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JP3349747B2 - 絶縁組成物および電力ケーブル - Google Patents

絶縁組成物および電力ケーブル

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JP3349747B2
JP3349747B2 JP03910093A JP3910093A JP3349747B2 JP 3349747 B2 JP3349747 B2 JP 3349747B2 JP 03910093 A JP03910093 A JP 03910093A JP 3910093 A JP3910093 A JP 3910093A JP 3349747 B2 JP3349747 B2 JP 3349747B2
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tan
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泉 石川
裕之 宮田
徹 中司
研二 松井
享 高橋
光隆 谷田
和彦 後藤
利夫 丹羽
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Fujikura Ltd
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  • Organic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温、高電界下におい
ても優れた特性を維持できる絶縁組成物と、これを絶縁
体に用いた電力ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】低密度ポリエチレンを架橋させた架橋ポ
リエチレン(XLPE)は、現在、電力ケーブルの絶縁
体として汎用されている。XLPEを絶縁体とした電力
ケーブルは、導体、導電性樹脂組成物よりなる遮蔽層、
および低密度ポリエチレンに架橋剤および老化防止剤を
配合した組成物よりなる絶縁層の3層を、架橋が起こら
ない低温度で同時に押し出し成形し、次いで連続的に、
高温、高圧の架橋ゾーンおよび低温、高圧の冷却ゾーン
を通過せしめることによって製造される。
【0003】このようにして得られた電力ケーブルは、
その特性が優れていることから、適用電圧の高電圧化が
進み、近年、275kVの長距離送電用に、また短距離
500kVの発電所引き出し用等に適用されるまでにな
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが昨今、絶縁性
能上の弱点になり易いケーブル接続部の数を減らすこ
と、接続部収納用の地下マンホールの数を減じて建設費
を低減すること等の要請から、接続部間隔の長尺化が強
く求められるようになってきた。接続部間隔の長尺化の
具体策とは、端的に言えば、絶縁層の厚さを薄くしたケ
ーブルの開発である。例えば、従来技術の短距離用50
0kVケーブルの絶縁層厚さは32mmであるのに対
し、接続部が必要となる長距離用500kVケーブルの
場合、絶縁層厚さは、約17%低減された27mmであ
ることが要請されている。このように絶縁層厚さが低減
されることによって生じる開発課題は数多くあるが、そ
の本質は、絶縁層の単位厚さ当りに負荷される電界が高
まることによって生ずるものである。そのため、絶縁耐
力の一層の向上、および誘電特性、特に誘電正接(ta
nδ)特性値の低減を図ることが要請される。本発明で
解決しようとする課題は、絶縁層厚さの低減によっても
優れた誘電正接(tanδ)特性を維持できる絶縁組成
物および電力ケーブルを提供することである。
【0005】電力ケーブルの絶縁層の誘電特性に起因す
る誘電損Wdは、次式によって表すことができる。 Wd=(V2/3)ωC0εrtanδ V:送電系統電圧 ω:送電電力の角周波数(ω=2πf、f:周波数/H
z) C0:ケーブルの構造で決まる幾何学的静電容量 εr:絶縁層材料の比誘電率 tanδ:絶縁層材料の誘電正接 上の式からわかるように、誘電損は、送電系統電圧Vの
自乗に比例し、ケーブルの構造要因を含む幾何学的静電
容量C0が、下式で表せることから、ケーブルの長さに
比例して大きくなり、絶縁厚さの低減もまた、誘電損を
大きくする要因である。絶縁層材料の誘電特性と誘電損
の関係は、上式に見られるように、比誘電率と誘電正接
の積εrtanδに比例するものである。 C0=2πε0L/ln(R/r) ε0:真空の誘電率 L:ケーブルの長さ R及びr:絶縁層の外径及び内径
【0006】電力ケーブルの誘電損が現実の問題となる
のは、XLPEを絶縁層に用いたケーブルでは、送電系
統電圧が275kV以上の長距離送電線路の場合であ
る。前述のように、誘電損の諸要因のうち、VおよびC
0は定数となるため、特性改善の検討は、絶縁材料の誘
電特性について行われることになる。絶縁材料の誘電特
性のうち、比誘電率εrは、材料の定数であるため改善
の対象になり得ず、もっぱら、tanδ特性値の改善が
求められることになる。
【0007】XLPEを絶縁層に用いた電力ケーブルの
誘電損の具体例として、長距離用500kVケーブルの
場合について考えると、このケーブルの絶縁層厚さは2
7mmであり、常用最高温度90℃であるから、望まし
いtanδ特性値は、温度が90℃、絶縁層の最大スト
レスが25kV/mmの条件で、0.05%以下という
ものである。
【0008】上述の状況を目安にして、従来技術の材料
を評価したところ、90℃、20kV/mmでtanδ
は0.1%を越え、要請に応えられないものであった。
従来技術による材料のtanδ特性の詳細についてみれ
ば、およそ60℃以下の温度では、測定ストレス5〜3
0kV/mmの範囲でtanδは0.05%以下で、誘
電損の望ましい特性を満たしている。しかしながら、7
0℃を越える温度領域では、電界ストレスが高くなるに
ともなってtanδ特性値の増大が生じ、90℃の場
合、5kV/mmでは、tanδは0.02%以下の小
さな値であるが、20kV/mmでは、tanδは0.
