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JP3626625B2 - 脈波検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脈波検出装置に係り、詳細には、動脈に対する超音波の送受信により脈波を検出する脈波検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
動脈を流れる血流による脈波を検出することは、医療現場や健康管理を行う際に広く行われている。この脈波検出は、触診により所定時間の脈拍数として検出する場合の他、脈波検出装置を使用して電子的に脈拍数等を自動検出することも広く行われている。
電子的に脈波を検出して脈拍数を得る装置として、ピエゾ型の圧電素子をセンサとして動脈上に配置し、動脈内部の圧力変化に伴う表皮の圧力変化(圧力による表皮の変位)から脈拍数を検出するものや、超音波を利用して脈拍数を検出するものが存在する。
超音波を利用する脈波検出装置としては、血流によるドップラ効果を利用したものがあり、例えば、特開平1−214335号公報や、USP4086916で提案されている。
【0003】
この従来の脈波検出装置1の基本構成とその動作を、図5(a)(b)を参照して説明する。
脈波検出装置1は、腕時計に実装されて以下のように使用される。
まず、複数の圧電振動子で超音波発信用トランスデューサ11と超音波受信用トランスデューサ21を備える脈波プローブを、腕バンドの中でスライド可能にし、脈波検出に最適な位置で(例えば脈波検出信号が最大になるような位置で)、脈波プローブをネジ止めして取り付ける。
【0004】
そして、実際に脈波検出装置1により脈波を検出する時には、図5(a)(b)に示されるように、動脈2に向けて、駆動部12により駆動された、超音波発信用トランスデューサ11の圧電素子から、超音波Aを体表3内の動脈2に向けて発信し、動脈2を流れる血液で反射される反射波Bを受信器である超音波受信用トランスデューサ21で受信する。
【0005】
次に、この受信された超音波の反射波Bを受信部22で検波する。この検波された超音波を信号処理部23において、反射波Bの周波数や位相の変化が検出される。そして、この信号処理部23により処理された信号が、出力部24の表示装置で波形表示される。
【0006】
心臓の収縮期は動脈2を流れる血流の速度が速いので、動脈2にむけて発信した超音波の反射波の周波数がドップラ効果により高くなり、逆に心臓が弛緩している間の血流速は低いため周波数が低くなる。
このように、心臓の拍動に従って流速が変化する動脈内の血流に超音波を照射して、周波数の変化を検出することで脈波を検出し、さらに脈拍数を検出したり、血流速を検出したりすることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の脈波検出装置1には以下の欠点があった。
第1に、腕時計型の脈波検出装置1が腕に装着される際に、脈波プローブをスライドさせて、脈波検出に最適な位置に調整し、位置決めするのための時間がかかる。
第2に、腕時計型の脈波検出装置1を腕の最適位置に装着したとしても、その後の体の動き等によって、脈波プローブが位置ずれした場合には、正確な測定ができなくなる。
【0008】
そこで、本発明は、脈波検出装置の装着時の脈波プローブの最適位置決めを自動的に行うことができる脈波検出装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、脈波検出装置の装着後に脈波プローブの位置ずれがあっても、新たに脈波プローブの最適位置決めを自動的に行うことができる脈波検出装置を提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、動脈に向けて超音波を発信する、複数の発信用圧電振動子を備える発信手段と、この動脈から伝搬してくる超音波を受信する、複数の受信用圧電振動子を備える受信手段と、前記複数の発信用圧電振動子のいずれか1つに切り替える切替手段と、前記複数の受信用圧電振動子のいずれか1つを選択する選択手段と、前記受信手段が受信した超音波の信号強度を検出する信号強度検出手段と、前記切替手段と選択手段に、前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子を順次変更させ、前記発信用圧電振動子のいずれか1個と、前記受信用圧電振動子のいずれか1個とからなる組合せの、すべての組合せで信号強度に関しスキャン測定を行い、前記信号強度検出手段により検出された超音波の信号強度が最大値をとる前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子からなる最適組合わせを決定し、この最適組合わせの発信用圧電振動子に超音波の発信をさせ、この最適組合わせの受信用圧電振動子に超音波の受信をさせる最適組合せ決定手段と、前記最適組合わせ決定手段で決定した最適組み合わせとなる、1つの前記発信用圧電振動子から発信され、1つの前記受信用圧電振動子により受信される超音波信号から脈波情報を取得する脈波情報取得手段と、を有することを特徴とする脈波検出装置により、前記第1及び2の目的を達成する。
