JP3032584B2 - 繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法 - Google Patents
繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抄造技術により製造さ
れる繊維強化熱可塑性樹脂成形素材を加熱加圧成形して
得られる多孔質成形品の外観改良方法に関するものであ
る。本発明による繊維強化熱可塑性樹脂成形品は、産業
用部品に広く使用される。
れる繊維強化熱可塑性樹脂成形素材を加熱加圧成形して
得られる多孔質成形品の外観改良方法に関するものであ
る。本発明による繊維強化熱可塑性樹脂成形品は、産業
用部品に広く使用される。
【0002】
【従来の技術】最近、金属のプレス加工で製造されてい
た産業用部品が、比較的長い強化繊維と熱可塑性樹脂か
ら構成されている繊維強化熱可塑性樹脂のプレス成形品
に代替される傾向にある。繊維強化熱可塑性樹脂の特徴
は、加熱した繊維強化熱可塑性樹脂シート状成形素材
(以後該成形素材をシート状成形素材と称する)を室温
あるいは加熱した成形型内に挿入し短時間で圧縮成形す
ることにより複雑な成形品を製造することができ、その
成形品が高い機械的強度を有し、軽量である点にある。
さらに、軽量化のメリットを向上させるために、抄造法
(特公昭52−12283号公報、特公昭55−911
9号公報)によるシート状成形素材の多孔質成形品の製
造方法(特開昭60−179234号公報、特開昭62
−161529号公報)が提案されている。
た産業用部品が、比較的長い強化繊維と熱可塑性樹脂か
ら構成されている繊維強化熱可塑性樹脂のプレス成形品
に代替される傾向にある。繊維強化熱可塑性樹脂の特徴
は、加熱した繊維強化熱可塑性樹脂シート状成形素材
(以後該成形素材をシート状成形素材と称する)を室温
あるいは加熱した成形型内に挿入し短時間で圧縮成形す
ることにより複雑な成形品を製造することができ、その
成形品が高い機械的強度を有し、軽量である点にある。
さらに、軽量化のメリットを向上させるために、抄造法
(特公昭52−12283号公報、特公昭55−911
9号公報)によるシート状成形素材の多孔質成形品の製
造方法(特開昭60−179234号公報、特開昭62
−161529号公報)が提案されている。
【0003】シート状成形素材は、抄造技術を応用し
て、直径3〜30μmφ、長さ3〜50mmの強化繊維と
熱可塑性樹脂粉末を均一に分散した不織材料を製造し、
この不織材料を原料とし加熱、加圧を行いさらに冷却し
て製造される。多孔質成形品は、このシート状成形素材
が、成形前にマトリックスである熱可塑性樹脂の軟化点
または融点以上に加熱される際生じるシートの膨張を利
用して成形される。
て、直径3〜30μmφ、長さ3〜50mmの強化繊維と
熱可塑性樹脂粉末を均一に分散した不織材料を製造し、
この不織材料を原料とし加熱、加圧を行いさらに冷却し
て製造される。多孔質成形品は、このシート状成形素材
が、成形前にマトリックスである熱可塑性樹脂の軟化点
または融点以上に加熱される際生じるシートの膨張を利
用して成形される。
【0004】抄造技術により製造される不織材料では、
強化繊維がランダムに配向しているために、非常にかさ
高いという性質を示す。不織材料の厚みは、強化繊維の
形状と抄造条件により異なるが、シート状成形素材とし
て一般的に用いられる空隙を除去したシートに比べ10
倍程度の厚みを有している。シート状成形素材の膨張
は、マトリックスである熱可塑性樹脂の軟化点または融
点以上に加熱される際、熱可塑性樹脂の強化繊維に対す
る結合力が弱まるため、強化繊維の残留応力が解放さ
れ、元に戻ろうとするスプリングバックにより生じる。
強化繊維がランダムに配向しているために、非常にかさ
高いという性質を示す。不織材料の厚みは、強化繊維の
形状と抄造条件により異なるが、シート状成形素材とし
て一般的に用いられる空隙を除去したシートに比べ10
倍程度の厚みを有している。シート状成形素材の膨張
は、マトリックスである熱可塑性樹脂の軟化点または融
点以上に加熱される際、熱可塑性樹脂の強化繊維に対す
る結合力が弱まるため、強化繊維の残留応力が解放さ
れ、元に戻ろうとするスプリングバックにより生じる。
【0005】シート状成形素材の膨張を利用した多孔質
成形品の成形加工の一例を図1(a)に示した。シート
状成形素材1は、一般的に遠赤外線加熱炉3内で加熱さ
れるが、その際にシートの膨張が発生する。膨張した加
熱シート状成形素材を、金型4内に挿入し、目的とする
膨張倍率を得る条件でスタンプ成形することにより、多
孔質成形品5を製造する。
成形品の成形加工の一例を図1(a)に示した。シート
状成形素材1は、一般的に遠赤外線加熱炉3内で加熱さ
れるが、その際にシートの膨張が発生する。膨張した加
熱シート状成形素材を、金型4内に挿入し、目的とする
膨張倍率を得る条件でスタンプ成形することにより、多
孔質成形品5を製造する。
【0006】シート状成形素材の膨張は、シートの表面
から始まり次第に熱が板厚中心部におよぶにつれて全体
的に膨張し、それと共に断熱空気層が形成されるため熱
伝導率が低下する。シート表面では、強化繊維2が膨張
に伴い露出し、さらにシートの熱伝導率の低下による局
部加熱により熱可塑性樹脂の熱分解が生じるために、外
観が著しく悪化する。結果として、この膨張した加熱シ
ートをスタンプ成形して得られる多孔質成形品5の外観
の低下が、シート外観を受け継ぐために生じる。
から始まり次第に熱が板厚中心部におよぶにつれて全体
的に膨張し、それと共に断熱空気層が形成されるため熱
伝導率が低下する。シート表面では、強化繊維2が膨張
に伴い露出し、さらにシートの熱伝導率の低下による局
部加熱により熱可塑性樹脂の熱分解が生じるために、外
観が著しく悪化する。結果として、この膨張した加熱シ
ートをスタンプ成形して得られる多孔質成形品5の外観
の低下が、シート外観を受け継ぐために生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抄造技術に
