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JP3209041B2 - 光学分割剤およびそれを用いた光学活性テトラヒドロフランカルボン酸類の製造法 - Google Patents

光学分割剤およびそれを用いた光学活性テトラヒドロフランカルボン酸類の製造法

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JP3209041B2
JP3209041B2 JP13462295A JP13462295A JP3209041B2 JP 3209041 B2 JP3209041 B2 JP 3209041B2 JP 13462295 A JP13462295 A JP 13462295A JP 13462295 A JP13462295 A JP 13462295A JP 3209041 B2 JP3209041 B2 JP 3209041B2
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optically active
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tetrahydrofurancarboxylic
thfc
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佐喜恵 中井
治代 佐藤
年弘 藤野
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬中間原料として有
用な光学活性テトラヒドロフランカルボン酸類の工業的
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学活性テトラヒドロフランカル
ボン酸類の製造法としてはラセミ体のテトラヒドロフラ
ンカルボン酸類を光学分割する方法が知られている。た
とえば、テトラヒドロフラン−2−カルボン酸は(1)
ブルシン2水和物を分割剤として光学分割する方法(C
an.J.Chem.,61,p1383.(198
3))、(2)光学活性1−(4−ハロゲノフェニル)
エチルアミンを分割剤として光学分割する方法(特開平
1−216983)等が、また、テトラヒドロフラン−
3−カルボン酸は(3)キニンを分割剤として光学分割
する方法(J.Org.Chem.,27,p921.
(1962))等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ラセミ体のテトラヒド
ロフランカルボン酸類から光学分割剤を用いて光学活性
テトラヒドロフランカルボン酸を製造する方法に於い
て、上記(1)、(3)で使用される分割剤のブルシ
ン、キニンは天然に得られる化合物であるが極めて高価
であり、しかも毒性が高い事、また(2)で使用される
分割剤の光学活性1−(4−ハロゲノフェニル)エチル
アミンは不斉合成、あるいはラセミ体を光学分割して得
なければならず高価であること等、工業的に有利な製造
法とはいい難く、得られる光学純度も十分ではなかっ
た。したがって、光学活性テトラヒドロフランカルボン
酸類を高純度で収率よく、工業的に製造する方法が望ま
れていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは高
純度の光学活性テトラヒドロフランカルボン酸類を収率
よく、しかも工業的に製造する方法を鋭意検討した結
果、この目的は安価に入手できる光学活性アミノ酸を化
学的に修飾した誘導体を分割剤として光学分割すること
により達成されることが判った。
【0005】すなわち、本発明は、光学活性アミノ酸ア
ミド誘導体からなる光学活性テトラヒドロフランカルボ
ン酸類用光学分割剤、および、テトラヒドロフランカル
ボン酸類を光学活性アミノ酸アミド誘導体から選ばれた
化合物を分割剤として用いて光学分割することを特徴と
する光学活性テトラヒドロフランカルボン酸類の製造法
である。
【0006】以下、本発明の構成を詳細に説明する。
【0007】本発明において用いる分割剤は光学活性ア
ミノ酸アミド誘導体から選ばれた化合物であり、そのD
体、L体を目的に応じて使い分けることができる。
【0008】すなわち、本発明で用いる分割剤の具体例
としては、光学活性アラニン誘導体、光学活性フェニル
アラニン誘導体、光学活性フェニルグリシン誘導体など
が挙げられる。
