリンタ装置における参照光の入射方向や、レンズの数、種類、組合わせ等も上述したものに限られず、適宜変更が可能である。
【0166】
2.第2の画像記録方法及び画像記録装置
本発明に係る第2の画像記録方法及び画像記録装置の実施の形態について説明する。
【0167】
2−1 画像記録装置の概要
本発明に係る第2の画像記録装置の一実施形態であるホログラフィックステレオグラムプリンタシステムの概略について説明する。
【0168】
図13に、このホログラフィックステレオグラムプリンタシステム100の構成を示す。このホログラフィックステレオグラムプリンタシステム100は、データ処理部101と、制御用コンピュータ102と、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103とから構成されるものである。
【0169】
データ処理部101は、視差画像列撮影装置111から出力される、実物体を横方向の異なる複数の観察点から撮影(例えば多眼式カメラによる同時撮影又は移動式カメラによる連続撮影)することにより得られた複数画像分の画像データD11、又は画像データ生成用コンピュータ112から出力される、横方向に順次視差を与えて作成された複数のレンダリング画像の各画像データD12に基づいて視差画像列を生成し、当該視差画像列の各画像データD13に対して画像処理用コンピュータ113によって所定のホログラム用の画像処理を施してホログラム用画像データD14とした後、これらをメモリ又はハードデイスク等の記録媒体114に仮記録する。
【0170】
また、データ処理部101は、この後の露光動作時、記録媒体114に記録された視差画像列の各画像データD14を順番に読み出し、読み出された各画像データD15を順次制御用コンピュータ102に送出する。
【0171】
制御用コンピュータ102は、露光動作時、データ処理部101から供給される視差画像列の各画像データD15に基づいて、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103のシャッタ132、LCD141、後述するプリンタヘッド部をそれぞれ駆動制御する。
【0172】
ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103は、図13との対応部分に同一符号を付した図14に示されるような構成を有し、上述した制御用コンピュータ102から供給される画像データD15に基づいてLCD141を駆動して、これら各画像データD15に基づく各画像をそれぞれ短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体130に順次記録し、ホログラフィックステレオグラムを作製するものである。ここで、ホログラム用記録媒体130としては、例えば、第1の画像記録方法及び画像記録装置の実施の形態のところで説明したものと同様のものを使用すればよい。
【0173】
このホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103は、制御用コンピュータ102から供給される画像データD15うちの1つの画像データに基づいてLCD141を駆動させることにより、LCD141に当該画像データD15に基づく画像を表示させると共に、制御用コンピュータ102からシャッタ132に制御信号S11を送出してこれを開くように駆動させることにより、レーザ光源131から出射されたレーザ光L11をシャッタ132、ハーフミラー133及びミラー138を順次介してスペーシャルフィルタ139に入射させるようになされている。
【0174】
このレーザ光L11は、スペーシャルフィルタ139によって広げられ、その後コリメータレンズ140によって平行光にされる。その後、LCD141を透過することにより当該LCD141に表示された画像に応じた投影光に変換された後、当該投影光が、シリンドリカルレンズ143に入射し、当該シリンドリカルレンズ143により横方向に集光された後、プリンタヘッド部150に保持されたホログラム用記録媒体130に入射する。
【0175】
ここで、物体光が入射する直前の位置であって、ホログラム用記録媒体130に触れない位置には、縦方向にのみ拡散性を有する一次元拡散板144を配置する。これは、ホログラフィックステレオグラムを再生して観察する際、上下方向の視野角を確保するためのものである。
【0176】
一方、ハーフミラー133において反射したレーザ光L11は、シリンドリカルレンズ134、コリメータレンズ135及びミラー136を順次介して、参照光としてホログラム用記録媒体130の裏面側から所定の角度をもって入射される。このとき、参照光の入射角度を大きくするとホログラム用記録媒体130の表面における表面反射が大きくなるため、光導入ブロック137を用意し、その端部から参照光を入射するようにする。この場合、参照光の光路長は、ハーフミラー133を透過した後ミラー138を介してホログラム用記録媒体130に入射するレーザ光L11(以下、これを物体光という。)の光路長とほぼ同じ長さに選定されている。
【0177】
かくしてこのホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103では、この物体光(投影光)と参照光とをホログラム用記録媒体130の記録面上において干渉させることができ、これによりLCD141に表示された画像をホログラム用記録媒体130に短冊状に干渉縞として記録し得る。
