[go: up one dir, main page]

JP3318101B2 - 合成樹脂の成形用金型 - Google Patents

合成樹脂の成形用金型

Info

Publication number
JP3318101B2
JP3318101B2 JP05389494A JP5389494A JP3318101B2 JP 3318101 B2 JP3318101 B2 JP 3318101B2 JP 05389494 A JP05389494 A JP 05389494A JP 5389494 A JP5389494 A JP 5389494A JP 3318101 B2 JP3318101 B2 JP 3318101B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
pores
heat
insulating layer
heat insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05389494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07125019A (ja
Inventor
宏 山木
紘 片岡
勇雄 梅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP05389494A priority Critical patent/JP3318101B2/ja
Publication of JPH07125019A publication Critical patent/JPH07125019A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3318101B2 publication Critical patent/JP3318101B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂の射出成形用金
型に関する。更に詳しくは数万回の成形に耐える射出成
形、ブロー成形、真空成形、圧空成形等に使用する金型
及びそれを用いた成形法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂を金型キャビティへ射出し
て成形し、成形品に対する型表面の形状状態の付与にお
ける再現性を良くし、成形品の艶を良くするには、通
常、樹脂温度を高くしたり、射出圧力を高くする等の成
形条件を選ぶことによりある程度達成できる。
【0003】これらの要因の中で最も大きな影響がある
のは金型温度であり、金型温度を高くする程好ましい。
しかし、金型温度を高くすると、可塑化された樹脂の冷
却固化に必要な冷却時間が長くなり成形能率が下がる、
金型温度を高くすることなく型表面の再現性を良くし、
又金型温度を高くしても必要な冷却時間が長くならない
方法が要求されている。金型に加熱用、冷却用の孔をそ
れぞれとりつけておき交互に熱媒、冷媒を流して金型の
加熱、冷却を繰り返す方法も行われているが、この方法
は熱の消費量も多く、冷却時間が長くなる。
【0004】金型キャビティを形成する型壁面を熱伝導
率の小さい物質で被覆することにより金型表面再現性を
良くする方法はUSP3544518号明細書等で開示
されており、熱伝導率が小さい物質としてポリエチレン
テレフタレート、ポリフェニレンサルファイド等が示さ
れている。金型表面近くに断熱層を設ける方法としてW
O89/10823号明細書がある。この明細書には、
射出された樹脂が金型内で冷却される際に、ゆっくり冷
却する手段として、金型最表面をアルミニウムあるいは
ニッケル等の金属とし、次の層に断熱層、その下を金型
本体とする金型構造が示されている。断熱層を設ける目
的は射出された加熱樹脂の冷却速度を大巾に低減するこ
とであり、断熱層として数mm厚の液晶ポリマーの板、
ベスペル(成形されたポリイミド、Du Pont社商
品名)の板が示されている。
【0005】我々はWO93/06980で金型表面に
断熱層を設けた金型について提案し、断熱層として直鎖
型高分子量ポリイミドが優れていることを示した。この
中で、直鎖型高分子量ポリイミド前駆体溶液を型壁面に
塗布し、加熱硬化し、この塗布、加熱硬化を数回繰り返
して所定の厚みにした金型が長期成形に耐える、耐久性
に優れた金型であることを示した。
【0006】射出成形は複雑な形状の成形品が一度の成
形で得られることに最大の長所があり、この長所を保持
しつつ、金型内の冷却時間が長くならず、且つ、金型表
面再現性を良くした鏡面状成形品を成形することが要求
されている。本発明の課題は、金型表面を断熱層で被覆
した金型に於て、1)冷却時間の増大が小さい、2)数
万回の繰り返し成形に耐える、3)金型表面再現性に優
れた、例えば高光沢成形品が得られる、金型を提供する
