JP3596671B2 - 燃料蒸気処理装置及び排気ガス浄化装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンクからの燃料蒸気を有効に処理する装置に係り、更に詳細には、吸着された燃料蒸気を水蒸気を用いてパージするとともに改質し、生成した水素と一酸化炭素を含有する改質ガスを、当該内燃機関での燃焼又は排気ガスの浄化に用いる燃料蒸気処理装置及び排気ガス浄化装置、並びに吸着された燃料蒸気を改質し、生成した水素リッチガスをパージし、当該内燃機関での排気ガスの浄化に用いる燃料蒸気処理装置及び排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両等の燃料タンクから発生する燃料蒸気の大気中への発散防止を目的として、図1に示すような燃料蒸気回収装置が実用化されている。この燃料蒸気回収装置では、例えば燃料タンク1の内部の燃料の温度上昇に伴い発生した燃料蒸気(ベーパ)を、通気経路11及び燃料蒸気流入ポート21を介してキャニスタ2の活性炭に一時的に吸着させて貯え、その貯蔵量がキャニスタ2の吸着容量を超えないように、エンジンの吸気管4の吸入負圧を利用して、コントロールバルブ3を介した通気経路12により吸気管4に導入させている。
キャニスタ2からの燃料蒸気の脱離を更に詳細に説明すると、キャニスタ2内の活性炭に吸着・貯蔵されている燃料蒸気は、キャニスタ2の底部に接続されている気体導入ポート23からキャニスタ2内部に導入される空気により、燃料蒸気排出ポート22を介してパージされ、且つパージコントロールバルブ3で吸気管4への導入量を制御され、エンジンの燃焼室で燃焼される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような燃料蒸気回収装置においては、通気経路12から吸気管4への導入量は制御されているが、これは正確に計量されていない燃料蒸気と空気の混合気を制御することになるので、この混合気が吸気管4の上流側で正確に計量された燃料噴射弁からの燃料成分に付加されると、設定された空燃比による燃焼が困難となり、エンジンの運転特性の低下や排気ガスの成分に悪影響を与える等の課題が発生する。
また、昨今の環境問題や省資源化に対応すべく燃料消費の低減が要求される中で、従来の希薄混合比燃焼(混合比20前後)から、燃焼室への燃料の直接噴射による超希薄混合比燃焼(混合比40〜50程度)を行なおうとすると、前述のような課題が更に顕著に生じる。
【0004】
一方、内燃機関の燃焼効率の進歩に伴い、排気温度が低下してきており、特に250℃以下の排気温度におけるNOxの浄化効率の改善が求められている。このような低排温条件下においても高いNOx還元浄化効率を維持できる排気ガス浄化装置が望まれている。
【0005】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、予め設定された空燃比に悪影響を及ぼすことがなく、内燃機関の運転特性や排気ガス成分に悪影響を与えることがないばかりか、燃費向上や低排温条件下における高いNOx還元浄化効率を実現できる燃料蒸気処理装置及び排気ガス浄化装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、燃料蒸気パージ用の気体として水蒸気を用い、且つこの水蒸気を利用して燃料蒸気の水蒸気改質を行うこと、又は燃料蒸気パージ用気体を利用して水素リッチガスをNOx浄化触媒へ供給することにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明の燃料蒸気処理装置は、内燃機関の燃料タンクからの燃料蒸気を導入する流入ポートと、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段と、この吸着手段に吸着された燃料蒸気をパージさせるための水蒸気を含有する気体を導入する気体導入ポートと、パージされた燃料蒸気と水蒸気を含む脱着ガスを排出する排出ポートを有するキャニスタと、
上記燃料蒸気パージ用気体を上記キャニスタに供給するパージ用気体供給手段と、
上記キャニスタの排出ポートからの脱着ガスを水蒸気改質して、水素と一酸化炭素を含有する改質ガスを生成する改質手段と、を備え、
上記改質ガスを上記内燃機関の吸気管に導入して、この内燃機関での燃焼処理に供する、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の燃料蒸気処理装置の好適形態は、上記パージ用気体供給手段が上記内燃機関の排気管であり、この内燃機関から排出される、水蒸気を含む排気ガスを上記燃料蒸気パージ用気体として用いることを特徴とする。
【0009】
更に、本発明の燃料蒸気処理装置の他の好適形態は、上記キャニスタを少なくとも2個以上有し、これにより燃料蒸気吸着と燃料蒸気脱着をスイング運転することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の排気ガス浄化装置は、上述の如き燃料蒸気処理装置を排気ガス浄化用触媒を有する内燃機関に設置して成る排気ガス浄化装置であって、
上記燃料蒸気処理装置の改質手段からの改質ガスを上記排気ガス浄化用触媒に供給し、窒素酸化物の還元処理に用いることを特徴とする。
【0011】
更に、本発明の他の燃料蒸気処理装置は、内燃機関の燃料タンクからの燃料蒸気を導入する流入ポートと、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段と、この吸着手段に吸着された燃料蒸気を改質して水素リッチガスを生成する水素富化手段と、この水素リッチガスをパージさせるための気体を導入する気体導入ポートと、パージされた水素リッチガスを排出する排出ポートを有するキャニスタと、
上記水素リッチガスパージ用気体を上記キャニスタに供給するパージ用気体供給手段と、を備え、
パージされた該水素リッチガスを内燃機関の排気管に導入して、この内燃機関からの排気ガスの浄化処理に供する、ことを特徴とする。
【0012】
更にまた、本発明の他の燃料蒸気処理装置の好適形態は、上記燃料蒸気吸着手段として珪素及び/又はアルミニウムの酸化物を含む無機多孔性物質を備え、上記水素富化手段としてロジウムを含む燃料改質触媒及び加熱機構を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の他の燃料蒸気処理装置の他の好適形態は、上記燃料蒸気吸着手段及び上記水素富化手段を、ほぼ同時に機能させることを特徴とする。
【0014】
更に、本発明の他の排気ガス浄化装置は、上記燃料蒸気処理装置をNOx浄化触媒を有する内燃機関に設置して成る排気ガス浄化装置であって、
上記燃料蒸気処理装置の水素富化手段からの水素リッチガスを上記NOx浄化触媒に供給し、窒素酸化物の還元処理及び/又は硫黄化合物の脱離処理に用いることを特徴とする。
【0015】
更にまた、本発明の他の排気ガス浄化装置の好適形態は、上記水素リッチガスの上記NOx浄化触媒への供給を、排気ガスの酸素濃度変動時期と同期させることを特徴とする。
【0016】
【作用】
上述の構成を有する本発明の燃料蒸気処理装置においては、燃料タンクからの燃料蒸気は一旦キャニスタに導入されてキャニスタ内の吸着材に吸着される。燃料蒸気の脱着は、水蒸気を含有するパージ用気体をキャニスタの気体導入ポートから導入して行う。
ここで、水蒸気を用いるのは後の水蒸気改質にも利用するためであるが、このような水蒸気パージには、減圧や空気を導入したりして行うパージよりも置換効率が良く、少ない量で且つ短時間で脱着できるというメリットがある。
なお、水蒸気の供給は、水貯蔵器と水蒸気発生器を取り付けて行うことができるが、対象とする内燃機関(例えばエンジン)から排出される排気ガスをそのまま使用することも可能であり、これによれば、水タンクや水蒸気発生器の新たな設置を必要としないため、装置構成が簡単になりコストも低減できる。
そして、脱着されたガスには燃料蒸気と水蒸気が含まれることになるが、本発明では、この脱着ガスはエンジンの吸気管に直接送り込むのではなく、改質器に導入して水蒸気改質反応させ、主として水素と一酸化炭素を含む改質ガスを生成し、この改質ガスをエンジンの吸気管に送り込んで燃焼処理させ、燃料蒸気を有効利用する。
【0017】
ここで、炭化水素ベーパ(燃料蒸気)をそのままエンジンの吸気管に導入すると、上述したように、設定空燃比による燃焼が困難でエンジン運転特性の低下や排気ガスに未燃焼の炭化水素ガスが混入する等の問題が発生し、また、超希薄混合比燃焼を行なおうとすると、かかる問題が顕著になる。更に、長時間駐車によりキャニスタ内の燃料蒸気が飽和に近い場合や渋滞走行などで燃料蒸気の発生が多い場合等、どうしてもパージが必要な際は、超希薄燃焼から均質燃焼に戻して処理を行なわなければならず、燃費性能にも影響を与えることがあった。
【0018】
これに対し、本発明では、水蒸気改質により水素と一酸化炭素に改質されたガスを利用するので、上述のような問題を生ずることがない。これは、水素ガスや一酸化炭素ガスは耐ノック性が高く超希薄燃焼が可能なことから、14〜16までの高圧縮比及び混合比が40〜50の空気が過剰な状態でも安定性を失わないというメリットがあるためである。従って、炭化水素ベーパでは実現できなかった超希薄燃焼時におけるパージも、改質ガスを利用することで可能となる。
本発明の他の利点としては、キャニスタに吸着されている燃料蒸気成分には、炭素数C4〜C6のパラフィンの軽質成分が多く、比較的低温度の300〜350℃程度でも十分に改質されるため、直接ガソリンを用いて改質する場合に必要とされる350℃以上の温度に比べて低温度で改質可能であるので、エンジンの廃熱による改質を行ない易いというメリットがある。
【0019】
なお、本発明においては、上述の改質ガスをエンジンの排気管に導入し、設置されている排気ガス浄化用触媒に供給することにより、改質ガスに含まれる水素及び一酸化炭素を還元剤として窒素酸化物の浄化を促進することができ、特に希薄燃焼時や超希薄燃焼時に生ずる窒素酸化物の浄化を効果的に行うことができる。
【0020】
次に、本発明の他の燃料蒸気処理装置について説明する。
かかる燃料蒸気処理装置おいては、燃料タンクからの燃料蒸気は、キャニスタの気体導入ポートを介して導入され、該キャニスタ内の吸着手段に吸着される。該吸着手段の燃料蒸気吸着量が飽和に達する前に、改質反応を進めて水素リッチガス(水素濃度の高い改質ガス)を生成させ、この水素リッチガスを、例えば空気や排気ガス等を含むキャリアガスによりパージさせて内燃機関の排気管に導入する。この結果、上記水素リッチガスを排気ガスの浄化処理に供することができる。
【0021】
本発明の排気ガス浄化装置は、上記燃料蒸気処理装置を用い、上記水素リッチガスを内燃機関の排気管に設けられたNOx浄化触媒に供給する。このため、窒素酸化物の還元処理及び/又は硫黄化合物の脱離処理が容易になる。
【0022】
ここで、改質反応条件としては、反応温度260℃以上で水素が生成し始める。特に、排気ガス温度が比較的低い条件(250℃以下)で高いNOx浄化効率が求められる場合には、上記改質反応条件を350〜380℃の温度域に制御することが有効である。即ち、本発明者らは、かかる温度域でロジウム(Rh)/アルミナ系触媒を作用させると、高い水素収率とともに、COの副生が抑制でき、且つこのようなCO含有量の少ない水素リッチガスをNOx浄化触媒に供給することによって、250℃以下の低排温条件で高いNOx浄化効率を達成できることを見出した。この理由は明らかではないが、現段階では250℃以下の排気温度条件では、COはNOx浄化触媒に吸着し、浄化反応が阻害されていると推察できる。
