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JP2737577B2 - 制振特性に優れた電縫鋼管の製造方法及び溶接方法 - Google Patents

制振特性に優れた電縫鋼管の製造方法及び溶接方法

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JP2737577B2
JP2737577B2 JP29534292A JP29534292A JP2737577B2 JP 2737577 B2 JP2737577 B2 JP 2737577B2 JP 29534292 A JP29534292 A JP 29534292A JP 29534292 A JP29534292 A JP 29534292A JP 2737577 B2 JP2737577 B2 JP 2737577B2
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Japan
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steel pipe
vibration damping
electric resistance
welding
resistance welded
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JP29534292A
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洋実 高木
祐二 杉本
利幸 黒沢
登志博 高村
隆之 大獄
道昭 吉田
裕二 佐藤
裕 長浜
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JFE Engineering Corp
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Nippon Kokan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、制振特性に優れた電
縫鋼管の製造方法及び溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】金属系
機能材料の一つに制振合金がある。この制振合金は内部
でのエネルギ吸収能力(制振性)が一般金属に比較して
格段に大きい合金であり、素材自体が振動を吸収する能
力を持っている。従って、このような制振合金により、
騒音防止、剥離防止、疲労寿命の向上などが期待され、
建設関連をはじめとして、自動車、鉄道、造船、事務機
器、精密機器、音響関連など広範な分野において利用さ
れつつあり、今後益々需要が増加する傾向にある。そし
て、このような幅広い用途に使用される制振素材として
電縫鋼管が用いられつつある。
【0003】一般に用いられている制振タイプの電縫鋼
管としては、(1)サンドイッチ型制振鋼板(鋼板に樹
脂をサンドイッチ状に重ねたもの)を素材とするタイ
プ、及び(2)合金系の鋼板を素材とするタイプの2つ
のタイプが存在する。
【0004】しかし、前者は素材自体は安価ではあるが
鋼管としての加工性に劣り結果としてコストが高くな
り、また異方性を有するため使用形状によっては制振性
能が劣化する場合がある。また、後者は高価な合金元
素、例えばCr,Ni,Ti,Cu,Mnなどを添加す
ることが必要であるためコストが高く、かつ電縫鋼管製
造時の冷間加工により制振特性が低下するという欠点が
ある。このため、両者とも充分ニ−ズを満足するに至っ
ていない。
【0005】一方、純鉄をベ−スにして所定量のSi及
びAlを加えた鋼材は、高価な合金成分を含んでおら
ず、かつ制振特性を有している。また、この鋼材は等方
性であるため管形状でも制振性を有している。さらに、
加工性、溶接性、メッキ性等が良好である。従って、こ
の鋼材は安価な制振鋼管を得るために材料的には適して
いるということができる。この鋼材が制振特性を有する
のは、この鋼材が強磁性を有しており、磁化すると磁化
の方向に伸びる磁歪現象が生じるからである。すなわ
ち、磁歪現象が生じるものは、逆に歪を加えることによ
って磁化する性質を有するので、このような鋼に振動が
加えられると、振動歪波が内部を伝播し、これに伴って
磁化が生じる。この場合に、磁化−歪曲線においてヒス
テリシスル−プが形成され、ル−プの面積に対応するエ
ネルギが消費され、このエネルギ消費により制振効果を
生じるのである。
【0006】しかし、このような材料は、冷間加工によ
り制振性能が大幅に低下する性質を有するため、冷間仕
上げのまま使用される電縫鋼管には制振鋼材として適用
されていない。
【0007】また、このような材料は、電縫溶接する際
に溶接部が酸化されやすいため、炭素鋼と比較して溶接
欠陥(ペネトレ−タ)が発生しやすいという欠点があ
る。
