JP3326867B2 - イミノジコハク酸金属塩の製造方法 - Google Patents
イミノジコハク酸金属塩の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イミノジコハク酸金属
塩を製造する方法に関し、より詳細には、有機キレート
剤、洗剤用ビルダー、スケール防止剤、染色向上剤、メ
ッキ助剤、過酸化物安定剤、油安定剤、製紙用顔料分散
剤等として有用なイミノジコハク酸のアルカリ金属塩及
び/又はアルカリ土類金属塩を、マレイン酸化合物とア
ンモニアとの反応によって効率よく製造する方法に関す
るものである。
塩を製造する方法に関し、より詳細には、有機キレート
剤、洗剤用ビルダー、スケール防止剤、染色向上剤、メ
ッキ助剤、過酸化物安定剤、油安定剤、製紙用顔料分散
剤等として有用なイミノジコハク酸のアルカリ金属塩及
び/又はアルカリ土類金属塩を、マレイン酸化合物とア
ンモニアとの反応によって効率よく製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】イミノジコハク酸金属塩が高いキレート
力を有していることは古くから知られており、また、本
発明者らの知見によれば石鹸や洗剤用ビルダーとしても
非常に有用な化合物であることを確認している。
力を有していることは古くから知られており、また、本
発明者らの知見によれば石鹸や洗剤用ビルダーとしても
非常に有用な化合物であることを確認している。
【0003】イミノジコハク酸金属塩の製造方法として
は、マレイン酸とアンモニアとの反応による製造方法等
が種々の文献に開示されている。例えば英国特許第1,
306,331号には、マレイン酸とアンモニアを1:
1.5〜1:2.5のモル比で使用し、これらを60〜
155℃で反応させた後、塩交換することによりイミノ
ジコハク酸金属塩を得る方法が開示されている。事実、
本発明者らが確認したところでは、上記方法により、目
的とするイミノジコハク酸金属塩を70%程度の収率で
得ることができる。
は、マレイン酸とアンモニアとの反応による製造方法等
が種々の文献に開示されている。例えば英国特許第1,
306,331号には、マレイン酸とアンモニアを1:
1.5〜1:2.5のモル比で使用し、これらを60〜
155℃で反応させた後、塩交換することによりイミノ
ジコハク酸金属塩を得る方法が開示されている。事実、
本発明者らが確認したところでは、上記方法により、目
的とするイミノジコハク酸金属塩を70%程度の収率で
得ることができる。
【0004】しかしながら、この方法で得られるイミノ
ジコハク酸金属塩の収率は高々70%程度であり、反応
時間の延長等によって収率を高めようとしても、副反応
が進行するだけであってイミノジコハク酸としての収率
はそれ以上あがらず、副反応の進行により収率は却って
低下傾向を示す様になる。しかも上記反応によって得ら
れる反応液中には、目的とするイミノジコハク酸の他に
副生成物としてアスパラギン酸やフマール酸金属塩が多
量に生成しており、商品として市場に提供するには高度
で且つ煩雑な精製が必要となる。
ジコハク酸金属塩の収率は高々70%程度であり、反応
時間の延長等によって収率を高めようとしても、副反応
が進行するだけであってイミノジコハク酸としての収率
はそれ以上あがらず、副反応の進行により収率は却って
低下傾向を示す様になる。しかも上記反応によって得ら
れる反応液中には、目的とするイミノジコハク酸の他に
副生成物としてアスパラギン酸やフマール酸金属塩が多
量に生成しており、商品として市場に提供するには高度
で且つ煩雑な精製が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、イミ
ノジコハク酸金属塩を、副反応を極力生じさせることな
く工業的規模で高収率且つ高純度で経済的に製造するこ
とのできる方法を提供しようとするものである。
情に着目してなされたものであって、その目的は、イミ
ノジコハク酸金属塩を、副反応を極力生じさせることな
く工業的規模で高収率且つ高純度で経済的に製造するこ
とのできる方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る製造方法の構成は、マレイン酸、
マレイン酸アンモニウム塩及び無水マレイン酸よりなる
群から選ばれる少なくとも一種のマレイン酸化合物
(A)と、アンモニアとを反応させてイミノジコハク酸
金属塩を製造する方法において、下記の反応工程(1)
〜(3)を順次実施するところに要旨を有するものであ
る。 (1)マレイン酸化合物(A)とアンモニアとを水性媒
