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JP3508367B2 - ポリエステル製品の製造方法 - Google Patents

ポリエステル製品の製造方法

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Publication number
JP3508367B2
JP3508367B2 JP2795796A JP2795796A JP3508367B2 JP 3508367 B2 JP3508367 B2 JP 3508367B2 JP 2795796 A JP2795796 A JP 2795796A JP 2795796 A JP2795796 A JP 2795796A JP 3508367 B2 JP3508367 B2 JP 3508367B2
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Japan
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polyester
fiber
producing
elongation
heat treatment
Prior art date
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JP2795796A
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節男 田口
三宜 岡本
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2067/00Use of polyesters or derivatives thereof, as moulding material

Landscapes

  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた反発弾性と
形状安定性などを有するポリエステル製品の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ナイロンやポリエステルなど
の合成繊維は、高性能を有することから衣料用あるいは
産業用分野に広く用いられている。ナイロンやポリエス
テルからなる繊維シートは、衣服用芯地、ブラジャー、
胸や肩のパットなど立体形状製品として多く用いられて
いる。また、最近ではポリエステルと木綿の混紡糸から
なるシャツの形態安定化がよく行われている。
【0003】しかし、ナイロンは水分を吸うと伸び、乾
燥すると収縮するという乾湿時における寸法安定性が著
しく劣り、寸法安定性を重視する分野には使いずらい素
材である。そのため、近年、衣服用繊維としては、ほと
んどがポリエステルに置替わりつつある。
【0004】一方、ポリエステルは乾湿時の寸法安定性
が良好である反面、反発弾性が弱く、繰り返し屈曲に対
してヘタリやすい欠点を有している。そのため、ポリマ
コストがナイロン6やナイロン66に比し安価にもかか
わらず、歯ブラシや人工芝生、カーペットなどの用途に
は殆ど使用されていない。
【0005】また、特開平2−289101号公報では
スパイラル捲縮を示す複合繊維を用いた芯地、特開平3
−130434公報ではループ毛羽形成糸を用いた編織
物からなる芯地、特開平3−152203号公報では捲
縮性糸を用いた接着芯地が開示されている。
【0006】しかし、従来のポリエステル繊維は反発性
が乏しく、芯地などの用途で良好な反発性を要する場合
には、高反発性を有する馬毛や人毛などの獣毛と複合し
て用いるなどの工夫が必要であった。また、反発性の高
い芯地ほど衣服の形状になじみにくいため、高度な縫製
技術を要するなどの欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のポリエステル繊
維では、良好な反発弾性と寸法安定性を兼ね備えたも
の、あるいはそれに加えて優れた形状保持性を有する繊
維製品は得難いのが現状である。特に、立体形状を有す
る製品においてはなおさらであった。
【0008】洋服の芯地に例をとるならば、芯地は洋服
の形態保持と体の線を美しく表現するために、その曲面
形成に平面的に製造した多くの繊維シートを重ねて縫製
し、曲面を有する立体的形状となしているが、縫製加工
が繁雑なことや、繊維は元の形状を記憶しており、強制
的に変形を起こさせたものは時間に伴い元の形状に戻
