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JP3795572B2 - 燻蒸方法および燻蒸システム - Google Patents

燻蒸方法および燻蒸システム Download PDF

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JP3795572B2
JP3795572B2 JP10701796A JP10701796A JP3795572B2 JP 3795572 B2 JP3795572 B2 JP 3795572B2 JP 10701796 A JP10701796 A JP 10701796A JP 10701796 A JP10701796 A JP 10701796A JP 3795572 B2 JP3795572 B2 JP 3795572B2
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hydrogen phosphide
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哲朗 新山
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池田興業株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燻蒸方法および燻蒸システムに関する。さらに詳しくは高濃度のリン化水素を含有するガスにより短期間で生植物、穀物、木材または飼料を処理する燻蒸方法および特定の手段よりなる燻蒸システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、リン化水素は生植物、穀物、木材または飼料の倉庫燻蒸、サイロ燻蒸、コンテナー燻蒸等に使用されていることが知られている。しかしながら、リン化水素は、低濃度(約1.5容量%)で自然発火する恐れがある極めて危険なガスである。
リン化水素による燻蒸は、通常リン化アルミニウムの錠剤を燻蒸室内に配置し、リン化アルミニウムと空気中の湿分との反応によりリン化水素を発生させる方法が知られている。しかしながら、リン化アルミニウムと空気中の湿分との反応は時間がかかり、そのため長期間の燻蒸となり鮮度の要求される短時間の燻蒸には使用できない欠点がある。
【0003】
また、特表平6−500761号公報はリン化水素の発生方法および装置を提案しており、ヨーロッパ特許公開第0318040号明細書もリン化水素の発生装置を提案している。しかしながら、上記2つの明細書は共にリン化水素が発火しない程度に低濃度のリン化水素を発生するよう制御されたリン化水素の発生装置を提案しており、鮮度の要求される短時間の燻蒸には使用できない。
【0004】
一方、リン化水素をボンベに充填して燻蒸に使用する方法も知られている。しかしながら、上記のようにリン化水素は極めて発火し易く危険であるため、高濃度のリン化水素を不活性ガスで約1.5容量%程度に希釈し、これをボンベに充填して燻蒸に使用している。従ってかかる方法では、低濃度のリン化水素含有ガスを使用するため長期間の燻蒸時間が必要であり、やはり鮮度の要求されるものには使用できない欠点がある。
【0005】
さらにこの欠点を改良する方法として、特開平5−161444号公報には、高濃度のリン化水素と臭化メチルとを混合使用することにより発火を防止し、しかも短時間で燻蒸できる燻蒸用装置を提案している。この提案された装置において高濃度のリン化水素は、ボンベに充填されたリン化水素を使用している。しかしながら、リン化水素ボンベは特殊高圧ガスに属し、その保存、運搬および使用は厳重な取扱いが必要である。ボンベを使用せず、燻蒸場所で、容易かつ安全に高濃度のリン化水素ガスを提供でき、短期間で生植物、穀物、木材または飼料を燻蒸しうる方法および燻蒸システムの開発が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、燻蒸場所で高濃度のリン化水素ガスが得られ、発火の心配なく安全に、生植物、穀物、木材または飼料の害虫を短期間に死滅させることができ、穀物、木材、飼料または鮮度の要求される生植物に対し好適に使用される燻蒸方法および燻蒸システムを提供することにある。
本発明者はこの目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、特定のリン化金属化合物と水または硫酸水溶液とを反応させ、得られたリン化水素を臭化メチルと混合してリン化水素含有ガスとし、このガスにより生植物、穀物、木材または飼料を燻蒸する方法および特定の手段よりなる燻蒸システムを見出し、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば
予め、リン化水素発生槽および導管中の空気を不活性ガスで置換した後、
(1)該リン化水素発生槽中で、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化亜鉛およびリン化カルシウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種のリン化金属化合物と水とを接触反応させ、
(2)得られたリン化水素を臭化メチルと混合してリン化水素含有ガスとして導管を通じて燻蒸室へ流通させ、次いで該燻蒸室内においてリン化水素の含有割合が4容量%以上のリン化水素含有ガスを1.0m/秒の流速で噴出させ、そして
(3)該燻蒸室中においてリン化水素含有ガスにより燻蒸されるべき生植物、穀物、木材または飼料を処理する、
ことを特徴とする燻蒸方法が提供される。
【0008】
本発明に使用されるリン化水素は、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化亜鉛およびリン化カルシウムよりなる群から選ばれた少くとも1種のリン化金属化合物と水とを接触反応させて得られる。
