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JP2816664B2 - 抗痴呆症剤 - Google Patents

抗痴呆症剤

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Publication number
JP2816664B2
JP2816664B2 JP8020526A JP2052696A JP2816664B2 JP 2816664 B2 JP2816664 B2 JP 2816664B2 JP 8020526 A JP8020526 A JP 8020526A JP 2052696 A JP2052696 A JP 2052696A JP 2816664 B2 JP2816664 B2 JP 2816664B2
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JP
Japan
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dementia
present
agent
oil
sesquiterpenes
Prior art date
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JP8020526A
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JPH09194352A (ja
Inventor
信義 萩野
光利 譲原
Original Assignee
ノブヨシ ハギノ
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Filing date
Publication date
Application filed by ノブヨシ ハギノ filed Critical ノブヨシ ハギノ
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Publication of JPH09194352A publication Critical patent/JPH09194352A/ja
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  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルツハイマー型痴呆
症を代表とする痴呆症、パーキンソン氏病、精神分裂症
(破瓜病)、小脳変性症、ウィルソン氏病、ダウン症、
網膜色素変性症、ハンチントン舞踏病、晩発性ジスキネ
ジー、トレッデ症候群、躁鬱病、及び重症筋無力症等の
治療及び予防に有用な医薬品に関し、さらに詳しくは、
ゲルマクレン−B(Germacrene−B、以下
「AT−6」という)やセリナ−4(14),7(1
1)−ジエン−8−オン(Selina−4(14),
7(11)−dien−8−one、以下「AT−9」
という)等のセスキテルペン類を有効成分とするニコチ
ンアセチルコリンレセプター(以下「nAchRs」と
いう)増加剤に関する。
【0002】
【従来の技術】高齢化社会への移行に伴い痴呆症の患者
が増加しており、非常に大きな社会問題となってきてい
る。痴呆の原因となる疾患は数多くあり、大別すると脳
器質性障害による痴呆とストレスによる身体疾患に起因
する痴呆とに分けられる。特に、その原因の大半を占め
る脳器質性障害による痴呆には、原因の違いから、脳血
管性痴呆症とアルツハイマー型痴呆症が知られている。
【0003】現在、脳血管性痴呆症に対しては、脳血流
循環改善剤と脳代謝賦活剤の併用により、症状の若干の
改善がみられるといわれている。
【0004】しかし、アルツハイマー型痴呆症に対して
は、その発症原因が今なお不明である故に、発症はもと
よりその進行を阻止する適切な薬物療法や治療方法はな
い。
【0005】例えば、特公昭56−500374、特開
昭59−167514、特開平2−215351等のよ
うに、アセチルコリン生合成の原料であるコリンを補給
する方法、また、特開平2−67223、特開平4−1
34028、特開平7−25777等のように、神経成
長因子(NGF)産生を高める方法があるが、作用が間
接的であるため、顕著な効果は期待できない。他に、T
