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JP3787811B2 - 光学活性fr900482の合成中間体および該中間体の簡便な合成工程を含む光学活性fr900482の合成方法 - Google Patents

光学活性fr900482の合成中間体および該中間体の簡便な合成工程を含む光学活性fr900482の合成方法 Download PDF

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JP3787811B2 JP2001290577A JP2001290577A JP3787811B2 JP 3787811 B2 JP3787811 B2 JP 3787811B2 JP 2001290577 A JP2001290577 A JP 2001290577A JP 2001290577 A JP2001290577 A JP 2001290577A JP 3787811 B2 JP3787811 B2 JP 3787811B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学活性FR900482の合成方法において、前記一般式1の化合物を合成中間体として利用する光学活性FR900482の短縮合成方法、更に、一般式2のニトロ化合物から、ヒドロキシルアミンを形成させながら前記一般式3で表される8員環を持つFR900482の合成中間体を合成する工程および/または前記一般式4の化合物から同一反応容器内において7位の立体選択的ヒドロキシメチル基の導入およびへミアセタール化による一般式5の化合物を合成する工程を含む簡略、短縮化した光学活性FR900482の合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
FR−900482は化学式1で表される化合物であり、1987年に藤沢薬品工業(株)の今中らのグループにより、兵庫県三田市の土壌より採取された放線菌の一種であるStreptomyces sandaensis No.6897の培養液から単離された優れた抗腫瘍性抗生物質である。その後、1989年、同じくStreptomyces sandaensis No.6897の培養液から、FR−900482の還元体であるFR−6679化学式2の化合物が単離された。化学式1の化合物は13C−NMR、1H−NMRスペクトルやTLCの挙動から2種の立体異性体の混合物であることが判明している。
【0003】
【化6】
Figure 0003787811
【0004】
【化7】
Figure 0003787811
【0005】
化学式1の化合物をアセチル化することにより得られるトリアセテート体FK973化学式3のX線結晶構造解析によって前記化学式1〜3に示すようなものであることが、絶対配置も含めて決定された。
【0006】
【化8】
Figure 0003787811
【0007】
ところで、FR−900482の全合成については、今日までに正式に報告されたものとしては、4つの方法が報告されているだけである(1-1. Fukuyama.T.;Goto,S.Tetrahedron Lett.1989,30,6491. 1-2. Fukuyama.T.;Xu,L.;Goto,S. J.Am.Chem.Soc.1992,114,383. 2-1. McClure,K.F.; Danishefsky,S. J.J.Am.Chem.Soc.1993,115,6094. 2-2. Schkerynyz,J.M.;Danishefsky,S.J. J.Am.Chem.Soc.1993,115,6094. 3-1. Katoh,T.;Terashima.S. J.Synth.Org.Chem.Jpn.1997,55,946. 4-1. Fellows,I.M.;Kaelin,Jr.,D.E.;Martin,S.F. J.Am.Chem.Soc.2000,122,10781,)。文献3−1では、天然型の(+)−FR−900482の全合成と非天然型(−)−FR−900482の全合成を完成したことを報告している。本発明者らも(±)−FR−900482の最初の全合成以来光学異性体選択的合成方法の研究に係わってきた。
本発明者らは、前記文献3−1に記載の天然型の(+)−FR−900482全合成におけるアジリジン化合物中間体の合成方法とは異なるエポキシケトン化合物を経由する方法(前記文献1−2、385頁参照)合成する方法を提案した。また前記研究の中で、前記一般式2の中間体を経由することにより天然型の(+)−FR−900482の全合成が可能であることも見出している。
【0008】
しかしながら、1,従来の方法では一般式2のニトロ化合物から8員環化合物を合成するのに、ニトロ基のアミノ基への還元を含む8員環形成を多段の別個工程が必要であり長く煩雑であった。また、2,8員環のケトン化合物の7位に天然型の(+)−FR−900482の構造取るように置換基が導入されるように、前記8員環化合物の7位の炭素にSPh置換メチレン基を結合した中間化合物を経由させるという複雑な工程が必要であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、基本的には光学異性選択性の良い、例えば、天然型の(+)−FR−900482の全合成のより効率的方法を提供することであるが、特に前記2つの問題点を取り除いた、天然型(+)−FR−900482の全合成方法を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明者らが開発した、天然型の(+)−FR−900482の全合成が可能な中間体である前記一般式2の化合物を用い、より短縮された工程による天然型(+)−FR−900482の全合成を確立することができないかを鋭意検討する中で、前記一般式1の化合物を合成中間体とする工程を経由させること、一般式2のニトロ化合物から、ヒドロキシルアミンを形成させながら前記一般式3で表される8員環を持つFR900482の合成中間体を合成する工程および/または前記一般式3の化合物から同一反応容器内において7位の立体選択的ヒドロキシメチル基の導入、およびへミアセタール化の反応より一般式5の化合物を合成できる工程を見出し前記本発明の課題を解決することができることが分かった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に第1は、一般式1で表される光学活性FR900482の合成中間体