【0009】
リン化金属化合物と水との接触反応において、リン化金属化合物1重量部当り水1〜10重量部を使用することが好ましい。1重量部未満では、反応速度が遅くなり本発明の目的を達成し難く、10重量部を超えると副生する金属の水酸化物のため、リン化水素が発泡し易くなる傾向にある。
【0010】
接触反応における反応温度は30〜98℃が好ましく、45〜95℃の範囲がより好ましい。反応温度が30℃より低くなると反応の進行が不充分になり、98℃より高くなると反応が激しく、制御できなくなり好ましくない。また、この接触反応において、コンデンサーが高温での反応を維持したまま水量を一定に保つことができ、有利に使用される。
この接触反応は、回分式で行うことが好ましい。その理由は、燻蒸室の規模、燻蒸すべき対象物の量と種類に対応して燻蒸場所で高濃度のリン化水素の特定量を得る方法として適している。
また、この接触反応は、リン化金属化合物に水を添加しながら実施する方法が推奨される。この接触方法は本発明の目的である高濃度のリン化水素を安全に得る方法として好適である。この方法は所定量のリン化金属化合物を容器に仕込んでおき、水を連続的または間歇的に導入することにより実施される。
【0011】
本発明の燻蒸を行うに当り、導管並びに容器中の空気を予め、炭酸ガス、窒素ガス等の不活性ガスで置換しておくことは安全操作のために好ましいことである。
【0012】
得られたリン化水素は臭化メチルと混合してリン化水素含有ガスとし、このガスは導管を通じて燻蒸室へ流通させ、次いで該燻蒸室内においてリン化水素含有ガスを噴出させる。
リン化水素含有ガスの燻蒸室への導管における流速は、少なくとも0.03m/秒の流速に保持されることが好ましく、0.1m/秒以上の流速に保持されることがより好ましい。流速が0.03m/秒より遅くなると、リン化水素が発火し易くなり好ましくない。
またリン化水素含有ガスの燻蒸室への噴出は、少なくとも0.3m/秒の流速で行うことが好ましく、0.5m/秒以上の流速で行うことがより好ましく、1.0m/秒以上の流速で行うことがさらに好ましい。流速が0.3m/秒より遅くなると、リン化水素が発火し易くなり好ましくない。
【0013】
燻蒸室内へ噴出されるリン化水素含有ガス中のリン化水素の含有割合は4容量%以上が好ましく、30容量%以上が特に好ましい。4容量%より少なくなると、高濃度のリン化水素を提供し、短期間で燻蒸するという本発明の目的に適さなくなる。
【0014】
本発明において得られるリン化水素含有ガスは臭化メチルを少なくとも25容量%含有しているのが望ましく、リン化水素と臭化メチルの割合が容量比で75:25〜4:96の範囲であることが特に好ましい。臭化メチルは、リン化水素の発火を抑制しまたそれ自体燻蒸作用を有しているため好ましく用いられる。また、臭化メチルがリン化水素含有ガス中に占める割合が、容量で25%以上になると流速に関係なく発火が抑制され、この点においても好ましく用いられる。臭化メチルが96容量%より多くなると、高濃度のリン化水素を提供し、短期間で燻蒸するという本発明の目的に適さなくなる。
【0015】
臭化メチルの供給速度および量は、リン化水素含有ガス中の臭化メチルの占める割合が少なくとも25容量%を保つように臭化メチルの供給速度および量を一定に保持するかあるいは反応により発生したリン化水素の濃度変化に従い経時的に変化させることが好ましく、また反応により発生したリン化水素の濃度が次第に低下し、その量が少なくなるに従って臭化メチルの供給速度を増大させ、燻蒸室内へ噴出されるリン化水素含有ガスの流速が一定速度以上を維持するよう経時的に変化させることも好ましい。なかでも、操作性から臭化メチルの供給速度および量を一定量保持する方法が好ましい。
【0016】
リン化水素含有ガスはさらに加湿するのが有利である。ここでいう加湿は、リン化水素含有ガスに水蒸気を加えるか或いはリン化水素含有ガスを水と接触させる手段により行われる。加湿により、リン化水素の発火が抑制され、リン化金属化合物と水との反応で副生する微量のリン化水素よりも発火し易いジホスフィンが除去され、それにより一層発火を抑制できる。また、殊にリン化金属化合物として、例えば帝人化成(株)より市販されているリン化アルミニウム粒剤(商標名エピヒューム)を使用する場合は、反応抑制剤としてカルバミン酸アンモニウムが含有されており、水との反応により炭酸ガスの発生と共にアンモニアガスが副生するため、このアンモニアガスの除去に有利である後者の水と接触させる手段が好ましく採用される。
さらに、副生するアンモニアガスは、水に吸収させても飛散し易いので、1〜10重量%濃度の硫酸水溶液と接触させることにより加湿とアンモニア除去を効率良く行うことができるためより好ましく採用される。
【0017】
そして、燻蒸室内に噴出させたリン化水素含有ガスにより、生植物、穀物、木材または飼料は燻蒸処理される。
本発明で燻蒸処理されるものは、通常燻蒸処理されるべきものであればよく、その例として、バナナ、パイナップル、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、キウイフルーツ、アボガド等の青果物類、レタス、オクラ、アスパラガス、エンドウ等の野菜類、キク、カーネーション、ラン、シダ等の切花類、チューリップ、グラジオラス等の球根類、ラン等の苗、その他苗木、穂木、種子等を含む生植物、米、小麦、大豆等の穀物、油粕、アルファルファペレット等の飼料および米材、南洋材等の木材等が挙げられる。
【0018】
また、本発明によれば
予め、リン化水素発生槽および導管中の空気を不活性ガスで置換した後、
(1)該リン化水素発生槽中で、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化亜鉛およびリン化カルシウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種のリン化金属化合物と1〜98重量%濃度の硫酸水溶液とを接触反応させ、