HA等のアミノアクリジン誘導体[Journal o
f Medical Chemistry,31,12
78(1988);同32,1805(1989)]や
フィゾスチグミン[Neurology,8,397
(1978)]、および、特開平2−231421等の
ように、アセチルコリンエステラーゼを阻害することに
より、脳内のアセチルコリンの低下を防ぐ方法、特開平
2−311422、特開平3−93728、特開平4−
112834、特開平4−198134、特開平6−1
28165等のように、コリンアセチルトランスフェラ
ーゼ(以下「ChAT」という)を賦活することによ
り、アセチルコリン量を増加させる方法があるが、これ
らは、確かにシナプス間隙のアセチルコリンの増加が期
待できるが、過剰なアセチルコリンの増加は、レセプタ
ーのダウンレギュレーションを引き起こし、レセプター
が減少し、2次情報伝達系の低下につながる事も考えら
れ危険である。また、これらの中には、副作用をもつも
のや、臨床的でなく実用化には至っていないものもあ
る。さらに、特開平6−107544等のように、M1
型ムスカリン性アセチルコリンレセプターを賦活させる
方法があるが、これは前述のような危険はないが、アル
ツハイマー型痴呆症では、アセチルコリンレセプターで
あるnAchRsとM2型ムスカリン性アセチルコリン
レセプターの減少は顕著であるが、M1型ムスカリン性
アセチルコリンレセプターにはその変化が少なく、特に
nAchRsの減少を重用視すべきであるという報告が
なされており[Journal of Neuroch
emistry,50,1914(1988)]、効果
的とは思われない。
【0006】したがって、nAchRs賦活剤のよう
な、シナプス後部位に作用する抗痴呆症剤、特に抗アル
ツハイマー型痴呆症剤の開発が望まれている。
【0007】尚、従来知られているnAchRs賦活剤
は、ニコチンおよびアセチルコリンのみで、アセチルコ
リンについては、前述の如く、過剰にアセチルコリンを
増加させることは危険であり、ニコチンについては、耐
性を生じる等の有害性から、医薬として用いるのは不適
である。他に、特開平1−246224の抗痴呆症剤
に、nAchRs賦活作用が認められているが、この抗
痴呆症剤は同時に、特開平2−311422にて、Ch
ATを賦活することが開示されており、シナプス前部位
にも作用するところから、特にコリン作動性細胞の減少
しているアルツハイマー型痴呆症にはその効果が期待で
きない等、理想的な抗痴呆症剤とは言えない。
【0008】また、特開平1−246224等の抗痴呆
症剤では、生薬成分を含有する植物をそのまま煎じる等
して投与するため不純物が多く効果が緩慢で十分な効果
を発揮することができないという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は、副
作用がなく、臨床に用いることのできるnAchRs賦
活剤のような、シナプス後部位のみに作用する効果が高
い抗痴呆症剤、特にアルツハイマー型痴呆症に有効な医
薬を提供することである。
【0010】
【問題点を解決するための手段】かかる事情に鑑み、鋭
意研究を重ねた結果、セスキテルペン類のAT−6及び
AT−9が、ChATを賦活することなくnAchRs
を顕著に増加させること、さらに、アルツハイマー型痴
呆症モデルラット(マイネルト基底核破壊ラット)の脳
波(アルツハイマー型痴呆症患者にみられる徐波)を改
善すること、それらのnAchRs増加作用が公知の生
薬及び精油に比べ少量で明らかに2倍以上であることを
見出し本発明を完成した。すなわち、本発明は、セスキ
テルペン類であるAT−6及びAT−9のうちいずれか
1種、または両化合物の混合物を有効成分として含有す
ることを特徴とする抗痴呆症剤を提供するものである。
【0011】本発明の抗痴呆症剤の対象とする疾病は、
セスキテルペン類を有効成分とするnAchRs増加作
用が有効な疾患、例えば、アルツハイマー型痴呆症を代
表とする痴呆症、パーキンソン氏病、精神分裂症(破瓜
病)、小脳変性症、ウィルソン氏病、ダウン症、網膜色
素変性症、ハンチントン舞踏病、晩発性ジスキネジー、
トレッデ症候群、躁・鬱病、及び重症筋無力症等であ
り、本発明はこれらの治療及び予防剤を提供するもので
ある。
【0012】本発明の有効成分であるセスキテルペン類
とは、炭素数15個からなる有機化合物群のことで、一
