JP3598649B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,コンクリートやモルタル等の土木建築材料の湿潤面で短時間に常温硬化し優れた接着性を示す接着剤,補修材,注入止水材,塗り床剤,目地剤および塗料として有用な樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エポキシ樹脂は,コンクリート,モルタル等への付着力が優れていることから、土木建築用の接着剤,止水注入材,補修材,塗り床材,目地剤,塗料として多用されている。しかしながら,土木建築分野での被着体や被塗布物は,基本的に水硬性であること,降雨,地下水,河川や海岸など水源に近接していること等の理由で、打設初期段階から表面や内部が湿潤状態である場合が多く,エポキシ樹脂の反応が水により促進される一方でエポキシ樹脂と被着体との界面に水が存在するために,エポキシ樹脂と被着体表面への濡れが阻害され付着力が著しく低下する。
【0003】
特開昭57−12024号公報には、液状エポキシ樹脂とアミン硬化剤からなるエポキシ樹脂混合物にセメントを配合して水濡れ面への接着性を向上させる方法が開示されているが,常温における硬化に数十分以上の長時間を要する等の問題点がある。また,低温で粘度が高いため,冬季の施工性を上げるためや用途によって溶剤や反応性希釈剤を使用する場合が多く,作業環境上好ましくない。
硬化時間を短縮した材料としては,特開昭 62−252488号公報に、(メタ)アクリル酸の多価金属塩の水溶液にレドックス開始剤とセメントを配合することにより低温でラジカル重合させるアクリル樹脂系組成物が開示されているが,硬化速度が非常に速いため可使時間が短く,多量に使う場合,配合と同時に塗布あるいは注入するような特別な装置が必要になる等の制約を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は,可使時間が長く,湿潤面への接着力が非常に高く,土木建築材料用途に好適な常温硬化性樹脂組成物の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、液状エポキシ樹脂とアクリロイル基を二つ以上有するアクリレート化合物とエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤とを含むA剤と,一級または二級アミノ基を二つ以上有するアミン化合物を含むB剤とは,それぞれ単独では硬化せず,常温で混合しても可使時間が長いにも関わらず,コンクリートやモルタル等の湿潤面に接するとアクリロイル基と活性水素を有するアミノ基との Michael付加反応が促進され,続いてその反応熱によりエポキシ基と活性水素を有するアミノ基との付加反応やエポキシ基の開環重合も促進されて硬化することを見出し、本発明に至った。また、硬化する際,A剤中のシランカップリング剤が有するエポキシ基や(メタ)アクリロイル基も、B剤中のアミン化合物が有する一級または二級アミノ基と反応するため,硬化物にアルコキシシリル基が導入され,さらに無機物との接着性が向上することも見出した。この硬化物は,湿潤面でも優れた接着性と耐水性を有する。
【0006】
すなわち、本発明は,液状エポキシ樹脂とアクリロイル基を二つ以上有するアクリレート化合物とエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤とを含むA剤と,一級または二級アミノ基を二つ以上有するアミン化合物を含むB剤からなる土木建築材料湿潤面用硬化性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数との比が、1/0.01〜0.3である上記土木建築材料湿潤面用硬化性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記発明に記載の土木建築材料湿潤面用硬化性樹脂組成物を、湿潤状態にある土木建築材料に塗布又は注入し、常温で前記硬化性組成物を硬化する方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の硬化性樹脂組成物は,A剤およびB剤を使用時に混合する二液型であるため,混合状態で液状であればよいが,手早く均一に混合して優れた硬化物性を得るには,A剤およびB剤とも液状であり混合状態での粘度が 1000cps(25℃)以下になるように材料や組成を選択することが望ましい。粘度が 1000cps(25℃)より高いと,混合,塗布および注入等の作業性が悪くなる。なお、ここで言う液状には,二種類以上の化合物が完全に相溶して液状になっているものだけでなく,液状化合物に粉状化合物が分散している不均一系も含まれる。
また,A剤とB剤の混合時の粘度が,1000cps 以下(25℃) A剤およびB剤には,混合時に液状であれば任意の化合物を使用することができるが,作業性の面からそれぞれ液状であり,作業環境や安全性の面から引火点が70℃以上(危険物第4類第3石油類,第4石油類)の臭気の少ないものを使用することが望ましい。
【0008】
A剤に含まれる液状エポキシ樹脂としては,油化シェルエポキシ(株)製のエピコート801,エピコート807,エピコート808,エピコート815,エピコート816,エピコート819,エピコート876,エピコート828,エピコート834,チバガイキー(株)製のアラルダイトGY−257,アラルダイトGY−252,アラルダイトGY−250,アラルダイトGY−260,アラルダイドGY−280,ダウケミカル日本(株)製の D.E.R.324,D.E.R.331 ,D.E.R.331C,D.E.R.332 ,D.E.R.334 ,D.E.R.335 ,D.E.R.336 ,D.E.R.337 ,D.E.R.353J,D.E.R.732 ,D.E.R.736 等の液状ビスフェノール型エポキシ樹脂,ナガセ化成工業(株)のデナコールEX−411,デナコールEX−421,デナコールEX−313,デナコールEX−314,デナコールEX−321,デナコールEX−201,デナコールEX−211,デナコールEX−810,デナコールEX−811,デナコールEX−850,デナコールEX−851,デナコールEX−821,デナコールEX−830,デナコールEX−832,デナコールEX−911,デナコールEX−941,デナコールEX−920,デナコールEX−921,デナコールEX−931,デナコールEX−2000 ,デナコールEX−992等のポリグリシジルエーテル型エポキシ化合物,あるいはこれらの混合物等が挙げられるが,必ずしもこれれらに限定されるものではない。
【0009】
A剤に含まれるアクリロイル基を二つ以上有するアクリレート化合物としては,1,6−ヘキサンジオールジアクリレート,トリエチレングリコールジアクリレート,ポリエチレングリコールジアクリレート,トリプロピレングリコールジアクリレート,ネオペンチルグリコールジアクリレート,エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート,プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート,トリメチロールプロパントリアクリレート,エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート,ペンタエリスリトールトリアクリレート,ペンタエリスリトールテトラアクリレート,ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート,ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能アクリレート,上記液状エポキシ樹脂にアクリル酸を付加させたエポキシアクリレート(ビニルエステル樹脂),アクリル酸の多価金属塩あるいはこれらの混合物等が挙げられるが,必ずしもこれらに限定されるものではない。本発明の樹脂組成物は,アクリロイル基と活性水素を有するアミンとの Michael付加反応を第一段階の架橋反応として利用するので,反応性が低い液状メタクリレート化合物は硬化速度が遅いため適さない。