【0023】
また、排気中に微量でも硫黄分が含まれるとNOx浄化触媒は被毒を受け、触媒性能が徐々に低下する。かかる低下した触媒性能を回復させるには、触媒表面に吸着した硫黄分(硫黄化合物)を高温条件で脱離させる必要がある。従来は、この脱離温度としてはNOx浄化触媒へ流通する排気ガスを少なくとも650℃にすることが必要であった。
本発明の排気ガス浄化装置では、かかる排気ガス中に水素を比較的高い濃度で共存させることにより、500〜600℃の温度域でも上記硫黄脱離が可能となる。即ち、排気ガス温度が500℃以上の条件において、NOx浄化触媒へ水素リッチガスを供給することができ、これよりNOx浄化触媒の性能を長期間維持することができる。
具体的には、排気系(排気管)とは別の系から、必要な時に、比較的高い水素濃度(数%オーダー)の水素リッチガスをNOx浄化触媒入口に供給することが可能となり、従来と比べて100℃以上も低い排気温度条件でも、硫黄の被毒を解除することが可能となる。
【0024】
更に、燃料蒸気処理装置が備える吸着材(吸着手段)に保持された燃料蒸気成分は、300℃以上の温度条件で効率良く水素に改質され得るため、パージ率が高く、燃料蒸気に対して常に高い吸着能力を維持できるというメリットがある。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
図2は、本発明の燃料蒸気処理装置の一例を示す断面図である。同図に示すように、この燃料蒸気処理装置は、エンジンの燃料タンク1に接続されたキャニスタ2と、キャニスタ2に水蒸気を含むパージ用気体を供給するパージ用気体供給手段の一例であるスチームブロア6と、キャニスタ2からパージされたガスを水蒸気改質する改質器7を備え、改質器7は、パージコントロールバルブ3を介してエンジンの吸気管4に接続されている。
【0026】
ここで、キャニスタ2としては、燃料蒸気を吸着保持できれば十分であり、各種容器を用いることができ、この場合、燃料蒸気の吸着材としては、活性炭などを用いることができる。
また、水蒸気から成るか又は水蒸気を含むパージ用気体を供給するパージ用気体供給手段は、特に限定されるものではなく、図示したようにスチームブロア、水タンクとヒータとの組合せその他のものを例示できる。なお、上述したように、パージ用気体としてエンジンの排気ガスを用いることができ、この場合は、排気管がパージ用気体供給手段として機能する。
改質器7としては、後述する水蒸気改質反応を実行できれば十分であり、各種の反応容器が使用できる。
【0027】
次に、本発明の他の燃料蒸気処理装置について詳細に説明する。
かかる燃料蒸気処理装置は、キャニスタ内に燃料蒸気を改質する機能を有する以外は、上述の燃料蒸気処理装置とほぼ同様の構成を有する。
図11は、本燃料蒸気処理装置の一例を示す断面図である。同図に示すように、この燃料蒸気処理装置は、エンジンの燃料タンク1に接続されたキャニスタ2、キャニスタ2にキャリアガス(パージ用気体)を供給するパージ用気体供給手段の一例であるスチームブロア6とを備え、キャニスタ2は、燃料蒸気及びパージ用気体を導入できるよう、燃料蒸気導入ポート21を介して燃料タンク1及びブロア6と接続され、且つ、パージされた水素リッチガスをNOx浄化触媒32の上流に供給できるよう、水素リッチガス排出ポート25、3方バルブ51、インジェクタ61を介して排気管5に接続されている。なお、燃料蒸気導入ポート21はパージ用気体導入ポートとしても機能している。
また、上記燃料蒸気処理装置が備える2つのキャニスタ2は吸着・改質器70に設置されており、この吸着・改質器70は排気管5に設けられた加熱機構の一例である熱交換器71と接続されている。
【0028】
ここで、キャニスタ2には、燃料蒸気吸着手段の一例である燃料蒸気吸着材(以下、「吸着材」と略す)及び水素富化手段の一例である燃料改質触媒(以下、「改質触媒」と略す)が備えられている。言い換えれば、従来のキャニスタを改質反応マイクロリアクターと機能的に一体化し、例えば耐熱性の高い吸着材と改質反応を促進し得る触媒とを組み込んで成る。なお、図11に示す燃料蒸気処理装置は、かかるキャニスタを2つ設けて成るため、燃料蒸気の吸着と改質をほぼ同時期に機能させることができる。但し、常にほぼ同時に機能させる必要はなく、駐車時等のエンジン停止時には上記燃料蒸気吸着手段のみが機能していても良い。
【0029】
上記吸着材としては、珪素及び/又はアルミニウムの酸化物を含む無機多孔性物質を使用でき、例えば、一般にゼオライトと呼ばれる結晶性アルミノシリケートやメソ孔を有する高表面積シリカ等、代表的には、シリカ/アルミナモル比が約85であるMFI型ゼオライトなどを使用できる。このときは、高い飽和吸着量で燃料中の揮発性炭化水素を吸着させることができ、且つ少なくとも600℃程度の耐熱性を確保できる。
また、上記無機多孔性物質(MFI型ゼオライトなど)に後述する改質触媒(Rh/アルミナ触媒など)を組み込むこともできる。具体的には、1平方インチあたり600個のセル数を有するコージェライト質ハニカムにMFIゼオライトとシリカバインダーとの混合物をコ−ティングし、次いでRh/アルミナ触媒をコ−ティングして得られた二層触媒、又は該ゼオライトを前段、Rh/アルミナ触媒を後段に配置する2ステージタイプの触媒として使用するのが有効である。なお、これら吸着材は活性炭などを併用することもできる。
【0030】
上記改質触媒としては、活性成分としてロジウム(Rh)を含む触媒が好ましく、例えば、Rh/アルミナ触媒、Rh/シリカ、Rh/ジルコニア及びRh/せリアなどを例示できる。
また、水素リッチガスをNOxの浄化に効率良く用いる面から、加熱機構により、かかる改質触媒を260〜380℃に制御することが好ましい。加熱機構としては、例えば、内燃機関からの排気熱を利用した熱交換器71や電気ヒーター等が適用でき、省エネルギーの面からは排気温度を利用する方法が望ましい。
更に、得られた水素リッチガスは、そのまま排気管5又はNOx浄化触媒入口に供給してもよいが、排気条件に応じて適当な時期に必要な量だけ水素を注入するために、貯蔵手段(水素リッチガスを溜め込むタンクや水素吸蔵合金など)を設置することも有効である。なお、水素の供給が更に必要である場合には、燃料を吸着・改質器70に直接供給することもできる。
更にまた、パージ用気体供給手段としては、代表的にはブロア6(スチームブロアなど)のようなガス噴射システムを採用できるが、特にこれに限定されず、水タンク及びヒータの組合せなども使用できる。また、水素リッチガスをパージさせる気体としては、代表的には内燃機関からの排気を利用できるが、特にこれに限定はされない。
【0031】
ここで、上記水素リッチガスを内燃機関(エンジンなど)に設置されているNOx浄化触媒に供給する構成を採用することにより、上述の燃料蒸気処理装置は、排気ガス浄化装置として採用できる。
即ち、本発明の排気ガス浄化装置は、上記燃料蒸気処理装置の水素富化手段からの水素リッチガスを上記NOx浄化触媒に供給する。この水素リッチガスの供給により、窒素酸化物の還元処理及び/又は硫黄化合物の脱離処理が促進されるので、内燃機関からの排気ガスを効率良く浄化する。
【0032】
かかる排気ガス浄化装置は、上記水素リッチガスの上記NOx浄化触媒への供給を、排気ガスの酸素濃度変動時期と同期させることが好ましい。このときは限られた時間内に必要量の水素リッチガスを精度良くNOx浄化触媒へ供給でき、NOxをより効率良く浄化できる。例えば、自動車に設置された排気ガス浄化装置では、エンジンの空燃比(A/F)がリーン条件からリッチ条件又はストイキ条件への変動時に上記水素リッチガスをNOx浄化触媒入口に噴射・供給することができるインジェクタ61を設置できる。かかるインジェクタ61は応答に優れることが望ましい。
【0033】
また、上記排気管を流通する排気ガスの温度が250℃以下であるときに、上記水素リッチガスを上記NOx浄化触媒へ供給することが好ましく、低排温条件でのNOxを高効率で浄化できる。このとき、改質触媒を350〜380℃に制御することが好ましく、COの副生を抑制できる。また、水素リッチガスの供給は、酸素濃度が低いストイキ条件又はリッチ条件で行うことが望ましい。
更に、上記排気管を流通する排気ガスの温度が500℃以上であるときに、上記水素リッチガスを上記NOx浄化触媒へ供給することが好ましく、この結果NOx浄化触媒の性能を長期間維持することが可能となるので有効である。このとき、改質触媒を350〜500℃に制御することが好ましく、これにより高い水素収率を実現することができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を図面を参照して若干の実施例により更に詳細に説明する。
【0035】
(実施例1)
図3は、本発明の燃料蒸気処理装置の一実施例を示す断面図であり、本実施例の装置は、図示したように、パージ用気体供給手段として水タンク8及び水蒸気発生器(ヒータ)9を備える。まず、図3における構成部材間の接続状態を説明する。
キャニスタ2は、容器に燃料タンク1からの燃料蒸気を導入する経路11に接続した流入ポート21と、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段としての活性炭に吸着された燃料蒸気をパージさせる水蒸気を導入する水蒸気導入ポート24と、容器内部でパージされた脱着ガスを排出する排出ポート22を備えている。
キャニスタの水蒸気導入ポート24には、ブロア6が設けられており、水蒸気発生器9により発生した水蒸気を導入ポート24から送り込むことができるようになっている。
また、改質器7は、改質温度を確保するためエンジンの排気管5上に設置されており、キャニスタの排出ポート22から経路14を経て流入する水蒸気を含む燃料蒸気ガス(脱着ガス)を水蒸気改質し、水素と一酸化炭素リッチの改質ガスを生成させた後、経路15を経てエンジンの吸気管4に導入できるように接続されている。
【0036】
ここで、改質器7に用いることができる触媒としては,ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びロジウム(Rh)等を挙げることができる。
キャニスタ2に蓄積されているパラフィンの軽質成分の改質温度としては300〜500℃の範囲が最も効率が良いので、改質器7の設置位置は、排気管5上でこの温度範囲となるような位置に決定することが好ましい。
なお、本実施例において、改質器7は、改質反応を開始させるための熱を十分に確保できるように、排気管5内にコイル状のインナーコア7aを設置して形成されており、このインナーコア7aの中にはペレット状の上記改質触媒が充填されている。
【0037】
かかる改質器7での水蒸気改質反応は、次の▲1▼式又は▲2▼式
HC+H2O→H2+CO…▲1▼
HC+H2O→H2+CH4+CO…▲2▼
(式中のHCは炭化水素類を示す)で表される。
更に、経路15にはパージコントロールバルブ3が設置されており、これにより、エンジンの吸入工程で発生する負圧のコントロールとパージ量のコントロールが行われる。
【0038】
このような構成を備えた燃料蒸気処理装置の作用を図4に示したフローチャートに基づき説明する。
まず、燃料蒸気が発生する現象であるが、これは主に燃料タンク1内部の温度が上昇した場合や給油時に発生する。
燃料タンク1内で発生した燃料蒸気は、経路11を通りキャニスタ2に導入されて活性炭に吸着される。給油時や駐車時でエンジンを停止している場合はこの現象のみが起こる。
