JP3018049B2 - 樹脂積層鋼板による内外面無補修化易開缶蓋の製造方法 - Google Patents
樹脂積層鋼板による内外面無補修化易開缶蓋の製造方法Info
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- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21D—WORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21D51/00—Making hollow objects
- B21D51/16—Making hollow objects characterised by the use of the objects
- B21D51/38—Making inlet or outlet arrangements of cans, tins, baths, bottles, or other vessels; Making can ends; Making closures
- B21D51/383—Making inlet or outlet arrangements of cans, tins, baths, bottles, or other vessels; Making can ends; Making closures scoring lines, tear strips or pulling tabs
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- B21D51/00—Making hollow objects
- B21D51/16—Making hollow objects characterised by the use of the objects
- B21D51/38—Making inlet or outlet arrangements of cans, tins, baths, bottles, or other vessels; Making can ends; Making closures
- B21D51/44—Making closures, e.g. caps
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属容器蓋、特に缶蓋
の一部あるいはほぼその全面を人手により容易に開口で
きる鋼板製易開缶蓋の製造方法に関するものであり、本
発明により製造される鋼板製易開缶蓋は飲料缶あるいは
一般食缶その他の幅広い用途に使用される。
の一部あるいはほぼその全面を人手により容易に開口で
きる鋼板製易開缶蓋の製造方法に関するものであり、本
発明により製造される鋼板製易開缶蓋は飲料缶あるいは
一般食缶その他の幅広い用途に使用される。
【0002】
【従来の技術】容器蓋の一部あるいはほぼその全面を人
手により容易に開口できる易開缶蓋は、取っ手と開口片
を引きちぎり缶本体と分離されるテアーオフ方式と、取
っ手および開口片共に開缶後も缶本体に固着されたまま
残るステイオンタブ方式が実用化されている。いずれの
方式においても、殆どの易開缶蓋は製造技術上の理由か
らアルミニウム板で製造されており、一部の限られた用
途に鋼板が使用されている現状にある。
手により容易に開口できる易開缶蓋は、取っ手と開口片
を引きちぎり缶本体と分離されるテアーオフ方式と、取
っ手および開口片共に開缶後も缶本体に固着されたまま
残るステイオンタブ方式が実用化されている。いずれの
方式においても、殆どの易開缶蓋は製造技術上の理由か
らアルミニウム板で製造されており、一部の限られた用
途に鋼板が使用されている現状にある。
【0003】従来技術の代表例としては、塗装されたア
ルミニウムあるいは鋼板を素材とし、基本的な蓋形状に
打抜き後、蓋本体を平らな下型上に載せ、その上面より
所要の輪郭形状を有する尖鋭刃を押圧して、その刃先を
蓋本体内へ食い込ませることにより、断面V字形の切断
案内溝(図5)で囲まれる開口片形状を形成していた。
ルミニウムあるいは鋼板を素材とし、基本的な蓋形状に
打抜き後、蓋本体を平らな下型上に載せ、その上面より
所要の輪郭形状を有する尖鋭刃を押圧して、その刃先を
蓋本体内へ食い込ませることにより、断面V字形の切断
案内溝(図5)で囲まれる開口片形状を形成していた。
【0004】鋼材そのものは強度が高いことを基本的特
徴としており、人手により容易に開口できる程度の切断
案内溝を形成するには、加工前板厚の半分〜2/3程度
に達する尖鋭刃の激しい押圧が必要とされている。この
切断案内溝の深さは、浅すぎる場合には開缶性不良、深
すぎる場合には外部よりのショックに対する衝撃強度不
足等をもたらすため、相当の精度が必要とされていた。
徴としており、人手により容易に開口できる程度の切断
案内溝を形成するには、加工前板厚の半分〜2/3程度
に達する尖鋭刃の激しい押圧が必要とされている。この
切断案内溝の深さは、浅すぎる場合には開缶性不良、深
すぎる場合には外部よりのショックに対する衝撃強度不
足等をもたらすため、相当の精度が必要とされていた。
【0005】従って、加工用工具にも相当の精度が要求
されるが、尖鋭刃の激しい押圧が必要な鋼板の場合、工
具寿命が保たれないという欠点があった。また、内容物
に対する耐食性の確保あるいは外面錆の発生防止のた
め、切断案内溝部の加工により金属面が露出した部分に
は補修塗装が必要とされている。工具寿命の延長対策と
しては、特開昭55−70434号公報、特開昭57−