【0011】
【化9】
Figure 0003787811
【0012】
〔式中、R1およびR4はアシル基、トリアルキルシリル基(炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、混合アルキル基でも良い。)、アルキル、置換および無置換ベンジル、アリールシリル基である。R3は炭素数4までのアルキル基である。R2はH、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン、低級パーフルオロアルキル基、低級アルキルチオ基、ヒドロキシ基、アミノ基、モノ−又はジ−アルキルまたはアシルアミノ基、低級アルキルまたはアリ−ルスルホニルオキシ基から選択される基である。〕である。
【0013】
本発明の第2は、一般式2のニトロ化合物を光学活性FR900482の合成中間体である前記一般式1のであるエポキシド化合物を合成中間体の一つとし、前記合成中間体のニトロ基の部分還元によりヒドロキシルアミンを形成させながら一般式3で表される8員環を持つFR900482の合成中間体を生成させる工程を含むことを特徴とする光学活性FR900482の合成方法である。この工程の簡略化は、コマーシャルベースの生産方法への格段前進である。
【0014】
【化10】
Figure 0003787811
【0015】
(一般2式中R5は前記R1と同じ意味であり、R1〜R3は一般式1と同じ意味である。)
【0016】
【化11】
Figure 0003787811
【0017】
(一般式3中R1〜R4は一般式1と同じ意味である。)
本発明の第3は、一般式4で表される光学活性FR900482の合成中間体。
【0018】
【化12】
Figure 0003787811
【0019】
(式中、R1〜R3は、一般式1と同じ意味である。R6は炭素数4まで低級アルコールとケトンまたはアルデヒドとアセタール構造を形成したもの、THP基(テトラヒドロピラニル基)、トリアルキルシリル基(炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、混合アルキル基でも良い。)、アシル基、アルキル基から選択される基である。)
本発明の第4は、前記一般式3のN−ヒドリキシベンゾアゾシン類から一般式4のケトン化合物の生成させ、次いで前記一般式4の化合物の7位の立体選択的ヒドロキシメチル基の導入をおよびヘミアセタール化による一般式5の化合物の合成を同一反応容器内で実施する工程を含むことを特徴とする光学活性FR900482の合成方法である。これにより、立体選択的ヒドロキシメチル基の導入における前記先行技術の不都合を取り除くことができるという、画期的な手法の発見である。
【0020】
【化13】
Figure 0003787811
【0021】
(式中R1〜R3は、一般式1における場合と同様である。)
【0022】
【本発明の実施の態様】
本発明の、前記各特徴を含む改良された、光学活性FR900482の合成方法を実施例により説明する。実施例はあくまでも本発明の技術内容を詳細に説明するためのもので本発明の範囲を限定するものではない。
【0023】
【実施例】
実施例1
ここでは、一般式2に含まれる化合物2から8員環を持つ化合物までの合成をプロセスを説明する。
1,工程1
化合物2から化合物4の合成。反応式は以下のとおりである。
【0024】
【化14】
Figure 0003787811
【0025】
化合物2は本発明者らが先に発明し、出願している(特願2000−404281)ものである。化合物2(384mg、0.67mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に、2,6−ルチジン(2,6−ジメチルピリジン)(0.47mL、4.00mmol)とトリイソプロピルシリルクロリド(TIPS)(0.54mL、2.00mmol)を順次加え、室温で17時間攪拌した。反応液をジクロロメタン(20mL)で希釈し、氷冷1N塩酸、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残留物(0.76g)は化合物3である〔工程1)〕。
【0026】
【化15】
Figure 0003787811
【0027】
化合物3を酢酸(10mL)に溶解し、水(2mL)を加え、100℃で7時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、トルエン(20mL)を加えて減圧濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;ベンゼン:酢酸エチル=100:0−90:10−50:50)で精製し、化合物4(220mg)を得た〔工程2)〕。
【0028】
化合物4の物性;
1H NMR(CDCl3)d :0.90-1.00 (21H, m), 3.14-3.17 (1H, m), 3.27 (1H, dd,J= 6.4, 13.2 Hz), 3.39-3.49 (2H, m), 3.54-3.60 (2H, m), 3.94 (3H, s), 4.41-4.46 (1H, m), 5.18 (2H, s), 7.36-7.46 (5H, m), 7.80 (1H, s), 8.00 (1H, s)。
