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JP3610111B2 - 電解質溶液分析装置および電解質溶液分析方法 - Google Patents

電解質溶液分析装置および電解質溶液分析方法 Download PDF

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JP3610111B2
JP3610111B2 JP04202295A JP4202295A JP3610111B2 JP 3610111 B2 JP3610111 B2 JP 3610111B2 JP 04202295 A JP04202295 A JP 04202295A JP 4202295 A JP4202295 A JP 4202295A JP 3610111 B2 JP3610111 B2 JP 3610111B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、尿や血液等の電解質溶液を定量分析する際に用いられる電解質溶液分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
検査試料として採取した尿や血液等を定量分析する手段として、これらの試料液をイオン選択性電極を用いて定量分析する電解質溶液分析装置が従来より用いられている。この電解質溶液分析装置は、図10に示すように、フロー型測定セル7と、このフロー型測定セル7の入口側に試料液導入管6を介して接続された試料ポット1と、前記フロー型測定セル7の出口側に細径(例えば内径1mm以下)の吸引管8を介して接続された吸引ポンプ9とを有し、試料ポット1に注入された試料液等の電解質溶液を吸引ポンプ9の吸引力でフロー型測定セル7に導入し、このフロー型測定セル内に設けられたイオン選択性電極により電解質溶液中の電解質成分を定量測定後、廃液タンク25への排液を行うように構成されている。なお、図中2は試料ポット1に試料液を注入する試料液注入ノズル、3は試料ポット1に校正するための標準液を注入する標準液注入ノズル、4は試料ポット1に希釈液を注入する希釈液注入ノズル、5は試料ポット1に注入された試料液等を撹拌する撹拌機を示している。
【0003】
ところで、上記のように構成される電解質溶液分析装置では、フロー型測定セル7に電解質溶液を導入して定量分析を行なう場合にフロー型測定セル7に空気が入り込むと、正確な分析データを得ることができなくなる。このため、従来では試料ポット1から試料液導入管6を通じてフロー型測定セル7に空気が入り込まないようにするために、試料ポット1に注入された電解質溶液を試料液導入管6を通じてフロー型測定セル7に導入した後、電解質溶液の一部を試料ポット1に残留させて定量分析を実施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、試料ポット1に電解質溶液を残留させて定量分析を行なうと、フロー型測定セル7での測定が終了した後でフロー型測定セル7内の電解質溶液に試料ポット1内の残留液を加えた総量を順次排出する必要があり、残留液の排出が終了するまでは試料ポット1に次の試料液等を注入することができないため、多数の試料を連続して処理する場合に時間がかかるという問題があった。
【0005】
この発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で処理することのできる電解質濃度分析装置および電解質濃度分析方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、フロー型測定セルを有する測定部と、前記フロー型測定セルの入口側に試料液導入管を介して接続された試料収容部と、前記フロー型測定セルの出口側に吸引管を介して接続された吸引手段とを有し、前記試料収容部に注入された電解質溶液を前記吸引手段の吸引力で前記フロー型測定セルに導入し、前記フロー型測定セル内に設けられたイオン選択性電極により前記電解質溶液中の電解質成分を定量分析する電解質溶液分析装置において前記試料液導入管に接続されたバイパス管を介して、前記試料収容部に注入された電解質溶液を排出する電解質溶液排出手段と少なくとも上記吸引手段と電解質