JP3405591B2 - 有害有機塩素系化合物の分解処理方法 - Google Patents
有害有機塩素系化合物の分解処理方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有害有機塩素系化合物の
分解処理方法に関する。
分解処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリ塩化ビフェニル(PCB),ダイオ
キシン,六塩化ベンゼン(BHC),またはクロロフェ
ノタン(DDT)等の有機塩素系化合物は、一般に化学
的に非常に安定な化合物であって、水,酸,アルカリ等
によっては化学的に分解されないだけでなく、熱的にも
かなりの高温でもほとんど分解しない。
キシン,六塩化ベンゼン(BHC),またはクロロフェ
ノタン(DDT)等の有機塩素系化合物は、一般に化学
的に非常に安定な化合物であって、水,酸,アルカリ等
によっては化学的に分解されないだけでなく、熱的にも
かなりの高温でもほとんど分解しない。
【0003】なかでもPCBは電気絶縁性に優れ、油に
非常に溶けやすいといった優れた性質があるために、電
気機器類の絶縁油や、熱媒体,複写紙等に広く使用され
てきた。また、BHC,DDT等も一時は農薬として非
常に多く用いられていた。
非常に溶けやすいといった優れた性質があるために、電
気機器類の絶縁油や、熱媒体,複写紙等に広く使用され
てきた。また、BHC,DDT等も一時は農薬として非
常に多く用いられていた。
【0004】しかし、これらの化合物はいずれも極めて
強い発癌性や変異現性を有し、また生体内に取り込まれ
た場合には体外に排出されずそのまま蓄積されるという
性質がある。
強い発癌性や変異現性を有し、また生体内に取り込まれ
た場合には体外に排出されずそのまま蓄積されるという
性質がある。
【0005】上述のような問題点があるため、これらの
有害有機塩素系化合物を安定な媒体内に封じ込めて外部
へ漏れ出さないようにするか、または他の無害な化合物
に分解するかのいずれかの処理を行うことが求められて
いる。
有害有機塩素系化合物を安定な媒体内に封じ込めて外部
へ漏れ出さないようにするか、または他の無害な化合物
に分解するかのいずれかの処理を行うことが求められて
いる。
【0006】有害有機塩素系化合物を無害化合物へ分解
処理するための具体的な技術としては、例えば有害有機
塩素系化合物がPCBである場合に、以下に示すような
公知例がある。 (1)空気中で1300℃以上程度の高温下で熱分解・焼却
する方法(奈良 洋:産業公害 11(3),221(1975)
等)。 (2)硫黄と混ぜ合わせて加熱処理することでフェニレ
ンスルフィド樹脂化する方法(米国特許:第 3354129号
明細書(1967))。 (3)300 ℃、 100〜200atm程度の高温・高圧の下でア
ルカリ水溶液により加水分解する方法(水熱分解法)
(山崎 他:高知大学水熱化学実験所報告 1(1),
1;(4) ,22(1973))。 (4)アルカリ性溶液中で紫外線などの光や、γ線など
の電離放射線の照射によって脱塩素化分解する方法(光
分解法)(砂田:原子力工業 16(11),68(1970)篠崎
他:特開昭49−109351号(特公昭 52-47457号)等)。 (5)活性汚泥や大腸菌等の細菌により分解する方法
(微生物分解法)(喜多村他:日本衛生学雑誌 28
(1),85(1973))。
処理するための具体的な技術としては、例えば有害有機
塩素系化合物がPCBである場合に、以下に示すような
公知例がある。 (1)空気中で1300℃以上程度の高温下で熱分解・焼却
する方法(奈良 洋:産業公害 11(3),221(1975)
等)。 (2)硫黄と混ぜ合わせて加熱処理することでフェニレ
ンスルフィド樹脂化する方法(米国特許:第 3354129号
明細書(1967))。 (3)300 ℃、 100〜200atm程度の高温・高圧の下でア
ルカリ水溶液により加水分解する方法(水熱分解法)
(山崎 他:高知大学水熱化学実験所報告 1(1),
1;(4) ,22(1973))。 (4)アルカリ性溶液中で紫外線などの光や、γ線など
の電離放射線の照射によって脱塩素化分解する方法(光
分解法)(砂田:原子力工業 16(11),68(1970)篠崎