【0010】
A剤に含まれるエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤としては,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン,γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン,γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン,あるいはこれらの混合物等が挙げられるが,必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0011】
なお,メタクリロイル基と活性水素との反応は非常に遅いが,シランカップリング剤の添加量が少ないこと,メタクリロイル基以外に反応性が高いアルコキシシリル基を有していることから考えて,初期の硬化速度や接着性に大きな影響はないと考えられる。
A剤の粘度は,B剤との混合,塗布あるいは注入時の作業性を考えると、5000cps 以下(25℃)が望ましい。
【0012】
液状エポキシ樹脂とアクリレート化合物とエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤は,エポキシ基の総数/(メタ)アクリロイル基の総数が1/4〜4/1になるように配合するのが望ましい。エポキシ基の総数が上記範囲より少ないと、 Michael付加反応が速すぎて可使時間が短くなり,硬化後の耐久性や耐水性も悪くなる。また,エポキシ基の総数が上記範囲より多いと、湿潤面への濡れが悪く十分な接着性が得られない。さらに,可使時間,耐久性および湿潤面への濡れのバランスをとるには、できるだけエポキシ基の総数/(メタ)アクリロイル基の総数=1にするのが好ましい。
【0013】
シランカップリング剤は,A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数との比が1/0.01〜0.3になるように配合すると,湿潤面に対する優れた接着強度が得られるだけでなく,粘度が下がり扱い易くなるため望ましい。0.01未満では,接着強度が向上する程の効果はない。0.3を越えると, Michael付加反応,液状エポキシ樹脂の硬化反応およびアルコキシシリル基の基材に対する反応より,基材のアルカリと水分によって促進されるアルコキシシリル基同士の縮合が優先的に起こるため,濡れ性が悪くなると共にシロキサン結合が密になり,膜が脆くなって接着強度が低下する。
【0014】
B剤に含まれる一級または二級アミノ基を二つ以上有するアミン化合物としては,常温で液状のものが好適に使用できるが,A剤との混合,塗布あるいは注入時の作業性を考えると粘度が 1000cps以下(25℃)のもの,作業環境や安全性を考えると引火点が70℃以上(危険物第4類第3石油類,第4石油類)で臭気の少ないものを選ぶのが望ましい。B剤には,さらに硬化時間を短くするために,硬化促進剤を併用してもよい。
一級または二級アミノ基を二つ以上有するアミン化合物としては,一級ジアミン,ポリオキシアルキレン一級ポリアミン,一級/二級ジアミン,二級ジアミン等を用いることができる。
【0015】
一級ジアミンとして具体的には,イソホロンジアミン(IPDA),ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン,4,4’−ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン,1,2−ジアミノプロパン,1,3−ジアミノプロパン,1,4−ジアミノブタン,ビス−(3−アミノプロピル)エーテル,1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン,1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2−ジメチルプロパン,α,ω−ビス−(3−アミノプロピル)ポリエチレングリコールエーテル,メチルイミノビスプロピルアミン等が挙げられる。
【0016】
ポリオキシアルキレン一級ポリアミンとして具体的には,ジェファーソンケミカル社製のジェファーミン D−230,ジェファーミン D−400,ジェファーミンD−2000のようなポリオキシアルキレンジアミン,ジェファーソンケミカル社製のジェファーミン T−403のようなポリオキシアルキレントリアミン等が挙げられる。
一級/二級ジアミンとして具体的には,エチルアミノエチルアミン,メチルアミノプロピルアミン,ラウリルアミノプロピルアミン等が挙げられる。
二級ジアミンとして具体的には,2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン,N,N−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン等が挙げられる。
【0017】
A剤とB剤は,A剤中に含まれる(メタ)アクリロイル基の数をXa,エポキシ基の数をXe,B剤中に含まれるアミン化合物の活性水素の数をYとすると,Xa≦Y≦(Xa+Xe)となるように混合することが望ましい。Y<Xaではアクリロイル基が残り硬化が不完全になり,また,Y>(Xa+Xe)では未反応のアミンが残り耐水性が悪くなる。硬化速度と硬化物の耐久性のバランスをとるには(Xa+Xe)=Y,さらにはXa=Xe=Y×1/2にすることが望ましい。
Xa=Xe=Y×1/2になるように配合することにより,可使時間と湿潤面での接着性および耐久性のバランスのとれた樹脂組成物を得ることができる。
【0018】
さらに,種々の目的のため,A剤および/またはB剤に各種添加成分を加えることができる。例えば,硬化物性向上,粘度調節あるいはコストダウンのためにフィラー,希釈剤あるいは樹脂成分を加えたり,付加価値を与えるために抗菌剤,防黴剤あるいは防腐剤等を添加したり,着色するために顔料を添加したり,アクリロイル基のラジカル重合を抑えるために重合禁止剤をA剤に添加することができる。また,A剤必須成分と反応するがB剤必須成分とは反応しない添加成分をB剤に,B剤必須成分と反応するがA剤必須成分とは反応しない添加成分をA剤に添加することにより,それぞれの貯蔵安定性と混合後の反応性および硬化物性向上を図ることもできる。
【0019】
【実施例】
〔コンクリート湿潤面への接着強度試験〕
市販のコンクリート舗道板を1日間水に浸せきした後,表面の水を軽く拭き取り,硬化性樹脂組成物を塗り付けた接着板を底面に接着し1kgのおもりをのせる。さらに接着板を上にして水に半浸せきして室温1週間後,建研式接着剥離試験器で接着強度を測定した。
【0020】
〔粘度測定〕
A剤およびB剤を混合した硬化性樹脂組成物を100ml のプラスチックビーカーに100g入れ,混合直後と25℃1時間後の粘度を25℃恒温室中でB型粘度計を用いて測定した。
【0021】
