JP3583660B2 - 内視鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡で得られる画像情報を無線で受信装置へ伝送する内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、細長の挿入部を体腔内や管路内に挿入して、体腔内や管路内の被写体像をモニタ観察できる内視鏡装置が広く利用されている。このような内視鏡装置は、一般に、体腔内や管路内に挿入される挿入部を有する内視鏡と、この内視鏡と別体に設けられこの内視鏡へ照明光を供給する光源装置と、この光源装置からの照明光を前記内視鏡へ導くライトガイドケーブルと、前記内視鏡に内蔵されて設けられ或いは着脱自在に取り付けられて設けられ被写体像を撮像して撮像信号を得る撮像装置と、前記内視鏡と別体に設けられ前記内視鏡で得られる撮像信号をモニタ表示可能な映像信号に変換するビデオプロセッサと、前記内視鏡からの撮像信号を前記ビデオプロセッサへ伝送する信号ケーブルと、前記ビデオプロセッサで得られる映像信号を映し出すモニタ装置を備えて構成されている。従って、内視鏡はライトガイドケーブルや信号ケーブルにより外部装置と接続されており、これにより、内視鏡の移動範囲が制限され、また、内視鏡の操作性が妨げられていた。
【0003】
そこで、例えば、特開昭60−48011号では、LED(発光ダイオード)等で構成された照明装置が内視鏡に内蔵されることで、内視鏡から延出するライトガイドケーブルが取り除かれ、また、撮像信号に映像信号処理を施してモニタ表示可能な映像信号を得る映像信号処理回路と、この映像信号を電波で送信する送信回路が内視鏡に設けられ、この電波を受信して映像信号を復調する受信装置が内視鏡と別体に設けられることで、内視鏡から延出する信号ケーブルが取り除かれた内視鏡装置が提案されている。このような内視鏡装置は、一般に、ワイヤレス内視鏡装置とも呼ばれ、内視鏡の移動範囲の制限が緩和され、操作性が向上するという長所を有する。
【0004】
ところが、電波で画像情報を伝送するワイヤレス内視鏡装置では、内視鏡装置の周辺で、高周波を発生する高周波機器、例えば高周波焼灼装置いわゆる電気メス装置等が用いられると、この高周波機器から漏洩するノイズが内視鏡装置へ妨害を与え、内視鏡装置で得られる内視鏡画像が乱れるという問題があった。
【0005】
そこで、例えば、特開平6−335450号では、静止画像であるレリーズ画像を記憶する記憶手段を内視鏡に設け、内視鏡によるレリーズ画像の撮影が終了したら、内視鏡とビデオプロセッサとを有線接続してレリーズ画像データを内視鏡からビデオプロセッサへ伝送することで、ノイズの影響を受けずにレリーズ画像を得る技術が示されている。
また、例えば、特開昭59−69054号では、内視鏡の撮像信号を伝送する際に、妨害波の周波数帯域とは異なる周波数帯域で撮像信号を変調して伝送することで、撮像信号への妨害波の混信を防ぐ技術が示されている。
また、一般に、妨害波の混信による影響を減らすには、常時送信出力を増加すればよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−335450号に示される従来技術では、ノイズの影響を受けない静止画像を撮影後に得ることができるものの、観察時にリアルタイムで動画像を得ることができないという問題があった。
また、特開昭59−69054号に示される従来技術では、妨害波の周波数帯域を避けた周波数帯域の搬送波で画像情報を伝送するので、搬送波の周波数帯域が制限されるという問題があった。
また、ワイヤレス内視鏡は、そのワイヤレス化のために、一般にバッテリを電源とするので、妨害波の影響を減らすために常時送信出力を増加すると、内視鏡の消費電力が増加してしまい、これにより、バッテリの使用時間が短くなり、即ち内視鏡の使用時間が短くなるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、内視鏡の使用時間の短縮を抑え、且つ搬送波の周波数帯域を制限すること無く、且つ観察画像を動画像でリアルタイムに無線伝送し、且つノイズの影響を軽減した良好な画質の観察画像を得ることを可能とする内視鏡装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の請求項1の内視鏡装置は、内視鏡に設けられ、被写体像を撮像して第1の映像信号を得る手段と、前記内視鏡に設けられ、前記第1の映像信号で搬送波を変調する手段と、前記内視鏡から無線で伝送される前記搬送波を受信して復調し表示手段へ与える第2の映像信号を得る受信手段とを備えた内視鏡装置において、前記内視鏡に設けられ、設定に応じて前記搬送波の送信出力レベルを変化させる送信出力可変手段と、前記内視鏡に設けられ、前記受信手段へノイズを与える高周波機器が作動操作されていること或いは作動可能状態であることを検知し、この検知結果に応じて前記送信出力可変手段の送信出力レベルの設定を増加させる送信出力設定手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