体中で反応する工程、(2)次いで、アルカリ金属水酸
化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を加え、アル
カリ金属及び/又はアルカリ土類金属塩とする工程、
(3)さらに、マレイン酸、マレイン酸アルカリ金属塩
及びマレイン酸アルカリ土類金属塩からなる群から選ば
れる少なくとも一種のマレイン酸化合物(B)を添加し
て反応する工程。
のできた本発明に係る製造方法の構成は、マレイン酸、
マレイン酸アンモニウム塩及び無水マレイン酸よりなる
群から選ばれる少なくとも一種のマレイン酸化合物
(A)と、アンモニアとを反応させてイミノジコハク酸
金属塩を製造する方法において、下記の反応工程(1)
〜(3)を順次実施するところに要旨を有するものであ
る。 (1)マレイン酸化合物(A)とアンモニアとを水性媒
体中で反応する工程、(2)次いで、アルカリ金属水酸
化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を加え、アル
カリ金属及び/又はアルカリ土類金属塩とする工程、
(3)さらに、マレイン酸、マレイン酸アルカリ金属塩
及びマレイン酸アルカリ土類金属塩からなる群から選ば
れる少なくとも一種のマレイン酸化合物(B)を添加し
て反応する工程。
【0007】尚、上記反応工程(1)においては、マレ
イン酸化合物(A)に対し、1.5〜20倍モルのアン
モニアを反応させるのがよく、また反応工程(2)にお
いては、添加するアルカリ金属水酸化物及び/又はアル
カリ土類金属水酸化物の量を、マレイン酸化合物(A)
に対して1当量以上とするのが好ましい。また反応工程
(3)においては、マレイン酸化合物(B)の添加量
を、マレイン酸化合物(A)に対し0を超え1.2倍モ
ル以下とし、また反応系の全酸分の中和度が0.9〜
1.2当量となる様にアルカリ金属水酸化物及び/又は
アルカリ土類金属水酸化物を追加することが、より好ま
しい態様として推奨される。
イン酸化合物(A)に対し、1.5〜20倍モルのアン
モニアを反応させるのがよく、また反応工程(2)にお
いては、添加するアルカリ金属水酸化物及び/又はアル
カリ土類金属水酸化物の量を、マレイン酸化合物(A)
に対して1当量以上とするのが好ましい。また反応工程
(3)においては、マレイン酸化合物(B)の添加量
を、マレイン酸化合物(A)に対し0を超え1.2倍モ
ル以下とし、また反応系の全酸分の中和度が0.9〜
1.2当量となる様にアルカリ金属水酸化物及び/又は
アルカリ土類金属水酸化物を追加することが、より好ま
しい態様として推奨される。
【0008】
【作用】本発明者らが、マレイン酸類とアンモニアを用
いたイミノジコハク酸金属塩の製法について種々検討を
進めたところによると、上記文献に示された様な方法で
は、前述の如く反応時間を長くするにつれて副反応が進
行し易くなってアスパラギン酸やフマール酸金属塩の副
生量が増大し、イミノジコハク酸金属塩としての収率は
却って低下するばかりでなく、精製のための処理効率も
悪くなる。その様な事情もあって、上記文献に示された
方法でも、目的化合物の収率を低めに抑えることによっ
て副反応の進行を抑えているものと思われる。
いたイミノジコハク酸金属塩の製法について種々検討を
進めたところによると、上記文献に示された様な方法で
は、前述の如く反応時間を長くするにつれて副反応が進
行し易くなってアスパラギン酸やフマール酸金属塩の副
生量が増大し、イミノジコハク酸金属塩としての収率は
却って低下するばかりでなく、精製のための処理効率も
悪くなる。その様な事情もあって、上記文献に示された
方法でも、目的化合物の収率を低めに抑えることによっ
て副反応の進行を抑えているものと思われる。
【0009】ところが、本発明者らがその後更に研究を
重ねたところ、マレイン酸化合物とアンモニアを使用し
マレイン酸アンモニウム塩の状態である程度反応を進め
た後、これをアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属
塩に塩交換し、次いで更にマレイン酸化合物を追加して
反応を進めれば、イミノジコハク酸金属塩の生成反応が
より選択的に進行することを見い出し、こうした知見を
元にして上記本発明を完成するに至ったものである。
重ねたところ、マレイン酸化合物とアンモニアを使用し
マレイン酸アンモニウム塩の状態である程度反応を進め
た後、これをアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属
塩に塩交換し、次いで更にマレイン酸化合物を追加して
