[レーザ加工システム]
図1は、レーザ加工システム100の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、レーザ加工システム100は、複数の工程を経て被加工物であるウェーハWをその加工ラインDLに沿って分割して複数のチップ(図示は省略)を形成する。このレーザ加工システム100は、裏面研削装置200と、レーザ加工装置10と、分割装置300と、を含んでいる。
レーザ加工システム100では、まず、裏面研削装置200にウェーハが搬送され、裏面研削装置200において、ウェーハWの裏面を研削するバックグラインド(裏面研削処理)が行われる。裏面研削装置200により裏面がバックグラインドされたウェーハWは、例えば250μm以下の厚さに薄化される。なお、バックグラインドを行うに際し、ウェーハWの表面側には予め保護シート(バックグラインドテープともいう)が貼り付けられており、この保護シートによってウェーハWの表面に形成されたデバイス(デバイス層)が保護されている。ここで、本明細書において、ウェーハの二つの面のうち、デバイスが形成された面をウェーハの「表面」と称し、表面の反対側の面を「裏面」と称することにする。
裏面研削装置200によってバックグラインドが行われたウェーハWは、レーザ加工装置10に搬入され、レーザ加工装置10において、ウェーハWの裏面側から照射されたレーザ光によりウェーハWの内部にレーザ加工領域が加工ラインDLに沿って形成される。
全ての加工ラインDLにレーザ加工領域が形成されたウェーハは、その裏面がダイシングテープを介してダイシング用フレームに搭載(マウント)される。この状態でウェーハの表面に貼り付けられていた保護シートが剥離される。
次に、ウェーハは、ダイシング用フレームごと分割装置300に搬入され、分割装置300において、ダイシングテープが放射状に引き伸ばされて、ウェーハが個々のチップに分断される。以上がレーザ加工システム100によるウェーハの加工の流れである。
なお、レーザ加工システム100を構成する裏面研削装置200及び分割装置300については公知技術であるので、ここでは具体的な説明は省略する。
[レーザ加工装置]
図2は、レーザ加工装置10の概略構成を示したブロック図である。なお、図中のXYZ方向は互いに直交しており、XY方向は水平方向であり且つZ方向は上下方向である。
図2に示すように、レーザ加工装置10は、裏面研削装置200によりウェーハWの裏面であるウェーハ裏面WbがバックグラインドされたウェーハWの内部にレーザ加工領域Rを形成する。このレーザ加工装置10は、加工ヘッド16と、吸着ステージ18と、加工ヘッド駆動部19と、テーブル駆動部14と、制御部12と、を備える。さらに、レーザ加工装置10は、加工ヘッド16の一側面に取り付けられた亀裂検出装置500を備える。なお、亀裂検出装置500の構成については後述する。
吸着ステージ18は、ウェーハWを吸着保持する保持面18aを備える。ウェーハWの表面であるウェーハ表面Waは、例えば、XY方向に伸びる複数の加工ラインDLにより格子状の領域に区画されており、この格子状の領域には、それぞれ電子回路等のデバイス[デバイス層(膜)]が形成されている。このウェーハWは、吸着ステージ18の保持面18aを覆う保護シート220を下側にして載置され、保護シート220を介して吸着ステージ18により吸着保持される。なお、保護シート220を介することなくウェーハWを直接吸着保持させてもよい。
テーブル駆動部14は、本発明の第1移動機構及び第2移動機構に相当するものであり、吸着ステージ18をXY方向に移動させるためのXY駆動機構(不図示)と、吸着ステージ18をZ方向周りのθ方向に回転させるための回転駆動機構(不図示)と、を備えている。テーブル駆動部14は、制御部12による制御に従って、XY駆動機構により吸着ステージ18をXY方向に移動させると共に、回転駆動機構により吸着ステージ18をZ方向周りのθ方向に回転させる。これにより、吸着ステージ18に吸着保持されたウェーハWと後述する加工ヘッド16との相対的な位置合わせを行うことが可能となると共に、ウェーハWに設けられた複数の加工ラインDLに沿って加工ヘッド16によるレーザ加工を行うことが可能となる。
加工ヘッド16は、レーザ加工を行うための各種光学系を収容する加工光学系本体(「レーザエンジン」などともいう。)である。加工ヘッド16は、レーザ光源20と、ダイクロイックミラー21と、集光レンズ22(対物レンズともいう)と、ピエゾアクチュエータ23と、AF(Automatic Focus)センサ24と、を備える。Z方向の上方から下方に向かってレーザ光源20と、ダイクロイックミラー21と、集光レンズ22及びピエゾアクチュエータ23とが設けられ、ダイクロイックミラー21の側方側にAFセンサ24が設けられている。
レーザ光源20は本発明の第1レーザ光源に相当するものであり、さらに後述のレーザ光源25と共に本発明のレーザ光源部を構成する。レーザ光源20は、ウェーハWの内部へのレーザ加工領域Rの形成に用いられる加工用レーザ光LPを出射する。このレーザ光源20としては、例えば、半導体レーザ励起Nd:YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザが用いられる。加工用レーザ光LPの条件としては、例えば、波長が波長:1.1μm、レーザ光スポット断面積が3.14×10-8cm2、発振形態がQスイッチパルス、繰り返し周波数が80~120kHz、パルス幅が180~280ns、出力が8Wである。
ダイクロイックミラー21は、加工用レーザ光LPを透過し、後述のAFセンサ24から出射される検出用レーザ光LDを反射する。これにより、ダイクロイックミラー21は、レーザ光源20から入射した加工用レーザ光LPを透過して集光レンズ22に向けて出射する。また、ダイクロイックミラー21は、AFセンサ24から入射した検出用レーザ光LDを集光レンズ22に向けて出射する。
集光レンズ22は、本発明の第1集光レンズに相当するものであり、例えばコンデンスレンズなどが用いられる。この集光レンズ22は、ダイクロイックミラー21から入射した加工用レーザ光LPをウェーハWの内部に集光させる。これにより、ウェーハWの内部にレーザ加工領域Rが形成される。ここでレーザ加工領域Rとは、レーザ光Lの照射によってウェーハWの内部の密度、屈折率、機械的強度等の物理的特性が周囲と異なる状態となり、周囲よりも強度が低下する領域のことをいう。レーザ加工領域Rは、例えば、クラック領域を含んでいる。
また、集光レンズ22は、ダイクロイックミラー21から入射した検出用レーザ光LDをウェーハ裏面Wbに集光させる。これにより、集光レンズ22は、ウェーハWの内部への加工用レーザ光LPの集光と、ウェーハ裏面Wbへの検出用レーザ光LDの集光と、を同時に行うことができる。
ピエゾアクチュエータ23は、制御部12から印加される電圧が変化することによってZ方向(集光レンズ22の光軸方向)に伸縮し、この伸縮動作によって集光レンズ22を光軸方向に移動させる。これにより、集光レンズ22のZ方向位置を精密調整することができ、ウェーハWの内部に集光される加工用レーザ光LPの集光点FP1(本発明の第1集光点に相当)の位置をZ方向に精密調整(微調整)することができる。
なお、ピエゾアクチュエータ23の移動量(伸縮量:μm)とピエゾアクチュエータ23に印加される電圧との関係は実験などによって予め決定されている。制御部12は、その関係を定義するテーブルを記憶するとともに、この関係に従ってピエゾアクチュエータ23に印加する電圧を変化させる。