より製造される繊維強化熱可塑性樹脂の多孔質成形品の
外観改良方法を提供するものである。
より製造される繊維強化熱可塑性樹脂の多孔質成形品の
外観改良方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、繊
維強化熱可塑性樹脂シート状成形素材を加熱し、強化繊
維の残留応力解放時のスプリングバックを利用して前記
シート状成形素材を膨張させ、膨脹したシート状成形素
材を成形型内で圧縮成形することにより、空隙を有する
繊維強化熱可塑性樹脂成形品を製造する方法において、
空隙の割合を5〜75体積%とし、繊維強化熱可塑性樹
脂の外表面に、3〜30体積%の無機フィラーを含有し
た熱可塑性樹脂層を積層したシート状成形素材を用いる
ことを特徴とした繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改
良方法である。前記の繊維強化熱可塑性樹脂としては、
直径3〜30μmφ、長さ3〜50mmの強化繊維10〜
40体積%と熱可塑性樹脂粉末から構成されるマット状
の不織材料、または前記の不織材料を加熱加圧成形した
シート状材料を用いることができる。
維強化熱可塑性樹脂シート状成形素材を加熱し、強化繊
維の残留応力解放時のスプリングバックを利用して前記
シート状成形素材を膨張させ、膨脹したシート状成形素
材を成形型内で圧縮成形することにより、空隙を有する
繊維強化熱可塑性樹脂成形品を製造する方法において、
空隙の割合を5〜75体積%とし、繊維強化熱可塑性樹
脂の外表面に、3〜30体積%の無機フィラーを含有し
た熱可塑性樹脂層を積層したシート状成形素材を用いる
ことを特徴とした繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改
良方法である。前記の繊維強化熱可塑性樹脂としては、
直径3〜30μmφ、長さ3〜50mmの強化繊維10〜
40体積%と熱可塑性樹脂粉末から構成されるマット状
の不織材料、または前記の不織材料を加熱加圧成形した
シート状材料を用いることができる。
【0009】本発明による無機フィラー含有熱可塑性樹
脂層を積層したシート状成形素材の膨張を利用した多孔
質成形品の成形加工の一例を図1(b)に示した。本発
明のシート状成形素材においても、図1(a)に示した
従来材と同様に、遠赤外線加熱炉3の加熱で強化繊維の
スプリングバックによりシート膨張が発生する。但し、
繊維強化熱可塑性樹脂の外表面に積層された無機フィラ
ー含有熱可塑性樹脂層は膨張せず、3〜30体積%の無
機フィラーの含有によりその溶融粘度が増大するため、
膨張した繊維強化熱可塑性樹脂層内部への吸収と強化繊
維のスプリングバックによるシート表面への露出を抑え
る効果が発現する。そのため、無機フィラー含有熱可塑
性樹脂層6が繊維強化熱可塑性樹脂層を完全に覆った状
態で加熱できるため、従来材でみられたようなシート表
面の著しい外観悪化は生じない。結果として、本発明の
シート状成形素材を圧縮成形して得られた多孔質成形品
5の外観は、従来材に比べて非常に改善される。
脂層を積層したシート状成形素材の膨張を利用した多孔
質成形品の成形加工の一例を図1(b)に示した。本発
明のシート状成形素材においても、図1(a)に示した
従来材と同様に、遠赤外線加熱炉3の加熱で強化繊維の
スプリングバックによりシート膨張が発生する。但し、
繊維強化熱可塑性樹脂の外表面に積層された無機フィラ
ー含有熱可塑性樹脂層は膨張せず、3〜30体積%の無
機フィラーの含有によりその溶融粘度が増大するため、
膨張した繊維強化熱可塑性樹脂層内部への吸収と強化繊
維のスプリングバックによるシート表面への露出を抑え
る効果が発現する。そのため、無機フィラー含有熱可塑
性樹脂層6が繊維強化熱可塑性樹脂層を完全に覆った状
態で加熱できるため、従来材でみられたようなシート表
面の著しい外観悪化は生じない。結果として、本発明の
シート状成形素材を圧縮成形して得られた多孔質成形品
5の外観は、従来材に比べて非常に改善される。
【0010】多孔質成形品の空隙率は、シート状成形素
材の加熱時の膨張倍率とスタンプ成形の条件により決定
される。シート状成形素材の膨張は、強化繊維の含有量
が増加するに従って増大する。これは、繊維含有量の増
加により残留応力が増大するためである。また、膨張し
たシート状成形素材には断熱空気層が形成され熱伝導率
が低下するため、その膨張倍率は加熱条件によっても変
化する。膨張倍率は、シート状成形素材を長時間均一加
熱することにより向上する。多孔質成形品の軽量化メリ
ットを生かすためには、その空隙率を増加させることが
望ましいが、強度を発現させるために強化繊維を熱可塑
性樹脂で十分接着する必要があり、本発明の多孔質成形
品の空隙率は、5〜75体積%とする。
材の加熱時の膨張倍率とスタンプ成形の条件により決定
される。シート状成形素材の膨張は、強化繊維の含有量
が増加するに従って増大する。これは、繊維含有量の増
加により残留応力が増大するためである。また、膨張し
たシート状成形素材には断熱空気層が形成され熱伝導率
が低下するため、その膨張倍率は加熱条件によっても変
化する。膨張倍率は、シート状成形素材を長時間均一加
熱することにより向上する。多孔質成形品の軽量化メリ
ットを生かすためには、その空隙率を増加させることが
望ましいが、強度を発現させるために強化繊維を熱可塑
性樹脂で十分接着する必要があり、本発明の多孔質成形
品の空隙率は、5〜75体積%とする。
【0011】本発明では、無機フィラーとして、炭酸カ
ルシウム、タルク等の微粒子状フィラーや、マイカ等の
板状フィラー、チョップドガラス繊維、ロックウール繊
維等の繊維状フィラーを用いる。無機フィラーは、強度
発現を目的として、熱可塑性樹脂との接着性を向上する
ために、シランカップリング剤等で表面処理することが
望ましい。
ルシウム、タルク等の微粒子状フィラーや、マイカ等の
板状フィラー、チョップドガラス繊維、ロックウール繊
維等の繊維状フィラーを用いる。無機フィラーは、強度