(2)得られたリン化水素を臭化メチルと混合してリン化水素含有ガスとして導管を通じて燻蒸室へ流通させ、次いで該燻蒸室内においてリン化水素の含有割合が4容量%以上のリン化水素含有ガスを1.0m/秒の流速で噴出させ、そして
(3)該燻蒸室中においてリン化水素含有ガスにより燻蒸されるべき生植物、穀物、木材または飼料を処理する、
ことを特徴とする燻蒸方法が提供される。
【0019】
本発明に使用されるリン化水素は、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化亜鉛およびリン化カルシウムよりなる群から選ばれた少くとも1種のリン化金属化合物と1〜98重量%濃度の硫酸水溶液とを接触反応させて得られる。硫酸水溶液の代わりに他の酸性水溶液たとえば塩酸または硝酸を使用した場合は、発生したリン化水素と反応するため、リン化水素の純度および収率が低くなるという欠点がある。
【0020】
水を使用する場合と硫酸水溶液を使用する場合とを比較すると、硫酸水溶液を使用した場合は特に反応温度が30℃以下でも反応速度が速く、高濃度のリン化水素が得られ、本発明の目的を低温において達成でき、また、副生する硫酸金属塩は硫酸水溶液に溶け、反応を阻害されることがないという利点がある。
一方、水を使用した場合は、リン化金属化合物として、例えば前記リン化アルミニウム粒剤を使用すると、反応終了後の残査は、硫酸水溶液を使用した場合と比較して粘着性がなく、リン化水素発生槽の壁に付着し難く、導管等の閉塞がなく安全で、また洗浄も容易であるという利点がある。この理由は、副生した水に不溶な金属の水酸化物が残査中のパラフィン等の粒剤成分を内包するためと考えられる。
【0021】
硫酸水溶液の濃度は1〜98重量%であり、2〜80重量%が好ましく、5〜60重量%がより好ましい。この濃度を外れると、副生する硫酸金属塩が硫酸水溶液に溶けないためリン化水素が破泡し難くなり反応が阻害され好ましくない。接触反応における反応温度は10〜98℃が好ましく、45〜95℃の範囲がより好ましい。反応温度が10℃より低くなると反応の進行が不充分になり、98℃より高くなると反応が激しく、制御できなくなり好ましくない。また、この接触反応において、コンデンサーが高温での反応を維持したまま水量を一定に保つことができ、有利に使用される。
この接触反応は、回分式で行うことが好ましい。その理由は、燻蒸室の規模、燻蒸すべき対象物の量と種類に対応して燻蒸場所で高濃度のリン化水素の特定量を得る方法として適している。
また、この接触反応は、リン化金属化合物に硫酸水溶液を添加しながら実施する方法が推奨される。この接触方法は本発明の目的である高濃度のリン化水素を安全に得る方法として好適である。この方法は所定量のリン化金属化合物を容器に仕込んでおき、硫酸水溶液を連続的または間歇的に導入することにより実施される。
【0022】
本発明の燻蒸を行うに当り、導管並びに容器中の空気を予め、炭酸ガス、窒素ガス等の不活性ガスで置換しておくことは安全操作のために好ましいことである。
【0023】
得られたリン化水素は臭化メチルと混合してリン化水素含有ガスとし、このガスは導管を通じて燻蒸室へ流通させ、次いで該燻蒸室内においてリン化水素含有ガスを噴出させる。
リン化水素含有ガスの燻蒸室への導管における流速は、少なくとも0.03m/秒の流速に保持されることが好ましく、0.1m/秒以上の流速に保持されることがより好ましい。流速が0.03m/秒より遅くなると、リン化水素が発火し易くなり好ましくない。
またリン化水素含有ガスの燻蒸室への噴出は、少なくとも0.3m/秒の流速で行うことが好ましく、0.5m/秒以上の流速で行うことがより好ましく、1.0m/秒以上の流速で行うことがさらに好ましい。流速が0.3m/秒より遅くなると、リン化水素が発火し易くなり好ましくない。
【0024】
燻蒸室内へ噴出されるリン化水素含有ガス中のリン化水素の含有割合は4容量%以上が好ましく、30容量%以上が特に好ましい。4容量%より少なくなると、高濃度のリン化水素を提供し、短期間で燻蒸するという本発明の目的に適さなくなる。
【0025】
本発明において得られるリン化水素含有ガスは臭化メチルを少なくとも25容量%含有しているのが望ましく、リン化水素と臭化メチルの割合が容量比で75:25〜4:96の範囲であることが特に好ましい。臭化メチルは、リン化水素の発火を抑制しまたそれ自体燻蒸作用を有しているため好ましく用いられる。また、臭化メチルがリン化水素含有ガス中に占める割合が、容量で25%以上になると流速に関係なく発火が抑制され、この点においても好ましく用いられる。臭化メチルが96容量%より多くなると、高濃度のリン化水素を提供し、短期間で燻蒸するという本発明の目的に適さなくなる。
【0026】
臭化メチルの供給速度および量は、リン化水素含有ガス中の臭化メチルの占める割合が少なくとも25容量%を保つように臭化メチルの供給速度および量を一定に保持するかるいは反応により発生したリン化水素の濃度変化に従い経時的に変化させることが好ましく、また反応により発生したリン化水素の濃度が次第に低下し、その量が少なくなるに従って臭化メチルの供給速度を増大させ、燻蒸室内へ噴出されるリン化水素含有ガスの流速が一定速度以上を維持するよう経時的に変化させることも好ましい。なかでも、操作性から臭化メチルの供給速度および量を一定量保持する方法が好ましい。
【0027】
リン化水素含有ガスはさらに加湿するのが有利である。ここでいう加湿は、リン化水素含有ガスに水蒸気を加えるか或いはリン化水素含有ガスを水と接触させる手段により行なわれる。加湿によりリン化水素の発火が抑制され、また水と接触する方法によればリン化金属化合物と硫酸水溶液との反応で副生する微量のリン化水素よりも発火し易いジホスフィンが除去され、それにより一層発火を抑制できる。