AFセンサ24は、加工ラインDLに沿ったウェーハ裏面WbのZ方向の高さ位置の検出に用いられる。このAFセンサ24は、レーザ光源25と光検出器26とを備える。
レーザ光源25は、本発明の第2レーザ光源に相当するものであり、加工用レーザ光LPの波長域とは異なる波長域であって且つウェーハ裏面Wbで反射可能な波長域の検出用レーザ光LDをダイクロイックミラー21に向けて出射する。この検出用レーザ光LDは、ダイクロイックミラー21により集光レンズ22に向けて反射された後、集光レンズ22によりウェーハ裏面Wbに集光される。そして、ウェーハ裏面Wbで反射された検出用レーザ光LDの反射光LRは、検出用レーザ光LDの光路を遡ってAFセンサ24の光検出器26に入射する。なお、図中の符号RPは、ウェーハ裏面Wbで反射される検出用レーザ光LDの反射点を示す。
光検出器26は、本発明の第1光検出部に相当するものであり、反射光LRを受光する受光面を有し、受光した反射光LRに基づいてウェーハ裏面WbのZ方向の高さ位置に応じた検出信号を制御部12へ出力する。
ここで、ウェーハ裏面Wbで反射された反射光LRの分布と光量は、集光レンズ22からウェーハWまでの距離、すなわち、ウェーハ裏面Wbの凹凸形状(表面変位)に応じて変化する。AFセンサ24は、この性質を利用して、ウェーハ裏面Wbで反射された反射光LRの分布と光量の変化に基づいて、ウェーハWの面内で集光点FP1が形成されているレーザ加工位置(XY位置)におけるZ方向の高さ位置を求める。なお、AFセンサ24におけるウェーハ裏面Wbの高さ位置の測定方法としては、例えば、非点収差方式、ナイフエッジ方式などが用いられる。これらの方式については公知であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
上述のAFセンサ24によるウェーハ裏面Wbの高さ位置の測定は、ウェーハWの加工ラインDL上で連続的に行われる。これにより、加工ラインDLに沿ってウェーハWの内部にレーザ加工領域Rを形成する際に、AFセンサ24の測定結果に基づいて加工用レーザ光LPの集光点FP1のZ方向位置をリアルタイムで制御することが可能となる。
なお、本実施形態では、加工ヘッド16内にAFセンサ24が設けられており、集光レンズ22により加工用レーザ光LPの集光と検出用レーザ光LDの集光とを同時に行う構成となっているが、この構成に限らない。例えば、AFセンサ24が加工ヘッド16とは独立して隣接した位置に設けられていてもよい。
加工ヘッド駆動部19は、加工ヘッド16をZ方向に移動させるための加工ヘッドZ駆動機構(不図示)を備えている。加工ヘッドZ駆動機構は、例えばモータ及びギアを含むアクチュエータである。加工ヘッド駆動部19は、制御部12による制御の下、加工ヘッドZ駆動機構により加工ヘッド16をZ方向に移動させる。これにより、加工ヘッド16と、吸着ステージ18に吸着保持されたウェーハWとのZ方向の相対距離を粗調整することができる。
制御部12は、例えば、パーソナルコンピュータ又はワークステーションにより実現される。制御部12は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリ(例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等)と、ストレージ(例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等)と、入出力回路部と、を備える。
制御部12は、レーザ加工装置10の各部の動作を制御する。具体的には、加工ヘッド16の動作制御(レーザ光源20,25の出射制御、光検出器26による反射光の受光制御、ピエゾアクチュエータ23による集光レンズ22の位置調整など)、加工ヘッド駆動部19及びテーブル駆動部14の動作制御などを行う。
ウェーハWにレーザ加工領域Rを形成する場合、加工ヘッド駆動部19により加工ヘッド16とウェーハWとの間の相対距離(ワーキングディスタンス)を所望の距離に調整した上で、上述のAFセンサ24によるウェーハ裏面Wbの高さ位置の測定と、集光レンズ22のZ方向の位置調整とが実行される。次いで、レーザ光源20から加工用レーザ光LPが出射され、集光レンズ22を介してウェーハWの内部に照射される。この際に、詳しくは後述するが、ウェーハWの内部に照射される加工用レーザ光LPの集光点FP1のZ方向位置は、ピエゾアクチュエータ23による集光レンズ22のZ方向の位置調整によって、ウェーハ表面Waから一定距離を維持するように調整される。
この状態でテーブル駆動部14により吸着ステージ18がダイシング方向であるX方向、すなわち集光レンズ22の光軸方向に対して垂直方向に加工送りされる。これにより、ウェーハWの加工ラインDLに沿ってレーザ加工領域Rが1層形成される。そして、加工ラインDLに沿ってレーザ加工領域Rが1層形成されると、テーブル駆動部14により吸着ステージ18がY方向に1ピッチ割り出し送りされ、次の加工ラインDLにもレーザ加工領域Rが形成される。次に、全てのX方向の加工ラインDLに沿ってレーザ加工領域Rが形成されるとテーブル駆動部14により吸着ステージ18がZ方向周りのθ方向に90°回転され、回転後のX方向の加工ラインDLにも同様にしてレーザ加工領域Rが形成される。なお、図2では、1層のレーザ加工領域Rが示されているが、ウェーハWの厚さに応じて、ウェーハWの内部に複数層(例えば2層、3層など)のレーザ加工領域Rが形成される場合もある。
[亀裂検出装置]
図3は、レーザ加工装置10に搭載された亀裂検出装置500の一例を示したブロック図である。図3に示すように、亀裂検出装置500は、基本機能として、加工用レーザ光LPの照射によりウェーハWの内部に発生した亀裂を検出する亀裂検出機能を備えるだけでなく、さらに、加工用レーザ光LPの照射が行われる前(すなわち、裏面研削装置200によりバックグラインドが行われた後)のウェーハWの厚みを検出する厚み検出機能を兼ね備えている。以下、亀裂検出装置500の基本機能である亀裂検出機能について説明した後に、亀裂検出装置500の厚み検出機能について説明する。なお、亀裂検出装置500は、加工ヘッド16の一側面に取り付けられており、上述した加工ヘッド駆動部19により加工ヘッド16と一体にZ方向に移動可能である。
[亀裂検出機能]
レーザ加工装置10によりウェーハWの内部にレーザ加工領域Rを形成した場合、そのレーザ加工領域RからウェーハWの厚み方向に亀裂K(クラック)が伸展する。レーザ加工装置10の後工程である分割装置300においてウェーハWのチップへの分断を適正に行うためには、ウェーハWを割断する際の起点となるレーザ加工領域Rを適正に形成し、ウェーハWの内部に形成された亀裂Kの亀裂深さを正確に検出することが重要である。
そこで、亀裂検出装置500は、ウェーハWに対して検出光L1を照射し、ウェーハWからの反射光L2を検出することで、ウェーハWの内部に形成された亀裂Kの亀裂深さを検出する機能(亀裂検出機能)を備える。なお、亀裂検出装置500は、レーザ加工装置10と組み合わせて使用されるが、以下の説明では、亀裂検出装置500に係る構成要素について説明し、レーザ加工装置10の構成と同一の部材については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、以下の説明では、ウェーハWが吸着される吸着ステージ18をXY平面と平行な平面とし、Z方向をウェーハWの厚み(深さ)方向とする3次元直交座標系を用いる。