〔実施例1〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)166.5gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)116.5gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基とアクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基の数との比は、1/0.05),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が200cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が650cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は34.0kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0022】
〔実施例2〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)166.5gとトリメチロールプロパントリアクリレート(アクリロイル当量98.7g/eqiv.)98.7gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基とアクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基の数との比は、1/0.05),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が150cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が550cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は36.4kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0023】
〔実施例3〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)185.0gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基の数との比は、1/0.05),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が230cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が610cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は29.8kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0024】
〔実施例4〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)166.5gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基とエポキシ基の総数との比は、1/0.10),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が140cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が320cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は28.3kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0025】
〔実施例5〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)92.5 gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)58.3gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)118.2gとγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)124.2gの液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基の数との比は、1/0.50),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が20cps (25℃),25℃で1時間保存後の粘度が25cps (25℃)であり,硬化に3日かかった。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は29.2kgf/cm2 であり,基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0026】
〔実施例6〕
液状グリセロールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ナガセ化成工業(株)製「デナコールEX−313」,エポキシ当量141g/eqiv.)141.0gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基の数との比は、1/0.05),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が190cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が 1250cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は28.2kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0027】
〔実施例7〕
液状グリセロールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ナガセ化成工業(株)製「デナコールEX−313」,エポキシ当量141g/eqiv.)126.9gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基とエポキシ基の総数との比は、1/0.10),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が160cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が 1030cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は28.4kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0028】
〔実施例8〕
液状グリセロールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ナガセ化成工業(株)製「デナコールEX−313」,エポキシ当量141g/eqiv.)126.9gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基とエポキシ基の総数との比は、1/0.10),エチルアミノエチルアミン(活性水素当量29.3g/eqiv.)58.7g をB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が150cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が300cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は27.9kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0029】