また、本発明の請求項2の内視鏡装置は、内視鏡に設けられ、被写体像を撮像して第1の映像信号を得る手段と、前記内視鏡に設けられ、前記第1の映像信号で搬送波を変調する手段と、前記内視鏡から無線で伝送される前記搬送波を受信して復調し表示手段へ与える第2の映像信号を得る受信手段とを備えた内視鏡装置において、前記受信手段に設けられ、前記受信手段へ与えられるノイズの発生を検知し、この検知結果に応じて送信出力レベルの増加を前記内視鏡へ指示するノイズ検知手段と、前記内視鏡に設けられ、設定に応じて前記搬送波の送信出力レベルを変化させる送信出力可変手段と、前記内視鏡に設けられ、前記ノイズ検知手段からの指示に応じて、前記送信出力可変手段の送信出力レベルの設定を増加させる送信出力設定手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は内視鏡装置を含む手術装置の構成を示すブロック図、図2は内視鏡の送信出力の制御動作を示すタイムチャートである。
【0010】
図1に示すように、本実施の形態に係る手術装置1は、内視鏡装置2と、この内視鏡装置2の周辺で使用される電気メス装置3とを含んでいる。
【0011】
前記内視鏡装置2は、体腔内の被写体像を撮像してこの被写体像の画像情報を無線で伝送する内視鏡11と、前記内視鏡11からの電波を受信し被写体像の画像情報をモニタ表示可能な映像信号として出力する受信装置12と、前記受信装置12からの映像信号を映し出すモニタ装置13とを備えて構成されている。
【0012】
前記内視鏡11は、体腔内へ挿入する細長の図示しない挿入部と、前記挿入部の基端側に連設され、この内視鏡11を把持し操作するための図示しない操作部と、被写体へ照明光を照射する図示しない照明装置と、この内視鏡11各部へ電源を供給する図示しないバッテリと、例えば前記挿入部の先端に設けられ、被写体像を撮像して撮像信号を得る撮像装置21と、前記撮像装置21を駆動制御し、前記撮像装置21から撮像信号を入力して信号処理可能な信号レベルの映像信号を得る撮像制御回路22と、前記撮像制御回路22で得られる映像信号で搬送波を変調する変調回路23と、前記変調回路23で得られる搬送波の送信出力レベルを設定に応じて変更する出力制御回路24と、前記出力制御回路24の送信出力レベルを設定する送信出力設定回路25と、前記出力制御回路24から出力される搬送波を電波として輻射するアンテナ26と、外部装置から無線で伝送される制御指示を受信するアンテナ27と、前記アンテナ27で受信される搬送波から制御指示を復調して前記送信出力設定回路25へ与える復調回路28とを備えて構成されている。前記制御指示は、内視鏡11の送信出力レベルの増加を指示する出力増加指示を少なくとも含み、前記送信出力設定回路25は、この出力増加指示を受けると、前記出力制御回路24の出力信号レベル設定を増加するように構成されている。
【0013】
前記撮像装置21は、例えば、被写体像を結像する図示しない結像光学系と、前記結像光学系で結像される被写体像を撮像して撮像信号を得る図示しないCCD(電荷結合素子)等の撮像素子を備えて構成されている。
【0014】
前記受信装置12は、前記内視鏡11から電波として伝送される搬送波を受信するアンテナ31と、アンテナ31で受信される搬送波から映像信号を復調する復調回路32と、前記復調回路32で得られる映像信号に映像信号処理を施してモニタ表示可能な形式の映像信号を得る映像信号処理回路33とを備えて構成されている。前記映像信号処理回路33は、映像信号をモニタ表示可能な形式に変換するエンコーダと、必要に応じて、例えば、映像信号に白バランス補正処理を施す白バランス補正回路と、映像信号にγ補正処理を施すγ補正回路と、映像信号に画像強調処理を施す画像強調回路を備えて構成されている。
【0015】
