JP3760575B2 - 粉体塗料用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規にして、しかも、有用なる粉体塗料用樹脂組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、一分子中に、酸基および/または水酸基を有しており、しかも、酸成分原料として、イソフタル酸を、特定の割合で使用して得られる特定のポリエステル樹脂と、此のポリエステル樹脂と反応し得る官能基を有する硬化剤と、特定のガラス転移温度を有し、しかも、上記した、ポリエステル樹脂および/または硬化剤と反応し得る官能基を有するビニル共重合体とを、必須の皮膜形成成分として含有することから成る、塗膜諸物性に優れた、とりわけ、機械的物性ならびに耐候性などに優れた塗膜を与え得る、極めて実用性の高い粉体塗料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境保護の観点より、環境調和型塗料として、年々、使用量が増加している。こうした環境調和型塗料のうちでも、有機溶剤を含有しないという形の塗料の一形態として、粉体塗料があるが、近年は、大気汚染などの環境問題の観点より、その無公害性が注目され、使用量も、年々、増加している。
【0003】
斯かる粉体塗料に使用されている樹脂の種類も、それらの用途に応じて、たとえば、グリシジル基含有ビニル共重合体に、脂肪族二塩基酸を配合せしめて得られる形の組成物であるとか、水酸基含有ポリエステル樹脂に、ブロック・ポリイソシアネート類を配合せしめた形の組成物であるとか、
【0004】
エポキシ樹脂に、酸基含有ポリエステル樹脂を配合せしめた形の組成物であるとか、酸基含有ポリエステル樹脂に、グリシジル基含有含有ビニル共重合体を配合せしめて得られる形の、いわゆるアクリル/ポリエステル複合硬化型の組成物なども亦、広く、利用し適用されている。
【0005】
これらの硬化形式のうちでも、ポリエステル樹脂を主剤とするものは、とりわけ、外観ならびに機械的物性などの塗膜物性に優れるという特徴を有する反面、耐候性に劣るという欠点があった。
【0006】
近年、市場において、ポリエステル粉体塗料に対しても、アクリル/二塩基酸硬化型粉体塗料に匹敵するような高耐候性が要求されるようになって来ており、こうした要求に対して、高耐候性ポリエステル粉体塗料が、多数、提案されている(特開平2−284974号、特開平7−501353号、特開平8−157749号または特開平8−188626号公報など)。
【0007】
しかしながら、それらの方法による場合にも、耐候性のレベルが不十分であったり、あるいは、他の塗膜性能が低下するといった問題がある。たとえば、イソフタル酸を原料として使用したポリエステル樹脂は、優れた耐候性を示すことが知られている(特開平7−70475号または特開平7−166104号公報など)けれども、同時に、機械的物性が大幅に低下してしまうという問題がある。
【0008】
このように、現状では、ポリエステル樹脂の長所である機械的物性を損なうことなく、耐候性を向上化させるというような方法は、未だに見出されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、本発明者らは、上述したような問題点の存在に鑑みて、とりわけ、塗膜物性、就中、耐候性と、機械的物性との双方に優れた硬化塗膜を与えることの出来る、極めて実用性の高い粉体塗料用樹脂組成物を得るべく、鋭意、研究を開始した。
【0010】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、一にかかってとりわけ、塗膜諸物性、就中、耐候性ならびに機械的物性に優れる塗膜を与えるという、極めて実用性の高い粉体塗料用樹脂組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上述したような従来型技術における種々の問題点を解消するべく、併せて、、上述したような発明が解決するべく、鋭意、検討を重ねた結果、一分子中に、酸基および/または水酸基を有しており、しかも、酸成分原料として、イソフタル酸を、該酸成分原料全体の約40モル%以上使用して得られる、特定のポリエステル樹脂と、該ポリエステル樹脂と反応し得る官能基を有する硬化剤と、ガラス転移温度が約−80℃〜約+20℃であって、しかも、上記したポリエステル樹脂および/または上記した硬化剤と反応し得る官能基を有するという、特定のビニル共重合体とを、必須の皮膜形成成分として含有することから成る粉体塗料用樹脂組成物が、塗膜諸物性、とりわけ、機械的物性や耐候性に優れた塗膜を与えるということを見出すに及んで、ここに、本発明を完成させるに到った。
【0012】
すなわち、本発明は、基本的には、それぞれ、一分子中に、酸基および/または水酸基を有しており、しかも、酸成分原料として、イソフタル酸を、該酸成分原料全体の約40モル%以上使用して得られるポリエステル樹脂(A)と、該ポリエステル樹脂(A)と反応し得る官能基を有する、少なくとも1種類の硬化剤(B)と、ガラス転移温度が約−80〜約+20℃であって、しかも、上記したポリエステル樹脂(A)および/または上記した硬化剤(B)と反応し得る官能基を有するビニル共重合体(C)とを、必須の皮膜形成成分として含有することから成る、粉体塗料用樹脂組成物を提供しようとするものであるし、
【0013】
そして、本発明は、具体的には、まず、上記した硬化剤(B)の少なくとも1種が、エポキシ基含有ビニル重合体(b−1)であるという、特定の粉体塗料用樹脂組成物をも提供しようとするものであるし、
【0014】
具体的には、また、上記したビニル共重合体(C)が、該重合体(C)の官能基として、水酸基および/またはエポキシ基を有するものであるという、特定の粉体塗料用樹脂組成物をも提供しようとするものであるし、
【0015】
さらに、具体的には、上記したビニル共重合体(C)が、数平均分子量が約4,000〜約100,000なる範囲内のものであるという、特定の粉体塗料用樹脂組成物をも提供しようとするものであるし、