〔実施例9〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)832.5gとトリメチロールプロパントリアクリレート(アクリロイル当量98.7g/eqiv.)98.7gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)118.2 gの液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基とアクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基の数との比は、1/0.08),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)127.5 gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)300.0 gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が730cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が880cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は36.4kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0030】
〔比較例1〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)185gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)116.5gの液状混合物をA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が430cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が1200cps (25℃)であり,湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は25.4kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0031】
〔比較例2〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)185gをA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が880cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度は920cps(25℃)で,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は22.3kgf/cm2 で界面剥離だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0032】
〔比較例3〕
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)116.5gをA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が130cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度は1720cps (25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は5kgf/cm2以下で界面剥離だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0033】
〔比較例4〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)166.5gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6gの液状混合物をA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)21.3gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)50.0g をB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が650cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が850cps(25℃)であり,湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は,23.2kgf/cm2 で大部分が界面剥離,一部基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0034】
〔比較例5〕
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gをとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6gの液状混合物をA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)21.3gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)50.0g をB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が110cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度は 1650cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は5kgf/cm2以下で界面剥離だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0035】
【発明の効果】
本発明の硬化性樹脂組成物は,A剤およびB剤それぞれ単独では硬化せず,常温で混合しても可使時間が長いにも関わらず,コンクリートやモルタル等の湿潤面に接すると各種反応が促進され硬化する。この硬化物は,湿潤面でも優れた接着性と耐水性を有する。このように,本発明の硬化性樹脂組成物は建築・土木分野において極めて有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明は,コンクリートやモルタル等の土木建築材料の湿潤面で短時間に常温硬化し優れた接着性を示す接着剤,補修材,注入止水材,塗り床剤,目地剤および塗料として有用な樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エポキシ樹脂は,コンクリート,モルタル等への付着力が優れていることから、土木建築用の接着剤,止水注入材,補修材,塗り床材,目地剤,塗料として多用されている。しかしながら,土木建築分野での被着体や被塗布物は,基本的に水硬性であること,降雨,地下水,河川や海岸など水源に近接していること等の理由で、打設初期段階から表面や内部が湿潤状態である場合が多く,エポキシ樹脂の反応が水により促進される一方でエポキシ樹脂と被着体との界面に水が存在するために,エポキシ樹脂と被着体表面への濡れが阻害され付着力が著しく低下する。