ことである。
【0007】型壁面を断熱層で被覆することにより、型
表面再現性は良くなる。しかし、成形品形状や成形条件
によっては金型キャビティの空気等が十分に排出され
ず、成形品と型壁面の間に空気等が残り(このことを以
後、エアートラップと称する)、成形品に見苦しい痘痕
状の跡(以後、エアートラップ跡と称する)が形成され
る。これは型表面が加熱されて樹脂との密着力が増大す
ると、エアートラップは発生しやすくなる。断熱層が厚
くなればなる程、型表面は加熱されるため、エアートラ
ップがより多く発生しやすくなる。金型のパーティング
面に十分なガス抜きをつけてもエアートラップが発生す
る場合が多い。
【0008】これに対して、特開平3−114807号
公報には射出成形の型面に、通気部を介して、成形型本
体よりも断熱性が高いガス透過性の材料からなる被覆層
を有する射出成形金型について示されている。ここに
は、射出成形の型面に、通気部を介して、成形型本体よ
りも断熱性が高いガス透過性の材料からなる被覆層を有
する射出成形金型について示されている。しかし、ここ
では被覆層として、0.1〜1mm程度の厚みのポリカ
ーボネート樹脂、ABS樹脂、PPO樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリプロピレン樹脂などが使用できるとしてい
る。すなわち、ここに述べるガス透過性の材料とは、従
来の金型材である金属よりもガス透過性が良いという意
味であり、上記の合成樹脂フィルムがそのまま使用でき
ることを示している。しかし、これらの合成樹脂フィル
ムのガス透過性は小さく、射出成形時に合成樹脂が金型
キャビティを満たす短時間に、型キャビティのガスがフ
ィルムを通過して逃げることは実質的に困難である。ガ
ス透過性が小さいポリイミドを断熱層に使用した場合、
あるいは、合成樹脂が金型壁面に押し付けられる圧力が
小さいブロー成形等の場合ではますます困難になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの課題を改
良した金型であり、数万回の繰り返し成形に耐え、冷却
時間の増大が小さく、成形品の外観の優れた成形品が得
らる金型、及びそれを用いた成形法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、金
型は金属からなる主金型で形成され、金型キャビティを
形成する部分の型壁面は0.02〜1mm厚の耐熱性重
合体からなる断熱層で被覆されている合成樹脂成形用金
型に於いて、断熱層は多数の細孔を有し、主金型には該
細孔からのガス体を排出する通路を有する合成樹脂の成
形用金型である。さらに本発明は上記金型を用いた合成
樹脂のブロー成形法、あるいは射出成形法である。
【0011】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明に用いる主金型材質は、熱伝導率が0.05cal
/cm・sec・℃以上の、一般に金型に使用される金
属であり、鉄又は鉄を50重量%以上含有する鋼材、ア
ルミニウム又はアルミニウムを50重量%以上含有する
合金、ZAS等の亜鉛合金、銅又はベリリウム銅等の銅
合金等の金属である。
【0012】これらの金属の表面には各種表面加工を行
うことができる。例えば、クロムメッキ、ニッケルメッ
キ等の金属メッキ、各種化成処理等は必要に応じて実施
できる。これらの表面加工を適度に選択すれば主金型と
断熱層の密着力を更に増大させることができる。又、主
金型の表面、及び/又はメッキ、化成処理層の表面は平
滑状、微細な凹凸状のいずれでも良く、必要に応じて選
択できる。適度な表面凹凸にすることにより、密着力を
増大させることができる。
【0013】本発明の断熱層を形成する耐熱性重合体
は、ガラス転移温度が150℃以上が好ましい、更には
190℃以上が好ましい。融点からは、250℃以上が
好ましい、更には280℃以上の耐熱性重合体が好まし
い。耐熱性重合体の熱伝導率は0.002cal/cm
・sec・℃以下が好ましい。一般の重合体はこの熱伝
導率以下である。又、該耐熱性重合体の破断伸度は10
%以上の強靭な重合体が好ましい。破断伸度の測定法は
ASTMD638に準じて行い、測定時の引っ張り速度
は5mm/分が好ましい。本発明で断熱層として良好に
使用できる重合体は、主鎖に芳香環を有する耐熱性重合
体であり、各種非結晶性耐熱重合体、各種ポリイミド等
が良好に使用できる。
【0014】非結晶性耐熱重合体としては、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリアリルスルホン、ポリ
アリレート、ポリフェニレンエーテル、ポリベンツイミ
ダゾール等である。これ等の代表的な耐熱性重合体の繰
り返し単位を次に示す。