亀裂検出装置500は、光源部550、照明光学系600、界面位置検出用光学系650、亀裂検出用光学系700、制御部750、集光点位置移動機構752、集光レンズ754、操作部756、表示部758、及び通信インタフェース(Interface:IF)である通信IF759を含んでいる。
光源部550は、検出光L1を出射する。この検出光L1は、ウェーハWの界面位置の検出、及びウェーハWの内部に形成された亀裂Kの検出に用いられる。ここで、ウェーハWがシリコン製の場合、検出光L1としては波長1,000nm以上の赤外光を用いるのが望ましい。
光源部550は、光源552A、552B、552C及びハーフミラー554を有している。光源552A、552B、552C及びハーフミラー554は、集光レンズ754の光軸と同軸の主光軸AXに沿って配置されている。
光源552A、552B、552Cは、主光軸AXに沿って検出光L1を出射する。光源552A、552B、552Cとしては、例えば、レーザ光源(赤外線レーザ光源、レーザダイオード)、又はLED(Light Emitting Diode)光源を用いることができる。
光源552Aは、集光レンズ754の集光レンズ瞳754aの略全面を照明することが可能なレーザ開口を有している。この光源552Aは、後述の界面位置の検出に用いられる。
光源552B、552Cは、集光レンズ754の集光レンズ瞳754aのうち、主光軸AX(集光レンズ754の光軸)から偏心した一部のみを照明することが可能なレーザ開口をそれぞれ有している。これらの光源552B、552Cは、後述の亀裂検出に用いられる。
ハーフミラー554は、界面位置検出用の光源552Aから出射される検出光L1を反射し、亀裂検出用の光源552B、552Cから出射される検出光L1を透過させる。以下、図示は省略するが、光源552A、552B、552Cから出射される検出光L1をそれぞれL1(A)、L1(B)、L1(C)として説明する。
光源552A、552B、552Cは、それぞれ制御部750と接続されており、制御部750により光源552A、552B、552Cの出射制御が行われる。
制御部750は、亀裂検出装置500の各部の動作を制御するCPUと、制御プログラムを格納するROMと、CPUの作業領域として使用可能なSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)と、を含んでいる。制御部750は、レーザ加工装置10の制御部12と不図示のインタフェースを介して接続されており、操作部756を介して操作者による操作入力を受け付け、操作入力に応じた制御信号を亀裂検出装置500の各部に送信して各部の動作を制御する。
なお、本実施形態では、亀裂検出装置500の制御部750を、レーザ加工装置10の制御部12(図3参照)とは別に示したが、これらの制御部750,12で実行される処理は、1つの制御部で実行されてもよいし、複数の制御部で実行されてもよい。
操作部756は、操作者による操作入力を受け付ける手段であり、例えば、キーボード、マウス、又はタッチパネル等のポインティングデバイス等である。
また、表示部758は、亀裂検出装置500の操作のための操作GUI(Graphical User Interface)及び画像(例えば、亀裂の検出結果等)を表示する装置である。表示部758としては、例えば、液晶ディスプレイを用いることができる。
なお、操作部756及び表示部758は、レーザ加工装置10に備えられる操作部及び表示部(いずれも不図示)と共用されていてもよい。
通信IF759は、後述のレーザ加工装置10の通信IF28(図16参照)に有線接続又は無線接続されている。通信IF759は、詳しくは後述するが、制御部750の制御の下、後述の厚み検出機能により検出されたウェーハWの厚み検出結果である厚みプロファイル42(図11参照)を通信IF28、すなわちレーザ加工装置10へ出力する。
照明光学系600は、光源部550から出射された検出光L1を集光レンズ754に導光する。照明光学系600は、リレーレンズ602、606及びミラー(例えば、全反射ミラー)604を有している。光源部550から出射された検出光L1は、リレーレンズ602を透過して、ミラー604により反射されて光路が折り曲げられる。ミラー604によって反射された検出光L1は、リレーレンズ606を透過した後、界面位置検出用光学系650のハーフミラー654及びハーフミラー652によって順次反射されて集光レンズ754に向けて出射される。また、ハーフミラー652を透過した観察光(ウェーハWからの戻り光)は、観察光学系760を用いて観察可能である。なお、観察光学系760を用いない場合は、ハーフミラー652に代えてダイクロイックミラー又は全反射ミラーを用いることができる。
集光レンズ754は、本発明の第2集光レンズに相当するものであり、照明光学系600から出射された検出光L1をウェーハWに集光(合焦)させる。集光レンズ754は、ウェーハ裏面Wbに対向する位置に配置され、集光レンズ754の光軸が主光軸AXと同軸に配置される。
集光点位置移動機構752は、ウェーハWに対する検出光L1の集光点FP2(本発明の第2集光点に相当、図12参照)の位置をZ方向(集光レンズ754の光軸方向)に変化させる。集光点位置移動機構752は、集光レンズ754をZ方向に移動させるピエゾアクチュエータ752aを含んで構成される。
ピエゾアクチュエータ752aは、制御部750から印加される電圧が変化することによってZ方向(集光レンズ754の光軸方向)に伸縮し、この伸縮動作によって集光レンズ754を光軸方向に移動させる。これにより、ウェーハWに対する検出光L1の集光点FP2(図12参照)の位置をウェーハWの厚み方向(Z方向)において変化させる。
また、ピエゾアクチュエータ752aの移動量(伸縮量:μm)とピエゾアクチュエータ752aに印加される電圧との関係は実験などによって予め決定されている。制御部750は、その関係を定義するテーブルを記憶するとともに、この関係に従ってピエゾアクチュエータ752aに印加する電圧を変化させる。
集光点位置移動機構752は、制御部750の制御に従ってピエゾアクチュエータ752aを駆動することにより、集光レンズ754をZ方向に移動させる。これにより、集光レンズ754とウェーハWとのZ方向の相対距離が変化し、ウェーハWに対する検出光L1の集光点FP2の位置が変化するので、検出光L1の集光点FP2をウェーハWの厚み方向(Z方向)に走査することが可能となる。
また、集光点位置移動機構752は、ピエゾアクチュエータ752aに加え、上述の加工ヘッド駆動部19の加工ヘッドZ駆動機構を含むものであってもよい。加工ヘッドZ駆動機構により加工ヘッド16をZ方向に移動させることにより、加工ヘッド16と一体となって亀裂検出装置500をZ方向に移動させることができる。これにより、集光レンズ754とウェーハWとの相対距離が変化するので、ウェーハWに対する検出光L1の集光点FP2(図12参照)の位置を変化させることが可能となる。したがって、加工ヘッドZ駆動機構による集光点の位置調整(粗調整)と、ピエゾアクチュエータ752aによる集光点の位置調整(微調整)とを組み合わせることで、ピエゾアクチュエータ752aのみで検出光L1の集光点FP2をウェーハWの厚み方向に走査する場合に比べて、ウェーハWに対する検出光L1の集光点FP2の位置の調整の自由度(調整幅)が広がるため、様々な厚みのウェーハWに対しても亀裂検出及び厚み検出が可能となる。