1%を越えてしまうのである。
【0009】このように、従来技術の問題点は、高温度
側で、ストレス増加によってtanδ特性値が急増する
ことにある。この現象について、発明者らが鋭意検討し
た結果、従来技術の材料からなるXLPE中に電気伝導
性の不純物が存在していることによって起こるものであ
ることが、判明した。さらに、この電気伝導性不純物
は、極微量であるため、通常の分析手段では同定しがた
い濃度レベルのものであることもわかった。
【0010】上述の内容をさらに詳しく述べると以下の
通りである。電力ケーブルの絶縁層材料であるXPLE
のtanδ特性は、主として、材料中の有極性化学構造
の不純物に起因する双極子要因によるものと、材料中の
イオン解離性の不純物の解離イオンに起因する電導要因
のものの2種にわけて考えることができる。XLPEの
ベース材料として有極性コモノマ成分を含まない低密度
PEを用いた場合、双極子要因のtanδに寄与する材
料中の有極性化学構造の不純物として挙げられるもの
は、ベース低密度PE中のもの、配合される架橋剤や老
化防止剤に関係するもの、および製造工程中の汚染に起
因するものが挙げられる。現在のXLPE材料技術の水
準では、双極子要因のtanδの主な原因は、架橋剤と
して用いたジクミルペルオキシド(DCP)の架橋反応
残さであるアセトフェノンおよびクミルアルコールであ
り、これらに起因するtanδは、低温側で大きく、高
温になるに伴って小さくなり、電界ストレスの増加があ
っても変化しない性質である。そして、通常の電力ケー
ブルの場合、この要因によるtanδ値は、最大でも
0.02%を越えず、誘電損の点でも問題視されるレベ
ルではない。
【0011】電導要因のtanδの原因物質は、非常に
微少な濃度でも影響を及ぼすことから、化学種の同定に
は至っていないが、ベース低密度PEが含有しているイ
オン解離性のもの、配合される架橋剤や老化防止剤中の
イオン解離性の不純物および製造工程中の汚染に起因す
るもののすべてが対象とされ、イオン解離性の不純物の
総和された濃度が特性値に関係すると考えられる。通
常、電導要因のtanδは、低温側で小さく、高温にな
るにともなって急激に大きくなり、さらに、電界ストレ
スの増加によって、指数関数的に増大する性質がある。
XLPEを絶縁層に用いた電力ケーブルの誘電損で問題
になるのは、このイオン解離性の不純物の解離イオンに
起因する電導要因のtanδで、特に、前述の絶縁層厚
低減による高ストレス化が、問題をいっそう深刻にして
いるのである。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、電気伝導性不純物総量の少ない絶縁組
成物と、絶縁層の材料としてこの絶縁組成物を用いるこ
とによって、高温、高電圧下でも優れたtanδ特性を
有する電力ケーブルを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明の絶縁組成物は、低密度ポリエチレン100
重量部に架橋剤1〜5重量部および老化防止剤0.05
〜0.5重量部を配合し架橋せしめた樹脂組成物であっ
て、この樹脂組成物が、この樹脂組成物10gを無極性
溶剤10mlで抽出処理し、その抽出液の体積抵抗率に
該抽出液の粘度を乗じた値が5×1010ΩPas/c
m以上の値を有するものであることを特徴としている。
【0014】また請求項2に記載の電力ケーブルは、前
記請求項1に記載の絶縁組成物を絶縁体として用いたこ
とを特徴としている。
【0015】
【作用】絶縁組成物中に含まれ、電力ケーブルの絶縁層
中に持ち込まれる電気伝導性不純物の混入源は、前述し
たように、組成物の構成材料であるベース低密度PEお
よび架橋剤および老化防止剤の不純物として混入するも
のと、組成物の製造工程中に混入するものの2経路が挙
げられる。そして、何れの経路によって混入した電気伝
導性不純物であれ、その総和がtanδ特性に関係する
ことになる。したがって、絶縁組成物中に含まれる電気
伝導性不純物の総量によって、選別する方法が最も効果
的であるといえる。本発明の基本的な要件は、「該組成
物を架橋せしめたもの10gを有極性溶剤10mlで処
理した抽出液の体積抵抗率」によって、電気伝導性不純
物の総量を把握し、「体積抵抗率に該抽出液の粘度を乗
じた値が5×1010Ωpas/m以上」であるものを用
いることにある。
【0016】電気伝導性不純物の総量の把握に、「該組
