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JP3795530B2 - しずく形加圧装置 - Google Patents

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Description

発明の背景
1.発明の分野
本発明は医療用ポンプに一般的に関する。より詳しくは輸液バッグ内の輸液を加圧するための装置に関する。
2.背景技術
輸液バッグを加圧する装置は様々な医療行為において使用されている。例として血液、血液成分、増量剤や他の非経口輸液の静脈内への導入は、加圧供給を行う輸液ポンプを使用してしばしば行われる。加圧供給を行うための方法の一つに輸液バッグに圧力を加える方法がある。こうしたシステムで用いられる圧力は手動によるポンピングや、圧縮空気のような連続的な圧力源を利用した自動加圧システムによって得られる。
別の一例として、外科手術における洗浄に使用される輸液はしばしば加圧を必要とする。外科的に用いられる洗浄システムの中には輸液の流れを生じさせるために重力を利用したものがあるが、重力の作用によって手術野において生じる輸液の流れは弱いものである。そこで、より圧力の大きい流れを生じさせられるように構成された加圧システムが開発されている。初期に開発されたものには、手動ポンプを使用したシステムがある。外科的な洗浄においては、非経口輸液の静脈内への注入における場合よりも大きい圧力が通常必要とされる。したがって手動ポンプはかなりの労力を伴う。
洗浄において使用されるシステムは、大きな圧力を得るために何らかの改良が通常加えられているものの、こうした様々な利用法において輸液バッグを加圧するために使用される基本的な加圧システムは同じである場合が多い。
こうした加圧システムは通常、輸液バッグを収容する加圧室と、圧力導入口、加圧機構、調整器、ゲージ、及び弁を備えている。圧力導入口は圧力を供給する圧力源に連通する。加圧機構は加圧室内に懸吊され、これにより輸液バッグに圧力が作用する。調整器はこれにより望ましい圧力を設定、調整することが可能である。ゲージはこれにより圧力を監視することが可能である。弁はこれによりシステムのオン−オフを行うことが可能である。
一般的な加圧システムにおいては輸液バッグは加圧室内に配置される。加圧室は、ベースとドアとにおいて形成された長方形の相補的な空洞により構成される。ドアがベースの上に閉じられている場合、空洞は連通し隔室が形成される。通常ベースとドアは両者が面一となることはなく、間隙が存在する。輸液バッグは重力の作用によりこの間隙内に若干伸展する。輸液バッグに圧力が作用する場合、輸液バッグは間隙内に更に伸展しうる。一般的な加圧システムにおいては輸液バッグに圧力を作用させるための加圧手段が用いられている。一般的な加圧手段として空気により膨らまされるブラダーバッグがある。
こうした加圧手段を使用する場合、輸液バッグは通常懸吊タブ上に懸吊される。またヒンジ式ドアは閉鎖されて輸液バッグ上に固定されることにより輸液バッグをベース内において固定する。ベース及びドアにおいて、相補的な空洞が形成され、これらは共に加圧室を形成する。ベースとドアは一方の辺縁においてこれらを連結するヒンジと、他方の辺縁に対して閉じたドアを保持するための何らかの手段を通常備える。ベースにはブラダーバッグが組み込まれ、膨らまされた場合に輸液バッグに対して圧力が作用する。ブラダーバッグは圧力源を連結するための連結部と換気用の連結部とを備える。ブラダーバッグは手動ポンプ、小型の空気コンプレッサまたは他の圧力源に連結される。加圧システムは、「オン」位置と「オフ」位置とを備えた弁と、維持される圧力の調整を可能にする調整器と、圧力を監視するためのゲージとを有する。圧力源は弁がオン位置にある場合に予め選択された圧力に達するまでブラダーバッグを膨らませる。ブラダーバッグにより輸液バッグに対して圧力が作用し、内部の輸液が加圧供給される。
ブラダーバッグが膨らみ、輸液に圧力が作用する場合、ドアに対しても圧力が作用する。この圧力によりドアは外側に向けて押され、係止爪に対して若干押圧される。係止爪はドアの開放を阻止して、ドアを所定の位置に保持する。ドアが開放されるためには弁のトグルスイッチは「オフ」位置になくてはならない。トグルスイッチが「オフ」位置にある場合、弁により換気口を通じてブラダーバッグ内の圧力は逃がされる。これにより輸液バッグの圧力が除去され、ひいてはドアに作用する圧力が除去される。この段階でドアが内側に動くことが可能となり、係止爪が外れ、ドアは開く。この一連の動作は、装置の使用が終了し輸液バッグを取り外す際に行われる。装置の使用時において、空になった輸液バッグの新たな輸液バッグへの交換が必要である場合においてもこの一連の動作は行われる。