溶液排出手段の動作を制御する制御部とを設けたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項2の発明は、前記電解質溶液排出手段は、少なくとも前記フロー型測定セルから上流への流れを選択的に阻止するための切換え弁と、この切換え弁に接続されたバイパス管を通じて前記試料収容内の残留液を吸引排出する残留液排出手段とを具備し、前記制御部が前記切換え弁と前記残留液排出手段とを制御するように構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3の発明は、前記電解質溶液排出手段は、前記フロー型測定セルの上流および又は下流への流れを選択的に阻止するための切換え弁と、この切換え弁を前記フロー型測定セルをバイパスして前記試料液導入管に接続するバイパス管とを具備してなることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4の発明は、フロー型測定セルを有する測定部と、前記フロー型測定セルの入口側に試料液導入管を介して接続された試料収容部と、前記フロー型測定セルの出口側に吸引管を介して接続された吸引手段とを有し、前記試料収容部に注入された電解質溶液を前記吸引手段の吸引力で前記フロー型測定セルに導入し、前記フロー型測定セル内に設けられたイオン選択性電極により前記電解質溶液中の電解質成分を定量分析するに当り、前記試料収容部に余剰量の電解質溶液を供給し、この一部をフロー型測定セルに満たした後、前記フロー型測定セル内に電解質溶液を維持したまま少なくとも前記収容部内に残った電解質溶液を排出すると共に次回測定用の電解質溶液を前記試料収容部に供給することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
請求項1乃至請求項4の発明によると、フロー型測定セルに電解質溶液を導入して定量分析を行なっている間に試料収容部に別の電解質溶液を注入することが可能となるので、分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で処理することができる。
【0011】
【実施例】
以下、この発明の第1の実施例を図1を参照して説明する。
図1はこの発明の第1実施例に係る電解質濃度分析装置の概略的な構成を示しており、この電解質濃度分析装置の液供給部31は、患者由来の試料液や標準液等の電解質溶液をフロー型測定セルに供給するための構成で、具体的には各種電解質溶液を分注可能な公知の分注ノズル、シリンジ、輸送チューブ等からなる分注手段と、この分注手段により分注された充分量の電解質溶液を収容する試料収容部と、この試料収容部とフロー型測定セルとを連通して電解質溶液の導入を担う電解質溶液導入管とを含んでいる。
【0012】
測定部32は上流端が電解質溶液導入管と連通して電解質溶液が貫流し得る測定管路と、該管路内に電極部を露呈配置したイオン選択性電極を有するフロー型測定セルを形成している。
【0013】
イオン選択性電極は各種公知であり、必要に応じた複数種の電極を管路に沿って並べるのが好ましい。
吸引手段33はポンプ、シリンジのような公知の液体輸送を行う手段であり、フロー型測定セルの測定用管路の下流端(出口側)と吸引用管路を介して連通し、試料収容部に収容されている液体を電解質溶液導入管を経てフロー型測定セル内に輸送すると共に測定後の電解質溶液についてはフロー型測定セルから吸引用管路を経て排出するものである。
【0014】
電解質溶液排出手段34は少なくとも1本の管路からなり、試料収容部内の液体を測定部を経ることなく排出するものであり、管路の上流端は測定部32の上流側、好ましくは測定用管路の上流端近傍に直結しているか或いは切換え可能な弁を介して連通しているように接続している。
【0015】
電解質溶液排出手段34の吸引源としては吸引手段に兼用させることもできるし、別途の吸引手段に連結してもよい。
フロー型測定セルの下流と連結した吸引ポンプに電解質溶液排出手段34の管路の下流端を連結させる場合には、測定用管路の下流端と吸引手段33との間に接続部を設ける。
【0016】
