JP3648039B2 - プラズマアーク溶融炉及びこれを用いた被溶融物の溶融処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業廃棄物やごみ焼却炉からの燃焼残査、飛灰等の溶融処理技術に関するものであり、プラズマ溶融炉内のスラグ温度をスラグがスラグ流出口から溢流する最低の温度とし、溶融炉の耐火材損傷を抑え、且つプラズマ溶融炉本体から溢流する溶融スラグ内の未溶融物や不完全溶融物を皆無にすると共に、溶融スラグの温度を上げて水砕スラグを白色化することにより、利用範囲の広い高品質の水砕スラグが得られるようにしたプラズマアーク溶融炉と、これを用いた被溶融物の溶融処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市ごみ等の焼却炉から排出される燃焼残渣や飛灰の減容化と無害化を図るため、燃焼残渣等の溶融固化処理法が実用に供されている。燃焼残渣等は、溶融固化することにより容積が1/2〜1/3に減少すると共に、重金属等の有害物質の溶出防止や溶融スラグの再利用、最終埋立処分場の延命等が可能になるからである。
【0003】
而して、前記燃焼残渣や飛灰等の溶融固化処理方法には、プラズマアーク炉やアーク炉、電気抵抗炉等を用い、電気エネルギーによって被溶融物を溶融固化する方法と、表面溶融炉や旋回溶融炉、コークスベッド炉等を用い、燃料の燃焼エネルギーによって被溶融物を溶融固化する方法とが多く利用されており、都市ごみ焼却設備に発電設備が併置されている場合には、前者の電気エネルギーを用いる方法が、また発電設備が併置されていない場合には、後者の燃焼エネルギーを用いる方法が夫々多く採用されている。
【0004】
図2は、従前のごみ焼却処理設備に併置した黒鉛電極式のプラズマアーク溶融炉の一例を示すものであり、図に於いて、1は被溶融物である灰のホッパ、2は被溶融物の供給装置、3はプラズマ溶融炉本体、4は黒鉛主電極、5は黒鉛スタート電極、6は炉底電極、7は炉底冷却ファン、8は直流電源装置、9は窒素ガス等の不活性ガス供給装置、10は溶融スラグ流出口、11はタップホール、12は燃焼室、13は燃焼空気ファン、14は排ガス冷却ファン、15はバグフィルタ、16は誘引通風機、17は煙突、18は溶融飛灰コンベア、19は飛灰だめ、20はスラグ水冷槽、21はスラグ搬出コンベア、22はスラグだめ、23はスラグ冷却水冷却装置である。
【0005】
燃焼残渣や飛灰等の被溶融物Aは灰ホッパ1に貯えられ、供給装置2によりプラズマ溶融炉本体3内へ連続的に供給される。プラズマ溶融炉本体3には、炉頂部より垂直に挿入された黒鉛主電極4(−極)と、炉底に設置された炉底電極6(+極)とが設けられており、両電極4、6間に直流電源装置8(容量約600〜1000KW/T・被溶融物)の直流電圧(200〜350V)が印加されることにより、電流が流れてプラズマの発生源となるアークが発生する。このプラズマアークによって被溶融物Aが1300℃〜1500℃に加熱され、順次溶融スラグBとなる。
尚、溶融前の被溶融物Aは導電性が無いため、溶融炉の始動時にはスタート電極5を溶融炉本体3内へ挿入してこれを+極とし、これと主電極4間へ通電することにより被溶融物Aが溶融するのを待つ。そして、被溶融物が溶融をすると導電性を持つため、スタート電極5を炉底電極6側へ切り換える。
【0006】
前記プラズマ溶融炉本体3の内部は、溶融スラグBや主電極4等の酸化を防止するため、還元性雰囲気に保持されており、そのために、PSA窒素製造装置等の不活性ガス供給装置9から不活性ガス(窒素ガス)Cが、主電極4及びスタート電極5の中空孔を通して、溶融炉本体3内へ連続的に供給されている。
尚、不活性ガスCを主電極4やスタート電極5の中空孔を通して炉本体内へ供給する構成とするのは、▲1▼プラズマ放電領域を濃厚な不活性ガスCにより充満させた方が、プラズマアークの発生や安定性等の所謂プラズマ放電性が良好になると考えられること、及び▲2▼黒鉛主電極4や黒鉛スタート電極5の消耗がより少なくなると考えられること、等の理由によるものである。
