JP3625357B2 - 液体輸送方法および液体輸送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体の膜沸騰により生じる発泡の圧力によって変位する可動分離膜を用いて液体を輸送する液体輸送方法、液体輸送装置及びこれを用いた液体吐出方法、液体吐出ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液体を輸送する手段においては、様々なもの用いられている。
【0003】
その1つとして、電気モータを用いて液体を輸送するポンプがある。このポンプにおいては、配管径が数mm以下で微量の液体の流れを作る場合においても、動力源が液流路の外側に設けられることになる。
【0004】
また、液体が流れる液流路底面に発熱体を複数個設け、その発熱体を駆動させることにより熱を発生させ、発生する熱により気泡を生じさせて生じた気泡の圧力によって液体を輸送するものがある。
【0005】
この方法は、液体が流れる液流路底面に複数個設けられた発熱体を順次駆動させることにより、液体を流す方向に気泡を順次発生させて、その気泡の発生により生じる圧力によって液体を輸送するものである。
【0006】
また、液流路に、少なくとも1個の発熱体と回転自在の回転子とを有し、発熱体において発生する気泡の圧力により回転子を回転させ、その回転によって液体を輸送するものがある。
【0007】
この方法においては、発熱体を流れ方向に複数個設ける必要がない上、回転子の羽部に対応した位置に発熱体を配するのみで良く、また、発熱体の駆動の制御においても、回転子の中心と発熱体の配設の中心とを合わせれば、順次回転させる制御のみで済む。
【0008】
その他に、微量の液体を輸送する定量注入ポンプ等においては、ダイヤフラム式、ギヤ式等があり、さらに微量の液体の輸送においては、ベローズ式やチューブ式ポンプ等が知られている。
【0009】
他方、液体を吐出する方法として、熱により気泡を発生させる液体(発泡液)と吐出する液体(吐出液)とを分離する可撓性膜を介して発泡液を熱エネルギーによって発泡させ、発泡による圧力を吐出液に伝達するものが、特公昭61−59916号公報、特開昭55−81172号公報、特開昭59−26270号公報等に開示されている。これらの技術では、吐出液であるインクと発泡液とをシリコンゴムなどの可撓性膜で分離し、発熱体に吐出液が直接接しないようにすると共に、発泡液の発泡による圧力を可撓性膜の変形によって吐出液に伝える構成をとっている。このような構成によって、発熱体表面の堆積物の防止や、吐出液体の選択自由度の向上等を達成している。
【0010】
しかし、吐出液と発泡液とを可撓性膜で完全に分離する構成においては、変位量があまり大きくないため、吐出液と発泡液とを分離することは可能なものの、強い吐出力を得ることが難しく、また高粘度の液体の吐出に対し、効果的に作用しないという問題点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の液体輸送技術においては、以下に記載するような問題点がある。
【0012】
(1)電気モーターを用いて液体を輸送するものにおいては、小さいもので外寸が100mm〜200mmあり、しかも、上述したように動力源が、液流路の外側に設置され、かつ外部より電源を供給しなければならないため、近年において小型化、軽量化が求められている医療機器やバイオテクノロジー、OA機器等に組み込まれる場合、システムの大型化を招いてしまうという問題点がある。
【0013】
また、一定量の液体を継続して供給することは可能であるが、あるインターバルをおいて定量を供給する場合、特に、1/2000g/sec以下の単位の液量をコントロールすることは不可能であった。
(2)液流路底面に設けられた発熱体における熱により生じる気泡の圧力によって液体を輸送するものにおいては、気泡の発生による圧力が液体輸送の上流側にも働くため、必ずしも効率の良い輸送方法とはいえない。また、輸送される液体が、熱を発生させる発熱体上を通過するため、熱に弱い液体の搬送が困難となり、発熱体上にこげ等の堆積物が堆積してしまう虞れがある。
(3)液流路に、少なくとも1個の発熱体と回転自在の回転子とを有し、発熱体において発生する気泡の圧力により回転子を回転させ、その回転によって液体を輸送するものにおいては、回転子が、気泡の圧力を受けるための広い面を有していなければならないため、回転子の大きさが装置のサイズを決定するので、ある程度の装置の大型化は避けられないという問題点がある。また、輸送される液体が、熱を発生させる発熱体上を通過するため、熱に弱い液体の搬送が困難となり、発熱体上にこげ等の堆積物が堆積してしまう虞れがある。
【0014】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、
本発明の主たる目的は、液体の膜沸騰により発生する気泡の圧力で変位する可動分離膜によって液体輸送を効率良く行なう液体輸送方法及び液体輸送装置を提供することにある。
【0015】
第2の目的は、熱に弱い液体を輸送する場合においても、発熱体上にこげ等の堆積物が堆積することのない液体輸送方法及び液体輸送装置を提供することにある。
【0016】
また、第3の目的は、1/2000g/sec以下の単位の液量をコントロールすることができる小型の液体輸送方法及び液体輸送装置を提供することにある。
【0017】
さらに、第4の目的は、液体輸送装置を用いた好適な液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の方法は、輸送される液体が流れる第1の液流路と、気泡が発生する液体を収容し、気泡を発生させるための発熱体が設けられた第2の液流路と、前記第1の液流路と前記第2の液流路とを分離するように設けられ、前記発熱体に対面する様に可動領域を有する可動分離膜と、を用い、前記輸送される液体が前記第1の液流路を流れる方向に関する前記発熱体の下流側端部に対面する前記可動領域の個所と前記可動領域の下流側端部との間隔が、前記方向に関する前記発熱体の上流側端部に対面する前記可動領域の個所と前記可動領域の上流側端部との間隔より長くなるように、前記発熱体と前記可動分離膜とを配し、前記発熱体によって発生した気泡の圧力を用いて、前記可動分離膜の前記可動領域を前記第1の液流路側に変位させて、前記輸送される液体を前記第1の液流路に沿った方向に輸送することを特徴とするものである。
【0019】
なお、上述した本発明の特徴の変位工程を具体的に実施するための構成としては、以下に説明する実施例の構成を挙げることができる。加えて、本発明の技術思想に包含される他の構成によって上記変位工程を達成できるものは、本発明に含まれるものである。
【0020】
ここで、本発明装置の代表的な構成例を挙げておく。以下に言う「方向規制」とは、可動分離膜自体の構成(例えば、弾性率の分布や変形伸長部と非変形部との組合せ等或いは、可動分離膜に作用する付加部材または、第1液流路構造によるもの等)の他、これらの組合せのすべてを含むものである。
【0021】
本発明の代表的構成は、輸送される液体が流れる第1の液流路と、気泡が発生する液体を収容し、気泡を発生させるための発熱体が設けられた第2の液流路と、前記第1の液流路と前記第2の液流路とを分離するように設けられ、前記発熱体に対面する様に可動領域を有する可動分離膜と、を有し、前記輸送される液体が前記第1の液流路を流れる方向に関する前記発熱体の下流側端部に対面する前記可動領域の個所と前記可動領域の下流側端部との間隔が、前記方向に関する前記発熱体の上流側端部に対面する前記可動領域の個所と前記可動領域の上流側端部との間隔より長くなるように、前記発熱体と前記可動分離膜とを配し、前記発熱体によって発生した気泡の圧力を用いて、前記可動分離膜の前記可動領域を前記第1の液流路側に変位させて、前記輸送される液体を前記第1の液流路に沿った方向に輸送するものである。
【0022】
本発明においては、発熱体における発熱による気泡と、気泡の発生によって生じた圧力で変位する可動分離膜によって液路内の液体が押し流され、液体が輸送される。
【0023】
特に、発熱体を複数個設けることで、経路の長さによらず安定した液体の流れが得られる。
【0024】
液流路を2つに分け、輸送される液と、発泡用の液とを異なる液体としているため、熱に弱い液体や発泡が生じにくい液体においても輸送することができ、また、発熱体上にコゲ等の堆積物が生成されることはない。
【0025】
また、圧力方向制御部材の変位が、液体の流れの下流側にのみ作用するので、逆流を防ぐことも可能となる。
【0026】
このようにして、液体を輸送するための圧力が液体の流れの下流側に集まるので、効率の良い輸送が行われる。
【0027】
【発明の実施の形態】
まず、以下に、本発明の第1実施例について説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1実施例の構成を示す流路方向の断面模式図であり、吐出口は、第1の液流路の端部域に配されており、吐出口の上流側(第1の液流路における吐出液の流れ方向に関して)に、発生した気泡の成長にしたがって変位する変位可能な可動分離膜の変位領域が存在している。また、第2の液流路は、発泡液を収納し、あるいは、発泡液で充填され(好ましくは、補充可能、より好ましくは、発泡液の移動可能)ており、気泡の発生領域を備えている。