集光レンズ754によって集光され、ウェーハWによって反射された検出光L1の反射光L2は、界面位置検出用光学系650及び亀裂検出用光学系700に導光され、それぞれ、ウェーハWの界面位置の検出及び亀裂の検出に用いられる。
以下の例では、ウェーハ表面Waの界面位置の検出を行い、その後、ウェーハ表面Waの界面位置を基準として亀裂深さを検出する例について説明する。
なお、本実施形態では、ウェーハ表面Waを基準として亀裂深さの検出を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、ウェーハ裏面Wbを基準として亀裂深さの検出を行ってもよい。また、ウェーハ表面Wa及びウェーハ裏面Wbの双方の界面位置をそれぞれ基準として検出した亀裂深さの平均値をとることも可能である。
<界面位置検出用光学系>
界面位置検出用光学系650は、ウェーハWの界面(ウェーハ表面Wa又はウェーハ裏面Wb)の検出を行うための光学系であり、ハーフミラー652、ハーフミラー654、リレーレンズ656、ハーフミラー658、及び光検出器660を有している。
ウェーハWの界面として例えばウェーハ表面Waを検出するときには、制御部750は、光源552Aを発光させて、検出光L1(A)をウェーハWに照射する。
光源552Aからの検出光L1(A)は、集光レンズ754の集光レンズ瞳754aと略同じ大きさの開口を有するレーザ光であり、ハーフミラー654及びハーフミラー652によって順次反射されて集光レンズ754に導光される。検出光L1(A)は、集光レンズ754の集光レンズ瞳754aの略全面に照射される。
ここで、ウェーハWにより反射された検出光L1(A)の反射光をL2(A)とする。反射光L2(A)は、集光レンズ754を透過してハーフミラー652によって反射され、ハーフミラー654を透過した後、リレーレンズ656に導光される。リレーレンズ656を透過した反射光L2(A)は、ハーフミラー658によって反射されて光検出器660に導光される。
光検出器660は、ウェーハWからの反射光L2(A)を受光して、ウェーハWのウェーハ表面Waの検出を行うための装置であり、検出器本体660A及びピンホールパネル660Bを有している。
検出器本体660Aとしては、受光した光を電気信号に変換して制御部750に出力するフォトディテクタ(例えば、フォトダイオード)を用いることができる。
ピンホールパネル660Bには、入射光の一部を透過させるためのピンホールが形成されている。ピンホールパネル660Bは、検出器本体660Aの受光面に対して上流側に配置されており、ピンホールパネル660Bのピンホールが反射光L2(A)の光軸上に位置するように配置されている。ピンホールパネル660Bのピンホールの位置は、集光レンズ754の集光点(前側焦点位置)と光学的に共役関係にある(コンフォーカルピンホール)。また、ピンホールパネル660Bのピンホールの大きさは、集光レンズ754の回折限界程度に調整されている。
ウェーハWによって反射された反射光L2(A)は、集光レンズ754の集光点と光学的に共役な位置にあるピンホールパネル660Bのピンホールの位置に集光する。そして、集光レンズ754の集光点が反射面となるウェーハWのウェーハ表面Waと一致した場合、検出光L1(A)の光束はウェーハWのウェーハ表面Waで反射されて、平行光束となって集光レンズ754を透過して戻ってくる。したがって、検出器本体660Aから出力される検出信号は、集光レンズ754の集光点が反射面となるウェーハ表面Waの位置と一致したときに鋭いピークを有する。なお、集光レンズ754の集光点が反射面となるウェーハ裏面Wbの位置と一致したときにも、検出器本体660Aから出力される検出信号は鋭いピークを有する。
制御部750は、光源552Aからの検出光L1(A)をウェーハWに照射しながら、集光点位置移動機構752により集光レンズ754とウェーハWとの相対距離を変化させて、ウェーハWに対する検出光L1(A)の集光点の位置(すなわち、集光レンズ754の前側焦点位置)をZ方向に移動させる。これにより、検出光L1(A)の集光点がウェーハWの厚み方向に走査される。制御部750は、検出光L1(A)の集光点がウェーハWの厚み方向(Z方向)に走査されたときのウェーハWからの反射光L2(A)を光検出器660により検出し、この光検出器660からの検出信号のピークを検出することにより、Z方向におけるウェーハ表面Waの界面位置を検出することができる。
なお、本実施形態では、コンフォーカル法を用いてウェーハWの界面位置の検出を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、非点収差法、白色干渉法等のその他の焦点検出方法を適用することも可能である。
<亀裂検出用光学系>
亀裂検出用光学系700は、リレーレンズ702と光検出器704、706とを有している。
ウェーハWの内部に形成された亀裂Kを検出する場合に、制御部750は、光源552B、552Cを発光させて、検出光L1(B)、L1(C)をウェーハWに照射する。光源552B、552Cは、それぞれ主光軸AXからずれた位置にレーザ開口を有している。これにより、主光軸AXに対して偏心した検出光L1(B)及びL1(C)がウェーハWに照射される。
ウェーハWによりそれぞれ反射された検出光L1(B)、L1(C)の反射光L2(B)、L2(C)は、集光レンズ754を透過してハーフミラー652及びハーフミラー654によって順次反射された後、リレーレンズ656及びハーフミラー658を順次透過してリレーレンズ702に入射する。リレーレンズ702を透過した反射光L2(B)、L2(C)は、光検出器704、706により受光される。
光検出器704,706は、ウェーハWからの反射光L2(B)、L2(C)を受光して、ウェーハWの内部の亀裂Kの検出を行うための装置である。光検出器704,706としては、受光した光を電気信号に変換して制御部750に出力するフォトディテクタ(例えば、フォトダイオード)を用いることができる。
光検出器704、706は集光レンズ瞳754aと共役位置に配置され、さらに、検出光L1(B)及びL1(C)を受光するよう集光レンズ754の光軸からずれた位置に配置されている。
図4から図6は、ウェーハWに対して検出光L1の偏射照明が行われたときの様子を示した説明図である。図4は集光レンズ754の集光点に亀裂Kが存在する場合、図5は集光レンズ754の集光点に亀裂Kが存在しない場合、図6は集光レンズ754の集光点と亀裂Kの亀裂深さ(亀裂下端位置)とが一致する場合をそれぞれ示している。
また、図7から図9は、光検出器704、706の受光面704C、706Cに受光される反射光L2の様子を示した図であり、それぞれ図4から図6に示した場合に対応するものである。
また、図10は、ウェーハWからの反射光L2が集光レンズ瞳754aに到達する経路を説明するための図である。なお、ここでは、検出光L1は、集光レンズ瞳754aの一方側(図10の右側)の第1領域G1を通過して、ウェーハWに対して偏射照明が行われる場合について説明する。
図4に示すように、集光レンズ754の集光点に亀裂Kが存在する場合には、検出光L1は亀裂Kで全反射した後、ウェーハ表面Waで反射して、その反射光L2は主光軸AXに対して検出光L1の光路と同じ側の経路をたどって、集光レンズ瞳754aの検出光L1と同じ側の領域に到達する成分となる。すなわち、図10に示すように、光源部550からの検出光L1が集光レンズ754を介してウェーハWに照射されるときの検出光L1の経路をR1としたとき、ウェーハWの内部の亀裂Kで全反射した反射光L2は、検出光L1の経路R1とは主光軸AXに対して同じ側(図10の右側)の経路R2をたどって集光レンズ瞳754aの第1領域G1を通過する。