成物を架橋せしめたもの」を試料として用いる理由は、
実際の電力ケーブルの絶縁層が受ける架橋反応の諸状況
を、評価特性値、すなわち、抽出液の体積抵抗率に反映
させるためである。架橋反応そのものは、いわゆるラジ
カル反応であるが、その複雑な反応や架橋反応の周囲条
件としての、おおむね160℃を越える高温度が、イオ
ン解離性の不純物に及ぼす諸変化を、評価特性である抽
出液の体積抵抗率に反映させる必要があるのである。こ
のような評価を行うことによって、該組成物を架橋せし
めてなる絶縁層を有する電力ケーブルのtanδ特性、
特に高温、高電界下でも優れたtanδ特性を確保でき
るのである。
【0017】絶縁層に存在するイオン解離性の不純物の
総量を把握するのに、「該組成物を架橋せしめたものを
無極性溶剤で処理した抽出液の体積抵抗率」で評価する
のは、本発明の特徴的な手段である。前述したように、
絶縁層中に存在するイオン解離性の不純物の濃度は、極
めて微少であるため、その物質は同定しがたい。絶縁層
中に存在するイオン解離性の不純物を抽出した液体の体
積抵抗率は、イオン解離性の不純物濃度、抽出に用いた
液体の誘電率も関係した個々の不純物のイオン解離度、
解離したイオン個々の移動度等によって定まる。一般
に、イオン解離度は、誘電率が大きい、すなわち有極性
溶剤の方が大きくなる。しかし、電力ケーブルの絶縁層
材料であるXLPEは無極性であり、その比誘電率は、
電力ケーブルの使用温度範囲において2.1〜2.3程度
である。したがって、XLPE中において特徴的にta
nδ特性を悪化させるイオン解離性不純物の総量評価
は、XLPEと同等の比誘電率を有する無極性溶剤によ
る抽出液で行うべきである。この観点から、組成物を架
橋せしめたXLPE中のイオン解離性不純物の抽出に用
いる溶剤として、無極性溶剤を用いるのである。無極性
溶剤としては、沸点がおよそ50〜100℃程度の炭化
水素、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0018】「組成物を架橋せしめたもの10gを無極
性溶剤10mlで抽出処理」するのは、極めて微少濃度
であるイオン解離性不純物の抽出液中濃度を、できるだ
け高濃度化することが目的である。これが極めて低濃度
である場合には、抽出液の体積抵抗率は濃度と逆比例す
る関係にあるので、抽出処理の際の構成比が、規定され
た比率から変化した場合でも、構成比の相違を比例関係
で補正することによって、所定の構成比の値に換算する
ことができる。
【0019】定められた抽出溶剤によって、組成物を架
橋せしめたものを充分な処理して得た抽出液の体積抵抗
率は、抽出に用いた無極性溶剤の導電率と、架橋された
組成物中に存在したイオン解離性不純物の解離したイオ
ンに起因する導電率の和の逆数とみなすことができる。
組成物を架橋せしめたものを充分処理することによって
得た抽出液の体積抵抗率は、抽出に用いた高純度化した
溶剤の体積抵抗率よりも、少なくとも数分の1の値に低
下し、抽出されたイオン解離性不純物に支配された特性
値を示す。したがって、「抽出液の体積抵抗率」は、架
橋された組成物中に存在した、XLPEのtanδに悪
影響を及ぼすイオン解離性の不純物の量に関係した値に
なる。
【0020】架橋された組成物中に存在したイオン解離
性の不純物を抽出した抽出液の体積抵抗率は、抽出液中
のイオン濃度、イオンへの解離度およびイオンの移動度
に依存する。体積抵抗率の測定温度は、解離度および移
動度の両者に影響するため、体積抵抗率評価温度は一定
にする必要があり、本発明では通常、50℃で行われ
る。また、イオンの移動度は、該抽出液の粘度に依存す
るため、溶剤の種類によって異なることになるが、一般
に、(移動度×粘度=一定)の関係が成り立つことか
ら、溶剤の粘度による影響を排除するため、(体積抵抗
率×溶剤の粘度)の特性値に変換するのである。また、
抽出に用いる無極性溶剤について、沸点50〜100℃
程度のものとした理由は、1つには、粘度の小さい溶剤
を用いることによって、微少濃度でも大きな体積抵抗率
低下を期待するためである。
【0021】抽出液の体積抵抗率の測定装置としては、
通常の絶縁油の体積抵抗率測定用の電極と、絶縁抵抗測
定装置を用いることができる。
【0022】「抽出液の体積抵抗率に該抽出液の粘度を
乗じた値が5×1010ΩPas/m以上」との規定は、
90℃、25kV/mmの条件におけるtanδが0.