り、耐久的な形状付与は得難く、これが製品の型崩れと
なって、品位を大きく低下させていた。また、芯地の特
性は縦方向には従来なみの糸特性でよいが、横方向には
外方向に凸に湾曲した曲面が必要であった。
【0009】一方、最近、セルロースを架橋したり改質
してシャツの形態安定性を向上することがよく行われい
るが、形状安定化処理薬品の残留(特にホルマリンは肌
に触れるものは適さない)、強度低下あるいは形状安定
化効果が小さいなどの問題を有していた。
【0010】本発明は、上記の欠点を解決し、良好な反
発弾性と寸法安定性を兼ね備え、かつ優れた形状保持性
を有するポリエステル製品の製造方法を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する本
発明のポリエステル製品の製造方法は、次の通りの構成
をとるものである。
【0012】ポリエステル繊維またはフィルムの引張強
伸度を測定した荷重伸長曲線において、降伏応力点と、
該降伏応力点の応力より低い応力で伸長される定応力伸
長領域を有し、かつ、該降伏応力点から該定応力伸長領
域終了点までの伸度が100%未満であるポリエステル
繊維、フィルムまたはそれを含む製品に90℃以上の湿
熱および/または乾熱の熱処理を施すことを特徴とする
ポリエステル製品の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステル製品の製造
方法は、繊維の場合、特定の条件で溶融紡糸された繊維
(以下、第一特定領域の繊維)を元に、本発明の要件で
ある特定の熱処理を施すことにより、本発明の目的であ
る良好な反発弾性と寸法安定性を兼ね備えかつ優れた保
形性と形状保持性を有するポリエステル製品(以下、第
二特定領域のポリエステル製品)を提供できることを見
出したものである。
【0014】本発明は、繊維またはフィルムなどを第一
次特定領域から特定の熱処理を施すことにより第二次特
定領域にシフトすることで、ポリエステル製品でありな
がら、ナイロンのごとき高弾性と繰り返しの屈曲に対す
る耐屈曲性が抜群に良好となり、本来の長所である乾湿
における寸法安定性も兼ね備えたポリエステル製品の製
法に関するものである。すなわち、本発明に係るポリエ
ステル繊維およびポリエステルフィルムは、ナイロンと
ポリエステルの長所を同時に有するというこれまでにな
い画期的な効果と実用的な物性を有するものとして、産
業上極めて有効に活用できる。
【0015】以下、さらに詳しく本発明について説明を
する。
【0016】本発明の一態様は、ポリエステル繊維また
はフィルムの引張強伸度を測定した荷重伸長曲線におい
て、降伏応力点と、該降伏応力点の応力より低い応力で
伸長される定応力伸長領域を有し、かつ、該降伏応力点
から該定応力伸長領域終了点までの伸度が100%未満
であるポリエステル繊維、フィルムまたはそれを含む製
品に90℃以上の湿熱および/または乾熱の熱処理を施
すことにより、良好な反発弾性と寸法安定性を兼ね備え
かつ優れた形状保持性を有する製品を提供できる。
【0017】なお、ここでいう荷重伸長曲線とは、JI
S−L1013 7.5(引張強さ及び伸び率)の試験
法に準じて測定したものをいう。図1〜5の測定は、下
記条件で測定した。
【0018】 試長(チャック間距離):5cm 初期加重(繊維) :0.1g/d (フィルムについては試長あたりの重量をデニール換算した。) 引張り速度 :100mm/分 チャート速度 :100mm/分 温度 :20℃±2 湿度 :65%RH±5 試験機 :オートグラフ(島津製作所) データ整理 :タテ軸応力、ヨコ軸伸度(第一象限) また、降伏応力点とは、タテ軸に応力、ヨコ軸に伸度を
とった荷重伸長曲線において、図1に示すごとく、初期
の立ち上がりを越えて曲線が下がるピーク(A)をい
う。一方、定応力伸長領域終了時とは降伏点を越えて降
伏点より低い応力を示す領域が終了し、再び急激に立ち
上がる部分(B)をいう。
【0019】本発明の熱処理はポリエステルに結晶化が
起こる雰囲気で行うことが好ましい。ポリエチレンテレ
フタレートの場合は90℃以上雰囲気で処理することが
好ましく、特に好ましくは120℃以上である。したが
って、処理の温度領域は90〜230℃が好ましく、1
20〜230℃がより好ましく、140〜230℃がさ
らに好ましい。また、加熱手段は乾熱および/または湿
熱のいずれでもかまわなが、引いていえば、熱効率の良
い湿熱が好ましい。
【0020】本発明の熱処理を施す第一次特定領域のポ