【0029】
本実施例は、図1に示すように、液体に気泡を発生させるための熱エネルギーを与える発熱体2(本実施例においては40μm×105μmの形状の発熱抵抗体)が複数(3個図示)設けられた基板1上に発泡液用の第2液流路4がもうけられ、その上に輸送用の第1液流路3が設けられている。また、第1液流路3と第2液流路4との間に、弾性を有する薄膜が形成された可動分離膜5が設けられており、第1液流路3の輸送液とと第2液流路4発泡液とが区分されている。
【0030】
発熱体2を発熱させることにより、可動分離膜5と発熱体2との間の気泡発生領域B内の発泡液に熱が作用し、発泡液に米国特許第4,723,129号明細書に記載されているような膜沸騰現象に基づく気泡が発生する。気泡の発生基づく圧力は、可動分離膜5に優先的に作用し、可動分離膜5は図の点線に示すように、下流側に大きく開くように変位し、気泡発生領域Bにおいて発生した気泡による圧力が借り下流側に導かれる。
【0031】
それにより第1液流路内の液体を輸送することができる。
【0032】
本例では、この気泡発生領域も、上述した吐出液の流れ方向に関して吐出口側よりも上流域に対応して位置する。加えて、可動分離膜は、気泡発生領域を形成する電気熱変換体よりも長く、可動領域として有するが、上記流れ方向に関して、電気熱変換体の上流側端部と第1の液流路の共通液室との間、好ましくは、該上流側端部に不図示の固定部を有している。したがって、分離膜の実質的な可動範囲は、図2〜図4で理解される。
【0033】
図2乃至図4は、本発明に適用可能な液体吐出方法の例を説明するものための図であり、これらの図における可動分離膜の状態は、可動分離膜自体の弾性、厚さ、あるいは他の付加的構造から得られるもの全てを代表する要素である。
【0034】
本発明の実施に適用可能な2つの例について説明する。
(第1の例)
図2は、本発明に適用可能な液体吐出方法の第1の例(吐出工程の途中から本発明の変位工程を有する場合)を説明するための流路方向の断面図である。
【0035】
本例は図2に示すように、吐出口11に直接連通した第1の液流路3内に、第1の共通液室143から供給される第1の液体が満たされており、また、気泡発生領域Bを有する第2の液流路4に、発熱体2によって熱エネルギーを与えられることにより発泡する発泡用の液体が満たされている。なお、第1の液流路3と第2の液流路4との間には、第1の液流路3と第2の液流路4とを互いに分離する可動分離膜5が設けられている。また、可動分離膜5とオリフィスプレート9とは互いに密着固定され、ここでもそれぞれの液流路内の液体が混ざり合うことはない。
【0036】
ここで、可動分離膜5は、通常、気泡発生領域Bにおいて発生する気泡によって変位する際、方向性を持たないか、むしろ、変位自由度の高い共通液室側へ変位が進行する場合がある。
【0037】
本例においては、この可動分離膜5の動きに着眼したものであって、可動分離膜5自体に直接的あるいは間接的に作用する変位の方向を規制する手段を設け、それにより、可動分離膜5の気泡によって生じる変位(移動、膨張または伸長等)を吐出口方向に向けるようにした。
【0038】
図2(a)に示す初期状態においては、第1の液流路3内の液体が毛細管力によって吐出口11近傍まで引き込まれている。なお、本例においては、吐出口11が発熱体2の第1の液流路3への投影領域に対し、第1の液流路3の液体流れ方向に関して下流側に位置している。
【0039】
この状態において、発熱体2(本形態においては、40μm×105μmの形状を有する発熱抵抗体)に熱エネルギーが与えられると、発熱体2が急速に加熱され、気泡発生領域Bの第2の液体に接触する表面は第2の液体を加熱発泡させる(図2(b))。この加熱発泡により生じる気泡10は、米国特許第4,723,129号明細書に記載されているような膜沸騰現象に基づく気泡であり、発熱体表面全域に一斉にきわめて高い圧力を伴って発生するものである。このときに発生する圧力は、圧力波となって第2の液流路4内の第2の液体を伝搬し、可動分離膜5に作用して、それにより、可動分離膜5が変位して、第1の液流路3内の第1の液体の吐出が開始される。
【0040】
発熱体2の表面全体に発生した気泡10が急速に成長していくと、膜状となる(図2(c))。発生初期のきわめて高い圧力による気泡10の膨張は、可動分離膜5をさらに変位せしめ、それにより、吐出口11からの第1の液流路3内の第1の液体の吐出が進む。
【0041】
その後、さらに気泡10が成長すると、可動分離膜5の変位が大きくなる(図2(d))。なお、図2(d)に示す状態までは、可動分離膜5は、可動分離膜5の発熱体2に対向する領域の中央部5Cに対してその上流側部5Aの変位と下流側部5Bの変位とがほぼ等しくなるように伸長し続けている。
【0042】
その後、さらに気泡10が成長すると、気泡10及び変位を続ける可動分離膜5が、それぞれ上流側部5Aよりも下流側部5Bが相対的に大きく吐出口方向に変位し、それにより、第1の液流路3内の第1の液体が、吐出口11方向に直接的に移動せしめられる(図2(e))。
【0043】
このように、液体を吐出口方向へ直接移動させるように可動分離膜5が下流側の吐出方向へ変位する工程を有することにより、より吐出効率が向上する。さらに、相対的に上流側への液体の移動が少なくなり、ノズル内、特に、可動分離膜5の変位領域への液体のリフィル(上流側からの補充)に有効に作用することになる。
【0044】
また、図2(d)、図2(e)に示すように、可動分離膜5自体も図2(d)から図2(e)に変化するように吐出口方向へ変位する場合、上述した吐出効率及びリフィル効率をさらに向上させることができるとともに、第1の液流路3内の発熱体2の投影領域の第1の液体を吐出口方向へ輸送移動を生じさせ、吐出量の向上を図ることができる。
【0045】
(第2の例)
図3は、本発明に適用可能な液体吐出方法の第2の例(初期段階から本発明の変位工程を有する例)を説明するための流路方向の断面図である。
【0046】
本例も上述した第1の例と基本的に同様な構成で、図3に示すように、吐出口11に直接連通した第1の液流路13内に、第1の共通液室143から供給される第1の液体が満たされており、また、気泡発生領域Bを有する第2の液流路14に、発熱体12によって熱エネルギーを与えられることにより発泡する発泡用の液体が満たされている。なお、第1の液流路13と第2の液流路14との間には、第1の液流路13と第2の液流路14とを互いに分離する可動分離膜15が設けられている。また、可動分離膜15とオリフスプレート19とは互いに密着固定され、ここでもそれぞれの液流路内の液体が混ざり合うことはない。
【0047】
図3(a)に示す初期状態においては、図2(a)と同様に、第1の液流路13内の液体が毛細管力によって吐出口11近傍まで引き込まれている。なお、本例においては、吐出口11が発熱体12の第1の液流路13への投影領域に対し、下流側に位置している。
【0048】
この状態において、発熱体12(本形態においては、40μm×115μmの形状を有する発熱抵抗体)に熱エネルギーが与えられると、発熱体12が急速に加熱され、気泡発生領域Bの第2の液体に接触する表面は第2の液体を加熱発泡させる(図3(b))。この加熱発泡により生じる気泡10は、米国特許第4,723,129号に記載されているような膜沸騰現象に基づく気泡であり、発熱体表面全域に一斉にきわめて高い圧力を伴って発生するものである。このときに発生する圧力は、圧力波となって第2の液流路14内の第2の液体を伝搬し、可動分離膜15に作用して、それにより、可動分離膜15が変位して、第1の液流路13内の第1の液体の吐出が開始される。
【0049】
発熱体12の表面全体に発生した気泡10が急速に成長していくと、膜状となる(図3(c))。発生初期のきわめて高い圧力による気泡10の膨張は、可動分離膜15をさらに変位せしめ、それにより、吐出口1からの第1の液流路13内の第1の液体の吐出が進む。このとき、図3(c)に示すように、可動分離膜15は、初期の段階から可動領域のうち、上流側部15Aよりも下流側部15Bの変位が相対的に大きく変位している。それにより、第1の液流路13内の第1の液体が吐出口11へ初期から効率良く移動せしめられる。
【0050】
その後、さらに気泡10が成長すると、図3(c)の状態に対して可動分離膜15の変位及び気泡の成長が促進されるため、それに伴って可動分離膜15の変位も大きくなる(図3(d))。特に、可動領域の下流側部15Bが上流側部15A及び中央部15Cよりもさらに大きく吐出口方向に変位することにより、第1の液流路13内の第1の液体が吐出口方向に直接的に加速して移動するとともに、上流側部15Aの変位が全工程中で少ないため、上流方向への液移動が少なくなる。
【0051】
したがって、吐出効率、とりわけ吐出速度を向上させることができるとともに、ノズルの液体のリフィル及び吐出液滴の体積の安定化にも有利となる。
