JP3665360B2

JP3665360B2 - Active oxygen scavenger and composition containing the same

Info

Publication number: JP3665360B2
Application number: JP09328694A
Authority: JP
Inventors: 寿之福田; 好男北田
Original assignee: Pola Chemical Industries Inc
Current assignee: Pola Orbis Holdings Inc
Priority date: 1994-05-02
Filing date: 1994-05-02
Publication date: 2005-06-29
Anticipated expiration: 2020-06-29
Also published as: JPH07300412A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は活性酸素消去剤及びこれを含有する化粧料、医薬組成物、食用組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般的に、活性酸素が生体に及ぼす影響としては、コラーゲン線維の架橋や、ＤＮＡ螺旋の部分開裂、連鎖的ラジカルの発生による組織の損傷が挙げられ、その結果として皮膚のシワや弾力消失、脱毛といった生体の老化、気管支喘息等のアレルギー反応の惹起とヒスタミン放出による炎症の惹起、虚血性疾患である心筋梗塞における平滑筋の損傷、肝臓障害などの疾患の悪化、また、脳組織の破壊による痴呆の誘発等が引き起こされることが知られている。更に、詳細な原因は不明であるがリューマチの発症にも活性酸素が関与していると言われている。
【０００３】
従って、生体内において活性酸素の発生を抑制することは、これらの疾患を治療あるいは予防する点で非常に重要なことであり、このため、従来より生体内に発生した活性酸素を消去する作用のある物質の探索が広く行われてきた。
【０００４】
例えば、この様な作用を有する薬剤として、従来より用いられてきたものとしては、天然物由来のものでは、脂溶性のトコフェロール（ビタミンＥ）、水溶性のアスコルビン酸（ビタミンＣ）が挙げられ、合成化合物では、ＢＨＴ（ブチルヒドロキシトルエン）、ＢＨＡ（ブチルヒドロキシアニソール）等が挙げられる。しかし、これらの薬剤は活性酸素消去作用が十分ではなく、合成化合物においては、ＢＨＴもＢＨＡも発癌性の疑いが持たれており、何れも活性酸素消去剤としては実用的とは言い難かった。
【０００５】
また、最近では、十分な薬効と安全性を求めて、生薬抽出物から活性酸素消去作用を有する物質を得ようとする試みも数多くなされており、例えば、特開昭６０−２２４６２９号、特開昭６１−２４５２２号、特開平２−１９３９３０号、特開平２−２４３６３２号、特開平２−２６４７２７号、特開平３−１５３６２９号、特開平３−２２１５８７号、特開平４−６９３４３号、特開平４−２０２１３８号、特開平４−２４７０１０号の各公報に記載の発明は、何れも生薬由来の活性酸素消去作用を有する物質を利用したものである。しかし、これらの生薬抽出物では、安全性に問題がないものの、活性酸素消去作用の点から言えば、未だ十分なものは得られていなかった。
【０００６】
更に、生体内の酵素の一つスーパーオキシドデスムターゼ（ＳＯＤ）を投与することにより、生体内に発生する活性酸素を消去する試みもなされてきているが、ＳＯＤはタンパク質であるため、その入手が困難であるばかりでなく、消化されてしまうが故に、経口投与は不可能であり、また、注射による投与においても、血中半減期が短く満足の行くものではなかった。
【０００７】
一方、２，６−ジメトキシフェノール、シリンゴ酸、カフェー酸、ピロガロール、メチルシナペート、シリングアルデヒド、プロトカテキン酸、アセトシリンゴ、コニフェリルアルコールから選ばれる化合物やその塩が、活性酸素を消去する作用を有することは全く知られていなかった。更に、化粧料、医薬品あるいは食品等に含有させて、上述した様々な疾患の予防や治療、老化の防止、改善に用いる試みはされていなかった。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点からなされたものであり、生体内に発生する活性酸素を消去する作用を十分に有し、更に、安全性が高い活性酸素消去剤及びこれを含有する化粧料、医薬品、食品等の組成物を提供することを課題とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために、活性酸素消去作用を指標に各種化合物を広くスクリーニングした結果、２，６−ジメトキシフェノール、シリンゴ酸、カフェー酸、ピロガロール、メチルシナペート、シリングアルデヒド、プロトカテキン酸、アセトシリンゴ、コニフェリルアルコールから選ばれる化合物が優れた活性酸素消去作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【００１０】
すなわち本発明は、２，６−ジメトキシフェノール、シリンゴ酸、カフェー酸、ピロガロール、メチルシナペート、シリングアルデヒド、プロトカテキン酸、アセトシリンゴ、コニフェリルアルコールから選ばれる化合物及び／又はその生理的に許容される塩からなる活性酸素消去剤及びこれを含有する化粧料、医薬組成物、食用組成物である。
【００１３】
以下、本発明を詳細に説明する。
【００１４】
＜１＞本発明の活性酸素消去剤
本発明の活性酸素消去剤は、化１で表される２，６−ジメトキシフェノール、化２で表されるシリンゴ酸、化３で表されるカフェー酸、化４で表されるピロガロール、化５で表されるメチルシナペート、化６で表されるシリングアルデヒド、化７で表されるプロトカテキン酸、化８で表されるアセトシリンゴ、化９で表されるコニフェリルアルコールから選ばれる化合物及び／又はその生理的に許容される塩からなる。
【００１８】
【化１】