【0039】
次に、エンジンを始動してキャニスタに吸着された燃料蒸気を処理する方法につき説明する。
まず、イグニションIgスイッチの状態を読みとるが(ステップ1(以下、「S1」などと略す)、エンジンが始動(イグニションIgスイッチON)すると(S2)、速やかに水蒸気発生器9を起動させる(S3)。次に、改質器7の温度をモニタし、改質器の温度が300℃以上かどうか判断する(S4)。本実施例では、改質器7の温度が300℃以上になっているかどうかで水蒸気改質の可否を判断している。また、改質器の温度が300℃以上になれば、水蒸気発生器9でパージに十分な水蒸気が発生できるかチェックを行なう(S5)。
【0040】
水蒸気発生器9で十分な水蒸気が発生するようになったら、ブロア6を用いて水蒸気を水蒸気導入ポート24からキャニスタ2に送り込む(S6)。これにより、キャニスタ内部の吸着材に吸着された燃料蒸気は脱離を開始し、得られた脱着ガスは気体排出ポート22から経路14を通り改質器7へ送り込まれる。過度期においては、改質器7から出てくる改質ガス成分に変化が見られるが、安定してくると、改質ガス成分は、モル比でH2を約70%、COを約30%の割合で含むようになる。なお、改質反応でメタンが含まれている場合はH2、COモル比はそれに応じて変化することになる。
生成した改質ガスはパージコントロールバルブ3を介してエンジンの吸気管4に送り込まれ、燃焼され、排気管5より大気中に放出される。
【0041】
パージの継続によりキャニスタ内部の吸着材に吸着された燃料蒸気が少なくなってくると、経路14における燃料蒸気の濃度が低下してすることになるが(S7)、この場合はキャニスタ2のパージが終了したと判断し、水蒸気の導入を停止する(S8)。
また、キャニスタ2のパージが終了した後も、ある一定の時間間隔を設定して水蒸気発生器9を起動し、キャニスタ2に水蒸気を送り込み、キャニスタ内の燃料蒸気の吸着量をチェックするような制御を追加することが望ましい。吸着量が増えていたと判断した場合は、上記操作を繰り返して行えばよい。
【0042】
なお、走行中に発生するベーパが多いときは、キャニスタ2に吸着されることなく、パージガスとともに改質器7に送り込まれることになる。この場合には、ベーパの発生量に応じて水蒸気の導入量を増大するなどのコントロールをすることが望ましい。また、必要に応じてキャニスタ2を経由せずに水蒸気を導入できるようにバイパスを作って、改質器7に送り込んでもよい。
水タンク8には水を適宜補給するようにしてもよいが、メンテナンスフリーとするため、排気ガスから水蒸気を凝縮させて回収するような仕掛けを組み込む方法が考えられるほか、雨水等も必要に応じて水タンクに補給されるような仕掛けを組み込む方法も考えられる。
【0043】
上述のように、炭化水素ベーパのままでは超希薄燃焼時のパージは不可能であったが、本実施例のように、改質によりH2とCOを主成分とする改質ガスにすれば、超希薄燃焼時もパージが可能である。
H2やCOは特に耐ノック性に優れており、超希薄燃焼が可能なことから、14〜16までの高圧縮比、及び混合比が40〜50の空気が過剰な状態でも安定性を失わないというメリットがあるため、トルクを必要とする均質燃焼、リーンバーン、直噴エンジンにおける成層燃焼でもパージが可能であるため、いかなるエンジンの運転状況でもパージが可能となる他、パージするために均質燃焼に戻したりするような制御が必要無くなるメリットの他、燃費も向上するというメリットがある。
【0044】
また、燃料蒸気を直接パージする場合は、HC(炭化水素類)が燃焼しないでそのまま大気に放出される可能性もあったが、H2やCOは、燃焼し易く大気に放出されることがなくなるのに加え、超希薄燃焼において課題となっている窒素酸化物(NOx)の還元にも役立つことになる。
換言すれば、上述のようにして得られる改質ガスをエンジンに設置されている排気ガス浄化用触媒に供給する構成を採用すれば、本実施例の燃料蒸気処理装置は排気ガス浄化装置、特に希薄〜超希薄燃焼排気ガスのNOx浄化装置としても好適に機能することになる。
【0045】
(実施例2)
図5に、本発明の燃料蒸気処理装置の他の実施例を示す。
本実施例の装置は、内燃機関から排出される排気ガス中に含まれる水蒸気を用いて燃料蒸気を処理する例を示している。
キャニスタ2、改質器7、パージコントロールバルブ3の仕様は実施例1の場合と同様であるが、水蒸気導入ポート24にはエンジン排出ガスの一部が導入できるように経路16が接続されている。排出ガスとしては、できるだけ大気に放出できる状態まで清浄化された排気ガス浄化用触媒31の下流のガスを使用することが好ましい。
【0046】
このような構成を備えた燃料蒸気処理装置の作用を図6に示したフローチャートに基づき説明する。
まず、エンジンが停止していて燃料蒸気が発生する現象であるが、これは実施例1と同様である。
次に、エンジンを始動してキャニスタに吸着された燃料蒸気を処理する方法を説明する。
エンジンが始動(イグニションIgスイッチON)した後(S11、S12)、改質器7の温度をモニタし、改質器の温度が300℃以上かどうか判断する(S13)。改質器の温度が300℃以上になったら、排気ガスの一部を経路16を通じてキャニスタの水蒸気導入ポート24に送り込む(S14)。
【0047】
キャニスタ内部の吸着材に吸着された燃料蒸気は、脱離を開始し、気体排出ポート22から経路14を通り改質器7へ送り込まれる。過度期では、改質器から出てくるガス成分(脱着ガスの成分)に変化が見られるが、安定してくると改質器から出てくるガス成分は、H2、CO、CO2のモル比で、約50%、約25%、約25%の比率となる。モル比が実施例1と異なるのは、実施例1では単独の水蒸気を導入したが、実施例2では排気ガス中に含まれているCO2も同時に導入されているためである。また、改質反応でメタンが含まれている場合は、H2、COモル比がそれに応じて変化するのは実施例1と同じである。
燃焼に関与するH2とCOの比率が実施例1より少なくなるので、エンジンの安定性や燃焼性に影響を与える場合は、インジェクタで吹く液体燃料の噴射量を実施例1と変えることにより補正することができる。改質ガスはパージコントロールバルブ3を介してエンジンの吸気管4に送り込み、燃焼させて排気管5より大気に放出させる。
【0048】
パージの継続によりキャニスタ内部の吸着材に吸着された燃料蒸気が少なくなってくると、経路の燃料蒸気の濃度が低下してすることになるが(S15)、この場合はキャニスタパージが終了したと判断し、排気ガスの導入を停止する(S16)。
また、キャニスタのパージが終了した後も、ある一定の時間間隔を設定して水蒸気発生器を起動しキャニスタに水蒸気を送り込み、キャニスタ内の燃料蒸気の吸着量をチェックするように制御を付加するのが望ましい。吸着量が増えていたと判断した場合は、上記操作を繰り返して行う。
【0049】
本実施例においては、パージガス(脱着ガス)にCO2が含まれることになるが、耐ノック性に影響はなく、実施例1と同様に、超希薄燃焼が可能なことから14〜16までの高圧縮比、及び混合比が40〜50の空気が過剰な状態でも安定性を失わないというメリットは同様に得られる。従って、実施例1と同様にトルクを必要とする均質燃焼、リーンバーン、直噴エンジンにおける成層燃焼でもパージが可能であるため、いかなるエンジンの制御状況でもパージが可能となる他、パージするために均質燃焼に戻したりするような制御が不要であるというメリットがあり、燃費も向上するというメリットがある。
また、本実施例では、水蒸気の供給源として排気ガスを用いているので、実施例1で用いた水タンクや水蒸気発生器の搭載が必要でなくなるというメリットもある。
【0050】
(実施例3)
図7及び図9は、本発明の燃料蒸気処理装置の更に他の実施例を示す断面図である。本実施例は、2つのキャニスタ2A、キャニスタ2Bを有し、燃料蒸気吸着と燃料蒸気脱着をスイング運転して、吸着と脱着を同時に処理できる例を示している。
【0051】
まず、構成部材間の接続状態を説明すると、図7において、2つのキャニスタ2A、2Bにはそれぞれ容器に燃料タンク1からの燃料蒸気を導入する経路17、18、19に接続した流入ポート21A及び21Bと、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段としての活性炭に吸着された燃料蒸気をパージさせる水蒸気を導入する水蒸気導入ポート24A及び24Bを備えている。これら導入ポートには排気ガスの一部が導入できるように経路16が接続されている。また、本実施例では、吸着と脱着をスイング運転(振り分け運転)させるため、流入ポート21A及び21Bと、水蒸気導入ポート24A及び24Bの直前には、それぞれクロス四方バルブ41、42が設けられており、それぞれを切り替えて燃料蒸気を吸着させたり、燃料蒸気を脱着させたりすることができる構成となっている。
【0052】
このような構成を備えた燃料蒸気処理装置の作用を図8に示したフローチャートに基づき説明する。
まず、エンジンが停止していて燃料蒸気が発生する現象であるが、これは実施例1及び2と同様である。但し、実施例3では2つのキャニスタ2A及び2Bをスイングさせながら用いるので、ここでは図7に示したようにクロス四方バルブ41を介してキャニスタ2Aに燃料蒸気を吸着させるようにセットされている場合から説明する。
【0053】
以下、エンジンを始動してキャニスタに吸着された燃料蒸気を処理する方法を説明する。
エンジンが始動(イグニションIgスイッチON)した後(S21、S22)、2つのクロス四方バルブ41及び42を切替える(S23)。この操作は、エンジン停止時に吸着されていた燃料蒸気を速やかに脱着させるためである。クロス四方バルブを切替えると、ガスは図9に示すように流れるようになる。
次に、改質器7の温度をモニタし、改質器の温度が300℃以上かどうか判断する(S24)。改質器の温度が300℃以上になったら、排気ガスの一部をキャニスタ2Aの導入ポート24Aに送り込む(S25)。キャニスタ2A内部の吸着材に吸着された燃料蒸気は脱離を開始し、気体排出ポート21Aから経路18及び14を通り改質器7へ送り込む。改質器から出てきた改質ガスの成分比は、実施例2と同様である。改質ガスは実施例2と同様にパージコントロールバルブ3を介してエンジンの吸気管4に送り込み、燃焼させて排気管5より大気に放出させる。エンジンON状態で発生する燃料蒸気は、クロス四方バルブを介してキャニスタ2Bに吸着される。
【0054】
パージの継続によりキャニスタ2A内部の吸着材に吸着された燃料蒸気が少なくなってくると、経路の燃料蒸気の濃度が低下してすることになるが(S26)、この場合はキャニスタ2Aのパージが終了したと判断し、一旦ここでフローチャートは終了し、スタートに戻る。IgスイッチがONであれば、速やかに2つのクロス四方バルブが切り替わる。
クロス四方バルブが切り替わると、図7に示すように、燃料タンク1から発生する燃料蒸気はキャニスタ2Bの代わりにキャニスタ2Aに吸着されるようになる。一方、水蒸気を含む排気ガスはキャニスタ2Bに導入されるようになる。キャニスタ2Bにはこれまで発生した燃料蒸気が吸着されているが、排気ガス導入により徐々に燃料蒸気が脱着されるようになる。パージの継続によりキャニスタB内部の吸着材に吸着された燃料蒸気が少なくなってくると、経路14の燃料蒸気の濃度が低下することになるが、この場合はキャニスタ2Bのパージが終了したと判断し、2つのクロス四方バルブを切り替えて、図9に示したように元の状態に戻る。この操作を繰り返しスイングさせながら行うと吸着・脱着を別々のキャニスタで行うことができるため、特に燃料蒸気の発生量が多いときには効果的である。