【0052】
その後、さらに気泡10が成長すると、可動分離膜15の下流側部15B及び中央部15Cがさらに吐出口方向に変位、伸長し、上述した効果、すなわち、吐出効率及び吐出速度の向上が図られる(図3(e))。特に、この場合の可動分離膜15の形状においては、断面形状から示されるものだけではなく、液流路の幅方向の変位、伸長も大きくなるため、第1の液流路13内の第1の液体を吐出口方向に移動させる作用領域が大きくなり、相乗的に吐出効率が向上する。特に、このときの可動分離膜15の変位形状を人間の鼻の形状に類似していることから鼻形状と称する。なお、この鼻形状においては、図3(e)に示すように、初期状態において上流側に位置していたB点が初期状態において下流側に位置していたA点よりも下流側に位置するような「S」字形状や図2(e)のようにこれらのA,B点が同等の位置にあるような形状を含むものとする。
【0053】
(可動分離膜に適用可能な変位の例)
図4は、本発明の液体吐出方法における可動分離膜の変位工程を説明するための流路方向の断面図である。
【0054】
なお、本例においては、特に、可動分離膜の可動範囲及び変位の変化に着目して説明を行うため、気泡や第1の液流路や吐出口の図示は省略するが、いずれの図も基本的な構成として、第2の液流路24のうち、発熱体22の投影領域近辺が気泡発生領域Bであり、第2の液流路24と第1の液流路23とは可動分離膜25によって、常時、すなわち初期から変位期間にわたって実質的に分離されている。また、発熱体22の下流側端部(図中H線)を境に下流側に吐出口、上流側に第1の液体の供給部が設けられている。なお、この例以降における「上流側」、「下流側」は、可動分離膜の可動範囲の中央部から見て、流路の液体流れ方向に関しての意味である。
【0055】
図4(a)に示すものにおいては、可動分離膜25が、初期状態から図中▲1▼、▲2▼、▲3▼の順で変位していき、上流側よりも下流側の方が大きく変位する工程を初期から有しており、特に、吐出効率を高めるとともに下流側の変位が第1の液流路23内の第1の液体を吐出口方向へ押し出すような移動を生じさせる作用があるため、吐出速度の向上を図ることができる。なお、図4(a)では、上記可動範囲は実質一定とした。
【0056】
図4(b)に示すものにおいては、可動分離膜25が、図中▲1▼、▲2▼、▲3▼の順で変位していくに従って、可動分離膜25の可動範囲が吐出口側へ移動または拡大している。この形態において、上記可動範囲はその上流側が固定されている。ここで可動分離膜25の下流側が上流側よりも大きく変位していくと共に、気泡の成長自体をも吐出口方向に成長させることができるため、吐出効率をより一層高めることができる。
【0057】
図4(c)に示すものにおいては、可動分離膜25が、初期状態▲1▼から図中▲2▼に示す状態までは上流側と下流側とが均等または上流側の方がやや大きく変位するが、図中▲3▼から▲4▼に示すようにさらに気泡が成長すると、下流側の方が上流側よりも大きく変位する。それにより、可動領域上部の第1の液体をも吐出口方向へ移動させることができ、吐出効率を向上させることができるとともに、吐出量を増大させることができる。
【0058】
さらに、図4(c)中▲4▼に示す工程においては、可動分離膜25のある点Uが、初期状態においてそれによりも下流に位置していた点Dよりも吐出口側に変位するため、この膨張して吐出口側に突き出した部分によってより一層吐出効率が向上する。なお、この形状を、前述したように鼻形状と称する。
【0059】
以上説明したような工程を有する液体吐出方法が本発明に適用可能だが、図4に示したものはそれぞれ必ずしも独立したものではなく、それぞれの成分をを有する工程も本発明に適用可能とする。また、鼻形状を有する工程も、図4(c)に示したものだけでなく、図4(a),(b)に示したものにも導入可能である。また、図4において用いた可動分離膜においては、伸縮性を有するか否かは問わず、予めたるみを持たせたものでもよい。また、図面上の可動分離膜の厚さは特に寸法上の意味はない。
【0060】
なお、本明細書中の「方向規制手段」は、可動分離膜自体の構成もしくは特徴によるもの、気泡発生手段の可動分離膜に対する作用もしくは配置関係、気泡発生領域周囲の流体抵抗関係、可動分離膜に直接あるいは間接的に作用する部材、または、可動分離膜の変位もしくは伸長を規制する部材(手段)のいずれか少なくとも1つを対象とするもので、本願が規定する「変位」をもたらすもの全てを含むものである。したがって、本願発明には、上記方向規制手段の複数(2つ以上)を含む実施形態は当然含まれる。ただし、以下に記載する実施例としては、複数の方向制御手段を任意に組み合せせたものは明記していないが、本発明は、以下の実施例に限られることはない。
【0061】
図5は、液体輸送装置の発熱体と第2の液流路との配置関係の一例を説明するための図である。図示のように、可動分離膜5をはずした第2の液流路4を上方から見た形状が、下流側に可動分離膜が変位し易くなるように、各ヒータに対し下流側に気泡の成長を促す空間を設けてある。狭窄部9は残留した気泡を取り除くため、発熱体上に発泡液を供給するための開口部となる。また、図6は、図5とは異なる構造の液体輸送装置の第2の液流路と発熱体との配置関係を説明するための図である。なお、いずれも図の下方が、輸送される液体の下流になっている。
【0062】
図5に示すように、第2の液流路4においては、発熱体2の前後に狭窄部9が設けられており、発泡時の圧力が第2の液流路4を伝って隣接する発熱体2上へ逃げることを抑制するような室(発泡室)構造となっている。なお、本形態においては、発泡液の供給が輸送液の供給と同様に可動分離膜5の下を通して導かれる構造となっているが、本発明は必ずしもこれに限られるものではなく、液体の流れ方向に対して横幅が多少広くなってもよければ、図6に示すように発泡液の専用液流路と、その液流路から発泡室に導くような構造の液流路であってもよい。この場合においても、発熱体2の両サイドには狭窄部9が設けられ、圧力が両サイドに逃げるのを防止する構造となっている。
【0063】
図7は、本発明の液体輸送装置の第2実施例の構成を示す流路方向の断面模式図であり、実線は非輸送時の状態を示し、点線は輸送時の状態を示す。図8は輸送時の様子を示す外観図である。
【0064】
本形態は図7に示すように、液体に気泡を発生させるための熱エネルギーを与える発熱体2(本形態においては、40μm×105μmの形状の発熱抵抗体)が複数(3個図示)設けられた基板1上に、発泡液用の第2液流路4が設けられ、その上に輸送液用の第1液流路3が設けられている。また、第1液流路3と第2液流路4との間に、弾性を有する薄膜で形成された可動分離膜5が設けられており、第1液流路3内の輸送液と第2液流路4内の発泡液とが区分されている。
【0065】
発熱体2の面方向上方の投影部分に位置する部分の可動分離膜5には、発熱体2に対向するように面して、下流側に自由端6cを有する圧力方向制御部材6が設けられており、後述するように、発泡液の発泡によって圧力方向制御部材6が第1液流路3側に変位するとともに、可動分離膜の変形が大きくなるように動作する。圧力方向制御部材6は可動分離膜5と同じ材質であてもよいし、また金属で構成されてもよい。
【0066】
また、圧力方向制御部材においては、液体の輸送動作によって、供給室(不図示)から下流側へ流れる液体の流れの上流側に支点6dを持ち、この支点6dに対して下流側に自由端6cを持つように、発熱体2に面した位置に発熱体2を覆うような状態で発熱体2から10〜15μm程度の距離を隔てて設けられている。なお、発熱体2と可動分離膜5との間が気泡発生領域Bとなる。
【0067】
発熱体2を発熱させることにより、可動分離膜5と発熱体2との間の気泡発生領域B内の発泡液に熱が作用し、発泡液に米国特許第4,723,129号明細書に記載されているような膜沸騰現象に基づく気泡が発生する。気泡の発生に基づく圧力は、可動分離膜5に優先的に作用し、可動分離膜5は図に示すように、圧力方向制御部材が下流側に大きく開くように変位する。それにより、気泡発生領域Bにおいて発生した気泡による圧力が下流側に導かれる。
【0068】
以下に、上記のように構成された液体輸送装置の輸送動作について詳細に説明する。
【0069】
図9は、液体輸送装置の動作を説明するための図である。
【0070】
図9(a)においては、すべての発熱体2に電気エネルギー等のエネルギーが印加されておらず、発熱体2において熱は発生していない。なお、圧力方向制御部材6は、基板1と略平行な第1の位置にある。
【0071】
ここで重要なことは、圧力方向制御部材6が、発熱体2における発熱によって発生した気泡に対して少なくとも下流側部分に対面する位置まで設けられていることである。つまり、気泡の下流側が圧力方向制御部材に作用するように、液流路構造上では少なくとも発熱体2の面積中心より下流(発熱体2の面積中心を通って流路の長さ方向に直交する線より下流)の位置まで圧力方向制御部材6が配されている。
【0072】