【0016】
さらに亦、具体的には、上記したビニル共重合体(C)が、該重合体(C)の分子中に脂環式エポキシ基を有するものであるという、特定の粉体塗料用樹脂組成物をも提供しようとするものであるし、
【0017】
そしてまた、具体的には、上記したビニル共重合体(C)が、該重合体(C)の官能基の含有量として、該化合物(C)の100g当たり、約0.01〜約0.35モル当量なる範囲内のものであるという、特定の粉体塗料用樹脂組成物をも提供しようとするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
このように、本願は、一分子中に、酸基および/または水酸基を有しており、しかも、酸成分原料として、イソフタル酸を、該酸成分原料全体の約40モル%以上使用して得られるポリエステル樹脂(A)と、該ポリエステル樹脂(A)と反応し得る官能基を有する硬化剤(B)と、ガラス転移温度が約−80℃〜約+20℃であって、しかも、上記したポリエステル樹脂(A)および/または上記した硬化剤(B)と反応し得る官能基を有するビニル共重合体(C)とを、必須の皮膜形成成分として含有することから成る、塗膜諸物性、とりわけ、機械的物性や耐候性に優れた塗膜を与える、極めて実用性の高い粉体塗料用樹脂組成物を請求しているものであるし、
【0019】
また、上記した硬化剤(B)の少なくとも1種として、エポキシ基含有ビニル重合体(b−1)を用いるという、特定の粉体塗料用樹脂組成物をも請求しているものであるし、
【0020】
さらに、上記したビニル共重合体(C)の一つとして、特に、該重合体(C)の官能基が水酸基および/またはエポキシ基であるような共重合体を用いるという、特定の粉体塗料用樹脂組成物をも請求しているものであるし、
【0021】
さらには、上記したビニル共重合体(C)の一つとして、該重合体(C)の数平均分子量が約4,000〜約100,000なる範囲内のものであるという、特に、粉体塗料用樹脂組成物をも請求しているものであるし、
【0022】
さらには亦、上記したビニル共重合体(C)の一つとして、該重合体(C)の分子中に脂環式エポキシ基を有するものであるという、特定の粉体塗料用樹脂組成物をも請求しているものであるし、
【0023】
また、上記したビニル共重合体(C)の一つとして、該重合体(C)の官能基の含有量として、該化合物(C)の100g当たり、約0.01〜約0.35モル当量なる範囲内のものであるという、特定の粉体塗料用樹脂組成物をも請求しているものである。
【0024】
以下に、本発明を、より詳細に、説明することにする。
【0025】
ここにおいて、まず、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物における、第一の必須構成成分たる、前記した、酸基および/または水酸基を有しており、しかも、酸成分原料として、イソフタル酸を、該酸成分原料全体の約40モル%以上となるように、使用して得られるポリエステル樹脂(A)とは、主として、多価アルコールと、多塩基酸との脱水縮合反応によって生成する樹脂を指称するものであって、特に、該酸成分原料として、イソフタル酸を、該酸成分原料全体の約40モル%以上となるように、使用して得られる、末端官能基として、酸基および/または水酸基を含むという形の樹脂を指称するものである。
【0026】
この種の粉体塗料用として実用に供する場合における、当該ポリエステル樹脂(A)としては、就中、酸価と水酸基価との合計が約10〜約250(mgKOH/g;以下同様)なる範囲内で、環球法による軟化点(以下同様)が約80〜約150℃なる範囲内で、しかも、数平均分子量が約500〜約10,000なる範囲内であるような形のものの使用が望ましい。
【0027】
酸価と水酸基価との合計が約10よりも小さいというような場合には、どうしても、得られる塗膜の、とりわけ、機械的物性などが非常に劣るものとなり易いし、一方、約250よりも大きいというような場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、平滑性などが極めて劣悪なものとなり易くなるので、いずれの場合も好ましくない。
【0028】
また、軟化点が約80℃よりも低いというような場合には、どうしても、粉体塗料の、とりわけ、耐ブロッキング性などが悪くなり易いし、一方、約150℃よりも高いというような場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、平滑性などが低下し易くなるので、いずれの場合も好ましくない。
【0029】
さらに、数平均分子量が約500よりも小さいというような場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、機械的物性などが低下し易くなるし、一方、約10,000より余りにも大きくなるというような場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、平滑性などが悪くなり易いし、しかも、塗料の、とりわけ、貯蔵安定性なども悪くなり易くなるので、就中、固相反応による塗料の経時劣化など起こり易くなるので、いずれの場合も好ましくない。
【0030】
当該ポリエステル樹脂(A)の構造は、上述したような樹脂の諸特性値の範囲内であれば、特に制限されるものではなく、分岐構造のものでも、線状構造のものでもよいけれども、塗膜外観、つまり、塗膜の平滑性などを考えた場合には、線状構造のもの、つまり、分子鎖の末端部位ないしは中間部位に、若干の分岐構造の部分が存在しているようなものでも、全体として、実質的に線状のものであると見られるような範囲までをも含めた形の、そうした、いわゆる線状構造と呼び得るようなものの使用が望ましい。
【0031】
当該酸基含有ポリエステル樹脂(A)の調製方法については、特に制限はなく、公知慣用の種々の方法が利用し適用できるし、その際の原料として使用し得る多価アルコールならびに多塩基酸もまた、公知慣用の種々の化合物が使用できる。