【0028】
そして、燻蒸室内に噴出させたリン化水素含有ガスにより、生植物、穀物、木材または飼料は燻蒸処理される。
本発明で燻蒸処理されるものは、通常燻蒸処理されるべきものであればよく、その例として、バナナ、パイナップル、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、キウイフルーツ、アボガド等の青果物類、レタス、オクラ、アスパラガス、エンドウ等の野菜類、キク、カーネーション、ラン、シダ等の切花類、チューリップ、グラジオラス等の球根類、ラン等の苗、その他苗木、穂木、種子等を含む生植物、米、小麦、大豆等の穀物、油粕、アルファルファペレット等の飼料および米材、南洋材等の木材等が挙げられる。
【0029】
さらに、本発明によれば、
(a)リン化水素発生手段
(b)臭化メチル供給手段
(c)リン化水素精製手段
(d)リン化水素の含有割合が4容量%以上のリン化水素含有ガスを1.0m/秒の流速で噴出させる噴出手段
(e)燻蒸室
(f)(f−1)該リン化水素発生手段から発生し、続いて該リン化水素精製手段を介したリン化水素が該臭化メチル供給手段から供給された臭化メチルと混合され、次いで該燻蒸室へ導入され噴出されるように前記(a)〜(e)が導管により接続されている流通手段 または
(f−2)該臭化メチル供給手段から供給された臭化メチルが該リン化水素発生手段から発生したリン化水素と混合され、次いで該リン化水素精製手段を介して該燻蒸室へ導入され噴出されるように前記(a)〜(e)が導管により接続されている流通手段、並びに
(g)導管および容器中の空気を不活性ガスで置換する手段
よりなる燻蒸システムが提供される。
【0030】
この燻蒸システムにおいて、リン化水素発生手段は、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化亜鉛およびリン化カルシウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種のリン化金属化合物に水または硫酸水溶液を添加反応させる手段が好ましく採用される。反応条件としては、リン化金属化合物に水を添加反応させる方法においては、リン化金属化合物1重量部当り、水1〜10重量部を用い、反応温度30〜98℃で行うことが好ましく、一方、リン化金属化合物に硫酸水溶液を添加反応させる方法においては、1〜98重量%濃度の硫酸水溶液を用い、反応温度10〜98℃で行うことが好ましい。
【0031】
本発明の燻蒸システムにおける臭化メチル供給手段は、該リン化水素発生手段から燻蒸室へ導入されるリン化水素含有ガスの導管中の流速が、少なくとも0.03m/秒、より好ましくは0.1m/秒以上に維持されており、また該燻蒸室へ導入されるリン化水素含有ガスの流速が、少なくとも0.3m/秒、好ましくは0.5m/秒、より好ましくは1.0m/秒以上に維持されるように臭化メチルの供給が制御されている手段であるかまたは臭化メチルのリン化水素含有ガスに占める割合が、少なくとも25容量%、より好ましくはリン化水素と臭化メチルの割合が容量比で75:25〜4:96の範囲に保持されるように臭化メチルの供給が抑制されている手段である。導管中の流速が0.03m/秒より遅く、また燻蒸室へ噴出する流速が0.3m/秒より遅く、さらに臭化メチルのリン化水素含有ガスに占める割合が25容量%より少なくなると、リン化水素が発火し易くなり好ましくない。臭化メチルはそれ自体燻蒸作用を有しており、好ましく用いられる。
【0032】
本発明の燻蒸システムにおけるリン化水素精製手段は、リン化水素発生手段より導入されたリン化水素ガスと水とを接触させる手段またはリン化水素ガス中のアンモニアを除去する手段、好ましくはリン化水素ガスと1〜10重量%の硫酸水溶液とを接触させる手段が採用される。水との接触により、該リン化水素発生手段で副生する微量のリン化水素よりも発火し易いジホスフィンがリン化水素ガスから除去され、発火を一層抑制することができ、また硫酸水溶液との接触等によりアンモニアを除去することで、アンモニアによる被燻蒸物の薬害を防止できる。
【0033】
本発明の燻蒸システムにおいて、燻蒸室へ導入されるリン化水素含有ガス中のリン化水素濃度は4容量%以上が好ましく、30容量%以上が特に好ましい。4容量%より少なくなると、高濃度のリン化水素を提供し、短期間で燻蒸するという本発明の目的に適さなくなる。
また燻蒸室へ噴出するリン化水素含有ガスの流速は、少なくとも0.3m/秒に制御されることが好ましく、0.5m/秒以上に制御されることがより好ましく、1.0m/秒以上に制御されることがさらに好ましい。流速が0.3m/秒より遅くなると、リン化水素が発火し易くなり好ましくない。
【0034】
本発明の燻蒸システムにおいて、前記(a)〜(e)が導管により接続されている流通手段としては、
(f−1)該リン化水素発生手段から発生し、続いて該リン化水素精製手段を介したリン化水素が該臭化メチル供給手段から供給された臭化メチルと混合され、次いで該燻蒸室へ導入され噴出されるように前記(a)〜(e)が導管により接続されている流通手段 または
(f−2)該臭化メチル供給手段から供給された臭化メチルが該リン化水素発生手段から発生したリン化水素と混合され、次いで該リン化水素精製手段を介して該燻蒸室へ導入され噴出されるように前記(a)〜(e)が導管により接続されている流通手段がある。
【0035】
(f−1)の流通手段は(f−2)の流通手段と比較して、臭化メチルがリン化水素発生手段またはリン化水素精製手段で使用される水あるいは硫酸水溶液等に接触しないため、臭化メチルが水あるいは硫酸水溶液に溶解したり、結晶水和物を生成したり、加水分解を起こす等の影響がなく、好ましく採用される。
【0036】