【0008】この発明はかかる事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、安価であり、かつ優れた加工
性を有し、制振特性に優れた電縫鋼管を製造することが
できる方法を提供することにある。
【0009】また、他の目的は、溶接欠陥が生じない制
振特性に優れた電縫鋼管の溶接方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明は、第
1に、Si及びAlを、夫々重量%で、0.5%≦Si
≦2.5%、及び0%<Al≦5%の範囲で含有し、残
部Fe及び不可避的不純物からなる熱延鋼板を用いて電
縫鋼管素材を製造し、次いで、この鋼管素材に対して冷
間歪み除去のための熱処理を行うことを特徴とする制振
特性に優れた電縫鋼管の製造方法を提供する。
【0011】第2に、Si及びAlを、夫々重量%で、
0.5%≦Si≦2.5%、及び0%<Al≦5%の範
囲で含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる熱延
鋼板を用いて管材を形成し、次いで溶接速度80m/分
以上及びヒート係数1.4〜2.0の少なくとも一方を
満足する条件で電縫溶接することを特徴とする制振特性
に優れた電縫鋼管の溶接方法を提供する。
【0012】本願発明者らは、安価に制振特性に優れた
電縫鋼管を製造することができる方法を得るために、高
価な合金成分を含んでおらず、かつ制振特性を有してお
り、さらに、加工性、溶接性、メッキ性等が良好である
Fe−Si−Al系鋼材に着目して種々検討を重ねた結
果、このような鋼材を冷間加工して管材化した後、所定
の条件で冷間歪み除去のための熱処理を行えばよいこと
に想到した。すなわち、このような材料において冷間加
工により制振特性が劣化するのは冷間歪みが残存してい
るからであり、上述のような歪み除去のための熱処理を
行うことにより、熱間加工ままと同等レベルの制振性を
得ることができ、しかも冷間歪み除去のための熱処理に
よって鋼管に対して悪影響を及ぼすことがないことを見
出したのである。
【0013】一方、このような材料の溶接欠陥を防止す
るために検討を重ねた結果、電縫溶接時の造管速度(す
なわち溶接速度)及び溶接入熱範囲の少なくとも一方を
規定すれば良いことを見出した。すなわち、これらのう
ち少なくとも一方を特定範囲に規定することにより、溶
接部の溶着不良や過入熱による酸化物欠陥(ペネトレー
タ)及び溶け落ちがなくなり、連続して健全な電縫溶接
品質を得ることができることを見出したのである。
【0014】この発明は、発明者らのこのような知見に
基づいてなされたものである。
【0015】以下、この発明について詳細に説明する。
【0016】この発明に係る電縫鋼管の製造方法におい
ては、材料として純鉄をベ−スにSi及びAlを、夫々
重量%で、0.5%≦Si≦2.5%、及び0%<Al
≦5%の範囲で含有させたものを用いる。ここで、Si
の含有量及びAlの含有量を夫々0.5%≦Si≦2.
5%及び0%<Al≦5%の範囲に規定したのは、Fe
−Al−Si系合金において、これらの領域で優れた制
振特性を示すからである。
【0017】なお、鋼材は一般的に、原料上及び工程上
の理由から、Mn,N,S,Pなどが不可避的不純物と
して微量含まれるが、本発明においてはこのような不可
避的不純物の含有することを妨げない。
【0018】この発明の第1態様においては、このよう
な組成の鋼板を、通常行なわれている方法で、冷間加工
(ロ−ル成形)後、電縫溶接及び仕上げ加工を行って素
管を得、この素管に対して熱処理を行う。この熱処理
は、冷間歪みを除去することができて、かつ鋼管の形状
及び特性に影響がない条件で行えば良い。好ましい熱処
理条件の範囲は650〜900℃で10〜30分間であ
る。
【0019】このように熱処理により、冷間加工時の歪
みが除去されて冷間加工前(すなわち熱延鋼管)のレベ
ルまで制振特性が回復するため、制振特性に優れた電縫
鋼管を得ることができる。
【0020】また、第2態様においては、上述の組成の
鋼板をロール成形後、電縫溶接する際に、溶接速度80
m/分以上及びヒート係数1.4〜2.0の少なくとも
一方を満足する条件で行う。
【0021】溶接速度つまり造管速度を80m/分以上
に規定したのは、高速造管にするほど給電点から溶接点
までの加熱・酸化時間が短縮され、80m/分以上であ
れば有効に酸化物欠陥を防止することができるからであ
る。この場合、高速造管にするほど酸化物欠陥を防止す
る上で有利である。なお、造管速度の上限は溶接装置の
製造能力限界によって決定されることとなる。
【0022】ヒート係数を1.4〜2.0の範囲に規定
したのは、これが1.4未満の場合には溶接部の溶着が
不十分となり、逆に2.0を超えると溶接部に酸化物
(ペネトレ−タ)が多く介在することとなるからであ
る。給排水管等に適用する場合には、ヒート係数を1.