【００１９】
【化２】

【００２１】
【化３】

【００２２】
【化４】

【００２４】
【化５】

【００２５】
【化６】

【００２７】
【化７】

【００２８】
【化８】

【００３０】
【化９】

【００３１】
なお、上記化合物は何れも既知物質であり、一般的な製造方法により得られる。また、これらの化合物のほとんどは合成品が市販されているので、本発明においては、これら市販品を用いることも可能である。
【００３２】
本発明の活性酸素消去剤には、この様な化１から化９で表される化合物の他にこの化合物の生理的に許容される塩を用いることもできる。この場合、化１から化９で表される化合物及びその塩の１種を単独で用いても、又は２種以上を混合して用いてもよい。
【００３３】
また、この様な塩としては、生理的に許容されるものであれば特に限定はされないが、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等のアミン類との塩、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸類との塩等が例示できる。
【００３４】
＜２＞本発明の活性酸素消去剤を含有する組成物
本発明の組成物は、上記活性酸素消去剤の１種あるいは２種以上を常法により配合したものであり、具体的には、化粧料、医薬品、食品等が例示できる。
【００３５】
（１）化粧料
本発明の化粧料は、シワ、脱毛等の予防、改善、体臭等の好ましくない匂いの発生を防ぐ等の目的で、上記活性酸素消去剤を配合したものである。
【００３６】
上記化粧料における本発明の活性酸素消去剤の配合量は特に限定されないが、化粧料全量に対して０．０１〜１０重量％の範囲で配合されることが好ましく、更に、０．１〜１重量％の範囲で配合されることがより好ましい。活性酸素消去剤の配合量が０．０１％未満では、活性酸素消去剤が有するシワ改善、脱毛改善、体臭改善等の効果が十分に得られない場合があり、１０重量％を越えて配合しても効果が頭打ちになり経済的でない場合が多い。
【００３７】
本発明が適用される化粧料としては、剤型は特に限定されないが、例えば、化粧水、乳液、クリーム等の基礎化粧料、ファンデーション、アンダーメークアップ、白粉等のメークアップ化粧料、ヘアトニック、ヘアリキッド、シャンプー、リンス等の頭髪用化粧料等を挙げることができる。これらの化粧料は、上記活性酸素消去剤を配合する以外は、通常の化粧料と同様の方法で製造することができる。
【００３８】
また、本発明の化粧料には、上記活性酸素消去剤の他に、化粧料に一般に用いられる各種成分、例えば、ワセリン、流動パラフィン等の炭化水素類、ホホバ油、カルナバワックス等のエステル類、オリーブ油、牛脂等のトリグリセライド類、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、グリセリルモノステアレート、ポリオキシエチレンステアリン酸、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のノニオン界面活性剤、石鹸、硫酸エステル等のアニオン界面活性剤、ステアリルアミン等のカチオン界面活性剤、アルキルベタイン等の両性界面活性剤、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール類、各種粉末成分、保湿剤、増粘剤、色剤、香料、抗酸化剤、ｐＨ調整剤、キレート剤、防腐剤、あるいは紫外線防御剤、抗炎症剤、美白剤等を配合することができる。
【００３９】
更に、本発明の化粧料には、本発明の活性酸素消去剤である２，６−ジメトキシフェノール、シリンゴ酸、カフェー酸、ピロガロール、メチルシナペート、シリングアルデヒド、プロトカテキン酸、アセトシリンゴ、コニフェリルアルコールから選ばれる化合物及び／又はその生理的に許容される塩以外に、ＳＯＤ等の活性酸素消去作用を有する物質を配合してもよい。
【００４０】
（２）医薬品
本発明の活性酸素消去剤を医薬品として製剤化する場合、剤型は特に限定されないが、例えば、注射剤、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、液剤等、通常用いられている各種製剤に、通常の方法に従って剤型化することができる。また、剤型化に際しては、上記活性酸素消去剤以外に、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、増量剤、被覆剤等の医薬品で通常用いられる任意成分を任意の量、用いることもできる。
【００４１】
上記医薬品の投与量に関しては、疾患の種類、症状、患者の年令、体重等により異なるが、成人１人１日あたり、活性酸素消去剤の量として１０ｍｇ〜１０００ｍｇを１回ないしは数回に分けて経口投与するか、５ｍｇ〜５００ｍｇを注射で投与するのが適当である。注射剤の投与方法としては、静脈内投与、動脈内投与、門脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、皮下投与等が例示できる。
【００４２】
（３）食品
本発明の活性酸素消去剤を食品に配合する場合、種々の食品へ、食品で通常用いられる任意成分と共に配合できる。例えば、キャンディーやグミ、ゼリーといった菓子類やジュースの様なドリンク類、パン等の主食が挙げられる。配合量は、食品の種類により異なるが、食品の味を損なわずに、且つ十分な活性酸素消去効果が期待できる０．０１〜１０重量％であることが好ましく、更に、０．１〜１重量％であることがより好ましい。
【００４３】
【作用】
本発明の活性酸素消去剤として用いる、２，６−ジメトキシフェノール、シリンゴ酸、カフェー酸、ピロガロール、メチルシナペート、シリングアルデヒド、プロトカテキン酸、アセトシリンゴ、及びコニフェリルアルコール、及びこれらの他に没食子酸、グアヤコール、メチルガレート、及びフェルラ酸を用いて、安全性及び活性酸素消去作用に関する試験を行った。
【００４４】
なお、試験に用いた上記化合物は全てアルドリッチ製のものであった。
【００４５】
（１）急性毒性試験（腹腔内投与）
５匹づつ１３群のＩＣＲ雄性マウス（体重２５〜３０ｇ）の各群に、上記各化合物を生理食塩水に溶解して１０００ｍｇ／ｋｇの割合でそれぞれ腹腔内投与した。投与後１４日に生死を判定したが何れの群においても死亡例を認めなかった。これより、本発明の活性酸素消去剤の腹腔内投与によるＬＤ₅₀値は１０００ｍｇ／ｋｇより大きく、安全性に優れていることがわかる。
【００４６】
（２）急性毒性試験（経口投与）
６匹づつ１３群のＩＣＲ雄性マウス（体重２５〜３０ｇ）の各群に、上記各化合物を生理食塩水に溶解して１０００ｍｇ／ｋｇの割合でそれぞれ経口投与した。投与後１４日目に生死を判定したが何れの群においても死亡例を認めなかった。これより、本発明の活性酸素消去剤の経口投与によるＬＤ₅₀値は１０００ｍｇ／ｋｇより大きく、安全性に優れていることがわかる。
【００４７】
（３）活性酸素消去作用の測定
化２９に示す反応式に基づき、キサンチン−キサンチンオキシダーゼ（ＸＯＤ）系により活性酸素の一つであるスーパーオキシドアニオン（Ｏ₂ ^-）を発生させ、発生したＯ₂ ^-の生成率を亜硝酸法により測定し、この値をキサンチンオキシダーゼ阻害率値で補正して活性酸素消去作用値を求めた。
【００４８】
【化１０】