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】ポリイミドは各種あるが、直鎖型高分子量
ポリイミドが良好に使用できる。一般に直鎖型高分子量
ポリイミドは破断伸度が大きく、耐久性に優れている。
本発明に良好に使用できる直鎖型の高分子量ポリイミド
の例を表1に示した。なお、Tgはガラス転移温度、
又、nはくりかえし単位の数を表わす。
【0021】
【表1】
【0022】直鎖型ポリイミドのTgは構成成分によっ
て異り、その例を表2および表3に示した。Tgが15
0℃以上の重合体が使用され、好ましくは190℃以
上、更に好ましくは230℃以上である。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】本発明に良好に使用できる、溶剤に溶解で
きる各種可溶性ポリイミドを表4に示す。
【0026】
【表4】
【0027】射出成形は複雑な形状の成形品を一度の成
形で得られるところに経済的価値がある。この複雑な金
型表面を耐熱性重合体で被覆し、且つ強固に密着させる
には、耐熱性重合体溶液、及び/又は耐熱性重合体前駆
体溶液を塗布し、次いで加熱して耐熱性重合体を形成さ
せることが最も好ましい。従って、本発明の耐熱性重合
体、あるいは耐熱性重合体前駆体は溶剤に溶解できるこ
とが特に好ましい。
【0028】前記の非結晶性耐熱性重合体、可溶性ポリ
イミド、あるいはポリイミド前駆体はテトラヒドロフラ
ン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、
N−メチルピロリドン等の各種溶剤に溶解し、本発明に
使用される。直鎖型ポリイミド前駆体は、例えば芳香族
ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物を開環重付
加反応させることにより合成される。
【0029】
【化6】
【0030】これ等ポリイミド前駆体は加熱して脱水環
化反応させることによりポリイミドを形成する。最も好
ましい直鎖型ポリイミド前駆体はポリアミド酸でありそ
の代表例の繰り返し単位と、それをイミド化したポリイ
ミドの繰り返し単位を次に示す。
【0031】
【化7】
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】上記のポリイミド前駆体のポリマーはN−
メチルピロリドン等の溶媒に溶かし、金型壁面に塗布さ
れる。これら耐熱性重合体溶液、あるいは耐熱性重合体
前駆体溶液には、コーティング時の粘度を調整したり、
溶液の表面張力を調整、チキソトロピー性を調整するた
めの添加物を加えたり、及び/又は金型との密着性を上
げるための微少の添加物を加えることができる。
【0036】型壁面に溶液を塗布して耐熱性重合体層を
形成することについて主に説明したが、型キャビティの
形状によってはあらかじめ成形されている微細な細孔を
有する耐熱性フィルムを型壁面に張り付けることも必要
に応じてできる。本発明の耐熱性重合体皮膜と主金型と
の密着力が大きいことが必要であり、室温で0.5kg
/10mm巾以上、好ましくは0.8kg/10mm巾
以上、更に好ましくは1kg/10mm巾以上である。
これは密着した断熱層を10mm巾に切り、接着面と直
角方向に20mm/分の速度で引張った時の剥離力であ
る。この剥離力は測定場所、測定回数によりかなりバラ
ツキが見られるが、最小値が大きいことが重要であり、
安定して大きい剥離力であることが好ましい。本発明に
述べる密着力は金型の主要部の密着力の最小値である。
【0037】耐熱性重合体層の厚みは、0.02〜1m
mの範囲で選択される。0.02mm未満の厚みでは成
形品表面改良の効果が少なく、1mmを超えると金型の
冷却効果が低下し、成形効率が低下する。金型温度が高
い程、断熱層の厚みを薄くし、金型温度が低い程、断熱
層の厚みを厚くする必要があり、0.02〜1mmの範
囲で適度に選択される。射出成形は複雑な形状の型物が
一度の成形でできることが最大の長所であり、そのため
金型キャビティは一般に複雑な形状をしている。この複
雑な金型キャビティ表面に鏡面状に被覆物質を塗布する
ことはきわめて困難であり、そのため塗布された被覆層
を表面研磨して均一な厚みに仕上げることが最も良好な
方法である。従って、耐熱性重合体は研磨できることが
好ましい。
【0038】断熱層は多数の細孔を有する。細孔とはガ
ス体は通過できるが、合成樹脂は通過できない細孔であ
り、細孔にはスリットも含まれる。細孔の大きさは成形
法、成形条件、樹脂の種類等により異なる。射出成形で
は細孔のサイズは比較的小さくなり、押出ブロー成形、
真空成形、圧空成形では細孔サイズは比較的大きくな
る。即ち、該細孔サイズは成形時に樹脂が細孔に入り込
み、詰まらせることがないことが必要である。低粘度、
高圧力で成形される射出成形では比較的小さい細孔にす
ることが必要であり、一般に射出成形では、直径が0.