ここで、電解質溶液排出手段の管路の下流端は、その上端端が弁を介さずに直結している場合には弁を介在させて測定部32の下流側に接続するか或いは別途の吸引手段に連結することで、試料収容部内の液体を測定部32か電解質溶液排出手段34かのいずれかに選択的に輸送する構成にする。
【0017】
一方、電解質溶液排出手段の管路の下流端は、その上流端が弁を介して接続している場合には弁を介さずに測定部32の下流側に直結させることもできる。
制御部35は前述した液供給部31、測定部32、吸引手段33、電解質溶液排出手段34と接続し、液供給部31および測定部32による動作に対応するように吸引手段33および電解質溶液排出手段34を動作制御するものである。このとき、制御部35は吸引手段33と電解質溶液排出手段34を制御することで、試料収容部内の液体を測定部32か電解質溶液排出手段34かのいずれかに選択的に輸送させる設定になっている。
【0018】
電解質溶液排出手段34の制御とは、弁の開閉切換え及び又は別途の吸引手段のオンオフ切換えという。
かかる構成によれば、次のような作用を奏する。すなわち、制御部35の指令によって試料液、標準液等の各種電解質溶液が液供給部31の液体収容部に収容される。ここで、収容する電解質溶液の収容順序、希釈、撹拌等の前処理若しくは各分注量は予め制御部35中で設定された内容に応じて決められる。
【0019】
次に試料収容部内の電解質溶液の一部が吸引手段33の作動によって電解質溶液導入管を経てフロー型測定セルの測定用管路に導かれる。ここで、フロー型測定セル内では少なくとも測定用管路が今回測定しようとする電解質溶液で満たされる程度、好ましくは測定用管路、特にイオン選択性電極が充分馴染む程度の流量での吸引が実行されるものの、試料収容部内には依然として余剰の電解質溶液が残っているので、測定用管路中に気泡が混入する虞はない。
【0020】
次いで制御部35が電解質溶液排出手段34と吸引手段33を制御することにより、測定用管路内に電解質溶液を維持したまま、試料収容部および電解質溶液導入管内の電解質溶液を電解質溶液排出手段34の管路を通じて排出する。これに続いて制御部35は予め決められた測定内容に応じて次回の電解質溶液に関する液供給部31の制御を行うことにより、フロー型測定セル内で今回の電解質溶液が測定終了するまでの間に次回の電解質溶液を試料収容部および電解質溶液導入管内に収容させた待機状態とする。
【0021】
一方、測定セル内の電解質溶液はイオン選択性電極により所定のイオン種に関する濃度に応じた出力が得られるように適宜の測定時間内に測定される。ここで、イオン選択性電極による測定時間は電極の種類や感応膜の露出面積等に応じて適宜決定される。従って、上記電解質溶液排出手段34と吸引手段33の制御は、制御部35における測定時間に応じて設定される。これにより測定部32によるイオン濃度の測定工程、電解質溶液排出手段34による今回測定用の電解質溶液の排出および液供給部31による次回測定用の電解質溶液の待機を効率良く並行処理する。
【0022】
測定部32でのイオン測定が終了すると、制御部35は電解質溶液排出手段34の動作を停止させたままの状態で測定用管路内の電解質溶液が測定セルの下流へ排出されるように吸引手段33を制御する。このとき、試料収容部および電解質溶液導入管内に待機していた次回測定用の電解質溶液は、今回測定した電解質溶液に後続して測定用管路内に導入される。
【0023】
このように、以下同様の操作により複数の電解質溶液を高精度な測定条件下で絶え間なく且つ迅速に連続測定できる。
次に、この発明の第2の実施例を図2および図3を参照して説明する。図2において、1は試料収容部としての試料ポット、2は試料ポット1に所定量の試料液を注入する試料液注入ノズル、3は試料ポット1に所定量の標準液を注入する標準液注入ノズル、4は試料ポット1に所定量の希釈液を注入する希釈液注入ノズル、5は試料ポット1に注入された試料液等を撹拌する撹拌機であり、前記試料ポット1の底部には試料液導入管6の一端が接続されている。
【0024】
前記試料液導入管6の他端は、試料液に含まれるNa等の少なくとも1種類のイオン濃度をイオン選択性電極により測定する公知のフロー型測定セル7の入口部に接続しており、このフロー型測定セル7の出口部には、試料ポット1に注入された試料液や標準液を吸引する吸引手段としての吸引ポンプ9が吸引管8を介して接続されている。
【0025】