175034号公報等に見られるごとく、複合押出し成
形により切断案内溝を構成する方法が提案されている。
この公知の方法は、鋼板の使用を前提としてなされたも
のであり、工具寿命の延長には有効な方策であったが、
切断案内溝部の断面構造が複雑なため、通常のスプレー
塗装法では切断案内溝内の全ての部位に塗料が行き渡ら
ず、補修塗装を行っても十分な耐食性が得られないとい
う欠点があった。
されるが、尖鋭刃の激しい押圧が必要な鋼板の場合、工
具寿命が保たれないという欠点があった。また、内容物
に対する耐食性の確保あるいは外面錆の発生防止のた
め、切断案内溝部の加工により金属面が露出した部分に
は補修塗装が必要とされている。工具寿命の延長対策と
しては、特開昭55−70434号公報、特開昭57−
175034号公報等に見られるごとく、複合押出し成
形により切断案内溝を構成する方法が提案されている。
この公知の方法は、鋼板の使用を前提としてなされたも
のであり、工具寿命の延長には有効な方策であったが、
切断案内溝部の断面構造が複雑なため、通常のスプレー
塗装法では切断案内溝内の全ての部位に塗料が行き渡ら
ず、補修塗装を行っても十分な耐食性が得られないとい
う欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】尖鋭刃を使用する従来
技術には、その素材としてアルミニウムがその特性上好
ましいものとされ、鋼板を素材とするものは極めて限定
された用途にしか使用されていないのは前述の通りであ
る。その理由は主として、尖鋭刃の激しい押圧に対し
鋼板の抵抗力が強く、加工用工具寿命が非常に短いこ
と、鋼板表面の塗膜が加工により破壊され、切断案内
溝全周あるいは取っ手かしめ部等に対し、補修塗装を必
要とすること、耐食性面での不安があること、等であ
った。
技術には、その素材としてアルミニウムがその特性上好
ましいものとされ、鋼板を素材とするものは極めて限定
された用途にしか使用されていないのは前述の通りであ
る。その理由は主として、尖鋭刃の激しい押圧に対し
鋼板の抵抗力が強く、加工用工具寿命が非常に短いこ
と、鋼板表面の塗膜が加工により破壊され、切断案内
溝全周あるいは取っ手かしめ部等に対し、補修塗装を必
要とすること、耐食性面での不安があること、等であ
った。
【0007】一方、近年の地球環境問題に対する認識の
高まりに対応して、リサイクルに適した商品への指向が
必要とされており、金属缶においても、缶胴と缶蓋が同
一素材より形成された、いわゆる“モノメタル缶”化が
重要視されている。現在、大半の金属缶には鋼板を素材
とする缶胴が使用されており、開缶性に優れ、内外面の
補修塗装が不要な、耐食性の優れた鋼板製易開缶蓋を、
生産性よく製造可能な方策の出現が熱望されているとこ
ろである。もとより、鋼板そのものは経済性に優れた存
在であり、缶胴と缶蓋共に鋼板製とすることにより、経
済性により優れ、資源としての再利用を行いやすい商品
となることが期待される。
高まりに対応して、リサイクルに適した商品への指向が
必要とされており、金属缶においても、缶胴と缶蓋が同
一素材より形成された、いわゆる“モノメタル缶”化が
重要視されている。現在、大半の金属缶には鋼板を素材
とする缶胴が使用されており、開缶性に優れ、内外面の
補修塗装が不要な、耐食性の優れた鋼板製易開缶蓋を、
生産性よく製造可能な方策の出現が熱望されているとこ
ろである。もとより、鋼板そのものは経済性に優れた存
在であり、缶胴と缶蓋共に鋼板製とすることにより、経
済性により優れ、資源としての再利用を行いやすい商品
となることが期待される。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
一挙に解決するためになされたものであり、その要旨と
するところは下記のとおりである。(1) 破断伸び50〜300%、引張弾性率60kg/
mm2 以上、厚み10〜80μmの樹脂皮膜を両面に有
する樹脂積層鋼板を用い、開口片の周縁部に、最薄部厚
みが未加工部厚みの1/2以下である薄肉部をその主構
成要素とする切断案内溝を、複合押出し加工にて形成す
ることを特徴とする樹脂積層鋼板による内外面無補修化
易開缶蓋の製造方法。(2)前記複合押出し加工が、蓋本体1の開口片に相当
する部分を、最薄部となる連片7の板厚が加工前板厚の
1/2以下の厚さとなるよう上方あるいは下方に予備押
出し加工した後、上方あるいは下方に押出された加工部
を加工前のレベルに押戻し加工する複合押出し加工であ
ることを特徴とする前項(1)記載の樹脂積層鋼板によ
る内外面無補修化易開缶蓋の製造方法。 (3)前記予備押出し加工において、食い込み溝16を
設けることを特徴とする前項(2)記載の樹脂積層鋼板
による内外面無補修化易開缶蓋の製造方法。
一挙に解決するためになされたものであり、その要旨と
するところは下記のとおりである。(1) 破断伸び50〜300%、引張弾性率60kg/
mm2 以上、厚み10〜80μmの樹脂皮膜を両面に有
する樹脂積層鋼板を用い、開口片の周縁部に、最薄部厚
みが未加工部厚みの1/2以下である薄肉部をその主構
成要素とする切断案内溝を、複合押出し加工にて形成す
ることを特徴とする樹脂積層鋼板による内外面無補修化
易開缶蓋の製造方法。(2)前記複合押出し加工が、蓋本体1の開口片に相当
する部分を、最薄部となる連片7の板厚が加工前板厚の
1/2以下の厚さとなるよう上方あるいは下方に予備押
出し加工した後、上方あるいは下方に押出された加工部
を加工前のレベルに押戻し加工する複合押出し加工であ