【0055】
(実施例4)
図11は、本発明の他の燃料蒸気処理装置の実施例を示す断面図である。本実施例の燃料蒸気処理装置では、2つのキャニスタを有し、これらキャニスタは燃料蒸気吸着と燃料蒸気改質をスイング運転して、吸着と改質を同時に処理できる。
キャニスタ2に備える吸着材(吸着手段)に吸着されている炭化水素成分は、改質触媒(水素富化手段)により260℃以上の改質温度で水素リッチガスを生成するが、上述のように350〜380℃の範囲で特異的にCOの副生を抑制できる。なお、COの副生を考慮しなければ、より高温の500℃までの範囲で高い水素収率が得られる。従って、上記水素富化手段が260〜380℃、より好ましくは350〜380℃となるように制御することがよい。
また、かかる水素富化手段での改質反応は、次の▲3▼式又は▲4▼式
HC+O2→H2+CO+CO2…▲3▼
HC+O2→H2+HC’+CO+CO2…▲4▼
(式中のHCは炭化水素類を示す)で表される。
【0056】
このような構成を備えた燃料蒸気処理装置の作用を以下、説明する。
まず、上述のように燃料蒸気が燃料タンク1内で発生し、この燃料蒸気は、経路11を通り燃料蒸気処理装置内のキャニスタ2に導入され、キャニスタ2内に備える吸着材に吸着される。給油時や駐車時でエンジンを停止している場合はこの現象のみが起こる。
【0057】
次に、吸着された燃料蒸気を処理する方法につき説明する。
本例の燃料蒸気処理装置では、エンジンが始動し、キャニスタ2に備える水素富化手段の温度が350℃以上になっているかどうかで改質反応(式▲3▼又は式▲4▼)の可否を判断できる。
このとき、エンジンの始動開始から特定時間内に水素富化手段の温度が350℃以上になるように、加熱機構を利用することができる。例えば、熱交換器71からの廃熱を回収してキャニスタ2が設置されている吸着・改質器70を加熱することができる。
上記水素富化手段が350℃以上になっていれば、ブロア6によって、キャリアガスをキャニスタ2に送り、生成した水素リッチガスをパージする。パージされた水素リッチガスは、直接、又は水素リッチガス貯蔵タンクを介して、必要に応じてインジェクタ61から排気中のNOx浄化触媒の入口近傍に供給される。なお、キャリアガス(パージ用気体)としては、空気を送り込んでもよいが、排気ガスを用いると共存する水蒸気も反応に用いることができ、H2収率、触媒寿命の点から有利である。
【0058】
また、NOx浄化触媒入口温度条件に応じて、改質反応温度を制御することが好ましい。
具体的には、NOx浄化触媒入口温度(排気管5を流通する排気ガス温度)が250℃以下の場合には、NOx浄化効率の面から改質触媒(改質反応温度)の温度を260〜380℃、より好ましくは350〜380℃に制御することがよい。このとき排気のA/Fに応じてスパイク的に水素リッチガスが供給されるように、インジェクタ61をフィードバック制御することができる。
一方、NOx浄化触媒入口温度が500℃以上の場合には、NOx浄化触媒に吸着した硫黄の被毒解除の面から改質触媒は350〜500℃に制御することがよい。
【0059】
更に、吸着・改質器70に、HC吸着材(燃料蒸気吸着手段)とRh系触媒(水素富化手段)を組み込んだキャニスタ2を2つ設けたため、一方のキャニスタで改質反応を行っているときは、他方のキャニスタで吸着処理を行うことができる。このため、吸着処理中に飽和吸着量に達すると、いわゆる破過が起るが、これを予め検知してバルブ51を切り換え、改質反応モードにすることで連続して運転することができる。
【0060】
上述のように、炭化水素ベーパのままでは超希薄燃焼時のパージは不可能であったが、本例のように、水素リッチガスをNOx浄化のために使うことで、従来のキャニスタ技術で問題となっていたように、パージするために均質燃焼に戻したりする制御の必要が無くなるというメリットの他、吸着HC等を改質反応させた後にパージするため、高いパージ効率が実現でき、キャニスタ性能が大幅に向上し、更にはキャニスタと改質器の一体化によるコンパクト化を実現できる。
また、リーン排気で課題となっている窒素酸化物(NOx)の還元、特に、従来技術では困難であった250℃以下の低排気温度条件で高いNOx還元効率が達成でき、且つNOx浄化触媒の経時劣化に対する付活処理も容易になり、燃費向上にも役立つ。
換言すれば、上述の水素リッチガスを内燃機関に設置されている排気ガス浄化用触媒に供給する構成を採用することにより、本例の燃料蒸気処理装置は、高性能キャニスタを実現し得るとともに、排気ガス浄化装置、特にリーン燃焼排気ガスのNOx浄化装置として好適に機能し得る。
【0061】
なお、上述した各実施例1〜4の装置の各経路には、通過する気体の流れる方向と逆に流れて障害が発生する場合には、逆止弁等を経路の途中に適宜介在させることも可能である。
また、改質とエンジン吸気管への改質ガスや水素リッチガスの導入において各成分の流量コントロールが必要な場合は、流量コントロールバルブを介在させることも可能である。
【0062】
以上、本発明を若干の好適実施例により詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、図10に示すように、改質器とエンジンの吸気管4を結ぶ経路の途中に3方バルブ51を介して、一方を吸気管へ、もう一方を排気管の触媒上流に接続する。近年のリーンバーンエンジンや直噴エンジンにおいて、NOx吸蔵触媒が使われているが、必要に応じて、水素及び一酸化炭素リッチの改質ガスをNOx吸蔵触媒上流に送り込むことにより、NOxの還元によるNOx吸蔵触媒の触媒性能回復にも役立てることが可能となる。
改質ガスを3方バルブ51を用いてエンジンの吸気管4及び排気管5の双方に振り分ければ、燃費を向上できるとともに排気ガスの浄化能を向上できる。
また、図11に示す燃料蒸気処理装置では、インジェクタ61を内燃機関(エンジン)の上流に設けて、該内燃機関の燃焼に利用することも可能である。更に、パージ用気体導入ポートを燃料蒸気導入ポート21と別個に設置することもできる。更にまた、キャニスタ2は3個以上設けてもよく、これらをスイング運転させることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、燃料蒸気パージ用の気体として水蒸気を用い、且つこの水蒸気を利用して燃料蒸気の水蒸気改質を行うこと、又は燃料蒸気パージ用気体を利用し水素リッチガスをNOx浄化触媒へ供給することとしたため、予め設定された空燃比に悪影響を及ぼすことがなく、内燃機関の運転特性や排気ガス成分に悪影響を与えることがないばかりか、燃費向上や低排温条件下における高いNOx還元浄化効率を実現できる燃料蒸気処理装置及び排気ガス浄化装置を提供することができる。
即ち、キャニスタに吸着されていた燃料蒸気を水蒸気により効率的にパージし、水蒸気を含んだ脱着ガスを水蒸気改質により水素と一酸化炭素を含む改質ガスとすることにより、従来では不可能であった、超希薄燃焼時の炭化水素ベーパの燃焼処理も行なうことが可能となり、燃費や排気性能に跳ね返りの無い燃料蒸気処理装置を構築することが可能になる。また、燃料蒸気吸着手段と水素富化手段とを一体化し、吸着されていた燃料蒸気を改質反応により水素リッチガスとし、この水素リッチガスを効率的にパージすることにより、効率良いNOx浄化が実現し、燃費や排気性能に跳ね返りの無い燃料蒸気処理装置を構築することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の燃料蒸気回収装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の燃料蒸気処理装置の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の燃料蒸気処理装置の一実施例を示す断面図である。
【図4】図3に示す燃料蒸気処理装置の制御例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の燃料蒸気処理装置の他の実施例を示す断面図である。
【図6】図5に示す燃料蒸気処理装置の制御例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の燃料蒸気処理装置の更に他の実施例を示す断面図である。
【図8】図7及び図9に示す燃料蒸気処理装置の制御例を示すフローチャートである。
【図9】図7に示す燃料蒸気処理装置の他の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の燃料蒸気処理装置の変形例を示す断面図である。
【図11】本発明の他の燃料蒸気処理装置の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク
2 キャニスタ
2A キャニスタ2A
2B キャニスタ2B
3 パージコントロールバルブ
4 吸気管
5 排気管
6 ブロア
7 改質器
8 水タンク
9 水蒸気発生器(ヒータ)
11〜20 経路
21 燃料蒸気導入ポート
22 燃料蒸気排出ポート
23 水蒸気導入ポート
24 水蒸気導入ポート
25 水素リッチガス排出ポート
31 排気ガス浄化用触媒
32 NOx浄化触媒
41 クロス四方バルブ
42 クロス四方バルブ
51 3方バルブ
61 インジェクタ
70 吸着・改質器
71 熱交換器
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンクからの燃料蒸気を有効に処理する装置に係り、更に詳細には、吸着された燃料蒸気を水蒸気を用いてパージするとともに改質し、生成した水素と一酸化炭素を含有する改質ガスを、当該内燃機関での燃焼又は排気ガスの浄化に用いる燃料蒸気処理装置及び排気ガス浄化装置、並びに吸着された燃料蒸気を改質し、生成した水素リッチガスをパージし、当該内燃機関での排気ガスの浄化に用いる燃料蒸気処理装置及び排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両等の燃料タンクから発生する燃料蒸気の大気中への発散防止を目的として、図1に示すような燃料蒸気回収装置が実用化されている。この燃料蒸気回収装置では、例えば燃料タンク1の内部の燃料の温度上昇に伴い発生した燃料蒸気(ベーパ)を、通気経路11及び燃料蒸気流入ポート21を介してキャニスタ2の活性炭に一時的に吸着させて貯え、その貯蔵量がキャニスタ2の吸着容量を超えないように、エンジンの吸気管4の吸入負圧を利用して、コントロールバルブ3を介した通気経路12により吸気管4に導入させている。
キャニスタ2からの燃料蒸気の脱離を更に詳細に説明すると、キャニスタ2内の活性炭に吸着・貯蔵されている燃料蒸気は、キャニスタ2の底部に接続されている気体導入ポート23からキャニスタ2内部に導入される空気により、燃料蒸気排出ポート22を介してパージされ、且つパージコントロールバルブ3で吸気管4への導入量を制御され、エンジンの燃焼室で燃焼される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような燃料蒸気回収装置においては、通気経路12から吸気管4への導入量は制御されているが、これは正確に計量されていない燃料蒸気と空気の混合気を制御することになるので、この混合気が吸気管4の上流側で正確に計量された燃料噴射弁からの燃料成分に付加されると、設定された空燃比による燃焼が困難となり、エンジンの運転特性の低下や排気ガスの成分に悪影響を与える等の課題が発生する。