図5に示すように、集光レンズ754の集光点に亀裂Kが存在しない場合には、検出光L1はウェーハ表面Waで反射し、その反射光L2は集光レンズ瞳754aの検出光L1と反対側の領域に到達する成分となる。すなわち、図10に示すように、ウェーハ表面Waで反射した反射光L2は、検出光L1の経路R1とは主光軸AXに対して反対側(図10の左側)の経路R3をたどって集光レンズ瞳754aの第2領域G2を通過する。
図6に示すように、集光レンズ754の集光点と亀裂Kの下端位置とが一致する場合には、検出光L1は、亀裂Kで全反射した後、ウェーハ表面Waで反射して、集光レンズ瞳754aの検出光L1と同じ側の領域に到達する反射光成分L2aと、亀裂Kで全反射されずにウェーハWのウェーハ表面Waで反射して集光レンズ瞳754aの検出光L1と反対側の領域に到達する非反射光成分L2bとに分割される。すなわち、図10に示すように、反射光L2のうち、ウェーハWの内部の亀裂Kで全反射した反射光成分L2a(図6参照)は、経路R2をたどって集光レンズ瞳754aの第1領域G1を通過するとともに、亀裂Kで全反射されずにウェーハWのウェーハ表面Waで反射した非反射光成分L2b(図6参照)は、経路R3をたどって集光レンズ瞳754aの第2領域G2を通過する。
光検出器704、706は、それぞれが集光レンズ瞳754aの第1領域G1及び第2領域G2と光学的に共役な位置となるように配置されている。これにより、光検出器704、706は、それぞれ集光レンズ瞳754aの第1領域G1及び第2領域G2を通過した光を選択的に受光可能となっている。
ここで、図4に示す例(集光レンズ754の集光点に亀裂Kが存在する場合)では、図7に示すように、光検出器704、706のうち、光検出器704の受光面704Cに反射光L2が入射する。このため、光検出器704の受光面704Cから出力される検出信号のレベルが光検出器706の受光面706Cから出力される検出信号のレベルよりも高くなる。
一方、図5に示す例(集光レンズ754の集光点に亀裂Kが存在しない場合)では、図8に示すように、光検出器704、706のうち、光検出器706の受光面706Cに反射光が入射する。このため、光検出器706の受光面706Cから出力される検出信号のレベルが光検出器704の受光面704Cから出力される検出信号のレベルよりも高くなる。
また、図6に示す例(集光レンズ754の集光点と亀裂Kの下端位置とが一致する場合)では、図9に示すように、光検出器704、706の受光面704C、706Cに反射光L2の各成分L2a、L2bがそれぞれ入射するため、光検出器704、706の受光面704C、706Cから出力される検出信号のレベルが略等しくなる。
このように、光検出器704、706の受光面704C、706Cで受光される光量は、集光レンズ754の集光点に亀裂Kが存在するか否かによって変化する。本実施形態では、このような性質を利用して、ウェーハWの内部に形成された亀裂Kの亀裂深さ(亀裂下端位置又は亀裂上端位置)を検出する。
具体的には、光検出器704、706の受光面704C、706Cから出力される検出信号の出力をそれぞれD1、D2としたとき、集光レンズ754の集光点における亀裂Kの存在を判断するための評価値Sは、次式で表すことができる。
S=(D1-D2)/(D1+D2) …(1)
式(1)において、S=0の条件を満たすとき、すなわち、光検出器704、706の受光面704C、706Cによって受光される光量が一致するとき、集光レンズ754の集光点と亀裂下端位置(又は亀裂上端位置)とが一致した状態を示す。
制御部750は、集光点位置移動機構752を制御して検出光L1の集光点FP2(図12参照)の位置をZ方向(集光レンズ754の光軸方向)に移動させる。また、制御部750は、この集光点FP2の位置をウェーハ表面Waの界面位置からウェーハWの厚み方向(Z方向)に順次変化させながら、光検出器704、706の受光面704C、706Cから出力される検出信号を順次取得する。そして、制御部750は、この検出信号に基づいて式(1)で示される評価値Sを算出し、この評価値S及び集光点位置情報を評価することによって亀裂Kの亀裂深さ(亀裂下端位置又は亀裂上端位置)を検出することができる。以上が亀裂検出装置500の亀裂検出機能である。
[亀裂検出装置の厚み検出機能及び外部出力機能]
次に、亀裂検出装置500によるウェーハWの厚み検出機能、及び裏面研削装置200へのウェーハWの厚み検出結果(厚みプロファイル42、図11参照)の外部出力機能について説明する。
亀裂検出装置500は、既述したように、亀裂検出機能に加えて、さらに、厚み検出機能及び外部出力機能を兼ね備えている。亀裂検出装置500の厚み検出機能は、亀裂検出装置500の各構成要素を利用して、裏面研削装置200によってバックグラインドが行われた後であり且つレーザ加工装置10によるレーザ加工領域Rの形成前のウェーハW(特にシリコン層)の厚さを検出する。また、亀裂検出装置500の外部出力機能は、ウェーハWの厚み検出結果を裏面研削装置200に外部出力する。以下、厚み検出機能及び外部出力機能について説明する。
厚み検出機能は、亀裂検出装置500の構成要素である、テーブル駆動部14、吸着ステージ18、光源552A、照明光学系600、界面位置検出用光学系650、制御部750、集光点位置移動機構752(ピエゾアクチュエータ752a)、集光レンズ754、操作部756及び表示部758を利用してウェーハWの厚みを検出する。
図11は、亀裂検出装置500の制御部750の機能ブロック図である。なお、図11では亀裂検出装置500の厚み検出機能以外の機能については適宜図示を省略している。
<厚み検出機能>
図11及び既述の図3に示すように、制御部750は、厚み検出機能を実行する場合に、不図示の記憶部から読み出した制御プログラムを実行することで、光源制御部800、駆動制御部802、界面位置検出部803、及び厚み検出部804として機能する。
光源制御部800は、厚み検出機能の実行時に光源552Aから検出光L1(A)を出射させる。これにより、検出光L1(A)が照明光学系600及び集光レンズ754を介してウェーハWに照射され、且つウェーハWからの反射光L2(A)が集光レンズ754及び界面位置検出用光学系650を介して光検出器660(本発明の第2光検出部に相当)で検出される。
駆動制御部802は、テーブル駆動部14を制御して、集光レンズ754に対して吸着ステージ18(ウェーハW)をXY方向(本発明の垂直方向に相当)に相対移動させることで、ウェーハWの厚みを検出する測定点MP(図12参照)に対して集光レンズ754の光軸を位置合わせする。この場合、駆動制御部802はテーブル駆動部14と共に本発明の第2移動機構として機能する。
測定点MP(図12参照)の位置は、ウェーハWの中心を通るスキャンラインCL(図14参照)に沿って複数配置されている。なお、測定点MPをウェーハWの加工ラインDL上に複数配置してもよく、さらに加工ラインDL上に所定の間隔で(例えば、縦横の加工ラインDLの交点に)複数の測定点MPを配置してもよい。
図12は、駆動制御部802による検出光L1(A)の集光点FP2のZ方向の走査を説明するための説明図である。図12に示すように、駆動制御部802は、測定点MPに対する集光レンズ754の位置合わせ後に、ピエゾアクチュエータ752a及び加工ヘッドZ駆動機構の少なくとも一方を駆動して集光レンズ754とウェーハWとの相対距離を調整して、集光レンズ754[検出光L1(A)]の集光点FP2の位置を、ウェーハ裏面WbからZ方向の上方に離間した位置に設定しておく。