【0009】これらの光学活性アミノ酸誘導体は安価な
アミノ酸から容易に合成する事ができ、また分割剤を回
収する際にも室温から50℃であれば酸性あるいは中性
条件下では分解やラセミ化することはほとんどない。
【0010】本発明の分割剤は、光学活性テトラヒドロ
フランカルボン酸類の製造に使用することができる。こ
こで、テトラヒドロフランカルボン酸類とは、テトラヒ
ドロフランの2位または3位の炭素に結合した1つの水
素がカルボキシル基で置換されたものなどが好ましく用
いられる。
【0011】本発明において、原料としては、テトラヒ
ドロフランカルボン酸類が用いられ、たとえば、光学活
性テトラヒドロフラン−2−カルボン酸を得る目的の場
合に用いられるテトラヒドロフラン−2−カルボン酸は
フラン−2−カルボン酸の水素添加によって工業的に製
造されている。
【0012】ここで、原料として用いられるテトラヒド
ロフランカルボン酸類とは(R)−テトラヒドロフラン
カルボン酸類と(S)−テトラヒドロフランカルボン酸
類とを等量含むラセミ混合物だけでなく、いずれか一方
の光学異性体を等量以上に含む混合物などが使用でき
る。
【0013】テトラヒドロフランカルボン酸類の光学分
割は次の手順と条件で行うのが好ましい。
【0014】光学活性アミノ酸アミド誘導体から選ばれ
た分割剤は、溶媒中でテトラヒドロフランカルボン酸類
1当量に対して0.4〜1.2当量、好ましくは0.5
〜1.0当量と接触させてジアステレオマー塩をつく
る。この時、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物類、アンモニ
ア、メチルアミン、エチルアミン、1−プロピルアミ
ン、2−プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルア
ミン、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどのアミ
ン類、エタノールアミンなどのアミノアルコール類など
を共存させてもよい。アルカリ金属水酸化物類、アミン
類、アミノアルコール類などの使用量は、分割剤と合わ
せて好ましくはテトラヒドロフランカルボン酸類1当量
に対して0.5〜1.2当量、さらに好ましくは0.6
〜1.0当量が好ましい。
【0015】ここで、使用する溶媒としては、テトラヒ
ドロフランカルボン酸類と分割剤の何れをも溶液中で化
学的に変質せしめることなく、かつ、一方のジアステレ
オマー塩を選択的に析出せしめるものであればよい。た
とえば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、tert−ブタノールなどのアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリ
ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3
−ジオキソラン、酢酸エチル、クロロホルム、トルエ
ン、クロロベンゼンなどの有機溶媒またはこれらの混合
溶媒を用いることができる。
【0016】テトラヒドロフランカルボン酸類に分割剤
を接触させる方法としては、前記溶媒にテトラヒドロフ
ランカルボン酸類および分割剤を一度に加えてもよい
し、それらを順次加えてもよい。更にあらかじめテトラ
ヒドロフランカルボン酸類と分割剤とから作った塩を、
前記溶媒中に溶解させてもよい。また、アルカリ金属水
酸化物類、アミン類、アミノアルコール類などを共存さ
せる場合も同様に、一度に加えてもよいし、それらを順
次加えてもよい。それらを加える順序も特に限定される
ものではない。
【0017】かくして得られたジアステレオマー塩を含
む溶液を冷却および/または濃縮すると、難溶性のジア
ステレオマー塩が溶液から析出してくる。
【0018】難溶性のジアステレオマー塩を溶液から析
出させる際の温度は使用する溶媒の凝固点から沸点の範
囲であればよく、目的に応じて適宜選択できるが、通常
は0℃から100℃の範囲が好ましい。
【0019】難溶性のジアステレオマー塩の結晶は、濾
過、遠心分離などの通常の固液分離法によって容易に分
離することができる。難溶性のジアステレオマー塩の結
晶は再結晶操作を行うことにより、目的とした高純度の
ジアステレオマー塩を得ることができる。
【0020】かくして得られたジアステレオマー塩を適
当な方法で解塩することによって、(R)−テトラヒド
ロフランカルボン酸類または(S)−テトラヒドロフラ