また、昨今の環境問題や省資源化に対応すべく燃料消費の低減が要求される中で、従来の希薄混合比燃焼(混合比20前後)から、燃焼室への燃料の直接噴射による超希薄混合比燃焼(混合比40〜50程度)を行なおうとすると、前述のような課題が更に顕著に生じる。
【0004】
一方、内燃機関の燃焼効率の進歩に伴い、排気温度が低下してきており、特に250℃以下の排気温度におけるNOxの浄化効率の改善が求められている。このような低排温条件下においても高いNOx還元浄化効率を維持できる排気ガス浄化装置が望まれている。
【0005】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、予め設定された空燃比に悪影響を及ぼすことがなく、内燃機関の運転特性や排気ガス成分に悪影響を与えることがないばかりか、燃費向上や低排温条件下における高いNOx還元浄化効率を実現できる燃料蒸気処理装置及び排気ガス浄化装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、燃料蒸気パージ用の気体として水蒸気を用い、且つこの水蒸気を利用して燃料蒸気の水蒸気改質を行うこと、又は燃料蒸気パージ用気体を利用して水素リッチガスをNOx浄化触媒へ供給することにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明の燃料蒸気処理装置は、内燃機関の燃料タンクからの燃料蒸気を導入する流入ポートと、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段と、この吸着手段に吸着された燃料蒸気をパージさせるための水蒸気を含有する気体を導入する気体導入ポートと、パージされた燃料蒸気と水蒸気を含む脱着ガスを排出する排出ポートを有するキャニスタと、
上記燃料蒸気パージ用気体を上記キャニスタに供給するパージ用気体供給手段と、
上記キャニスタの排出ポートからの脱着ガスを水蒸気改質して、水素と一酸化炭素を含有する改質ガスを生成する改質手段と、を備え、
上記改質ガスを上記内燃機関の吸気管に導入して、この内燃機関での燃焼処理に供する、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の燃料蒸気処理装置の好適形態は、上記パージ用気体供給手段が上記内燃機関の排気管であり、この内燃機関から排出される、水蒸気を含む排気ガスを上記燃料蒸気パージ用気体として用いることを特徴とする。
【0009】
更に、本発明の燃料蒸気処理装置の他の好適形態は、上記キャニスタを少なくとも2個以上有し、これにより燃料蒸気吸着と燃料蒸気脱着をスイング運転することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の排気ガス浄化装置は、上述の如き燃料蒸気処理装置を排気ガス浄化用触媒を有する内燃機関に設置して成る排気ガス浄化装置であって、
上記燃料蒸気処理装置の改質手段からの改質ガスを上記排気ガス浄化用触媒に供給し、窒素酸化物の還元処理に用いることを特徴とする。
【0011】
更に、本発明の他の燃料蒸気処理装置は、内燃機関の燃料タンクからの燃料蒸気を導入する流入ポートと、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段と、この吸着手段に吸着された燃料蒸気を改質して水素リッチガスを生成する水素富化手段と、この水素リッチガスをパージさせるための気体を導入する気体導入ポートと、パージされた水素リッチガスを排出する排出ポートを有するキャニスタと、
上記水素リッチガスパージ用気体を上記キャニスタに供給するパージ用気体供給手段と、を備え、
パージされた該水素リッチガスを内燃機関の排気管に導入して、この内燃機関からの排気ガスの浄化処理に供する、ことを特徴とする。
【0012】
更にまた、本発明の他の燃料蒸気処理装置の好適形態は、上記燃料蒸気吸着手段として珪素及び/又はアルミニウムの酸化物を含む無機多孔性物質を備え、上記水素富化手段としてロジウムを含む燃料改質触媒及び加熱機構を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の他の燃料蒸気処理装置の他の好適形態は、上記燃料蒸気吸着手段及び上記水素富化手段を、ほぼ同時に機能させることを特徴とする。
【0014】
更に、本発明の他の排気ガス浄化装置は、上記燃料蒸気処理装置をNOx浄化触媒を有する内燃機関に設置して成る排気ガス浄化装置であって、
上記燃料蒸気処理装置の水素富化手段からの水素リッチガスを上記NOx浄化触媒に供給し、窒素酸化物の還元処理及び/又は硫黄化合物の脱離処理に用いることを特徴とする。
【0015】
更にまた、本発明の他の排気ガス浄化装置の好適形態は、上記水素リッチガスの上記NOx浄化触媒への供給を、排気ガスの酸素濃度変動時期と同期させることを特徴とする。
【0016】
【作用】
上述の構成を有する本発明の燃料蒸気処理装置においては、燃料タンクからの燃料蒸気は一旦キャニスタに導入されてキャニスタ内の吸着材に吸着される。燃料蒸気の脱着は、水蒸気を含有するパージ用気体をキャニスタの気体導入ポートから導入して行う。
ここで、水蒸気を用いるのは後の水蒸気改質にも利用するためであるが、このような水蒸気パージには、減圧や空気を導入したりして行うパージよりも置換効率が良く、少ない量で且つ短時間で脱着できるというメリットがある。
なお、水蒸気の供給は、水貯蔵器と水蒸気発生器を取り付けて行うことができるが、対象とする内燃機関(例えばエンジン)から排出される排気ガスをそのまま使用することも可能であり、これによれば、水タンクや水蒸気発生器の新たな設置を必要としないため、装置構成が簡単になりコストも低減できる。
そして、脱着されたガスには燃料蒸気と水蒸気が含まれることになるが、本発明では、この脱着ガスはエンジンの吸気管に直接送り込むのではなく、改質器に導入して水蒸気改質反応させ、主として水素と一酸化炭素を含む改質ガスを生成し、この改質ガスをエンジンの吸気管に送り込んで燃焼処理させ、燃料蒸気を有効利用する。
【0017】
ここで、炭化水素ベーパ(燃料蒸気)をそのままエンジンの吸気管に導入すると、上述したように、設定空燃比による燃焼が困難でエンジン運転特性の低下や排気ガスに未燃焼の炭化水素ガスが混入する等の問題が発生し、また、超希薄混合比燃焼を行なおうとすると、かかる問題が顕著になる。更に、長時間駐車によりキャニスタ内の燃料蒸気が飽和に近い場合や渋滞走行などで燃料蒸気の発生が多い場合等、どうしてもパージが必要な際は、超希薄燃焼から均質燃焼に戻して処理を行なわなければならず、燃費性能にも影響を与えることがあった。
【0018】
これに対し、本発明では、水蒸気改質により水素と一酸化炭素に改質されたガスを利用するので、上述のような問題を生ずることがない。これは、水素ガスや一酸化炭素ガスは耐ノック性が高く超希薄燃焼が可能なことから、14〜16までの高圧縮比及び混合比が40〜50の空気が過剰な状態でも安定性を失わないというメリットがあるためである。従って、炭化水素ベーパでは実現できなかった超希薄燃焼時におけるパージも、改質ガスを利用することで可能となる。
本発明の他の利点としては、キャニスタに吸着されている燃料蒸気成分には、炭素数C4〜C6のパラフィンの軽質成分が多く、比較的低温度の300〜350℃程度でも十分に改質されるため、直接ガソリンを用いて改質する場合に必要とされる350℃以上の温度に比べて低温度で改質可能であるので、エンジンの廃熱による改質を行ない易いというメリットがある。
【0019】
なお、本発明においては、上述の改質ガスをエンジンの排気管に導入し、設置されている排気ガス浄化用触媒に供給することにより、改質ガスに含まれる水素及び一酸化炭素を還元剤として窒素酸化物の浄化を促進することができ、特に希薄燃焼時や超希薄燃焼時に生ずる窒素酸化物の浄化を効果的に行うことができる。
【0020】
次に、本発明の他の燃料蒸気処理装置について説明する。
かかる燃料蒸気処理装置おいては、燃料タンクからの燃料蒸気は、キャニスタの気体導入ポートを介して導入され、該キャニスタ内の吸着手段に吸着される。該吸着手段の燃料蒸気吸着量が飽和に達する前に、改質反応を進めて水素リッチガス(水素濃度の高い改質ガス)を生成させ、この水素リッチガスを、例えば空気や排気ガス等を含むキャリアガスによりパージさせて内燃機関の排気管に導入する。この結果、上記水素リッチガスを排気ガスの浄化処理に供することができる。
【0021】
本発明の排気ガス浄化装置は、上記燃料蒸気処理装置を用い、上記水素リッチガスを内燃機関の排気管に設けられたNOx浄化触媒に供給する。このため、窒素酸化物の還元処理及び/又は硫黄化合物の脱離処理が容易になる。
【0022】
ここで、改質反応条件としては、反応温度260℃以上で水素が生成し始める。特に、排気ガス温度が比較的低い条件(250℃以下)で高いNOx浄化効率が求められる場合には、上記改質反応条件を350〜380℃の温度域に制御することが有効である。即ち、本発明者らは、かかる温度域でロジウム(Rh)/アルミナ系触媒を作用させると、高い水素収率とともに、COの副生が抑制でき、且つこのようなCO含有量の少ない水素リッチガスをNOx浄化触媒に供給することによって、250℃以下の低排温条件で高いNOx浄化効率を達成できることを見出した。この理由は明らかではないが、現段階では250℃以下の排気温度条件では、COはNOx浄化触媒に吸着し、浄化反応が阻害されていると推察できる。
【0023】
また、排気中に微量でも硫黄分が含まれるとNOx浄化触媒は被毒を受け、触媒性能が徐々に低下する。かかる低下した触媒性能を回復させるには、触媒表面に吸着した硫黄分(硫黄化合物)を高温条件で脱離させる必要がある。従来は、この脱離温度としてはNOx浄化触媒へ流通する排気ガスを少なくとも650℃にすることが必要であった。
本発明の排気ガス浄化装置では、かかる排気ガス中に水素を比較的高い濃度で共存させることにより、500〜600℃の温度域でも上記硫黄脱離が可能となる。即ち、排気ガス温度が500℃以上の条件において、NOx浄化触媒へ水素リッチガスを供給することができ、これよりNOx浄化触媒の性能を長期間維持することができる。
具体的には、排気系(排気管)とは別の系から、必要な時に、比較的高い水素濃度(数%オーダー)の水素リッチガスをNOx浄化触媒入口に供給することが可能となり、従来と比べて100℃以上も低い排気温度条件でも、硫黄の被毒を解除することが可能となる。
【0024】
更に、燃料蒸気処理装置が備える吸着材(吸着手段)に保持された燃料蒸気成分は、300℃以上の温度条件で効率良く水素に改質され得るため、パージ率が高く、燃料蒸気に対して常に高い吸着能力を維持できるというメリットがある。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
図2は、本発明の燃料蒸気処理装置の一例を示す断面図である。同図に示すように、この燃料蒸気処理装置は、エンジンの燃料タンク1に接続されたキャニスタ2と、キャニスタ2に水蒸気を含むパージ用気体を供給するパージ用気体供給手段の一例であるスチームブロア6と、キャニスタ2からパージされたガスを水蒸気改質する改質器7を備え、改質器7は、パージコントロールバルブ3を介してエンジンの吸気管4に接続されている。
【0026】
ここで、キャニスタ2としては、燃料蒸気を吸着保持できれば十分であり、各種容器を用いることができ、この場合、燃料蒸気の吸着材としては、活性炭などを用いることができる。