次に、駆動制御部802は、集光点位置移動機構752のピエゾアクチュエータ752aを駆動して、集光レンズ754をZ方向の下方(すなわち、ウェーハWに近づける方向)に移動させることで、ウェーハWに対する検出光L1(A)の集光点FP2の位置をZ方向に変化させる、すなわち集光点FP2をZ方向に走査する。これにより、集光レンズ754のZ方向の位置ごとに、界面位置検出用光学系650の光検出器660がウェーハWからの反射光L2(A)を検出して、反射光L2(A)の検出信号を厚み検出部804に出力する。この場合、駆動制御部802及びピエゾアクチュエータ752aが本発明の集光点走査部に相当する。
反射光L2(A)は、集光レンズ754の集光点と光学的に共役な位置にあるピンホールパネル660Bのピンホールの位置に集光する。そして、集光レンズ754の下方への移動によって、集光レンズ754の集光点FP2がウェーハ裏面Wbと一致したとき、検出器本体660Aから出力される検出信号は鋭いピークとなる。そして、ピエゾアクチュエータ752aによる集光レンズ754の下方の移動を継続し、集光レンズ754の集光点FP2がウェーハ表面Waの位置と一致した場合に、検出器本体660Aから出力される検出信号も鋭いピークとなる。
図13は、ピエゾアクチュエータ752aによる集光点FP2の移動量(μm)と光検出器660の検出器本体660Aから出力される検出信号(V)との関係を示したグラフである。
図13に示すグラフによれば、ピエゾアクチュエータ752aの移動量(μm)、すなわち、集光レンズ754の移動量が20μm付近と230μm付近で検出信号(V)のピークP1、P2があり、ピークP1がウェーハ裏面Wbの界面位置を示し、ピークP2がウェーハ表面Waの界面位置をそれぞれ示している。これにより、ウェーハ表面Wa及びウェーハ裏面Wbを示す界面位置を検出することができ、さらにウェーハ表面Wa及びウェーハ裏面Wbの双方の界面位置に基づきウェーハWの厚みを検出することができる。
以下、駆動制御部802は、測定点MPが複数である場合には、測定点MPごとに繰り返し作動して、測定点MPに対する集光レンズ754の位置合わせと、集光点FP2のZ方向の走査と、を繰り返し実行する。これにより、測定点MPを複数回変更させながら、測定点MPごとに集光点FP2の走査を行うことができる。
図11に戻って、界面位置検出部803は、測定点MPごとに、駆動制御部802により集光点FP2がZ方向に変化されている間に光検出器660から出力される検出信号(図13参照)に基づき測定点MPにおけるウェーハWの界面位置を検出する。具体的には界面位置検出部803は、光検出器660から出力された検出信号に基づき、この検出信号のピークP1、P2を検出することでウェーハ表面Wa及びウェーハ裏面Wbを示す界面位置を検出する。これにより、ウェーハWのシリコン層の界面位置を検出することができる。
厚み検出部804は、界面位置検出部803によるウェーハWの測定点MPにおける厚みを検出する。例えば厚み検出部804は、界面位置検出部803が既述の図13に示した検出信号からウェーハ表面Wa及びウェーハ裏面Wbを検出した場合、ウェーハ表面Waの界面位置に相当する230μmからウェーハ裏面Wbの界面位置に相当する20μmを減算する処理を行う。つまり、厚み検出部804は、ウェーハ表面Wa及びウェーハ裏面Wbを示す界面位置を検出したときの集光レンズ754の移動量に基づいてウェーハWの厚みを検出する。これにより、ウェーハWの測定点MPにおける厚さ(210μm)を検出することができる。
図14は、ウェーハW上での測定点MPの配置を説明するための説明図である。図15は、図14中のスキャンラインCLに沿ったウェーハWの断面図である。なお、図15中の符号ThはウェーハWの測定点MPごとの厚みを示す。また、図14及び図15に示した測定点MPは、スキャンラインCLに沿って複数配置された測定点MPの一部を示したものであり、測定点MPの数及び配置は図14及び図15に示した例に限定されるものではない。
図14及び図15に示すように、測定点MPは、ウェーハWの中心を通るスキャンラインCLに沿って複数配置されている。このため、テーブル駆動部14により集光レンズ754の光軸が各測定点MPに順番に移動されるごとに、ピエゾアクチュエータ752aによる集光点FP2のZ方向走査と、光検出器660による反射光L2(A)の検出と、界面位置検出部803による界面位置の検出と、厚み検出部804による厚み検出と、が繰り返し実行される。これにより、スキャンラインCLに沿った複数の測定点MPごとのウェーハWの厚みが検出される。
ここで裏面研削装置200によりバックグラインドされたウェーハWの形状及び厚みはその中心(研削時の中心)に対してほぼ点対称となる(上記特許文献1参照)。この場合、ウェーハWの厚みは、その中心から同心円状に変化し、面方向に滑らかに変化する。従って、スキャンラインCLに沿った複数の測定点MPごとのウェーハWの厚みの検出結果に基づき、ウェーハWの面内の厚みの分布を判断(推定)することができる。
図11に戻って、厚み検出部804は、スキャンラインCLに沿った複数の測定点MPごとのウェーハWの厚みの検出結果に基づき、ウェーハWの加工ラインDLごとに加工ラインDLに沿ったウェーハWの厚みの変化(分布)を示す厚みプロファイル42を検出する。
厚み検出部804により検出された加工ラインDLごとの厚みプロファイル42は、外部出力部806に出力されると共に、表示部758に表示される。以上が亀裂検出装置500の厚み検出機能である。
<外部出力機能>
次に、亀裂検出装置500の外部出力機能について具体的に説明を行う。この外部出力機能は、亀裂検出装置500の構成要素である、制御部750及び通信IF759を利用して加工ラインDLごとの厚みプロファイル42をレーザ加工装置10へ外部出力する。
制御部750は、外部出力機能を実行する場合に、不図示の記憶部から読み出した制御プログラムを実行することで、外部出力部806として機能する。
外部出力部806は、通信IF759を介して、厚み検出部804が検出した加工ラインDLごとの厚みプロファイル42を、レーザ加工装置10の通信IF28(図16参照)へ外部出力する。これにより、レーザ加工装置10において、加工ラインDLごとに厚みプロファイル42を参照してレーザ加工を行うことができる。以上が亀裂検出装置500の外部出力機能である。
[レーザ加工装置によるレーザ加工処理]
図16は、レーザ加工装置10の制御部12の機能ブロック図である。レーザ加工装置10は、亀裂検出装置500により検出された厚みプロファイル42と、AFセンサ24によるウェーハ裏面Wbの高さ位置の検出結果とに基づき、加工ラインDLごとに、加工ラインDLに沿ってウェーハWの内部で且つウェーハ表面Waから一定距離の位置にレーザ加工領域Rを形成するレーザ加工処理を行う。
図16に示すように、レーザ加工装置10の制御部12には、既述のテーブル駆動部14と、レーザ光源20、25と、光検出器26との他に、記憶部27と通信IF28とが接続されている。通信IF28は、既述の亀裂検出装置500の通信IF759に有線接続又は無線接続されており、通信IF759から厚みプロファイル42が入力される。記憶部27は、制御部12の制御プログラム(図示は省略)の他に、亀裂検出装置500から入力された厚みプロファイル42を記憶する。