05%以下であることを確保するために必要な規定であ
り、本発明者が数多くの検討の結果定めた値である。こ
の規定を越える特性値を有する組成物を架橋してなるX
LPEのtanδは、90℃で評価した場合、ストレス
が25kV/mmを越えない条件でも、0.05%を越
えるものである。
【0023】組成物を架橋せしめたものを無極性溶剤で
抽出処理する場合の条件は、基本的な要件ではない。必
要なことは、架橋された組成物中に存在するイオン解離
性の不純物のほとんどすべてを抽出できる条件を確保す
ることである。このための一般的な条件は、架橋された
組成物を、できる限り薄くして溶剤に接触させることで
ある。なお、抽出の加速のために、超音波を利用するこ
と、あるいは加温された溶剤を用いるソックスレ抽出等
も利用できる。
【0024】
【実施例】以下、実施例を示して、本発明の効果を明ら
かにする。 (実施例1) ベースの低密度PEとして(a)を用意した。このPE
(a)はMFRが1程度のもので、従来から電力ケーブ
ル用の架橋性絶縁組成物に使用されてきたPE(b)の
合成ラインを清浄にして、特にイオン解離性の不純物の
混入を防ぐことに留意して合成したものである。架橋剤
DCPとして、(e)を再結晶化によって精製したもの
(f)を用意した。老化防止剤として、ポリオレフィン
に有効な4,4’−チオビス−(6−第3ブチル−3−
メチルフェノール)(g)を再結晶化によって精製した
もの(h)を用意した。
【0025】ベースの低密度PE(a)100重量部
に、架橋剤(f)を3重量部、老化防止剤(h)を0.
3重量部配合した組成物を作製した。組成物製造工程の
概要は、180℃の混練用押出機によって老化防止剤を
練り込み、これを紐出しし、冷水中で裁断してペレット
とし、乾燥後約80℃で架橋剤をペレットに接触溶解さ
せるという方式である。ただし、製造工程は、次のよう
にして清浄化した。その概要は、ペレット化の際に用い
る冷水を、電子工業などで用いる超純水に変え、また架
橋剤配合工程以降の機械およびラインに、無配合PE
(a)を2バッチ分流して、不純物の吸収除去を図っ
た。
【0026】得られた組成物を、120℃のプレス条件
で、厚さ0.2mmおよび10mm程度で10×10c
m角の試料を予備成形し、このものを、温度180℃、
圧力20kgf/cm2の条件で、20分加圧成形する
ことによって、XLPEとした。
【0027】厚さ0.2mm程度の試料については、9
0℃で、tanδのストレス変化を測定して、tanδ
が0.05%を越えるストレスを検討付けた。
【0028】厚さ10mm程度の試料は、清浄なスライ
サーで0.2mm程度のシートとし、このシート30g
と高純度のnヘキサン30mlの組み合わせで、20k
Hz、1W/cm2の超音波照射下で、2時間の抽出を
行った。抽出に用いたnヘキサンは、試薬特級のものを
無沸騰蒸留し、さらに活性アルミナで吸着処理したもの
で、50℃の体積抵抗率は2×1014Ω/mで、50℃
の粘度は92.1×10-2Pasであった。
【0029】(実施例2)組成物の製造工程を清浄化し
なかった以外は、実施例1と同様にして、試料を作製し
た。
【0030】(比較例1〜6)ベースの低密度PEとし
て、従来から電力ケーブル用の架橋性絶縁組成物に使用
されたきたPE(b)、(c)、(d)を、そのまま用
いた。架橋剤DCPとして、再結晶化によって精製した
もの(f)の他に、再結晶処理を施さなかったもの
(e)を用意した。老化防止剤(4,4’−チオビス−
(6−第3ブチル−3−メチルフェノール))として、
再結晶化によって精製したもの(h)の他に、再結晶処
理を施さなかったもの(g)を用意した。表2に示した
配合量にしたがって、低密度PEに架橋剤、老化防止剤
をそれぞれ練り込み、組成物を作製した。混練工程に
は、いずれも清浄化を施さなかった。後は、前記実施例
と同様にして、比較例1〜6の試料を作製した。
【0031】実施例(2例)および比較例(6例)の試
料を用いて、90℃のtanδが0.05%を越えるス
トレスの見当付けと、抽出液の体積抵抗率および粘度の
評価を行った。結果をそれぞれ表1および表2に示す。
【0032】抽出液の体積抵抗率は、いずれも抽出に用
いたnヘキサンのそれよりも小さく、抽出液の粘度もn
ヘキサンのそれよりも大きかった。体積抵抗率の低下
は、架橋した組成物中のイオン解離性不純物が抽出され
たことによるものであり、粘度の増加は、主として架橋
剤の反応残さが抽出されたことによるものであると考え
られる。
【0033】表2に見られるように、比較例の試料は、
90℃でtanδが0.05%を越えるストレスは、い
ずれも25kV/mmよりもかなり低く、改善の要請に
応え得るものではなかった。また、イオン解離性不純物
の低減策を施した比較例4〜6においても、「組成物を
架橋せしめたものの抽出液の体積抵抗率に該抽出液の粘