【0178】
さらに、このホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103では、この後この画像の記録が終了すると、制御用コンピュータ102によりシャッタ132が駆動されてレーザ光源131から出射されたレーザ光L11が遮光されると共に、LCD141の駆動が停止され、かつ、制御用コンピュータ102の制御のもとプリンタヘッド部150が駆動され、ホログラム用記録媒体130が要素ホログラムの横幅1本分だけ送られる。
さらにこの後、制御用コンピュータ102の制御によりLCD141が駆動して続く画像データD15に基づく画像を表示した後、制御用コンピュータ102の制御によりシャッタ132が開かれてLCD141に表示された画像がホログラム用記録媒体130に記録されると共に、この後同様の動作が順次繰り返される。
【0179】
このようにして、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103においては、供給された視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次ホログラム用記録媒体130に短冊状に記録し得るようになっており、これにより所望のホログラフィックステレオグラムを得ることができる。
【0180】
ところで、このようにホログラム用記録媒体130に画像を記録する際には、反射型で再生できるホログラムと、透過型で再生できるホログラムとが同時に2つできる。このメカニズムを図15を用いて説明する。なお、ここでは説明を簡略化するため、光導入ブロック137の屈折率と、ホログラム用記録媒体130の屈折率とは等しいものとする。
【0181】
図15に示すように、参照光として光導入ブロック137を介してホログラム用記録媒体130に入射した光L11Aは、ホログラム用記録媒体130の内部を直進し、その後、空気との界面130aにおいて全反射する。そして、この全反射によって戻ってきた光L11Bもまた参照光として使われることとなる。この結果、ホログラム用記録媒体には、進行方向の異なる2種類の参照光が照射されることになる。したがって、このように作製されたホログラフィックステレオグラムに対する再生用照明光として、全反射される前の光L11Aに相当する照明光を照射すれば反射型で再生することが可能であり、また、全反射後の光L11Bに相当する照明光を照射すれば透過型で再生することが可能である。
【0182】
なお、ホログラム用記録媒体130と空気との界面130aにおいて参照光が全反射するか否かは、ホログラム用記録媒体130の屈折率と参照光の入射角度による。そこで、本実施の形態では、ホログラム用記録媒体130の屈折率と参照光の入射角度を、参照光が全反射するような条件に設定しておくものとする。
【0183】
逆に、ホログラム用記録媒体130と空気との界面130aにおいて参照光が全反射しないようなとき、すなわち参照光がホログラム用記録媒体130を透過してしまうようなときに、ホログラム用記録媒体130を透過した参照光が物体光を拡散させる目的で物体光入射側に配置してある一次元拡散板144に入射すると、当該参照光が一次元拡散板144によって反射されて再びホログラム用記録媒体130に入射する。このように一次元拡散板144によって反射されて再びホログラム用記録媒体130に入射する光は、画像を記録する上でのノイズ成分となる。
【0184】
そこで、このような光の再入射を防ぐために、ホログラム用記録媒体130と空気との界面130aにおいて参照光が全反射しないようなときには、図16に示すように、一次元拡散板144とホログラム用記録媒体130との間に、ルーバーフィルム145を配置する必要がある。これにより、一次元拡散板144によって参照光が反射されて再びホログラム用記録媒体130に入射するのが防止される。
【0185】
しかしながら、このようなルーバーフィルム145は、物体光の光路中に配されることとなるため、物体光を乱す要因となり、画像の均一性や明るさを落とす原因になる。これに対して、ホログラム用記録媒体130と空気との界面130aにおいて参照光が全反射するようにしておけば、参照光がホログラム用記録媒体130を透過しないので、ルーバーフィルム145が不要となる。したがって、記録される画像の均一性や明るさが向上することとなる。しかも、ルーバーフィルム145が不要な分、光学系を簡略化することもできる。
【0186】
なお、記録される画像のシャープネスをあげるため、一次元拡散板144はホログラム用記録媒体130のなるべく近接に配置することが好ましい。ただし、ホログラム用記録媒体130の界面において参照光が全反射するようにするため、ホログラム用記録媒体130と一次元拡散板144との間には、間隙を設けておく。すなわち、一次元拡散板144とホログラム用記録媒体130との間に空気を介在させ、これにより、ホログラム用記録媒体130と空気との界面130aにおいて参照光が全反射するようにしておく。
【0187】
なお、一次元拡散板144とホログラム用記録媒体130との間には、空気ではなく、ホログラム用記録媒体130との界面において参照光が全反射する条件を満たすような屈折率を持つ物質を介在させるようにしてもよい。すなわち、ホログラム用記録媒体130と、参照光が全反射する条件を満たすような屈折率を持つスペーサと、一次元拡散板144とを重ね合わせて配置するようにしてもよい。
【0188】
