JP3421549B2 - 真空マイクロ装置 - Google Patents
真空マイクロ装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電界放出型冷陰極装
置、その製造方法、並びに同冷陰極装置を用いた真空マ
イクロ装置に関する。
置、その製造方法、並びに同冷陰極装置を用いた真空マ
イクロ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体加工技術を利用した電界放出型冷
陰極装置の開発が近年活発に行なわれている。その代表
的な例としては、スピント(C.A.Spindt)ら
が、Journal of Applied Phys
ics,Vol.47,5248(1976)に記載し
たものが知られている。この電界放出型冷陰極装置は、
Si単結晶基板上にSiO2 層とゲート電極層を形成し
た後、直径約1.5μm程度の穴を更に形成し、この穴
の中に、電界放出を行なう円錐上のエミッタを蒸着法に
より作製したものである。この具体的な製造方法を図1
7(a)〜(c)を参照して説明する。
陰極装置の開発が近年活発に行なわれている。その代表
的な例としては、スピント(C.A.Spindt)ら
が、Journal of Applied Phys
ics,Vol.47,5248(1976)に記載し
たものが知られている。この電界放出型冷陰極装置は、
Si単結晶基板上にSiO2 層とゲート電極層を形成し
た後、直径約1.5μm程度の穴を更に形成し、この穴
の中に、電界放出を行なう円錐上のエミッタを蒸着法に
より作製したものである。この具体的な製造方法を図1
7(a)〜(c)を参照して説明する。
【0003】先ず、Si単結晶基板1上に絶縁層として
SiO2 層2をCVD等の堆積法により形成する。次
に、その上にゲート電極層となるMo層3及び犠牲層と
して使用されるAl層4をスパッタリング法等で形成す
る。次に、エッチングにより直径約1.5μm程度の穴
5を層2、3、4に形成する(図17(a))。
SiO2 層2をCVD等の堆積法により形成する。次
に、その上にゲート電極層となるMo層3及び犠牲層と
して使用されるAl層4をスパッタリング法等で形成す
る。次に、エッチングにより直径約1.5μm程度の穴
5を層2、3、4に形成する(図17(a))。
【0004】次に、この穴5の中に、電界放出を行なう
ための円錐形状のエミッタ7を蒸着法により作製する
(図17(b))。このエミッタ7の形成は、エミッタ
の材料となる金属、例えばMoを、回転した状態の基板
1に対して垂直方向から真空蒸着することにより行う。
この際、穴5の開口に相当するピンホール径は、Al層
4上にMo層6が堆積するにつれて減少し、最終的には
0となる。このため、ピンホールを通して堆積する穴5
内のエミッタ7も、その径がしだいに減少し、円錐形状
となる。Al層4上に堆積した余分のMo層6は後に除
去する(図17(c))。
ための円錐形状のエミッタ7を蒸着法により作製する
(図17(b))。このエミッタ7の形成は、エミッタ
の材料となる金属、例えばMoを、回転した状態の基板
1に対して垂直方向から真空蒸着することにより行う。
この際、穴5の開口に相当するピンホール径は、Al層
4上にMo層6が堆積するにつれて減少し、最終的には
0となる。このため、ピンホールを通して堆積する穴5
内のエミッタ7も、その径がしだいに減少し、円錐形状
となる。Al層4上に堆積した余分のMo層6は後に除
去する(図17(c))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の製造方
法及びその方法により作製された電界放出型冷陰極装置
においては以下に述べるような問題点がある。
法及びその方法により作製された電界放出型冷陰極装置
においては以下に述べるような問題点がある。
【0006】先ず、回転蒸着法により、穴5の開口に相
当するピンホールの直径が少しずつ小さくなることを利
用してエミッタを形成しているため、エミッタ高さ、先
端部の形状などがばらつき、電界放出の均一性が悪くな
る。また、形状の再現性や歩留まりが悪いため、特性の
揃った多数の電界放出型冷陰極装置を同一基板上に作製
しようとする場合には、生産コストが非常に高くなる。
当するピンホールの直径が少しずつ小さくなることを利
用してエミッタを形成しているため、エミッタ高さ、先
端部の形状などがばらつき、電界放出の均一性が悪くな
る。また、形状の再現性や歩留まりが悪いため、特性の
揃った多数の電界放出型冷陰極装置を同一基板上に作製
しようとする場合には、生産コストが非常に高くなる。
【0007】また、電界放出効率を向上させるのに必要
なエミッタ先端部の鋭さが欠けるため、駆動電圧が高く
なり、電界放出効率の低下、消費電力の増大等の問題が
生じる。高い駆動電圧を用いた場合、この電圧によりイ
オン化した残留ガスの影響をうけてエミッタ先端部の形
状が変化しやすく、信頼性や寿命等の点でも問題が生じ
る。
なエミッタ先端部の鋭さが欠けるため、駆動電圧が高く
なり、電界放出効率の低下、消費電力の増大等の問題が
生じる。高い駆動電圧を用いた場合、この電圧によりイ
オン化した残留ガスの影響をうけてエミッタ先端部の形
状が変化しやすく、信頼性や寿命等の点でも問題が生じ
る。
【0008】また、SiO2 絶縁層をCVD法により厚
く形成しているため、電界放出の効率を大きく左右する
ゲート−エミッタ間の距離が正確に制御できず、電界放
出の均一性が良好でなく、ばらつきが発生する。また、
ゲート−エミッタ間距離が小さい方がより低電圧で素子
を駆動させることができるが、制御よくゲートとエミッ
タとを近接させることが困難である。
く形成しているため、電界放出の効率を大きく左右する
ゲート−エミッタ間の距離が正確に制御できず、電界放
出の均一性が良好でなく、ばらつきが発生する。また、
ゲート−エミッタ間距離が小さい方がより低電圧で素子
を駆動させることができるが、制御よくゲートとエミッ
タとを近接させることが困難である。
【0009】また、製造方法の性質上、エミッタ基底部
長さに対するエミッタ高さの割合、即ち、アスペクト比
を2以上にすることが困難である。エミッタのアスペク
ト比は、高い方がエミッタ先端部に電界が集中するた
め、駆動電圧の低下、消費電力の低下等に大幅な効果が
ある。エミッタのアスペクト比を高くできない一つの理
由は、上述の如く、エミッタ高さをコントロールする
際、開口部が次第にふさがっていくことを利用している
ことにある。また、別の理由は、エミッタ基底部長さが
ステッパ露光などにも用いられるマスク径とほぼ同じ長
さになるため、ステッパ露光限界より小さな基底部長さ
を作製することができないことにある。このステッパ露
光限界はまた、エミッタ基底部長さに制限を加えるた
め、エミッタを高集積化する上で別の問題を引起こして
いる。
長さに対するエミッタ高さの割合、即ち、アスペクト比
を2以上にすることが困難である。エミッタのアスペク
ト比は、高い方がエミッタ先端部に電界が集中するた
め、駆動電圧の低下、消費電力の低下等に大幅な効果が
ある。エミッタのアスペクト比を高くできない一つの理
由は、上述の如く、エミッタ高さをコントロールする
際、開口部が次第にふさがっていくことを利用している
ことにある。また、別の理由は、エミッタ基底部長さが
ステッパ露光などにも用いられるマスク径とほぼ同じ長
さになるため、ステッパ露光限界より小さな基底部長さ
を作製することができないことにある。このステッパ露
光限界はまた、エミッタ基底部長さに制限を加えるた
め、エミッタを高集積化する上で別の問題を引起こして
いる。
【0010】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、電界放出特性が均一で且つ低電圧駆動
が可能で電界放出効率も高い電界放出型冷陰極装置及び
その製造方法を提供することを目的とする。
なされたもので、電界放出特性が均一で且つ低電圧駆動
が可能で電界放出効率も高い電界放出型冷陰極装置及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0011】本発明はまた、高集積化が容易で、生産性
に富み、且つ同一形状の尖鋭なエミッタを多数形成可能
な電界放出型冷陰極装置及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
に富み、且つ同一形状の尖鋭なエミッタを多数形成可能
な電界放出型冷陰極装置及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】本発明はまた、上述のような優れた特性を
有する電界放出型冷陰極装置を用いた真空マイクロ装置
を提供することを目的とする。
有する電界放出型冷陰極装置を用いた真空マイクロ装置
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の視点は、
電界放出型冷陰極装置において、支持部材と、前記支持
部材上に配設された電子を放出するためのエミッタと、
を具備し、前記エミッタがフラーレンまたはカーボンナ
ノチューブを具備することを特徴とする。
電界放出型冷陰極装置において、支持部材と、前記支持
部材上に配設された電子を放出するためのエミッタと、
を具備し、前記エミッタがフラーレンまたはカーボンナ
ノチューブを具備することを特徴とする。
【0014】本発明の第2の視点は、第1の視点の電界
放出型冷陰極装置において、前記エミッタが複数のフラ
ーレンまたはカーボンナノチューブを具備することを特
徴とする。
放出型冷陰極装置において、前記エミッタが複数のフラ
ーレンまたはカーボンナノチューブを具備することを特
徴とする。
【0015】本発明の第3の視点は、第1または第2の
視点の電界放出型冷陰極装置において、前記支持部材上
に配設されたカソード配線層を具備し、前記エミッタが
前記カソード配線層上に配設されることを特徴とする。
視点の電界放出型冷陰極装置において、前記支持部材上
に配設されたカソード配線層を具備し、前記エミッタが
前記カソード配線層上に配設されることを特徴とする。
【0016】本発明の第4の視点は、第3の視点の電界
放出型冷陰極装置において、前記カソード配線層がM
o、Ta、W、Cr、Ni、Cuからなる群から選択さ
れた材料から基本的に形成されることを特徴とする。
放出型冷陰極装置において、前記カソード配線層がM
o、Ta、W、Cr、Ni、Cuからなる群から選択さ
れた材料から基本的に形成されることを特徴とする。
【0017】本発明の第5の視点は、第1乃至第4のい
ずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前記エ
ミッタが、前記支持部材に支持された導電性凸部を具備
し、前記フラーレンまたはカーボンナノチューブが前記
導電性凸部の先端部に支持されることを特徴とする。
ずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前記エ
ミッタが、前記支持部材に支持された導電性凸部を具備
し、前記フラーレンまたはカーボンナノチューブが前記
導電性凸部の先端部に支持されることを特徴とする。
【0018】本発明の第6の視点は、第5の視点の電界
放出型冷陰極装置において、前記フラーレンまたはカー
ボンナノチューブが部分的に前記導電性凸部に埋設され
ることを特徴とする。
放出型冷陰極装置において、前記フラーレンまたはカー
ボンナノチューブが部分的に前記導電性凸部に埋設され
ることを特徴とする。
【0019】本発明の第7の視点は、第5または第6の
視点の電界放出型冷陰極装置において、前記導電性凸部
がMo、Ta、W、Cr、Ni、Si、LaB6 、Al
N、GaN、グラファイト、ダイヤモンドからなる群か
ら選択された材料から基本的に形成されることを特徴と
する。
視点の電界放出型冷陰極装置において、前記導電性凸部
がMo、Ta、W、Cr、Ni、Si、LaB6 、Al
N、GaN、グラファイト、ダイヤモンドからなる群か
ら選択された材料から基本的に形成されることを特徴と
する。
【0020】本発明の第8の視点は、第1乃至第7のい
ずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前記エ
ミッタに対して間隔をおいて対向するゲート電極を具備
することを特徴とする。
ずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前記エ
ミッタに対して間隔をおいて対向するゲート電極を具備
することを特徴とする。
【0021】本発明の第9の視点は、第1乃至第8のい
ずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前記支
持部材が合成樹脂から基本的に形成されることを特徴と
する。
ずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前記支
持部材が合成樹脂から基本的に形成されることを特徴と
する。
【0022】本発明の第10の視点は、第1乃至第9の
いずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前記
カーボンナノチューブが、周期が0.426nmまたは
0.738nmの倍数の炭素の6員環の連なりから基本
的に構成されることを特徴とする。
いずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前記
カーボンナノチューブが、周期が0.426nmまたは
0.738nmの倍数の炭素の6員環の連なりから基本
的に構成されることを特徴とする。
【0023】本発明の第11の視点は、第1乃至第10
のいずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前
記カーボンナノチューブの直径が30nm以下であるこ
とを特徴とする。
のいずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前
記カーボンナノチューブの直径が30nm以下であるこ
とを特徴とする。
【0024】本発明の第12の視点は、第1乃至第11
のいずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前
記カーボンナノチューブの端部が炭素の5員環、6員
環、7員環を含むグラファイトシートにより閉じられて
いることを特徴とする。
のいずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前
記カーボンナノチューブの端部が炭素の5員環、6員
環、7員環を含むグラファイトシートにより閉じられて
いることを特徴とする。
【0025】本発明の第13の視点は、第1乃至第12
のいずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前
記エミッタを形成する前記カーボンナノチューブの底部
直径に対する高さの比を表すアスペクト比が、3以上で
1×106 以下であることを特徴とする。
のいずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前
記エミッタを形成する前記カーボンナノチューブの底部
直径に対する高さの比を表すアスペクト比が、3以上で
1×106 以下であることを特徴とする。
【0026】本発明の第14の視点は、第13の視点の
電界放出型冷陰極装置において、前記アスペクト比が、