ることを特徴とする前項(1)記載の樹脂積層鋼板によ
る内外面無補修化易開缶蓋の製造方法。 (3)前記予備押出し加工において、食い込み溝16を
設けることを特徴とする前項(2)記載の樹脂積層鋼板
による内外面無補修化易開缶蓋の製造方法。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
使用される鋼板は、板厚t0 :0.150〜0.300
mmの範囲にあり、硬度(HR30T):54〜68、伸
び:10〜40%程度の機械的性質を有するものが使用
される。この鋼板の表面に、Sn、Cr、Ni、Al、
Znの1種または2種以上の金属めっきを施し、クロメ
ート処理皮膜を介して、加工後の補修塗装を不要にする
ために密着性・加工性・耐食性に優れる樹脂皮膜が積層
される。
使用される鋼板は、板厚t0 :0.150〜0.300
mmの範囲にあり、硬度(HR30T):54〜68、伸
び:10〜40%程度の機械的性質を有するものが使用
される。この鋼板の表面に、Sn、Cr、Ni、Al、
Znの1種または2種以上の金属めっきを施し、クロメ
ート処理皮膜を介して、加工後の補修塗装を不要にする
ために密着性・加工性・耐食性に優れる樹脂皮膜が積層
される。
【0010】具体的には、付着量0.5〜3.0g/m
2 の錫めっき後化成処理を施した錫めっき鋼板、付着量
0.3〜2.0g/m2 のニッケルめっき後化成処理を
施したニッケルめっき鋼板、SnおよびNi付着量とし
て各々0.5〜2.0g/m 2 、0.01〜0.5g/
m2 をNi、Snの順にめっき後化成処理を施したSn
/Niめっき鋼板、金属Cr付着量50〜200mg/
m2 、酸化Cr5〜30mg/m2 の通常TFS(Ti
n Free Steel)と呼ばれているクロム・ク
ロメート処理鋼板などである。
2 の錫めっき後化成処理を施した錫めっき鋼板、付着量
0.3〜2.0g/m2 のニッケルめっき後化成処理を
施したニッケルめっき鋼板、SnおよびNi付着量とし
て各々0.5〜2.0g/m 2 、0.01〜0.5g/
m2 をNi、Snの順にめっき後化成処理を施したSn
/Niめっき鋼板、金属Cr付着量50〜200mg/
m2 、酸化Cr5〜30mg/m2 の通常TFS(Ti
n Free Steel)と呼ばれているクロム・ク
ロメート処理鋼板などである。
【0011】この表面処理鋼板の両面に、破断伸び50
〜300%、引張弾性率60kg/mm2 以上、厚み1
0〜80μmの樹脂皮膜の存在が必要である。この樹脂
皮膜は、複合押出し成形による切断案内溝の加工時に、
密着性よく素地に追随し皮膜自体も優れた加工性を有す
ることにより、加工後も素地を完全に被覆しており、従
来必要であった補修塗装を不要とする重要な存在であ
る。また、開缶時に、切断案内溝の切り口端面に、樹脂
のみが局部的に残存(膜残り現象、以下フェザーと称
す)し、外観的な印象を損なうことを防ぐために、特定
の樹脂を使用する必要がある。
〜300%、引張弾性率60kg/mm2 以上、厚み1
0〜80μmの樹脂皮膜の存在が必要である。この樹脂
皮膜は、複合押出し成形による切断案内溝の加工時に、
密着性よく素地に追随し皮膜自体も優れた加工性を有す
ることにより、加工後も素地を完全に被覆しており、従
来必要であった補修塗装を不要とする重要な存在であ
る。また、開缶時に、切断案内溝の切り口端面に、樹脂
のみが局部的に残存(膜残り現象、以下フェザーと称
す)し、外観的な印象を損なうことを防ぐために、特定
の樹脂を使用する必要がある。
【0012】本発明に必要とされる樹脂皮膜物性とし
て、破断伸びが50〜300%の範囲内にあることが重
要である。破断伸びが50%未満では、後述する複合押
出し加工時の薄肉部成形に対し、伸び不足により樹脂皮
膜に多数の欠陥を生じることになり好ましくない。一
方、樹脂皮膜の破断伸びが300%を超える場合、開缶
時に問題を生じる。即ち、開缶時には積層された樹脂フ
ィルムを切断案内溝に沿って破断する必要があり、伸び
が高すぎる場合には、破断までの間に膜が長く伸び、膜
残り現象を生じ易いため300%以下の伸び率に抑える
必要がある。加工性およびフェザー性の両者を満足でき
る伸び特性として、50〜300%の範囲、さらに望ま
しくは70〜200%の範囲にあることが必要である。
て、破断伸びが50〜300%の範囲内にあることが重
要である。破断伸びが50%未満では、後述する複合押
出し加工時の薄肉部成形に対し、伸び不足により樹脂皮
膜に多数の欠陥を生じることになり好ましくない。一
方、樹脂皮膜の破断伸びが300%を超える場合、開缶
時に問題を生じる。即ち、開缶時には積層された樹脂フ
ィルムを切断案内溝に沿って破断する必要があり、伸び
が高すぎる場合には、破断までの間に膜が長く伸び、膜
残り現象を生じ易いため300%以下の伸び率に抑える
必要がある。加工性およびフェザー性の両者を満足でき
る伸び特性として、50〜300%の範囲、さらに望ま
しくは70〜200%の範囲にあることが必要である。
【0013】積層樹脂皮膜の伸び特性は、素地より樹脂
皮膜を剥離し、JIS C2318に準じた方法で測定
される。樹脂皮膜物性としての第2の重要な点は、引張
弾性率を60kg/mm2 以上、さらに望ましくは90
kg/mm2 以上の引張弾性率の樹脂皮膜を必要とする
ところである。引張弾性率とは引張比例限度内における
引張応力とこれに対応するひずみの比であり、引張試験
における応力−ひずみ曲線に直線部分がない場合には、
変形開始点における接線の傾斜より求められる。この弾