ンカルボン酸類と分割剤を分離・採取することができ
る。
【0021】ジアステレオマー塩の解塩方法は通常知ら
れた方法、即ち水性溶媒中、酸またはアルカリで処理す
る方法、イオン交換樹脂を用いる方法などが適用でき
る。たとえば、ジアステレオマー塩を水中で水酸化ナト
リウムなどのアルカリ水溶液を添加して解塩したのちジ
クロロメタンなどの有機溶媒で抽出すると分割剤が有機
層に抽出される。次いで、分割剤を除去した水層に塩
酸、硫酸などの鉱酸を加えてpH1〜2に調整した後、
これをジクロロメタンなどの有機溶媒で抽出することに
より、目的の光学活性テトラヒドロフランカルボン酸類
が有機層に抽出されてくるので、抽出液を濃縮・蒸留す
ることによって、あるいは、ジアステレオマー塩を水性
溶媒、水と有機溶媒の混合溶媒あるいは有機溶媒中、硫
酸、塩酸等の酸を添加して解塩した後、分割剤を硫酸
塩、塩酸塩として固液分離することによって回収し、瀘
液側に目的の光学活性テトラヒドロフランカルボン酸類
を得、次いで濃縮、蒸留することによっても容易に光学
活性テトラヒドロフランカルボン酸類を得る事ができ
る。
【0022】本発明で用いる分割剤は通常の解塩方法で
は何れも高収率で回収する事ができ、しかも回収過程で
ラセミ化することはほとんどない。つまり、これらの分
割剤は光学活性が保持されているので再使用して光学分
割を行うことができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0024】なお、実施例において得られたジアステレ
オマー塩に含まれるテトラヒドロフランカルボン酸類の
光学純度は、以下の方法で求めた。ジアステレオマー塩
の結晶をテトラヒドロフランカルボン酸類に対して当量
の25%硫酸で解塩したのち、ジクロロメタンを加えて
10分間撹拌後不溶物を濾過した。次いで、ジクロロメ
タン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ジクロロ
メタンを留去して粗の光学活性テトラヒドロフランカル
ボン酸類を得た。その光学活性テトラヒドロフランカル
ボン酸類70〜80mgに対して過剰のジアゾメタンの
ジエチルエーテル溶液を加え、約15分間静置してテト
ラヒドロフランカルボン酸メチルエステルを合成した。
反応液を濃縮し、残留物にn−ヘキサン/2−プロパノ
ール=995/5(v/v)0.8mlを加えて溶解
し、必要ならば不溶物を濾過してサンプル溶液としてH
PLCに1〜2μlを注入して分析した。分析に使用し
たカラムはCHIRALCEL OD(ダイセル製)、
移動相はn−ヘキサン/2−プロパノール=995/5
(v/v)を用いた。カラム温度25℃、流速1.5m
l/minで、検出はUV(220nm)で行った。テ
トラヒドロフラン−2−カルボン酸メチルエステルのS
体は9.5分、R体は17.4分に検出した。テトラヒ
ドロフラン−3−カルボン酸メチルエステルは、流速
0.5ml/minで、S体は23.9分、R体は2
6.4分に検出した。
【0025】参考例1 40%メチルアミン水溶液20.3gの中にL−フェニ
ルアラニンエチルエステル塩酸塩10.0g(0.04
35モル)を添加して、室温で5時間スターラー攪拌し
た。反応後、クロロホルム30mlで3回抽出した。抽
出液を硫酸マグネシウムで乾燥した後、クロロホルムを
エバポレーターで留去した。残留物7.6gにクロロホ
ルム7mlを加えて再溶解し、次いで、シクロヘキサン
35mlを加えて撹拌し、析出した結晶を濾過した。減
圧乾燥して5.8gのL−フェニルアラニンメチルアミ
ドを得た。融点は68〜69℃、化学純度99.5%
で、収率は75%であった。
【0026】実施例1 (RS)−テトラヒドロフラン−2−カルボン酸(以
下、(RS)−テトラヒドロフラン−2−カルボン酸
を”RS−THFC”と略記する。)92.9g(0.
80モル)とD−アラニンアニリド83.7g(0.5
1モル)および1−ブタノール400mlを温度計、コ
ンデンサー、攪拌機を備えた4つ口1Lフラスコに仕込
み、65℃に加熱した。65℃で1時間撹拌したのち4
時間かけて15℃に冷却した。15℃で2時間撹拌した
のち析出物を濾過し、白色結晶のジアステレオマー塩8
0.2gを得た。結晶中のR−THFCの光学純度は9
1.5%eeであり、仕込R−THFCに対する収率は
71.5%であった。
【0027】実施例2 R:S=95.9:4.1のTHFC33.1g(0.