また、10は試料ポット1に注入された試料液や標準液をフロー型測定セル7をバイパスして排出する電解質溶液排出部であり、この電解質溶液排出部10は、試料液導入管6の途中に設けられた切換え弁11と、この切換え弁11に接続されたバイパス管12と、このバイパス管12を通じて試料ポット1内の残留液を吸引排出する残留液排出ポンプ13とから構成されている。さらに、吸引管8とバイパス管12は共にポンプ9,13の下流で共通の廃液タンク26に接続している。
【0026】
上記の構成において、例えば試料ポット1に注入された試料液が、希釈液と撹拌され、混合された後に吸引ポンプ9の吸引力でフロー型測定セル7に導入した後、切換え弁11を切換えて残留液排出ポンプ13を駆動すると、試料ポット1内の残留液が試料液導入管6、切換え弁11、バイパス管12、残留液排出ポンプ13を通ってバイパスされて廃液タンク26に排出される。
【0027】
従って、この実施例ではフロー型測定セル7で測定を行なっている間に試料ポット1に次に測定される標準液や試料液を注入することができるので、分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で処理することができる。
【0028】
図3は上述した試料液注入ノズル2、標準液注入ノズル3、希釈液注入ノズル4、撹拌機5、吸引ポンプ9、切換え弁11および残留液排出ポンプ13の作動状況を示すタイムチャートであり、同図に示すように、時刻t1では試料ポット1への試料液及び希釈液の注入が開始され、時刻t1から所定時間経過した時刻t2からt3かけて撹拌機5による撹拌が行われ、時刻t3では、吸引ポンプ9が作動して、試料ポット1に注入された試料液がフロー型測定セル7に導入される。そして、時刻t3から所定時間経過した時刻t4では、吸引ポンプ9が停止してフロー型測定セル7への試料液の導入が終了する。
【0029】
また、時刻t3から所定時間経過した時刻t4では、切換え弁11が切り替わると共に残留液排出ポンプ13が作動し、試料ポット1に残留している試料液が試料液導入管6、切換え弁11、バイパス管12、残留液排出ポンプ13を通って廃液タンク26へ排出される。そして、試料ポット1に残留している試料液の排出が終了する時刻t5に達すると、残留液排出ポンプ13が停止する。また、このとき切換え弁11が切り替わると共に標準液注入ノズル3が作動し、時刻t5から時刻t6にかけて試料ポット1に次の測定試料である標準液が注入される。そして、時刻t5から所定時間経過した時刻t7では、吸引ポンプ9が再び作動し、試料ポット1に注入された標準液がフロー型測定セル7に導入されると同時にフロー型測定セル7内に滞留していた試料液が廃液タンク26へ排出される。このように標準液の注入と撹拌は試料液がフロー型測定セル7から排出される前に開始し、好ましくは撹拌までを終了させるように制御すれば、一つの測定終了時に次の被測定液が後続した待機状態となるので、より一層の処理の効率化が図れる点で好ましい。以下、上述した動作を繰り返して試料液と標準液の測定が交互に繰り返される。
【0030】
なお、少なくとも希釈液注入ノズル4、好ましくは各ノズル2,3,4の全てが適宜の吐出勢い或いは吐出角度によって液流を生じる場合や試料間の測定値変動が少ないためにコンタネネーションの影響を無視できるような分析項目の場合には、必ずしも撹拌機5は不要となり、その分だけ更に処理効率化を図ることができる。
【0031】
上述した第2の実施例では、フロー型測定セル7で試料液を導入して試料液の電解質成分を定量している間に試料ポット1に次に測定する標準液や試料液を注入することができるので、分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で処理することができる。
【0032】
また、血清を定量分析する場合に、標準液を血清正常値レベルの濃度にすることにより、試料ポット1を特に洗浄液で洗浄しなくても前回測定した試料液等のコンタミネーションの影響を受けることなく試料液を定量分析することができる。
【0033】