発現を目的として、熱可塑性樹脂との接着性を向上する
ために、シランカップリング剤等で表面処理することが
望ましい。
【0012】無機フィラー含有熱可塑性樹脂層のマトリ
ックスである熱可塑性樹脂は、積層する繊維強化熱可塑
性樹脂層と同じものを用いるのが一般的であるが、表皮
部に外観改良以外の耐熱性、硬度等の向上を必要とする
場合は、目的に応じた熱可塑性樹脂を選択するか、異な
る樹脂との混合物を用いてもよい。熱可塑性樹脂への無
機フィラーの添加量は、熱可塑性樹脂の増粘効果と機械
的性質の向上を目的として3体積%以上に、安定したフ
ィルム成形が可能な30体積%以下とする。無機フィラ
ーと熱可塑性樹脂は、均一分散を実施するために押し出
し機等で混練することが好ましく、Tダイ等で成形され
たフィルムを繊維強化熱可塑性樹脂の外表面に積層する
ことが望ましい。
ックスである熱可塑性樹脂は、積層する繊維強化熱可塑
性樹脂層と同じものを用いるのが一般的であるが、表皮
部に外観改良以外の耐熱性、硬度等の向上を必要とする
場合は、目的に応じた熱可塑性樹脂を選択するか、異な
る樹脂との混合物を用いてもよい。熱可塑性樹脂への無
機フィラーの添加量は、熱可塑性樹脂の増粘効果と機械
的性質の向上を目的として3体積%以上に、安定したフ
ィルム成形が可能な30体積%以下とする。無機フィラ
ーと熱可塑性樹脂は、均一分散を実施するために押し出
し機等で混練することが好ましく、Tダイ等で成形され
たフィルムを繊維強化熱可塑性樹脂の外表面に積層する
ことが望ましい。
【0013】熱可塑性樹脂に添加する無機フィラーの選
択は、成形品の外観改良ニーズによって決定する必要が
ある。より平滑な成形品外観を得るためには、直径2〜
10μmφの微粒子状のタルクまたは炭酸カルシウム等
を用いることにより、熱可塑性樹脂中に緻密な無機フィ
ラーの分散を実施することが好ましい。また、積層する
無機フィラー含有熱可塑性樹脂層の強度を向上させるた
めには、フィラーの補強効果の発現を目的として、アス
ペクト比(繊維長/繊維径)の大きな直径3〜30μm
φ、長さ3〜10mmのチョップドガラス繊維またはロッ
クウール繊維等を用いることが望ましい。さらに、両者
の特徴を生かす意味で、これらの無機フィラーを混合し
て用いてもよい。積層する無機フィラー含有熱可塑性樹
脂層の厚みは、その成形品の外観改良ニーズおよび使用
される環境等の用途と、無機フィラーの添加量により変
化するが、シート成形素材が加熱される際に安定した被
覆層を保持するために、0.2mm以上にすることが望ま
しい。
択は、成形品の外観改良ニーズによって決定する必要が
ある。より平滑な成形品外観を得るためには、直径2〜
10μmφの微粒子状のタルクまたは炭酸カルシウム等
を用いることにより、熱可塑性樹脂中に緻密な無機フィ
ラーの分散を実施することが好ましい。また、積層する
無機フィラー含有熱可塑性樹脂層の強度を向上させるた
めには、フィラーの補強効果の発現を目的として、アス
ペクト比(繊維長/繊維径)の大きな直径3〜30μm
φ、長さ3〜10mmのチョップドガラス繊維またはロッ
クウール繊維等を用いることが望ましい。さらに、両者
の特徴を生かす意味で、これらの無機フィラーを混合し
て用いてもよい。積層する無機フィラー含有熱可塑性樹
脂層の厚みは、その成形品の外観改良ニーズおよび使用
される環境等の用途と、無機フィラーの添加量により変
化するが、シート成形素材が加熱される際に安定した被
覆層を保持するために、0.2mm以上にすることが望ま
しい。
【0014】本発明では、抄造技術により製造されるシ
ート状成形素材を用いるが、その製造工程の一例を図2
に示した。直径3〜30μmφ、長さ3〜50mmのガラ
ス繊維等の強化繊維2と熱可塑性樹脂粉末7を分散槽8
内の水中に連続的に投入する。分散槽内では、強化繊維
と樹脂粉末を均一に分散させるために撹はんが行われ、
さらにその分散液をポンプ9によりメッシュ状ベルトコ
ンベア10の上側に設置されたヘッドボックス11に供
給する。ヘッドボックスの下側に設置したウェットボッ
クス12内を負圧に保ち、ヘッドボックス内の分散液の
吸引、脱水を行い連続的に強化繊維と熱可塑性樹脂粉末
が均一に分散した複合体である不織材料13を製造す
る。この不織材料を、通風式の熱風乾燥機14で乾燥す
るのと同時に熱可塑性樹脂の一部または全部を、その軟
化点もしくは融点以上に加熱して溶融させ、冷却して強
化繊維を熱可塑性樹脂で結合した不織材料とし、次いで
ダブルベルトコンベア式連続プレス15で加熱加圧を行
いさらに冷却してシート状に成形し、最終的にはリール
アップ16を行うか、加熱加圧成形に必要とされる寸法
に応じた形状にカッター17で切断して、シート状成形
素材1を製造する。シート状成形素材としては、不織材
料をダブルベルトコンベア式連続プレスで成形する際
に、シート内の空隙を完全に除去したもののほかに、空
隙が存在しているものを提供することができる。またダ
ブルベルトコンベア式連続プレスを使用せず、不織材料
を空隙が存在しているシート状成形素材として提供する
こともできる。
ート状成形素材を用いるが、その製造工程の一例を図2
に示した。直径3〜30μmφ、長さ3〜50mmのガラ
ス繊維等の強化繊維2と熱可塑性樹脂粉末7を分散槽8
内の水中に連続的に投入する。分散槽内では、強化繊維
と樹脂粉末を均一に分散させるために撹はんが行われ、
さらにその分散液をポンプ9によりメッシュ状ベルトコ
ンベア10の上側に設置されたヘッドボックス11に供
給する。ヘッドボックスの下側に設置したウェットボッ
クス12内を負圧に保ち、ヘッドボックス内の分散液の
吸引、脱水を行い連続的に強化繊維と熱可塑性樹脂粉末
が均一に分散した複合体である不織材料13を製造す
る。この不織材料を、通風式の熱風乾燥機14で乾燥す
るのと同時に熱可塑性樹脂の一部または全部を、その軟
化点もしくは融点以上に加熱して溶融させ、冷却して強
化繊維を熱可塑性樹脂で結合した不織材料とし、次いで
ダブルベルトコンベア式連続プレス15で加熱加圧を行