リエステル製品の状態は、弛緩状態下、実質延伸の伴わ
ない拘束状態下または任意の形状に固定した状態下にお
いて行われる。当然ながら、収縮や伸張などの変化を伴
うことは言うまでもない。
【0021】この態様の本発明において、前記した定応
力伸長領域終了時の伸度が100%未満であるという溶
融紡糸ポリエステル繊維(以下、第一次特定領域の繊維
という)は、繊維の引張強伸度を測定して得られる荷重
伸長曲線において、図1に示すように、伸長初期におい
て極大の降伏応力点(A)を有し、その後、降伏応力点
(A)より低応力で伸長される領域を有して定応力伸長
領域終了点(B)に至る荷重伸長曲線を有するものであ
り、加えて、定応力伸長領域終了時の伸度が100%未
満、好ましくは80%未満であるものである。言い換え
ればAとBを結ぶ直線の下に荷重伸長曲線が存在し、直
線ABと荷重伸長曲線の間に図1に示すような斜線エリ
アを構成するものである。従って、図2に示すような従
来のポリエステル延伸糸(98デニール−24フィラメ
ント)のように極大の降伏応力点(A)を有しないも
の、若しくは降伏応力点(A)より低応力で伸長される
領域を有しないもの、または、図3に示す従来のポリエ
ステル未延伸糸(275デニール−96フィラメント)
のように、定応力伸長領域終了時の伸度が100%以上
の繊維は除かれる。
【0022】第一次特定領域を有する繊維を得る方法
は、ポリエステルを用いる。ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエス
テルまたはそれを主体とした共重合体が好ましく用いら
れる。溶融紡糸における引取速度は2000m/分〜4
000m/分が好ましく、2500〜3500m/分が
より好ましい。例えば、引取速度1500m/分のポリ
エチレンテレフタレート繊維は実質的に未延伸糸といわ
れるものであり、延伸の伴わない熱処理を施すと極めて
脆弱なものとなり産業上の利用価値を失ってしまう。ま
た、引取速度5000m/分のポリエチレンテレフタレ
ート繊維は上述した降伏応力点と定応力伸長領域終了点
を有せず、熱処理によって第二次特定領域にシフトする
ことができず、反発弾性や形状保持性を発現が著しく劣
ったものとなる。但し、2000m/分より低速で紡糸
され低倍率延伸(撚による延伸も含む)された繊維であ
っても、前記した荷重伸長曲線の特性を有するものも含
まれる。
【0023】また、ポリエステル繊維として、主成分と
してポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート若しくはその共重合ポリエステル、他の成分と
してポリスチレン系重合体、またはポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート若しくはその共
重合ポリエステルに硼酸または硼素化合物が添加された
ポリエステル重合体を用いてなる複合繊維を用いると、
引取速度が4000m/分を超える高速であっても、他
の成分に紡糸応力が主としてかかるため、主成分である
ポリエステルの配向を抑制し、第一次特定領域にあるポ
リエステル繊維とすることができる。引取速度が400
0m/分〜8000m/分の範囲であっても可能であ
る。
【0024】例えば、ポリスチレンを芯成分に、ポリエ
チレンテレフタレートを鞘に配した複合紡糸を引取速度
4500m/分で行っても、引取速度2000m/分〜
4000m/分で得られるいわゆるPOYに近い繊維が
得られる。ポリエチレンテレフタレート単独の紡糸で
は、4500m/分を超えると結晶化が進んだ繊維にな
るが、上記のようにポリスチレン成分を用いると、ポリ
スチレン成分が紡糸応力を引き受けるため、POYに近
い繊維が得られると考えられる。
【0025】こうした複合繊維を用いれば、4000m
/分〜8000m/分で引き取られた繊維を用いて本発
明のポリエステル製品の製造方法を行うことができる。
この場合、芯成分に用いるポリマーとして硼酸または硼
素化合物等をポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートまたはその共重合ポリエステルに添加
して増粘させたポリエステル重合体を用いることができ
る。なお、ここでいう芯成分と鞘成分とが反対の構成で
あっても差し支えないが、主成分が鞘成分となる方が、
染色性、フロスティング、フィブル化等の観点から主成
分の特性をより発揮することができるので好ましい。