次に、この発明の第3の実施例を図4を参照して説明する。図4において、1は試料収容部としての試料ポット、2は試料ポット1に所定量の試料液を注入する試料液注入ノズル、3は試料ポット1に所定量の標準液を注入する標準液注入ノズル、4は試料ポット1に希釈液を注入する希釈液注入ノズル、5は試料ポット1に注入された試料液等を撹拌する撹拌機であり、前記試料ポット1の底部には試料液導入管6の一端が接続されている。
【0034】
前記試料液導入管6の他端は、試料液に含まれるNa等のイオン濃度をイオン選択性電極により測定するフロー型測定セル7の入口部に接続しており、このフロー型測定セル7の出口部には、試料ポット1に注入された試料液や標準液を吸引する吸引手段としての吸引ポンプ9が吸引管8を介して接続されている。
【0035】
また、10は試料ポット1に注入された試料液や標準液をフロー型測定セル7をバイパスして排出する電解質溶液排出部であり、この電解質溶液排出部10は、フロー型測定セル7の入口側に設けられた開閉弁14と、この開閉弁14の上流側の試料液導入管5から分岐した分岐管15と、この分岐管15を通じて試料ポット1内の残留液を吸引排出する残留液排出ポンプ16とから構成されている。さらに、吸引管8と分岐管15の下流には前述した第1実施例と同様に廃液タンク26が連通している。
【0036】
上記の構成において、例えば試料ポット1に注入された試料液を吸引ポンプ9の吸引力でフロー型測定セル7に導入した後、開閉弁14を閉じると共に残留液排出ポンプ16を駆動すると、試料ポット1に残留している試料液が試料液導入管6、分岐管15、残留液排出ポンプ16を通ってバイパスされて廃液タンク26に排出される。これにより、フロー型測定セル7で試料液を分析している間に試料ポット1に次に測定する標準液や試料液を注入することができるばかりでなく、測定終了後に既に次の被測定液を試料ポット1及び試料液導入管6に待機した状態となるので、分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で連続処理することができる。
【0037】
また、血清を定量分析する場合に、標準液を血清正常値レベルの濃度にすることにより、試料ポット1を特に洗浄液で洗浄しなくても前回測定した試料液等のコンタミネーションの影響を受けることなく試料液を定量分析することができる。
【0038】
次に、この発明の第4の実施例を図5および図6を参照して説明する。図5において、1は試料収容部としての試料ポット、2は試料ポット1に所定量の試料液を注入する試料液注入ノズル、3は試料ポット1に所定量の標準液を注入する標準液注入ノズル、4は試料ポット1に希釈液を注入する希釈液注入ノズル、5は試料ポット1に注入された試料液等を撹拌する撹拌機であり、前記試料ポット1の底部には試料液導入管6の一端が接続されている。
【0039】
前記試料液導入管6の他端は、試料液に含まれるNa等のイオン濃度をイオン選択性電極により測定するフロー型測定セル7の入口部に接続しており、このフロー型測定セル7の出口部には、試料ポット1に注入された試料液や標準液を吸引する吸引手段としての吸引ポンプ9が吸引管8を介して接続されている。
【0040】
また、10は試料ポット1に注入された試料液や標準液をフロー型測定セル7をバイパスして排出する電解質溶液排出部であり、この電解質溶液排出部10は、前記試料液導入管6の途中に設けられた第1の切換え弁17と、前記吸引管8の途中に設けられた第2の切換え弁18と、前記フロー型測定セル7をバイパスして第1の切換え弁17と第2の切換え弁18とを接続するバイパス管19とで構成されている。さらに、吸引管8は吸引ポンプ9の下流で廃液タンク27に接続している。
【0041】
上記の構成において、例えば試料ポット1に注入された試料液を吸引ポンプ9の吸引力でフロー型測定セル7に導入した後、第1の切換え弁17および第2の切換え弁18を切換えて吸引ポンプ9を駆動すると、試料ポット1に残留している試料液が第1の切換え弁17、バイパス管19、第2の切換え弁18および吸引ポンプ9を通ってパイパスされて廃液タンク27に排出される。これにより、フロー型測定セル7で試料液を分析している間に試料ポット1に次に測定する標準液や試料液を注入することができるので、分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で処理することができる。
【0042】