【0011】
また、本発明では、前記最適組合せ決定手段が、定期的に、前記切替手段と選択手段に、前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子とを順次変更させ、超音波の信号強度が最大値をとる前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子からなる最適組合わせを決定することを特徴とする脈波検出装置により、前記第1及び2の目的を達成する。
【0012】
また、本発明では、前記最適組合せ決定手段が、前記信号強度検出手段により検出されている超音波の信号強度が、最適組み合わせを決定した際の信号強度よりも低くなったときに、前記切替手段と選択手段に、前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子とを順次変更させ、超音波の信号強度が最大値をとる前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子からなる最適組合わせを決定することを特徴とする脈波検出装置により、前記第1及び2の目的を達成する。
また、本発明では、前記発信手段と受信手段は、発信用圧電振動子と受信用圧電振動子とが、動脈流の上流側と下流側とに市松模様状に交互に配置されていることを特徴とする脈派検出装置により、前記第1及び第2の目的を達成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の脈波検出装置における好適な実施の形態について、図1から図3を参照して、詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
(i)スキャン測定:
脈波検出装置1000の信号強度測定部123により、発信用圧電振動子101A〜Dのいずれかを切替部111により逐一切り替えると共に、受信用圧電振動子102A〜Dのいずれかを選択部121により逐一選択する。
この処理により計16対の発信用圧電振動子と受信用圧電振動子のペアが得られる。この16対の発信用圧電振動子101A〜Dと受信用圧電振動子102A〜Dのペアのすべてをスキャンしつつ、発信用圧電振動子101A〜Dのいずれかから超音波を動脈に向けて発信し、この動脈から伝搬してくる超音波を、受信用圧電振動子102A〜Dのいずれかにより受信する。
この受信された超音波信号を受信部122で検波した後、検波された超音波信号を信号強度測定部123に供給し、信号強度を測定する。信号強度測定部123は、計16対の発信用圧電振動子101A〜Dと受信用圧電振動子102A〜Dのペアによる信号強度のうち、最大強度を示すペアを、脈波検出に最適なペアとして決定する。
(ii)脈波検出測定:
上記決定された最適ペアで超音波の発信・受信を行うことができるようにするために、信号強度測定部123は、切替部111に切替指示信号を供給し、選択部121に選択指示信号を供給する。脈波検出装置1000は、この最適ペアで得られた超音波信号を受信部122で検波後、信号処理部124で、検波された超音波信号から脈波信号と脈拍数を取得し、出力部125の表示部に表示する。
【0014】
(2)実施形態の詳細
図1は、好適実施形態の脈波検出装置1000の基本構成を示すブロック図である。
まず、図1と図2を参照して、脈波検出装置1000の各構成要素について説明する。
図1に示されるように、脈波検出装置1000は、発信用トランスデューサ101と受信用トランスデューサ102とを備える脈波プローブ100、切替部111、駆動部112、選択部121、受信部122、信号強度測定部123、信号処理部124、及び出力部125を備えている。
【0015】
発信用トランスデューサ101と受信用トランスデューサ102は、縦10mm×横15mmの脈波プローブ用基板150に配置されており、さらに以下の構成要素を備える。
発信用トランスデューサ101は、4個の、縦3mm×横2mm×厚さ200μmの発信用圧電振動子101A、B、C、D(以下、「発信用圧電振動子101A〜D」とする。)を備え、切替部111により切り替えられたいずれかの圧電振動子により動脈に向けて振幅変調による32KHzの超音波を発信する。このように発信用トランスデューサ101からの発信周波数を32KHzとすることで、脈波検出装置1000を時計に配置した場合、時計の発信周波数と共通であるため、図示しない時計の発信器を駆動部112の駆動回路で共通に使用し、必要に応じて増幅した後に出力する。これにより、脈波検出装置1000の部品点数を少なくすることができ、安価に製造することができる。