般に種々の植物精油中に存在し以下の文献等に記載され
ている公知物質である(理化学事典、岩波書店、199
4年改訂版)。従来これらの精油は、香料として利用さ
れているにすぎず、セスキテルペン類としても、駆虫効
果が知られているのみで、中枢神経系に作用するといっ
た報告は全くない。
【0013】本発明の抗痴呆症剤に使用される有効成分
のセスキテルペン類は、化学的に合成されたセスキテル
ペン類でもよいし、セスキテルペン類を含有する微生
物、植物または動物を乾燥粉砕処理した粉体であっても
よく、またセスキテルペン類を含有する微生物、植物ま
たは動物よりの抽出物であってもよい。さらに、その粉
体または抽出物から精製したものでもよい。また、それ
らを適宜組み合わせて用いることもできる。
【0014】本発明の有効成分であるセスキテルペン類
を含有する抽出物としては、、菩提樹花油、ネロリ油、
ベルガモット油、レモン油、しょうのう油、ホップ油、
ハシッシ油、オルソドン油、クローブ油、ビャクダン
油、セダー油、テレビン油、ヨモギ種子油、セロリ種子
油等の植物精油、蒼じゅつ、白じゅつ、当帰、川きゅう
等の生薬の抽出エキス及びエキス末、種々の生薬を構成
生薬とする各種漢方方剤等があるが、特にこれに限定さ
れない。
【0015】また、上記の抽出物からセスキテルペン類
を精製するには、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチル
エチルケトン、ベンゼン、クロロホルム、酢酸エチル、
エーテル、n−ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテ
ル等の有機溶剤を用いて、液−液抽出や、シリカゲル、
ケイ酸、活性アルミナ、又はアンバーライトXAD等の
合成樹脂を充填剤とするカラムクロマトグラフィーさら
には高速液体クロマトグラフィーをおこなって精製する
ことができるが、特にこれに限定されない。
【0016】
【0017】本発明の有効成分であるゲルマクレン基本
骨格を有する単環式セスキテルペンのAT−6
【化1】、及び、セリナン基本骨格を有する2環式セス
キテルペンのAT−9
【化2】の化学構造式を別書面に示す。
【0018】
【0019】本発明のセスキテルペン類は、元来天然に
広く存在する物質であり、このセスキテルペン類を含有
する植物精油が香料として古くから用いられているとこ
ろから、低毒性で安全性も高く、長期間投与しても副作
用がほとんどなく麻薬剤のような習慣性も無いことから
薬剤としての意義も大きい。
【0020】本発明の薬剤の投与量は、投与経路、疾患
の程度、被投与者の年齢によって異なるが、有効成分が
AT−6やAT−9の純物質場合は、一般には経口投与
の場合、大人1人1日当たり0.001〜100mg、
好ましくは0.01〜10mg量を、1〜3回に分けて
投与すればよい。また、有効成分がAT−6やAT−9
を含有する精油等の抽出物の場合は、、投与経路、疾患
の程度、被投与者の年齢によって異なるが、大人1人1
日当たり0.01〜1000mg、好ましくは0.1〜
100mg量を、1〜3回に分けて投与すればよい。ま
た、有効成分がAT−6やAT−9を含有する生薬エキ
ス末や漢方方剤等の粗抽出物の場合は、投与経路、疾患
の程度、被投与者の年齢によって異なるが、大人1人1
日当たり1〜10g程度となる量を、1〜3回に分けて
投与すればよい。
【0021】本発明の薬剤は、上記の純物質または精製
物をそのまま、またはその抽出物を公知の医薬用担体と
組み合わせて製剤化することができる。投与形態として
は、特に限定がなく、必要に応じ適宜選択して使用さ
れ、製剤の通則に従って、顆粒剤、カプセル剤、錠剤、
細粒剤、散剤等の経口剤や、注射剤、点滴用剤、座剤等
の非経口剤のいずれかによっても投与することができ
る。
【0022】経口剤は、例えば、デンプン、乳糖、白
糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーン
スターチ、無機塩類等を用いて常方に従って製造され
る。この種の製剤には、適宜上記の賦形剤の他、結合
剤、崩壊剤、界面活性剤、活択剤、流動性促進剤、矯味
剤、着色料、香料等を使用することができる。
【0023】例えば、本発明の製剤原料として使用可能
な結合剤としては、デンプン、デキストリン、アラビア