反応を進めれば、イミノジコハク酸金属塩の生成反応が
より選択的に進行することを見い出し、こうした知見を
元にして上記本発明を完成するに至ったものである。
【0010】本発明の反応工程(1)で原料物質として
用いられるマレイン酸化合物(A)としては、マレイン
酸、そのアンモニウム塩もしくは無水マレイン酸が使用
され、これらは単独で使用してもよく或は2種以上を併
用することもできる。この時、マレイン酸や無水マレイ
ン酸の金属塩を使用すると、イミノジコハク酸の生成反
応が殆ど進まず、目的を果たすことができない。
用いられるマレイン酸化合物(A)としては、マレイン
酸、そのアンモニウム塩もしくは無水マレイン酸が使用
され、これらは単独で使用してもよく或は2種以上を併
用することもできる。この時、マレイン酸や無水マレイ
ン酸の金属塩を使用すると、イミノジコハク酸の生成反
応が殆ど進まず、目的を果たすことができない。
【0011】また反応工程(3)で用いられるマレイン
酸化合物(B)としては、マレイン酸、マレイン酸アル
カリ金属塩及びマレイン酸アルカリ土類金属塩が挙げら
れ、これらも単独で使用し得るほか2種以上を併用する
こともできる。但しこの時、マレイン酸のアンモニウム
塩を使用すると、この反応工程(3)で副反応が進行
し、イミノジコハク酸金属塩としての収率が高められな
くなるばかりでなく純度も低くなる。
酸化合物(B)としては、マレイン酸、マレイン酸アル
カリ金属塩及びマレイン酸アルカリ土類金属塩が挙げら
れ、これらも単独で使用し得るほか2種以上を併用する
こともできる。但しこの時、マレイン酸のアンモニウム
塩を使用すると、この反応工程(3)で副反応が進行
し、イミノジコハク酸金属塩としての収率が高められな
くなるばかりでなく純度も低くなる。
【0012】上記マレイン化合物(A),(B)は水性
媒体中で反応に供せられるものであり、添加形態として
は、固形、スラリー、水溶液等のいずれでもよく、また
無水マレイン酸を使用する場合は、固形あるいは溶融状
態で添加することができる。反応に使用するアンモニア
は水溶液あるいはガス状のいずれの形態でもよく、ま
た、その両者を併用することもできる。尚、反応工程
(2)の最終段階ではアンモニアを除去するのがよく、
このアンモニアは、既存の方法で回収して再使用するこ
ともできる。以下、本発明の方法をより詳細に説明す
る。
媒体中で反応に供せられるものであり、添加形態として
は、固形、スラリー、水溶液等のいずれでもよく、また
無水マレイン酸を使用する場合は、固形あるいは溶融状
態で添加することができる。反応に使用するアンモニア
は水溶液あるいはガス状のいずれの形態でもよく、ま
た、その両者を併用することもできる。尚、反応工程
(2)の最終段階ではアンモニアを除去するのがよく、
このアンモニアは、既存の方法で回収して再使用するこ
ともできる。以下、本発明の方法をより詳細に説明す
る。
【0013】反応工程(1):この工程では、マレイン
酸化合物(A)と、その1.5〜20倍モル量、好まし
くは1.8〜15倍モル量のアンモニアとを使用し、水
性媒体中で混合状態で反応が行なわれる。このとき、マ
レイン酸化合物(A)に対するアンモニアの量が1.5
倍モルに満たない場合、仕込のマレイン酸が十分に反応
せず、結果として最終の反応終了後の目的物の収率およ
び純度が十分に上がらない。一方、20倍モルを超える
多量のアンモニアを使用してもそれ以上の収率向上は期
待できず、経済的に不利である。
酸化合物(A)と、その1.5〜20倍モル量、好まし
くは1.8〜15倍モル量のアンモニアとを使用し、水
性媒体中で混合状態で反応が行なわれる。このとき、マ
レイン酸化合物(A)に対するアンモニアの量が1.5
倍モルに満たない場合、仕込のマレイン酸が十分に反応
せず、結果として最終の反応終了後の目的物の収率およ
び純度が十分に上がらない。一方、20倍モルを超える
多量のアンモニアを使用してもそれ以上の収率向上は期
待できず、経済的に不利である。
【0014】このときの好ましい反応温度は、90〜1
80℃、より好ましくは、95〜150℃であり、反応
温度が90℃未満では、反応速度が極端に遅くなり、生
産性の点で工業的実用性を欠き、一方180℃を超える
高温になると、それ以上に反応速度が高まる訳でもな
く、加熱のための熱源がいたずらに消費されるばかりで
なく、副反応も生じ易くなる。尚、この温度範囲で反応
速度を更に高めるため、反応前あるいは反応の途中で反
応液を濃縮することも有効である。反応時間は、反応温
度、反応系の濃度および使用するアンモニアの量によっ
て異なるが、通常、0.1〜20時間、好ましくは0.