【００４９】
上記各化合物を各種モル濃度で含有する活性酸素消去剤水溶液０．１ｍＬを、６５ｍＭ燐酸２水素カリウム、３５ｍＭホウ酸ナトリウム、０．５ｍＭＥＤＴＡ２ナトリウム水溶液（以下、緩衝液Ａという）０．２ｍＬ、０．５ｍＭキサンチン溶液０．２ｍＬ、１０ｍＭヒドロキシルアミン塩酸塩水溶液０．１ｍＬ、純水０．２ｍＬの混合液に、加えてよく撹拌し試験液とした。同様にして、活性酸素消去剤の代わりに純水０．１ｍＬを用いたコントロールの溶液を作成した。
【００５０】
上記試験液及びコントロール溶液に、キサンチンオキシダーゼを１μＬ／ｍＬ濃度で含有する緩衝液Ａを０．２ｍＬ加えて撹拌した後、３７℃で３０分インキュベーションした。ブランクとして、上記と同様に調整された試験液及びコントロール溶液に、キサンチンオキシダーゼを含まない緩衝液Ａを０．２ｍＬ加え、上記と同様に処理した溶液を用意した。
【００５１】
この様にして得られた各溶液のそれぞれに、３０μＭのＮ−１−ナフチルエチレンジアミン塩酸塩、３ｍＭのスルファニル酸、２５％氷酢酸混液２ｍＬを加え、３０分間室温で放置した後、各溶液について５５０ｎｍの吸光度で活性酸素の発生量を、２９５ｎｍの吸光度で尿酸の発生量を測定した。
【００５２】
得られた値を用いて、以下の式に基づき、活性酸素消去活性値を算出した。
【００５３】
【数１】
活性酸素発生率＝［（Ａ_550-3−Ａ_550-4）／（Ａ_550-1−Ａ_550-2）］×１００
尿酸生成率＝［（Ａ_295-3−Ａ_295-4）／（Ａ_295-1−Ａ_295-2）］×１００
活性酸素消去活性＝１００−（活性酸素発生率／尿酸生成率）×１００
但し、式中の記号は、表１に示す条件で調整された各溶液の吸光度の値とする。
【００５４】
【表１】