こうしたシステムにおいては、通常、予め設定された圧力が維持される。望ましい圧力は調整器を調整することにより設定され、ゲージにより監視することが可能である。通常は予め設定された圧力はこれらのポンプにより自動的に維持される。
輸液の注入において使用される場合、輸液バッグは静脈内の器具に連結される。洗浄において使用される場合、輸液バッグは洗浄器具に取り付けられる。輸液バッグの加圧を必要とする他の応用においてもこうした装置の使用が可能である。
一般的に、加圧室は全体を通じて断面がほぼ一定であるほぼ長方形の形状を有する。輸液バッグも同様にほぼ長方形の形状を有し、水平な面上に載置された場合にその断面は全体を通じてほぼ一定である。しかし輸液バッグが加圧室内において垂直で懸吊される場合には、重力の作用により輸液バッグは水滴または振り子状の形状をとる。したがって使用時においては加圧室の形状と輸液バッグの形状は一致しない。
加圧室と輸液バッグとの間のこうした不一致性にはいくつかの難点がある。例として、外形の相違によりバッグの上方において比較的大きな空間が生じる点がある。また、加圧室の上部においても大きな無駄な空間が形成される。こうした余分な空間により、加圧室内に輸液バッグが装填された後に、システムが予め設定された圧力に達し、使用可能な状態となるまでにより長い時間がかかる。この時間の遅れは比較的小さなものではあるが、外科手術が行われている間に生じる場合には重大である。執刀医が術式を開始、進行したいのに器具を持たなければならない場合にはいかなる時間の遅れも集中力の低下につながりかねない。より大型の空気コンプレッサを使用して加圧時間を短縮することも可能だが、経費が嵩み、大型で高価な装置が必要となる。
輸液バッグの形状と一致しない形状の加圧室を有することの難点の別の一例として、形状が異なることにより輸液バッグがベースとドアの間からはみ出してドアの閉鎖が妨害される点がある。通常、加圧室は、水平な面上に載置された場合における輸液バッグとほぼ同じ大きさに構成される。輸液バッグが垂直で懸吊される場合、重力により輸液はバッグの底の方に引張られ、バッグは外側に若干膨らむ。ドアを閉鎖するためには使用者は輸液バッグがベース内に収容されるようにバッグを操作しなければならない。バッグが適当に操作されない場合、輸液バッグがドアとベースの間に挟まれてしまう。ドアを閉鎖するためにバッグを操作する必要により、輸液バッグを注入あるいは洗浄を行うために最初に準備する場合や輸液バッグを交換する場合において時間の遅延は更に大きくなる。この時間の遅延もやはり無関係の人には些細なものに見えるかもしれないが、手術の実施に携わる関係者にとっては重大である。
バッグを形状の一致しない加圧室内に収めるための操作は、基本的には輸液を重力の作用に反して押し上げることである。これを行うためには、特に大型の輸液バッグを扱う場合には、かなり大きな力を要する。1リットルまたはそれより大きなバッグの場合、必要とされる力は非常に大きいため使用者によっては加圧室のドアを閉じられない場合がある。
また、バッグを内部に載置し、ドアを容易に閉じられるように加圧室が形成されている場合、更なる空間のために加圧機構の効率が低下する。こうした条件の下では、加圧室は全体を通じて同じ断面を有するほぼ長方形の形状を有するため、ベースの空間の増大により、加圧室の上方にも余剰空間が生じる。この余剰空間による影響はブラダーバッグを膨らませる加圧機構により補償されなくてはならない。加圧室内の余剰空間により、システムが必要とされる圧力に達し、圧力源がこの圧力を適当な時間にわたって適切に維持するうえで必要とされる性能に達するまでにかかる所要時間が長くなる。
加圧室の形状と輸液バッグの形状が一致しないことにより、更に輸液が無駄になるという問題が生じる場合がある。形状の一致しない加圧室においては、輸液バッグに対して圧力が均等に作用せず、輸液バッグ中に輸液が残ってしまう場合がある。使用される輸液の種類によって、特に手術が何度も行われる場合にはこの無駄な輸液のコストは軽視できない。