【0029】
化合物4から化合物7の合成。反応式は以下のとおりである。
【0030】
【化16】
Figure 0003787811
【0031】
化合物4(220mg、0.38mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に、トリエチルアミン(0.20mL、1.42mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(12mg、0.10mmol)、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(TBS)(105mg、0.70mmol)を順次加え、室温で5時間攪拌した。反応液をジクロロメタン(20mL)で希釈し、10%クエン酸水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残留物(266mg)は化合物5である。
【0032】
【化17】
Figure 0003787811
【0033】
化合物5をジクロロメタン(2mL)に溶解し、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン(107mg、0.95mmol)およびp−トルエンスルホン酸クロリド(109mg、0.57mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液をジクロロメタン(10mL)で希釈し、氷冷1N塩酸、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残留物(354mg)は化合物6である。
【0034】
【化18】
Figure 0003787811
【0035】
化合物6をDMF(3mL)に溶解し、氷冷下で攪拌しながら水素化ナトリウム(60% オイル分散)(24mg、0.06mmol)を加えた。氷冷下で5分間、室温で30分間攪拌した後、反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加えた。ジエチルエーテルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;ヘキサン:酢酸エチル=100:5)で精製し、化合物7(172mg)を得た。
【0036】
化合物7の物性;
1H NMR(CDCl3)d:-0.05 (3H, s), -0.04 (3H, s), 0.82 (9H, s), 0.85-1.05 (21H, m), 2.86 (1H, dd,J= 2.7, 11.5 Hz), 2.89-2.93 (1H, m), 3.05 (1H, dd,J= 4.4,8.3 Hz),3.15-3.21(2H,m),3.29 (1H,dd,J=7.1,13.2 Hz), 3.94 (3H,s),3.94-3.98(1H,m),7.38-7.42(5H,m),7.80(1H,d,J=1.5Hz),8.05 (1H,d,J=1.5Hz).
【0037】
化合物7から化合物12の合成。反応式は以下のとおりである。また、この工程は、本発明の特徴部分を含む。
【0038】
【化19】
Figure 0003787811
【0039】
化合物7(86mg、0.13mmol)のメタノール(1mL)溶液に、カンファースルホン酸(0.20mol、1.42mmol)を加え、室温で1時間30分攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(0.1mL)を加えた後、減圧濃縮した。得られた残留物は化合物8である。
【0040】
【化20】
Figure 0003787811
【0041】
化合物8をクロロホルム(20mL)に溶解し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残留物(68mg)は一般式1に含まれる化合物9である。
【0042】
【化21】
Figure 0003787811
【0043】
化合物9をジクロロメタン(1mL)に溶解し、室温下でDess-Martin試薬(1,1,1-triacetoxy-1,1-dihydro-1,2-benziodoxol-3(1H)-one)(84mg、0.20mmol)を加え、1時間30分攪拌した。反応液をジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残留物(107mg)をメタノール(2mL)に溶解し、5% Pt/C(15mg)を加え、水素雰囲気下、室温で3時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(展開液;ベンゼン:酢酸エチル=20:1)で精製し、化合物12(39mg)を得た。化合物9〜化合物12までの反応の進行は以下のように予想される。
【0044】
【化22】
Figure 0003787811
【0045】
化合物12の物性;
1H NMR(CDCl3)d:1.09-1.17 (21H, m), 2.74-2.76 (1H, m), 2.88 (1H, dd,J= 4.6, 7.6 Hz), 3.06 (1H, dd,J= 6.8, 16.8 Hz), 3.44 (1H,dd,J=9.8, 16.8 Hz), 3.57 (1H, dd,J= 6.1,12.7 Hz),3.68 (1H,dd,J=12.7 Hz), 3.91 (3H, s), 4.68-4.74 (1H, m), 5.15 (2H, s), 5.49 (1H, d,J= 1.2 Hz), 7.33-7.47 (6H, m), 7.96 (1H, d,J= 1.5 Hz).