29モル)、D−アラニンアニリド46.9g(0.2
9モル)および1−ブタノール800mlを温度計、コ
ンデンサー、攪拌機を備えた4つ口1Lフラスコに仕込
み、82℃で加熱溶解した。4時間かけて15℃に冷却
した。15℃で2時間撹拌したのち析出物を濾過し、白
色結晶68.9gを得た。結晶中のR−THFCの光学
純度は99.0%eeで、仕込R−THFCに対する収
率は89.1%であった。
【0028】実施例3 コンデンサー付50mlフラスコにS−THFC1.3
2g(0.011モル)、L−アラニンアニリド1.7
2g(0.010モル)およびエタノール4mlを加
え、約70℃で加熱溶解した後ゆっくり冷却した。25
℃で2時間撹拌した後、析出した結晶を濾別し、白色結
晶1.38gを得た。結晶中のS−THFCの光学純度
は75.8%eeであり、仕込S−THFCに対する収
率は86.3%であった。
【0029】実施例4 コンデンサー付50mlフラスコにRS−THFC1.
29g(0.011モル)、L−アラニンベンジルアミ
ド1.80g(0.010モル)およびエタノール20
mlを加え、約70℃で加熱溶解した後ゆっくり冷却し
た。25℃で2時間撹拌した後、析出した結晶を濾別
し、白色結晶0.97gを得た。結晶中のS−THFC
の光学純度は94.6%eeであり、仕込S−THFC
に対する収率は59.4%であった。
【0030】実施例5 RS−THFC101.0g(0.87モル)、L−フ
ェニルアラニンアミド100.0g(0.61モル)、
水40.0gおよび2−プロパノール161.0gを温
度計、コンデンサー、攪拌機を備えた4つ口1Lフラス
コに仕込み、60℃で加熱溶解した。6時間かけて20
℃に冷却し、更に20℃で2時間撹拌したのち析出物を
濾過し、白色結晶のジアステレオマー塩78.7gを得
た。結晶中のR−THFCの光学純度は92.2%ee
であり、仕込R−THFCに対する収率は64.5%で
あった。
【0031】実施例6 R:S=96.1:3.9のTHFC155.0g
(1.34モル)、L−フェニルアラニンアミド21
9.2g(1.33モル)および10%水/2−プロパ
ノール混合溶液1123.2gを温度計、コンデンサ
ー、攪拌機を備えた4つ口2Lフラスコに仕込み、78
℃で加熱溶解した。5時間かけて20℃に冷却した。2
0℃で2時間撹拌したのち析出物を濾過し、白色結晶の
ジアステレオマー塩325.4gを得た。結晶中のR−
THFCの光学純度は99.0%ee以上であった。仕
込R−THFCに対する収率は90.5%であった。
【0032】実施例7 RS−THFC104.5g(0.90モル)、L−フ
ェニルアラニンアミド98.5g(0.60モル)およ
び1−ブタノール400mlを温度計、コンデンサー、
攪拌機を備えた4つ口1Lフラスコに仕込み、80〜9
0℃で30分加熱した。次いで6時間かけて15℃に冷
却し、更に15℃で2時間撹拌したのち析出物を濾過
し、白色結晶のジアステレオマー塩96.5gを得た。
結晶中のR−THFCの光学純度は90.5%eeであ
り、仕込R−THFCに対する収率は76.5%であっ
た。
【0033】実施例8 RS−THFC38.6g(0.33モル)、L−フェ
ニルアラニンアミド38.2g(0.23モル)および
7%水/エタノール混合溶液107.4gを温度計、コ
ンデンサー、攪拌機を備えた4つ口500mlフラスコ
に仕込み、70℃で加熱溶解した。次いで6時間かけて
15℃に冷却し、更に15℃で2時間撹拌したのち析出
物を濾過し、白色結晶のジアステレオマー塩27.5g
を得た。結晶中のR−THFCの光学純度は92.4%
eeであり、仕込R−THFCに対する収率は59.0
%であった。
【0034】実施例9 L−フェニルアラニンアミド100.0g(0.61モ
ル)、29%アンモニア水15.3g(0.26モル)
および水24.9g、2−プロパノール160.8gを
温度計、滴下ロート、コンデンサー、攪拌機を備えた4
つ口500mlフラスコに仕込み、20℃でRS−TH
FC101.0g(0.87モル)を滴下した。同温で
15時間撹拌したのち析出物を濾過し、白色結晶のジア
ステレオマー塩91.2gを得た。結晶中のR−THF
C光学純度は90.7%eeであり、仕込R−THFC
に対する収率は74.8%であった。
【0035】実施例10 コンデンサー付50mlフラスコにRS−THFC1.