ところで、本発明に係る第2の画像記録装置は、ホログラム用記録媒体の一方の面に物体光を入射するとともにホログラム用記録媒体の他方の面に参照光を入射することにより視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次短冊状又はドット状の要素ホログラムとして記録するものであって、ホログラム用記録媒体の参照光入射面に接触する光学部品を備えている。
【0189】
このため、上記ホログラフィックステレオグラムプリンタシステム100において、本発明のポイントとなる部分は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103の部分、特にプリンタヘッド部150近傍の構成である。そこで、以下に、プリンタヘッド部150近傍の構成例について詳細に説明することにより、画像記録装置の実施の形態を示す。
【0190】
2−2 実施の形態
本実施の形態に係る画像記録装置は、インデックスマッチング液を介してエッジリット記録を行うものであり、ホログラム用記録媒体130における参照光入射側に、液体を介して、光導入ブロックが接触するような構成となされている。また、本実施の形態に係る画像記録方法は、上述の構成の画像記録装置を用いてホログラフィックステレオグラムを作製するものである。
【0191】
なお、インデックスマッチング液を介してエッジリット記録を行う場合においても、ホログラフィックステレオグラムプリンタシステムの構成は図13を用いて説明したとおりであり、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置の構成も光導入ブロックが一部変更される以外は図14を用いて説明したとおりである。
【0192】
以下、本実施の形態に係る画像記録装置について説明するため、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103におけるプリンタヘッド部150近傍の構成を詳細に説明する。
【0193】
プリンタヘッド部150−3は、ホログラム用記録媒体130を保持し、移送する機構を有するものである。
【0194】
即ち、所定位置に装填されたフィルムカートリッジ151内のローラ152を所定のトルクをもって回転自在に軸支すると共に、当該フィルムカートリッジ151から引き出されたホログラム用記録媒体130を、第1の間欠送り用ローラ153A及び第2の間欠送り用ローラ153Bで挟み込むようにして保持する
【0195】
プリンタヘッド部150−3においては、一次元拡散板144がホログラム用記録媒体130から離間した位置に配される。また、このプリンタヘッド部150−3においては、参照光の入射位置に対応する位置に、透明なガラスからなる光導入ブロック137Bが、ホログラム用記録媒体130に接触するように配される。この光導入ブロック137Bは、エッジリット方式による記録を行うに際して、端部から参照光を入射させ、当該参照光をホログラム用記録媒体130の面に対して鋭角に入射させるものである。ここでは、屈折率が1.51のガラスBK7を用いた。
【0196】
このため、ホログラム用記録媒体130には、該ホログラム用記録媒体130の面に対して垂直に入射する物体光と、ホログラム用記録媒体130の面に対して鋭角に入射する参照光とによって干渉縞が形成されることとなる。
【0197】
また、ここでは、光導入ブロック137Bがホログラム用記録媒体130に接触するように設けられているため、フィルムカートリッジ151と間欠送り用ローラ153A,153Bとの間におけるホログラム用記録媒体130の微小振動を抑えることができ、明るい(回折効率の高い)ホログラフィックステレオグラムを形成できるようになる。
【0198】
また、本実施の形態においては、上述した光導入ブロック137Bの前段部に、液体供給手段として、液体を含ませたスポンジ161が、光導入ブロック137Bとホログラム用記録媒体130との両者に接触するように配されている。なお、スポンジ161の幅は、ホログラム用記録媒体130の裏側にまで液体が廻り込むのを防止するため、ホログラム用記録媒体130の幅よりも狭くされる。
【0199】
また、ここでは、このスポンジ161に含ませる液体として、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとのインデックスマッチングを可能とする屈折率を有するo−キシレンを用いた。なお、光導入ブロック137Bとホログラム用記録媒体130との間に介在させる液体の条件については、第1の画像記録方法及び画像記録装置の実施の形態のところで説明したものと同様である。
【0200】
このスポンジ161が配されることにより、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとの間に液体を連続的に供給し、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとの間に常に液体を介在させておくことができるようになる。そして、これにより、光導入ブロック137Bとホログラム用記録媒体130とを、間に空隙を生じさせることなく、密着させることができるようになるため、ホログラム用記録媒体130の振動を十分に抑制できるようになる。
【0201】