他:特開昭49−109351号(特公昭 52-47457号)等)。 (5)活性汚泥や大腸菌等の細菌により分解する方法
(微生物分解法)(喜多村他:日本衛生学雑誌 28
(1),85(1973))。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来の処理方
法はいずれも以下に述べるような課題がある。 1.封じ込め処理法の課題 安定な媒体内に封じ込めて外部へ漏れ出さないようにす
る処理方法の場合、これらの有害有機塩素系化合物をと
りあえず一時的に環境から隔離することはできるが、化
合物自体はその毒性と共に永久的にそのまま残っている
わけであるから、有効な解決策とは言えない。
法はいずれも以下に述べるような課題がある。 1.封じ込め処理法の課題 安定な媒体内に封じ込めて外部へ漏れ出さないようにす
る処理方法の場合、これらの有害有機塩素系化合物をと
りあえず一時的に環境から隔離することはできるが、化
合物自体はその毒性と共に永久的にそのまま残っている
わけであるから、有効な解決策とは言えない。
【0008】2.分解処理法の課題
(1)高温熱分解・焼却法
分解処理法の中で最も広く行われ、ほぼ 100%までの分
解処理が可能であることが知られている。しかしこれは
開放系での処理方法のため、排ガスや廃水中に、未分解
残存有害有機塩素系化合物が排出されたり、さらには高
温下で空気中の酸素と化合してダイオキシン類等の元の
有害塩素系化合物よりもさらに強い毒性を有する化合物
が副生したりするという課題がある。したがって、以前
は実際の処理に用いられたこともあるが、現在では認め
られていない。
解処理が可能であることが知られている。しかしこれは
開放系での処理方法のため、排ガスや廃水中に、未分解
残存有害有機塩素系化合物が排出されたり、さらには高
温下で空気中の酸素と化合してダイオキシン類等の元の
有害塩素系化合物よりもさらに強い毒性を有する化合物
が副生したりするという課題がある。したがって、以前
は実際の処理に用いられたこともあるが、現在では認め
られていない。
【0009】(2)フェニレンスルフィド樹脂化法
得られた樹脂が無害であるか否かが確認されていず、ま
たPCBの一部は樹脂化せずに残存する、さらには
(1)と同様にダイオキシン類等が副生したりするとい
う問題点がある。
たPCBの一部は樹脂化せずに残存する、さらには
(1)と同様にダイオキシン類等が副生したりするとい
う問題点がある。
【0010】(3)水熱分解法
分解反応は完全に進行するが分解生成のフェノール系化
合物やエーテル系化合物の無害性についてはなお疑問の
余地が残されている。これが確認されない限りは実際の
適用は困難である。
合物やエーテル系化合物の無害性についてはなお疑問の
余地が残されている。これが確認されない限りは実際の
適用は困難である。
【0011】(4)光分解法
数多くの分解研究がなされ様々な分解条件が提案されて
いるが、いずれの場合でも完全な分解(脱塩素化)は事
実上不可能で必ず未分解物が残存する。しかしこの未分
解物をどう処理するかについては検討がなされておら
ず、未分解物を含むままでは環境中へ排出できない以
上、実際の適用は不可能である。
いるが、いずれの場合でも完全な分解(脱塩素化)は事
実上不可能で必ず未分解物が残存する。しかしこの未分
解物をどう処理するかについては検討がなされておら
ず、未分解物を含むままでは環境中へ排出できない以
上、実際の適用は不可能である。
【0012】(5)微生物分解法
幾つかの異なる微生物を用いる方法についての発表が行
われているが、分解率はいずれも50〜60%程度しか得ら
れない。特に塩素数の多い化合物の場合程分解が困難な
ことが明らかになっている。したがって実際に適用でき
るプロセスとは言えない。
われているが、分解率はいずれも50〜60%程度しか得ら
れない。特に塩素数の多い化合物の場合程分解が困難な
ことが明らかになっている。したがって実際に適用でき
るプロセスとは言えない。
【0013】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、有害化合物を一切環境中に排出することなし
に閉鎖系の内で無害化合物化することができる有害有機
塩素系化合物の分解処理方法、特に分解処理後も未分解
化合物が残存する場合に適用する有害有機塩素系化合物
の分解処理方法を提供することを目的とする。