また、(f−2)の流通手段において、該臭化メチルと該リン化水素を混合する方法としては、該臭化メチルが該リン化水素発生手段を通じてリン化水素と混合されるように導管を接続してもよく、また該臭化メチルが該リン化水素発生手段の後、該リン化水素精製手段の前に、発生したリン化水素と混合されるように導管を接続してもよい。
【0037】
本発明の燻蒸システムには、臭化メチルとリン化水素の混合器を取り付けることが望ましい。この混合器は(f−1)の流通手段を用いる場合、リン化水素精製手段の後、リン化水素含有ガスの噴出手段の前の位置に、(f−2)の流通手段を用いる場合、リン化水素発生手段の後、リン化水素精製手段の前の位置に取り付けることが好ましい。
【0038】
本発明の燻蒸システムにおいて、得られたリン化水素含有ガスを燻蒸室から循環されたガス中へ噴出させ、該燻蒸室に導入させる循環システムを用いることが有利である。この循環システムにより、噴出ノズル径が大きく、リン化水素含有ガスの流速が維持できず発火の危険性がある場合、リン化水素含有ガスを燻蒸室から循環されたガス中へ噴出、混合して、リン化水素含有ガス中のリン化水素濃度を発火しない濃度まで急速に希釈することが可能となる。
【0039】
本発明の燻蒸システムにはリン化水素の除毒装置を取り付けることができる。除毒は吸着方式、分解方式、燃焼方式等任意の方法が採用される。特に次亜塩素酸ソーダで処理する方法が好ましい。
【0040】
ここで本発明の燻蒸システムの一例を図1、図2および図3に示す。
図中、1は臭化メチル供給手段、2はリン化水素発生手段、3はリン化水素精製手段、4はリン化水素含有ガスの噴出手段、5は燻蒸室、6はバルブ、7、8は流量計、9、10は流量制御システム、11は三方コック、12はブロワー、13は循環配管、14、15、16は導管である。
【0041】
さらに本発明の燻蒸システムの一例を詳細に図4および図5に示す。
図中、1は臭化メチル供給手段であり、臭化メチル貯槽17、臭化メチル気化器58、バルブ6および臭化メチル積算流量調節計18(流量計7または60で測定されるリン化水素流量により制御される)よりなる。窒素ガス貯槽19および真空ポンプ22は、リン化金属化合物を反応させる前に導管および容器中の空気を除去し、リン化水素の発火を抑制する目的で用いられる。
【0042】
2はリン化水素発生手段であり、計量槽27中の水または硫酸水溶液28を、リン化水素発生槽30に添加し、リン化金属化合物32と反応させる。
3はリン化水素精製手段であり、リン化水素含有ガスが導管15を通じて精製槽36内の水または硫酸水溶液38により精製される。37はバブリングノズルであり、リン化水素含有ガス中のジホスフィンおよびアンモニアガスを除去し易くするために使用される。
【0043】
4はリン化水素含有ガスの噴出手段であり、リン化水素含有ガスが導管16を通じて噴出ノズル41より循環配管13へ噴出され、リン化水素ガス濃度を発火しない濃度まで急速に希釈させる。このリン化水素含有ガスは燻蒸室5へ供給される。燻蒸後は45のリン化水素除毒装置により、リン化水素は処理される。
【0044】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。なお、評価は下記の方法によった。
(1)リン化水素ガスおよび炭酸ガス濃度
ガスクロマトグラフィー(大倉理研(株)製)を使用しカラム充填剤として Porapak Q 80/100 mesh(ジーエルサイエンス(株)製)を用いて測定した。
(2)臭化メチルガス濃度
ガスクロマトグラフィー((株)島津製作所製)を使用しカラム充填剤としてSP1200+ベントン34(ジーエルサイエンス(株)製)を用いて測定した。
(3)ジホスフィンガス濃度
アセトン・ドライアイス溶液に吸収させ、NMR(バリアン(株)製)を用いて測定した。
(4)アンモニアガス濃度
水に吸収させ、フェノールフタレインを指示薬として、0.1N塩酸で滴定した。
【0045】
実施例1
図6に示した装置を用い、以下の方法でリン化水素含有ガスを得た。
300mlのリン化水素発生槽30にリン化アルミニウム剤(リン化アルミニウム純度56%、帝人化成(株)市販のエピヒューム)9gを投入口53より入れた。
次にリン化水素発生槽30、流量計7、60、混合器57、リン化水素ガスの精製槽36(5重量%硫酸水溶液が入っている)および導管内の空気を除去した。その手順は二方コック29、34、55を閉、二方コック25を開とし、真空ライン48の真空用調節バルブ23を開、三方コック21をリン化水素発生槽30の方向に開き、また三方コック59を臭化メチル槽17のライン61および混合器57のライン14の方向に開き、真空ポンプ22によりリン化水素発生槽30、導管内の空気を除去後、窒素ライン47の窒素パージ用調節バルブ20を開、三方コック21を窒素ライン47とリン化水素発生槽30の方向に切換え、窒素ガス貯槽19から窒素ガスを流し、二方コック34、55、ニードルバルブ40、44を開として、流量計7、60、混合器57、精製槽36および導管内の空気をほぼ完全に除去した。除去後、窒素パージ用調節バルブ20、ニードルバルブ40、44、二方コック25、34、55を閉とした。
【0046】
次に、計量槽27に水70mlを入れ、二方コック29を開いて、リン化水素発生槽30に水60mlを添加した。このとき、リン化水素発生槽30は水が添加し易くなるように減圧にしておいた。また計量槽27の空気がリン化水素発生槽30に入らないように水を10ml程度残して二方コック29を閉じた。
水を添加後直ちにリン化水素発生槽30をヒーター31で約83℃まで加熱した。
リン化アルミニウム剤が反応して、リン化水素発生槽内の圧力を示す圧力指示計24が0.1kg/cm2程度になったところで二方コック34、ニードルバルブ40を開とし発生したリン化水素ガスを1m3燻蒸室5に噴出ノズル41より噴出した。
【0047】