ゴム末、ゼラチン、ヒドロキシプロピルスターチ、メチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、
エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴー
ル等があるが、特にこれに限定されない。
【0024】本発明の製剤原料として使用可能な崩壊剤
としては、デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロー
ス、低置換ヒドロキシプロピルセルロース等があるが、
特にこれに限定されない。
【0025】本発明の製剤原料として使用可能な界面活
性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、大豆レシチ
ン、ショ糖脂肪酸エステル、ポロソルベート80等があ
るが、特にこれに限定されない。
【0026】本発明の製剤原料として使用可能な活択剤
としては、タルク、ロウ類、水素添加植物油、ショ糖脂
肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ポロエチレ
ングリコール等があるが、特にこれに限定されない。
【0027】本発明の製剤原料として使用可能な流動性
促進剤としては、軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニ
ウム、合成ケイ酸マグネシウム等があるが、特にこれに
限定されない。
【0028】一方、本発明の非経口剤は常法によって製
造することができ、希釈剤として一般に注射用蒸留水、
生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射用植物油、ゴマ油、
ラッカセイ油、ダイズ油、トウモロコシ油、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール等を使用すること
ができる。
【0029】更に、必要に応じて殺菌剤、防腐剤、安定
剤を加えてもよい。また、この非経口剤は安定性の点か
ら、バイアル等に充填後冷凍し、通常の凍結技術により
水分を除去し、使用直前に凍結乾燥物から液剤を再調整
することもできる。更に必要に応じて適宜、等張化剤、
安定剤、防腐剤、無痛化剤等を加えてもよい。
【0030】本発明の抗痴呆症剤の有効成分であるゲル
マクレン基本骨格を有する単環式セスキテルペンのAT
−6、及び、セリナン基本骨格を有する2環式セスキテ
ルペンのAT−9の製造方法例及び本発明のこれらの有
効成分を含む製剤の実施例、比較効果試験例を以下に示
すが本発明はこれに限定されない。本発明の抗痴呆症剤
の主成分であるセスキテルペンのAT−6及びAT−9
は、化学合成品でもよく以下に示す様に蒼じゅつ等の植
物から抽出された物に限定されない。
【0031】
【実施例1】蒼じゅつ500gを細切し、メタノール2
Lで3回室温抽出し(2l×3)、抽出液を合併、減圧
下40℃で濃縮しメタノールエキス49.3gを得た。
このメタノールエキスを1lのクロロホルムで溶解し、
不純物を除去後、クロロホルム層を濃縮してクロロホル
ムエキス26.3gを得た。次にこのクロロホルムエキ
スをシリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィーに
共し、5%酢酸エチル含有n−ヘキサン(画分1)及び
20%酢酸エチル含有n−ヘキサン(画分2)で分画溶
出させ、得られた画分の溶剤をそれぞれ留去することに
より、画分1より2.8gのAT−6画分が、画分2よ
り16gのAT−9画分を得た。これらの画分を、最終
的に、高速液体クロマトグラフィーさらに再結晶を繰り
返すことにより、本発明の抗痴呆症剤の主成分となる
0.7gのAT−6原末及び4.1gのAT−9原末を
得た。得られたAT−6及びAT−9の薄層クロマトグ
ラフィー、赤外線吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクト
ルの測定結果は標品のそれらと一致した。これらの主成
分は以下に示す様に、本発明の製剤原料の主成分として
も用いられるが、これらの主成分をそのまま本発明の抗
痴呆性薬剤として用いることもできる。
【0032】
【実施例2】実施例1で得られた本発明の抗痴呆症剤の
主成分のAT−6原末を使用し本発明の抗痴呆症剤の液
剤を以下の処方で常法により製造した。AT−6原末3