いさらに冷却してシート状に成形し、最終的にはリール
アップ16を行うか、加熱加圧成形に必要とされる寸法
に応じた形状にカッター17で切断して、シート状成形
素材1を製造する。シート状成形素材としては、不織材
料をダブルベルトコンベア式連続プレスで成形する際
に、シート内の空隙を完全に除去したもののほかに、空
隙が存在しているものを提供することができる。またダ
ブルベルトコンベア式連続プレスを使用せず、不織材料
を空隙が存在しているシート状成形素材として提供する
こともできる。
【0015】この方法で用いられる強化繊維の直径は、
取扱いの容易さと経済的な観点より直径3μmφ以上と
し、十分な強度を発現させるために30μmφ以下にす
ることが好ましい。また、繊維長は強度発現の観点から
3mm以上で、均一な分散が可能な50mm以下にすること
が望ましい。強化繊維として一般的に用いられるガラス
繊維は、溶融紡糸方法で製造されるが、繊維径が細くな
ることは生産効率の低下によるコストアップに結び付
く。また、補強効果を向上させるためには、均一な分散
が可能な範囲でアスペクト比の大きな強化繊維を使用す
る必要がある。
取扱いの容易さと経済的な観点より直径3μmφ以上と
し、十分な強度を発現させるために30μmφ以下にす
ることが好ましい。また、繊維長は強度発現の観点から
3mm以上で、均一な分散が可能な50mm以下にすること
が望ましい。強化繊維として一般的に用いられるガラス
繊維は、溶融紡糸方法で製造されるが、繊維径が細くな
ることは生産効率の低下によるコストアップに結び付
く。また、補強効果を向上させるためには、均一な分散
が可能な範囲でアスペクト比の大きな強化繊維を使用す
る必要がある。
【0016】強化繊維の添加量は、強化繊維のスプリン
グバックによる安定した膨張が生じる10体積%から、
強化繊維と熱可塑性樹脂との十分な接着が可能な40体
積%とすることが望ましい。強化繊維としては、ガラス
繊維、炭素繊維、金属繊維のほかに無機繊維、有機繊維
が用いられる。強化繊維は、水中での良好な分散を目的
として親水性を向上するために水溶性高分子、湿潤剤
で、強度発現を目的として熱可塑性樹脂との接着性を向
上するためにシランカプリング剤等で、表面処理を行う
ことが望ましい。
グバックによる安定した膨張が生じる10体積%から、
強化繊維と熱可塑性樹脂との十分な接着が可能な40体
積%とすることが望ましい。強化繊維としては、ガラス
繊維、炭素繊維、金属繊維のほかに無機繊維、有機繊維
が用いられる。強化繊維は、水中での良好な分散を目的
として親水性を向上するために水溶性高分子、湿潤剤
で、強度発現を目的として熱可塑性樹脂との接着性を向
上するためにシランカプリング剤等で、表面処理を行う
ことが望ましい。
【0017】熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−アクリ
ルニトリル共重合体、スチレン−アクリルニトリル共重
合体、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセター
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポ
リフェニレンスルフィド等の樹脂であり、またこれらの
2種類又はそれ以上の混合物をも含み、これらに一般的
に用いられる可塑剤、熱安定剤、光安定剤、充填材、染
顔料、耐衝撃剤、増量材、核剤、加工助剤等を添加する
こともできる。
ピレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−アクリ
ルニトリル共重合体、スチレン−アクリルニトリル共重
合体、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセター
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポ
リフェニレンスルフィド等の樹脂であり、またこれらの
2種類又はそれ以上の混合物をも含み、これらに一般的
に用いられる可塑剤、熱安定剤、光安定剤、充填材、染
顔料、耐衝撃剤、増量材、核剤、加工助剤等を添加する
こともできる。
【0018】本発明における繊維強化熱可塑性樹脂の外
表面に、無機フィラーを含有した熱可塑性樹脂層を積層
する方法は、押し出し機のTダイ等で成形されたフィル
ムを繊維強化熱可塑性樹脂の外表面に積層し、プレス成
形機で加熱加圧し、さらに冷却して成形することにより
容易に行うことができる。
表面に、無機フィラーを含有した熱可塑性樹脂層を積層
する方法は、押し出し機のTダイ等で成形されたフィル
ムを繊維強化熱可塑性樹脂の外表面に積層し、プレス成
形機で加熱加圧し、さらに冷却して成形することにより
容易に行うことができる。
【0019】工業的に行う一例としては、図3に概要を
示した積層工程を、図2に示した繊維強化熱可塑性樹脂
の製造工程における熱風乾燥機14とダブルベルトコン
ベア式連続プレス15の間に設けることが効率的であ
る。熱可塑性樹脂18と無機フィラー19は、均一分散
を実施するために押し出し機20で混練され、さらにT
ダイ21で無機フィラー含有熱可塑性樹脂フィルム22
に成形され、不織材料13の外表面に供給される。不織
材料と無機フィラー含有熱可塑性樹脂フィルムは、ダブ
ルベルトコンベア式連続プレス15で加熱加圧され、さ
らに冷却されて目的とするシート状成形素材23が製造
される。
示した積層工程を、図2に示した繊維強化熱可塑性樹脂
の製造工程における熱風乾燥機14とダブルベルトコン
ベア式連続プレス15の間に設けることが効率的であ
る。熱可塑性樹脂18と無機フィラー19は、均一分散
を実施するために押し出し機20で混練され、さらにT
ダイ21で無機フィラー含有熱可塑性樹脂フィルム22
に成形され、不織材料13の外表面に供給される。不織
材料と無機フィラー含有熱可塑性樹脂フィルムは、ダブ
ルベルトコンベア式連続プレス15で加熱加圧され、さ
らに冷却されて目的とするシート状成形素材23が製造
される。