【0003】
特開昭57−12024号公報には、液状エポキシ樹脂とアミン硬化剤からなるエポキシ樹脂混合物にセメントを配合して水濡れ面への接着性を向上させる方法が開示されているが,常温における硬化に数十分以上の長時間を要する等の問題点がある。また,低温で粘度が高いため,冬季の施工性を上げるためや用途によって溶剤や反応性希釈剤を使用する場合が多く,作業環境上好ましくない。
硬化時間を短縮した材料としては,特開昭 62−252488号公報に、(メタ)アクリル酸の多価金属塩の水溶液にレドックス開始剤とセメントを配合することにより低温でラジカル重合させるアクリル樹脂系組成物が開示されているが,硬化速度が非常に速いため可使時間が短く,多量に使う場合,配合と同時に塗布あるいは注入するような特別な装置が必要になる等の制約を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は,可使時間が長く,湿潤面への接着力が非常に高く,土木建築材料用途に好適な常温硬化性樹脂組成物の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、液状エポキシ樹脂とアクリロイル基を二つ以上有するアクリレート化合物とエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤とを含むA剤と,一級または二級アミノ基を二つ以上有するアミン化合物を含むB剤とは,それぞれ単独では硬化せず,常温で混合しても可使時間が長いにも関わらず,コンクリートやモルタル等の湿潤面に接するとアクリロイル基と活性水素を有するアミノ基との Michael付加反応が促進され,続いてその反応熱によりエポキシ基と活性水素を有するアミノ基との付加反応やエポキシ基の開環重合も促進されて硬化することを見出し、本発明に至った。また、硬化する際,A剤中のシランカップリング剤が有するエポキシ基や(メタ)アクリロイル基も、B剤中のアミン化合物が有する一級または二級アミノ基と反応するため,硬化物にアルコキシシリル基が導入され,さらに無機物との接着性が向上することも見出した。この硬化物は,湿潤面でも優れた接着性と耐水性を有する。
【0006】
すなわち、本発明は,液状エポキシ樹脂とアクリロイル基を二つ以上有するアクリレート化合物とエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤とを含むA剤と,一級または二級アミノ基を二つ以上有するアミン化合物を含むB剤からなる土木建築材料湿潤面用硬化性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数との比が、1/0.01〜0.3である上記土木建築材料湿潤面用硬化性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記発明に記載の土木建築材料湿潤面用硬化性樹脂組成物を、湿潤状態にある土木建築材料に塗布又は注入し、常温で前記硬化性組成物を硬化する方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の硬化性樹脂組成物は,A剤およびB剤を使用時に混合する二液型であるため,混合状態で液状であればよいが,手早く均一に混合して優れた硬化物性を得るには,A剤およびB剤とも液状であり混合状態での粘度が 1000cps(25℃)以下になるように材料や組成を選択することが望ましい。粘度が 1000cps(25℃)より高いと,混合,塗布および注入等の作業性が悪くなる。なお、ここで言う液状には,二種類以上の化合物が完全に相溶して液状になっているものだけでなく,液状化合物に粉状化合物が分散している不均一系も含まれる。
また,A剤とB剤の混合時の粘度が,1000cps 以下(25℃) A剤およびB剤には,混合時に液状であれば任意の化合物を使用することができるが,作業性の面からそれぞれ液状であり,作業環境や安全性の面から引火点が70℃以上(危険物第4類第3石油類,第4石油類)の臭気の少ないものを使用することが望ましい。
【0008】
A剤に含まれる液状エポキシ樹脂としては,油化シェルエポキシ(株)製のエピコート801,エピコート807,エピコート808,エピコート815,エピコート816,エピコート819,エピコート876,エピコート828,エピコート834,チバガイキー(株)製のアラルダイトGY−257,アラルダイトGY−252,アラルダイトGY−250,アラルダイトGY−260,アラルダイドGY−280,ダウケミカル日本(株)製の D.E.R.324,D.E.R.331 ,D.E.R.331C,D.E.R.332 ,D.E.R.334 ,D.E.R.335 ,D.E.R.336 ,D.E.R.337 ,D.E.R.353J,D.E.R.732 ,D.E.R.736 等の液状ビスフェノール型エポキシ樹脂,ナガセ化成工業(株)のデナコールEX−411,デナコールEX−421,デナコールEX−313,デナコールEX−314,デナコールEX−321,デナコールEX−201,デナコールEX−211,デナコールEX−810,デナコールEX−811,デナコールEX−850,デナコールEX−851,デナコールEX−821,デナコールEX−830,デナコールEX−832,デナコールEX−911,デナコールEX−941,デナコールEX−920,デナコールEX−921,デナコールEX−931,デナコールEX−2000 ,デナコールEX−992等のポリグリシジルエーテル型エポキシ化合物,あるいはこれらの混合物等が挙げられるが,必ずしもこれれらに限定されるものではない。
【0009】
A剤に含まれるアクリロイル基を二つ以上有するアクリレート化合物としては,1,6−ヘキサンジオールジアクリレート,トリエチレングリコールジアクリレート,ポリエチレングリコールジアクリレート,トリプロピレングリコールジアクリレート,ネオペンチルグリコールジアクリレート,エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート,プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート,トリメチロールプロパントリアクリレート,エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート,ペンタエリスリトールトリアクリレート,ペンタエリスリトールテトラアクリレート,ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート,ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能アクリレート,上記液状エポキシ樹脂にアクリル酸を付加させたエポキシアクリレート(ビニルエステル樹脂),アクリル酸の多価金属塩あるいはこれらの混合物等が挙げられるが,必ずしもこれらに限定されるものではない。本発明の樹脂組成物は,アクリロイル基と活性水素を有するアミンとの Michael付加反応を第一段階の架橋反応として利用するので,反応性が低い液状メタクリレート化合物は硬化速度が遅いため適さない。
【0010】