前記電気メス装置3は、高周波焼灼処置具とも呼ばれ、高周波を処置対象部位へ与えて、処置対象部位に対して切開作用及び凝固作用を施す装置であり、その電気回路は、高周波を出力する高周波出力回路41と、例えばフットスイッチで構成され、高周波の発生を作動指示する作動スイッチ42と、例えば電気メス装置3の図示しない操作パネルに設けられ、動作モード及び高周波の出力レベルを設定する設定スイッチ43と、前記作動スイッチ42及び設定スイッチ43の操作に応じて、前記高周波出力回路の出力波形及び出力レベルを制御する制御回路44と、前記作動スイッチ42及び前記設定スイッチ43の状態を前記制御回路44を介して取得し、これらのスイッチ状態に応じた前記内視鏡11に対する制御指示情報で搬送波を変調する変調回路45と、前記変調回路45からの搬送波を電波として輻射し前記内視鏡11へ伝送するアンテナ46とを備えて構成されている。前記設定スイッチ43で設定される動作モードには、例えば、切開動作を行うモードと、凝固動作を行うモードと、切開及び凝固の混合動作を行うモードと、いずれの動作モードも選択されていないモードつまり作動可能でないモードとがある。
【0016】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
内視鏡11で観察される被写体像は、撮像装置21で撮像されて、撮像信号として撮像制御回路22へ与えられ、この撮像制御回路22は、与えられる撮像信号から信号処理可能な信号レベルの映像信号を得て変調回路23へ与える。この変調回路23は、与えられる映像信号で搬送波を変調し、この変調された搬送波は、出力制御回路24を介して、アンテナ26から電波として輻射され、受信装置12へ与えられる。
【0017】
受信装置12へ与えられる搬送波は、アンテナ31から復調回路32へ与えられ、この復調回路32は、与えられる搬送波を復調して映像信号を抽出し映像信号処理回路33へ与える。この映像信号処理回路33は、与えられる映像信号をモニタ表示可能な形式の映像信号に変換してモニタ装置13へ出力し、モニタ装置13には、内視鏡11で観察される被写体像が表示される。
【0018】
一方、内視鏡11の周辺で使用される電気メス装置3の設定スイッチ43により、動作モードと出力レベルが設定され、作動スイッチ42が操作されると、制御回路44により制御される高周波出力回路41は、設定スイッチ43の設定状態に応じた波形及び出力レベルの高周波を処置対象部位へ出力し、この高周波により処置対象部位に医療処置が施される。
【0019】
このとき、電気メス装置3の高周波出力回路41から出力される高周波は、処置対象部位へ与えられるばかりでなく、その一部が漏れて輻射され、輻射された高周波は、ノイズとして受信装置12のアンテナ31へ回り込み、このノイズは、復調回路32及び映像信号処理回路33に入り込んで映像信号を乱し、これにより、モニタ装置13の表示画像が乱されることとなる。
【0020】
次に、電気メス装置3から発せられる上記ノイズの影響を軽減する作用について説明する。
図2に示すように、内視鏡11から受信装置12へ信号強度aの搬送波が与えられるものとする。つまり、通常時即ちノイズが発生していないときには、出力制御回路24には、信号強度aに対応する送信出力レベルが設定されている。また、電気メス装置3の作動スイッチ42がオン状態になったとき、電気メス装置3から受信装置12へ強度bのノイズが与えられるものとする。
【0021】
作動スイッチ42及び設定スイッチ43が操作されると、これらのスイッチ状態情報は、内視鏡11の制御指示情報として制御回路44から変調回路45へ与えられ、アンテナ46から無線で内視鏡11へ与えられる。この内視鏡11は、電気メス装置3からの電波をアンテナ27で受信すると、復調回路28により、制御指示情報が復調され、この制御指示情報が送信出力設定回路25へ与えられる。
【0022】
すると、送信出力設定回路25は、電気メス装置3の作動スイッチ42がオン状態になったことに応じて、出力制御回路24の出力レベル設定を増加し、これにより、内視鏡11から受信装置12へ与えられる搬送波の信号強度が、通常時の信号強度aにノイズの強度bを加えた信号強度(a+b)程度の信号強度或いはそれ以上の信号強度に増加される。つまり、ノイズ発生時には、出力制御回路24は、送信出力設定回路25により、信号強度(a+b)に略対応する送信出力レベル或いはそれ以上の送信出力レベルが設定される。
【0023】