更に、ドアを閉鎖するために輸液バッグを無理に押し上げると加圧機構によって圧力が加えられる以前に輸液バッグに対して圧力が作用する。この初期状態における加圧は、形状一致性のない加圧室システムにおいて絶えず生じる。この初期加圧の結果として、監視ゲージにより示される圧力の値が輸液バッグから出て行く輸液の実際の圧力を正確に反映しないことになる。監視ゲージは通常流入圧を監視するが、初期加圧が生じない場合、流入圧は輸液バッグから出て行く輸液の実際の圧力を正確に反映する。
更に、輸液バッグと加圧室の形状が一致しないことにより、手術が行われる間に圧力が変化し、これに伴って輸液バッグから更に輸液が使用される。こうしたシステムにおける初期加圧のため輸液バッグから流出する輸液の圧力は初めにおいて高くなる。輸液バッグと加圧室の形状が一致しないことにより、更に、輸液バッグに対して圧力が不均一に作用し、手術が行われる間に輸液バッグから流出する輸液の圧力が変化する。
ドアをベースに対して取り付けるヒンジの構成により更なる問題が生じる。ヒンジ機構は通常2つの部分からなり、合成樹脂にて形成される。一回の使用毎にポンプが洗浄されるため、洗浄液の使用によりヒンジが弱くなる。弱くなったヒンジが手術中に吹き飛んだ例が知られている。容易に想像のつくことだが、こうした事故は特にデリケートな外科手術の最中にあっては、非常に医師を驚かせる。こうした事故により患者に対して危害が及ぶ場合もある。また、注入、あるいは洗浄用の輸液の供給が一時的に停止することだけを見ても非常に深刻である。
これらの問題は両方とも加圧室の形状と懸吊される輸液バッグの形状との違いに起因する。またこうした用途で用いられるヒンジに伴う問題は従来の加圧システムにおいては一般的であり、従来技術においては解決されていない。
発明の概要と主な目的
本発明は、注入用の輸液または洗浄用の輸液を加圧するための装置に関する。加圧装置は、垂直に懸吊された場合の輸液を満たした輸液バッグとほぼ同じ振り子状形状を有する加圧室を備える。加圧室はベース、ドア及び圧力を作用させるための機構を有する。ベースとドアとはそれぞれ内部空間を有し、ドアが閉鎖され所定の位置に保持される場合に振り子状形状の加圧室が形成される。
好ましい一実施例において、ベースは、ベースの内部に配置され、輸液バッグに対して圧力を作用させるブラダーバッグと、調整器と、弁と、ゲージと、必要な送管とを有する、弁は3方向弁であり、オン位置にある場合にはブラダーバッグは膨張し、オフ位置にある場合にはブラダーバッグは収縮する。調整器は必要な圧力を設定するために使用される。ゲージは圧力を監視するために使用される。送管は、医療施設において普通に使用されている酸素、空気あるいは窒素アウトレットなどの圧力源に対して取り付けられる。ブラダーバッグの膨張により輸液バッグに対して圧力が作用し輸液バッグは加圧される。
加圧室のドアは、輸液バッグ中の輸液量を見ることができるように透明な材料にて製造されることが好ましい。ドアは別の材料にて形成することも可能であるが輸液量が視認できるような手段が設けられることが望ましい。ドアとベースとは、好ましくは、ヒンジにより一方の辺縁を、ラッチにより他方の辺縁を連結される。ラッチはドアに配置されたリップに対して係合し、輸液バッグに対して作用する圧力によりドア、ひいてはリップが若干外側に押圧され、ラッチがドアに対して固定された状態となる。
【図面の簡単な説明】
図1は、一般的な医療用途において使用されうるように構成された本発明に基づく加圧装置及び付属器具を示す斜視図。
図2は、本装置の主要構成要素、圧力調整器、ゲージ、弁、付属の送管、ヒンジ及びベースとドアとを固定するためのラッチを示す分解斜視図。
図3は、組み立てられた加圧装置の斜視図。
図4は、加圧装置の正面図。
図5Aは、ほぼ完全に萎縮した状態の加圧手段を示す、図3の構成の5−5線に沿った断面図。
図5Bは、ほぼ完全に膨張した状態の加圧手段を示す、図3の構成の5−5線に沿った断面図。
図6は、図3の構成の線6−6に沿った断面図。
発明の詳細な説明
説明文中において、「近位」とは、使用時あるいは見た場合において通常操作者に最も近い装置の部分を指し、「遠位」とは、これに対する他端を指す。図1〜6に示された実施例を以下に参照するが、各構成中の相同部材は同じ部材番号にて示している。本発明に基づく加圧装置の好ましい一実施形態が図1中で番号10にて一般的に示されている。装置のそれぞれは、取り付けブラケット(図示されていない)を使用して点滴ポール12に取り付けられている。加圧装置10にはそれぞれ患者用輸液バッグ14が収納されている。調整器16によりそれぞれの加圧装置10の圧力の設定及び調整を行うことが可能である。圧力はゲージ18により監視される。弁20によりシステムのオン/オフが行われる。弁20は「オン」位置または「オフ」位置に切り換えることの可能なトグルスイッチを備えることが好ましい。