37g(0.012モル)、D−フェニルグリシンベン
ジルアミド2.68g(0.011モル)および2−プ
ロパノール9mlを加え、約70℃で加熱溶解した後ゆ
っくり冷却した。25℃で3時間撹拌した後、析出した
結晶を濾別し、白色結晶1.85gを得た。白色結晶中
のS−THFCの光学純度は60.9%eeであり、仕
込S−THFCに対する収率は88.0%であった。
【0036】実施例11 コンデンサー付50mlフラスコにRS−THFC1.
33g(0.011モル)、D−フェニルグリシン(4
−メトキシ)アニリド2.53g(0.010モル)お
よび2−プロパノール20mlと水2mlを加え、約7
0℃で加熱溶解した後ゆっくり冷却した。25℃で3時
間撹拌した後、析出した結晶を濾別し、白色結晶2.5
4gを得た。結晶中のS−THFCの光学純度は58.
1%eeであり、仕込のRS−THFCに対する収率は
59.5%であった。
【0037】実施例12 コンデンサー付50mlフラスコにRS−THFC1.
33g(0.011モル)、D−フェニルグリシンメチ
ルアミド1.64g(0.010モル)および2−プロ
パノール20mlを加え、約70℃で加熱溶解した後ゆ
っくり冷却した。25℃で3時間撹拌した後、析出した
結晶を濾別し、白色結晶1.67gを得た。結晶中のS
−THFCの光学純度は60.5%eeであり、仕込S
−THFCに対する収率は104.5%であった。
【0038】実施例13 実施例6で得られたジアステレオマー塩(含まれるR−
THFCの光学純度は99.0%ee以上)302.7
g(1.08モル)を水180.0gとジクロロメタン
400mlに懸濁させ、撹拌しながら水酸化ナトリウム
48.0gを水53.3gに溶かした水溶液を18〜2
1℃で滴下した。20分間撹拌したのち分液し、抽残水
層にジクロロメタン300mlを加えてL−フェニルア
ラニンアミドを3回抽出した。ジクロロメタン層を濃縮
乾固することにより、L−フェニルアラニンアミド16
7.4gを回収した。
【0039】抽残水層にジクロロメタン300mlを加
え、撹拌しながら50%硫酸169.4gでpH1とし
た。20分間撹拌したのち分液し、抽残水層はさらにジ
クロロメタン300mlで5回抽出した。得られたジク
ロロメタン層を合わせて濃縮後、減圧蒸留することによ
り、R−THFC(沸点109℃/800Pa)10
7.1gを得た。光学純度99.0%ee以上、化学純
度は99.5%であった。
【0040】実施例14 実施例2で得たジアステレオマー塩68.9gを、実施
例13と同様に処理してD−アラニンアニリドをジクロ
ロメタンで抽出した。次いで濃塩酸で水層をpH1とし
てからジクロロメタンで抽出・濃縮・蒸留して光学純度
99.0%eeのR−THFC24.3gを得た。
【0041】実施例15 RS−THFC61.0g(0.525モル)、L−フ
ェニルアラニンアミド49.4g(0.301モル)、
テトラヒドロフラン318.8gと水15.0gを温度
計、コンデンサー、攪拌機を備えた4つ口1Lフラスコ
に仕込んで、30分間加熱還流した後、3時間かけて室
温まで冷却した。室温で1時間攪拌し、析出した結晶を
濾別して白色結晶58.4gを得た。結晶中のR−TH
FCの光学純度は87.8%eeであり、仕込R−TH
FCに対する収率は79.4%であった。この白色結晶
25.0gをテトラヒドロフラン274.6gと水1
9.6gの混合溶媒で再結晶して18.4gを得た。結
晶中のR−THFCの光学純度は99.5%ee以上で
あった。
【0042】実施例16 RS−THFC50.4g(0.434モル)、L−フ
ェニルアラニンアミド49.4g(0.301モル)と
メチルエチルケトン190.9gを温度計、コンデンサ
ー、攪拌機を備えた4つ口500mlフラスコに仕込ん
で、30分間加熱還流した後、4時間かけて室温まで冷
却した。室温で1時間攪拌し、析出した結晶を濾別して
白色結晶42.4gを得た。結晶中のR−THFCの光
学純度は89.8%eeであり、仕込R−THFCに対
する収率は69.7%であった。この塩40.0gをメ
チルエチルケトン227.2gと水20.8gの混合溶
媒で再結晶して26.4gを得た。結晶中のR−THF
Cの光学純度は99.5%eeであった。
【0043】実施例17 L−フェニルアラニンアミド84.8g(0.516モ
ル)、1−プロピルアミン20.9g(0.354モ
ル)、2−プロパノール79.9gと水33.2gを温
度計、コンデンサー、攪拌機を備えた4つ口500ml
フラスコに仕込み、RS−THFC99.4g(0.8
56モル)を40〜50℃で滴下した。45℃で1時間
攪拌した後、4時間かけて15℃まで冷却した。同温で
2時間攪拌し、析出した結晶を濾別して白色結晶80.