たもので、有害化合物を一切環境中に排出することなし
に閉鎖系の内で無害化合物化することができる有害有機
塩素系化合物の分解処理方法、特に分解処理後も未分解
化合物が残存する場合に適用する有害有機塩素系化合物
の分解処理方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は有害有機塩素系
化合物をアルカリ性アルコール溶液中での光照射または
放射線照射によって分解・脱塩素化処理する工程と、こ
の分解・脱塩素化処理工程後も未分解で残存している有
害有機塩素系化合物を分解生成非塩素系化合物から分離
する工程と、この分離した未分解残存有害有機塩素系化
合物を再び前記分解・脱塩素化処理工程に戻して分解さ
せる工程と、前記未分解で残存している有害有機塩素系
化合物を分解生成非塩素系化合物から分離する工程に先
立って、分解液中に含まれるアルコールを分離除去する
アルコール分離除去工程とを有することを特徴とする。
化合物をアルカリ性アルコール溶液中での光照射または
放射線照射によって分解・脱塩素化処理する工程と、こ
の分解・脱塩素化処理工程後も未分解で残存している有
害有機塩素系化合物を分解生成非塩素系化合物から分離
する工程と、この分離した未分解残存有害有機塩素系化
合物を再び前記分解・脱塩素化処理工程に戻して分解さ
せる工程と、前記未分解で残存している有害有機塩素系
化合物を分解生成非塩素系化合物から分離する工程に先
立って、分解液中に含まれるアルコールを分離除去する
アルコール分離除去工程とを有することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明においては、有害有機塩素系化合物は、
例えばアルカリ性アルコール溶液中で紫外線ランプ光,
紫外線レーザー光,或いはγ線等の放射線の中のいずれ
か単独を、またはこれらの中の幾種類かを合わせて照射
することによって、容易にその大半が分解・脱塩素化さ
れて非塩素系化合物に変えられる。
例えばアルカリ性アルコール溶液中で紫外線ランプ光,
紫外線レーザー光,或いはγ線等の放射線の中のいずれ
か単独を、またはこれらの中の幾種類かを合わせて照射
することによって、容易にその大半が分解・脱塩素化さ
れて非塩素系化合物に変えられる。
【0016】この分解・脱塩素化処理を行った後で残存
している少量の未分解物は、例えば蒸留法,溶液化した
後での再晶出法,ゾーンメルティング法等の溶融精製
法,等の各技術を単独で、或いはその中の任意の複数の
技術を組合わせて用いることによって、分解生成非塩素
系化合物から分解することができる。
している少量の未分解物は、例えば蒸留法,溶液化した
後での再晶出法,ゾーンメルティング法等の溶融精製
法,等の各技術を単独で、或いはその中の任意の複数の
技術を組合わせて用いることによって、分解生成非塩素
系化合物から分解することができる。
【0017】なお、未分解で残存している有害有機塩素
系化合物を分解生成非塩素系化合物から分離する工程の
前に、必要に応じて、溶媒として用いたアルコールを分
離除去するための工程や、有害有機塩素系化合物から脱
離した塩素原子とアルカリとの反応により生成した塩化
ナトリウム等の無機塩化物や、或いは分解反応の際に余
剰に用いて消費されずに残ったアルカリを除去するため
の工程を設けることもできる。
系化合物を分解生成非塩素系化合物から分離する工程の
前に、必要に応じて、溶媒として用いたアルコールを分
離除去するための工程や、有害有機塩素系化合物から脱
離した塩素原子とアルカリとの反応により生成した塩化
ナトリウム等の無機塩化物や、或いは分解反応の際に余
剰に用いて消費されずに残ったアルカリを除去するため
の工程を設けることもできる。
【0018】このアルコールを分離除去するための工程
では、例えば蒸留法や浸透気化法(パーベーパレション
法)等の膜分離法等の技術を用いることができる。また
塩化ナトリウム等の無機塩化物や余剰のアルカリは、元
の有害有機塩素系化合物やその分解生成化合物から水や
アルコール等の有機溶媒に対する溶解性の違いに基づい
て容易に分離することもできるであろう。分離除去した
溶媒アルコールは焼却などの廃棄処分をすることも可能
であるが、回収して精製し再使用する。
では、例えば蒸留法や浸透気化法(パーベーパレション
法)等の膜分離法等の技術を用いることができる。また
塩化ナトリウム等の無機塩化物や余剰のアルカリは、元
の有害有機塩素系化合物やその分解生成化合物から水や
アルコール等の有機溶媒に対する溶解性の違いに基づい
て容易に分離することもできるであろう。分離除去した
溶媒アルコールは焼却などの廃棄処分をすることも可能
であるが、回収して精製し再使用する。
【0019】上述のようにして分解生成非塩素系化合物
から分離・回収された未分解残存有害有機塩素系化合物
を、再び最初の分解・脱塩素化工程へ戻してやれば、有
害有機塩素系化合物は閉鎖系ループ内を何度も繰り返し
て循環するだけであって、系害には排出されずに最終的
に完全に分解させることが可能になる。
から分離・回収された未分解残存有害有機塩素系化合物
を、再び最初の分解・脱塩素化工程へ戻してやれば、有
害有機塩素系化合物は閉鎖系ループ内を何度も繰り返し
て循環するだけであって、系害には排出されずに最終的
に完全に分解させることが可能になる。
【0020】なお、この最初の分解・脱塩素化工程へ戻
す未分解残存有害有機塩素系化合物は純粋である必要は
なく、分解工程で支障がない濃度範囲までの分解生成非
塩素系化合物を含んでいても構わない。また、分解方法
についても、必ずしも最初の分解処理方法と同じである
必要はなく、例えば最初に光分解法を用い、次には放射
線分解法を用いることも可能である。
す未分解残存有害有機塩素系化合物は純粋である必要は
なく、分解工程で支障がない濃度範囲までの分解生成非
塩素系化合物を含んでいても構わない。また、分解方法
についても、必ずしも最初の分解処理方法と同じである
必要はなく、例えば最初に光分解法を用い、次には放射
線分解法を用いることも可能である。
【0021】一方、未分解残存有害有機塩素系化合物を
分離・回収した後の有害物を含まない分解生成塩素系化
合物は、一般の産業廃棄物と同様に焼却や埋立て等の処
分を行うことが可能である。
分離・回収した後の有害物を含まない分解生成塩素系化
合物は、一般の産業廃棄物と同様に焼却や埋立て等の処
分を行うことが可能である。
【0022】
【実施例】本発明に係る有害有機塩素系化合物の分解処
理方法の実施例を図1および図2により説明する。な
お、以下の実施例では有害有機塩素系化合物としてPC
Bを用いた場合の例について述べるが、本発明は必ずし
もPCBの場合のみに限定されるものではなく、例え
ば、ダイオキシン,BHC,DDT等の有機塩素系化合
物にも適用できる。
理方法の実施例を図1および図2により説明する。な
お、以下の実施例では有害有機塩素系化合物としてPC
Bを用いた場合の例について述べるが、本発明は必ずし
もPCBの場合のみに限定されるものではなく、例え
ば、ダイオキシン,BHC,DDT等の有機塩素系化合
物にも適用できる。
【0023】図1はPCBの分解処理プロセスフロー図
で、図2はPCB分解後処理プロセスでのマテリアルバ
ランスを示している。図1中のIPAとは2-プロパノー
ルで、保管PCBとは分解処理するPCBのことであ
る。
で、図2はPCB分解後処理プロセスでのマテリアルバ
ランスを示している。図1中のIPAとは2-プロパノー
ルで、保管PCBとは分解処理するPCBのことであ
る。
【0024】(実施例1)図1および図2に示すよう
に、ポリ塩化ビフェニル(PCB) 12.3 kgと水酸化ナ
トリウム(NaOH)8.42kgとを2-プロパノール(IP
A)13.3m3 に溶かして溶液とする。この溶液に波長 2
48nmのKrFエキシマレーザー光を約 100J相当のエネ
ルギーになるまでの時間だけ照射して分解反応を行った
(PCB光分解)。
に、ポリ塩化ビフェニル(PCB) 12.3 kgと水酸化ナ
トリウム(NaOH)8.42kgとを2-プロパノール(IP
A)13.3m3 に溶かして溶液とする。この溶液に波長 2
48nmのKrFエキシマレーザー光を約 100J相当のエネ
ルギーになるまでの時間だけ照射して分解反応を行った
(PCB光分解)。
【0025】照射後の分解液中には分解成分ビフェニル
が5.83kg,未分解残留PCBが1.23kg(当初投入量の10
%相当量、分解率にすると90%),水酸化ナトリウムが
中和されて生成した塩化ナトリウムが 8.9kg,消費され
ずに残った余剰水酸化ナトリウムが 2.3kgそれぞれ含ま