【0032】
まず、上記した多価アルコールとして特に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、ビス−ヒドロキシエチル・テレフタレート、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオールまたはヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートなどである。
【0033】
他方の、上記した多塩基酸として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、メチルテレフタル酸またはトリメリット酸、ピロメリット酸あるいはそれらの無水物;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸あるいはそれらの無水物;マレイン酸、イタコン酸あるいはそれらの無水物;フマル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸あるいは其れ等の無水物などである。
【0034】
さらに、ジメタノールプロピオン酸、ヒドロキシピバレートの如き、一分子中に、酸基と水酸基とを併せ有する化合物などをはじめ、さらには、エポキシ樹脂などであるとか、あるいはモノエポキシ化合物などであるとか、
【0035】
さらには亦、メタノール、プロパノール、ブタノールまたはベンジルアルコールの如き、種々の1価アルコール;
【0036】
安息香酸またはp−tert−ブチル安息香酸の如き、種々の1価の塩基酸などであるし、ひまし油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸または大豆油脂肪酸の如き、種々の脂肪酸類などであり、こうした種々の化合物を使用することが出来る。
【0037】
当該ポリエステル樹脂(A)が、優れた耐候性を発現するためには、上掲した酸成分原料のうち、イソフタル酸を、該酸成分原料全体の約40モル%以上、より好ましくは、60モル%以上となるように使用することが必要である。此のイソフタル酸の使用量が約40モル%よりも少ない場合には、どうしても、優れた耐候性を発現することが出来ない。
【0038】
次いで、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物の、第二の必須構成成分たる、前記した硬化剤(B)とは、前述したポリエステル樹脂(A)と反応し得る官能基を有する化合物あるいは樹脂を指称するものである。
【0039】
斯かる硬化剤(B)として特に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、エポキシ基含有ビニル共重合体(b−1)などであるし、ポリ(ブロック)イソシアネート化合物(b−2)などであるし、ポリエポキシ化合物(b−3)などであるし、そして、アミノプラスト(b−4)などである。
【0040】
本発明において用いられる、まず、上記したエポキシ基含有ビニル共重合体(b−1)としては、エポキシ基含有ビニル単量体を、その他の共重合可能なる単量体類と共重合せしめるということによって得られる、いわゆる共重合体が、好適に使用できる。
【0041】
かかるエポキシ基含有ビニル単量体として特に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレートの如き、各種のグリシジルエステル類;または3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートの如き、各種の脂環式エポキシ基含有ビニル単量体などである。
【0042】
上掲したようなエポキシ基含有ビニル単量体の使用量としては、通常、得られる共重合体の100g当たりのエポキシ基含有量が約0.05〜約0.5モル当量なる範囲内が、好ましくは、約0.1〜約0.45モル当量なる範囲内が適切である。
【0043】
エポキシ基含有量が、得られる共重合体の100g当たり約0.05モル当量よりも少ないという場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、機械的強度などが不十分となり易いし、一方、エポキシ基含有量が、得られる共重合体の100g当たり約0.5モル当量よりも多くなると、塗膜の柔軟性が失われるようになるので、いずれも好ましくない。
【0044】
当該エポキシ基含有ビニル共重合体(B)の数平均分子量としては、約500〜約15,000の範囲内にあることが適切であり、好ましくは、約700〜約5,000なる範囲内にあることが適切である。
【0045】
当該共重合体の数平均分子量が約500よりも小さいという場合には、どうしても、得られる塗膜の、とりわけ、機械的強度などが不十分なものとなり易くなるし、一方、約15,000より余りにも大きくなるという場合には、どうしても、得られる塗膜の、とりわけ、平滑性などが極めて悪くなり易いので、いずれの場合も好ましくない。
【0046】
また、当該エポキシ基含有ビニル共重合体(b−1)のうちでも、特に、エポキシ基含有アクリル共重合体(b−1)を調製する際に使用できる、その他のビニル単量体類として特に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートもしくはシクロヘキシルアクリレートの如き、各種のアクリル酸エステル類;
【0047】
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−、iso−ないしはtert−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートもしくはベンジルメタクリレートの如き、各種のメタクリル酸エステル類;
【0048】
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸もしくはフマル酸の如き、各種のカルボキシル基含有単量体類;