図6は上述した試料液注入ノズル2、標準液注入ノズル3、希釈液注入ノズル4、撹拌機5、吸引ポンプ9、第1の切換え弁17および第1の切換え弁18の作動状況を示すタイムチャートであり、同図に示すように、時刻t1では試料ポット1への試料液及び希釈液の注入が開始され、注入が終了する時刻t2では試料液の撹拌が時刻t3まで行われ、時刻t2から所定時間経過した時刻t3では、吸引ポンプ9が作動し、試料ポット1に注入された試料液がフロー型測定セル7に導入される。そして、時刻t3から所定時間経過した時刻t4では、吸引ポンプ9が停止してフロー型測定セル7への試料液の導入が終了する。
【0043】
フロー型測定セル7への試料液の導入が終了する時刻t3から所定時間経過した時刻t4では、吸引ポンプ9が再び作動すると共に第1の切換え弁17および第2の切換え弁18が切り替わり、試料液導入管6と吸引管8がバイパス管19を通じて連通する。これにより、試料ポット1に残留している試料液は吸引ポンプ9の吸引力によって試料液導入管6、第1の切換え弁17、バイパス管19、第2の切換え弁18および吸引ポンプ9を通って廃液タンク27へ排出される。そして、試料ポット1に残留している試料液の排出が終了する時刻t5では、吸引ポンプ9が停止すると共に第1の切換え弁17および第2の切換え弁18が切り替わり、試料液導入管6と吸引管8がフロー側測定セル7を通じて連通する。また、これと同時に標準液注入ノズル3が作動し、試料ポット1に標準液が注入される。以下、上述した動作を繰り返して試料液と標準液の測定が交互に繰り返される。
【0044】
上述した第4の実施例では、フロー型測定セル7で試料液を導入して試料液の電解質成分を定量している間に試料ポット1に次に測定する標準液や試料液を注入できるので、分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で処理することができる。
【0045】
また、血清を定量分析する場合に、標準液を血清正常値レベルの濃度にすることにより、試料ポット1を特に洗浄液で洗浄しなくても前回測定した試料液等のコンタミネーションの影響を受けることなく試料液を定量分析することができる。
【0046】
次に、この発明の第5の実施例を図7を参照して説明する。図7において、1は試料ポット、2は試料ポット1に所定量の試料液を注入する試料液注入ノズル、3は試料ポット1に所定量の標準液を注入する標準液注入ノズル、4は試料ポット1に希釈液を注入する希釈液注入ノズル、5は試料ポット1に注入された試料液等を撹拌する撹拌機であり、前記試料ポット1の底部には試料液導入管6の一端が接続されている。
【0047】
前記試料液導入管6の他端は、試料液に含まれるNa等のイオン濃度をイオン選択性電極により測定するフロー型測定セル7の入口部に接続しており、このフロー型測定セル7の出口部には、試料ポット1に注入された試料液や標準液を吸引する吸引ポンプ9が吸引管8を介して接続されている。
【0048】
また、10は試料ポット1に注入された試料液や標準液をフロー型測定セル7をバイパスして排出する電解質溶液排出部であり、この電解質溶液排出部10は、フロー型測定セル7の出口側に設けられた切換え弁20と、この切換え弁20をフロー型測定セル7をバイパスしてフロー型測定セル7の入口側に接続するバイパス管21とで構成されている。さらに、吸引管8は吸引ポンプ9の下流で廃液タンク27に接続している。
【0049】
上記の構成において、例えば試料ポット1に注入された試料液を吸引ポンプ9の吸引力でフロー型測定セル7に導入した後、切換え弁20を切換えて吸引ポンプ9を駆動すると、試料ポット1に残留している試料液が試料液導入管6、バイパス管21、切換え弁20、吸引ポンプ9を通って廃液タンク27に排出される。これにより、フロー型測定セル7で試料液を分析している間に試料ポット1に次に測定する標準液や試料液を注入できるので、分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で処理することができる。
【0050】
また、血清を定量分析する場合に、標準液を血清正常値レベルの濃度にすることにより、試料ポット1を特に洗浄液で洗浄しなくても前回測定した試料液等のコンタミネーションの影響を受けることなく試料液を定量分析することができる。
【0051】