A剤に含まれるエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤としては,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン,γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン,γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン,あるいはこれらの混合物等が挙げられるが,必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0011】
なお,メタクリロイル基と活性水素との反応は非常に遅いが,シランカップリング剤の添加量が少ないこと,メタクリロイル基以外に反応性が高いアルコキシシリル基を有していることから考えて,初期の硬化速度や接着性に大きな影響はないと考えられる。
A剤の粘度は,B剤との混合,塗布あるいは注入時の作業性を考えると、5000cps 以下(25℃)が望ましい。
【0012】
液状エポキシ樹脂とアクリレート化合物とエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤は,エポキシ基の総数/(メタ)アクリロイル基の総数が1/4〜4/1になるように配合するのが望ましい。エポキシ基の総数が上記範囲より少ないと、 Michael付加反応が速すぎて可使時間が短くなり,硬化後の耐久性や耐水性も悪くなる。また,エポキシ基の総数が上記範囲より多いと、湿潤面への濡れが悪く十分な接着性が得られない。さらに,可使時間,耐久性および湿潤面への濡れのバランスをとるには、できるだけエポキシ基の総数/(メタ)アクリロイル基の総数=1にするのが好ましい。
【0013】
シランカップリング剤は,A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数との比が1/0.01〜0.3になるように配合すると,湿潤面に対する優れた接着強度が得られるだけでなく,粘度が下がり扱い易くなるため望ましい。0.01未満では,接着強度が向上する程の効果はない。0.3を越えると, Michael付加反応,液状エポキシ樹脂の硬化反応およびアルコキシシリル基の基材に対する反応より,基材のアルカリと水分によって促進されるアルコキシシリル基同士の縮合が優先的に起こるため,濡れ性が悪くなると共にシロキサン結合が密になり,膜が脆くなって接着強度が低下する。
【0014】
B剤に含まれる一級または二級アミノ基を二つ以上有するアミン化合物としては,常温で液状のものが好適に使用できるが,A剤との混合,塗布あるいは注入時の作業性を考えると粘度が 1000cps以下(25℃)のもの,作業環境や安全性を考えると引火点が70℃以上(危険物第4類第3石油類,第4石油類)で臭気の少ないものを選ぶのが望ましい。B剤には,さらに硬化時間を短くするために,硬化促進剤を併用してもよい。
一級または二級アミノ基を二つ以上有するアミン化合物としては,一級ジアミン,ポリオキシアルキレン一級ポリアミン,一級/二級ジアミン,二級ジアミン等を用いることができる。
【0015】
一級ジアミンとして具体的には,イソホロンジアミン(IPDA),ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン,4,4’−ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン,1,2−ジアミノプロパン,1,3−ジアミノプロパン,1,4−ジアミノブタン,ビス−(3−アミノプロピル)エーテル,1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン,1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2−ジメチルプロパン,α,ω−ビス−(3−アミノプロピル)ポリエチレングリコールエーテル,メチルイミノビスプロピルアミン等が挙げられる。
【0016】
ポリオキシアルキレン一級ポリアミンとして具体的には,ジェファーソンケミカル社製のジェファーミン D−230,ジェファーミン D−400,ジェファーミンD−2000のようなポリオキシアルキレンジアミン,ジェファーソンケミカル社製のジェファーミン T−403のようなポリオキシアルキレントリアミン等が挙げられる。
一級/二級ジアミンとして具体的には,エチルアミノエチルアミン,メチルアミノプロピルアミン,ラウリルアミノプロピルアミン等が挙げられる。
二級ジアミンとして具体的には,2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン,N,N−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン等が挙げられる。
【0017】
A剤とB剤は,A剤中に含まれる(メタ)アクリロイル基の数をXa,エポキシ基の数をXe,B剤中に含まれるアミン化合物の活性水素の数をYとすると,Xa≦Y≦(Xa+Xe)となるように混合することが望ましい。Y<Xaではアクリロイル基が残り硬化が不完全になり,また,Y>(Xa+Xe)では未反応のアミンが残り耐水性が悪くなる。硬化速度と硬化物の耐久性のバランスをとるには(Xa+Xe)=Y,さらにはXa=Xe=Y×1/2にすることが望ましい。
Xa=Xe=Y×1/2になるように配合することにより,可使時間と湿潤面での接着性および耐久性のバランスのとれた樹脂組成物を得ることができる。
【0018】
さらに,種々の目的のため,A剤および/またはB剤に各種添加成分を加えることができる。例えば,硬化物性向上,粘度調節あるいはコストダウンのためにフィラー,希釈剤あるいは樹脂成分を加えたり,付加価値を与えるために抗菌剤,防黴剤あるいは防腐剤等を添加したり,着色するために顔料を添加したり,アクリロイル基のラジカル重合を抑えるために重合禁止剤をA剤に添加することができる。また,A剤必須成分と反応するがB剤必須成分とは反応しない添加成分をB剤に,B剤必須成分と反応するがA剤必須成分とは反応しない添加成分をA剤に添加することにより,それぞれの貯蔵安定性と混合後の反応性および硬化物性向上を図ることもできる。
【0019】
【実施例】
〔コンクリート湿潤面への接着強度試験〕
市販のコンクリート舗道板を1日間水に浸せきした後,表面の水を軽く拭き取り,硬化性樹脂組成物を塗り付けた接着板を底面に接着し1kgのおもりをのせる。さらに接着板を上にして水に半浸せきして室温1週間後,建研式接着剥離試験器で接着強度を測定した。
【0020】
〔粘度測定〕
A剤およびB剤を混合した硬化性樹脂組成物を100ml のプラスチックビーカーに100g入れ,混合直後と25℃1時間後の粘度を25℃恒温室中でB型粘度計を用いて測定した。
【0021】
〔実施例1〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)166.5gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)116.5gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基とアクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基の数との比は、1/0.05),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が200cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が650cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は34.0kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0022】