【0007】
前記プラズマ溶融炉本体3の炉底は、炉底冷却ファン7からの冷風により空冷され、これによって炉底電極6近傍の過度な温度上昇が防止されている。また、プラズマ溶融炉本体3そのものは約1700℃の高温に耐える耐火材及びそれを覆う絶縁材等により構成されており、必要に応じて絶縁材の外部に水冷ジャケット(図示省略)が設けられている。
【0008】
前記被溶融物Aの溶融によって、その内部に存在した揮発成分や炭素の酸化により起生した一酸化炭素等はガス体Dとなると共に、鉄等の金属類やガラス、砂等の不燃性成分は溶融状態となり、溶融スラグBが順次形成されて行く。
前記ガス体Dは溶融スラグ流出口10の上部又は炉頂より燃焼室12に入り、ここで燃焼空気ファン13により送入された燃焼用空気が加えられることにより、内部の未燃分が完全に燃焼される。また、、完全燃焼したガス体Dは、排ガス冷却ファン14からの冷空気によって冷却され、バグフィルタ15を経て誘引通風機16により煙突17へ排出される。そして、ハグフィルタ15で捕捉された溶融飛灰Eは、溶融飛灰コンベア18により飛灰だめ19へ送られる。
【0009】
一方、プラズマ溶融炉本体3内に形成された溶融スラグBは溶融スラグ流出口10より連続的に溢出し、水を満したスラグ水冷槽20内へ落下することにより水砕スラグとなり、スラグ搬出コンベア21によってスラグだめ22へ排出される。
また、プラズマアーク溶融炉を停止する際には、溶融スラグBの底部レベルに取付けられたタップホール11より湯抜きを行い、プラズマ溶融炉本体3内は空状態にされる。
【0010】
而して、前記プラズマ溶融炉本体3内へ供給された被溶融物Aは、プラズマアークの熱を供給されることにより、その溶融点(1200〜1300℃)を越える約1300〜1500℃の高温度にまで加熱され、流動性を有する液体状の溶融スラグBとなる。
ところで溶融炉本体3内で被溶融物Aを効率よくしかも未溶融物若しくは不完全溶融物が残らないように均一に溶融させるためには、▲1▼プラズマ溶融炉本体3内の温度分布がほぼ均一であって、被溶融物Aがほぼ均等に加熱溶融されること、▲2▼被溶融物が連続して一定量供給され、溶融スラグ流出口10から排出されるまで十分な滞留時間があること、及び▲3▼被溶融物Aの外形寸法や組成、空隙率等がほぼ均一であって、溶融スラグBと一緒になって垂直方向にも均等に対流することができること、等が重要な要件となってくる。
【0011】
ところが、従前のこの種プラズマアーク溶融炉では、前記図2に示す如く▲1▼横断面形状がほぼ円形のプラズマ溶融炉本体3の中心軸線上に主電極4を竪向きに配設し、この主電極4と炉底電極6間へ通電する構成としているため、必然的にプラズマ溶融炉本体3の中心軸部が最高温度域となると共に、プラズマ溶融炉本体3の周壁部は外部への放熱もあって低温度域となること、及び▲2▼低温度の被溶融物Aがプラズマ溶融炉本体3の中心点より離れた周辺部の特定個所へ集中的に供給されると共に、溶融前の被溶融物Aは低温であり、且つ熱伝導性に欠けるため、前記被溶融物Aの供給領域が低温度域となること、等の理由によってプラズマ溶融炉本体3内の温度分布は極めて不均一なものになる。
その結果、必然的に溶融スラグBそのものの温度分布も不均一になっており、被溶融物Aを高能率で完全に溶融させるための理想的な状態からは遠く離れた状態となっている。
【0012】
また、灰等の被溶融物Aは、通常5〜70μm(飛灰の場合)若しくは30〜50mm(焼却残渣の場合)以下の外径寸法を有する細粉又は細粒となってプラズマ溶融炉本体3内へ供給されて来るが、個々の細粉・細粒の寸法、組成、空隙率等にはバラツキがあり、溶融スラグに対して受熱性の良いものと悪いもの、或いは沈降性のものと浮上性のものがある。
その結果、受熱性が悪くしかも浮上性の被溶融物Aは、熱の流れに乗って溶融スラグBと一緒に垂直方向に対流をせず、溶融スラグBの表層部上若しくはその内部に浮上したまヽの状態でスラグ出口10側へ流動することになり、溶融スラグB内に未溶融物(不完全溶融物)が存在することになる。