005〜0.3mm程度の細孔、あるいは間隙が0.0
01〜0.1mm程度のスリット等が好ましい。押出ブ
ロー成形では一般に樹脂は成形時に高粘度であり、型壁
面に押し付ける樹脂圧力も低いため、細孔サイズは比較
的大きくなっても良く、直径が0.1〜0.5mm程度
の細孔、あるいは間隔が0.05〜0.2mm程度のス
リットが好ましい。細孔の直径、またはスリット間隔が
小さくなる程、その数を多くする必要がある。この細孔
は型壁面に断熱層が形成される前、及び/又は後に形成
される。この細孔は断熱層に広くあっても良いが、ガス
がトラップされやすい部分、樹脂が最後に充填される部
分、あるいは射出圧力が伝達されにくい部分等に集中的
に設けられることが好ましい。
【0039】これらの細孔を集中的に設ける位置は、C
AEによる流動解析等によりあらかじめ予測できる。細
孔が大きすぎると、射出された樹脂が該細孔に入り込
み、細孔が詰まり、又、成形品に見苦しい細孔の跡が残
る。小さい細孔を多数設けることが好ましい。本発明に
含まれる多数の細孔とは、型キャビティのガスが十分に
逃げられるだけの数の細孔を設けることであり、細孔が
小さければその数は十個以上、あるいは数十個以上にな
り、長いスリットであれば一個でも目的を達する場合も
ある。
【0040】合成樹脂のガス透過率については、種々の
合成樹脂について測定されており、例えば、ポリカーボ
ネートについては、50cc/100in2 /mil/
24hr/25℃,気圧である。この数値から射出成形
時の金型端部付近に50kg/cm2 の樹脂圧力により
圧縮されたガス圧力がかかった時に、細孔のない0.2
mm厚のポリカーボネートフィルムを0.1秒間に通過
するガス量を推定すると、0.0006cc/cm2 /
0.2mm/0.1secとなり、微々たる量であり、
このガス透過量だけで大型成形品等のエアートラップ発
生を十分に防止することは困難である。断熱層にポリイ
ミドを用いると、ポリイミドはガスバリヤー性が大きく
ガス透過量は更に小さくなる。
【0041】断熱層に微細な細孔を設けると、成形され
た成形品に若干の跡がつくが、これは成形後に若干のバ
フがけを行うことにより目立たなくすることができる。
主金型には細孔からのガス体を排出する通路を有する。
ガス体を排出する通路とは細孔からガス体を容易に金型
外へ排出する通路であり、管状通路をつくる方法の他
に、連通孔を有する通気性金属、金属と金属の微細なス
リット等を利用して形成される。金属全体に微細な連通
孔を有する通気性金属として、例えば、新東工業(株)
製のポーセラック等が使用される。
【0042】断熱層に微細孔をおけるには、レーザー光
やドリル等によりあけられる。レーザー光では小さくは
数十μmの直径の穴まであけられる。また、ドリルでは
0.1mmの直径まであけられる。通気性金属やスリッ
トを有する主金型の型壁面に直鎖型高分子量ポリイミド
前駆体溶液等を塗布し、加熱してポリイミドからなる断
熱層を形成する場合、主金型の型壁面に通気性金属やス
リットが直接存在すると、これらの通気孔に溶液が入り
込み、該通気孔が詰まる場合がある。この場合あらかじ
め通気孔が詰まらない種々の手段を講ずる必要がある。
通気孔やスリットの表面部にあらかじめ気化性物質を詰
めておき、断熱層形成後に該気化性物質を気化させて取
り除く方法、断熱層形成後に反対側から通気性金属等に
孔を空けて詰まりを除く方法、通気性金属やスリットの
表面にごく薄いニッケルメッキやクロムメッキ層を設
け、その上に断熱層を形成し、該断熱層に細孔をあける
ときに、メッキ層にも細孔をあけて通気性を保つこと等
が行われる。
【0043】この金型を用いて成形する場合、主金型の
ガス体排出通路を真空に吸引して、強制的に金型キャビ
ティのガス体を排気することも必要に応じて行われる。
大型の押出ブロー成形の場合、発泡射出成形の場合等で
はエアートラップが特に発生しやすく、真空に吸引する
ことが特に好ましく、本発明の最も好ましい使用方法で
ある。
【0044】本発明を図を用いて説明する。図1〜図6
は本発明の金型の型壁面付近の断面を示す。図1におい
て、主金型は金属1で形成され、その型キャビティを形
成する型壁面は通気性金属2で形成され、その表面に断
熱層3がある。断熱層3には多数の細孔4が設けられて
いる。通気性金属の通気孔は金型外につながっている。
【0045】図2において、通気性金属2の表面部が詰
まる場合には、細孔4は詰まった部分の先まで空けら
れ、ガスが逃げられる通路が確保される。図3におい
て、主金型の金属1の上に通気性金属2が設けられ、そ
の表面にニッケルメッキ、クロムメッキ等の薄層の金属
層5が形成され、その上に断熱層3が設けられる。細孔