〔実施例2〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)166.5gとトリメチロールプロパントリアクリレート(アクリロイル当量98.7g/eqiv.)98.7gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基とアクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基の数との比は、1/0.05),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が150cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が550cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は36.4kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0023】
〔実施例3〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)185.0gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基の数との比は、1/0.05),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が230cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が610cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は29.8kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0024】
〔実施例4〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)166.5gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基とエポキシ基の総数との比は、1/0.10),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が140cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が320cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は28.3kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0025】
〔実施例5〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)92.5 gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)58.3gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)118.2gとγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)124.2gの液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基の数との比は、1/0.50),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が20cps (25℃),25℃で1時間保存後の粘度が25cps (25℃)であり,硬化に3日かかった。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は29.2kgf/cm2 であり,基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0026】
〔実施例6〕
液状グリセロールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ナガセ化成工業(株)製「デナコールEX−313」,エポキシ当量141g/eqiv.)141.0gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基の数との比は、1/0.05),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が190cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が 1250cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は28.2kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0027】
〔実施例7〕
液状グリセロールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ナガセ化成工業(株)製「デナコールEX−313」,エポキシ当量141g/eqiv.)126.9gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基とエポキシ基の総数との比は、1/0.10),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5g とポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が160cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が 1030cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は28.4kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0028】
〔実施例8〕
液状グリセロールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ナガセ化成工業(株)製「デナコールEX−313」,エポキシ当量141g/eqiv.)126.9gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6g とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリロイル当量248.4g/eqiv.)24.8g の液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するメタクリロイル基とエポキシ基の総数との比は、1/0.10),エチルアミノエチルアミン(活性水素当量29.3g/eqiv.)58.7g をB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が150cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が300cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は27.9kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0029】