性率は、樹脂自体の硬さの程度を示すものであり、大き
な弾性率を有するもの程腰が強く、素地鋼板との強度差
を小さく保つことにより優れた加工性の付与が期待され
る。この引張弾性率を60kg/mm2 以上、さらに望
ましくは90kg/mm2 以上の樹脂皮膜を採用するこ
とにより、複合押出し加工時に、樹脂皮膜が金型R部に
て削られビルドアップしたり、金型との摩擦部分での疵
入り等を有効に防止することができ、加工時の皮膜欠陥
の発生を防止し、内外面の無補修化に道を開くものであ
る。
皮膜を剥離し、JIS C2318に準じた方法で測定
される。樹脂皮膜物性としての第2の重要な点は、引張
弾性率を60kg/mm2 以上、さらに望ましくは90
kg/mm2 以上の引張弾性率の樹脂皮膜を必要とする
ところである。引張弾性率とは引張比例限度内における
引張応力とこれに対応するひずみの比であり、引張試験
における応力−ひずみ曲線に直線部分がない場合には、
変形開始点における接線の傾斜より求められる。この弾
性率は、樹脂自体の硬さの程度を示すものであり、大き
な弾性率を有するもの程腰が強く、素地鋼板との強度差
を小さく保つことにより優れた加工性の付与が期待され
る。この引張弾性率を60kg/mm2 以上、さらに望
ましくは90kg/mm2 以上の樹脂皮膜を採用するこ
とにより、複合押出し加工時に、樹脂皮膜が金型R部に
て削られビルドアップしたり、金型との摩擦部分での疵
入り等を有効に防止することができ、加工時の皮膜欠陥
の発生を防止し、内外面の無補修化に道を開くものであ
る。
【0014】本発明の積層されるフィルム厚みは10〜
80μmの範囲内のものであるが、性能の安定性・経済
性等を考慮した場合、16〜60μmの範囲のものが特
に有効である。薄すぎる場合には加工欠陥を生じ易いこ
とは自明のことであるが、厚ければよい訳でもない。6
0μm超、特に80μm以上の皮膜になった場合、加工
後の耐食性はよりよい方向に進むが、切断案内溝を破断
する場合(開缶時)、破断までの間に膜が長く伸び、膜
残り現象を生じ易いため過度に厚い皮膜を採用すること
は不利となる。
80μmの範囲内のものであるが、性能の安定性・経済
性等を考慮した場合、16〜60μmの範囲のものが特
に有効である。薄すぎる場合には加工欠陥を生じ易いこ
とは自明のことであるが、厚ければよい訳でもない。6
0μm超、特に80μm以上の皮膜になった場合、加工
後の耐食性はよりよい方向に進むが、切断案内溝を破断
する場合(開缶時)、破断までの間に膜が長く伸び、膜
残り現象を生じ易いため過度に厚い皮膜を採用すること
は不利となる。
【0015】具体的に使用される樹脂フィルムの例とし
ては、2軸延伸ポリエステル、2軸延伸ナイロン、無延
伸ポリプロピレン、2軸延伸ポリプロピレン、ポリエチ
レン等のフィルムが挙げられる。ラミネート方法として
は、フィルム自体を熱接着するか、熱硬化型接着剤を塗
布して前述せる鋼板両面に積層される。以上詳述した樹
脂皮膜を有する表面処理鋼板を用い、易開缶性蓋に成形
加工する際、その加工方法は極めて重要である。即ち、
代表的な従来技術である尖鋭刃の押圧方式による切断案
内溝の形成は、樹脂皮膜をも破断させ、成形後の補修塗
装を必要とするため好ましくない。樹脂皮膜を破断させ
ることなく易開缶性を保障する切断案内溝を形成するた
めには、伸び変形により材料全体を伸ばし、なだらかな
板厚変化で形成された薄肉部を形成することが重要であ
る。開口片の周縁部に、最薄部厚みが未加工部厚みの1
/2以下である薄肉部をその主構成要素とする切断案内
溝を形成することにより、開缶性に優れ、内外面の補修
塗装が不要な鋼板製易開缶蓋を得ることを可能となる。
ては、2軸延伸ポリエステル、2軸延伸ナイロン、無延
伸ポリプロピレン、2軸延伸ポリプロピレン、ポリエチ
レン等のフィルムが挙げられる。ラミネート方法として
は、フィルム自体を熱接着するか、熱硬化型接着剤を塗
布して前述せる鋼板両面に積層される。以上詳述した樹
脂皮膜を有する表面処理鋼板を用い、易開缶性蓋に成形
加工する際、その加工方法は極めて重要である。即ち、
代表的な従来技術である尖鋭刃の押圧方式による切断案
内溝の形成は、樹脂皮膜をも破断させ、成形後の補修塗
装を必要とするため好ましくない。樹脂皮膜を破断させ
ることなく易開缶性を保障する切断案内溝を形成するた
めには、伸び変形により材料全体を伸ばし、なだらかな
板厚変化で形成された薄肉部を形成することが重要であ
る。開口片の周縁部に、最薄部厚みが未加工部厚みの1
/2以下である薄肉部をその主構成要素とする切断案内
溝を形成することにより、開缶性に優れ、内外面の補修
塗装が不要な鋼板製易開缶蓋を得ることを可能となる。
【0016】具体的な加工方法としては、開口片の形状
寸法とほぼ対応する上下型を使用して蓋本体の要所をプ
レス加工することにより、開口片形状に相当する部分を
上方あるいは下方に押出し成形を行う。この際、開口片
周縁部は、望みの厚みに到達するように上下型の間にて
伸ばされ、なだらかな板厚変化の薄肉部を形成すること
となる。最薄部板厚は、開缶性の面より加工前の板厚の
1/2以下とする必要がある。
寸法とほぼ対応する上下型を使用して蓋本体の要所をプ
レス加工することにより、開口片形状に相当する部分を
上方あるいは下方に押出し成形を行う。この際、開口片
周縁部は、望みの厚みに到達するように上下型の間にて
伸ばされ、なだらかな板厚変化の薄肉部を形成すること
となる。最薄部板厚は、開缶性の面より加工前の板厚の
1/2以下とする必要がある。
【0017】この加工により、開缶時の破断位置は確定