【００５５】
更に、上記方法で得られた活性酸素消去活性値を非線形最小自乗法プログラムにかけ、ＩＣ₅₀値（Ｍ）を算出した。結果を表２に示す。
【００５６】
【表２】

【００５７】
この結果から明らかなように、本発明の活性酸素消去剤として用いる上記９種類の化合物は何れもＩＣ₅₀値が極めて低く、低濃度でも優れた活性酸素消去活性を有していることがわかる。
【００５８】
本発明の活性酸素消去剤及びこれを含有する化粧料、医薬品、食品等の組成物は、その有効成分である２，６−ジメトキシフェノール、シリンゴ酸、カフェー酸、ピロガロール、メチルシナペート、シリングアルデヒド、プロトカテキン酸、アセトシリンゴ、コニフェリルアルコールから選ばれる化合物及び／又はその生理的に許容される塩の優れた活性酸素消去作用により、上述したような活性酸素が関与しているとされている、シワの形成、体臭の発生、脱毛、炎症、老人性痴呆、心筋梗塞等の虚血性疾患、あるいはアレルギー性疾患、肝臓障害、リューマチ等様々な疾病の治療や皮膚などの生体老化の改善に対して有効に働くものである。
【００５９】
また、本発明の活性酸素消去剤及びこれを含有する化粧料、医薬品、食品等の組成物は、上記疾病や生体老化の予防のためにも有効に使用できる。これは、活性酸素消去作用を有する成分を、予め生体内に存在させることにより、生体内で発生した活性酸素を素早く消去し、無毒化することができるためである。
【００６０】
【実施例】
以下に、２，６−ジメトキシフェノール、シリンゴ酸、カフェー酸、ピロガロール、メチルシナペート、シリングアルデヒド、プロトカテキン酸、アセトシリンゴ、コニフェリルアルコールから選ばれる化合物を活性酸素消去剤として含有する食品、医薬品、化粧料等の本発明の組成物の実施例を説明する。なお、以下に用いる配合量は、特にことわりのない限りすべて重量部である。
【００６１】
また、本発明の実施例に活性酸素消去剤として配合した２，６−ジメトキシフェノール、シリンゴ酸、カフェー酸、ピロガロール、メチルシナペート、シリングアルデヒド及びコニフェリルアルコールは、全てアルドリッチ製のものであった。
【００６２】
【実施例１】
キャンディー
表３のＡ成分を１５０℃で加熱溶解し１２０℃に冷却した後、Ｂ成分を添加し撹拌して均一にした。これを成形した後、冷却してキャンディーを得た。
【００６３】
【表３】

【００６６】
【実施例２〜４】
ジュース
表４の成分をよく撹拌可溶化し、滅菌、無菌充填、密閉してジュースを製造した。
【００６７】
【表４】

【００６８】
【実施例５】
ホットケーキ
表５の成分をよく混ぜ合わせ、油を引いたフライパンで焼き上げてホットケーキを作製した。
【００６９】
【表５】

【００７０】
【実施例６】
顆粒剤
表６のＡ成分をよく混合し、これに１００ｍＬの２０％エタノール水溶液に溶解したＢ成分を練合しながら徐々に加え造粒した。これを４０℃で２昼夜送風乾燥し、篩過、整粒し顆粒剤を得た。
【００７１】
【表６】

【００７４】
【実施例７、８】
化粧水
表７の成分を室温で撹拌可溶化し、化粧水を得た。
【００７５】
【表７】

【００７６】
【実施例９、１０】
乳液
表８のＡ成分、Ｂ成分、Ｃ成分をそれぞれ８０℃で加熱溶解し、Ａ成分にＢ成分を加え、更にＣ成分を加え粗乳化し、ホモゲナイザーで均一に乳化し冷却して乳液を得た。
【００７７】
【表８】