圧力源チューブ22が酸素、空気、または窒素アウトレット、手動ポンプあるいは電気ポンプのような圧力源(図示されていない)に接続される。酸素、空気、または窒素アウトレットは病院や診療所において医療用の圧力源として一般的に使用されているものである。
本発明に基づく加圧装置はまた、ドア24と番号26にて一般的に示されるベースアッセンブリとを有する。ドア24は透明なポリカーボネート材料にて形成されることが好ましい。ドア24を透明なポリカーボネートで形成することにより患者用輸液バッグ14の輸液量を容易に見ることが可能である。使用される圧力に対して充分な強度を有するものであれば任意の透明材料の使用が可能であることは理解されよう。更に、不透明な材料の使用も可能であるが、その場合患者用輸液バッグ内の輸液量を監視するための何らかの手段が必要であることも理解されよう。
図2に最も分かりやすく示されるように、ベースアッセンブリ26は内側のハウジング28と外側のハウジング30とを備える。内側ハウジング28上には患者用輸液バッグ14を懸吊するための懸吊タブ32が配置されている。懸吊タブ32はベース26の内側ハウジング28に対して垂直に延びるU字形状の突出チャンネルを含む。理解可能であるように、懸吊タブ32は加圧装置10の性能に影響を与えることなく別の0様々な方法で構成することが可能である。例として、中実の長方形状の突起や鉤、あるいは棒状の構成によっても患者用輸液バッグ14を垂直に懸吊する機能を果たすことが可能である。また懸吊タブをドア24の内部あるいは表面上に配置することも考えられる。
ドア24とベース26はヒンジ34を介して連結される。ヒンジ34はリム36とリッジ38の間に固定される。ラッチ40はリム36の上にわたり、ヒンジ34の反対側の縁に取り付けられ、ドア24を閉鎖位置に保持する。ラッチ40はラッチネジ42によりドア24とベース26とに対して固定される。
加圧された輸液は患者用輸液バッグ14から導出され、輸液チューブ44を通じて用途に応じた医療機器に供給される。必要に応じて輸液の流れを制御するためにチューブクランプ46を使用することも可能である。輸液チューブ44はY字形コネクタ48を介して番号50により一般的に示される輸液加熱アッセンブリ50に導入される。用途によっては輸液チューブ44は洗浄装置(図示されていない)に接続される場合もある。更に、本発明に基づく好ましい実施形態は輸液の注入と輸液による洗浄を念頭に置いて構成されたものであるが、本発明の装置の発想は他の医療用または工業用の用途においても有用に使用されうる。
図2に最も分かりやすく示されるように、ベース26は内側ハウジング28と外側ハウジング30とを備える。外側ハウジング30はほぼ長方形の形状を有し、内側ハウジング28をカバーし、かつこれを支持する。外側ハウジング30は複数の隆起した円柱状シャフト52を有し円柱状シャフト52はハウジング30の周縁上に一定の間隔をおいて配置されている。隆起したシャフト52のそれぞれにはハウジングネジ56を受けるためのボア51が穿設される。ボア51はネジ切りされていることが望ましいがハウジングネジ56としてタッピンネジが使用される場合にはネジ切りされない場合もある。ハウジングネジ56はボア51を通じ、内側ハウジング28上の隆起したシャフト内に受けられ、外側ハウジング30と内側ハウジング28が連結される。必要に応じてリベットや接着剤のような他の連結手段を用いて内側ハウジング28と外側ハウジング30とを互いに対して固定することも可能である。更に、ヒンジ34とラッチ40との連結部が内側ハウジング28と外側ハウジング30とを連結する機能を有する場合もある。
図2に示されるように、ヒンジ34はヒンジネジ58により内側ハウジング28と外側ハウジング30とに連結される。ヒンジネジ58はタッピンネジである。リベットや接着剤あるいは他の取り付け手段を使用してヒンジ34を取り付けることも可能である。好ましい実施例中においてはヒンジ34は金属によって形成されているが、合成樹脂や他の材料を使用することも可能である。