これにより、電気メス装置3からノイズが発生しても、受信装置12では、内視鏡11から与えられる搬送波のS/N(信号対雑音比)が向上するので、復調される映像信号のS/Nが向上し、モニタ装置13には、ノイズの影響が軽減された良好な画質の画像が表示される。
【0024】
また、電気メス装置3の作動スイッチ42がオフ状態になると、ノイズの発生が停止するので、出力制御回路24の送信出力レベルの設定が通常時の設定に戻され、信号強度aの搬送波が受信装置12へ与えられる。
【0025】
以上説明したように、本実施の形態では、内視鏡11から受信装置12へ、観察画像が動画像でリアルタイムに伝送される。
また、ノイズが発生すると、内視鏡11の送信出力レベルが増加するので、ノイズの影響を軽減した良好な画質の観察画像を得ることができる。
また、ノイズが発生していないときには、ノイズが発生しているときに比して、内視鏡11の送信出力レベルが減少するので、その分内視鏡11のバッテリの電力量が節約される。
また、ノイズが発生すると、内視鏡11から受信装置12へ与えられる搬送波の信号強度が増加されることで、ノイズの影響が軽減されるように構成されているので、搬送波とノイズの周波数帯域が重なっても、ノイズの影響が軽減される。
従って、本実施の形態によれば、内視鏡の使用時間の短縮を抑え、且つ搬送波の周波数帯域を制限すること無く、且つ観察画像を動画像でリアルタイムに無線伝送し、且つノイズの影響を軽減した良好な画質の観察画像を得ることができるという効果が得られる。
【0026】
なお、本実施の形態は、次のように種々変形実施可能である。
例えば、ノイズ発生時に送信出力設定回路25により出力制御回路24へ設定される送信出力レベルは、電気メス装置3の設定スイッチ43の状態により、異なる送信出力レベルとしてもよい。これにより、電気メス装置3の動作モードにより高周波出力回路41から様々な波形及び強度の高周波が出力されても、電気メス装置3から発生する様々な強度のノイズに対応することができる。
【0027】
また、図2に示すように、電気メス装置3の高周波出力回路41は、作動スイッチ42がオン状態になってから、所定の遅延時間の後に高周波出力を開始するように制御されてもよい。これにより、内視鏡装置2の送信出力レベルが増加されるまでの期間にノイズが発生することを防ぐことができる。
【0028】
また、図2に示すように、内視鏡11の出力制御回路24は、電気メス装置3の作動スイッチ42がオフ状態になってから所定の遅延時間の後に、送信出力レベルを減少するように制御されてもよい。これにより、電気メス装置3の作動スイッチ42がオフ状態になってからノイズの発生が停止するまでの遅延時間に対するマージンを得ることができる。
【0029】
また、電気メス装置3は、電気メス装置に限らず、高周波を発生する他の高周波機器であってもよい。
【0030】
また、内視鏡11は、撮像装置21が内蔵された電子内視鏡に限らず、観察像を光学的に射出するファイバスコープであってもよい。このとき、このファイバスコープには、図1に示される内視鏡11の電気回路と等価な電気回路を有する外付けのカメラ装置を取り付けて使用する。
【0031】
また、内視鏡11の出力制御回路24は、電気メス装置3の作動スイッチ42がオン状態でなくても、例えば設定スイッチ43の操作により電気メス装置3が使用可能な状態になったときに、内視鏡11の送信出力レベルを増加するように制御されてもよい。
【0032】
また、内視鏡11の送信出力レベルは、送信出力設定回路25で決定するばかりでなく、例えば、電気メス装置3の制御回路44で決定し、この送信出力レベルを示す信号を内視鏡11へ伝送するようにしてもよい。
【0033】
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態に係り、内視鏡装置を含む手術装置の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に構成されている部位には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0034】
図3に示すように、本実施の形態に係る手術装置101は、第1の実施の形態と同様の内視鏡装置2と、手術装置101の全体を集中的に制御する集中制御装置102と、第1の実施の形態の電気メス装置3(図1参照)に代わって設けられた電気メス装置103とを含んでいる。前記内視鏡装置2は、第1の実施の形態と略同様の内視鏡11と、第1の実施の形態と同様の受信装置12と、第1の実施の形態と同様のモニタ装置13とを備えて構成されている。