00mg、ニッコールHC−60 120mg、トウガ
ラシチンキ0.05ml、白糖5g、エタノール0.5
ml、パラオキシ安息香酸メチル24mg、及び安息香
酸2mgをよく混合して均一溶液を得た。この溶液30
mlをアンプル瓶に入れて液剤を得た。
【0033】
【実施例3】実施例1で得られた本発明の抗痴呆症剤の
主成分のAT−6原末を使用し本発明の抗痴呆症剤の錠
剤を以下の処方で常法により製造した。AT−6原末3
00mgにトウモロコシデンプン粉末10g、乳糖粉末
20g、カルボキシメチルセルロースカルシウム粉末1
0g、微結晶セルロース40g、ポリビニルピロリドン
粉末5g、及びタルク粉末10gを添加して均一に混合
し、常法により湿式造粒し、これを錠剤成型機にて本発
明の錠剤を調整した。
【0034】
【実施例4】実施例1で得られた本発明の抗痴呆症剤の
主成分のAT−9原末を使用し本発明の抗痴呆症剤の錠
剤を以下の処方で常法により製造した。実施例1で得た
100gのAT−9に結晶セルロース10g及びステア
リン酸マグネシウム2gを加え、よく混合し、この混合
物を打錠し、1錠100mgの錠剤を調整した。
【0035】
【実施例5】実施例1で得たAT−9原末0.01重量
%をコーン油に分散させた植物油5%、ゼラチン70.
0%、グリセリン22.9%、パラオキシ安息香酸メチ
ル0.15%、パラオキシ安息香酸プロピル0.51
%、及び水適宜からなるソフトカプセル剤を、常法によ
り製造し、1粒200mgのソフトカプセルを得た。
【0036】
【比較製剤1】以下に示す方法により比較薬剤を製造し
た。当帰6g、蒼じゅつ8g、及び川きゅう6gの混合
生薬に200mlの水を加えて1時間、100℃で加熱
抽出し、得られた抽出液を濾過後、スプレードライして
3.1gの粉剤を得た。これを比較粉剤1とした。
【0037】
【効果試験例1】 (nAchRs増加作用)22日齢のSD系雄性ラット
に、下表の本発明の抗痴呆症剤及び上記の比較薬剤を、
飲料水とともにそれぞれの用量で10日間投与した。投
与後、素早く脳を摘出して前脳皮質部分を5mMHEP
ES緩衝液でホモジェナイズし、4℃、20000gで
15分間遠心分離をおこない、そのペレットをさらに2
0mMHEPESで同様にホモジェニズをおこなった後
再度遠心分離操作をおこなった。そうして得られたペレ
ットについて、20mMHEPESで10mg/湿重量
となるよう調整し、サンプルとした。そのサンプルに1
0nM3H−ニコチンを混合し、37℃で15分間イン
キュベーションをおこない、0.05%PEIを浸した
ワットマンGF/Cフィルターで吸引濾過をおこない反
応を停止し、nchRsの量を測定した。定量はLow
ryらの方法に準じ、牛血清アルブミンを標準とした。
その結果、下表に示したように、セスキテルペンである
AT−6及びAT−9が最も有効であり、それらが、公
知の生薬類に比べ、少量で明らかに2倍以上のnAch
Rs増加作用を有することが認められた。
【0038】 ──────────────────────────────────── 薬剤 用 量 nAchRs増加率 ──────────────────────────────────── 対 照 群 飲料水のみ 0.3% 比較薬剤1 500mg/kg 15.7% 実施例1で得られたAT−6原末 3mg/kg 51.9% 実施例1で得られたAT−6原末 30mg/kg 42.4% 実施例1で得られたAT−9原末 3mg/kg 34.3% 実施例1で得られたAT−9原末 30mg/kg 58.1% ────────────────────────────────────
【0039】なお、上記の薬剤についてChAT賦活活
性を調べたところ、比較薬剤1にはその活性が認められ
たが、本発明のAT−6及びAT−9には認められなか
った。このように本発明の抗痴呆症剤は、nAchRs
増加作用が公知の生薬類より極めて高いこと、及びCh
AT賦活活性が無いことから比較薬剤1の生薬類に比べ
はるかに優れた抗痴呆剤であることが実証された。
【0040】
【効果試験例2】 (脳波改善作用)脳波測定開始4日〜5日前にネンブタ
ール麻酔下でウィスター(Wister)系雄性ラット
を脳定位固定装置に固定し、マイネルト基底核破壊のた
めのステンレス電極をPaxinos&Watsonの
脳図譜に従い左マイネルト核(A:2.0、L:3.