ヒンジ34は遠位の辺縁に沿ってフランジ60を有する。ヒンジのフランジ60はチャネル62内に収容されるように形成されている。チャネル62は、ドア24の全周にわたって延びるリム36とドア24の遠位縁に沿って延びるリッジ38との間に形成される。ヒンジのフランジ60は接着剤やネジ58のような他の取り付け手段によりチャネル62内に固定される。
ヒンジ34は外側ハウジング30の後ろに回り込むL字形状の延長部68を更に有し、ヒンジ34は延長部68において外側ハウジング30に対して取り付けられる。外側ハウジング30の側面に沿ってヒンジネジ58を受けるためのヒンジネジ孔66が穿設されている。内側ハウジング28内に内側ハウジングのヒンジネジ孔(図示されていない)も形成されている。ヒンジネジ孔は全てヒンジネジ58のタッピンネジとしての特徴を利用した形成となっている。L字形状の延長部の孔(図示されていない)が外側ハウジング30の後部のヒンジ取り付け辺縁に形成され、ヒンジ34を外側ハウジング30に対して更に固定する。
ラッチ40も同様にして内側ハウジング28と外側ハウジング30とに対して取り付けられる。外側ハウジングのラッチネジ孔70が外側ハウジング30上に形成されている。内側ハウジングのラッチネジ孔72が内側ハウジング28上に形成されている。ラッチネジ42はラッチ40を通じて外側ハウジング30と内側ハウジング28とに入りラッチ40を固定する。ラッチネジ42はタッピンネジであることが好ましい。外側ハウジングのラッチネジ孔70と内側ハウジングのラッチネジ孔72とはラッチネジ42がタッピンネジである点を考慮した大きさに形成されている。実際の使用においては、外側ハウジングのラッチネジ孔70と内部ハウジングのラッチネジ孔72とは内側ハウジング28と外側ハウジング30との上においてラッチ40を正確に位置決めする機能を果たしている。
ヒンジ34とラッチ40とをこうした方法によって固定することにより外側ハウジング28と内側ハウジング30も一体に固定される。内側ハウジング28と外側ハウジング30とを取り付けるための更なる手段を使用することも可能であるが、全ての用途において必ずしも必要とされるわけではない。
図2にはまた、調整器16、ゲージ18及び弁20の間の連絡チューブも示されている。圧力源チューブ22はシステムに圧力を供給するためのものである。チューブ22は開口54を通じて外側ハウジング内に入り、調整器16に接続する。調整器チューブ74により調整器と弁20とが接続される。ゲージチューブ76によりゲージ18と弁20とが接続される。T字形状コネクタ78がゲージチューブ76上に配置され、ブラダーバッグチューブ80と弁20との連結が可能になっている。
やはり図2に示されるように、内側ハウジング28は調整器の孔82、ゲージの孔84及び弁の孔86を備える。これらの孔は図に示されるように内側ハウジング28の上部周辺に配置することも可能であるが、任意の位置への配置が可能であることは明らかである。調整器の孔82は調整器16のツマミ部分を通すことが可能であるように形成されている。ゲージの孔84はゲージ18が収まる大きさに形成されている。弁の孔86は弁20のトグルスイッチを通すことが可能であるような大きさに形成され、トグルスイッチを装置の他の部分と干渉することなく上すなわち「オン」位置と下すなわち「オフ」位置とに動かすことが可能であるように配置されている。ここでもやはりこれらの孔と付随する構成要素の配置は任意に行うことが可能である。理解可能であるように、調整器16、ゲージ18及び弁20を内側ハウジング28の底部周辺に配置してもあるいは他の場所に配置しても本発明の装置の操作に影響はない。
図2に示されるように、内側ハウジング28の内部にも振り子状あるいは角部を有するしずく形の空間が形成されている。ブラダーバッグ90が内側ハウジングの空間88内に配置される。好ましくは、ブラダーバッグ90は内側ハウジングの空間88の形状にほぼ一致したしずく形の形状を有するように熱により形成される。ブラダーバッグ90はチューブ92を備える。チューブ92は内側ハウジング28の内側ハウジング空間88の上部中央付近に配置された孔94に対応する。ブラダーバッグ90のチューブ92は孔94を通り、ブラダーバッグのチューブ80に接続する。ブラダーバッグのチューブ80は更にT字形状のコネクタ78に接続する。ブラダーバッグ90は加圧装置がオンされると膨張し、この膨張により患者用輸液バッグ14に対して圧力が作用する。