6gを得た。結晶中のR−THFCの光学純度は85.
3%eeであり、仕込R−THFCに対する収率は6
7.2%であった。
【0044】実施例18 RS−THFC99.7g(0.859モル)、2−プ
ロピルアミン10.2g(0.172モル)、2−プロ
パノール84.0gと水21.0gを温度計、コンデン
サー、攪拌機を備えた4つ口500mlフラスコに仕込
み、D−フェニルアラニンアミド84.8g(0.51
6モル)を45〜55℃で5分割して添加した。45℃
で1時間攪拌した後、4時間かけて15℃まで冷却し
た。同温で2時間攪拌したのち、析出した結晶を濾別し
て白色結晶87.3gを得た。結晶中のS−THFCの
光学純度は83.5%eeであり、仕込S−THFCに
対する収率は72.5%であった。得られたジアステレ
オマー塩85.0gを2−プロパノール90.1gと水
22.5gの混合溶媒で再結晶して68.9gを得た。
結晶中のS−THFCの光学純度は99.0%eeであ
った。
【0045】実施例19 RS−THFC29.0g(0.25モル)とL−フェ
ニルアラニンメチルアミド44.6g(0.25モル)
にテトラヒドロフラン175.0gを加え、50℃で加
熱溶解した後、30℃で種晶を添加してゆっくり冷却し
た。15℃で2時間撹拌した後、析出した結晶を濾別し
白色結晶17.8gを得た。結晶中のR−THFCの光
学純度は67.9%eeであった。この白色結晶12.
3gをクロロベンゼン50.3gで再結晶して9.2g
を得た。結晶中のR−THFCの光学純度は97.7%
eeであり、仕込R−THFCに対する収率は36.2
%であった。
【0046】実施例20 RS−THFC11.6g(0.10モル)、L−フェ
ニルアラニンアニリド24.0g(0.10モル)、水
35.6gを温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた4
つ口200mlフラスコに仕込んで1回めの晶析を行っ
た。50℃で加熱溶解し、5時間かけて20℃に冷却し
た。更に20℃で1時間撹拌したのち析出物を濾過し、
白色結晶を得た。この結晶を水50.0gで2回晶析し
てジアステレオマー塩9.7gを得た。結晶中のR−T
HFCの光学純度は96.8%eeであり、仕込R−T
HFCに対する収率は54.7%であった。
【0047】実施例21 実施例20の1回めの晶析母液53.5gをエバポレ−
タ−で濃縮し、テトラヒドロフラン40mlを加えてさ
らに濃縮した。これを2回繰り返して共沸脱水により水
を除いた後、テトラヒドロフラン80.0gを加えた。
30℃で種晶を添加すると結晶が析出した。徐々に10
℃まで冷却し、同温で1時間スタ−ラ−攪拌したのち析
出物を濾過し、白色結晶6.8gを得た。結晶中のS−
THFCの光学純度は93.8%eeであり、仕込S−
THFCに対する収率は38.4%であった。
【0048】実施例22 RS−THFC9.3g(0.08モル)、L−フェニ
ルアラニンベンジルアミド10.2g(0.04モ
ル)、水14.9gを温度計、コンデンサー、攪拌機を
備えた4つ口100mlフラスコに仕込んで、50℃で
加熱溶解した。44℃で種晶を加えた後、6時間かけて
23℃に冷却した。析出物を濾過し、白色結晶7.5g
を得た。結晶中のR−THFCの光学純度は89.7%
eeであり、この結晶6.9gを水30.6gで再結晶
してジアステレオマー塩5.5gを得た。結晶中のR−
THFCの光学純度は98.9%eeであり、仕込R−
THFCに対する収率は40.3%であった。
【0049】実施例23 (RS)−テトラヒドロフラン−3−カルボン酸11.