【0035】
前記電気メス装置103は、第1の実施の形態の電気メス装置3(図1参照)と略同様に構成されているが、第1の実施の形態の変調回路45(図1参照)及びアンテナ46(図1参照)に代わって、この電気メス装置103の状態情報を前記集中制御装置102へ例えば有線で伝送する通信回路111が設けられて構成されている。
【0036】
前記集中制御装置102は、手術室に設置されている電気メス装置103及び各種装置を制御したり状態情報を収集する装置であり、本実施の形態では、前記電気メス装置103と通信して前記電気メス装置103の状態情報を収集する通信回路121と、前記電気メス装置103から収集される状態情報から作動スイッチ42及び設定スイッチ43のスイッチ状態情報を判別する設定判別回路122と、前記設定判別回路122で得られるスイッチ状態情報を無線で前記内視鏡11へ伝送する変調回路124及びアンテナ125を備えている。
【0037】
つまり、本実施の形態では、スイッチ状態情報の伝送経路が、第1の実施の形態と異なり、電気メス装置103から集中制御装置102を介して内視鏡11へスイッチ状態情報が与えられる構成となっている。
【0038】
次に、本実施の形態の作用を説明する。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と共通する作用の説明を省略する。
内視鏡11で得られる被写体像の画像情報は、第1の実施と同様にして、無線で受信装置12へ伝送され、モニタ装置13に被写体像が表示される。また、電気メス装置103は、第1の実施の形態と同様にして、ノイズを発生し、このノイズは、受信装置12へ妨害を与える。
【0039】
本実施の形態では、電気メス装置103のスイッチ状態情報は、制御回路44から、通信回路111と、通信回路121と、設定判別回路122と、変調回路124と、アンテナ125を介して、内視鏡11へ与えられる。このスイッチ状態情報による内視鏡11の送信出力レベルの制御は、第1の実施の形態と同様である。即ち、作動スイッチ42の操作タイミングと、ノイズ発生のタイミングと、内視鏡11の送信出力レベルの切替タイミングとの関係は、第1の実施の形態と同様である。また、ノイズの強度と内視鏡11の送信出力による信号強度との関係も第1の実施の形態と同様である。
【0040】
以上説明した本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、内視鏡11から受信装置12へ、観察画像が動画像でリアルタイムに伝送される。
また、第1の実施の形態と同様に、ノイズが発生すると、内視鏡11の送信出力レベルが増加するので、ノイズの影響を軽減した良好な画質の観察画像を得ることができる。
また、第1の実施の形態と同様に、ノイズが発生していないときには、ノイズが発生しているときに比して、内視鏡11の送信出力レベルが減少するので、その分内視鏡11のバッテリの電力量が節約される。
また、第1の実施の形態と同様に、ノイズが発生すると、内視鏡11から受信装置12へ与えられる搬送波の信号強度が増加されることで、ノイズの影響が軽減されるように構成されているので、搬送波とノイズの周波数帯域が重なっても、ノイズの影響が軽減される。
従って、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、内視鏡の使用時間の短縮を抑え、且つ搬送波の周波数帯域を制限すること無く、且つ観察画像を動画像でリアルタイムに無線伝送し、且つノイズの影響を軽減した良好な画質の観察画像を得ることができるという効果が得られる。
【0041】
また、本実施の形態では、内視鏡装置2の周辺で使用される各種機器の状態が集中制御装置102で収集されるので、ノイズ発生源となる高周波機器が複数使用される場合であっても、各高周波機器の状態情報は、集中制御装置102から内視鏡11へ伝送され、内視鏡装置2は、複数の高周波機器からのノイズ妨害に対応することが可能である。
【0042】
なお、本実施の形態は、第1の実施の形態と同様に、種々変形実施可能である。
また、複数の高周波機器を集中制御装置102に接続して使用してもよい。このとき、出力制御回路24は、ノイズ発生源となる高周波機器の種類に応じて、送信出力レベルが変更されるように制御されてもよい。
また、内視鏡11の送信出力レベルは、送信出力設定回路25で決定するばかりでなく、例えば、集中制御装置102で決定し、この送信出力レベルを示す信号を内視鏡11へ伝送するようにしてもよい。