また、水蒸気から成るか又は水蒸気を含むパージ用気体を供給するパージ用気体供給手段は、特に限定されるものではなく、図示したようにスチームブロア、水タンクとヒータとの組合せその他のものを例示できる。なお、上述したように、パージ用気体としてエンジンの排気ガスを用いることができ、この場合は、排気管がパージ用気体供給手段として機能する。
改質器7としては、後述する水蒸気改質反応を実行できれば十分であり、各種の反応容器が使用できる。
【0027】
次に、本発明の他の燃料蒸気処理装置について詳細に説明する。
かかる燃料蒸気処理装置は、キャニスタ内に燃料蒸気を改質する機能を有する以外は、上述の燃料蒸気処理装置とほぼ同様の構成を有する。
図11は、本燃料蒸気処理装置の一例を示す断面図である。同図に示すように、この燃料蒸気処理装置は、エンジンの燃料タンク1に接続されたキャニスタ2、キャニスタ2にキャリアガス(パージ用気体)を供給するパージ用気体供給手段の一例であるスチームブロア6とを備え、キャニスタ2は、燃料蒸気及びパージ用気体を導入できるよう、燃料蒸気導入ポート21を介して燃料タンク1及びブロア6と接続され、且つ、パージされた水素リッチガスをNOx浄化触媒32の上流に供給できるよう、水素リッチガス排出ポート25、3方バルブ51、インジェクタ61を介して排気管5に接続されている。なお、燃料蒸気導入ポート21はパージ用気体導入ポートとしても機能している。
また、上記燃料蒸気処理装置が備える2つのキャニスタ2は吸着・改質器70に設置されており、この吸着・改質器70は排気管5に設けられた加熱機構の一例である熱交換器71と接続されている。
【0028】
ここで、キャニスタ2には、燃料蒸気吸着手段の一例である燃料蒸気吸着材(以下、「吸着材」と略す)及び水素富化手段の一例である燃料改質触媒(以下、「改質触媒」と略す)が備えられている。言い換えれば、従来のキャニスタを改質反応マイクロリアクターと機能的に一体化し、例えば耐熱性の高い吸着材と改質反応を促進し得る触媒とを組み込んで成る。なお、図11に示す燃料蒸気処理装置は、かかるキャニスタを2つ設けて成るため、燃料蒸気の吸着と改質をほぼ同時期に機能させることができる。但し、常にほぼ同時に機能させる必要はなく、駐車時等のエンジン停止時には上記燃料蒸気吸着手段のみが機能していても良い。
【0029】
上記吸着材としては、珪素及び/又はアルミニウムの酸化物を含む無機多孔性物質を使用でき、例えば、一般にゼオライトと呼ばれる結晶性アルミノシリケートやメソ孔を有する高表面積シリカ等、代表的には、シリカ/アルミナモル比が約85であるMFI型ゼオライトなどを使用できる。このときは、高い飽和吸着量で燃料中の揮発性炭化水素を吸着させることができ、且つ少なくとも600℃程度の耐熱性を確保できる。
また、上記無機多孔性物質(MFI型ゼオライトなど)に後述する改質触媒(Rh/アルミナ触媒など)を組み込むこともできる。具体的には、1平方インチあたり600個のセル数を有するコージェライト質ハニカムにMFIゼオライトとシリカバインダーとの混合物をコ−ティングし、次いでRh/アルミナ触媒をコ−ティングして得られた二層触媒、又は該ゼオライトを前段、Rh/アルミナ触媒を後段に配置する2ステージタイプの触媒として使用するのが有効である。なお、これら吸着材は活性炭などを併用することもできる。
【0030】
上記改質触媒としては、活性成分としてロジウム(Rh)を含む触媒が好ましく、例えば、Rh/アルミナ触媒、Rh/シリカ、Rh/ジルコニア及びRh/せリアなどを例示できる。
また、水素リッチガスをNOxの浄化に効率良く用いる面から、加熱機構により、かかる改質触媒を260〜380℃に制御することが好ましい。加熱機構としては、例えば、内燃機関からの排気熱を利用した熱交換器71や電気ヒーター等が適用でき、省エネルギーの面からは排気温度を利用する方法が望ましい。
更に、得られた水素リッチガスは、そのまま排気管5又はNOx浄化触媒入口に供給してもよいが、排気条件に応じて適当な時期に必要な量だけ水素を注入するために、貯蔵手段(水素リッチガスを溜め込むタンクや水素吸蔵合金など)を設置することも有効である。なお、水素の供給が更に必要である場合には、燃料を吸着・改質器70に直接供給することもできる。
更にまた、パージ用気体供給手段としては、代表的にはブロア6(スチームブロアなど)のようなガス噴射システムを採用できるが、特にこれに限定されず、水タンク及びヒータの組合せなども使用できる。また、水素リッチガスをパージさせる気体としては、代表的には内燃機関からの排気を利用できるが、特にこれに限定はされない。
【0031】
ここで、上記水素リッチガスを内燃機関(エンジンなど)に設置されているNOx浄化触媒に供給する構成を採用することにより、上述の燃料蒸気処理装置は、排気ガス浄化装置として採用できる。
即ち、本発明の排気ガス浄化装置は、上記燃料蒸気処理装置の水素富化手段からの水素リッチガスを上記NOx浄化触媒に供給する。この水素リッチガスの供給により、窒素酸化物の還元処理及び/又は硫黄化合物の脱離処理が促進されるので、内燃機関からの排気ガスを効率良く浄化する。
【0032】
かかる排気ガス浄化装置は、上記水素リッチガスの上記NOx浄化触媒への供給を、排気ガスの酸素濃度変動時期と同期させることが好ましい。このときは限られた時間内に必要量の水素リッチガスを精度良くNOx浄化触媒へ供給でき、NOxをより効率良く浄化できる。例えば、自動車に設置された排気ガス浄化装置では、エンジンの空燃比(A/F)がリーン条件からリッチ条件又はストイキ条件への変動時に上記水素リッチガスをNOx浄化触媒入口に噴射・供給することができるインジェクタ61を設置できる。かかるインジェクタ61は応答に優れることが望ましい。
【0033】
また、上記排気管を流通する排気ガスの温度が250℃以下であるときに、上記水素リッチガスを上記NOx浄化触媒へ供給することが好ましく、低排温条件でのNOxを高効率で浄化できる。このとき、改質触媒を350〜380℃に制御することが好ましく、COの副生を抑制できる。また、水素リッチガスの供給は、酸素濃度が低いストイキ条件又はリッチ条件で行うことが望ましい。
更に、上記排気管を流通する排気ガスの温度が500℃以上であるときに、上記水素リッチガスを上記NOx浄化触媒へ供給することが好ましく、この結果NOx浄化触媒の性能を長期間維持することが可能となるので有効である。このとき、改質触媒を350〜500℃に制御することが好ましく、これにより高い水素収率を実現することができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を図面を参照して若干の実施例により更に詳細に説明する。
【0035】
(実施例1)
図3は、本発明の燃料蒸気処理装置の一実施例を示す断面図であり、本実施例の装置は、図示したように、パージ用気体供給手段として水タンク8及び水蒸気発生器(ヒータ)9を備える。まず、図3における構成部材間の接続状態を説明する。
キャニスタ2は、容器に燃料タンク1からの燃料蒸気を導入する経路11に接続した流入ポート21と、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段としての活性炭に吸着された燃料蒸気をパージさせる水蒸気を導入する水蒸気導入ポート24と、容器内部でパージされた脱着ガスを排出する排出ポート22を備えている。
キャニスタの水蒸気導入ポート24には、ブロア6が設けられており、水蒸気発生器9により発生した水蒸気を導入ポート24から送り込むことができるようになっている。
また、改質器7は、改質温度を確保するためエンジンの排気管5上に設置されており、キャニスタの排出ポート22から経路14を経て流入する水蒸気を含む燃料蒸気ガス(脱着ガス)を水蒸気改質し、水素と一酸化炭素リッチの改質ガスを生成させた後、経路15を経てエンジンの吸気管4に導入できるように接続されている。
【0036】
ここで、改質器7に用いることができる触媒としては,ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びロジウム(Rh)等を挙げることができる。
キャニスタ2に蓄積されているパラフィンの軽質成分の改質温度としては300〜500℃の範囲が最も効率が良いので、改質器7の設置位置は、排気管5上でこの温度範囲となるような位置に決定することが好ましい。
なお、本実施例において、改質器7は、改質反応を開始させるための熱を十分に確保できるように、排気管5内にコイル状のインナーコア7aを設置して形成されており、このインナーコア7aの中にはペレット状の上記改質触媒が充填されている。
【0037】
かかる改質器7での水蒸気改質反応は、次の▲1▼式又は▲2▼式
HC+H2O→H2+CO…▲1▼
HC+H2O→H2+CH4+CO…▲2▼
(式中のHCは炭化水素類を示す)で表される。
更に、経路15にはパージコントロールバルブ3が設置されており、これにより、エンジンの吸入工程で発生する負圧のコントロールとパージ量のコントロールが行われる。
【0038】
このような構成を備えた燃料蒸気処理装置の作用を図4に示したフローチャートに基づき説明する。
まず、燃料蒸気が発生する現象であるが、これは主に燃料タンク1内部の温度が上昇した場合や給油時に発生する。
燃料タンク1内で発生した燃料蒸気は、経路11を通りキャニスタ2に導入されて活性炭に吸着される。給油時や駐車時でエンジンを停止している場合はこの現象のみが起こる。
【0039】
次に、エンジンを始動してキャニスタに吸着された燃料蒸気を処理する方法につき説明する。
まず、イグニションIgスイッチの状態を読みとるが(ステップ1(以下、「S1」などと略す)、エンジンが始動(イグニションIgスイッチON)すると(S2)、速やかに水蒸気発生器9を起動させる(S3)。次に、改質器7の温度をモニタし、改質器の温度が300℃以上かどうか判断する(S4)。本実施例では、改質器7の温度が300℃以上になっているかどうかで水蒸気改質の可否を判断している。また、改質器の温度が300℃以上になれば、水蒸気発生器9でパージに十分な水蒸気が発生できるかチェックを行なう(S5)。
【0040】
水蒸気発生器9で十分な水蒸気が発生するようになったら、ブロア6を用いて水蒸気を水蒸気導入ポート24からキャニスタ2に送り込む(S6)。これにより、キャニスタ内部の吸着材に吸着された燃料蒸気は脱離を開始し、得られた脱着ガスは気体排出ポート22から経路14を通り改質器7へ送り込まれる。過度期においては、改質器7から出てくる改質ガス成分に変化が見られるが、安定してくると、改質ガス成分は、モル比でH2を約70%、COを約30%の割合で含むようになる。なお、改質反応でメタンが含まれている場合はH2、COモル比はそれに応じて変化することになる。
生成した改質ガスはパージコントロールバルブ3を介してエンジンの吸気管4に送り込まれ、燃焼され、排気管5より大気中に放出される。
【0041】
パージの継続によりキャニスタ内部の吸着材に吸着された燃料蒸気が少なくなってくると、経路14における燃料蒸気の濃度が低下してすることになるが(S7)、この場合はキャニスタ2のパージが終了したと判断し、水蒸気の導入を停止する(S8)。
また、キャニスタ2のパージが終了した後も、ある一定の時間間隔を設定して水蒸気発生器9を起動し、キャニスタ2に水蒸気を送り込み、キャニスタ内の燃料蒸気の吸着量をチェックするような制御を追加することが望ましい。吸着量が増えていたと判断した場合は、上記操作を繰り返して行えばよい。
【0042】