度を乗じた値」が5×1010ΩPas/mよりも小さ
く、これらの90℃でtanδが0.05%を越えるス
トレスは、いずれも25kV/mmよりも低く、特性改
善の要請に応えられないものであった。これに対し、表
1に示したように、実施例1および2の試料にあって
は、「組成物を架橋せしめたものの抽出液の体積抵抗率
に該抽出液の粘度を乗じた値が5×1010ΩPas/m
以上」であり、また90℃、25kV/mmでのtan
δは、いずれも0.05%以下と、要請に応える優れた
特性を有していた。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高温高電界下においても誘電損失の小さい絶縁組成物を
得るための1種の判断基準が得られ、原材料の低密度ポ
リエチレン、架橋剤、老化防止剤として、これら原材料
に含まれる電気的不純物の総量を、この判断基準に合致
するように、調整したものを使用することで、高温高電
界下においても誘電損失の小さい絶縁組成物を得ること
ができ、さらには誘電損失の小さい電力ケーブルを得る
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中司 徹 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (72)発明者 松井 研二 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (72)発明者 高橋 享 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (72)発明者 谷田 光隆 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (72)発明者 後藤 和彦 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (72)発明者 丹羽 利夫 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (56)参考文献 特開 昭55−66804(JP,A) 特開 平2−185535(JP,A) 特開 平1−243306(JP,A) 特開 平1−243307(JP,A) 特開 平1−243308(JP,A) 特開 平1−225003(JP,A) 特開 平2−121207(JP,A) 特開 平2−121208(JP,A) 特開 平2−121209(JP,A) 特開 昭60−28108(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 3/16 - 3/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低密度ポリエチレン100重量部に架橋剤
    1〜5重量部および老化防止剤0.05〜0.5重量部
    を配合し架橋せしめた樹脂組成物であって、 この樹脂組成物が、この樹脂組成物 10gを無極性溶剤
    10mlで抽出処理し、その抽出液の体積抵抗率に該抽
    出液の粘度を乗じた値が5×1010ΩPas/cm以
    の値を有するものであることを特徴とする絶縁組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の絶縁組成物を絶縁
    体として用いたことを特徴とする電力ケーブル。
JP03910093A 1993-02-26 1993-02-26 絶縁組成物および電力ケーブル Expired - Fee Related JP3349747B2 (ja)

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CA002116380A CA2116380A1 (en) 1993-02-26 1994-02-24 Polyethylene composition for use in insulations and joints of extra-high voltage power cables, and an extra-high voltage power cable and joint therefor employing this polyethylenecomposition
EP94400413A EP0613154B1 (en) 1993-02-26 1994-02-25 Process for preparing a polyethylene composition for use in insulations and joints of extra-high voltage power cables
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