れている。この分解液から先ず溶媒の2-プロパノール1
3.3m3 を加熱蒸発させることによって除去し、蒸発し
た2-プロパノールは凝縮させて回収した。
が5.83kg,未分解残留PCBが1.23kg(当初投入量の10
%相当量、分解率にすると90%),水酸化ナトリウムが
中和されて生成した塩化ナトリウムが 8.9kg,消費され
ずに残った余剰水酸化ナトリウムが 2.3kgそれぞれ含ま
れている。この分解液から先ず溶媒の2-プロパノール1
3.3m3 を加熱蒸発させることによって除去し、蒸発し
た2-プロパノールは凝縮させて回収した。
【0026】次にこの2-プロパノールを除去した後に残
った混合物に水と塩酸とを加え、余剰の水酸化ナトリウ
ムを中和して塩化ナトリウム(Nacl)化するととも
に、これを水溶液化し、遠心分離を行うと水に不溶な有
機成分と分離し、PCBとビフェニルの混合物だけにし
た。この混合物(合計7.06kg,PCB:90%+ビフェニ
ル:10%)を理論段数25段の蒸留塔を用い、還流比5の
条件の下で行った。
った混合物に水と塩酸とを加え、余剰の水酸化ナトリウ
ムを中和して塩化ナトリウム(Nacl)化するととも
に、これを水溶液化し、遠心分離を行うと水に不溶な有
機成分と分離し、PCBとビフェニルの混合物だけにし
た。この混合物(合計7.06kg,PCB:90%+ビフェニ
ル:10%)を理論段数25段の蒸留塔を用い、還流比5の
条件の下で行った。
【0027】その結果、塔頂からはPCB 0.1%相当を
含むビフェニル主体の混合物6.26kg(PCB6.26g+ビ
フェニル6.25kg)が、または塔底からはPCB 720g+
ビフェニル80gの混合物が各々留出・回収された。
含むビフェニル主体の混合物6.26kg(PCB6.26g+ビ
フェニル6.25kg)が、または塔底からはPCB 720g+
ビフェニル80gの混合物が各々留出・回収された。
【0028】ここで、蒸留分離したPCB主体の塔底留
出混合物を、先に蒸留分離して回収した2-プロパノール
13.3m3 に再び溶かし、ここに新たにPCB11.5kgと水
酸化ナトリウム8.42kgとを加えて溶かした後、光反応工
程に戻して先と同じ条件の下でレーザー光を照射し、P
CBの分解を行った。
出混合物を、先に蒸留分離して回収した2-プロパノール
13.3m3 に再び溶かし、ここに新たにPCB11.5kgと水
酸化ナトリウム8.42kgとを加えて溶かした後、光反応工
程に戻して先と同じ条件の下でレーザー光を照射し、P
CBの分解を行った。
【0029】一方、その中にPCB 0.1%相当量を含む
ビフェニル主体の塔頂留出混合物6.26kgは、ここからさ
らにPCBを分離してビフェニルを精製するために、全
部で10回分の光分解反応液から上述のようにして分離し
たビフェニル99.9%の混合物を合わせて62.6kg分を冷却
して棒状に結晶化させた後ゾーンメルティング法による
精製を行った。
ビフェニル主体の塔頂留出混合物6.26kgは、ここからさ
らにPCBを分離してビフェニルを精製するために、全
部で10回分の光分解反応液から上述のようにして分離し
たビフェニル99.9%の混合物を合わせて62.6kg分を冷却
して棒状に結晶化させた後ゾーンメルティング法による
精製を行った。
【0030】棒状結晶体の上端部から下端部へと結晶体
の全長の1/10の幅をもった加熱体をゆっくりと動かして
いった。本操作を20回繰り返した後で、全体の長さの下
端から1/10に相当する長さの部分(6.26kg)を分離する
と、ここに含まれているPCBは31.3mgであり、ビフェ
ニル中での濃度として5ppm にまで低下している。
の全長の1/10の幅をもった加熱体をゆっくりと動かして
いった。本操作を20回繰り返した後で、全体の長さの下
端から1/10に相当する長さの部分(6.26kg)を分離する
と、ここに含まれているPCBは31.3mgであり、ビフェ
ニル中での濃度として5ppm にまで低下している。
【0031】逆に、棒状結晶体の上端部にはPCBが濃
縮されていて、全体長さの約 1/260に相当する部分の 2
43gを分離すると、そのPCB含有量は2.43g(濃度で
は11%に相当)になっている。これを、レーザー分解
後の反応液から溶媒および無機塩を分離・除去した後の
PCB/ビフェニルの混合物と一緒にして、再度蒸留分
離を行った。