2〜10時間の範囲で実施される。
80℃、より好ましくは、95〜150℃であり、反応
温度が90℃未満では、反応速度が極端に遅くなり、生
産性の点で工業的実用性を欠き、一方180℃を超える
高温になると、それ以上に反応速度が高まる訳でもな
く、加熱のための熱源がいたずらに消費されるばかりで
なく、副反応も生じ易くなる。尚、この温度範囲で反応
速度を更に高めるため、反応前あるいは反応の途中で反
応液を濃縮することも有効である。反応時間は、反応温
度、反応系の濃度および使用するアンモニアの量によっ
て異なるが、通常、0.1〜20時間、好ましくは0.
2〜10時間の範囲で実施される。
【0015】反応工程(2):前記反応工程(1)の
後、反応液にアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ
土類金属水酸化物を加え、アルカリ金属及び/又はアル
カリ土類金属塩とする。このとき、マレイン酸化合物と
アンモニアとの反応終了後、反応開始時に用いたマレイ
ン酸化合物(A)に対して1当量以上、好ましくは1.
0当量〜1.2当量のアルカリ金属水酸化物及び/又は
アルカリ土類金属水酸化物(以下、添加水酸化物という
ことがある)を加えて反応させるのがよい。
後、反応液にアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ
土類金属水酸化物を加え、アルカリ金属及び/又はアル
カリ土類金属塩とする。このとき、マレイン酸化合物と
アンモニアとの反応終了後、反応開始時に用いたマレイ
ン酸化合物(A)に対して1当量以上、好ましくは1.
0当量〜1.2当量のアルカリ金属水酸化物及び/又は
アルカリ土類金属水酸化物(以下、添加水酸化物という
ことがある)を加えて反応させるのがよい。
【0016】添加水酸化物の量が1当量に満たない場合
は、塩交換の速度が遅くなって効率が悪くなり、次工程
の反応工程(3)中に副反応が生じ易くなり、副生成物
として種々のアミド化物等が生成して目的物の収率およ
び純度が低下する傾向が生じてくる。一方1.2当量を
超えると、過剰に存在する水酸化物によって反応工程
(3)でマレイン酸のフマール化(フマール酸への変
化)が進み易くなり、やはり目的物の収率が十分に上が
らなくなる。
は、塩交換の速度が遅くなって効率が悪くなり、次工程
の反応工程(3)中に副反応が生じ易くなり、副生成物
として種々のアミド化物等が生成して目的物の収率およ
び純度が低下する傾向が生じてくる。一方1.2当量を
超えると、過剰に存在する水酸化物によって反応工程
(3)でマレイン酸のフマール化(フマール酸への変
化)が進み易くなり、やはり目的物の収率が十分に上が
らなくなる。
【0017】このときの好ましい処理温度は、50〜1
80℃、より好ましくは、80〜130℃であり、50
℃未満の低温では、塩交換に長時間を要し実操業に適さ
ない。また、180℃を超える高温にしてもそれ以上の
塩交換促進効果は期待できず、副反応も生じ易くなって
反応液が着色し易くなるといった弊害が現れてくる。
80℃、より好ましくは、80〜130℃であり、50
℃未満の低温では、塩交換に長時間を要し実操業に適さ
ない。また、180℃を超える高温にしてもそれ以上の
塩交換促進効果は期待できず、副反応も生じ易くなって
反応液が着色し易くなるといった弊害が現れてくる。
【0018】尚このとき、反応系に残存するアンモニア
を除去するのも有効であり、アンモニアの除去は、減
圧、加圧もしくは常圧の条件下、空気、窒素等のガスバ
ブリングによって行うのが好ましい。処理時間は、添加
水酸化物の量あるいはアンモニアの回収条件等によって
異なるが、通常、10分〜10時間の範囲で実施され
る。
を除去するのも有効であり、アンモニアの除去は、減
圧、加圧もしくは常圧の条件下、空気、窒素等のガスバ
ブリングによって行うのが好ましい。処理時間は、添加
水酸化物の量あるいはアンモニアの回収条件等によって
異なるが、通常、10分〜10時間の範囲で実施され
る。
【0019】反応工程(3):この工程では、前記反応
工程(2)を終えた反応液に、反応開始時のマレイン酸
化合物(A)に対し好ましくは0.1〜1.2倍モル、
より好ましくは、0.1〜0.9倍モルのマレイン酸化
合物(B)を添加して反応を継続することによって行な
われる。即ちここで添加されるマレイン酸化合物(B)
の量は、前記反応工程(1)におけるマレイン酸化合物
の反応率によって決めるのがよく、この工程で添加され
るマレイン酸化合物(B)の量が1.2倍モルを超える
と、マレイン酸が未反応のまま残るだけでなくフマール