3以上で1×103 以下であることを特徴とする。
電界放出型冷陰極装置において、前記アスペクト比が、
3以上で1×103 以下であることを特徴とする。
【0027】本発明の第15の視点は、第1乃至第14
のいずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前
記カーボンナノチューブ内に配設された、電子を放出す
ることのできる導電性充填層を具備することを特徴とす
る。
のいずれかの視点の電界放出型冷陰極装置において、前
記カーボンナノチューブ内に配設された、電子を放出す
ることのできる導電性充填層を具備することを特徴とす
る。
【0028】本発明の第16の視点は、第15の視点の
電界放出型冷陰極装置において、前記充填層がMo、T
a、W、Cr、Ni、Si、LaB6 、AlN、Ga
N、グラファイト、ダイヤモンドからなる群から選択さ
れた材料から基本的に形成されることを特徴とする。
電界放出型冷陰極装置において、前記充填層がMo、T
a、W、Cr、Ni、Si、LaB6 、AlN、Ga
N、グラファイト、ダイヤモンドからなる群から選択さ
れた材料から基本的に形成されることを特徴とする。
【0029】本発明の第17の視点は、真空マイクロ装
置において、支持部材と、前記支持部材上に配設された
電子を放出するためのエミッタと、前記エミッタがフラ
ーレンまたはカーボンナノチューブを具備することと、
前記支持部材と協働して前記エミッタを包囲する真空放
電空間を形成する包囲部材と、前記エミッタに対して間
隔をおいて配設された引出し電極と、前記エミッタと前
記引出し電極との電位差により前記エミッタから電子が
放出されることと、を具備することを特徴とする。
置において、支持部材と、前記支持部材上に配設された
電子を放出するためのエミッタと、前記エミッタがフラ
ーレンまたはカーボンナノチューブを具備することと、
前記支持部材と協働して前記エミッタを包囲する真空放
電空間を形成する包囲部材と、前記エミッタに対して間
隔をおいて配設された引出し電極と、前記エミッタと前
記引出し電極との電位差により前記エミッタから電子が
放出されることと、を具備することを特徴とする。
【0030】本発明の第18の視点は、第17の視点の
真空マイクロ装置において、前記引出し電極が前記支持
部材に支持されたゲート電極からなることを特徴とす
る。
真空マイクロ装置において、前記引出し電極が前記支持
部材に支持されたゲート電極からなることを特徴とす
る。
【0031】本発明の第19の視点は、第18の視点の
真空マイクロ装置において、前記エミッタと対向する位
置で前記包囲部材上にアノード電極が配設されることを
特徴とする。
真空マイクロ装置において、前記エミッタと対向する位
置で前記包囲部材上にアノード電極が配設されることを
特徴とする。
【0032】本発明の第20の視点は、第17の視点の
真空マイクロ装置において、前記引出し電極が前記エミ
ッタと対向する位置で前記包囲部材上に配設されたアノ
ード電極からなることを特徴とする。
真空マイクロ装置において、前記引出し電極が前記エミ
ッタと対向する位置で前記包囲部材上に配設されたアノ
ード電極からなることを特徴とする。
【0033】本発明の第21の視点は、支持部材と、前
記支持部材上に配設された電子を放出するための複数の
エミッタと、を具備する電界放出型冷陰極装置の製造方
法において、収集部材を真空処理室内に配置する工程
と、前記真空処理室内を不活性ガスの真空雰囲気に設定
する工程と、前記真空処理室内で炭素を昇華させる工程
と、前記収集部材上に前記炭素を析出させることにより
カーボンナノチューブを形成する工程と、前記カーボン
ナノチューブを前記収集部材から前記支持部材上に移
し、前記カーボンナノチューブを具備する前記エミッタ
を形成する工程と、を具備することを特徴とする。
記支持部材上に配設された電子を放出するための複数の
エミッタと、を具備する電界放出型冷陰極装置の製造方
法において、収集部材を真空処理室内に配置する工程
と、前記真空処理室内を不活性ガスの真空雰囲気に設定
する工程と、前記真空処理室内で炭素を昇華させる工程
と、前記収集部材上に前記炭素を析出させることにより
カーボンナノチューブを形成する工程と、前記カーボン
ナノチューブを前記収集部材から前記支持部材上に移
し、前記カーボンナノチューブを具備する前記エミッタ
を形成する工程と、を具備することを特徴とする。
【0034】本発明の第22の視点は、支持部材と、前
記支持部材上に配設された電子を放出するための複数の
エミッタと、を具備する電界放出型冷陰極装置の製造方
法において、前記支持部材を真空処理室内に配置する工
程と、前記真空処理室内を不活性ガスの真空雰囲気に設
定する工程と、前記真空処理室内で炭素を昇華させる工
程と、前記支持部材上に前記炭素をカーボンナノチュー
ブとして析出させることにより、前記カーボンナノチュ
ーブを具備する前記エミッタを形成する工程と、を具備
することを特徴とする。
記支持部材上に配設された電子を放出するための複数の
エミッタと、を具備する電界放出型冷陰極装置の製造方
法において、前記支持部材を真空処理室内に配置する工
程と、前記真空処理室内を不活性ガスの真空雰囲気に設
定する工程と、前記真空処理室内で炭素を昇華させる工
程と、前記支持部材上に前記炭素をカーボンナノチュー
ブとして析出させることにより、前記カーボンナノチュ
ーブを具備する前記エミッタを形成する工程と、を具備
することを特徴とする。
【0035】本発明の第23の視点は、第21または第
22の視点の製造方法において、前記炭素の昇華が、抵
抗加熱、電子ビーム、アーク放電、レーザ光照射からな
る群から選択された手段により行われることを特徴とす
る。
22の視点の製造方法において、前記炭素の昇華が、抵
抗加熱、電子ビーム、アーク放電、レーザ光照射からな
る群から選択された手段により行われることを特徴とす
る。
【0036】本発明の第24の視点は、第21乃至第2
3のいずれかの視点の製造方法において、電子を放出す
ることのできる導電性充填層を前記カーボンナノチュー
ブ内に形成する工程を具備することを特徴とする。
3のいずれかの視点の製造方法において、電子を放出す
ることのできる導電性充填層を前記カーボンナノチュー
ブ内に形成する工程を具備することを特徴とする。
【0037】本発明の第25の視点は、支持部材と、前
記支持部材上に配設された電子を放出するためのエミッ
タと、を具備する電界放出型冷陰極装置の製造方法にお
いて、モールド部材に底部の尖った凹部を形成する工程
と、前記凹部内にフラーレンまたはカーボンナノチュー
ブを配置する工程と、前記凹部内に導電性材料を充填し
て導電性凸部を形成する工程と、前記導電性凸部を挟む
ように前記モールド部材に前記支持部材を接合する工程
と、前記モールド部材を除去することにより、前記支持
部材上で前記導電性凸部及び前記フラーレンまたはカー
ボンナノチューブを具備する前記エミッタを露出させる
工程と、を具備することを特徴とする。
記支持部材上に配設された電子を放出するためのエミッ
タと、を具備する電界放出型冷陰極装置の製造方法にお
いて、モールド部材に底部の尖った凹部を形成する工程
と、前記凹部内にフラーレンまたはカーボンナノチュー
ブを配置する工程と、前記凹部内に導電性材料を充填し
て導電性凸部を形成する工程と、前記導電性凸部を挟む
ように前記モールド部材に前記支持部材を接合する工程
と、前記モールド部材を除去することにより、前記支持
部材上で前記導電性凸部及び前記フラーレンまたはカー
ボンナノチューブを具備する前記エミッタを露出させる
工程と、を具備することを特徴とする。
【0038】本発明の第26の視点は、第25の視点の
製造方法において、前記凹部内に前記導電性材料を充填
する前に、前記凹部の内面を絶縁層で被覆する工程を具
備することを特徴とする。
製造方法において、前記凹部内に前記導電性材料を充填
する前に、前記凹部の内面を絶縁層で被覆する工程を具
備することを特徴とする。
【0039】本発明の第27の視点は、第21乃至第2
6のいずれかの視点の製造方法において、前記エミッタ
に対向し且つ前記支持部材上に絶縁層を介して支持され
るように、ゲート電極を配設する工程を具備することを
特徴とする。
6のいずれかの視点の製造方法において、前記エミッタ
に対向し且つ前記支持部材上に絶縁層を介して支持され
るように、ゲート電極を配設する工程を具備することを
特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に図示の実施の形態を参照し
て本発明を詳述する。なお、以下の実施の形態におい
て、対応する部材には同じ符号を付し、重複する説明は
必要に応じてのみ行なう。
て本発明を詳述する。なお、以下の実施の形態におい
て、対応する部材には同じ符号を付し、重複する説明は
必要に応じてのみ行なう。
【0041】図1(a)、(b)は本発明の実施の形態
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図である。
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図である。
【0042】図1(b)図示の如く、この実施の形態に
係る電界放出型冷陰極装置は、支持基板12と、支持基
板12上に配設された電子を放出するためのエミッタ1
4とを有する。エミッタ14は、電界放出型冷陰極装置
の用途に応じて、複数若しくは単数が支持基板12上に
配設される。
係る電界放出型冷陰極装置は、支持基板12と、支持基
板12上に配設された電子を放出するためのエミッタ1
4とを有する。エミッタ14は、電界放出型冷陰極装置
の用途に応じて、複数若しくは単数が支持基板12上に
配設される。
【0043】支持基板12は、これ自体がカソード配線
層を兼ねる場合は、Mo、Ta、W、Cr、Ni、C
u、カーボンや、不純物をドープしたSi等の半導体等
の導電性材料から基本的に形成される。また、カソード
配線層を別途設ける場合は、支持基板12は、ガラス、
石英、合成樹脂等の絶縁性材料や、Si等の半導体材料
から基本的に形成される。
層を兼ねる場合は、Mo、Ta、W、Cr、Ni、C
u、カーボンや、不純物をドープしたSi等の半導体等
の導電性材料から基本的に形成される。また、カソード
配線層を別途設ける場合は、支持基板12は、ガラス、
石英、合成樹脂等の絶縁性材料や、Si等の半導体材料
から基本的に形成される。
【0044】エミッタ14の夫々は、基本的に炭素の6
員環の連なりから構成される複数のカーボンナノチュー
ブ16から形成される。通常、カーボンナノチューブ1
6は、図1(a)、(b)示の如く、倒木が重なり合う
ような状態で支持基板12上に存在する。しかし、以下
の図では、図を簡易にするため、カーボンナノチューブ
16が概ね垂直に立ち上がった状態で示す。各エミッタ
14が1つのカーボンナノチューブ16からなるように
することもできる。全カーボンナノチューブ16の70
%以上は30nm以下の直径を有する。エミッタ14を
形成するカーボンナノチューブ16の底部直径に対する
高さの比を表すアスペクト比は、3以上且つ1×106
以下で、望ましくは、3以上且つ1×103 以下に設定
される。
員環の連なりから構成される複数のカーボンナノチュー
ブ16から形成される。通常、カーボンナノチューブ1
6は、図1(a)、(b)示の如く、倒木が重なり合う
ような状態で支持基板12上に存在する。しかし、以下
の図では、図を簡易にするため、カーボンナノチューブ
16が概ね垂直に立ち上がった状態で示す。各エミッタ
14が1つのカーボンナノチューブ16からなるように
することもできる。全カーボンナノチューブ16の70
%以上は30nm以下の直径を有する。エミッタ14を
形成するカーボンナノチューブ16の底部直径に対する
高さの比を表すアスペクト比は、3以上且つ1×106
以下で、望ましくは、3以上且つ1×103 以下に設定
される。
【0045】カーボンナノチューブ16は、図2(a)
図示のような基本的に炭素の6員環の連なりから構成さ
れる分子構造のグラファイトシート18を、図2(b)
図示のように円筒状に巻いた形に形成される。グラファ
イトシート18は、6員環の周期B方向(周期が0.4
26nm)に巻くと金属性を示す。グラファイトシート
18はまた、6員環の周期A方向(周期が0.246n
m)でも、(3、0)、(6、0)、(9、0)等、3
×(1、0)の格子点を結ぶように巻くと禁制帯幅の狭
い半導体性を示す。従って、カーボンナノチューブ16
における炭素の6員環の周期は、周期B方向の0.42
6nmまたは周期A方向0.246nm×3=0.73
8nmの倍数となる。
図示のような基本的に炭素の6員環の連なりから構成さ
れる分子構造のグラファイトシート18を、図2(b)
図示のように円筒状に巻いた形に形成される。グラファ
イトシート18は、6員環の周期B方向(周期が0.4
26nm)に巻くと金属性を示す。グラファイトシート
18はまた、6員環の周期A方向(周期が0.246n
m)でも、(3、0)、(6、0)、(9、0)等、3
×(1、0)の格子点を結ぶように巻くと禁制帯幅の狭
い半導体性を示す。従って、カーボンナノチューブ16
における炭素の6員環の周期は、周期B方向の0.42
6nmまたは周期A方向0.246nm×3=0.73
8nmの倍数となる。
【0046】なお、カーボンナノチューブ16の端部
は、図2(b)図示のように閉鎖される場合と、閉鎖さ
れずに円筒形のままで開放される場合とがある。カーボ
ンナノチューブ16の端部を閉鎖するグラファイトシー
ト22には、炭素の6員環の連なりの中に炭素の5員環
及び/または7員環が介在した構造となる。例えば、図
2(b)図示の例では、部位24に炭素の5員環が介在
している。これは、炭素の6員環だけでは、端部の閉鎖
形状を形成することができないためである。
は、図2(b)図示のように閉鎖される場合と、閉鎖さ
れずに円筒形のままで開放される場合とがある。カーボ
ンナノチューブ16の端部を閉鎖するグラファイトシー
ト22には、炭素の6員環の連なりの中に炭素の5員環
及び/または7員環が介在した構造となる。例えば、図
2(b)図示の例では、部位24に炭素の5員環が介在
している。これは、炭素の6員環だけでは、端部の閉鎖
形状を形成することができないためである。
【0047】次に、この実施の形態に係る電界放出型冷
陰極装置の製造方法の2つの例について説明する。
陰極装置の製造方法の2つの例について説明する。
【0048】製造方法の第1例においては、先ず、直径
6.5nm〜20nmのグラファイト電極を一対準備
し、これらをアノード電極(炭素源)及びカソード電極
(収集部材)として、真空処理室内に配設する。次に、
真空処理室内を排気すると共に、He、Ar等の不活性
ガスを真空処理室内に導入し、真空処理室内を20To
rr〜500Torr、望ましくは約500Torrの
不活性ガス雰囲気に設定する。
6.5nm〜20nmのグラファイト電極を一対準備
し、これらをアノード電極(炭素源)及びカソード電極
(収集部材)として、真空処理室内に配設する。次に、
真空処理室内を排気すると共に、He、Ar等の不活性
ガスを真空処理室内に導入し、真空処理室内を20To
rr〜500Torr、望ましくは約500Torrの
不活性ガス雰囲気に設定する。
【0049】次に、直流電圧10V〜20Vをアノード
電極とカソード電極との間に印加し、電流約100Aと
なるようにアーク放電を発生させる。この様にして、ア