また、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとの間に供給される液体がインデックスマッチングを行うため、光導入ブロック137Bを通過した参照光がホログラム用記録媒体130に入射されるに際し、光導入ブロック137B内において全反射されることがない。したがって、優れた画質のホログラフィックステレオグラムを作製できるようになる。
【0202】
上述のようにして、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとの間に液体を介在させておくと、光導入ブロック137Bを離反する方向に移動させなくても、ホログラム用記録媒体130の間欠送りを行うことができるようになる。このため、光導入ブロック137Bをホログラム用記録媒体130に近接/離間させるための駆動機構が省略でき、画像記録装置の構成を簡略化することができる。
【0203】
なお、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとの間に液体を介在させる方法としては、ホログラム用記録媒体130及び光導入ブロック137B等を液体中に配することも考えられるが、ここでは、ホログラム用記録媒体130及び光導入ブロック137Bを空気中に配置し、表面張力によって液体を保持させているため、画像記録装置の構成を簡略化でき、また、メンテナンスも容易である。
【0204】
また、ホログラム用記録媒体130の進路のうち間欠送り用ローラ153A,153Bよりも後段には、当該進路に沿って紫外線ランプ157が配設されており、これにより間欠送り用コーラ153A,153Bによって送られてくるホログラム用記録媒体130の露光部分に対してモノマMの拡散を終了させるための紫外線L13を所定パワーで照射し得るようになされている。
【0205】
さらにホログラム用記録媒体130の進路のうち紫外線ランプ157の後段には、回転自在に軸支されたヒートローラ158と、一対の送り排出用ローラ159A,159Bと、カッタ160とが順次配設されている。ここで、排出用送りローラ159A,159Bは、ホログラム用記録媒体130がヒートローラ158の周面に半周に亘って密着した状態に巻きつくように保持するようになされている。
【0206】
このヒートローラ158の内部には、ヒータ等の図示しない発熱手段が設けられており、これによりその周面が約120℃程度の温度を保ち得るようになされている。なお、この温度設定は、露光後の光重合フォトポリマ(OMNl−DEX)を120〔℃〕の一定温度を保つように温度制御された加熱プレートと、上側からばね力で押さえつけられたガラス板との間に挟み込んで5分間加熱することによって、120℃で2時間雰囲気加熱した場合と同じ程度の屈折率変調度が得られることが実験により確認できたことによる。
【0207】
このヒートローラ158は、その周面にホログラム用記録媒体130が当接し始めてから離れるまでに記録画像が定着し得る程度の時間がかかるようにその外径が選定されており、これによりヒートローラ158を通過したホログラム用記録媒体130に記録された画像を確実に定着させる。
【0208】
また、排出用送りローラ159A,159Bの図示しない駆動機構(以下、これを排出 用送りローラ駆動機構と呼ぶ)は、ホログラム用記録媒体130の間欠送り時、制御用コンピュータ102から出力される制御信号S12に基づいて、排出用送りローラ159A,159Bを間欠送り用ローラ153A,153Bと同期させて回転させるようになされている。これにより、ホログラム用記録媒体130を、間欠送り用ローラ153A,153Bと排出用送りローラ159A,159Bとの間において弛ませることなく、確実にヒートローラの周面に密着した状態に保持させることができる。
【0209】
さらにカッタ160の図示しない駆動機構(以下、これをカッタ駆動機構と呼ぶ)は、制御用コンピュータ102から供給される制御信号S12に基づいてホログラム用記録媒体130に所望の画像が記録された後、当該ホログラム用記録媒体130の画像が記録された全ての領域部分がカッタ160よりも外部に排出された段階でカッタ160を駆動させ、この部分を他の部分から切り離すようにするものである。これにより、ホログラム用記録媒体130における画像が記録された部分を1枚のホログラフィックステレオグラムとして外部に排出することができる。
【0210】
ここで、本実施の形態に係る画像記録方法について説明するため、上述したプリンタヘッド部150−3を備えたホログラフィックステレオグラムプリンタ装置の動作について詳細に説明する。
【0211】
前述したホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103を用いてホログラフィックステレオグラムを作製するには、先ず、ホログラム用記録媒体130をローラ152に巻き付けた状態でフィルムカートリッジ151に収納しておく。そして、このホログラム用記録媒体130をフィルムカートリッジ151と間欠送り用ローラ153A,153Bとの間にローディングさせるとともに、光導入ブロック137Bがホログラム用記録媒体130に接触するようにセットする。ここで、液体供給手段であるスポンジ161には十分に液体を含ませておく。
【0212】
なお、実際にこのホログラム用記録媒体130に対する記録を行う前に、制御用コンピュータ102からプリンタヘッド部150−3のステッピングモータ及び排出用送りローラ駆動機構に制御信号S12を送出してこれらを駆動させ、ホログラム用記録媒体130を、該ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとが接触する長さ分以上送っておく。