これを避けるため、プラズマ溶融炉本体3の温度を上げて溶融スラグBの温度を高くすると、未溶融物や不完全溶融物の混在を避けることができるが、熱経済的に不利になるうえ炉耐火材の寿命が短くなるという問題を生じることになる。
【0013】
上述のように、従前の直流アーク放電黒鉛電極式のプラズマアーク溶融炉は比較的安定して被溶融物を溶融することができるものの、未だ解決すべき問題を抱えており、その中でも特に重要な問題は、溶融スラグの利用範囲の拡大と耐火材の侵食の問題である。
即ち、前述したように、従前のこの種プラズマアーク溶融炉に於いては、プラズマ溶融炉本体3の構造に起因する複雑な溶融スラグBの流れと熱伝導のために、耐火材の侵食を抑えることができる1500℃以下の溶融温度では被溶融物Aの一部が不完全な溶融状態のまま溶融スラグBと一緒に、溶融スラグ排出口10から溢流することが不可避な状態にあり、現実に、スラグ流出口10から溢流する溶融スラグB内には、灰の性状によっては相当量の未溶融物が存在する。
その結果、溶融スラグBの品質が均一性を欠くことになり、必然的に水砕スラグの品質が悪化してその有効利用が図り難くなると云う結果を招来する。
また、このようにして排出された比較的低温(1500℃以下)の溶融スラグBを水冷して得られた水砕スラグは黒色を呈しており、セメント原料や骨材として利用する際に障害となり、その有効利用が制約されることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従前の直流アーク放電型黒鉛電極式のプラズマアーク溶融炉に於ける上述の如き問題、即ち▲1▼プラズマ溶融炉本体の構造上、スラグ流出口から溢流する溶融スラグ内へ不完全溶融物が混入し易く、水砕スラグの品質が悪化してその有効利用が図り難くなること、▲2▼不完全溶融物の混入を少なくするためにプラズマ溶融炉本体内に於ける被溶融物の滞留時間を延長すると、プラズマアーク溶融炉の溶融処理能力が大幅に低下すること、▲3▼プラズマアーク溶融炉の温度を上げて溶融スラグの温度を高くすると、未溶融物や不完全溶融物の混在を避けることができるが、熱経済的に不利になるうえ炉耐火材の寿命が短くなること及び▲4▼1300〜1500℃で排出された溶融スラグを急冷した水砕スラグは黒色を呈し、再利用を図る上で様々な制約を受けること等の問題を解決せんとするものであり、プラズマアーク溶融炉の溶融処理能力の低下やランニングコストの上昇を招くことなしに、スラグ流出口から溢流する溶融スラグ内への不完全溶融物の混入を皆無にすると共に、溶融スラグ自体の温度を上げることにより、良質の白色水砕スラグを安定して得られるようにしたプラズマアーク溶融炉と、これを用いた被溶融物の溶融処理方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、側壁に溶融スラグ流出口と被溶融物供給口を有するプラズマ溶融炉本体と、プラズマ溶融炉本体内へ被溶融物を供給する被溶融物供給装置と、直流電源装置からの電力によりプラズマアークを起生する主電極及び炉底電極と、プラズマ溶融炉本体内へ不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置と、溶融スラグ流出口から溢流した溶融スラグをスラグシュートを通して受入れるスラグ水冷槽とを備えたプラズマアーク溶融炉に於いて、前記プラズマアーク溶融炉の被溶融物の溶融温度を1400℃以下とすると共に、前記溶融スラグ流出口の外方のスラグシュート内に、直流電源装置からの電力によりプラズマアークを起生して前記溶融スラグ流出口から溢流した溶融スラグを加熱する再加熱電極を設け、当該再加熱電極のプラズマアークにより溶融スラグ流出口からの溶融スラグ内の未溶融物を完全溶融させると共に、スラグを1600℃〜1800℃まで再加熱する構成としたことを発明の基本構成とするものである。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、被溶融物をごみ焼却炉からの焼却残渣及び又は飛灰とするとし、更に、スラグシュート内にスラグ溜めを設けると共に、当該スラグ溜めに再加熱電極を設けるようにしたものである。