ノード電極の炭素を昇華させる一方、カソード電極上に
炭素を析出させてカーボンナノチューブを形成する。こ
の際、炭素の析出条件を、カーボンナノチューブが基本
的に炭素の6員環の連なりから構成され、6員環の周期
が0.426nmまたは0.738nmの倍数となるよ
うに調整する。
電極とカソード電極との間に印加し、電流約100Aと
なるようにアーク放電を発生させる。この様にして、ア
ノード電極の炭素を昇華させる一方、カソード電極上に
炭素を析出させてカーボンナノチューブを形成する。こ
の際、炭素の析出条件を、カーボンナノチューブが基本
的に炭素の6員環の連なりから構成され、6員環の周期
が0.426nmまたは0.738nmの倍数となるよ
うに調整する。
【0050】この様に、ガス圧かアーク放電を生じるた
めの電圧を調整することにより、カーボンナノチューブ
は直径30nm以下とすることができる。また、プロセ
ス条件等により、形成されるカーボンナノチューブの形
状もばらつくが、直径30nm以下のものが全体の70
%以上を占めていれば、特性上特に問題は生じなかっ
た。
めの電圧を調整することにより、カーボンナノチューブ
は直径30nm以下とすることができる。また、プロセ
ス条件等により、形成されるカーボンナノチューブの形
状もばらつくが、直径30nm以下のものが全体の70
%以上を占めていれば、特性上特に問題は生じなかっ
た。
【0051】次に、カソード電極をエタノール中に浸漬
し、超音波を印加することにより、カソード電極からカ
ーボンナノチューブを分離し、エタノール中に分散させ
る。次に、セラミックフィルタ或いはろ紙によりエタノ
ールからカーボンナノチューブを取出し、乾燥させる。
なお、カーボンナノチューブを分離後、使用条件に適合
するように精製及び分級処理してもよい。
し、超音波を印加することにより、カソード電極からカ
ーボンナノチューブを分離し、エタノール中に分散させ
る。次に、セラミックフィルタ或いはろ紙によりエタノ
ールからカーボンナノチューブを取出し、乾燥させる。
なお、カーボンナノチューブを分離後、使用条件に適合
するように精製及び分級処理してもよい。
【0052】次に、カーボンナノチューブを塗布、圧
着、埋込み等の方法で合成樹脂製の支持基板12上に供
給し、カーボンナノチューブ層26を形成する(図1
(a))。ここで、支持基板の材料としては、ポリメチ
ルメタクレート、テフロン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリカーボネート、非晶質ポリオレフィン、アクリ
ル系樹脂、エポキシ系樹脂を用いることができる。
着、埋込み等の方法で合成樹脂製の支持基板12上に供
給し、カーボンナノチューブ層26を形成する(図1
(a))。ここで、支持基板の材料としては、ポリメチ
ルメタクレート、テフロン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリカーボネート、非晶質ポリオレフィン、アクリ
ル系樹脂、エポキシ系樹脂を用いることができる。
【0053】次に、レジストを塗布して、エミッタ14
のレイアウトに従って、カーボンナノチューブ層26を
リソグラフィ技術でパターニングする。この様にして、
複数のカーボンナノチューブ16からなるエミッタ14
を支持基板12上に形成する(図1(b))。
のレイアウトに従って、カーボンナノチューブ層26を
リソグラフィ技術でパターニングする。この様にして、
複数のカーボンナノチューブ16からなるエミッタ14
を支持基板12上に形成する(図1(b))。
【0054】なお、上述の製造方法の第1例において、
一対のグラファイト電極間に印加する電力は直流ではな
く交流とすることもできる。更に、カーボンナノチュー
ブをカソード電極(収集部材)から分離させず、カソー
ド電極(収集部材)と共に電界放出型冷陰極装置に用い
ることもできる。
一対のグラファイト電極間に印加する電力は直流ではな
く交流とすることもできる。更に、カーボンナノチュー
ブをカソード電極(収集部材)から分離させず、カソー
ド電極(収集部材)と共に電界放出型冷陰極装置に用い
ることもできる。
【0055】製造方法の第2例においては、先ず、直径
6.5nm〜20nmのグラファイト棒を真空処理室内
に配設する。また、支持基板12を直接真空処理室内に
配置する。次に、真空処理室内を排気すると共に、H
e、Ar等の不活性ガスを真空処理室内に導入し、真空
処理室内を20Torr〜500Torr、望ましくは
約500Torrの不活性ガス雰囲気に設定する。
6.5nm〜20nmのグラファイト棒を真空処理室内
に配設する。また、支持基板12を直接真空処理室内に
配置する。次に、真空処理室内を排気すると共に、H
e、Ar等の不活性ガスを真空処理室内に導入し、真空
処理室内を20Torr〜500Torr、望ましくは
約500Torrの不活性ガス雰囲気に設定する。
【0056】次に、グラファイト棒に通電し、抵抗自己
加熱によりグラファイト棒を加熱する。この様にして、
グラファイト棒の炭素を昇華させる一方、支持基板12
上に炭素を析出させてカーボンナノチューブ層26を形
成する(図1(a))。この際、炭素の析出条件を、カ
ーボンナノチューブが基本的に炭素の6員環の連なりか
ら構成され、6員環の周期が0.426nmまたは0.
738nmの倍数となるように調整する。
加熱によりグラファイト棒を加熱する。この様にして、
グラファイト棒の炭素を昇華させる一方、支持基板12
上に炭素を析出させてカーボンナノチューブ層26を形
成する(図1(a))。この際、炭素の析出条件を、カ
ーボンナノチューブが基本的に炭素の6員環の連なりか
ら構成され、6員環の周期が0.426nmまたは0.
738nmの倍数となるように調整する。
【0057】この様に、ガス圧かアーク放電を生じるた
めの電圧を調整することにより、カーボンナノチューブ
は直径30nm以下とすることができる。また、プロセ
ス条件等により、形成されるカーボンナノチューブの形
状もばらつくが、直径30nm以下のものが全体の70
%以上を占めていれば、特性上特に問題は生じなかっ
た。
めの電圧を調整することにより、カーボンナノチューブ
は直径30nm以下とすることができる。また、プロセ
ス条件等により、形成されるカーボンナノチューブの形
状もばらつくが、直径30nm以下のものが全体の70
%以上を占めていれば、特性上特に問題は生じなかっ
た。
【0058】次に、レジストを塗布して、エミッタ14
のレイアウトに従って、カーボンナノチューブ層26を
リソグラフィ技術でパターニングする。この様にして、
複数のカーボンナノチューブ16からなるエミッタ14
を支持基板12上に形成する(図1(b))。
のレイアウトに従って、カーボンナノチューブ層26を
リソグラフィ技術でパターニングする。この様にして、
複数のカーボンナノチューブ16からなるエミッタ14
を支持基板12上に形成する(図1(b))。
【0059】なお、真空処理室内で炭素を昇華させる手
段としては、上述の製造方法の第1及び第2例で示した
アーク放電、抵抗加熱の他、電子ビーム、レーザ光照射
等を用いることができる。
段としては、上述の製造方法の第1及び第2例で示した
アーク放電、抵抗加熱の他、電子ビーム、レーザ光照射
等を用いることができる。
【0060】図3(a)、(b)は本発明の別の実施の
形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概
略断面図である。
形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概
略断面図である。
【0061】図3(b)図示の如く、この実施の形態に
係る電界放出型冷陰極装置は、エミッタ14に電子を供
給するためのカソード配線層28が支持基板12上に配
設されている点で、図1(b)図示の電界放出型冷陰極
装置と異なる。カソード配線層28は、Mo、Ta、
W、Cr、Ni、Cu等の導電性材料から基本的に形成
される。また、支持基板12は、ガラス、石英、合成樹
脂等の絶縁性材料や、Si等の半導体材料から基本的に
形成される。
係る電界放出型冷陰極装置は、エミッタ14に電子を供
給するためのカソード配線層28が支持基板12上に配
設されている点で、図1(b)図示の電界放出型冷陰極
装置と異なる。カソード配線層28は、Mo、Ta、
W、Cr、Ni、Cu等の導電性材料から基本的に形成
される。また、支持基板12は、ガラス、石英、合成樹
脂等の絶縁性材料や、Si等の半導体材料から基本的に
形成される。
【0062】図3(b)図示の電界放出型冷陰極装置
は、図1(b)図示の電界放出型冷陰極装置と概ね同じ
方法で製造することができる。但し、図1を参照して説
明した製造方法の第1及び第2例に対して、次のような
変更を加える。
は、図1(b)図示の電界放出型冷陰極装置と概ね同じ
方法で製造することができる。但し、図1を参照して説
明した製造方法の第1及び第2例に対して、次のような
変更を加える。
【0063】先ず、アノード電極(炭素源)及びカソー
ド電極(収集部材)を用いる第1例においては、カソー
ド電極(収集部材)から分離されたカーボンナノチュー
ブを支持基板12上に供給する前に、支持基板12上に
パターニングされたカソード配線層28を形成する。そ
して、カーボンナノチューブを前述の如く支持基板12
上に供給し、支持基板12及びカソード配線層28上に
カーボンナノチューブ層26を形成する(図3
(a))。次に、エミッタ14のレイアウトに従って、
カーボンナノチューブ層26をリソグラフィ技術でパタ
ーニングし、複数のカーボンナノチューブ16からなる
エミッタ14をカソード配線層28上に形成する(図3
(b))。
ド電極(収集部材)を用いる第1例においては、カソー
ド電極(収集部材)から分離されたカーボンナノチュー
ブを支持基板12上に供給する前に、支持基板12上に
パターニングされたカソード配線層28を形成する。そ
して、カーボンナノチューブを前述の如く支持基板12
上に供給し、支持基板12及びカソード配線層28上に
カーボンナノチューブ層26を形成する(図3
(a))。次に、エミッタ14のレイアウトに従って、
カーボンナノチューブ層26をリソグラフィ技術でパタ
ーニングし、複数のカーボンナノチューブ16からなる
エミッタ14をカソード配線層28上に形成する(図3
(b))。
【0064】また、カーボンナノチューブを直接支持基
板12上に析出させる第2例においては、支持基板12
を真空処理室内に入れる前に、支持基板12上にパター
ニングされたカソード配線層28を形成する。そして、
カソード配線層28の付いた支持基板12を真空処理室
内に配置し、前述の如く操作を行い、支持基板12及び
カソード配線層28上に炭素を析出させ、カーボンナノ
チューブ層26を形成する(図3(a))。次に、エミ
ッタ14のレイアウトに従って、カーボンナノチューブ
層26をリソグラフィ技術でパターニングし、複数のカ
ーボンナノチューブ16からなるエミッタ14をカソー
ド配線層28上に形成する(図3(b))。
板12上に析出させる第2例においては、支持基板12
を真空処理室内に入れる前に、支持基板12上にパター
ニングされたカソード配線層28を形成する。そして、
カソード配線層28の付いた支持基板12を真空処理室
内に配置し、前述の如く操作を行い、支持基板12及び
カソード配線層28上に炭素を析出させ、カーボンナノ
チューブ層26を形成する(図3(a))。次に、エミ
ッタ14のレイアウトに従って、カーボンナノチューブ
層26をリソグラフィ技術でパターニングし、複数のカ
ーボンナノチューブ16からなるエミッタ14をカソー
ド配線層28上に形成する(図3(b))。
【0065】図4(a)〜(c)は本発明の更に別の実
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示
す概略断面図である。
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示
す概略断面図である。
【0066】図4(c)図示の如く、この実施の形態に
係る電界放出型冷陰極装置は、カーボンナノチューブ1
6内に、電子を放出することのできる導電性充填層32
が配設されている点で、図1(b)図示の電界放出型冷
陰極装置と異なる。充填層32はMo、Ta、W、C
r、Ni、Si、LaB6 、AlN、GaN、グラファ
イト、ダイヤモンド等の導電性材料から基本的に形成さ
れる。
係る電界放出型冷陰極装置は、カーボンナノチューブ1
6内に、電子を放出することのできる導電性充填層32
が配設されている点で、図1(b)図示の電界放出型冷
陰極装置と異なる。充填層32はMo、Ta、W、C
r、Ni、Si、LaB6 、AlN、GaN、グラファ
イト、ダイヤモンド等の導電性材料から基本的に形成さ
れる。
【0067】図4(c)図示の電界放出型冷陰極装置
は、図1(b)図示の電界放出型冷陰極装置と概ね同じ
方法で製造することができるが、次のような変更を加え
る。
は、図1(b)図示の電界放出型冷陰極装置と概ね同じ
方法で製造することができるが、次のような変更を加え
る。
【0068】先ず、前述の如く、支持基板12上にカー
ボンナノチューブ層26を形成する(図4(a))。次
に、昇華した導電性材料を上方から堆積させるか、完成
した構造物全体を溶融した導電性材料中に浸漬させ、支
持基板12上の全面に導電性材料層34を形成する。こ
の際、カーボンナノチューブの主に先端部内にまで充填
層32が形成されるようにする(図4(b))。ここ
で、理論上は、チューブに吸込まれた導電性材料は、エ
ネルギー的に最も安定なチューブの中心に形成されやす
い。しかし、例えば、気体がチューブ内に存在する等の
種々の条件により、チューブの途中で導電性材料の吸込
みが止まってしまう場合もある。
ボンナノチューブ層26を形成する(図4(a))。次
に、昇華した導電性材料を上方から堆積させるか、完成
した構造物全体を溶融した導電性材料中に浸漬させ、支
持基板12上の全面に導電性材料層34を形成する。こ
の際、カーボンナノチューブの主に先端部内にまで充填
層32が形成されるようにする(図4(b))。ここ
で、理論上は、チューブに吸込まれた導電性材料は、エ
ネルギー的に最も安定なチューブの中心に形成されやす
い。しかし、例えば、気体がチューブ内に存在する等の
種々の条件により、チューブの途中で導電性材料の吸込
みが止まってしまう場合もある。
【0069】次に、エミッタ14のレイアウトに従って
リソグラフィ技術でパターニングを行い、支持基板12
と直接接触する導電性材料層34の部分を除去すると共
に、複数のカーボンナノチューブ16からなるエミッタ
14を支持基板12上に形成する(図4(c))。な
お、カーボンナノチューブ16は導電性材料層34によ
り支持基板12上にしっかりと固定されるため、図1
(b)図示の構造に比べて取扱いが容易で且つ信頼性の
高い構造を提供することができる。
リソグラフィ技術でパターニングを行い、支持基板12
と直接接触する導電性材料層34の部分を除去すると共
に、複数のカーボンナノチューブ16からなるエミッタ
14を支持基板12上に形成する(図4(c))。な
お、カーボンナノチューブ16は導電性材料層34によ
り支持基板12上にしっかりと固定されるため、図1
(b)図示の構造に比べて取扱いが容易で且つ信頼性の
高い構造を提供することができる。
【0070】図5(a)〜(c)は本発明の更に別の実
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示