【0016】
次に、受信用トランスデューサ102は、4個の、縦3mm×横2mm×厚さ200μmの受信用圧電振動子102A、B、C、D(以下、「受信用圧電振動子102A〜D」とする。)を備え、発信用トランスデューサ101の発信用圧電振動子101A〜Dのいずれか1個の圧電振動子から発信され、動脈を含む体内を伝搬してきた超音波を、選択部121により選択された、受信用圧電振動子101A〜Dのいずれか1個の圧電振動子により受信し、受信部122に供給する。
【0017】
脈波プローブ100は、これらの、発信用トランスデューサ101と受信用トランスデューサ102とを同一脈波プローブ用基板150上に配列した、脈波センサとして機能するユニットである。
そして、脈波プローブ100は、脈波検出測定の際に図1に示される脈波プローブ100の発信用圧電振動子101A〜D(若しくは受信用圧電振動子102A〜D)の列が、とう骨動脈と垂直になるように、即ち、とう骨動脈流方向に沿って、発信用トランスデューサ101と受信用トランスデューサ102とが並置されるように、かつ発信用圧電振動子101A〜Dや受信用圧電振動子102A〜Dが、体表面に接するように設定される。
【0018】
さらに、この受信用圧電振動子102A〜Dと、前述の発信用圧電素子101A〜Dの配列を、図2を参照して詳細に説明する。
図2(a)は、脈波プローブ100の上面図である。
【0019】
図2(a)に示されるように、発信用圧電振動子101A〜Dが、脈波プローブ用基板150の長手方向(横方向)一列に等間隔に4個配列されており、受信用圧電振動子102A〜Dが、この発信用圧電振動子101A〜Dの長手方向一列と平行に、一定距離を置いて、一列に等間隔に4個配列されている。さらに、発信用及び受信用の圧電振動子101Aと102A、101Bと102B、101Cと102C、101Dと102D、のそれぞれ一組が、脈波プローブ用基板150の上記長手方向の直交する方向(横方向)に等間隔に配列されている。
【0020】
図2(b)は、基板150上に発信用圧電振動子101A〜Dと受信用圧電振動子102A〜Dを配置した、図2(a)の断面図である。
図2(b)に示されるように、発信用圧電振動子101A〜Dと受信用圧電振動子102A〜Dは、脈波プローブ用基板150に形成された穴に嵌合し、各圧電振動子の頂面が実質同一平面となるように固定されている。
【0021】
切替部111(図1)は、信号強度測定部123から、信号線aを介して供給される切替指示信号を受け、発信用圧電振動子101A〜Dのいずれかの圧電振動子から超音波が発信可能となるように切り替える。
駆動部112は、水晶等の振動子による発信源を備え、その固有振動数に応じた周波数の交流を発生させ、この周波数を何分の1かに分周して、32KHzの高周波を得る。そして、駆動部112は、この32KHzの高周波により切替部111により切り替えられた発信用圧電振動子101A〜Dのいずれかを駆動し、超音波を発信させる。
なお、この駆動部112は脈波検出装置1000の電源投入により駆動される。
選択部121は、信号線bを介して供給される選択指示信号を受けて、受信用圧電振動子102A〜Dのいずれかを選択する。
受信部122は、受信用圧電振動子102A〜Dのいずれかにより受信された超音波を検波し、検波した超音波を、信号強度測定部123及び信号処理部124へ供給する。
【0022】
信号強度測定部123は、発信用圧電振動子101A〜Dのいずれか1個から発信される超音波に対する、受信用圧電振動子102A〜Dのいずれか1個で受信された後受信部122で検波された超音波の信号強度を測定する。
【0023】
信号処理部124は、図示しない、脈波情報取得部、及び脈拍計数部を備える。この脈波情報取得部は、受信部122から供給された信号に基づき、脈拍数を計数する図示しない計数部を備えている。この計数部では、各脈波間の時間間隔を所定回数(例えば、3回、5回、7回、10回等)測定し、各回の測定時間の平均時間Tから1分間の脈波数Vを次の数式(1)に従って求めるようになっている。
V=60/T … (1)
なお、脈波間の平均時間Tから脈波数を求める場合に限られず、例えば、所定時間t(例えば、10秒)内に存在する脈波数wを検出し、次の数式(2)により1分間の脈波数Vを求めるようにしてもよい。
V=w×(60/t) … (2)
【0024】
計数部では、また、各脈波毎にパルス信号等の脈波の存在を示す脈波信号を発生させるようになっており、求めた脈波数と共に、出力部125に供給するようになっている。
出力部125は、図示しない表示部を備えており、信号処理部124の脈拍計数部から供給される脈拍数や脈波信号を表示するようになっている。この表示部は、液晶表示装置で構成することで脈拍数や脈波信号を画像表示し、又はパネルに脈波数を電光表示するようにしてもよい。
【0025】
次に、脈波検出装置1000の全体動作について、(i)スキャン測定と(ii)脈波検出測定とに分けて、図1を参照して説明する。