【0017】
請求項3の発明は、プラズマ溶融炉本体内で主電極の起生するプラズマアークにより被溶融物を溶融させると共に、溶融スラグ流出口から溢流した未溶融物や不完全溶融物を含んだ溶融スラグを再加熱電極の起生するプラズマアークにより加熱し、前記未溶融物や不完全溶融物を溶融せしめた高温溶融スラグをスラグ水冷槽内へ供給することにより、白色の水砕スラグを得ることを発明の基本構成とするものである。
【0018】
請求項4の発明は、請求項3の発明に於いて、被溶融物をごみ焼却炉からの燃焼残査及び飛灰とすると共に、主電極のプラズマアークによりプラズマ溶融炉本体内の溶融スラグを約1400℃以下の温度に、また、再加熱電極のプラズマアークにより溶融スラグ流出口から溢流した溶融スラグを約1600℃〜1800℃の温度に加熱するようにしたものである。
【0019】
請求項5の発明は、請求項3又は請求項4の発明に於いて、溶融スラグ流出口から溢流する溶融スラグを下流に設けた溶融スラグ溜め内へ流入させ、当該溶融スラグ溜め内の溶融スラグを再加熱電極の起生するプラズマアークにより加熱するようにしたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図1に基づいて本発明の実施形態を説明する。尚、図1に於いて、前記図2と同じ部位、部材にはこれと同じ参照番号を使用するものとする。
図1は、本発明に係るプラズマアーク溶融炉の要部を示す縦断面図であり、再加熱電極24の部分を除いてその他の部分の構成は、前記図2の場合と殆んど同じであるため、ここでは省略されている。
【0021】
図1に於いて、1は被溶融物Aの灰ホッパ、2は被溶融物Aの供給装置、3は溶融炉本体、3aは被溶融物供給口、4は黒鉛主電極、5は黒鉛スタート電極、6は炉底電極、7は炉底冷却ファン、8は直流電源装置、9は不活性ガス供給装置、10は溶融スラグ流出口、11はタップホール、12は燃焼室、13は燃焼空気ファン、24は再加熱電極、25は再加熱電極用直流電源装置である。
【0022】
前記プラズマ溶融炉本体3は横断面がほぼ円形状を呈しており、筒状の胴部と逆円錐状の天井部とから形成されている。そして、筒状胴部の一側には被溶融物Aの溶融スラグ流出口10が、またこれと対向する他側には、被溶融物Aの供給口3aが夫々開口されている。
また、炉天井壁の中央部に設けた電極挿入孔には、主電極4が垂直姿勢で上・下動自在に炉本体3内へ挿入支持されている。同様に、炉天井壁の側部に設けた電極挿入孔には、スタート電極5が傾斜姿勢で進退自在に炉本体3内へ挿入支持されている。
【0023】
尚、本実施態様では黒鉛主電極4を中空円柱体とし、プラズマ溶融炉本体3内を還元性雰囲気に保持するのに必要な不活性ガスCを各電極4,5の中空孔を通して炉本体3内へ供給する。
また、不活性ガスCとしてはアルゴンや窒素が用いられるが、経済性の観点から通常窒素が多く用いられる。
【0024】
前記黒鉛再加熱電極24は、ノントランスファー型電極又は2本の電極間でプラズマアークを発生させるツイントーチ型電極であって、溶融スラグBが溶融スラグ流出口10を経て燃焼室12内へ溢流落下する地点にプラズマアークが生ずるよう、燃焼室12の側部から傾斜姿勢で進退自在に燃焼室12内へ挿入支持されている。
尚、当該再加熱電極24へは再加熱電極用直流電源装置25から直流電圧(約100〜200V)が供給されており、プラズマアークの発生時にはスラグ1トン当り約500〜1000Aの電流が流通する。
また、図1の実施形態に於いては、主電極4用の直流電源装置8とは別に再加熱電源用直流電源装置25を設けるようにしているが、両直流電源装置8、25を一体としてもよいことは勿論である。
【0025】
次に、本発明に係るプラズマアーク溶融炉を用いた被溶融物Aの溶融処理について説明する。
プラズマ溶融炉本体3内へ供給された被溶融物Aは、前述のごとくプラズマアーク放電による熱エネルギーにより、溶融点(1200℃〜1300℃)を超える約1300℃〜1500℃の温度にまで加熱され、高温液体状の溶融スラグBとなる。