【0026】本発明において用いられるポリエステル繊
維の太さは、特に限定されないが、一般的には単繊維繊
度で0.01〜200デニール、トータル繊度において
20〜1000デニールの糸として用いるのが好まし
い。
【0027】また、高強度、高弾性、防縮性を得る観点
からは、ポリエステルの極限粘度(オルソクロロフェノ
ール、30℃)が0.55〜1.00であることが好ま
しい。また、染色を容易にする観点からは、ポリエステ
ルが、ポリエチレンテレフタレートにポリアルキレング
リコールが共重合された共重合体であって、110℃以
下で分散染料可染であることが好ましい。このポリエス
テルを用いたポリエステル繊維の場合、天然繊維と混用
して染色することもできる。さらにまた、濃色、鮮明な
染色をする観点からは、ポリエステルが5−ナトリウム
スルホイソフタル酸が共重合されたカチオン染料可染型
ポリエステルであることが好ましい。また、溶融ポリエ
ステルが引取速度2000〜4000m/分で引き取ら
れ第一次特定領域にあるポリエステル繊維状物を、前記
熱処理するに際し、巻き取り前の加熱したロールを用い
れば、紡糸工程において同時に前記熱処理を施すことが
できるので生産性向上が図れる。また、前記熱処理を加
熱空気を用いて施すこともでき、例えばエア交絡で行う
こともできる。さらにまた、前記熱処理を前記ポリエス
テル繊維状物を編物とした後に加熱し、その編物を解き
戻すことによっても可能である。
【0028】本発明のポリエステル製品は、他の繊維と
混合して用いることができる。例えば、前記特定の構造
を有さないポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリア
クリル繊維、アラミド繊維、ポリウレタン繊維、獣毛、
絹、綿、レーヨン、麻のうち、少なくとも1種類以上の
繊維と混用することは好ましい形態である。
【0029】なお、本発明でいうポリエステル製品と
は、モノフィラメント、マルチフィラメント糸、スパン
糸、長短複合糸などの繊維や糸、組み紐などの繊維状
物、繊維強化プラスチック用繊維などの繊維材料、織
物、編物、不織布、ネット類、リボン、フィルムなどの
シート状物など種々の形態を含む。また、その形状は特
に限定されず、あらゆる物体の形状が含まれ、シート
状、袋状、衣服などの形態も含む。
【0030】繊維・糸において、特にその形態は限定さ
れず、撚糸、仮撚糸、交絡糸、ループ糸、混繊糸などの
形態も含む。
【0031】ポリエステル繊維の場合、他の成分、例え
ばナイロンやポリオレフィンなどが複合された従来公知
の複合繊維といわれるもの、たとえば分割型、菊花型、
海島型などの繊維も適用可能であり、用途に応じてその
方が好ましい場合がある。また、フィルムには、幅、長
さに比べて厚さが小さいスリット状のもの、リボン状の
もの、テープ状のものを含む。
【0032】ネット類とは、特に限定するものではな
く、蛙又結節、二重蛙又結節などの漁網類、捕虫用ネッ
ト類、洗濯ネット、布団カバーネット、カーテン、帽子
ネットなどを含む。本発明はこれらに適用することによ
り、様々な立体形状の保持に有効であり、これらを非常
に使いやすくすることができる。
【0033】特に、本発明は芯地、ブラジァー、胸や肩
のパット類、襟芯などの立体形状を保持するのに際だっ
た効果を発揮し好ましく適用できる。この場合、通常、
これらは目的の型にセットしてから加熱処理の雰囲気に
曝される。
【0034】衣服用芯地としては、つくり芯と言われる
ような芯地部材となした後、あるいは衣服として縫製し
た後、加熱処理を行うことにより本発明の効果である形
状保持性を付与することができる。従来、芯地は洋服の
形状保持と体の線を美しく表現するために、多くの繊維
シートを重ねて縫製し立体的曲面形状となしているが、
本発明を適用すれば、従来ほどの多層構造としなくても
立体的曲面形状が保持できるため、軽量化や清涼化を図
ることを可能とする。
【0035】芯地の構造や組織を問うものではないが、
メッシュ編とか透かし目編と言われる目の粗い編物が好
ましく適用され本発明の効果をさらに有効とする。その
他、ブラジャー、胸や肩のパット類などの各種立体形状
物においても特に限定されるものではない。
【0036】カーペット、人工芝生、モケットなどの立
毛布帛、あるいは歯ブラシ、洗浄用ブラシなどのブラシ
成型品においても顕著な形状保持性と耐久屈曲性が得ら
れ、ヘタリにくい立毛品を得ることができる。
【0037】また、本発明で得られた繊維構造体に対し