【0026】
(i)スキャン測定:
以下に説明するスキャン測定により、発信用圧電振動子101A〜Dのいずれか1個と、受信用圧電振動子102A〜Dのいずれか1個による、脈波検出に最適なペアが決定される。
【0027】
まず、ユーザは、脈波プローブ100を、発信用圧電振動子101A〜D(若しくは受信用圧電振動子102A〜D)の一列が、とう骨動脈2とほぼ垂直となるように体表5上に設定する(図3(c)参照)。
次に、ユーザは、脈波検出装置1000の電源を投入する。
電源が投入されると、信号強度測定部123は、信号線aを介して切替部111へ、発信用圧電振動子101A〜Dのいずれか1個に切り替えるための切替指示信号を供給し、駆動部112は、32KHzの周波数の超音波が、動脈2に向けて発信するように、切替部111により切り替えられた発信用圧電振動子101A〜Dのいずれか1個を駆動させる。
信号強度測定部123は、切替部111に発信用圧電振動子101A〜Dのいずれか1個に切り替える切替指示信号を供給した後、信号線bを介して、選択部121へ、受信用圧電振動子102A〜Dを1個ずつ選択するための選択指示信号を供給する。
【0028】
このようにして、信号強度測定部123は、発信用圧電振動子101A〜Dのいずれか1個と、受信用圧電振動子のいずれか1個とからなるペアが計16組合わせられるようにして、これらすべてのペアで信号強度に関しスキャン測定ができるように制御する。
そして、信号強度測定部123は、これら16個のペアのいずれかのペアにより供給されてくる超音波信号に対して、逐一受信部122がその超音波信号を検波した後、信号強度測定行い、図示しない記憶部に個々の信号強度を一時格納する。
【0029】
次に、信号強度測定部123は、この一時格納されている信号強度のデータに基づき、圧電振動子101A〜Dと圧電振動子102A〜Dの計16ペアの中から、最適ペアを決定する。
この際、信号強度測定部123は、一時格納されている信号強度の中で最大値を採るペアを最適ペアとして決定する。
以上の操作により脈波検出のための最適ペアが決定され、スキャン測定が終了する。
【0030】
なお、あらかじめ、所望の信号強度の値を信号強度測定部123の記憶部に格納させておき、その信号強度に最も近い値をとるペアを最適ペアとしてもよい。
これにより、過度の信号強度により脈波検出測定が行われて不要な電力が浪費されることを防ぐことができる。
また、スキャン測定は、脈波検出装置1000の電源投入後以外に、一定時間毎に行うようにしてもよい。また、最適ペアによる信号強度が弱くなった場合にに再度スキャン測定を行い、最適ペアを再度決定して測定を再開するようにしてもよい。
このようにスキャン測定を実行することにより、常に最適ペアによる最適な脈波測定が行われるように監視することも可能となる。
【0031】
(ii)脈波検出測定:
以下に説明する脈波測定測定により、上記スキャン測定により決定された、発信用圧電振動子101A〜Dのいずれか1個と、受信用圧電振動子102A〜Dのいずれか1個とによる最適ペアによる、脈波測定が行われる。
【0032】
まず、信号強度測定部123は、上記スキャン測定で決定された最適ペアで脈波検出が実行されるように、信号線aを介して切替指示信号を切替部111に供給して、発信用圧電振動子101A〜Dのうち前記最適ペアの発信用の圧電振動子(以下、「最適発信用圧電振動子」とする。)に切り替え、信号線bを介して選択指示信号を選択部121に供給して、受信用圧電振動子102A〜Dの内、前記最適ペアの受信用の圧電振動子(以下、「最適受信用圧電振動子」とする。)を選択する
【0033】
いま、以下の動作を、(i)スキャン測定により決定された、最適発信用圧電振動子が発信用圧電振動子101Bであり、最適受信用圧電振動子が受信用圧電振動子102Cであった場合を想定して、述べることとする。
脈波検出測定が開始され、発信用圧電振動子101Bから発信され動脈2を含む体内を伝搬してきた超音波が、受信用圧電振動子102Cにより受信され、選択部121をバイパスして受信部122に供給される。
次に、受信部122は、受信用圧電振動子102Cにより受信された超音波を検波する。
【0034】
この受信部122により検波された超音波信号が、信号処理部124に供給され、この信号に基づき、信号処理部124により脈拍数が計数され、脈波信号が形成される。
この信号処理部124で計数された脈拍数や脈波信号は、出力部125に供給される。出力部125は、表示部より信号処理部124の脈拍計数部から供給される脈拍数や脈波信号を表示部に表示する。
【0035】
次に、時計200に組み込んだ脈波検出装置1000により脈波を検出する状態を、図3(a)から(c)を参照して説明する。
図3(a)に示されるように脈波検出装置(時計)1000は、時計本体200と、ベルト201を備えており、ベルト201の内側面には、脈波センサとして脈波プローブ100が取り付けられている。