また、この実施例では図4に示した第3の実施例のように、フロー型測定セル7の入口側に切換え弁を設ける必要がないので、簡単な構成で多数の試料を短時間で処理することができる。
【0052】
次に、この発明の第6の実施例を図8を参照して説明する。図8において、1は試料ポット、2は試料ポット1に所定量の試料液を注入する試料液注入ノズル、3は試料ポット1に所定量の標準液を注入する標準液注入ノズル、4は試料ポット1に希釈液を注入する希釈液注入ノズル、5は試料ポット1に注入された試料液等を撹拌する撹拌機であり、前記試料ポット1の底部には試料液導入管6の一端が接続されている。
【0053】
前記試料液導入管6の他端は、試料液に含まれるNa等のイオン濃度をイオン選択性電極により測定するフロー型測定セル7の入口部に接続しており、このフロー型測定セル7の出口部には、試料ポット1に注入された試料液や標準液を吸引する吸引ポンプ9が吸引管8を介して接続されている。
【0054】
また、10は試料ポット1に注入された試料液や標準液をフロー型測定セル7をバイパスして排出する電解質溶液排出部であり、この電解質溶液排出部10は、フロー型測定セル7の入口側に設けられた切換え弁22と、この切換え弁22をフロー型測定セル7をバイパスしてフロー型測定セル7の出口側に接続するバイパス管23とで構成されている。さらに、吸引管8は吸引ポンプ9の下流で廃液タンク27に接続している。
【0055】
上記の構成において、例えば試料ポット1に注入された試料液を吸引ポンプ9の吸引力でフロー型測定セル7に導入した後、切換え弁22を切換えて吸引ポンプ9を駆動すると、試料ポット1に残留している試料液が試料液導入管6、切換え弁22、バイパス管23、吸引管8、吸引ポンプ9を通って廃液タンク27に排出される。これにより、フロー型測定セル7で試料液を分析している間に試料ポット1に次に測定する標準液や試料液を注入できるので、分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で処理することができる。
【0056】
また、血清を定量分析する場合に、標準液を血清正常値レベルの濃度にすることにより、試料ポット1を特に洗浄液で洗浄しなくても前回測定した試料液等のコンタミネーションの影響を受けることなく試料液を定量分析することができる。
【0057】
また、この実施例では図4に示した第3の実施例のように、フロー型測定セル7の出口側に切換え弁を設ける必要がないので、簡単な構成で多数の試料を短時間で処理することができる。
【0058】
次に、この発明の第7の実施例を図9を参照して説明する。
この第7実施例は試料ポット1とフロー型測定セル7とを上下に接近配置し、これらを伝熱性部材からなる恒温ブロック28で覆うことにより、恒温制御の容易な小型分析ユニットを完成することができる。
【0059】
恒温ブロック28はヒータ等の公知の昇温ないし降温を行う手段(図示せず)によって、試料ポット1及びフロー型測定セル7の両方を恒温状態にする。必要ならば、フロー型測定セル7内には管路に沿って複数項目用の各イオン選択性電極を上下に積層してもよい。ここで、バイパス管21と試料液導入管6の接続部は弁を介在させない構成を採用することにより、恒温効率が高く高精度で小型かつ製造容易な分布ユニットを提供できる。さらに、かかる分析ユニットを取り外し可能に構成すれば、同一または異なるイオン測定のための分析ユニットを適宜交換することができる。
【0060】
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば上述した実施例では希釈処理を行っているが、予め希釈したり原液のまま測定する場合には希釈処理及び希釈のための構成を除いても構わない。
【0061】
なお、前述した分岐管15またはバイパス管12,19,21,23の内径は、試料導入管6より大きく(例えば1.5〜2mm)しても試料ポット1からの試料液の排出に負担を生じず、むしろ管路内の圧力バランスが良好となって排出効率を高めるという点で好ましい。ここで、必要ならばバイパス管を試料ポット1の底部に設けたり、試料導入管の途中に複数本設けて同時又は交互に排水動作を行うことで処理能率を一層アップさせるように変更してもよい。
【0062】