5〜1.9にして十分な溶着状態とすることが望まし
い。なお、ヒート係数は溶接投入電力を溶接速度と板厚
との積で除した値である。すなわち、 ヒート係数=溶接投入電力/(溶接速度×板厚) と表わすことができる。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例について詳細に説明
する。
【0024】図1は本発明の実施例に係る方法のフロ−
を示す図である。先ず、素材として本発明の組成範囲の
熱延板を準備し(工程1)、これをスリッタにより所定
の幅寸法にスリットし(工程2)、スリット後のコイル
の先端と後端を継ぐ(工程3)。次いで、スリットコイ
ルを冷間で管形状にロ−ル成形する(工程4)。その
後、端部を電縫溶接して電縫鋼管素材を得る(工程
5)。そして、この電縫鋼管素材にサイジング加工を施
し(工程6)、走行切断(工程7)、管端加工(工程
8)を行った後、冷間加工歪み除去のための熱処理を行
う(工程9)。このようにして製造した鋼管を外観寸法
検査に供し(工程10)、表示・塗装(工程11)後製
品として出荷する(工程12)。
【0025】次に、図1に示すような工程で実際に電縫
鋼管を作製して試験した結果について説明する。ここで
は、以下のような組成を有する鋼材を用いた。
【0026】 C 0.003% Si 0.58% Al 2.378% Mn 0.03% P 0.001% S 0.001% N 0.006% このような組成の鋼板を用いて、上述の手順により電縫
鋼管素材を作製し、これに対して、上述の方法によりサ
イジング加工、走行切断、及び管端加工した後、650
〜900℃で10分間の熱処理を行い、ロ−ル成形の際
に導入された冷間加工歪を除去した。これにより、厚さ
4.2mm、直径60.5mmの電縫鋼管が得られた。
【0027】このようにして製造された電縫鋼管につい
て振動減衰特性を測定した。その結果を図2に示す。比
較のため図3に普通鋼を用いて従来の製造方法で製造し
た電縫鋼管の振動減衰特性を示す。これら図2,3か
ら、本発明によって製造された電縫鋼管は極めて優れた
制振性能を有していることが確認された。
【0028】次に、上記のようにして製造された電縫鋼
管を引張試験に供した。その結果を以下に示す。
【0029】 降伏点 32kg/mm2 引張強さ 40kg/mm2 伸び 48% 以上の結果により、この発明の電縫鋼管は加工性にも優
れていることが確認された。
【0030】次に、上述の工程5の電縫溶接を条件を種
々変化させて実施した結果について説明する。ここで
は、以下のような組成を有する鋼材を用いた。
【0031】 C 0.002% Si 0.54% Al 2.686% Mn 0.01% P 0.003% S 0.001% このような組成の鋼板を用いて表1に示す溶接条件で溶
接を行った。その際の溶接部の状態も併せて表1に示
す。
【0032】
【表1】 表1から明らかなように、溶接速度が80m/分、ヒー
ト係数が1.5〜2.0の場合に溶着不良及び過入熱に
よる酸化物欠陥(ペネトレータ)のない良好な溶接部が
得られることが確認された。これに対して、これら条件
をいずれも満足しないものは、溶接状態が悪いことが確
認された。
【0033】図4に溶接速度が80m/分の場合のヒー
ト係数と欠陥破面率との関係を、実施例の組成と炭素鋼
とを比較して示す。図4から明らかなように、本発明の
組成は炭素鋼に比較して欠陥破面率が高いが、ヒート係
数が1.5〜2.0であれば欠陥破面率を低くすること
ができ、特に1.5〜1.9では欠陥破面率が実質的に
0であることが確認された。
【0034】
【発明の効果】この発明によれば、安価であり、かつ優
れた加工性を有し、制振特性に優れた電縫鋼管を製造す
ることができる方法が提供される。また、溶接欠陥のな
い高品質の溶接部を形成することができる制振特性に優
れた電縫鋼管の溶接方法が提供される。本発明によって
製造された制振特性に優れた電縫鋼管は、 (a)OA機器……インパクト・プリンタ−用プラテン
ロ−ル (b)自動車………カムシャフト、ギヤチェンジ伝達パ
イプ (c)建設…………共同住宅用汚水配管 などの用途に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る方法のフロ−を示す図。
【図2】本発明によって製造された電縫鋼管の振動減衰
特性を示す図。
【図3】普通鋼を用いて従来の方法で製造した電縫鋼管
の振動減衰特性を示す図。
【図4】溶接の際のヒート係数と欠陥破面率との関係
を、実施例の組成と炭素鋼とを比較して示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高村 登志博 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 大獄 隆之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 吉田 道昭 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 佐藤 裕二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 長浜 裕 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−232229(JP,A) 特許2536255(JP,B2) 特許2536256(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si及びAlを、夫々重量%で、0.5
    %≦Si≦2.5%、及び0%<Al≦5%の範囲で含
    有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる熱延鋼板を
    用いて電縫鋼管素材を製造し、次いで、この鋼管素材に
    対して冷間歪み除去のための熱処理を行うことを特徴と
    する制振特性に優れた電縫鋼管の製造方法。
  2. 【請求項2】 Si及びAlを、夫々重量%で、0.5
    %≦Si≦2.5%、及び0%<Al≦5%の範囲で含
    有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる熱延鋼板を
    用いて管材を形成し、次いで溶接速度80m/分以上及
    びヒート係数1.4〜2.0の少なくとも一方を満足す
    る条件で電縫溶接することを特徴とする制振特性に優れ
    た電縫鋼管の溶接方法。
JP29534292A 1991-12-03 1992-11-04 制振特性に優れた電縫鋼管の製造方法及び溶接方法 Expired - Lifetime JP2737577B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2536256B2 (ja) 1990-08-04 1996-09-18 日本鋼管株式会社 高強度制振合金
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