て染色や撥水加工あるいはラミネートやコーチングなど
の各種の仕上げ加工を施すことは、さらに有効で好まし
いことである。
【0038】本発明の例として、拘束状態下で熱処理を
施した繊維の荷重伸長曲線(190デニール−24フィ
ラメント)を図4に示した。
【0039】なお、図4においては定応力伸長領域終了
点が実質的に消失したものとなっているが、第二次特定
領域にあるポリエステル繊維またはポリエステルフィル
ムは、定応力伸長領域が存在するものでも差し支えな
く、その場合、降伏応力点と定応力伸長領域終了点での
伸度差が20%以下であることが好ましい。より好まし
い態様は、その伸度差が実質的に0%になることであ
る。
【0040】
【実施例】
実施例1、比較例2、比較例3 ポリエチレンテレフタレート(IV=0.68)を、紡
糸温度285℃、引取速度3100m/分で溶融紡糸
し、185デニール、24フィラメントの原糸を得た。
この原糸の荷重伸長曲線は図5のとおりであり、降伏応
力点Aを有しそれを越えると低応力で伸長されて定応力
伸長領域終了点Bに至る曲線を示した。その原糸の強度
は2.3g/d、伸度170%であった。かかる原糸を
使用し筒編み機で筒編物をつくり、長方体の型枠の外周
に装着固定し、180℃で60秒乾熱処理し型枠形状の
ポリエステル製品を作製した(実施例1)。
【0041】比較例1として、上記原糸をさらに150
℃の加熱ロールを通して1.4倍に延伸したものを用い
た。比較例2として、原料にナイロンを用い引取速度3
000m/分で溶融紡糸した200デニール、24フィ
ラメント、強度3.2g/d、伸度175%を用いて実
施例1と同様の処理を行った。
【0042】その結果、実施例1は長方体の型枠と同じ
形状を有し、かつ好ましい反発性を有するものが得られ
た。しかも、5回の水洗濯およびドライ洗濯後も長方体
形状が崩れず、寸法安定性も良好で、反発性の低下も認
められなかった。また、20回の座屈テスト後もヘタリ
は認められなかった。一方、比較例1および比較例2は
いずれもクタクタの状態であり、長方体形状をなすこと
はできなかった。
【0043】実施例2、3、4、比較例3、比較例4 実施例1の原糸を用い、18ゲージ、4枚筬のラッセル
編機により表組織が1/1の4コースダブルアトラス、
裏組織が1/3の4コースダブルアトラスのメッシュ編
物を編成した。この編物を用いて、洋服の前身頃芯地
(実施例2)、ブラジャ−(実施例3)、水着の胸パッ
ト(実施例4)を作製し、それぞれ立体形状の型に固定
して、180℃で30秒乾熱処理し各型の形状のポリエ
ステル製品を作製した。
【0044】比較例3として、上記溶融紡糸した原糸を
さらに加熱ロール150℃を用いた1.4倍の延伸を行
った延伸糸を用い、比較例4として、ナイロンを引取速
度3000m/分で溶融紡糸した200デニール、24
フィラメント、強度3.2g/d、伸度175%を用い
て、実施例2、実施例3および実施例4と同じ型を用い
同じ処理を行った。
【0045】その結果、本発明のポリエステル製品はい
ずれも形状保持性が極めて良好であり、かつ好ましい反
発性を有するものであった。実施例2の洋服は体の線に
沿った美しい曲面を表現できる立体形状を有するもので
あった。さらに、かかる洋服は従来のものに比較して軽
量で通気性が高く快適性に富むものであった。また、5
回の水洗い洗濯およびドライ洗濯においてもその形状が
崩れず、反発性の低下も認められなかった。実施例3お
よび実施例4についても立体的な形状保持性が良好であ
り、汗や水を含んでも寸法変化の点で何ら問題は生じな
かった。
【0046】一方、比較例2および比較例3とも形状保
持性が十分でなく、その目的の形状とすることはできな
かった。
【0047】
【発明の効果】
(1) 良好な反発弾性と寸法安定性を兼ね備えかつ優れた
形状保持性を有するポリエステル製品を提供することが
できる。
【0048】(2) 特に、立体形状を有するポリエステル
製品が得られ易く、その形状耐久性が良好である。
【0049】(3) 従来の形状保持加工製品に比べて薬品
を使用しないため、有毒な薬品が残留することなく、ま
た、強度も低下しない。
【0050】(4) 立毛布帛やブラシにおいては、立毛の
耐屈曲性が良好でありヘタリ難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一次特定領域にあるポリエステル繊維の荷重
伸長曲線の一例を示す。
【図2】従来のポリエステル延伸糸の荷重伸長曲線を示
す。