流量計7で内径2mmの導管の流速を計測しリン化水素ガスの発生が少なくなり導管の流速が低下し、内径2mmの噴出ノズル41の流速が0.5m/sに近づいてきたところで、気化器58で約25℃に加温した臭化メチル槽17の元バルブ、臭化メチル調節バルブ6、二方コック55を開とし、三方コック59を臭化メチル槽17のライン61と混合器57のライン14の方向に切り換え、臭化メチルガス積算流量調節計18を用いて、噴出ノズルの流速が0.5m/s以上に保持されるように臭化メチルを、リン化アルミニウム剤の反応が終了しリン化水素が発生しなくなるまで流し続けた。
流量計7でリン化水素ガスの発生が終了したのを確認後、二方コック55を閉とし、次いで窒素ガス貯槽19から窒素パージ用バルブ20、二方コック25を開とし、リン化水素発生槽内と導管に残存しているリン化水素を窒素ガスで1m3燻蒸室5へ流した。
この方法によるリン化水素ガス、臭化メチルガス、炭酸ガス、ジホスフィンガスおよびアンモニアガスのそれぞれの濃度、導管中の流速、噴出ノズルの流速、臭化メチルガスの流量および発火の有無の結果を表1に示した。
【0048】
なお、導管中のガス濃度はサンプリング口(A)50とサンプリング口(B)52より経時的にサンプリングして、それぞれの濃度は所定の方法で測定した。また導管中の流速は流量計7および流量計60で計測し、噴出ノズルの流速は導管中の流速より算出し、臭化メチルの流量は積算流量調節計18で計測した。また噴出ノズルから流出するリン化水素含有ガスの発火の有無は目視で確認した。
【0049】
【表1】
Figure 0003795572
【0050】
実施例2
図6に示した装置を用い、以下の方法でリン化水素含有ガスを得た。
300mlのリン化水素発生槽30にリン化アルミニウム剤(リン化アルミニウム純度56%、帝人化成(株)市販のエピヒューム)9gを投入口53より入れた。
次にリン化水素発生槽30、流量計7、60、混合器57、リン化水素ガスの精製槽36(水が入っている)および導管内の空気を除去した。その手順は二方コック29、34、55を閉、二方コック25を開とし、真空ライン48の真空用調節バルブ23を開、三方コック21をリン化水素発生槽30の方向に開き、また三方コック59を臭化メチル槽17のライン61および混合器57のライン14の方向に開き、真空ポンプ22によりリン化水素発生槽30、導管内の空気を除去後、窒素ライン47の窒素パージ用調節バルブ20を開、三方コック21を窒素ライン47とリン化水素発生槽30の方向に切換え、窒素ガス貯槽19から窒素ガスを流し、二方コック34、55、ニードルバルブ40、44を開として、流量計7、60、混合器57、精製槽36および導管内の空気をほぼ完全に除去した。除去後、窒素パージ用調節バルブ20、ニードルバルブ40、44、二方コック25、34、55を閉とした。
【0051】
次に、計量槽27に10重量%硫酸水溶液170mlを入れ、二方コック29を開いて、リン化水素発生槽30に硫酸水溶液160mlを添加した。このとき、リン化水素発生槽30は硫酸水溶液が添加し易くなるように減圧にしておいた。また計量槽27の空気がリン化水素発生槽30に入らないように硫酸水溶液を10ml程度残して二方コック29を閉じた。
硫酸水溶液を添加後直ちにリン化水素発生槽30をヒーター31で約70℃まで加熱した。
リン化アルミニウム剤が反応して、リン化水素発生槽内の圧力を示す圧力指示計24が0.1kg/cm2程度になったところで二方コック34、ニードルバルブ40を開とし発生したリン化水素ガスを1m3燻蒸室5に噴出ノズル41より噴出した。
【0052】
流量計7で内径2mmの導管の流速を計測しリン化水素ガスの発生が少なくなり導管の流速が低下し、内径2mmの噴出ノズル41の流速が0.5m/sに近づいてきたところで、気化器58で約25℃に加温した臭化メチル槽17の元バルブ、臭化メチル調節バルブ6、二方コック55を開とし、三方コック59を臭化メチル槽17のライン61と混合器57のライン14の方向に切り換え、臭化メチルガス積算流量調節計18を用いて、噴出ノズルの流速が0.5m/s以上に保持されるように臭化メチルを、リン化アルミニウム剤の反応が終了しリン化水素が発生しなくなるまで流し続けた。
流量計7でリン化水素ガスの発生が終了したのを確認後、二方コック55を閉とし、次いで窒素ガス貯槽19から窒素パージ用バルブ20、二方コック25を開とし、リン化水素発生槽内と導管に残存しているリン化水素を窒素ガスで1m3燻蒸室5へ流した。
この方法によるリン化水素ガス、臭化メチルガス、炭酸ガス、ジホスフィンガスおよびアンモニアガスのそれぞれの濃度、導管中の流速、噴出ノズルの流速、臭化メチルガスの流量および発火の有無の結果を表2に示した。
【0053】
なお、導管中のガス濃度はサンプリング口(A)50とサンプリング口(B)52より経時的にサンプリングして、それぞれの濃度は所定の方法で測定した。また導管中の流速は流量計7および流量計60で計測し、噴出ノズルの流速は導管中の流速より算出し、臭化メチルの流量は積算流量調節計18で計測した。また噴出ノズルから流出するリン化水素含有ガスの発火の有無は目視で確認した。
【0054】
【表2】
Figure 0003795572
【0055】
実施例3
図6に示した装置を用い、以下の方法でリン化水素含有ガスを得た。
300mlのリン化水素発生槽30にリン化アルミニウム剤(リン化アルミニウム純度56%、帝人化成(株)市販のエピヒューム)9gを投入口53より入れた。
次にリン化水素発生槽30、流量計7、60、混合器57、リン化水素ガスの精製槽36(5重量%硫酸水溶液が入っている)および導管内の空気を除去した。その手順は二方コック29、34、55を閉、二方コック25を開とし、真空ライン48の真空用調節バルブ23を開、三方コック21をリン化水素発生槽30の方向に開き、三方コック59を臭化メチル槽17のライン61および混合器57のライン14の方向に開き、真空ポンプ22によりリン化水素発生槽30、導管内の空気を除去後、窒素ライン47の窒素パージ用調節バルブ20を開、三方コック21を窒素ライン47とリン化水素発生槽30の方向に切換え、窒素ガス貯槽19から窒素ガスを流し、二方コック34、55、ニードルバルブ40、44を開として、流量計7、60、混合器57、精製槽36および導管内の空気をほぼ完全に除去した。除去後、窒素パージ用調節バルブ20、ニードルバルブ40、44、二方コック25、34、55を閉とした。