【0049】
イタコン酸、マレイン酸もしくはフマル酸のなどのような種々の多価カルボキシル基含有単量体と、炭素数が1〜18なるモノアルキルアルコールとのモノ−またはジエステル類;
【0050】
2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテルなどのような種々の水酸基を有するビニルエーテル類;または此等の、上掲したような種々のビニルエーテルと、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;
【0051】
2−ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、4−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、3−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アリルエーテル、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アリルエーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテルの如き、各種の水酸基含有アリルエーテル;または此等の、上掲したような各種のアリルエーテルと、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;
【0052】
または2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートもしくはポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートの如き、各種の水酸基含有(メタ)アクリレート類;また此等の、上掲したような各種の(メタ)アクリレートと、ε−カプロラクトンの付加反応生成物などであるし、
【0053】
N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドもしくはN−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの如き、各種のアミノ基含有アミド系不飽和単量体;
【0054】
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如き、各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;
【0055】
tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピロリジニルエチル(メタ)アクリレートもしくはピペリジニルエチル(メタ)アクリレートの如き、各種のアミノ基含有単量体;
【0056】
エチレン、プロピレンもしくはブテン−1の如き、各種のα−オレフィン類;塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如き、フルオロオレフィンを除く、各種のハロゲン化オレフィン類(ハロ・オレフィン類);スチレン、α−メチルスチレンもしくはビニルトルエンの如き、各種の芳香族ビニル単量体;
【0057】
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランもしくはγ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランの如き、各種の加水分解性シリル基含有単量体;
【0058】
あるいは酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、C9なる分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニル、C10なる分岐状脂肪族カルボン酸ビニル、C11なる分岐脂肪族カルボン酸ビニルもしくはステアリン酸ビニルの如き、各種の脂肪族カルボン酸ビニル類などであるし、
【0059】
さらには、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、メチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルもしくはp−tert−ブチル安息香酸ビニルの如き、環状構造を有するカルボン酸の、各種のビニルエステル類などである。
【0060】
当該エポキシ基含有ビニル共重合体(b−1)の調製方法については、特に制限はなく、公知慣用の種々の方法が利用し適用できるけれども、とりわけ、上掲したような種々の単量体類を、溶液中で、ラジカル重合反応せしめたのちに、脱溶剤せしめるということによって、目的とする重合体を得るというような方法によるのが、分子量の調節が容易であるという面で、特に推奨することが出来る。
【0061】
次いで、前記したブロックポリイソシアネート化合物(b−2)として特に代表的なもののみを例示するに留めれば、ヘキサメチレンジイソシアネートもしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き、各種の脂肪族ジイソシアネート類;キシリレンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネートの如き、各種の環状脂肪族ジイソシアネート類;
【0062】
またはトリレンジイソシアネートもしくは 4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの如き、各種の芳香族ジイソシアネート類などの有機ジイソシアネート、あるいは此等の有機ジイソシアネートと、多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂(ポリエステルポリオール)または水などとの付加物などであるし、
【0063】