いま、上流側の発熱体2(図の右端)に電気エネルギー等が印加されると、発熱体2が発熱して発生した熱によって気泡発生領域B内を満たす発泡液体の一部が加熱され、膜沸騰に伴って気泡10が発生する。気泡10が発生すると、可動分離膜5とその上の圧力方向制御部材6が、気泡10の発生に基づく圧力により、気泡10の圧力の伝搬方向を下流(輸送)方向に導くように第1の位置から第1液流路3側へ向けて変位する。
【0073】
前述したように、重要なことは、可動分離膜5と圧力方向制御部材6の自由端6cを下流側に配置し、支点6dを上流側(供給側)に位置するように配置して、圧力方向制御部材の少なくとも一部を発熱体2の下流部分すなわち気泡10の下流部分に対面させることである。
【0074】
さらに気泡10が成長すると、気泡発生に伴う圧力に応じて可動分離膜5上の圧力方向制御部材が第1液流路3側にさらに変位する。これに伴い、自由端側の可動分離膜は、下流方向に大きくふくらむ。この結果、発生した気泡10は上流より下流に大きく成長し、圧力方向制御部材が第1の位置(点線位置)から第2の位置へ大きく変位する(図9(b))。図8はその外観の様子を示す図である。 このように、気泡10の成長に応じて可動分離膜5上の圧力方向制御部材が第1液流路3側に徐々に変位していくことによって、自由端側に気泡10が成長し、可動分離膜が下流方向に大きくふくらむため、気泡10の発生による圧力が下流方向に均一に向かう。それにより、第1液流路3内の液体の輸送効率が高まる。なお、可動分離膜5は、発泡圧を下流方向へ導く際もこの伝達の妨げになることはほとんどなく、伝搬する圧力の大きさに応じて効率よく圧力の伝搬方向や気泡10の成長方向を制御することができる。
【0075】
その後、発熱体2へのエネルギー印加を止めると、気泡10が、前述した膜沸騰現象に特徴的な気泡内部圧力の減少によって急速に収縮し消滅すると、第2の位置まで変位していた可動分離膜5上の圧力方向制御部材6は、気泡10の収縮による負圧と可動分離膜5自身のばね性による復元力によって図9(a)に示したと同様の初期の位置(第1の位置)に戻る(図9(d))。
【0076】
また、消泡時には、流された液体の体積分を補うために、上流側すなわち液供給側及び下流側から液体が流れ込んでくる。
【0077】
1つの発熱体の動作はこのようにして一巡するが、このような動作を複数設けた発熱体について、順次流れの上流側から下流側に向けて図9(a)→(b)→(c)→(d)の順に繰り返すことによって、第1液流路3の液体を上流側から下流側に向けて順次輸送することができる。
【0078】
また、発熱体を順次駆動する速度を変化させることにより圧力方向制御部材の変位のタイミングを変化させることができ、輸送量などを変動可能とすることができる。
【0079】
液体輸送装置の第3実施例について説明する。
【0080】
図10は、液体輸送装置の第3実施例の構成及びその動作を説明するための図である。
【0081】
第3実施例では、液流路3の左右いずれの方向にも切り換えて輸送することができるものである。構成としては、図10(a)に示すように、2グループを構成する発熱体A及びBが交互に配置されている。
【0082】
輸送動作としては、図10(b)に示す矢印方向に液を輸送する場合、Aグループの発熱体を矢印方向の上流側から順次に発熱駆動させる。また、図10(c)に示す矢印方向に液を輸送する場合、Bグループの発熱体を矢印方向の上流側から順次に発熱駆動させる。このように、2グループの発熱体A及びBのいずれを発熱させるかを選択することによって、左右いずれの方向にも輸送することができる。
【0083】
本実施例は、液体の輸送方向を切換えて行うことができるため、液体吐出ヘッドへの適用も可能であるが、油性液体やガソリン等の熱に対する影響の大きい液体の輸送にも使用することができる。
【0084】
また、輸送方向を短時間で又は適切なシーケンスやタイミングで交互に切り換える本発明実施例では、液体の攪拌を行うこともできるため、攪拌を必要とするような液体には特に有効であり、単に方向性を切り換える構成は、必要に応じた液体の状態を変更できるので、応用の範囲を限定することなく、利用価値の高いものである。
【0085】
図11は、2グループを構成する発熱体A及びBと第2の液流路との配置関係の一例を説明するための図である。図示のように、可動分離膜5をはずした第2の液流路4を上方から見た形状が、2グループを構成する発熱体A及びBが、それぞれ、下流側に可動分離膜が変位し易くなるように、各ヒータに対し下流側に気泡の成長を促す空間を設けてある。狭窄部9は残留した気泡を取り除くため、発熱体上に発泡液を供給するための開口部となる。また、図12は、図11とは異なる構造の液体輸送装置の2グループを構成する発熱体A及びBと第2の液流路との配置関係を説明するための図である。この例でも、可動分離膜5をはずした第2の液流路4を上方から見た形状が、2グループを構成する発熱体A及びBが、それぞれ、下流側に可動分離膜が変位し易くなるように、各ヒータに対し下流側に気泡の成長を促す空間を設けてある。
【0086】
図11に示すように、第2の液流路4においては、発熱体2の前後に狭窄部9が設けられており、発泡時の圧力が第2の液流路4を伝って隣接する発熱体2上へ逃げることを抑制するような室(発泡室)構造となっている。なお、本形態においては、発泡液の供給が輸送液の供給と同様に可動分離膜5の下を通して導かれる構造となっているが、本発明は必ずしもこれに限られるものではなく、液体の流れ方向に対して横幅が多少広くなってもよければ、図12に示すように発泡液の専用液流路と、その液流路から発泡室に導くような構造の液流路であってもよい。この場合においても、発熱体2の両サイドには狭窄部9が設けられ、圧力が両サイドに逃げるのを防止する構造となっている。
【0087】
液体輸送装置の第4実施例について説明する。
【0088】
図13は、液体輸送装置の第4実施例の構成及びその動作を説明するための図である。
【0089】
第4実施例も第3実施例と同様に、液流路3の左右いずれの方向にも切り換えて輸送することができるものである。構成としては、図13(a)に示すように、2グループの発熱体A及びBを基板に交互に配置し、また可動分離膜5上には、圧力方向制御部材6が発熱体A及びBの中間点を支点6dとし、その両自由端6cは両発熱体のそれぞれの面積中心を越える位置に配置されている。
【0090】
輸送動作としては、図13(b)に示す矢印方向に液を輸送する場合、Aグループの発熱体を矢印方向の上流側から順次に発熱駆動させる。なた、図13(c)に示す矢印方向に液を輸送する場合、Bグループの発熱体を矢印方向の上流側から順次に発熱駆動させる。このように、2グループの発熱体A及びBのいずれを発熱させるかを選択することによって、左右いずれの方向にも輸送することができる。図14(a)、(b)は、それぞれ、輸送時の様子を示す外観図である。
【0091】
液体輸送装置の第5実施例について説明する。
【0092】
図15は、液体輸送装置の第5実施例の構成及びその動作を説明するための図である。
【0093】
第5実施例は、輸送液の輸送を行なうと同時に、そのリフィル、発泡液の移送とそのリフィルを行なうことができるものである。、可動分離膜は発熱体2より下流側の可動領域が長くなるように配されている。
【0094】
液の輸送及びリフィルの動作としては、図15(a)に示す初期状態では、すべての発熱体2に電気エネルギー等のエネルギーが印加されておらず、発熱体2において熱は発生していない。なお、圧力方向制御部材6は、基板1と略平行な第1の位置にある。
【0095】
上流側の発熱体2による発泡により、同図(b)のように、第1液流路3の液体が図中の矢印方向に流れ始める。
【0096】
次いで、下流側の発熱体2による発泡で、第1液流路の液体が図中の下流の矢印方向にさらに押し流される(同図(c))。
【0097】
この時、上流側の発熱体では消泡による負圧力によって可動分離膜5と圧力方向制御部材6とが初期位置を越えて第2液流路側4へ変位する。すると、圧力方向制御部材6の自由端6c周辺では局部的に負圧が生じ、供給側より矢印方向へ輸送液を供給するのをアシストする作用が働く。とともに、第2液流路4内では発熱体上で消泡の負圧力により発泡液の供給側より液を発熱体上へ引き込む働きをする。
【0098】
また、下流側の発熱体2、圧力方向制御部材6周辺では、同図(d)に示すように、同図(c)と同じ消泡による状態が発生する。一方、上流の圧力方向制御部材は、初期状態に戻るまで振動をくり返すので、このとき、圧力方向制御部材、可動分離膜は第1液流路側へ僅かに変位し、このとき生ずる微少な負圧力でさらに発泡液を引き込む。その後、同図(e)に見られるように、初期状態に復帰する。
【0099】
なお、本実施例においては、圧力方向制御部材を用いたが、圧力方向制御部材が無くても輸送を行うことができる。
【0100】
液体輸送装置の第6実施例について説明する。
【0101】
図16は、液体輸送装置の第6実施例の構成及びその動作を説明するための図である。第6実施例は、これまでの実施例に見られた圧力方向制御部材の代りに上方変位規制部材を用いるものである。