されるが、開缶性の向上および開缶後の開口部の形状を
望ましいものとするため、上方あるいは下方に押出され
た開口片部を加工前のレベルにまで押戻し加工を行う。
この際、前記の押出し加工により形成されたなだらかな
板厚変化を有する薄肉部は、断面V字状に折曲げられ薄
肉の切断案内溝を構成することになる。この切断案内溝
の深さあるいは最薄部板厚等は、加工条件を適切に設定
することにより、材料の加工性に応じた所望の値とする
ことが可能であり、素地鋼板およびラミネート皮膜の加
工性に応じて加工条件が選定される。
されるが、開缶性の向上および開缶後の開口部の形状を
望ましいものとするため、上方あるいは下方に押出され
た開口片部を加工前のレベルにまで押戻し加工を行う。
この際、前記の押出し加工により形成されたなだらかな
板厚変化を有する薄肉部は、断面V字状に折曲げられ薄
肉の切断案内溝を構成することになる。この切断案内溝
の深さあるいは最薄部板厚等は、加工条件を適切に設定
することにより、材料の加工性に応じた所望の値とする
ことが可能であり、素地鋼板およびラミネート皮膜の加
工性に応じて加工条件が選定される。
【0018】これらの一連の加工工程において、前記特
性を有する樹脂皮膜は素地と共に均一に伸ばされ、全く
加工欠陥が発生しないため、加工後の補修塗装の必要は
なく、良好な耐食性を保障することができる。また、押
出しあるいは押戻し等のプレス加工を基本とした加工で
あるため、尖鋭刃の押圧方式に見られる工具寿命の問題
は皆無であり、優れた生産性が保障される。
性を有する樹脂皮膜は素地と共に均一に伸ばされ、全く
加工欠陥が発生しないため、加工後の補修塗装の必要は
なく、良好な耐食性を保障することができる。また、押
出しあるいは押戻し等のプレス加工を基本とした加工で
あるため、尖鋭刃の押圧方式に見られる工具寿命の問題
は皆無であり、優れた生産性が保障される。
【0019】本発明は開口片の周縁部に存在する切断案
内溝の最適化を主たる特徴とするものであり、取っ手と
開口片を引きちぎり、缶本体と分離されるテアーオフ方
式と、取っ手および開口片共に開缶後も缶本体に固着さ
れたまま残るステイオンタブ方式の両方式に適用するこ
とが可能である。
内溝の最適化を主たる特徴とするものであり、取っ手と
開口片を引きちぎり、缶本体と分離されるテアーオフ方
式と、取っ手および開口片共に開缶後も缶本体に固着さ
れたまま残るステイオンタブ方式の両方式に適用するこ
とが可能である。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。 実施例1 板厚0.260mm、硬度63(HR30T )の薄鋼板の
表面に、付着量1.1g/m2 の電気錫めっきを施し
た。錫を加熱・溶融し、鏡面光沢を有する表面とした
後、クロム酸を主体とする処理浴中にて電解後処理を行
い、金属クロム8mg/m2 およびその上層に水和酸化
クロム12mg/m2 (Crとして)を有するクロメー
ト皮膜を形成させた。水洗・乾燥後、この鋼板を加熱
し、変性ポリプロピレン−ポリエチレン共重合樹脂を接
着層として50μmの2軸延伸ポリプロピレン樹脂フィ
ルムを鋼板両面に積層した。使用された2軸延伸ポリプ
ロピレン樹脂フィルムは、伸び90%、引張弾性率26
0kg/mm2 のものであった。
表面に、付着量1.1g/m2 の電気錫めっきを施し
た。錫を加熱・溶融し、鏡面光沢を有する表面とした
後、クロム酸を主体とする処理浴中にて電解後処理を行
い、金属クロム8mg/m2 およびその上層に水和酸化
クロム12mg/m2 (Crとして)を有するクロメー
ト皮膜を形成させた。水洗・乾燥後、この鋼板を加熱
し、変性ポリプロピレン−ポリエチレン共重合樹脂を接
着層として50μmの2軸延伸ポリプロピレン樹脂フィ
ルムを鋼板両面に積層した。使用された2軸延伸ポリプ
ロピレン樹脂フィルムは、伸び90%、引張弾性率26
0kg/mm2 のものであった。
【0021】この両面に2軸延伸ポリプロピレン樹脂皮
膜を有する鋼板を、図1に示すような易開缶蓋を作成す
るに当たり、図2に示すように、開口片の形状寸法と対
応する上下型5、6をもって蓋本体の要所をプレス加工
することにより、開口片2に相当する部分を上方に押出
し成形した。この際、開口片2の周縁部と蓋本体1と連
片7は、下向拡開傾斜し、かつ伸びによりなだらかな板
厚変化を有する薄肉部を形成するように加工した。次い
で図3に示すように、開口片2の周縁部に相当する部分
に凹入溝8を有する下型9上へ、上記開口片2が凹入溝
8の内側へ来るようにして、蓋本体1を載せ、下面が平
らな上型10で押圧した。
膜を有する鋼板を、図1に示すような易開缶蓋を作成す
るに当たり、図2に示すように、開口片の形状寸法と対
応する上下型5、6をもって蓋本体の要所をプレス加工
することにより、開口片2に相当する部分を上方に押出
し成形した。この際、開口片2の周縁部と蓋本体1と連
片7は、下向拡開傾斜し、かつ伸びによりなだらかな板
厚変化を有する薄肉部を形成するように加工した。次い
で図3に示すように、開口片2の周縁部に相当する部分
に凹入溝8を有する下型9上へ、上記開口片2が凹入溝
8の内側へ来るようにして、蓋本体1を載せ、下面が平
らな上型10で押圧した。
【0022】この操作により、なだらかな板厚変化を有
する連片7は、概ね中間部からV字状に下向きに折られ
て、凹入溝8内へ突入する。かくして、蓋本体1の上面
における開口片2の周縁には、断面V字状をなす薄肉の
切断案内溝4が形成される。このようにして成形加工さ
