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JP3789811B2 - 薬剤用保冷温容器 - Google Patents

薬剤用保冷温容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬剤用保冷温容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
糖尿病の患者は、一日数回(一般的には毎食後)、インシュリンを注射(投薬)しなければならない。
【0003】
ところで、このインシュリンは、熱に対して不安定であるため、保管する際、適温に保冷する必要がある。
【0004】
そのため、患者は、病院から処方されたインシュリンを冷蔵庫等に保冷状態で保管し、注射(投薬)時間になったら、冷蔵庫等から取り出して注射(投薬)しなければならない。
【0005】
従って、糖尿病の患者が外出する際には、注射すべき時間に一旦家に戻り、冷蔵庫からインシュリンを取り出して注射するか、または、外出先で保冷設備を確保し、その保冷設備に保管しておいたインシュリンを取り出して注射する必要があり、大変厄介である。
【0006】
特に、例えばキャンプに出かけた時のように、外出先で保冷設備を確保することが難しい場合には、患者は、クーラーボックス等の本来はペットボトルジュースを収納するような大型の収納容器にインシュリンを保冷しつつ持ち運ぶ必要があり、持ち運びが非常に厄介である。
【0007】
また、このクーラーボックスは、合成樹脂製の収納容器に単に保冷材を入れて保冷しようとする構成のため、保冷性が悪く、例えば数時間放置し続けると、クーラーボックス内の温度が徐々に上がり始め、インシュリンの保管に適さなくなってしまう。
【0008】
そこで、本発明は、上述の問題点を解決したもので、熱に対して不安定なインシュリン等の薬剤を、保管に適した温度で極めて良好に保冷温し続けることができ、しかも容易にどこへでも持ち運ぶことができる画期的な薬剤用保冷温容器を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0010】
薬剤1を収納する保冷温容器2であって、上部開口部7を有する容器本体6と、この容器本体6の上部開口部7を隠蔽する状態で該容器本体6の上部に着脱自在に嵌合されるコップ状の蓋体8とから成り、この容器本体6は内筒体3と外筒体4とで構成され、この内筒体3と外筒体4との間は真空断熱部5に構成されており、前記コップ状の蓋体8には、その内部を仕切る仕切部9が設けられ、この仕切部9と前記蓋体8の内面とで形成される空間は予備収納空間部11に設定され、前記仕切部9は前記蓋体8に設けられる固定板9Cと上下擺動自在の板体9Aとにより構成され、前記板体9Aは一端部が固定板9Cに枢着され、他端部には該板体9Aを前記蓋体8の開口部の反対側に擺動させた際に前記固定板9Cと係止する係止部9Bが設けられていることを特徴とする薬剤用保冷温容器に係るものである。
【0011】
また、請求項1記載の薬剤用保冷温容器において、前記仕切部9は前記蓋体8内を上下に仕切る構成であることを特徴とする薬剤用保冷温容器に係るものである。
【0012】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の薬剤用保冷温容器において、前記蓋体8の予備収納空間部11は、保冷温保存を要する薬剤を収納し得るように構成されていることを特徴とする薬剤用保冷温容器に係るものである。
【0013】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の薬剤用保冷温容器において、前記蓋体8の予備収納空間部11は、分解した注射器20を収納し得るように構成されていることを特徴とする薬剤用保冷温容器に係るものである。
【0014】
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の薬剤用保冷温容器において、前記容器本体6には保冷材13が設けられていることを特徴とする薬剤用保冷温容器に係るものである。
【0015】
また、請求項5記載の薬剤用保冷温容器において、前記保冷材13は、前記容器本体6の内面に筒状に配設されていることを特徴とする薬剤用保冷温容器に係るものである。