さらに、臭化メチル貯槽17の元バルブ、臭化メチル調節バルブ6、二方コック55、ニードルバルブ40を開とし、臭化メチル積算流量調節計18により0.1リットル/分の流量で連続的に混合器57に臭化メチルを流した。
【0056】
次に、計量槽27に水70mlを入れ、二方コック29を開いて、リン化水素発生槽30に水60mlを添加した。このとき、リン化水素発生槽30は水が添加し易くなるように減圧にしておいた。また計量槽27の空気がリン化水素発生槽30に入らないように水を10ml程度残して二方コック29を閉じた。
水を添加後直ちにリン化水素発生槽30をヒーター31で約83℃まで加熱した。
リン化アルミニウム剤が反応して、リン化水素発生槽内の圧力を示す圧力指示計24が0.1kg/cm2程度になったところで二方コック34を開とし発生したリン化水素ガスを混合器57で臭化メチルと混合した後、1m3燻蒸室5に噴出ノズル41より噴出した。
【0057】
反応終了後、すなわち流量計7でリン化水素ガスの発生が終了したのを確認後、二方コック55を閉とし、次いで窒素パージ用調節バルブ20、二方コック25を開とし、リン化水素発生槽内と導管に残存しているリン化水素含有ガスを窒素ガスで1m3燻蒸室5へ流した。臭化メチルは臭化メチルの投薬量が燻蒸室5の容積当り13g(臭化メチルガス量:30.6リットル、0℃、1atm)になるまで流し続けた。
この方法によるリン化水素ガス、臭化メチルガス、炭酸ガス、ジホスフィンガスおよびアンモニアガスのそれぞれの濃度、導管中の流速、噴出ノズルの流速、臭化メチルの流量および発火の有無の結果を表3に示した。
【0058】
なお、導管中のガス濃度はサンプリング口(A)50とサンプリング口(B)52より経時的にサンプリングして、それぞれの濃度は所定の方法で測定した。また導管中の流速は流量計7および流量計60で計測し、噴出ノズルの流速は導管中の流速より算出し、臭化メチルの流量は積算流量調節計18で計測した。また噴出ノズルから流出するリン化水素含有ガスの発火の有無は目視で確認した。
【0059】
【表3】
Figure 0003795572
【0060】
実施例4
実施例3の方法により得られたリン化水素含有ガスを噴出させた1m3の燻蒸室中に、被燻蒸物として青バナナ、オクラ、グレープフルーツ、切花のデンファレ種ラン、パキラ苗木およびチューリップの球根をそれぞれ1ケース入れ、また害虫は飼育したコナカイガラムシ、マルカイガラムシ、ハダニ、ゾウムシ、キクイムシ、コクゾウムシの付いたそれぞれのホストと一緒に入れ、15℃で4時間燻蒸した。
この方法による1m3燻蒸室中のガス濃度の経時変化を表4に、害虫の殺虫効果を表5に、被燻蒸物の薬害の評価を表6に示した。
【0061】
なお、燻蒸室中のガス濃度は所定の方法で測定を行った。害虫の殺虫効果は25〜27℃、湿度70%の調湿付恒温器に燻蒸処理した害虫付ホストを入れ、コナカイガラムシ、マルカイガラムシの成虫は7日後に、ハダニ、ゾウムシ、キクイムシ、コクゾウムシの成虫は3日後に、コナカイガラムシ、マルカイガラムシ、ゾウムシ、キクイムシ、コクゾウムシの卵は30日から35日後に、ハダニは15日後にふ化虫の有無で調べた。燻蒸処理した被燻蒸物の薬害については、1ケースの全てについて青バナナ、オクラ、グレープフルーツ、デンファレ種ランは15℃の恒温室に未燻蒸品と一緒に20日間収納し、未燻蒸品と比較対照して外観変化を調べた。パキラ苗木、チューリップの球根は苗床用土壌に植付け、未燻蒸品と比較対照して発芽状況、生育状況、チューリップ球根については開花状況についても調べた。
【0062】
【表4】
Figure 0003795572
【0063】
【表5】
Figure 0003795572
【0064】
【表6】
Figure 0003795572
【0065】
【発明の効果】
本発明の燻蒸方法および燻蒸システムは、燻蒸場所で高濃度のリン化水素が得られ、発火の心配がなく安全に使用でき、燻蒸時間を大幅に短縮できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燻蒸システムの一例を示す図である。
【図2】本発明の燻蒸システムの一例を示す図である。
【図3】本発明の燻蒸システムの一例を示す図である。
【図4】本発明の燻蒸システムの一例を詳細に示す図である。
【図5】本発明の燻蒸システムの一例を詳細に示す図である。
【図6】本発明の一態様の系統図を示す図である。
【符号の説明】
1 臭化メチル供給手段
2 リン化水素発生手段
3 リン化水素精製手段
4 リン化水素含有ガスの噴出手段
5 燻蒸室
6 バルブ
7 流量計
8 流量計
9 流量制御システム
10 流量制御システム
11 三方コック
12 ブロワー
13 循環配管
14 導管
15 導管
16 導管
17 臭化メチル貯槽
18 臭化メチル積算流量調節計
19 窒素ガス貯槽
20 バルブ
21 三方コック
22 真空ポンプ
23 バルブ
24 圧力指示計
25 二方コック
26 二方コック
27 計量槽
28 水または硫酸水溶液
29 二方コック
30 リン化水素発生槽
31 加熱ヒーター
32 リン化金属化合物
33 温度計
34 二方コック
35 逆止弁
36 リン化水素ガスの精製槽
37 バブリングノズル
38 水または硫酸水溶液
39 逆止弁
40 バルブ
41 噴出ノズル
42 バルブ
43 バルブ
44 バルブ
45 リン化水素除毒装置
46 ブロワー
47 窒素ライン
48 真空ライン
49 二方コック
50 サンプリング口(A)
51 二方コック
52 サンプリング口(B)