さらには、上掲したような有機ジイソシアネート同志の重合体(イソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物をも含む。)や、イソシアネート・ビウレット体などのような各種のポリイソシアネート化合物を、公知慣用のブロック化剤で以てブロック化せしめて得られる形のものや、次のような構造式
【0064】
【化1】
【0065】
で示されるウレトジオン結合を構造単位として有する、いわゆるセルフ・ブロックポリイソシアネート化合物が挙げられる。
【0066】
次いで、前記したポリエポキシ化合物(b−3)として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、ビスフェノールAのポリグリシジルエーテルの如き、種々のエポキシ樹脂;
【0067】
1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンの如き、種々の多価アルコールのポリグリシジルエーテル類;
【0068】
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸の如き、種々の多価カルボン酸のポリグリシジルエステル類;
【0069】
またはビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアジペートの如き、種々の脂環式エポキシ基含有化合物などである。
【0070】
次いでまた、前記したアミノプラスト(b−4)として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、メラミン、尿素、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ステログアナミンまたはスピログアナミンの如き、種々のアミノ基含有化合物と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒドまたはグリオキザールの如き、種々のアルデヒド系化合物成分とを、公知慣用の種々の方法により反応せしめることによって得られる形の縮合物、あるいは此等の縮合物を、アルコール類で以てエーテル化せしめることによって得られる形の化合物などであるが、通常、塗料として使用されているようなものであれば、いずれの化合物も使用できることは、勿論である。
【0071】
さらに、上掲したような化合物以外にも、エポキシ基と(ブロック)イソシアネート基とを併せ有する化合物、エポキシ基および/または(ブロック)イソシアネート基を有するアミノプラストなども亦、硬化剤(B)成分として使用することが出来る。
【0072】
上掲したような種々の硬化剤(B)のうちでも、エポキシ基含有ビニル共重合体(b−1)は、他の硬化剤よりも、得られる塗膜の耐候性に優れるという処から、特に推奨されるものである。
【0073】
次いで、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物の、第三の必須構成成分たる、前記したビニル共重合体(C)について説明をすることにする。
【0074】
当該ビニル共重合体(C)とは、該ビニル共重合体(C)それ自体のガラス転移温度が約−80〜約+20℃であって、しかも、前述したポリエステル樹脂(A)および/または前述した硬化剤(B)と反応し得る官能基を有するビニル共重合体を指称するものである。
【0075】
当該ビニル共重合体(C)の官能基は、前述したポリエステル樹脂(A)および/または前述した硬化剤(B)の有する官能基の種類に応じて、適宜、選択される、1種類のみの化合物の単独使用でもよいし、2種類以上の化合物の併用でもよいことは、勿論である。
【0076】
当該ビニル共重合体(C)の調製方法については、特に制限はなく、公知慣用の方法が適用できる。
【0077】
当該ビニル共重合体(C)の官能基の種類は、前述した、それぞれ、ポリエステル樹脂(A)および/または硬化剤(B)の有する官能基の種類に応じて、適宜、選択すればよいが、合成・固形化の容易さ、塗料化する際の作業性などの観点からは、水酸基および/またはエポキシ基を有するビニル共重合体(C)が推奨される。
【0078】
斯かるビニル共重合体(C)を得る方法としては、水酸基および/またはエポキシ基を有するビニル単量体を用いて、その他の共重合可能なる単量体類と共重合せしめるというような方法が、最も簡便である。
【0079】
こうした水酸基またはエポキシ基を有する単量体として特に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、それらのうちの、まず、水酸基含有単量体としては、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテルなどのような種々の水酸基を有するビニルエーテル類;または此等の、上掲したような種々のビニルエーテルと、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;
【0080】
2−ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、4−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、3−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アリルエーテル、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アリルエーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテルの如き、各種の水酸基含有アリルエーテル;または此等の、上掲したような各種のアリルエーテルと、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;
【0081】