【0036】
そして、図3(b)(c)に示されるように、時計200は、一般の時計と同様に、時計本体200を手の甲側にして左(又は右)手首5に取り付けるようになっている。その際、脈波プローブ100の位置は、とう骨動脈上に位置するように脈波プローブ100をベルト201の長さ方向に移動して位置調整できるようになっている。脈波プローブ100の詳細な配置形態は前述したのでここでは省略する。
【0037】
時計本体200には、時計のムーブメント等の駆動部の他、切替部111、駆動部112、選択部121、受信部122、信号強度度測定部123、信号処理部124、及び出力部125が配置されている。
駆動部112については、時計機能で使用される駆動回路と兼用にしてもよい。
なお、脈拍センサ100と時計本体200とは、ベルト201内に組み込まれた図示しない配線によって接続されている。
【0038】
時計本体200の表示面(文字盤)は、時計としての時刻(や日、曜日等)が表示される時計表示部250と、図示しない脈波数が表示される脈波数表示部及び脈波表示部からなる表示部260とを備えている。
信号処理部124に備わる脈波計数部は、脈波波形のピークを検出する毎にパルス信号を表示部260に供給するようになっており、このパルス信号の出力に応じて脈波表示部が緑色点滅するようになっている。この脈波表示部260の点滅をみることで、ユーザは自分の脈波を視覚的に認識することができる。
【0039】
なお、脈波表示部260の点滅色を脈波数に応じて変えるようにしてもよい。例えば、69以下を黄色点滅、脈波数が70〜90の間は青色点滅、91〜101の間を緑色点滅、111〜130の間を橙色点滅、131以上を赤色点滅とする。このように、脈波数に応じて脈波表示部131の点滅色が変化するので、現在の脈波の状態を容易に区別することができる。
【0040】
(3)変形例
各請求項に記載した発明は、説明した各実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載された範囲において、次に説明するように各種の変形例を採用することが可能である。
なお、以下に説明する各変形例では、各実施形態に説明された構成と同一構成部分については説明を省略し、変形部分を中心に説明する。
【0041】
(a)第1の変形例
好適実施形態においては、図2(a)や図3(c)に示されるように、脈波プローブ100がとう骨動脈上に載置された場合には、発信用圧電振動子101A〜Dのいずれの圧電振動子も動脈流の下流側(若しくは上流側)に配置するように、受信用圧電振動子102A〜Dのいずれの圧電振動子も動脈2の上流側(若しくは下流側)に配置するように、脈波プローブ用基板150上に、発信用圧電振動子101Aと受信用圧電振動子102A〜Dを形成した。
【0042】
これに対して、この第1の変形においては、図4(a)に示されるように、発信用圧電振動子101A’〜D’と受信用圧電振動子102A’〜D’を、交互に配置し、動脈流の上流側と下流側とに市松模様状に、脈波プローブ用基板150上に形成する。
この第1の変形例によれば、例えば動脈がとう骨に沿って直線状に存在していない場合にも適切な脈波検出が可能となる。
【0043】
(b)第2の変形例
好適実施形態においては、図2(b)に示されるように、同一脈波プローブ用基板150上に発信用トランスデューサ101の4個の圧電振動子101A〜Dと、受信用トランスデューサ102の4個の圧電振動子102A〜Dが脈波プローブ用基板150の頂面から底面に向けて形成された穴に嵌合し、各圧電振動子の頂面が実質同一平面となるように固定されている。
【0044】
これに対して、この第2の変形例においては、図4(b)や図4(c)に示されるように、基板の長手方向の中央部に、基板の頂面の端部から端部にかけてV字状の溝を形成し、そのV字状の溝の斜面上に、各圧電振動子の振動面が斜面に沿って傾くように固定されている。
この第2の変形例によれば、発信用圧電振動子から発信し、動脈を流れる血液で反射して戻ってくる超音波を、受信用圧電振動子が受信し易くなる。
【0045】
(c)第3の変形例
以上に述べた第1の変形例の、脈波プローブの断面構造は、好適実施形態の図2(b)の構造ばかりでなく、第2の変形例の図4(b)や図4(c)の構造を採ってもよい。
同様にして、好適実施形態の図2(a)の脈波プローブ1000の断面構造も、好適実施形態の図2(b)の構造ばかりでなく、第2の変形例の図4(b)や図4(c)の構造を採ってもよい。
【0046】
(d)第4の変形例
上記の例は、動脈流に向け、32KHzの周波数の超音波を発信し、動脈流により減衰され振幅変調された超音波信号により脈拍を検出する脈波計数部の実施形態について説明した。
【0047】