【００７８】
【実施例１１】
クリーム
表９のＡ成分、Ｂ成分、Ｃ成分をそれぞれ８０℃に加熱溶解し、Ａ成分にＢ成分を加え、更にＣ成分を加え、乳化し冷却してクリームを得た。
【００７９】
【表９】

【００８０】
【発明の効果】
本発明の活性酸素消去剤は活性酸素消去作用に優れ、更に安全性も高い。従って、これを配合した化粧料、医薬品、食品、あるいは飲料等の組成物は活性酸素が関与する疾患の予防と治療に長期にわたって有効に使用することができる。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to an active oxygen scavenger and cosmetics, pharmaceutical compositions and edible compositions containing the same.
[0002]
[Prior art]
In general, the effects of active oxygen on the living body include cross-linking of collagen fibers, partial cleavage of DNA helix, and tissue damage due to the generation of chain radicals. As a result, skin wrinkles and loss of elasticity, hair loss Aging of living organisms, induction of allergic reactions such as bronchial asthma and inflammation due to histamine release, smooth muscle damage in ischemic disease myocardial infarction, deterioration of diseases such as liver damage, and dementia due to destruction of brain tissue It is known that triggering and the like are caused. Furthermore, although the detailed cause is unknown, it is said that active oxygen is also involved in the development of rheumatism.
[0003]
Therefore, suppressing the generation of active oxygen in the living body is very important in terms of treating or preventing these diseases. For this reason, it has the effect of eliminating the active oxygen generated in the living body. The search for certain substances has been widely conducted.
[0004]
For example, as a drug having such an action, those conventionally used include those derived from natural products such as fat-soluble tocopherol (vitamin E) and water-soluble ascorbic acid (vitamin C). Examples of synthetic compounds include BHT (butylhydroxytoluene), BHA (butylhydroxyanisole), and the like. However, these agents are not sufficient in scavenging active oxygen, and in synthetic compounds, both BHT and BHA are suspected to be carcinogenic, and it has been difficult to say that both are practical as active oxygen scavengers.
[0005]
Recently, many attempts have been made to obtain a substance having an active oxygen scavenging action from a herbal extract in search of sufficient medicinal properties and safety. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-224629 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-224629. JP 61-24522, JP 2-193930, JP 2-243632, JP 2-264727, JP 3-153629, JP 3-221387, JP 4-69343, JP The inventions described in each of Japanese Patent Laid-Open Nos. 4-202138 and 4-247010 utilize substances having an action of scavenging active oxygen derived from herbal medicines. However, these herbal extracts have no safety problems, but in terms of the action of scavenging active oxygen, sufficient ones have not yet been obtained.
[0006]
Furthermore, attempts have been made to eliminate active oxygen generated in the living body by administering superoxide desmutase (SOD), which is one of the enzymes in the living body. Not only is it difficult, but it is also digested, so oral administration is not possible, and even administration by injection has a short blood half-life and is not satisfactory.
[0007]
On the other hand, a compound selected from 2,6-dimethoxyphenol, cimalic acid, caffeic acid, pyrogallol, methyl cinnapeate, syringaldehyde, protocatechinic acid, acetosyringo, and coniferyl alcohol has an action of eliminating active oxygen. That was completely unknown. Furthermore, no attempt has been made to use it in cosmetics, pharmaceuticals, foods, etc., for the prevention and treatment of the above-mentioned various diseases, prevention and improvement of aging.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made from the above viewpoint, has a sufficient action of scavenging active oxygen generated in the living body, and has a high safety active oxygen scavenger, and cosmetics, pharmaceuticals containing the same, It is an object to provide a composition such as food.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present inventors have extensively screened various compounds using active oxygen scavenging activity as an index. As a result, 2,6-dimethoxyphenol, cimalic acid, caffeic acid, pyrogallol, methyl cinnapate, syringaldehyde, The inventors have found that a compound selected from protocatechinic acid, acetosyl apple, and coniferyl alcohol has an excellent active oxygen scavenging action, and have completed the present invention.
[0010]
That is, the present invention is a compound selected from 2,6-dimethoxyphenol, cimalic acid, caffeic acid, pyrogallol, methyl cinnapeate, syringaldehyde, protocatechinic acid, acetosyringo, coniferyl alcohol and / or physiologically acceptable thereof. An active oxygen scavenger comprising a salt, and a cosmetic, a pharmaceutical composition and an edible composition containing the same.
[0013]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0014]
<1> Active oxygen scavenger of the present invention The active oxygen scavenger of the present invention is 2,6-dimethoxyphenol represented by Chemical Formula 1, symalic acid represented by Chemical Formula 2, caffeic acid represented by Chemical Formula 3, Pyrogallol represented by Chemical formula 4, Methyl cinnapeate represented by Chemical formula 5, Shilling aldehyde represented by Chemical formula 6, Protocatechinic acid represented by Chemical formula 7, Acetosyl apple represented by Chemical formula 8, Chemical formula 9 A compound selected from coniferyl alcohol and / or a physiologically acceptable salt thereof.
[0018]
[Chemical 1 ]