【0020】図3の積層工程において不織材料の代わり
に、不織材料をダブルベルトコンベア式連続プレス等で
成形したシート状成形素材とすることは容易に実施でき
る。また、図3では、不織材料の両側に無機フィラー含
有熱可塑性樹脂を積層しているが、成形品用途により片
側の外観改良のみを要求される場合は、不織材料また
は、シート状成形素材の片側にのみ無機フィラー含有熱
可塑性樹脂を積層することもできる。本発明の繊維強化
熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法により、一般的な加
熱加圧成形品の外観は著しく改良されるが、圧空成形等
においても有益な結果がもたらされる。
に、不織材料をダブルベルトコンベア式連続プレス等で
成形したシート状成形素材とすることは容易に実施でき
る。また、図3では、不織材料の両側に無機フィラー含
有熱可塑性樹脂を積層しているが、成形品用途により片
側の外観改良のみを要求される場合は、不織材料また
は、シート状成形素材の片側にのみ無機フィラー含有熱
可塑性樹脂を積層することもできる。本発明の繊維強化
熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法により、一般的な加
熱加圧成形品の外観は著しく改良されるが、圧空成形等
においても有益な結果がもたらされる。
【0021】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 強化繊維として直径10μmφ、長さ25mmのガラス繊
維と、熱可塑性樹脂として直径3mmφの球状ペレットを
粉砕し、その粉砕品をふるい分けにより70mesh(開孔
径0.212mm)から10mesh(開孔径1.7mm)まで
に分球したポリプロピレン樹脂粉末を用いて、抄造技術
によりガラス繊維40重量%(19.0体積%)とポリ
プロピレン樹脂60重量%(81.0体積%)の組成
で、目付け量が2500g/m2 の不織材料を製造し
た。
る。 実施例1 強化繊維として直径10μmφ、長さ25mmのガラス繊
維と、熱可塑性樹脂として直径3mmφの球状ペレットを
粉砕し、その粉砕品をふるい分けにより70mesh(開孔
径0.212mm)から10mesh(開孔径1.7mm)まで
に分球したポリプロピレン樹脂粉末を用いて、抄造技術
によりガラス繊維40重量%(19.0体積%)とポリ
プロピレン樹脂60重量%(81.0体積%)の組成
で、目付け量が2500g/m2 の不織材料を製造し
た。
【0022】無機フィラーとして直径3μmφの微粒子
状のタルクと、熱可塑性樹脂として上記のポリプロピレ
ン樹脂を用いて、タルク含有ポリプロピレン樹脂フィル
ムを製造した。フィルムは、タルク20重量%(7.4
体積%)とポリプロピレン樹脂80重量%(92.6体
積%)の組成を押し出し機で混練し、Tダイで厚み0.
2mmに成形した。
状のタルクと、熱可塑性樹脂として上記のポリプロピレ
ン樹脂を用いて、タルク含有ポリプロピレン樹脂フィル
ムを製造した。フィルムは、タルク20重量%(7.4
体積%)とポリプロピレン樹脂80重量%(92.6体
積%)の組成を押し出し機で混練し、Tダイで厚み0.
2mmに成形した。
【0023】上記の不織材料およびタルク含有ポリプロ
ピレン樹脂フィルムを用いて、表1に示した構成のシー
ト状成形素材をホットプレス成形により成形した。不織
材料だけを原料とするシート状成形素材Aは、比較例と
して製造した。シート状成形素材B〜Dにおいては、フ
ィルムを不織材料の外表面の両側に積層した。ホットプ
レス成形の条件は、予熱を210℃、無負荷で5分間行
い、続いて圧力20kgf/cm2 で5分間加圧し、冷却固
化してシート状形成素材を成形した。
ピレン樹脂フィルムを用いて、表1に示した構成のシー
ト状成形素材をホットプレス成形により成形した。不織
材料だけを原料とするシート状成形素材Aは、比較例と
して製造した。シート状成形素材B〜Dにおいては、フ
ィルムを不織材料の外表面の両側に積層した。ホットプ
レス成形の条件は、予熱を210℃、無負荷で5分間行
い、続いて圧力20kgf/cm2 で5分間加圧し、冷却固
化してシート状形成素材を成形した。
【0024】これらのシート状成形素材を用いて、図1
に示したような多孔質成形品の成形加工により、15×
15cm、板厚5mmの多孔質平板をスタンプ成形し、その
外観と曲げ特性を評価した。成形品と同じ大きさに切断
されたシート状成形素材を遠赤外線加熱炉中で、その表
面が220℃になるまで加熱し、さらに60℃に温度調
節された金型内に挿入し、圧力10kgf/cm2 でスタン
プ成形することにより多孔質成形品を得た。成形品外観
の評価は、ガラス繊維の浮き上がりを中心に目視で実施
した。曲げ特性の評価は、成形品からJIS K−72
03に準じた試験片を切り出し実施した。
に示したような多孔質成形品の成形加工により、15×
15cm、板厚5mmの多孔質平板をスタンプ成形し、その
外観と曲げ特性を評価した。成形品と同じ大きさに切断
されたシート状成形素材を遠赤外線加熱炉中で、その表
面が220℃になるまで加熱し、さらに60℃に温度調
節された金型内に挿入し、圧力10kgf/cm2 でスタン
プ成形することにより多孔質成形品を得た。成形品外観
の評価は、ガラス繊維の浮き上がりを中心に目視で実施
した。曲げ特性の評価は、成形品からJIS K−72
03に準じた試験片を切り出し実施した。
【0025】
【表1】
【0026】不織材料だけを原料とするシート状成形素
材Aは、図1(a)に示したように、加熱時にシートが
膨張し、その表面においてガラス繊維の浮き上がりが生
じた。そのため、成形品外観もガラス繊維の露出による
悪化が認められた。不織材料の外表面にタルク含有ポリ
プロピレン樹脂フィルムを積層したシート状成形素材B
〜Cにおいては、タルク含有ポリプロピレン樹脂層は膨
張せず、内部の膨張したガラス繊維強化熱可塑性樹脂層
を覆った状態で加熱されたため、シート状成形素材Aの
ようなシート表面の外観悪化は生じなかった。結果とし