【0102】
上方変位規制部材7は、これまでの圧力方向制御部材のように可動性ではないが、その材質および発熱体2に対する配置関係などを考慮して、これまでの実施例における圧力方向制御部材と同様に、成長する気泡の圧力を輸送方向に効果的に導くような作用を得ることができる。
【0103】
液体輸送装置の第7実施例について説明する。
【0104】
図17は、液体輸送装置の第7実施例の構成及びその動作を説明するための図である。第7実施例は、末端にある可動分離膜の変位方向に液流路が折曲する例である。
【0105】
これまでの実施例の動作説明からも明らかのように、液流路が途中で折曲する場合であっても、液体輸送装置として機能するものである。
【0106】
なお、本実施例においては、圧力方向制御部材を用いたが、圧力方向制御部材が無くても輸送を行うことができる。
【0107】
液体輸送装置の第8実施例について説明する。
【0108】
図18は、液体輸送装置の第8実施例の構成及びその動作を説明するための図である。第8実施例は、第7実施例において圧力方向制御部材の代りに上方変位規制部材7を用いるものである。この上方変位規制部材によっても、これまでの実施例における圧力方向制御部材と同様に、成長する気泡の圧力を輸送方向に効果的に導くような作用を得ることができる。
【0109】
以上述べたように、本実施例の構成によると、輸送液と発泡液とを別液体とし、発泡液の発泡で生じた圧力を可動分離膜5に作用させることによって輸送液を輸送することができる。このため、従来、熱を加えても発泡が十分に行われにくいポリエチレングリコール等の高粘度の液体であっても、この液体を第1液流路3に供給し、発泡液に発泡が良好に行われる液体(エタノール:水=4:6の混合液1〜2cp程度等)を第2液流路4に供給することで良好に輸送させることができる。
【0110】
また、発泡液として、熱を受けても発熱体の表面にコゲ等の堆積物を生じない液体を選択することで、発泡を安定化させ、良好な輸送を行うことができる。
【0111】
さらに、本発明の装置の構造においては上述した実施例において説明したような効果をも生じるため、さらに高輸送効率、高圧力で高粘性液体等の液体を輸送することができる。
【0112】
また、加熱に弱い液体の場合においても、この液体を第1液流路3に輸送液として供給し、第2液流路4で熱的に変質しにくく良好に発泡を生じる液体を供給すれば、加熱に弱い液体に熱的な害を与えることなく、しかも上述したように高輸送効率、高圧力で輸送することができる。
【0113】
次に、これまで説明した液体輸送装置を用いた液体吐出ヘッドの実施例について、図面に基づいて詳細に説明する。
(第9実施例)
図19は、液体吐出ヘッドに適用した実施例の構成および動作を説明するための液体吐出部の断面図である。
【0114】
本実施例において、11は液体を吐出する吐出口であり、3は吐出口11と直接連通する第1液流路である。第1液流路3内には吐出口11より吐出される吐出液として第1液が充填されている。4は第1液流路3と隣接して設けられた第2液流路であり、それぞれの液流路は可動分離膜5により常時実質的に分離されている。前述した分離する部材は、可動しない部分は膜状のものでも板状のものでもよいが、本実施例では分離壁8を用い、各流路の可動部以外の全域を分離している。2は第2の液体を加熱し膜沸騰させるための発熱体であり、第2液流路4内には発熱体2によって膜沸騰による気泡が発生する部分である気泡発生領域Bがある。
【0115】
可動分離膜5には、第1液流路3側への変位と第2液流路4側への変位が可能な可動領域があり、可動領域は気泡発生領域に少なくとも一部対面し、かつ吐出側への第1液の流れ方向に対し、下流側に位置する。
【0116】
なお、本実施例においては、吐出口11は可動分離膜5の可動領域の下流側に位置する。可動分離膜5の可動領域以外の部分は、第1および第2の液流路側に動きを抑制または固定されているが、第1液流路3側への可動領域と第2液流路4への可動領域は異なっていても、気泡発生領域Bの面積中心よりいずれの側への可動領域の面積中心が下流側に位置していればよい。
(第10実施例)
図20(a)〜(e)は、液体吐出ヘッドの構成および動作(特に最大発泡以降)を説明するためのノズルの断面図である。
【0117】
本実施例では、発熱体2より下流側の可動分離膜5の可動領域が長くなるよう、発熱体2と分離壁8の窓が配されている。可動分離膜5は振動を与えると、その波動は吐出口方向に向かうように構成されている。図示していないが可動分離膜5の上流側の支点となる部分は、第2の発泡液流路4の壁とノズルの壁により固定されている。図20(a)、(e)は静止状態である。
【0118】
前述のように、発熱体2上に気泡が成長すると可動分離膜5が第1液流路3に変位する(図20(b))。吐出口11から液体が吐出後、気泡10が前述した膜沸騰現象に特徴的な気泡内部圧力の現象によって急速に収縮し消滅すると、変位していた可動分離膜5は、自身の伸縮性と、それにもまして気泡10の収縮による負圧によって図20(c)に示すように、可動分離膜5は第2液流路4側に変位する。消泡後も、変位した領域に近接した領域が追従して変位する。そして、この進行する波動のうねりが、液流路内の液体を輸送することで、吐出液体のリフィルが促される(図20(c)(d))。
【0119】
可動分離膜5の可動領域を充分長くとることで波動は減衰し、初期位置に戻ることで吐出液体のリフィルは完了する。波動の収束は可動分離膜の可動領域の吐出側に振動吸収部材を設置することで行なってもよい。また、本実施例では各ノズル毎に発泡液も循環する形態としてもよく、可動分離膜の進行波によって発泡液体も移動し循環する(図20(d))。また、この場合は蓄熱防止、残留気泡の除去にも効果ある。
【0120】
上記実施例のように、発熱体下流に可動分離膜の可動領域を設けることで、可動分離膜の波動は液体のリフィルを促すため、従来よりも高速吐出に対応できる。
【0121】
また、実施例において柔らかい素材の可動分離膜を使用した方がより高い効果が得られる。可動分離膜の厚さを薄くすることでも同様の効果が得られる。
【0122】
以下に、これまで説明した実施例に付随する具体例について説明する。
【0123】
まず、液体に熱を与えるための発熱体が設けられた素子基板の構成について説明する。
【0124】
図21は、本発明の液体吐出装置の一構成例を示す縦断面図で、(a)は後述する保護膜がある装置を示す図、(b)は保護膜がない装置を示す図である。
【0125】
図21に示すように、素子基板110上に、第2の液流路104と、分離壁となる可動分離膜105と、可動部材131と、第1の液流路103と、第1の液流路103を構成する溝が設けられている溝付部材132とが設けられている。
【0126】
素子基板110には、シリコン等の基体110f上に、絶縁および蓄熱を目的としたシリコン酸化膜またはチッ化シリコン膜110eが成膜されており、その上に0.01〜0.2μm厚の発熱体を構成するハフニュウムボライド(HfB2 )、チッ化タンタル(TaN)、タンタルアルミ(TaAl)等の電気抵抗層110dと、0.2〜1.0μm厚のアルミニウム等の配線電極110cとがパターニングされている。この2つの配線電極110cから電気抵抗層110dに電圧を印加し、電気抵抗層110dに電流を流して発熱させる。配線電極110c間の電気抵抗層110d上には、酸化シリコンやチッ化シリコン等の保護層110bが0.1〜0.2μm厚で形成され、さらにその上に、0.1〜0.6μm厚のタンタル等の耐キャビテーション層110aが成膜されており、インク等各種の液体から電気抵抗層110dを保護している。
【0127】
特に、気泡の発生、消泡の際に発生する圧力や衝撃波は非常に強く、堅くてもろい酸化膜の耐久性を著しく低下させるため、金属材料のタンタル(Ta)等が耐キャビテーション層110aとして用いられる。
【0128】
また、液体、液流路構成、抵抗材料の組み合わせにより上述の保護層を必要としない構成でもよく、その例を図21(b)に示す。
【0129】
このような保護層を必要としない抵抗層の材料としては、イリジュウム=タンタル=アルミ合金等が挙げられる。特に、本発明において、発泡のための液体を吐出液と分離して発泡に適したものにできるため、このように保護層がない場合に有利である。
【0130】
このように、上述した実施例における発熱体102の構成としては、配線電極110c間の電気抵抗層110d(発熱部)だけででもよく、また電気抵抗層110dを保護する保護層を含むものでもよい。
【0131】
本実施例においては、発熱体102として、電気信号に応じて発熱する抵抗層で構成された発熱部を有するものを用いたが、本発明は、これに限られることなく、吐出液を吐出させるのに十分な気泡を発泡液に生じさせるものであればよい。例えば、発熱部としてレーザ等の光を受けることで発熱するような光熱変換体や高周波を受けることで発熱するような発熱部を有する発熱体でもよい。
【0132】