【図3】従来のポリエステル未延伸糸の荷重伸長曲線を
示す。
【図4】本発明によって得られるポリエステル製品を構
成するポリエステル繊維の荷重伸長曲線の一例を示す。
【図5】実施例1における原糸の荷重伸長曲線を示す。
【符号の説明】
A:降伏応力点 B:定応力伸長領域の終了点

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル繊維またはフィルムの引張強
    伸度を測定した荷重伸長曲線において、降伏応力点と、
    該降伏応力点の応力より低い応力で伸長される定応力伸
    長領域を有し、かつ、該降伏応力点から該定応力伸長領
    域終了点までの伸度が100%未満であるポリエステル
    繊維、フィルムまたはそれを含む製品に90℃以上の湿
    熱および/または乾熱の熱処理を施すことを特徴とする
    ポリエステル製品の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、該熱処理によって降伏
    応力よりも低応力で伸張される領域が実質的に消失する
    に充分な温度または時間によりなされることを特徴とす
    るポリエステル製品の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1〜2のいずれかにおいて、熱処理
    前のポリエステル繊維またはフィルムが、溶融ポリエス
    テルが引取速度2000〜4000m/分で引き取られ
    たポリエステル繊維状物であることを特徴とするポリエ
    ステル製品の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜2のいずれかにおいて、前記熱
    処理を加熱したロールを用いて施すことを特徴とするポ
    リエステル製品の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜2のいずれかにおいて、前記熱
    処理を加熱空気を用いて施すことを特徴とするポリエス
    テル製品の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜2のいずれかにおいて、前記熱
    処理を前記ポリエステル繊維状物を編物とした後に加熱
    し該編物を解き戻すことを特徴とするポリエステル製品
    の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜2のいずれかにおいて、前記ポ
    リエステル製品が、主成分としてポリエチレンテレフタ
    レート、ポリブチレンテレフタレートまたはその共重合
    ポリエステル、他の成分としてポリスチレン系重合体、
    またはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
    フタレート若しくはその共重合ポリエステルに硼酸また
    は硼素化合物が添加されたポリエステル重合体を用いて
    なる複合繊維であることを特徴とするポリエステル製品
    の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記複合繊維が、40
    00m/分〜8000m/分で引き取られた繊維である
    ことを特徴とするポリエステル製品の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかにおいて、ポリエ
    ステルの極限粘度(オルソクロロフェノール、30℃)
    が0.55〜1.00であることを特徴とするポリエス
    テル製品の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかにおいて、ポリ
    エステルがポリエチレンテレフタレートにポリアルキレ
    ングリコールが共重合された共重合体であって、110
    ℃以下で分散染料可染であることを特徴とするポリエス
    テル製品の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜9のいずれかにおいて、ポリ
    エステルが5−ナトリウムスルホイソフタル酸が共重合
    されたカチオン染料可染型ポリエステルであることを特
    徴とするポリエステル製品の製造方法。
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