制御部12は、記憶部27から読み出した制御部プログラムを実行することで、光源制御部32、駆動制御部34、高さ位置検出部36、プロファイル取得部38、及び集光点位置調整部40として機能する。
光源制御部32は、AFセンサ24のレーザ光源25から検出用レーザ光LDを連続的に出射させる。これにより、検出用レーザ光LDがダイクロイックミラー21及び集光レンズ22を介してウェーハ裏面Wbに集光され、且つウェーハ裏面Wbからの反射光LRが集光レンズ22及びダイクロイックミラー21を介してAFセンサ24の光検出器26に連続的に入射する。また、光源制御部32は、レーザ光源20から加工用レーザ光LPを連続的に出射させる。これにより、加工用レーザ光LPがダイクロイックミラー21及び集光レンズ22を介してウェーハWの内部の集光点FP1に集光される。
駆動制御部34は、テーブル駆動部14を制御して、集光レンズ22に対して吸着ステージ18(ウェーハW)をXY方向(本発明の垂直方向に相当)に相対移動させることで、加工ラインDLの加工開始位置に対して集光レンズ22の光軸を位置合わせする。この場合、駆動制御部34はテーブル駆動部14と共に本発明の第1移動機構として機能する。そして、駆動制御部34は、レーザ加工処理が開始されると、テーブル駆動部14を制御して、既述の加工送り及び1ピッチ割り出し送りを実行する。
高さ位置検出部36は、光検出器26から連続的に入力される反射光LRの検出信号に基づき、非点収差方式及びナイフエッジ方式などの公知の方法を用いて、ウェーハWのレーザ加工位置でのウェーハ裏面WbのZ方向の高さ位置を連続的に検出し、この高さ位置の検出結果を集光点位置調整部40へ連続的に出力する。
プロファイル取得部38は、通信IF28を介して、亀裂検出装置500の通信IF759から入力される加工ラインDLごとの厚みプロファイル42を取得して、記憶部27に記憶させる。
図17は、ウェーハW内でのレーザ加工領域Rの形成予定ラインRPを示した説明図である。図17及び既述の図16に示すように、集光点位置調整部40は、集光点FP1がウェーハ表面Waから予め定められた一定距離だけ離れた形成予定ラインRPに沿って移動、すなわち形成予定ラインRPに沿ってレーザ加工領域Rが形成されるように、ピエゾアクチュエータ23を駆動して集光点FP1(集光レンズ22)のZ方向の位置調整を行う。
図18は、集光点位置調整部40による集光点FP1(集光レンズ22)のZ方向の位置調整を説明するための説明図である。
図18に示すように、集光点位置調整部40は、高さ位置検出部36から入力される高さ位置の検出結果に基づき、レーザ加工位置におけるウェーハ裏面WbのZ方向の高さ位置を判別する。ここで集光点位置調整部40には、ウェーハ裏面Wbから形成予定ラインRPまでのZ方向距離の設計値である加工深さ設計値と、ウェーハWの厚みの設計値(基準値)である厚み設計値とが予め設定されている。
集光点位置調整部40は、記憶部27内の加工ラインDLに対応した厚みプロファイル42を参照することで、レーザ加工位置におけるウェーハWの厚みを検出する。次いで、集光点位置調整部40は、レーザ加工位置におけるウェーハWの厚みに基づき、加工深さ設計値にオフセットΔhを加える。
例えば、レーザ加工位置におけるウェーハWの実際の厚みが厚み設計値よりも大きくなる場合にはその増加分に応じて加工深さ設計値にプラスのオフセットΔhを加え、逆にウェーハWの実際の厚みが厚み設計値よりも小さくなる場合にはその減少分に応じて加工深さ設計値にマイナスのオフセットΔhを加える。オフセットΔhは、ウェーハ表面Waから形成予定ラインRPまでの距離が一定距離となるように決定される。そして、集光点位置調整部40は、先に判別したレーザ加工位置におけるウェーハ裏面WbのZ方向の高さ位置と、オフセットされた加工深さ設計値とに基づき、ピエゾアクチュエータ23を駆動して集光点FP1のZ方向の位置調整を行って、集光点FP1のZ方向位置を形成予定ラインRPに合わせる。なお、符号SDは、集光点位置調整部40による位置調整後の検出用レーザ光LDの集光点の位置を示す。
以下、駆動制御部34がテーブル駆動部14を制御して加工送りを実行している間、光検出器26による反射光LRの検出と、高さ位置検出部36による高さ位置の検出と、集光点位置調整部40による集光点FP1のZ方向位置調整と、が繰り返し実行される。これにより、ウェーハWの内部で形成予定ラインRPに沿ってレーザ加工領域Rが形成される。
[レーザ加工装置の制御方法(作用)]
図19は、上記構成の亀裂検出装置500によるウェーハWの加工ラインDLごとの厚みプロファイル42の検出処理の流れを示したフローチャートである。
図19に示すように、裏面研削装置200によりウェーハ裏面WbがバックグラインドされたウェーハWが亀裂検出装置500(レーザ加工装置10)の吸着ステージ18にセットされる(ステップS1)。
次いで、オペレータが操作部756に対してウェーハWの厚みプロファイル42の測定操作を入力すると、制御部750が、光源制御部800、駆動制御部802、界面位置検出部803、厚み検出部804、及び外部出力部806として機能する。
そして、光源制御部800が、光源552Aから検出光L1(A)を出射させる(ステップS2)。これにより、検出光L1(A)が照明光学系600及び集光レンズ754を介してウェーハWに照射される。
また、駆動制御部802が、テーブル駆動部14を制御して、ウェーハWのスキャンラインCL上の測定点MPに対して集光レンズ754の光軸を位置合わせする。次いで、駆動制御部802が、ピエゾアクチュエータ752a及び加工ヘッドZ駆動機構の少なくとも一方を駆動して集光レンズ754とウェーハWとの相対距離を調整した後、ピエゾアクチュエータ752aを駆動して検出光L1(A)の集光点FP2の位置をZ方向に変化させる(ステップS3)。これにより、集光点FP2がZ方向に走査される。
集光点FP2がZ方向に走査される間、ウェーハWからの反射光L2(A)が集光レンズ754及び界面位置検出用光学系650を介して光検出器660で検出され、光検出器660が厚み検出部804に対して検出信号を繰り返し出力する(ステップS4、ステップS5でNO)。
集光点FP2のZ方向の走査が完了すると(ステップS5でYES)、界面位置検出部803が、既述の図13に示したように、集光点FP2の走査中に光検出器660から入力された検出信号に基づき、ウェーハ表面Wa及びウェーハ裏面Wbを示す界面位置を検出する。そして、厚み検出部804が、界面位置検出部803によりウェーハ表面Wa及びウェーハ裏面Wbをそれぞれ示す界面位置が検出されときの集光レンズ754の移動量に基づいて測定点MPにおけるウェーハWの厚みを検出する(ステップS6)。
以下、スキャンラインCLに沿った残りの測定点MPごとに、次の測定点MPに対する集光レンズ754の光軸の位置合わせと、ステップS3からステップS6までの処理と、が繰り返し実行される(ステップS7でYES、ステップS8)。これにより、厚み検出部804よってスキャンラインCLに沿った全ての複数の測定点MPの厚みが検出され、各測定点MPの厚み基づき、加工ラインDLごとの厚みプロファイル42が検出される(ステップS7でNO、ステップS9)。このように本実施形態では、亀裂検出装置500による界面検出機能を利用することで、ウェーハ表面Waが保護シート220で覆われていたり、ウェーハ表面Waのデバイス層に凹凸が形成されていたりする場合でもウェーハWのシリコン層の厚みを正確に検出可能である。その結果、厚みプロファイル42を正確に検出することができる。