縮されていて、全体長さの約 1/260に相当する部分の 2
43gを分離すると、そのPCB含有量は2.43g(濃度で
は11%に相当)になっている。これを、レーザー分解
後の反応液から溶媒および無機塩を分離・除去した後の
PCB/ビフェニルの混合物と一緒にして、再度蒸留分
離を行った。
【0032】(実施例2)実施例1と同じ組成の溶液
に、今度は波長 248nm付近を中心とする範囲の波長を有
するKrFエキシマランプ光を照射して分解反応を行っ
た。照射後の溶液中には分解生成ビフェニルが5.83kg,
未分解残留PCBが1.23kg(当初投入量の10%相当量、
分解率にすると90%)、水酸化ナトリウムが中和されて
生成した塩化ナトリウムが 8.9kg,消費されずに残った
余剰水酸化ナトリウムが 2.3kgそれぞれ含まれている。
この分解液から先ず溶媒の2-プロパノール13.3m3 を浸
透膜を介して蒸発させて除去し、蒸発した2-プロパノー
ルは凝縮させて回収した。
に、今度は波長 248nm付近を中心とする範囲の波長を有
するKrFエキシマランプ光を照射して分解反応を行っ
た。照射後の溶液中には分解生成ビフェニルが5.83kg,
未分解残留PCBが1.23kg(当初投入量の10%相当量、
分解率にすると90%)、水酸化ナトリウムが中和されて
生成した塩化ナトリウムが 8.9kg,消費されずに残った
余剰水酸化ナトリウムが 2.3kgそれぞれ含まれている。
この分解液から先ず溶媒の2-プロパノール13.3m3 を浸
透膜を介して蒸発させて除去し、蒸発した2-プロパノー
ルは凝縮させて回収した。
【0033】次にこの2-プロパノールを除去した後に残
った混合物に水と塩酸とを加え、余剰の水酸化ナトリウ
ムを中和して塩化ナトリウム化するとともに、これを水
溶液化し、遠心分離を行うと水に不溶な有機成分と分離
し、PCBとビフェニルの混合物だけにした。この混合
物(合計7.06kg,PCB:90%+ビフェニル:10%)を
理論段数63段の蒸留塔を用い、還流比4の条件の下で蒸
留を行った。
った混合物に水と塩酸とを加え、余剰の水酸化ナトリウ
ムを中和して塩化ナトリウム化するとともに、これを水
溶液化し、遠心分離を行うと水に不溶な有機成分と分離
し、PCBとビフェニルの混合物だけにした。この混合
物(合計7.06kg,PCB:90%+ビフェニル:10%)を
理論段数63段の蒸留塔を用い、還流比4の条件の下で蒸
留を行った。
【0034】その結果、塔頂からはPCBを 10ppm相当
量だけ(6.26mg)しか含まないビフェニル主体の混合物
6.26kgが、一方塔底からは逆にビフェニルを 10ppm相当
量(8mg)だけしか含まないPCB主体の混合物800gが
各々留出・回収された。
量だけ(6.26mg)しか含まないビフェニル主体の混合物
6.26kgが、一方塔底からは逆にビフェニルを 10ppm相当
量(8mg)だけしか含まないPCB主体の混合物800gが
各々留出・回収された。
【0035】ここで、蒸留分離したPCB主体の塔底留
出混合物を、先に蒸留分離して回収した2-プロパノール
13.3m3 に再び溶かし、ここに新たにPCB11.5kgと水
酸化ナトリウム8.42kgとを加えて溶かした後、光反応工
程に戻して先と同じ条件の下でランプ光を照射し、PC
Bの分解を行った。
出混合物を、先に蒸留分離して回収した2-プロパノール
13.3m3 に再び溶かし、ここに新たにPCB11.5kgと水
酸化ナトリウム8.42kgとを加えて溶かした後、光反応工
程に戻して先と同じ条件の下でランプ光を照射し、PC
Bの分解を行った。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、PCB等の有害有機塩
素系化合物を環境中に排出することなく、閉鎖系内で処
理して系外に排出することなく、無害の非塩素系化合物
にまで、完全に分解・無害化させることが可能である。
素系化合物を環境中に排出することなく、閉鎖系内で処
理して系外に排出することなく、無害の非塩素系化合物
にまで、完全に分解・無害化させることが可能である。
【図1】本発明方法に係る実施例を説明するためのPC
B分解処理プロセスフロー図。
B分解処理プロセスフロー図。
【図2】本発明方法に係る実施例において、PCBの分
解後処理プロセスのマテリアルバランスを示すブロック