ドア24においても振り子状あるいは角部を有するしずく形の空間が形成されている。ドアの空間96は内側ハウジングの空間88の形状に対応した大きさと形状を有し、二つが合わされた時にしずく形の加圧室が形成される。このしずく形の加圧室は、垂直に置かれた場合の輸液バッグの形状と大きさにほぼ一致するように形成される。こうした構成により、ドア24を閉鎖するうえで患者用輸液バッグ14を操作する必要はほとんどあるいは全くない。ドア24は透明なポリカーボネートにて形成されることが好ましいが、加圧室の圧力に耐えられる材料であればどんな透明材料を使用してもよい。また、不透明な合成樹脂、金属、あるいは他の材料を使用することも可能である。不透明な材料を使用する場合、輸液量窓(図示されていない)あるいは別の輸液量表示要素(図示されていない)を用いて患者用輸液バッグ14内の輸液量を監視することも可能である。
患者用輸液バッグ14は、注入を行う用途においては通常、血液、血液成分、増量材などを入れて使用する。洗浄を行う用途においては患者用輸液バッグ14は通常、洗浄液を入れて使用する。理解されるように、他の医療用あるいは工業用の用途において他の液体を使用するうえでも本発明の装置を有効に利用することが可能である。垂直に配置された場合の患者用輸液バッグの形状は、バッグに入れられる液体の種類によってあまり変化しない。したがって、内側ハウジングの空間88とドアの空間96及びこれらにより形成される加圧室の形状は使用される輸液の種類によって変化しない。
患者用輸液バッグの一般的に使用される大きさのものとして、250ミリリットル、500ミリリットル、1000ミリリットル、1500ミリリットル、2000ミリリットル、3000ミリリットルのものがある。患者用輸液バッグのそれぞれの大きさに対して内側ハウジングの空間88とドアの空間96は、液で満たされ、懸吊されたそれぞれの標準的な大きさのバッグにほぼ一致した大きさ、形状に形成される。無論、これ以外の大きさのバッグが必要とされる場合には、加圧室の大きさを適当に形成して事実上任意の大きさの患者用輸液バッグを収納することが可能である。
図3は、組み立てられた加圧装置10の斜視図である。外側ハウジング30と内側ハウジング28とが合わされることによりベース26が形成される。調整器16、ゲージ18及び弁20の配置は好ましい実施例における一例として示されているが、上に考察されたようにこの配置は重要ではない。ドア24は、ヒンジ34を介してベース26に取り付けられ、ラッチ40により所定の位置に保持される。患者用輸液バッグ14は懸吊タブ32から懸吊される。輸液チューブ44を通じた輸液の流れはチューブクランプ46により制御することが可能である。
実際の使用において、ドア24は、ドアのラッチ側の側面を若干押し込み、ラッチ40がドア24のラッチ側の面から回動することにより開放される。次に患者用輸液バッグ14を懸吊タブ32に懸吊する。輸液バッグ14上にドア24を閉鎖し、ラッチ40がリム36と係合するようにラッチ40を回動させてドア24に掛ける。ブラダーバッグが膨らんでいる場合、患者用輸液バッグ14はドア24に対して押圧され、これを若干外側に押し出す。ラッチ40によりドア24は若干外側に押し出されることが可能である。この段階でドア24を開放するためにはブラダーバッグは萎ませなければならない。これによりドア24は若干内側に移動し、ラッチ40を外すことが可能になる。
図4は、組み立てられた加圧装置10の正面図であり、ドアの空間96のおおまかな形状が最も分かりやすく示されている。一般的に、ドアの空間96は下部が長方形、上部がテーパーを付けられた形状を有する。図に示されるように好ましい実施例は丸みを帯びた角部を有する。ここでドアの空間96はドア24において隆起した外形を有するものとして示されているが、他の形状を用いても同様の機能を賄うことが可能である。例として、ドア24をリム36とほぼ一致した高さを有する中実の部材として構成することも可能である。このような形状においては、ヒンジ34をラッチ40に対して取り付けるためのチャネルを設けるか、接着剤のような他の取り付け手段を使用することが考えられる。
図5Aにおいては、加圧装置10の図3の構成における3−3線に沿った断面が示されている。図には、輸液により完全に満たされた状態の輸液バッグ14が示されている。この状態を得るには、使用の前にバッグ14から空気を抜いておく必要がある。気泡の注入により処置を施される患者に深刻な害が及ぶ可能性があるため、静脈内注入を行う際にはシステムからエアポケットを完全に除去しておくことは特に重要である。ブラダーバッグ90は萎んだ状態が示されている。バッグ14の形状がブラダーバッグ90とドア24に一致していることによりこの状態ではバッグ14に対してほとんど圧力は作用しない。バッグ14に対して圧力が作用するのはブラダーバッグ90が膨らむ場合においてのみである。加圧室の形状とバッグ14が自然にとる形状とが一致することにより、ドア24を閉鎖するうえでバッグ14を操作する必要はない。したがって輸液バッグ14を持ち上げる操作を行う際に生じる圧力は本発明に基づく装置においては存在しない。