あるいは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートもしくはポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートの如き、各種の水酸基含有(メタ)アクリレート類;また此等の、上掲したような各種の(メタ)アクリレートと、ε−カプロラクトンの付加反応生成物などであるし、
【0082】
次いで、他方のエポキシ基含有単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレートまたはβ−メチルグリシジル(メタ)アクリレートの如き、各種のグリシジルエステル類;あるいは3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートの如き、各種の脂環式エポキシ基含有ビニル単量体などである。
【0083】
これらの、いわゆる官能基を有するビニル単量体類は、1種のみの単独使用でも、2種以上の併用でもよいが、脂環式エポキシ基含有ビニル共重合体は、得られる塗膜の機械的物性向上化のみならず、耐候性の向上化にも効果があるので、特に推奨される。
【0084】
さらに、その他の共重合可能なる単量体類としては、すでに、前エポキシ基含有ビニル共重合体(b−1)において述べて来たような部類の単量体類が、同様に、使用できるということである。
【0085】
その際に使用される、上掲したような官能基を有するビニル単量体の使用量としては、得られるビニル共重合体(C)の100g当たりの、該共重合体(C)中に存在する官能基の合計含有量が、約0.01〜約0.35モル当量なる範囲内が適切である。
【0086】
これらの諸々の官能基の含有量が約0.01モル当量よりも少ないという場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、機械的強度などが不十分となり易いし、一方、官能基の含有量が約0.35モル当量よりも多くなると、塗膜の柔軟性が失われるようになって、機械的物性改良効果を発現することが出来なくなるようにので、いずれも好ましくない。
【0087】
また、当該ビニル共重合体(C)のガラス転移温度としては、約−80〜約+20℃の範囲内にあることが適切である。
【0088】
当該ビニル共重合体(C)のガラス転移温度が、約−80℃よりも低いという場合には、どうしても、塗料の貯蔵安定性が低下し易くなるし、一方、約+20℃よりも高いという場合には、どうしても、機械的物性改良の効果を発現することが出来なくなるので、いずれの場合も好ましくない。
【0089】
当該ビニル共重合体(C)の数平均分子量としては、約4,000〜約100,000の範囲内にあることが適切であり、好ましくは、約5,000〜約70,000なる範囲内にあることが適切である。
【0090】
当該ビニル共重合体(C)の数平均分子量が約4,000よりも小さいという場合には、どうしても、貯蔵安定性の低下を招くようになるし、機械的物性向上化の効果を発現することが出来ない。
【0091】
一方、約100,000よりも余りに大きくなるという場合には、どうしても、得られる塗膜の、とりわけ、平滑性などが極めて悪くなり易いし、しかも、前述したポリエステル樹脂(A)や、前述した硬化剤(B)との相溶性が悪くなり易くなり、ひいては、架橋反応が充分に進行し得なくなって、とりわけ、塗膜強度が極めて低いものとなり易くなるので、いずれの場合も好ましくない。
【0092】
さらに、ビニル共重合体(C)の配合量は、ポリエステル樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ビニル共重合体(C)との合計に対して、約1〜約30重量%の範囲にあることが望ましい。
【0093】
この配合量が、約1重量%よりも少ないと、どうしても、機械的物性の向上化に充分なる効果を発現することが出来ないし、一方、約30重量%よりも多くなると、どうしても、塗料の貯蔵安定性が低下ようになって来るので、いずれも好ましくない。
【0094】
以上までに掲げて来たような、それぞれの必須の構成成分から、目的とする粉体塗料用樹脂組成物を、そして、粉体塗料を調製する方法としては、公知慣用の種々の方法が用いられるが、それらのうちでも特に代表的なる方法としては、まず、そうした諸々の必須構成成分を、必要に応じて、顔料や、流展剤などと混合せしめ、さらに、かくして得られる混合物を溶融混練せしめ、次いで、微粉砕工程を経、そして、分級工程を経て、粉体塗料と為すという、いわゆる機械的粉砕方式などがある。
【0095】
本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物には、さらに、有機系ないしは無機系の顔料類などをはじめ、さらには、流動調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤またはヒンダード・アミン系光安定剤などのような、公知慣用の種々の添加剤類;ニトロセルロースもしくはセルロース・アセテート・ブチレートの如き、各種の繊維素誘導体類;あるいは塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、石油樹脂、エポキシ樹脂または塩化ゴムの如き、各種の樹脂類を添加せしめることも出来る。
【0096】
ここにおいて、かくして得られる、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物を、粉体塗料として利用し適用する際に用いられる、いわゆる被塗物基材として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アルミニウム、ステンレス・スチール、クロム・メッキ、トタン板またはブリキ板の如き、各種の金属素材または金属製品類などであるし、さらには、瓦類;ガラス類;あるいは各種の無機質建材類などであり、
【0097】