53 リン化金属化合物投入口
54 バルブ
55 二方コック
56 導管
57 混合器
58 気化器
59 三方コック
60 流量計
61 導管

Claims (23)

  1. 予め、リン化水素発生槽および導管中の空気を不活性ガスで置換した後、
    (1)該リン化水素発生槽中で、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化亜鉛およびリン化カルシウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種のリン化金属化合物と水とを接触反応させ、
    (2)得られたリン化水素を臭化メチルと混合してリン化水素含有ガスとして導管を通じて燻蒸室へ流通させ、次いで該燻蒸室内においてリン化水素の含有割合が4容量%以上のリン化水素含有ガスを1.0m/秒の流速で噴出させ、そして
    (3)該燻蒸室中においてリン化水素含有ガスにより燻蒸されるべき生植物、穀物、木材または飼料を処理する、
    ことを特徴とする燻蒸方法。
  2. 該接触反応は30〜98℃の範囲の温度で行う請求項1記載の燻蒸方法。
  3. 該リン化水素含有ガスの燻蒸室への導管における流通は、少なくとも0.03m/秒の流速に保持しながら行なわれる請求項1記載の燻蒸方法。
  4. 該リン化水素含有ガスは、臭化メチルを少なくとも25容量%含有している請求項1記載の燻蒸方法。
  5. 該リン化水素含有ガスは、リン化水素と臭化メチルの割合が容量比で75:25〜4:96である請求項1記載の燻蒸方法。
  6. 該リン化水素含有ガスは、加湿されている請求項1記載の燻蒸方法。
  7. 該接触反応は回分式反応である請求項1記載の燻蒸方法。
  8. 該接触反応は、該リン化金属化合物に水を添加しながら実施する請求項1記載の燻蒸方法。
  9. 予め、リン化水素発生槽および導管中の空気を不活性ガスで置換した後、
    (1)該リン化水素発生槽中で、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化亜鉛およびリン化カルシウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種のリン化金属化合物と1〜98重量%濃度の硫酸水溶液とを接触反応させ、
    (2)得られたリン化水素を臭化メチルと混合してリン化水素含有ガスとして導管を通じて燻蒸室へ流通させ、次いで該燻蒸室内においてリン化水素の含有割合が4容量%以上のリン化水素含有ガスを1.0m/秒の流速で噴出させ、そして
    (3)該燻蒸室中においてリン化水素含有ガスにより燻蒸されるべき生植物、穀物、木材または飼料を処理する、
    ことを特徴とする燻蒸方法。
  10. 該接触反応は10〜98℃の範囲の温度で行う請求項記載の燻蒸方法。
  11. 該リン化水素含有ガスの燻蒸室への導管における流通は、少なくとも0.03m/秒の流速に保持しながら行われる請求項記載の燻蒸方法。
  12. 該リン化水素含有ガスは、臭化メチルを少なくとも25容量%含有している請求項記載の燻蒸方法。
  13. 該リン化水素含有ガスは、リン化水素と臭化メチルの割合が容量比で75:25〜4:96である請求項記載の燻蒸方法。
  14. 該リン化水素含有ガスは、加湿されている請求項記載の燻蒸方法。
  15. 該接触反応は回分式反応である請求項記載の燻蒸方法。
  16. 該接触反応は、該リン化金属化合物に硫酸水溶液を添加しながら実施する請求項記載の燻蒸方法。
  17. (a)リン化水素発生手段
    (b)臭化メチル供給手段
    (c)リン化水素精製手段
    (d)リン化水素の含有割合が4容量%以上のリン化水素含有ガスを1.0m/秒の流速で噴出させる噴出手段
    (e)燻蒸室
    (f)(f−1)該リン化水素発生手段から発生し、続いて該リン化水素精製手段を介したリン化水素が該臭化メチル供給手段から供給された臭化メチルと混合され、次いで該燻蒸室へ導入され噴出されるように前記(a)〜(e)が導管により接続されている流通手段 または
    (f−2)該臭化メチル供給手段から供給された臭化メチルが該リン化水素発生手段から発生したリン化水素と混合され、次いで該リン化水素精製手段を介して該燻蒸室へ導入され噴出されるように前記(a)〜(e)が導管により接続されている流通手段、並びに
    (g)導管および容器中の空気を不活性ガスで置換する手段
    よりなる燻蒸システム。
  18. 該リン化水素発生手段は、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化亜鉛およびリン化カルシウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種のリン化金属化合物に水または硫酸水溶液を添加反応させる手段である請求項17記載のシステム。
  19. 該リン化水素精製手段がリン化水素発生手段より導入されたリン化水素ガスと水とを接触させる手段または該リン化水素ガス中のアンモニアを除去する手段である請求項17記載のシステム。
  20. 該臭化メチル供給手段は、該リン化水素発生手段から燻蒸室へ導入されるリン化水素含有ガスの導管中の流速が少なくとも0.03m/秒に保持されるように臭化メチルの供給が制御されている請求項17記載のシステム。
  21. 該リン化水素含有ガスは、臭化メチルを少なくとも25容量%含有している請求項17記載のシステム
  22. 該リン化水素含有ガスは、リン化水素と臭化メチルの割合が容量比で75:25〜4:96である請求項17記載のシステム
  23. 該リン化水素含有ガスは該燻蒸室から循環されたガス中へ噴出させ該燻蒸室に導入させる請求項17記載のシステム。
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