【0213】
これにより、ホログラム用記録媒体130には、光導入ブロック137Bに接触し始める位置にてスポンジ161から液体が供給され、液体が保持された状態で光導入ブロック137Bに接触することとなるため、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとの間に液体を介在させることができる。
【0214】
次いで、制御用コンピュータ102から視差画像列の各画像に基づく画像データD15をLCD141に供給して、該LCD141を駆動させ、この画像データD15に基づく画像を表示させる。
【0215】
また、制御用コンピュータ102からシャッタ132に制御信号S12を送出して、該シャッタ132を開かせることにより、レーザ光源131から出射されたレーザ光L11をLCD141を通して、上述したホログラム用記録媒体130に入射させる。このとき、レーザ光L11は、レーザ光源131から出射された後、シャッタ132、ハーフミラー133、ミラー138、スペーシャルフィルタ139、コリメータレンズ140を順次介することは前述したとおりであり、これによって、ホログラム用記録媒体130に物体光(投影光)として入射される。また、レーザ光源131から出射されシャッタ132を介してハーフミラー133に入射されたレーザ光L11の半分は、反射して、シリンドリカルレンズ134、コリメータレンズ135、ミラー136を順次介した後、光導入ブロック137Bを介して、ホログラム用記録媒体130に参照光として裏面側から入射される。
【0216】
このようにして、物体光と参照光とをホログラム用記録媒体130上で干渉させて露光させることにより、LCD141に表示させた画像をホログラム用記録媒体130に短冊状に干渉縞として記録させる。
【0217】
そして、この画像の記録が終了すると、制御用コンピュータ102の制御によりシャッタ132を閉じてレーザ光源131から出射されたレーザ光L11を遮断し、LCD141の駆動を停止する。
【0218】
また、制御用コンピュータ102からプリンタヘッド部150−3のステッピングモータ及び排出用送りローラ駆動機構に制御信号S12を送出してこれらを駆動させることにより、ホログラム用記録媒体130を1要素ホログラム分だけ送らせる。なお、ホログラム用記録媒体130を間欠送りするに際しては、光導入ブロック137Bをホログラム用記録媒体130から離間させる必要はない。
【0219】
その後は、LCD141に画像データD15に基づく画像を表示させる操作、シャッタ132を開いて物体光と参照光とをホログラム用記録媒体130上で干渉させて露光させる操作、ステッピングモータ及び排出用送りローラ駆動機構によってホログラム用記録媒体130を1要素ホログラム分だけ送らせる操作等を繰り返すことにより、データ処理部101から供給された視差画像列の各画像に基づく各画像データD15をホログラム用記録媒体130に順次短冊状に記録させていく。
【0220】
このとき、プリンタヘッド部150−3において、物体光と参照光とによるホログラム用記録媒体130の露光を行う部分よりも後段側では、紫外線ランプ157により、順次間欠送りされるホログラム用記録媒体130の全面に亘って紫外線L13が照射される。これにより、ホログラム用記録媒体130において、フォトポリマ層の露光部分におけるモノマMの重合が完了する。
【0221】
また、この紫外線ランプ157よりも後段側では、ヒートローラ158により、ホログラム用記録媒体130が加熱される。これによって、フォトポリマ層の屈折率変調度が増加し、記録画像が定着する。
【0222】
さらに、このヒートローラ158よりも後段側では、制御用コンピュータ102から供給される制御信号S12に基づいてカッタ駆動機構が駆動され、カッタ160により、完成したホログラフィックステレオグラムが所望のサイズに裁断されて、外部に排出される。
【0223】
以上のように、ホログラム用記録媒体130に対して所望の画像を記録するに際し、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとの間に連続的に液体を供給し、この間に常に液体を介在させると、光導入ブロック137Bとホログラム用記録媒体130とが、間に空隙を生じることなく密着するようになるため、ホログラム用記録媒体130の振動が十分に抑制されるようになる。
【0224】
また、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとの間に供給される液体がインデックスマッチングを行うため、光導入ブロック137Bを通過した参照光がホログラム用記録媒体130に入射されるに際し、光導入ブロック137B内において全反射されることがない。したがって、優れた画質のホログラフィックステレオグラムを作製できるようになる。
【0225】
また、上述のようにして、ホログラム用記録媒体130と光導入ブロック137Bとの間に液体を介在させておくと、光導入ブロック137Bを離反する方向に移動させなくても、ホログラム用記録媒体130の間欠送りを行うことができるようになる。
【0226】
さらに、ここでは、ホログラム用記録媒体130及び光導入ブロック137Bを空気中に配置し、表面張力によって液体を保持させているため、メンテナンスも容易である。
【0227】