なお、前述の素子基板110には、発熱部を構成する電気抵抗層110dとこの電気抵抗層110dに電気信号を供給するための配線電極110cとで構成される電気熱変換体の他に、この電気熱変換素子を選択的に駆動するためのトランジスタ、ダイオード、ラッチ、シフトレジスタ等の機能素子が一体的に半導体製造工程によって作り込まれていてもよい。
【0133】
また、上述したような素子基板110に設けられている電気熱変換体の発熱部を駆動し、液体を吐出するためには、電気抵抗層110dに配線電極110cを介して矩形パルスを印加し、配線電極110c間の電気抵抗層110dを急峻に発熱させればよい。
【0134】
図22は、図21に示した電気抵抗層110dに印加する電圧波形を示す図である。
【0135】
上述した実施例における液体吐出装置においては、それぞれ電圧24V、パルス幅7μsec、電流150mA、電気信号を6kHzで加えることで発熱体を駆動させ、前述のような動作によって、吐出口から液体であるインクを吐出させた。しかしながら、本発明における駆動信号の条件はこれに限られることなく、発泡液を適正に発泡させることができる駆動信号であればよい。
【0136】
以下に、部品点数の削減を図りながらも、2つの共通液室を有し、各共通液室に異なる液体を良好に分離して導入することができ、コストダウンを可能とする液体吐出装置の構造例について説明する。
【0137】
図23は、本発明の液体吐出装置の一構成例を示す模式図であり、図21において示した例と同じ構成要素については同じ符号を用いており、詳しい説明はここでは省略する。
【0138】
図23に示す液体吐出装置における溝付部材132は、吐出口101を有するオリフィスプレート135と、複数の第1の液流路103を構成する複数の溝と、複数の第1の液流路103に共通して連通し、第1の液流路103に液体(吐出液)を供給するための第1の共通液室143を構成する凹部とから概略構成されている。
【0139】
この溝付部材132の下側部分に可動部材131と少なくとも一部において接着された可動分離膜105を接合することにより、複数の第1の液流路103が形成される。溝付部材132には、その上部から第1の共通液室143内に到達する第1の液体供給路133が設けられており、また、その上部から可動部材131及び可動分離膜105を突き抜けて第2の共通液室144内に到達する第2の液体供給路134が設けられている。
【0140】
第1の液体(吐出液)は、図23中矢印Cで示すように、第1の液体供給路133及び第1の共通液室143を経て第1の液流路103に供給され、第2の液体(発泡液)は、図23中矢印Dで示すように、第2の液体供給路134及び第2の共通液室144を経て第2の液流路104に供給されるようになっている。
【0141】
なお、本実施例においては、第2の液体供給路134が第1の液体供給路133と平行して配されているが、本発明は、これに限られることはなく、第1の共通液室143の外側に設けられた可動分離膜105を貫通して、第2の共通液室144に連通するように形成されればどのように配されてもよい。
【0142】
また、第2の液体供給路134の太さ(直径)に関しては、第2の液体の供給量を考慮して決められ、第2の液体供給路134の形状においては、丸形状である必要はなく矩形状等でもよい。
【0143】
また、第2の共通液室144においては、溝付部材132を可動分離膜105で仕切ることによって形成することができる。形成の方法としては、基板110上にドライフィルムで共有液室枠と第2の液路壁を形成し、可動分離膜105を固定した溝付部材132と可動分離膜105との結合体と基板110とを貼り合わせることにより第2の共通液室144や第2の液流路104を形成してもよい。
【0144】
図24は、本発明の液体吐出装置の一構成例を示す分解斜視図である。
【0145】
本実施例においては、アルミニウム等の金属で形成された支持体136上に、前述のように、発泡液に対して膜沸騰による気泡を発生させるための熱を発生する発熱体102としての電気熱変換素子が複数設けられた素子基板110が設けられている。
【0146】
素子基板110上には、DFドライフィルムにより形成された第2の液流路104を構成する複数の溝と、複数の第2の液流路104に連通し、それぞれの第2の液流路104に発泡液を供給するための第2の共通液室(共通発泡液室)144を構成する凹部と、前述した可動部材131が接着された可動分離膜105とが設けられている。
【0147】
溝付部材132においては、可動分離膜105と接合されることで第1の液流路(吐出液流路)103を構成する溝と、この吐出液流路に連通し、それぞれの第1の液流路103に吐出液を供給するための第1の共通液室(共通吐出液室)143を構成するための凹部と、第1の共通液室143に吐出液を供給するための第1の液体供給路(吐出液供給路)133と、第2の共通液室144に発泡液を供給するための第2の液体供給路(発泡液供給路)134とを有している。第2の液体供給路134は、第1の共通液室133の外側に設けられた可動部材131及び可動分離膜105を貫通して第2の共通液室144に連通する連通路に繁がっており、この連通路によって吐出液と混合することなく発泡液を第2の共通液室144に供給することができる。
【0148】
なお、素子基板110、可動部材131、可動分離膜105及び溝付部材132の配置関係は、素子基板110の発熱体102に対応して可動部材131が配置されており、この可動部材131に対応して第1の液流路103が設けられている。また、本実施例においては、第2の液体供給路134を1つの溝付部材132に設けた例について示したが、液体の供給量に応じて複数個設けてもよい。さらに、第1の液体供給路133と第2の液体供給路134の流路断面積は供給量に比例して決めればよい。このような流路断面積の最適化により、溝付部材132等を構成する部品のより一層の小型化を図ることも可能である。
【0149】
以上説明したように本実施例によれば、第2の液流路104に第2の液体を供給する第2の液体供給路134と、第1の液流路103に第1の液体を供給する第1の液体供給路133とが同一の溝付部材132としての溝付天板からなることにより部品点数が削減でき、工程の短縮化とコストダウンが可能となる。
【0150】
また、第2の液流路104に連通した第2の共通液室144への第2の液体の供給においては、第1の液体と第2の液体とを分離する可動分離膜105を突き抜ける方向で第2の液流路104によって行われる構造であるため、可動分離膜105と溝付部材132と発熱体102が形成された基板110との貼り合わせ工程が1度で済み、作りやすさが向上するとともに、貼り合わせ精度が向上し、良好に吐出させることができる。
【0151】
また、第2の液体は、可動分離膜105を突き抜けて第2の共通液室144へ供給されるため、第2の液流路104への第2の液体の供給が確実となり、供給量が十分確保できるため、安定した吐出が可能となる。
【0152】
上述したように本発明においては、可動部材131が接着された可動分離膜105を有する構成によって、従来の液体吐出装置よりも高い吐出力や吐出効率でしかも高速に液体を吐出させることができる。発泡液として前述のような性質の液体を用いればよく、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、トルエン、キシレン、二塩化メチレン、トリクレン、フレオンTF、フレオンBF、エチルエーテル、ジオキサン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、水等およびこれらの混合物が挙げられる。
【0153】
吐出液としては、発泡性の有無、熱的性質に関係なく様々な液体を用いることができる。また、従来、吐出が困難であった発泡性が低い液体、熱によって変質、劣化しやすい液体や高粘度液体等であっても利用することができる。
【0154】
ただし、吐出液の性質として吐出液自身、または発泡液との反応によって、吐出や発泡また可動分離膜や可動部材の動作等を妨げるような液体でないことが望まれる。
【0155】
記録用の吐出液体としては、高粘度インク等をも利用することができる。
【0156】
その他の吐出液体としては、熱に弱い医薬品や香水等の液体を利用することもできる。
【0157】
発泡液と吐出液に以下で示すような組成の液体を組み合わせて吐出させて記録を行った。その結果、従来の液体吐出装置では吐出が困難であった十数cp粘度の液体はもちろん150cpという非常に高い粘度の液体で良好に吐出することができ、高画質な記録物を得ることができた。
ところで、前述したような従来吐出されにくいとされていた液体の場合には、吐出速度が低いために、吐出方向性のバラツキが助長され記録紙上のドットの着弾精度が悪く、また吐出不安定による吐出量のバラツキが生じこれらのことで、高品位画像が得にくかった。しかし、上述した実施例における構成においては、気泡の発生を発泡液を用いることで充分に、しかも安定して行うことができる。このことで、液滴の着弾精度向上とインク吐出量の安定化を図ることができ、記録画像品位を著しく向上することができた。
【0158】
次に、本発明の液体吐出装置の製造工程について説明する。
【0159】