化も進行し易くなって目的物の純度が低下する傾向が生
じてくる。
工程(2)を終えた反応液に、反応開始時のマレイン酸
化合物(A)に対し好ましくは0.1〜1.2倍モル、
より好ましくは、0.1〜0.9倍モルのマレイン酸化
合物(B)を添加して反応を継続することによって行な
われる。即ちここで添加されるマレイン酸化合物(B)
の量は、前記反応工程(1)におけるマレイン酸化合物
の反応率によって決めるのがよく、この工程で添加され
るマレイン酸化合物(B)の量が1.2倍モルを超える
と、マレイン酸が未反応のまま残るだけでなくフマール
化も進行し易くなって目的物の純度が低下する傾向が生
じてくる。
【0020】尚この反応工程(3)では、アルカリ金属
水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加
し、反応系の全酸分の中和度を0.90〜1.2当量、
好ましくは0.95〜1.1当量に調整することが好ま
しく、それにより反応速度を高めると共に副反応の進行
を更に抑えることができる。中和度が0.90当量未満
である場合は、反応の進行が遅く、中和度が1.2当量
を超えると、過剰の水酸化物の存在により、副生成物の
生成反応が進み易くなる。
水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加
し、反応系の全酸分の中和度を0.90〜1.2当量、
好ましくは0.95〜1.1当量に調整することが好ま
しく、それにより反応速度を高めると共に副反応の進行
を更に抑えることができる。中和度が0.90当量未満
である場合は、反応の進行が遅く、中和度が1.2当量
を超えると、過剰の水酸化物の存在により、副生成物の
生成反応が進み易くなる。
【0021】また、マレイン酸化合物(B)を添加する
に当たっては、単にマレイン酸化合物(B)のみを添加
するだけけでもよいが、反応速度を一層高めるため過剰
のアンモニアの除去と併行して、あるいは除去した後、
反応液を濃縮してその濃度を上げることも有効である。
更に、前記反応工程(1)および(2)と同様に反応液
を濃縮した後、あるいは濃縮しながら反応を行なっても
良い。このときの好ましい反応温度は、70〜130℃
であり、70℃未満の低温では、反応速度が極端に遅く
なり、一方130℃を超える高温になると、マレイン酸
のフマール化による収率の低下および反応液の着色が起
こり易くなる。反応時間は、反応温度や反応液の濃度等
によって適宜調節すればよいが、通常は1〜30時間、
好ましくは3〜10時間の範囲である。
に当たっては、単にマレイン酸化合物(B)のみを添加
するだけけでもよいが、反応速度を一層高めるため過剰
のアンモニアの除去と併行して、あるいは除去した後、
反応液を濃縮してその濃度を上げることも有効である。
更に、前記反応工程(1)および(2)と同様に反応液
を濃縮した後、あるいは濃縮しながら反応を行なっても
良い。このときの好ましい反応温度は、70〜130℃
であり、70℃未満の低温では、反応速度が極端に遅く
なり、一方130℃を超える高温になると、マレイン酸
のフマール化による収率の低下および反応液の着色が起
こり易くなる。反応時間は、反応温度や反応液の濃度等
によって適宜調節すればよいが、通常は1〜30時間、
好ましくは3〜10時間の範囲である。
【0022】尚、反応時の気相条件は、上記反応工程
(1)〜(3)のいずれにおいても格別の制限はなく、
空気もしくは酸素雰囲気下、あるいは窒素やアルゴン等
の不活性ガス雰囲気下で行なうことができる。また、こ
れらの反応は、反応工程(1)〜(3)を通じて同じ反
応釜で実施してもよいし、或は別々の反応釜で行なって
もよく、また回分式または連続式の如何を問うものでは
ない。
(1)〜(3)のいずれにおいても格別の制限はなく、
空気もしくは酸素雰囲気下、あるいは窒素やアルゴン等
の不活性ガス雰囲気下で行なうことができる。また、こ
れらの反応は、反応工程(1)〜(3)を通じて同じ反
応釜で実施してもよいし、或は別々の反応釜で行なって
もよく、また回分式または連続式の如何を問うものでは
ない。
【0023】上記3工程により製造されるイミノジコハ
ク酸金属塩は、水溶液のまま、もしくは必要により乾燥
して粉末として供給することができる。また必要によっ
ては、公知の方法で精製処理を施し更に高純度品とする
ことも勿論可能である。
ク酸金属塩は、水溶液のまま、もしくは必要により乾燥
して粉末として供給することができる。また必要によっ
ては、公知の方法で精製処理を施し更に高純度品とする
ことも勿論可能である。