す概略断面図である。
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示
す概略断面図である。
【0071】図5(c)図示の如く、この実施の形態に
係る電界放出型冷陰極装置は、カーボンナノチューブ1
6内に、電子を放出することのできる導電性充填層32
が配設されている点で、図3(b)図示の電界放出型冷
陰極装置と異なる。充填層32は図4(a)〜(c)を
参照して述べた材料から基本的に形成される。なお、充
填層32はカソード配線層28と基本的に同じ材料から
形成することもできる。
係る電界放出型冷陰極装置は、カーボンナノチューブ1
6内に、電子を放出することのできる導電性充填層32
が配設されている点で、図3(b)図示の電界放出型冷
陰極装置と異なる。充填層32は図4(a)〜(c)を
参照して述べた材料から基本的に形成される。なお、充
填層32はカソード配線層28と基本的に同じ材料から
形成することもできる。
【0072】図5(c)図示の電界放出型冷陰極装置
は、図3(b)図示の電界放出型冷陰極装置と概ね同じ
方法で製造することができるが、次のような変更を加え
る。
は、図3(b)図示の電界放出型冷陰極装置と概ね同じ
方法で製造することができるが、次のような変更を加え
る。
【0073】先ず、前述の如く、支持基板12及びカソ
ード配線層28上にカーボンナノチューブ層26を形成
する(図5(a))。次に、昇華した導電性材料を上方
から堆積させるか、完成した構造物全体を溶融した導電
性材料中に浸漬させ、支持基板12上の全面に導電性材
料層34を形成する。この際、カーボンナノチューブの
主に先端部内に充填層32が形成される(図5
(b))。次に、エミッタ14のレイアウトに従って、
リソグラフィ技術でパターニングを行い、支持基板12
と直接接触する導電性材料層34の部分を除去すると共
に、複数のカーボンナノチューブ16からなるエミッタ
14をカソード配線層28上に形成する(図5
(c))。
ード配線層28上にカーボンナノチューブ層26を形成
する(図5(a))。次に、昇華した導電性材料を上方
から堆積させるか、完成した構造物全体を溶融した導電
性材料中に浸漬させ、支持基板12上の全面に導電性材
料層34を形成する。この際、カーボンナノチューブの
主に先端部内に充填層32が形成される(図5
(b))。次に、エミッタ14のレイアウトに従って、
リソグラフィ技術でパターニングを行い、支持基板12
と直接接触する導電性材料層34の部分を除去すると共
に、複数のカーボンナノチューブ16からなるエミッタ
14をカソード配線層28上に形成する(図5
(c))。
【0074】なお、図4(a)〜(c)及び図5(a)
〜(c)図示の実施の形態において、支持基板12の表
面と充填層32の導電性材料との剥離性が良好となるよ
うに、予め材料選択或いは支持基板12の表面を処理し
ておくことができる。また、充填層32を、カーボンナ
ノチューブを支持基板12上に供給する前の調製時に形
成してもよい。この場合、例えば、収集部材に付いた状
態のカーボンナノチューブに対して、昇華した導電性材
料を上方から堆積させるか、或いは、収集部材に付いた
状態或いは分離された状態のカーボンナノチューブを溶
融した導電性材料中に浸漬させることにより、充填層3
2をカーボンナノチューブ内に形成することができる。
〜(c)図示の実施の形態において、支持基板12の表
面と充填層32の導電性材料との剥離性が良好となるよ
うに、予め材料選択或いは支持基板12の表面を処理し
ておくことができる。また、充填層32を、カーボンナ
ノチューブを支持基板12上に供給する前の調製時に形
成してもよい。この場合、例えば、収集部材に付いた状
態のカーボンナノチューブに対して、昇華した導電性材
料を上方から堆積させるか、或いは、収集部材に付いた
状態或いは分離された状態のカーボンナノチューブを溶
融した導電性材料中に浸漬させることにより、充填層3
2をカーボンナノチューブ内に形成することができる。
【0075】カソード配線層28及び充填層32を有す
る図5(c)図示の構造は、図6(a)〜(d)に示す
ような製造方法によっても形成することができる。図6
(a)〜(d)図示の製造方法は、アノード電極(炭素
源)及びカソード電極(収集部材)を用いる製造方法の
第1例を応用したもので、次のように変更する。
る図5(c)図示の構造は、図6(a)〜(d)に示す
ような製造方法によっても形成することができる。図6
(a)〜(d)図示の製造方法は、アノード電極(炭素
源)及びカソード電極(収集部材)を用いる製造方法の
第1例を応用したもので、次のように変更する。
【0076】先ず、前述の如く、カソード電極(収集部
材)42上に炭素を析出させてカーボンナノチューブ層
26を形成する(図6(a))。次に、カソード電極
(収集部材)42に付いた状態のままで、カーボンナノ
チューブ層26を、溶融状態の合成樹脂層44に押付け
る(図6(b))。ここで、合成樹脂層44の材料とし
ては、ポリメチルメタクレート、テフロン、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリカーボネート、非晶質ポリオレ
フィン、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂を用いること
ができる。
材)42上に炭素を析出させてカーボンナノチューブ層
26を形成する(図6(a))。次に、カソード電極
(収集部材)42に付いた状態のままで、カーボンナノ
チューブ層26を、溶融状態の合成樹脂層44に押付け
る(図6(b))。ここで、合成樹脂層44の材料とし
ては、ポリメチルメタクレート、テフロン、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリカーボネート、非晶質ポリオレ
フィン、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂を用いること
ができる。
【0077】合成樹脂層44を乾燥して支持基板12と
した後、カーボンナノチューブ層26からカソード電極
(収集部材)42を取外す。即ち、カーボンナノチュー
ブ層26をカソード電極(収集部材)42から支持基板
12上に転写する。
した後、カーボンナノチューブ層26からカソード電極
(収集部材)42を取外す。即ち、カーボンナノチュー
ブ層26をカソード電極(収集部材)42から支持基板
12上に転写する。
【0078】次に、昇華した導電性材料を上方から堆積
させるか、完成した構造物全体を溶融した導電性材料中
に浸漬させ、カソード配線層となる導電性材料層46を
支持基板12上に形成する。この際、カーボンナノチュ
ーブの主に先端部内にまで充填層32が形成される(図
6(c))。次に、レジストを塗布して、エミッタ14
のレイアウトに従って、カーボンナノチューブ層26及
び導電性材料層46をリソグラフィ技術でパターニング
する。この様にして、複数のカーボンナノチューブ16
からなるエミッタ14をカソード配線層28上に形成す
る(図6(d))。
させるか、完成した構造物全体を溶融した導電性材料中
に浸漬させ、カソード配線層となる導電性材料層46を
支持基板12上に形成する。この際、カーボンナノチュ
ーブの主に先端部内にまで充填層32が形成される(図
6(c))。次に、レジストを塗布して、エミッタ14
のレイアウトに従って、カーボンナノチューブ層26及
び導電性材料層46をリソグラフィ技術でパターニング
する。この様にして、複数のカーボンナノチューブ16
からなるエミッタ14をカソード配線層28上に形成す
る(図6(d))。
【0079】上述の如く、図6(a)〜(d)図示の製
造方法によれば、充填層32とカソード配線層28とは
同じ材料から形成されることとなる。
造方法によれば、充填層32とカソード配線層28とは
同じ材料から形成されることとなる。
【0080】図7(a)、(b)は、夫々、本発明の更
に別の実施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を示す概
略断面図である。これらの実施の形態は、カーボンナノ
チューブに代え、フラーレン17を用いてエミッタ14
を形成したことを特徴とする。図7(a)、(b)は、
夫々図1(b)及び図3(b)図示の構造と対応する。
に別の実施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を示す概
略断面図である。これらの実施の形態は、カーボンナノ
チューブに代え、フラーレン17を用いてエミッタ14
を形成したことを特徴とする。図7(a)、(b)は、
夫々図1(b)及び図3(b)図示の構造と対応する。
【0081】フラーレンはカーボンナノチューブと同じ
く炭素の同素体で、基本的には同質のものである。特異
形状の極長のフラーレンがカーボンナノチューブとな
る。フラーレンの基本型は、図2(c)図示の如く、炭
素の6員環と5員環とで構成されたC60であり、その直
径は約0.7nmである。C60は、正20面体の12個
の5角錐になっている頂点を全て切落とすことによって
できる切頭20面体(結果的に32面体)の頂点の全て
にsp2 軌道混成の炭素原子を置いた構造を有する。
く炭素の同素体で、基本的には同質のものである。特異
形状の極長のフラーレンがカーボンナノチューブとな
る。フラーレンの基本型は、図2(c)図示の如く、炭
素の6員環と5員環とで構成されたC60であり、その直
径は約0.7nmである。C60は、正20面体の12個
の5角錐になっている頂点を全て切落とすことによって
できる切頭20面体(結果的に32面体)の頂点の全て
にsp2 軌道混成の炭素原子を置いた構造を有する。
【0082】C60以外に、炭素数が60より多い高次フ
ラーレン、例えばC70、C76、C82、C84、C90、
C96、…、C240 、C540 、C720 等が実質的に無限に
存在する。但し、高次フラーレンは、オイラーの公式、
F+V=E+2(F:多角形の数、V:頂点の数、E:
多角形の辺の数)、及びp=s+12(p:5員環の
数、s:7員環の数)を満たし、且つ炭素原子として化
学的に安定であることを条件として存在する。
ラーレン、例えばC70、C76、C82、C84、C90、
C96、…、C240 、C540 、C720 等が実質的に無限に
存在する。但し、高次フラーレンは、オイラーの公式、
F+V=E+2(F:多角形の数、V:頂点の数、E:
多角形の辺の数)、及びp=s+12(p:5員環の
数、s:7員環の数)を満たし、且つ炭素原子として化
学的に安定であることを条件として存在する。
【0083】また、フラーレンの内部は中空であるた
め、高次フラーレンの中に低次フラーレンが玉ねぎのよ
うに何層もつまったオニオン型のフラーレンが存在し、
これらはスーパーフラーレンと呼ばれる。スーパーフラ
ーレンにおける各層間の距離は0.341nmとなる。
例えば、C540 の中にC240 が入り、更にその中にC60
が入ったフラーレンはC60@C240 @C540 で表され
る。ここで記号「@」は、その前に記載された分子或い
は原子が取込まれた内包フラーレンであることを示す。
め、高次フラーレンの中に低次フラーレンが玉ねぎのよ
うに何層もつまったオニオン型のフラーレンが存在し、
これらはスーパーフラーレンと呼ばれる。スーパーフラ
ーレンにおける各層間の距離は0.341nmとなる。
例えば、C540 の中にC240 が入り、更にその中にC60
が入ったフラーレンはC60@C240 @C540 で表され
る。ここで記号「@」は、その前に記載された分子或い
は原子が取込まれた内包フラーレンであることを示す。
【0084】また、フラーレンは、その中空の内部に金
属を取込むことができる。このような金属内包フラーレ
ンの例は、La@C60、La@C76、La@C84、La
2 @C80、Y2 @C84、Sc3 @C82等である。更に、
フラーレンの骨格部分にN、B、Si等の炭素以外の元
素を組込んだヘテロフラーレンも研究されている。
属を取込むことができる。このような金属内包フラーレ
ンの例は、La@C60、La@C76、La@C84、La
2 @C80、Y2 @C84、Sc3 @C82等である。更に、
フラーレンの骨格部分にN、B、Si等の炭素以外の元
素を組込んだヘテロフラーレンも研究されている。
【0085】フラーレンは、グラファイトに対してレー
ザー照射、アーク放電、抵抗加熱等を施すことにより、
炭素を気化させ、気化炭素をヘリウムガス中を通しなが
ら、冷却、反応及び凝集させ、これを収集部材で収集す
ることにより調製することができる。
ザー照射、アーク放電、抵抗加熱等を施すことにより、
炭素を気化させ、気化炭素をヘリウムガス中を通しなが
ら、冷却、反応及び凝集させ、これを収集部材で収集す
ることにより調製することができる。
【0086】図7(a)、(b)図示の電界放出型冷陰
極装置は、夫々図1(a)、(b)及び図3(a)、
(b)を参照して述べた製造方法を応用して製造するこ
とができる。
極装置は、夫々図1(a)、(b)及び図3(a)、
(b)を参照して述べた製造方法を応用して製造するこ
とができる。
【0087】即ち、前述の製造方法の第1例を応用する
場合は、先ず、フラーレン17を予め別途調製及び収集
し、これを塗布、圧着、埋め込み等の方法で支持基板1
2上或いは支持基板12及びカソード配線層28上に供
給し、フラーレン層を形成する。また、前述の製造方法
の第2例を応用する場合は、先ず、支持基板12或いは
カソード配線層28の付いた支持基板12を収集部材と
して使用し、この上にフラーレン層を形成する。次に、
レジストを塗布して、エミッタ14のレイアウトに従っ
て、フラーレン層をリソグラフィ技術でパターニングす
る。これにより、複数のフラーレン17からなるエミッ
タ14を支持基板14或いはカソード配線層28上に形
成することができる。
場合は、先ず、フラーレン17を予め別途調製及び収集
し、これを塗布、圧着、埋め込み等の方法で支持基板1
2上或いは支持基板12及びカソード配線層28上に供
給し、フラーレン層を形成する。また、前述の製造方法
の第2例を応用する場合は、先ず、支持基板12或いは
カソード配線層28の付いた支持基板12を収集部材と
して使用し、この上にフラーレン層を形成する。次に、
レジストを塗布して、エミッタ14のレイアウトに従っ
て、フラーレン層をリソグラフィ技術でパターニングす
る。これにより、複数のフラーレン17からなるエミッ
タ14を支持基板14或いはカソード配線層28上に形
成することができる。
【0088】また、図4(a)〜(c)及び図5(a)
〜(c)図示の如く、導電性材料層34を用いると、フ
ラーレン17を支持基板14或いはカソード配線層28
上にしっかりと固定することができる。また、図6
(a)〜(d)図示の製造方法を応用すれば、フラレー
ン17を収集部材から支持基板14上に転写することが
できる。
〜(c)図示の如く、導電性材料層34を用いると、フ
ラーレン17を支持基板14或いはカソード配線層28
上にしっかりと固定することができる。また、図6
(a)〜(d)図示の製造方法を応用すれば、フラレー
ン17を収集部材から支持基板14上に転写することが
できる。
【0089】図8(a)〜(c)は本発明の更に別の実
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示
す概略断面図である。
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示