図。
解後処理プロセスのマテリアルバランスを示すブロック
図。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 島田 秀樹
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地
株式会社東芝 横浜事業所内
(72)発明者 田嶋 直樹
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地
株式会社東芝 横浜事業所内
(56)参考文献 特開 平5−277205(JP,A)
特開 平5−192421(JP,A)
特開 昭49−109351(JP,A)
特開 昭63−46178(JP,A)
特開 平4−112842(JP,A)
特開 平7−213643(JP,A)
特開 平4−293517(JP,A)
国際公開94/014731(WO,A1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A62D 3/00
B01J 19/12
C07B 35/06
Claims (12)
- 【請求項1】 有害有機塩素系化合物をアルカリ性アル
コール溶液中での光照射または放射線照射によって分解
・脱塩素化処理する工程と、この分解・脱塩素化処理工
程後も未分解で残存している有害有機塩素系化合物を分
解生成非塩素系化合物から分離する工程と、この分離し
た未分解残存有害有機塩素系化合物を再び前記分解・脱
塩素化処理工程に戻して分解させる工程と、前記未分解
で残存している有害有機塩素系化合物を分解生成非塩素
系化合物から分離する工程に先立って、分解液中に含ま
れるアルコールを分離除去するアルコール分離除去工程
とを有することを特徴とする有害有機塩素系化合物の分
解処理方法。 - 【請求項2】 前記光照射は紫外線ランプ光または紫外
線レーザー光によって行うことを特徴とする請求項1に
記載の有害有機塩素系化合物の分解処理方法。 - 【請求項3】 前記分解・脱塩素化処理工程は、アルカ
リ性アルコール溶液中でγ線を照射することによって行
うことを特徴とする請求項1に記載の有害有機塩素系化
合物の分解処理方法。 - 【請求項4】 前記分解・脱塩素化処理工程後に未分解
で残存している有害有機塩素系化合物を分解生成化合物
から分離する工程で、一旦全て溶液化した後で蒸発濃
縮、冷却または別溶媒を加えることによる選択的再晶出
法を用いることを特徴とする請求項1に記載の有害有機
塩素系化合物の分解処理方法。 - 【請求項5】 前記分解・脱塩素化処理工程後に未分解
で残存している有害有機塩素系化合物を分解生成化合物
から分離する工程で、ゾーンメルティング法等の溶融精
製法を用いることを特徴とする請求項1に記載の有害有
機塩素系化合物の分解処理方法。 - 【請求項6】 前記分解・脱塩素化処理工程後に未分解
で残存している有害有機塩素系化合物を分解生成化合物
から分離する工程で、最初に蒸留法を用い、つぎにゾー
ンメルティング法等の溶融精製法を用いることを特徴と
する請求項1に記載の有害有機塩素系化合物の分解処理
方法。 - 【請求項7】 前記有害有機塩素系化合物をアルカリ性
アルコール溶液中での光照射または放射線照射によって
分解・脱塩素化処理した後の分解液中に含ま れているア
ルコールを蒸留法により分離除去することを特徴とする
請求項1記載の有害有機塩素系化合物の分解処理方法。 - 【請求項8】 前記有害有機塩素系化合物をアルカリ性
アルコール溶液中での光照射または放射線照射によって
前記分解・脱塩素化処理工程後の分解液中に含まれてい
るアルコールを膜分離法により分離除去することを特徴
とする請求項1記載の有害有機塩素系化合物の分解処理
方法。 - 【請求項9】 前記アルコール分離除去工程後のアルコ
ールをさらに精製処理を行った後に再度その中で有害有
機塩素系化合物を光照射または放射線照射によって分解
・脱塩素化処理を行うことを特徴とする請求項1記載の
有害有機塩素系化合物の分解処理方法。 - 【請求項10】 前記アルコール分離除去工程の代わり
に、前記未分解で残存している有害有機塩素系化合物を
分解生成化非有機塩素系化合物から分離する工程に先立
って、前記分解液中に含まれている無機塩化物を分離除
去する工程を有することを特徴とする請求項1記載の有