4は断熱層3と薄層金属5の両方を通して空けられ、金
型キャビティのガス体は該細孔4を通って通気性金属2
へ放出される。
【0046】図4において、主金型の金属1の型キャビ
ティを形成する型壁面に金型外に連なるスリット6がと
ころどころに設けられている。金属1の表面に断熱層3
が設けられ、断熱層3には多数の細孔4が設けられてお
り、該細孔4はスリット6とつながり、金型外へつなが
っている。図5において、主金型の金属1の型キャビテ
ィを形成する型壁面に金型外につながるスリット6が所
どころに設けられており、主金型の金属1の表面にニッ
ケルメッキ、クロムメッキ等の薄層の金属層5が設けら
れ、その上に断熱層3が設けられている。断熱層3と薄
層の金属層5を通して多数の細孔4が設けられ、該細孔
4はスリット6とつながり、金型外へつながっている。
【0047】図6に於いて、主金型1の表面にニッケル
メッキ、クロムメッキ等の薄層の金属層5が設けられ、
その上に断熱層3が設けられている。断熱層3と薄層の
金属層5を通して多数の細孔4が設けられ、該細孔4は
主金型にあけられた円形孔7、8を通り、外部に通じる
円形孔9に連なり、外部につながっている。図6に示す
金型のつくり方の例を示すと、まず、主金型1に円形孔
9、円形孔7、8をあける。円形孔7は後からボルト1
0をつけて密封することができる。次いで、主金型の表
面にクロムメッキ5を行い、その上へ所定の断熱層3を
被覆する。次いで、NC制御されたボール盤のドリル
や、レーザーなどで断熱層3に細孔4をあける。断熱層
3に細孔4をあける方法はこの他にも種々あり、例え
ば、断熱層3の被覆を行う前にクロムメッキ層5に穴を
あけておき、その穴に細い金属線等を通した状態で断熱
層の塗布を行い、断熱層形成後に金属線を下へ引っ張り
出して断熱層に細孔をあけることもできる。ここに述べ
る円形孔とは細孔に比べて直径がはるかに大きい円形の
孔であり、細孔と区別するために用いた。
【0048】本発明の金型で成形されうる合成樹脂は一
般に射出成形やブロー成形、真空成形等に使用できる熱
可塑性樹脂である。例えば、スチレン重合体又はその共
重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等オレフィン重
合体又はその共重合体、塩化ビニール重合体又はその共
重合体、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエステル等
の一般の熱可塑性樹脂が使用できる。
【0049】これ等の樹脂に、各種強化材、各種充填物
を配合した場合、あるいはポリマーアロイ等とした場合
は特に大きい効果が得られる。例えば、これ等の樹脂
に、ゴム、ガラス繊維、アスベスト、炭酸カルシウム、
タルク、硫酸カルシウム、発泡剤、木粉等の1種又は2
種以上を配合することができる。特に、発泡剤が配合さ
れた樹脂の射出成形では、成形中に樹脂からガスが発生
するため効果が大きい。又、ゴミ、塗料粉等の異物が混
入しているリサイクル樹脂も本発明に良好に使用でき
る。本発明を主に射出成形で説明したが、ブロー成形、
真空成形、圧空成形等でも同様に効果があり、同様に使
用できる。
【0050】
【実施例】
【0051】
【実施例1】次の主金型及び断熱層等を使用する。主金
型−1は材質は鋼鉄(S55C)製であり、380mm
×70mm×3mmの型キャビティを有す。型壁面を研
磨し、更に硬質クロムメッキを行い、鏡面状とする。ゲ
ートは型キャビティの長手方向の端部にある。主金型−
2は主金型−1と同一型キャビティを有する鋼材製金型
を用意し、型キャビティを形成する型壁面の樹脂流動末
端部側の1/4を、図3に示す構造の金型とする。通気
性金属として新東工業(株)製のポーセラックを使用す
る。型壁面の鋼材と通気性金属の表面に薄い数ミクロン
のニッケルメッキを行う。
【0052】断熱層の形成は主金型−2に直鎖型高分子
量ポリイミド前駆体溶液「トレニース3000」を塗布
し、加熱して部分硬化し、ついで塗布、加熱を5回繰り
返し、最後に290℃まで加熱してポリイミド層を形成
し、それを研磨して0.1mm厚の鏡面状ポリイミド層
を形成する。該断熱層のポリイミド層のTgは300
℃、熱伝導率は0.0005cal/cm・sec・
℃、破断伸度は60%、主金型−2との密着力は1kg
/10mm巾である。金型の樹脂流動端部付近の通気性
金属部のポリイミド層とニッケル層に120個の、直径
0.1mmの細孔を設け、ガス放出路を設ける。
【0053】射出成形する合成樹脂は発泡剤としてアゾ
ジカルボン酸アミドを0.5重量%配合したゴム強化ポ
リスチレンである。主金型−1で射出成形した成形品に
は著しいスワールマークが発生し、荒れた外観の成形品