〔実施例9〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)832.5gとトリメチロールプロパントリアクリレート(アクリロイル当量98.7g/eqiv.)98.7gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)118.2 gの液状混合物をA剤(A剤中に含まれるエポキシ基とアクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基の数との比は、1/0.08),イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)127.5 gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)300.0 gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が730cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が880cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は36.4kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0030】
〔比較例1〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)185gとジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)116.5gの液状混合物をA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が430cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が1200cps (25℃)であり,湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は25.4kgf/cm2 で基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0031】
〔比較例2〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)185gをA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が880cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度は920cps(25℃)で,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は22.3kgf/cm2 で界面剥離だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0032】
〔比較例3〕
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)116.5gをA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)42.5gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)100.0gをB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が130cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度は1720cps (25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は5kgf/cm2以下で界面剥離だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0033】
〔比較例4〕
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828 」,エポキシ当量185g/eqiv.)166.5gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6gの液状混合物をA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)21.3gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)50.0g をB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が650cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度が850cps(25℃)であり,湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は,23.2kgf/cm2 で大部分が界面剥離,一部基材破壊だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0034】
〔比較例5〕
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アクリロイル当量116.5g/eqiv.)104.9gをとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236.3g/eqiv.)23.6gの液状混合物をA剤,イソホロンジアミン(活性水素当量42.5g/eqiv.)21.3gとポリオキシアルキレンジアミン(ジェファーソンケミカル(株)製「ジェファーミンD−400」,活性水素当量100g/eqiv.)50.0g をB剤として混合した硬化性樹脂組成物は,混合直後の粘度が110cps(25℃),25℃で1時間保存後の粘度は 1650cps(25℃)であり,1日以内に硬化した。湿潤コンクリート舗道板への1週間後の接着強度は5kgf/cm2以下で界面剥離だった。なお,A剤およびB剤は,それぞれ別の容器に入れて密栓することにより,25℃で長期間,粘度増加やゲル化することなく,保管することができた。
【0035】
【発明の効果】
本発明の硬化性樹脂組成物は,A剤およびB剤それぞれ単独では硬化せず,常温で混合しても可使時間が長いにも関わらず,コンクリートやモルタル等の湿潤面に接すると各種反応が促進され硬化する。この硬化物は,湿潤面でも優れた接着性と耐水性を有する。このように,本発明の硬化性樹脂組成物は建築・土木分野において極めて有用である。
Claims (3)
- 液状エポキシ樹脂とアクリロイル基を二つ以上有するアクリレート化合物とエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤とを含むA剤と,一級または二級アミノ基を二つ以上有するアミン化合物を含むB剤からなる土木建築材料湿潤面用硬化性樹脂組成物。
- A剤中に含まれるエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数と、シランカップリング剤が有するエポキシ基と(メタ)アクリロイル基の総数との比が、1/0.01〜0.3である請求項1記載の土木建築材料湿潤面用硬化性樹脂組成物。
- 請求項1または2記載の土木建築材料湿潤面用硬化性樹脂組成物を、湿潤状態にある土木建築材料に塗布又は注入し、常温で前記硬化性組成物を硬化する方法。
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