害有機塩素系化合物の分解処理方法。 - 【請求項11】 有害有機塩素系化合物をアルカリ性ア
ルコール溶液中での光照射または放射線照射によって分
解・脱塩素化処理した後、未分解で残存している有害有
機塩素系化合物を分解生成化合物から分離する工程に先
立って、前記分解液中に残っている余剰のアルカリを塩
酸で中和して無機塩化物に変える工程と、この中和生成
無機塩化物を有害有機塩素系化合物の分解・脱塩素化処
理工程によって生成した無機塩化物と一緒にして分離除
去する工程を有することを特徴とする請求項10記載の有
害有機塩素系化合物の分解処理方法。 - 【請求項12】 前記アルコール分離除去工程の後に、
アルコールを分離除去した後の混合物から無機塩化物を
分離除去する工程を有することを特徴とする請求項1記
載の有害有機塩素系化合物の分解処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10968994A JP3405591B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 有害有機塩素系化合物の分解処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10968994A JP3405591B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 有害有機塩素系化合物の分解処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07313619A JPH07313619A (ja) | 1995-12-05 |
| JP3405591B2 true JP3405591B2 (ja) | 2003-05-12 |
Family
ID=14516703
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10968994A Expired - Fee Related JP3405591B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 有害有機塩素系化合物の分解処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3405591B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6083431A (en) | 1995-05-26 | 2000-07-04 | Ikari-Laboratory For Environmental Science Co., Ltd. | Method for solidifying and sealing in a toxic substance with sulfur |
| FR2788763B1 (fr) * | 1999-01-25 | 2001-04-13 | Rhodia Chimie Sa | Procede et installation de separation et purification des diphenols dans l'industrie du phenol et de ses derives |
| JP2002360728A (ja) * | 2001-06-11 | 2002-12-17 | Toshiba Corp | Pcb無害化処理装置 |
| JP2006296694A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Japan Atomic Energy Agency | ハロゲン化有機化合物の分解方法 |
| CN109430268A (zh) * | 2018-12-06 | 2019-03-08 | 江苏新河农用化工有限公司 | 一种低六氯苯含量百菌清悬浮剂的制备方法 |
-
1994
- 1994-05-24 JP JP10968994A patent/JP3405591B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07313619A (ja) | 1995-12-05 |
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