ドアの空間96と内側ハウジングの空間88とにより形成される加圧室は患者用輸液バッグ14が垂直に懸吊された場合の形状にほぼ一致し、システムを所定の圧力にまで加圧するうえでブラダーバッグ90により補償されなければならない無駄な空間はほとんどあるいは全く生じない。これにより、システム内の、加圧室の形状が懸吊された輸液バッグの形状に一致しない部分において生じる輸液バッグの上部とドアとの間の更なる不必要な無駄な空間はほとんど除去される。本発明においてはシステムを所定の圧力にまで加圧するうえでブラダーバッグによりこうした無駄な空間を補償する必要はない。本発明の加圧室の容量は減少しているため、加圧装置は所定の圧力にまでより速やかに達することが可能である。更に加圧室が患者用輸液バッグ14の形状に一致していることにより患者用輸液バッグを不自然な形状に操作する必要がないため、ドア24を容易に閉鎖することが可能である。しかしドア24を閉鎖するするうえで患者用輸液バッグ14の簡単な操作が必要とされる場合もある。しずく形の形状の上部のテーパーが付けられている部分は患者用輸液バッグ14が垂直に懸吊された場合のバッグの上部の形状とほぼ一致する。
図に示されているように、ドア24とベース26とは面一ではなく、間に間隙102が存在する。ヒンジ34とラッチ40とは間隙102が形成されるようにベース26とドア24とに対して取り付けられている。ヒンジ34とラッチ40との取り付け方を変化させることにより異なった幅の間隙102を形成することが可能である。間隙102は、患者用輸液バッグ14が上部において延出し、懸吊タブ28に懸吊されることが可能であり、輸液チューブ44が底部において延出することが可能であるような幅を丁度有することが好ましい。こうした構成においては間隙102が好ましい方法であるが、別の手段を用いることも可能である。例として、ドア24とベース26とを互いに対して面一となるように取り付け、患者用輸液バッグ14の必要な突出部のための開口をドア、ベースもしくはこの両方に形成することも可能である。図5Aに更に示されるように、好ましい一実施例においては、ハウジングの空間88の形状とドアの空間96の形状とは非対称であり、ドアの空間96はハウジングの空間88よりも若干厚みが小さい。このため加圧室の中心線は内側ハウジング28のの前面とほぼ一致する。更にハウジングの空間88、ドアの空間96及びブラダーバッグ90の大きさと形状は、ブラダーバッグ90が完全に膨らんだ状態で、ブラダーバッグ90の壁肉が伸展または拡張されることなく、ハウジングの空間88とドアの空間96とにより形成される加圧室がブラダーバッグ90により完全に充填されるように構成される。これにより、ブラダーバッグ90が完全に膨らんだ状態においてブラダーバッグ90が伸展することなく加圧室を完全に充填することになる。
図5Aにはまた、ブラダーバッグ90の外縁が加圧室の周縁を若干越えて延びている状態が示されている。好ましい一実施例においてはブラダーバッグ90の外縁は加圧室の外縁を約2分の1インチ(約1.3cm)越えて延びている。
図5Bには、図3の構成の5−5線に沿った加圧室10の断面が再び示されている。ここではブラダーバッグ90はほぼ完全に膨らんでおり、ドア24とブラダーバッグ90との形状がほぼ一致していることが見て取れる。この形状一致性によりバッグ14に対して圧力はほぼ均等に作用する。したがってゲージ18に示される圧力の値はバッグ14から流出する輸液の圧力を正確に表している。また、処置が行われる間圧力は一定に保たれる。
図6には、図3の本発明の構成の6−6線に沿った断面が示されており、ブラダーバッグ90は部分的に膨らんでいる。ハウジングの空間88、ブラダーバッグ90、患者用輸液バッグ14及びドアの空間96の間の形状の一致性はこの図において明らかである。こうした形状一致性は本発明の加圧室全体にわたって見られる。