大まかには、素子基板上に第2の液流路の壁を形成し、その上に可動分離膜を取り付け、さらにその上に第1の液流路を構成する溝等が設けられた溝付部材を取り付ける。もしくは、第2の液流路の壁を形成した後、この壁の上に可動部材が接着された可動分離膜が取り付けられた溝付部材を接合することで装置の製造を行った。
【0160】
さらに、第2の液流路の作製方法について詳しく説明する。
【0161】
まず、素子基板(シリコンウエハ)上に、半導体と同様の製造装置を用いてハフニュウムボライドやチッ化タンタル等からなる発熱体を有する電気熱変換用素子を形成し、その後、次工程における感光性樹脂との密着性の向上を目的として素子基板の表面に洗浄を施した。さらに、密着性を向上させるには、素子基板表面に紫外線−オゾン等による表面改質を行った後、例えばシランカップリング剤(日本ユニカ製:A189)をエチルアルコールで1重量%に希釈した液を上記改質表面上にスピンコートすればよい。
【0162】
次に、表面洗浄を行い、密着性を向上させた基板上に、紫外線感光性樹脂フィルム(東京応化製:ドライフィルム オーディルSY−318)DFをラミネートした。
【0163】
次に、ドライフィルムDF上にフォトマスクPMを配し、このフォトマスクPMを介してドライフィルムDFのうち、第2の流路壁として残す部分に紫外線を照射した。この露光工程は、キヤノン(株)製:MPA−600を用いて行い、約600mJ/cm2 の露光量で行った。
【0164】
次に、ドライフィルムDFを、キシレンとブチルセルソルビアセテートとの混合液からなる現像液(東京応化製:BMRC−3)で現像し、未露光部分を溶解させ、露光して硬化した部分を第2の液流路の壁部分として形成した。さらに、素子基板表面に残った残渣を酸素プラズマアッシング装置(アルカンテック社製:MAS−800)で約90秒間処理して取り除き、引き続き、150℃で2時間、さらに紫外線照射100mJ/cm2 を行って露光部分を完全に硬化させた。
【0165】
以上の方法により、上記シリコン基板から分割、作製される複数のヒータボード(素子基板)に対し、一様に第2の液流路を精度よく形成することができる。すなわち、シリコン基板を、厚さ0.05mmのダイヤモンドブレードを取り付けたダイシングマシン(東京精密製:AWD−4000)で各々のヒータボード1に切断、分離した。分離されたヒータボードを接着剤(東レ製:SE4400)でアルミベースプレート上に固定した。
【0166】
次いで、予めアルミベースプレート上に接合しておいたプリント基板と、ヒータボードとを直径0.05mmのアルミワイヤで接続した。
【0167】
次に、このようにして得られたヒータボードに、上述の方法で溝付部材と可動分離膜との接合体を位置決め接合した。すなわち、可動分離膜を有する溝付部材とヒータボードとを位置決めし、押さえバネにより係合、固定した後、インク・発泡液用供給部材をアルミベースプレート上に接合固定し、アルミワイヤ間、溝付部材とヒータボードとインク・発泡液用供給部材との隙間をシリコーンシーラント(東芝シリコーン製:TSE399)で封止して完成させた。
【0168】
以上の製法で、第2の液流路を形成することにより、各ヒータボードのヒータに対して位置ズレのない精度の良い流路を得ることができる。特に、溝付部材と可動分離膜とをあらかじめ、先の工程で接合しておくことで、第1の液流路と可動部材の位置精度を高めることができる。そして、これらの高精度・製造技術によって、吐出安定化が図られ印字品位が向上し、また、ウエハ上に一括で形成することが可能なため、多量に低コストで製造することが可能である。
【0169】
なお、本実施例においては、第2の液流路を形成するために紫外線硬化型のドライフィルムを用いたが、紫外域、特に248nm付近に吸収帯域をもつ樹脂を用い、ラミネート後、硬化させ、エキシマレーザで第2の液流路となる部分の樹脂を直接除去することによっても得ることが可能である。
【0170】
また、第1の液流路等は、吐出口を有するオリフィスプレートと第1の液流路を構成する溝と、複数の第1の液流路に共通に連通し第1の液体をそれぞれの液流に供給するための第1の共通液室を構成する凹部を有する溝付天板を、上述した基板と可動分離膜の結合体に接合することで形成した。可動分離膜は、この溝付天板と第2の液流路壁とできょう持されることで固定される。なお、可動分離膜は基板側に固定されるだけでなく、上述したように、溝付天板に固定された後、基板と位置決め固定しても良い。
【0171】
方向規制手段となる可動部材131の材料としては、耐久性の高い、銀、ニッケル、金、鉄、チタン、アルミニュウム、白金、タンタル、ステンレス、りん青銅等の金属、およびその合金、または、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン等のニトリル基を有する樹脂、ポリアミド等のアミド基を有する樹脂、ポリカーボネイト等のカルボキシル基を有する樹脂、ポリアセタール等のアルデヒド基を持つ樹脂、ポリサルフォン等のスルホン基を持つ樹脂、そのほか液晶ポリマー等の樹脂およびその化合物、耐インク性の高い、金、タングステン、タンタル、ニッケル、ステンレス、チタン等の金属、これらの合金および耐インク性に関してはこれらを表面にコーティングしたもの若しくは、ポリアミド等のアミド基を有する樹脂、ポリアセタール等のアルデヒド基を持つ樹脂、ポリエーテルエーテルケトン等のケトン基を有する樹脂、ポリイミド等のイミド基を有する樹脂、フェノール樹脂等の水酸基を有する樹脂、ポリエチレン等のエチル基を有する樹脂、ポリプロピレン等のアルキル基を持つ樹脂、エポキシ樹脂等のエポキシ基を持つ樹脂、メラミン樹脂等のアミノ基を持つ樹脂、キシレン樹脂等のメチロール基を持つ樹脂およびその化合物、さらに二酸化珪素等のセラミックおよびその化合物が望ましい。
【0172】
また、可動分離膜105の材質としては、前述したポリイミドの他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、シリコンゴム、ポリサルフォン、の近年のエンジニアリングプラスチックに代表される耐熱性、耐溶剤性、成型性が良好で、弾性があり薄膜化が可能な樹脂、およびその化合物が望ましい。
【0173】
また、可動分離膜105の厚さは、分離壁としての強度を達成でき、膨張、収縮が良好に動作するという観点からその材質と形状等を考慮して決定すればよいが、0.5μm〜10μm程度が望ましい。
【0174】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
(1)液流路が、輸送される液体が流れる第1の流路と、気泡が発生する液体を収容する第2の流路との2つに分けられているので、熱に弱い液体や発泡が生じにくい液体であっても輸送することができ、また、発熱体上にコゲ等の堆積物が生成されることはない。
(2)輸送される液体が第1の液流路を流れる方向に関する発熱体の下流側端部に対面する可動領域の個所と可動領域の下流側端部との間隔が、前記方向に関する発熱体の上流側端部に対面する可動領域の個所と可動領域の上流側端部との間隔より長くなるように、発熱体と可動分離膜とを配することにより、可動分離膜の可動領域の下流側が上流側より大きく変位するので、液体を迅速に輸送することが可能となる。
(3)可動分離膜上に設けられ、自由端と支点とを有する圧力方向制御部材を設けることにより、発生した圧力を効率的に液体の流れの下流方向に向かわせることができ、また、バック波の影響を防止することができる。それにより、液体の逆流が発生することはなく、高効率で、液体を輸送することができる。
(4)特に、気泡を発生させるための複数の発熱体を第2の流路内に第1の流路に沿った方向に設け、その複数の発熱体を順次駆動させることで、より高効率で液体を輸送することが可能となる。
(5)電気モーターにより駆動させる回転子を設ける必要がないため、小型化が可能となり、近年において小型化、軽量化が求められている医療機器やバイオテクノロジー、OA機器等に組み込まれる場合においても、システムが大型化することはない。
(6)発熱体を駆動させるタイミングをコントロールすることにより、液体の流速を変化させることが可能となり、1/2000g/sec以下の微量定量の液体の輸送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す流路方向の断面模式図
【図2】本発明に適用可能な液体吐出方法の第1の例を説明するための流路方向の断面図
【図3】本発明に適用可能な液体吐出方法の第2の例を説明するための流路方向の断面図
【図4】本発明の液体吐出方法における可動分離膜の変位工程を説明するための流路方向の断面図
【図5】液体輸送装置の発熱体と第2の液流路との配置関係の一例を説明するための図
【図6】液体輸送装置の発熱体と第2の液流路との配置関係の別の例を説明するための図
【図7】本発明の液体吐出ヘッドの第2実施例の構成を示す流路方向の断面模式図
【図8】第2実施例における輸送時の様子を示す外観図
【図9】第2実施例の動作を説明するための図
【図10】第3実施例の構成及びその動作を説明するための図