れた易開缶蓋は、開口片の引きちぎり力の測定による開
缶性の評価と、缶内外面の樹脂皮膜の破壊程度を調べる
通電試験に供された。成形された製品の開缶性(取っ手
を引起こす力および開口片を引きちぎる力)は2.0k
g以下と優れ、樹脂皮膜の通電量は0.3mA程度で健
全性に優れたものであり、目標を満足するものであっ
た。また、破断された切断案内溝の切り口周辺には肉眼
的に目立ったフェザーは認められなかった。
する連片7は、概ね中間部からV字状に下向きに折られ
て、凹入溝8内へ突入する。かくして、蓋本体1の上面
における開口片2の周縁には、断面V字状をなす薄肉の
切断案内溝4が形成される。このようにして成形加工さ
れた易開缶蓋は、開口片の引きちぎり力の測定による開
缶性の評価と、缶内外面の樹脂皮膜の破壊程度を調べる
通電試験に供された。成形された製品の開缶性(取っ手
を引起こす力および開口片を引きちぎる力)は2.0k
g以下と優れ、樹脂皮膜の通電量は0.3mA程度で健
全性に優れたものであり、目標を満足するものであっ
た。また、破断された切断案内溝の切り口周辺には肉眼
的に目立ったフェザーは認められなかった。
【0023】実施例2 実施例1と同一のめっき鋼板上に、異なった融点を有す
る2層構造ポリエステル樹脂フィルムを用い、低融点樹
脂を鋼板方面に熱接着することにより、両面にポリエス
テル樹脂皮膜を積層した。この際、使用されたフィルム
の全厚みは25μmであり、上層の延伸配向性を有する
ポリエステル樹脂層は、伸び110%、引張弾性率40
0kg/mm2 のものであった。
る2層構造ポリエステル樹脂フィルムを用い、低融点樹
脂を鋼板方面に熱接着することにより、両面にポリエス
テル樹脂皮膜を積層した。この際、使用されたフィルム
の全厚みは25μmであり、上層の延伸配向性を有する
ポリエステル樹脂層は、伸び110%、引張弾性率40
0kg/mm2 のものであった。
【0024】この両面にポリエステル樹脂皮膜を有する
鋼板を用い、図1に示すような易開缶蓋を作成するに当
たり、図4(a)に示すように、開口片の形状寸法と対
応する上下型5、6をもって、開口片2に相当する部分
を下方に押出し成形した。この際、開口片2の周縁部と
蓋本体1と連片7は、上向拡開傾斜し、かつ伸びにより
なだらかな板厚変化を有する薄肉部を形成するようにし
た。同時に、その下面周縁部に食い込み溝16を付設
し、次いで、該開口片を上方へ押圧することにより、な
だらかな板厚変化を有する薄肉部を上方に向かってV字
状(図4(b))に屈曲させて切断案内溝を形成した。
この食い込み溝16の存在は切断案内溝4と食い込み溝
16との間で著しく薄肉の部分を形成することにより開
缶性の向上を図るものであり、最薄肉部の鋼板厚みは6
0μmになるように調整した。ポリエステル樹脂皮膜も
鋼板同様に成形され、最薄肉部表面に残留した膜厚は約
6μmであった。
鋼板を用い、図1に示すような易開缶蓋を作成するに当
たり、図4(a)に示すように、開口片の形状寸法と対
応する上下型5、6をもって、開口片2に相当する部分
を下方に押出し成形した。この際、開口片2の周縁部と
蓋本体1と連片7は、上向拡開傾斜し、かつ伸びにより
なだらかな板厚変化を有する薄肉部を形成するようにし
た。同時に、その下面周縁部に食い込み溝16を付設
し、次いで、該開口片を上方へ押圧することにより、な
だらかな板厚変化を有する薄肉部を上方に向かってV字
状(図4(b))に屈曲させて切断案内溝を形成した。
この食い込み溝16の存在は切断案内溝4と食い込み溝
16との間で著しく薄肉の部分を形成することにより開
缶性の向上を図るものであり、最薄肉部の鋼板厚みは6
0μmになるように調整した。ポリエステル樹脂皮膜も
鋼板同様に成形され、最薄肉部表面に残留した膜厚は約
6μmであった。
【0025】成形された製品の開缶性は1.8kg以下
で問題なく開缶され、樹脂皮膜の通電値は内面側0.8
mA、外面側0.9mAで実用的に十分満足できるもの
であった。また、破断された切断案内溝の切り口周辺に
は肉眼的に目立ったフェザーは認められなかった。 実施例3 板厚0.180mm、硬度(HR30T)64、伸び24%
を有する鋼板の両面に付着量0.58g/m2 のニッケ
ルめっきを行い、金属クロム5mg/m2 ・水和酸化ク
ロム12mg/m2 (Crとして)よりなるクロメート
処理を行った。水洗・乾燥後、この鋼板を加熱し、熱硬
化性エポキシ系接着剤を介して40μmの2軸延伸ナイ
ロンフィルムを積層した。このナイロンフィルムは、伸
び90%、引張弾性率130kg/mm2 のものであっ
た。
で問題なく開缶され、樹脂皮膜の通電値は内面側0.8
mA、外面側0.9mAで実用的に十分満足できるもの
であった。また、破断された切断案内溝の切り口周辺に
は肉眼的に目立ったフェザーは認められなかった。 実施例3 板厚0.180mm、硬度(HR30T)64、伸び24%
を有する鋼板の両面に付着量0.58g/m2 のニッケ
ルめっきを行い、金属クロム5mg/m2 ・水和酸化ク
ロム12mg/m2 (Crとして)よりなるクロメート
処理を行った。水洗・乾燥後、この鋼板を加熱し、熱硬
化性エポキシ系接着剤を介して40μmの2軸延伸ナイ
ロンフィルムを積層した。このナイロンフィルムは、伸
び90%、引張弾性率130kg/mm2 のものであっ
た。
【0026】この両面に2軸延伸ナイロン樹脂皮膜を有
する鋼板を実施例2と同様の加工方法で最薄肉部の鋼板
厚みが50μmになるように加工した。樹脂皮膜も鋼板
同様に成形され、最薄肉部表面に残留した膜厚は約11