【0043】
(第3の実施の形態)
図4及び図5は本発明の第3の実施の形態に係り、図4は内視鏡装置を含む手術装置の構成を示すブロック図、図5は内視鏡の送信出力の制御動作を示すタイムチャートである。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に構成されている部位には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0044】
図4に示すように、本実施の形態に係る手術装置201は、前記第1の実施の形態の内視鏡装置2(図1参照)に代わって設けられた内視鏡装置202と、第1の実施の形態の電気メス装置3(図1参照)に代わって設けられた電気メス装置203を含んでいる。
【0045】
前記内視鏡装置202は、第1の実施の形態と略同様に構成された内視鏡11と、第1の実施の形態の受信装置12(図1参照)に代わって設けられた受信装置204と、第1の実施の形態と同様のモニタ装置13とを備えて構成されている。但し、本実施の形態の内視鏡11では、後述するように、送信出力レベルの制御動作が、第1の実施の形態と異なる。
【0046】
前記受信装置204は、第1の実施の形態と同様のアンテナ31と、第1の実施の形態と同様の復調回路32と、第1の実施の形態と同様の映像信号処理回路33に加え、前記復調回路32で復調された映像信号に含まれるノイズ成分の強度を検出するノイズ検出回路211と、ノイズ強度を示す情報を無線で前記内視鏡11へ伝送する変調回路212及びアンテナ213とを備えて構成されている。
【0047】
以上のように構成された内視鏡装置202では、受信装置204で検出されたノイズ強度情報が前記内視鏡11へ無線で伝送され、前記内視鏡11は、ノイズ強度情報に応じて、送信出力レベルが変更される。
【0048】
前記電気メス装置3は、内視鏡装置のノイズ軽減に関わる機能を備えない、通常の電気メス装置であり、第1の実施の形態と同様の高周波出力回路41と、第1の実施の形態と同様の作動スイッチ42と、第1の実施の形態と同様の設定スイッチ43と、前記作動スイッチ42及び設定スイッチ43に対する操作に応じて前記高周波出力回路41の出力波形及び出力レベルを制御する制御回路44とを備えて構成されている。
【0049】
次に、本実施の形態の作用を説明する。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と共通する作用の説明を省略する。
内視鏡11で得られる被写体像の画像情報は、第1の実施と同様にして、無線で受信装置204へ伝送され、モニタ装置13に被写体像が表示される。また、電気メス装置203は、第1の実施の形態と同様にして、ノイズを発生し、このノイズは、受信装置204へ妨害を与える。
【0050】
図2に示すように、内視鏡11からの送信出力に加えて、電気メス装置203からのノイズが、受信装置204で受信されると、受信装置204の受信波は、ノイズにより乱される。図の例では、ノイズの影響により、受信波の一部に強度cだけ強度が突出した部分が生じている。このように、ノイズの影響により受信波が乱されると、復調回路32で得られる映像信号もノイズの影響により乱されて突出した部分が生じる。そこで、復調回路32で得られる映像信号は、ノイズ検出回路211に与えられ、このノイズ検出回路211では、映像信号に含まれるノイズ成分の強度を検出することで、受信波に含まれるノイズ成分の強度cを検出する。
【0051】
このとき、ノイズ検出回路211は、例えば、映像信号の強度を所定の閾値と比較し、映像信号の強度が所定の閾値を超えたことを検出することで、ノイズ成分を検出する。或いは、ノイズ検出回路211は、例えば、映像信号を微分し、映像信号が急峻に変化したことを検出することで、ノイズ成分を検出する。そして、ノイズ検出回路211は、映像信号に含まれるノイズ成分の強度と受信波のノイズ成分の強度との予め求めておいた関係に従って例えば演算処理を行い、受信波に含まれるノイズ成分の強度cを求める。
【0052】
ノイズ検出回路211でノイズ成分の強度cが得られると、この強度cを示す情報は、変調回路212及びアンテナ213を介して内視鏡11へ与えられ、内視鏡11のアンテナ27及び復調回路28を介して、送信出力設定回路25へ与えられる。
【0053】