【0016】
また、請求項1〜6いずれか1項に記載の薬剤用保冷温容器において、前記容器本体6は金属製真空断熱二重容器であることを特徴とする薬剤用保冷温容器に係るものである。
【0017】
【発明の作用及び効果】
本発明の容器本体6は、内筒体3と外筒体4との間に真空断熱部5が設けられた構成であるから、真空断熱部5が非常に高い保冷温作用を発揮し、よって、容器本体6に収納した薬剤1を、外気の温度に左右されることなく、最適な温度で長期間良好に保管し続けることができる。
【0018】
また、容器本体6を小さく形成した場合でも、真空断熱部5の保冷温効果が極めて高いため、この容器本体6に収納した薬剤1を最適な温度で極めて良好に保冷温し続けることができ、よって保冷温容器2全体を小さく形成することが可能で、これにより、極めて持ち運び容易な薬剤用保冷温容器を実現できることになる。
【0019】
本発明は上述のように構成したから、適温で保管しなければならない薬剤を長期間良好に保冷温して持ち運びできる実用性に秀れた薬剤用保冷温容器となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図面は本発明の一実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【0021】
本実施例は、図1に示すように、薬剤1を収納する保冷温容器2であって、上部開口部7を有する容器本体6と、この容器本体6の上部開口部7を隠蔽する状態で該容器本体6の上部に着脱自在に嵌合されるコップ状の蓋体8とから成り、この容器本体6は有底筒体で構成される内筒体3と有底筒体で構成される外筒体4とで構成され、この内筒体3と外筒体4との間は真空断熱部5に構成されているものである。
【0022】
薬剤1は、適温で保管する必要があり、且つ、持ち運ばなければならない場合が多々あるインシュリン等である。尚、以下の説明は薬剤1がインシュリンである場合での説明である。
【0023】
容器本体6は、内筒体3となる所定の径を有する金属製の有底筒体と、この内筒体3の径よりもやや大きな径を有する外筒体4となる金属製の有底筒体と、内筒体3及び外筒体4間に形成した真空断熱部5とにより構成されている。
【0024】
内筒体3と外筒体4とは、夫々の有底筒体の上部開口部同志を接合することで、内筒体3を外筒体4内に吊り下げ状態に配設した構成としている。
【0025】
また、真空断熱部5は、内筒体3と外筒体4との間を真空封止することにより形成されている。
【0026】
内筒体3の内部に形成した空間部は、容器本体6に薬剤1を収納する収納部に設定されている。
【0027】
また、容器本体6の上部の外周面には、蓋体8を被嵌係止するための雄螺子部が設けられている。
【0028】
容器本体6の内部には保冷材13が積層状態に配設されている。
【0029】
この保冷材13は、高分子ポリマーを合成樹脂製等の袋に収納した板状のものを採用しており、この板状の保冷材13は、筒状に丸められて容器本体6内に収納されている。
【0030】
この筒状に丸めた保冷材13の内部には薬剤1を収納した収納容器等(アンプル)が収納される。
【0031】
また、保冷材13は、容器本体6に対して出し入れ自在に構成している。
【0032】
容器本体6の上部には蓋体8が付設されている。この蓋体8は、前記容器本体6の上部開口部7を丁度隠蔽しつつ該容器本体6の上部に被嵌係止し得る大きさのコップ状に構成されている。
【0033】
また、蓋体8は、該蓋体8の開口部が容器本体6の上部に被嵌係止する構成である。また、蓋体8は、図2に示すように、金属製の外殻8Aの内面に断熱効果を有する合成樹脂製の内殻8Bが積層状態に配設された構成である。
【0034】
また、蓋体8の開口部側の内周面、即ち、内殻8Bの開口部側の内周面には、蓋体8を容器本体6の上部に被嵌係止させるための雌螺子部が設けられている。
【0035】
この蓋体8内部の内殻8Bには、該蓋体8の内部を仕切る仕切部9が突出状態で設けられ、この仕切部9と蓋体8の内面とで形成される空間は、注射器や他の薬剤を収納する予備収納空間部11に設定されている。
【0036】
また、本実施例は、この予備収納空間部11の大きさをインシュリン注射用の注射器20を収納可能な大きさに設定している。尚、薬剤1の他、座薬、液薬、粉薬等の他の保冷温保存を要する薬を収納してもよい。