なお、走行中に発生するベーパが多いときは、キャニスタ2に吸着されることなく、パージガスとともに改質器7に送り込まれることになる。この場合には、ベーパの発生量に応じて水蒸気の導入量を増大するなどのコントロールをすることが望ましい。また、必要に応じてキャニスタ2を経由せずに水蒸気を導入できるようにバイパスを作って、改質器7に送り込んでもよい。
水タンク8には水を適宜補給するようにしてもよいが、メンテナンスフリーとするため、排気ガスから水蒸気を凝縮させて回収するような仕掛けを組み込む方法が考えられるほか、雨水等も必要に応じて水タンクに補給されるような仕掛けを組み込む方法も考えられる。
【0043】
上述のように、炭化水素ベーパのままでは超希薄燃焼時のパージは不可能であったが、本実施例のように、改質によりH2とCOを主成分とする改質ガスにすれば、超希薄燃焼時もパージが可能である。
H2やCOは特に耐ノック性に優れており、超希薄燃焼が可能なことから、14〜16までの高圧縮比、及び混合比が40〜50の空気が過剰な状態でも安定性を失わないというメリットがあるため、トルクを必要とする均質燃焼、リーンバーン、直噴エンジンにおける成層燃焼でもパージが可能であるため、いかなるエンジンの運転状況でもパージが可能となる他、パージするために均質燃焼に戻したりするような制御が必要無くなるメリットの他、燃費も向上するというメリットがある。
【0044】
また、燃料蒸気を直接パージする場合は、HC(炭化水素類)が燃焼しないでそのまま大気に放出される可能性もあったが、H2やCOは、燃焼し易く大気に放出されることがなくなるのに加え、超希薄燃焼において課題となっている窒素酸化物(NOx)の還元にも役立つことになる。
換言すれば、上述のようにして得られる改質ガスをエンジンに設置されている排気ガス浄化用触媒に供給する構成を採用すれば、本実施例の燃料蒸気処理装置は排気ガス浄化装置、特に希薄〜超希薄燃焼排気ガスのNOx浄化装置としても好適に機能することになる。
【0045】
(実施例2)
図5に、本発明の燃料蒸気処理装置の他の実施例を示す。
本実施例の装置は、内燃機関から排出される排気ガス中に含まれる水蒸気を用いて燃料蒸気を処理する例を示している。
キャニスタ2、改質器7、パージコントロールバルブ3の仕様は実施例1の場合と同様であるが、水蒸気導入ポート24にはエンジン排出ガスの一部が導入できるように経路16が接続されている。排出ガスとしては、できるだけ大気に放出できる状態まで清浄化された排気ガス浄化用触媒31の下流のガスを使用することが好ましい。
【0046】
このような構成を備えた燃料蒸気処理装置の作用を図6に示したフローチャートに基づき説明する。
まず、エンジンが停止していて燃料蒸気が発生する現象であるが、これは実施例1と同様である。
次に、エンジンを始動してキャニスタに吸着された燃料蒸気を処理する方法を説明する。
エンジンが始動(イグニションIgスイッチON)した後(S11、S12)、改質器7の温度をモニタし、改質器の温度が300℃以上かどうか判断する(S13)。改質器の温度が300℃以上になったら、排気ガスの一部を経路16を通じてキャニスタの水蒸気導入ポート24に送り込む(S14)。
【0047】
キャニスタ内部の吸着材に吸着された燃料蒸気は、脱離を開始し、気体排出ポート22から経路14を通り改質器7へ送り込まれる。過度期では、改質器から出てくるガス成分(脱着ガスの成分)に変化が見られるが、安定してくると改質器から出てくるガス成分は、H2、CO、CO2のモル比で、約50%、約25%、約25%の比率となる。モル比が実施例1と異なるのは、実施例1では単独の水蒸気を導入したが、実施例2では排気ガス中に含まれているCO2も同時に導入されているためである。また、改質反応でメタンが含まれている場合は、H2、COモル比がそれに応じて変化するのは実施例1と同じである。
燃焼に関与するH2とCOの比率が実施例1より少なくなるので、エンジンの安定性や燃焼性に影響を与える場合は、インジェクタで吹く液体燃料の噴射量を実施例1と変えることにより補正することができる。改質ガスはパージコントロールバルブ3を介してエンジンの吸気管4に送り込み、燃焼させて排気管5より大気に放出させる。
【0048】
パージの継続によりキャニスタ内部の吸着材に吸着された燃料蒸気が少なくなってくると、経路の燃料蒸気の濃度が低下してすることになるが(S15)、この場合はキャニスタパージが終了したと判断し、排気ガスの導入を停止する(S16)。
また、キャニスタのパージが終了した後も、ある一定の時間間隔を設定して水蒸気発生器を起動しキャニスタに水蒸気を送り込み、キャニスタ内の燃料蒸気の吸着量をチェックするように制御を付加するのが望ましい。吸着量が増えていたと判断した場合は、上記操作を繰り返して行う。
【0049】
本実施例においては、パージガス(脱着ガス)にCO2が含まれることになるが、耐ノック性に影響はなく、実施例1と同様に、超希薄燃焼が可能なことから14〜16までの高圧縮比、及び混合比が40〜50の空気が過剰な状態でも安定性を失わないというメリットは同様に得られる。従って、実施例1と同様にトルクを必要とする均質燃焼、リーンバーン、直噴エンジンにおける成層燃焼でもパージが可能であるため、いかなるエンジンの制御状況でもパージが可能となる他、パージするために均質燃焼に戻したりするような制御が不要であるというメリットがあり、燃費も向上するというメリットがある。
また、本実施例では、水蒸気の供給源として排気ガスを用いているので、実施例1で用いた水タンクや水蒸気発生器の搭載が必要でなくなるというメリットもある。
【0050】
(実施例3)
図7及び図9は、本発明の燃料蒸気処理装置の更に他の実施例を示す断面図である。本実施例は、2つのキャニスタ2A、キャニスタ2Bを有し、燃料蒸気吸着と燃料蒸気脱着をスイング運転して、吸着と脱着を同時に処理できる例を示している。
【0051】
まず、構成部材間の接続状態を説明すると、図7において、2つのキャニスタ2A、2Bにはそれぞれ容器に燃料タンク1からの燃料蒸気を導入する経路17、18、19に接続した流入ポート21A及び21Bと、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段としての活性炭に吸着された燃料蒸気をパージさせる水蒸気を導入する水蒸気導入ポート24A及び24Bを備えている。これら導入ポートには排気ガスの一部が導入できるように経路16が接続されている。また、本実施例では、吸着と脱着をスイング運転(振り分け運転)させるため、流入ポート21A及び21Bと、水蒸気導入ポート24A及び24Bの直前には、それぞれクロス四方バルブ41、42が設けられており、それぞれを切り替えて燃料蒸気を吸着させたり、燃料蒸気を脱着させたりすることができる構成となっている。
【0052】
このような構成を備えた燃料蒸気処理装置の作用を図8に示したフローチャートに基づき説明する。
まず、エンジンが停止していて燃料蒸気が発生する現象であるが、これは実施例1及び2と同様である。但し、実施例3では2つのキャニスタ2A及び2Bをスイングさせながら用いるので、ここでは図7に示したようにクロス四方バルブ41を介してキャニスタ2Aに燃料蒸気を吸着させるようにセットされている場合から説明する。
【0053】
以下、エンジンを始動してキャニスタに吸着された燃料蒸気を処理する方法を説明する。
エンジンが始動(イグニションIgスイッチON)した後(S21、S22)、2つのクロス四方バルブ41及び42を切替える(S23)。この操作は、エンジン停止時に吸着されていた燃料蒸気を速やかに脱着させるためである。クロス四方バルブを切替えると、ガスは図9に示すように流れるようになる。
次に、改質器7の温度をモニタし、改質器の温度が300℃以上かどうか判断する(S24)。改質器の温度が300℃以上になったら、排気ガスの一部をキャニスタ2Aの導入ポート24Aに送り込む(S25)。キャニスタ2A内部の吸着材に吸着された燃料蒸気は脱離を開始し、気体排出ポート21Aから経路18及び14を通り改質器7へ送り込む。改質器から出てきた改質ガスの成分比は、実施例2と同様である。改質ガスは実施例2と同様にパージコントロールバルブ3を介してエンジンの吸気管4に送り込み、燃焼させて排気管5より大気に放出させる。エンジンON状態で発生する燃料蒸気は、クロス四方バルブを介してキャニスタ2Bに吸着される。
【0054】
パージの継続によりキャニスタ2A内部の吸着材に吸着された燃料蒸気が少なくなってくると、経路の燃料蒸気の濃度が低下してすることになるが(S26)、この場合はキャニスタ2Aのパージが終了したと判断し、一旦ここでフローチャートは終了し、スタートに戻る。IgスイッチがONであれば、速やかに2つのクロス四方バルブが切り替わる。
クロス四方バルブが切り替わると、図7に示すように、燃料タンク1から発生する燃料蒸気はキャニスタ2Bの代わりにキャニスタ2Aに吸着されるようになる。一方、水蒸気を含む排気ガスはキャニスタ2Bに導入されるようになる。キャニスタ2Bにはこれまで発生した燃料蒸気が吸着されているが、排気ガス導入により徐々に燃料蒸気が脱着されるようになる。パージの継続によりキャニスタB内部の吸着材に吸着された燃料蒸気が少なくなってくると、経路14の燃料蒸気の濃度が低下することになるが、この場合はキャニスタ2Bのパージが終了したと判断し、2つのクロス四方バルブを切り替えて、図9に示したように元の状態に戻る。この操作を繰り返しスイングさせながら行うと吸着・脱着を別々のキャニスタで行うことができるため、特に燃料蒸気の発生量が多いときには効果的である。
【0055】
(実施例4)
図11は、本発明の他の燃料蒸気処理装置の実施例を示す断面図である。本実施例の燃料蒸気処理装置では、2つのキャニスタを有し、これらキャニスタは燃料蒸気吸着と燃料蒸気改質をスイング運転して、吸着と改質を同時に処理できる。
キャニスタ2に備える吸着材(吸着手段)に吸着されている炭化水素成分は、改質触媒(水素富化手段)により260℃以上の改質温度で水素リッチガスを生成するが、上述のように350〜380℃の範囲で特異的にCOの副生を抑制できる。なお、COの副生を考慮しなければ、より高温の500℃までの範囲で高い水素収率が得られる。従って、上記水素富化手段が260〜380℃、より好ましくは350〜380℃となるように制御することがよい。
また、かかる水素富化手段での改質反応は、次の▲3▼式又は▲4▼式
HC+O2→H2+CO+CO2…▲3▼
HC+O2→H2+HC’+CO+CO2…▲4▼
(式中のHCは炭化水素類を示す)で表される。
【0056】
このような構成を備えた燃料蒸気処理装置の作用を以下、説明する。
まず、上述のように燃料蒸気が燃料タンク1内で発生し、この燃料蒸気は、経路11を通り燃料蒸気処理装置内のキャニスタ2に導入され、キャニスタ2内に備える吸着材に吸着される。給油時や駐車時でエンジンを停止している場合はこの現象のみが起こる。
【0057】
次に、吸着された燃料蒸気を処理する方法につき説明する。
本例の燃料蒸気処理装置では、エンジンが始動し、キャニスタ2に備える水素富化手段の温度が350℃以上になっているかどうかで改質反応(式▲3▼又は式▲4▼)の可否を判断できる。
このとき、エンジンの始動開始から特定時間内に水素富化手段の温度が350℃以上になるように、加熱機構を利用することができる。例えば、熱交換器71からの廃熱を回収してキャニスタ2が設置されている吸着・改質器70を加熱することができる。