具体的には、自動車車体または自動車(用)部品類、二輪車または二輪車(用)部品類などをはじめとし、さらには、門扉またはフェンス類の如き、各種の建材類;アルミサッシ類の如き、各種の建築内外装用資材類;あるいはアルミフォイルなどのような、種々の鉄または非鉄金属類の諸素材類ないしは諸製品類などである。
【0098】
かくして得られる、本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、常法により、上掲したような種々の被塗物基材類に塗布され、次いで、常法に従って、焼き付け乾燥せしめるということによって、塗膜の、とりわけ、硬化性、外観、耐候性ならびに機械的物性などに優れた塗膜を与えることが出来るものである。
【0099】
そして、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物は、主として、自動車上塗り用、自動車中塗り用、自動車部品用、建材用、家電製品用あるいは各種金属製品用の塗料などに、広範に、利用し適用することが出来る。
【0100】
【実施例】
次に、本発明を、参考例、実施例および比較例により、一層、具体的に説明することにするが、本発明は、決して、これらの例示例のみに限定されるものではない。以下において、部および%は、特に断りの無い限り、すべて重量基準であるものとする。
【0101】
参考例1〔ポリエステル樹脂(A)の調製例〕
攪拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた反応容器に、エチレングリコールの24部と、ネオペンチルグリコールの321部と、トリメチロールプロパンの8部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌を続けながら、150℃にまで昇温し、イソフタル酸の453部およびテレフタル酸の194部と、ジブチル錫オキサイドの0.5部とを仕込んで、攪拌を続けながら、240℃にまで昇温した。
【0102】
さらに、同温度で、脱水縮合反応を続行せしめることによって、酸価が26(mgKOH/g)で、環球法による軟化点が119℃で、かつ、数平均分子量が4,300なる、目的とするポリエステル樹脂を得た。以下、これをポリエステル樹脂(A−1)と略記する。
【0103】
参考例2〜4(同上)
使用すべき原料を、第1表に示すように変更するようにした以外は、参考例1と同様にして、同表に示すような性状値を有する、各種のポリエステル樹脂(A−2)〜(A−4)を得た。
【0104】
【表1】
【0105】
《第1表の脚注》
1):ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートの略記
【0106】
【表2】
【0107】
参考例5および6〔対照用の、ポリエステル樹脂(A’)の調製例〕
第2表に示す原料を使用するように変更した以外は、参考例1と同様にして、同表に示すような性状値を有する、各種の、対照用のポリエステル樹脂(A’−1)および(A’−2)を得た。
【0108】
【表3】
【0109】
参考例7〔エポキシ基含有ビニル共重合体(b−1)の調製例〕
攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素ガス導入口を備えた反応容器に、キシレンの600部を入れて、窒素雰囲気下に、135℃にまで昇温した。
【0110】
そこへ、メチルメタクリレートの600部、n−ブチルメタクリレートの100部およびグリシジルメタクリレートの300部と、tert−ブチルパーオキシオクトエートの50部とからなる混合物を、6時間に亘って滴下し、その滴下終了後も、同温度に、10時間のあいだ保持した。
【0111】
重合反応終了後、かくして得られた樹脂溶液から、約40hPaの減圧下で、キシレンを留去せしめるということによって、不揮発分が99.6%で、環球法による軟化点が110℃で、エポキシ当量が500で、かつ、数平均分子量が2,500なる、目的とする、エポキシ基含有ビニル共重合体(b−1)の固形物が得られた。以下、これを(B−1)と略記する。
【0112】
参考例8(同上)
使用すべき単量体混合物を、スチレンの350部、メチルメタクリレートの150部、n−ブチルメタクリレートの150部、β−ヒドロキシエチルメタクリレートの100部およびグリシジルメタクリレートの250部からなる混合物に変更するようにし、しかも、TBPOの使用量を、35部に変更するようにした以外は、参考例7と同様にして、不揮発分が99.7%で、環球法による軟化点が114℃で、エポキシ当量が600で、水酸基価が43(mgKOH/g固形分)で、かつ、数平均分子量が3,000なる、エポキシ基と水酸基とを併せ有する、目的とする、ビニル共重合体(b−1)の固形物が得られた。以下、これを(B−2)と略記する。
【0113】
参考例9〔ビニル共重合体(C)の調製例〕
参考例5と同様の攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素ガス導入口を備えた反応容器に、n−ブチルメタクリレートの340部、2エチルヘキシルメタクリレートの540部およびグリシジルメタクリレートの120部と、tert−ブチルパーオキシオクトエートの50部とからなる単量体と開始剤の混合物のうちの30重量%と、キシレンの500部を仕込み、窒素雰囲気下で、90℃に昇温した。
【0114】
次いで、そこへ、上記した混合物の残りを、3時間に亘って滴下し、その滴下終了後も、同温度に、10時間のあいだ保持することによって、不揮発分が67%なる樹脂溶液を得た。
【0115】
さらに、かくして得られた樹脂溶液から、約40hPaの減圧下で、キシレンを留去せしめるということによって、不揮発分が99.6%で、ガラス転移温度(Tg)が−35℃で、エポキシ当量が1,190で、かつ、数平均分子量が7,000なる、目的とする、ビニル共重合体の固形物が得られた。以下、これを重合体(C−1)と略記する。
【0116】
参考例10〜12(同上)
使用すべき、ビニル単量体ならびに開始剤を、第3表に示すように変更した以外は、参考例9と同様にして、不揮発分が67%なる、目的とする樹脂溶液を得た。