す概略断面図である。
【0090】図8(c)図示の如く、この実施の形態に
係る電界放出型冷陰極装置は、図3(b)図示の構造に
加えて、支持基板12上に、絶縁膜52を介して配設さ
れた、W等の導電性材料からなる引出し電極即ちゲート
電極54を有する。ゲート電極54は、カーボンナノチ
ューブ16からなるエミッタ14に対して間隔をおいて
対向する。
係る電界放出型冷陰極装置は、図3(b)図示の構造に
加えて、支持基板12上に、絶縁膜52を介して配設さ
れた、W等の導電性材料からなる引出し電極即ちゲート
電極54を有する。ゲート電極54は、カーボンナノチ
ューブ16からなるエミッタ14に対して間隔をおいて
対向する。
【0091】図8(c)図示の電界放出型冷陰極装置は
次のような方法により製造することができる。
次のような方法により製造することができる。
【0092】先ず、支持基板12上にパターニングされ
たカソード配線層28を形成する。前述の如く、カソー
ド配線層28は、Mo、Ta、W、Cr、Ni、Cu等
の導電性材料から基本的に形成される。また、支持基板
12は、ガラス、石英、合成樹脂等の絶縁性材料や、S
i等の半導体材料から基本的に形成される。
たカソード配線層28を形成する。前述の如く、カソー
ド配線層28は、Mo、Ta、W、Cr、Ni、Cu等
の導電性材料から基本的に形成される。また、支持基板
12は、ガラス、石英、合成樹脂等の絶縁性材料や、S
i等の半導体材料から基本的に形成される。
【0093】次に、支持基板12及びカソード配線層2
8上にSiO2 、SiN等からなる絶縁層52を形成
し、更にその上にW等の導電性材料からなるゲート電極
層56を形成する(図8(a))。絶縁層52は、電子
ビーム蒸着、スパッタリング法、或いはCVD法により
形成することができる。
8上にSiO2 、SiN等からなる絶縁層52を形成
し、更にその上にW等の導電性材料からなるゲート電極
層56を形成する(図8(a))。絶縁層52は、電子
ビーム蒸着、スパッタリング法、或いはCVD法により
形成することができる。
【0094】次に、リソグラフィ技術で絶縁層52及び
ゲート電極層56をパターニングし、ゲート電極54及
びゲート配線を形成する。この際、ゲート電極54で包
囲された凹部58内にカソード配線層28が露出した状
態とする(図8(b))。
ゲート電極層56をパターニングし、ゲート電極54及
びゲート配線を形成する。この際、ゲート電極54で包
囲された凹部58内にカソード配線層28が露出した状
態とする(図8(b))。
【0095】次に、被処理体の主面上全体に、即ち凹部
58内だけでなく凹部58外にもカーボンナノチューブ
層を形成する。カーボンナノチューブ層は、予め調製し
たカーボンナノチューブを塗布、印刷等により被処理体
上に付与することもできるし、被処理体を真空処理室内
に配置し、その上にカーボンナノチューブを直接析出さ
せることもできる。次に、リソグラフィ技術でカーボン
ナノチューブ層をパターニングし、カソード配線層28
上のみにカーボンナノチューブ16を残してエミッタ1
4を形成する(図8(c))。
58内だけでなく凹部58外にもカーボンナノチューブ
層を形成する。カーボンナノチューブ層は、予め調製し
たカーボンナノチューブを塗布、印刷等により被処理体
上に付与することもできるし、被処理体を真空処理室内
に配置し、その上にカーボンナノチューブを直接析出さ
せることもできる。次に、リソグラフィ技術でカーボン
ナノチューブ層をパターニングし、カソード配線層28
上のみにカーボンナノチューブ16を残してエミッタ1
4を形成する(図8(c))。
【0096】なお、本実施の形態において、カーボンナ
ノチューブに代え、フラーレン17を用いることができ
る。この場合、図8(d)図示の如く、エミッタ14が
フラーレン17からなる点を除いて、その構造及び製造
方法の概要は図8(a)〜(c)を参照して説明したも
のと同様となる。
ノチューブに代え、フラーレン17を用いることができ
る。この場合、図8(d)図示の如く、エミッタ14が
フラーレン17からなる点を除いて、その構造及び製造
方法の概要は図8(a)〜(c)を参照して説明したも
のと同様となる。
【0097】図9(a)〜(c)は本発明の更に別の実
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示
す概略断面図である。
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示
す概略断面図である。
【0098】図9(c)図示の如く、この実施の形態に
係る電界放出型冷陰極装置も、図8(c)図示の電界放
出型冷陰極装置と同様に、支持基板12上に、絶縁膜6
2を介して配設された、W等の導電性材料からなる引出
し電極即ちゲート電極54を有する。しかし、本装置
は、エミッタ14を形成するカーボンナノチューブ16
が部分的に絶縁膜62に埋め込まれ、しっかりと固定さ
れている点で、図8(c)図示のそれと相違する。
係る電界放出型冷陰極装置も、図8(c)図示の電界放
出型冷陰極装置と同様に、支持基板12上に、絶縁膜6
2を介して配設された、W等の導電性材料からなる引出
し電極即ちゲート電極54を有する。しかし、本装置
は、エミッタ14を形成するカーボンナノチューブ16
が部分的に絶縁膜62に埋め込まれ、しっかりと固定さ
れている点で、図8(c)図示のそれと相違する。
【0099】図9(c)図示の電界放出型冷陰極装置は
次のような方法により製造することができる。
次のような方法により製造することができる。
【0100】先ず、支持基板12上にパターニングされ
たカソード配線層28を形成する。次に、支持基板12
及びカソード配線層28上にカーボンナノチューブ層を
形成する。カーボンナノチューブ層は、予め調製したカ
ーボンナノチューブを塗布、印刷等により被処理体上に
付与することもできるし、被処理体を真空処理室内に配
置し、その上にカーボンナノチューブを直接析出させる
こともできる。次に、リソグラフィ技術でカーボンナノ
チューブ層をパターニングし、カソード配線層28上の
みにカーボンナノチューブ16を残してエミッタ14を
形成する(図9(a))。
たカソード配線層28を形成する。次に、支持基板12
及びカソード配線層28上にカーボンナノチューブ層を
形成する。カーボンナノチューブ層は、予め調製したカ
ーボンナノチューブを塗布、印刷等により被処理体上に
付与することもできるし、被処理体を真空処理室内に配
置し、その上にカーボンナノチューブを直接析出させる
こともできる。次に、リソグラフィ技術でカーボンナノ
チューブ層をパターニングし、カソード配線層28上の
みにカーボンナノチューブ16を残してエミッタ14を
形成する(図9(a))。
【0101】次に、被処理体の主面上全体に、Si
O2 、SiN等からなる絶縁層62を、エミッタ14の
先端が露出する程度の厚さに形成する。絶縁層62は、
電子ビーム蒸着、スパッタリング法、或いはCVD法に
より形成することができる。絶縁層62の厚さは、成膜
時に制御することもできるし、成膜後に僅かにエッチバ
ックして調節することもできる。例えば絶縁層62がS
iO2 からなる場合、このエッチングにはバッファード
弗酸を用いることができる。
O2 、SiN等からなる絶縁層62を、エミッタ14の
先端が露出する程度の厚さに形成する。絶縁層62は、
電子ビーム蒸着、スパッタリング法、或いはCVD法に
より形成することができる。絶縁層62の厚さは、成膜
時に制御することもできるし、成膜後に僅かにエッチバ
ックして調節することもできる。例えば絶縁層62がS
iO2 からなる場合、このエッチングにはバッファード
弗酸を用いることができる。
【0102】次に、被処理体の主面上全体にレジスト層
64を形成すると共に、ゲート電極54を形成する部分
に対応して絶縁層62が露出するようにレジスト層64
をパターニングする(図9(b))。次に、被処理体の
主面上全体にW等の導電性材料からなるゲート電極層を
形成する。次に、レジスト層64をゲート電極層の不用
な部分と共にリフトオフにより除去することにより、絶
縁膜62上に所定のパターンのゲート電極54及びゲー
ト配線を残すことができる(図9(c))。
64を形成すると共に、ゲート電極54を形成する部分
に対応して絶縁層62が露出するようにレジスト層64
をパターニングする(図9(b))。次に、被処理体の
主面上全体にW等の導電性材料からなるゲート電極層を
形成する。次に、レジスト層64をゲート電極層の不用
な部分と共にリフトオフにより除去することにより、絶
縁膜62上に所定のパターンのゲート電極54及びゲー
ト配線を残すことができる(図9(c))。
【0103】なお、図9(b)図示の工程において、絶
縁層62をエミッタ14の高さよりも厚く形成し、エミ
ッタ14に対応する部分に凹部66を形成してエミッタ
の先端を露出させることができる。これにより得られる
構造は、図9(d)図示のようなものとなる。ゲート電
極54はエミッタ14の先端よりも上に位置し、これは
引出し電極として好ましい配置となる。
縁層62をエミッタ14の高さよりも厚く形成し、エミ
ッタ14に対応する部分に凹部66を形成してエミッタ
の先端を露出させることができる。これにより得られる
構造は、図9(d)図示のようなものとなる。ゲート電
極54はエミッタ14の先端よりも上に位置し、これは
引出し電極として好ましい配置となる。
【0104】また、本実施の形態において、カーボンナ
ノチューブに代え、フラーレン17を用いることができ
る。この場合、エミッタ14がフラーレン17からなる
点を除いて、その構造及び製造方法の概要は図9(a)
〜(d)を参照して説明したものと同様となる。
ノチューブに代え、フラーレン17を用いることができ
る。この場合、エミッタ14がフラーレン17からなる
点を除いて、その構造及び製造方法の概要は図9(a)
〜(d)を参照して説明したものと同様となる。
【0105】図10(a)は本発明の更に別の実施の形
態に係る真空マイクロ装置の一例である平板型画像表示
装置を示す断面図である。
態に係る真空マイクロ装置の一例である平板型画像表示
装置を示す断面図である。
【0106】図10(a)図示の表示装置は、図8
(c)図示の電界放出型冷陰極装置を利用して形成され
る。図10(a)図示の如く、ゲート電極54を構成す
る複数のゲートラインが紙面に平行な方向に配列され、
カソード配線層28を構成する複数のカソードラインが
紙面に垂直な方向に配列される。各画素に対応して、複
数のエミッタ14からなるエミッタ群がカソードライン
上に配設される。
(c)図示の電界放出型冷陰極装置を利用して形成され
る。図10(a)図示の如く、ゲート電極54を構成す
る複数のゲートラインが紙面に平行な方向に配列され、
カソード配線層28を構成する複数のカソードラインが
紙面に垂直な方向に配列される。各画素に対応して、複
数のエミッタ14からなるエミッタ群がカソードライン
上に配設される。
【0107】ガラス製の支持基板12と対向するように
ガラス製の対向基板72が配設され、両基板12、72
間に真空放電空間73が形成される。両基板12、72
間の間隔は、周辺のフレーム及びスペーサ74により維
持される。支持基板12と対向する対向基板72の面上
には、透明な共通電極即ちアノード電極76と、蛍光体
層78とが配設される。
ガラス製の対向基板72が配設され、両基板12、72
間に真空放電空間73が形成される。両基板12、72
間の間隔は、周辺のフレーム及びスペーサ74により維
持される。支持基板12と対向する対向基板72の面上
には、透明な共通電極即ちアノード電極76と、蛍光体
層78とが配設される。
【0108】この平板型画像表示装置においては、ゲー
トラインとカソードラインとを介して各画素におけるゲ
ート電極54とエミッタ14との間の電圧を任意に設定
することにより、画素の点灯及び点滅を選択することが
できる。即ち、画素の選択は、いわゆるマトリックス駆
動により、例えば、ゲートラインを線順次に選択して所
定の電位を付与するのに同期して、カソードラインに選
択信号である所定の電位を付与することにより行なうこ
とができる。
トラインとカソードラインとを介して各画素におけるゲ
ート電極54とエミッタ14との間の電圧を任意に設定
することにより、画素の点灯及び点滅を選択することが
できる。即ち、画素の選択は、いわゆるマトリックス駆
動により、例えば、ゲートラインを線順次に選択して所
定の電位を付与するのに同期して、カソードラインに選
択信号である所定の電位を付与することにより行なうこ
とができる。
【0109】ある1つのゲートラインとある1つのカソ
ードラインとが選択され、夫々所定の電位が付与された
時、そのゲートラインとカソードラインとの交点にある
エミッタ群のみが動作する。エミッタ群より放出された
電子は、アノード電極76に印加された電圧により引か
れ、選択されたエミッタ群に対応した位置の蛍光体層7
8に達してこれを発光させる。
ードラインとが選択され、夫々所定の電位が付与された
時、そのゲートラインとカソードラインとの交点にある
エミッタ群のみが動作する。エミッタ群より放出された
電子は、アノード電極76に印加された電圧により引か
れ、選択されたエミッタ群に対応した位置の蛍光体層7
8に達してこれを発光させる。
【0110】なお、図10(b)図示の如く、ゲート電
極54を用いずに表示装置を構成することができる。図
10(b)図示の表示装置は、図3(b)図示の電界放
出型冷陰極装置を利用して形成される。
極54を用いずに表示装置を構成することができる。図
10(b)図示の表示装置は、図3(b)図示の電界放
出型冷陰極装置を利用して形成される。
【0111】この平板型画像表示装置においては、ゲー
トラインに代え、対向基板72上の透明なアノード電極
82を構成する複数のアノードラインが紙面に平行な方
向に配列される。従って、アノードラインとカソードラ
インとを介して各画素におけるアノード電極82とエミ
ッタ14との間の電圧を任意に設定することにより、画
素の点灯及び点滅を選択することができる。ある1つの
アノードラインとある1つのカソードラインとが選択さ
れ、夫々所定の電位が付与された時、そのアノードライ
ンとカソードラインとの交点にあるエミッタ群のみが動
作する。
トラインに代え、対向基板72上の透明なアノード電極
82を構成する複数のアノードラインが紙面に平行な方
向に配列される。従って、アノードラインとカソードラ
インとを介して各画素におけるアノード電極82とエミ
ッタ14との間の電圧を任意に設定することにより、画
素の点灯及び点滅を選択することができる。ある1つの
アノードラインとある1つのカソードラインとが選択さ
れ、夫々所定の電位が付与された時、そのアノードライ
ンとカソードラインとの交点にあるエミッタ群のみが動
作する。
【0112】なお、図10(a)、(b)図示の表示装
置は、夫々図8(c)及び図3(b)図示の電界放出型
冷陰極装置を利用して形成されるが、他の実施の形態、
例えばフラーレン17からなるエミッタ14を有する電
界放出型冷陰極装置を利用した場合でも、同様に表示装
置を形成することができる。また、これらの電界放出型
冷陰極装置を利用して、電力変換装置例えばパワースイ
ッチング装置のような、表示装置以外の真空マイクロ装
置を形成することもできる。
置は、夫々図8(c)及び図3(b)図示の電界放出型
冷陰極装置を利用して形成されるが、他の実施の形態、
例えばフラーレン17からなるエミッタ14を有する電