1g(0.096モル)、L−フェニルアラニンアミド
15.8g(0.096モル)、1,4−ジオキサン1
53.0gを温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた4
つ口200mlフラスコに仕込み、50℃で加熱溶解し
た。6時間かけて室温まで冷却し、室温で2日放置し
た。析出物を濾過し、白色結晶5.8gを得た。この結
晶5.0gを1,4−ジオキサン33.5gで再結晶し
てジアステレオマー塩3.1gを得た。結晶中の(R)
−テトラヒドロフラン−3−カルボン酸の光学純度は7
9.4%eeであった。
【0050】実施例24 RS−THFC58.1g(0.500モル)、L−フ
ェニルアラニンアミド82.2g(0.500モル)と
メタノ−ル75.5gを温度計、コンデンサー、攪拌機
を備えた4つ口500mlフラスコに仕込み、60〜6
4℃で1時間攪拌した後、4時間かけて10℃まで冷却
した。同温で2時間攪拌したのち、析出した結晶を濾別
して白色結晶55.8gを得た。結晶中のR−THFC
の光学純度は89.1%eeであり、仕込R−THFC
に対する収率は79.6%であった。
【0051】実施例25 RS−THFC58.1g(0.500モル)、L−フ
ェニルアラニンアミド82.2g(0.500モル)、
トルエン43.4gとメタノ−ル96.7gを温度計、
コンデンサー、攪拌機を備えた4つ口500mlフラス
コに仕込み、60〜64℃で1時間攪拌した後、4時間
かけて10℃まで冷却した。同温で2時間攪拌したの
ち、析出した結晶を濾別して白色結晶52.5gを得
た。結晶中のR−THFCの光学純度は93.8%ee
であり、仕込R−THFCに対する収率は74.9%で
あった。
【0052】実施例26 R−THFC・L−フェニルアラニンアミド塩60.0
g(0.214モル、光学純度99.2%)、アセトン
407.8gを温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた
4つ口1Lフラスコに仕込み、このスラリー液に95%
硫酸10.8g(0.105モル)を25〜26℃で滴
下した後、50℃で1.5時間攪拌した。水19.2g
を添加して室温まで冷却してさらに1.5時間攪拌し
た。析出したL−フェニルアラニンアミド硫酸塩・1水
和物を遠心分離、50℃で減圧乾燥してケーク50.4
gを得た。L−フェニルアラニンアミドの回収率は99
%であった。瀘液をエバポレーターで濃縮し、次いで、
減圧蒸留してR−THFC(沸点107℃/800P
a)21.2gを得た。仕込みR−THFCからの収率
は85%、化学純度99.7%、光学純度99.2%e
eであった。
【0053】
【発明の効果】(1)本発明で使用する分割剤は安価
で、且つ光学純度の高い原料から高収率で得られるた
め、工業的に使用可能である。
【0054】(2)本発明で使用する分割剤はジアステ
レオマー塩溶液から高収率で回収する事ができ、更に実
質的にラセミ化しないので、分割剤の再使用が可能であ
る。
【0055】(3)本発明方法によって得られる光学活
性テトラヒドロフランカルボン酸類は、収率および光学
純度においても優れている。
【0056】(4)従って、本発明によれば工業的に実
用化可能な光学活性テトラヒドロフランカルボン酸類の
製造法が提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−213921(JP,A) 特開 平4−89462(JP,A) 特開 昭57−188563(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07B 57/00 346 C07D 307/24 C07M 7:00 G01N 30/48 G01N 30/88

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I)または一般式(II) 【化1】 (式中、R1 はi)炭素数1から10のアルキル基、i
    i)無置換、あるいは炭素数1から10のアルキル基、
    炭素数1から10のアルコキシル基または水酸基で置換