【0037】
また、蓋体8内を仕切る仕切部9は板体9Aと該板体9Aを蓋体8に固定係止するための固定板9Cにより構成されている。
【0038】
また、板体9Aには、該板体9Aを固定板9Cに係止するための係止部9Bが設けられている。
【0039】
この板体9Aは、蓋体8の容器本体6への嵌合係止を妨げないと共に蓋体8の上部内壁からなるべく離れた位置に配設されている。
【0040】
即ち、蓋体8は上記板体9A及び固定板9Cにより、上下に仕切られた構成となっている。
【0041】
また、蓋体8には、予備収納空間部11に収納した収納物20を保持する保持部12が設けられている。
【0042】
尚、本実施例の保持部12は板体9A及び固定板9Cである。
【0043】
仕切部9を構成する板体9Aは一端部が蓋体8の内殻8Bに突設した固定板9Cに枢着されて上下擺動自在に構成されている。また、この板体9Aは、蓋体8の開口部の反対側に(上方位置に)擺動した際、該板体9Aの他端部に設けた係止部9Bが蓋体8の内部に設けた係止機構14により係止固定される構成となっている。
【0044】
尚、図中符号18は、板体9Aを上下擺動操作するための掴み部18であり、19は、板体9Aを良好に上下擺動させるための軸部19である。
【0045】
本実施例は上述のように構成したから、真空断熱部5が非常に高い保冷温効果を発揮し、よって、適温で保管しなければならない薬剤1を容器本体6に収納して外気の温度に左右されることなく、長期間良好に保冷温して持ち運びできる実用性に秀れた薬剤用保冷温容器となる。
【0046】
即ち、保冷温容器2は、いわば保冷を要する薬を簡易に持ち運びできる薬箱となる。
【0047】
従って、たとえ炎天下に長時間放置したとしても、容器本体6内は外気の温度に左右されずに薬剤1の保管に適した温度に保つことができ、これにより、薬剤1を劣化させることなく極めて長期間良好な状態で保管することができる。
【0048】
また、保冷温容器2は、真空断熱部5により極めて秀れた保冷温効果を発揮できるため、小さく形成することができ、故に手軽に持ち運びできる極めて実用性に秀れた薬剤用保冷温容器となる。
【0049】
従って、キャンプ等に出かけた時のように、外出先で保冷設備を容易に確保出来ない場合などでも、大きなクーラーボックスを持ち歩く必要もなく、手軽に熱に弱い薬剤1を長期間に渡り持ち運びすることができる。
【0050】
また、容器本体6には保冷材13が設けられているため、この保冷材13の冷却作用により容器本体6内の温度を薬剤1の保管に適した低温にでき、これにより、薬剤1の保管をより一層良好に行うことができる。
【0051】
また、少ない保冷材13を容器本体6に設けるだけでも、この保冷材13の保冷作用が真空断熱部5により長期間良好に維持されるため、容器本体6に収納した薬剤1を保冷材13により良好に保冷することができることになる。
【0052】
しかも、本実施例の容器本体6は金属製のため、保冷材13の冷却作用が内筒体3を伝わって容器本体6の全体に良好に伝わり、容器本体6に収納した薬剤1をより一層良好に保冷しつつ保存することができる。
【0053】
また、この容器本体6は、冷却する前の板状の保冷材13を筒状に丸めてこの容器本体6内に収納した後冷蔵庫等で冷却し、冷却により筒状に硬化した保冷材13の中心部に薬剤1を収納することができるため、薬剤1をより良好に保冷しつつ保存することができる。
【0054】
また、保冷温容器2を使用した後には、蓋体8を容器本体6から取り外し、容器本体6内の保冷材13を温めるだけで、該保冷材13は可撓性を有する状態となり、容易に取り出すことができる。
【0055】
更に、容器本体6から保冷材13を取り出せることで、容器本体6と保冷材13を夫々洗浄することができるため、容器本体6と保冷材13とを薬剤1の保管に適した清潔な状態に保つことができる。
【0056】
また、容器本体6に保冷材13を入れたまま冷蔵庫等で冷やすことにより、容器本体6内や保冷材13に手を触れないようにすることもでき、これによっても、保冷温容器2を清潔に使用することができる。
【0057】
また、蓋体8は、外殻8Aと内殻8Bの二重構造であるから、予備収納空間部11を薬剤1の保管に適した温度に保つことができる。
【0058】