【0046】
実施例2
ここでは、一般式3に含まれる化合物12から一般式4に含まれる化合物15を経て、一般式5に含まれる化合物18を得る工程を説明する。
化合物12から化合物14の合成。反応は以下のとおりである。
【0047】
【化23】
Figure 0003787811
【0048】
化合物12(39mg、0.13mmol)のジクロロメタン(0.5mL)溶液に、2−メトキシプロペン(0.1mL、1.01mmol)、p−トルエンスルホン酸−水和物(4mg、22μmol)を加え、室温で5分間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1 mL)を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残留物(68mg)は化合物13である。
【0049】
【化24】
Figure 0003787811
【0050】
化合物13をTHF(0.5mL)に溶解し、室温下でテトラブチルアンモニウムフルオリド(1M THF溶液)(0.2mL、0.2mmol)を加え、9時間30分攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;ベンゼン〜ヘキサン:酢酸エチル=70:30〜60:40)で精製し、化合物14(28 mg)を得た。
【0051】
化合物14物性;
1H NMR(CDCl3)d: 1.25 (3H, s), 1.38 (3H, s), 2.29 (1H, d,J= 3.6 Hz), 2.76 (1H, br s), 2.83-2.86 (1H, m), 2.95 (3H, s), 3.12 (1H, dd,J= 7.3, 16.6 Hz), 3.41 (1H, dd,J= 9.3, 16.6 Hz), 3.56-3.65 (2H, m), 3.93 (3H, s), 4.86-4.91 (1H, m), 5.11 (1H, d,J= 11.7 Hz), 5.15 (1H, d,J= 11.7 Hz), 7.33-7.48 (6H, m), 7.92 (1H, s).
【0052】
化合物14から化合物15(一般式4に含まれる化合物)の合成。反応は以下のとおりである。
【0053】
【化25】
Figure 0003787811
【0054】
−78℃に冷却した塩化オキザリル(10μL、0.12mmol)のジクロロメタン(0.25mL)溶液に、ジメチルスルホキシド(16μL、0.23mmol)のジクロロメタン(0.1mL)溶液および化合物14(16mg、36μmol)のジクロロメタン(0.2mL)溶液を順次滴下し、同温で30分攪拌した。反応液にトリエチルアミン(48μL、0.35mmol)を加え、1時間かけて室温まで徐々に昇温した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;ヘキサン:酢酸エチル=90:10−70:30)に付し、化合物15(11mg)を得た。
【0055】
化合物15の物性;
1H NMR(CDCl3)d: 1.23 (3H, s), 2.05 (3H, s), 2.67 (3H, s), 3.38-3.75 (5H, m), 3.94 (3H, s), 4.09-4.15 (1H, m), 5.16 (2H, s), 7.33-7.45 (5H, m), 7.53 (1H, s), 7.90 (1H, s).