    されたアリール基、iii)芳香環が無置換、あるいは
    炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のア
    ルコキシル基または水酸基で置換されたアラルキル基を
    示し、R2 、R3 はi)水素原子、ii)炭素数1から
    10のアルキル基、iii)無置換、あるいは炭素数1
    から10のアルキル基、炭素数1から10のアルコキシ
    ル基またはハロゲン基で置換されているアリール基、v
    i)芳香環が無置換、あるいは炭素数1から10のアル
    キル基、炭素数1から10のアルコキシル基またはハロ
    ゲン基で置換されているアラルキル基を示し、R2 とR
    3 が同一であっても異なっていてもよく、R4 は炭素数
    3から10の環状アルキルアミン残基を示す。)で表さ
    れる光学活性アミノ酸アミド誘導体からなるテトラヒド
    ロフランカルボン酸類用光学分割剤。
  2. 【請求項2】テトラヒドロフランカルボン酸類を、一般
    式(I)または一般式(II) 【化2】 (式中、R1 はi)炭素数1から10のアルキル基、i
    i)無置換、あるいは炭素数1から10のアルキル基、
    炭素数1から10のアルコキシル基または水酸基で置換
    されたアリール基、iii)芳香環が無置換、あるいは
    炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のア
    ルコキシル基または水酸基で置換されたアラルキル基を
    示し、R2 、R3 はi)水素原子、ii)炭素数1から
    10のアルキル基、iii)無置換、あるいは炭素数1
    から10のアルキル基、炭素数1から10のアルコキシ
    ル基またはハロゲン基で置換されているアリール基、v
    i)芳香環が無置換、あるいは炭素数1から10のアル
    キル基、炭素数1から10のアルコキシル基またはハロ
    ゲン基で置換されているアラルキル基を示し、R2 とR
    3 が同一であっても異なっていてもよく、R4 は炭素数
    3から10の環状アルキルアミン残基を示す。)で表さ
    れる光学活性アミノ酸アミド誘導体から選ばれた化合物
    を分割剤として光学分割することを特徴とする光学活性
    テトラヒドロフランカルボン酸類の製造法。
  3. 【請求項3】R1 が、炭素数1から5のアルキル基、フ
    ェニル基あるいは、炭素数1から4のアルキル基または
    アルコキシル基で置換されたフェニル基、またはベンジ
    ル基であることを特徴とする請求項記載の光学活性テ
    トラヒドロフランカルボン酸類の製造法。
  4. 【請求項4】R2 、R3 が、水素、炭素数1から5のア
    ルキル基、フェニル基あるいは、炭素数1から4のアル
    キル基またはアルコキシル基で置換されたフェニル基、
    またはベンジル基であることを特徴とする請求項2また
    は3記載の光学活性テトラヒドロフランカルボン酸類の
    製造法。
  5. 【請求項5】光学活性アミノ酸アミド誘導体から選ばれ
    た化合物が光学活性アラニンベンジルアミド、光学活性
    アラニンアニリド、光学活性フェニルアラニンアミド、
    光学活性フェニルグリシンベンジルアミド、光学活性フ
    ェニルグリシンメチルアミド、光学活性フェニルグリシ
    ン(4−メトキシ)アニリド、光学活性フェニルアラニ
    ンメチルアミド、光学活性フェニルアラニンアニリド、
    光学活性フェニルアラニンベンジルアミドであることを
    特徴とする請求項記載の光学活性テトラヒドロフラン
    カルボン酸類の製造法。
  6. 【請求項6】テトラヒドロフランカルボン酸類がテトラ
    ヒドロフラン−2−カルボン酸であることを特徴とする
    請求項2、3、4または5記載の光学活性テトラヒドロ
    フランカルボン酸類の製造法。
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