また、各測定の間に試料液または標準液の排出を完了すると共に希釈液のみの分注と排出をも行うようにすれば、コンタミネーションをさらに確実に防止することができる。また、吸引手段として吸引ポンプを用いたが、シリンジのような他の吸引部材でも構わない。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、分析精度を低下させることなく多数の試料を短時間で処理することのできる電解質溶液分析装置および電解質溶液分析方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る電解質溶液分析装置の概略構成を示す図。
【図2】この発明の第2の実施例に係る電解質溶液分析装置の概略構成を示す図。
【図3】同実施例の電解質溶液排出部の作用を説明するためのタイムチャート。
【図4】この発明の第3の実施例に係る電解質溶液分析装置の概略構成を示す図。
【図5】この発明の第4の実施例に係る電解質溶液分析装置の概略構成を示す図。
【図6】同実施例の電解質溶液排出部の作用を説明するためのタイムチャート。
【図7】この発明の第5の実施例に係る電解質溶液分析装置の概略構成を示す図。
【図8】この発明の第6の実施例に係る電解質溶液分析装置の概略構成を示す図。
【図9】この発明の第7の実施例に係る電解質溶液分析装置の概略構成を示す図。
【図10】従来の電解質溶液分析装置の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1…試料ポット
2…試料液注入ノズル
3…標準液注入ノズル
4…希釈液注入ノズル
5…撹拌機
6…試料液導入管
7…フロー型測定セル
8…吸引管
9…吸引ポンプ
10…電解質溶液排出部
11,17,18,20,22…切換え弁
12,19,21,23…バイパス管
13,16…残留液排出ポンプ
14…開閉弁
15…分岐管

Claims (4)

  1. フロー型測定セルを有する測定部と、前記フロー型測定セルの入口側に試料液導入管を介して接続された試料収容部と、前記フロー型測定セルの出口側に吸引管を介して接続された吸引手段とを有し、前記試料収容部に注入された電解質溶液を前記吸引手段の吸引力で前記フロー型測定セルに導入し、前記フロー型測定セル内に設けられたイオン選択性電極により前記電解質溶液中の電解質成分を定量分析する電解質溶液分析装置において
    前記試料液導入管に接続されたバイパス管を介して、前記試料収容部に注入された電解質溶液を排出する電解質溶液排出手段と
    少なくとも上記吸引手段と電解質溶液排出手段の動作を制御する制御部と
    を設けたことを特徴とする電解質溶液分析装置。
  2. 前記電解質溶液排出手段は、少なくとも前記フロー型測定セルから上流への流れを選択的に阻止するための切換え弁と、この切換え弁に接続されたバイパス管を通じて前記試料収容内の残留液を吸引排出する残留液排出手段とを具備し、前記制御部が前記切換え弁と前記残留液排出手段とを制御するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電解質溶液分析装置。
  3. 前記電解質溶液排出手段は、前記フロー型測定セルの上流および又は下流への流れを選択的に阻止するための切換え弁と、この切換え弁を前記フロー型測定セルをバイパスして前記試料液導入管に接続するバイパス管とを具備してなることを特徴とする請求項1記載の電解質溶液分析装置。
  4. フロー型測定セルを有する測定部と、前記フロー型測定セルの入口側に試料液導入管を介して接続された試料収容部と、前記フロー型測定セルの出口側に吸引管を介して接続された吸引手段とを有し、前記試料収容部に注入された電解質溶液を前記吸引手段の吸引力で前記フロー型測定セルに導入し、前記フロー型測定セル内に設けられたイオン選択性電極により前記電解質溶液中の電解質成分を定量分析するに当り、前記試料収容部に余剰量の電解質溶液を供給し、この一部をフロー型測定セルに満たした後、前記フロー型測定セル内に電解質溶液を維持したまま少なくとも前記収容部内に残った電解質溶液を排出すると共に次回測定用の電解質溶液を前記試料収容部に供給することを特徴とする電解質溶液分析方法。
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