ところで、エッジリット方式による再生を行うに際しては、光導入ブロック137Bと同様の光学特性を有する照明光導入ブロックをホログラフィックステレオグラムに接触させ、この照明光導入ブロックに、ホログラム用記録媒体130の面に対する参照光の入射角度と同じ角度で照明光を入射させれば、ホログラム用記録媒体130に形成された干渉縞によって照明光が回折し、物体光と同様の回折光を生じて、再生像が得られるようになる。
【0228】
したがって、エッジリット方式で透過型のホログラフィックステレオグラムを作製する際には、参照光を、物体光を入射する側から参照光導入ブロックを介してホログラム用記録媒体に入射させなければならず、物体光集光用のシリンドリカルレンズとホログラム用記録媒体との間に参照光導入ブロックを配置することとなる。しかしながら、空間的な制約のため、シリンドリカルレンズとホログラム用記録媒体との間に参照光導入ブロックを配置することは、非常に困難である。また、一次元拡散板も単純に挿入するわけにはいかなくなってしまう。
【0229】
これに対して、図17で示されたようなプリンタヘッド部150−3を有するホログラフィックステレオグラムプリンタ装置103においては、エッジリット方式のホログラフィックステレオグラムを反射型で作製しているため、ホログラム用記録媒体130の一方の面に物体光が入射するようにするとともに、ホログラム用記録媒体130の他方の面に参照光を入射するようにすればよい。したがって、本実施の形態では、ホログラム用記録媒体130を介して、一方の側に物体光を集束するためのシリンドリカルレンズ143及び一次元拡散板144を配し、他方の側に参照光導入ブロック137Bを配すれば良く、空間的な制約を受けることなく、光学系を非常に容易に構成することができる。
【0230】
なお、このように反射型で作製されたホログラフィックステレオグラムは、当然のことながら、反射型で三次元画像を再生することが可能である。すなわち、図18に示すように、液体170を介して照明光導入ブロック171にホログラフィックステレオグラム172を貼り付けた上で、再生用照明光173を照明光導入ブロック171の端部171aからホログラフィックステレオグラム172に向けて入射する。ここで、ホログラフィックステレオグラム172は、照明光導入ブロック171の面のうち、観察者174から遠い方の面171bに貼り付ける。
【0231】
このとき、ホログラフィックステレオグラム172から反射モードで回折してきた回折光175によって生じる再生像176が、観察者174によって観察されることとなる。このように三次元画像を再生したとき、再生像176は、観察者174から見て照明光導入ブロック171よりも奥に物体があるように再生される。
【0232】
だが、上述のように反射型で作製されたホログラフィックステレオグラムは、透過型で三次元画像の再生を行うことも可能である。
【0233】
即ち、図19に示すように、液体180を介して照明光導入ブロック181にホログラフィックステレオグラム182を貼り付けた上で、再生用照明光183を照明光導入ブロック181の端部181aからホログラフィックステレオグラム182に向けて入射する。ここで、ホログラフィックステレオグラム182は、照明光導入ブロック181の面のうち、観察者184に近い方の面181cに貼り付ける。
【0234】
このとき、ホログラフィックステレオグラム182から透過モードで回折してきた回折光185によって生じる再生像186が、観察者184によって観察されることとなる。このように三次元画像を再生したとき、再生像186は、図18に示したような再生方法に比べて、物体が手前にあるように再生される。したがって、図19に示したように三次元画像を再生することにより、立体感を強調することができ、ディスプレイ効果が高まることとなる。
【0235】
なお、照明光導入ブロック171,181の形状は必ずしも直方体である必要はなく、ホログラフィックステレオグラム172,182に対する再生用照明光173,183の入射角度が、記録時にホログラム用記録媒体130に入射した参照光の入射角度と一致するようになされていれば、どのような形状であっても良い。
【0236】
なお、本実施の形態において、ホログラフィックステレオグラムを作製する際に使用したレーザ光の波長は約532nmであり、参照光と物体光のなす角度θは約75°である。また、ホログラム用記録媒体130の感光部の膜厚は約20μmであり、その屈折率は1.5前後である。したがって、このホログラフィックステレオグラムの波長選択幅は約50nmである。このため、このホログラフィックステレオグラムを再生する際は、再生用照明光173,183の光源として、例えば、中心波長が約525nm、波長幅が約50nmの光を発する発光ダイオードが好適である。発光ダイオードは、発光効率が非常に高いため、電池等でも充分に実用的な時間使用することができる。したがって、画像再生装置の駆動電源を電池等から取るようにすることが可能となり、これにより、小型化や低価格化を図ることができる。
【0238】
2−3変形例
上述の実施の形態においては、本発明を横方向のみに視差情報をもつホログラフィックステレオグラムの作製に適用する場合について述べたが、これに限らず、縦方向のみの視差情報をもつホログラフィックステレオグラムや、横方向及び縦方向の両方向に視差情報をもつホログラフィックステレオグラムの作製に適用することもできる。
【0239】