[0019]
[Chemical 2 ]

[0021]
[Chemical 3]

[0022]
[Formula 4]

[0024]
[Chemical formula 5]

[0025]
[Chemical 6]

[0027]
[Chemical 7]

[0028]
[Chemical 8]

[0030]
[Chemical 9]

[0031]
The above compounds are all known substances and can be obtained by a general production method. In addition, since most of these compounds are commercially available as synthetic products, these commercially available products can also be used in the present invention.
[0032]
In addition to the compounds represented by the chemical formulas 1 to 9 described above, physiologically acceptable salts of this compound can also be used for the active oxygen scavenger of the present invention. In this case, the compound represented by Chemical Formula 1 to Chemical Formula 9 and a salt thereof may be used alone or in combination of two or more.
[0033]
Such salts are not particularly limited as long as they are physiologically acceptable. For example, salts with alkali metals such as sodium and potassium, salts with alkaline earth metals such as calcium and magnesium, and the like. And salts with amines such as ammonia, triethylamine, and triethanolamine, and salts with basic amino acids such as arginine and lysine.
[0034]
<2> Composition containing the active oxygen scavenger of the present invention The composition of the present invention comprises one or more of the above-mentioned active oxygen scavengers formulated in a conventional manner. Examples include foods, pharmaceuticals, and foods.
[0035]
(1) Cosmetics The cosmetics of the present invention contain the active oxygen scavenger described above for the purpose of preventing and improving wrinkles and hair loss and preventing the generation of unpleasant odors such as body odors.
[0036]
Although the compounding quantity of the active oxygen scavenger of this invention in the said cosmetics is not specifically limited, It is preferable to mix | blend in the range of 0.01 to 10 weight% with respect to cosmetics whole quantity, and also 0.1-1. More preferably, it is blended in the range of% by weight. If the amount of the active oxygen scavenger is less than 0.01%, the effects of the active oxygen scavenger such as wrinkle improvement, hair removal improvement, body odor improvement, etc. may not be obtained sufficiently. In many cases, however, the effect has reached its peak and is not economical.
[0037]
As the cosmetics to which the present invention is applied, the dosage form is not particularly limited. For example, basic cosmetics such as lotions, emulsions, creams, foundations, under-makeup, make-up cosmetics such as white powder, hair tonics, Examples include hair cosmetics such as hair liquid, shampoo, and rinse. These cosmetics can be produced in the same manner as ordinary cosmetics except that the active oxygen scavenger is blended.
[0038]
In addition to the active oxygen scavenger, the cosmetic of the present invention includes various components generally used in cosmetics, for example, hydrocarbons such as petrolatum and liquid paraffin, esters such as jojoba oil and carnauba wax, Triglycerides such as olive oil and beef tallow, higher alcohols such as stearyl alcohol and behenyl alcohol, fatty acids such as stearic acid and behenic acid, glyceryl monostearate, polyoxyethylene stearic acid, polyoxyethylene hydrogenated castor oil, polyoxyethylene stearyl Nonionic surfactants such as ethers, anionic surfactants such as soaps and sulfates, cationic surfactants such as stearylamine, amphoteric surfactants such as alkylbetaines, polyhydric alcohols such as glycerin and propylene glycol, various powders Ingredient, moisturizer, thickener Colorant, perfume, antioxidants, pH adjusting agents, chelating agents, preservatives, or ultraviolet protection agents, anti-inflammatory agents, can be blended whitening agent.
[0039]
Furthermore, the cosmetics of the present invention include 2,6-dimethoxyphenol, cimalic acid, caffeic acid, pyrogallol, methyl cinnapate, syringaldehyde, protocatechinic acid, acetosyringo, coniferyl alcohol, which are the active oxygen scavengers of the present invention. In addition to the compound selected from the above and / or physiologically acceptable salts thereof, a substance having an active oxygen scavenging action such as SOD may be blended.
[0040]
(2) Drugs When the active oxygen scavenger of the present invention is formulated as a drug, the dosage form is not particularly limited, but for example, injections, powders, granules, tablets, capsules, liquids and the like are usually used. Various preparations can be formulated according to conventional methods. In addition to the active oxygen scavenger described above, optional components commonly used in pharmaceutical products such as excipients, binders, disintegrants, lubricants, flavoring agents, bulking agents, coating agents, etc. are arbitrarily selected. Can also be used.
[0041]
The dosage of the above pharmaceuticals varies depending on the type of disease, symptoms, patient age, body weight, etc., but the amount of active oxygen scavenger per day for an adult is divided into 1 to several times. It is appropriate to administer by mouth or 5 mg to 500 mg by injection. Examples of the administration method of injections include intravenous administration, intraarterial administration, intraportal administration, intraperitoneal administration, intramuscular administration, and subcutaneous administration.
[0042]
(3) Food When the active oxygen scavenger of the present invention is blended in food, it can be blended into various foods together with optional ingredients usually used in food. For example, confectionery such as candy, gummi, and jelly, drinks such as juice, and staple foods such as bread. The blending amount varies depending on the type of food, but it is preferably 0.01 to 10% by weight, and further 0.1 to 1% by weight, which does not impair the taste of the food and can be expected to have a sufficient active oxygen scavenging effect. % Is more preferable.
[0043]
[Action]
2,6-dimethoxyphenol, cimalic acid, caffeic acid, pyrogallol, methyl cinnapate, syringaldehyde, protocatechinic acid, acetosyringo, coniferyl alcohol, and other gallic acids used as the active oxygen scavenger of the present invention , Guaiacol, methyl gallate, and ferulic acid were used for safety and active oxygen scavenging tests.
[0044]
All the compounds used in the test were manufactured by Aldrich.
[0045]
(1) Acute toxicity test (intraperitoneal administration)
The above-mentioned compounds were dissolved in physiological saline and administered intraperitoneally at a rate of 1000 mg / kg in each group of 13 groups of ICR male mice (25-30 g body weight). Life or death was determined 14 days after administration, but no death was observed in any group. This shows that the LD ₅₀ value by intraperitoneal administration of the active oxygen scavenger of the present invention is greater than 1000 mg / kg, which is excellent in safety.
[0046]
(2) Acute toxicity test (oral administration)
The above-mentioned compounds were dissolved in physiological saline and administered orally at a rate of 1000 mg / kg to each group of 13 ICR male mice (body weight 25-30 g). Life or death was determined on the 14th day after administration, but no death was observed in any group. This shows that the LD ₅₀ value by oral administration of the active oxygen scavenger of the present invention is greater than 1000 mg / kg, and is excellent in safety.
[0047]
(3) Measurement of reactive oxygen scavenging action Based on the reaction formula shown in 29, a xanthine-xanthine oxidase (XOD) system generates superoxide anion (O ₂ ⁻ ), which is one of active oxygen, and generates O _2. ^- measuring the production rate of the nitrous acid method, it was determined active oxygen scavenging action value by correcting the value with xanthine oxidase inhibition percentage value.
[0048]
[Chemical Formula 10]

[0049]
0.1 mL of an active oxygen scavenger aqueous solution containing each of the above compounds at various molar concentrations was added to 0.2 mL of 65 mM potassium dihydrogen phosphate, 35 mM sodium borate, 0.5 mM EDTA disodium aqueous solution (hereinafter referred to as buffer A), 0. It was added to a mixed solution of 0.2 mL of 5 mM xanthine solution, 0.1 mL of 10 mM hydroxylamine hydrochloride aqueous solution, and 0.2 mL of pure water, and stirred well to prepare a test solution. Similarly, a control solution was prepared using 0.1 mL of pure water instead of the active oxygen scavenger.
[0050]
0.2 mL of buffer solution A containing xanthine oxidase at a concentration of 1 μL / mL was added to the test solution and the control solution and stirred, and then incubated at 37 ° C. for 30 minutes. As a blank, 0.2 mL of buffer solution A not containing xanthine oxidase was added to a test solution and a control solution prepared in the same manner as described above, and a solution treated in the same manner as described above was prepared.
[0051]
To each of the solutions thus obtained, 30 μM N-1-naphthylethylenediamine hydrochloride, 3 mM sulfanilic acid, 2 mL of a 25% glacial acetic acid mixture was added and allowed to stand at room temperature for 30 minutes. The amount of active oxygen generated was measured with the absorbance of uric acid, and the amount of uric acid generated was measured with the absorbance of 295 nm.
[0052]
The active oxygen scavenging activity value was calculated based on the following formula using the obtained value.
[0053]
[Expression 1]
Active oxygen generation rate = [( _A550-3 − _A550-4 ) / ( _A550-1 − _A550-2 )] × 100
Uric acid production rate = [(A _295-3 −A _295-4 ) / (A _295-1 −A _295-2 )] × 100
Active oxygen scavenging activity = 100 - (active oxygen generation rate / uric acid production rate) × 100
However, the symbol in the formula is the absorbance value of each solution adjusted under the conditions shown in Table 1.
[0054]
[Table 1]