μmであった。成形された製品の開缶性は1.6kg以
下で問題なく開缶され、樹脂皮膜の通電値は内面側0.
1mA、外面側0.08mAで実用的に十分満足できる
ものであった。また、破断された切断案内溝の切り口周
辺には肉眼的に目立ったフェザーは認められなかった。
する鋼板を実施例2と同様の加工方法で最薄肉部の鋼板
厚みが50μmになるように加工した。樹脂皮膜も鋼板
同様に成形され、最薄肉部表面に残留した膜厚は約11
μmであった。成形された製品の開缶性は1.6kg以
下で問題なく開缶され、樹脂皮膜の通電値は内面側0.
1mA、外面側0.08mAで実用的に十分満足できる
ものであった。また、破断された切断案内溝の切り口周
辺には肉眼的に目立ったフェザーは認められなかった。
【0027】比較例1 実施例1と同一のめっき鋼板上に、変性ポリプロピレン
−ポリエチレン共重合樹脂を接着層として50μmの無
延伸ポリプロピレン樹脂フィルムを鋼板両面に積層し
た。使用された無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムは、
伸び470%、引張弾性率50kg/mm2 のものであ
った。
−ポリエチレン共重合樹脂を接着層として50μmの無
延伸ポリプロピレン樹脂フィルムを鋼板両面に積層し
た。使用された無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムは、
伸び470%、引張弾性率50kg/mm2 のものであ
った。
【0028】この鋼板を素材とし、実施例1と同様の方
法で断面V字状をなす薄肉の切断案内溝を有する易開缶
蓋を作成した。開口片の形状寸法と対応する上下型をも
って蓋本体の要所をプレス加工した際、金型コーナーR
部に樹脂皮膜が削り取られ、樹脂がビルドアップする現
象が認められた。成形された製品の開缶性(取っ手を引
起こす力および開口片を引きちぎる力)は2.0kg以
下と優れ、樹脂皮膜の通電量は1.5mA程度で耐食性
面では実用性があるものと判断されたが、開口時に破断
された切断案内溝の切り口周辺には膜残りが激しく、外
観的な不快感を与え、実用性に問題が残った。
法で断面V字状をなす薄肉の切断案内溝を有する易開缶
蓋を作成した。開口片の形状寸法と対応する上下型をも
って蓋本体の要所をプレス加工した際、金型コーナーR
部に樹脂皮膜が削り取られ、樹脂がビルドアップする現
象が認められた。成形された製品の開缶性(取っ手を引
起こす力および開口片を引きちぎる力)は2.0kg以
下と優れ、樹脂皮膜の通電量は1.5mA程度で耐食性
面では実用性があるものと判断されたが、開口時に破断
された切断案内溝の切り口周辺には膜残りが激しく、外
観的な不快感を与え、実用性に問題が残った。
【0029】比較例2 実施例1と同一のめっき鋼板上に、膜厚40μmのポリ
スチレンフィルムを熱硬化性エポキシ系接着剤を介して
積層した。このフィルムは、破断伸び40%、引張弾性
率120kg/mm2 のものであった。この鋼板を、実
施例2と同様の方法で加工したところ、樹脂皮膜の通電
値は540mAと非常に大きな値を示し、切断案内溝内
部の樹脂皮膜に多くの欠陥発生が認められ、実用性のな
いものであった。
スチレンフィルムを熱硬化性エポキシ系接着剤を介して
積層した。このフィルムは、破断伸び40%、引張弾性
率120kg/mm2 のものであった。この鋼板を、実
施例2と同様の方法で加工したところ、樹脂皮膜の通電
値は540mAと非常に大きな値を示し、切断案内溝内
部の樹脂皮膜に多くの欠陥発生が認められ、実用性のな
いものであった。
【0030】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明による易開缶
蓋の製造方法は、素材と加工方法を特定すること、即ち
本発明加工法に合致した特性を有する樹脂皮膜と、尖鋭
刃を使用しない複合押出し加工法の採用により構築され
るものである。従って、従来技術の大きな問題であった
加工用工具寿命の問題、補修塗装を必要とする問題、耐
食性面での不安等を全く皆無にすることができる。
蓋の製造方法は、素材と加工方法を特定すること、即ち
本発明加工法に合致した特性を有する樹脂皮膜と、尖鋭
刃を使用しない複合押出し加工法の採用により構築され
るものである。従って、従来技術の大きな問題であった
加工用工具寿命の問題、補修塗装を必要とする問題、耐
食性面での不安等を全く皆無にすることができる。
【0031】鋼板製易開缶蓋が実用化されれば、“モノ
メタル缶”化が可能になることより、近年の地球環境問
題に対応するリサイクルに適した商品を市場に提供する
ことが可能である。もとより、鋼板そのものは経済性に
優れた存在であり、缶胴と缶蓋共に鋼板製とすることに
より、経済性により優れ、資源としての再利用を行いや
すい商品となることが期待される。
メタル缶”化が可能になることより、近年の地球環境問
題に対応するリサイクルに適した商品を市場に提供する
ことが可能である。もとより、鋼板そのものは経済性に
優れた存在であり、缶胴と缶蓋共に鋼板製とすることに
より、経済性により優れ、資源としての再利用を行いや
すい商品となることが期待される。
【図1】本発明により形成された引きちぎり式開口片を
有する缶蓋の斜視図である。
有する缶蓋の斜視図である。
【図2】本発明の実施要領を工程順に示す縦断面図であ
る。
る。
【図3】本発明の実施要領を工程順に示す縦断面図であ
る。
る。
【図4】(a)は下面周縁部に食い込み溝を有する皿状
の開口片を蓋全体に形成する状態を示す縦断面図、