【0117】
次いで、かくして得られた樹脂溶液から、約40hPaの減圧下で、キシレンを留去せしめるということによって、第3表に示すような性状を有する、各種の固形物を得た。以下、これらを、ビニル共重合体(C−2)〜(C−4)と略記する。
【0118】
【表4】
【0119】
《第3表の脚注》
1):tert−ブチルパーオキシオクトエートの略記
【0120】
【表5】
【0121】
実施例1〜10ならびに比較例1〜6
第4表に示すような塗料配合組成比で以て、まず、各成分を混合せしめ、さらに、かくして得られる、それぞれの混合物を、「コニーダー」(スイス国ブス社製品)のうちの、「PR−46型」なる型式の一軸混練機によって加熱混練せしめた。
【0122】
ただし、実施例1、4および6〜10については、予め、エポキシ基含有ビニル共重合体(B−1)または(B−2)の樹脂溶液と、ビニル共重合体(C)の樹脂溶液とを、それぞれの溶液中の固形分の量が、第4表に示すような所定の配合比率となるように混合せしめ、次いで、それぞれの混合溶液から、約40hPaで減圧して、キシレンを留去することにより得られた固形分を、他の成分と配合せしめるということによって、各種の混練物(塗料)を調製した。
【0123】
しかるのち、かくして得られた混練物を、粗粉砕せしめたのち、さらに、微粉砕せしめるということによって、平均粒径が30〜40マイクロ・メーター(μm)なる、各種の粉体塗料を調製せしめた。
【0124】
引き続いて、それぞれの粉体塗料を、各別に、0.8mm厚の燐酸亜鉛処理鋼板上に、静電粉体塗装せしめ、さらに、180℃の温度で、20分間のあいだ焼き付けを行なうということによって、各種の粉体硬化塗膜(塗板)を得た。
【0125】
以後は、それぞれの塗板を、諸性能の評価判定試験に供したが、それらの評価判定試験は、まとめて、第5表に示す。
【0126】
【表6】
【0127】
《第4表の脚注》
1):「VESTAGON B1530」の略記で、ドイツ国ヒュルス社製の、イソホロンジイソシアネートのヌレート体を、ε−カプロラクタムでブロック化せしめた形のブロック・ポリイソシアネート化合物
3):大日本インキ化学工業(株)社製の、エポキシ樹脂の商品名
4):ドイツ国BASF社製の、表面調整剤の商品名
5):「タイペーク CR−90」の略記で、石原産業(株)製の、酸化チタンの商品名
【0128】
【表7】
【0129】
《第4表の脚注》
2):「VESTAGON BF1540」の略記で、ドイツ国ヒュルス社製の、イソホロンジイソシアネートを、ウレトジオン結合で以てセルフ・ブロック化せしめた形のブロック・ポリイソシアネート化合物
【0130】
【表8】
【0131】
【表9】
【0132】
【表10】
【0133】
【表11】
【0134】
《第5表の脚注》
平滑性………………目視により評価判定した。
【0135】
○;非常にスムーズな平滑なる塗面の場合
△;大きなラウンドが認められる場合
×;細かいチリ肌が認められる場合
【0136】
エリクセン値………エリクセン試験機による評価判定を行なった。この値が大きいほど、塗膜の可撓性が良好であるということを意味する。
【0137】
デュポン衝撃値……デュポン衝撃試験器による評価判定(1/2インチ)を行なったものであり、500gの荷重を、或る高さから落下させた際に、塗膜に“割れ”などの欠陥が認められない最大の高さ(cm)を以て表示した。この値が大きいほど、耐衝撃性が良好であるということを意味する。
【0138】
耐候性………………サンシャイン・ウェザオメーター[スガ試験機(株)製品]による、1,000時間に及ぶ促進耐候性試験ののちの光沢保持率(%)を測定し、その値で以て表示している。この値が高いほど、耐候性が良好であるということを意味する。
【0139】
【表12】
【0140】
【表13】
【0141】
【発明の効果】
以上に詳説した通り、さらには、各実施例ならびに各比較例によって、具体的に示しているように、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物は、とりわけ、塗膜の諸物性、就中、とりわけ、耐候性と、とりわけ、機械的物性との双方に優れる硬化塗膜を与えるというものである。
Claims (6)
- 一分子中に、酸基および/または水酸基を有しており、しかも、酸成分原料として、イソフタル酸を、該酸成分原料全体の40モル%以上使用して得られるポリエステル樹脂(A)と、該ポリエステル樹脂(A)と反応し得る官能基を有する、少なくとも1種類の硬化剤(B)と、ガラス転移温度が−80〜+20℃であって、しかも、上記したポリエステル樹脂(A)および/または上記した硬化剤(B)と反応し得る官能基を有するビニル共重合体(C)とを、必須の皮膜形成成分として含有することを特徴とする、粉体塗料用樹脂組成物。
- 前記した硬化剤(B)の少なくとも1種が、エポキシ基含有ビニル重合体(b−1)である、請求項1に記載の組成物。
- 前記したビニル共重合体(C)が、該重合体(C)の官能基として、水酸基および/またはエポキシ基を有するものである、請求項1または2に記載の組成物。
- 前記したビニル共重合体(C)が、数平均分子量が4,000〜100,000なる範囲内のものである、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
- 前記したビニル共重合体(C)が、該重合体(C)の分子中に脂環式エポキシ基を有するものである、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
- 前記したビニル共重合体(C)が、該重合体(C)の官能基の含有量として、該化合物(C)の100グラム(g)当たり、0.01〜0.35モル当量なる範囲内のものである、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
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