送信出力設定回路25は、ノイズ成分の強度cを示す情報が与えられると、この情報に応じて、出力制御回路24の送信出力レベルの設定を増加させる。このとき、出力制御回路24の送信出力レベルは、通常時つまりノイズが発生していないときの送信出力レベルに、強度cに略対応するレベルを加えたレベル或いはそれ以上のレベルが設定される。すると、受信装置204で得られる受信波のS/Nが向上し、ノイズの影響が軽減され、良好な画質の観察像がモニタ装置13に表示される。
【0054】
ノイズは、一般に、一旦発生すると、最初のノイズ成分に続いて、いくつかのノイズ成分が受信波に混信を与える傾向がある。図5に示す例では、強度cのノイズ成分に続いて、強度cより小さい強度eのノイズ成分が発生している。そこで、送信出力設定回路25は、出力制御回路24の送信出力レベルの設定を増加させた後、所定の時間t1の間、増加させた送信出力レベルを維持する。これにより、強度eのノイズ成分による受信装置204への影響が軽減される。
【0055】
そして、所定の時間t1が経過したら、送信出力設定回路25は、出力制御回路24の送信出力レベルの設定を通常時の送信出力レベルに戻す。これにより、ノイズが発生していないときには、ノイズ発生時に比して、内視鏡11の送信出力レベルが減少され、内視鏡11の消費電力が軽減される。
【0056】
以上説明した本実施の形態では、内視鏡11から受信装置204へ、観察画像が動画像でリアルタイムに伝送される。
また、ノイズが発生すると、内視鏡11の送信出力レベルが増加するので、ノイズの影響を軽減した良好な画質の観察画像を得ることができる。
また、ノイズが発生していないときには、ノイズが発生しているときに比して、内視鏡11の送信出力レベルが減少するので、その分内視鏡11のバッテリの電力量が節約される。
また、ノイズが発生すると、内視鏡11から受信装置204へ与えられる搬送波の信号強度が増加されることで、ノイズの影響が軽減されるように構成されているので、搬送波とノイズの周波数帯域が重なっても、ノイズの影響が軽減される。
従って、本実施の形態によれば、内視鏡の使用時間の短縮を抑え、且つ搬送波の周波数帯域を制限すること無く、且つ観察画像を動画像でリアルタイムに無線伝送し、且つノイズの影響を軽減した良好な画質の観察画像を得ることができるという効果が得られる。
また、本実施の形態では、内視鏡装置202の周辺で使用される高周波機器例えば電気メス装置203に、内視鏡装置202のノイズ軽減に関わる機能が搭載されていないので、いずれの高周波機器が内視鏡装置202の周辺で使用されても、高周波機器によるノイズの影響が軽減される。
【0057】
なお、本発明は、上述の実施の形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0058】
[付記]
(付記項1−1)
内視鏡に設けられ、被写体像を撮像して第1の映像信号を得る手段と、
前記内視鏡に設けられ、前記第1の映像信号で搬送波を変調する手段と、
前記内視鏡から無線で伝送される前記搬送波を受信して復調し表示手段へ与える第2の映像信号を得る受信手段とを備えた内視鏡装置において、
前記内視鏡に設けられ、設定に応じて前記搬送波の送信出力レベルを変化させる送信出力可変手段と、
前記内視鏡に設けられ、前記受信手段へノイズを与える高周波機器が作動操作されていること或いは作動可能状態であることを検知し、この検知結果に応じて前記送信出力可変手段の送信出力レベルの設定を増加させる送信出力設定手段とを備えたことを特徴とする内視鏡装置。
【0059】
(付記項1−2)
付記項1−1に記載の内視鏡装置であって、
医療用の内視鏡装置である。
【0060】
(付記項1−3)
付記項1−1に記載の内視鏡装置であって、
前記送信出力設定手段は、前記高周波機器が作動操作されていることを検知する。
【0061】
(付記項1−4)
付記項1−1に記載の内視鏡装置であって、
前記送信出力設定手段は、前記高周波機器が作動可能状態であることを検知する。
【0062】
(付記項1−5)
付記項1−1に記載の内視鏡装置であって、
前記送信出力設定手段は、前記高周波機器が作動操作されていること或いは作動可能状態であることを示す情報を前記高周波機器から通信で得る。
【0063】
(付記項1−6)
付記項1−1に記載の内視鏡装置であって、
前記送信出力設定手段は、前記高周波機器が作動操作されていること或いは作動可能状態であることを示す情報を、前記高周波機器の状態情報を収集する情報収集装置から通信で得る。
【0064】
(付記項1−7)
付記項1−6に記載の内視鏡装置であって、