界放出型冷陰極装置を利用した場合でも、同様に表示装
置を形成することができる。また、これらの電界放出型
冷陰極装置を利用して、電力変換装置例えばパワースイ
ッチング装置のような、表示装置以外の真空マイクロ装
置を形成することもできる。
【0113】図11(a)、(b)は本発明の更に別の
実施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を示す概略断面
図とその先端部を示す拡大概略図である。
実施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を示す概略断面
図とその先端部を示す拡大概略図である。
【0114】この実施の形態に係る電界放出型冷陰極装
置は、支持基板112と、カソード配線層114を介し
て支持基板112上に配設された電子を放出するための
エミッタ115とを有する。各エミッタ115は、導電
性材料層116の一部からなる導電性凸部118と、導
電性凸部118の先端部に部分的に埋設された複数のカ
ーボンナノチューブ122とを有する。エミッタ115
は、電界放出型冷陰極装置の用途に応じて、複数(図で
は1つのみを示す)若しくは単数が支持基板112上に
配設される。
置は、支持基板112と、カソード配線層114を介し
て支持基板112上に配設された電子を放出するための
エミッタ115とを有する。各エミッタ115は、導電
性材料層116の一部からなる導電性凸部118と、導
電性凸部118の先端部に部分的に埋設された複数のカ
ーボンナノチューブ122とを有する。エミッタ115
は、電界放出型冷陰極装置の用途に応じて、複数(図で
は1つのみを示す)若しくは単数が支持基板112上に
配設される。
【0115】支持基板112はパイレックスガラス等の
絶縁性材料からなる。カソード配線層114はITO層
等の導電性材料から基本的に形成される。導電性材料層
116及び導電性凸部118は、Mo、Ta、W、C
r、Si、Ni、LaB6 、AlN、GaN、グラファ
イト、ダイヤモンド等の導電性材料から基本的に形成さ
れる。導電性材料層116を用いてカソード配線を形成
する場合は、カソード配線層114は省略され、支持基
板112上に直接導電性材料層116が形成されること
となる。
絶縁性材料からなる。カソード配線層114はITO層
等の導電性材料から基本的に形成される。導電性材料層
116及び導電性凸部118は、Mo、Ta、W、C
r、Si、Ni、LaB6 、AlN、GaN、グラファ
イト、ダイヤモンド等の導電性材料から基本的に形成さ
れる。導電性材料層116を用いてカソード配線を形成
する場合は、カソード配線層114は省略され、支持基
板112上に直接導電性材料層116が形成されること
となる。
【0116】カーボンナノチューブ122は、図2
(a)、(b)を参照して説明したように、基本的に炭
素の6員環の連なりチューブから構成される。カーボン
ナノチューブ122は長さが3nm〜10μmで、それ
らの70%以上は30nm以下の直径を有する。カーボ
ンナノチューブ122は導電性凸部118と電気的な接
続がとれるように支持されていればよく、必ずしも部分
的に埋設されている必要はない。なお、図示の例では導
電性凸部118上にカーボンナノチューブ122が複数
配設されているが、カーボンナノチューブ122は単数
としてもよい。
(a)、(b)を参照して説明したように、基本的に炭
素の6員環の連なりチューブから構成される。カーボン
ナノチューブ122は長さが3nm〜10μmで、それ
らの70%以上は30nm以下の直径を有する。カーボ
ンナノチューブ122は導電性凸部118と電気的な接
続がとれるように支持されていればよく、必ずしも部分
的に埋設されている必要はない。なお、図示の例では導
電性凸部118上にカーボンナノチューブ122が複数
配設されているが、カーボンナノチューブ122は単数
としてもよい。
【0117】カーボンナノチューブ122は通常内部が
中空の円筒状に形成される。しかし、必要であれば、カ
ーボンナノチューブ122内、特にチューブの先端部内
に、図示の如く、導電性充填層124を配設することが
できる。充填層124は、Mo、Ta、W、Cr、S
i、Ni、LaB6 、AlN、GaN、グラファイト、
ダイヤモンド等の電子を放出することのできる導電性材
料から基本的に形成される。充填層124は、導電性材
料層116及び導電性凸部118と同一材料から形成す
ることも別の材料から形成することもできる。
中空の円筒状に形成される。しかし、必要であれば、カ
ーボンナノチューブ122内、特にチューブの先端部内
に、図示の如く、導電性充填層124を配設することが
できる。充填層124は、Mo、Ta、W、Cr、S
i、Ni、LaB6 、AlN、GaN、グラファイト、
ダイヤモンド等の電子を放出することのできる導電性材
料から基本的に形成される。充填層124は、導電性材
料層116及び導電性凸部118と同一材料から形成す
ることも別の材料から形成することもできる。
【0118】上記以外のカーボンナノチューブ122の
構造上の特徴及び調製方法は、前述のカーボンナノチュ
ーブ16と同様である。
構造上の特徴及び調製方法は、前述のカーボンナノチュ
ーブ16と同様である。
【0119】図13(a)〜(f)は図11(a)図示
の電界放出型冷陰極装置の製造方法を工程順に示す図で
ある。
の電界放出型冷陰極装置の製造方法を工程順に示す図で
ある。
【0120】先ず、例えば単結晶からなる基板の片側表
面に底部を尖らせた凹部を形成する。このような凹部を
形成する方法として、次のようなSi単結晶基板の異方
性エッチングを利用する方法を用いることができる。
面に底部を尖らせた凹部を形成する。このような凹部を
形成する方法として、次のようなSi単結晶基板の異方
性エッチングを利用する方法を用いることができる。
【0121】先ず、モールド基板となるp型で(10
0)結晶面方位のSi単結晶基板131上に厚さ0.1
μmのSiO2 熱酸化層132をドライ酸化法により形
成する。次に、熱酸化層132上にレジストをスピンコ
ート法により塗布し、レジスト層133を形成する(図
13(a))。
0)結晶面方位のSi単結晶基板131上に厚さ0.1
μmのSiO2 熱酸化層132をドライ酸化法により形
成する。次に、熱酸化層132上にレジストをスピンコ
ート法により塗布し、レジスト層133を形成する(図
13(a))。
【0122】次に、ステッパを用いて、マトリックス状
に配置された複数個の開口部134、例えば1μm角の
正方形開口部、が得られるように露光、現像等の処理を
施し、レジスト層133のパターニングを行う。そし
て、レジスト層133をマスクとして、NH4 F・HF
混合溶液により、SiO2 膜のエッチングを行なう(図
13(b))。
に配置された複数個の開口部134、例えば1μm角の
正方形開口部、が得られるように露光、現像等の処理を
施し、レジスト層133のパターニングを行う。そし
て、レジスト層133をマスクとして、NH4 F・HF
混合溶液により、SiO2 膜のエッチングを行なう(図
13(b))。
【0123】レジスト層133の除去後、30wt%の
KOH水溶液を用いて異方性エッチングを行い、深さ
0.71μmの凹部135をSi単結晶基板131上に
形成する。次に、NH4 F・HF混合溶液を用いて、S
iO2 酸化層を除去する。KOH水溶液によりエッチン
グされることにより、凹部135は(111)面からな
る4斜面により規定される逆ピラミッドの形状となる。
KOH水溶液を用いて異方性エッチングを行い、深さ
0.71μmの凹部135をSi単結晶基板131上に
形成する。次に、NH4 F・HF混合溶液を用いて、S
iO2 酸化層を除去する。KOH水溶液によりエッチン
グされることにより、凹部135は(111)面からな
る4斜面により規定される逆ピラミッドの形状となる。
【0124】なお、ここで、凹部135が形成されたS
i単結晶基板131をウエット酸化法により熱酸化し、
凹部135を含む全面にSiO2 熱酸化絶縁層を形成し
てもよい。SiO2 熱酸化絶縁層を形成することによ
り、凹部135を鋳型として形成される導電性凸部の先
端部をより尖鋭にすることができる。
i単結晶基板131をウエット酸化法により熱酸化し、
凹部135を含む全面にSiO2 熱酸化絶縁層を形成し
てもよい。SiO2 熱酸化絶縁層を形成することによ
り、凹部135を鋳型として形成される導電性凸部の先
端部をより尖鋭にすることができる。
【0125】次に、凹部135の底部にカーボンナノチ
ューブ136を配置する(図13(c))。ここでは、
例えば、前述の如く、アノード電極(炭素源)及びカソ
ード電極(収集部材)を用いる方法により析出させたカ
ーボンナノチューブを、エタノール中に浸漬して超音波
を印加することにより、カソード電極から分離すると共
にエタノール中に分散させる。次に、このエタノールの
懸濁液を凹部135内へ流し込んだ後、乾燥させれば、
凹部135の底部にカーボンナノチューブ136を配置
することができる。凹部135の外にカーボンナノチュ
ーブが付着しても、通常差支えないが、支障のある場合
には、パターニング後、有機溶剤で除去する。
ューブ136を配置する(図13(c))。ここでは、
例えば、前述の如く、アノード電極(炭素源)及びカソ
ード電極(収集部材)を用いる方法により析出させたカ
ーボンナノチューブを、エタノール中に浸漬して超音波
を印加することにより、カソード電極から分離すると共
にエタノール中に分散させる。次に、このエタノールの
懸濁液を凹部135内へ流し込んだ後、乾燥させれば、
凹部135の底部にカーボンナノチューブ136を配置
することができる。凹部135の外にカーボンナノチュ
ーブが付着しても、通常差支えないが、支障のある場合
には、パターニング後、有機溶剤で除去する。
【0126】凹部135の底部にカーボンナノチューブ
136を配置する別の方法として、基板131の近傍に
グラファイト電極を設け、凹部135の底部にカーボン
ナノチューブを析出させることも可能である。この場
合、カーボンナノチューブは、凹部の上側よりも底部に
析出しやすいので都合がよい。
136を配置する別の方法として、基板131の近傍に
グラファイト電極を設け、凹部135の底部にカーボン
ナノチューブを析出させることも可能である。この場
合、カーボンナノチューブは、凹部の上側よりも底部に
析出しやすいので都合がよい。
【0127】なお、以下の図13(d)〜(f)におい
ては、図を分かりやすくするため、カーボンナノチュー
ブ136の図示を省略してある。
ては、図を分かりやすくするため、カーボンナノチュー
ブ136の図示を省略してある。
【0128】次に、凹部135内を埋めるように、Si
単結晶基板131上にW等の導電性材料からなる導電性
材料層137を堆積する。導電性材料層137は、凹部
135が埋められると共に、凹部135以外の部分も一
様の厚さ、例えば2μmとなるように形成する。
単結晶基板131上にW等の導電性材料からなる導電性
材料層137を堆積する。導電性材料層137は、凹部
135が埋められると共に、凹部135以外の部分も一
様の厚さ、例えば2μmとなるように形成する。
【0129】この導電性材料層137の形成に際して、
複数のカーボンナノチューブが配設された底部には導電
性材料層137が完全に埋め込まれない。従って、基板
131から分離した後、導電性凸部の先端にカーボンナ
ノチューブが一部突出した状態が得られる。
複数のカーボンナノチューブが配設された底部には導電
性材料層137が完全に埋め込まれない。従って、基板
131から分離した後、導電性凸部の先端にカーボンナ
ノチューブが一部突出した状態が得られる。
【0130】更に、導電性材料層137上に、ITO
層、Ta等の導電性材料層138を同じくスパッタリン
グ法により、例えば厚さ1μmとなるように形成する
(図13(d))。なお、この導電性材料層138は導
電性材料層137の材質によっては省くことができ、そ
の場合には導電性材料層137がカソード電極層を兼ね
ることとなる。
層、Ta等の導電性材料層138を同じくスパッタリン
グ法により、例えば厚さ1μmとなるように形成する
(図13(d))。なお、この導電性材料層138は導
電性材料層137の材質によっては省くことができ、そ
の場合には導電性材料層137がカソード電極層を兼ね
ることとなる。
【0131】一方、支持基板となる、背面に厚さ0.4
μmのAl層142をコートしたパイレックスガラス基
板(厚さ1mm)141を用意する。そして、図13
(e)に示すように、ガラス基板141とSi単結晶基
板131とを導電性材料層137、138を介するよう
に接着する。この接着には、例えば、静電接着法を適用
することができる。静電装着法は、冷陰極装置の軽量化
や薄型化に寄与する。
μmのAl層142をコートしたパイレックスガラス基
板(厚さ1mm)141を用意する。そして、図13
(e)に示すように、ガラス基板141とSi単結晶基
板131とを導電性材料層137、138を介するよう
に接着する。この接着には、例えば、静電接着法を適用
することができる。静電装着法は、冷陰極装置の軽量化
や薄型化に寄与する。
【0132】次に、ガラス基板141背面のAl層14
2を、HNO3 ・CH3 COOH・HFの混酸溶液で除
去する。また、エチレンジアミン・ピロカテコール・ピ
ラジンから成る水溶液(エチレンジアミン:ピロカテコ
ール:ピラジン:水=75cc:12g:3mg:10
cc)でSi単結晶基板131をエッチング除去する。
このようにして、図13(f)に示すように、カーボン
ナノチューブ136(図示せず)及び導電性凸部143
を露出させる。
2を、HNO3 ・CH3 COOH・HFの混酸溶液で除
去する。また、エチレンジアミン・ピロカテコール・ピ
ラジンから成る水溶液(エチレンジアミン:ピロカテコ
ール:ピラジン:水=75cc:12g:3mg:10
cc)でSi単結晶基板131をエッチング除去する。
このようにして、図13(f)に示すように、カーボン
ナノチューブ136(図示せず)及び導電性凸部143
を露出させる。
【0133】もし、カーボンナノチューブ136内に充
填層124(図11(b)参照)を配設する場合は、導
電性凸部143を露出させた後、昇華した導電性材料を
カーボンナノチューブ136の上方から堆積させるか、
完成した構造物全体を溶融した導電性材料中に浸漬させ
ることにより形成することができる。代りに、カーボン
ナノチューブ136を凹部135内に配置する前の調製
時に、昇華した導電性材料をカーボンナノチューブ13
6の上方から堆積させるか、カーボンナノチューブ13
6を溶融した導電性材料中に浸漬させることにより形成
することもできる。
填層124(図11(b)参照)を配設する場合は、導
電性凸部143を露出させた後、昇華した導電性材料を
カーボンナノチューブ136の上方から堆積させるか、
完成した構造物全体を溶融した導電性材料中に浸漬させ
ることにより形成することができる。代りに、カーボン
ナノチューブ136を凹部135内に配置する前の調製
時に、昇華した導電性材料をカーボンナノチューブ13
6の上方から堆積させるか、カーボンナノチューブ13
6を溶融した導電性材料中に浸漬させることにより形成
することもできる。
【0134】図13(a)〜(f)図示の製造方法によ
り製造された図11(a)図示の電界放出型冷陰極装置
においては、エミッタ115の導電性凸部118(図1
3では符号143で指示)は、凹部135を鋳型として