患者用輸液バッグ14は平らな面上に水平に載置された場合、全体を通じてほぼ一定であるほぼ長方形の断面形状を有する。患者用輸液バッグが垂直に懸吊される場合、バッグの中の輸液は自然にしずく形の形状をとる。重力の作用により輸液はバッグが許す限り底部方向に引き寄せられる。本発明の加圧室はこのしずく形形状とほぼ同様に形成されている。ドア24とベース26とによりこのしずく形は垂直軸に沿ってほぼ半分に分割される。輸液で満たされた患者用輸液バッグが自然にとる形状に似せることにより、加圧室は患者用輸液バッグと同様に底部において拡大し、上部において先細りとなるため、使用者がドア24を容易に閉鎖することが可能となる。また加圧室全体の容積も小さくなる。加圧室の容積が小さくなることにより、加圧装置が予め設定された圧力に達するまでの所要時間が短縮される。圧力源が作用する初期容量は小さい。すなわち、充填されるべき空間が小さいため、ブラダーバッグ90をそれほど膨らませることなく同様の効果を得ることが可能である。
内側ハウジングの取り付けポスト104もこの図において分かりやすく示されている。内側ハウジングの取り付けポスト104は、ハウジングネジ56がシャフト52を通じて挿入された場合にハウジングネジ56を受ける。好ましい実施例においては内側ハウジングの取り付けポスト104にネジ切りされたボア(図に示されていない)が穿設されている。
本発明はその基本とする特徴から逸脱することなく他の特定の形態で実施することが可能である。記述された実施例はあくまで説明のためのものであり、本発明を制約するものではない。したがって本発明の範囲は前述の説明文よりも特許請求の範囲によって示されるものである。

Claims (10)

  1. 内部にしずく形の空間が形成されたベースと、
    内部に前記空間と対応したしずく形の空間が形成されたドアと、
    ベースとドアとを開放可能に連結してドアが閉鎖位置にある場合にしずく形の加圧室が形成されるベースとドアとの連結手段と、
    患者用輸液バッグをしずく形の加圧室内において懸吊するための鉤と、
    ドアが閉鎖された状態で患者用輸液バッグが加圧室内において懸吊されている場合に患者用輸液バッグに対して圧力を作用させるための加圧手段とを備える患者用輸液バッグを加圧するための装置。
  2. 前記ドアは透明な合成樹脂材料にて形成されることを特徴とする請求項1に記載の患者用輸液バッグを加圧するための装置。
  3. しずく形に形成された加圧室は高い圧力の作用に対して耐久性を有する強化合成樹脂材料にて形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の患者用輸液バッグを加圧するための装置。
  4. ベース内に形成されたしずく形の空間内に配置され、萎んだ状態においてベースのしずく形形状とほぼ一致し、膨らんだ状態において加圧室のしずく形形状とほぼ一致するブラダーバッグを加圧手段が含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の患者用輸液バッグを加圧するための装置。
  5. 前記ブラダーバッグは弁に対して接続されることにより膨らむまたは萎むことが可能であり、前記ブラダーバッグは圧力を監視するためのゲージと圧力を調整するための調整器とを備えたことを特徴とする請求項に記載の患者用輸液バッグを加圧するための装置。
  6. 前記ブラダーバッグはベース内に形成されたしずく形の空間の形状に一致するように熱を利用して形成されることを特徴とする請求項4又は5に記載の患者用輸液バッグを加圧するための装置。
  7. 前記ベースと前記ドアとを開放可能に連結し、ドアが閉鎖位置にある場合にしずく形の加圧室が形成されるベースとドアとを連結するヒンジと、ドアを閉鎖位置に保持するためのラッチ手段とを更に備える請求項4〜6のいずれか一項に記載の患者用輸液バッグを加圧するための装置。
  8. 前記ヒンジは金属にて形成されることを特徴とする請求項7に記載の患者用輸液バッグを加圧するための装置。
  9. 前記ヒンジと前記ラッチとは合成樹脂材料にて形成されることを特徴とする請求項7に記載の患者用輸液バッグを加圧するための装置。
  10. 前記ドア部分は不透明な材料にて形成され、ドア部分において透明な窓が配置されることにより輸液の量を視認することが可能であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の患者用輸液バッグを加圧するための装置。
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