しかし、発信用トランスデューサ101の圧電振動子101A〜Dによる発信周波数としては、32KHzに限らず、任意周波数の超音波を発信することが可能であり、20KHz〜50KHz、好ましくは30KHz〜40KHzの範囲で選択することができる。また、時計において他の発信周波数mが採用されている場合には、同一の周波数mとすることも可能である。
【0048】
また、上記のように、動脈流により振幅変調された超音波信号から脈拍を検出する脈波計数部の代わりに、動脈を流れる血液の流速によるドップラ効果で周波数変調された超音波信号から脈拍を検出するようにしてもよい。この場合の周波数は、発信された超音波を動脈を流れる血液で反射させるために、より高周波である10MHz程度の超音波を発信する。そして、受信した超音波のドップラシフト量(周波数の変化量)から脈拍を検出する脈波計数部を適用することもできる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、脈波検出装置の装着時の脈波プローブの最適位置決めを自動的に行うことができる。
また、本発明によれば、脈波検出装置の装着後に脈波プローブの位置ずれがあっても、新たに脈波プローブの最適位置決めを自動的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】脈波検出装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】脈波検出装置に備わる脈波プローブ上の圧電振動子の配置を説明する図である。
【図3】脈波検出装置を時計に組み込んだ状態を示す図である。
【図4】脈波検出装置に備わる脈波プローブ上の圧電振動子の配置の変形例を説明する図である。
【図5】従来の脈波検出装置を説明するための図である。
【符号の説明】
100 脈波プローブ
101A、101B、101C、101D 発信用圧電振動子
102A、102B、102C、102D 受信用圧電振動子
111 切替部
112 駆動部
121 選択部
122 受信部
123 信号強度測定部
124 信号処理部
125 出力部
150 脈波プローブ用基板
200 時計
1000 脈波検出装置

Claims (4)

  1. 動脈に向けて超音波を発信する、複数の発信用圧電振動子を備える発信手段と、
    この動脈から伝搬してくる超音波を受信する、複数の受信用圧電振動子を備える受信手段と、
    前記複数の発信用圧電振動子のいずれか1つに切り替える切替手段と、
    前記複数の受信用圧電振動子のいずれか1つを選択する選択手段と、
    前記受信手段が受信した超音波の信号強度を検出する信号強度検出手段と、
    前記切替手段と選択手段に、前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子を順次変更させ、前記発信用圧電振動子のいずれか1個と、前記受信用圧電振動子のいずれか1個とからなる組合せの、すべての組合せで信号強度に関しスキャン測定を行い、前記信号強度検出手段により検出された超音波の信号強度が最大値をとる前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子からなる最適組合わせを決定し、この最適組合わせの発信用圧電振動子に超音波の発信をさせ、この最適組合わせの受信用圧電振動子に超音波の受信をさせる最適組合せ決定手段と、
    前記最適組合わせ決定手段で決定した最適組み合わせとなる、1つの前記発信用圧電振動子から発信され、1つの前記受信用圧電振動子により受信される超音波信号から脈波情報を取得する脈波情報取得手段と、
    を有することを特徴とする脈波検出装置。
  2. 前記最適組合せ決定手段は、定期的に、前記切替手段と選択手段に、前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子とを順次変更させ、超音波の信号強度が最大値をとる前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子からなる最適組合わせを決定することを特徴とする請求項1記載の脈波検出装置。
  3. 前記最適組合せ決定手段は、前記信号強度検出手段により検出されている超音波の信号強度が、最適組み合わせを決定した際の信号強度よりも低くなったときに、前記切替手段と選択手段に、前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子とを順次変更させ、超音波の信号強度が最大値をとる前記発信用圧電振動子と受信用圧電振動子からなる最適組合わせを決定することを特徴とする請求項1記載の脈波検出装置。
  4. 前記発信手段と受信手段は、発信用圧電振動子と受信用圧電振動子とが、動脈流の上流側と下流側とに市松模様状に交互に配置されていることを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の脈派検出装置。
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