形成されるため、その形状を引継いだピラミッド形状形
状となる。導電性凸部118の先端部には、複数のカー
ボンナノチューブ122(図13(a)〜(f)では符
号136で指示)が、部分的に導電性凸部118に埋設
された状態で支持される。
り製造された図11(a)図示の電界放出型冷陰極装置
においては、エミッタ115の導電性凸部118(図1
3では符号143で指示)は、凹部135を鋳型として
形成されるため、その形状を引継いだピラミッド形状形
状となる。導電性凸部118の先端部には、複数のカー
ボンナノチューブ122(図13(a)〜(f)では符
号136で指示)が、部分的に導電性凸部118に埋設
された状態で支持される。
【0135】なお、カーボンナノチューブ122を導電
性凸部118の先端部から大きく突出させたい場合は、
凹部135内にカーボンナノチューブを配置後、凹部1
35の表面にSiO2 層をスパッタリング法で堆積す
る。次に、導電層で裏打ちし、モールド基板除去後、S
iO2 層のみをNH4 F・HF混合溶液により除去す
る。これにより、除去されたSiO2 層の分だけ、導電
性凸部118からのカーボンナノチューブ122の突出
長さは大きくなる。
性凸部118の先端部から大きく突出させたい場合は、
凹部135内にカーボンナノチューブを配置後、凹部1
35の表面にSiO2 層をスパッタリング法で堆積す
る。次に、導電層で裏打ちし、モールド基板除去後、S
iO2 層のみをNH4 F・HF混合溶液により除去す
る。これにより、除去されたSiO2 層の分だけ、導電
性凸部118からのカーボンナノチューブ122の突出
長さは大きくなる。
【0136】図12は本発明の更に別の実施の形態に係
る電界放出型冷陰極装置を示す概略断面図である。
る電界放出型冷陰極装置を示す概略断面図である。
【0137】図12図示の実施の形態が図11(a)図
示の実施の形態と異なる点は、導電性材料層116上
に、絶縁膜126を介して、W等の導電性材料からなる
ゲート電極128が配設されることにある。ゲート電極
128は、エミッタ115、即ち導電性凸部118及び
カーボンナノチューブ122対して間隔をおいて対向す
る。
示の実施の形態と異なる点は、導電性材料層116上
に、絶縁膜126を介して、W等の導電性材料からなる
ゲート電極128が配設されることにある。ゲート電極
128は、エミッタ115、即ち導電性凸部118及び
カーボンナノチューブ122対して間隔をおいて対向す
る。
【0138】図14(a)〜(h)は図12図示の電界
放出型冷陰極装置の製造方法を工程順に示す図である。
放出型冷陰極装置の製造方法を工程順に示す図である。
【0139】先ず、図13(a)、(b)、(c)を参
照して述べたように、モールド基板となるp型で(10
0)結晶面方位のSi単結晶基板131に、(111)
面からなる4斜面により規定される逆ピラミッドの形状
の凹部135を形成する。次に、凹部135が形成され
たSi単結晶基板131をウエット酸化法により熱酸化
し、凹部135を含む全面にSiO2 熱酸化絶縁層15
1を形成する。この時、絶縁層151は、基板131の
(111)面、即ち、凹部135の側面において厚さ約
30nm程度となるようにする。Si単結晶の(10
0)面における熱酸化層の厚さは(111)面における
厚さと±10%以内で一致する。従って、(100)面
での酸化絶縁層の厚さから(111)面での厚さを見積
もることができる。
照して述べたように、モールド基板となるp型で(10
0)結晶面方位のSi単結晶基板131に、(111)
面からなる4斜面により規定される逆ピラミッドの形状
の凹部135を形成する。次に、凹部135が形成され
たSi単結晶基板131をウエット酸化法により熱酸化
し、凹部135を含む全面にSiO2 熱酸化絶縁層15
1を形成する。この時、絶縁層151は、基板131の
(111)面、即ち、凹部135の側面において厚さ約
30nm程度となるようにする。Si単結晶の(10
0)面における熱酸化層の厚さは(111)面における
厚さと±10%以内で一致する。従って、(100)面
での酸化絶縁層の厚さから(111)面での厚さを見積
もることができる。
【0140】絶縁層151形成後、前述のような方法
で、凹部135の底部にカーボンナノチューブ136を
配置する(図14(a))。なお、以下の図14(b)
〜(h)においては、図を分かりやすくするため、カー
ボンナノチューブ136の図示を省略してある。
で、凹部135の底部にカーボンナノチューブ136を
配置する(図14(a))。なお、以下の図14(b)
〜(h)においては、図を分かりやすくするため、カー
ボンナノチューブ136の図示を省略してある。
【0141】次に、図13(d)の工程と同様に、凹部
135内を埋めるように、Si単結晶基板131上にW
等の導電性材料からなる導電性材料層137を堆積す
る。更に、導電性材料層137上に、ITO層等の導電
性材料層138を同じくスパッタリング法により形成す
る(図14(b))。
135内を埋めるように、Si単結晶基板131上にW
等の導電性材料からなる導電性材料層137を堆積す
る。更に、導電性材料層137上に、ITO層等の導電
性材料層138を同じくスパッタリング法により形成す
る(図14(b))。
【0142】次に、図13(e)の工程と同様に、背面
に厚さ0.4μmのAl層142をコートしたパイレッ
クスガラス基板(厚さ1mm)141を、導電性材料層
137、138を介するようにSi単結晶基板131に
接着する(図14(c))。
に厚さ0.4μmのAl層142をコートしたパイレッ
クスガラス基板(厚さ1mm)141を、導電性材料層
137、138を介するようにSi単結晶基板131に
接着する(図14(c))。
【0143】次に、図13(f)の工程と同様に、ガラ
ス基板141背面のAl層142とSi単結晶基板13
1とをエッチング除去する。この様にして、ピラミッド
形状の導電性凸部152を覆うSiO2 熱酸化絶縁層1
51を露出させる。
ス基板141背面のAl層142とSi単結晶基板13
1とをエッチング除去する。この様にして、ピラミッド
形状の導電性凸部152を覆うSiO2 熱酸化絶縁層1
51を露出させる。
【0144】次に、ゲート電極となるW等の導電性材料
からなる導電性材料層153を、厚さ約0.5μmとな
るように、スパッタリング法により絶縁層151上に形
成する。その後、フォトレジストの層153をスピンコ
ート法により約0.9μm程度、即ち僅かにピラミッド
の先端が隠れる程度の厚さに塗布する(図14
(e))。
からなる導電性材料層153を、厚さ約0.5μmとな
るように、スパッタリング法により絶縁層151上に形
成する。その後、フォトレジストの層153をスピンコ
ート法により約0.9μm程度、即ち僅かにピラミッド
の先端が隠れる程度の厚さに塗布する(図14
(e))。
【0145】更に、酸素プラズマによるドライエッチン
グを行い、ピラミッド先端部が0.7μmほど現れるよ
うに、レジスト層154をエッチング除去する(図14
(f))。その後、反応性イオンエッチングにより、ピ
ラミッド先端部の導電性材料層153をエッチングし、
開口部155を形成する(図14(g))。
グを行い、ピラミッド先端部が0.7μmほど現れるよ
うに、レジスト層154をエッチング除去する(図14
(f))。その後、反応性イオンエッチングにより、ピ
ラミッド先端部の導電性材料層153をエッチングし、
開口部155を形成する(図14(g))。
【0146】レジスト層154を除去した後、NH4 F
・HF混合溶液を用いて、絶縁層151を選択的に除去
する。この様にして、図14(h)に示すように、ゲー
ト電極となる導電性材料層153の開口部155内で、
カーボンナノチューブ136(図示せず)及び導電性凸
部152を露出させる。
・HF混合溶液を用いて、絶縁層151を選択的に除去
する。この様にして、図14(h)に示すように、ゲー
ト電極となる導電性材料層153の開口部155内で、
カーボンナノチューブ136(図示せず)及び導電性凸
部152を露出させる。
【0147】図14(a)〜(h)図示の製造方法によ
り製造された図12図示の電界放出型冷陰極装置におい
ては、エミッタ115の導電性凸部118(図14
(a)〜(h)では符号152で指示)は、SiO2 熱
酸化絶縁層151の形成により尖鋭化された凹部135
を鋳型として形成されるため、その形状を引継いだ、先
端部が尖鋭なピラミッド形状となる。導電性凸部118
の先端部には、複数のカーボンナノチューブ122(図
14では符号136で指示)が、部分的に導電性凸部1
18に埋設された状態で支持される。また、エミッタ1
15、即ち導電性凸部118及びカーボンナノチューブ
122の周囲には、ゲート電極128が間隔をおいてこ
れらと対向するようになる。
り製造された図12図示の電界放出型冷陰極装置におい
ては、エミッタ115の導電性凸部118(図14
(a)〜(h)では符号152で指示)は、SiO2 熱
酸化絶縁層151の形成により尖鋭化された凹部135
を鋳型として形成されるため、その形状を引継いだ、先
端部が尖鋭なピラミッド形状となる。導電性凸部118
の先端部には、複数のカーボンナノチューブ122(図
14では符号136で指示)が、部分的に導電性凸部1
18に埋設された状態で支持される。また、エミッタ1
15、即ち導電性凸部118及びカーボンナノチューブ
122の周囲には、ゲート電極128が間隔をおいてこ
れらと対向するようになる。
【0148】図15は本発明の更に別の実施の形態に係
る電界放出型冷陰極装置の先端部を示す拡大概略図であ
る。この実施の形態は、カーボンナノチューブに代え、
フラーレン123を導電性凸部118上に配設したこと
を特徴とする。フラーレン123の構造上の特徴及び調
製方法は、前述のフラーレン17と同様である。
る電界放出型冷陰極装置の先端部を示す拡大概略図であ
る。この実施の形態は、カーボンナノチューブに代え、
フラーレン123を導電性凸部118上に配設したこと
を特徴とする。フラーレン123の構造上の特徴及び調
製方法は、前述のフラーレン17と同様である。
【0149】図15図示の構造は図11(a)及び図1
2図示の電界放出型冷陰極装置のいずれにも適用するこ
とができる。また、これら適用例の製造方法は、図13
(a)〜(f)及び図14(a)〜(h)図示の製造方
法を実質的にそのまま利用することができる。即ち、図
13(c)及び図14(a)図示の、凹部135の底部
にカーボンナノチューブを配置する工程において、カー
ボンナノチューブに代えてフラーレン123を配置する
という変更を行なうだけでよい。
2図示の電界放出型冷陰極装置のいずれにも適用するこ
とができる。また、これら適用例の製造方法は、図13
(a)〜(f)及び図14(a)〜(h)図示の製造方
法を実質的にそのまま利用することができる。即ち、図
13(c)及び図14(a)図示の、凹部135の底部
にカーボンナノチューブを配置する工程において、カー
ボンナノチューブに代えてフラーレン123を配置する
という変更を行なうだけでよい。
【0150】図16は本発明の更に別の実施の形態に係
る真空マイクロ装置の一例である平板型画像表示装置を
示す断面図である。
る真空マイクロ装置の一例である平板型画像表示装置を
示す断面図である。
【0151】図16図示の表示装置は、図12図示の電
界放出型冷陰極装置を利用して形成される。図16図示
の如く、ゲート電極128を構成する複数のゲートライ
ンが紙面に直角な方向に配列され、カソード配線層11
6を構成する複数のカソードラインが紙面に平行な方向
に配列される。各画素に対応して、複数のエミッタ11
5からなるエミッタ群がカソードライン上に配設され
る。
界放出型冷陰極装置を利用して形成される。図16図示
の如く、ゲート電極128を構成する複数のゲートライ
ンが紙面に直角な方向に配列され、カソード配線層11
6を構成する複数のカソードラインが紙面に平行な方向
に配列される。各画素に対応して、複数のエミッタ11
5からなるエミッタ群がカソードライン上に配設され
る。
【0152】ガラス製の支持基板112と対向するよう
にガラス製の対向基板172が配設され、両基板11
2、172間に真空放電空間173が形成される。両基
板112、172間の間隔は、周辺のフレーム及びスペ
ーサ174により維持される。支持基板112と対向す
る対向基板172の面上には、透明な共通電極即ちアノ
ード電極176と、蛍光体層178とが配設される。
にガラス製の対向基板172が配設され、両基板11
2、172間に真空放電空間173が形成される。両基
板112、172間の間隔は、周辺のフレーム及びスペ
ーサ174により維持される。支持基板112と対向す
る対向基板172の面上には、透明な共通電極即ちアノ
ード電極176と、蛍光体層178とが配設される。
【0153】この平板型画像表示装置においては、ゲー
トラインとカソードラインとを介して各画素におけるゲ
ート電極128とエミッタ115との間の電圧を任意に
設定することにより、画素の点灯及び点滅を選択するこ
とができる。即ち、画素の選択は、いわゆるマトリック
ス駆動により、例えば、ゲートラインを線順次に選択し
て所定の電位を付与するのに同期して、カソードライン
に選択信号である所定の電位を付与することにより行な
うことができる。
トラインとカソードラインとを介して各画素におけるゲ
ート電極128とエミッタ115との間の電圧を任意に
設定することにより、画素の点灯及び点滅を選択するこ
とができる。即ち、画素の選択は、いわゆるマトリック
ス駆動により、例えば、ゲートラインを線順次に選択し
て所定の電位を付与するのに同期して、カソードライン
に選択信号である所定の電位を付与することにより行な
うことができる。
【0154】ある1つのゲートラインとある1つのカソ
ードラインとが選択され、夫々所定の電位が付与された
時、そのゲートラインとカソードラインとの交点にある
エミッタ群のみが動作する。エミッタ群より放出された
電子は、アノード電極176に印加された電圧により引
かれ、選択されたエミッタ群に対応した位置の蛍光体層
178に達してこれを発光させる。
ードラインとが選択され、夫々所定の電位が付与された
時、そのゲートラインとカソードラインとの交点にある
エミッタ群のみが動作する。エミッタ群より放出された
電子は、アノード電極176に印加された電圧により引
かれ、選択されたエミッタ群に対応した位置の蛍光体層
178に達してこれを発光させる。
【0155】なお、図16図示の表示装置は、図12図
示の電界放出型冷陰極装置を利用して形成されるが、他
の実施の形態、例えばフラーレン123からなるエミッ
タ115を有する電界放出型冷陰極装置を利用した場合
でも、同様に表示装置を形成することができる。また、
これらの電界放出型冷陰極装置を利用して、電力変換装
置例えばパワースイッチング装置のような、表示装置以
外の真空マイクロ装置を形成することもできる。
示の電界放出型冷陰極装置を利用して形成されるが、他
の実施の形態、例えばフラーレン123からなるエミッ
タ115を有する電界放出型冷陰極装置を利用した場合
でも、同様に表示装置を形成することができる。また、
これらの電界放出型冷陰極装置を利用して、電力変換装
置例えばパワースイッチング装置のような、表示装置以
外の真空マイクロ装置を形成することもできる。
【0156】以上、本発明を添付の図面に示す実施の形
態を参照して述べたが、本発明は、その思想の範囲にお
いて、図示の実施の形態以外の種々態様で実施すること
が可能である。