さらに、上述の実施の形態においては、単色のホログラフィックステレオグラムを作製する場合について説明したが、カラーのホログラフィックステレオグラムの作製に対しても本発明は全く同様に適用することが可能である。カラーのホログラフィックステレオグラムを作製するときは、例えば、記録用の光として、光の3原色となる3つの光を使用するようにすればよい。そして、光の3原色となる3つの光を用いて記録されたカラーのホログラフィックステレオグラムを再生するときには、光の3原色を発するように3つの光源を画像再生装置に設け、各光源からの光を同時にホログラフィックステレオグラムに再生用照明光として照射するようにすればよい。ただし、このように複数の光源を使用するときには、各光源からの光が平行となるように光学系を組む必要がある。カラーのホログラフィックステレオグラムを再生するときも、透過型での再生では波長選択性が弱いので、各光源には色純度の高い光源を用いることが好ましく、これにより、透過型でもカラーのホログラフィックステレオグラムを鮮明に再生することが可能となる。
【0240】
さらに、画像記録装置は、図20又は図21に示すように、光導入ブロック191とホログラム用記録媒体192との間にルーバーフィルム193を配するようにしてもよい。なお、図22は、光導入ブロック191が角形形状の場合の例を図示しており、図23は、光導入ブロック191が円筒形状又は円柱形状の場合の例を図示している。
【0241】
ここで、ルーバーフィルム193は、面に対して参照光入射角度程度の角度を持った物理的ブラインドであるルーバーが、平行に所定の間隔で多数形成されており、面に対して垂直に入る光は通さない性質を持っている。
【0242】
このようなルーバーフィルム193が、空気などを介することなく光学的に光導入ブロック191とホログラム用記録媒体192との間に配されていると、光導入ブロック191を通って急角度でホログラム用記録媒体192に照射する光は、ルーバーフィルム193を通過してホログラム用記録媒体192にまで到達するのに対し、ルーバーフィルム193の面に対して垂直方向から来る物体光は、ホログラム用記録媒体192を通過した後、ルーバーフィルム193に吸収されて光導入ブロック191にまで到達しなくなる。したがって、不要な反射等が無くなり、画質を向上させることができる。
【0243】
その他、ホログラフィックステレオプリンタ装置における参照光の入射方向や、レンズの数、種類、組合わせ等も上述したものに限られず、適宜変更が可能である。
【0244】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る画像記録方法及び画像記録装置では、ホログラム用記録媒体に対する記録を行うに際し、振動を十分に抑制することができるようになる。このため、正確な記録が可能となり、再生時の回折効率を向上させることができる。すなわち、本発明に係る画像記録方法及び画像記録装置によれば、明るく鮮明な再生像が得られるホログラフィックステレオグラムを作製することができる。しかも、ホログラム用記録媒体の移送後、振動が減衰するまでの時間の待ち時間を大幅に低減させることができ、1要素ホログラムの記録を行う度にホログラム用記録媒体を移送してホログラフィックステレオグラムを作製するに際し、大幅にプロセス時間を短縮することが可能となる。更に、ホログラム用記録媒体と光学部品との間に介在させる液体として、その屈折率が適正化されたインデックスマッチング液を用いることにより、エッジリット方式による記録も、光導入ブロック内における参照光の全反射が防止され、強度反射率も抑えられた状態で行えるようになり、画質に優れたエッジリッド型のホログラフィックステレオグラムを作製できる。
【0245】
また、本発明によれば、透過型で再生できるエッジリット方式のホログラフィックステレオグラムを容易に作製することが可能となる。しかも、ホログラム用記録媒体に対する記録を行うに際し、振動を十分に抑制することができる。このため、正確な記録が可能となり、再生時の回折効率を向上させることができる。すなわち、本発明に係る第2の画像記録方法及び画像記録装置によれば、明るく鮮明な再生像が得られるエッジリット方式のホログラフィックステレオグラムを作製することが可能となる。しかも、ホログラム用記録媒体の移送後、振動が減衰するまでの時間の待ち時間を大幅に低減させることができ、1要素ホログラムの記録を行う度にホログラム用記録媒体を移送してホログラフィックステレオグラムを作製するに際し、大幅にプロセス時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ホログラフィックステレオグラムプリンタシステムの一構成例を示す模式図である。
【図2】 ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置の光学系の一例を示す模式図である。
【図3】 ホログラム用記録媒体の一例を示す断面図である。
【図4】 光重合型フォトポリマの感光プロセスを示す模式図である。
【図5】 プリンタヘッド部近傍の構成例を示す模式図である。
【図6】 エッジリット方式で記録を行う場合のプリンタヘッド部近傍の構成例を示す模式図である。
【図7】 ホログラフィックステレオグラムの反射型での再生方法を示す模式図である。
【図8】 ホログラフィックステレオグラムの透過型での再生方法を示す模式図である。
【図9】 液体の屈折率の条件を求めるため、参照光の入射経路を示した説明図である。
【図10】 θg =75°のとき、液体の屈折率と強度反射率との関係を示す図である。