になる。主金型−2の、ポリイミドで被覆し、微細な細
孔を設けない金型で射出成形した成形品は、全体として
は平滑性に優れた成形品となるが、成形品の流動端部付
近に見苦しいエアートラップ跡が発生する。このエアー
トラップ跡はバフがけで取り除くことはできない。主金
型−2の、細孔を有するポリイミドで被覆した金型で射
出成形した成形品には、エアートラップ跡はなく、若干
のバフがけで良好な表面を有する成形品を得る。
【0054】
【実施例2】次の金型、断熱層等を使用して押出ブロー
成形を行う。 主金型:鋼鉄(S55C)製の乗用自動車の後尾につけ
るエアースポイラーの金型を用い、型表面を研磨して鏡
面状にし、ニッケルメッキを行う。 ポリイミド被覆主金型:上記実施例1に示す方法と同様
の方法で、塗布、加熱を25回繰り返し、研磨をして
0.5mm厚の鏡面状ポリイミド層を形成する。多数の
細孔を有するポリイミド被覆金型:上記のポリイミド被
覆金型に、0.2mm直径の細孔を50mm間隔にあ
け、図6に示す構造の金型とする。 押出ブロー成形する合成樹脂:ABS樹脂、スタイラッ
クABS A4593(旭化成工業(株)製)。 上記の各種金型を用いて押出ブロー成形を行う。 (1)、多数の細孔を有するポリイミド被覆金型をもち
いて成形すると、エアートラップのない良好な高光沢の
成形品が得られる。 (2)、細孔のない、ポリイミド被覆金型をもちいて成
形すると、高光沢ではあるが、エアートラップによる痘
痕模様がところどころにある成形品になる。 (3)、主金型をもちいて成形すると、光沢のない成形
品が得られる。
【0055】
【発明の効果】本発明の金型を使用して、成形サイクル
タイムの増加を微増にとどめ、成形品にはエアートラッ
プ跡のない著しく良好な外観の成形品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金型の型壁面付近の断面の一例であ
る。
【図2】本発明の金型の型壁面付近の断面の一例であ
る。
【図3】本発明の金型の型壁面付近の断面の一例であ
る。
【図4】本発明の金型の型壁面付近の断面の一例であ
る。
【図5】本発明の金型の型壁面付近の断面の一例であ
る。
【図6】本発明の金型の型壁面付近の断面の一例であ
る。
【符号の説明】
1 金属製主金型 2 通気性金属 3 断熱層 4 細孔 5 ニッケルメッキ、クロムメッキ等の薄層の金属層 6 スリット 7 円形孔 8 円形孔 9 円形孔 10 ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−114807(JP,A) 特開 平5−162172(JP,A) 特開 平5−169458(JP,A) 特開 平5−111937(JP,A) 特開 昭50−87151(JP,A) 特開 昭54−142266(JP,A) 特開 昭55−55839(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/10 B29C 33/38 - 33/42 B29C 45/26 - 45/37 B29C 49/48 - 49/54 B29C 51/30 - 51/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型は金属からなる主金型で形成され、
    金型キャビティを形成する部分の型壁面は0.02〜1
    mm厚の耐熱性重合体からなる断熱層で被覆されている
    合成樹脂成形用金型において、断熱相は多数の細孔を有
    し、主金型には該細孔からのガス体を排出する通路を有
    することを特徴とする合成樹脂の成形用金型。
  2. 【請求項2】 耐熱性重合体は、ガラス転移温度が15
    0℃以上、及び/又は融点が250℃以上であり、熱伝
    導率が0.002cal/cm・sec・℃以下であ
    り、破断伸度が10%以上であり、耐熱性重合体からな
    る断熱層と主金型との密着力が0.5kg/10mm以
    上であることを特徴とする請求項1に記載の金型。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の金型を用いた
    合成樹脂のブロー成形法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の金型を用いた
    合成樹脂の射出成形法。
JP05389494A 1993-09-13 1994-03-24 合成樹脂の成形用金型 Expired - Fee Related JP3318101B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05389494A JP3318101B2 (ja) 1993-09-13 1994-03-24 合成樹脂の成形用金型