尚、従前のプラズマアーク溶融炉にあっては、溶融スラグB中に不溶融物や不完全溶融物が混在することを避けるため、溶融スラグBの温度を1400℃〜1600℃に維持するようにプラズマ溶融炉本体3の運転を行っている。これに対して、本発明のプラズマアーク溶融炉に於いては、溶融スラグBの温度を極力抑えて約1400℃を維持できる程度の温度としており、その結果、溶融スラグ流出口10から溢流する溶融スラグB中には不溶融物や不完全溶融物がいくらか混在する可能性がある。
【0026】
このような状態で溶融スラグ流出口10から溢流し、落下して来た溶融スラグBは、ここで再加熱電極24により生じたプラズマアークにさらされて1600℃〜1800℃に再加熱される。この再加熱により、前記溶融スラグB内に混在していた不溶融物や不完全溶融物は完全に溶融されることになる。
【0027】
尚、図1の実施態様では、前述の如く溶融スラグ流出口から溢流して燃焼室12内へ落下する溶融スラグBに、直接再加熱電極24の生ずるプラズマアークを当てて加熱するようにしているが、スラグシュート26に溶融スラグ溜め(図示省略)を別に設け、このスラグ溜め内に受け入れた溶融スラグBを再加熱電極24の起生するプラズマアークによって加熱するようにしてもよい。この場合、加熱電極としてツイントーチ、ノントランスファー型電極の外に、加熱電極は1本で−極とし、スラグ溜めを+極とすることも可能である。
【0028】
前記再加熱電極24のプラズマアークにより再加熱され、不溶融物や不完全溶融物が完全に溶融された高温の溶融スラグBは、水を満たしたスラグ水冷槽内へ落下して水砕スラグとなる。そして、スラグ搬出コンベア(図示省略)によってスラグだめ内へ排出される。
【0029】
被溶融物Aを都市ごみ焼却炉からの燃焼残査と飛灰の混合物(飛灰/燃焼残査=1/10)とし、当該被溶融物Aをプラズマ溶融炉本体3内で約1300℃〜1500℃に加熱して溶融させると共に、再加熱電極24により燃焼室12内に於いて溶融スラグBを1600℃〜1800℃の温度に再加熱するようにした溶融試験の結果によれば、前記スラグ水冷槽から得られる水砕スラグは白色を呈することになり、図2に示した従前のプラズマアーク溶融炉を用いた場合に得られる黒色を呈する水砕スラグとは、水砕スラグの色彩が全く異なったたものになることが判明した。
【0030】
また、本発明の場合には、溶融スラグBの温度が約1400℃であって相対的に低いため、プラズマ溶融炉本体3内や溶融スラグ流出口10近傍の耐火材の損傷が大幅に減少し、その耐用期間の延伸を図れることが判明した。
【0031】
尚、図1の実施態様に於いては、ごみ焼却残査や飛灰を被溶融物Aとする場合について説明をしたが、本発明はこれ等の燃焼残査や飛灰に限らず、灰分を含有する産業廃棄物等の溶融処理にも適用することができることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
本発明に於いては、プラズマ溶融炉本体3の溶融スラグ流出口10の外方に再加熱電極24を設け、溶融スラグ流出口10から溢流してくる溶融スラグBを再加熱電極24のプラズマアークによって再加熱することにより、溢流して来た溶融スラグB内の不溶融物や不完全溶融物を完全に溶融させる構成としている。
その結果、プラズマ溶融炉本体3内の溶融スラグBの温度を、従前のプラズマアーク溶融炉の場合の温度(約1300℃〜1500℃)よりも低い温度(1250℃〜1400℃)とした状態でプラズマアーク溶融炉の運転を行なうことが可能となり、プラズマ溶融炉本体3の内部や溶融スラグ流出口10の近傍の耐火材の損傷が著しく低減する。
また、再加熱電極により起生するプラズマアークによって溶融スラグ流出口10から溢流した溶融スラグBが1600℃〜1800℃の高温度に再加熱されるため、残存する未溶融物や不完全溶融物は完全に溶融されることになり、その結果、極めて高品質な水砕スラグが得られることになる。