て、それらの成形品の外観も改善された。但し、タルク
含有ポリプロピレン樹脂フィルムを1枚積層の場合は、
一部のガラス繊維の露出が確認された。これは、タルク
含有ポリプロピレン樹脂層の一部が、膨張したガラス繊
維強化熱可塑性樹脂層中に吸収され、ガラス繊維のスプ
リングバックによるシート表面への露出を抑える効果が
十分発現しなかったために生じた。タルク含有ポリプロ
ピレン樹脂フィルムを2枚(0.4mm)以上積層した場
合は、内部のガラス繊維強化熱可塑性樹脂層を完全に覆
った状態で加熱できるため、シート表面のガラス繊維の
露出はなく、その成形品外観も著しく改善された。
材Aは、図1(a)に示したように、加熱時にシートが
膨張し、その表面においてガラス繊維の浮き上がりが生
じた。そのため、成形品外観もガラス繊維の露出による
悪化が認められた。不織材料の外表面にタルク含有ポリ
プロピレン樹脂フィルムを積層したシート状成形素材B
〜Cにおいては、タルク含有ポリプロピレン樹脂層は膨
張せず、内部の膨張したガラス繊維強化熱可塑性樹脂層
を覆った状態で加熱されたため、シート状成形素材Aの
ようなシート表面の外観悪化は生じなかった。結果とし
て、それらの成形品の外観も改善された。但し、タルク
含有ポリプロピレン樹脂フィルムを1枚積層の場合は、
一部のガラス繊維の露出が確認された。これは、タルク
含有ポリプロピレン樹脂層の一部が、膨張したガラス繊
維強化熱可塑性樹脂層中に吸収され、ガラス繊維のスプ
リングバックによるシート表面への露出を抑える効果が
十分発現しなかったために生じた。タルク含有ポリプロ
ピレン樹脂フィルムを2枚(0.4mm)以上積層した場
合は、内部のガラス繊維強化熱可塑性樹脂層を完全に覆
った状態で加熱できるため、シート表面のガラス繊維の
露出はなく、その成形品外観も著しく改善された。
【0027】シート状成形素材の厚みは、タルク含有ポ
リプロピレン樹脂フィルムの積層により厚くなった。成
形品肉厚を一定にしたため、成形品の膨張倍率と空隙率
が低下し、みかけ密度が増大した。曲げ特性(比曲げ強
度、比弾性率)が、タルク含有ポリプロピレン樹脂フィ
ルムの積層により、僅かながら低下した。
リプロピレン樹脂フィルムの積層により厚くなった。成
形品肉厚を一定にしたため、成形品の膨張倍率と空隙率
が低下し、みかけ密度が増大した。曲げ特性(比曲げ強
度、比弾性率)が、タルク含有ポリプロピレン樹脂フィ
ルムの積層により、僅かながら低下した。
【0028】実施例2 実施例1と同じタルクと、ポリプロピレン樹脂を用い
て、タルク40重量%(17.6体積%)とポリプロピ
レン樹脂60重量%(82.4体積%)の組成を、実施
例1と同様に押し出し機で混練し、Tダイで厚み0.2
mmのタルク含有ポリプロピレン樹脂フィルムを成形し
た。実施例1と同じ不織材料と上記のタルク含有ポリプ
ロピレン樹脂フィルムを用いて、表2に示した構成のシ
ート状成形素材を実施例1と同じ条件でホットプレス成
形により成形した。フィルムは、不織材料の外表面の両
側に積層した。これらのシート状成形素材を用いて、実
施例1と同様な成形加工により、15×15cm、板厚5
mmの多孔質平板をスタンプ成形し、その外観と曲げ特性
を評価した。
て、タルク40重量%(17.6体積%)とポリプロピ
レン樹脂60重量%(82.4体積%)の組成を、実施
例1と同様に押し出し機で混練し、Tダイで厚み0.2
mmのタルク含有ポリプロピレン樹脂フィルムを成形し
た。実施例1と同じ不織材料と上記のタルク含有ポリプ
ロピレン樹脂フィルムを用いて、表2に示した構成のシ
ート状成形素材を実施例1と同じ条件でホットプレス成
形により成形した。フィルムは、不織材料の外表面の両
側に積層した。これらのシート状成形素材を用いて、実
施例1と同様な成形加工により、15×15cm、板厚5
mmの多孔質平板をスタンプ成形し、その外観と曲げ特性
を評価した。
【0029】実施例3 無機フィラーとして、直径10μmφ、長さ3mmのチョ
ップドガラス繊維と実施例1と同じポリプロピレン樹脂
を用いて、チョップドガラス繊維40重量%(19.0
体積%)とポリプロピレン樹脂60重量%(81.0体
積%)の組成を、実施例1と同様に押し出し機で混練
し、Tダイで厚み0.4mmのチョップドガラス繊維含有
ポリプロピレン樹脂フィルムを成形した。
ップドガラス繊維と実施例1と同じポリプロピレン樹脂
を用いて、チョップドガラス繊維40重量%(19.0
体積%)とポリプロピレン樹脂60重量%(81.0体
積%)の組成を、実施例1と同様に押し出し機で混練
し、Tダイで厚み0.4mmのチョップドガラス繊維含有
ポリプロピレン樹脂フィルムを成形した。
【0030】実施例1と同じ不織材料と上記のチョップ
ドガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂フィルムを用い
て、表2に示した構成のシート状成形素材を実施例1と
同じ条件でホットプレス成形により成形した。フィルム
は、不織材料の外表面の両側に積層した。これらのシー
ト状成形素材を用いて、実施例1と同様な成形加工によ
り、15×15cm、板厚5mmの多孔質平板をスタンプ成
形し、その外観と曲げ特性を評価した。
ドガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂フィルムを用い
て、表2に示した構成のシート状成形素材を実施例1と
同じ条件でホットプレス成形により成形した。フィルム
は、不織材料の外表面の両側に積層した。これらのシー
ト状成形素材を用いて、実施例1と同様な成形加工によ
り、15×15cm、板厚5mmの多孔質平板をスタンプ成
形し、その外観と曲げ特性を評価した。
【0031】
【表2】
【0032】実施例2では、実施例1に比べて積層する
タルク含有ポリプロピレン樹脂のタルクの含有量を増加
させた。タルク含有量の増加により、その溶融粘度が増
大し、膨張したガラス繊維強化熱可塑性樹脂層内部へ吸
収が抑えられ、ガラス繊維のスプリングバックによるシ
ート表面への露出を抑える効果が十分発現した。そのた