(b)は(a)の状態から切断案内溝を形成した状態を
示す縦断面図である。
の開口片を蓋全体に形成する状態を示す縦断面図、
(b)は(a)の状態から切断案内溝を形成した状態を
示す縦断面図である。
【図5】従来の尖鋭刃の押圧方式による断面V字型の切
断案内溝を示す断面図である。
断案内溝を示す断面図である。
1 蓋本体 2 開口片 4 切断案内溝 5 上型 6 下型 7 連片 8 凹入溝 9 下型 10 上型 16 食い込み溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷内 啓二 東京都大田区西糀谷2丁目6番7号 有 限会社谷啓製作所内 (56)参考文献 特開 昭64−83328(JP,A) 特開 昭56−117843(JP,A) 特開 昭64−15235(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 1/12 B21D 51/44
Claims (3)
- 【請求項1】 破断伸び50〜300%、引張弾性率6
0kg/mm2 以上、厚み10〜80μmの樹脂皮膜を
両面に有する樹脂積層鋼板を用い、開口片の周縁部に、
最薄部厚みが未加工部厚みの1/2以下である薄肉部を
その主構成要素とする切断案内溝を、複合押出し加工に
て形成することを特徴とする樹脂積層鋼板による内外面
無補修化易開缶蓋の製造方法。 - 【請求項2】 前記複合押出し加工が、蓋本体1の開口
片に相当する部分を、最薄部となる連片7の板厚が加工
前板厚の1/2以下の厚さとなるよう上方あるいは下方
に予備押出し加工した後、上方あるいは下方に押出され
た加工部を加工前のレベルに押戻し加工する複合押出し
加工であることを特徴とする請求項1記載の樹脂積層鋼
板による内外面無補修化易開缶蓋の製造方法。 - 【請求項3】 前記予備押出し加工において、食い込み
溝16を設けることを特徴とする請求項2記載の樹脂積
層鋼板による内外面無補修化易開缶蓋の製造方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3293420A JP3018049B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 樹脂積層鋼板による内外面無補修化易開缶蓋の製造方法 |
| EP19920118830 EP0542104B1 (en) | 1991-11-08 | 1992-11-03 | Coated steel can lid with opening arrangement not requiring repair coating on outer and inner surfaces |
| DE69228977T DE69228977T2 (de) | 1991-11-08 | 1992-11-03 | Dosendeckel aus beschichtetem Stahl mit einer Öffnungsvorrichtung, wobei Innen- und Aussenbeschichtungen nicht repariert werden müssen |
| US07/971,797 US5348809A (en) | 1991-11-08 | 1992-11-05 | Sheet steel easy open can lid superior in can openability and not requiring repair coating of inner and outer surfaces |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3293420A JP3018049B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 樹脂積層鋼板による内外面無補修化易開缶蓋の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06122438A JPH06122438A (ja) | 1994-05-06 |
| JP3018049B2 true JP3018049B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=17794538
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3293420A Expired - Fee Related JP3018049B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 樹脂積層鋼板による内外面無補修化易開缶蓋の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3018049B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1029695A (ja) * | 1996-07-15 | 1998-02-03 | Tajima Kogyo Kk | 缶の端板の除去装置 |
-
1991
- 1991-11-08 JP JP3293420A patent/JP3018049B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06122438A (ja) | 1994-05-06 |
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