[0055]
Further, the active oxygen scavenging activity value obtained by the above method was applied to a non-linear least square method program to calculate an IC ₅₀ value (M). The results are shown in Table 2.
[0056]
[Table 2]

[0057]
As can be seen from these results, the nine compounds used as the active oxygen scavenger of the present invention all have extremely low IC ₅₀ values and have excellent active oxygen scavenging activity even at low concentrations.
[0058]
The active oxygen scavenger of the present invention and compositions such as cosmetics, pharmaceuticals, and foods containing the active oxygen scavenger are 2,6-dimethoxyphenol, cimalic acid, caffeic acid, pyrogallol, methyl synapate, and shilling aldehyde, which are active ingredients thereof. The active oxygen scavenging action of the compound selected from protocatechinic acid, acetosyl apple, coniferyl alcohol and / or its physiologically acceptable salt is considered to be involved in the active oxygen as described above. For the treatment of various diseases such as wrinkle formation, body odor, hair loss, inflammation, senile dementia, myocardial infarction, etc., or allergic diseases, liver disorders, rheumatism, etc. It works effectively.
[0059]
In addition, the active oxygen scavenger of the present invention and compositions such as cosmetics, pharmaceuticals and foods containing the same can be used effectively for the prevention of the above-mentioned diseases and bioaging. This is because the active oxygen generated in the living body can be quickly erased and detoxified by preliminarily allowing the component having the active oxygen eliminating action to exist in the living body.
[0060]
【Example】
Foods, pharmaceuticals containing, as an active oxygen scavenger, a compound selected from 2,6-dimethoxyphenol, cimalic acid, caffeic acid, pyrogallol, methyl cinnapeate, syringaldehyde, protocatechinic acid, acetosyringo, coniferyl alcohol , Examples of the composition of the present invention such as cosmetics will be described. The blending amounts used below are all parts by weight unless otherwise specified.
[0061]
In addition, 2,6-dimethoxyphenol, cimalic acid, caffeic acid, pyrogallol, methyl cinnapate, syringaldehyde and coniferyl alcohol blended as active oxygen scavengers in the examples of the present invention were all manufactured by Aldrich. .
[0062]
[Example 1]
The A component in Candy Table 3 was heated and dissolved at 150 ° C. and cooled to 120 ° C., and then the B component was added and stirred to make it uniform. After forming this, it cooled and the candy was obtained.
[0063]
[Table 3]

[0066]
[Examples 2 to 4 ]
Juice The ingredients in Table 4 were thoroughly agitated and solubilized, sterilized, aseptically filled, and sealed to produce juice.
[0067]
[Table 4]

[0068]
[Example 5 ]
Hot cake The ingredients in Table 5 were mixed well and baked in a frying pan from which oil was drawn to prepare a hot cake.
[0069]
[Table 5]

[0070]
[Example 6 ]
Granules The A component in Table 6 was mixed well, and the B component dissolved in 100 mL of 20% ethanol aqueous solution was gradually added and granulated while kneading. This was air-dried at 40 ° C. for two days and nights, sieved and sized to obtain granules.
[0071]
[Table 6]

[0074]
[Examples 7 and 8 ]
Skin lotion The ingredients in Table 7 were stirred and solubilized at room temperature to obtain a skin lotion.
[0075]
[Table 7]

[0076]
[Examples 9 and 10 ]
Emulsion A component, B component and C component in Table 8 are each heated and dissolved at 80 ° C., B component is added to A component, C component is further added, coarsely emulsified, uniformly emulsified with a homogenizer and cooled to obtain an emulsion. It was.
[0077]
[Table 8]

[0078]
[Example 11 ]
Cream A component, B component, and C component in Table 9 were each heated and dissolved at 80 ° C., B component was added to A component, C component was further added, emulsified and cooled to obtain a cream.
[0079]
[Table 9]

[0080]
【The invention's effect】
The active oxygen scavenger of the present invention is excellent in active oxygen scavenging action and is also safe. Therefore, compositions such as cosmetics, pharmaceuticals, foods, and beverages containing the same can be effectively used for a long period of time for the prevention and treatment of diseases involving active oxygen.

Claims

An active oxygen scavenger comprising a compound selected from 2,6-dimethoxyphenol, symalic acid, caffeic acid, pyrogallol, methyl cinnapate, syringaldehyde, protocatechinic acid, acetosyringo and / or a physiologically acceptable salt thereof.

A cosmetic comprising the active oxygen scavenger according to claim 1.

An edible composition comprising the active oxygen scavenger according to claim 1.