め実施例2では、タルク含有ポリプロピレン樹脂フィル
ムを1枚(0.2mm)積層した場合でも、ガラス繊維強
化熱可塑性樹脂層を完全に覆った状態で加熱でき、シー
ト表面のガラス繊維の露出はなく、その成形品の外観も
改善された。曲げ特性に関しても、タルク含有量の増加
により実施例1に比べて僅かながら改善された。無機フ
ィラー含有熱可塑性樹脂のフィラー含有量を増加させる
ことは、その積層厚みを薄くすることができ、成形品の
機械的性質が向上するため、有効な成形品の外観改良に
つながる。
タルク含有ポリプロピレン樹脂のタルクの含有量を増加
させた。タルク含有量の増加により、その溶融粘度が増
大し、膨張したガラス繊維強化熱可塑性樹脂層内部へ吸
収が抑えられ、ガラス繊維のスプリングバックによるシ
ート表面への露出を抑える効果が十分発現した。そのた
め実施例2では、タルク含有ポリプロピレン樹脂フィル
ムを1枚(0.2mm)積層した場合でも、ガラス繊維強
化熱可塑性樹脂層を完全に覆った状態で加熱でき、シー
ト表面のガラス繊維の露出はなく、その成形品の外観も
改善された。曲げ特性に関しても、タルク含有量の増加
により実施例1に比べて僅かながら改善された。無機フ
ィラー含有熱可塑性樹脂のフィラー含有量を増加させる
ことは、その積層厚みを薄くすることができ、成形品の
機械的性質が向上するため、有効な成形品の外観改良に
つながる。
【0033】実施例3では、チョップドガラス繊維含有
ポリプロピレン樹脂層中のチョップドガラス繊維が、一
部表面に浮き出すため、実施例2−Bに比べて、その成
形品の外観特性が劣る。しかし、成形品の曲げ特性は、
優れていることが確認された。実施例3のチョップドガ
ラス繊維含有ポリプロピレン樹脂フィルム中のチョップ
ドガラス繊維は、押し出し機の混練効果により平均繊維
長が約0.3mmまで破損していたが、タルクに比べてア
スペクト比が大きいため補強効果が効果的に発現する。
成形品の機械的性質を重視した場合は、繊維状の無機フ
ィラーを用いることが有効である。
ポリプロピレン樹脂層中のチョップドガラス繊維が、一
部表面に浮き出すため、実施例2−Bに比べて、その成
形品の外観特性が劣る。しかし、成形品の曲げ特性は、
優れていることが確認された。実施例3のチョップドガ
ラス繊維含有ポリプロピレン樹脂フィルム中のチョップ
ドガラス繊維は、押し出し機の混練効果により平均繊維
長が約0.3mmまで破損していたが、タルクに比べてア
スペクト比が大きいため補強効果が効果的に発現する。
成形品の機械的性質を重視した場合は、繊維状の無機フ
ィラーを用いることが有効である。
【0034】比較例 実施例1と同じポリプロピレン樹脂を用いて、実施例1
と同様に押し出し機で混練し、Tダイで厚み0.2mmの
ポリプロピレン樹脂フィルムを成形した。実施例1と同
じ不織材料と上記のポリプロピレン樹脂フィルムを用い
て、表3に示した構成のシート状成形素材を実施例1と
同じ条件でホットプレス成形により成形した。フィルム
は、不織材料の外表面の両側に積層した。これらのシー
ト状成形素材を用いて、実施例1と同様な成形加工によ
り、15×15cm、板厚5mmの多孔質平板をスタンプ成
形し、その外観と曲げ特性を評価した。
と同様に押し出し機で混練し、Tダイで厚み0.2mmの
ポリプロピレン樹脂フィルムを成形した。実施例1と同
じ不織材料と上記のポリプロピレン樹脂フィルムを用い
て、表3に示した構成のシート状成形素材を実施例1と
同じ条件でホットプレス成形により成形した。フィルム
は、不織材料の外表面の両側に積層した。これらのシー
ト状成形素材を用いて、実施例1と同様な成形加工によ
り、15×15cm、板厚5mmの多孔質平板をスタンプ成
形し、その外観と曲げ特性を評価した。
【0035】
【表3】
【0036】比較例では、ポリプロピレン樹脂フィルム
を4枚(0.8mm)以上積層しなければ、良好な成形品
外観が得られなかった。実施例に比べて成形品の外観改
良効果が劣る理由は、積層されたポリプロピレン樹脂の
溶融粘度が、実施例の無機フィラー含有ポリプロピレン
樹脂に比べて小さいため、膨張した繊維強化熱可塑性樹
脂層に吸収され、ガラス繊維のスプリングバックによる
シート表面への露出を抑える効果が十分発現しなかった
ためである。また、ポリプロピレン層は、フィラーで強
化されていないため、曲げ特性も低下することが確認さ
れた。
を4枚(0.8mm)以上積層しなければ、良好な成形品
外観が得られなかった。実施例に比べて成形品の外観改
良効果が劣る理由は、積層されたポリプロピレン樹脂の
溶融粘度が、実施例の無機フィラー含有ポリプロピレン
樹脂に比べて小さいため、膨張した繊維強化熱可塑性樹
脂層に吸収され、ガラス繊維のスプリングバックによる
シート表面への露出を抑える効果が十分発現しなかった
ためである。また、ポリプロピレン層は、フィラーで強
化されていないため、曲げ特性も低下することが確認さ
れた。
【0037】
【発明の効果】本発明により、抄造技術により製造され
るシート状成形素材を加熱加圧成形した多孔質成形品の
外観が改良された。本発明では、無機フィラー含有熱可
塑性樹脂層を繊維強化熱可塑性樹脂に積層するため、積
層厚みを薄くすることができ、無機フィラーの補強効果
により成形品強度の低下も抑えられる。本発明の繊維強
化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法は、圧空成形等に
おいても有益な結果がもたらされる。
るシート状成形素材を加熱加圧成形した多孔質成形品の
外観が改良された。本発明では、無機フィラー含有熱可
塑性樹脂層を繊維強化熱可塑性樹脂に積層するため、積
層厚みを薄くすることができ、無機フィラーの補強効果
により成形品強度の低下も抑えられる。本発明の繊維強
化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法は、圧空成形等に
おいても有益な結果がもたらされる。
【図1】(a),(b)は、シート状成形素材の膨張を
利用した多孔質成形品の成形加工の一例を示す概略図で