更に、再加熱電極24によって溶融スラグBを高温度に再加熱することにより、当該溶融スラグBから得られる水砕スラグの色彩が白色となる。その結果、本発明の実施により得られた水砕スラグは、従前のプラズマアーク溶融炉から得られる黒色の水砕スラグとは違ってセメント原料やセメント用骨材としても利用することができ、水砕スラグの再利用範囲が大幅に拡大して、ごみ資源の再利用度が一層向上することになる。
本発明は上述の通り優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様に係るプラズマアーク溶融炉の要部を示す縦断面図である。
【図2】従前の焼却残査や飛灰等を被溶融物とする直流アーク放電型黒鉛電極式プラズマアーク溶融炉を示す縦断面図である。
【符号の説明】
Aは被溶融物、Bは溶融スラグ、Cは不活性ガス、Dはガス体、Eは溶融飛灰、1は灰ホッパ、2は被溶融物供給装置、3はプラズマ溶融炉本体、3aは被溶融物供給口、4は黒鉛主電極、5は黒鉛スタート電極、6は炉底電極、7は炉底冷却ファン、8は直流電源装置、9は不活性ガス供給装置、10は溶融スラグ流出口、11はタップホール、12は燃焼室、13は燃焼空気ファン、14は排ガス冷却ファン、15はバグフィルタ、16は誘引通風機、17は煙突、18は溶融飛灰コンベア、19は飛灰だめ、20はスラグ水冷槽、21はスラグ搬出コンベア、22はスラグだめ、23はスラグ冷却水冷却装置、24は黒鉛再加熱電極、25は再加熱用直流電源装置、26はスラグシュート、27はガス冷却塔。
Claims (5)
- 側壁に溶融スラグ流出口と被溶融物供給口を有するプラズマ溶融炉本体と、プラズマ溶融炉本体内へ被溶融物を供給する被溶融物供給装置と、直流電源装置からの電力によりプラズマアークを起生する主電極及び炉底電極と、プラズマ溶融炉本体内へ不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置と、溶融スラグ流出口から溢流した溶融スラグをスラグシュートを通して受入れるスラグ水冷槽とを備えたプラズマアーク溶融炉に於いて、前記プラズマアーク溶融炉の被溶融物の溶融温度を1400℃以下とすると共に、前記溶融スラグ流出口の外方のスラグシュート内に、直流電源装置からの電力によりプラズマアークを起生して前記溶融スラグ流出口から溢流した溶融スラグを加熱する再加熱電極を設け、当該再加熱電極のプラズマアークにより溶融スラグ流出口からの溶融スラグ内の未溶融物を完全溶融させると共に、スラグを1600℃〜1800℃まで再加熱する構成としたことを特徴とするプラズマアーク溶融炉。
- 被溶融物をごみ焼却炉からの焼却残渣及び又は飛灰とするとし、更に、スラグシュート内にスラグ溜めを設けると共に、当該スラグ溜めに再加熱電極を設けるようにした請求項1に記載のプラズマアーク溶融炉。
- プラズマ溶融炉本体内で主電極の起生するプラズマアークにより被溶融物を溶融させると共に、溶融スラグ流出口から溢流した未溶融物や不完全溶融物を含んだ溶融スラグを再加熱電極の起生するプラズマアークにより加熱し、前記未溶融物や不完全溶融物を溶融せしめた高温溶融スラグをスラグ水冷槽内へ供給することにより、白色の水砕スラグを得ることを特徴とするプラズマアーク溶融炉を用いた被溶融物の溶融処理方法。
- 被溶融物をごみ焼却炉からの焼却残渣及び又は飛灰とすると共に、主電極のプラズマアークによりプラズマ溶融炉本体内の溶融スラグを約1400℃以下の温度に、また、再加熱電極のプラズマアークにより溶融スラグ流出口から溢流した溶融スラグを約1600℃〜1800℃の温度に加熱するようにした請求項3に記載のプラズマアーク溶融炉を用いた被溶融物の溶融処理方法。
- 溶融スラグ流出口から溢流する溶融スラグを下流に設けた溶融スラグ溜め内へ流入させ、当該溶融スラグ溜め内の溶融スラグを再加熱電極の起生するプラズマアークにより加熱するようにした請求項3又は請求項4に記載のプラズマアーク溶融炉を用いた被溶融物の溶融処理方法。
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