更に、保冷材13を使用した場合には、この保冷材13の冷却作用が蓋体8の二重構造によっても良好に維持される。
【0059】
また、蓋体8の内殻8Bが合成樹脂製であるために、蓋体8を容器本体6に螺着させるための雌螺子部を容易に形成することができ、しかも、この蓋体8と容器本体6の螺合部分は、蓋体8の合成樹脂製の雌螺子部の弾性作用により、蓋体8を雄螺子部に密着させつつ強固に螺着できるため、容器本体6の収納部を密閉でき、一層保冷効果を高めることができる。
【0060】
また、蓋体8に形成した予備収納空間部11は、仕切部9により閉塞できるため、容器本体6の上方への冷気の放散を防止する空気断熱構造の役割も果たし、これにより、容器本体6がより一層良好な保冷温効果を発揮することができる。
【0061】
また、蓋体8の内部に配設した板体9A(仕切部9)は、係止機構14により良好に係止される構成のため、予備収納空間部11に収納した収納物20を確実に該予備収納空間部11内に保持することができる。
【0062】
また、この容器本体6の上部が蓋体8の内部に嵌入される構成で、容器本体6と予備収納空間部11とが近接する為、容器本体6に収納した保冷材13の冷却作用により予備収納空間部11に収納した薬剤等も良好に冷却され、この点においても良好な保冷を達成することができる。
【0063】
また、容器本体6に収納して冷却しておいたインシュリン1を、この容器本体6に被嵌されていた蓋体8内の予備収納空間部11に収納した注射器20で注射することができ、この場合、注射器20が冷えているから、容器本体6からインシュリン1を取り出して直ぐに注射することができる。
【0064】
また、インシュリン1が冷えていない注射器20と接触して熱分解することも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の全体説明断面図である。
【図2】 本実施例の要部の拡大説明断面図である。
【図3】 本実施例の蓋体の内面構造を示す説明斜視図である。
【図4】 本実施例の分解説明斜視図である。
【符号の説明】
1 薬剤
2 保冷温容器
3 内筒体
4 外筒体
5 真空断熱部
6 容器本体
7 上部開口部
8 蓋体
9 仕切部
9A 板体
9B 係止部
9C 固定板
11 予備収納空間部
12 保持部
13 保冷材
20 収納物(注射器)

Claims (7)

  1. 薬剤を収納する保冷温容器であって、上部開口部を有する容器本体と、この容器本体の上部開口部を隠蔽する状態で該容器本体の上部に着脱自在に嵌合されるコップ状の蓋体とから成り、この容器本体は内筒体と外筒体とで構成され、この内筒体と外筒体との間は真空断熱部に構成されており、前記コップ状の蓋体には、その内部を仕切る仕切部が設けられ、この仕切部と前記蓋体の内面とで形成される空間は予備収納空間部に設定され、前記仕切部は前記蓋体に設けられる固定板と上下擺動自在の板体とにより構成され、前記板体は一端部が固定板に枢着され、他端部には該板体を前記蓋体の開口部の反対側に擺動させた際に前記固定板と係止する係止部が設けられていることを特徴とする薬剤用保冷温容器。
  2. 請求項1記載の薬剤用保冷温容器において、前記仕切部は前記蓋体内を上下に仕切る構成であることを特徴とする薬剤用保冷温容器。
  3. 請求項1,2いずれか1項に記載の薬剤用保冷温容器において、前記蓋体の予備収納空間部は、保冷温保存を要する薬剤を収納し得るように構成されていることを特徴とする薬剤用保冷温容器。
  4. 請求項1,2いずれか1項に記載の薬剤用保冷温容器において、前記蓋体の予備収納空間部は、分解した注射器を収納し得るように構成されていることを特徴とする薬剤用保冷温容器。
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載の薬剤用保冷温容器において、前記容器本体には保冷材が設けられていることを特徴とする薬剤用保冷温容器。
  6. 請求項5記載の薬剤用保冷温容器において、前記保冷材は、前記容器本体の内面に筒状に配設されていることを特徴とする薬剤用保冷温容器。
  7. 請求項1〜6いずれか1項に記載の薬剤用保冷温容器において、前記容器本体は金属製真空断熱二重容器であることを特徴とする薬剤用保冷温容器。
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