【図11】2グループを構成する発熱体A及びBと第2の液流路との配置関係の一例を説明するための図
【図12】2グループを構成する発熱体A及びBと第2の液流路との配置関係の別の例を説明するための図
【図13】本発明の第4実施例における可動分離膜の変位工程を説明するための流路方向の断面図
【図14】第4実施例における輸送時の様子を示す外観図
【図15】第5実施例の構成及びその動作を説明するための図
【図16】第6実施例の構成及びその動作を説明するための図
【図17】第7実施例の構成及びその動作を説明するための図
【図18】第8実施例の構成及びその動作を説明するための図
【図19】本発明、液体輸送装置の1適用例である液体吐出ヘッド(第9実施例)の構成および動作を説明するためのノズルの断面図
【図20】別の適応例である液体吐出ヘッド(第10実施例)の構成および動作(特に最大発泡以降)を説明するためのノズルの断面図
【図21】本発明の液体吐出装置の一構成例を示す縦断面図であり、(a)は保護膜がある装置を示す図、(b)は保護膜がない装置を示す図
【図22】図5に示した電気抵抗層に印加する電圧波形を示す図
【図23】本発明の液体吐出装置の一構成例を示す模式図
【図24】本発明の液体吐出装置の一構成例を示す分解斜視図
【符号の説明】
1 基板
2、12、22 発熱体
3、13、23 第1液流路
4、14、24 第2液流路
5、15、25 可動分離膜
6 圧力方向制御部材
6c 自由端
6d 支点
7 上方変位規制部材
8 分離壁
9 狭窄部
10 気泡
11 吐出口
B 気泡発生領域
Claims (19)
- 輸送される液体が流れる第1の液流路と、
気泡が発生する液体を収容し、気泡を発生させるための発熱体が設けられた第2の液流路と、
前記第1の液流路と前記第2の液流路とを分離するように設けられ、前記発熱体に対面する様に可動領域を有する可動分離膜と、を用い、
前記輸送される液体が前記第1の液流路を流れる方向に関する前記発熱体の下流側端部に対面する前記可動領域の個所と前記可動領域の下流側端部との間隔が、前記方向に関する前記発熱体の上流側端部に対面する前記可動領域の個所と前記可動領域の上流側端部との間隔より長くなるように、前記発熱体と前記可動分離膜とを配し、前記発熱体によって発生した気泡の圧力を用いて、前記可動分離膜の前記可動領域を前記第1の液流路側に変位させて、前記輸送される液体を前記第1の液流路に沿った方向に輸送することを特徴とする液体輸送方法。 - 前記発熱体は前記第1の液流路に沿った方向に複数設けられ、前記発熱体を順次駆動させることにより前記液体を輸送することを特徴とする請求項1に記載の液体輸送方法。
- 前記第2の液流路において、前記第1の液流路に沿った所定方向に前記空間を設けるように配置された第1の発熱体群と、前記所定方向とは逆の方向に前記空間を設けるように配置された第2の発熱体群とを選択して駆動させることにより、前記輸送される液体の輸送方向の変更が可能である請求項2に記載の液体輸送方法。
- 前記気泡の発生により生じる圧力によって、前記輸送される液体の輸送方向に進行する進行波を前記可動分離膜に生じさせて、前記液体を輸送することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 前記可動分離膜を前記第2の液流路側に変位させることにより、前記輸送される液体を輸送することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 前記可動分離膜を前記第1の液流路側に変位させることにより、前記気泡が発生する液体を輸送することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 輸送される液体が流れる第1の液流路と、
気泡が発生する液体を収容し、気泡を発生させるための発熱体が前記第1の液流路に沿って複数設けられた第2の液流路と、
前記第1の液流路と前記第2の液流路とを分離するように、前記発熱体に対面する位置に、前記複数の発熱体にまたがって設けられた可動分離膜と、
前記可動分離膜上に設けられ、前記複数の発熱体の各々に対向する位置に配置された自由端と、前記第1の液流路において液体が輸送される方向に関して、前記第2の液流路において前記複数の発熱体の各々よりも上流側の位置に対向配置された支点とを有する複数の圧力方向制御部材と、を用い、
前記発熱体によって発生した気泡の圧力を前記可動分離膜を介して前記圧力方向制御部材に作用させ、前記自由端を前記第1の液流路側に変位させることにより、前記輸送される液体を前記支点から前記変位させられた前記自由端へ向かう方向に沿って輸送することを特徴とする液体輸送方法。 - 前記複数の発熱体を順次駆動させることにより前記液体を輸送することを特徴とする請求項7に記載の液体輸送方法。
- 前記発熱体に対応する前記圧力方向制御部材の自由端が、前記輸送される液体を輸送する方向に関して前記発熱体の面積中心よりも下流側に位置することを特徴とする請求項7または8に記載の液体輸送方法。
- 前記圧力方向制御部材を前記複数の発熱体のうちの隣り合う2つの発熱体にまたがるように配置し、
前記2つの発熱体の中間点に対応する支点と、前記支点の両側に位置する第1及び第2の自由端とを有する前記圧力方向制御部材を用い、
前記第1の自由端に対応した第1の発熱体群と、前記第2の自由端に対応した第2の発熱体群と、を選択して駆動させることにより、前記輸送される液体の輸送方向の変更が可能である請求項9に記載の液体輸送方法。 - 前記気泡の発生により生じる圧力によって、前記可動分離膜を振動させ、前記圧力方向制御部材を変位させることにより、前記液体を輸送することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 前記圧力方向制御部材を前記第2の液流路側に変位させることにより、前記輸送される液体を輸送することを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 前記圧力方向制御部材を前記第1の液流路側に変位させることにより、前記気泡が発生する液体を輸送することを特徴とする請求項7〜12のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 前記圧力方向制御部材は、前記可動分離膜と同じ材質から成ることを特徴とする請求項7〜13のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 前記圧力方向制御部材は、金属で構成されていることを特徴とする請求項7〜14のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 前記発熱体は、電気信号を受けることにより熱を発生する電気熱変換体であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 前記気泡は、前記発熱体において発生する熱によって前記気泡が発生する液体に膜沸騰を生じさせることにより発生することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の液体輸送方法。
- 輸送される液体が流れる第1の液流路と、
気泡が発生する液体を収容し、気泡を発生させるための発熱体が設けられた第2の液流路と、
前記第1の液流路と前記第2の液流路とを分離するように設けられ、前記発熱体に対面する様に可動領域を有する可動分離膜と、を有し、
前記輸送される液体が前記第1の液流路を流れる方向に関する前記発熱体の下流側端部に対面する前記可動領域の個所と前記可動領域の下流側端部との間隔が、前記方向に関する前記発熱体の上流側端部に対面する前記可動領域の個所と前記可動領域の上流側端部との間隔より長くなるように、前記発熱体と前記可動分離膜とを配し、前記発熱体によって発生した気泡の圧力を用いて、前記可動分離膜の前記可動領域を前記第1の液流路側に変位させて、前記輸送される液体を前記第1の液流路に沿った方向に輸送することを特徴とする液体輸送装置。 - 輸送される液体が流れる第1の液流路と、
気泡が発生する液体を収容し、気泡を発生させるための発熱体が前記第1の液流路に沿って複数設けられた第2の液流路と、
前記第1の液流路と前記第2の液流路とを分離するように、前記発熱体に対面する位置に、前記複数の発熱体にまたがって設けられた可動分離膜と、
前記可動分離膜上に設けられ、前記複数の発熱体の各々に対向する位置に配置された自由端と、前記第1の液流路において液体が輸送される方向に関して、前記第2の液流路において前記複数の発熱体の各々よりも上流側の位置に対向配置された支点とを有する複数の圧力方向制御部材と、を有し、
前記発熱体によって発生した気泡の圧力を前記可動分離膜を介して前記圧力方向制御部材に作用させ、前記自由端を前記第1の液流路側に変位させることにより、前記輸送される液体を前記支点から前記変位させられた前記自由端へ向かう方向に沿って輸送することを特徴とする液体輸送装置。
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