【0056】
化合物15から化合物18の合成。反応は以下のとおりである。この工程は本発明の第2の特徴をなす。
【0057】
【化26】
Figure 0003787811
【0058】
化合物15(11mg、25μmol)のTHF(0.6mL)- 水(90μL)溶液に、37%ホルマリン(38μL、0.50mmol)、1M水酸化リチウム水溶液(10μL、10μmol)を氷冷下で加え、さらに5時間攪拌した。反応液にIN 塩酸(50μL、50μmol)を加え、室温で1時間30分攪拌した。反応液をジクロロメタン(3mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残留物(化合物16)をアセトン(0.2mL)に溶解し、室温下でアセトンジメチルアセタール(0.2ml)、2-メトキシプロペン(5μL、50μmol50 mmol)、ピリジニウム p-トルエンスルホネート(1mg、5μmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残留物(化合物17)を分取薄層クロマトグラフィー(展開液;ヘキサン:酢酸エチル=70:30)で精製し、化合物18(4mg)を得た。
【0059】
中間化合物16および17(一般式5に含まれる化合物)は以下のとおりである。
【0060】
【化27】
Figure 0003787811
【0061】
化合物18の物性;
1H NMR(CDCl3)d : 1.51 (3H,s), 1.59 (3H, s), 3.07 (1H, d,J= 4.4 Hz), 3.22 (1H, t,J,= 4.4 Hz), 3.39 (1H, dd,J= 5.9, 10.8 Hz), 3.55 (1H, dd,J= 5.4, 15.6 Hz), 3.91 (1H, t,J= 10.8 Hz), 3.91 (3H, s), 3.98 (1H, t,J= 15.6 Hz), 4.33 (1H, dd,J= 5.9, 11.7 Hz), 5.11 (1H, d,J = 11.7 Hz), 5.17 (1H, d,J= 11.7 Hz), 7.20 (1H, d,J= 1.4 Hz), 7.34 (1H, d,J = 1.4 Hz), 7.37-7.44 (5H, m).
【0062】
参考例:ここでは、一般式5に含まれる化合物の有用性を、FR−900482までの製造工程(番号順)の概略工程を示すことにより説明する。
【0063】
【化28】
Figure 0003787811
【0064】
【発明の効果】
以上述べたように、FR−900482までの製造工程がかなり短縮され、商業ベースでの生産への道を開くという優れた効果がもたらされる。
【0065】
略号、保護基;
シリル基群
TIPS =トリイソプロピルシリル基
TBS =t−ブチルジメチルシリル基
TBDPS = t−ブチルジフェニルシリル基
TES = トリエチルシリル基
TMS = トリメチルシリル基
Ts = p−トルエンスルホニル基
THP = テトラヒドロピラニル基

Claims (4)

  1. 一般式1で表される光学活性FR900482の合成中間体。
    Figure 0003787811
    〔式中、R1およびR4はアシル基、トリアルキルシリル基(炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、混合アルキル基でも良い。)アルキル、置換および無置換ベンジル、アリールシリル基である。R3は炭素数4までのアルキル基である。R2はH、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン、低級パーフルオロアルキル基、低級アルキルチオ基、ヒドロキシ基、アミノ基、モノ−又はジ−アルキルまたはアシルアミノ基、低級アルキルまたはアリ−ルスルホニルオキシ基から選択される基である。〕
  2. 一般式2のニトロ化合物を光学活性FR900482の合成中間体である前記一般式1のエポキシド化合物を合成中間体の一つとし、前記エポキシド化合物のニトロ基の部分還元によりヒドロキシルアミンを形成させながら一般式3で表される8員環を持つFR900482の合成中間体を生成させる工程を含むことを特徴とする光学活性FR900482の合成方法。
    Figure 0003787811
    (一般2式中Rは前記Rと同じ意味であり、R〜Rは一般式1と同じ意味である。)
    Figure 0003787811
    (一般式3中R1〜R4は一般式1と同じ意味である。)
  3. 一般式4で表される光学活性FR900482の合成中間体。
    Figure 0003787811
    〔式中、R1〜R3は、一般式1と同じ意味である。R6は炭素数4までの低級アルコールとケトンまたはアルデヒドとアセタール構造を形成したもの、THP基、トリアルキルシリル基(炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、混合アルキル基でも良い。)、アシル基、アルキル基から選択される基である。〕
  4. 前記一般式3のN−ヒドリキシベンゾアゾシン類から一般式4のケトン化合物を生成させ、次いで前記一般式4の化合物の7位(FR900482の番号付けによる。化学式1参照。以下同じ)の立体選択的ヒドロキシメチル基の導入およびヘミアセタール化による一般式5の化合物の合成工程を含むことを特徴とする光学活性FR900482の合成方法。
    Figure 0003787811
    (式中R1〜R3は、一般式1における場合と同様である。)
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