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22732393 1993-09-13
JP5-227323 1993-09-13
JP05389494A JP3318101B2 (ja) 1993-09-13 1994-03-24 合成樹脂の成形用金型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07125019A JPH07125019A (ja) 1995-05-16
JP3318101B2 true JP3318101B2 (ja) 2002-08-26

Family

ID=26394620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05389494A Expired - Fee Related JP3318101B2 (ja) 1993-09-13 1994-03-24 合成樹脂の成形用金型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3318101B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4661517B2 (ja) * 2005-10-21 2011-03-30 トヨタ自動車株式会社 成形金型およびその製造方法
JP6143361B2 (ja) * 2013-12-10 2017-06-07 ロイアルエンジニアリング株式会社 射出成形用金型

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07125019A (ja) 1995-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2673623B2 (ja) 合成樹脂の成形法
US5535980A (en) Multilayer injection mold having improved surface properties
US5866025A (en) Mold for synthetic resin molding
JP3318101B2 (ja) 合成樹脂の成形用金型
US5728474A (en) Edge design for insulated mold
JP2714308B2 (ja) 新規な射出成形法
WO1996007527A1 (en) Low-pressure injection molding method
JP3273869B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法
EP0657267A2 (en) Method for improving surface quality of foamed thermoplastic molded articles
JPH10100184A (ja) 合成樹脂の成形法
JP3396254B2 (ja) 金型及びその製法
JPH10202694A (ja) 複合型物を成形する方法
JPH08169035A (ja) 合成樹脂の射出成形法
JPH079452A (ja) 合成樹脂成形用金型
JPH10235695A (ja) 合成樹脂の新規な成形法
JP3155151B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法
EP0614413A1 (en) Mold with improved surface properties for molding thermoplastic materials
JP3396253B2 (ja) 合成樹脂成形用金型の製法
JPH0760754A (ja) 合成樹脂射出成形用金型
JPH1016001A (ja) 合成樹脂偏肉成形品の成形法及びこれに用いる金型
JPH05111937A (ja) 合成樹脂の射出成形法
JPH09300383A (ja) 合成樹脂射出成形品及びその成形方法
JPH0752163A (ja) 新規な合成樹脂成形用の金型
JPH06278168A (ja) 射出成形用金型
JP2706221B2 (ja) 合成樹脂成形用の断熱層被覆金型及びそれを用いた成形法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020604

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees