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JP3759790B2 - 薬液吸収材包装体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば綿棒等の薬液吸収材を包装してなる薬液吸収材包装体に関し、より詳細には、薬液吸収材を薬液と共に包装してなり、薬液等による薬液吸収材の汚染や薬液の汚染が使用に先立って生じ難い薬液吸収材包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
綿棒は、そのまま耳孔や鼻等の掃除に用いられるが、種々の薬液等を含浸させて皮膚等に塗布するためにも用いられる。
【0003】
綿棒に薬液を含浸させて皮膚に塗布する場合、先ず、綿棒と、薬液の収納されている容器とを用意する。しかる後、綿棒に薬液を滴下したり、あるいは綿棒を薬液に浸漬して、綿棒に薬液を含浸させている。
【0004】
従って、使用に先立ち、綿棒だけでなく薬液の入った容器をも探さねばならず、かつ上記のような煩雑な含浸作業が必要である。加えて、使用者が、上記のような含浸作業を行わねばならないため、残った薬液が汚染される可能性や、汚染された薬液で逆に綿棒が汚染される可能性があった。すなわち、従来の綿棒は使用状況によっては必ずしも衛生的ではなかった。
【0005】
そこで、綿棒やガーゼ等の薬液吸収材と、薬液等を予め密封された包装体内に収納してなる薬液吸収材包装体が考えられている。例えば、実開昭58−156664号公報には、綿棒等の薬液吸収材を収納してなる包装袋内に、薬液を密封してなる小袋を設けてなる薬液吸収材の包装用シール袋が開示されている。ここでは、外から包装袋を指で押圧して小袋を突き破り綿棒に薬液を含浸させたり、あるいは包装袋内で綿棒を移動させて小袋を突き破り、綿棒に薬液を含浸させたりすることが可能とされている。
【0006】
しかしながら、上述したような薬液吸収材包装用シール袋では、薬液を収納してなる小袋の破れ易さを、小袋を構成している合成樹脂フィルム等の接着力や剥離力で調整しているが、このような調整が非常に難しかった。また、製造上のばらつきにより予定した接着力や剥離力が得られない。
【0007】
例えば、薬液を収納してなる小袋が比較的小さな外圧を加えただけで破れる場合には、上記包装用シール袋の保管時や運搬時に加わる圧力により小袋が破れ、包装用シール袋内で薬液が漏洩し、綿棒等が使用に先立ち汚染されることがあった。逆に、上記薬液収納小袋を破り難くした場合には、使用に際して大きな圧力を加えても小袋が破れなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の目的は、使用前の保管時や運搬時に薬液の漏洩が生じ難く、使用時には薬液を確実にかつ所望通りに薬液吸収材に含浸させることができ、さらに、衛生的にかつ簡便に使用し得る薬液吸収材包装体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、薬液吸収材と、薬液を液密的に封止して収納してなる薬液袋とを容器に収納してなる薬液吸収材包装体において、前記容器は、容器本体と、開封時に容器本体から剥離されるように容器本体に接合された剥離材とを有し、前記剥離材を剥離するに際し薬液袋が破れ得るように、前記薬液袋が剥離材及び容器本体に接合されていることを特徴とする薬液吸収材包装体である。
【0010】
請求項1に記載の発明に係る薬液吸収材包装体では、薬液が容器内に収納されている薬液袋に密封されており、従って、使用前においては薬液吸収材と薬液とが分離されている。使用に際して剥離材を容器本体から剥離すると、薬液袋が剥離材及び容器本体に接合されており、剥離材の剥離に際し薬液袋が破れる。従って、薬液袋内の薬液が漏洩し、薬液吸収材に含浸される。
【0011】
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記薬液袋及び剥離材を設けることにより、使用前の薬液の漏洩を防止しつつ、使用に際して薬液袋を破ることにより薬液吸収材に薬液を確実に含浸されたことに特徴を有する。
【0012】
また、本発明の薬液吸収材包装体では、好ましくは、請求項2に記載のように、前記剥離材及び容器の一端に、相互に接合されていない舌片が形成されており、かつ薬液袋に一対の舌片が形成されており、薬液袋の一方の舌片が剥離材の舌片に、他方の舌片が容器本体の舌片に接合されている。
【0013】
請求項2に記載の薬液吸収材包装体では、剥離材及び容器の一端に、相互に接合されていない舌片がそれぞれ形成されているので、剥離材の舌片及び容器の舌片を用いて容易に剥離材を剥離することができる。
【0014】
さらに、請求項3に記載のように、本発明の特定の局面では、容器本体に、薬液袋を収納する第1の収納凹部と、第1の収納凹部と隔てられておりかつ前記薬液吸収材を収納する第2の収納凹部とが設けられており、第1,第2の収納凹部が前記剥離材で閉成されている。
【0015】
請求項3に記載の発明では、第1,第2の収納凹部に、それぞれ薬液袋及び薬液吸収材が設けられており、第1,第2の収納凹部が相互に隔てられているため、使用前の薬液の漏洩事故による薬液吸収材の汚染を確実に防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の薬液吸収材包装体の具体的構造を説明する。
第1の構造例
図1〜図8を参照して、本発明の薬液吸収材包装体の一例を説明する。
図1及び図2に示すように、薬液吸収材包装体1は、上方が開いた形状の容器本体2と、容器本体2の開口を閉成するように取り付けられた剥離材3とからなる容器4を有する。
【0017】
容器本体2を構成する材料は特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミドもしくはポリスチレン等の合成樹脂、アルミニウム箔等の金属または紙等及びこれらの積層体により構成することができる。
【0018】
容器本体2の上方開口周辺には、図3に分解斜視図で示すようにフランジ部2aが形成されており、該フランジ部2aに、剥離材3が接合されている。
また、容器本体2内には、上方に開いた収納凹部2bが形成されている。また、収納凹部2bに連なるように、綿棒の柄の部分を収納するための溝2cが形成されている。
【0019】
好ましくは、フランジ部2aは、剥離材3を熱溶着し得る材料で構成されている。この場合、フランジ部2aを熱溶着可能とし得る限り、容器本体2自体が熱溶着可能な合成樹脂により構成されていてもよく、あるいは上述した金属や紙等の表面に熱溶着性を有する合成樹脂層を積層してフランジ部2aを熱溶着可能としてもよい。
【0020】
もっとも、剥離材3は、容器本体2のフランジ部2aに接着材を用いて接合されていてもよい。あるいは、熱溶着や接着以外に、超音波溶着、高周波溶着等によって剥離材3が容器本体2のフランジ部2aに接合されていてもよい。
【0021】
上記容器本体2を構成する材料の厚みは特に限定されるものではないが、通常、10〜2000μm、好ましくは、30〜1000μmである。10μm未満の場合には容器本体2の保形性が損なわれることがあり、2000μmを超えると厚くなりすぎ、コストが増大する。
【0022】
剥離材3は、収納凹部2b及び溝部2cを閉成するために、フランジ部2aに接合されている。剥離材3を構成する材料についても特に限定されるものではなく、容器本体2を構成する材料として例示したものを適宜用いることができる。もっとも、剥離材3は、容器本体2のフランジ部2aから容易に剥離し得るものであることが好ましい。従って、剥離材3の厚みは、材料によっても異なるが、通常、5〜1000μm、より好ましくは、10〜500μm程度とされる。
【0023】
図3に分離して示すように、薬液袋5は収納凹部2b内に収納されている(図2参照)。薬液袋5を構成する材料についても特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリスチレン等の合成樹脂、アルミニウム箔等の金属箔等を例示することができる。また、これらの材料の内一種を用いた単層材料で構成してもよく、2種以上の材料を積層してなる積層材で構成してもよい。
【0024】
好ましくは、薬液袋5は、内部の薬液を確実に維持し得るガスバリア性及び水蒸気バリア性を有する材料で構成される。また、ガスバリア性及び水蒸気バリア性を高めるために、珪素酸化物等の無機物や金属等が薬液袋の表面に蒸着されていてもよい。
【0025】
なお、薬液袋5を構成する材料の好ましい例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂層と、アルミニウム箔等の金属箔層との積層材を挙げることができ、アルミニウム箔層を合成樹脂層で挟んだ3層以上の積層体を用いることが特に好ましい。
【0026】
薬液袋5を構成する材料の厚みは、要求されるガスバリア性及び水蒸気バリア性並びに材料によっても異なるが、通常、5〜1000μm、好ましくは10〜100μm程度とされる。5μmの場合にはガスバリア性及び水蒸気バリア性が充分でないことがあり、1000μmを超えると剥離材を剥離するに際し薬液袋5が破れ難いことがある。
【0027】
要求されるガスバリア性は、充填される薬液によって異なるため一義的には定めないが、好ましくは、酸素透過度で15ml/24hr・m2 ・atm以下、より好ましくは5ml/24hr・m2 ・atm以下であり、特に高いガスバリア性が要求される場合には、1ml/24hr・m2 ・atm以下であることが望ましい。
【0028】
また、水蒸気バリア性についても充填される薬液によって異なるが、水蒸気透過どで15g/24hr・m2 以下が好ましく、より好ましくは5g/24hr・m2 以下であり、特に高い水蒸気バリア性が要求される場合には、1g/24hr・m2 以下であることが望ましい。
【0029】
薬液袋5は、指で軽く押圧した程度では破れ難い強度を有するように構成されている。
薬液袋5の形状は、特に限定されるものではない。例えば、球形、直方体状、立方体状、円盤形、ドーナツ形または座布団形等の適宜の形状とすることができる。さらに、薬液袋5は、必ずしもこれらの形状を維持するような保形性を有するものでなくともよい。
【0030】
さらに、薬液袋5は、合成樹脂シートを三方シールや四方シールすることにより袋状としたものであってもよく、あるいはブロー成形や押出成形等で形成されていてもよい。
【0031】
薬液袋5の大きさについては、所望量の薬液を充填し得る限り特に限定されるものではないが、好ましくは、袋の断面積が綿棒の綿球部分の断面積の0.5〜4倍程度とされる。0.5倍未満の場合には、袋が垂直方向に大きくなり破りにくく、飛散することがあり、4倍を超えると、広範囲に薬液が分散し綿球に効率的に浸漬しづらいことがあったり、薬液が十分に外に出ず、残存してしまうことがある。
【0032】
薬液袋5に充填される薬液6については、特に限定されるものではなく、綿棒に含浸させて塗布するのに適した全ての薬液を用いることかできる。また、薬液6は、薬効等を示す主成分の水溶液であってもよく、他の溶媒の溶液であってもよい。さらに、薬液6は、溶液ではなく分散液であってもよい。
【0033】
薬効等を有する主成分についても特に限定されるものではなく、例えば、消毒薬、キズ薬、かゆみ止め薬、水虫薬等を挙げることができ、その他、洗浄液や化粧液を用いることも可能である。
【0034】
上記消毒薬の一例としては、ポビドンヨード、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、エタノール等のアルコール類を挙げることができる。また、これらの2種以上を混合することにより併用してもよく、さらに上記薬液6は水性または油性のいずれであってもよい。
【0035】
薬液6の薬液袋5への充填量についても特に限定されるものではなく、綿棒等の薬液吸収量に合わせて適宜決定すればよい。
もっとも、薬液袋5に充填される薬液6の量が多すぎると、開封時に余剰の薬液が飛散し、溢れ落ちたりし、使用されない薬液量が多くなり、コストも高くつくことになる。逆に、薬液6の量が少なすぎると、充分な量の薬液が綿棒に含浸されず、皮膚等の表面に薬液を充分に適用することができないことがある。従って、薬液袋5に収納する薬液6の量は、好ましくは、綿棒等の最大薬液吸収量の0.5〜5倍、より好ましくは、1〜3倍とされる。
【0036】
なお、薬液6には、色素等を添加して着色し、それによって内容物の確認を容易としてもよい。この場合には、容器本体2及び剥離材3についても、内部をし認し得るように透明性を有する材料で構成することが望ましい。
【0037】
薬液袋5は、図3に示す例では、両面の薬液袋構成材を貼り合わせてなるフランジ部5aを有する。フランジ部5aは、上述した剥離材3及び容器本体2に接合されている。この接合状態を、図5の略図的拡大平面図を参照して説明する。フランジ部5aにおいては、図5に交差しているハッチング領域5a1 において、薬液袋は、容器本体2のフランジ部2aに熱溶着されている。他方、図5の斜線のハッチングで示す領域5a2 , 5a3 においては、薬液袋5は、剥離材3に溶着されている。なお、薬液袋5の容器本体2及び剥離材3への接合部分は、図5に示した例に限られず、後述するように剥離材3を剥離するに際し薬液袋5が破れ得る限り、適宜の接合構造を採用することができる。
【0038】
図1及び図2に戻り、容器本体2内には、綿棒7が収納されている。綿棒7は、柄7aの先端に綿球7bが設けられた構造を有し、従来から綿棒として慣用されている適宜のものを用いることができる。なお、綿棒7に代えて、ガーゼ等の他の薬液吸収材を用いてもよい。
【0039】
綿棒7の綿球7bは、薬液を吸収し、かつ皮膚等に塗布し得るものであれば、その材料は特に限定されるものではない。例えば、脱脂綿、絹、ウール、レーヨン、ポリエステル、アクリル、ナイロン、ポリオレフィン等からなるものを挙げることができ、これらの2種以上を混合したものであってもよい。形状も特に限定されるものではなく、例えば、球形、円筒形、平板形等の適宜の形状とすることができる。もっとも、球形の変形体として断面形状は楕円のものが従来より慣用されており、これを用いてもよい。また、綿球7bは、繊維を巻き付けたもの、帯状の不織布をロール状に巻き付けたもの、型抜きされた一体ものや成形品であってもよい。
【0040】
綿球7bの大きさについても特に限定されるものではなく、所望量の薬液を皮膚に塗布し得る限り適宜の大きさとし得る。消毒薬の場合には、好ましくは、長さ10〜30mm、最大径3〜20mm、重量0.01〜0.3g程度とされ、それによって皮膚表面の消毒に好適に用いることができる。
【0041】
綿棒7の柄7aについても、材質、形状及び大きさ等については、使用に際し指で保持し得る限り特に限定されるものではない。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、紙、木、アルミニウム等の金属等を挙げることができる。形状については、例えば、円柱状、楕円柱状、角柱状等を挙げることができる。柄7aの大きさについては、作業をよいとするためには、好ましくは、20〜200mmの長さ、1〜5mm径のものが用いられる。
【0042】
上記綿棒7は、綿球7bを固定するための滑り止めを施したものであってもよい。また、綿球7bと柄7aは通常接着材を用いて固定されているが、熱溶着や一体成形で形成されていてもよい。また、綿球7bと柄7aとの固定方法はこれらに限定されるものでもない。
【0043】
綿球7bが繊維を巻き付けたような繊維集合体の場合には、表面のけば立ちを防止するため、あるいは繊維の抜け落ちを防止するために、表面を、例えば、カルボキシメチルセルロース等の接着材等によってコーティングしておいてもよい。
本構造例では、綿球7bが収納凹部2b内に位置するように、綿棒7が容器本体2内に配置されている。
【0044】
上記のように、薬液吸収材包装体1では、使用前においては薬液袋5が薬液6を液密的に封止しており、薬液吸収材包装体1内において綿棒7と分離されている。また、薬液袋5は、指で押圧することにより破り、薬液6を漏洩させるものではないため、保管時や運搬時に外力が加わったとしても、そのような外力では薬液6が漏洩する恐れが少ない。
【0045】
使用に際しては、図1に示した薬液吸収材包装体1において、剥離材3を容器本体2から剥離する。この場合、剥離材3を容器本体2のフランジ部2aから剥離した場合、薬液袋5が破られ、薬液6が漏洩することになり、下方の綿棒7の綿球7bに薬液6が含浸される。これを図6〜図8を参照してより具体的に説明する。
【0046】
図6に示すように剥離材3が剥離されていくと、薬液袋5の周辺部すなわち図5の領域5a2 , 5a3 において薬液袋5の一部が剥離材3側に付着して破り取られる(図7参照)。すなわち、残った部分は、図8に示すとおりとなる。従って、内部に収納されていた薬液6が漏洩する。図5を参照して説明したように、薬液袋5は、領域5a2 , 5a3 において剥離材3に接合されており、領域5a1 において容器本体2に接合されている。従って、容器本体2から剥離材3を剥離していくと、薬液袋5が容器本体2に接合されているため、領域5a2 , 5a3 において薬液袋5が破れ、薬液6が漏洩する。
【0047】
領域5a1 における薬液袋5の容器本体2に対する接合強度は、領域5a2 , 5a3 における剥離材3との接合強度よりも大きいことが望ましい。もっとも、この接合強度については、領域5a1 ,5a2 , 5a3 の面積によっても異なるため、単純に単位面積あたりの接合強度を高くすればよいものではない。すなわち、後述の使用方法の説明から明らかなように、剥離材3を容器本体2から剥離するに際し、薬液袋5が領域5a1 において容器本体2に対して接合された状態のまま、領域5a2 , 5a3 を起点として薬液袋5が破れるように設定されておればよい。
【0048】
上記のように本構造例に係る薬液吸収材包装体1では、使用に際しては、剥離材3を容器本体2のフランジ部2aから剥離していくだけで、確実に薬液袋5が破れ、薬液6が綿球7bに含浸される。しかも、薬液袋5は、収納凹部2b内において確実に破れることになるため、漏洩した薬液が綿棒7の柄の部分7aを汚染することもない。
【0049】
なお、薬液袋5の容器本体2及び剥離材3への接合部分は、図4に示すように変形してもよい。ここでは、突起5dが薬液袋5に形成されており、突起5d及び領域5d1 (斜線のハッチングを付した領域)が剥離材3に接合され、その他の部分で容器本体2に接合されている。剥離材3を剥離しつつある状態を図示しているが、これは、上記接合部分を示すために、あえて剥離材3の一部を剥離して図示しているだけである。
【0050】
第2の構造例
図9及び図10は、本発明の薬液吸収材包装体の第2の構造例を説明するための平面図及び斜視図である。図9(a)〜(c)に示すように、本構造例では、薬液吸収材包装体11は、容器本体12及び剥離材13により容器14が構成されている。この容器14を構成する材料については、図1に示した薬液吸収材包装体の容器本体2及び剥離材3と同様のものを用いることができる。異なるところは、本構造例では、容器本体12の一端に、舌片12dが形成されており、剥離材13にも、一端に舌片13aが形成されていることにある。また、薬液袋15においても、舌片15a,15bが形成されている。舌片15aは剥離材13の舌片13aに接合されており、舌片15bは容器本体12に設けられた舌片12dに接合されている。
その他の点は、図1に示した薬液吸収材包装体と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0051】
図10に示した薬液吸収材包装体11では、上記剥離材13を剥離するに際し、片方の手の指で容器本体12の舌片12dをつかみ、他方の手の指で剥離材13の舌片13aをつかみ、そのまま剥離材13を剥離すればよい。この場合、容器本体12及び剥離材13に舌片15a,15bにおいてそれぞれ接合されているため、上記剥離に伴って、薬液袋15が破れ、内部の薬液(図示せず)が綿棒7の綿球7bに確実に含浸される。
【0052】
すなわち、薬液吸収材包装体11では、上記舌片12d,13a,15a,15bを設けたことにより、剥離に際して薬液袋15を破る作業を、容易にかつ確実に行うことができる。
【0053】
第3の構造例
図11〜図13は、本発明の薬液吸収材包装体の第3の構造例を示す各断面図である。
【0054】
薬液吸収材包装体21は、容器本体22が、第1,第2の収納凹部22a,22bを有する点において、図1に示した薬液吸収材包装体1の容器本体2と異なる。第1,第2の収納凹部22a,22bは、図11に示すように互いに分離されており、剥離材23により上方開口が閉成されている。
【0055】
第1の収納凹部22aには薬液袋25が収納されており、第2の収納凹部22bには綿棒7の綿球7bが配置されている。
また、第1の収納凹部22aは、綿棒7の柄7bに対し、第2の収納凹部22bを挟んで反対側に配置されている。
【0056】
さらに、薬液袋25は、その両面において剥離材23に接合されており、かつ第1,第2の収納凹部22a,22b間の容器本体部分22cに接合されている。
【0057】
従って、薬液吸収材包装体21において、剥離材23を剥離した場合、図12及び図13に示すように、剥離が進行するにつれて、薬液袋25が剥離材23と共に第1の収納凹部22aから外側に引っ張り上げられる。しかる後、剥離材23をさらに剥離していくと、薬液袋25と剥離材23との接合部分が破れ、内部の薬液が第2の収納凹部22b内の綿球7bに漏洩する。
【0058】
よって、薬液吸収材包装体22では、第1,第2の収納凹部22a,22bが隔てられており、かつそれぞれに、薬液袋25及び綿球7bが収納されて隔てられているため、使用前に大きな圧力が加わって薬液袋25が例え破れたとしても、薬液によって綿棒7が汚染される恐れが殆ど生じない。よって、使用前の綿棒の汚染を、より一層確実に防止することができる。
【0059】
また、使用に際しては、上述したとおり、剥離材23を剥離していくだけで、第1,第2の構造例の場合と同様に薬液袋25を破ることにより、薬液を綿棒7の綿球7bに確実に含浸させることができる。
【0060】
第4の構造例
図14は、本発明の薬液吸収材包装体の第4の構造例を説明するための斜視図である。図1に示した薬液吸収材包装体1では、1本の綿棒7が収納されていたが、図14に示す薬液吸収材包装体(剥離材は図示せず)は、2本の綿棒7,7を収納した構造を有する。すなわち、容器本体32には、綿棒7,7を収納するための溝部32a,32bが形成されている。このように、本発明に係る薬液吸収材包装体では、複数本の綿棒が1つの包装体内に配置されていてもよい。
【0061】
この場合、異なった薬液を充填してもよい。これは収納された全ての綿棒に対して適当な薬液を選択して含浸させるものでも、それぞれの薬液に対応した綿棒が備わっており、他の薬液と混ざらないように綿棒に含浸させるようにしたものでもよい。また、容器は個々が独立したものでも、2個以上の容器を連結したものであってもよい。
【0062】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、薬液袋が剥離材及び容器本体に接合されており、剥離材を剥離するに際し薬液袋が破れ得るように構成されているので、使用にさいしては剥離材を容器本体から剥離する作業を施すだけで、薬液袋が破れ薬液吸収材に薬液を含浸させることができる。
【0063】
また、使用前においては、容器本体内において、薬液吸収材と薬液袋とが分離されて収納されており、薬液袋は外圧により突き破り薬液を漏洩させる構造を有するものではないため、運搬時や保管時に外力が加わったとしても薬液袋が破れて薬液が漏洩する恐れが少ない。従って、使用前における薬液吸収材の汚染が生じ難い。よって、衛生的にかつ簡便に使用し得る薬液吸収材包装体を提供することが可能となる。
【0064】