上記水素富化手段が350℃以上になっていれば、ブロア6によって、キャリアガスをキャニスタ2に送り、生成した水素リッチガスをパージする。パージされた水素リッチガスは、直接、又は水素リッチガス貯蔵タンクを介して、必要に応じてインジェクタ61から排気中のNOx浄化触媒の入口近傍に供給される。なお、キャリアガス(パージ用気体)としては、空気を送り込んでもよいが、排気ガスを用いると共存する水蒸気も反応に用いることができ、H2収率、触媒寿命の点から有利である。
【0058】
また、NOx浄化触媒入口温度条件に応じて、改質反応温度を制御することが好ましい。
具体的には、NOx浄化触媒入口温度(排気管5を流通する排気ガス温度)が250℃以下の場合には、NOx浄化効率の面から改質触媒(改質反応温度)の温度を260〜380℃、より好ましくは350〜380℃に制御することがよい。このとき排気のA/Fに応じてスパイク的に水素リッチガスが供給されるように、インジェクタ61をフィードバック制御することができる。
一方、NOx浄化触媒入口温度が500℃以上の場合には、NOx浄化触媒に吸着した硫黄の被毒解除の面から改質触媒は350〜500℃に制御することがよい。
【0059】
更に、吸着・改質器70に、HC吸着材(燃料蒸気吸着手段)とRh系触媒(水素富化手段)を組み込んだキャニスタ2を2つ設けたため、一方のキャニスタで改質反応を行っているときは、他方のキャニスタで吸着処理を行うことができる。このため、吸着処理中に飽和吸着量に達すると、いわゆる破過が起るが、これを予め検知してバルブ51を切り換え、改質反応モードにすることで連続して運転することができる。
【0060】
上述のように、炭化水素ベーパのままでは超希薄燃焼時のパージは不可能であったが、本例のように、水素リッチガスをNOx浄化のために使うことで、従来のキャニスタ技術で問題となっていたように、パージするために均質燃焼に戻したりする制御の必要が無くなるというメリットの他、吸着HC等を改質反応させた後にパージするため、高いパージ効率が実現でき、キャニスタ性能が大幅に向上し、更にはキャニスタと改質器の一体化によるコンパクト化を実現できる。
また、リーン排気で課題となっている窒素酸化物(NOx)の還元、特に、従来技術では困難であった250℃以下の低排気温度条件で高いNOx還元効率が達成でき、且つNOx浄化触媒の経時劣化に対する付活処理も容易になり、燃費向上にも役立つ。
換言すれば、上述の水素リッチガスを内燃機関に設置されている排気ガス浄化用触媒に供給する構成を採用することにより、本例の燃料蒸気処理装置は、高性能キャニスタを実現し得るとともに、排気ガス浄化装置、特にリーン燃焼排気ガスのNOx浄化装置として好適に機能し得る。
【0061】
なお、上述した各実施例1〜4の装置の各経路には、通過する気体の流れる方向と逆に流れて障害が発生する場合には、逆止弁等を経路の途中に適宜介在させることも可能である。
また、改質とエンジン吸気管への改質ガスや水素リッチガスの導入において各成分の流量コントロールが必要な場合は、流量コントロールバルブを介在させることも可能である。
【0062】
以上、本発明を若干の好適実施例により詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、図10に示すように、改質器とエンジンの吸気管4を結ぶ経路の途中に3方バルブ51を介して、一方を吸気管へ、もう一方を排気管の触媒上流に接続する。近年のリーンバーンエンジンや直噴エンジンにおいて、NOx吸蔵触媒が使われているが、必要に応じて、水素及び一酸化炭素リッチの改質ガスをNOx吸蔵触媒上流に送り込むことにより、NOxの還元によるNOx吸蔵触媒の触媒性能回復にも役立てることが可能となる。
改質ガスを3方バルブ51を用いてエンジンの吸気管4及び排気管5の双方に振り分ければ、燃費を向上できるとともに排気ガスの浄化能を向上できる。
また、図11に示す燃料蒸気処理装置では、インジェクタ61を内燃機関(エンジン)の上流に設けて、該内燃機関の燃焼に利用することも可能である。更に、パージ用気体導入ポートを燃料蒸気導入ポート21と別個に設置することもできる。更にまた、キャニスタ2は3個以上設けてもよく、これらをスイング運転させることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、燃料蒸気パージ用の気体として水蒸気を用い、且つこの水蒸気を利用して燃料蒸気の水蒸気改質を行うこと、又は燃料蒸気パージ用気体を利用し水素リッチガスをNOx浄化触媒へ供給することとしたため、予め設定された空燃比に悪影響を及ぼすことがなく、内燃機関の運転特性や排気ガス成分に悪影響を与えることがないばかりか、燃費向上や低排温条件下における高いNOx還元浄化効率を実現できる燃料蒸気処理装置及び排気ガス浄化装置を提供することができる。
即ち、キャニスタに吸着されていた燃料蒸気を水蒸気により効率的にパージし、水蒸気を含んだ脱着ガスを水蒸気改質により水素と一酸化炭素を含む改質ガスとすることにより、従来では不可能であった、超希薄燃焼時の炭化水素ベーパの燃焼処理も行なうことが可能となり、燃費や排気性能に跳ね返りの無い燃料蒸気処理装置を構築することが可能になる。また、燃料蒸気吸着手段と水素富化手段とを一体化し、吸着されていた燃料蒸気を改質反応により水素リッチガスとし、この水素リッチガスを効率的にパージすることにより、効率良いNOx浄化が実現し、燃費や排気性能に跳ね返りの無い燃料蒸気処理装置を構築することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の燃料蒸気回収装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の燃料蒸気処理装置の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の燃料蒸気処理装置の一実施例を示す断面図である。
【図4】図3に示す燃料蒸気処理装置の制御例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の燃料蒸気処理装置の他の実施例を示す断面図である。
【図6】図5に示す燃料蒸気処理装置の制御例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の燃料蒸気処理装置の更に他の実施例を示す断面図である。
【図8】図7及び図9に示す燃料蒸気処理装置の制御例を示すフローチャートである。
【図9】図7に示す燃料蒸気処理装置の他の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の燃料蒸気処理装置の変形例を示す断面図である。
【図11】本発明の他の燃料蒸気処理装置の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク
2 キャニスタ
2A キャニスタ2A
2B キャニスタ2B
3 パージコントロールバルブ
4 吸気管
5 排気管
6 ブロア
7 改質器
8 水タンク
9 水蒸気発生器(ヒータ)
11〜20 経路
21 燃料蒸気導入ポート
22 燃料蒸気排出ポート
23 水蒸気導入ポート
24 水蒸気導入ポート
25 水素リッチガス排出ポート
31 排気ガス浄化用触媒
32 NOx浄化触媒
41 クロス四方バルブ
42 クロス四方バルブ
51 3方バルブ
61 インジェクタ
70 吸着・改質器
71 熱交換器
Claims (16)
- 内燃機関の燃料タンクからの燃料蒸気を導入する流入ポートと、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段と、この吸着手段に吸着された燃料蒸気をパージさせるための水蒸気を含有する気体を導入する気体導入ポートと、パージされた燃料蒸気と水蒸気を含む脱着ガスを排出する排出ポートを有するキャニスタと、
上記燃料蒸気パージ用気体を上記キャニスタに供給するパージ用気体供給手段と、
上記キャニスタの排出ポートからの脱着ガスを水蒸気改質して、水素と一酸化炭素を含有する改質ガスを生成する改質手段と、を備え、
上記改質ガスを上記内燃機関の吸気管に導入して、この内燃機関での燃焼処理に供する、ことを特徴とする燃料蒸気処理装置。 - 上記パージ用気体供給手段が上記内燃機関の排気管であり、この内燃機関から排出される、水蒸気を含む排気ガスを上記燃料蒸気パージ用気体として用いることを特徴とする請求項1記載の燃料蒸気処理装置。
- 上記キャニスタを少なくとも2個以上有し、これにより燃料蒸気吸着と燃料蒸気脱着をスイング運転することを特徴とする請求項1又は2記載の燃料蒸気処理装置。
- 請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の燃料蒸気処理装置を排気ガス浄化用触媒を有する内燃機関に設置して成る排気ガス浄化装置であって、
上記燃料蒸気処理装置の改質手段からの改質ガスを上記排気ガス浄化用触媒に供給し、窒素酸化物の還元処理に用いることを特徴とする排気ガス浄化装置。 - 内燃機関の燃料タンクからの燃料蒸気を導入する流入ポートと、流入した燃料蒸気を吸着する吸着手段と、この吸着手段に吸着された燃料蒸気を改質して水素リッチガスを生成する水素富化手段と、この水素リッチガスをパージさせるための気体を導入する気体導入ポートと、パージされた水素リッチガスを排出する排出ポートを有するキャニスタと、
上記水素リッチガスパージ用気体を上記キャニスタに供給するパージ用気体供給手段と、を備え、
パージされた該水素リッチガスを内燃機関の排気管に導入して、この内燃機関からの排気ガスの浄化処理に供する、ことを特徴とする燃料蒸気処理装置。 - 上記燃料蒸気吸着手段として珪素及び/又はアルミニウムの酸化物を含む無機多孔性物質を備え、上記水素富化手段としてロジウムを含む燃料改質触媒及び加熱機構を備えることを特徴とする請求項5記載の燃料蒸気処理装置。
- 上記加熱機構が、上記内燃機関からの排気熱を利用した熱交換器であることを特徴とする請求項6記載の燃料蒸気処理装置。
- 上記加熱機構により、上記燃料改質触媒を260〜380℃に制御することを特徴とする請求項6又は7記載の燃料蒸気処理装置。
- 上記水素リッチガスを貯蔵する手段を設けたことを特徴とする請求項5〜8のいずれか1つの項に記載の燃料蒸気処理装置。
- 上記燃料蒸気吸着手段及び上記水素富化手段を、ほぼ同時に機能させることを特徴とする請求項5〜9のいずれか1つの項に記載の燃料蒸気処理装置。
- 請求項5〜10のいずれか1つの項に記載の燃料蒸気処理装置をNOx浄化触媒を有する内燃機関に設置して成る排気ガス浄化装置であって、
上記燃料蒸気処理装置の水素富化手段からの水素リッチガスを上記NOx浄化触媒に供給し、窒素酸化物の還元処理及び/又は硫黄化合物の脱離処理に用いることを特徴とする排気ガス浄化装置。 - 上記水素リッチガスの上記NOx浄化触媒への供給を、排気ガスの酸素濃度変動時期と同期させることを特徴とする請求項11記載の排気ガス浄化装置。
- 上記排気管を流通する排気ガスの温度が250℃以下であるときに、上記水素リッチガスを上記NOx浄化触媒へ供給することを特徴とする請求項11又は12記載の排気ガス浄化装置。
- 燃料改質触媒を350〜380℃に制御することを特徴とする請求項13記載の排気ガス浄化装置。
- 上記排気管を流通する排気ガスの温度が500℃以上であるときに、上記水素リッチガスを上記NOx浄化触媒へ供給することを特徴とする請求項11又は12記載の排気ガス浄化装置。
- 燃料改質触媒を350〜500℃に制御することを特徴とする請求項15記載の排気ガス浄化装置。
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