外部出力部806は、厚み検出部804による加工ラインDLごとの厚みプロファイル42が完了すると、各厚みプロファイル42を、通信IF759を介してレーザ加工装置10の通信IF28へ外部出力する(ステップS10)。
外部出力部806による各厚みプロファイル42の外部出力が完了すると、レーザ加工装置10によるレーザ加工に移行する。
図20は、上記構成のレーザ加工装置10による加工ラインDLごとのレーザ加工処理の流れを示すフローチャートである。図20に示すように、厚みプロファイル42の検出後、オペレータがレーザ加工装置10の不図示の操作部(操作部756との兼用可)に対してウェーハWのレーザ加工開始操作を入力すると、制御部12が、光源制御部32、駆動制御部34、高さ位置検出部36、プロファイル取得部38、及び集光点位置調整部40として機能する。
プロファイル取得部38が、通信IF28を介して亀裂検出装置500から入力される加工ラインDLごとの厚みプロファイル42を取得し、これらの厚みプロファイル42を記憶部27に記憶させる(ステップS11)。なお、ステップS11は、後述のステップS15よりも前のタイミングであれば特に限定はされない。
また、駆動制御部802が、テーブル駆動部14を制御して、加工ラインDLの加工開始位置に対して集光レンズ22の光軸を位置合わせする。
この位置合わせが完了すると、光源制御部32が、レーザ光源25から検出用レーザ光LDを連続的に出射させると共に(ステップS12)、レーザ光源20から加工用レーザ光LPを連続的に出射させる(ステップS12A)。これにより、検出用レーザ光LDが集光レンズ22によりウェーハ裏面Wbに集光され、且つウェーハ裏面Wbからの反射光LRが光検出器26に連続的に入射し、さらに光検出器26が反射光LRの検出信号を高さ位置検出部36へ連続的に出力する(ステップS13)。また、加工用レーザ光LPが集光レンズ22を介してウェーハWの内部の集光点FP1に集光される。
光検出器26による反射光LRの検出が開始されると、高さ位置検出部36が、光検出器26から連続的に入力される反射光LRの検出信号に基づき、ウェーハWのレーザ加工位置でのウェーハ裏面WbのZ方向の高さ位置を連続的に検出し、この高さ位置の検出結果を集光点位置調整部40へ連続的に出力する(ステップS14)。
次いで、集光点位置調整部40が、高さ位置検出部36から連続的に入力される高さ位置の検出結果に基づき、レーザ加工位置におけるウェーハ裏面WbのZ方向の高さ位置を判別する。また、集光点位置調整部40は、記憶部27内の加工ラインDLに対応した厚みプロファイル42を参照してレーザ加工位置におけるウェーハWの厚みを検出し、この検出結果に基づき既述の図18に示したように加工深さ設計値にオフセットΔhを加える(ステップS15)。
そして、集光点位置調整部40は、レーザ加工位置におけるウェーハ裏面WbのZ方向の高さ位置と、オフセットされた加工深さ設計値に基づき、ピエゾアクチュエータ23を駆動して集光点FP1のZ方向の位置調整を行って、集光点FP1のZ方向位置を形成予定ラインRPに合わせる(ステップS16)。これにより、形成予定ラインRPにレーザ加工領域Rが形成される。
以下、駆動制御部34がテーブル駆動部14を制御して、集光レンズ22に対して吸着ステージ18(ウェーハW)をX方向に相対移動させる加工送りを実行している間(ステップS17でNO、ステップS18)、上述のステップS12からステップS18までの処理が繰り返し実行される。これにより、形成予定ラインRPに沿ってレーザ加工領域Rが形成され、ウェーハ表面Wa側からのレーザ加工領域Rの形成位置が一定距離に維持される。
そして、1ライン分の加工ラインDLのレーザ加工が完了すると(ステップS17でYES)、駆動制御部34がテーブル駆動部14を制御して、集光レンズ22に対して吸着ステージ18をXY方向に相対移動させることで、次の加工ラインDLの加工開始位置に対して集光レンズ22の光軸を位置合わせする(ステップS19でNO、ステップS20)。この位置合わせが完了すると、上述のステップS12からステップS18までの処理が再び繰り返し実行され、次の加工ラインDLのレーザ加工が行われる。以下同様に残りの加工ラインDLのレーザ加工も実行される(ステップS19でYES)。
以上のように本実施形態では、亀裂検出装置500による界面検出機能を利用することでウェーハWの厚みプロファイル42を従来よりも正確に検出可能であるので、ウェーハ表面Waからの集光点FP1の距離をより高精度に一定距離に維持することができる。
[その他]
図21は、ウェーハ表面Waが非平坦形状のウェーハW内でのレーザ加工領域Rの形成予定ラインRPを示した説明図である。図21は、図20に示したウェーハWのレーザ加工を行う場合の集光点位置調整部40による集光点FP1のZ方向の位置調整を説明するための説明図である。
上記実施形態では、ウェーハ表面Waが平坦形状である場合を例に挙げて説明を行ったが、図21に示すように、実際にはウェーハ表面Waは平坦形状ではなく、ウェーハ表面Wa(保持面18a)と集光レンズ22との間の距離は外乱により変動している。この場合には形成予定ラインRPも非直線形状(例えば波打ち形状)となる。
このような場合においても図22に示すように、集光点位置調整部40が、レーザ加工位置におけるウェーハ裏面WbのZ方向の高さ位置と、レーザ加工位置におけるウェーハWの厚みに基づきオフセットされた加工深さ設計値とに基づき、ピエゾアクチュエータ23を駆動して集光点FP1のZ方向位置を形成予定ラインRPに合わせる。そして、加工送りが実行されている間、上記実施形態と同様に、光検出器26による反射光LRの検出と、高さ位置検出部36による高さ位置の検出と、集光点位置調整部40による集光点FP1のZ方向位置調整とが繰り返し実行される。この場合には加工送りが行われている間、ピエゾアクチュエータ23がZ方向に伸縮して、ウェーハ表面Waと集光点FP1との距離を一定距離に維持する。これにより、ウェーハWの内部で形成予定ラインRPに沿ってレーザ加工領域Rが形成される。
上記実施形態のレーザ加工装置10及び亀裂検出装置500は、加工ヘッド16をZ方向に移動可能とし、且つ、吸着ステージ18をXYθ方向に移動可能(回転可能)とした構成を採用したが、加工ヘッド16と吸着ステージ18とのXYZθ方向の相対位置を変化させることができれば、実施形態の構成に限らない。例えば、吸着ステージ18をXYZθ方向に移動可能(回転可能)な構成としてもよいし、加工ヘッド16をYZ方向に移動可能とし、且つ、吸着ステージ18をXθ方向に移動可能(回転可能)な構成としてもよい。
上記実施形態のレーザ加工装置10及び亀裂検出装置500は、加工ヘッド16と亀裂検出装置500とが一体となってZ方向に移動可能な構成を採用したが、これに限らず、加工ヘッド16と亀裂検出装置500とが互いに独立してZ方向に移動可能な構成を採用してもよい。また、加工ヘッド16と亀裂検出装置500とが互いに独立して移動可能な方向はZ方向に限らず、それ以外の方向(例えば、X方向やY方向など)に移動可能な構成としてもよい。
上記実施形態では、スキャンラインCLに沿った複数の測定点MPごとのウェーハWの厚みの検出結果に基づき加工ラインDLごとの厚みプロファイル42を検出しているが、加工ラインDLごとの厚みプロファイル42を実際に測定してもよい。
上記時実施形態では、本発明の被加工物としてウェーハW(シリコンウェーハ)を例に挙げて説明したが、ガラス基板、圧電セラミック基板、及びガラス基板などのレーザ加工にも本発明を適用することができる。