【0024】本発明は以上の様に構成されており、マレ
イン酸化合物(A)とアンモニアとの反応の後、塩交換
を行ない、更にマレイン酸化合物(B)を添加して反応
させることにより、イミノジコハク酸金属塩を、副生物
を精製することなく高収率且つ高純度で工業的に効率よ
く製造することができる。
イン酸化合物(A)とアンモニアとの反応の後、塩交換
を行ない、更にマレイン酸化合物(B)を添加して反応
させることにより、イミノジコハク酸金属塩を、副生物
を精製することなく高収率且つ高純度で工業的に効率よ
く製造することができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲
で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、
それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲
で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、
それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0026】実施例1 無水マレイン酸49gを29重量%のアンモニア水35
2gに溶解し、130℃で1時間反応させた。この反応
液に167gの48重量%の水酸化ナトリウム水溶液を
添加し、窒素ガスを吹込むことにより残存アンモニアを
除去しつつそれを回収しながら100℃で5時間加熱撹
拌した後、さらにマレイン酸58gを添加し、還流下で
20時間反応させた。反応終了後、反応液中の有機酸ナ
トリウム塩の組成を高速液体クロマトグラフィーで分析
した結果、目的とするイミノジコハク酸ナトリウム塩の
収率は初期仕込のマレイン酸に対して87.5モル%で
あった。
2gに溶解し、130℃で1時間反応させた。この反応
液に167gの48重量%の水酸化ナトリウム水溶液を
添加し、窒素ガスを吹込むことにより残存アンモニアを
除去しつつそれを回収しながら100℃で5時間加熱撹
拌した後、さらにマレイン酸58gを添加し、還流下で
20時間反応させた。反応終了後、反応液中の有機酸ナ
トリウム塩の組成を高速液体クロマトグラフィーで分析
した結果、目的とするイミノジコハク酸ナトリウム塩の
収率は初期仕込のマレイン酸に対して87.5モル%で
あった。
【0027】実施例2〜6 実施例1において、反応条件を表1に示す様に変更した
以外は同様にして反応を行ない、表1に示す結果を得
た。 比較例1〜7 実施例1において、反応条件を表1に示す様に変更した
以外は同様にして、表1に示す結果を得た。
以外は同様にして反応を行ない、表1に示す結果を得
た。 比較例1〜7 実施例1において、反応条件を表1に示す様に変更した
以外は同様にして、表1に示す結果を得た。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、マ
レイン酸化合物(A)とアンモニアとを反応させた後、
アルカリもしくはアルカル土類金属水酸化物を系に添加
して塩交換を行ない、次いでマレイン酸化合物(B)を
さらに添加して反応することにより、イミノジコハク酸
アルカリもしくはアルカリ土類金属塩を、高純度、高収
率で工業的に効率よく製造し得ることになった。
レイン酸化合物(A)とアンモニアとを反応させた後、
アルカリもしくはアルカル土類金属水酸化物を系に添加
して塩交換を行ない、次いでマレイン酸化合物(B)を
さらに添加して反応することにより、イミノジコハク酸
アルカリもしくはアルカリ土類金属塩を、高純度、高収
率で工業的に効率よく製造し得ることになった。
フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭40−25133(JP,B1) 英国特許1306331(GB,B) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 227/06 C07C 229/24 CA(STN)
Claims (5)
- 【請求項1】 マレイン酸、マレイン酸アンモニウム塩
及び無水マレイン酸よりなる群から選ばれる少なくとも
一種のマレイン酸化合物(A)と、アンモニアとを反応
させてイミノジコハク酸金属塩を製造する方法におい
て、下記の反応工程(1)〜(3)を順次実施すること
を特徴とするイミノジコハク酸金属塩の製造方法。 (1)マレイン酸化合物(A)とアンモニアとを水性媒
体中で反応する工程、(2)次いで、アルカリ金属水酸