また、好ましくは、上記剥離材及び容器本体の一端に、相互に接合されていない舌片をそれぞれ形成した場合には、剥離材の舌片と容器本体の舌片とを手で把持し、両者を遠ざけるようにして剥離材を剥離すればよいため、剥離作業を容易に行うことができる。さらに薬液袋にも一対の舌片を形成し、一方の舌片を剥離材に設けられた舌片に、他方の舌片を容器本体に設けられた舌片に接合した場合には、上記剥離作業を容易に行うことができるだけでなく、剥離に際して薬液袋をより確実に破ることができる。
【0065】
さらに、請求項3に記載のように、容器本体に、薬液袋を収納する第1の収納凹部と、第1の収納凹部と隔てられており、かつ薬液吸収材を収納する第2の収納凹部とを設け、第1,第2の収納凹部が剥離材で閉成されている構造とした場合には、使用前に大きな圧力が加わり、薬液袋が例え破裂したとしても、薬液吸収材は第1の収納凹部と隔てられた第2の収納凹部に収納されているので、薬液吸収材の汚染の確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薬液吸収材包装体の第1の構造例を示す斜視図。
【図2】図1に示した薬液吸収材包装体の縦断面図。
【図3】本発明の薬液吸収材包装体の第1の構造例における容器本体と薬液袋とを説明するための分解斜視図。
【図4】本発明の薬液吸収材包装体の第1の構造例において剥離材を剥離している状態を説明するための斜視図。
【図5】本発明の薬液吸収材包装体の第1の構造例において薬液袋が容器本体及び剥離材に接合されている領域を説明するための略図的拡大平面図。
【図6】本発明に係る薬液吸収材包装体の第1の構造例において剥離材を剥離する行程において薬液袋が破れた状態を説明するための部分切欠断面図。
【図7】本発明に係る薬液吸収材包装体において薬液袋が破れて薬液が綿棒の綿球に含浸した状態を説明するための部分切欠拡大断面図。
【図8】薬液袋が破れた場合の薬液袋の形状を説明するための略図的拡大平面図。
【図9】(a)〜(c)は、本発明の薬液吸収材包装体の第2の構造例に用いられる剥離材、薬液袋及び容器本体の各平面図。
【図10】本発明の薬液吸収材包装体の第2の構造例を説明するための斜視図。
【図11】本発明の薬液吸収材包装体の第3の構造例を説明するための断面図。
【図12】本発明の薬液吸収材包装体の第3の構造例において剥離材を剥離し薬液袋を破る行程を説明するための断面図。
【図13】本発明の薬液吸収材包装体の第3の構造例において、剥離材を剥離し薬液を綿棒の綿球部に含浸させる行程を説明するための断面図。
【図14】本発明の薬液吸収材包装体の第4の構造例を説明するための斜視図。
【符号の説明】
1…薬液吸収材包装体概要
2…容器本体概要
3…剥離材
4…容器
5…薬液袋
6…薬液
7…綿棒
7a…柄
7b…綿球
11…薬液吸収材包装体
12…容器本体
13…剥離材
12d…舌片
13a…舌片
15a,15b…舌片
21…薬液吸収材包装体
22…容器本体
23…剥離材
32…容器本体

Claims (3)

  1. 薬液吸収材と、薬液を液密的に封止して収納してなる薬液袋とを容器に収納してなる薬液吸収材包装体において、
    前記容器は、容器本体と、開封時に容器本体から剥離されるように容器本体に接合された剥離材とを有し、
    前記剥離材を剥離するに際し薬液袋が破れ得るように、前記薬液袋が剥離材及び容器本体に接合されていることを特徴とする薬液吸収材包装体。
  2. 前記剥離材及び容器本体の一端に、相互に接合されていない舌片がそれぞれ形成されており、かつ薬液袋に一対の舌片が形成されており、薬液袋の一方の舌片が剥離材の舌片に、他方の舌片が容器本体の舌片に接合されている請求項1に記載の薬液吸収材包装体。
  3. 前記容器本体に、薬液袋を収納する第1の収納凹部と、第1の収納凹部と隔てられておりかつ前記薬液吸収材を収納する第2の収納凹部とが設けられており、第1,第2の収納凹部が前記剥離材で閉成されている請求項1または2に記載の薬液吸収材包装体。
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