態を参照して述べたが、本発明は、その思想の範囲にお
いて、図示の実施の形態以外の種々態様で実施すること
が可能である。
【0157】
【発明の効果】本発明によれば、カーボンナノチューブ
或いはフラーレンを用いてエミッタを形成するため、電
界放出特性が均一で且つ低電圧駆動が可能で電界放出効
率も高い電界放出型冷陰極装置及びその製造方法を提供
することができる。また、本発明によれば、高集積化が
容易で、生産性に富み、且つ同一形状の尖鋭なエミッタ
を多数形成可能な電界放出型冷陰極装置及びその製造方
法を提供することができる。特に、カーボンナノチュー
ブを用いた場合は、エミッタのアスペクト比を高くする
ことができる。
或いはフラーレンを用いてエミッタを形成するため、電
界放出特性が均一で且つ低電圧駆動が可能で電界放出効
率も高い電界放出型冷陰極装置及びその製造方法を提供
することができる。また、本発明によれば、高集積化が
容易で、生産性に富み、且つ同一形状の尖鋭なエミッタ
を多数形成可能な電界放出型冷陰極装置及びその製造方
法を提供することができる。特に、カーボンナノチュー
ブを用いた場合は、エミッタのアスペクト比を高くする
ことができる。
【図1】(a)、(b)は本発明の実施の形態に係る電
界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断面図。
界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断面図。
【図2】(a)〜(c)はカーボンナノチューブ及びフ
ラーレンの詳細を示す図。
ラーレンの詳細を示す図。
【図3】(a)、(b)は本発明の別の実施の形態に係
る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断面
図。
る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断面
図。
【図4】(a)〜(c)は本発明の更に別の実施の形態
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図。
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図。
【図5】(a)〜(c)は本発明の更に別の実施の形態
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図。
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図。
【図6】(a)〜(d)は本発明の更に別の実施の形態
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図。
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図。
【図7】(a)、(b)は、夫々、本発明の更に別の実
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を示す概略断面
図。
施の形態に係る電界放出型冷陰極装置を示す概略断面
図。
【図8】(a)〜(c)は本発明の更に別の実施の形態
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図、(d)はその変更例を示す概略断面図。
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図、(d)はその変更例を示す概略断面図。
【図9】(a)〜(c)は本発明の更に別の実施の形態
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図、(d)はその変更例を示す概略断面図。
に係る電界放出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断
面図、(d)はその変更例を示す概略断面図。
【図10】(a)、(b)は、夫々、本発明の更に別の
実施の形態に係る真空マイクロ装置の一例である平板型
画像表示装置を示す断面図。
実施の形態に係る真空マイクロ装置の一例である平板型
画像表示装置を示す断面図。
【図11】(a)、(b)は本発明の更に別の実施の形
態に係る電界放出型冷陰極装置を示す概略断面図とその
先端部を示す拡大概略図。
態に係る電界放出型冷陰極装置を示す概略断面図とその
先端部を示す拡大概略図。
【図12】本発明の更に別の実施の形態に係る電界放出
型冷陰極装置を示す概略断面図。
型冷陰極装置を示す概略断面図。
【図13】(a)〜(f)は図11(a)図示の電界放
出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断面図。
出型冷陰極装置を製造工程順に示す概略断面図。
【図14】(a)〜(h)は図12図示の電界放出型冷
陰極装置を製造工程順に示す概略断面図。
陰極装置を製造工程順に示す概略断面図。
【図15】本発明の更に別の実施の形態に係る電界放出
型冷陰極装置の先端部を示す拡大概略図。
型冷陰極装置の先端部を示す拡大概略図。
【図16】本発明の更に別の実施の形態に係る真空マイ
クロ装置の一例である平板型画像表示装置を示す断面
図。
クロ装置の一例である平板型画像表示装置を示す断面
図。
【図17】(a)〜(c)は従来の電界放出型冷陰極装
置を製造工程順に示す概略断面図。
置を製造工程順に示す概略断面図。
12…支持基板
14…エミッタ
16…カーボンチューブ
17…フラーレン
18…グラファイトシート
22…グラファイトシート
26…カーボンナノチューブ層
28…カソード配線層
32…充填層
34…導電性材料層
42…カソード電極(収集部材)
44…合成樹脂層
46…導電性材料層
52…絶縁層
54…ゲート電極
62…絶縁層
72…対向基板
73…真空放電空間
74…スペーサ
76…アノード電極
78…蛍光体層
82…アノード電極
112…支持基板
114…カソード配線層
115…エミッタ
116…導電性材料層
118…導電性凸部
122…カーボンナノチューブ
123…フラーレン
124…充填層
126…絶縁層
128…ゲート電極
131…Si単結晶基板(モールド基板)
135…凹部
136…カーボンナノチューブ
137、138…導電性材料層
141…ガラス基板
151…酸化絶縁膜
153…導電性材料層
154…レジスト層
155…開口部
172…対向基板
173…真空放電空間
174…スペーサ
176…アノード電極
178…蛍光体層
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−201275(JP,A)
特開 平7−192604(JP,A)
特開 平7−11520(JP,A)
特開 平7−254370(JP,A)
特開 平9−221309(JP,A)
特開 平6−227806(JP,A)
特開 平8−188406(JP,A)
特開 平6−331309(JP,A)
特表2000−500905(JP,A)
Walt A.de Heer,A
Carbon Nanotube Fi
eld−Emission Elect
ron Source,SCIENC
E,第270巻,第5239号,p.1179−
1180
遠藤守信,カーボンナノチューブの生
成、構造と物性,表面,第32巻,第5
号,p.277−283
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01J 1/304
H01J 9/02
Claims (17)
- 【請求項1】支持部材と、 前記支持部材上に配設され且つ電界放出効率を高めるよ
うにカーボンナノチューブを具備する電子を放出するた
めのエミッタと、 前記支持部材と協働して前記エミッタを包囲する真空放
電空間を形成する包囲部材と、 前記エミッタに対して間隔をおいて配設され且つ前記エ
ミッタとの間の電位差により前記エミッタから電子が放
出されるように配設された引出し電極と、 を具備し、 前記カーボンナノチューブは、炭素の6員環の連なりか
らなるグラファイトシートを、0.426nmの周期を
有する方向において、円筒状に巻いた構造を有すること
と、 前記エミッタは前記支持部材に支持された導電性凸部を
具備し、前記カーボンナノチューブは前記導電性凸部の
先端部に支持されることと、 を特徴とする真空マイクロ装置。 - 【請求項2】支持部材と、 前記支持部材上に配設され且つ電界放出効率を高めるよ
うにカーボンナノチューブを具備する電子を放出するた
めのエミッタと、 前記支持部材と協働して前記エミッタを包囲する真空放
電空間を形成する包囲部材と、 前記エミッタに対して間隔をおいて配設され且つ前記エ
ミッタとの間の電位差により前記エミッタから電子が放
出されるように配設された引出し電極と、 を具備し、 前記カーボンナノチューブは、炭素の6員環の連なりか
らなるグラファイトシートを、0.738nmの周期を
有する方向において、円筒状に巻いた構造を有すること
と、 前記エミッタは前記支持部材に支持された導電性凸部を
具備し、前記カーボンナノチューブは前記導電性凸部の
先端部に支持されることと、 を特徴とする真空マイクロ装置。 - 【請求項3】前記エミッタが複数のカーボンナノチュー
ブを具備することを特徴とする請求項1または2に記載
の真空マイクロ装置。 - 【請求項4】前記支持部材上に配設されたカソード配線
層を更に具備し、前記エミッタは前記カソード配線層上
に配設されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
かに記載の真空マイクロ装置。 - 【請求項5】前記カソード配線層はMo、Ta、W、C
r、Ni、Cuからなる群から選択された材料から形成
されることを特徴とする請求項4に記載の真空マイクロ
装置。 - 【請求項6】前記カーボンナノチューブは部分的に前記
導電性凸部に埋設されることを特徴とする請求項1乃至
5のいずれかに記載の真空マイクロ装置。 - 【請求項7】前記導電性凸部はMo、Ta、W、Cr、
Ni、Si、LaB6 、AlN、GaN、グラファイ
ト、ダイヤモンドからなる群から選択された材料から形
成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに
記載の真空マイクロ装置。 - 【請求項8】前記支持部材は合成樹脂から形成されるこ
とを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の真空
マイクロ装置。 - 【請求項9】前記エミッタは複数のカーボンナノチュー
ブを具備し、それ等の70%以上は30nm以下の直径
を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに
記載の真空マイクロ装置。 - 【請求項10】前記カーボンナノチューブの端部は炭素
の5員環、6員環、7員環を含むグラファイトシートに
より閉じられていることを特徴とする請求項1乃至9の
いずれかに記載の真空マイクロ装置。 - 【請求項11】前記エミッタを形成する前記カーボンナ
ノチューブにおいて、底部の直径に対する高さを表すア
スペクト比は、3以上で1×106 以下であることを特
徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の真空マイ
クロ装置。 - 【請求項12】前記アスペクト比は、3以上で1×10
3 以下であることを特徴とする請求項11に記載の真空
マイクロ装置。 - 【請求項13】前記カーボンナノチューブ内に配設され
た、電子を放出することのできる導電性充填層を更に具
備することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに
記載の真空マイクロ装置。 - 【請求項14】前記充填層がMo、Ta、W、Cr、N
i、Si、LaB6 、AlN、GaN、グラファイト、
ダイヤモンドからなる群から選択された材料から形成さ
れることを特徴とする請求項13に記載の真空マイクロ
装置。 - 【請求項15】前記引出し電極は前記支持部材に支持さ
れたゲート電極からなることを特徴とする請求項1乃至
14のいずれかに記載の真空マイクロ装置。 - 【請求項16】前記エミッタと対向する位置で前記包囲
部材上に配設されたアノード電極を更に具備することを
特徴とする請求項15に記載の真空マイクロ装置。 - 【請求項17】前記引出し電極は前記エミッタと対向す
る位置で前記包囲部材上に配設されたアノード電極から
なることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記
載の真空マイクロ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24909697A JP3421549B2 (ja) | 1996-09-18 | 1997-09-12 | 真空マイクロ装置 |
Applications Claiming Priority (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24643696 | 1996-09-18 | ||
| JP24644096 | 1996-09-18 | ||
| JP8-246436 | 1996-09-18 | ||
| JP8-246440 | 1996-09-18 | ||
| JP24909697A JP3421549B2 (ja) | 1996-09-18 | 1997-09-12 | 真空マイクロ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10149760A JPH10149760A (ja) | 1998-06-02 |
| JP3421549B2 true JP3421549B2 (ja) | 2003-06-30 |
Family
ID=27333467
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24909697A Expired - Fee Related JP3421549B2 (ja) | 1996-09-18 | 1997-09-12 | 真空マイクロ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3421549B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7169437B1 (en) | 2001-11-13 | 2007-01-30 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force | Method of coating an anode/collector with carbon nanotubes |
| WO2007116706A1 (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-18 | Hitachi Zosen Corporation | カーボンナノチューブを用いた導電性材料、その製造方法、およびそれを利用した電気二重層キャパシタ |
Families Citing this family (46)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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