化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を加え、アル
カリ金属及び/又はアルカリ土類金属塩とする工程、
(3)さらに、マレイン酸、マレイン酸アルカリ金属塩
及びマレイン酸アルカリ土類金属塩よりなる群から選ば
れる少なくとも一種のマレイン酸化合物(B)を添加し
て反応する工程。 - 【請求項2】 反応工程(1)において、マレイン酸化
合物(A)に対し、1.5〜20倍モルのアンモニアを
反応させる請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 反応工程(2)において、添加するアル
カリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物
の量が、マレイン酸化合物(A)に対して1当量以上で
ある請求項1または2に記載の方法。 - 【請求項4】 反応工程(3)において、マレイン酸化
合物(B)の添加量が、マレイン酸化合物(A)に対し
0を超え1.2倍モル以下である請求項1〜3のいずれ
かに記載の方法。 - 【請求項5】 反応工程(3)において、アルカリ金属
水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加
し、反応系の全酸分の中和度を0.9〜1.2当量に調
整する請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12169693A JP3326867B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | イミノジコハク酸金属塩の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12169693A JP3326867B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | イミノジコハク酸金属塩の製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06329607A JPH06329607A (ja) | 1994-11-29 |
| JP3326867B2 true JP3326867B2 (ja) | 2002-09-24 |
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ID=14817622
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP12169693A Expired - Fee Related JP3326867B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | イミノジコハク酸金属塩の製造方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3326867B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19638569A1 (de) * | 1996-09-20 | 1998-04-02 | Bayer Ag | Bleichregulatoren und Bleichverfahren damit |
| DE19700493A1 (de) | 1997-01-09 | 1998-07-16 | Bayer Ag | Verfahren zur Reinigung von Oberflächen |
| DE19809359A1 (de) * | 1998-03-05 | 1999-09-09 | Bayer Ag | Gleichzeitiges Waschen und Bleichen nativer Fasern und textiler Erzeugnisse daraus |
| DE10219037A1 (de) | 2002-04-29 | 2003-11-06 | Bayer Ag | Herstellung und Verwendung von Iminodibernsteinsäureammoniummetallsalzen |
-
1993
- 1993-05-24 JP JP12169693A patent/JP3326867B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH06329607A (ja) | 1994-11-29 |
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