【図11】 θg =78°のとき、液体の屈折率と強度反射率との関係を示す図である。
【図12】 θg =45°のとき、液体の屈折率と強度反射率との関係を示す図である。
【図13】 ホログラフィックステレオグラムプリンタシステムの一構成例を示す模式図である。
【図14】 ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置の光学系の一例を示す模式図である。
【図15】 ホログラム用記録媒体の界面における参照光の全反射の様子を示す模式図である。
【図16】 ルーバーフィルムによって参照光がホログラム用記録媒体に再入射するのを防止する様子を示す模式図である。
【図17】 ホログラム用記録媒体と光導入ブロックとの間に液体を介在させるタイプのホログラフィックステレオグラムプリンタ装置について、そのプリンタヘッド部近傍の構成例を示す模式図である。
【図18】 ホログラフィックステレオグラムの反射型での再生方法を示す模式図である。
【図19】 ホログラフィックステレオグラムの透過型での再生方法を示す模式図である。
【図20】 光導入ブロックとホログラム用記録媒体との間にルーバーフィルムを配した例を示す断面図である。
【図21】 光導入ブロックとホログラム用記録媒体との間にルーバーフィルムを配した例を示す断面図である。
【図22】 ホログラフィックステレオグラムの作製方法を示す模式図である。
【符号の説明】
19 ホログラム用記録媒体、 44 一次元拡散板、 45 ルーバフィルム、 46 光学部材、 52 光導入ブロック、 53 スポンジ

Claims (8)

  1. ホログラム用記録媒体の一方の面に物体光を集光して入射するとともに、前記ホログラム用記録媒体の他方の面に参照光を入射し、前記物体光と前記参照光を干渉させて前記ホログラム用記録媒体上に視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次短冊状又はドット状の要素ホログラムとして記録する画像記録方法において、
    前記ホログラム用記録媒体の少なくともいずれかの面に、要素ホログラムの記録領域よりも大きく、かつ、前記ホログラム用記録媒体の両端部に亘る領域よりも小さい接触面積で光学部品を接触させるとともに、間欠送りされる前記ホログラム記録媒体の上流側に配置された液体を含ませた部材から、前記ホログラム記録媒体が送り操作されるとき、前記ホログラム記録媒体と接触することにより、前記ホログラム用記録媒体と前記光学部品との間の接触領域に表面張力により保持されるに足る量の液体を供給し
    その後、前記ホログラム記録媒体の送り操作を停止した状態で前記ホログラム記録媒体に前記要素ホログラムの記録を行い、
    前記要素ホログラムの記録後、要素ホログラム毎、前記ホログラム用記録媒体を上記光学部品に対し移動させることを特徴とする画像記録方法。
  2. 前記ホログラム用記録媒体と前記液体を介して接触する光学部品が、物体光入射側に配された一次元拡散板及びルーバーフィルムであることを特徴とする請求項1記載の画像記録方法。
  3. 前記ホログラム用記録媒体と前記液体を介して接触する光学部品が、参照光入射側に配された光導入ブロックであり、前記視差画像列の各画像データに基づく各画像をエッジリット方式によって記録することを特徴とする請求項1記載の画像記録方法。
  4. 前記液体として、前記ホログラム用記録媒体と前記光導入ブロックとのインデックスマッチングを行うインデックスマッチング液を用いることを特徴とする請求項4記載の画像記録方法。
  5. ホログラム用記録媒体の一方の面に物体光を集光して入射するとともに、前記ホログラム用記録媒体の他方の面に参照光を入射し、前記物体光と前記参照光を干渉させて前記ホログラム用記録媒体上に視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次短冊状又はドット状の要素ホログラムとして記録する画像記録装置において、
    前記記録媒体の少なくともいずれかの面に、要素ホログラムの記録領域よりも大きく、かつ、前記ホログラム用記録媒体の両端部に亘る領域よりも小さい接触面積で接触する光学部品と、
    液体を含んで、間欠送りされる前記ホログラム記録媒体の上流側に配置され、送り操作される前記ホログラム記録媒体と接触することにより、前記ホログラム用記録媒体と前記光学部品との間の接触領域に表面張力により保持されるに足る量の液体を供給する液体供給手段と、
    前記要素ホログラムの記録後、前記ホログラム用記録媒体を前記光学部品に対し前記要素ホログラム毎に間欠的に移動させる記録媒体移動手段と
    を備えることを特徴とする画像記録装置。
  6. 前記ホログラム用記録媒体と前記液体を介して接触する光学部品が、物体光入射側に設けられた一次元拡散板及びルーバーフィルムであることを特徴とする請求項5記載の画像記録装置。
  7. 前記ホログラム用記録媒体と前記液体を介して接触する光学部品が、参照光入射側に配された光導入ブロックであり、前記視差画像列の各画像データに基づく各画像をエッジリット方式によって記録することを特徴とする請求項5記載の画像記録装置。
  8. 前記液体として、前記ホログラム用記録媒体と前記光導入ブロックとのインデックスマッチングを行うインデックスマッチング液が用いられることを特徴とする請求項7記載の画像記録装置。
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