前記情報収集装置は、複数の前記高周波機器の状態情報を収集する。
【0065】
(付記項2−1)
内視鏡に設けられ、被写体像を撮像して第1の映像信号を得る手段と、
前記内視鏡に設けられ、前記第1の映像信号で搬送波を変調する手段と、
前記内視鏡から無線で伝送される前記搬送波を受信して復調し表示手段へ与える第2の映像信号を得る受信手段とを備えた内視鏡装置において、
前記受信手段に設けられ、前記受信手段へ与えられるノイズの発生を検知し、この検知結果に応じて送信出力レベルの増加を前記内視鏡へ指示するノイズ検知手段と、
前記内視鏡に設けられ、設定に応じて前記搬送波の送信出力レベルを変化させる送信出力可変手段と、
前記内視鏡に設けられ、前記ノイズ検知手段からの指示に応じて、前記送信出力可変手段の送信出力レベルの設定を増加させる送信出力設定手段とを備えたことを特徴とする内視鏡装置。
【0066】
(付記項2−2)
付記項2−1に記載の内視鏡装置であって、
医療用の内視鏡装置である。
【0067】
(付記項2−3)
付記項2−1に記載の内視鏡装置であって、
前記ノイズ検知手段は、前記ノイズの強度を検知する。
【0068】
(付記項2−4)
付記項2−4に記載の内視鏡装置であって、
前記送信出力設定手段は、前記ノイズ検知手段で検知される前記ノイズの強度に応じて、前記送信出力可変手段の送信出力レベルの設定を増加させる。
【0069】
(付記項2−5)
付記項2−1に記載の内視鏡装置であって、
前記送信出力設定手段は、前記送信出力レベルの設定を所定の期間増加させる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内視鏡の使用時間の短縮を抑え、且つ搬送波の周波数帯域を制限すること無く、且つ観察画像を動画像でリアルタイムに無線伝送し、且つノイズの影響を軽減した良好な画質の観察画像を得ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1及び図2は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は内視鏡装置を含む手術装置の構成を示すブロック図
【図2】内視鏡の送信出力の制御動作を示すタイムチャート
【図3】本発明の第2の実施の形態に係り、内視鏡装置を含む手術装置の構成を示すブロック図
【図4】図4及び図5は本発明の第3の実施の形態に係り、図4は内視鏡装置を含む手術装置の構成を示すブロック図
【図5】内視鏡の送信出力の制御動作を示すタイムチャート
【符号の説明】
2…内視鏡装置
3…電気メス装置
11…内視鏡
12…受信装置
24…出力制御回路
25…送信出力設定回路
28…復調回路
102…集中制御装置
103…電気メス装置
202…内視鏡装置
204…受信装置
211…ノイズ検出回路
212…変調回路
Claims (2)
- 内視鏡に設けられ、被写体像を撮像して第1の映像信号を得る手段と、
前記内視鏡に設けられ、前記第1の映像信号で搬送波を変調する手段と、
前記内視鏡から無線で伝送される前記搬送波を受信して復調し表示手段へ与える第2の映像信号を得る受信手段とを備えた内視鏡装置において、
前記内視鏡に設けられ、設定に応じて前記搬送波の送信出力レベルを変化させる送信出力可変手段と、
前記内視鏡に設けられ、前記受信手段へノイズを与える高周波機器が作動操作されていること或いは作動可能状態であることを検知し、この検知結果に応じて前記送信出力可変手段の送信出力レベルの設定を増加させる送信出力設定手段とを備えたことを特徴とする内視鏡装置。 - 内視鏡に設けられ、被写体像を撮像して第1の映像信号を得る手段と、
前記内視鏡に設けられ、前記第1の映像信号で搬送波を変調する手段と、
前記内視鏡から無線で伝送される前記搬送波を受信して復調し表示手段へ与える第2の映像信号を得る受信手段とを備えた内視鏡装置において、
前記受信手段に設けられ、前記受信手段へ与えられるノイズの発生を検知し、この検知結果に応じて送信出力レベルの増加を前記内視鏡へ指示するノイズ検知手段と、
前記内視鏡に設けられ、設定に応じて前記搬送波の送信出力レベルを変化させる送信出力可変手段と、
前記内視鏡に設けられ、前記ノイズ検知手段からの指示に応じて、前記送信出力可変手段の送信出力レベルの設定を増加させる送信出力設定手段とを備えたことを特徴とする内視鏡装置。
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