5、H:6.5)に刺入、固定、そして、脳波測定用の
ネジ電極を破壊同側前頭に装着して、マイネルト基底核
破壊前の脳波を測定した。その後、直流電流(5mA、
30sec.)でマイネルト核を電気破壊してアルツハ
イマー型痴呆症モデルラットを作成した。脳波の測定を
破壊後7日間、1日50分間おこなってデーターレコー
ダーに記録し、脳波の変化を周波数解析装置により観察
した。その結果、マイネルト基底核破壊ラットの大脳皮
質の脳波は、破壊後1日目より遅い周期の波(徐波又は
δ波といい、アルツハイマー型痴呆症患者に普遍的にみ
られる脳波である)が増えて速波が減少し、この脳波の
状態が測定期間の1週間に渡り持続したが、基底核破壊
後から
【実施例1】のAT−6原末を30mg/kgの用量で
1日2回経口投与したラットでは、δ波の出現が少な
く、平常状態に近い脳波が観察され、基底核破壊による
異常脳波の改善が認められた。尚、マイネルト基底核破
壊部位の確認は、脳波測定後脳を摘出して確認した。
【0041】(急性毒性試験)本発明の実施例1から4
の抗痴呆症剤の経口投与での急性毒性試験をddY系雄
性マウス、ウィスター(Wister)系雄性ラットを
用いておこなったところ、
【実施例1】のAT−6原末及びAT−9原末のいずれ
も、2g/kg(測定限界)においても、死亡例を与え
なかった。
【0042】以上の結果から、本発明の抗痴呆症剤が、
毒性がなく、ChATを賦活することなくnAchRs
を増加させ、アルツハイマー型痴呆症等の痴呆症にみら
れる脳波を改善し痴呆症に効果があることが明らかとな
った。
【0043】
【化学式の簡単な説明】
【化1】本発明の抗痴呆症剤の有効成分であるゲルマク
レン基本骨格を有する 単環式セスキテルペンのAT−
6、化学名:ゲルマクレン−B(Germacrene
−B)の化学構造式
【化2】本発明の抗痴呆症剤の有効成分であるセリナン
基本骨格を有する2環式セスキテルペンのAT−9、化
学名:セリナ−4(14),7(11)−ジエン−8−
オン(Selina−4(14),7(11)−die
n−8−one)の化学構造式
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/015 A61K 31/12 A61K 35/78 CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲルマクレン基本骨格を有する単環式セ
    スキテルペンであるAT−6、化学名:ゲルマクレン−
    B(Germacrene−B)、および、セリナン基
    本骨格を有する2環式セスキテルペンであるAT−9、
    化学名:セリナ−4(14),7(11)−ジエン−8
    −オン(Selina−4(14),7(11)−di
    en−8−one)のうちいずれか1種、または両化合
    物の混合物を有効成分として含有することを特徴とする
    抗痴呆症剤
JP8020526A 1996-01-11 1996-01-11 抗痴呆症剤 Expired - Lifetime JP2816664B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8020526A JP2816664B2 (ja) 1996-01-11 1996-01-11 抗痴呆症剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8020526A JP2816664B2 (ja) 1996-01-11 1996-01-11 抗痴呆症剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09194352A JPH09194352A (ja) 1997-07-29
JP2816664B2 true JP2816664B2 (ja) 1998-10-27

Family

ID=12029609

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