ある。
利用した多孔質成形品の成形加工の一例を示す概略図で
ある。
【図2】抄造技術によるシート状成形素材の製造工程の
一例を示す概略図である。
一例を示す概略図である。
【図3】無機フィラー含有熱可塑性樹脂を繊維強化熱可
塑性樹脂に積層する工程の一例を示す概略図である。
塑性樹脂に積層する工程の一例を示す概略図である。
1 シート状成形素材 2 強化繊維 3 遠赤外線加熱炉 4 金型 5 成形品 6 無機フィラー含有熱可塑性樹脂層 7 熱可塑性樹脂粉末 8 分散槽 9 ポンプ 10 メッシュ状ベルトコンベア 11 ヘッドボックス 12 ウェットボックス 13 不織材料 14 熱風乾燥機 15 ダブルベルトコンベア式連続プレス 16 リールアップ 17 カッター 18 熱可塑性樹脂 19 無機フィラー 20 押し出し機 21 Tダイ 22 無機フィラー含有熱可塑性樹脂フィルム 23 無機フィラー含有熱可塑性樹脂積層シート状成形
素材
素材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−49430(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 43/00 - 43/58 B29C 70/00 - 70/88
Claims (1)
- 【請求項1】 繊維強化熱可塑性樹脂シート状成形素材
を加熱し、強化繊維の残留応力解放時のスプリングバッ
クを利用して前記シート状成形素材を膨張させ、膨張し
たシート状成形素材を成形型内で圧縮成形することによ
り、空隙を有する繊維強化熱可塑性樹脂成形品を製造す
る方法において、成形品の空隙の割合を5〜75体積%
とし、前記繊維強化熱可塑性樹脂として、直径3〜30
μmφ、長さ3〜50mmの強化繊維10〜40体積%と
熱可塑性樹脂粉末から構成されるマット状不織材料もし
くはこの不織材料を加熱加圧成形したシート状材料を用
いると共に、該繊維強化熱可塑性樹脂の外表面に、3〜
30体積%の無機フィラーを含有した熱可塑性樹脂フィ
ルム層を積層したシート状成形素材を用いることを特徴
とした繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2409317A JP3032584B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2409317A JP3032584B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04232047A JPH04232047A (ja) | 1992-08-20 |
| JP3032584B2 true JP3032584B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=18518660
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2409317A Expired - Fee Related JP3032584B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3032584B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2709371B2 (ja) * | 1993-11-10 | 1998-02-04 | ニチアス株式会社 | 繊維強化プラスチック断熱材の製造方法 |
| US5419957A (en) * | 1994-05-17 | 1995-05-30 | The Dow Chemical Company | Low heat release polymeric composites |
| CN100412134C (zh) * | 2005-09-12 | 2008-08-20 | 上海汽车股份有限公司 | 双树脂塑料皮带轮及其制造方法 |
| CN100412135C (zh) * | 2005-09-12 | 2008-08-20 | 上海汽车股份有限公司 | 热塑性塑料皮带轮材料及其制造方法 |
| US11059261B2 (en) | 2013-04-02 | 2021-07-13 | Toray Industries, Inc. | Sandwich laminate, sandwich structure and unified molded product using same and processes for producing both |
| EP3778210B1 (en) * | 2018-03-30 | 2023-11-15 | Toray Industries, Inc. | Method for manufacturing molded article and preform of molded article |
| KR102879514B1 (ko) * | 2019-05-17 | 2025-10-30 | 오츠카 가가쿠 가부시키가이샤 | 복합 적층체 및 그의 제조 방법 |
| EP3970962A4 (en) * | 2019-05-17 | 2023-06-28 | Otsuka Chemical Co., Ltd. | Composite laminate and method for producing same |
| JP2023515216A (ja) * | 2020-02-27 | 2023-04-12 | ハンファ アズデル インコーポレイテッド | 軽量強化熱可塑性物品を製造するための方法およびシステム |
-
1990
- 1990-12-28 JP JP2409317A patent/JP3032584B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH04232047A (ja) | 1992-08-20 |
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